JP5151292B2 - 金属箔押し印刷物の製造方法およびそれに使用される印刷インキ - Google Patents

金属箔押し印刷物の製造方法およびそれに使用される印刷インキ Download PDF

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本発明は、熱を使用せずに、金属箔押し、さらに、印刷とを連続して行う製造方法およびそれに使用される印刷インキに関する。
印刷物において付加価値向上の手段として、金属箔押しを利用した手法が注目されている。金属箔押しにより製造される印刷物の最大の特徴は、箔押しされた金属の光沢感であり、また、浮出し・箔押し浮出し加工のように、立体的な手触感を出す加工として知られている。すなわち、金属箔押しを施した印刷物およびその印刷物により成形される成形物は、美粧性が向上し、高級感を与える(非特許文献1)。
金属箔押しの方法としては、金属製の押し型を利用して熱圧着を行うホットスタンピング法(非特許文献2、4)と接着剤等の糊を利用して箔を転写するコールドスタンピング法(非特許文献3、4)とに分類できる。コールドスタンピング法とは、冷間箔押し法とも称され、ホットスタンピング法に対する言葉であり、単純に、加熱しない方法を示す場合が多い。また、ホットスタンピング法においてもホットメルト接着剤のような熱感応性の接着剤を使用する場合が近年では、多用されている。
従来からのホットスタンピング法では、押し型を使用するために絵柄の解像度が低くなるが、コールドスタンピング法では、熱を掛けずに、しかも印刷版により金属箔押しを行うために、非常に繊細な絵柄および文字に至るまで箔押しができ、デザインの幅が大きく広がる(非特許文献3、4)。
ホットスタンピング法の例としては、特許文献1がある。この特許文献1において、ホットスタンピング用の転写箔は、最外層にホットメルト接着剤のような感熱性の接着剤を薄く塗布しているものであり、これを被印刷体に転写するには、所望の絵柄あるいは文字の金型をホットスタンプ機に取り付けて熱転写するものである。このホットスタンピング法では、上述したように絵柄の解像度が低く、さらに、加熱および加圧が、同時に、基材に適用されるために、用紙の変形が起こり易く、その工程上、平滑性が損なわれるため、箔の上からの印刷が非常にし難くなる。
一方、前記ホットスタンピング法に対して、特許文献2には、コールドスタンピング法の一種である熱を使用しない箔転写方法について記載されている。すなわち、紫外線硬化型粘着剤を塗工後、紫外線を照射して、その粘着力で箔を転写させる。しかしながら、粘着力が、紫外線照射量あるいは塗工速度等の外部要因に作用され、所定の値に維持され難いという問題点があり、しかも、この特許文献2において、紫外線硬化型粘着剤の組成について開示されておらず、この発明の本質において疑義が残る。
また、特定の波長におけるモル吸光係数が、所定の範囲にある光重合開始剤を含有する紫外線硬化型接着剤組成物あるいは紫外線硬化型組成物を、接着剤として使用し、基材にこの紫外線硬化型接着剤組成物あるいは紫外線硬化型組成物を塗布後、その上に被着体を密着させ、アルミニウム(金属)層を通して、紫外線を照射し、紫外線硬化型接着剤組成物あるいは紫外線硬化型組成物を硬化させる方法が、それぞれ、特許文献3あるいは特許文献4に記載されている。しかしながら、それぞれの実施例によれば、塗布膜厚は、10μm以上であり、本発明の目的とするオフセット印刷あるいは(樹脂)凸版印刷においては、使用することが困難であるかコストが掛かりすぎる。
他方、基材上に、接着剤を印刷し、その印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させるコールドスタンピング法による金属箔押し印刷物の製造方法が、特許文献5、6に開示されている。しかしながら、この特許文献5、6においても、金属箔を基材と接着させるために使用されるのは、インキではなく接着剤であるため、この製造方法では、印刷インキを使用した通常の印刷、特にオフセット印刷あるいは(樹脂)凸版印刷において、印刷適性を有し、さらに、通常の印刷スピードが確保できるか疑問である。
すなわち、通常の接着剤、粘着剤等では、通常の印刷、特にオフセット印刷あるいは(樹脂)凸版印刷における高速での印刷適性を有せず、一方、高速での印刷適性を有する通常の印刷インキでは、金属箔との接着性(密着性)が低いため、コールドスタピング法による金属箔押し印刷物の製造には不向きである。そのため、コールドスタンピング法による金属箔押し印刷物の製造方法に使用できる印刷インキおよび印刷インキを用いた製造方法が切望されている。
さらに、上記のように、金属箔押しの製造方法としては、2通りの方法があるが、金属箔押しを行った後に、金属箔押しを行った面に、印刷を行うと、一層、印刷シートの美粧性が向上し、高級感を与える。
この金属箔押し後に、さらに印刷する方法としては、
(1)インライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法、
(2)アウトライン方法で、金属箔押し後、別途に印刷する方法(別の印刷機を使用す る場合もある方法)
の2通りの方法がある(非特許文献3)。
生産性向上のためには、インラインで、金属箔押しおよび印刷を同時に行う方法が、求められており、例えば、特許文献7には、金属箔押し後に印刷する「組み合わせ型印刷機」が記載されている。しかしながら、金属箔押し方法については、詳細な記載がない。
さらに、非特許文献3には、インラインで、コールドスタンピング法による金属箔押し後に、印刷する方法が記載されているが、使用される接着剤が、通常のインキと同じ取り扱いであるとの記載はあるが、インキについての詳細なる記述はない。
