JP2008290528A - ガス発生器 - Google Patents

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【課題】点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤に伝達することができ、製造が容易でかつ装置が大型化することのないガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器は、有底長尺筒状のハウジングと、このハウジングの開口端を閉塞するホルダとしてのベース部材20とを備える。ハウジングの内部にはガス発生剤62が収容された燃焼室15と、点火薬が収容された点火部31を含む点火器30が収容された点火室14とが設けられている。ベース部材20は中空開口部を有しており、この中空開口部に点火器30がインサート成形によって形成された樹脂成形部50を介して固定されている。樹脂成形部50は、点火器30の作動時において外側に向かって点火部31が変形することを抑制する変形抑制部51を有しており、この変形抑制部51が点火器30の点火部31の外周面31aを覆うとともに当該外周面31aに固着している。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等に搭載される乗員保護装置としてのエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で車両等に装備されるものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張・展開させることにより、このエアバッグで乗員の体を受け止めるものである。ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時に瞬時にガスを発生させてエアバッグを膨張・展開させる機器である。
種々あるガス発生器の構成の1つに、シリンダ型と呼ばれるガス発生器がある。シリンダ型ガス発生器は、その外形が長尺円柱状であり、軸方向の一端部に点火器および伝火薬が配置され、軸方向の略中央部にガス発生剤が配置され、軸方向の他端部にフィルタ部材およびガス噴出口が配置されてなるものである。このシリンダ型ガス発生器においては、点火器が作動することによって生じた火炎が伝火薬の燃焼を介してガス発生剤に伝達され、これによりガス発生剤が燃焼することによってガス発生器内において多量のガスを発生させ、当該ガスをフィルタ部材を経由してガス噴出口よりガス発生器外部に噴出するものである。噴出されたガスは、エアバッグの膨張・展開に利用される。このようなシリンダ型ガス発生器が開示された文献として、たとえば国際公開第03/042010号パンフレット(特許文献1)や特開2005−313812号公報(特許文献2)等がある。
国際公開第03/042010号パンフレット 特開2005−313812号公報
一般に、ガス発生器を含むエアバッグ装置は、自動車の狭小なスペースに設置される場合がそのほとんどであり、シリンダ型ガス発生器においても機器自体の外形が大型化することは好ましいことではない。また、装置構成が複雑化した場合には、製造コストを圧迫することになるため、製作が容易なシリンダ型ガス発生器であることも重要なことである。
一方で、シリンダ型ガス発生器においては、点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤に伝達することが重要である。点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーは、何らその制御を行なわない場合には放射状に伝達される。そのため、シリンダ型ガス発生器の如く点火器から見てガス発生剤の配置位置が特定の方向に限定されたガス発生器においては、火炎エネルギーの指向性の制御を行なわない限り、火炎エネルギーに損失が生じたりその伝達が遅延したりして性能の低下をもたらすことになる。
上記観点から上述の特許文献1および2に開示のシリンダ型ガス発生器を見た場合には、小型でかつ構成が簡素化されている点においては好適なものではあるが、点火器において生じる火炎エネルギーの指向性の制御が特に行なわれておらず、火炎エネルギーがガス発生剤に効率よく伝達されているとは言い難い。したがって、ガス発生剤の燃焼効率が十分に高いとは言えず、高性能化に向けての改善の余地がある。
そこで、本発明は、上述の問題点を解決すべくなされたものであり、点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤に伝達することができるとともに、製造が容易でかつ装置が大型化することのないガス発生器を提供することを目的とする。
本発明に基づくガス発生器は、ハウジングと、ホルダと、点火器と、樹脂成形部とを備える。上記ハウジングは、ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む有底長尺円筒状の金属製の部材からなる。上記ホルダは、上記ハウジングの開口端に内挿された状態で上記ハウジングに取付けられ、上記ハウジングの軸方向と平行な方向に向かって延びる中空開口部を含む金属製の部材からなる。上記点火器は、作動時において着火する点火薬が収容された点火部と上記点火薬を着火させるために上記点火部に接続された端子ピンとを含み、上記点火部が上記端子ピンよりも上記燃焼室側に位置した状態で上記中空開口部内に配置されている。上記樹脂成形部は、上記ホルダと上記点火器との間の空間を充填するように絶縁性の流動性樹脂材料を当該空間に流し込んでこれを固化させることによって形成され、上記点火器を上記ホルダに固定している。そして、本発明に基づくガス発生器においては、上記樹脂成形部が、上記点火器の作動時において上記ハウジングの径方向外側に向かって上記点火部が変形することを抑制するために上記点火器の上記点火部の外周面を覆うとともに当該外周面に固着してなる変形抑制部を含んでいる。
