JP2015031531A - 画像検査装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常の原因がトナー像の異常なのか、印刷物に異物が付着したためなのかを良好に判別する。
【解決手段】画像検査装置500は、印刷物を撮像して分光スペクトルを生成する分光カメラ300と、あらかじめ印刷物を作成するトナー像の分光スペクトルについての情報を格納したデータベース520と、データベースから検査に用いる基準スペクトルを取得するスペクトル取得部530と、取得した被測定物の分光スペクトルと、抽出した基準スペクトルの差分を取得する差分取得部550と、取得した差分に基づいて異常の原因が、印刷物のトナー像の異常か、印刷物に付着した異物かを判定する異常判定部560と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、出力した印刷物を撮影して得られた画像データから異常を検出する画像検査装置、およびこの画像検査装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置では、画像形成装置を構成する部材の劣化などに起因して形成された画像にトナーの剥がれや色ずれ等の異常画像が発生することがあり得る。大量の印刷物を生産する場合、生産完了後の検査において上記のような異常画像など品質に問題が確認されると、生産済みの印刷物を廃棄する必要があり、大きな損失が生じる。このため、大量印刷を前提とした画像形成装置では、印刷と同時に異常画像の検査が行えようにすることが望ましい。
このような検査を行うため、特許文献1には、画像形成装置の装置内で撮影した印刷物の検査画像と、原稿として入力される入力画像データとの差分を取り、その差分画像を積算したものを用いて異常画像を検知する画像検査装置が提案されている。この画像検査装置は、差分を積算した画像を利用して異常画像を検知している。
また、特許文献2には、異常検知のために、画像形成装置の装置内で撮影した印刷物の検査画像と、原稿の入力画像を用いた画像検査装置が提案されている。この画像検査装置では、入力画像について、輝度値の変化の頻度(輝度値の平坦度)を算出し、平坦度の大きさごとに閾値を設定し、検査画像と入力画像の差分が、この閾値を上回った場合に異常画像と判定する。
しかし、従来の画像検査装置には、以下のような課題があり得る。すなわち、特許文献1に記載のものは、周囲的に発生する異常画像以外には、異常検知の効果が期待できない。また、特許文献1に記載のものは、入力画像データと検査画像の差分を算出し、これを積算した画像を用いて異常の検査を行っている。この方法は、感光体ドラムなどの回転部材の欠陥等による周期的な異常画像に対しては、異常のみを正確に検知することが期待できる。しかし、定着時のトナーのはがれのように非周期的に発生する異常画像においては、積算画像から異常の有無を判定する構造によって異常画像とは判定されないと予想され、これにより異常画像の検知において十分な検知精度が期待できない。
また、特許文献2に記載のものは、異常画像の原因を特定できないために、異常画像に対する効果的な対策を講じることが難しい。特許文献2に記載のものは、異物検査に積算画像を用いないので、上記のような非周期的な異常画像においても、高い検知精度が期待できる。しかし、検査画像と入力画像に優位な差異があれば、すべて異常画像と判定してしまう。例えば、印刷用紙に汚れが付着していた場合と、画像形成装置に問題が生じて異常画像が形成された場合において、同様に「異常画像あり」と判定してしまう。しかし、これら2つの問題に対しては、必要な対策が異なってくる。前者の場合は汚れが付着していた用紙を廃棄するだけでよいが、後者の場合は画像形成装置を調整する必要がありる。このように、異常画像の原因がひとつに特定できないために、まず異常の原因を特定した上で対策を講じる必要があり、効率的に作業に当たれない。
本発明は、異常の原因がトナー像の異常なのか、印刷物に異物が付着したためなのかを判別でき、異常発生時に効率的な対策が可能となる画像検査装置、および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像検査装置は、印刷物を撮像して分光スペクトルを生成する分光カメラと、あらかじめ前記印刷物を作成するトナー像の分光スペクトルについての情報を格納したデータベースと、前記データベースから検査に用いる基準スペクトルを取得するスペクトル取得手段と、取得した前記印刷物の前記分光スペクトルと、取得した前記基準スペクトルの差分を取得する差分取得手段と、取得した前記差分に基づいて異常の原因が、前記印刷物のトナー像の異常か、前記印刷物に付着した異物かを判定する異常判定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、異常の原因がトナー像の異常なのか、印刷物に異物が付着したためなのか、を容易に判別することができ、印刷物の異常が発生した場合に効率的な対策が可能となる。
