JP2015015030A - 平面データキャリア - Google Patents

Abstract

【課題】情報の一意な割り当てを可能にするデータキャリア又はそのようなデータキャリアのグループ及びデータキャリアの構造化された情報層に起因してデータ処理システムの動作に関連付けられる読取りデバイスを提供する。
【解決手段】データキャリアは、導電性基板上に、少なくとも接着剤層が、単一層の情報層と一致するように配置され、それにより接着剤層及び情報層は、転写プロセスによる塗装として、箔転写法もしくはコールド箔転写法を通じて施され、構造化された情報層の少なくとも一部分が容量性読取りデバイスのための符号化器として役割を果たす。
【選択図】図０１

Description

本発明は、情報の正確な相関を可能にするデータキャリア又はそのようなデータキャリアのグループ、これらのデータキャリアの使用、及びデータキャリアが該データキャリアの構造化された情報層に起因してデータ処理システムの動作に関連付けられるか又はそのような動作をトリガーする読取りデバイスに関する。より詳細には、本発明は、プレイヤーの固有のプレイ特性を習得すると共に、他のゲーム関連データの処理を可能にするゲームカードシステムでもあり、それによって、該システムは、インターネット（オンライン）を介して用いられ得ると共にローカルデータ処理システム（オフライン）を通じて用いられ得るプレイングカード及び／又はコレクタカードを含み、したがって、本発明は、従来のトレーディングカードゲームをコンピューターゲーム及びビデオゲームと組み合わせる、特に好ましい実施の形態に関する。特に、本発明は好ましくは、データキャリアを用いると共に読取りデバイスによって読み出し可能なコードを有する決済システムのためのアクセスシステムカード及びデビットカードにも適用される。

様々な塗装方法によって製造することができる様々な平坦な印刷物又はデータキャリアが最新技術において既知である。一例として、特許文献１は、少なくとも、接着剤で印刷シートを図入り塗装又は表面塗装するためのシート処理マシン、及びキャリア箔から塗装ユニット内に形成されるシートに画像担持層又は画像被覆層を送るための少なくとも１つの塗装ユニットを用いた、キャリア箔又は転写箔からシート処理マシン内の印刷シートへの、画像担持層の転写のための方法であって、それによって塗装デバイス内に転写間隙が形成され、転写箔は印刷シート上に、転写材料を塗布された側面を有するプレスローラーの上面に沿って置かれ、該印刷シートと共に転写間隙を通じて圧力をかけて送られ、それによって、画像担持層又は画像被覆層が、キャリア箔から、接着剤で被覆されたエリア内の印刷シート上に転写され、それによって、第１の側が印刷されたか又は塗装されたか又は印刷されていないか又は塗装されていない箔シートが転写間隙を通じて印刷機に送られ、キャリア箔によって画像担持表面又は全表面の箔塗装が提供され、それによって、上記箔シートは箔塗装の塗布前及び／又は後に乾燥させることができる、方法を開示している。

特許文献２は、たとえばカードがコンピューターによって可視化することができるコード配置を有するプレイングカードのために用いることができる機能的材料の構造の生成のための方法及び手段を開示している。特許文献３では、この転写箔技術によって印刷製品における不可視のセキュリティ機能を可視にすることができるステガノグラフィーによる方法が記載されている。これらの特徴の検証又は可視化は、復号器を用いて光学的に実行される。さらに、転写箔技術を用いて生成されたセキュリティ機能が特許文献４から既知である。この方法において、セキュリティ証明（security hallmark）を示すために抵抗又は抵抗回路網が印刷製品に導入されている。検証は、読取りデバイスと接触することによって実行され、読取りデバイスは、オームの原理に従って抵抗を測定する。

特許請求の範囲による転写箔技法によって生成されたデータキャリアは現在のところ知られていない。

特許文献５、特許文献６、特許文献７、及び特許文献８では、中でも、データのセキュアな検証又は有効性確認を可能にする平坦な印刷物が開示されている。これは、たとえば、薬剤及びそれらの包装に有意味であるが、宝くじにも有意味である。印刷された情報は、たとえば、セキュアな認証を確実にするか、又は有効性を検証するのに役立つ。また、キャパシタンス検知データキャリアが、中でも、特許文献６（永続的な情報記憶デバイス）及び特許文献７（駐車システム）から既知である。特許文献６において、たとえば、スクリーン印刷、フレキソ印刷、及びグラビア印刷のような印刷技術を用いた製造可能性が開示されている。明細書は、液状で処理することができ、印刷プロセスに適した材料に言及している。施された導体路の分離技法によって個別化が実行される。読取り手順は位置に強く依存し、読取りデバイス内のデータキャリアの固定読み出し位置に連結される。

特許文献７では、駐車メーターのキャパシタンスの処理及び可変性が示されている。機械ユニットを用いて、読取りデバイス内のキャパシタンスが徐々に変更され、このため、その「内部値」が変更される。構造の個別化は企図されていない。完全なシステムは、他のシステム、データ処理、又はデータストレージとインタラクトすることのない自給自足システムである。

さらに、特許文献９又は特許文献３では、印刷のための手順が開示されている。該手順では、印刷可能表面に情報を実装し、それによって、たとえば読取りデバイスのために印刷物を個別化することを可能にするために、導体素子が用いられるか、又は印刷されることができる。開示された方法を用いて導出される製品を、たとえば物流供給、郵便発送、又は商品追跡に用いることができる。

最新技術において提案されている解決策は、いくつかの不利な点を有する。それらは、たとえば、大量適用に十分安価でなく、それらの複雑な構成に起因して不完全にしか再生利用可能でなく、場合によっては、複製が容易であるか、最終製品に適用するのに高いコストを生じるか、又は印刷プロセスにおいてさらに処理することができないか若しくは不十分にしか処理することができない。

欧州特許第１８０３５６２号 独国実用新案第２０２００６０１３０７０号 独国特許出願公開第１０２００８０１３５０９号 独国特許出願公開第１０２００６０３１７９５号 米国特許第５８１８０１９号 米国特許第３７１９８０４号 米国特許第４５８７４１０号 米国特許出願公開第２００６／０１１８６１２号 欧州特許第０５６９５２０号

したがって、本発明の目的は、容易に読み取り、評価することができる、明確な割り当てを有する安価でかつ効率的な平坦データキャリアを提供することである。本発明の目的はまた、選択プロセスの可変性を改善すると共に、さらなる光学機能をデータキャリア上に実装することを可能にすることである。

独立請求項によるデバイス及びシステムによって技術的問題が解決され、結果として従属請求項からの有利な実施の形態がもたらされたことは非常に驚くべきことであった。上記の問題を解決するために、本発明によれば、データキャリア、特に平坦データキャリアであって、該データキャリア上で、接着剤層への接着によって電気的に非導電性の基板に少なくとも部分的に接着性の層が施され、少なくとも単一層の情報層に対し位置が同一となるように配列され、それによって、上記接着剤層及び情報層が転写プロセスによって、好ましくは箔転写プロセスを通じて、特に好ましくはコールド箔転写プロセスを通じて施され、構造化された情報層の少なくとも１つのエリアが同時に容量性読取りデバイスの符号化器としての役割を果たす、データキャリアが提案される。構造化された情報層は、特に、当業者に既知の金属、黒鉛、カーボンブラック、又は他の誘電性材料から作製され得る。

