JP7435102B2 - 検査装置、検査システムおよびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、検査装置、検査システムおよびプログラムに関する。
プロダクションプリンティングにおいては、プリンタから印刷出力された印刷物に対して何らかの検査を行う要求があり、プリンタの当該印刷物をラインセンサ等で構成されたカメラまたはスキャナで読み取り、読み取り結果から印刷が正常に行われているか検査する検査装置が知られている。
このような、検査システムにおいて、特に印刷品質の検査を行う場合に、読み取りにより得られた検査画像と、原稿画像データに対してRIP(Raster Image Processor)の処理、印刷、および読み取りを想定して生成されたマスタ画像との比較によって検査を行うものが知られている(例えば特許文献1)。また、平坦度と色とに応じて、印刷領域と非印刷領域とを判別して検査を行う手法が知られている(例えば特許文献2)。さらに、印刷物の画像データについて印刷領域および非印刷領域を判定し、判定した出力に対して物理的な特徴量を抽出し、抽出した各特徴量を基準値と比較することによって汚れを判定する手段が知られている(例えば特許文献3)。
しかしながら、従来の検査システムにおける非印刷領域の検査では、基準となる画像データを作成した時点から用紙(印刷媒体)の状態が変わった場合に、検査精度が悪くなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基準となる画像データを生成した時点から記録媒体の状態が変わった場合においても、検査精度を維持することができる検査装置、検査システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像データから基準画像を
生成する生成部と、前記画像データに基づいて印刷された記録媒体から読取部により読み
取られた読取画像と、前記基準画像とを用いて、該基準画像における非印刷領域を判別す
る判別部と、前記基準画像の画素値と、前記読取画像の画素値との差分値を算出し、該差
分値を画素値とする差分画像を生成する差分算出部と、前記差分画像の非印刷領域に対応
する差分値から、前記基準画像の非印刷領域に対して前記読取画像の媒体の汚れを除いた非印刷領域全体画素値変動の
程度を示す変動値を算出する変動値算出部と、前記変動値と、前記差分画像とに基づいて
、前記読取画像に対する欠陥の有無を判定する判定部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、基準となる画像データを生成した時点から印刷媒体の状態が変わった場合においても、検査精度を維持することができる。
図1は、第1の実施形態に係る画像形成システムの概略構造の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る画像形成システムの全体のブロック構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る検査装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る画像形成システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る検査装置のマスタ画像取得部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る検査装置の検査制御部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態の検査制御部の非印刷領域分離部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る検査装置の検査処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態に係る検査装置の検査処理のうち非印刷領域分離処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図10は、第1の実施形態の検査制御部の非印刷領域分離部においてマスタ画像および読取画像を用いて非印刷領域を分離する動作を説明する図である。 図11は、読取画像の一例を示す図である。 図12は、第1の実施形態に係る検査装置において非印刷領域の差分平均値で正規化することにより検査精度が向上することを説明する図である。 図13は、第1の実施形態の変形例に係る検査装置において位置合わせを行わずに非印刷領域を分離する動作を説明する図である。 図14は、第3の実施形態の検査制御部の非印刷領域分離部において非印刷面のマスタ画像および読取画像を用いて非印刷領域を分離する動作を説明する図である。 図15は、第3の実施形態に係る検査装置において用紙の裏表をユーザによって設定する動作を説明する図である。 図16は、第5の実施形態に係る検査装置において印刷面および非印刷面の非印刷領域の差分平均値から地汚れ発生の予測を行う動作を説明する図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る検査装置、検査システムおよびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
[第1の実施形態]
(画像形成システムの概略構図)
図1は、第1の実施形態に係る画像形成システムの概略構造の一例を示す図である。図1を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の概略構造について説明する。
図1に示すように、画像形成システム1は、印刷装置10と、検査装置20と、スタッカ30と、を含む。
印刷装置10は、搬送ローラで送られる用紙等の記録媒体に、転写ベルトからトナー像を転写して印刷する装置である。印刷装置10は、フルカラーのトナー画像が定着された記録媒体である印刷物を検査装置20へ排紙する。印刷装置10は、図1に示すように、操作部11と、感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kと、転写ベルト13と、二次転写ローラ14と、給紙部15と、搬送ローラ対16と、定着装置17と、反転パス18と、を含む。
操作部11は、印刷装置10に対する各種入力操作を受け付け、各種情報を表示出力するオペレーションパネルである。
感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kは、電子写真方式(電子写真プロセス)における帯電工程、露光工程、および現像工程が行われることによってトナー像を形成するドラムである。本実施形態では、感光体ドラム12Y上にイエロー(Y)トナー像が形成され、感光体ドラム12M上にマゼンタ(M)トナー像が形成され、感光体ドラム12C上にシアン(C)トナー像が形成され、感光体ドラム12K上にブラック(K)トナー像が形成されるものとするが、これに限定されるものではない。感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kに形成された各トナー像は、転写ベルト13に転写される。
転写ベルト13は、感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kから重畳して転写されたトナー像(フルカラーのトナー画像)を、二次転写ローラ14が配置された二次転写位置に搬送するベルトである。本実施形態では、転写ベルト13には、まずイエロートナー像が転写され、続いてマゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が順次重畳して転写されるものとするが、この順番に限定されるものではない。
二次転写ローラ14は、転写ベルト13により搬送されたフルカラーのトナー画像を、搬送ローラ対16により搬送された記録媒体上に二次転写位置で一括転写するローラである。
給紙部15は、トナー像が転写される用紙等の記録媒体が収容されており、当該記録媒体を給紙するユニットである。記録媒体は、例えば、感熱紙、普通紙、ロール紙、コート紙、厚紙、OHP(Overhead Projector)シート、プラスチックフィルム、プリプレグ、銅箔等の画像を記録可能な媒体であればどのようなものであってもよい。本実施形態では、記録媒体がカット紙の用紙である場合を例にして、以下説明する。
搬送ローラ対16は、給紙部15により給紙された記録媒体を、図1における破線で示した搬送路上を二次転写ローラ14へ向けて搬送させるローラ対である。
定着装置17は、フルカラーのトナー画像が転写された記録媒体を加熱および加圧することによって、フルカラーのトナー画像を記録媒体に定着させる装置である。定着装置17を経由した記録媒体は、片面印刷の場合、そのまま検査装置20へ排紙され、両面印刷の場合、反転パス18で反転された後、反対側の面にもトナー像の転写が行われた、定着装置17で定着されて検査装置20へ排紙される。
反転パス18は、両面印刷の場合に、定着装置17を経由した記録媒体を反転させて、再度、搬送ローラ対16へ向けて搬送させる機構である。反転パス18の機能によって、記録媒体の反対の面にもトナー像を転写および定着させることができる。
検査装置20は、印刷装置10から排紙された記録媒体(印刷物)を読取装置により読み取らせて、読み取った画像に対する検査を行う装置である。検査装置20は、記録媒体の面を読み取った後、スタッカ30へ排紙する。検査装置20は、図1に示すように、読取装置21と、読取装置22と、を含む。
読取装置21は、印刷装置10でトナー像が転写された(印刷された)記録媒体の面を読み取って画像(読取画像)として取得する装置である。読取装置22は、記録媒体の面のうち、読取装置21で読み取られる面とは反対側の面を読み取って画像(読取画像)として取得する装置である。両面印刷の場合、記録媒体の両面が印刷面であるため、読取装置21、22の双方で読み取られる画像は、印刷面の画像であるが、片面印刷の場合、読取装置22で読み取られる面は非印刷面であるため、読み取られた画像は非印刷面の画像となる。読取装置21、22は、例えば検査装置20内部に設けられたラインスキャナであり、検査装置20内で搬送される記録媒体(用紙)の紙面上を走査することによって紙面上に形成された画像を読み取る。
スタッカ30は、検査装置20により排紙された記録媒体(印刷物)をトレイ31へスタックする装置である。
(画像形成システムの全体のブロック構成)
図2は、第1の実施形態に係る画像形成システムの全体のブロック構成の一例を示す図である。図2を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の全体のブロック構成について説明する。
図2に示すように、画像形成システム1は、DFE(Digital Front End)100と、エンジンコントローラ200と、プリントエンジン300と、検査装置400と、を有する。情報処理装置500は、検査装置400とデータ通信可能となっており、検査装置400における欠陥判定結果等を表示し、検査装置400の検査におけるパラメータ等の設定をするためのPC(Personal Computer)等の情報処理装置である。
