JP2008174645A - 金属箔押し印刷物の製造方法およびそれに使用されるオフセットインキ - Google Patents

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Abstract

【課題】コールドスタンピング法(冷間箔押し法)に使用され、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、さらに、金属箔との密着性が良好であるオフセットインキおよびそのオフセットを使用して製造される金属箔押し印刷物、さらには、金属箔押し印刷物上にさらに印刷を施した印刷シートの提供。
【解決手段】基材にオフセットインキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物の製造方法に使用されるオフセットインキにおいて、使用されるオフセットインキが、軟化点が70℃から150℃のロジン系樹脂、ヨウ素価が100以上の植物油および沸点が200℃から350℃であり、かつアニリン点70℃以上の石油系溶剤を含有することを特徴とするオフセットインキおよびその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱を使用せずに、金属箔押し、さらに、印刷とを連続して行う製造方法およびそれに使用されるオフセットインキに関する。
印刷物において付加価値向上の手段として、金属箔押しを利用した手法が注目されている。金属箔押しにより製造される印刷物の最大の特徴は、箔押しされた金属の光沢感であり、また、浮出し・箔押し浮出し加工のように、立体的な手触感を出す加工として知られている。すなわち、金属箔押しを施した印刷物およびその印刷物により成形される成形物は、美粧性が向上し、高級感を与える(非特許文献1)。
金属箔押しの方法としては、金属製の押し型を利用して熱圧着を行うホットスタンピング法(非特許文献2)と接着剤等の糊を利用して箔を転写するコールドスタンピング法(非特許文献3)とに分類できる。コールドスタンピング法とは、冷間箔押し法とも称され、ホットスタンピング法に対する言葉であり、単純に、加熱しない方法を示す場合が多い。また、ホットスタンピング法においてもホットメルト接着剤のような熱感応性の接着剤を使用する場合が近年では、多用されている。
従来からのホットスタンピング法では、押し型を使用するために絵柄の解像度が低くなるが、コールドスタンピング法では、熱を掛けずに、しかも印刷版により金属箔押しを行うために、非常に繊細な絵柄および文字に至るまで箔押しができ、デザインの幅が大きく広がる(非特許文献3)。
ホットスタンピング法の例としては、特許文献1がある。この特許文献1において、ホットスタンピング用の転写箔は、最外層にホットメルト接着剤のような感熱性の接着剤を薄く塗布しているものであり、これを被印刷体に転写するには、所望の絵柄あるいは文字の金型をホットスタンプ機に取り付けて熱転写するものである。このホットスタンピング法では、上述したように絵柄の解像度が低く、さらに、加熱および加圧が、同時に、基材に適用されるために、用紙の変形が起こり易く、その工程上、平滑性が損なわれるため、箔の上からの印刷が非常にし難くなる。
一方、前記ホットスタンピング法に対して、特許文献2には、コールドスタンピング法の一種である熱を使用しない箔転写方法について記載されている。すなわち、紫外線硬化型粘着剤を塗工後、紫外線を照射して、その粘着力で箔を転写させる。しかしながら、粘着力が、紫外線照射量あるいは塗工速度等の外部要因に作用され、所定の値に維持され難いという問題点があり、しかも、この特許文献2において、紫外線硬化型粘着剤の組成について開示されておらず、この発明の本質において疑義が残る。
他方、基材上に、接着剤を印刷し、その印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させるコールドスタンピング法による金属箔押し印刷物の製造方法が、特許文献3、4に開示されている。しかしながら、この特許文献3、4においても、金属箔を基材と接着させるために使用されるのは、インキではなく接着剤であるため、この製造方法のオフセット印刷において、印刷適性を有し、さらに、通常の印刷スピードが確保できるか疑問である。
すなわち、通常の接着剤、粘着剤等ではオフセット印刷における高速での印刷適性を有せず、一方、高速でのオフセット印刷適性を有する通常のオフセットインキでは、金属箔との接着性(密着性)が低いため、コールドスタンピング法による金属箔押し印刷物の製造には不向きである。そのため、コールドスタンピング法による金属箔押し印刷物の製造方法に使用できるオフセットインキおよびオフセットインキを用いた製造方法が切望されている。
