JP2015031767A - トナー用ワックス組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーに低温定着性を付与することができるとともに、高画質化を達成することができトナー用ワックス組成物の提供。
【解決手段】下記に示す化合物Aと化合物Bとからなり、化合物Aと化合物Bの質量比が99.7:0.3〜90:10であり、且つ化合物Aを構成する直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数と化合物Bの直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数との差が4以下であるトナー用ワックス組成物。
化合物A:ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールと炭素数14〜24の一価の直鎖飽和脂肪酸とから得られるエステルワックス
化合物B:炭素数14〜24の一価の直鎖飽和脂肪酸の亜鉛塩
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、レーザープリンタなどの電子写真法や静電記録法などで記録される静電荷像の現像に好適に用いられるトナー用ワックス組成物に関する。
電子写真方式のプリンタ、ファクシミリ、およびこれらの機能を有する複写機に用いるトナーは、主成分となる熱可塑性樹脂の他に、着色剤(カーボンブラック、磁性粉、顔料など)、帯電制御剤、ワックスを含み、必要に応じて、流動性付加剤、クリーニング助剤、転写助剤を含む。
トナーは、定着工程において熱ロールによる加熱を受けて軟化し、且つ加圧ロールによる圧力を受けることにより記録媒体表面に定着して画像が形成される。トナーに含まれるトナー用ワックスは、定着時にトナーが定着ロールに残存すること(フィルミング)を防止するとともに、熱可塑性樹脂の軟化を促進して定着性を向上させる機能を有する。
特許文献1や特許文献2などには、トナー用ワックスとしてポリプロピレンワックスやポリエチレンワックスを使用したトナーが開示されている。
しかし、近年の環境意識の高まりから、複写機などには消費電力を低減するために、低温定着に対応したトナーが求められており、ワックスについては低温で融解して機能する低融点ワックスが求められている。ポリプロピレンワックスやポリエチレンワックスの軟化点は100〜150℃程度であり、低温では融解しないことから、これらのワックスを使用したトナーは低温定着性に問題がある。
また、特許文献3には、これらの合成ワックスの樹脂への分散性を改良する方法として、脂肪酸の炭素数が10〜42、且つ、亜鉛塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩から選ばれた脂肪酸金属塩を樹脂に対して0. 1〜5重量部添加する方法が開示されている。
しかし、この方法でも低温定着性については十分ではない。
低融点のワックスとして、近年、脂肪酸エステルワックスが使用されている。特許文献4には、炭素数6〜39程度の長鎖飽和脂肪酸と炭素数5〜28程度の長鎖飽和アルコールから合成されるモノエステルをトナー用ワックスとして使用する方法が開示されている。
しかし、これらのモノエステルワックスは、低温定着性に優れるが、熱ロールからのトナーの離型性が十分ではないことがある。
特許文献5には、二官能以上のアルコール化合物またはカルボン酸化合物から得られる多官能ポリエステル構造を有する脂肪酸エステルワックスが開示されており、これらのエステルワックスが熱ロールからの離型性に優れることが開示されている。
現在、電子写真方式の印刷機には、作業性向上の観点から、高速印刷や両面印刷などの従来の印刷機に比べて非常に高速度での印刷を可能とすることが求められている。トナー用ワックスにおいては、素早く樹脂を軟化させ、離型性を発揮する必要があり、且つ、素早く凝固して画質の紙ずれや紙同士の融着を防ぐことが求められている。
しかし、特許文献5のエステルワックスは、融点と比較して凝固点が非常に低いので、急冷時に固まり難いものもあり、高速印刷や両面印刷時にワックスが素早く固化せず画質のバラツキや紙詰まりが生じる場合がある。
このように、電子写真法や静電記録法などで使用されるトナー用ワックスにおいては、トナーに低温定着性を付与することができるとともに、高画質化を達成することができるトナー用ワックス組成物が求められている。
特開平5−53365号公報 特開平6−324513号公報 特開2006−126529号公報 特開平8−123084号公報 特開平7−98511号公報
