以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる検査装置、検査システム、検査方法及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態の印刷物検査システム1の一例を示す模式図である。図1に示すように、印刷物検査システム1は、印刷装置100と、印刷物検査装置200(検査装置の一例)と、スタッカ300とを、備える。
印刷装置100は、オペレーションパネル101と、感光体ドラム103Y、103M、103C、103Kと、転写ベルト105と、二次転写ローラ107と、給紙部109と、搬送ローラ対111と、定着ローラ113と、反転パス115とを備える。
オペレーションパネル101は、印刷装置100に対して各種操作入力を行ったり、各種画面を表示したりする操作表示部である。
感光体ドラム103Y、103M、103C、103Kは、それぞれ、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、及びクリーニング工程)が行われることによりトナー像が形成され、形成されたトナー像を転写ベルト105に転写する。本実施形態では、感光体ドラム103Y上にイエロートナー像が形成され、感光体ドラム103M上にマゼンタトナー像が形成され、感光体ドラム103C上にシアントナー像が形成され、感光体ドラム103K上にブラックトナー像が形成されるものとするが、これに限定されるものではない。
転写ベルト105は、感光体ドラム103Y、103M、103C、及び103Kから重畳して転写されたトナー像(フルカラーのトナー画像)を二次転写ローラ107の二次転写位置に搬送する。本実施形態では、転写ベルト105には、まず、イエロートナー像が転写され、続いて、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が順次重畳して転写されるものとするが、これに限定されるものではない。
給紙部109は、複数の記録媒体が重ね合わせて収容されており、記録媒体を給紙する。記録媒体としては、例えば、記録紙が挙げられるが、これに限定されず、OHP(Overhead Projector)シートなど画像を記録可能な媒体であればどのようなものであってもよい。
搬送ローラ対111は、給紙部109により給紙された記録媒体を搬送路a上で矢印s方向に搬送する。
二次転写ローラ107は、転写ベルト105により搬送されたフルカラーのトナー画像を、搬送ローラ対111により搬送された記録媒体上に二次転写位置で一括転写する。
定着ローラ113は、フルカラーのトナー画像が転写された記録媒体を加熱及び加圧することにより、フルカラーのトナー画像を記録媒体に定着する。
印刷装置100は、片面印刷の場合、フルカラーのトナー画像が定着された記録媒体である印刷物を印刷物検査装置200へ排紙する。一方、印刷装置100は、両面印刷の場合、フルカラーのトナー画像が定着された記録媒体を反転パス115へ送る。
反転パス115は、送られた記録媒体をスイッチバックすることにより記録媒体の表面・裏面を反転して矢印t方向に搬送する。反転パス115により搬送された記録媒体は、搬送ローラ対111により再搬送され、二次転写ローラ107により前回と逆側の面にフルカラーのトナー画像が転写され、定着ローラ113により定着され、印刷物として、印刷物検査装置200へ排紙される。
印刷物検査装置200は、読取部201A、201Bと、オペレーションパネル211と、を備える。
オペレーションパネル211は、印刷物検査装置200に対して各種操作入力を行ったり、各種画面を表示したりする操作表示部である。なお、オペレーションパネル211を省略してもよい。この場合、オペレーションパネル101がオペレーションパネル211を兼ねるようにしてもよいし、外部接続されたPC(Personal Computer)がオペレーションパネル211を兼ねるようにしてもよい。
読取部201Aは、印刷装置100から排紙された印刷物の一方の面を光学的に読み取り、読取部201Bは、印刷装置100から排紙された印刷物の他方の面を光学的に読み取る。読取部201A、201Bは、例えば、ラインスキャナ等により実現できる。そして印刷物検査装置200は、読み取りが完了した印刷物をスタッカ300へ排紙する。
スタッカ300は、トレイ302を備える。スタッカ300は、印刷物検査装置200により排紙された印刷物をトレイ302にスタックする。
なお図1では、印刷物検査システム1として、インラインの印刷物検査システムを例示したが、これに限定されず、オフラインの印刷物検査システムであってもよい。この場合、印刷物検査装置200が給紙部を備え、給紙部から印刷物を印刷物検査装置200内に給紙できればよい。
図2は、本実施形態の印刷装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、印刷装置100は、コントローラ810とエンジン部(Engine)860とをPCIバスで接続した構成となる。コントローラ810は、印刷装置100の全体の制御、描画、通信、及び操作表示部820からの入力を制御するコントローラである。エンジン部860は、PCIバスに接続可能なエンジンであり、例えば、プロッタ等のプリントエンジンなどである。エンジン部860には、エンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分も含まれる。
