JP2015009625A - ガス発生器 - Google Patents
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Abstract
【課題】下部側シェルと樹脂成形部の間の気密性をより確実に確保することのできる簡素な構成のガス発生器を提供することを目的とする。【解決手段】ディスク型ガス発生器は、ハウジング、点火器、ガス発生剤、フィルタを備える。ハウジングには、ガス噴出口が設けられた短尺円筒状の周壁部と、周壁部より径方向内側にハウジングの底板部内面に段差状に形成された底板部側端壁部、またはハウジングの天板部内側に段差状に形成された天板部側端壁部を備えている。フィルタの径方向外側の一端部が、上記底板部側端壁部および底板部、または上記天板部側端壁部および天板部によって支持されていることにより、フィルタとハウジングとの間の隙間からスラグが流出することを確実に防止することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、乗員保護装置に組み込まれるガス発生器に関し、特に自動車に装備されるエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されているものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張および展開させることにより、エアバッグがクッションとなって乗員の体を受け止めるものである。
ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時にコントロールユニットからの通電によって点火器を発火させ、点火器において生じる火炎によりガス発生剤を燃焼させて多量のガスを瞬時に発生させ、これによりエアバッグを膨張および展開させる機器である。なお、エアバッグ装置は、たとえば自動車のステアリングホイールやインストゥルメントパネル等に装備される。
また、ガス発生器には、種々の構造のものが存在するが、特にステアリングホイール等に装備される運転席側エアバッグ装置に好適に利用されるガス発生器として、いわゆるディスク型ガス発生器がある。一般に、ディスク型ガス発生器は、軸方向の端部が閉塞された短尺円筒状のハウジングを有し、ハウジングの周壁にガス噴出口が設けられるとともにハウジングの内部にガス発生剤や点火器、フィルタ等が収容されてなるものである。
このうちフィルタは、ガス発生剤が収容された燃焼室を径方向に取り囲むように配置され、燃焼室にて発生したガス中に含まれる固体成分であるスラグを捕集することで除去する除去手段として機能するとともに、当該ガスが内部を通過することによってガス温度を低下させる冷却手段としても機能する。
そして、ディスク型ガス発生器において、何ら対策を講じていない場合には、作動時においてフィルタとハウジングとの間の隙間から燃焼室にて発生したガスが一部フィルタを通過せずに流出してしまい、ガス噴出口からガスが噴出してしまうおそれがあることが知られている。このような隙間からのガスの流出が生じた場合には、所望の出力特性が得られないばかりでなく、ガスが十分に冷却されなかったり、ガス発生器から噴出されるガス中に多くのスラグが含まれてしまったりする問題が生じる。
上述の隙間からのガスの流出を防止するために、一般的にディスク型ガス発生器においては、燃焼室を規定するフィルタの内周面とハウジングの内面を沿うように金属製の流出防止部材を配置し、当該流出防止部材をフィルタの内周面とハウジングの内面とのそれぞれに圧接させる構成が採用されている。(たとえば特開平10−287197号公報(特許文献1)参照)
上述した特許文献1に開示のガス発生器にあっては、流出防止のためだけに流出防止部材を使用するため、部品点数が増え、組立工数も増加する懸念がある。
したがって本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたものであり、流出防止部材を使用しない場合にも、フィルタとハウジングとの間の隙間からガスが流出することをより確実に防止することのできる簡素な構成のガス発生器を提供することを目的とする。
本発明に基づくガス発生器は、ハウジングと、点火器と、フィルタとを備えている。ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含んでいる。上記点火器は、上記燃焼室に面するように上記ハウジング底板部に組付けられている。上記フィルタは、上記ハウジングの内側に配設された中空略円筒状の部材からなる。上記ハウジングは、ガス噴出口が設けられた短尺円筒状の周壁部と、周壁部より径方向内側にハウジングの底板部内面に段差状に形成された底板部側端壁部、またはハウジングの天板部内側に段差状に形成された天板部側端壁部を備えている。上記フィルタの径方向外側の一端部が、上記底板部側端壁部および底板部、または上記天板部側端壁部および天板部によって支持されている。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記周壁部と上記フィルタの間に間隙を有していることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記フィルタの径方向外側のハウジングの底板部側端部が上記底板部側端壁部および底板部によって支持されており、上記フィルタの径方向外側のハウジングの天板部側端部が上記天板部側端壁部及び天板部によって支持されていることが好ましい。
