JP2015011979A - 大気雰囲気焼成用導電性ペースト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、金属成分として卑金属を含み、低コストで、且つ、大気雰囲気下で焼成可能であり、焼成体である電極が好適な電気的特性と耐久性を有する大気雰囲気焼成用導電性ペーストを提供することである。
【解決手段】本発明は、金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を少なくとも含有し、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含み、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有し焼成後の残存カーボン量を低減でき、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、焼成後の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定され、大気雰囲気で焼成されることを特徴とする大気雰囲気焼成用導電性ペースト及び製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ペーストに関し、更に詳細には、大気雰囲気で焼成することが可能な大気雰囲気焼成用導電性ペーストと、この導電性ペーストの製造方法に関する。
従来の大気雰囲気で焼成する導電性ペーストでは、金属成分の酸化を防止するため、酸化防止剤として硼素粉末が含まれており、特開平2−119009号公報(引用文献1)及び特開平3−176903号公報(引用文献2)には、卑金属元素と硼素粉末を含む導電性ペーストが記載されている。即ち、大気雰囲気で導電性ペーストを焼成する際に、硼素によって卑金属成分が酸化することを防止している。
引用文献1に記載される従来の導電ペーストは、ニッケル粉末、硼素粉末、ガラスフリット及び有機ビヒクルからなり、硼素によって卑金属であるニッケルの酸化を防止しており、この導電性ペーストをプラズマディスプレイの電極に用いることが記載されている。ガラスフリットは、ディスプレイの背面パネル用として使用されるガラス基板と組成物の封着特性を増大させることが記載されている。硼素(B)から酸化硼素(B)が生成されることから、硼素粉末の含有量を抑制し、ニッケル粉末粒子の粒度を大きくすることが記載されている。さらに、ガラスフリットが焼成時にニッケル粉末をカバーし、酸化を防止することが記載されている。
引用文献2に記載される従来の導電ペーストは、銅粉末、硼素粉末、酸化硼素(B)粉末、ガラスフリット及び有機ビヒクルからなり、引用文献1と同様に、硼素によって卑金属である銅の酸化を防止しており、この導電性ペーストをプラズマディスプレイの電極に用いることが記載されている。さらに、酸化硼素粉末のガラス硬化とガラスフリットにより銅粉末の酸化が抑制されることが記載されている。
特開2012−532420号公報(引用文献3)には、銅粉末、硼素粉末及びガラスフリットを含み、さらに光重合開始剤、モノマー及び有機ビヒクルを含有する感光性ペーストが記載されており、プラズマディスプレイに用いられることが記載されている。引用文献3では、感光性ペーストを露光・現像し、空気中で焼成して電極パターンを形成することが記載されており、硼素によって銅粉末の酸化が抑制されることが記載されている。
尚、硼素粉末は、例えば、特開平5―58621号公報(特許文献4)に記載されるように、マグネシウム等の還元剤を用いた酸化硼素粉末(B)の熱還元反応により生成され、熱還元反応では、NaCl、KClやMgClのような反応助剤が添加されていた。更に、特許文献4に記載される硼素粉末は、硼素元素以外に数mass%〜数十mass%の不純物元素を含んでいることが示されている。
特開平2−119009号公報 特開平3−176903号公報 特開2012−532420号公報 特開平5―58621号公報
前述のように、引用文献1には、ニッケル粉末と硼素粉末を含む導電性ペーストが記載されている。ニッケルは、好適な耐久性を有し、酸化による熱膨張率は低いが、導電性ペーストの金属成分として比較的体積抵抗率が高かった。更に、前記硼素粉末は、特許文献4に記載される還元剤やその酸化物、反応助剤等の不純物が残存している。所定量以上の不純物は、体積抵抗率を増大させ、更に、焼成時における不純物の酸化等により熱膨張を引き起こし、焼成体の性能を低下させる惧れがあった。特許文献1では、導電性ペーストを使用した焼成体の表面抵抗値が最小で0.19Ω/sqであることが記載されている。しかしながら、特許文献1に記載される表面抵抗値は、セラミックコンデンサーやインダクター,バリスタなどの電子部品用の導電性ペーストとして高すぎる値であり実用的ではなかった。また、引用文献1に記載される導電性ペーストは、ディスプレイ用の材料であり、ニッケル粉末と硼素粉末の合計を100として10重量%以上と多量のガラスフリットを含んでおり、焼成時にガラス化してニッケル粉末をカバーし、酸化防止の機能を有していることが記載されている。しかしながら、ガラスフリットの添加量を多くするとニッケルの酸化を抑制できるが、絶縁物であるため、導電性を低下させていた。
引用文献2に記載される導電性ペーストは、酸化硼素(B)粉末を含んでおり、酸化硼素のガラス硬化によって銅粉末の酸化を抑制することが記載されている。しかしながら、引用文献1及び2に記載される導電性ペーストに含まれる硼素粉末は、前述のように、酸化硼素を還元して製造されているため、還元剤や反応助剤が残存して不純物となっていた。所定量以上の不純物は焼成体の体積抵抗率を増加させると共に、焼成時の熱膨張率を増大させ、焼成体の電気的性能や機械的性能を低下させていた。特許文献2に記載される銅と硼素粉末を含有する導電性ペーストの焼成体では、比抵抗が最小で5.2×10−4Ω・cmとなっており、表面抵抗値は、セラミックコンデンサーやインダクター、バリスタなどの電子部品用の導電性ペーストとして高すぎる値であった。また、引用文献2は、引用文献1と同様に、ディスプレイ用の材料であり、銅粉末と硼素粉末の合計重量100重量部に対し10重量部以上と多量のガラスフリットを含有し、絶縁物であるため、導電性を低下させる要因となっていた。
引用文献3に記載される感光性ペーストも、硼素粉末と共にその不純物を含むため、所定量以上の不純物により体積抵抗率や熱膨張率等を増大させていた。引用文献3では、表面抵抗値が10−1Ω/sqオーダーであり、電子部品用の導電性ペーストとして高すぎる値であった。更に、前述のように、ディスプレイ用の材料であり、ガラスフリットを含有し、体積抵抗率の増大の要因となっていた。また、引用文献3に記載されるペーストは、感光性ペーストであるため、光重合開始剤、モノマー及び有機ビヒクル等の多くの有機成分を含んでおり、焼成後に有機成分が残存カーボンとして残存し易く、焼成体の体積抵抗率や熱膨張率を増大させる惧れがあった。