インラインで、金属箔押しおよび印刷を同時に行う方法において、コールドスタンピング法による金属箔押しに使用されるインキは、上述したインキ適性に加えて、後胴で箔が取られないように、箔と密着した時点で、箔との密着性(接着性)が良い等のインライン適性を有する印刷インキおよび印刷インキを用いた製造方法が渇望されている。
JAGAT info、2002、9月号、「箔押しの普及と可能性への挑 戦」、(社)日本印刷技術協会 印刷工学、(社)日本印刷学会編、技報堂出版(株)、1987年 7月20日1版3刷 プリンターズサークル、2006、9月号、(社)日本印刷技術教会 印刷雑誌、2007、第90巻、第7号、25〜28ページ、 (株)印刷学会出版部 特開昭60−264298号公報 特開2002−59694号公報 特開平09−31416号公報 特開平09−169956号公報 特表平06−505209号公報 特開2006−224667号公報 特開2005−132115号公報
本発明は、上記問題を解決するために、コールドスタンピング法(冷間金属箔押し法)に使用される接着剤の代わりとして活性エネルギー線硬化型印刷インキを使用して製造する方法およびその活性エネルギー線硬化型印刷インキを提供することを目的とする。さらに詳しくは、コールドスタンピング法(冷間箔押し法)に使用され、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、さらに、金属箔との密着性(接着性)が良好である活性エネルギー線硬化型印刷インキおよびその活性エネルギー線硬化型印刷インキを使用して製造される金属箔押し印刷物、さらには、金属箔押し印刷物上にさらに印刷を施した印刷シートの提供を目的とする。
本発明者らは、熱を使用せずに、加圧のみによって金属箔押しを可能とする所謂コールドスタンピング法を用いて製造される金属箔押し印刷物の製造方法およびその製造方法において、接着剤の代わりとして使用される活性エネルギー線硬化型印刷インキ、さらには、金属箔押し印刷物上に印刷を施した印刷シートを見出し、また、活性エネルギー線硬化型印刷インキの硬化方法についても、特定の波長におけるモル吸光係数が、所定の範囲にある光開始剤を、活性エネルギー線硬化型印刷インキに含有させると(金属)箔を通して、活性エネルギー線を照射させても活性エネルギー線硬化型印刷インキが均一に硬化することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、基材に下記(1)〜(3)を含有する活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物上に、さらに印刷を行って製造する印刷シートの製造方法に関するものである。
(1)重量平均分子量2000から5000、酸価40から80(mgKOH/g)および軟化点80から120℃であるポリエステル樹脂。
(2)分子量200以上の単官能モノマー。
(3)モル吸光係数(dm /mol・cm)が、波長313nmにおいて、10000以下である光開始剤。
また、金属箔押し印刷物上の印刷方法が、オフセット印刷であることを特徴とする上記の印刷シートに関するものである。
上記の製造方法により製造されてなる印刷シートに関するものである。
本発明の接着剤の代わりとしての活性エネルギー線硬化型印刷インキを使用して、コールドスタンピング法(冷間箔押し法)により製造される金属箔押し印刷物の製造過程において、本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキは、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、さらに、金属箔との密着性が良好である。しかも、良好な金属箔との密着性(接着性)を初期から有し、「箔ばり」がつかない、さらには、後胴で箔が取られない等の高速でのインライン適性を有する活性エネルギー線硬化型印刷インキである。
本発明は、冷間箔押し法とも称されるコールドスタンピング法による(金属)箔押し法に使用される活性エネルギー線硬化型印刷インキおよびその製造方法に関するものである。
通常の活性エネルギー線硬化型印刷インキでは、印刷面のタックもしくは接着性(粘着性)は、印刷後に、活性エネルギー線を照射すると、すぐに消失し、印刷シート(印刷された基材)を重ね合わせてもブロッキングを起こさないように組成が調製されている。そのため、通常の活性エネルギー線硬化型印刷インキでは、コールドスタンピング法による(金属)箔押しは、難しい。
本発明では、印刷面のタックもしくは接着性(粘着性)が適宜保たれ、圧力のみによって、(金属)箔押しが可能となる。
さらに、本発明では、活性エネルギー線硬化型印刷インキを印刷後に、活性エネルギー線を照射せず、印刷面のタックもしくは接着性(粘着性)により(金属)箔押しを行い、その後、(金属)箔を通して活性エネルギー線を照射し、基材と(金属)箔とを接着させる。
すなわち、本発明の目的である印刷構成としては、図1〜図11に示したライン構成をとり得る。
図1は、上記の(2)のアウトライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、活性エネルギー線を照射して、金属箔押し印刷物を製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。
図2は、上記の(2)のアウトライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、活性エネルギー線を照射してから、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、金属箔押し印刷物を製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。