本発明によれば、フィルタとハウジングとの間の隙間からガスが流出することを確実に防止することのできる簡素な構成のガス発生器とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、自動車のステアリングホイール等に装備されているエアバッグ装置に組み込まれるディスク型ガス発生器に本発明を適用したものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一または共通する部分に図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さないこととする。
(実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aは、軸方向の両端が閉塞された外形が短尺円筒状のハウジングを有しており、このハウジングの内部に各種の構成部品としての保持部30、点火器40、カップ状部材50、伝火薬56、ガス発生剤61、フィルタ90等が収容されることで構成されている。また、ハウジングの内部には、上述した構成部品のうちガス発生剤61が主として収容された燃焼室60が位置している。
図1に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aは、軸方向の両端が閉塞された外形が短尺円筒状のハウジングを有しており、このハウジングの内部に各種の構成部品としての保持部30、点火器40、カップ状部材50、伝火薬56、ガス発生剤61、フィルタ90等が収容されることで構成されている。また、ハウジングの内部には、上述した構成部品のうちガス発生剤61が主として収容された燃焼室60が位置している。
短尺略円筒状のハウジングは、下部側シェル10と上部側シェル20とを含んでいる。下部側シェル10および上部側シェル20のそれぞれは、金属製の部材をプレス加工することによって形成されたプレス成形品からなる。
下部側シェル10および上部側シェル20は、それぞれが有底略円筒状に形成されており、これらの開口面同士が向き合うように組み合わされて接合されることによってハウジングが構成されている。下部側シェル10は、底板部11と周壁部12とを有しており、さらに周壁部より径方向内側でハウジングの底板部内面に段差状に形成された底板部側端壁部16を有している。上部側シェル20は、天板部21と周壁部22とを有しており、さらに周壁部より径方向内側でハウジングの天板部内側に段差状に形成された天板部側端壁部17を有している。これにより、ハウジングの軸方向の端部は、天板部21と底板部11とによって閉塞されている。なお、下部側シェル10と上部側シェル20との接合には、電子ビーム溶接やレーザー溶接、摩擦圧接等が好適に利用できる。
図1に示すように、下部側シェル10の底板部11の中央部には、天板部21側に向かって突出するように突状筒部13が設けられており、これにより下部側シェル10の底板部11の中央部には、窪み部14が形成されている。突状筒部13は、上述した保持部30を介して点火器40が固定されている部位であり、窪み部14は、保持部30に雌型コネクタ部34を設けるためのスペースとなる部位である。
突状筒部13は、有底略円筒状に形成されており、その天板部21側に位置する軸方向端部には、平面視楕円形状の開口部15が設けられている。当該開口部15は、点火器40の一対の端子ピン42が挿通される部位である。
下部側シェル10は、上述したように金属製の部位をプレス加工することによって製作されている。具体的には、下部側シェル10は、たとえば上型および下型からなる一対の金型を用いて一枚の金属製の板状部材を上下方向からプレスすることにより、図示する如くの形状に形成されることで製作される。
ここで、下部側シェル10を構成する金属製の板状部材としては、たとえばプレス前の板厚が概ね1.5mm以上3.0mm以下のステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金からなる金属板が利用され、好適には440MPa以上780MPa以下の引張応力が加印された場合にも破断等の破損が生じないいわゆる高張力鋼板が好適に利用される。なお、プレス後の板厚としては、その最も薄肉の部位の厚みが概ね1.0mm以上とされることが好ましい。また、プレス加工としては、熱間鍛造で行われてもよいし冷間鍛造で行われてもよいが、寸法精度の向上の観点から、より好適には冷間鍛造で行われる。
上部側シェル20は、上述したように金属製の部材をプレス加工することによって製作されている。具体的には、上部側シェル20は、たとえば上型および下型からなる一対の金型を用いて一枚の金属製の板状部材を上下方向からプレスすることにより、図示する如くの形状に成形されることで製作される。上述した下部側シェルの場合と同様に、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等からなる金属板が利用可能である。