本発明に係る画像検査装置を備える画像形成装置の内部構造を示す模式図である。 本発明に係る画像検査装置の実施形態1に係る画像検査装置の構成を示すブロック図である。 同画像検査装置のデータベースに格納した基準スペクトルを示す表である。 同画像検査装置における基準スペクトルと検査対象スペクトルを示すグラフである。 同画像検査装置の実施形態に係る画像検査装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る画像検査装置の実施形態2に係る画像検査装置の構成を示すブロック図である。 同画像検査装置における基準スペクトルと検査対象スペクトルを示すグラフである。 同画像検査装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態に係る画像検査装置、および画像形成装置について説明する。まず、画像検査装置を含む画像形成装置の構成について説明する。図1は本発明に係る画像検査装置を備える画像形成装置の内部構造を示す模式図である。
画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成部を備えたタンデム型のカラー画像形成装置である。画像形成装置100は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のトナー像を重ねて記録媒体である記録用紙にカラー画像を形成する。
画像形成装置100は、ユーザーインターフェース部110、スキャナ部120、外部インターフェース部130、制御部140、画像形成手段である画像形成部150を備える。また、画像形成装置100は、画像検査装置500として、分光カメラ300と演算部400とを備える。
ユーザーインターフェース部110は、画像形成装置100の状態等の情報を表示するためのディスプレー、機器を操作するためのボタン等を備え、オペレーターが入力を指示する。スキャナ部120は、図示しない照明装置、光学系、撮像素子をお供え、原稿の画像を読み取る。外部インターフェース部130には、入力端子を備え、コンピュータ等の外部装置からの画像データ等を受け取る。制御部140は、中央演算装置を備え、画像形成装置100の統括的な制御を行う。
画像形成部150は、露光部160、作像部200、中間転写部170、給紙部180、および定着部190を備える。作像部200は、C、M、Y、Kのトナーを用いて、画像を形成する。作像部200は、感光体210C、210M、210Y、210K、帯電器220C、220M、220Y、220Kおよび現像器230C、230M、230Y、230Kを備える。これらはユニット化されておりC、M、Y、Kの各色に対しそれぞれ1ユニットが配置される。露光部160は、入力された画像データに基づいて感光体210C、210M、210Y、210Kに変調されたレーザー光を照射して、感光体210C、210M、210Y、210Kを露光して潜像を形成する。各感光体210C、210M、210Y、210Kに形成された潜像は現像器230C、230M、230Y、230Kで現像され、感光体210C、210M、210Y、210Kには各色のトナー像が形成される。
給紙部180には、印刷用の用紙が配置されている。給紙部180は、用紙を一枚ずつ搬送するための給紙分離機構を備える。中間転写部170は、中間転写ベルト171、中間転写対向ローラ172Y、172M、172Y、172Kを備える。また、中間転写部170には、中間転写ベルト171を挟む転写ローラ173および転写対向ローラ174を備える。感光体210C、210M、210Y、210Kに形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト171に中間転写され、給紙部180からの転写ローラ173、転写対向ローラ174で用紙に転写され、記録用紙にカラートナー像が形成される。
定着部190は、定着ローラ191と加熱ローラ192とを備え、記録用紙上のカラートナー像に熱と圧力を加え、定着する。これにより、トナーは溶融し、記録用紙上に定着され、その後機外に排出される。
画像形成装置100では、紙原稿の複写のときは、スキャナ部120から画像情報を取得し、ユーザーインターフェース部110で複写枚数などの出力設定を入力する。また、外部インターフェース部130から、接続されたコンピュータより画像と印刷設定の情報を一度に入力を受けることも可能である。これらの情報は、制御部140に引き渡される