本発明によれば、データキャリアの情報層の構造化は、特に接着剤に依拠する。好ましい実施の形態では、この接着剤が直接、基板上の論理配置又はレイアウトに塗布され、転写箔と接触し続ける（たとえば実施例セクションの図を参照されたい）。有利には、接着タスク及び基板の集成の双方を機械において転写箔を用いて行うことができる。転写箔自体が、少なくとも２つの層、すなわち転写可能な層（＝転写層）及びこの箔を搬送する別のキャリア材料から構成される。２つの層の組み合わせは、接着剤を用いた基板への転写層の転写が、基板及び転写層に対する接着剤の接着性が転写層の粘着性及びキャリア材料に対する該転写層の接着性よりも高い場合に十分に可能であるように形成される。材料転写が行われる場合、基板材料は、構造化された塗布された接着剤、及び転写層としての被覆転写材料の双方を含み、ここで、被覆転写材料も構造化されている。このプロセスは、圧力、温度、及びエンボス加工、接触圧成等のような機械的手段の助けによってサポートすることもできる。本発明によれば、転写層の材料が基板に転写された後、この転写材料を構造化された情報層として指定する。なぜなら、そのレイアウト及び転写材料の物理特性に起因して、該層が、適切な読取りデバイスによって求めることができる容量性読取り可能構造を有するためである。このため、この構造化された情報層はデータキャリアのデータコンテンツを表す。

特に好ましい実施の形態では、基板のエリアのうちの少なくとも１つが、構造化された情報層を被覆する別の層と共に配置され、該層は、たとえば紙層、箔層、ペイント層、及び／又はラッカー層としてもよく、それによって上記構造化された情報層は施された転写層であり、該構造化された情報層の少なくとも一部が同時に容量性読取りデバイスのためのセンサーとしての役割を果たす。

本発明によれば、紙は好ましくは平坦であり、本質的に、主に植物由来の繊維から構成される材料から作製され、該繊維はスクリーン上での繊維材料懸濁液のドレナージから生成される。これによって、繊維フェルトが生成され、次に圧縮及び乾燥される。本発明によれば、紙層は好ましくは完全に天然の合成紙又は部分合成紙から作製される。これは、厚紙又は板紙も含んでもよい。紙は、たとえば、有機プラスチックと併せてセルロース又は部分合成紙から作製されてもよい。当業者であれば、完全合成紙はプラスチックとしても知られ、その技術特性に起因して紙に関連するはずであることを知っている。

本発明によれば、箔は好ましくは、箔として施すことができかつ／又は箔層を形成することができる、好ましくはプラスチック（酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、テレフタル酸ポリエチレン、又はポリプロピレン等）から作製されるか又はセロハンで包まれた、薄く、平坦で、可撓性で、コイル製造可能な織物の形態として説明される。

本発明によれば、着色材料が、好ましくは溶剤内に溶解された着色剤から製造されるものとして説明され、ここで、着色材料は天然合成着色材料を含む。本発明によれば、着色ペイント層は、好ましくは吸着、熱、又はＵＶ光によって乾燥することができる着色材料を指す。しかしながら、当業者は、着色材料を乾燥させる他の方法又は技法を知っている。着色材料はたとえば、彩色されてもよく、実在溶液として提供されてもよい。彩色される色の例は、二酸化チタン又は硫酸バリウムを用いる色、又は当然ながら、任意の種類の彩色若しくはそれらの組み合わせの色を含む。

本発明によれば、ラッカーは、好ましくは、保護的特性、装飾的特性、又は特定の技術的特性を有する被覆塗装を与えるために基板に施されるペースト状の又は粉末状の彩色塗装材料を意味する。非彩色ラッカーは、好ましくはクリアラッカーとして指定される。ラッカー層は好ましくは、光沢仕上げ及び艶消仕上げを含む。それらは、純粋な保護塗装としての役割も果たすことができ、それらは構造化された情報層を保護するように意図される。ラッカーは、たとえば、人工ラッカー又は天然有機若しくは無機ラッカーを含む。しかしながら、当業者に既知の他のラッカーも用いられる。

本発明によれば、糊又は接着剤は、好ましくは、表面結合（接着）によって部品を接合させる非金属性材料から構成され、該非金属性材料は、内部強度（粘着性）を提供し、有機化合物及び無機化合物を含む。接着剤層を構成する糊又は接着剤は、永久的又は非永久的接着性物質を含んでもよい。例には、含水接着剤及び溶剤ベースの接着剤、又は物理結合接着剤若しくは化学結合接着剤が含まれる。接着剤という用語は、好ましくは、当業者によって糊として指定される真に有機由来の粘着性材料も含む。糊又は接着性物質は、好ましくは、ポリウレタン、アルキド樹脂、エポキシ接着剤、アクリラート、及び熱可塑性ポリマーを含む。

このため、本発明の教示は、いくつかの要素を集成して成功した技術全体を得る技術的処理のための組み合わせ発明を表している。特許請求される要素の組合せが、驚くべき特性を有するデータキャリアをもたらすことは驚くべきことであった。データキャリアにおいて組み合わされた要素は、相互に影響し、互いを補い、このため本発明による驚くべき成功した技術全体をもたらすため、本発明の単一の目的を解決するのに寄与する。平坦データキャリア内で組み合わされた個々の要素の効果に特に依拠する成功した技術全体は、発明的組み合わせの要である。組み合わせのいくつかの部分が最新技術において説明されていたとしても、それらの接続については最新技術において説明も提案もされていない。平均的な当業者にとって、特許請求される要素がそのように互いに機能的に相互作用することができる、たとえば、データキャリアのそのように構造化されたグループ内でデータキャリアを単一の情報層を用いて生成することができることは完全に驚くべきことであった。最新技術は、平均的な当業者に、非導電性の基板、好ましくは接着剤層、構造化された少なくとも単一の層、情報層、及び構造化された情報層を有する基板の少なくとも１つのエリアを被覆する少なくとも１つの他の層の、データキャリアにおける配置であって、それによって、情報層は施された転写層であり、構造化された情報層の少なくとも１つのエリアが容量性読取りデバイスのセンサーとしての役割を果たす、配置に関して何ら提案をしなかった。本発明によれば、センサーは、好ましくは、転写層の材料が基板上にある情報層の一部を意味するものとして理解される。センサーの総計が情報層をもたらす。これらのエリアは、読取りデバイスとの容量結合によって、非導電基板と比較して異なると見なされ、読取りデバイスからの信号を電気的に反射しかつ／又はそれらを転送することができる。

本発明による構成要素及びデータキャリアの機能が下記で詳細に説明される。

本発明によれば、データキャリアの平坦なレイアウト及び設計は、情報層を表すものと理解されるべきであり、適切な読取り原理及び読取りデバイスを用いて該情報層に記録すると共に該情報層から読み取ることができる。