このように構成することにより、変形抑制部が点火器の周壁の補強機能を果たすようになるため、点火器の作動時において点火器において生じる火炎エネルギーに指向性をもたせることができるようになり、火炎エネルギーの伝達方向をガス発生剤が位置する方向に集約することが可能となる。したがって、点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤に伝達することができる。また、点火器とホルダとの間が絶縁性の樹脂成形部によって隔てられることになるため、これらの間に生じ得る静電放電による誤動作を防止することができ、また同時にガス発生器内部の気密性を確保することも可能になる。さらには、点火器をホルダに固定する際のインサート成形において変形抑制部を樹脂成形部と一体的に形成可能であるため、構造が複雑化することがなく、また装置が大型化することもなく、安価に高性能のガス発生器を製作することができるようになる。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記変形抑制部が上記ホルダの上記中空開口部を規定する内周面を覆うとともに当該内周面に固着していることが好ましい。
このように構成することにより、変形抑制部がさらにホルダによって補強されるため、点火器の周壁の補強効果をさらに高めることが可能になる。したがって、より確実に点火器において生じる火炎エネルギーの指向性を制御することが可能になる。
上記本発明に基づくガス発生器においては、当該ガス発生器が伝火薬が収容された伝火室を内部に含むた金属製の部材からなるカップ状部材を備えていてもよい。その場合には、上記カップ部材が上記点火部に上記伝火室が面するように上記ホルダに取付けられていることが好ましく、そして上記変形抑制部が上記カップ状部材の内周面に当接していることが好ましい。
このように構成することにより、変形抑制部がさらにカップ状部材によって補強されるため、点火器の周壁の補強効果をさらに高めることが可能になる。したがって、より確実に点火器において生じる火炎エネルギーの指向性を制御することが可能になる。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記変形抑制部の上記ハウジングの径方向における最大厚みが2.0mm以上であることが好ましい。
このように構成することにより、変形抑制部による点火部の周壁の補強効果を確実に得ることができる。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記点火部の上記燃焼室側の端部が上記変形抑制部よりも上記燃焼室側に向けて突出していることが好ましく、その場合に、上記点火部の上記変形抑制部からの突出高さが2.0mm以下であることが好ましい。
このように構成することにより、点火部の突出部分が変形抑制部によって補強されないことになるため、変形抑制部によって補強されている部分に比べて当該部分を脆弱にすることができ、火炎エネルギーの指向性をさらに高めることができる。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記樹脂成形部が上記点火器の上記端子ピンの上記点火部寄りの部分を覆うとともに当該部分に固着していることが好ましい。
このように構成することにより、点火器とホルダとの間に生じ得る静電放電による誤動作をより確実に防止することができる。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記樹脂成形部が、熱硬化性樹脂を原料としてインサート成形によって形成されたものであってもよいし、熱可塑性樹脂にガラス繊維を含有させたものを原料としてインサート成形によって形成されたものであってもよい。
このように構成することにより、インサート成形によって簡便に樹脂成形部を形成することができ、また樹脂成形部と一体的に変形抑制部が形成可能となるため、点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤に伝達することができる高性能のガス発生器を安価に製作することが可能となる。
本発明によれば、点火器が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤に伝達することができ、しかも製造が容易でかつ装置が大型化することのないガス発生器とすることができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態におけるガス発生器は、サイドエアバッグ装置等に組み込まれるいわゆるシリンダ型のガス発生器である。
図1は、本発明の実施の形態におけるガス発生器の外観構造を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は右側面図である。また、図2は、本実施の形態におけるガス発生器の内部構造を示す図であり、図1(A)および図1(B)に示すII−II線に沿った断面図である。まず、これらの図を参照して、本実施の形態におけるガス発生器の外観構造および内部構造について説明する。
図1(A)、図1(B)および図2に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1は、長尺略円柱状の外形を有しており、その外殻は、ハウジングとしての円筒状部材10および閉塞部材12と、ホルダとしてのベース部材20とによって構成されている。円筒状部材10は、軸方向の両端に開口を有する長尺の部材からなる。閉塞部材12は、所定の厚みを有する円板状の部材からなり、その周面に後述するかしめ固定のための溝を有している。ベース部材20は、円筒状部材10の軸方向と平行な方向に延びる中空開口部を有する筒状の部材からなり、その外周面の所定位置に後述するかしめ固定のための溝を有している。