DFE100は、印刷ジョブを受信し、当該印刷ジョブに基づいて、印刷出力対象となるビットマップデータを生成して、エンジンコントローラ200へ出力する。
エンジンコントローラ200は、DFE100から受信したビットマップデータに基づいて、プリントエンジン300を制御して画像形成を実行させるコントローラである。また、エンジンコントローラ200は、検査装置400における検査の基準となる画像データ(以下、マスタ画像と称する場合がある)の元となるデータとして、DFE100から受信したビットマップデータを、検査装置400へ送信する。
プリントエンジン300は、エンジンコントローラ200の制御に従って、ビットマップデータに基づいて、記録媒体に対して画像形成(印刷)を行う画像形成装置である。なお、エンジンコントローラ200およびプリントエンジン300は、図1に示した印刷装置10に相当する。
検査装置400は、エンジンコントローラ200から受信したビットマップデータからマスタ画像を生成し、プリントエンジン300から出力された記録媒体(印刷物)を読み取った読取画像およびマスタ画像を用いて、印刷物の出力結果に対する検査を行う装置である。なお、検査装置400は、図1に示した検査装置20に相当する。また、検査装置400は、印刷物の出力結果に欠陥があると判断した場合、当該欠陥についての情報を、DFE100およびエンジンコントローラ200へ通知する。これによって、エンジンコントローラ200は、欠陥がある印刷物に対応するビットマップデータについて再度、プリントエンジン300に印刷を実行させる。なお、欠陥がある印刷物について必ずしも再印刷をしなければならないものではない。例えば、情報処理装置500による欠陥についての情報の提示、または、エンジンコントローラ200もしくは検査装置400等の内部で当該情報の保持に留めるものとしてもよい。
(検査装置のハードウェア構成)
図3は、第1の実施形態に係る検査装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図3を参照しながら、本実施形態に係る検査装置20(検査装置400)のハードウェア構成について説明する。
図3に示すように、検査装置20は、コントローラ600と、操作表示部610(操作部)と、プロッタ621と、スキャナ622とがPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続された構成となっている。
コントローラ600は、検査装置20全体の制御、描画、通信および操作表示部610の入力を制御する装置である。
操作表示部610は、例えば、タッチパネル等であり、コントローラ600に対する入力を受け付ける(入力機能)と共に、検査装置20の状態等を表示(表示機能)する装置であり、後述するASIC(Application Specific Integrated Circuit)206に直接接続されている。
スキャナ622は、スキャナ機能を実現する機能であり、例えば、PCIバスによってASIC606に接続されている。スキャナ622は、図1に示した読取装置21、22に相当する。
コントローラ600は、CPU(Central Processing Unit)601と、システムメモリ(MEM-P)602と、ノースブリッジ(NB)603と、サウスブリッジ(SB)604aと、ネットワークI/F604bと、USB(Universal Serial Bus) I/F604cと、ASIC606と、ローカルメモリ(MEM-C)607と、補助記憶装置608と、を有している。
CPU601は、検査装置20の全体制御を行うものであり、システムメモリ602、ノースブリッジ603およびサウスブリッジ604aからなるチップセットに接続され、このチップセットを介して他の機器と接続される。
システムメモリ602は、プログラムおよびデータの格納用メモリ、プログラムおよびデータの展開用メモリ等として用いるメモリであり、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有している。このうち、ROMは、プログラムおよびデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAMは、プログラムおよびデータの展開用メモリ等として用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
ノースブリッジ603は、CPU601と、システムメモリ602、サウスブリッジ604aおよびAGP(Accelerated Graphics Port)バス605とを接続するためのブリッジであり、システムメモリ602に対する読み書き等を制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
サウスブリッジ604aは、ノースブリッジ603と、PCIデバイスおよび周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。サウスブリッジ604aは、PCIバスを介してノースブリッジ603と接続されており、PCIバスには、ネットワークI/F604bおよびUSB I/F604c等が接続されている。
AGPバス605は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインターフェースである。AGPバス605は、システムメモリ602に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするバスである。
ASIC606は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス605、PCIバス、補助記憶装置608およびローカルメモリ607をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。ASIC606は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC606の中核をなすアービタ(ARB)と、ローカルメモリ607を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、スキャナ622との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットとから構成される。ASIC606には、例えば、PCIバスを介してスキャナ622が接続される。また、ASIC606は、図示しないホストPC(Personal Computer)およびネットワーク等にも接続されている。
ローカルメモリ607は、画像バッファおよび符号バッファとして用いるメモリである。
補助記憶装置608は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、SD(Secure Digital)カードまたはフラッシュメモリ等の記憶装置であり、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、およびフォームの蓄積等を行うためのストレージである。
なお、図3に示す検査装置20のハードウェア構成は、一例であり、すべての構成機器を備えている必要はなく、また、他の構成機器を備えているものとしてもよい。
(画像形成システムの機能ブロック構成)
図4は、第1の実施形態に係る画像形成システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図5は、第1の実施形態に係る検査装置のマスタ画像取得部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図6は、第1の実施形態に係る検査装置の検査制御部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図7は、第1の実施形態の検査制御部の非印刷領域分離部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図4~図7を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の機能ブロックの構成について説明する。
DFE100は、図4に示すように、ジョブ情報処理部101と、RIP処理部102と、を有する。
ジョブ情報処理部101は、DFE100に入力および格納された印刷ジョブを用いて、画像形成処理を制御する機能部である。例えば、ジョブ情報処理部101は、画像形成処理の実行に際して、印刷ジョブに含まれる画像データに基づいて、RIP処理部102にビットマップデータを生成させる。
RIP処理部102は、ジョブ情報処理部101による制御に従って、印刷ジョブに含まれる画像データに基づいて、プリントエンジン300が画像形成を実行するためのビットマップデータを生成する機能部である。ここで、ビットマップデータは、画像形成を行うべき画像を構成する各画素の情報である。プリントエンジン300は二値画像に基づいて画像形成を実行するのに対し、印刷ジョブに含まれる画像データは、一般的に256階調等の多値画像となっている。したがって、RIP処理部102は、多値画像である画像データから、二値画像であるビットマップデータへの変換を行う。ここでは、例えば、ビットマップデータを、CMYK各色1ビット、かつ1200[dpi]のデータとする。
エンジンコントローラ200は、図4に示すように、データ取得部201と、エンジン制御部202と、ビットマップ送信部203と、を有する。
データ取得部201は、DFE100から出力されたビットマップデータを取得し、エンジン制御部202およびビットマップ送信部203へ送る機能部である。エンジン制御部202は、データ取得部201から受け取ったビットマップデータに基づいて、プリントエンジン300に画像形成の動作を制御する機能部である。ビットマップ送信部203は、データ取得部201により取得されたビットマップデータを、マスタ画像の生成のために、検査装置400へ送信する機能部である。
プリントエンジン300は、図4に示すように、印刷処理部301を有する。
印刷処理部301は、エンジンコントローラ200から出力されたビットマップデータを取得し、記録媒体に対して画像形成を実行し、印刷済みの印刷用紙(印刷物)を出力する機能部である。なお、上述のように、画像形成については電子写真方式によるものとして説明したが、インクジェット方式等の他の画像形成方式を用いるものとしてもよい。
検査装置400は、図4に示すように、読取部401と、読取画像取得部402と、マスタ画像処理部403(生成部)と、検査制御部404と、位置合わせ部405と、比較検査部406(差分算出部)と、を有する。
読取部401は、プリントエンジン300で画像形成(印刷)が実行されて出力された印刷用紙の紙面上に形成された画像を読み取り、読取画像として取得する機能部である。この読取部401により読み取られた読取画像が、検査装置400による検査の対象となる。読取部401により読み取られた読取画像は、例えばRGB各色8ビット、かつ200[dpi]のデータである。読取部401は、図3に示すスキャナ622(図1に示す読取装置21、22)によって実現される。
読取画像取得部402は、読取部401により読み取られた読取画像を取得する機能部である。読取画像取得部402は、例えば、図2に示すCPU601によるプログラムの実行によって実現される。