さらに、上記のように、金属箔押しの製造方法としては、2通りの方法があるが、金属箔押しを行った後に、金属箔押しを行った面に、印刷を行うと、一層、印刷シートの美粧性が向上し、高級感を与える。
この金属箔押し後に、さらに印刷する方法としては、
(1)インライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法、
(2)アウトライン方法で、金属箔押し後、別途に印刷する方法(別の印刷機を使用す る方法)
の2通りの方法がある(非特許文献3)。
生産性向上のためには、インラインで、金属箔押しおよび印刷を同時に行う方法が、求められており、例えば、特許文献5には、金属箔押し後に印刷する「組み合わせ型印刷機」が記載されている。しかしながら、金属箔押し方法については、詳細な記載がない。
さらに、非特許文献3には、インラインで、コールドスタンピング法による金属箔押し後に、印刷する方法が記載されているが、使用される接着剤が、通常のインキと同じ取り扱いであるとの記載はあるが、インキについての詳細なる記述はない。
インラインで、金属箔押しおよび印刷を同時に行う方法において、コールドスタンピング法による金属箔押しに使用されるインキは、上述したインキ適性に加えて、後胴で箔が取られないように、箔と密着した時点で、箔との密着性(接着性)が良い等のインライン適性を有するオフセットインキおよびオフセットインキを用いた製造方法が渇望されている。
JAGAT info、2002、9月号、「箔押しの普及と可能性への挑 戦」、(社)日本印刷技術協会 印刷工学、(社)日本印刷学会編、技報堂出版(株)、1987年 7月20日、1版3刷 プリンターズサークル、2006、9月号、(社)日本印刷技術教会 特開昭60−264298号公報 特開2002−59694号公報 特表平06−505209号公報 特開2006−224667号公報 特開2005−132115号公報
本発明は、上記問題を解決するために、コールドスタンピング法(冷間金属箔押し法)に使用される接着剤の代わりとしてオフセットインキを使用して製造する方法およびそのオフセットインキを提供することを目的とする。さらに詳しくは、コールドスタンピング法(冷間箔押し法)に使用され、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、さらに、金属箔との密着性(接着性)が良好であるオフセットインキおよびそのオフセットインキを使用して製造される金属箔押し印刷物、さらには、金属箔押し印刷物上にさらに印刷を施した印刷シートの提供を目的とする。
本発明者らは、熱を使用せずに、加圧のみによって金属箔押しを可能とする所謂コールドスタンピング法を用いて製造される金属箔押し印刷物の製造方法およびその製造方法において、接着剤の代わりとして使用されるオフセットインキ、さらには、金属箔押し印刷物上に印刷を施した印刷シートを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、基材にオフセットインキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物の製造方法に使用されるオフセットインキにおいて、使用されるオフセットインキが、軟化点が70℃から150℃のロジン系樹脂、ヨウ素価が100以上の植物油および沸点が200℃から350℃であり、かつアニリン点70℃以上の石油系溶剤を含有することを特徴とするオフセットインキである。
また、本発明は、基材にオフセットインキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物の製造方法において、前記オフセットインキとして、軟化点が70℃から150℃のロジン系樹脂、ヨウ素価が100以上の植物油および沸点が200℃から350℃であり、かつアニリン点70℃以上の石油系溶剤を含有するオフセットインキを用いることを特徴とする金属箔押し印刷物の製造方法である。
さらに、上記の基材に金属箔を接着させた金属箔押し印刷物上に、さらに印刷を行って製造した印刷シートである。
また、上記の金属箔押し印刷物上の印刷方法が、オフセット印刷であることを特徴とする印刷シートである。