制御部140では、受け取った情報に基づいて、画像形成部150の各部を駆動させる制御信号を出力する。画像形成部150では、所望の画像を出力するために、以下のような動作を行う。感光体210C、210M、210Y、210Kは、帯電器220C、220M、220Y、220Kで帯電され、露光部160で発振されるレーザー光によって電荷の像(潜像)が描かれる。この潜像は、現像器230C、230M、230Y、230Kから供給される帯電トナーによって現像され、感光体210C、210M、210Y、210Kにトナー像が形成される。感光体210C、210M、210Y、210Kで形成されたC、M、Y、K各色のトナー像は、中間転写ベルト171上に、位置を合わせて転写される。以上の動作により、中間転写ベルト171上には、C、M、Y、K4色のトナーが積層したトナー像が形成される。
給紙部180では、搬送ローラにより印刷用紙が一枚ずつ中間転写部170に搬送される。中間転写部170では、中間転写ベルト171と印刷用紙の間に電圧を印加することで、中間転写ベルト上の帯電したトナーによる像が紙上に転写される。定着部190では、トナー像が転写された用紙に対し、熱エネルギーと圧力を加えることで、トナーを溶融させ紙に定着させる。以上の動作により、紙上に所望の画像が形成される。
<実施形態1>
次に本発明に係る画像検査装置の実施形態1に係る画像検査装置について説明する。上述のように画像検査装置500は、分光カメラ300と、演算部400とを備える。分光カメラ300は、印刷物を撮像して分光スペクトルを生成する。分光カメラ300は、波長が450〜800nmである光を検知でき、この波長域において8チャンネルの測定チャンネルを有する。また、分光カメラ300は、RGBに相当する出力を8チャンネルの測定チャンネルから出力することができる。分光カメラ300は、定着部190を通過して後の記録用紙に形成された画像を撮像できる位置に配置される。
演算部400は、例えばCPU(Central processing
Unit)、LAM(Random Access Memory)、ROMを(Read Only Memory)等備えたコンピュータで構成される。演算部400では、RAMに格納されたプログラムをCPUで実行することにより分光カメラ300から得られた情報に対し、所定の処理を行う。この処理により、記録用紙に記録されたトナー像に異常がないか、異常があり得る場合にはその異常がトナー像の異常であるか、異物の付着による異常であるかを判定する。
演算部400は、次のような機能を備える。図2は本発明に係る画像検査装置の実施形態1に係る画像検査装置の構成を示すブロック図である。演算部400は、異常検出部510と、データベース520と、スペクトル取得手段であるスペクトル取得部530と、フィッティング部540と、差分取得手段である差分取得部550と、異物判定手段である異常判定部560とを備える。
異常検出部510は、分光カメラ300からの撮像RGB情報と画像形成のために使用された入力画像RGBデータとを比較して、記録用紙に形成された画像に異常がないか、異常があった場合には、どの画像上の、どの位置に異常があるかの位置情報を出力する。
データベース520は、記録用紙上に出力されたさまざまな色および明度のトナー像に対して、RGB輝度値および分光スペクトルを関連付けて格納している。このデータは、あらかじめ測定されて取得されている。図3は同画像検査装置のデータベースに格納した基準スペクトルを示す表である。データベース520は、図3に示したように、RGBの輝度値(分光パターン)に対応する450nm〜800nmまでの8チャンネルに対応する波長と分光強度の値(分光スペクトル)が格納されている。
データベース520は、例えばRGB輝度値(R,G,B)=(100,50,150)に関連付け、(450nm=150,500nm=141,… 800nm=80)の8チャンネル分の波長と分光強度の値を格納している。
スペクトル取得部530は、異常が検出された画像の異常位置における分光カメラ300で取得したRGBデータに対応するデータベース520中の分光スペクトル(基準スペクトル)を抽出する。
フィッティング部540は、基準スペクトルを分光カメラ300から取得した異常位置におけるスペクトル(検査対象スペクトル)にフィッティング(近似)して、参照するスペクトルを形成する。フィッティングは例えば後述する最小自乗法による。
差分取得部550は、参照するスペクトルと、検査対象スペクトルとの各波長領域における差分を算出する。異常判定部560は、差分取得部550参照するスペクトルと、検査対象スペクトルとを比較して、残差の外れ値があらかじめ定めた閾値を超える場合、当該箇所の異常が異物付着によるものと判定する。
図4は同画像検査装置における基準スペクトルと検査対象スペクトルを示すグラフである。異常判定部560は、検査対象スペクトル中のひとつの波長領域の分光強度が、参照スペクトルから飛び出ている。この領域の残差が閾値より大きい場合、画像の異常が異物によるものと判定する。このようなピークがない場合は、画像の異常はトナー像の異常であると判定する。