このため、情報層／読取りデバイスシステムは意味のあるユニットを形成する。好ましい実施の形態では、読取りエリアは、構造化された情報層よりも小さい。特に好ましい実施の形態では、読取りデバイスの読取り面は少なくとも構造化された情報層に等しい。

本発明によれば、データキャリアは、熱箔押及びエンボス加工のような異なるスタンピング技法を用いて生成することができる。しかし、活版印刷、リソグラフィー印刷、輪転グラビア印刷、スクリーン印刷、又は他のもの等の当業者に既知の全ての他の印刷プロセスを用いることができる。当然ながら、本発明によるデータキャリアの生成に少なくとも部分的に適した、行列印刷、静電印刷、電解質印刷、又は他のプロセス等の他の電子プロセスを用いることも可能である。しかしながら、コールド箔転写技術を用いることが特に好ましい。コールド箔転写技術をを用いて効果的な容量性読取り可能データキャリアを生成することができることは極めて驚くべきことであった。

これらの方法による生成は、好ましくは、基板又は平坦なキャリア材料が少なくとも部分的に接着性の材料及び／又は該材料に塗布される補助剤を有し、それによってキャリア材料（レイアウトにおいて構造化される）が部分的に又は完全に塗装されるように達成される。接着剤及び／又は補助剤によって形成される構造は、情報層と呼ばれる次の層のレイアウトを形成する。接着性エリアへの金属箔材料の接着は、たとえば塗装されたキャリア材料と金属化箔との直接接触によって取得される。当然ながら、非接着性エリアに接着するように配置することが可能である。本発明によれば、接着性エリアは、接着剤を用いて処理されたエリアであり、このように構造化される。以下の製造ステップにおいて、情報材料からのキャリア材料の分離の結果、部分的に塗装されたキャリア材料が生じる。

情報マッピング層の波形状表現 長方形データ構造を有する原理１による平坦データキャリア（上面図） 原理１による平坦データキャリア認識のための読取りデバイスの例 逐次二次（sequential quadric）データ構造を有する原理２による平坦データキャリア（上面図） 原理２による平坦データキャリア認識のための読取りデバイスの例 逐次二次データ構造を有する原理３による平坦データキャリア（上面図） 原理３による平坦データキャリア認識のための読取りデバイスの例 線形データ構造を有する、原理４に従う平坦データキャリア（上面図） 原理４に従うデータキャリア解読のための読取りデバイス表面の例 情報マッピング層を有するデータキャリアブランク 個別化が成功した後のデータキャリアブランク 情報マッピング層を有するデータキャリアブランク 個別化が成功した後のデータキャリアブランク スプレー塗布を用いた、情報マッピング層を有するデータキャリアの生成（側面図） 図１３によるデータキャリアの上面図 本発明によるゲームカード及びコレクターカードの例

永久接着剤及び仮止め接着剤の双方を接着剤として用いることができる。水性接着剤及び溶剤ベースの接着剤の双方が、転写層及び物理的結合接着剤又は化学的結合接着剤の構造化及び局所剥離に適している。接着剤という用語は、当業者によって糊と呼ばれる真に有機由来の粘着性材料も含む。好ましくはオフセット印刷機械に接着剤を物理的にセットする、接着効果を有する任意の適切な手段が転写箔に適している。物理的効果は、好ましくは温度を含むが、ＵＶ光のような光源も含む。

指定のレイアウトに従った接着剤の塗布は、完全に被覆している材料から構造を少なくとも部分的に除去するのと対照的に技術的に非常に容易である。該除去は通常、エッチングのような湿式化学プロセスによって行われ、したがって基板及び塗布される媒体の選択を大幅に制限するため、不利である。接着剤に基づく情報構造のレイアウトは、情報層にレイアウト変更又は修正を行うことに対し非常に柔軟性があるというさらなる利点を有する。この利点は、オフセット印刷版又はラバーブランケットの交換を伴うオフセット印刷の特に好ましい実施形態に存在する。

接着剤を塗布する適切な方法は、好ましくは、活版印刷プロセス、リソグラフィー印刷プロセス、輪転グラビア印刷プロセス、及び他の印刷プロセスである。特に好ましいのはオフセット印刷及びインクジェット法である。

構造化された情報層は、好ましくは、金属、黒鉛、カーボンブラック、及び／又は誘電性材料から構成され、他の層は、少なくとも１つの接着剤層及び／又は少なくとも紙層及び／又は少なくとも１つの塗料層及び／又はラッカー層及び／又は箔から構成される。加えて、構造化された情報層は、アルミニウムの層を有するコールド箔等の金属含有材料、又は他の転写層材料、又はさらには誘電性材料、又は黒鉛及びカーボンブラックから構成されてもよい。金属又は金属含有物質がさらに好ましい。なぜなら、それらは良好な導電性を有するが、良好な熱伝導性、及び非常に良好な延性も有するためである。好ましい金属又は金属含有材料には、アルミニウム、鉛、鉄、金、銅、マグネシウム、タングステン、亜鉛、又はすずが含まれる。当然ながら、金属又は金属含有材料に、クロム、モリブデン、又は他のもの等の元素が含まれることも可能である。それらの組み合わせ及び合金も推測することができる。本発明による誘電性材料は、その電荷担体が概ね自由に動く、任意の電気的に弱導電性又は非導電性の非金属物質を意味する。

情報層の構造を設計するいくつかの可能な方法が存在する。

構造化された情報層は、角及び／又は曲線、特に長方形及び／又は円によって区切られる充填エリアから成り、それによって、位置、形状、及び／又はエリアは、読取りデバイスによって識別することができる構造化された情報層の構成部分であり、これらは、或る特定の数のデータキャリアの情報コンテンツを表すことが好ましい。有利には、これはたとえば、長方形、円等の幾何学形状又は幾何学形状の組み合わせとすることができる。しかし、いわゆるフリーハンド形状又はランダム若しくは擬似ランダムに生成された構造等の不定形が好ましい場合もある。個々のアイテムの配置のみでなく、構造の形状及び表面も、読取りデバイスによって識別することができ、それによって、或る特定の数のデータキャリアの構造又はコード形態を上記の配置から導出するか又は導出することができる。

好ましくは、構造化された情報層を有するこのように準備されたデータキャリアを、それぞれの場合に少なくとも背景、被覆、数、文字、記号、グラフィック表現、図表現、又は少なくともそれらの組み合わせとして少なくとも塗料層を施すことによって補うことができる。本発明によれば、この結果、いくつかのデータキャリアを含むデータキャリアのグループが生じ、それによって、
同一の構造の情報層を有し、少なくとも１つの塗料層が同じ設計を有するいくつかのデータキャリアが、閉じられたグループ内で、外観及び情報技術に関して同一のデータキャリアを与え、
同一の構造の情報層を有し、少なくとも１つの塗料層が異なる設計を有するいくつかのデータキャリアが、閉じられたグループ内で、情報技術に関して同一であるが外観が異なるデータキャリアを与え、
異なる構造の情報層を有し、少なくとも１つの塗料層が同じ設計を有するいくつかのデータキャリアが、閉じられたグループ内で、外観に関して同一であるが区別可能な情報技術を有するデータキャリアを与え、
異なる構造の情報層を有し、少なくとも１つの塗料層が異なる設計を有するいくつかのデータキャリアが、閉じられたグループ内で、外観及び情報技術に関して完全に区別可能であるデータキャリアを与える。