閉塞部材12は、円筒状部材10の一方の開口端を閉塞するようにその一部が円筒状部材10に内挿された状態で取付けられている。これにより、円筒状部材10と閉塞部材12とによって有底長尺円筒状のハウジングが構成される。一方、ベース部材20は、有底長尺円筒状のハウジングの開口端である円筒状部材10の他方の開口端にその一部が内挿された状態で取付けられている。また、円筒状部材10の軸方向の所定位置には、仕切り板13が配置されている。この仕切り板13は、円筒状部材10の内部の空間を軸方向に区画するものであり、円板状の部材からなる。
これら円筒状部材10、閉塞部材12、仕切り板13およびベース部材20は、いずれもステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材からなり、かしめ固定によってそれぞれが連結・固定されている。具体的には、円筒状部材10の一方の開口端に閉塞部材12の一部が内挿された状態で、閉塞部材12の周面に設けられた溝に対応する部分の円筒状部材10の周壁を径方向内側に向けてかしめることにより、円筒状部材10に対する閉塞部材12の固定が行なわれ、円筒状部材10の他方の開口端にベース部材20の一部が内挿された状態で、ベース部材20の外周面に設けられた溝に対応する部分の円筒状部材10の周壁を径方向内側に向けてかしめることにより、円筒状部材10に対するベース部材20の固定が行なわれる。また、円筒状部材10の所定位置に内挿された仕切り板13の両側部分に位置する円筒状部材10の周壁をそれぞれ径方向内側に向けてかしめることにより、円筒状部材10に対する仕切り板13の固定が行なわれる。
図1(A)および図2に示すように、円筒状部材10の閉塞部材12が取付けられた方の端部近傍には、ガス噴出口11が設けられている。このガス噴出口11は、ガス発生器1の内部において発生したガスを外部に噴出するための穴であり、円筒状部材10の周方向および軸方向に沿って複数個設けられている。
図2に示すように、円筒状部材10および閉塞部材12からなるハウジングとベース部材20からなるホルダとによって規定されるガス発生器1の内部の空間には、点火室14、燃焼室15およびフィルタ室16が設けられている。上述の仕切り板13は、このうちの燃焼室15とフィルタ室16とを区画している。一方、点火室14と燃焼室15とは、後述するクッション材61によって区画されている。
点火室14は、円筒状部材10、ベース部材20およびクッション材61によって主として規定され、ハウジングの開口端寄りの部分である円筒状部材10の他方端寄りの部分(図中の右側の部分)に設けられている。ベース部材20の中空開口部内には、点火器(スクイブ)30が配置されており、ベース部材20と点火器30との間には、樹脂成形部50が位置している。ベース部材20の燃焼室15側の端部には、有底筒状のカップ状部材40が取付けられており、この有底筒状のカップ状部材40の内部の空間である伝火室44には、伝火薬(エンハンサ)45が収容されている。したがって、点火室14には、点火器30および伝火薬45が収容されていることになる。この点火室14近傍の詳細な構造については、後述することとする。
なお、ベース部材20の外周面(すなわち円筒状部材10の内周面と対面する面)には、凹部22が周方向に延びるように設けられており、この凹部22には、シール部材28が収容されている。シール部材28は、円筒状部材10とベース部材20との間に生じる隙間を気密に封止するためのものであり、これによってガス発生器1の外部と点火室14との間の気密性が確保されることになる。また、ベース部材20の内周面と点火器30との間には、上述のように樹脂成形部50によって封止されており、これによってガス発生器1の外部と点火室14との間の気密性が確保されている。
なお、上述のシール部材28としては、十分な耐熱性および耐久性を有する部材が用いられることが好ましく、たとえばエチレンプロピレンゴムの一種であるEPDM樹脂製のOリング等が好適に利用可能である。当該シール部材28は、円筒状部材10とベース部材20とのかしめ固定の際に、これら部材間に挿入されて取付けられる。なお、シール部材28が介装される部分に別途液状のシール剤を塗布しておけば、さらなる気密性を得ることができる。
点火器30は、火炎を発生させるための点火装置であり、点火部31と端子ピン32とを含んでいる。点火部31は、その内部に作動時において着火する点火薬と、この点火薬を燃焼させるための抵抗体とを含んでいる。端子ピン32は、点火薬を着火させるために点火部31に接続されている。より具体的には、点火器30は、一対の端子ピン32を挿通・保持する基部と、基部上に取付けられたスクイブカップとを備えており、スクイブカップ内に挿入された端子ピン32の先端を連結するように抵抗体(ブリッジワイヤ)が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に接するようにスクイブカップ内に点火薬が充填されている。抵抗体としては一般にニクロム線等が利用され、点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。スクイブカップは、一般に金属製またはプラスチック製である。
衝突を検知した際には、端子ピン32を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、この熱を受けて点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップ(点火部31)を破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器30が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には2ミリ秒以下である。
