JP2018075887A - ガス発生器、及び、ガス発生器の遠隔給電システム - Google Patents

ガス発生器、及び、ガス発生器の遠隔給電システム Download PDF

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英幸 小池
Hideyuki Koike
英幸 小池
中野 智之
Tomoyuki Nakano
智之 中野
宰 高原
Tsukasa Takahara
宰 高原
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Abstract

【課題】車両などへの取り付けと取り外しとが容易なガス発生器、及び、該ガス発生器へ遠隔給電するためのシステムを得る。【解決手段】ガス発生器100は、軸方向の両端が閉塞された短尺略円筒状のハウジングを有し、このハウジングの内部に設けられた燃焼室内に、保持部30、点火器40、カップ状部材50、伝火薬56、ガス発生剤61、下側保持部材62、上側保持部材63、クッション材64、受電部80等が収容されることで構成されている。保持部30の外側被覆部32の内部には、受電部80が埋設されている。この受電部80は、一端が端子ピン42に接続され、他端が端子ピン43に接続された導電性の巻コイルであり、下部側シェル10の底板部11に設けられた窪み部14内に位置している。給電部101は、導電性の巻コイルであり、一端が電源102に接続され、他端がスイッチ部103に接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の安全装置に用いられるガス発生器に関し、特に、エアバッグ展開に用いられるガス発生器と、該ガス発生器へ遠隔給電するためのシステムと、に関する。
自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を保護するため、急速にエアバッグを膨張展開させるガス発生器は、ステアリングホイール内又はインストルメントパネル内に装着されたエアバッグモジュールに組み込まれている。
従来から、例えば、下記特許文献1に記載されているように、一方の端部が開口しているカップ体と、その開口部を封じる塞栓をそなえ、該カップ体の内部には点火薬を充填すると共に、該塞栓には、通電により該点火薬を点火させるSCBチップを搭載し、該SCBチップが電気的に電極ピンと接続された点火具と、該点火具を、ECUに接続するためのコネクタを有し、該コネクタ内にASIC回路を配置して、該ASIC回路に搭載される点火用コンデンサからの放電によって着火するガス発生器を有した点火システムにおいて、該点火具内部に、静電気保護用コンデンサを、該SCBチップに対して電気的に並列に接続するものが開示されている。
特開2014−40200号公報
しかしながら、上記特許文献1におけるガス発生器においては、点火具に給電するのにコネクタに接続する必要があり、ガス発生器の車両などへの取り付けと取り外しとが容易でなかった。その結果として、ガス発生器の交換が容易でないものとなっていた。
そこで、本発明は、車両などへの取り付けと取り外しとが容易なガス発生器、及び、該ガス発生器へ遠隔給電するためのシステムを提供することを目的とする。
(1) 本発明のガス発生器は、下部側シェルと上部側シェルとを有し、複数のガス噴出口が配設されたハウジングと、前記ガス噴出口を前記ハウジングの内側において閉塞するシール状の閉塞部材と、前記ハウジングの内側に周方向にわたって設けられたフィルタ材と、前記ハウジングの内壁と前記フィルタ材の内壁とで囲まれる空間から形成された燃焼室と、前記燃焼室に収容され燃焼によりガスを発生するガス発生剤と、前記燃焼室の内部において、前記ハウジングの上下方向に移動可能であり、初期位置で前記ガス発生剤を前記下部側シェルに向かって押圧するように設けられた蓋部材と、前記ハウジングに装着され、第1の端子ピンと第2の端子ピンとの間を通電して抵抗体により点火薬を着火することによって前記ガス発生剤を点火可能な点火器と、前記第1の端子ピンと前記第2の端子ピンとに電気的に接続され、外部から無線で受電可能な受電部と、を備えていることを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、無線によって遠隔作動させることが可能なガス発生器とすることができる。これにより、従来必要だった第1の端子ピンと第2の端子ピンとに接続するコネクタが必要なくなるので、従来よりも小型化できるだけでなく、車両への取り付けと取り外しとを容易にすることができる。その結果として、交換が容易なガス発生器を提供できる。
(2) 上記(1)のガス発生器においては、前記第1の端子ピンと前記第2の端子ピンとを含む前記点火器の下部が、樹脂によって覆われるように前記下部側シェルに固定されており、前記受電部が、前記樹脂の内部に埋設されていることが好ましい。
上記(2)の構成によれば、樹脂によって、シール性を保持しつつ点火器をハウジングに固着できる。特に、第1の端子ピンと第2の端子ピンとを含む点火器の下部の全体を樹脂によって覆っているので、従来のコネクタを使用するガス発生器よりもシール性が向上する。