図3は、上記の(2)のアウトライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、活性エネルギー線を照射してから、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、さらに、活性エネルギー線を照射して、金属箔押し印刷物を製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。
図4は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、活性エネルギー線を照射して、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図4では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図5は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、活性エネルギー線を照射してから、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図5では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図6は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、活性エネルギー線を照射してから、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、さらに、活性エネルギー線を照射して、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図6では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図7は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を最後に照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図7では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図8は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、活性エネルギー線を照射して、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、活性エネルギー線を照射して、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図8では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図9は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、活性エネルギー線を照射してから、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、活性エネルギー線を照射して、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図9では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図10は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、活性エネルギー線を照射してから、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、さらに、活性エネルギー線を照射して、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、活性エネルギー線を照射して、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図10では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
図11は、上記の(1)のインライン方法であり、基材に活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷後、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、(加圧により)活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔を接着させ(金属箔を全体に押し付けた後、箔を剥がし、活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷された部分のみに金属箔が接着された状態)、金属箔押し印刷物を製造し、この金属箔押し印刷物上に、印刷インキあるいは活性エネルギー線硬化型インキにより絵柄あるいは文字等を印刷し、活性エネルギー線を照射して、さらに、オーバープリントニスあるいは活性エネルギー線硬化型ニスを塗布し、活性エネルギー線を最後に照射して、印刷シートを製造するラインの工程図である。なお、活性エネルギー線は、金属箔を通して照射する場合と基材を通して照射する場合とがある。さらに、図11では、絵柄あるいは文字等の印刷には、活性エネルギー線硬化型インキを使用した場合を例示している。