更に、特許文献4に記載されるように、従来の酸化硼素の熱還元反応法では、反応物を塩酸による洗浄・ろ過を繰り返す、もしくは熱濃塩酸と温水による洗浄とろ過を繰り返し、乾燥させて硼素粉末が得られていた。しかしながら、特許文献4に記載される方法では、塩酸を構成する塩素や温水に含まれる塩素が不純物として残留すると共に、前記反応助剤として含まれる塩素化合物の塩素が不純物として残留していた。
従って、本発明の目的は、金属成分として卑金属を含み、低コストで、且つ、大気雰囲気下で焼成可能であり、好適な耐酸化性が付与され、焼成体が好適な電気的特性と耐久性を有する大気雰囲気焼成用導電性ペーストを提供することを目的としている。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の形態は、金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を少なくとも含有し、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含み、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有し、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、焼成後の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定され、大気雰囲気で焼成される大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第2の形態は、前記卑金属粉末が少なくとも前記アルミニウム粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記アルミニウム粉末の含有量が40mass%〜90mass%の範囲である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第3の形態は、前記卑金属粉末が少なくとも前記ニッケル粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記ニッケル粉末の含有量が5mass%〜70mass%の範囲である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第4の形態は、前記卑金属粉末が少なくとも前記銅粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記銅粉末の含有量が5mass%〜70mass%の範囲である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第5の形態は、前記金属粉末の全質量を100mass%として、添加される前記硼素粉末の質量比率が前記金属粉末に対して1mass%〜30mass%の範囲である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第6の形態は、さらに、シリコン粉末が添加され、前記卑金属粉末と前記シリコン粉末の全質量を100mass%として前記シリコン粉末の質量比率が20mass%以下である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第7の形態は、前記分散剤は、350℃以下の熱分解温度を有する大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第8の形態は、前記樹脂材料がアクリル樹脂を主成分とする大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第9の形態は、前記硼素粉末は、機械的に粉砕または分散して形成された粉末である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第10の形態は、基体の表面に塗布又は印刷され、大気雰囲気で焼成されて電極を形成する大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第11の形態は、前記電極が形成する大気雰囲気の焼成温度が400℃〜830℃である大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第12の形態は、前記基体は、セラミック素子又はグリーンシートである大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第13の形態は、ディップ塗布、パッド印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷又はインクジェット印刷によって前記基体の表面に塗布又は印刷して、パターンが形成される大気雰囲気焼成用導電性ペーストである。
本発明の第14の形態は、金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を混練し、大気雰囲気で焼成される大気雰囲気焼成用導電性ペーストを製造する方法であり、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含み、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有し、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、前記導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定される大気雰囲気焼成用導電性ペーストの製造方法である。
本発明の第1の形態によれば、金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を少なくとも含有し、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含むから、2種以上の卑金属の組み合わせによって、好適な電気的特性及び耐久性を、前記導電性ペーストを焼成した焼成体に付与することができる。例えば、ニッケル粉末は、好適な耐久性を有するが、体積抵抗率が比較的高く、比較的体積抵抗率が低いアルミニウム粉末が金属成分として含まれることにより、体積抵抗率を低下させ、且つニッケル粉末の耐久性を付与することができる。銅粉末をさらに添加することもでき、また、前記アルミニウム粉末の換わりに、銅粉末を含有させても良い。