(3) 本発明のガス発生器の遠隔給電システムは、上記(1)又は(2)のガス発生器と、前記受電部に電磁波を送信可能な給電部と、前記給電部にスイッチ部を介して接続されている電源と、を備えていることを特徴とする。
上記(3)の構成によれば、直接的な電気的接続をすることなく、無線で遠隔給電することが可能なガス発生器の遠隔給電システムを提供できる。これにより、ガス発生器用の有線のハーネスなどが必要なくなり、車両の軽量化に役立つ遠隔給電システムとすることができる。
本発明の実施形態に係るガス発生器及び遠隔給電システムを示す構成図である。
(ガス発生器の構成)
図1に示したガス発生器100は、軸方向の両端が閉塞された短尺略円筒状のハウジングを有しており、このハウジングの内部に設けられた収容空間(燃焼室)に、内部構成部品としての保持部30、点火器40、カップ状部材50(エンハンサカップ)、伝火薬56、ガス発生剤61、下側保持部材62、上側保持部材63、クッション材64、シールテープ(閉塞部材)24、および、フィルタ材70等が収容されることで構成されている。また、ハウジングの内部に設けられた収容空間には、上述した内部構成部品のうちのガス発生剤61が主として収容されたガス発生剤収容室60が位置している。
短尺略円筒状のハウジングは、下部側シェル(イニシエータシェル)10と上部側シェル(クロージャシェル)20とを含んでいる。下部側シェル10および上部側シェル20のそれぞれは、圧延された金属製の板状部材をプレス加工することによって形成されたプレス成形品からなる。
下部側シェル10および上部側シェル20は、それぞれが有底略円筒状に形成されており、これらの開口面同士が向き合うように組み合わされて接合されることによってハウジングが構成されている。下部側シェル10は、底板部11と周壁部12とを有しており、上部側シェル20は、天板部21と周壁部22とを有している。これにより、ハウジングの軸方向の端部は、天板部21と底板部11とによって閉塞されている。なお、下部側シェル10と上部側シェル20との接合には、電子ビーム溶接、レーザー溶接、又は摩擦圧接等が好適に利用できる。
また、上部側シェル20は、周壁部22の下端から連続して外側に向けて立設された固定部25をさらに有している。当該固定部25は、ハウジングを外部の部材(図示せず)に対して固定するための部位であり、これにより設置後においてガス発生器100が当該外部の部材によって支持されることになる。なお、上部側シェル20の厚みは、2.0mm以下であることが好ましいが、より好ましくは1.8mm以下である。
図1に示すように、下部側シェル10の底板部11の中央部には、天板部21側に向かって突出する突状筒部13が設けられており、これにより下部側シェル10の底板部11の中央部には、窪み部14が形成されている。突状筒部13は、上述した保持部30を介して点火器40が固定される部位であり、窪み部14は、後述する保持部30の外側被覆部32を設けるためのスペースとなる部位である。なお、下部側シェル10の厚みは、2.0mm以下であることが好ましいが、より好ましくは1.8mm以下である。
突状筒部13は、有底略円筒状に形成されており、その天板部21側に位置する軸方向端部には、平面視円形状の開口部15が設けられている。当該開口部15は、点火器40の一対の端子ピン42、43が挿通される部位である。
下部側シェル10は、上述したように圧延された金属製の板状部材をプレス加工することによって製作されている。具体的には、下部側シェル10は、たとえば上型および下型からなる一対の金型を用いて、圧延された一枚の金属製の板状部材を上下方向からプレスすることにより、図示する如くの形状に成形されることで製作される。
ここで、下部側シェル10を構成する金属製の板状部材としては、たとえばステンレス鋼、鉄鋼、アルミニウム合金、又はステンレス合金等からなる金属板が利用され、好適には440MPa以上780MPa以下の引張応力が印加された場合にも破断等の破損が生じないいわゆる高張力鋼板が好適に利用される。なお、プレス加工としては、熱間鍛造で行なわれてもよいし冷間鍛造で行なわれてもよいが、寸法精度の向上の観点から、より好適には冷間鍛造で行われる。
上部側シェル20は、上述したように圧延された金属製の板状部材をプレス加工することによって製作されている。具体的には、上部側シェル20は、たとえば上型および下型からなる一対の金型を用いて、圧延された一枚の金属製の板状部材を上下方向からプレスすることにより、図示する如くの形状に成形されることで製作される。ここで、上部側シェル20を構成する金属製の板状部材としては、上述した下部側シェル10の場合と同様に、ステンレス鋼、鉄鋼、アルミニウム合金、又はステンレス合金等からなる金属板が利用可能である。
図1に示すように、点火器40は、火炎を発生させるための点火装置であり、点火部41と、上述した一対の端子ピン42、43と、を備えている。点火部41は、その内部に、作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体とを含んでいる。一対の端子ピン42、43は、点火薬を着火させるために点火部41に接続されている。
