JP2015011292A - 液状感光性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中空糸膜フィルターを用いた濾過によって液状感光性樹脂組成物を得る濾過工程を含み、前記濾過工程において、濾過して得られた前記液状感光性樹脂組成物の総重量を濾過総重量として、濾過開始から濾過総重量の2%が濾過される時点までの平均濾過速度をVa〔分/kg〕、濾過総重量の98%から濾過終了までの、濾過総重量の2%が濾過される時点の平均濾過速度をVb〔分/kg〕とした場合、0.05〔MPa〕以上、0.30〔MPa〕以下の加圧下で、下記式(イ)を満たすことを特徴とする、直径12インチ以上の半導体ウェハに塗布される液状感光性樹脂組成物の製造方法。
(Vb―Va)/Va×100≦20 (イ)
【選択図】図1
Description
これら液状ポジ感光性樹脂組成物は、半導体用途であることから、通常はパーティクル(異物)を除去したものが製品となっており、従来はポリエチレン製のメンブランフィルターを用いた濾過によってパーティクルを除去している(例えば、特許文献2参照)が、メンブランフィルターを用いた濾過では、濾過工程中にメンブランフィルターが目詰まりを発生し易く、特に濾過工程の終盤では濾過に長時間を要してしまう、または高圧を与えてパーティクル除去性能が低下してしまうという問題があった。
液状感光性樹脂組成物は様々な原料成分を用いて製造されるものであるため、パーティクルが発生または混入される機会が多い。例えば、原料樹脂を合成する工程では難溶性の高分子量化した成分が生成していたり、感光材の製造工程では難溶性副生成物が生成していたり等、各原料成分を生産する際の工程内でコンタミが混入する場合がある。
濾過フィルターに中空糸膜フィルターが使用されている事例もあるが(例えば、特許文献3参照)、効率的なパーティクル除去性能を維持するための濾過速度や圧力が規定されていないため、フィルター寿命の範囲が明確とは言えず、濾過中に目詰まりが発生すれば濾過に高圧を要することから、パーティクル除去性能の低下を引き起こしがちであり、電子部品材料、光学材料への適用性、特に直径12インチ以上の大型半導体ウェハへの適用性は、十分とは言えなかった。更には、インクジェットによって塗布する場合には、パーティクルによるジェットノズルの些細な目詰まりが塗布不良を発生させてしまうため、インクジェット塗布機への適用性も十分とは言えなかった。
ィルターが目詰まりを生じ難く、安定した濾過工程を実現するものである。
[1]直径12インチ以上の半導体ウェハに塗布される液状感光性樹脂組成物の製造方法であって、前記液状感光性樹脂組成物の原料物質を混合した後、中空糸膜フィルターを用いた濾過によって前記液状感光性樹脂組成物を得る濾過工程を含み、前記濾過工程において、濾過して得られた前記液状感光性樹脂組成物の総重量を濾過総重量として、濾過開始から濾過総重量の2%分が濾過される時点までの平均濾過速度をVa〔分/kg〕、濾過総重量の98%目から濾過終了までの、濾過総重量の2%分が濾過される時点の平均濾過速度をVb〔分/kg〕とした場合、0.05〔MPa〕以上、0.30〔MPa〕以下の加圧下で、下記式(イ)を満たすことを特徴とする、液状感光性樹脂組成物の製造方法。
(Vb―Va)/Va×100≦20 (イ)
[2]前記液状感光性樹脂組成物が、(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光酸発生剤と、(C)溶剤とを含有することを特徴とする、[1]に記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
[3]前記(A)アルカリ可溶性樹脂が、再沈工程を経てつくられたものであることを特徴とする、[2]に記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
[4]前記塗布が、インクジェット塗布であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
[5]前記液状感光性樹脂組成物が、前記濾過後に、予め洗浄されたポリエチレン容器に封入保存されるものである、[1]〜[4]のいずれかに記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
(Vb−Va)/Va×100≦20 (イ)
濾過工程の初期に得られたものから最後に得られたものまで、優れたパーティクル特性を有する、という効果を得られ、また更には、該液状感光性樹脂組成物が直径12インチ以上の半導体ウェハに塗布された際に、パーティクルの少ない塗布膜を得ることができる。特にインクジェットによって塗布された場合に、ジェットノズルの詰まりが少なく、塗布効率が向上する。
図1は、本発明を実現する製造方法の装置の一例を表す図である。本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光酸発生剤、(C)溶剤を含む液状感光性樹脂組成物の製造方法における濾過工程を実施するための装置は、(A)アルカリ可溶性樹脂と(B)光酸発生剤が(C)溶剤に溶解したワニス2を調合する調合槽1と、中空糸膜フィルター5と、前記調合槽1と前記中空糸膜フィルター5とをつなぐ導入管4とを備えている。