なお、図3、図6および図10では、コールドスタンピング法による金属箔押し(箔転写)の前後に活性エネルギー線照射を行っているのは、コールドスタンピング法による金属箔押し(箔転写)を行う前に印刷した活性エネルギー線硬化型印刷インキのタックもしくは接着性(粘着性)のコントロールを行うためである。すなわち、コールドスタンピング法による金属箔押し(箔転写)を行う前に印刷した活性エネルギー線硬化型印刷インキに金属箔押しの前に、活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化型印刷インキを、ある程度硬化(生乾き状態)させ、コールドスタンピング法による金属箔押し(箔転写)を行い、その後、活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化型印刷インキを硬化させる手法により、コールドスタンピング法による金属箔押し(箔転写)の仕上がり向上を目指している。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキは、印刷適性が良好であり、高速印刷性にも優れ、基材である金属箔との密着性(接着性)が良く、しかも、良好な金属箔との密着性(接着性)を初期から有し、「箔ばり」しない。さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキでは、(金属)箔押し後に、インラインで印刷する場合にも、後胴で箔が取られない等のインライン適性を有する。
本発明に使用される活性エネルギー線硬化型印刷インキの組成としては、以下の組成が好ましい組成として挙げられる。
1)重量平均分子量2000から5000、
酸価40から80(mgKOH/g)
および軟化点が80から120℃
のポリエステル樹脂 10〜40重量%
2)分子量200以上の単官能モノマー 5〜20重量%
3)モル吸光係数(dm3/mol・cm)が、
波長313nmにおいて、10000以下の)光開始剤 5〜10重量%
本発明の「箔切れ」とは、基材に金属箔を箔押しされた部分のエッヂに余分のもの(この余分のものは「箔ばり」と呼ばれている)がついているか、否かを表わす。「箔切れ」が悪いとは、箔ばりがついている状態をいう。
本発明において、基材は、本発明の目的を妨げない範囲で、選択可能であるが、特に、上質紙、アート紙、コート紙、ダンボール、厚紙等が挙げられ、フィルム等でも接着する基材には使用できる。
本発明での活性エネルギー線硬化型印刷インキは塗布され、粘着力を持っている間に金属箔と張り合わせられて、基材に箔押しされその後硬化するので、粘着剤(感圧接着剤)、接着剤の要素を含む。さらに本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキはオフセット印刷あるいは(樹脂)凸版印刷されるものであり、一般の粘着剤、接着剤のように塗布量が多いものではない。
また、本発明の平均分子量は、重量平均分子量を表し、GPC(Gel Permeation Chromatography)により測定した。測定において以下の装置、カラム、検出器および溶媒を使用した。
装置:東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム:TSKgel SuperHM−H
検出器:RI
溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
本発明において、ガラス転移温度の測定は、試験片を室温から、10℃/分の割合で昇
温させ、熱分析装置にて厚さ方向の熱膨張量を測定し、ガラス転移温度の前後の曲線に接
線を引き、接線の交点からガラス転移温度(省略する場合には、Tgとする。)を求める
TMA法にて測定を行った。
本発明のポリエステル樹脂は、特に環状構造を有するポリエステル樹脂であり、その分子内にカルボキシル基を有するものであることが好ましい。このポリエステル樹脂は急激な硬化収縮を緩和させる。また分子中にカルボキシル基を有し、樹脂中にシクロヘキセンまたはシクロヘキサン構造を含有することが好ましい。
上記環状構造を有するポリエステル樹脂を合成するには、アルコールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールF、シクロヘキサン−1、2−ジオール、シクロヘキサンジメタノ−ル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタンなどの多価アルコールを1種または2種以上を使用することができる。またn−ブタノールやシクロヘキサノールなどの1価のアルコールを使用してもよい。硬化皮膜の強靱性と硬化収縮のバランスからシクロヘキサン構造を含有した水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールF、シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
また酸としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、無水ピロメリット酸などの多塩基酸を1種または2種以上使用することができる。また、安息香酸などの1塩基酸、オレイン酸、アマニ油脂肪酸や大豆油脂肪酸などの脂肪酸を使用することができる。硬化皮膜の強靱性、硬化収縮性、モノマーとの相溶性からシクロヘキセン構造を含有したテトラヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン構造を含有したヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。