図1に示すように、点火器40は、火炎を発生させるための点火装置であり、点火部41と、上述した一対の電子ピン42とを備えている。点火部41は、その内部に、作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体とを含んでいる。一対の端子ピン42は、点火薬を着火させるために点火部41に接続されている。
より詳細には、点火部41は、カップ状に形成されたスクイブカップと、当該スクイブカップの開口端を閉塞し、一対の端子ピン42が挿通されてこれを保持する基部とを備えており、スクイブカップ内に挿入された一対の端子ピン42の先端を連結するように抵抗体(ブリッジワイヤ)が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に近接するようにスクイブカップ内に点火薬が装填された構成を有している。
ここで、抵抗体としては一般にニクロム線等が利用され、点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。なお、上述したスクイブカップおよび基部は、一般に金属製またはプラスチック製である。
衝突を検知した際には、端子ピン42を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収容しているスクイブカップを破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器40が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。
点火器40は、突状筒部13に設けられた開口部15に端子ピン42が挿通するように下部側シェル10の内側から挿入された状態で底板部11に取付けられている。具体的には、底板部11に設けられた突状筒部13の周囲には、樹脂成形部からなる保持部30が設けられており、点火器40は、当該保持部30によって保持されることにより、底板部11に固定されている。
ここで、突状筒部13に設けられた開口部15の大きさは、点火器40の最大外形部分である点火部41の外形よりも小さく構成されている。このように構成することにより、万が一保持部30に予期せぬ破損が生じた場合であっても、後述する燃焼室60の内圧の上昇を受けて点火器40が当該開口部15を通過してハウジングの外部に飛び出てしまうことを防止でき、ガス発生器1Aの安全な動作が確保されることになる。
保持部30は、型を用いた射出成形(より特定的にはインサート成形)によって形成されるものであり、下部側シェル10の底板部11に設けられた開口部15を経由して底板部11の内面の一部から外面の一部にまで達するように絶縁性の流動性樹脂材料を底板部11に付着させてこれを固化させることによって形成されている。
点火器40は、保持部30の成形の際に、開口部15に端子ピン42が挿通するように下部側シェル10の内側から挿入された状態とされ、この状態において点火器40と下部側シェル10との間の空間を充填するように上述した流動性樹脂材料が流し込まれることにより、保持部30を介して底板部11に固定される。
射出成形によって形成される保持部30の原料としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料が好適に選択されて利用される。その場合、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂に限らず、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアセタール樹脂等に代表される熱可塑性樹脂を利用することも可能である。これら熱可塑性樹脂を原材料として選択する場合には、成形後において保持部30の機械的強度を確保するためにこれら樹脂材料にガラス繊維等をフィラーとして含有させることが好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂のみで十分な機械的強度が確保できる場合には、上述の如くのフィラーを添加する必要はない。
保持部30は、内部被覆部31、外部被覆部32および連結部33のそれぞれの底板部11側の表面において底板部11に固着している。また、保持部30は、点火器40の点火部41の下方端寄りの部分の側面および下面と、点火器40の端子ピン42の上方端寄りの部分の表面とにそれぞれ固着している。これにより、開口部15は、端子ピン42と保持部30とによって完全に埋め込まれた状態となり、当該部分におけるシール性が確保されることで燃焼室60の気密性が確保されている。
なお、保持部30の内側被覆部31は、底板部11に設けられた突状筒部13の軸方向端部のみを覆うように設けられており、これにより突状筒部13のハウジングの内面に位置する外周面は、保持部30によって覆われずに露出した状態となっている。