マスタ画像処理部403は、上述のように、エンジンコントローラ200から送信されたビットマップデータ(画像データ)を取得し、上述のように検査装置400における検査の基準となるマスタ画像(基準画像)を生成する機能部である。マスタ画像処理部403により生成されるマスタ画像は、読取部401により読み取られた読画像と同じ色空間かつ同じ解像度である。すなわち、マスタ画像は、例えばRGB各色8ビット、かつ200[dpi]のデータである。マスタ画像処理部403は、例えば、図2に示すCPU601によるプログラムの実行によって実現される。マスタ画像処理部403は、図5に示すように、少値多値変換処理部4031と、解像度変換処理部4032と、色変換処理部4033と、画像補正処理部4034と、画像出力処理部4035と、を有する。
少値多値変換処理部4031は、CMYK各色1ビットかつ1200[dpi]であるビットマップデータに対して、画素値変換を行い、CMYK各色8ビットかつ1200[dpi]の多値データにする機能部である。具体的には、少値多値変換処理部4031は、ビットマップデータの画素値に対して「255」を乗算することによって画素値変換を行う。
解像度変換処理部4032は、少値多値変換処理部4031で多値化されたCMYK各色8ビットかつ1200[dpi]の多値データに対して、解像度変換処理を行い、200[dpi]の多値データに変換する機能部である。
色変換処理部4033は、解像度変換処理部4032によって解像度が縮小されたCMYK各色8ビットかつ200[dpi]の多値データに対して、RGBへの色空間の変換を行う機能部である。色空間の変換には、CMYKの値とRGBの値とが対応付けられたLUT(Lookup Table)である色変換テーブルを参照して行われる。また、LUTは、複数の色が配置された登録パターンを読み込んで、予め設定したCMYKの値とRGBの値とを比較しながら作成することができる。この比較は、紙種ごとに行うことで、高精度な色変換ができることが分かっている。
以上の処理により、ビットマップデータは、読取画像と同じCMYK各色8ビット、かつ200[dpi]のマスタ画像に変換される。なお、マスタ画像の生成方法は、上述で説明した処理に限定されるものではない。例えば、階調、色空間、解像度といった画像形式が異なればそれに応じた処理内容としてもよく、また、ビットマップデータが読取画像と一部または全部が同じ形式であれば各処理のうちの一部または全部を省略してもよい。
画像補正処理部4034は、色変換処理部4033により色空間の変換が行われた画像(マスタ画像)に対して、読取部401により画像を読取る際に生じる現象に対する補正と同様の補正を行う機能部である。例えば、画像補正処理部4034は、撮影系のレンズと撮像素子とで決定される像のボケを予測する処理(MTF(Modulation Transfer Function)補正)、多重反射によって発生するフレアを予測する処理(フレア逆補正)等を行う。なお、画像補正処理部4034によるマスタ画像への補正を行わずに、読取部401により読み取られた読取画像対して同様の補正を行うものとしてもよい。
画像出力処理部4035は、画像補正処理部4034により補正が行われたマスタ画像を、検査制御部404へ出力する機能部である。
図4に戻り、説明を続ける。検査制御部404は、検査装置400全体の動作を制御する機能部である。検査制御部404は、例えば、図2に示すCPU601によるプログラムの実行によって実現される。検査制御部404は、図6に示すように、情報入力部4041と、差分画像取得部4042と、非印刷領域分離部4043(判別部)と、変動値算出部4044と、差分画像補正部4045(補正部)と、欠陥判定部4046(判定部)と、コントローラ通信部4047と、を有する。
情報入力部4041は、マスタ画像処理部403により生成されたマスタ画像、および、読取画像取得部402により読み取られた読取画像を入力(取得)する機能部である。情報入力部4041は、入力したマスタ画像および読取画像を、位置合わせ部405、比較検査部406、および非印刷領域分離部4043へ出力する。
差分画像取得部4042は、比較検査部406から出力された、マスタ画像の画素値と読取画像の画素値との差分値で構成される差分画像を取得する機能部である。差分画像取得部4042は、取得した差分画像を、変動値算出部4044、差分画像補正部4045および欠陥判定部4046へ出力する。
非印刷領域分離部4043は、情報入力部4041から取得したマスタ画像および読取画像を用いて、マスタ画像における非印刷領域の分離(判別)を行う機能部である。非印刷領域分離部4043は、図7に示すように、エッジ抽出部40431と、近傍領域判別部40432と、一次判定部40433と、二次判定部40434と、を有する。
エッジ抽出部40431は、情報入力部4041から取得したマスタ画像から、当該マスタ画像に写り込んでいる画像のエッジ部分を抽出する機能部である。例えば、少値多値変換処理部4031は、ラプラシアンフィルタを用いてエッジ抽出を行ってもよく、他のエッジ抽出手法を用いてもよい。
近傍領域判別部40432は、エッジ抽出部40431により抽出されたエッジ部分とされた画素から所定範囲内の領域(以下、近傍領域と称する場合がある)を判別する機能部である。所定範囲としては、例えば、X方向およびY方向それぞれにおける所定の範囲の画素の領域を近傍領域とすればよい。
一次判定部40433は、近傍領域判別部40432により判別された近傍領域以外の領域に対して、画素値(階調)が連続した領域に対してラベリングを行い、ラベリングした各領域が、画像が描画されていない非印刷領域か、濃度変化の少ないベタ領域(すなわち色が均一な領域)か、それ以外の領域かを判定する機能部である。例えば、一次判定部40433は、ラベリングした領域の濃度が非印刷領域と一致した領域を非印刷領域と判定し、濃度変化量が所定範囲内であればベタ領域と判定する。
二次判定部40434は、位置合わせ部405から出力されたずれ量を用いて、情報入力部4041から取得したマスタ画像と読取画像とを位置合わせした結果、マスタ画像において非印刷領域およびベタ領域でなくなった領域を判定して除外する機能部である。例えば、記録媒体である用紙が縮む等の変形により、マスタ画像上では非印刷領域として存在していても、読取画像上では存在しない場合がある。その場合、二次判定部40434は、マスタ画像の非印刷領域から当該領域を除外する。
ここまでの処理によって、マスタ画像における非印刷領域が分離される。
図6に戻り、説明を続ける。変動値算出部4044は、非印刷領域分離部4043により分離されたマスタ画像の非印刷領域に基づいて、差分画像取得部4042から取得した差分画像における非印刷領域を抽出し、当該非印刷領域の差分値からマスタ画像の画素値(階調)に対して全体的にどれだけずれいているか(変動しているか)を算出する機能部である。具体的には、変動値算出部4044は、差分画像における非印刷領域の差分値の平均値または中央値等を変動値として算出する。以下、変動値算出部4044により差分画像の非印刷領域の差分値の平均値(以下、差分平均値と称する場合がある)が算出されたものとして説明する。なお、非印刷領域の差分値があまりにも大きい場合、すなわち、非印刷領域の読取画像の画素値がマスタ画像の画素値からあまりにもずれている場合、汚れ欠陥として、平均値の算出対象から除外するものとしてもよい。また、平均値または中央値がかなり大きい場合(ずれている場合)、非印刷領域全体が汚れている地汚れが発生していると判定するものとしてもよい。
変動値算出部4044は、差分画像の非印刷領域のうち汚れていない領域の差分平均値DiffNoPrintAveを、以下の式(1)~(3)により算出する。ここで、Nを差分画像における非印刷領域の全画素数、DiffThを汚れ判定とするための閾値、Diff(i)NoPrintを非印刷領域の差分値、DiffNoPrintSumを差分画像の非印刷領域のうち汚れていない領域の画素値(階調)の合計値、DiffNoPrintAreaを差分画像の非印刷領域のうち汚れていない領域の画素の合計数とする。
Figure 0007435102000001
Figure 0007435102000002
Figure 0007435102000003
また、変動値算出部4044は、例えば、差分平均値DiffNoPrintAveが所定の閾値以上、または、下記の式(4)で表される地汚れ画素数AreaStainが所定の閾値以上である場合、地汚れが発生していると判定する。
Figure 0007435102000004
変動値算出部4044は、算出した差分平均値を差分画像補正部4045へ出力し、地汚れの判定結果をコントローラ通信部4047へ出力する。
差分画像補正部4045は、変動値算出部4044から取得した非印刷領域の差分平均値を用いて、差分画像取得部4042から取得した差分画像の非印刷領域の差分値を正規化して補正する機能部である。例えば、差分画像補正部4045は、下記の式(5)によって非印刷領域の差分値を正規化する。
Figure 0007435102000005
式(5)のDiffNoPrintNomalizeは、正規化後の差分値である。この場合、正規化後の差分値DiffNoPrintNomalizeの平均値は0となる。差分画像補正部4045は、正規化した非印刷領域の差分値を、欠陥判定部4046へ出力する。
欠陥判定部4046は、差分画像補正部4045から取得した非印刷領域の正規化された差分値に対して、予め設定された閾値と比較することによって、読取画像内に欠陥があるか否かを判定する。また、欠陥判定部4046は、差分画像取得部4042から取得した差分画像の非印刷領域の差分値に対して、予め設定された閾値と比較することによって、読取画像内に欠陥があるか否かを判定することもできる。なお、閾値は一種類に限定されるものではなく、判定する欠陥の種類の特定等に応じて複数の閾値を利用し、複数種類の欠陥の判定を行うものとしてもよい。また、欠陥判定部4046は、欠陥と判定した非印刷領域の画素の集合の大きさによって、さらに欠陥があるか否かを判定する等、多段階の判定処理を行うものとしてもよい。そして、欠陥判定部4046は、欠陥の有無の判定結果をコントローラ通信部4047へ出力する。
コントローラ通信部4047は、欠陥判定部4046による欠陥の判定結果、および変動値算出部4044による欠陥の判定結果(例えば地汚れの判定結果)を、ジョブ情報処理部101およびエンジン制御部202へ送信する機能部である。
図4に戻り、説明を続ける。位置合わせ部405は、検査制御部404の情報入力部4041からマスタ画像および読取画像を取得し、マスタ画像と、搬送および印刷動作等で位置がずれてしまう読取画像との間で位置合わせをするためのずれ量を算出する機能部である。例えば、位置合わせ部405は、マスタ画像中から抽出した特徴点に対応する点を読取画像から探すことにより、ずれ量を算出する。位置合わせ部405は、算出したずれ量を、非印刷領域分離部4043および比較検査部406へ出力する。位置合わせ部405は、例えば、図2に示すCPU601によるプログラムの実行によって実現される。