コントローラ810は、CPU(Central Processing Unit)811と、ノースブリッジ(NB)813と、システムメモリ(MEM−P)812と、サウスブリッジ(SB)814と、ローカルメモリ(MEM−C)817と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)816と、ハードディスクドライブ(HDD)818とを有し、ノースブリッジ(NB)813とASIC816との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス815で接続した構成となる。また、MEM−P812は、ROM812aと、RAM812bとをさらに有する。
CPU811は、印刷装置100の全体制御を行うものであり、NB813、MEM−P812およびSB814からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB813は、CPU811とMEM−P812、SB814、AGPバス815とを接続するためのブリッジであり、MEM−P812に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P812は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM812aとRAM812bとからなる。ROM812aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM812bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB814は、NB813とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB814は、PCIバスを介してNB813と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインタフェース(I/F)部なども接続される。
ASIC816は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス815、PCIバス、HDD818およびMEM−C817をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC816は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC816の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C817を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部860との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC816には、PCIバスを介してUSB840、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース(I/F)850が接続される。操作表示部820はASIC816に直接接続されている。
MEM−C817は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD818は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGPバス815は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P812に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
図3は、本実施形態の印刷物検査装置200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、印刷物検査装置200は、コントローラ910とエンジン部(Engine)960とをPCIバスで接続した構成となる。コントローラ910は、印刷物検査装置200の全体の制御、描画、通信、及び操作表示部920からの入力を制御するコントローラである。エンジン部960は、PCIバスに接続可能なエンジンであり、例えば、スキャナ等のスキャナエンジンなどである。エンジン部960には、エンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分も含まれる。
コントローラ910は、CPU911と、ノースブリッジ(NB)913と、システムメモリ(MEM−P)912と、サウスブリッジ(SB)914と、ローカルメモリ(MEM−C)917と、ASIC916と、ハードディスクドライブ(HDD)918とを有し、ノースブリッジ(NB)913とASIC916との間をAGPバス915で接続した構成となる。また、MEM−P912は、ROM912aと、RAM912bとをさらに有する。
CPU911は、印刷物検査装置200の全体制御を行うものであり、NB913、MEM−P912およびSB914からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB913は、CPU911とMEM−P912、SB914、AGPバス915とを接続するためのブリッジであり、MEM−P912に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P912は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM912aとRAM912bとからなる。ROM912aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM912bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB914は、NB913とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB914は、PCIバスを介してNB913と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインタフェース(I/F)部なども接続される。