その他の樹脂として必要に応じて環状構造を有しないポリエステル樹脂や、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、石油樹脂、ウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、分子内にラジカル重合性二重結合を持たないアミノ樹脂などの熱硬化性樹脂も併用することができる。
例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂(アルキッド樹脂を含む)、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上を用いることができる。何れも重量平均分子量200以上の単官能モノマーや多官能モノマーに可溶である樹脂が用いられる。
本発明に使用されるポリエステル樹脂の重量平均分子量が2000から5000なのは重量平均分子量が2000以下の場合、箔転写時に柔らかい為にはみ出して、箔ばりを生じる原因になる可能性が高い。重量平均分子量が5000以上の場合、インキ層が固くなり被印刷体を破壊していまい印刷できない可能性が高い。
本発明でのポリエステル樹脂の酸価が40(mgKOH/g)より低い場合、接着性が低下する。また酸価が80(mgKOH/g)を超える場合、接着性は優れるが、特に、オフセット印刷適性が低下する。酸価が40から80(mgKOH/g)の範囲にあると、接着性に優れ、特に、オフセット印刷適性に優れる。
本発明でのポリエステル樹脂の軟化点が80℃より低い場合、インキのUV硬化性が低下する。また軟化点が120℃を超える場合、モノマーへの溶解性が劣りインキ化することが難しくなる。軟化点が80から120℃の範囲にあると、UV硬化性に優れ、モノマーへの溶解性にも優れる。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキでは重量%で10%から30%含まれる。
モノマーとしては単官能と多官能を、単独または混合して用いる。単官能モノマーの分子量で200に満たない物はブランケットの膨潤や臭気の点で使用し難い。
ラジカル重合性モノマーとしてエチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたはアクリルオリゴマーについて説明する。エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリルモノマーモノマーとしては、1官能モノマーとしてアルキル(カーボン数が12〜18)(メタ)アクリレート、例えばラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートがあり、さらにベンジル(メタ)アクリレート、ブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのようなアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに2官能モノマーとして1,4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート及びそれらのエチレンオキサイド付加体、プロピレンオキサイド付加体、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等が例示される。
3官能モノマーとしてグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びそれらのエチレンオキサイド付加体、プロピレンオキサイド付加体等が例示される。
4官能以上のモノマーとしてペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、リペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート及びそれらのエチレンオキサイド付加体、プロピレンオキサイド付加体等が例示される。
次に、ラジカル重合開始剤としては、光開裂型と水素引き抜き型に大別して例示することができる。前者の例として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−アクリルべンゾイン等のベンゾイン系、ベンジル、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパンー1−オン(イルガキュア907:チバスペシャルティケミカルズ社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン(イルガキュア369:チバスペシャルティケミカルズ社製)、ベンジルメチルケタール(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社製)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184:チバスペシャルティケミカルズ社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア1173:メルク社製)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(ダロキュア1116:メルク社製)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、ジエトキシアセトフェノン(ZLI3331:チバスペシャルティケミカルズ社製)、エサキュアーKIP100(ラムベルティ社製)、ルシリンTPO( BASF社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(BAPO1:チバスペシャルティケミカルズ社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BAPO2:チバスペシャルティケミカルズ社製)、BTTB(日本油脂(株)製)、CGI1700( チバスペシャルティケミカルズ社製等が例示される。