保持部30の外側被覆部32の外部に面する部分には、雌型コネクタ部34が形成されている。この雌型コネクタ部34は、点火器40とコントロールユニット(不図示)とを結線するためのハーネスの雄型コネクタ(不図示)を受け入れるための部位であり、下部側シェル10の底板部11に設けられた窪み部14内に位置している。この雌型コネクタ部34内には、点火器40の端子ピン42の下方端寄りの部分が露出して配置されている。雌型コネクタ部34には、雄型コネクタが挿し込まれ、これによりハーネスの芯線と端子ピン42との電気的導通が実現される。
また、保持部30によって覆われることとなる部分の底板部11の表面の所定位置に予め接着剤層が設けられてなる下部側シェル10を用いて上述した射出成形を行うことをしてもよい。当該接着剤層は、上記底板部11の所定位置に予め接着剤を塗布してこれを硬化させておくことにより、その形成が可能である。
このようにすれば、底板部11と保持部30との間に硬化した接着剤層が位置することになるため、樹脂成形部からなる保持部30により強固に底板部に固着させることが可能になる。したがって、射出成形後において、底板部11に対して保持部30が相対的に回転してしまうことが未然に防止される。また、底板部11に設けられた開口部15を囲うように上記接着剤層を周方向に沿って環状に設けることとすれば、当該部分においてより高いシール性を確保することも可能となる。
ここで、底板部11に予め塗布しておく接着剤としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料を原料として含むことが好適に利用され、たとえばシアノアクリレート系樹脂やシリコーン系樹脂を原料として含むものが特に好適に利用される。なお、上述の樹脂材料以外にも、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂、アクリロニトリルスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶ポリマー、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム等を含むものが、上述した接着剤として利用可能である。
また、接着剤を塗布する位置は特に限定されるものではないが、たとえば底板部11の突状筒部13が形成された部分における外面(すなわち、保持部30の外側被覆部32によって覆われる部分の底板部11の表面)の全面あるいはその一部のみとしたり、底板部11の突状筒部13が形成された部分における内面(すなわち、保持部30の内側被覆部31によって覆われる部分の底板部11の表面)の全面あるいはその一部のみとしたりすることができ、さらには保持部30によって覆われる部分の底板部11の表面の全面とすることもできる。
なお、点火器40として、点火部41を構成するスクイブカップおよび基部が、金属製の部材にて構成されたものを使用する場合には、保持部30によって覆われることとなる部分の点火器40の表面の所定位置に予め接着剤を塗布することで接着剤層を設けておいてもよい。このように構成すれば、上述した底板部11に接着剤層を予め設けた場合と同様に、点火器40を保持部30により強固に固着させることが可能になり、当該部分においてより高いシール性を確保することが可能になる。
また、本実施の形態においては、保持部30の形成に際して、保持部30が点火器40と下部側シェル10と一体化されるように構成した場合を例示したが、保持部30の成形に際して、保持部30が下部側シェル10とのみ一体化されるようにし、成形後の保持部30に対して点火器40がたとえば嵌め込み等によって組付けられるように構成してもよい。その場合には、保持部30が下部側シェル10に対してのみ固着することになるため、保持部30と点火器40との間のシール性がこれのみでは確保されないことになるが、当該部分にOリングを配置する等、適宜のシール処理を施せば、十分なシール性を確保することが可能になる。
底板部11には、突状筒部13、保持部30および点火器40を覆うようにカップ状部材50が組付けられている。カップ状部材50は、底板部11側の端部が開口した略円筒形状を有しており、内部に伝火薬56が収容された伝火室55を含んでいる。カップ状部材50は、その内容に設けられた伝火室55が点火器40の点火部41に面することとなるように、ガス発生剤61が収容された燃焼室60内に向けて突出して位置するように配置されている。
図1に示すように、カップ状部材50は、上述した伝火室55を規定する頂壁部51および側壁部52と、側壁部52の開口端側の部分から径方向外側に向けて延設された第1延設部53とを有している。第1延設部53は、下部側シェル10の底板部11の内底面に沿って延びるように形成されている。具体的には、第1延設部53は、突状筒部13が設けられた部分およびその近傍における底板部11の内底面の形状に沿うように曲成された形状を有しており、その径方向外側の部分にフランジ状に突出する先端部54を含んでいる。