本発明の接着剤の代わりとしてのオフセットインキを使用して、コールドスタンピング法(冷間箔押し法)により製造される金属箔押し印刷物の製造過程において、本発明のオフセットインキは、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、さらに、金属箔との密着性が良好である。しかも、良好な金属箔との密着性(接着性)を初期から有し、「箔ばり」がつかない、さらには、後胴で箔が取られない等の高速でのインライン適性を有するオフセットインキである。
本発明は、冷間箔押し法とも称されるコールドスタンピング法による(金属)箔押し法に使用されるオフセットインキおよびその製造方法に関するものである。
通常のオフセットインキでは、印刷面のタックもしくは接着性(粘着性)は、印刷乾燥(硬化)後、すぐに消失し、印刷シート(印刷された基材)を重ね合わせてもブロッキングを起こさないように組成が調製されている。そのため、通常のオフセットインキでは、コールドスタンピング法による(金属)箔押しは、難しい。
本発明では、印刷面のタックもしくは接着性(粘着性)が適宜保たれ、圧力のみによって、(金属)箔押しが可能となる。
本発明のオフセットインキは、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、基材である金属箔との密着性(接着性)が良く、しかも、良好な金属箔との密着性(接着性)を初期から有し、「箔ばり」しない。さらに、本発明のオフセットインキでは、(金属)箔押し後に、インラインで印刷する場合にも、後胴で箔が取られない等のインライン適性を有する。
本発明に使用されるオフセットインキの組成としては、
軟化点が70〜150℃のロジン系樹脂 40〜60重量%
ヨウ素価が100以上の植物油 20〜30重量%
沸点が200〜350℃で、アニリン点70℃以上の石油系溶剤 5〜15重量%
等が好ましい組成として挙げられる。さらに、ナフテン酸を1〜3重量%添加すると良い。
本発明のオフセットインキに使用されるロジン系樹脂としては、一般的なロジン変性フェノール樹脂、ロジンアルキッド、マレイン化ロジン等があげられる。中でもロジン、アルキルフェノール、ホルムアルデヒド、ポリオールから合成されたロジン変性フェノール樹脂が好ましく、アルキルフェノール成分としてパラノニルフェノール(PNP)、パラドデシルフェノール(PDDP)を用いたもの、もしくはPNPおよび/またはPDDPとパラオクチルフェノール(POP)を併用したロジン変性フェノール樹脂を主成分とするものが効果的であるが、軟化点が70〜150℃であることが好ましく、80〜120℃がより好ましく、さらに100〜120℃が良い。
本発明でのロジン系樹脂の軟化点が70℃より低い場合、印刷適性が低下し、箔ばりする。また軟化点が150℃を超える場合、金属箔に対する接着性が低下する。軟化点が70〜150℃の範囲であれば、印刷適性に優れ、箔ばりせず、金属箔の密着性(接着性)にも優れる。
ロジン変性フェノール樹脂の製造法としては、例えばロジン類100重量部にレゾール型フェノール樹脂40〜130重量部を100〜250℃で反応させた後にロジン類のカルボン酸の1当量に対してポリオール類の水酸基が0.5〜1.2当量になるようにポリオール類を添加し250〜260℃でエステル化して製造したものや、ロジン類をポリオール類でエステル化した後にレゾール型フェノール樹脂を反応させて製造したものなどがあり、一般的な公知のものはすべて使用できる。
本発明にはロジン系樹脂以外に、アルキルフェノール樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂、エステルガム、石油樹脂変性、アクリル変性、ウレタン変性や、従来から印刷インキ用に用いられている樹脂と併用することも可能であり、含有量としては、0%〜20%含まれることが好ましい。
本発明で使用される植物油は、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドのことであり、その様な植物油として代表的な化合物で、そのヨウ素価が少なくとも100以上ある植物油は、アサ実油(149以上)、エノ油(192以上)、オイチシカ油(140以上)、カポック油(85〜102)、カヤ油(130以上)、カラシ油(101以上)、キョウニン油(97〜109)、キリ油(145以上)、ククイ油(136以上)、クルミ油(143以上)、ケシ油(131以上)、ゴマ油(104以上)、サフラワー油(130以上)、ダイコン種油(98〜112)、大豆油(117以上)、大風子油(101)、トウモロコシ油(109以上)、ナタネ油(97〜107)、ニガー油(126以上)、ヌカ油(92〜115)、ヒマワリ油(125以上)、ブドウ種子油(124以上)、ヘントウ油(93〜105)、松種子油(146以上)、綿実油(99〜113)、落花生油(84〜102)、脱水ヒマシ油(147以上)エノ油(192以上)、オイチシカ油(140以上)、キリ油(145以上)、クルミ油(143以上)、松種子油(146以上)、脱水ヒマシ油(147以上)中国桐油(190以上)、亜麻仁油(180以上)が好適に用いられ、さらには、ヨウ素価が140以上の植物油が好ましく、ヨウ素価180以上がより好ましい。ヨウ素価を100以上とすることで、硬化性組成物の酸化重合による乾燥性をより高め本発明に適した乾燥が得られることができる。