次に実施形態1に係る画像検査装置500の動作について説明する。画像検査装置500は、分光カメラ300で、入力画像を基準画像とし、分光カメラ300で撮影した印刷物のRGB画像(検査対象画像)から印刷物の異常の有無を検出する。さらに、異常の発生が認められた場合、分光カメラ300で撮影した8チャンネルのスペクトルから、異常の原因が、ホコリやゴミなどの異物の付着によるものか、トナー抜けなどの異常画像なのかを判定する。
図4は同画像検査装置の実施形態に係る画像検査装置の動作を示すフローチャートである。まず、入力画像710を取得し、さらに印刷物720を分光カメラ300で撮像して、RGB画像730と、8チャンネルのスペクトル740を取得する(ステップS1)。
基準画像として利用する入力画像は、スキャナ部120あるいは外部インターフェース部130から取得する。このとき、入力画像はRGBの3チャンネルの輝度値信号であり、制御部140を介して異常検出部510に送られる。
分光カメラ300で取得するRGB画像は、検査対象である印刷物を撮影して取得する。この際、分光カメラ300では、8チャンネルでの撮像がなされており、そのうち、RGBに相当する3チャンネル分を利用する。撮影された画像は、異常検出部510に送られる。
異常検出部510で基準画像と検査対象画像のRGB輝度値の比較を行う(ステップS3)。これにより、検査対象の異常の有無を検知する。基準画像と検査対象画像のRGB輝度値の差が、設定した閾値以上であれば画像に異常ありと判定する。比較に際しては、基準画像と検査対象画像の位置合わせが行われる。この位置合わせには、公知の手法を用いる。
この異常検査手法では、基準画像と検査対象画像の差異の有無で、異常の有無を判定している。よって、検査対象に異常ありと判定された場合に、以下の2通りの要因が想定される。
(1)画像形成装置で形成された画像(トナー像)に異常がありる。
(2)印刷用紙または印刷面上に異物が存在する。
この2つの異常に対しては対策が異なるため、これらを切り分けることは異常の解消のために重要である。具体的には、(1)の場合には画像形成装置の調整などが必要であるのに対し、(2)の場合は異常が検知された印刷物の異物の除去といった作業で十分である。
以下の処理で、対象とする異物として、分光スペクトルに特徴的な鋭いピークを検出して、異常の原因を判定する。異常発生原因の判定には、基準画像のRGB輝度値から推測される分光スペクトル(基準スペクトル)と、分光カメラで撮影した検査対象画像の分光スペクトル(検査対象スペクトル)を用いる。
異常検出部510で異常ありの判定がされた場合(ステップS3の異常ありり)、まず、分光カメラ300で撮影した結果から該当画素の分光スペクトルを選択する(ステップS4)。このスペクトルを、検査対象スペクトルと称する。
次いでスペクトル取得部530はデータベース520から、該当画素の基準スペクトルを取得する。異常検出部510から異常を検知した画素の位置情報を受け取り、該当画素のRGB輝度値を分光カメラ300から受け取る。このRGB輝度値情報をデータベース520に照合し、該当画素の分光スペクトルを基準スペクトルとして得る(ステップS5)。
次いで、フィッティング部540で、検査対象スペクトルに対して基準スペクトルに最小二乗法を適用してフィッティングする(ステップS6)。異常ありと判定された画素(検査対象画素)に対して、検査対象画素と同じ位置に該当する画素(基準画素)を選択し、基準スペクトルを取得する。この基準スペクトルをもとに以下の式を作成する。
なお、式(1)で、wは分光カメラのチャンネルを表しており、w=0,1,…,7であり、Iij(λw)は位置(i,j)にありる画素の基準スペクトルである。この式(1)用いて、以下の式のdが最小になるようa,bを決定する。
式(2)で、λwは各チャンネルで検知する波長を表しており、またEij(λw)は検査対象スペクトルを表している。
次いで異常判定部560は、検査対象スペクトルと、フィッティング後の式(1)との残差を算出する。残差は、以下の(3)式のように各チャンネルについて算出する。
この各チャンネルの残差rwに対して、外れ値の有無を評価することで異常の原因を判定する。外れ値とは、統計を取った際に他の値から大きく外れた値のことを言う。本実施形態においては、異物が存在する場合は、異物に由来する分光ピークによって、各チャンネルの残差のなかに外れ値が生じる。これに対し、異常の原因がトナー像異常である場合には、検査対象スペクトルはトナー由来の分光ピーク以外は存在しないので、検査対象スペクトルと基準スペクトルの残差には外れ値は存在しない。なお、外れ値の検定には一般的に用いられている手法を用いる。
以上の処理によって、分光カメラ300で撮影した検査対象画像の各画素に対し、下記の3通りの判定がなされる。
(1)異常なし
(2)異物による異常あり
(3)トナー像の異常あり