カップ状部材50は、頂壁部51および側壁部52のいずれも開口を有しておらず、その内部に設けられた伝火室55を取り囲んでいる。このカップ状部材50は、点火器40が作動することによって伝火薬56が着火された場合に伝火室55の圧力上昇や発生した熱の伝導に伴って破裂または溶融するものであり、その機械的強度は比較的低いものが使用される。
そのため、カップ状部材50としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属製の部材や、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアセタール樹脂に代表される熱可塑性樹脂等の樹脂製の部材からなるものが好適に利用される。
なお、カップ状部材50としては、このようなものの他にも、鉄や銅等に代表されるような機械的強度の高い金属製の部材からなり、その側壁部52に開口を有し、当該開口を閉塞するようにシールテープが貼付されたもの等を利用することも可能である。
伝火室55に充填された伝火薬56は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火され、燃焼することによって熱粒子を発生する。伝火薬56としては、ガス発生剤61を確実に燃焼開始させることができるものであることが必要であり、一般的には、B/KNO3等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物などが用いられる。伝火薬56は、粉状のものや、バインダによって所定の形状に成型されたもの等が利用される。バインダによって成型された伝火薬56の形状としては、たとえば顆粒状、円柱状、シート状、球状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット状など種々の形状がある。
下部側シェル10および上部側シェル20からなるハウジングの内部の空間のうち、上述のカップ状部材50が配置された部分を取り巻く空間には、ガス発生剤61が収容される燃焼室60が位置している。具体的には、上述したように、カップ状部材50は、ハウジングの内部に形成された燃焼室60内に突出して配置されており、このカップ状部材50の側壁部52の外表面に面する部分に設けられた空間が燃焼室60として構成されている。
また、燃焼室60をハウジングの径方向に取り巻く空間には、ハウジングの内周に沿ってフィルタ90が配置されている。フィルタ90は、円筒状の形状を有しており、その中心軸がハウジングの中心軸と実質的に合致するように配置されることにより、ガス発生剤61が収容された燃焼室60を径方向において取り囲んでいる。
ガス発生剤61は、点火器40が作動することによって生じた熱粒子によって着火され、燃焼することによってガスを発生させる薬剤である。ガス発生剤61としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてガス発生剤61が形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩や、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロキシタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用される。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用される。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用される。
ガス発生剤61の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱体のものでは、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、ガス発生器1Aが組み込まれるエアバッグ装置の使用に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤61の形状の他にもガス発生剤61の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
フィルタ90は、たとえばステンレス鋼や鉄鋼等の金属線材を巻き回して焼結したものや、金属線材を編み込んだ鋼材をプレス加工することによって押し固めたもの等が好適に利用される。ここで、鋼材としては、具体的にはメリヤス編みの金網や平織りの金網、クリンプ織りの金属線材の集合体等が利用される。
フィルタ90は、燃焼室60にて発生したガスが、このフィルタ90中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれる固形成分であるスラグを除去する除去手段としても機能する。したがって、ガスを十分に冷却し、かつスラグが外部に放出されないようにするためには、燃焼室60内にて発生したガスが確実にフィルタ90中を通過するようにすることが必要である。
フィルタ90の径方向外側の一端部が、下部側シェル10の底板部側端壁部16および底板部11に支持されている。さらに、フィルタ90の径方向外側の他端部が、上部側シェル20の天板部側端壁部17および天板部21に支持されている。