比較検査部406は、情報入力部4041からマスタ画像および読取画像を取得し、位置合わせ部405からずれ量を取得し、当該ずれ量を用いてマスタ画像と読取画像とを画素ごとに比較し、各画素の画素値の差分値を算出する機能部である。比較検査部406は、算出した差分値を画素値とする差分画像を生成し、当該差分画像を差分画像取得部4042へ出力する。
なお、検査装置400の読取画像取得部402、マスタ画像処理部403、検査制御部404、位置合わせ部405および比較検査部406の一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、IC(Integrated Circuit)等のハードウェア回路によって実現されるものとしてもよい。
また、図7に示す非印刷領域分離部4043の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図7に示す非印刷領域分離部4043で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図7に示す非印刷領域分離部4043で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
また、図6に示す検査制御部404の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図6に示す検査制御部404で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図6に示す検査制御部404で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
また、図5に示すマスタ画像処理部403の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図5に示すマスタ画像処理部403で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図5に示すマスタ画像処理部403で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
また、図4に示す検査装置400の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す検査装置400で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図4に示す検査装置400で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
(検査装置の検査処理)
図8は、第1の実施形態に係る検査装置の検査処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9は、第1の実施形態に係る検査装置の検査処理のうち非印刷領域分離処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10は、第1の実施形態の検査制御部の非印刷領域分離部においてマスタ画像および読取画像を用いて非印刷領域を分離する動作を説明する図である。図11は、読取画像の一例を示す図である。図12は、第1の実施形態に係る検査装置において非印刷領域の差分平均値で正規化することにより検査精度が向上することを説明する図である。図8~図12を参照しながら、本実施形態に係る検査装置400の検査処理の流れについて説明する。
<ステップS11>
検査制御部404の情報入力部4041は、マスタ画像処理部403により生成されたマスタ画像を取得する。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
検査制御部404の情報入力部4041は、読取画像取得部402により取得された読取画像を取得する。情報入力部4041は、取得したマスタ画像および読取画像を、位置合わせ部405、比較検査部406、および非印刷領域分離部4043へ出力する。そして、ステップS13へ移行する。なお、ステップS11、S12の順序に限定されるものではなく、同じタイミングまたは逆の順序であってもよい。
<ステップS13>
位置合わせ部405は、情報入力部4041からマスタ画像および読取画像を取得し、マスタ画像と、搬送および印刷動作等で位置がずれてしまう読取画像との間で位置合わせをするためのずれ量を算出する。位置合わせ部405は、算出したずれ量を、非印刷領域分離部4043および比較検査部406へ出力する。そして、ステップS14およびS15へ移行する。
<ステップS14>
比較検査部406は、情報入力部4041からマスタ画像および読取画像を取得し、位置合わせ部405からずれ量を取得し、当該ずれ量を用いてマスタ画像と読取画像とを画素ごとに比較し、各画素の画素値の差分値を算出する。比較検査部406は、算出した差分値を画素値とする差分画像を生成し、当該差分画像を差分画像取得部4042へ出力する。差分画像取得部4042は、取得した差分画像を、変動値算出部4044、差分画像補正部4045および欠陥判定部4046へ出力する。そして、ステップS16へ移行する。
<ステップS15>
検査制御部404の非印刷領域分離部4043は、情報入力部4041から取得したマスタ画像および読取画像を用いて、マスタ画像における非印刷領域の分離を行う。以下、図9を参照しながら、非印刷領域分離部4043による非印刷領域分離処理について説明する。
<<ステップS151>>
非印刷領域分離部4043のエッジ抽出部40431は、情報入力部4041から取得したマスタ画像から、当該マスタ画像に写り込んでいる画像のエッジ部分を抽出する。例えば、エッジ抽出部40431は、図10(a)に示すマスタ画像1000Mに写り込んでいる画像であるベタ矩形1001、1002について、図10(b)に示すように、エッジ部1001a、1002aを抽出する。そして、ステップS152へ移行する。
<<ステップS152>>
非印刷領域分離部4043の近傍領域判別部40432は、エッジ抽出部40431により抽出されたエッジ部分とされた画素から所定範囲内の領域を近傍領域として判別する。例えば、近傍領域判別部40432は、図10(c)に示すように、エッジ部1001a、1002aの画素から所定範囲内の領域を、それぞれ近傍領域1021、1022として判別する。そして、ステップS153へ移行する。
<<ステップS153>>
非印刷領域分離部4043の一次判定部40433は、近傍領域判別部40432により判別された近傍領域以外の領域に対して、画素値(階調)が連続した領域に対してラベリングを行う。そして、ステップS154へ移行する。
<<ステップS154>>
一次判定部40433は、ラベリングした各領域のうち領域の判定が済んでいない領域を判定対象として選択する。そして、ステップS155へ移行する。
<<ステップS155>>
一次判定部40433は、ラベリングした判定対象の領域が、画像が描画されていない紙白、すなわち非印刷領域であるか否かを判定する。判定対象の領域が非印刷領域である場合(ステップS155:Yes)、ステップS157へ移行し、非印刷領域でない場合(ステップS155:No)、ステップS156へ移行する。例えば、一次判定部40433は、図10(c)に示すマスタ画像1000Mでは、画像が描画されていない領域として非印刷領域1031を判定している。
<<ステップS156>>
一次判定部40433は、ラベリングした判定対象の領域が非印刷領域でないと判定した場合、当該領域が濃度変化の少ないベタ領域であるか否かを判定する。判定対象の領域がベタ領域である場合(ステップS156:Yes)、ステップS157へ移行し、ベタ領域でない場合(ステップS156:No)、ステップS158へ移行する。例えば、一次判定部40433は、図10(c)に示すマスタ画像1000Mでは、濃度変化の少ない領域としてベタ領域1011、1012を判定している。また、一次判定部40433は、非印刷領域でもなく、かつベタ領域でないと判定した領域は除外するものとすればよい。
なお、ステップS155、S156の判定順序に限定されるものではなく、逆の判定順序であってもよい。
<<ステップS157>>
非印刷領域分離部4043の二次判定部40434は、位置合わせ部405から出力されたずれ量を用いて、情報入力部4041から取得したマスタ画像と読取画像とを位置合わせした結果、マスタ画像において非印刷領域およびベタ領域でなくなった領域を判定して除外する。例えば、二次判定部40434は、図10(d)に示すように、情報入力部4041から取得した読取画像1000Rにおいて、画像が写り込んでいるベタ矩形1041、1042、汚れ等の欠陥部分1043、および記録媒体である用紙の縮み等により搬送路が見えている部分である用紙外部分1044を特定する。次に、二次判定部40434は、位置合わせ部405から取得したずれ量を用いて、マスタ画像1000Mと読取画像1000Rとを位置合わせする。そして、二次判定部40434は、図10(e)に示すように、マスタ画像1000Mにおけるベタ領域1011および近傍領域1021と、読取画像1000Rのベタ矩形1041との論理和の領域を、マスタ画像1000M上の印刷領域1051として判定する。同様に、二次判定部40434は、図10(e)に示すように、マスタ画像1000Mにおけるベタ領域1012および近傍領域1022と、読取画像1000Rのベタ矩形1042との論理和の領域を、マスタ画像1000M上の印刷領域1052として判定する。また、二次判定部40434は、図10(e)に示すように、読取画像1000Rの欠陥部分1043を、マスタ画像1000M上の欠陥領域1053として判定する。さらに、二次判定部40434は、図10(e)に示すように、マスタ画像1000M上の印刷領域1051、1052以外の領域から、用紙外部分1044に対応する除外領域1054を除外し、除外した残りの領域を非印刷領域1055として判定する。これによって、マスタ画像における非印刷領域が分離される。そして、ステップS158へ移行する。
<<ステップS158>>
ラベリングしたすべての領域の判定が完了している場合(ステップS158:Yes)、非印刷領域分離部4043による非印刷領域分離処理を終了し、図8のステップS16へ移行し、ラベリングした領域のうち判定が済んでいない領域がある場合(ステップS158:No)、ステップS154へ戻る。
以下、図8へ戻り説明を続ける。
<ステップS16>
ステップS14での差分画像の生成処理、およびステップS15での非印刷領域分離処理が終了すると、変動値算出部4044は、非印刷領域分離部4043により分離されたマスタ画像の非印刷領域に基づいて、差分画像取得部4042から取得した差分画像における非印刷領域を抽出し、当該非印刷領域の差分値からマスタ画像の画素値(階調)に対して全体的にどれだけずれいているか(変動しているか)を算出する。具体的には、変動値算出部4044は、差分画像における非印刷領域の差分値の平均値または中央値等を変動値(ここでは平均値)として算出する。ここで、変動値とは、マスタ画像の非印刷領域の画素値(階調)に対して読取画像の非印刷領域に画素値(階調)が全体的にどれだけずれているか、すなわちマスタ画像の非印刷領域に対して読取画像の非印刷領域の変動の程度を示す値を示し、具体的には、差分画像における非印刷領域の差分値についての平均値または中央値等の代表値を示す。
