JP5811389B2 - 地下構造物の施工方法 - Google Patents
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上記した建設工事の施工方法としては、従来、例えば下記の2つの方法が考えられる。
この工法は、まず、既存建物の上部構造を解体した後、既存建物の地下構造の周りに山留めを築造し、その後、既存地下構造物を上層階から順次解体しながら、山留めの内側の全面に切梁を水平方向に架設していく。この切梁によって、既存地下構造物の解体による山留めの変形を抑制することができる。そして、既存地下構造物の解体終了後、根切り及び床付けをそれぞれ行って耐圧盤を形成する。次に、耐圧盤から地下部分の鉄骨建て方を行ってから1階スラブを先行打設し、その後、地下部分を最下階から順次施工(順打ち工法)し、また、それに並行して地上部分の鉄骨建て方を行って地上工事を進める。これにより、地下工事と地上工事とを同時進行させることができるので、工期の短縮を図ることができる。
この工法は、既存建物の上部構造を解体した後、既存建物の地下構造の周りに山留めを築造し、その後、既存地下構造物を上層階から順次解体するごとに、その解体によって形成された空間に新規地下構造物のスラブを上層階から順次築造していく(例えば下記特許文献1参照。)。すなわち、まず、既存地下構造物の地下1階部分(1階梁スラブ及び地下1階柱壁)を解体し、その後、新規構造物の1階スラブを全面に亘って築造する。続いて、既存地下構造物の地下2階部分(地下1階梁スラブ及び地下2階柱壁)を解体し、その後、新規構造物の地下1階スラブを全面に亘って築造する。このように既存地下構造物の解体と新規構造物の築造を繰り返すことで、既存地下構造物が上層階から順次解体されながら新規構造物が上層階から順次築造される。この工法によれば、順次築造される新規構造物のスラブが山留めを支持する支保工となり、しかも、上記した切梁よりも信頼性が高いため、大深度・大面積の大規模地下工事であっても山留めの変形を確実に抑制することができ、周辺インフラ等への影響を低減することができる。また、新規構造物の1階スラブを築造した後、地下工事と並行して地上部分の鉄骨建て方を行って地上工事を進める。これにより、地下工事と地上工事とを同時進行させることができるので、工期の短縮を図ることができる。
また、前記外周リングの開口が「平面視において矩形の角部にハンチを有する多角形状」や「平面視において円形状」に形成されることにより、山留めから外周リングに外力が作用したときに、その応力が一箇所に集中しにくく分散されやすくなるので、外周リングの開口を大きく形成することができる。
これにより、構真柱によって外周リングが支持されるので、外周リングを仮支持する支保工が省略或いは削減される。
また、外周リングの開口から地下工事の作業場に太陽光が照射されるので、地下工事の作業場が非常に明るい。したがって、照明設備を削減或いは省略することができる。
また、外周リングの開口によって地下工事の作業場の換気が行われるので、地下工事の作業場に重機の排気ガスが溜まりにくい。したがって、換気設備を削減或いは省略することができる。また、地下工事の作業場の換気を十分に行うことができるので、排気量の大きい大型の重機を多数同時に運転することができ、解体作業の工期短縮を図ることができる。
また、図3に示すように、上記した外周リング3の梁部分を上記した構真柱2に接合することで、構真柱2によって外周リング3を支持させる。このとき、山留め100と外周リング3との間に斜めに架けられた図示せぬ斜梁や切梁を部分的或いは一時的に設置してもよい。これにより、外周リング3の変形を抑制することができる。
また、地下1階部分の外周リング4を築造するための資材や機材等は上記した外周リング3の開口30から既存地下構造物10の地下2階梁スラブ13a上に降ろす。
また、地下1階部分の外周リング4を築造した後、新規地下構造物1の地下1階部分の柱壁32を築造する。このとき、構真柱2の地下1階部分の周りに図示せぬ鉄筋を配筋すると共に外周コンクリート21を打設して構真柱2の地下1階部分を仕上げる。
また、地下2階部分の外周リング5を築造するための資材や機材等は上記した外周リング3,4の開口30,40から既存地下構造物10の地下3階梁スラブ14a上に降ろす。
また、地下2階部分の外周リング5を築造した後、新規地下構造物1の地下2階部分の柱壁42を築造する。このとき、構真柱2の地下2階部分の周りに図示せぬ鉄筋を配筋すると共に外周コンクリート22を打設して構真柱2の地下2階部分を仕上げる。
また、地下3階部分の外周リング6を築造するための資材や機材等は上記した外周リング3,4,5の開口30,40,50から既存地下構造物10の地下4階の基礎スラブ15上に降ろす。
また、地下3階部分の外周リング6を築造した後、新規地下構造物1の地下3階部分の柱壁52を築造する。このとき、構真柱2の地下3階部分の周りに図示せぬ鉄筋を配筋すると共に外周コンクリート23を打設して構真柱2の地下3階部分を仕上げる。
また、基礎床7を築造した後、新規地下構造物1の地下4階部分の柱壁62を築造する。このとき、構真柱2の地下4階部分の周りに図示せぬ鉄筋を配筋すると共に外周コンクリート24を打設して構真柱2の地下4階部分を仕上げる。
以上により、図1に示すように、平面視中央部分に大開口30,40,50,60が形成された新規地下構造物1´が築造される。
なお、土圧は深度が深いほど大きくなるので、複数段の外周リング3,4,5,6のうち下層階のものほど山留め100からかかる外力が大きくなる。したがって、上記した実施の形態では、外周リング4,5のハンチ41,51が下層階にいくに従い大きくなり、ハンチ41,51を有する外周リング4,5の下方に、平面視円形の開口60が形成された外周リング6が配設されている。これにより、外周リング3,4,5,6の開口30,40,50,60を大きく形成しつつ山留め100の変形を効果的に抑制することができる。
例えば、上記した実施の形態では、地下4階の既存地下構造物10を解体して同じく地下4階の新規地下構造物1を新築する場合の施工方法について説明しているが、本発明は、既存地下構造物や新規地下構造物の階数は適宜変更可能である。
2 構真柱
3,4,5,6 外周リング
10 既存地下構造物
30,40,50,60 開口
41,51 ハンチ
100 山留め
Claims (2)
- 既存地下構造物を解体しつつ新規地下構造物を構築する地下構造物の施工方法であって、
前記既存地下構造物の周りに山留めを築造した後、
残存する前記既存地下構造物のうちで最も上層階に位置する部分を解体する解体工程と、
該解体工程によって形成された空間内に、前記新規地下構造物の外周部であって中央部分に開口が形成された外周リングを築造するリング築造工程と、
を交互に行うことで、前記既存地下構造物を上層階から順次解体しながら前記新規地下構造物の外周部を上層階から順次築造し、
前記既存地下構造物の解体終了後、前記外周リングの開口の内側に前記新規地下構造物の中央部分を築造し、
最上層階の前記外周リングの開口は、平面視において矩形に形成され、
前記最上層階よりも下層階で最下層階よりも上層階の前記外周リングの開口は、平面視において矩形の角部に下層階に行くに従い大きくなるハンチを有する多角形状に形成され、
前記最下層階の前記外周リングの開口は、平面視において円形状に形成されていることを特徴とする地下構造物の施工方法。 - 請求項1に記載の地下構造物の施工方法において、
前記リング築造工程の前に、前記既存地下構造物を貫通すると共に該既存地下構造物の下方の地盤に支持される構真柱を建て込み、
該構真柱によって前記外周リングを支持することを特徴とする地下構造物の施工方法。
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