まず、調合槽1にて(A)アルカリ可溶性樹脂と(B)光酸発生剤を(C)溶剤に溶解し、ワニス2を得る。次いで、式(イ)を満たすように、調合槽1に0.05MPa以上0.30MPa以下の範囲で、加圧管3を通じて窒素またはドライエアー加圧を行い、ワニス2を導入管4(PFA=テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体製チューブ)を介して中空糸膜フィルター5に送輸して濾過し、濾液7として液状感光性樹脂組成物を得て、製品ボトル6(洗浄されたポリエチレン容器)に封入保存する。
本発明の液状感光性樹脂組成物の製造方法は、樹脂や感光材を溶剤に溶解して得たワニスを、規定のフィルターと条件下で濾過することで、フィルターの目詰まりが無く、パーティクル除去能力を維持しながら製造する方法である。半導体ウェハに塗布される液状感光性樹脂組成物中にパーティクル等が存在していると、デバイス不良の原因になるため、上記のようにフィルターでの濾過工程が必須であり、特に広塗布面積である12インチ以上の大型半導体ウェハに塗布するための液状感光性樹脂組成物を製造する場合や、更にはノズル詰まりを生じ易いインクジェット塗布機で塗布する液状感光性樹脂組成物を製造する場合にはフィルターでの濾過工程が尚更必須である。
12インチ以上の大型半導体ウェハに液状感光性樹脂組成物を塗布する場合、塗布面積が広くなり、塗布される液状感光性樹脂組成物の量が増えることで、塗布面のパーティクル出現個数が増え易くなり、塗布最中のインクジェット塗布機のノズル詰まりの確率も上昇するため、液状感光性樹脂組成物中のパーティクルの径と量は極力低く抑える必要がある。
μm以下が好ましい。孔径が0.2μmよりも大きいと、パーティクル除去効率が低下し、得られる液状感光性樹脂組成物のパーティクル特性が低下する。形態は、特に限定されるものではないが、カートリッジタイプのフィルターを用いることが、作業性、環境への配慮の点で好ましい。具体的には、住友スリーエム(株)社から販売されているナノシールドシリーズや(株)キッツマイクロフィルター社から販売されているポリフィックスシリーズなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
中空糸膜フィルターで濾過し、好ましくは、予め洗浄されたポリエチレン容器に保存することで、直径12インチ以上の半導体ウェハ用の、好ましくはインクジェット塗布機で塗布される、液状感光性樹脂組成物を得ることができる。
このようなポリアミド系樹脂としては、例えば下記一般式(1)の構造を有するポリアミド系樹脂を挙げることができる。
(X、Yは環状有機基を表す。R1は、水酸基または−O−R3を表し、mは0〜2の整数であり、同一でも異なっていてもよい。R2は、水酸基、カルボキシル基、−O−R3、−COO−R3から選ばれる1種の基を表し、nは0〜4の整数であり、同一であっても異なっていてもよい。ここでR3は炭素数1〜15の有機基である。但し、R1とし
て水酸基が無い場合は、R2の少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。また、R2としてカルボキシル基がない場合は、R1の少なくとも1つは水酸基でなければならない。pは、2〜300の整数である。
ここで、環状有機基とは、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環などを有する芳香族化合物基、または、ビスフェノール類、ピロール類、フラン類などを有する複素環式化合物基である。)
この一般式(1)の構造を有するポリアミド系樹脂を、例えば300〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、または両者の共重合体の耐熱性樹脂が得られる。
前記(B)光酸発生剤の含有量は、特に限定されないが、前記(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して2質量部以上40質量部以下が好ましく、5質量部以上25質量部以下が更に好ましい。
本発明における液状感光性樹脂組成物の室温における粘度は、特に限定されないが、10,000mPa・s以下が好ましく、更に好ましくは3,000mPa・s以下である
。粘度が10,000mPa.sよりも大きいと、濾過速度が遅くなって生産効率が低下し、更には式(イ)を満たすことが困難となる。
(C)溶剤の含有量は、特に限定されないが、該液状感光性樹脂組成物の室温における粘度が、前記粘度範囲に入る範囲で含有することができる。
濾過速度Va、Vbの範囲は、特に限定されないが、Va、Vbいずれも好ましくは1分/kg以上40分/kg以下であり、更に好ましくは4分/kg以上25分/kg以下である。1分/kgより小さいとパーティクル除去効率が低下し、40分/kgより大きいと生産効率が低下する。
[アルカリ可溶性樹脂(A−1)の合成]
温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えたガラス製釜に、
4,4’−オキシビスベンゾイックアシッドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールからなるジカルボン酸ジエステル(1772.8g(3.60モル))、イソフタル酸と1−ヒドロキシベンゾトリアゾールからなるジカルボン酸ジエステル(360.4g(0.90モル))、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(1465.0g(4.00モル))、3,3’−ジアミノ−ビフェニル−4,4’−ジオール(216.2g(1.00モル))、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(15400ml)を仕込み、窒素雰囲気下、室温で30分攪拌し、次いで液温80℃で7時間攪拌した。
更に、NMP(65ml)、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物(246.2g(1.50モル))の混合溶液を加え、さらに液温80℃で1時間攪拌した。
次いで、反応液を室温まで冷却した後に、濾過し、濾液を純水/イソプロパノール=3/1(体積比)の溶液300Lに投入して樹脂分を再沈せしめ、その沈殿物を遠心分離機で回収し、水で充分洗浄した後に真空下で乾燥し、アルカリ可溶性樹脂(A−1)を得た。必要なアルカリ可溶性樹脂(A−1)の量を得るまで、上記操作を繰り返した。
温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えたガラス製釜に2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(600.0g(1.64モル))、アセトン(8000ml)を仕込み、均一に溶解するまで攪拌した。
更に、アセトン(2000ml)、パラ−ニトロベンゾイルクロリド(248.0g(3.60モル))の溶液を、温度が20℃未満に保たれるように冷却しながら30分かけて滴下し、混合物を得た。滴下終了後、混合物の温度を40℃に加熱して2時間撹拌した。
次いで、そこに炭酸カリウム(600.0g(4.36モル))を徐々に添加してさらに40℃で2時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、18時間撹拌した。
撹拌終了後、室温まで冷却し、塩酸水溶液(37重量%)(適量)、純水(10000ml)を加え、pHが6.0〜7.0の範囲になるよう調整して、析出物を得た。
得られた析出物を濾集し、水で洗浄後に60〜70℃にて乾燥して、ビス−N,N’−(パラ−ニトロベンゾイル)ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの粗製固体を得た。
そして、温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えたガラス製釜に、得られたビス−N,N’−(パラ−ニトロベンゾイル)ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン粗製固体(1020.0g)、アセトン(6320.0g)、メタノール(3160.0g)を仕込み、50℃で攪拌して、完全に溶解させた後
に、50℃の純水(6000ml)を30分かけて徐々に加え、65℃まで加熱した。
その後室温まで徐々に冷却して、析出した結晶を濾集し、結晶を70℃にて乾燥を行うことで精製し、ビス−N,N’−(パラ−ニトロベンゾイル)ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを得た。
そして、得られたビス−N,N’−(パラ−ニトロベンゾイル)ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(400.0g)、5%パラジウム−炭素(20.0g)、酢酸エチル(3608.0g)をガラス製釜に入れて混合し、懸濁状態とした後に、水素ガスをパージし、50〜55℃に加熱しながら35分間振盪させて、還元反応を行った。反応終了後35℃まで冷却し、懸濁液に窒素をパージした。濾過により触媒を取り除いた後、濾液をエバポレーターにかけ、溶媒を蒸発させた。得られた固形物を90℃にて乾燥して、ビス−N,N’−(パラ−アミノベンゾイル)ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを得た。
次いで、50℃まで加温して、3時間撹拌した後に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(421.2g(3.56モル))、γ−ブチロラクトン(800.0ml)の混合溶液を加え、更に50℃で1時間撹拌した。
反応終了後室温まで冷却し、アルカリ可溶性樹脂(A−2)を得た。必要なアルカリ可溶性樹脂(A−2)の量を得るまで、上記操作を繰り返した。