ASIC916は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICであり、AGPバス915、PCIバス、HDD918およびMEM−C917をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC916は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC916の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C917を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMACと、エンジン部960との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC916には、PCIバスを介してUSB940、IEEE1394インタフェース(I/F)950が接続される。操作表示部920はASIC916に直接接続されている。
MEM−C917は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD918は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGPバス915は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P912に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
図4は、本実施形態の印刷装置100及び印刷物検査装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、印刷装置100は、RIP(Raster Image Processor)部121と、印刷制御部123と、印刷部125とを備える。印刷物検査装置200は、読取部201と、読取画像取得部221と、基準画像取得部223と、記憶部225と、差分画像生成部227と、検査部229と、特定部231とを、備える。
なお本実施形態では、印刷装置100が、RIP部121を備える場合を例に取り説明するが、これに限定されず、DFE(Digital Front End)など印刷装置100とは異なる装置がRIP部121を備えるようにしてもよい。
また本実施形態では、印刷装置100と印刷物検査装置200とは、USB(Universal Serial Bus)やPCIe(Peripheral Component Interconnect Express)等のローカルなインタフェースによって接続されていることを想定しているが、印刷装置100と印刷物検査装置200との接続形態は、これに限定されるものではない。
RIP部121及び印刷制御部123は、例えば、CPU811及びシステムメモリ812などにより実現できる。印刷部125は、例えば、感光体ドラム103Y、103M、103C、103K、転写ベルト105、二次転写ローラ107、及び定着ローラ113などにより実現されるが、これに限定されるものではない。このように本実施形態では、電子写真方式で画像を印刷するが、これに限定されず、インクジェット方式で画像を印刷するようにしてもよい。
読取部201は、読取部201A、201Bで構成され、例えば、エンジン部960などにより実現できる。読取画像取得部221及び基準画像取得部223は、例えば、CPU911及びシステムメモリ912などにより実現できる。記憶部225は、例えば、HDD918などにより実現できる。差分画像生成部227、検査部229、及び特定部231は、CPU911及びシステムメモリ912などにより実現してもよいし、ASIC916などにより実現してもよいし、これらを併用して実現してもよい。なお、差分画像生成部227、検査部229、及び特定部231を、CPU911ではなくGPU(Graphics Processing Unit)により実現してもよい。
RIP部121は、ホスト装置などの外部装置から印刷データを受け取り、受け取った印刷データから、印刷物の生成元となる(印刷の基礎となる)元画像を生成する。具体的には、RIP部121は、印刷データをRIP処理し、元画像としてRIP画像(ビットマップ画像)を生成する。
本実施形態では、印刷データは、PostScript(登録商標)などのページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されたデータやTIFF(Tagged Image File Format)形式の画像データなどを含んで構成されるが、これに限定されるものではない。また本実施形態では、元画像は、CMYKのRIP画像データであり、C、M、Y、Kそれぞれの画像データの各画素が1bitの600dpiであるものとするが、これに限定されるものではない。
印刷制御部123は、RIP部121により生成された元画像を印刷物検査装置200へ送信するとともに、印刷部125へ送信する。
また印刷制御部123は、印刷物検査装置200から送信される(フィードバックされる)検査結果情報を用いて、例えば、印刷部125に対して差し替え印刷を指示したり、スタッカ300に対して品質検査に合格しなかった印刷物の排紙先の指定や品質検査に合格しなかった印刷物へのマーキングを行ったりする。