本発明の目的は、上記課題を解決することであり、トナーに低温定着性を付与することができるとともに、高画質化を達成することができるトナー用ワックス組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定構造の脂肪酸エステルワックスと特定構造の脂肪酸亜鉛塩とを特定の割合で配合することで、脂肪酸エステルワックス単独の場合よりも、凝固点を上昇させることができ、また凝固点と融点との温度差を減少できることを見出した。そして、本ワックス組成物をトナー用ワックスとして使用することにより、高速印刷や両面印刷時においても優れた画質を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示す化合物Aと化合物Bとからなり、化合物Aと化合物Bの質量比(A:B)が99.7:0.3〜90:10であり、且つ化合物Aを構成する直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数と化合物Bの直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数との差が4以下であるトナー用ワックス組成物である。
化合物A:ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールと炭素数14〜24の一価の直鎖飽和脂肪酸とから得られるエステルワックス
化合物B:炭素数14〜24の一価の直鎖飽和脂肪酸の亜鉛塩
本発明のトナー用ワックス組成物は、融点が低く低温で融解し易いことから、トナーに低温定着性を付与することができる。また、化合物Aのエステルワックス単独の場合よりも、凝固点を上昇させることができ、また凝固点と融点との温度差を減少することができるので、高速印刷や両面印刷時において素早く固化し、トナー用ワックスとして使用した場合、良好な画質性能を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明のトナー用ワックス組成物は、下記に示す化合物Aと化合物Bとからなる。
なお、本明細書において記号「〜」を用いて規定された数値範囲は「〜」の両端(上限および下限)の数値を含むものとする。例えば「2〜5」は2以上5以下を表す。
〔化合物A〕
本発明における化合物Aは、原料のアルコールと一価の直鎖飽和脂肪酸とから得られるエステルワックスである。
化合物Aの原料アルコールとしては、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールが用いられ、好ましくはペンタエリスリトールが用いられる。
化合物Aの一価の直鎖飽和脂肪酸は、炭素数が14〜24であり、好ましくは炭素数が16〜24であり、より好ましくは炭素数が18〜24である。化合物Aの一価の直鎖飽和脂肪酸の炭素数が14未満である場合には、化合物Aの融解温度が低くなりトナーのブロッキングを引き起こすことがある。また炭素数が24を超える場合には、化合物Aの融解時のトナー表面への染み出し性が劣り、ロールとの離型性が低下することがある。一価の直鎖飽和脂肪酸の例としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸などが挙げられる
化合物Aの製造法としては、アルコールと脂肪酸からの脱水縮合反応を利用する方法が挙げられる。反応の際には触媒を使用しても良く、触媒としては、酸性または塩基性触媒、例えば、チタン化合物、スズ化合物などが挙げられる。反応の際には、脂肪酸とアルコールとを等モル比で、あるいは一方の成分を他方の成分よりも過剰に添加し反応させる。その後、再結晶法、蒸留法、溶剤抽出法、吸着処理法などによって、高純度化させても良い。
トナーの保存安定性の点で、化合物Aの酸価は5mgKOH/g以下が好ましく、水酸基価は10mgKOH/g以下が好ましい。
なお、酸価はJOCS(日本油化学会)2.3.1−1996に準拠して測定することができ、水酸基価はJOCS(日本油化学会)2.3.6.2−1996に準拠して測定することができる。
化合物Aの凝固点は40〜65℃が好ましく、さらに好ましくは45〜60である。化合物Aの融点は60〜90℃が好ましく、さらに好ましくは65〜85である。また、化合物Aにおける融点と凝固点との温度差は15〜30℃が好ましく、さらに好ましくは18〜27である。化合物Aの凝固点および融点は、示差走査熱量分析計(DSC)を用いて測定することができる。
なお、化合物Aとして、ペンタエリスリトールを用いたエステルワックスと、ジペンタエリスリトールを用いたエステルワックスとを併せて用いることができる。
〔化合物B〕
本発明における化合物Bは、一価の直鎖飽和脂肪酸の亜鉛塩である。一価の直鎖飽和脂肪酸は、炭素数が14〜24であり、好ましくは炭素数が16〜24であり、より好ましくは炭素数が18〜24である。一価の直鎖飽和脂肪酸の炭素数が14未満の場合には、融点と凝固点の温度差を減少する効果が得られないことがある。
一価の直鎖飽和脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸などが挙げられる。
〔トナー用ワックス組成物〕
本発明のトナー用ワックス組成物は、化合物Aと化合物Bとの質量比(A:B)が99.7:0.3〜90:10の関係を満たす。より好ましくは質量比(A:B)が99.5:0.5〜92:8であり、さらに好ましくは質量比(A:B)が99.5:0.5〜95:5である。化合物Bの質量比が0.3よりも小さい場合には、融点と凝固点の温度差を減少する効果が得られないことがある。