より詳細には、点火部41は、カップ状に形成されたスクイブカップ46(有底カップ部材)と、当該スクイブカップ46の開口端を閉塞し、一対の端子ピン42、43が挿通されてこれを保持する図示しない基部(塞栓)とを備えており、スクイブカップ46内に挿入された一対の端子ピン42、43の先端を連結するように図示しない抵抗体(ブリッジワイヤ)が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に近接するようにスクイブカップ46内に図示しない点火薬が装填された構成を有している。なお、端子ピン43は、ガラスなどの図示しない絶縁体を介して基部に取り付けられている。
スクイブカップ46及び上記基部は、一般に、金属又は樹脂を成型してなるものである。
上記抵抗体としては一般にニクロム線等が利用され、上記点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。
通常時に衝突を検知した際には、端子ピン42、43を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップ46を破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器40が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。ここで、端子ピン42、43は、端子ピン42、43間の電気抵抗を測定することによって抵抗体の抵抗低下を検知することが可能な抵抗低下検知部(図示せず)と接続されている。また、該抵抗低下検知部は、抵抗体の抵抗低下を検知した際、信号を出力し、抵抗体の抵抗低下を報知部(ワーニングランプなどの点灯装置、又は、スピーカなどの音声発生装置)によって、外部に報知できるようになっている。
点火器40は、突状筒部13に設けられた開口部15に端子ピン42、43が挿通するように下部側シェル10の内側から挿入された状態で底板部11に取付けられている。具体的には、底板部11に設けられた突状筒部13の周囲には、樹脂成形部からなる保持部30が設けられており、点火器40は、当該保持部30によって保持されることにより、底板部11に固定されている。
ここで、突状筒部13に設けられた開口部15の大きさは、点火器40の最大外形部分である点火部41の外形よりも小さく構成されている。このように構成することにより、万が一保持部30に予期せぬ破損が生じた場合であっても、ハウジングの内部の圧力上昇を受けて点火器40が当該開口部15を通過してハウジングの外部に飛び出てしまうことが防止でき、ガス発生器100の安全な動作が確保されることになる。
また、突状筒部13(下部側シェル10)は、接地端子としての役目を備え、固定部25、該固定部25に接続された接地用リードワイヤ90(図示なし)を介して、ガス発生器100外部のグラウンド回路(マイナス極)と接地されている。
なお、保持部30は、型を用いた射出成形(より特定的にはインサート成形)によって形成されるものであり、下部側シェル10の底板部11に設けられた開口部15を経由して底板部11の内表面の一部から外表面の一部にまで達するように樹脂材料を底板部11に付着させてこれを固化させることによって形成されている。
また、保持部30は、点火器40のスクイブカップの外周面を覆う環状の被覆部35を備えている。この被覆部35においては、段形成面38を有する段形状が形成されていることによって、下部側環状被覆部36と上部側環状被覆部37とが設けられている。具体的には、下部側環状被覆部36は、点火器40のスクイブカップの下部を覆うように設けられており、上部側環状被覆部37は、下部側環状被覆部36よりも上部であってスクイブカップの途中高さまでを覆うように設けられている。また、上部側環状被覆部37の径方向に沿った厚みは、下部側環状被覆部36の径方向に沿った厚みよりも小さく構成されている。これにより、被覆部35は、点火器40のスクイブカップの軸方向に対して実質的に直交する略平面環状の段形成面38を有する段形状に形成されていることになり、点火器40の点火部41は、径方向において当該段形状を有する被覆部35によって保持されることになる。
なお、下部側環状被覆部36は、主として、ガス発生器100の動作時においても点火器40が保持部30から脱落してしまうことを防止するための保持力を発揮するように設けられた部位である。一方、上部側環状被覆部37は、主として、ガス発生器100の動作時において点火器40が作動することによって発生する衝撃を受け止めるように設けられた部位である。
このように構成することにより、ガス発生器100の動作時において、点火器40が作動することによって生じる衝撃により、樹脂成形体からなる保持部30自体、又は、当該保持部30とこれが固着する部材である下部側シェル10と点火器40(特に点火器40)との間の界面において、ガス発生器100の動作に不具合をもたらすような意図しない亀裂が発生することを防止できる。