この下部側シェル10の底板部側壁端部16は、下部側シェル10の底板部側の内面に段差状に形成されている。底板部側壁端部16は、フィルタ90の径方向外側における底板側の端部を支持するように、下部側シェル10の底板部11の一部に、ハウジングを変形ないし加工させて、突起部、段部又は曲折部を形成することで設けられている。さらに、底板部側壁端部16は環状に形成されているため、フィルタ90が径方向外側に局所的に変形することを有効に防止でき、さらに周方向全面に渡ってバイパス防止機能を効果的に奏することが可能となる。さらに、このように構成することにより、適切にフィルタ90の位置決めがなされる。
このような底板部側壁端部16を設ける手法としては、プレス加工によって下部側シェル10を燃焼室側に屈曲させてハウジングに段部を形成する方法や、切削加工によって下部側シェル10に突起ないし段部を形成する方法を適用することができる。また、プレス加工、切削加工だけでなく、鋳造、鍛造などによって形成することもできる。ここで、底板部側壁端部16が設けられた場合において、底板部側端壁部16の形成部分の径方向内側部分と径方向外側部分において、略平面状となるように下部側シェル10が成形されていることが好ましい。
ここで、プレス加工等の方法によって突起部、段部又は曲折部を形成することによって、作動時において、フィルタより外側が変形することが防止され、フィルタの内側においても変形が抑制される。
このような底板部側壁端部16を設ける手法としては、プレス加工によって下部側シェル10を燃焼室側に屈曲させてハウジングに段部を形成する方法や、切削加工によって下部側シェル10に突起ないし段部を形成する方法を適用することができる。また、プレス加工、切削加工だけでなく、鋳造、鍛造などによって形成することもできる。ここで、底板部側壁端部16が設けられた場合において、底板部側端壁部16の形成部分の径方向内側部分と径方向外側部分において、略平面状となるように下部側シェル10が成形されていることが好ましい。
ここで、プレス加工等の方法によって突起部、段部又は曲折部を形成することによって、作動時において、フィルタより外側が変形することが防止され、フィルタの内側においても変形が抑制される。
この下部側シェル10の内面に形成された底板部側壁端部16は、ガス発生器の作動時において、フィルタの端部を密着ないし支持して、フィルタ90の端面と、これに接する下部側シェル10の底板部11及び底板部側壁端部16とにおけるガスの通過を防止するものとして形成されている。これにより、ガス発生器組立時におけるフィルタの位置決めや、ガス発生器組立後におけるフィルタの固定、ガス発生器作動時におけるガスのショートパスを下部側シェル10が発生したガスによって変形した場合においても、効果的に防止することができる。
前記フィルタ90は、その外周面の一端部を、例えば、底板部11及び底板部側壁端部16との間における段部の内面に密着させて支持することができる。この場合、下部側シェル10の段部内面にフィルタの外周面を密着させることにより、フィルタ90の端部とこれに接する下部側シェル10の内面間とにおいて、ガス発生剤の燃焼により生じたガスが通過することを防止することができる。この場合、下部側シェル10の周壁部とフィルタ90との間には空隙を設けるように配置することが好ましい。このように配置すれば、フィルタ90の外側に存在する間隙により、この間隙がガスの流路となって機能し、フィルタ90の全面を利用することが可能となる。例えば、下部側シェル10の底部と周壁部の連接部をプレス加工により変形させて、当該間隙が生じるように下部側シェル10の周壁部から一定距離に至るまで加工を施して、段部の形状として形成させることができる。このような間隙を設ける形成方法としては、下部側シェル10の周壁部から一定距離をあけて、突起を切削加工で設けることにより形成する方法でも構わないし、周壁部内面が底板部から下部側シェル10の開口端に向かって径方向外側に広がって傾斜するものとして形成することもできる。
下部側シェル10の周壁部と、底板部との間に底板部側壁端部16を形成し、この底板部側壁端部16の内面にフィルタの外周面の一端部を密着することができる。これにより、ガス発生器組立時におけるフィルタの位置決めや、ガス発生器組立後におけるフィルタの固定、ガス発生器作動時におけるガスのショートパスを下部側シェル10が発生したガスによって変形した場合においても、効果的に防止することができる。
上部側シェル20の天板部側壁端部17は、上部側シェル20の天板部側の内面に段状に形成されている。天板部側壁端部17は、フィルタ90の径方向外側における天板側の端部を支持するように、上部側シェル20の天板部21の一部に、ハウジングを変形ないし加工させて、突起部、段部又は曲折部を形成することで設けられている。天板部側端壁部17は環状に形成されているため、フィルタ90が径方向外側に局所的に変形することを有効に防止でき、さらに周方向全面に渡ってバイパス防止機能を効果的に奏することが可能となる。さらに、このように構成することにより、適切にフィルタ90の位置決めがなされる。