後者の例として、ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、テトラクロロベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’ −メチル−ジフェニルサルファイド、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、2,4ジクロロチオキサントン、アセトフェノン等のアリールケトン系開始剤、4,4’ −ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’ −ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、p−ジメチルアミノアセトフェノン等のジアルキルアミノアリールケトン系開始剤、チオキサントン、キサントン系のおよびそのハロゲン置換系の多環カルボニル系開始剤等が例示される。これらの単官能基と多官能基を適宣組み合わせにより用いる事も出来る。これらの光開始剤は組成物中に単官能基では5重量%から15重量%の範囲、多官能基では5重量%から15重量%で用いる事が出来る。
光開始剤のモル吸光係数とは、下記数1に示すように、溶液についてのランバート・ベールの式によって定められるε(dm/mol・cm)の値を指している。
Figure 0005151292

但し、Iは透過光の強度、I は純溶媒の透過光の強度、cはモル濃度(M)、dは溶液層の厚み(cm)を表している。εは物質と波長だけによって定まる定数である。
本発明の光開始剤ではこのモル吸光係数の10000以下ものが使われる。10000より低いと活性エネルギーによる硬化性が低く、最終的な製品でも硬化度がわずかで、後胴とられや箔ばりが発生する可能性がある。逆にモル吸光係数が高すぎると活性エネルギーによる硬化が箔付近の層部分のみになり、未硬化部分から層間剥離などの接着性不良が発生する。モル吸光係数の10000以下のものを含有することにより接着性と層間剥離の絶妙な硬化性が得られる。モル吸光係数の下限値は、100以上が良く、好ましくは500以上、さらには、1000以上が良く、より好ましくは、2000以上が良く、4000以上が好ましい。モル吸光係数が低すぎると硬化阻害を引き起こす等の弊害が生じる。なお、光開始剤としては、チバスペシャリティ社製イルガキュア651、BASF社製ルシリンTPO等が該当する。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキは、目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の慣用の成分、例えば有機または無機顔料、体質顔料、有機溶剤、分散助剤、レベリング剤、クレーター防止剤、界面活性剤、消泡剤、滑り剤、紫外線増感剤、反応性または非反応性希釈剤などの添加剤を配合することが出きる。これらは10重量%から30重量%の範囲で用いられる。
これらの樹脂、モノマー、添加剤等を混合、攪拌または分散して本活性エネルギー線硬化型印刷インキが得られる。作り方はごく一般的なインキ及びメジウムに準じる。
また、必要に応じて本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキが透明で、印刷見当がつかない時に可溶な一般の印刷インキを混入し、印刷絵柄のレベリング等を確認する事も可能である。一定量を入れて濃度差により活性エネルギー線硬化型印刷インキの塗布量を比較し最適な濃度を決めることも可能で有る。
最適塗布量から少ないと転移不良が発生し、後胴取られや、接着不足が発生し、塗布量が多いと、しわ、ドットゲインなどの印刷適性が劣る。
ニスは印刷面をカバーするものであり、やはり箔、インキと接着するものが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型印刷インキおよび活性エネルギー線硬化型インキを硬化させるための光源としては、通常200〜500nmの範囲の光を含む光源、たとえば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド灯、ガリウム灯、キセノン灯、カーボンアーク灯等を使用することができる。
本発明において、活性エネルギー線照射は任意の時に、任意の回数で行うことができる。本発明としては紫外線硬化型として使用するのが好ましい。
本発明のコールドスタンピング法による金属箔押し(箔転写)に使用する活性エネルギー線硬化型印刷インキ、絵柄あるいは文字等の印刷に使用するインキ等の印刷は、一般的に公知である印刷方法は何れも使用可能であり、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、凸版印刷、樹脂凸版印刷およびインクジェット印刷等が挙げられるが、特に、オフセット印刷あるいは樹脂凸版印刷が良い。
金属箔は、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタン等の金属からなる箔、あるいはそれらの2種以上を組み合わせた合金からなる箔を使用できる。一般的に基材/剥離層/金属層/接着層からなる。箔の価格の点から銅、アルミニウム、ニッケルの箔が適しているが箔切れが良く、活性エネルギー線硬化型ニスが塗布されて基材へ箔押しされる時には、接着性とエッジが綺麗に切れるものが選ばれる。さらに本願では箔の上から紫外線を照射するために紫外線の透過率も考慮される。