点火器40は、保持部30の成形の際に、開口部15に端子ピン42、43が挿通するように下部側シェル10の内側から挿入された状態とされ、この状態において点火器40と下部側シェル10との間の空間を充填するように上述した樹脂材料が流し込まれることにより、保持部30を介して底板部11に固定される。
射出成形によって形成される保持部30の原料としては、硬化後において耐熱性、耐久性、及び、耐腐食性等に優れた樹脂材料が好適に選択されて利用される。その場合、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂に限られず、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6又はナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂を利用することも可能である。これら熱可塑性樹脂を原材料として選択する場合には、成形後において保持部30の機械的強度を確保するためにこれら樹脂材料にガラス繊維等をフィラーとして含有させることが好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂のみで十分な機械的強度が確保できる場合には、上述の如くのフィラーを添加する必要はない。
保持部30は、下部側シェル10の底板部11の内表面の一部を覆う内側被覆部31と、下部側シェル10の底板部11の外表面の一部(窪み部14)を覆う外側被覆部32と、下部側シェル10の底板部11に設けられた開口部15内に位置し、上記内側被覆部31および外側被覆部32にそれぞれ連続する連結部33とを有している。
保持部30は、内側被覆部31、外側被覆部32および連結部33のそれぞれの底板部11側の表面において底板部11に固着している。また、保持部30は、点火器40の点火部41の下方端寄りの部分の側面および下面と、点火器40の端子ピン42、43の表面とにそれぞれ固着している。これにより、開口部15は、端子ピン42、43と保持部30とによって完全に埋め込まれた状態となり、当該部分におけるシール性が外側被覆部32とともに確保されることでハウジングの内部の空間の気密性が確保されている。
なお、保持部30の内側被覆部31は、底板部11に設けられた突状筒部13の軸方向端部のみを覆うように設けられており、これにより突状筒部13のハウジングの内部に位置する外周面は、保持部30によって覆われずに露出した状態となっている。
保持部30の外側被覆部32の内部には、受電部80が埋設されている。この受電部80は、一端が端子ピン42に接続され、他端が端子ピン43に接続された導電性の巻コイルであり、下部側シェル10の底板部11に設けられた窪み部14内に位置している。
また、保持部30によって覆われることとなる部分の底板部11の表面の所定位置に予め接着剤層が設けられてなる下部側シェル10を用いて上述した射出成形を行なうこととしてもよい。当該接着剤層は、上記底板部11の所定位置に予め接着剤を塗布してこれを硬化させておくことにより、その形成が可能である。
このようにすれば、底板部11と保持部30との間に硬化した接着剤層が位置することになるため、樹脂成形部からなる保持部30をより強固に底板部11に固着させることが可能になる。したがって、射出成形後において、底板部11に対して保持部30が相対的に回転してしまうことが未然に防止可能となる。また、底板部11に設けられた開口部15を囲うように上記接着剤層を周方向に沿って環状に設けることとすれば、当該部分においてより高いシール性を確保することも可能になる。
ここで、底板部11に予め塗布しておく接着剤としては、硬化後において耐熱性、耐久性、及び耐腐食性等に優れた樹脂材料を原料として含むものが好適に利用され、たとえばシアノアクリレート系樹脂又はシリコーン系樹脂を原料として含むものが特に好適に利用される。なお、上述の樹脂材料以外にも、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂、アクリロニトリルスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタラート系樹脂、ポリエチレンテレフタラート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルファイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶ポリマー、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム等を含むものが、上述した接着剤として利用可能である。
また、接着剤を塗布する位置は特に限定されるものではないが、たとえば底板部11の突状筒部13が形成された部分における外表面(すなわち、保持部30の外側被覆部32によって覆われる部分の底板部11の表面)の全面あるいはその一部のみとしたり、底板部11の突状筒部13が形成された部分における内表面(すなわち、保持部30の内側被覆部31によって覆われる部分の底板部11の表面)の全面あるいはその一部のみとしたりすることができ、さらには保持部30によって覆われる部分の底板部11の表面の全面とすることもできる。