更に、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有するから、比較的低温で前記樹脂材料が熱分解し、低温で有機成分を除去することが可能である。また、所定の温度まで前記樹脂材料が存在することにより、前記卑金属粉末の酸化が防止され、前記樹脂材料が熱分解すると、前記硼素粉末により前記卑金属粉末の酸化を防止することができ、焼成後には有機物由来の残存カーボン量も低減でき焼成体の体積抵抗率が低減できる。卑金属は低コストであるが、貴金属に比べ酸化され易く、特に、大気中雰囲気の焼成では酸化されて焼成体の体積抵抗率を増大させるが、前記硼素粉末により卑金属の酸化を防止することができる。
更に、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、前記導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定されるから、好適な耐酸化性が付与され、電気的特性のより優れた電極を形成することができる。本発明者の鋭意研究の結果、硼素粉末に含まれる不純物量が焼成体の体積抵抗率や熱膨張率に対して小さくない影響を及ぼすことを発見し、第1の形態に係る発明を完成するに到った。
前記不純物は、酸化硼素の還元剤として用いられた金属又はその酸化物等であり、具体的にはMg,Fe,Na、CaやCl等やその酸化物等の化合物が含まれている。即ち、金属と酸素を含む化合物が不純物として含まれる可能性がある。第1の形態によれば、前記不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%であるから、不純物の影響が低減され、焼成体に好適な体積抵抗率を付与することができる。不純物を比較的多量に含有すると、焼成時に高温で酸化による熱膨張を引き起こす場合があり、0.3mass%以下では酸化による熱膨張を抑制又は防止することができる。例えば、不純物を低減する方法には、塩素等を含まない純水と酢酸等の有機酸で洗浄する洗浄処理方法や、純水のみで洗浄する洗浄処理方法がある。更に、好ましくはプラズマ処理により不純物低減化する方法や、より好ましくは硼素粉末の生成方法により不純物を全く含有しない粉末を生成する方法が考えられる。
本発明の第2の形態によれば、前前記卑金属粉末が少なくとも前記アルミニウム粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記アルミニウム粉末の含有量が40mass%〜90mass%の範囲であるから、焼成体に好適な体積抵抗率を付与することができる。前記アルミニウム粉末の含有量が40mass%未満となると、焼成体に好適な体積抵抗率を付与することが困難となり、前記アルミニウム粉末の含有量が90mass%を超えると、焼成体に好適な耐久性を付与することが困難となる。アルミニウム粉末の平均粒子径は、1.0μm〜10.0μmであることが好ましく、より好ましくは1.0μm〜5.0μmであることが望ましい。
本発明の第3の形態によれば、前記卑金属粉末が少なくとも前記ニッケル粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記ニッケル粉末の含有量が5mass%〜70mass%の範囲であるから、焼成体に好適な体積抵抗率と共に、好適な耐久性を付与することができる。前記ニッケル粉末の含有量が5mass%未満となると、焼成体に好適な耐久性を付与することが困難となり、前記ニッケル粉末の含有量が70mass%を超えると、焼成体の体積抵抗率が実用上好適な値より高くなる。ニッケル粉末の平均粒子径は、0.01μm〜0.2μmであることが好ましく、より好ましくは0.01μm〜0.12μmであることが望ましい。
本発明の第4の形態によれば、前記卑金属粉末が少なくとも前記銅粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記銅粉末の含有量が5mass%〜70mass%の範囲であるから、焼成体に好適な体積抵抗率を付与することができる。銅は電極材料として広く使用され、優れた体積抵抗率や熱伝導率を有すると共に安価であり、比較的安価で好適な特性を付与された大気雰囲気焼成用導電性ペーストを提供することができる。尚、前記銅粉末の含有量が5mass%未満となると、焼成体に好適な体積抵抗率を付与することが困難となり、前記銅粉末の含有量が70mass%を超えると、焼成体に好適な耐久性を付与することが困難となる。銅粉末の平均粒子径は、0.1μm〜5.0μmであることが好ましく、0.1μm〜0.5μmであることがより好ましい。
本発明の第5の形態によれば、前記金属粉末の全質量を100mass%として、添加される前記硼素粉末の質量比率が前記金属粉末に対して1mass%〜30mass%の範囲であるから、大気雰囲気で焼成される際に、卑金属粉末が酸化されることを防止することができる。前記硼素粉末の添加量が1mass%未満になると、卑金属粉末の酸化を防止することが困難になり、前記硼素粉末の添加量が30mass%を超えると、酸化による電気的特性等の低減より、酸化硼素の生成に伴う影響が大きくなり、焼成体に好適な特性を付与することが困難であった。硼素粉末の平均粒子径は、0.5μm〜50μmであることが好ましく、より好ましくは0.5μm〜1.0μmであることが望ましい。
本発明の第6の形態によれば、さらに、シリコン粉末が添加され、前記卑金属粉末と前記シリコン粉末の全質量を100mass%として前記シリコン粉末の質量比率が20mass%以下であるから、シリコン製の基体やシリコンを含む基体に塗布して、大気雰囲気で焼成することにより、好適な電気的特性や機械的特性を有する焼成体を形成することができる。即ち、前記基体との相性を向上させ、基板との密着性が良い焼成体として好適な電極を形成することができる。シリコン粉末の平均粒子径は、1.0μm〜30μmであることが好ましく、より好ましくは1.0μm〜5.0μmであることが望ましい。
本発明の第7の形態によれば、前記分散剤は、350℃以下の熱分解温度を有するから、分散剤が比較的低温で熱分解して残存する可能性が低いことから、焼成体に好適な特性を付与することができる。よって、卑金属成分をより均一に分散させると共に、硼素粉末も分散させ、高効率に卑金属成分の酸化を防止することができる。
本発明の第8の形態によれば、前記樹脂材料がアクリル樹脂を主成分とするから、好適な粘性と熱分解性を有し、所定の大きさと厚さを有する焼成体を形成し、且つ有機成分を高効率に除去することが可能であり焼成後の残存カーボン量を低減できる。