温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えたガラス製釜に、3,3‘,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(742.5g(2.30モル))、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(610.5g(4.70モル))、γ−ブチロラクトン(3127.5g)を仕込み、混合して懸濁状態とした後に、ピリジン(352.5g(4.50モル))を加えて、25℃で10時間反応させた。
次に、γ−ブチロラクトン(4419.0g)を加え、更に、反応系を10℃以下に保ちながら、γ−ブチロラクトン(1234.0g)とジシクロヘキシルカルボジイミド(951.0g(4.60モル))からなる溶液を約20分間かけて滴下し、その後25℃で3時間反応を行った。
次いで、この反応溶液に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(414.5g(2.10モル))を加え、30℃で5時間反応を行った。
得られた反応混合物を濾過して、ジシクロヘキシルウレアを濾別したのち、濾液をメタノール/純水(3/1体積比)混合液300Lに投入して、樹脂を再沈させた。次に、沈殿物を濾集し、メタノールで洗浄後、48時間減圧乾燥することにより、目的のアルカリ可溶性樹脂(A−3)を得た。必要なアルカリ可溶性樹脂(A−3)の量を得るまで、上記操作を繰り返した。
温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えたガラス製釜に4,4’−オキシビスベンゾイックアシッドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールからなるジカルボン酸ジエステル(1772.8g(3.60モル))、イソフタル酸と1−ヒドロキシベンゾトリアゾールからなるジカルボン酸ジエステル(360.4g(0.90モル))、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(1465.0g(4.00モル))、3,3’−ジアミノ−ビフェニル−4,4’−ジオール(2
16.2g(1.00モル))、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(15400ml)を仕込み、窒素雰囲気下室温で30分攪拌した。その後、液温80℃で7時間攪拌した。
次いで、NMP(65ml)、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物(246.2g(1.50モル))からなる溶液を加え、1時間攪拌して反応させた。
次いで室温まで冷却させ、反応混合物を濾過して固形分を除去した後に、反応釜を減圧してγ―ブチロラクトンを除去することによって、濾液の粘度を950mPa・sに調製し、アルカリ可溶性樹脂γ−ブチロラクトン溶液(A−4)を得た。必要なアルカリ可溶性樹脂γ−ブチロラクトン溶液(A−4)の量を得るまで、上記操作を繰り返した。
[光酸発生剤(B−1)の合成]
<反応工程1>
温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えたガラス製反応釜フラスコに、式(P−1)で示されるフェノール(220.6g(0.52モル))、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロライド(343.8g(1.28モル)、アセトン(3200.0g)を仕込み、撹拌しながら溶解させた。
<反応工程2>
次に、反応溶液の温度が35℃以上にならないようウォーターバスで反応釜フラスコを冷やしながら、トリエチルアミン(141.4g(1.40モル))とアセトン(110.0g)の混合溶液を、徐々に滴下し、そのまま室温で3時間反応させた。
<反応工程3>
次いで、酢酸(19.2g(0.32モル))を添加し、さらに30分反応させた。
反応混合物を濾過した後、濾液を純水/酢酸(99/1体積比)混合液20Lに投入して再沈させ、沈殿物を遠心分離機で回収し、水で充分洗浄した後に真空下で乾燥して、式(B−1)で示される光酸発生剤(B−1)を得た。必要な光酸発生剤(B−1)の量を得るまで、上記操作を繰り返した。
(式中のQ1は、水素原子または式(Q1)で表される有機基であり、全Q1の80モル%が、式(Q1)で表される有機基である。)
表1の配合に従って、光酸発生剤(B−1)の合成の場合と同様に操作して、光酸発生剤(B−2)を得た。必要な光酸発生剤(B−2)の量を得るまで、上記操作を繰り返した。
(式中のQ2は、水素原子または式(Q2)で表される有機基であり、全Q2の75モル%が式(Q2)で表される有機基である。)
[ワニス1の調合]
フラスコに、アルカリ可溶性樹脂(A−1)(20000g)、光酸発生剤(B−1)(3600g)、2−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(1600g)、γ−ブチロラクトン(28000g)を混合し、室温で攪拌して溶解し、ワニス1を得た。25℃における粘度は、1032mPa・sだった。
表2の配合に従って、ワニス1の調合と同様に操作して、ワニス2〜4を得た。但し、ワニス3,4は、混合工程1で一旦溶解させてから混合工程2を実施した。