また、変動値算出部4044は、算出した差分平均値が所定の閾値以上、または、上述の式(4)で表される地汚れ画素数が所定の閾値以上である場合、地汚れが発生していると判定する。変動値算出部4044は、算出した差分平均値を差分画像補正部4045へ出力し、地汚れの判定結果をコントローラ通信部4047へ出力する。そして、ステップS17へ移行する。
<ステップS17>
差分画像補正部4045は、変動値算出部4044から取得した非印刷領域の差分平均値を用いて、差分画像取得部4042から取得した差分画像の非印刷領域の差分値を正規化して補正する。例えば、差分画像補正部4045は、上述の式(5)によって非印刷領域の差分値を正規化する。差分画像補正部4045は、正規化した非印刷領域の差分値を、欠陥判定部4046へ出力する。そして、ステップS18へ移行する。
<ステップS18>
欠陥判定部4046は、差分画像補正部4045から取得した非印刷領域の正規化された差分値に対して、予め設定された閾値と比較することによって、読取画像内に欠陥があるか否かを判定する。また、欠陥判定部4046は、差分画像取得部4042から取得した差分画像の非印刷領域の差分値に対して、予め設定された閾値と比較することによって、読取画像内に欠陥があるか否かを判定することもできる。
例えば、欠陥判定部4046による欠陥の有無の判定について、図11および図12を参照しながら説明する。図11(a)に示す読取画像1100Rは、マスタ画像の生成に用いたビットマップに基づいて理想的に印刷出力されて読み取られた読取画像であるものとする。図11(b)に示す読取画像1200Rは、記録媒体である用紙の状態が良好で明るいが、一部汚れの付着により汚れ部分1201として写り込んでいる読取画像である。そして、図11(c)に示す読取画像1300Rは、記録媒体である用紙が搬送路上を搬送されている間に、全体的に汚れて(すなわち地汚れが発生して)暗くなっている読取画像である。
図12(a)に示すグラフは、図11に示した読取画像1100R、1200R、1300RのX方向を示す点線に沿って差分値を1次元化して表したグラフである。図12(a)に示すグラフのうち、グラフ1110は、読取画像1100Rの差分値のグラフであり、グラフ1210は、読取画像1200Rの差分値のグラフであり、グラフ1310は、読取画像1300Rの差分値のグラフである。なお、ここで、差分値は、読取画像の画素値(階調)からマスタ画像の画素値(階調)を引いた値であるものとする。ここで、非印刷領域の差分値についての欠陥の判定に用いる閾値(上限値)を閾値1401とし、閾値(下限値)を閾値1402とする。この場合、グラフ1110、1210、1310のうち、グラフ1310は、閾値1402を下回っているので、欠陥判定部4046は、読取画像1300Rについて欠陥として地汚れが発生していると判定する。ただし、グラフ1210については、読取画像1200Rの汚れ部分1201に対応する差分値の部分である汚れ部分1211を含んでいるものの、閾値の範囲(閾値1401と閾値1402との間の範囲)内であるので、読取画像1200Rについて欠陥を検知することができない。
図12(b)に示す正規化グラフ1210aは、図11に示した読取画像1200RのX方向を示す点線に沿った差分値(グラフ1210)に対して、非印刷領域の差分平均値を用いて正規化した値のグラフである。この場合、正規化グラフ1210aにおいて、読取画像1200Rの汚れ部分1201に対応する差分値に対応する部分である汚れ部分1211aが、閾値1402を下回っているので、欠陥判定部4046は、読取画像1200Rについて欠陥として汚れがあることを判定する。すなわち、正規化する前のグラフ1210を用いて、汚れ部分1211の部分を汚れとして判定するためには、例えば、閾値1401、1402の間の範囲を狭める等、閾値判定を厳しい条件で行う必要があるが、差分値の正規化によって、閾値を変えることなく、欠陥としての汚れを判定することができる。また、読取画像1300Rの差分値についてのグラフ1310について閾値判定をせずに、当該差分値を正規化して閾値判定した場合、読取画像1300Rは正常と判定される可能性があるが、図12(a)に示すように、正規化前のグラフ1310について閾値判定することによって、欠陥を判定することができる。すなわち、非印刷領域の差分値について、正規化前の値、および正規化後の値の双方に対して閾値判定を行うことにより、欠陥判定(検査)の精度を高めることができる。
そして、欠陥判定部4046は、欠陥の判定結果をコントローラ通信部4047へ出力する。そして、ステップS19へ移行する。
<ステップS19>
コントローラ通信部4047は、欠陥判定部4046による欠陥の判定結果、および変動値算出部4044による欠陥の判定結果(例えば地汚れの判定結果)を、ジョブ情報処理部101およびエンジン制御部202へ送信する。
以上のステップS11~S19の流れによって、検査装置400による検査処理が実行される。
以上のように、本実施形態に係る検査装置400では、マスタ画像処理部403によってビットマップデータからマスタ画像が生成され、非印刷領域分離部4043によって、読取画像およびマスタ画像を用いて、当該マスタ画像における非印刷領域が分離され、比較検査部406によって読取画像の画素値とマスタ画像の画素値との差分値で構成される差分画像が生成され、変動値算出部4044によって、差分画像における非印刷領域の差分値から、マスタ画像の非印刷領域に対する読取画像の非印刷領域の変動を示す変動値が算出される。これによって、非印刷領域の差分値を、変動値によって補正(例えば正規化)することができ、補正した差分値を用いて、非印刷領域における欠陥の判定を行うことができる。これによって、マスタ画像を生成した時点から記録媒体の状態が変わった場合においても、補正(正規化等)によって、記録媒体の状態変化による変動分を除去した差分値を用いて、読取画像の欠陥を判定することができる。また、併せて非印刷領域における補正する前の差分値を用いて、非印刷領域における欠陥の判定も行うことができる。よって、基準となる画像データであるマスタ画像を生成した時点から記録媒体の状態が変わった場合においても、検査精度を維持することができる。
(変形例)
図13は、第1の実施形態の変形例に係る検査装置において位置合わせを行わずに非印刷領域を分離する動作を説明する図である。図13を参照品しながら、本実施形態の変形例に係る検査装置400において位置合わせを行わずに非印刷領域を分離する動作について説明する。
図13(a)に示すマスタ画像1500Mのように、画像が写り込んでいる領域外の非印刷領域の幅1501が所定値以上であって、記録媒体(用紙等)の伸縮または搬送による記録媒体の変動量が既知であれば、その分だけ狭くした、図13(b)に示す非印刷領域1521を、非印刷領域分離部4043による分離された非印刷領域(二次判定部40434により判定される非印刷領域)とし、非印刷領域1521の内側の領域である印刷領域1522を、二次判定部40434により判定される印刷領域としてもよい。これによって、位置合わせ部405によるマスタ画像と読取画像との位置合わせを行う必要がなく、処理速度を向上させることができる。
また、この場合、非印刷領域分離部4043による非印刷領域1521の分離の際には、図13(c)に示すように、マスタ画像1500Mの先端1541からの距離により分離してもよく、位置合わせ部405により、マスタ画像1500Mをメッシュ状に分割したメッシュ領域1542の領域単位で、ある程度位置合わせが行われた状態で、非印刷領域分離部4043による非印刷領域の分離が行われるものとしてもよい。この場合、ある程度位置合わせが行われた場合の精度に応じて、狭くする量を変えることができる。例えば、1画素のずれまで位置合わせされている場合は、1画素狭くすればよい。
また、図13(d)に示すように、読取画像1500Rの元になる印刷用紙に対して、撮像部1512(読取装置21)により非印刷領域(幅1511の部分)または搬送路のみ撮影することが分かっている場合、1点での撮影による読み取りをした読取値に対応する差分値のグラフである図13(e)に示すグラフ1531について、非印刷領域分離部4043は、閾値1532より差分値が小さい部分の領域1533を非印刷領域として特定してもよい。なお、カラーパッチ等のパターンが決まっていれば、そのパターンに沿って非印刷領域であるかどうかを判定してもよい。これによって、位置合わせ部405によるマスタ画像と読取画像との位置合わせを行う必要がなく、処理速度を向上させることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る検査装置について、第1の実施形態に係る検査装置400と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態では、非印刷領域の差分値を、非印刷領域の差分平均値を用いて正規化(補正)する動作について説明した。本実施形態では、印刷領域の差分値を、非印刷領域の差分平均値を用いて補正する動作について説明する。なお、本実施形態に係る検査装置の機能ブロックの構成、およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した構成と同様である。
差分画像補正部4045は、変動値算出部4044から取得した非印刷領域の差分平均値を用いて、差分画像取得部4042から取得した差分画像の印刷領域の差分値を補正する。具体的には、差分画像補正部4045は、非印刷領域をトナーがどれだけ被覆しているかによって、印刷領域の差分値を補正する。非印刷領域の画素値(階調)をNoPrintとし、印刷領域の画素値(階調)をPrintとし、非印刷領域の階調と印刷領域の階調との差をSubとすると、差分画像補正部4045による補正処理は、式(6)および(7)により行われる。
Figure 0007435102000006
Figure 0007435102000007
式(7)におけるDiffNoPrintNomalizeは、差分画像補正部4045による補正後の印刷領域の差分値であり、Diff(i)Printは、印刷領域の差分値である。また、Coefは、記録媒体の種別およびトナーの被覆率から実験的に求められる値であり、差分値が最小となるように決められる値であってもよい。
なお、印刷領域の差分値に対する補正は、非印刷領域の差分平均値だけでなく、広く一般に非印刷領域の変動値を用いて補正することも可能である。
以上のように、本実施形態に係る検査装置では、差分画像補正部4045によって、変動値算出部4044から取得した非印刷領域の変動値(例えば差分平均値)を用いて、差分画像取得部4042から取得した差分画像の印刷領域の差分値が補正されるものとしている。これによって、印刷領域の差分値を、非印刷領域の変動値(例えば差分平均値)によって補正することができ、補正した差分値を用いて、欠陥判定部4046により印刷領域における欠陥の判定を行うことができる。また、併せて印刷領域における補正する前の差分値を用いて、欠陥判定部4046により印刷領域における欠陥の判定も行うことができ、基準となる画像データであるマスタ画像を生成した時点から記録媒体の状態が変わった場合においても、印刷領域に対する検査精度を維持することができる。印刷領域について判定ができる欠陥の内容としては、例えば、画像のドット落ちおよび抜け、スジの発生等が想定される。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る検査装置について、第1の実施形態に係る検査装置400と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態では、印刷面の非印刷領域の差分値を、印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて正規化(補正)する動作について説明した。本実施形態では、印刷面の非印刷領域の差分値を、非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて補正する動作について説明する。なお、本実施形態に係る検査装置の機能ブロックの構成、およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した構成と同様である。