本発明の第9の形態によれば、前記硼素粉末は、機械的に粉砕または分散して形成された粉末であるから、前記硼素粉末は好適な粒度もしくは表面積を有し、大気雰囲気の焼成において、高効率に卑金属の酸化を防止することができる。即ち、前記硼素粒子の表面積に応じて酸化し易いため、卑金属の酸化防止効果を向上させることができる。また、微粒子化することにより電極の塗布膜厚も薄くすることができる。
本発明の第10の形態によれば、基体の表面に塗布又は印刷され、大気雰囲気で焼成されて電極を形成するから、好適な電気的特性と耐久性を有する電極を形成することができる。
本発明の第11の形態によれば、前記電極が形成する大気雰囲気の焼成温度が400℃〜830℃であるから、350℃以下の熱分解温度を有する前記樹脂材料をより確実に熱分解し、さまざまな電子部品の電極焼成温度帯で電極を形成することができる。
本発明の第12の形態によれば、前記基体は、セラミック素子又はグリーンシートであるから、好適な特性を有する電極を形成し、安価な電子部品等を製造することができる。
本発明の第13の形態によれば、ディップ塗布、パッド印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷又はインクジェット印刷によって前記基体の表面に塗布又は印刷して、パターンが形成されるから、所定の形状及び厚さを有する電極パターンを形成することができる。
本発明の第14の形態によれば、金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を混練し、大気雰囲気で焼成される大気雰囲気焼成用導電性ペーストを製造する方法であり、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含み、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有し、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、前記導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定されるから、好適な電気的特性と耐久性が付与された焼成体を形成可能な大気雰囲気焼成用導電性ペーストを提供することができる。即ち、本発明者の鋭意研究の結果、硼素粉末に含まれる不純物量が焼成体の体積抵抗率や熱膨張率に対して小さくない影響を及ぼすことを発見し、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下なるように設定し、第1の形態に係る発明を完成するに到った。
図1は、本発明に係る硼素粉末に含まれる不純物が焼成体の比抵抗に及ぼす影響を示すグラフ図である。 図2は、本発明に係る硼素粉末に含まれる不純物が低減された導電性ペーストと比較例を焼成した際の熱膨張率を示すグラフ図である。 図3は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたグラフ図である。 図4は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗をアルミニウム添加量に対してプロットしたグラフ図である。 図5は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗をニッケル添加量に対してプロットしたグラフ図である。 図6は、本発明に係る硼素含有量の異なる大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成した際の熱膨張率を示すグラフ図である。 図7は、本発明に係るAl−Ni−Si含有導電性ペーストと比較例を焼成した際の熱膨張率を示すグラフ図である。 図8は、本発明に係るNi−Cu含有導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたグラフ図である。 図9は、本発明に係るAl−Cu−Si含有導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたグラフ図である。 図10は、比較例である焼結体を作製する導電性ペーストに含まれる硼素粉末量を変化させて測定された比抵抗をプロットしたグラフ図である。 図11は、表5に記載される焼成体の比抵抗に対するSi添加量依存性をプロットしたグラフ図である。
本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペースト(以下、単に「導電性ペースト」とも称する)は、金属成分として、銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含んでおり、さらに、酸化防止剤として硼素粉末を含んでいる。ニッケル単体は、約20℃における体積抵抗率(以下、「比抵抗」とも称する)が6.93μΩ・cmであり、銅単体の体積抵抗率1.678μΩ・cmやアルミニウム単体の体積抵抗率2.82μΩ・cmに比べて体積抵抗率が高い。しかしながら、ニッケル電極は好適な耐久性を有しており、ニッケルと銅やアルミニウムを組み合わせることにより、より好適な大気雰囲気焼成用導電性ペーストを完成するに到った。
大気雰囲気の焼成において卑金属の酸化を防止する硼素粉末は、Mg,Fe,Na、Ca、Cl等の還元剤により酸化硼素を還元して生成される。還元剤又は還元剤の酸化物の一部や反応助剤は、不純物として硼素粉末に在留する。よって、実施例に用いられた導電性ペーストの硼素粉末は、不純物含有量が硼素粉末の0.3mass%以下に低減化されるか、もしくは、不純物含有量が硼素粉末の0.3mass%以下である硼素粉末が選択されている。不純物含有量が硼素粉末の0.3mass%以下となることにより焼成後の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下になるよう調整される。前記不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下となるよう、市販の硼素粉末を洗浄処理して不純物を低減化している。不純物低減化処理としては、塩素を含まない酢酸等の有機酸で洗浄後に純水で洗浄処理することにより、硼素粉末に含まれる不純物量を0.3mass%以下に低減化する方法がある。更に、好ましくはプラズマ処理により不純物低減化する方法や、より好ましくは硼素粉末の生成方法により不純物を全く含有しない粉末を生成する方法が考えられる。特に、不純物のうち、少なくとも金属成分が0.3mass%以下であることが望ましい。