情報技術を通じて区別可能なデータキャリアを、異なる方法を通じて取得することができる。好ましくは、たとえば、情報層の構造が、加法的構造、又は加法的及び減法的に変更された構造の形態で施される方法。上記構造を変形、変更、又は施すことは、キャリア材料又は電気的に非導電性の基板がほとんど又は全く影響を受けないように実行されるべきであろう。本発明による加法的方法は、たとえば、コールド箔転写モジュールを有するスクリーン印刷機械又は印刷機械により構造を施すことを伴う。加法的に生成されたエリアが、これらの方法によって生成された情報構造にも施される限り、本発明によれば、これは加法的プロセスの組み合わせである。当然ながら、デジタル印刷、又はスプレー、インクジェット、パッド印刷、エンボス加工、熱スタンピング、分注、若しくは同様の手順のような加法的プロセスを用いることも可能である。

次に、減法的又は加法的プロセスを用いる加法の組み合わせにおいて、構造化された情報層を施した後、たとえば加法的及び／又は減法的方法、好ましくはインクジェット方法（加法的）及びより好ましくはレーザー方法（減法的）によっていくつかのエリアにおいて施された情報層の構造化を変更してもよい。構造化された情報層における減法的変化の他の可能な方法には、たとえば、スタンピング、押し抜き、切断、又は静電放電若しくは焼成若しくは溶接が含まれる。

区別可能な情報技術コードの生成の実施例
実施例１ 加法的プロセスと少なくとも１つの減法的プロセスとの組み合わせ
加法的プロセス（たとえばコールド箔転写モジュールを有する印刷機）において、データブランクを表す構造化された情報層が施される（たとえば実施例セクションにおける図面を参照されたい）。このデータキャリアブランクは、次のステップにおいて個別化され、このため、特徴のあるものとして読み取ることができる区別可能な構造化された情報技術情報層を与えられる。この個別化は、たとえば光学プロセス（たとえばレーザー）、機械プロセス（たとえば押し抜き、スタンピング、切断、水ジェット切断）、電気プロセス（抵抗加熱、静電放電）、熱プロセス（焼成、溶接）を用いることによって、１つ又は複数の減法的方法を用いて達成することができる。除去又は破壊されるデータキャリアブランクのエリアは、少なくとも同じタイプの（容量性）エリアとしてもはや認識されないように除去又は破壊される。この手法は、情報マッピングの全ての確立された原理に基づく。対照的に、個別化はキャリア材料にほとんど又は全く影響を与えない。主な目的は、情報層の処理である。全ての他のデータキャリアブランクは、それぞれが区別可能な情報技術情報を表すように少なくとも１つの位置において互いに異なる。

実施例２ 加法的プロセスと、少なくとも１つの他の加法的プロセスとの組み合わせ
加法的プロセス（たとえばコールド箔転写モジュールを有する印刷機）において、構造化された情報層がデータキャリアブランクに施される（たとえば実施例セクションにおける図面を参照されたい）。データキャリアブランクは、さらなるステップにおいて、少なくとも１つの他の加法的プロセスを用いて変換されることによって個別化され、このため、たとえば、構造化された情報層を有するエリアを拡大し、連結し、架橋する。生成されるエリアの形状及び配置に関して制限が存在しない。この加法的プロセスは、好ましくはインクジェットプロセスのようなデジタルプロセスであり、したがって個別化された大容量データキャリアを生成することができる。

加法的プロセスを用いる別の例として、コールド箔方法に言及しなくてはならない。ここで、接着剤自体をデータキャリア及び／又はコールド箔自体にデジタル的に塗布することができる。データキャリアと接着剤及びコールド箔との接触、又はデータキャリアと部分的に接着性のコールド箔との接触によって、構造化された情報層１０のさらなる実施形態が得られる。結果としての構造は、個別化されたデータキャリアを表す。この手法は情報マッピングの全ての原理を用いることができる。

実施例４ 減法的プロセスにおける直接情報マッピング
減法のみの方法は、情報マッピング層の完全な塗装又は部分的な塗装を必要とし、次にこれもまた全体的に又は少なくとも部分的に除去及び／又は破壊される。そのような方法には、たとえば、エッチング、スタンピング、押し抜き、切断、切断プロッター及びレーザー方法が含まれる。

キャリア材料における開口及び／又は他の穴の形成は、機能的に必須ではなく減法的製造プロセスにより多く依拠するか、より少なく依拠するか、又は全く依拠しない。用いられる方法に依拠して、さらなるステップが続くことができる。そのようなステップは、たとえば、ブラッシング、真空プロセス、及び印刷プロセスである。

さらに、様々な基板が本発明によるデータキャリアの生成に適している。非導電性基板がキャリア材料として好ましく、これは紙、板紙、木製品、複合材料、ラミネート、ゴム若しくはガラス、又はさらにはプラスチック、特にＰＥＴ、ＡＢＳ、ＰＣ若しくは他のものから作製することができる。より好ましくは、キャリア材料は、紙、板紙、又はプラスチックから作製される。より好ましくは、紙はセルロース又は砕木パルプからの木材パルプから作製されるべきである。紙は、たとえば、厚紙又は板紙の形態であってもよい。本発明による厚紙とは、セルロース又は紙屑を一緒に貼るか又は加圧することによって機能する材料を意味する。板紙は、貼り合わされた紙材料の１つ又は３つ以上の層の形態を取ってもよく、外側の層及び中間層は同じ組成又は異なる組成であり、外側の層は上質材料から作製され、中間層は中質材料から作製される、さらに好ましいキャリア材料はプラスチックである。好ましくは、これは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ＰＶＤＦ、ポリエチレンテレフタレート、又は共重合体である。

データキャリアに他の光学素子、電気素子、電子素子、感覚素子、及び／又は音響素子を付加することも好ましい。本発明によるデータキャリア内にさらなる機能を実装するために、導体路、及びバッテリー、ディスプレイ、センサー等のような電気素子を、適切な加法的手順を用いて取り付けることができる。用いられる素子及び方法に依拠して、構造化された情報層の作製前又は作製後にこの付加を達成することが好ましい場合がある。このために、素子及びそれらの回路を、別個にかつガルバニックに情報層の構造に結合してもよい。処理の初期状態において基板が既に素子又はその一部を含むようにしてもよい。この例には、圧電基板（ＰＶＤＦ箔）又は圧電容量（piezoelectric content）材料又はエリアを有する基板が含まれる。