ワニス1を、中空糸膜フィルターカートリッジ1((株)キッツマイクロフィルター社製ポリフィックスF70シリーズ孔径0.1μm)を用いて、窒素で濾過圧力を0.18MPaにして濾過を行なった。濾過に際しては、洗浄されたポリエチレン容器にボトリングしていき、液状感光性樹脂組成物1kg毎の濾過所要時間を求めた所、濾過初期スタートからの液状感光性樹脂組成物1kg分(a部)の濾過所要時間は9.2分であった。その後、順に濾過を進めて、液状感光性樹脂組成物49kg目から50kg目の液状感光性樹脂組成物1kg分(b部)の濾過所要時間は9.8分であった。
(Vb−Va)/Va×100≒6.5
となり、下式(イ)を満たし、濾過工程のb部でも、濾過速度の低下はほとんど見られなかった。
(Vb−Va)/Va×100≦20 (イ)
得られた液状感光性樹脂組成物のパーティクル特性を評価した所、パーティクル個数は、a部は3個、b部は4個であり、いずれも良好結果を示した。結果を表3に示す。
<インクジェットノズル詰まり性>
得られた液状樹脂組成物のa部とb部それぞれ10mlを、インクジェット塗布機装着用の内径30umのノズルから、1μL/秒の速度で吐出し、ノズル詰まり有無を観察した。ノズルを交換しながら、各々n=5で実施し、ノズル詰まりが発生したノズル個数をカウントした。
<パーティクル特性>
得られた液状感光性樹脂組成物のa部とb部を、それぞれ12インチシリコンウエハーにスピンコーターまたはインクジェット塗布機を用いて塗布し、ホットプレートで120℃4分間ベークして約7μm厚の膜を得て、次にレーザーパーティクルカウンター((株)日立ハイテクノロジー社製LS−5000)を用いて、それぞれの膜内に存在する、直
径1μm以上のパーティクルの個数をカウントした。判断基準は、パーティクルの個数が10個以下の場合を良好結果とした。
表3の内容に従ってワニス種類と濾過圧力を設定し、実施例1と同様に操作して濾過を行って液状感光性樹脂組成物を得て、パーティクル特性の評価を行った。更に、実施例4,6,8,10の液状感光性樹脂組成物のa部、b部を用いて、実施例5,7,9,11として、インクジェットノズル詰まり評価も行った。
実施例2〜11の全てにおいて、上式(イ)を満たし、濾過工程のb部でも、濾過速度の低下がほとんど見らない、良好な結果を示した。
更に、実施例1と同様にしてパーティクル特性を評価した所、実施例2〜11の全てにおいて、a部、b部ともに、パーティクル個数は10個以下の良好結果を示した。結果を表3に示す。
フィルター種類を市販されているポリエチレン製カートリッジフィルター1(日本インテグリス(株)社製マイクロガードカートリッジフィルター孔径0.1μm)に変更し、実施例1と同様に操作して、表4の内容に従ってワニス種類と濾過圧力を設定し、濾過とパーティクル性能評価を行った。
比較例1〜4は、濾過工程b部で濾過速度の低下を生じ、上式(イ)を満たさなかった。
パーティクル特性を評価した所、比較例1,2ともに、パーティクル個数は、a部は10個以下だったが、b部は10個より多い不良結果を示した。比較例3は、a部、b部ともに、パーティクル個数は10個より多い不良結果を示した。
比較例3のワニスを用いて、比較例4として、インクジェットノズル詰まり評価も行ったところ、ノズル詰まりが発生した。
結果を表4に示す。
2 ワニス
3 加圧管
4 導入管
5 中空糸膜フィルター
6 製品ボトル
7 濾液
Claims (5)
- 直径12インチ以上の半導体ウェハに塗布される液状感光性樹脂組成物の製造方法であって、
前記液状感光性樹脂組成物の原料物質を混合した後、
中空糸膜フィルターを用いた濾過によって前記液状感光性樹脂組成物を得る濾過工程を含み、
前記濾過工程において、濾過して得られた前記液状感光性樹脂組成物の総重量を濾過総重量として、濾過開始から濾過総重量の2%分が濾過される時点までの平均濾過速度をVa〔分/kg〕、濾過総重量の98%目から濾過終了までの、濾過総重量の2%分が濾過される時点の平均濾過速度をVb〔分/kg〕とした場合、0.05〔MPa〕以上、0.30〔MPa〕以下の加圧下で、下記式(イ)を満たすことを特徴とする、液状感光性樹脂組成物の製造方法。
(Vb―Va)/Va×100≦20 (イ) - 前記液状感光性樹脂組成物が、(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光酸発生剤と、(C)溶剤とを含有することを特徴とする、請求項1に記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
- 前記(A)アルカリ可溶性樹脂が、再沈工程を経てつくられたものであることを特徴とする、請求項2に記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
- 前記塗布が、インクジェット塗布であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
- 前記液状感光性樹脂組成物が、前記濾過後に、予め洗浄されたポリエチレン容器に封入保存されるものである、請求項1〜4のいずれかに記載の液状感光性樹脂組成物の製造方法。
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