本発明において、基材は、本発明の目的を妨げない範囲で、選択可能であるが、特に、上質紙、アート紙、コート紙、ダンボール、厚紙等が挙げられ、フィルム等でも接着する基材には使用できる。
本発明の「箔切れ」とは、印刷後、金属箔が箔押しされる部分のエッヂに余分のもの(この余分のものは「箔ばり」と呼ばれている)が付いているか、否かを表わす。「箔切れ」が悪いとは、箔ばりがついている状態をいう。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権
利範囲を何ら制限するものではない。なお、本発明における「部」は、「重量部」を表し、「%」は、「重量%」を表す。
[実施例および比較例]
表1に示す配合組成で、混合物を均一になるように攪拌混合した後、7.5μm以下にロールミルにより分散を行い、試作活性エネルギー線硬化型印刷インキを得た。
試験にはマルチパープスプリンタビリティーテスター機を用いて速度2m/sec、印圧100Nの条件で、1胴目にインキを塗布、2胴目のディスクに予めアルミ箔を巻いておき、一気に転写させた。160W/cmの強度を有する高圧水銀灯(オゾンタイプ)1灯下10cmのところを30m/分のコンベアにのせUV照射し硬化させた。
比較例5として現用一般の印刷インキFDカルトンACEメジウムロを使用した。
Figure 0005151292
比較例5として東洋インキ製紫外線硬化型オフセットインキを使用(FDカルトンACEメジウムロ)した。
得られたアルミニウム箔押し印刷物を以下の方法で、評価を行い、結果を表2に示す。
[転写性]
アルミニウム箔が、ムラなく均一に基材上に転写(箔押し)できているか以下の基準 で評価した。
〔評価〕
5:全くムラがない。
4:ごく僅かにムラが確認できる。
3:部分的にムラが確認できる。
2:一部に転写(箔押し)できない箇所が存在する。
1:転写(箔押し)できない。
[箔切れ性]
基材上に箔押しされたアルミニウム部分の周囲に余分な「箔ばり」がついているかを 以下の基準で評価した。
〔評価〕
5:箔ばりが確認できない。
4:ごく僅かに箔ばりが確認できる。
3:部分的に箔ばりが確認できる。
2:部分的に1mm以上の箔ばりが確認できる。
1:全面に1mm以上の箔ばりが確認できる。
[接着性]
基材上に箔押しされたアルミニウム部分の接着性(密着性)を、箔押し後、一日経過 後に、アルミニウム面を綿布で擦ったときの状態を目視にて以下の基準で評価した。
〔評価〕
◎:変化なし(箔が全く剥がれない。)
○:僅かに(5%未満)に剥離が見られた。
△:一部に(5〜50%未満)に剥離が見られた。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られた。
Figure 0005151292
表2に示すように、本発明の印刷インキを用いた実施例1では、転写性、箔切れ性および接着性に優れていた。
さらに、実施例1および比較例1〜5の印刷インキを箔押し用のインキとして使用し、アルミニウム箔を箔押しし、さらに、このアルミニウム箔押し印刷物上に印刷インキ(東洋インキ製造社製、FDOニューKR−2、墨、藍、紅、黄)にて、印刷を、インラインで高速にて行った。箔押し後に、印刷をインラインで高速にて行う印刷機としては、ローランドインラインフォイラー・プリンドア 菊全7色機(チャンバーコーター付)を使用し、運転速度10000sphにて、各々30分運転させた。その結果、実施例1のインキを箔押し用のインキとして使用した場合には、仕上がりは、問題なく行われたが、比較例1〜5は、仕上がりが悪かった。
(2)のアウトライン方法で、金属箔押し後、別途に印刷する方法の一例図 である。 (2)のアウトライン方法で、金属箔押し後、別途に印刷する方法の一例図 である。 (2)のアウトライン方法で、金属箔押し後、別途に印刷する方法の一例図 である。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図で ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図で ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図で ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図で ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図で ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図で ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図 ある。 (1)のインライン方法で、金属箔押し後、すぐに印刷する方法の一例図 ある。

Claims (3)

  1. 基材に下記(1)〜(3)を含有する活性エネルギー線硬化型印刷インキを用いて印刷し、基材の印刷面を金属箔と密着させた後、加圧により印刷された部分のみに金属箔を接着させる金属箔押し印刷物上に、さらに印刷を行って製造する印刷シートの製造方法。
    (1)重量平均分子量2000から5000、酸価40から80(mgKOH/g)および軟化点80から120℃であるポリエステル樹脂。
    (2)分子量200以上の単官能モノマー。
    (3)モル吸光係数(dm /mol・cm)が、波長313nmにおいて、10000以下である光開始剤。
  2. 金属箔押し印刷物上の印刷方法が、オフセット印刷であることを特徴とする請求項1記
    載の印刷シートの製造方法。
  3. 請求項1または2製造方法により製造されてなる印刷シート。
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