また、本発明における石油系溶剤としては、ナフテン系炭化水素溶剤およびまたはパラフィン系炭化水素溶剤が好ましい。ナフテン系炭化水素溶剤およびまたはパラフィン系炭化水素溶剤とは、いわゆるアロマレス(フリー)溶剤といわれる溶剤であり、商業的には、日本石油(株)製AFソルベント4〜7、0号ソルベントH等、出光興産(株)のスーパーゾルLA35、LA38等、エクソン化学(株)のエクソールD80、D110、D120、D130、D160、D100K、D120K、D130K等、梨樹化学社製D−SOL280、D−SOL300、マギーブラザーズ社製のMagieSol−40、44、47、52、60等を例示することができるが、これらに限定されるものではなく、これらを任意の重量比で混合して用いることも可能である。特に好ましいものは、そのアニリン点が70℃〜110℃の範囲にあるものである。アニリン点が110℃より高い場合は、樹脂との溶解性に乏しく、インキにした際の流動性が不十分となり、印刷機上でのインキ転移が劣り転移不良を生じ、印刷後の被印刷体上でのレベリングが不十分となり接着不良の原因となる。一方、アニリン点が70℃より低い場合、印刷後のインキ被膜からの溶剤離脱性が悪くなり乾燥不良を生じる。本発明のインキでは3〜15重量%含まれ、より好ましくは、5〜10重量%含まれ、さらに、3〜8重量%が良い。溶剤量が少なければレベリングが劣り、多ければ転移後に皮膜が流れて箔切れ、箔ばりの原因や、接着力不足の原因になる。
本発明のオフセットインキには、顔料等の着色剤、充填剤、粘度調整剤等の各種添加剤を目的に応じて常法により添加し、使用することができ、特に、乾燥促進剤としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、ナフテン酸、オクチル酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、セカノイック酸、トール油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ジメチルヘキサノイック酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイック酸、ジメチルオクタノイック酸等の有機カルボン酸の金属塩、たとえばカルシウム、コバルト、鉄、マンガン、亜鉛、ジルコニウム塩等が挙げられる。
金属箔としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタン等の金属からなる箔、あるいはそれらの2種以上を組み合わせた合金からなる箔が使用できる。価格の点から銅、アルミニウム、ニッケルの箔が適しているが箔切れが良く、オフセットインキが塗布されて基材へ箔押しされる時には、エッジが綺麗に切れるものが良い。
本発明の「箔切れ」とは、基材に金属箔を箔押しされた部分のエッヂに余分のもの(この余分のものは「箔ばり」と呼ばれている)がついているか、否かを表わす。「箔切れ」が悪いとは、箔ばりがついている状態をいう。
本発明において、基材は、本発明の目的を妨げない範囲で、選択可能であるが、特に、上質紙、アート紙、コート紙、ダンボール、厚紙等が挙げられ、フィルム等でも接着する基材には使用できる。
なお、本発明の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析より、ポリスチレン換算で表示される。
また、本発明のポリエステル樹脂の軟化点は熱機械分析により測定した樹脂の軟化点である。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は、「重量部」を表す。
〔実施例、比較例〕
表1に示す配合組成で、混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して試作のオフセットインキを得た。