印刷部125は、作像プロセスなどの印刷処理プロセスを実行し、元画像に基づく印刷画像を記録媒体に印刷することで、印刷物を生成する。
読取部201は、印刷部125により生成された印刷物を読み取って、読取画像を生成する。具体的には、読取部201は、元画像に基づく印刷画像が印刷された印刷物から、当該印刷画像を電子的に読み取って読取画像を生成する。本実施形態では、読取画像は、RGBの画像データであり、R、G、Bそれぞれの画像データの各画素が8bitの200dpiであるものとするが、これに限定されるものではない。
読取画像取得部221は、読取部201により生成された読取画像を取得する。
基準画像取得部223は、印刷物の検査基準となる基準画像を取得する。本実施形態では、基準画像取得部223は、印刷装置100から元画像を取得し、取得した元画像に基づいて基準画像(マスター画像)を生成することで、基準画像を取得する。
具体的には、基準画像取得部223は、印刷装置100(印刷制御部123)から、C、M、Y、KそれぞれのRIP画像を取得し、取得したC、M、Y、KそれぞれのRIP画像に対し、多値変換処理、平滑化処理(例えば、ぼかし処理やアンチエイリアス処理などのフィルタ処理)、解像度変換処理、及び色変換処理などの各種画像処理を施し、基準画像を生成する。
ここで、記憶部225には、CMYKの色空間とRGBの色空間とを対応付けたカラープロファイル(色変換テーブル)が記憶されているので、基準画像取得部223は、このカラープロファイルを用いてCMYKからRGBへの色変換処理を行う。なお、このカラープロファイルは、印刷物の生成に用いられる記録媒体と同種の記録媒体上にCMYKのトナー像を形成したカラーチャートを読取部201で読み取ることで生成でき、印刷物の生成及び検査に先立って生成され、記憶部225に記憶されている。
本実施形態では、基準画像は、RGBの画像データであり、R、G、Bそれぞれの画像データの各画素が8bitの200dpiであるものとするが、これに限定されるものではない。
なお、基準画像取得部223は、元画像を基準画像としてもよいし、特許第4407588号公報に開示されている手法で元画像から基準画像を生成してもよい。また、基準画像取得部223は、読取画像取得部221により取得された良品の印刷物の読取画像を基準画像として取得してもよい。
差分画像生成部227は、基準画像取得部223により取得された基準画像と読取画像取得部221により取得された読取画像との差分を示す差分画像を生成する。具体的には、差分画像生成部227は、基準画像と読取画像との位置合わせを行い、位置合わせ後の基準画像と読取画像とを画素単位で比較し、RGB各色8bitの画素値の差分値を画素毎に算出し、画素毎の画素値の差分値で構成される差分画像を生成する。差分画像の生成については、例えば、特許第5678595号公報に開示されているため、詳細な説明は省略する。
なお本実施形態では、画素値の差分値が、符号付きの差分値である場合を例に取り説明するが、これに限定されず、符号付きの差分値の絶対値としてもよい。
検査部229は、差分画像生成部227により生成された差分画像を用いて、印刷物の欠陥の有無を検査する。具体的には、検査部229は、差分画像を構成する各画素の差分値と閾値との大小関係に基づいて、印刷装置100により生成された印刷物の欠陥の有無を検査する。例えば、差分値の大きい箇所(画素群)や差分のある面積が広い箇所(画素群)が差分画像上での欠陥部位となり、当該欠陥部位に対応する印刷物上の箇所が欠陥となる。
ここで、欠陥部位となる画素群を求める方法としては、ラべリング処理が挙げられる。ラべリング処理では、差分画像を構成する各画素のうち、差分値が閾値を超える画素の値を1、差分値が閾値以下の画素の値を0とした2値画像を生成し、1とした画素同士が繋がる画素群を欠陥部位として求めればよい。
なお本実施形態では、差分画像を構成する画素の画素値(差分値)は、符号付きの差分値であるため、この差分値から、読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも明るいか暗いかが分かる。このため本実施形態では、検査部229は、欠陥部位を構成する異常画素のうち、対応する読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも明るい異常画素の数(第1の種別の異常画素数)と、対応する読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも暗い異常画素の数(第2の種別の異常画素数)と、をカウントしている。
なお、欠陥部位を構成する異常画素のうち、画素値(差分値)がプラス側の閾値を超えれば、第1の種別の異常画素数としてカウントし、画素値(差分値)がマイナス側の閾値を超えれば、第2の種別の異常画素数としてカウントするなどとしてもよい。
欠陥の有無の検査(ラべリング処理含む)については、例えば、特許第5678595号公報に開示されているため、詳細な説明は省略する。
そして検査部229は、欠陥部位の位置、欠陥部位を構成する異常画素の画素数、第1の種別の異常画素数、第2の種別の異常画素数、及び欠陥の種類などの検査結果、差分画像、読取画像、並びに基準画像を対応付けた検査結果情報をHDD918に保存する。なお、欠陥部位の位置は、例えば、差分画像上の欠陥部位を囲う矩形状の領域(m×n画素の領域)の左上及び右下の画素の座標で表されているものとするが、これに限定されるものではない。
特定部231は、検査部229により差分画像上で欠陥と判定された欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色、当該欠陥部位の形状、及び当該欠陥部位における影の有無の少なくともいずれかに基づいて、欠陥の発生原因を特定する。具体的には、特定部231は、欠陥の発生原因が、印刷物上に存在する異物であるか否かを特定する。