本発明に係る導電性ペーストは、350℃以下の熱分解温度を有する樹脂材料を含み、好ましくはアクリル樹脂が用いられる。また、350℃以下の熱分解温度を有する分散剤を含むことがより好ましく、樹脂材料と分散剤は、350℃以下で熱分解する。また、樹脂材料には、アクリル樹脂を主体として、例えば、エチルセルロース、ポリビニルアセタール、アルキッド樹脂等を含む樹脂材料を用いても良く、導電性ペーストに用いられる種々の樹脂材料を用いることが可能である。また、分散剤として、ステアリン酸やオレイン酸などの脂肪酸系やカルボン酸系もしくはアミン系など導電性ペーストに用いられる種々の分散剤を用いることが可能である。導電性ペースト全質量に対して樹脂材料の質量比率は、0.5mass%〜5.0mass%であることが好ましい。前記分散剤は、導電性ペースト全質量に対して0.5mass%〜1.0mass%含有することが好ましい。更に、溶剤等を添加して粘度等を自在に調整することが可能である。
更に、本発明に係る導電ペーストは、全質量に対して5mass%以下であれば、ガラスフリットを含有しても良く、基板に対する密着性を向上させることが可能である。シリコン基板に導電性ペーストを塗布する場合、シリコンを含有することが好ましく、シリコン基板に対してより好適な密着強度を持つ焼成体である電極を形成することが可能である。
<実施例>
表1には、従来の硼素粉末(比較例)と本発明に係る硼素粉末(実施例)に含まれる不純物量を示しており、硼素粉末と不純物の全質量を100mass%として含有される不純物の質量比率を示している。不純物はICP分析装置により含有元素の質量を測定している。表1に示すように、測定結果から、還元剤には主としてマグネシウム(Mg)が用いられ、さらにカルシウム(Ca)や鉄(Fe)が含まれている。硼素粉末には、NaやClが含まれている場合もある。表1に示すように、従来の硼素粉末に含まれる不純物を構成する元素の質量比率は、Mgが4.23mass%、Caが0.15mass%、Feが0.146mass%であり、それらの総質量が4.533mass%となっている。尚、各元素は、酸化物として含有される場合もある。本発明に係る硼素粉末では、不純物を構成する元素として、Mgを0.28mass%、Caを0.003mass%、Feを0.013mass%含有しており、総質量が0.2843mass%となっている。以下に示す本発明の実施例では、前述の不純物低減化処理や不純物量が所定量以下の硼素粉末を選択することにより、不純物量が約0.3mass%以下の硼素粉末が酸化防止剤として含まれている。不純物は、質量比で1000ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましい。
表2には、金属成分としてアルミニウム(Al)粉末とニッケル(Ni)粉末の2種の卑金属を含み、酸化防止剤として不純物量が0.3mass%以下の硼素(B)粉末を含有し、さらにシリコン(Si)粉末を添加した導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率(比抵抗)が硼素添加量に対して示されている。焼成体の試料1及び試料2の作製に用いた導電性ペーストは、さらにアクリル樹脂及び分散剤を含有している。導電性ペーストの焼成温度は775℃である。卑金属粉末とシリコン粉末の全質量を100mass%として、添加する硼素粉末の添加量を10mass%、20mass%と増加させている。尚、金属成分である卑金属粉末の全質量を100mass%とすると、各々の硼素粉末の添加量は、約10.8mass%と約21.5mass%となる。導電性ペーストの全質量を100mass%として、試料1、2では、アクリル樹脂が0.3mass%、及び分散剤が0.5mass%含有されおり、前記導電性ペーストを大気雰囲気で焼成して焼成体を作製し、比抵抗を測定している。尚、アクリル樹脂と分散剤は、350℃以下で熱分解するため、適宜に含有量を調整することが可能である。また、焼成体を電子部品の基板等に形成すれば、電極として利用することができる。
なお、本発明に使用される樹脂は、塗布される方法や条件によりアクリル樹脂を主成分として、例えば、エチルセルロース、ポリビニルアセタール、アルキッド樹脂等を含む樹脂材料であることが好ましく、その他電極塗料に使用される種々の樹脂材料を適宜に選択することが可能である。
図1は、本発明に係る硼素粉末に含まれる不純物が焼成体の比抵抗に及ぼす影響を示すグラフ図である。比抵抗を測定した焼成体は、本発明に係る導電性ペーストを大気雰囲気で焼成して形成されており、焼成温度は775℃である。試料1は、表2に記載される実施例(試料番号#1)であり、比較例は、同様に、卑金属粉末とシリコン粉末の全質量を100mass%とし、アルミニウム粉末を83mass%、ニッケル粉末を10mass%、シリコン粉末を7mass%含有している。さらに、卑金属粉末とシリコン粉末に加えて、表1に示した本発明に係る硼素粉末を10mass%含有し、前述のように、樹脂材料と分散剤を含んでいる。比較例は、試料1と同一の組成比であるが、酸化防止剤として、表1に示した洗浄処理前の硼素粉末が含まれている。図1に示すように、不純物の含有量が増加すると比抵抗が顕著に増加することが示されている。
図2は、本発明に係る硼素粉末が含まれる導電性ペーストと比較例を焼成した際の熱膨張率を示すグラフ図である。実施例である試料1と比較例の組成は、表1に示した試料1と同一であり、試料1では、不純物量が0.3mass%以下の硼素粉末が含有され、比較例では従来の硼素粉末が含有されている。前述のように、具体的には、試料1と比較例の導電性ペーストに添加された硼素粉末が、それぞれ、金属元素の不純物を0.2843mass%(試料1)と4.533mass%(比較例)含んでいる。焼成温度が約650℃を超えると、試料1が収縮しているが、比較例では急激に熱膨張をしていることが分かる。この結果は、不純物の酸化や酸化防止剤としての機能低下に起因するものと思料される。即ち、本発明に係る硼素粉末の添加により、熱膨張が抑制され、導電性ペーストの特性が向上している。
図3は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたグラフ図である。即ち、図3は、表2に示した比抵抗の測定値を硼素添加量に対してプロットしたものである。つまり、ここでは、表2に示したように卑金属粉末とシリコン粉末の全質量を100mass%とし、さらに添加される硼素粉末の質量比を卑金属粉末とシリコン粉末の全質量に対して示している。硼素粉末の添加量の増加に伴って、比抵抗が増大しているが、図3から20mass%までは、実用上使用可能な比抵抗であることが確認された。尚、卑金属粉末(Al及びNi)の全質量に対する硼素粉末の質量比率は、表2の試料1、2で、それぞれ、約10.8mass%と約21.5mass%となる。