このような天板部側壁端部17を設ける手法としては、プレス加工によって上部側シェル20を燃焼室側に屈曲させてハウジングに段部を形成する方法や、切削加工によって上部側シェル20に突起ないし段部を形成する方法を適用することができる。また、プレス加工、切削加工だけでなく、鋳造、鍛造などによって形成することもできる。ここで、天板部側壁端部17が設けられた場合において、天板部側端壁部17の形成部分の径方向内側部分と径方向外側部分において、略平面状であるように上部側シェル20が成形されていることが好ましい。
ここで、プレス加工等の方法によって突起部、段部又は曲折部を、上部側シェル20を変形させることにより形成することによって、作動時において、フィルタより外側が変形することが防止され、フィルタ90の内側においても変形が抑制される。
このような天板部側壁端部17を設ける手法としては、プレス加工によって上部側シェル20を燃焼室側に屈曲させてハウジングに段部を形成する方法や、切削加工によって上部側シェル20に突起ないし段部を形成する方法を適用することができる。また、プレス加工、切削加工だけでなく、鋳造、鍛造などによって形成することもできる。ここで、天板部側壁端部17が設けられた場合において、天板部側端壁部17の形成部分の径方向内側部分と径方向外側部分において、略平面状であるように上部側シェル20が成形されていることが好ましい。
ここで、プレス加工等の方法によって突起部、段部又は曲折部を、上部側シェル20を変形させることにより形成することによって、作動時において、フィルタより外側が変形することが防止され、フィルタ90の内側においても変形が抑制される。
この上部側シェル20の内面に形成された天板部側壁端部17は、ガス発生器の作動時において、フィルタの端部を密着ないし支持して、フィルタ90の端面と、これに接する上部側シェル20の天板部21及び天板部側壁端部17とにおけるガスの通過を防止するものとして形成されている。
前記フィルタ90は、その外周面の一端部を、例えば、天板部21及び天板部側壁端部17との間における段部の内面に密着させて支持することができる。この場合、上部側シェル20の段部内面にフィルタの外周面を密着させることにより、フィルタ90の端部とこれに接する上位側シェル20の内面間とにおいて、ガス発生剤の燃焼により生じたガスが通過することを防止することができる。この場合、上部側シェル20の周壁部とフィルタ90との間には空隙を設けるように配置することが好ましい。このように配置すれば、フィルタ90の外側に存在する間隙により、この間隙がガスの流路となって機能し、フィルタ90の全面を利用することが可能となる。例えば、上部側シェル20の天板部と周壁部の連接部をプレス加工により変形させて、当該間隙が生じるように上部側シェル20の周壁部から一定距離に至るまで加工を施して、段部の形状として形成させることができる。このような間隙を設ける形成方法としては、上部側シェル20の周壁部から一定距離をあけて、突起を切削加工で設けることにより形成する方法でも構わないし、周壁部内面が底板部から上部側シェル20の開口端に向かって径方向外側に広がって傾斜するものとして形成することもできる。
上部側シェル20の周壁部と、天板部との間に天板部側壁端部17を形成し、この天板部側壁端部17の内面にフィルタの外周面の一端部を密着することができる。これにより、ガス発生器組立時におけるフィルタの位置決めや、ガス発生器組立後におけるフィルタの固定、ガス発生器作動時におけるガスのショートパスを上部側シェル20が発生したガスによって変形した場合においても、効果的に防止することができる。
フィルタ90に対面する部分の上部側シェル20の周壁部22には、ガス噴出口23が複数設けられている。このガス噴出口23は、フィルタ90を通過したガスをハウジングの外部に導出するためのものである。上部側シェル20の周壁部22のフィルタ90側に位置する主面には、上記ガス噴出口23を閉塞するようにシールテープ24が貼付されている。このシールテープ24としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が利用される。これにより、燃焼室60の気密性が確保されている。さらに、フィルタ90と下部側シェル10の周壁部との間には間隙25が設けられている。
燃焼室60の上部側シェル20の天板部21側の端部には、燃焼室60に収容されたガス発生剤に接触するようにクッション材85が配置されている。このクッション材85は、成型体からなるガス発生剤61が振動等によって粉砕されることを防止する目的で設けられるものであり、好適にはセラミックスファイバの成型体や、発泡樹脂(たとえば発砲シリコン等)が利用される。
次に図1を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの動作について説明する。