画像検査装置500は、印刷された用紙が1枚通紙されるたびに、その記録用紙を撮影し、全画素が、(1)異常なしと判定された場合、その印刷結果は異常なしと判断する。
また、(2)異物による異常あり、と判定された画素がありる場合、ユーザーインターフェース部110に異物を検知した旨を表示し、オペレーターに警告する。オペレーターは、この警告に従い、異物が検知された印刷物に対し、異物を除去する、または印刷物を破棄するなどの対処を行う。
さらに、(3)トナー像の異常ありと、判定された場合、出力を一時停止した上で、ユーザーインターフェース部110にトナー像に異常ありとの旨を表示し、オペレーターに警告する。トナー像に異常がある場合は、画像形成装置に何らかの問題が生じていることが予想される。このときオペレーターは、画像形成装置の調整を行うか、またはサービスセンターに連絡するなどの対処を行う。
<実施形態2>
次に本発明に係る画像検査装置の実施形態2に係る画像検査装置について説明する。
実施形態1に係る画像検査装置500では、検出対象の異物として、分光スペクトルに特徴的なピークを有する異物を対象としていた。これに対し、実施形態2では分光スペクトルに異物由来のなだらかなピークを呈する異物を検出する。すなわち、実施形態2に係る画像検査装置600では、分光スペクトルにブロードなピークを持つ異物を検知の対象としている。
以下実施形態2に係る画像検査装置600について説明する。実施形態2に係る画像検査装置600は、演算部400における処理を実施形態1に係る画像検査装置500と変更して、異物の検知を行う。図6は本発明に係る画像検査装置の実施形態2に係る画像検査装置の構成を示すブロック図である。演算部400は、異常検出部510と、データベース520と、スペクトル取得手段であるスペクトルマッチング部610と、残差累積部620と、異常判定手段である異常判定部630とを備える。異常検出部510およびデータベース520の構成は、実施形態1に係る画像検査装置500と同一である。
スペクトルマッチング部610は、基準スペクトルを分光カメラ300から取得した異常位置におけるスペクトル(検査対象スペクトル)にマッチするスペクトルをデータベース520から取得して、参照するスペクトルとする。マッチングには、従来技術として一般的に用いられているパターンマッチング技術を用いる。
残差累積部620は、検査対象スペクトルと基準スペクトルとの差分を取りマッチングにおける残差を算出してこれを累積する。図7は同画像検査装置における基準スペクトルと検査対象スペクトルを示すグラフである。基準スペクトルと検査対象スペクトルとは一致せず、各波長領域おいて残差がありる。残差累積部620は、この残差の絶対値を累積して、累積値を出力する。
異常判定部630は、残差累積部620からの累積値があらかじめ定めた閾値超える場合、当該箇所の異常が異物付着によるものと判定する。一方、累積値が閾値を超えない場合には、トナー像の異常ありと判定する。
次に実施形態2に係る画像検査装置600の動作について説明する。図8は同画像検査装置の動作を示すフローチャートである。破線で囲んだ処理、すなわち(ステップS1、ステップS2、ステップS3、ステップS8は実施形態1に係る画像検査装置500と同一である。
実施形態2に係る画像検査装置600では、検査対象スペクトルと、データベース520に保存されている分光スペクトルとのマッチングを行って、異常の原因を特定する。異常ありと判定された(ステップSの異常あり)画素の検査対象スペクトルを抽出し(ステップS11)、次いで、この検査対象スペクトルと、データベース上に保存されている分光スペクトルとのマッチングを行う。データベース520は基準画像のRGB輝度値から分光スペクトルを参照できる。実施形態2に係る画像検査装置600では、このデータベース520上に保存されている分光スペクトルと、検査対象スペクトルとのマッチングを行う。(ステップS12)。
次いで、データベース520に保存された分光スペクトルから、基準スペクトル750を決定する。すなわち、マッチングにより、検査対象スペクトルに最も形状が近い分光スペクトルをデータベース上からひとつ選択し、これを基準スペクトルとする。
そして、残差累積部620で、検査対象スペクトルと基準スペクトルとの差分を取り、この残差を累積する(ステップS13)。そして、異常判定部630で、累積値と閾値を比較して異常原因の判定を行う(ステップS14)。累積値が閾値以上で、検査対象スペクトルと基準スペクトルの形状に差異がある場合には、異物による異常であると判定する(ステップS15)。
データベース520上の分光スペクトルは、用紙上に形成されたC、M、Y、K各色のトナーの分光スペクトルである。検査対象スペクトルに異物に由来する分光ピークが存在する場合、マッチングの精度が低下する。最も類似度が高いものを参照スペクトルと設定し、検査対象スペクトルとの残差を算出すると、累積値が閾値を上回る。この場合、異物が原因であると判定する。