なお、点火器40において、保持部30によって覆われることとなる部分である点火部41のスクイブカップの表面の所定位置に予め接着剤を塗布することで接着剤層を設けておいてもよい。このように構成すれば、上述した底板部11に接着剤層を予め設けた場合と同様に、点火器40を保持部30により強固に固着させることが可能になり、当該部分においてより高いシール性を確保することが可能になる。
また、本実施の形態においては、保持部30の成形に際して、保持部30が点火器40と下部側シェル10と一体化されるように構成した場合を例示したが、保持部30の成形に際して、保持部30が下部側シェル10とのみ一体化されるようにし、成形後の保持部30に対して点火器40がたとえば嵌め込み等によって組付けられるように構成してもよい。その場合には、保持部30が下部側シェル10に対してのみ固着することになるため、保持部30と点火器40との間のシール性がこれのみでは確保されないことになるが、当該部分にOリングを配置する等、適宜のシール処理を施せば、十分なシール性を確保することが可能になる。
底板部11には、突状筒部13、保持部30および点火器40を覆うようにカップ状部材50が組付けられている。カップ状部材50は、底板部11側の端部が開口した略円筒形状を有しており、内部に伝火薬56が収容された伝火室55を含んでいる。カップ状部材50は、その内部に設けられた伝火室55が点火器40の点火部41に面することとなるように、ガス発生剤61が収容されたガス発生剤収容室60内に向けて突出して位置するように配置されている。
カップ状部材50は、上述した伝火室55を規定する頂壁部51および側壁部52と、側壁部52の開口端側の部分から径方向外側に向けて延設された延設部53とを有している。延設部53は、下部側シェル10の底板部11の内表面に沿って延びるように形成されている。具体的には、延設部53は、突状筒部13が設けられた部分およびその近傍における底板部11の内底面の形状に沿うように曲成された形状を有しており、その径方向外側の部分にフランジ状に延出する先端部54を含んでいる。
延設部53の先端部54は、ハウジングの軸方向に沿って底板部11と下側保持部材62との間に配置されており、これによりハウジングの軸方向に沿って底板部11と下側保持部材62とによって挟み込まれている。ここで、下側保持部材62は、その上方に配置されたガス発生剤61、クッション材64、上側保持部材63および天板部21によって底板部11側に向けて押し付けられた状態にあるため、カップ状部材50は、その延設部53の先端部54が下側保持部材62によって底板部11側に向けて押し付けられた状態となり、底板部11に対して固定されることになる。これにより、カップ状部材50は、ガス発生器100外部のグラウンド回路(マイナス極)と接地されている。
なお、カップ状部材50の側壁部52の開口端側の部分が、保持部30のハウジングの内部に位置する部分である内側被覆部31に外挿されることで当該保持部30に対して圧入固定されている。当該圧入固定は、ハウジングに対するカップ状部材50の組付けの際に、その組付作業が容易に行なえるようにするための固定部位であるが、当該圧入固定によってもカップ状部材50が底板部11に対して固定されることになる。
カップ状部材50は、頂壁部51および側壁部52のいずれにも開口を有しておらず、その内部に設けられた伝火室55を取り囲んでいる。このカップ状部材50は、点火器40が作動することによって伝火薬56が着火された場合に伝火室55内の圧力上昇又は発生した熱の伝導に伴って破裂又は溶融するものであり、その機械的強度は比較的低いものが使用される。
そのため、カップ状部材50としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属製の部材、又は、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6又はナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂等の樹脂製の部材からなるものが好適に利用される。
なお、カップ状部材50としては、このようなものの他にも、鉄又は銅等に代表されるような機械的強度の高い金属製の部材からなり、その側壁部52に開口を有し、当該開口を閉塞するようにシールテープが貼着されたもの等を利用することも可能である。
伝火室55に充填された伝火薬56は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火され、燃焼することによって熱粒子を発生する。伝火薬56としては、ガス発生剤61を確実に燃焼開始させることができるものであることが必要であり、一般的には、B/KNO3等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物などが用いられる。伝火薬56は、粉状のもの、又は、バインダによって所定の形状に成型されたもの等が利用される。バインダによって成型された伝火薬56の形状としては、たとえば顆粒状、円柱状、シート状、球状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット状など種々の形状がある。また、伝火薬56としては、オートイグニッション(AI)機能を有するものを用いることも可能である。ここで、AI機能とは、点火器40の作動によらずに自動発火する機能である。AI機能を有する伝火薬56は、ガス発生剤61よりも低い温度で自動発火するので、ガス発生器100が組み込まれたエアバッグ装置が装備された車両等において万が一火災等が発生した場合、外部から加熱されることによるガス発生器100の異常動作の誘発を防ぐことができる。