本実施の形態におけるガス発生器1Aが搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて別途設けられたコントロールユニットからの通電によって点火器40が作動する。伝火室55に収容された伝火薬56は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火されて燃焼し、多量の熱粒子を発生させる。この伝火薬56の燃焼によってカップ状部材50は破裂または溶融し、上述の熱粒子が燃焼室60へと流れ込む。
流れ込んだ熱粒子により、燃焼室60に収容されたガス発生剤61が着火されて燃焼し、多量のガスを発生させる。燃焼室60にて発生したガスは、フィルタ90の内部を通過し、その際、フィルタ90によって熱が奪われて冷却されるとともに、ガス中に含まれるスラグがフィルタ90によって除去されてハウジングの外周縁部に流れ込む。
ハウジングの内圧の上昇に伴い、上部側シェルのガス噴出口23を閉塞していたシールテープ24による封止が破られ、ガス噴出口23を介してガスがハウジングの外部へと噴出される。噴出されたガスは、ガス発生器1Aに隣接して設けられたエアバッグの内部に導入され、エアバッグを膨張および展開する。
ここで、本願発明のガス発生器が、作動時において流出防止作用を奏する理由を図3に基づいてより詳細に説明する。
ガス発生器の作動時において、ガス発生剤が着火されて燃焼する時に、フィルタは発生したガスの圧力により軸方向に変形する。その際、フィルタの外周面端部がハウジングの段差状に形成された底板部側壁端部によって支持ないし当接されている。そのため、軸方向にはハウジングが大きな変形を起こすが、ハウジングの径方向はさほど変形を起こさない。さらに、径方向外側へ作用する圧力によって、フィルタからハウジングへ向かって圧力が加わる結果、当該圧力によってフィルタとハウジングが密着して接するようになる。このように、適度な圧力をもって密着することになることで、流出防止効果がより向上する。
その上、このようにフィルタが変形されて、適度な圧力をもって下部側シェルに密着することになるため、残渣がフィルタの端部から流出することも効果的に防ぐことが可能となる。
フィルタにおいても、発生したガスの圧力により変形するが、上記底板部側壁端部によって変形が規制されるため、過度な変形が抑制されることとなる。
その上、このようにフィルタが変形されて、適度な圧力をもって下部側シェルに密着することになるため、残渣がフィルタの端部から流出することも効果的に防ぐことが可能となる。
フィルタにおいても、発生したガスの圧力により変形するが、上記底板部側壁端部によって変形が規制されるため、過度な変形が抑制されることとなる。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Aとすることにより、ガス発生器1Aの作動時においてフィルタ90と、上記底板部側壁端部が密着することで、発生したガスのバイパスを効果的に防ぐことが可能となり、上部側シェルが変形しても残渣を防ぐことが十分可能となるため、流出防止部材の使用が不要となり、ガス発生器の軽量化が測れるとともに、部品点数を削減でき、組み立ての簡素化を図ることが可能となる。
このように、今回開示した上記各実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A ガス発生器、10下部側シェル、11 底板部、12 周壁部、13 突状筒部、14 窪み部、15 開口部、16 底板部側端壁部、17 天板部側端壁部、20 上部側シェル、21 天板部、22 周壁部、23 ガス噴出口、24 シールテープ、25 間隙、30 保持部、31 内側被覆部、32 外側被覆部、33 連結部、34 雌型コネクタ部、40 点火器、 41 点火部、42 端子ピン、50 カップ状部材、51 頂壁部、52、側壁部、53 第1延設部、55 伝火室、56 伝火薬、 60 燃焼室、61 ガス発生剤、85 クッション材、90 フィルタ
Claims (4)
- 軸方向の端部を閉塞する天板部および底板部と、ガス噴出口が設けられた周壁部とを含み、内部に収容空間を有する短尺筒状のハウジングと、
前記収容空間に配置され、前記ガス発生剤が燃焼することで発生したガスを冷却するためのフィルタと、
前記底板部に組付けられ、前記ガス発生剤を燃焼させるための点火器とを備え、
前記周壁部より径方向内側にハウジングの底板部内面に段差状に環状で形成された底板部側端壁部、またはハウジングの天板部内側に段差状に環状で形成された天板部側端壁部を備え、
前記フィルタの径方向外側の一端部が、前記底板部側端壁部および底板部、または前記天板部側端壁部および天板部によって支持されている、ガス発生器。 - 前記周壁部と前記フィルタの間に間隙を有する、請求項1に記載のガス発生器。
- 前記フィルタの径方向外側のハウジングの底板部側端部が前記底板部側端壁部および底板部によって支持されており、前記フィルタの径方向外側のハウジングの天板部側端部が前記天板部側端壁部及び天板部によって支持されている、請求項1に記載のガス発生器。
- 前記周壁部と前記フィルタの間に間隙を有する、請求項3に記載のガス発生器。
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