例えば、特定部231は、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色が所定の色域外の色であるか否かに基づいて、欠陥の発生原因を特定する。
また例えば、特定部231は、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色の目標色からの変化態様に基づいて、欠陥の発生原因を特定する。
また例えば、特定部231は、欠陥部位が位置する矩形上の欠陥領域における欠陥部位の密度に基づいて、欠陥の発生原因を特定する。
また例えば、特定部231は、欠陥部位を構成する複数の異常画素において、対応する読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも明るいことを示す第1の種別の異常画素と、対応する読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも暗いことを示す第2の種別の異常画素と、が混在しているか否かに基づいて、欠陥の発生原因を特定する。
この際、特定部231は、複数の異常画素において第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しているか否かだけでなく、複数の異常画素において第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しており、かつ第2の種別の異常画素間の画素値の差が所定比率で一定であるか否かに基づいて、欠陥の発生原因を特定してもよい。
そして特定部231は、特定した欠陥の発生原因をHDD918に保存されている検査結果情報に追加したり、特定した欠陥の発生原因が追加された検査結果情報を印刷装置100に送信(フィードバック)したりする。
以下、欠陥の発生原因の各特定手法について具体的に説明する。
まず、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色が所定の色域外の色であるか否かに基づいて、欠陥の発生原因を特定する手法について説明する。
本実施形態では、CMYKのトナー像(印刷画像)を記録媒体上に形成(印刷)することで印刷物を生成しているが、印刷物の色(記録媒体上に形成されたトナー像の色)は、記録媒体が白色の記録紙である場合、記録紙の白を超える白値はありえず、Kトナー像を超える暗い値もありえず、各カラートナー(CMY)を超える高彩度の色もありえない。
このため特定部231は、印刷に用いられた記録媒体でのプリント色再現域を取得し、図5に示すように、RGB色空間上で定義する。なお、印刷に用いられた記録媒体でのプリント色再現域は、記憶部225に記憶されているカラープロファイルから取得できる。そして特定部231は、検査部229によりHDD918に保存された検査結果情報の欠陥部位の位置から当該欠陥部位に対応する読取画像上の部位を構成する各画素の画素値を取得し、プリント色再現域が定義されたRGB色空間上にマッピングし、マッピングした値がプリント色再現域内に含まれるか否か判定する。
特定部231は、判定の結果、プリント色再現域内に含まれない値が存在すれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定し、プリント色再現域内に含まれない値が存在しなければ、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上のトナー像の異常であると特定する。
例えば、図5に示す例では、A色は、MY色(Mトナー+Yトナーで再現されるRed)よりも高彩度であり、印刷に用いられた記録媒体でのプリント色再現域外であるため、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定できる。より詳細には、印刷物上に赤糸などの高彩度な赤い繊維が付着していることが原因であると特定できる。これは、専用に調色した色材を用いているため、赤糸などがMY色よりも高い彩度を有していることがあるためである。
また例えば、プリント色再現域が定義されたRGB色空間上に、記録紙の白を超える白値がマッピングされることもあるが、これは、例えば、印刷物上に紙粉などが傾いて付着していることが原因であると特定できる。なぜなら、印刷物上に紙粉などが傾いて付着している場合、この紙粉の影響で読み取り時の照明光が正反射されて読み取られてしまい、記録紙の白を超える白値となってしまうためである。
また例えば、プリント色再現域が定義されたRGB色空間上に、Kトナー像を超える暗い値がマッピングされることもあるが、これは、例えば、印刷物に穴が開いていることが原因であると特定できる。なぜなら、印刷物に穴が開いており、印刷物の読み取り時に印刷物のバックが黒の場合、影が生じて、Kトナー像を超える暗い値として読み取られてしまうためである。
以上のように、本手法では、欠陥部位に対応する読取画像上の部位を構成する各画素の画素値が、高彩度であるか、高輝度であるか、及び極黒であるかなどを確認することで、印刷物上の欠陥の発生原因を特定できる。
なお上記説明では、CMYK4色でのプリント色再現域について説明したが、印刷物の生成がCMYK4色のうちの1色や2色で行われる場合もある。このため、印刷物の生成がCMYK4色のうちの1色で行われている場合には、プリント色再現域を当該1色での色再現域とし、印刷物の生成がCMYK4色のうちの2色で行われている場合には、プリント色再現域を当該2色での色再現域とすればよい。