さらに好ましい実施形態では、二次情報が、データキャリアに付加されるか又は含まれる。この二次情報は、特に、読取りデバイスに対するデータキャリアの配向及び／又は速度を求めることを可能にする。このため、本発明によるデータキャリアの（マッピングされた）情報は、（さらなる処理のための）情報データのみに加えて、クロック情報等の他の情報（二次情報）も含む。次に、これらのクロック信号を用いて、供給レートに関わらずデータキャリアの読出しを容易にすることができる。これは、データキャリアがたとえば動的に（移動中、たとえば読取りデバイスへの挿入中に）読み取られる場合に特に有用である。さらに、クロック信号を情報構造として用いることもできること、又は情報構造及びクロック信号が有意義にかつ論理的に相関していることが考えられる。これは、データキャリアの正確な解釈を容易にすることができる。中でも、独国特許出願公開第１０２００７０２９３８４号において、コードを記憶し読み取ると共に同時活性的に読取り可能な情報を追跡するための様々な方法が記載されている。クロック情報トラックと純情報トラックとの組み合わせも説明されている。本発明によるデータキャリアは、（二次）情報又は二次構造も含むことができ、これは読取りデバイスにおけるデータキャリアの正確な位置決めに驚くほど役立つか、又はセキュリティ機能等としての役割を果たすことができる。したがって、読取りプロセスが、少なくとも二次構造が読取りデバイスの１つ又は複数の特に関連する位置を被覆するときのみトリガーされることが考えられる。これによって、データキャリアの誤った使用が回避され、任意のデータ構造に対する複製防止が増大される。この二次情報は、データ構造として用いるか、又はこれらと組み合わせて用いて評価することもできる。たとえば、同じ利用可能エリア内でデータ密度を増大させることができる。

いずれの場合にも、本発明によるデータキャリアは静的に読取り可能である（データキャリアは読取りデバイス上の静的位置にある間に読み取られる）と共に、動的に読取り可能である（データキャリアは、移動している間、たとえば読取りデバイスへの挿入中に読み取られる）。

別の好ましい実施形態では、特にゲームカード及び／又はコレクターカードに、さらなる光学情報、特に印刷値、シンボル、符号、セキュリティ機能及び／又は信頼性機能を含む機能及び要素を付加することができる。

この情報が、たとえば、ゲームカード又はコレクターカードの使用中、該カードに対して一定であるか、又は増加及び／若しくは減少する可能性がある値を表す場合、特に有利である。

データキャリアは、特に上述した好ましい実施形態において、以下の利点、すなわち、
（たとえばＲＦＩＤによる解決及び光学による解決とは対照的に）低コストのデータキャリア及び低コストの読取りデバイス、
（たとえば、複数材料の複合体を表すスマートカードとは異なり）非常に良好な再生利用可能性、
生理的に無害（特に子供達の玩具において用いられるときに重要である）、
オープンリール式のプロセス及びシートプロセスの双方を通じたデータキャリアの製造、
構造化された情報層の容易な個別化、
直接的な製品／包装統合が可能、
プロセス互換性（純印刷プロセスのみが用いられる）、
（スマートカードのような接触型データキャリアと対照的に）非接触データ送信、
ロバスト性（たとえば、バーコード及び２Ｄバーコードと対照的に光学でないため汚れに対し敏感でなく、柔軟な剛設計が可能である）、
セキュリティ（磁気カード及びＲＦＩＤによる解決からの情報は非常に容易に複製、変更、又は破壊される可能性がある）
複製防止（（２Ｄ）バーコード上の情報は容易に複製される可能性がある）、
基板の材料及び情報層の材料の広範な選択、
（たとえば入力後に有効性を失う通し番号コードとは対照的に）複数の使用が与えられる、
を有する。

提案される発明は、このように、容量性構造の既知の生成手段又は生成方法及びこれらの使用に限定される。さらに、高度な商品化、及び大量生産方法を通じた一意のデータキャリアの生産が初めて可能になることによって、機械内の製品の光学的向上も解決する。このため、このデータキャリアは、時間又は特殊な装備、たとえばパッケージングを失うことなく、既存の製品に統合することができ、該製品において、製品セキュリティのためかつ／又は売り上げの増大のために用いることができる。ＩＤ１フォーマットのＲＦＩＤラベルを用いた製品セキュリティは通常、量に応じて５セント〜２５セントかかり、別個に生産され、パッケージングに適用されなくてはならない。提案される本発明を用いて、製品への適用、及び処分が必要な異なる別個の材料の使用の撤廃の双方が解決される。加えて、所与の例において値段が２０％、すなわちＲＦＩＤコストの４％に低減される。

下記で、所与の実施形態に限定されることなく、本発明による構成要素及び読取りデバイスの機能が、データキャリアとの組み合わせの例において説明される。

本発明は、構造化された情報層が読取りデバイスによって読み取られるタイプのデータキャリアの使用に関する。該読取りデバイスの電極アレイは、データキャリアの構造化された情報層の数、及び／又はサイズ、及び／又は形状、及び／又は位置が検出、記録、及びデータ処理されるように設計及び配置される。

施された情報層を復号し読み取るために使用される容量性読取りデバイスの例が与えられる。ここで、アクティブな表面（＝読取り電極及び／又はキャパシタエリア）は、データキャリアの情報を、不確実性を一切伴うことなく読み取ることができるように設計される。本発明によれば、データキャリアは読取りデバイスの読取りプロセスにおける不可欠な構成要素又は読取り電極の配置を有する構成要素を形成する。

このため、たとえば、図２に表す読取りデバイスによると、利用可能な１６個の読取りデバイス電極が存在するので、１６ビットデータキャリアしか読み取ることができず、状態１（符号化器が提供される）又は０（符号化器が提供されない）しか受け取ることができない。様々な用途に関して、たとえばＩＤカード又は決済システムの場合、より高いメモリ能力を有することが必要である。しかし、本発明によれば、ビット原理に従わず、情報読取りの統合、集計、及び差分(differential)可能性を用いる新規の読取りデバイス表面の生成（たとえば図４、図６、及び図８）があらゆる点で意味を成す。結果として、情報の次元は符号化器構造の存否のみに限定されるのではなく、表面の互いに対する相対位置、エリア及び分布の相対サイズに依拠するように拡張される。行われた実験では、通常のコレクターカードのサイズの場合、７６８ビット（２^７６８ビット）の情報深度が得られた。

データキャリアは特許文献６及び特許文献７から既知であり、該データキャリアは読取りデバイス内に取り込まれ、該読取りデバイスはデータキャリアの正しい位置決めを確実にする停止部及び誘導部を有しなくてはならない。本発明によるデータキャリアは、このタイプの読取りデバイスを用いても読取り可能であるがそれらに限定されない。本発明によるデータキャリアは、好ましい実施形態では、読取りデバイス表面に対するデータキャリアの位置決め及び停止も可能にする。他の素子、いわゆる二次情報素子（図２、図４、図６、及び図８等）をデータキャリア上で構造化された情報層内に提供することができ、このとき、読取りデバイスはデータキャリアに対する読取り電極の配向を可能にする。二次情報素子は、好ましくはデータキャリアコンテンツ自体と同じ手順を用いて施され得る。相対配向のために二次情報素子を用いることが好ましいが、これのみには限定されない。