これに対し、累積値が閾値以下で、検査対象スペクトルと基準スペクトルの形状が十分に近い場合、トナー像異常であると判定する。異常の原因がトナー像異常の場合では、検査対象の領域には、トナーの色材由来の分光スペクトルと紙に由来する分光スペクトルのみが存在する。データベース上の分光スペクトルは紙上にトナー像がある場合の分光スペクトルであるので、データベース上には検査対象スペクトルに類似した分光スペクトルが必ず存在する。よって、検査対象スペクトルと基準スペクトルとの残差累積値が十分に小さい場合は、トナー像の異常であると判定できる。
なお、実施形態1と実施形態2とは、選択的に実行することができる。また、2種類を続けて実行することができる。
100:画像形成装置
110:ユーザーインターフェース部
120:スキャナ部
130:外部インターフェース部
140:制御部
150:画像形成部
160:露光部
170:中間転写部
171:中間転写ベルト
172Y、172M、172Y、172K:中間転写対向ローラ
173:転写ローラ
174:転写対向ローラ
180:給紙部
190:定着部
191:定着ローラ
192:加熱ローラ
200:作像部
210C、210M、210Y、210K:感光体
220C、220M、220Y、220K:帯電器
230C、230M、230Y、230K:現像器
300:分光カメラ
400:演算部
500:画像検査装置
510:異常検出部
520:データベース
530:スペクトル抽出部
540:フィッティング部
550:差分検出部
560:異常判定部
600:画像検査装置
610:スペクトルマッチング部
620:残差累積部
630:異常判定部
710:入力画像
720:印刷物
730:RGB画像
740:スペクトル
750:基準スペクトル
特許4529453公報 特開2012−103225公報

Claims (8)

  1. 印刷物を撮像して分光スペクトルを生成する分光カメラと、
    あらかじめ前記印刷物を作成するトナー像の分光スペクトルについての情報を格納したデータベースと、
    前記データベースから検査に用いる基準スペクトルを取得するスペクトル取得手段と、
    取得した前記印刷物の前記分光スペクトルと、取得した前記基準スペクトルの差分を取得する差分取得手段と、
    取得した前記差分に基づいて異常の原因が、前記印刷物のトナー像の異常か、前記印刷物に付着した異物かを判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする画像検査装置。
  2. 前記スペクトル取得手段は、前記データベースに格納されている分光パターンから取得した前記分光スペクトルに最も形状が類似しているものを前記基準スペクトルとして抽出することを特徴とする請求項1記載の画像検査装置。
  3. 前記異常判定手段は、前記スペクトル取得手段が抽出した前記基準スペクトルとの前記差分を算出し、前記差分を前記分光スペクトルの波長領域にわたって累積した累積値を取得し、この累積値とあらかじめ定めた閾値とを比較して前記印刷物の異常の原因を特定することを特徴とする請求項2に記載の画像検査装置。
  4. 前記データベースは、トナー像の前記分光スペクトルの情報を、あらかじめ取得したトナー像の分光スペクトルの情報とRGB輝度値情報とを関連付けて格納していること、
    を特徴とする請求項1記載の画像検査装置。
  5. 前記スペクトル取得手段は、入力された画像のRGB輝度値情報をもとに、前記データベースから前記基準スペクトルを抽出することを特徴とする請求項1または4記載の画像検査装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記検査対象スペクトルに対し、スペクトル取得手段により得られた前記基準スペクトルを近似し、前記検査対象スペクトルと前記近似した前記基準スペクトルとの残差をもとに、前記印刷物における異常の原因を判定することを特徴とする請求項5記載の画像検査装置。
  7. 前記異常判定手段は、検査対象スペクトルに対し、前記スペクトル取得手段で取得した前記基準スペクトルを近似し、前記検査対象スペクトルと前記基準スペクトルとの残差を算出した上で、残差における外れ値によって前記印刷物の異常の原因を判定することを特徴とする請求項5に記載の画像検査装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像検査装置と、
    検査対象となるトナー像を記録用紙に形成する画像形成手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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