例えば、図6に示す例では、印刷物の生成がC1色で行われているため、RGB色空間上でC1色でのプリント色再現域301が定義されている。そして図6に示す例では、A色は、C1色でのプリント色再現域301外であるため、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定できる。
また例えば、図7に示す例では、印刷物の生成がC、M2色で行われているため、RGB色空間上でC、M2色でのプリント色再現域311が定義されている。そして図7に示す例では、A色は、C、M2色でのプリント色再現域311外であるため、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定できる。
次に、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色の目標色からの変化態様に基づいて、欠陥の発生原因を特定する手法について説明する。
例えば、欠陥部位に対応する基準画像上の部位が2次色で構成されているとする。ここで、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色が、基準画像上の部位の2次色を構成する2色が同時に変化することで生成される色である可能性は低いと考えられる。仮に、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因が、印刷物上のトナー像の異常であるとしても、通常は、いずれか1色のトナー像の異常であると考えられ、2色のトナー像の双方が異常であるとは考えられにくいためである。
このため特定部231は、図8に示すように、RGB色空間上で定義された印刷に用いられた記録媒体でのプリント色再現域における2次色を構成する2色(図8では、C、M2色)でのプリント色再現域において、欠陥部位に対応する基準画像上の部位を構成する画素の画素値を目標色としてマッピングするとともに、欠陥部位に対応する読取画像上の部位を構成する画素の画素値を検査色としてマッピングする。
そして特定部231は、マッピングされた目標色に対するマッピングされた検査色の変化態様に基づいて、欠陥の発生原因を特定する。具体的には、特定部231は、マッピングされた検査色が、マッピングされた目標色から2次色を構成する2色の両色が変化した色であれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定し、マッピングされた検査色が、マッピングされた目標色から2次色を構成する2色のいずれか1色が変化した色であれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上のトナー像の異常であると特定する。
例えば、図8に示す例では、検査色であるA色は、目標色であるT色に対し、C色及びM色の両色が変化した色であるため、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定できる。
次に、欠陥部位が位置する矩形上の欠陥領域における欠陥部位の密度に基づいて、欠陥の発生原因を特定する手法について説明する。
一般的に、トナー像の異常が原因で印刷物上に存在する欠陥は、走査方向に平行か垂直に発生するスジや点状に発生するポチなどが考えられる。これに対し、糸くずや毛髪などの異物が原因で印刷物上に存在する欠陥は、曲線形状であることが多く、走査方向に非平行かつ非垂直であると考えられる。
ここで本実施形態では、前述のように、欠陥部位の位置は、差分画像上の欠陥部位を囲う矩形状の領域(欠陥領域)で表されている。このため、欠陥領域における欠陥部位の密度は、走査方向に平行か垂直に発生するスジや点状に発生するポチよりも、走査方向に非平行かつ非垂直に発生する糸くずや毛髪の方が小さくなると考えられる。
このため特定部231は、欠陥部位が位置する矩形上の欠陥領域における欠陥部位の密度が密度用の閾値以下であれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定し、当該欠陥部位の密度が当該密度用の閾値を超えれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上のトナー像の異常であると特定する。
例えば、図9に示すように、欠陥領域322における欠陥部位321の密度が小さければ、欠陥部位321に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した糸くずや毛髪などの異物であると特定できる。
なお、欠陥領域の画素数は、検査部229によりHDD918に保存された検査結果情報に含まれる欠陥領域の左上及び右下の画素の座標から算出でき、欠陥部位の画素数は、欠陥部位を構成する異常画素の画素数として検査結果情報に含まれている。このため、欠陥領域における欠陥部位の密度は、数式(1)で算出できる。
欠陥領域における欠陥部位の密度=欠陥部位の画素数(面積)/欠陥領域の画素数(面積) …(1)
次に、欠陥部位を構成する複数の異常画素において、対応する読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも明るいことを示す第1の種別の異常画素と、対応する読取画像上の画素が対応する基準画像上の画素よりも暗いことを示す第2の種別の異常画素と、が混在しているか否かに基づいて、欠陥の発生原因を特定する手法について説明する。
一般的に、異物は立体であるため、異物が存在する印刷物上には異物の影ができ、当該印刷物を読み取った読取画像には、異物そのものの色と異物の影の色とが存在することになる。
ここで、異物そのものの色が、基準画像よりも読取画像の方が明るくても、異物の影の色は基準画像には存在しないため、異物の影の色は、基準画像よりも読取画像の方が暗くなる。