表3には、金属成分としてアルミニウム粉末とニッケル粉末の2種の卑金属を含み、酸化防止剤として硼素粉末を含有し、さらにシリコン粉末を添加した導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率(比抵抗)がニッケル粉末の添加量に対して示されている。試料3〜6では、卑金属粉末とシリコン粉末の全質量を100mass%として、硼素粉末が10mass%含有されている。また、試料2は、ニッケル粉末を含まない比較例であり、試料4〜6の本発明の実施例である。表3に示したように、ニッケル粉末の添加量が増大すると、焼成体の比抵抗が増加している。換言すれば、アルミニウム粉末の含有量が増加するほど、比抵抗が低下することを示している。尚、前述の試料1、2と同様に、導電性ペーストの全質量を100mass%として、試料3〜6では、アクリル樹脂が0.3mass%、及び分散剤が0.5mass%含有されており、前記導電性ペーストを大気雰囲気で焼成して焼成体を作製し、比抵抗を測定している。
図4は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗をアルミニウム添加量に対してプロットしたグラフ図である。図4に示したアルミニウム添加量(mass%)は、表3のデータに基づいて計算された卑金属粉末の全質量に対するアルミニウム粉末の質量比率である。即ち、表3の試料3〜6では、金属成分である卑金属粉末の全質量を100mass%とすると、各々のアルミニウム粉末の含有量が、100mass%、89.2mass%、58.0mass%、47.9mass%となる。アルミニウム添加量が40mass%以上では、明確な比抵抗の低下することが確認されており、図4に示すように、58mass%以上では、添加量の増大に伴って比抵抗が低下している。約90mass%までは、比抵抗が顕著に低下するが、約90mass%を超えると、アルミニウム添加量に対する比抵抗の低下率が小さくなり、さらに、焼成体の耐久性が低下することが分かっている。よって、前記アルミニウム添加量は、40mass%〜90mass%が好ましい。
図5は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗をニッケル添加量に対してプロットしたグラフ図である。図5に示したニッケル添加量(mass%)は、表3のデータに基づいて計算された卑金属粉末の全質量に対するニッケル粉末の質量比率である。即ち、表3の試料3〜6では、金属成分である卑金属粉末の全質量を100mass%とすると、各々のニッケル粉末の含有量がおよそ、0mass%、10.8mass%、42.0mass%、52.1mass%となる。尚、図示していないが、ニッケル添加量が70mass%程度までは、実用可能な比抵抗を有していることが分かっている。図5から、およそ60mass%以下でより好ましい比抵抗を有していることが示されている。さらに、ニッケル添加量が5mass%以上となると、焼成体の耐酸化性が増加することが分かっている。よって、前記ニッケル添加量は、5mass%〜70mass%が好ましく、10mass%〜60mass%であることがより好ましい。
図6は、本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストを焼成した際の熱膨張率を示すグラフ図である。組成は、表2に示した試料1と試料2と同じであり、硼素粉末の添加量が異なっている。硼素粉末(B)の添加量が10mass%の場合に比べて、20mass%の場合の熱膨張率が抑制されていることが分かる。この結果は、硼素粉末により酸化が抑制され、酸化による膨張が低減されたものと思料される。即ち、硼素粉末の添加により、熱膨張が抑制され、耐久性(耐酸化性)が向上している。
図7は、本発明に係るAl−Ni−Si含有導電性ペーストと比較例を焼成した際の熱膨張率を示すグラフ図である。熱膨張率は、表3に示した比較例の試料3と実施例の試料4を用いて、ニッケル添加に伴う変化が測定されている。ニッケル粉末が添加されていない比較例に比べ、ニッケル粉末が卑金属粉末とシリコン粉末の全質量に対して10mass%添加されている実施例は、500℃を超えると熱膨張が抑制されていることが分かる。尚、図示していないが、金属粉末に含まれるニッケル粉末の質量比率が5mass%を超えると熱膨張の抑制効果が表れることが確認されている。よって、ニッケル粉末の添加に伴い、焼成体の耐久性、すなわち耐酸化性が向上する。前述のように、ニッケル添加量は、卑金属粉末の全質量を100mass%とすると、5mass%〜70mass%が好ましく、10mass%〜60mass%がより好ましい。
表4は、金属成分として銅(Cu)粉末とニッケル(Ni)粉末の2種の卑金属を含み、酸化防止剤として不純物量が0.3mass%以下の硼素粉末を含有する導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率(比抵抗)が硼素添加量に対して示されている。焼成体の試料7及び試料8の作製に用いた導電性ペーストは、さらにアクリル樹脂及び分散剤を含有している。導電性ペーストの焼成温度は630℃である。卑金属の全質量を100mass%として、添加する硼素粉末の添加量を10mass%、20mass%と増加させている。導電性ペーストの全質量を100mass%として、試料7、8は、アクリル樹脂が0.3mass%、及び分散剤が0.5mass%含有されおり、前記導電性ペーストを大気雰囲気で焼成して焼成体を作製し、比抵抗を測定している。前述のように、アクリル樹脂と分散剤は、350℃以下で熱分解するため、適宜に含有量を調整することが可能である。銅粉末は、ニッケル粉末と混合することにより、体積抵抗率を低下させることができる。
図8は、本発明に係るNi−Cu含有導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたグラフ図である。試料は、表4に示した試料7、8の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたものであり、硼素(B)添加量の増加に伴って、比抵抗が増大しているが、およそ20mass%程度までは、実用上使用可能な比抵抗を有していることが図8から確認された。尚、銅粉末の添加量は、卑金属粉末の全質量に対して約5〜70mass%の範囲で含有されることが好ましく、好適な比抵抗を付与することができる。
表5には、金属成分としてアルミニウム粉末と銅粉末の2種の卑金属を含み、酸化防止剤として不純物量が0.3mass%以下の硼素粉末を含有し、さらにシリコンを添加した導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率(比抵抗)が硼素添加量に対して示されている。焼成体の試料9及び試料10の作製に用いた導電性ペーストは、表4と同様に、アクリル樹脂及び分散剤を含有している。導電性ペーストの焼成温度は630℃である。卑金属粉末とシリコン粉末の全質量を100mass%として、添加する硼素粉末の添加量を10mass%、20mass%と増加させている。試料9、10は、前記導電性ペーストを大気雰囲気で焼成して焼成体を作製し、比抵抗を測定している。