また、本発明のトナー用ワックス組成物において、化合物Aを構成する直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数と化合物Bの直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数との差は4以下であり、さらに好ましくは1以下である。平均炭素数の差が4を超える場合には、融点と凝固点の温度差を減少する効果が得られないことがある。平均炭素数の差が1以下を満たす場合には、融点と凝固点の差を低減する効果がより顕著なものとなる。
なお、使用する直鎖飽和脂肪酸には、炭素数の異なる直鎖飽和脂肪酸が含まれていることがあり、その場合には、使用する直鎖飽和脂肪酸の炭素数分布を測定し、得られた炭素数分布から加重平均で平均炭素数を算出することができる。使用する直鎖飽和脂肪酸の炭素数分布は、ガスクロマトグラフィにより測定することができる。
本発明のトナー用ワックス組成物は公知の方法により製造することができる。例えば、化合物Aと化合物Bとを加熱溶融して均一に混合後、冷却固化して粉砕、または造粒して製造する方法が、品質のばらつき防止の観点から好ましい。
本発明のトナー用ワックス組成物によれば、化合物Aのエステルワックス単独の場合よりも、凝固点を上昇させることができる。本発明のトナー用ワックス組成物の凝固点は、好ましくは45〜70℃であり、さらに好ましくは50〜70℃である。
また、本発明のトナー用ワックス組成物の融点は、化合物Aのエステルワックスの融点と概ね同じである。したがって、本発明のトナー用ワックス組成物によれば、化合物Aのエステルワックス単独の場合よりも、凝固点と融点との温度差を減少することかできる。
このように本発明のトナー用ワックス組成物は、融点が化合物Aのエステルワックスの融点と概ね同じであるので、トナーに低温定着性を付与することができる。また、本発明のトナー用ワックス組成物によれば、化合物Aのエステルワックス単独の場合よりも、凝固点と融点との温度差を減少することができるので、高速印刷や両面印刷時において溶融後に素早く固化することができる。したがって、トナー用ワックスとして使用した場合、良好な画質性能を得ることができる。
本発明のトナー用ワックス組成物は、バインダー樹脂、着色剤、外添剤、帯電制御剤などとともに配合され、通常の製法によってトナーが製造される。トナー中における本発明のトナー用ワックス組成物の配合量は、バインダー樹脂100質量部に対して、通常、0.1〜40質量部である。
以下に本発明のトナー用ワックス組成物の製造例およびその評価方法を示すことで、本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比較例において、「%」は質量部を示す。
〔化合物A1の調製〕
窒素導入管、撹拌羽、冷却管を取り付けた0.5L容の4つ口フラスコに、ペンタエリスリトール18g(0.13mol)、ステアリン酸147g(0.52mol)を加え、窒素気流下、生成水を留去しながら、220℃で10時間反応した。酸価は6.7mgKOH/gであった。
トルエン46. 5gおよび2−プロパノール32g、酸価の2.0倍当量の水酸化カリウムを含む10%水酸化カリウム水溶液19gを加え、70℃で30分間撹拌し、30分間静置後、水層部を除去した。
粗生成物100質量部に対して40質量部のイオン交換水を用い、70℃で水洗を4回行い、pHを7とした。得られた精製物から加熱および減圧条件下で溶媒を留去し、ろ過、固化、粉砕を経て、ペンタエリスリトールテトラステアレート(化合物A1)を140g得た。
化合物A1の原料脂肪酸の炭素数分布および平均炭素数(Cw)を表1に示す。また、得られた化合物A1の酸価、水酸基価、凝固点、融点を下記により測定した。結果を表2に示す。
なお、原料脂肪酸の炭素数分布についてはガスクロマトグラフィにより測定した。
〔測定方法〕
原料脂肪酸の炭素数分布:JOCS(日本油化学会)2.4.2.2−2003に準拠して測定した。
酸価:JOCS(日本油化学会)2.3.1−1996に準拠して測定した。
水酸基価:JOCS(日本油化学会)2.3.6.2−1996に準拠して測定した。
凝固点、融点:示差走査熱量分析計(DSC)として、セイコーインスツル株式会社製の「DSC−6200」を使用した。測定は、約10mgの化合物A1を試料ホルダーに入れ、レファレンス材料として空の試料ホルダーを用いて行い、150℃に昇温した後、10℃/minで150℃から30℃まで降温し、30℃から150℃まで昇温した。得られたDSCチャート上の降温時のピークトップを凝固点とし、昇温時のピークトップを融点として、下記式(1)より融点−凝固点の温度差ΔTを算出した。結果を表2に示す。
式(1) 融点−凝固点=ΔT
〔化合物A2〜A10の調製〕
表1に示すアルコールと直鎖飽和脂肪酸を用い、化合物A1の調製に準じて化合物A2〜A10の調製を行った。化合物Aの原料脂肪酸の炭素数分布および平均炭素数(Cw)を表1に示す。また、得られた化合物Aの酸価、水酸基価、凝固点、融点、温度差を化合物A1と同様に測定し、算出した。結果を表2に示す。