図14は、第3の実施形態の検査制御部の非印刷領域分離部において非印刷面のマスタ画像および読取画像を用いて非印刷領域を分離する動作を説明する図である。図14を参照しながら、本実施形態に係る検査装置の動作について説明する。
読取部401は、プリントエンジン300で画像形成(印刷)が実行されて出力された印刷用紙の印刷面上に形成された画像だけでなく、当該印刷用紙の裏面(非印刷面)の画像を読み取り、印刷面の読取画像(第1読取画像)、および非印刷面の読取画像(第2読取画像)を取得する。具体的には、印刷用紙の印刷面の画像は、図1に示す読取装置21により読み取られ、非印刷面の画像は、読取装置22により読み取られる。
読取画像取得部402は、読取部401により読み取られた印刷面の読取画像、および非印刷面の読取画像を取得する。
マスタ画像処理部403は、エンジンコントローラ200から印刷面用の画像に対応するビットマップデータのみだけでなく、非印刷面(すなわち裏面)用の画像に対応するビットマップデータを取得し、印刷面に対応するマスタ画像(第1基準画像)、および非印刷面に対応するマスタ画像(第2基準画像)を生成する。例えば、図14(a)に、マスタ画像処理部403により生成された非印刷面に対応するマスタ画像の一例であるマスタ画像1600Mを示す。マスタ画像1600Mは、非印刷面に対応する画像なので何も写り込んでいない。
情報入力部4041は、マスタ画像処理部403により生成された印刷面および非印刷面それぞれに対応するマスタ画像、および、読取画像取得部402により読み取られた印刷面および非印刷面それぞれに対応する読取画像を入力(取得)する。情報入力部4041は、取得した印刷面および非印刷面それぞれに対応するマスタ画像および読取画像を、位置合わせ部405、比較検査部406、および非印刷領域分離部4043へ出力する。
比較検査部406は、情報入力部4041から印刷面および非印刷面それぞれに対応するマスタ画像および読取画像を取得する。そして、比較検査部406は、位置合わせ部405からずれ量を取得し、当該ずれ量を用いて印刷面に対応するマスタ画像と読取画像とを画素ごとに比較し、各画素の画素値の差分値を算出する。また、比較検査部406は、同様に、非印刷面に対応するマスタ画像と読取画像とを画素ごとに比較し、各画素の画素値の差分値を算出する。比較検査部406は、印刷面について算出した差分値を画素値とする差分画像(以下、印刷面に対応する差分画像と称する)(第1差分画像)、および非印刷面について算出した差分値を画素値とする差分画像(以下、非印刷面に対応する差分画像と称する)(第2差分画像)を生成し、各差分画像を差分画像取得部4042へ出力する。
差分画像取得部4042は、比較検査部406から出力された、印刷面に対応する差分画像、および非印刷面に対応する差分画像を取得する。差分画像取得部4042は、取得した各差分画像を、変動値算出部4044、差分画像補正部4045および欠陥判定部4046へ出力する。
非印刷領域分離部4043は、情報入力部4041から取得した印刷面に対応するマスタ画像および読取画像を用いて、印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域の分離(判別)を行う。また、非印刷領域分離部4043は、情報入力部4041から取得した非印刷面に対応するマスタ画像および読取画像を用いて、非印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域の分離(判別)を行う。非印刷領域分離部4043による非印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域の分離は、具体的には以下のように行われる。
非印刷領域分離部4043の近傍領域判別部40432は、図14(b)に示すように、マスタ画像1600Mの周縁部から所定範囲内の領域を近傍領域1602として判別する。次に、非印刷領域分離部4043の一次判定部40433は、近傍領域1602の内側の領域を、非印刷領域1601と判定する。次に、非印刷領域分離部4043の二次判定部40434は、図14(c)に示すように、情報入力部4041から取得した非印刷面に対応する読取画像1600Rにおいて、汚れ等の欠陥部分1611、および記録媒体である用紙の縮み等により搬送路が見えている部分である用紙外部分1612を特定する。次に、二次判定部40434は、マスタ画像1600Mと読取画像1600Rとの位置合わせを行い、図14(d)に示すように、読取画像1600Rの欠陥部分1611を、マスタ画像1600M上の欠陥領域1622として判定する。さらに、二次判定部40434は、図14(d)に示すように、マスタ画像1600M上の非印刷領域1601および近傍領域1602から、用紙外部分1612に対応する除外領域1624を除外し、除外した残りの領域であって非印刷領域1601に対応する領域を非印刷領域1621として判定し、除外した残りの領域であって近傍領域1602に対応する領域を近傍領域1623として判定する。これによって、非印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域が分離される。
なお、非印刷面に対応するマスタ画像1600Mと読取画像1600Rとの位置合わせは、高精度に行う必要はなく、非印刷面の非印刷領域の差分平均値が算出できればよいので、紙の外形から収縮させた矩形内を使って差分平均値を算出するものとしてもよく、紙先端の通過から何画素目を参照するというような方法でもよい。すなわち,フレアの影響が飽和しており、搬送が安定している非印刷領域の階調が取得できればよい。
変動値算出部4044は、非印刷面に対応する差分画像における非印刷領域の差分値の平均値または中央値等を変動値として算出する。例えば、変動値算出部4044は、非印刷面の非印刷領域の差分平均値を、上述の式(1)~(3)と同様の算出方式で変動値として算出する。変動値算出部4044は、算出した差分平均値を差分画像補正部4045へ出力する。
差分画像補正部4045は、変動値算出部4044から取得した非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて、差分画像取得部4042から取得した印刷面に対応する差分画像の非印刷領域の差分値を補正する。例えば、差分画像補正部4045は、上述の式(5)によって印刷面に対応する差分画像の非印刷領域の差分値を正規化して補正する。差分画像補正部4045は、補正(例えば正規化)をした印刷面の非印刷領域の差分値を、欠陥判定部4046へ出力する。
欠陥判定部4046は、差分画像補正部4045から取得した印刷面の非印刷領域の正規化された差分値に対して、予め設定された閾値と比較することによって、読取画像内に欠陥があるか否かを判定する。また、欠陥判定部4046は、差分画像取得部4042から取得した印刷面に対応する差分画像の非印刷領域の差分値に対して、予め設定された閾値と比較することによって、読取画像内に欠陥があるか否かを判定することもできる。そして、欠陥判定部4046は、欠陥の有無の判定結果をコントローラ通信部4047へ出力する。
コントローラ通信部4047は、欠陥判定部4046による欠陥の判定結果を、ジョブ情報処理部101およびエンジン制御部202へ送信する。
以上のように、本実施形態では、マスタ画像処理部403によって印刷面および非印刷面に対応するビットマップデータからそれぞれマスタ画像が生成され、非印刷領域分離部4043によって、印刷面および非印刷面に対応する読取画像およびマスタ画像を用いて、印刷面および非印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域がそれぞれ分離され、比較検査部406によって印刷面および非印刷面それぞれにおいて読取画像の画素値とマスタ画像の画素値との差分値で構成される印刷面および非印刷面それぞれに対応する差分画像が生成され、変動値算出部4044によって、非印刷面に対応する差分画像における非印刷領域の差分値から、非印刷面に対応するマスタ画像の非印刷領域に対する非印刷面に対応する読取画像の非印刷領域の変動を示す変動値が算出される。そして、差分画像補正部4045は、変動値算出部4044から取得した非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて、差分画像取得部4042から取得した印刷面に対応する差分画像の非印刷領域の差分値を正規化等により補正する。これによって、マスタ画像を生成する際に、既に地汚れ等が発生している場合、印刷面の非印刷領域の差分平均値だけでは地汚れを精度よく判断できないところ、本実施形態のように、非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いることによって、マスタ画像の生成時に地汚れが既に発生している場合でも、印刷面の非印刷領域における欠陥(地汚れ等)の判定を精度よく行うことができる。
なお、本実施形態では、非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて、印刷面の非印刷領域の差分値を補正するものとしているが、これに限定されるものではなく、非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて、印刷面の印刷領域の差分値を補正することも可能である。この場合の補正は、例えば上述の第2の実施形態で説明した式(6)および(7)の算出方式に準じた方式で行うものとすればよい。
また、図15に示すように、記録媒体(用紙)の表裏で記録媒体の状態が異なるか否かをユーザが入力設定できるようにしてもよい。図15は、第3の実施形態に係る検査装置において用紙の裏表をユーザによって設定する動作を説明する図である。図15(a)に示す設定画面2000は、記録媒体(用紙)の表裏の状態があるか否か、または未設定とするかを設定する画面である。図15に示すように、「紙の表裏がある」、「紙の表裏がない」または「未設定」のいずれかをラジオボタンで選択し、OKボタン2001を押下することによって設定が確定する。当該設定動作は、例えば、検査制御部404(設定部の一例)が担うものとすればよい。