これによって、読取りデバイス上のデータキャリアの位置とは無関係の読取り方法を実施することが可能になる。これは、最新技術と比較して重要な改善である。なぜなら、挿入プロセス及び位置決めプロセスは時間がかかり、たとえばデータキャリア及び読取りデバイスの迅速で容易な使い勝手を低速にするか又は遅らせるためである。最新技術において、データキャリアが意図的に又は意図せずに誤った位置に入れられた場合であっても、該データキャリアを正確に読み取ることができるようにすることも有利である。さらに、反復して用いた後、紙及び他の軟質材料は摩損を示すか、使い古されるか、破れるか、又は縁がたるみ、特にスリットを有する読取りデバイスにおいて読取りプロセスに影響を与える。これらの問題は、本発明に従って解決される。データ処理システムの読取りデバイスがスロット、スリット、及び／又はデータキャリアの少なくとも一部分を受け入れるための支持表面を有する場合に特に好ましい。データキャリアは読取りデバイス内又は読取りデバイス上に挿入し、引き込む又は押し込み、注意深く又はランダムに位置決めすることができる。これは、データキャリアが読取りデバイス内の、読取りデバイスにおける、又は読取りデバイス上のあらゆる場所に設置又は位置決めすることができることを意味する。位置の組み合わせも好ましい場合がある。これは、たとえば、用途、顧客の要件、若しくは環境の影響、又はゲーム機械等の周辺電子機器の存在に依拠する。さらに好ましい実施形態では、データキャリアは読取りデバイスに対し、少なくとも部分的に引き込む又は押し込むことができる。

読取りプロセスが成功した後、本発明は、データ処理デバイス内の動作又はデータセットへのリンクとしてのデータキャリアの使用を参照し、それによって、該読取りデバイス自体が既にデータ処理デバイスを構成することができる。データキャリアの構造化された情報層は、たとえば読取りユニットによってコードに変換され、データ処理デバイスに送信される。このデータ処理デバイスは、次に、このコードを対応する動作又はデータセットに割り当てることができる。このデータセットは、たとえば、ファイル（画像、ビデオ、テキスト）、ウェブページ、データベースエントリ（ユーザー識別情報、ゲーム特性、ゲームアイテム）、開始若しくは影響され、かつ／又はこれらの技術特徴とインタラクトしかつ／若しくは組み合わせることができるコンピュータープログラムとすることができる。本発明によれば、データストレージのこの割り当ては、用途に依拠するように開発することができる。データキャリア上の情報を、データ処理デバイス内のデータセットに割り当て、これを一定に保つかその使用過程で変更することが好ましい。たとえば、割り当てられたデータセットは、データストレージの使用ごとに値が増加することができるか、又は一定のままであることもできる。

たとえば、図１にデータキャリアが示されている。該データキャリアは、関連付けられる読取りデバイスを用いて（図面に例として与えられているように）読み取ることができる。読取りプロセスにおいて、情報がビット原理に従って００１１１１１１０１１１１１１０として表示される（左上から右上、左下から右下）。この構造は、厳密にこのコードに対応し、各同一の構造が同じコードに対応する。このため、同一のデータキャリアのグループが生成される。たとえばコレクターカードゲームの発明の特に好ましい実施形態では、このコードは、データ処理システムにおいて中央に又は分散して位置するファイル、ソフトウェア、又はそれらの一部にリンクすることができる。

データ処理システムの動作又はデータキャリアの構造化された情報層によって読取りデバイスに関連してトリガーされる動作が、好ましくはネットワーク化されていないデータ処理システムに対する動作、より好ましくはネットワーク化されたコンピューターシステムに適用されることが好ましい。本発明によるネットワーク化されていないシステムは、自律システム、すなわちネットワーク化されていない独立システムとして説明される。例には、ゲームコンソール、及びネットワーク化されていないコンピューターが含まれる。本発明によるネットワーク化されたシステムは、物理的に又は非物理的に互いに接続されたシステムを含む。物理接続の例にはケーブル接続が含まれるのに対し、非物理接続には無線接続が含まれる。データキャリアはコンピューター等のデータ処理システムにおいて読み取られてもよく、それによってコンピューターはインターネットアクセスを有することができる。このようにして、データキャリア上の情報を転送することができる。

本発明によれば、データキャリアの情報構造の好ましい一次形式は、長方形、円形、正方形、又は線等とすることができる。さらに好ましい実施形態では、円形、長方形、正方形、若しくは線を組み合わせた形態の、又はこれらの変形としての二次幾何学形状が用いられる。さらなる実施形態では、文字、コード、スクリプト、若しくはアート等の幾何学的に漠然とした形態、及び／又は創意に富んだ形状（図面に例が示される）が情報マッピングを可能にする。

結果としての製品は、後続のステップでさらに処理することができるデータキャリアである。後続のステップは好ましくは、
（上述した支持材料から作製される）対向面を用いたラミネーション、
同じか又は類似のデータキャリアを用いたラミネーション、
光処理及び場合によっては施された情報層の光遮断のための、平台印刷、活版印刷、又は輪転グラビア印刷における印刷、
セキュリティ及び／又は信頼性機能（ホログラム、ギロッチパターン、マイクロテキスト、他のコード等）に関するさらなる処理のための、平台印刷、活版印刷、又は輪転グラビア印刷における印刷、
仕上げ塗装（抗スクラッチ層、（クリア）ラッカー塗装、ミラー表面、剥離式表面、抗反射塗装、接着促進剤、触覚層（フェルト、プラッシュ、レザー、プラスチック触覚）、発香材料）、
エンボス加工（点字、エンボス加工された文字、美しいエンボス加工）
さらなる接着剤層及び／又は転写層を施すこと、
光学素子、電気素子、電子素子、感覚素子、及び／又は音響素子（導体、湿度／温度センサー、加速センサー、位置センサー等）並びにエネルギー格納及び変換システム（太陽電池、バッテリー等）を施すこと、
障壁機能及び／又は選別機能を同時に提供し得る中間層、
である。

本発明によるデータキャリア及びデータ処理システムは、様々な目的のために用いることができ、したがって多くの用途を有する。これらは、データキャリアをゲームカード及びコレクターカードとしてのみでなく、物流及び商品追跡エリアにおける書状上のスタンプ（郵便料金別納証又は郵便料金）としての、またチケットの形態におけるイベントへの入場許可のための用途を含む。何らかのＶＩＰエリア又は封鎖エリアを統計的に測定し可視化することもできることが特に有利である。また、顧客ロイヤルティー、宝くじ、及び懸賞のための市場用途、又は会員カード、偽造防止、複製防止としてのみでなく、決済用途、又は署名、証明書、若しくは信頼性証明書にも適用することが有利である。コンピューターゲームにおけるアイテムとして、又は音楽、ビデオ、若しくは電子書籍のダウンロードにおいてのみでなく、ボーナススタンプ若しくは同様のプログラム又はギフトカードのための使用が特に有利である。データキャリアを少なくとも１つの他のデータキャリアと組み合わせてのみ用い、該他のデータキャリアの情報コンテンツを完成させ、これによって別のデータセットへのアクセスを開放する場合に特に有利である可能性がある。これは、ゲームワールド、宝くじ、パズル、チャットルーム等の重要エリアへのアクセスの場合に特に有益である可能性があり、この場合、２つ以上のデータキャリアを用いてアクセスを許可するための技術情報を提供し、これによってより高度のアクセスセキュリティが得られる。