下部側シェル10および上部側シェル20からなるハウジングの内部の空間のうち、上述のカップ状部材50が配置された部分を取り巻く空間には、ガス発生剤61が収容されたガス発生剤収容室60が位置している。具体的には、上述したように、カップ状部材50は、ハウジングの内部に形成されたガス発生剤収容室60内に突出して配置されており、このカップ状部材50の側壁部52の外表面に面する部分に設けられた空間がガス発生剤収容室60として構成されている。
また、ガス発生剤収容室60をハウジングの径方向に取り巻く空間には、ハウジングの内側に沿ってフィルタ材70が配置されている。フィルタ材70は、円筒状の形状を有しており、その中心軸がハウジングの軸方向と実質的に合致するように配置されることにより、ガス発生剤61が収容されたガス発生剤収容室60を径方向において取り囲んでいる。
ガス発生剤61は、点火器40が作動することによって生じた熱粒子によって着火され、燃焼することによってガスを発生させる薬剤である。ガス発生剤61としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてガス発生剤61が形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等又はこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジン、硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダ、スラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダ、又は、合成ヒドロキシタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
ガス発生剤61の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものでは、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状又は多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、ガス発生器100が組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤61の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤61の形状の他にもガス発生剤61の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズ又は充填量を適宜選択することが好ましい。
フィルタ材70は、たとえばステンレス鋼又は鉄鋼等の金属線材を巻き回して焼結したもの、金属線材を編み込んだ網材をプレス加工することによって押し固めたもの、あるいは孔あき金属板を巻き回したもの等が利用される。ここで、網材としては、具体的にはメリヤス編みの金網又は平織りの金網、クリンプ織りの金属線材の集合体等が利用される。また、孔あき金属板としては、たとえば、金属板に千鳥状に切れ目を入れるとともにこれを押し広げて孔を形成して網目状に加工したエキスパンドメタル、又は、金属板に孔を穿つとともにその際に孔の周縁に生じるバリを潰すことでこれを平坦化したフックメタル等が利用される。この場合において、形成される孔の大きさ及び形状は、必要に応じて適宜変更が可能であり、同一金属板上において異なる大きさ及び形状の孔が含まれていてもよい。なお、金属板としては、たとえば鋼板(マイルドスチール)又はステンレス鋼板が好適に利用でき、またアルミニウム、銅、チタン、ニッケル又はこれらの合金等の非鉄金属板を利用することもできる。また、フィルタ材70を構成する金属線材は、その表面に延在方向に沿って連続して延びる溝部が設けられている。金属線材の溝部は、断面が略くの字状に形成され、ガス発生剤収容室60側を向くように配置されている。つまり、金属線材の一対の主面のうち溝部が設けられた方の幅広の主面がフィルタ材70の径方向内側を向くとともに、溝部が設けられていない方の幅広の主面がフィルタ材70の径方向外側を向くようになっている。また、溝部の深さ方向に沿った金属線材の最大外形寸法は、溝部の幅方向に沿った金属線材の最大外形寸法よりも小さく構成されている。つまり、金属線材の溝部が設けられた方の幅広の主面と溝部が設けられていない方の幅広の主面との間の距離が、金属線材の一対の端面間の距離よりも小さくなっている。