図15(b)に示すように、記録媒体(用紙)の表裏がないと設定された場合、例えば、本実施形態に係る検査装置400のように、非印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて、印刷面の非印刷領域の差分値を補正し、当該補正した差分値を用いて欠陥の有無の判定を行うものとすればよい。また、図15(c)に示すように、記録媒体(用紙)の表裏があると設定された場合、非印刷面の非印刷領域の状態と、印刷面の非印刷領域の状態とは異なるため、例えば、上述の第1の実施形態に係る検査装置400のように、印刷面の非印刷領域の差分平均値を用いて、印刷面の非印刷領域の差分値を補正し、当該補正した差分値を用いて欠陥の有無の判定を行うものとすればよい。また、図15(d)に示すように、記録媒体(用紙)の表裏が未設定とされた場合、色変換処理部4033により色変換テーブルであるLUTが作成される際に、表(印刷面)と裏(非印刷面)とで近いLUTとなれば、表裏がないと判定し、上述の図15(b)に示した記録媒体(用紙)の表裏がないと設定された場合のような補正方法および欠陥の有無の判定方法に従うものとすればよい。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る検査装置について、第1の実施形態に係る検査装置400と相違する点を中心に説明する。本実施形態では、算出した非印刷領域の差分平均値を用いて、色変換処理部4033の色変換で使用する色変換テーブル(LUT)により変換されたRGBのデータに対して補正を行う動作について説明する。なお、本実施形態に係る検査装置の機能ブロックの構成、およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した構成と同様である。
本実施形態では、色変換処理部4033は、変動値算出部4044により算出された非印刷領域の差分平均値DiffNoPrintAveを用いて、色変換テーブル(LUT)で変換されたRGBのデータに対して補正する。
色変換処理部4033によるCMYKの多値データからRGBへの色空間に変換される式を、例えば下記の式(8)のように表す。
Figure 0007435102000008
式(8)において、LUT[]は、LUTによるCMYKの値のRGBの値への変換を示す。そして、色変換処理部4033が、変動値算出部4044により算出された非印刷領域の差分平均値DiffNoPrintAveを用い、そして、CMYKのトナーの被覆率に応じてRGBの値を補正する算出式を、以下の式(9)に示す。
Figure 0007435102000009
式(9)において、LUT2[]は、CMYKのトナーの被覆率を返す式であり、Coef2は、予め実験的に求められる補正係数である。
以上のように、変動値算出部4044により算出された非印刷領域の差分平均値を用いて、色変換処理部4033は、CMYKの値から、補正したRGBの値を算出することができ、非印刷領域の変動を、RGBの色変換処理に反映することができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係る検査装置について、第1の実施形態に係る検査装置400と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態では、変動値算出部4044は、算出した(印刷面の)非印刷領域の差分平均値に基づいて、地汚れの発生を判定する動作を説明した。本実施形態では、変動値算出部4044は、印刷面の非印刷領域の差分平均値と、非印刷面の非印刷領域の差分平均値との差に基づいて、地汚れの発生を予測する動作について説明する。なお、本実施形態に係る検査装置の機能ブロックの構成、およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した構成と同様である。
図16は、第5の実施形態に係る検査装置において印刷面および非印刷面の非印刷領域の差分平均値から地汚れ発生の予測を行う動作を説明する図である。図16を参照しながら、本実施形態に係る検査装置の動作について説明する。
読取部401は、プリントエンジン300で画像形成(印刷)が実行されて出力された印刷用紙の印刷面上に形成された画像だけでなく、当該印刷用紙の裏面(非印刷面)の画像を読み取り、印刷面の読取画像(第1読取画像)、および非印刷面の読取画像(第2読取画像)を取得する。具体的には、印刷用紙の印刷面の画像は、図1に示す読取装置21により読み取られ、非印刷面の画像は、読取装置22により読み取られる。
読取画像取得部402は、読取部401により読み取られた印刷面の読取画像、および非印刷面の読取画像を取得する。
マスタ画像処理部403は、エンジンコントローラ200から印刷面用の画像に対応するビットマップデータのみだけでなく、非印刷面(すなわち裏面)用の画像に対応するビットマップデータを取得し、印刷面に対応するマスタ画像(第1基準画像)、および非印刷面に対応するマスタ画像(第2基準画像)を生成する。
情報入力部4041は、マスタ画像処理部403により生成された印刷面および非印刷面それぞれに対応するマスタ画像、および、読取画像取得部402により読み取られた印刷面および非印刷面それぞれに対応する読取画像を入力(取得)する。情報入力部4041は、取得した印刷面および非印刷面それぞれに対応するマスタ画像および読取画像を、位置合わせ部405、比較検査部406、および非印刷領域分離部4043へ出力する。
比較検査部406は、情報入力部4041から印刷面および非印刷面それぞれに対応するマスタ画像および読取画像を取得する。そして、比較検査部406は、位置合わせ部405からずれ量を取得し、当該ずれ量を用いて印刷面に対応するマスタ画像と読取画像とを画素ごとに比較し、各画素の画素値の差分値を算出する。また、比較検査部406は、同様に、非印刷面に対応するマスタ画像と読取画像とを画素ごとに比較し、各画素の画素値の差分値を算出する。比較検査部406は、印刷面について算出した差分値を画素値とする差分画像(印刷面に対応する差分画像)(第1差分画像)、および非印刷面について算出した差分値を画素値とする差分画像(非印刷面に対応する差分画像)(第2差分画像)を生成し、各差分画像を差分画像取得部4042へ出力する。
差分画像取得部4042は、比較検査部406から出力された、印刷面に対応する差分画像、および非印刷面に対応する差分画像を取得する。差分画像取得部4042は、取得した各差分画像を、少なくとも変動値算出部4044へ出力する。なお、差分画像取得部4042は、取得した各差分画像を、差分画像補正部4045および欠陥判定部4046へ出力するものとしてもよい。
非印刷領域分離部4043は、情報入力部4041から取得した印刷面に対応するマスタ画像および読取画像を用いて、印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域の分離を行う。また、非印刷領域分離部4043は、情報入力部4041から取得した非印刷面に対応するマスタ画像および読取画像を用いて、非印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域の分離を行う。非印刷領域分離部4043による非印刷面に対応するマスタ画像における非印刷領域の分離は、上述の第3の実施形態で上述した方法で行うものとすればよい。
変動値算出部4044は、印刷面および非印刷面に対応する各差分画像における、印刷面および非印刷面の非印刷領域の差分値の平均値または中央値等を変動値としてそれぞれ算出する。例えば、変動値算出部4044は、非印刷面の非印刷領域の差分平均値についても、上述の式(1)~(3)と同様の算出方式で変動値として算出する。変動値算出部4044は、算出した印刷面に対応する差分平均値を差分画像補正部4045へ出力する。なお、変動値算出部4044は、算出した非印刷面に対応する差分平均値を差分画像補正部4045へ出力するものとしてもよい。
図16(a)は、変動値算出部4044により算出された非印刷面の非印刷領域の変動値(ここでは差分平均値)(第2変動値)について印刷枚数の増加による変動を示した変動グラフ1701、および、同様に算出された印刷面の非印刷領域の変動値(ここでは差分平均値)(第1変動値)について印刷枚の増加による変動を示した変動グラフ1702を示す。印刷装置10を長時間使用していると、徐々に搬送路上にトナーが残留して汚れていることが知られており、メンテナンスで対応するものとしている。しかし、必ずしも汚れ方は一様ではなく、メンテナンスを行うタイミングもまちまちとなる。したがって、印刷面の非印刷領域に地汚れが発生していると閾値判定された時点でメンテナンスを行うものとした場合、メンテナンスが間に合わず、読取画像の欠陥が多く発生してしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、変動値算出部4044(予測部の一例)は、非印刷面の非印刷領域の差分平均値と、印刷面の非印刷領域の差分平均値との差を求め、当該差に対して閾値を設けることによって、地汚れの発生時点を予測する動作を行う。図16(b)に、非印刷面の非印刷領域の差分平均値と、印刷面の非印刷領域の差分平均値との差の変動を示すグラフを示している。図16(b)において、初期点1711は、地汚れが全く発生していない初期時点での非印刷面の非印刷領域の差分平均値と、印刷面の非印刷領域の差分平均値との差を示す。そして、所定期間経過後の非印刷面の非印刷領域の差分平均値と、印刷面の非印刷領域の差分平均値との差が、予測点1712として示されている。ここで、例えば、初期点1711と予測点1712との間における非印刷面の非印刷領域の差分平均値と、印刷面の非印刷領域の差分平均値との各差の値を用いて、例えば最小二乗法により近似曲線を差分グラフ1710として求めれば、当該差が閾値に達して地汚れが発生したと判定できる地汚れ検知点1713を求めることができる。
以上のように、本実施形態に係る検査装置では、非印刷面の非印刷領域の差分平均値と、印刷面の非印刷領域の差分平均値との差を求め、当該差に対して閾値を設け、当該差が閾値に達して地汚れの発生が検知される時点(タイミング)を予測することができる。これによって、例えば、予測点1712の時点で、地汚れ検知点1713を予測することにより、地汚れ検知点1713に到達する前に、メンテナンスを実行することができ、読取画像における欠陥(例えば地汚れ)の発生、すなわち、印刷物の異常の発生を予防することができる。
なお、上述の実施形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサ、上述した各機能を実行するよう設計されたASIC、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA、SoC(System on a Chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、および従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、上述の各実施形態および変形例において、検査装置400の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の各実施形態および変形例に係る検査装置400で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、DVDまたはSDカード等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態および変形例に係る検査装置400で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態および変形例に係る検査装置400で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の各実施形態および変形例に係る検査装置400で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上述の記憶装置からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