試験にはPruefbau社製マルチパーパスプリンタビリティーテスター(多目的印刷適性試験機)を用いて速度2m/s、印圧100Nの条件で、1胴目に得られたオフセットインキを予め塗布し、2胴目のディスクに予めアルミニウム箔を巻いてから、基材をこの試験機に通し、基材上にアルミニウム箔を転写(箔押し)させ、アルミニウム箔押し印刷物を作製した。比較例5として現用のオフセットインキTKハイユニティーメジウムMZ(東洋インキ製造株式社製)を使用し、同様にアルミニウム箔押し印刷物を作製した。
なお、実施例において、基材は、コート紙を使用した。
Figure 2008174645
*1:ロジンアルキッド樹脂:平均重量分子量50000、軟化点145℃
*2:ロジン変性フェノール樹脂:平均重量分子量30000、軟化点140℃
*3:ロジン変性フェノール樹脂:軟化点180〜190℃、荒川化学社製タマノル383
*4:マレイン酸レジン:軟化点130〜140℃、荒川化学社製マルキードNO.8
*5:アルキルフェノール樹脂:平均重量分子量30000、軟化点140℃
*6:日本石油社製石油系溶剤:アニリン点78.2℃


得られたアルミニウム箔押し印刷物を以下の方法で、評価を行い、結果を表2に示す。
[転写性]
アルミニウム箔が、ムラなく均一に基材上に転写(箔押し)できているか以下の基準で評価した。
〔評価〕
5:全くムラがない。
4:ごく僅かにムラが確認できる。
3:部分的にムラが確認できる。
2:一部に転写(箔押し)できない箇所が存在する。
1:転写(箔押し)できない。
[箔切れ性]
基材上に箔押しされたアルミニウム部分の周囲に余分な「箔ばり」がついているかを以下の基準で評価した。
〔評価〕
5:箔ばりが確認できない。
4:ごく僅かに箔ばりが確認できる。
3:部分的に箔ばりが確認できる。
2:部分的に1mm以上の箔ばりが確認できる。
1:全面に1mm以上の箔ばりが確認できる。
[接着性]
基材上に箔押しされたアルミニウム部分の接着性(密着性)を、箔押し後、一日経過後に、アルミニウム面を綿布で擦ったときの状態を目視にて以下の基準で評価した。
〔評価〕
◎:変化なし(箔が全く剥がれない。)
○:僅かに(5%未満)に剥離が見られた。
△:一部に(5〜50%未満)に剥離が見られた。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られた。
Figure 2008174645

表2に示すように、本発明のオフセットインキを用いた実施例1および2では、転写性、箔切れ性および接着性に優れていた。
さらに、実施例1、2および比較例1〜5のオフセットインキを箔押し用のインキとして使用し、アルミニウム箔を箔押しし、さらに、このアルミニウム箔押し印刷物上にオフセットインキ(東洋インキ製造社製、FDOニューKR−2、墨、藍、紅、黄)にて、印刷を、インラインで高速にて行った。箔押し後に、印刷をインラインで高速にて行う印刷機としては、ローランドインラインフォイラー・プリンドア 菊全7色機(チャンバーコーター付)を使用し、運転速度10000sphにて、各々30分運転させた。その結果、実施例1および2のインキを箔押し用のインキとして使用した場合には、仕上がりは、問題なく行われたが、比較例1〜5は、仕上がりが悪く、しかも、後胴で箔が取られていた。

Claims (4)

  1. 基材にオフセットインキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物の製造方法に使用されるオフセットインキにおいて、使用されるオフセットインキが、軟化点が70℃から150℃のロジン系樹脂、ヨウ素価が100以上の植物油および沸点が200℃から350℃であり、かつアニリン点70℃以上の石油系溶剤を含有することを特徴とするオフセットインキ。
  2. 基材にオフセットインキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物の製造方法において、前記オフセットインキとして、軟化点が70℃から150℃のロジン系樹脂、ヨウ素価が100以上の植物油および沸点が200℃から350℃であり、かつアニリン点70℃以上の石油系溶剤を含有するオフセットインキを用いることを特徴とする金属箔押し印刷物の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の基材に金属箔を接着させた金属箔押し印刷物上に、さらに印刷を行って製造した印刷シート。
  4. 請求項3記載の金属箔押し印刷物上の印刷方法が、オフセット印刷であることを特徴とする請求項3記載の印刷シート。
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