フィルタ材70は、ガス発生剤収容室60にて発生したガスがこのフィルタ材70中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれる残渣(スラグ)等を除去する除去手段としても機能する。したがって、ガスを十分に冷却し、かつ残渣が外部に放出されないようにするためには、ガス発生剤収容室60内にて発生したガスが確実にフィルタ材70中を通過するようにすることが必要である。
フィルタ材70に対面する部分の上部側シェル20の周壁部22(すなわち、固定部25が設けられた位置よりも天板部21側に位置する部分の周壁部)には、ガス噴出口23が複数設けられている。このガス噴出口23は、孔であり、フィルタ材70を通過したガスをハウジングの外部に導出するためのものである。また、上部側シェル20の周壁部22のフィルタ材70側に位置する主面には、上記ガス噴出口23を閉塞するようにシールテープ24が貼付されている。このシールテープ24としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が利用される。これにより、ガス発生剤収容室60の気密性が確保されている。
ガス発生剤収容室60のうち、底板部11側に位置する端部近傍には、下側保持部材62が配置されている。下側保持部材62は、環状の形状を有しており、フィルタ材70と底板部11との境目部分を覆うように配置されている。下側保持部材62は、フィルタ材70の底板部11側に位置する内周面に接触することでフィルタ材70を位置決めして保持するとともに、底板部11との間でカップ状部材50の先端部54を挟み込むことでカップ状部材50を保持している。
下側保持部材62は、作動時において、ガス発生剤収容室60にて発生したガスが、フィルタ材70の内部を経由することなくフィルタ材70の下端と底板部11との間の隙間から流出してしまうことを防止する。下側保持部材62は、たとえば金属製の板状部材をプレス加工等することによって形成されたものであり、好適には普通鋼又は特殊鋼等の鋼板(たとえば、冷間圧延鋼板又はステンレス鋼板等)からなる部材にて構成される。
ガス発生剤収容室60のうち、天板部21側に位置する端部には、上側保持部材63が配置されている。上側保持部材63は、略円盤状の形状を有しており、フィルタ材70と天板部21との境目部分を覆うように配置されている。上側保持部材63は、フィルタ材70の天板部21側に位置する内周面に接触することでフィルタ材70を位置決めして保持するとともに、その内部に配置されたクッション材64を保持している。
上側保持部材63は、作動時において、ガス発生剤収容室60にて発生したガスが、フィルタ材70の内部を経由することなくフィルタ材70の上端と天板部21との間の隙間から流出してしまうことを防止する。上側保持部材63は、下側保持部材62と同様に、たとえば金属製の板状部材をプレス加工等することによって形成されたものであり、好適には普通鋼又は特殊鋼等の鋼板(たとえば、冷間圧延鋼板又はステンレス鋼板等)からなる部材にて構成される。
上側保持部材63の内部には、ガス発生剤収容室60に収容されたガス発生剤61に接触するように円盤形状のクッション材64が配置されている。これにより、クッション材64は、ガス発生剤収容室60の天板部21側の部分において天板部21とガス発生剤61との間に位置することになり、ガス発生剤61を底板部11側に向けて押圧している。このクッション材64は、成形体からなるガス発生剤61が振動等によって粉砕されてしまうことを防止する目的で設けられるものであり、好適にはセラミックスファイバの成形体、ロックウール、発泡樹脂(たとえば発泡シリコーン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン等)、又は、クロロプレン及びEPDMに代表されるゴム等からなる部材にて構成される。
なお、ガス発生器100の近傍には、底板部11に対向するように、給電部101が設けられている。給電部101は、導電性の巻コイルであり、一端が電源102に接続され、他端がスイッチ部103に接続されている。スイッチ部103は、初期状態ではオフ状態であり、ガス発生器100を動作させる必要がある場合において、車両に別途設けられたコントロールユニット(図示せず)から所定の信号を受信することにより、オン状態となるものである。なお、該コントロールユニットの例としては、CPU、RAM、ROM等を有するマイコンからなるものが挙げられる。
(ガス発生器100の作動)
本実施の形態におけるガス発生器100が搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて車両に別途設けられたコントロールユニットからの所定の信号によってスイッチ部103がオン状態になる。スイッチ部103がオン状態になると、電源102によって給電部101の巻コイルに電流が流れて、電磁波が発生する。この電磁波が受電部80の巻コイルに送信され、電磁誘導により受電部80の巻コイルに電流が発生し、端子ピン42、43間に通電し、点火器40が作動する。伝火室55に収容された伝火薬56は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火されて燃焼し、多量の熱粒子を発生させる。この伝火薬56の燃焼によってカップ状部材50は破裂または溶融し、上述の熱粒子がガス発生剤収容室60へと流れ込む。