以下において、本発明の特に好ましい実施形態が、コレクター／ゲームカード用途の一例として説明されるが、これはこの用途には限定されない。

現在、多くの顧客、たとえば子供達が収集可能なカードゲームを購入する。これらのコレクターカードは、読取りデバイスによって読み取り可能な一意のコードを伴う、本明細書において説明される原理に従って機能するデータキャリアである。この読取りデバイスは、コンピューター、コンソール、又は移動電話のためのインターフェースを備えている。読取りデバイスは、ビデオ店等の或る特定の環境又はゲームマシンにおいても提供されると共に使用可能である。

これまで、子供達は、たとえば校庭において所定のルール又は独自のルールに従って自身のカードを用いてプレイを行ってきた。これは、最初にカード上の値のうちの１つを比較し、次にいくつかの補助的なカード値を組み合わせることによって行われた。ルールによれば、負けたカードはゲームから除外され、対戦相手に与えられる。加えて、カードは取替え又はトレードすることができる。これまで、仮想の又は実際の対戦相手に対して直接、カードを収集するか、交換するか、又はカードを用いてプレイするために、ＰＣ、ゲームコンソール、又は移動電話において実際のカードを用いる方法はなかった。これまで、子供達は他の人と対戦するか、カードを取り替えるか、又は自身の収集物を提示するために、定期的にトーナメントに参加する必要があった。

説明されるシステムによって、子供達は従来の方法通りに（光で印加された値及びシンボルを比較することによって）自身のコレクターカードゲームをプレイすると共に、自身のコレクターカード、及びＰＣ、ゲームコンソール、又は移動電話等の読取りデバイスを用いてプレイする機会も有することが可能になる。これは、ゲームをインストールするか、又は内蔵型ゲームを有するウェブサイトを呼び出すことによって、彼らが自身のカード及び関連する読取りデバイスによって全ての種類の動作をトリガーすることができる仮想世界にオフライン又はオンラインのアクセスを得ることができることを意味する。

子供達は、たとえば、自身のカードをインターネットアルバムに収集すると共に、このインターネットアルバムへのアクセスを許可することもでき、それによって、彼らが何のカードを有しているのかを彼らの友人が見ることができる。さらに、彼らは自身の実際のカードを交換することができ、自身のカードが他の誰かに用いられているとき、該カードが自身のアルバムから迅速に消滅し、新たな所有者のアルバムに現れる。さらに、彼らは自身のカードを用いてコンピューターゲームを制御することができ、それによって彼らは正しいカードを正しい時間に、コンピューター、コンソール、又は移動電話に接続された読取りデバイスに挿入する。彼らはまた、自身の友人又はインターネット上の実際の若しくは仮想の対戦相手に対し直接プレイすることも可能である。これは、物理的に存在している子供達と共に大きな会場でこれまで行われていた完全なトーナメントが、インターネット上で手配が非常に容易であることを意味する。このため、これによって、ゲームのプロデューサーが組織する手間が省かれ、プレイヤーが移動する手間が省ける。しかしこれが成功するには、カードを複製することができないことが重要である。これまでトーナメントでは、カードの信頼性は外見及びセキュリティ機能に基づいてチェックされていた。しかしながら、子供たちがオンラインでプレイすることができるようになると、カードはもはや審判員によってチェックすることができない。これは、本明細書において説明されるシステムが、カードの非複製能力に関して相当の価値を提供することを意味する。

流通において各カードを明確に識別することが可能であることによって、カードを用いるさらなる機会が生じる。このため、各カードの履歴を、コンピューター、ゲームコンソール、又は移動電話を介して中央オンラインデータベースに格納することができる。この履歴は、カードの勝敗頻度、カードの使用頻度、又はカードのこれまでの使用者を記録する。カードが以前に用いられた都市又は国も求めることができる。このため、カードはゲームソフトウェアにおける価値を発展させ、これはゲームコンセプトに依拠してゲームにプラスに又はマイナスに影響することができる。連勝が記録され、ゲームに影響を与える。これらの全ての機能はたとえばインターネットを介したデータ接続を用いるコンピューターゲームにおいてゲームコミュニティを確立するのに理想的である。

これは、現在の最新技術に勝る劇的な改善を表す。これらのゲームカードの光学複製及び／又は再作製は、写真複写機、スキャナー、及び他の再作製媒体を用いて、従来技術のゲームカードと同程度に可能であるが、しかしながら、データキャリア媒体自体は複製されず、これによって独創性が保持される。これは、最新技術に対する特別な新規性を表す。

本発明は、下記で図面を参照して例として説明されるが、これらの例に限定されない。

図０１は、長方形データ構造を有する原理１による平坦データキャリア（上面図）を示している。原理１は、例として設計される。ここで、基板１及び構造化された情報構造が表されている（長方形の実施形態の例）２。

図０２は、原理１によるデータキャリア認識のための読取りデバイス表面の例を示している。ここで、支持材料すなわちボード３、読取り電極４（信号結合又はピックアップ用のオプション）、及びビット検出用の電極５（４と同等であり、信号結合又はピックアップに利用可能）が表されている。

図０３は、逐次二次データ構造を有する原理２による平坦データキャリア（上面図）を示している。ここで、基板１、構造化された情報層２、及び二次情報６が表されている。

図０４は、原理２によるデータキャリア認識のための読取りデバイス表面の例を示している。キャリア材料すなわちボード３及び読取りデバイス電極７が詳細に表されている。

図０５は、逐次二次データ構造を有する原理３による平坦データキャリア（上面図）を表している。基板１及び構造化された情報層２が示されている。

図０６は、原理３による平坦データキャリア認識のための読取りデバイス表面の例を示している。ここで、キャリア材料すなわちボード３及び読取りデバイス電極７が示されている。

図０７は、線形形状データ構造を有する、原理４に従う平坦データキャリアの例（上面図）を提供している。基板１及び構造化された情報層２（線形形状の実施形態）が示されている。

図０８は、原理４に従うデータキャリア解読のための読取りデバイス表面の例を示している。キャリア材料すなわちボード３及び読取りデバイス電極７が容量性実施形態として示されている。読取り電極７の構造は、データキャリアを線ごとに連続して読み取らなくてはならない。

図０９は、情報マッピング層を有するデータキャリアブランクを示している。ここで、基板１及び構造化された情報層２が示されている。それによって、構造化された情報層２は線形形状の実施形態にある。

図１０は、個別化後のデータキャリアブランクを表している。ここで、基板１、構造化された情報層２（線形形状の実施形態）、及び元のデータブランク／情報層９の破壊されたエリアが示されている。

図１１は、情報マッピング層を有するデータキャリアブランクを示している。基板１及び構造化された情報層２が表されている。

図１２は、個別化後のデータキャリアブランクを表している。元のデータキャリアブランク１０上の基板１、構造化された情報層２、及び追加で生成された情報層が示されている。