このため特定部231は、欠陥部位を構成する複数の異常画素において、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しているか否かを判定し、混在していれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定し、混在していなければ、印刷物上のトナー像の異常であると特定する。
例えば、図10に示すように、欠陥領域334における欠陥部位331において、第1の種別の異常画素の領域332と第2の種別の異常画素の領域333とが混在していれば、欠陥部位331に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定できる。
なお、検査部229によりHDD918に保存された検査結果情報には、第1の種別の異常画素数と第2の種別の異常画素数とが含まれているため、これらを用いれば、欠陥部位を構成する複数の異常画素において、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しているか否かは判定できる。具体的には、特定部231は、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素との割合が影判別用の閾値を超えれば、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在し、当該割合が影判別用の閾値以下であれば、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在していないと判定すればよい。
また、この際、特定部231は、複数の異常画素において第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しているか否かだけでなく、複数の異常画素において第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しており、かつ第2の種別の異常画素間の画素値の差が所定比率で一定であるか否かに基づいて、欠陥の発生原因を特定してもよい。
具体的には、特定部231は、欠陥部位を構成する複数の異常画素において、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しており、かつ第2の種別の異常画素間の画素値(差分値)の差がRGB比で一定であれば、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると特定する。
一方、特定部231は、欠陥部位を構成する複数の異常画素において、第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素とが混在しており、かつ第2の種別の異常画素間の画素値(差分値)の差がRGB比で一定でなければ、当該欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上のトナー像の異常であると特定する。
これは、第2の種別の異常画素の原因が異物の影である場合、読み取り時の照明が暗くなり、RGBに対して均等に信号レベルを落とすことになり、この結果、第2の種別の異常画素間の画素値(差分値)の差がRGB比で一定となるためである。
このようにすれば、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因をより精度よく特定できる。
なお本実施形態では、今までに説明した欠陥の発生原因を特定する4つの手法を全て使用し、いずれかの手法で、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因が、印刷物上に付着した異物であると特定されれば、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因を、印刷物上に付着した異物であると確定するものとするが、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因の確定方法は、これに限定されるものではない。
例えば、上述した4つの手法を全て使用し、2つ以上の手法で、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因が、印刷物上に付着した異物であると特定されれば、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因を、印刷物上に付着した異物であると確定するようにしてもよい。
また例えば、上述した4つの手法を全て使用し、当該4つの手法それぞれでの特定結果をスコア化し、4つの手法それぞれでのスコアに基づいて、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因を確定するようにしてもよい。
例えば、特定部231は、数式(2)に基づいて、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因を確定するようにしてもよい。
異物強度=色変動強度×異形度×影強度 …(2)
ここで、異物強度は、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因が、印刷物上に付着した異物であることらしさを表す値であり、色変動強度、異形度、影強度は、それぞれ、値が大きいほど、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因が、印刷物上に付着した異物であることらしくなる。なお、色変動強度は数式(3)、異形度は数式(4)、影強度は数式(5)で求められる。