流れ込んだ熱粒子により、ガス発生剤収容室60に収容されたガス発生剤61が着火されて燃焼し、多量のガスを発生させる。ガス発生剤収容室60にて発生したガスは、フィルタ材70の内部を通過し、その際、フィルタ材70によって熱が奪われて冷却されるとともに、ガス中に含まれるスラグがフィルタ材70によって除去されてハウジングの外周縁部に流れ込む。
ハウジングの内圧の上昇に伴い、上部側シェル20のガス噴出口23を閉塞していたシールテープ24による封止が破られ、ガス噴出口23を介してガスがハウジングの外部へと噴出される。噴出されたガスは、ガス発生器100に隣接して設けられたエアバッグの内部に導入され、エアバッグを膨張および展開する。
本実施形態によれば、無線によって遠隔作動させることが可能なガス発生器100を提供できる。これにより、従来必要だった端子ピン42、43に接続するコネクタが必要なくなるので、従来よりも小型化できるだけでなく、ガス発生器100の車両への取り付けと取り外しとを容易にすることができる。その結果として、交換が容易なガス発生器100を提供できる。
また、直接的な電気的接続をすることなく、無線で遠隔給電することが可能なガス発生器100を用いた遠隔給電システムを提供できる。これにより、ガス発生器用の有線のハーネスなどが必要なくなり、車両の軽量化に役立つ遠隔給電システムとすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。例えば、上記実施形態において、受電部及び給電部は、巻コイルを用いた電磁誘導方式のものとしたが、これに限られず、無線送電できるものであれば、どのようなものであってもよい。なお、電磁誘導方式の他には、磁気共鳴方式、マイクロ波方式などの無線送電手段が挙げられる。
また、上記実施形態においては、スクイブカップ46の開口端を閉塞し、一対の端子ピン42、43が挿通されてこれを保持する図示しない基部(塞栓)が設けられており、端子ピン42は上記基部を突き抜けるように配設されている(図示せず)が、上記基部が金属などの導電性材料からなる場合、端子ピン42は上記基部と接触していればよく、上記基部を突き抜けても、突き抜けなくてもよいし、途中まで挿入されているものであってもよい。このとき、上記抵抗体は、基部と接触していればよく、端子ピン42と直接接触していなくてもよい。
10 下部側シェル
11 底板部
12 周壁部
13 突状筒部
14 窪み部
15 開口部
20 上部側シェル
21 天板部
22 周壁部
23 ガス噴出口
24 シールテープ
25 固定部
30 保持部
31 内側被覆部
32 外側被覆部
33 連結部
40 点火器
41 点火部
42、43 端子ピン
46 スクイブカップ
50 カップ状部材
51 頂壁部
52 側壁部
53 延設部
54 先端部
55 伝火室
56 伝火薬
60 ガス発生剤収容室
61 ガス発生剤
62 下側保持部材
63 上側保持部材
64 クッション材
70 フィルタ材
80 受電部
100 ガス発生器
101 給電部
102 電源
103 スイッチ部

Claims (3)

  1. 下部側シェルと上部側シェルとを有し、複数のガス噴出口が配設されたハウジングと、
    前記ガス噴出口を前記ハウジングの内側において閉塞するシール状の閉塞部材と、
    前記ハウジングの内側に周方向にわたって設けられたフィルタ材と、
    前記ハウジングの内壁と前記フィルタ材の内壁とで囲まれる空間から形成された燃焼室と、
    前記燃焼室に収容され燃焼によりガスを発生するガス発生剤と、
    前記燃焼室の内部において、前記ハウジングの上下方向に移動可能であり、初期位置で前記ガス発生剤を前記下部側シェルに向かって押圧するように設けられた蓋部材と、
    前記ハウジングに装着され、第1の端子ピンと第2の端子ピンとの間を通電して抵抗体により点火薬を着火することによって前記ガス発生剤を点火可能な点火器と、
    前記第1の端子ピンと前記第2の端子ピンとに電気的に接続され、外部から無線で受電可能な受電部と、
    を備えていることを特徴とするガス発生器。
  2. 前記第1の端子ピンと前記第2の端子ピンとを含む前記点火器の下部が、樹脂によって覆われるように前記下部側シェルに固定されており、
    前記受電部が、前記樹脂の内部に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のガス発生器。
  3. 請求項1又は2に記載のガス発生器と、
    前記受電部に電磁波を送信可能な給電部と、
    前記給電部にスイッチ部を介して接続されている電源と、
    を備えていることを特徴とするガス発生器の遠隔給電システム。
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