Figure 2015031767
Figure 2015031767
〔化合物B1の調製〕
撹拌羽を取り付けた3L容のセパラブルフラスコに、ステアリン酸257g(0.90mol)、および水2500gを加え、90℃まで昇温した。次いで、48%水酸化ナトリウム水溶液75g(0.90mol)を加え、90℃にて1時間撹拌した。その後、25%硫酸亜鉛水溶液291g(0.45mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌した。
得られたステアリン酸亜鉛スラリーに水1500gを加え、65℃まで冷却した。その後、吸引ろ過し、1000gの水で2回水洗し、送風乾燥機を用いて65℃にて48時間乾燥してステアリン酸亜鉛(化合物B1)を得た。
化合物B1の原料直鎖飽和脂肪酸の炭素数分布および平均炭素数(Cx)を表3に示す。
〔化合物B2〜B7の調製〕
表3に示す原料直鎖飽和脂肪酸と金属種を用い、化合物B1の調製に準じて化合物B2〜B7の調製を行った。なお、化合物B6および化合物B7については、硫酸亜鉛水溶液の代わりに硫酸マグネシウム水溶液および塩化カルシウム水溶液をそれぞれ用いた。
化合物Bの原料直鎖飽和脂肪酸の炭素数分布および平均炭素数(Cx)を表3に示す。
Figure 2015031767
〔トナー用ワックス組成物の調製および評価〕
(実施例1)
撹拌羽、窒素導入管を取り付けた0.3L容のセパラブルフラスコに、化合物A1を199. 0g、化合物B1を1.0g加え、窒素気流下、150℃で1時間撹拌した。その後、冷却、固化、粉砕を経て、トナー用ワックス組成物を得た。
得られたトナー用ワックス組成物の凝固点、融点を化合物A1と同様の方法で測定した。また、化合物A1の融点−凝固点の温度差ΔTを用い、化合物B1による添加効果を下記式(2)により算出した。結果を表4に示す。
式(2) (化合物A1のΔT)−(実施例1のΔT)=(添加効果)
(実施例2〜10、比較例1〜13)
表1に示す化合物Aおよび表3に示す化合物Bを用いて、実施例1と同様にしてトナー用ワックス組成物を得た。得られたトナー用ワックス組成物の凝固点、融点を実施例1と同様に測定し、融点−凝固点の温度差ΔTと化合物Bによる添加効果を算出した。結果を表4に示す。
また、化合物Aの原料脂肪酸の平均炭素数(Cw)と化合物Bの原料直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数(Cx)との差(|Cx−Cw|)を表4に併せて示す。
Figure 2015031767
表2と表4の対比から明らかなように、実施例1〜10のトナー用ワックス組成物は、化合物Bを所定量含有することによって、凝固点を少なくとも約3℃上昇させることができ、さらに融点−凝固点の温度差ΔTを少なくとも約3℃減少させることができ、添加効果において優れたものであった。
実施例1〜10に対し、比較例1および2では化合物Bの質量比が0.3よりも小さいので、化合物A1に対して化合物B1による添加効果は得られなかった。
比較例3、4、5、6では、化合物Aと化合物Bの平均炭素数の差(|Cx−Cw|)が4を超えているので、添加効果は得られなかった。また、比較例7においては、平均炭素数の差(|Cx−Cw|)4以下の条件を満たしているものの、化合物B5の平均炭素数(Cx)が14未満であるので、添加効果を得られなかった。
比較例8および9においてはモノエステル(A7、A8)、比較例10においてはトリペンタエリストールエステル(A9)が用いられ、これらエステル(A7〜A9)は、表2に示すように、ペンタエリスリトールエステルやジペンタエリスリトールエステルよりも融点−凝固点の温度差ΔTが小さいので、化合物Bによる添加効果は得られなかった。
また、比較例11においてはグリセリンエステル(A10)が用いられているので、化合物Bによる添加効果が確認できなかった。
比較例12および13においては、化合物Bの金属種がマグネシウムおよびカルシウムに変更されているので、トナー用ワックス組成物の製造時に化合物Bが完全には溶融混合できず、添加効果も得られなかった。

Claims (1)

  1. 下記に示す化合物Aと化合物Bとからなり、化合物Aと化合物Bの質量比が99.7:0.3〜90:10であり、且つ化合物Aを構成する直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数と化合物Bの直鎖飽和脂肪酸の平均炭素数との差が4以下であるトナー用ワックス組成物。
    化合物A:ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールと炭素数14〜24の一価の直鎖飽和脂肪酸とから得られるエステルワックス
    化合物B:炭素数14〜24の一価の直鎖飽和脂肪酸の亜鉛塩
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