図１３は、スプレー塗布を用いた、情報マッピング層を有するデータキャリアの生成（側面図）を示している。ここで、基板、構造化された情報層２、スプレーヘッド１１、及び情報マッピングのための材料１２が表されている。

図１４は、図１３によるデータキャリアの上面図を表している。ここで、基板１及び構造化された情報層２が示されている。

図１５Ａ〜図１５Ｃは、本発明によるゲームカード及び収集可能カードの例を示している。カードは様々な色の様々なデザインで印刷することができる。

１ 基板
２ 構造化された情報層
３ キャリア材料又はボード
４ 読取り電極
５ ビット認識のための読取り電極
６ 二次情報
７ 読取りデバイス電極又は読取り電極
９ 元のデータキャリアブランク／情報層の破壊されたエリア
１０ 元のデータキャリアブランク上に生成される追加の情報層
１１ スプレーヘッド
１２ 情報マッピングのための材料

Claims (16)

1. データキャリアであって、
   導電性基板上に、少なくとも部分的に施された接着剤層が、少なくとも単一層の情報層と一致するように配置され、それによって前記接着剤層及び前記情報層は、転写プロセスによる塗装として、箔転写法を通じて、もしくはコールド箔転写法を通じて施され、該構造化された情報層の少なくとも一部分が容量性読取りデバイスのための符号化器としての役割を果たすことを特徴とする、データキャリア。
2. 構造化された情報層によって被覆される該基板の少なくともエリアは、該エリアの上に配置される、紙層、及び／若しくは箔層、及び／若しくは塗料層、及び／若しくはラッカー層、又はそれらの組み合わせとすることができる別の層を有することを特徴とする、請求項１に記載のデータキャリア。
3. 情報層は、金属、黒鉛、カーボンブラック及び／又は誘電性材料から作製することができる一方、残りの層は少なくとも接着剤層及び／又は少なくとも紙層及び／又は少なくとも１つの塗料層及び／又はラッカー層及び／又は箔から作製することができることを特徴とする、請求項１又は２に記載のデータキャリア。
4. 構造化された情報層は、角及び／もしくは曲線、又は、長方形及び／もしくは円によって境界を定められた充填エリアを含み、位置、形状、及び／もしくは該エリア自体が、該構造化された情報層の構成要素としての役割を果たし、或る特定の数のデータキャリアの該情報コンテンツを表示することができる該読取りデバイスによって検出することができることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１項に記載のデータキャリア。
5. 請求項１〜４のいずれか１項に記載のいくつかのデータキャリアを含むデータキャリアグループであって、
   少なくとも背景、被覆、数、文字、記号、グラフィック表現、及び／若しくは視覚表現、又は少なくともそれらの組み合わせとして、それぞれの場合に少なくとも１つの塗料層、接着層、紙層、及び／又は箔が施され、それによって、
   いくつかのデータキャリアが、同じ構造の該情報層、及び同じ形状を有する少なくとも１つの塗料層を有し、それによって、情報技術が同一で視覚的に同一のデータキャリアの自己完結型のグループが得られ、
   いくつかのデータキャリアが、同じ構造の該情報層、及び異なる形状を有する少なくとも１つの塗料層を有し、それによって、情報技術が同一で視覚的に異なるデータキャリアのグループが得られ、
   いくつかのデータキャリアが、異なる構造の該情報層、及び同じ形状を有する少なくとも１つの塗料層を有し、それによって、情報技術が異なるが視覚的に同一のデータキャリアのグループが得られ、
   いくつかのデータキャリアが、異なる構造の該情報層、及び異なる形状を有する少なくとも１つの塗料層を有し、それによって、完全に独自のビジュアル及び情報技術のデータキャリアが得られる、
   ことを特徴とする、データキャリアグループ。
6. 施された情報層の該構造化は、加法的及び／又は減法的方法によって、又はインクジェット方法によって、又はレーザー方法による変更を通じて、いくつかのエリア内で変更されることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか１項に記載のデータキャリア。
7. 基板は紙、板紙、木製品、複合材料、ラミネート、及び／又はプラスチックから作製されることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか１項に記載のデータキャリア。
8. 他の光学素子、電気素子、電子素子、感覚素子、及び／又は音響素子が該データキャリアに施されることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか１項に記載のデータキャリア。
9. 二次情報を該データキャリアに施すことができるか、又は該データキャリアが該二次情報を含むことができ、該読取りデバイスに対する該データの該配向又は速度を求めることを可能にすることを特徴とする、請求項１〜８のいずれか１項に記載のデータキャリア。
10. 特徴及び／又は素子が該データキャリア上に又は該データキャリアに取り付けられ、該特徴及び／又は素子は、ゲームカード及び／又はコレクターカードに対する、追加の光学情報、印刷された値、シンボル、サイン、セキュリティ及び／又は信頼性機能を含むことを特徴とする、請求項１〜９のいずれか１項に記載のデータキャリア。
11. 請求項１〜１０のいずれか１項に記載のデータキャリアの使用であって、
    読取りデバイスは、該データキャリア上の構造化された情報層の数、及び／又はサイズ、及び／又は形状、及び／又は位置を検出し、捕捉し、及びさらにデータ技術処理を行うように設計及び配置される電極配置を有することを特徴とする、使用。
12. 請求項１〜１１のいずれか１項に記載のデータキャリアの使用であって、
    該データキャリアの構造化された情報層を介して読取りデバイスに連結された該データキャリアは、データ処理システムの動作と連携するか、又は前記動作をトリガーすることができ、該動作はネットワーク化されていないデータ処理システムにおける動作に適用され、又はネットワーク化されたシステムにおける動作に適用されることを特徴とする、使用。
13. 請求項１〜１２のいずれか１項に記載のデータキャリアの使用であって、
    これはデータ処理デバイスにおけるデータセットに関連付けられると共に、その使用中一定であり続けるか又は変化することを特徴とする、使用。
14. 請求項１〜１３のいずれか１項に記載のデータキャリアの使用であって、
    該データキャリアは、ゲームカード、コレクターカード、スタンプ、郵便料金別納証、郵便料金、商品物流、商品追跡、入場許可、入場チケット、閉鎖エリアへのアクセス、仮想コンテンツ、市場用途、顧客ロイヤルティ、宝くじ及び懸賞、会員カード、タイムカード、決済用途、信頼性証明、偽造防止、複製防止、署名、配達報告、コンピューターゲーム内のアイテム、音楽／ビデオ／電子書籍ダウンロード、ボーナススタンプ／プログラム、又はギフトカードに用いることができることを特徴とする、使用。
15. 請求項１〜１４のいずれか１項に記載のデータキャリアの使用であって、
    情報コンテンツを少なくとも１つの他のデータキャリアと組み合わせてのみ完成させ、これによって別のデータセットに割り当てられることを特徴とする、使用。
16. 請求項１〜１５のいずれか１項に記載のデータキャリアの使用であって、
    読取りデバイスは、該データキャリアの少なくとも一部分を受け入れるための窪み、スロット、及び／又は支持表面を有する一方、該データキャリアは該読取りデバイス内、該読取りデバイス上、又は該読取りデバイスにおいて任意の場所に提示又は設置される、使用。

Images