図9は、本発明に係るAl−Cu−Si含有導電性ペーストを焼成して形成された焼成体の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたグラフ図である。即ち、表5に示した試料9、10の比抵抗を硼素添加量に対してプロットしたものである。硼素粉末の添加量の増加に伴って、比抵抗が増大しているが、図3及び図8と比較して、図9に示したAl−Cu−Si含有焼成体の比抵抗は最も小さく、硼素添加量に対する比抵抗の増加率も小さい。これは、アルミニウムと銅がニッケルに比べて体積抵抗率が小さいためである。尚、卑金属粉末(Al及びCu)とシリコン粉末の全質量に対する硼素粉末の質量比率は、それぞれ、10mass%、20mass%である。
表6は、比較例である卑金属を1種含有する導電性ペーストの焼結体における比抵抗を示しており、さらに、不純物量が0.3mass%以下の硼素粉末が含まれている。即ち、より単純な組成からなる導電性ペーストを用いた比較例における不純物含有量の作用を測定している。試料11、12はニッケル粉末を金属成分として含有し、さらに酸化防止剤として硼素粉末を20mass%含んでおり、試料11、12では、大気雰囲気における焼結温度が630℃と755℃である。前記特許文献1に記載される硼素粉末とニッケル粉末を含有する導電性ペーストを使用した焼成体では、前記特許文献1にはシート抵抗が最小で0.19Ω/sqであることが記載されている。表6には比抵抗を示しているが、電極等の一般的な大きさを考慮すれば、不純物を低減することにより、従来の導電性ペーストより大幅に比抵抗が低減されることが分かる。更に、試料13では、卑金属として銅を含有し、不純物を低減化した硼素粉末を酸化防止剤として含有する導電性ペーストを用い、焼成体が作製されている。前記特許文献2に記載される銅と硼素粉末を含有する導電性ペーストの焼成体では、比抵抗が最小で5.2×10−4Ω・cmとなっている。即ち、試料13の比抵抗と比較すると、不純物量が0.3mass%以下であることにより、比抵抗が大幅に低減することが分かる。
図10は、比較例である焼結体を作製する導電性ペーストに含まれる硼素粉末量を変化させて測定された比抵抗をプロットしたグラフ図である。即ち、表6に示した試料11、12、13の比抵抗の値と共に、それらの試料の硼素添加量を変化させ、10mass%〜30mass%の範囲で、比抵抗をプロットしている。硼素添加量以外の組成や焼成条件は、表6の場合と同一である。図10から、硼素粉末の添加量が増加しても、前述した従来の硼素含有導電性ペーストに比べ、比抵抗値が大幅に低く、不純物の低減効果が作用していることが分かる。図10から、硼素添加量は、少なくとも30mass%程度まで十分に添加可能であることが分かる。
表7は、本発明に係る導電性ペーストに含有されるシリコン粉末の添加量を変化させ、焼成後の比抵抗値を測定したものである。シリコン粉末の増加と共に、比抵抗が増加しているが、表7に示した値の範囲では、十分に実用上使用可能な比抵抗(上限値:1350μΩ・cm)の範囲である。尚、シリコン添加量の増加に伴って、アルミニウム添加量の質量比を減少させている。焼成温度は、775℃であり、卑金属粉末とシリコン粉末の全質量を100mass%として硼素添加量は10mass%である。
図11は、表7に記載される焼成体の比抵抗に対するSi添加量依存性をプロットしたグラフ図である。図11に示した比抵抗値のSi添加量依存性から、シリコン(Si)添加量は、卑金属粉末とシリコン粉末の全質量に対して約20mass%程度までは増加可能であることが推測される。シリコン粉末の添加により、基板との密着性を向上させ、焼成体からなる電極の強度を向上させることができる。よって、シリコン粉末の添加量は、20mass%以下の範囲にあることが好ましい。
<製造方法>
本発明に係る硼素粉末は、酸化硼素粉末がMg,Fe,Na、Ca又はCl等を含む還元剤や洗浄液を用いて硼素粉末に還元される。その後、塩素を含まない前記洗浄処理により硼素粉末に含まれる還元剤や塩素、還元剤の酸化物が低減化される。この硼素粉末は、機械的、例えばJETミルや湿式JETミル、ビーズミル、遊星ミルなどにより粉砕して微細化されることが好ましく、より好ましくは湿式JETミルを用いると洗浄と粉砕が同時に行うことが出来、比較的低コストで好適な表面積を有する硼素粉末粒子を形成することが可能である。硼素粉末は、銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末と、シリコン粉末、樹脂材料及び分散剤が混合され、粘度調整等に溶剤を添加しても良い。本発明に係る大気雰囲気焼成用導電性ペーストが作製される。この大気雰囲気焼成用導電性ペーストは、焼成温度が400℃〜830℃であり、ディップ塗布、パッド印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷又はインクジェット印刷によって基体の表面に塗布又は印刷して、電極パターンを形成することが可能である。前述のように、硼素粉末を含むことにより、好適な特性を有する焼成体を形成することができる。
本発明における溶剤には、例えば、アルコール、アセトン、プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、エーテル、石油エーテル、ミネラルスピリット、その他のパラフィン系炭化水素溶剤、あるいは、ブチルカルビトール、ターピネオールやジヒドロターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ジヒドロターピネオールアセテート、ジヒドロカルビルアセテート、カルビルアセテート、ターピニルアセテート、リナリールアセテート等のアセテート系や、ジヒドロターピニルプロピオネート、ジヒドロカルビルプロピオネート、イソボニルプロピオネートなどのプロピオネート系溶剤、エチルセロソルブやブチルセロソルブなどのセロソルブ類、芳香族類、ジエチルフタレート、その他電極ペーストに使用可能な溶剤全てを使用することができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含することは云うまでもない。