1 画像形成システム
10 印刷装置
11 操作部
12C、12M、12Y、12K 感光体ドラム
13 転写ベルト
14 二次転写ローラ
15 給紙部
16 搬送ローラ対
17 定着装置
18 反転パス
20 検査装置
21、22 読取装置
30 スタッカ
31 トレイ
100 DFE
101 ジョブ情報処理部
102 RIP処理部
200 エンジンコントローラ
201 データ取得部
202 エンジン制御部
203 ビットマップ送信部
300 プリントエンジン
301 印刷処理部
400 検査装置
401 読取部
402 読取画像取得部
403 マスタ画像処理部
404 検査制御部
405 位置合わせ部
406 比較検査部
500 情報処理装置
600 コントローラ
601 CPU
602 システムメモリ(MEM-P)
603 ノースブリッジ(NB)
604a サウスブリッジ(SB)
604b ネットワークI/F
604c USB I/F
605 AGP
606 ASIC
607 ローカルメモリ(MEM-C)
608 補助記憶装置
610 操作表示部
622 スキャナ
1000M マスタ画像
1000R 読取画像
1001、1002 ベタ矩形
1001a、1002a エッジ部
1011、1012 ベタ領域
1021、1022 近傍領域
1031 非印刷領域
1041、1042 ベタ矩形
1043 欠陥部分
1044 用紙外部分
1051、1052 印刷領域
1053 欠陥領域
1054 除外領域
1055 非印刷領域
1100R 読取画像
1110 グラフ
1200R 読取画像
1201 汚れ部分
1210 グラフ
1210a 正規化グラフ
1211、1211a 汚れ部分
1300R 読取画像
1310 グラフ
1401、1402 閾値
1500M マスタ画像
1500R 読取画像
1501 幅
1511 幅
1512 撮像部
1521 非印刷領域
1522 印刷領域
1531 グラフ
1532 閾値
1533 領域
1541 先端
1542 メッシュ領域
1600M マスタ画像
1600R 読取画像
1601 非印刷領域
1602 近傍領域
1611 欠陥部分
1612 用紙外部分
1621 非印刷領域
1622 欠陥領域
1623 近傍領域
1624 除外領域
1701、1702 変動グラフ
1710 差分グラフ
1711 初期点
1712 予測点
1713 地汚れ検知点
2000 設定画面
2001 OKボタン
4031 少値多値変換処理部
4032 解像度変換処理部
4033 色変換処理部
4034 画像補正処理部
4035 画像出力処理部
4041 情報入力部
4042 差分画像取得部
4043 非印刷領域分離部
4044 変動値算出部
4045 差分画像補正部
4046 欠陥判定部
4047 コントローラ通信部
40431 エッジ抽出部
40432 近傍領域判別部
40433 一次判定部
40434 二次判定部
特開2014-155113号公報 特許第5678595号公報 特開平08-313453号公報

Claims (11)

  1. 画像データから基準画像を生成する生成部と、
    前記画像データに基づいて印刷された記録媒体から読取部により読み取られた読取画像と、前記基準画像とを用いて、該基準画像における非印刷領域を判別する判別部と、
    前記基準画像の画素値と、前記読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする差分画像を生成する差分算出部と、
    前記差分画像の非印刷領域に対応する差分値から、前記基準画像の非印刷領域に対して前記読取画像の媒体の汚れを除いた非印刷領域全体画素値変動の程度を示す変動値を算出する変動値算出部と、
    前記変動値と、前記差分画像とに基づいて、前記読取画像に対する欠陥の有無を判定する判定部と、
    を備えた検査装置。
  2. 前記差分画像の非印刷領域の差分値を、前記変動値を用いて補正する補正部を、さらに備え、
    前記判定部は、前記補正部により補正された差分値を用いて、前記読取画像の非印刷領域に対して欠陥の有無を判定する請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記補正部は、前記差分画像の非印刷領域の差分値を、前記変動値を用いて正規化することにより補正する請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記差分画像の印刷領域の差分値を、前記変動値を用いて補正する補正部と、
    前記補正部により補正された差分値を用いて、前記読取画像の印刷領域に対して欠陥の有無を判定する判定部と、
    をさらに備えた請求項1に記載の検査装置。
  5. 前記生成部は、前記基準画像として前記画像データにより印刷された場合の印刷面に対応する第1基準画像を生成し、前記基準画像として前記画像データにより印刷された場合の非印刷面に対応する第2基準画像を生成し、
    前記判別部は、前記記録媒体の印刷面に対して前記読取部により読み取られた前記読取画像としての第1読取画像と、前記第1基準画像とを用いて、該第1基準画像における非印刷領域を判別し、前記記録媒体の非印刷面に対して前記読取部により読み取られた前記読取画像としての第2読取画像と、前記第2基準画像とを用いて、該第2基準画像における非印刷領域を判別し、
    前記差分算出部は、前記差分画像として、前記第1基準画像の画素値と、前記第1読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする第1差分画像を生成し、前記差分画像として、前記第2基準画像の画素値と、前記第2読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする第2差分画像を生成し、
    前記変動値算出部は、前記第2差分画像の非印刷領域の差分値から前記変動値を算出し、
    前記補正部は、前記第1差分画像の非印刷領域の差分値を、前記変動値を用いて補正する請求項2または3に記載の検査装置。
  6. 操作部への操作入力に従って、前記記録媒体の表裏の有無を設定する設定部を、さらに備え、
    前記変動値算出部は、
    前記設定部により前記記録媒体について表裏がないと設定されている場合、前記第2差分画像の非印刷領域の差分値から前記変動値を算出し、
    前記設定部により前記記録媒体について表裏があると設定されている場合、前記第1差分画像の非印刷領域の差分値から前記変動値を算出する請求項5に記載の検査装置。
  7. 前記生成部は、前記基準画像として前記画像データにより印刷された場合の印刷面に対応する第1基準画像を生成し、前記基準画像として前記画像データにより印刷された場合の非印刷面に対応する第2基準画像を生成し、
    前記判別部は、前記記録媒体の印刷面に対して前記読取部により読み取られた前記読取画像としての第1読取画像と、前記第1基準画像とを用いて、該第1基準画像における非印刷領域を判別し、前記記録媒体の非印刷面に対して前記読取部により読み取られた前記読取画像としての第2読取画像と、前記第2基準画像とを用いて、該第2基準画像における非印刷領域を判別し、
    前記差分算出部は、前記差分画像として、前記第1基準画像の画素値と、前記第1読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする第1差分画像を生成し、前記差分画像として、前記第2基準画像の画素値と、前記第2読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする第2差分画像を生成し、
    前記変動値算出部は、前記第1差分画像の非印刷領域の差分値から、前記変動値として第1変動値を算出し、前記第2差分画像の非印刷領域の差分値から、前記変動値として第2変動値を算出し、
    前記第2変動値と前記第1変動値との差に基づいて、前記第1読取画像に対する欠陥の発生時点を予測する予測部を、さらに備えた請求項1~3のいずれか一項に記載の検査装置。
  8. 前記生成部は、前記変動値を用いて、前記画像データの色空間を変換して前記基準画像を生成する請求項1~7のいずれか一項に記載の検査装置。
  9. 前記基準画像と前記読取画像との位置合わせをするためのずれ量を算出する位置合わせ部を、さらに備え、
    前記差分算出部は、前記基準画像と前記読取画像とを、前記ずれ量を用いて位置合わせをした後、該基準画像の画素値と、該読取画像の画素値との差分値を算出する請求項1~8のいずれか一項に記載の検査装置。
  10. 画像データに基づいて記録媒体に印刷を行う印刷装置と、印刷された前記記録媒体から読取部により読み取られた読取画像について欠陥の検査を行う検査装置と、を有する検査システムであって、
    前記検査装置は、
    前記画像データから基準画像を生成する生成部と、
    前記画像データに基づいて印刷された前記記録媒体から前記読取部により読み取られた前記読取画像と、前記基準画像とを用いて、該基準画像における非印刷領域を判別する判別部と、
    前記基準画像の画素値と、前記読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする差分画像を生成する差分算出部と、
    前記差分画像の非印刷領域に対応する差分値から、前記基準画像の非印刷領域に対して前記読取画像の媒体の汚れを除いた非印刷領域全体画素値変動の程度を示す変動値を算出する変動値算出部と、
    前記変動値と、前記差分画像とに基づいて、前記読取画像に対する欠陥の有無を判定する判定部と、
    を備えた検査システム。
  11. コンピュータを、
    画像データから基準画像を生成する生成部と、
    前記画像データに基づいて印刷された記録媒体から読取部により読み取られた読取画像と、前記基準画像とを用いて、該基準画像における非印刷領域を判別する判別部と、
    前記基準画像の画素値と、前記読取画像の画素値との差分値を算出し、該差分値を画素値とする差分画像を生成する差分算出部と、
    前記差分画像の非印刷領域に対応する差分値から、前記基準画像の非印刷領域に対して前記読取画像の媒体の汚れを除いた非印刷領域全体画素値変動の程度を示す変動値を算出する変動値算出部と、
    前記変動値と、前記差分画像とに基づいて、前記読取画像に対する欠陥の有無を判定する判定部と、
    して機能させるためのプログラム。
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