色変動強度=RGB変動最大値−RGB変動最小値 …(3)
ここで、RGB変動最大値は、欠陥部位を構成する異常画素の画素値(差分値)うち、値が最も大きい画素値(差分値)であり、RGB変動最小値は、欠陥部位を構成する異常画素の画素値(差分値)うち、値が最も小さい画素値(差分値)である。
異形度=1÷(欠陥領域の画素数÷欠陥部位の画素数) …(4)
影強度=第2の種別の異常画素数÷欠陥部位の画素数 …(5)
図11は、本実施形態の印刷物検査装置200で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、読取画像取得部221は、読取部201により生成された読取画像を取得する(ステップS101)。
続いて、基準画像取得部223は、印刷物の検査基準となる基準画像を取得する(ステップS103)。
続いて、差分画像生成部227は、基準画像取得部223により取得された基準画像と読取画像取得部221により取得された読取画像との差分を示す差分画像を生成する(ステップS105)。
続いて、検査部229は、差分画像生成部227により生成された差分画像を用いて、印刷物の欠陥の有無を検査する(ステップS107)。
続いて、特定部231は、検査部229の検査の結果、印刷物に欠陥がある場合(ステップS109でYes)、欠陥の発生原因が、印刷物上に存在する異物であるか否かを特定する欠陥発生原因特定処理を行う(ステップS111)。
なお、印刷物に欠陥がない場合(ステップS109でNo)、ステップS111の欠陥発生原因特定処理は行われない。
図12は、図11に示すフローチャートのステップS111の欠陥発生原因特定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、特定部231は、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色が所定の色域外の色であるか否か判定する(ステップS201)。
ステップS201でNoの場合、特定部231は、欠陥部位に対応する読取画像上の部位の色が目標色から2色以上変化しているか否か判定する(ステップS203)。
ステップS203でNoの場合、特定部231は、欠陥部位が位置する矩形上の欠陥領域における欠陥部位の密度が密度用の閾値を超えるか否か判定する(ステップS205)。
ステップS205でYesの場合、特定部231は、欠陥部位を構成する複数の異常画素における第1の種別の異常画素と第2の種別の異常画素との割合が影判別用の閾値を超えるか否か判定する(ステップS207)。
ステップS207でYesの場合、特定部231は、第2の種別の異常画素間の画素値(差分値)の差がRGB比で一定であるか否か判定する(ステップS209)。
ステップS207でNo、又はステップS209でNoの場合、特定部231は、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上のトナー像の異常であると確定する(ステップS211)。
一方、ステップS201でYes、ステップS203でYes、ステップS205でNo、又はステップS209でYesの場合、特定部231は、欠陥部位に対応する印刷物上の欠陥の発生原因は、印刷物上に付着した異物であると確定する(ステップS213)。
以上のように本実施形態によれば、差分画像や読取画像などの欠陥の検査で使用される画像から欠陥の発生原因を特定することができる。このため本実施形態によれば、分光カメラなどの非汎用的な特別な読取装置(撮像装置)を使用しなくても、欠陥の発生原因を特定でき、欠陥の発生原因特定処理を安く、広範囲に、高解像で、高速に行うことができる。
また本実施形態によれば、欠陥の発生原因が印刷物上に付着した異物であるか否かを特定できるため、印刷装置100のメンテナンス(清掃)に適したタイミングを特定できる。印刷物上に付着した異物が多く発見されるほど、印刷物(印刷に使用した記録媒体)の汚れが多くなったことを意味し、印刷装置100内部の清掃又はクリーニング部の清掃が必要なことを示すためである。
(変形例)
上記実施形態では、印刷物検査装置200単体で、読取部201、読取画像取得部221、基準画像取得部223、記憶部225、差分画像生成部227、検査部229、及び特定部231を実現する場合を例に取り説明したが、これらの構成を2台以上の装置を用いて、即ち、システムとして実現するようにしてもよい。
(プログラム)
上記実施形態及び変形例の印刷物検査装置200で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供される。
また、上記実施形態及び変形例の印刷物検査装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、上記実施形態及び変形例の印刷物検査装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。また、上記実施形態及び変形例の印刷物検査装置200で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するようにしてもよい。
上記実施形態及び変形例の印刷物検査装置200で実行されるプログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、例えば、CPUがROMからプログラムをRAM上に読み出して実行することにより、上記各機能部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
なお、上記実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。