本発明によれば、大気雰囲気焼成用導電性ペーストは、大気雰囲気で焼成することができると共に、卑金属を金属成分として含むから、低コストで好適な焼成体を形成することができる。前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含むから、2種以上の卑金属の組み合わせによって、好適な電気的特性及び耐久性を、前記導電性ペーストを焼成した焼成体に付与することができる。例えば、ニッケル粉末は、好適な耐久性を有するが、体積抵抗率が比較的高く、比較的体積抵抗率が低いアルミニウム粉末が金属成分として含まれることにより、体積抵抗率を低下させ、且つニッケル粉末の耐久性を付与することができる。また、銅粉末をさらに添加することもでき、前記アルミニウム粉末の換わりに、銅粉末を含有させても良い。
更に、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有するから、比較的低温で前記樹脂材料が熱分解し、低温で有機成分を除去することが可能である。また、所定の温度まで前記樹脂材料が存在することにより、前記卑金属粉末の酸化が防止され、前記樹脂材料が熱分解すると、前記硼素粉末により前記卑金属粉末の酸化を防止することができ、且つ焼成後の有機物由来の残存カーボン量も低減でき焼成体の体積抵抗率が低減できる。卑金属は低コストであるが、貴金属に比べ酸化され易く、特に、大気中雰囲気の焼成では酸化されて焼成体の体積抵抗率を増大させるが、前記硼素粉末により卑金属の酸化を防止することができる。
更に、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、前記導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定されるから、好適な耐酸化性が付与され、電子部品に使用できる電気的特性のより優れた電極を形成することができる。特に、比較的高温で焼成される際の熱膨張率を抑制することができる。

Claims (14)

  1. 金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を少なくとも含有し、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含み、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有し、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、焼成後の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定され、大気雰囲気で焼成されることを特徴とする大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  2. 前記卑金属粉末が少なくとも前記アルミニウム粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記アルミニウム粉末の含有量が40mass%〜90mass%の範囲である請求項1に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  3. 前記卑金属粉末が少なくとも前記ニッケル粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記ニッケル粉末の含有量が5mass%〜70mass%の範囲である請求項1又は2に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  4. 前記卑金属粉末が少なくとも前記銅粉末を含む場合、前記金属粉末の全質量に対する前記銅粉末の含有量が5mass%〜70mass%の範囲である請求項1、2又は3に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  5. 前記金属粉末の全質量を100mass%として、添加される前記硼素粉末の質量比率が前記金属粉末に対して1mass%〜30mass%の範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  6. さらに、シリコン粉末が添加され、前記卑金属粉末と前記シリコン粉末の全質量を100mass%として前記シリコン粉末の質量比率が20mass%以下である請求項1〜5に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  7. 前記分散剤は、350℃以下の熱分解温度を有する請求項1〜6のいずれかに記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  8. 前記樹脂材料がアクリル樹脂を主成分とする請求項1〜7のいずれかに記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  9. 前記硼素粉末は、機械的に粉砕または分散して形成された粉末である請求項1〜8のいずれかに記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  10. 基体の表面に塗布又は印刷され、大気雰囲気で焼成されて電極を形成する請求項1〜9のいずれかに記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  11. 前記電極を形成する大気雰囲気の焼成温度が400℃〜830℃である請求項10に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  12. 前記基体は、セラミック素子又はグリーンシートである請求項10又は11に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  13. ディップ塗布、パッド印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷又はインクジェット印刷によって前記基体の表面に塗布又は印刷して、パターンが形成される請求項10、11又は12に記載の大気雰囲気焼成用導電性ペースト。
  14. 金属粉末、硼素粉末、樹脂材料及び分散剤を混練し、大気雰囲気で焼成される大気雰囲気焼成用導電性ペーストを製造する方法であり、前記金属粉末が銅粉末、ニッケル粉末及びアルミニウム粉末から選択される2種以上の卑金属粉末を含み、前記樹脂材料が350℃以下の熱分解温度を有し、前記硼素粉末に含まれる不純物の質量比率が前記硼素粉末の0.3mass%以下であり、前記導電性ペーストを焼成した焼成体の体積抵抗率が1350μΩ・cm以下に設定されることを特徴とする大気雰囲気焼成用導電性ペーストの製造方法。
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