伝火薬45は、点火器30が作動することによって生じた火炎によって点火され、燃焼することによって熱粒子を発生する。伝火薬45としては、後述するガス発生剤62を確実に燃焼開始させることができるものであることが必要であり、一般的には、B/KNO3等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物などが用いられる。伝火薬45は、粉状のものや、バインダによって所定の形状に成型されたもの等が利用される。バインダによって成型された伝火薬の形状としては、たとえば顆粒状、円柱状、シート状、球状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット状など種々の形状がある。
燃焼室15は、円筒状部材10、仕切り板13およびクッション材61によって規定されており、ハウジングの略中央部、すなわち円筒状部材10の略中央部に設けられている。燃焼室15には、ガス発生剤62が主として収容されている。
ガス発生剤62は、点火器30によって点火された伝火薬45が燃焼することによって生じた熱粒子によって着火され、燃焼することによってガスを発生させるものである。ガス発生剤62は、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成型体として形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロキシタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
ガス発生剤62の成型体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状、ディスク状など様々な形状のものがある。また、成型体内部に孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成型体も利用される。これらの形状は、ガス発生器1が組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤62の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤62の形状の他にもガス発生剤62の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成型体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
点火室14と燃焼室15とを区画するクッション材61は、燃焼室15内に収容されたガス発生剤62に接触するように配置されている。このクッション材61は、成型体からなるガス発生剤62が振動等によって粉砕されることを防止する目的で設けられるものであり、好適にはセラミックスファイバの成型体や発泡シリコン等が利用される。このクッション材61は、作動時において伝火薬45の燃焼によって開口または分断し、場合によっては焼失する。
燃焼室15とフィルタ室16とを区画する仕切り板13には、作動時において燃焼室15とフィルタ室16とを連通する連通孔13aが設けられている。仕切り板13の燃焼室15側に位置する主面には、上記連通孔13aを閉塞するようにシール部材18が貼付されている。このシール部材18としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が利用される。これにより、非作動時における燃焼室15とフィルタ室16との気密性が確保され、燃焼室15内への水分等の混入が防止されることになる。
また、燃焼室15の仕切り板13側に位置する端部には、複数の連通孔17aが設けられた多孔板17が配置されている。多孔板17は、作動時において燃焼室15から放出されるガスの流れを整流するとともに、燃焼室15に収容されたガス発生剤62が未燃焼の状態においてフィルタ室16に移動することを防止するためのものである。そのため、多孔板17に設けられた連通孔17aは、いずれもガス発生剤62の外形よりも小さく形成されるとともに、仕切り板13に設けられた連通孔13aよりも小さく形成されている。
フィルタ室16は、円筒状部材10、閉塞部材12および仕切り板13によって規定され、ハウジングの閉塞端寄りの部分である円筒状部材10の一方端寄りの部分(図中の左側の部分)に設けられている。フィルタ室16には、フィルタ部材63が収容されている。フィルタ室16は、上述の円筒状部材10の周壁に設けられたガス噴出口11を介して外部と通じている。
フィルタ部材63は、たとえばステンレス鋼や鉄鋼等の金属からなる線材や網材を巻き回したものやプレス加工することによって押し固めたもの等が利用される。具体的には、メリヤス編みの金網や平織りの金網、クリンプ織りの金属線材の集合体等が利用される。フィルタ部材63は、燃焼室15にて発生したガスがこのフィルタ部材63中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれる残渣(スラグ)等を除去する除去手段としても機能する。なお、フィルタ部材63としては、好適にはハウジングの軸方向と平行な方向に延びる中空部63aが内部に形成された部材を使用する。このようにすれば、流動抵抗が低く抑えられ、効率的なガスの流動が実現できるようになる。
なお、ガス発生器1のベース部材20が配置された方の端部には、雌型コネクタ71(図2参照)が取付けられる。この雌型コネクタ71は、ガス発生器1とは別途設けられる衝突検知センサからの信号を伝達するハーネスの雄型コネクタが接続される部位である。雌型コネクタには、必要に応じてショーティングクリップ(不図示)が取付けられる。このショーティングクリップは、ガス発生器1の搬送時等において静電放電等によってガス発生器1が誤動作することを防止するために取付けられるものであり、エアバッグ装置への組付け段階においてハーネスの雄型コネクタが雌型コネクタに差し込まれることによってその端子ピン32への接触が解除されるものである。なお、図1(B)および図3においては、雌型コネクタ71の図示は省略している。
次に、以上において説明したガス発生器1の作動時における動作について説明する。本実施の形態におけるガス発生器1が組み込まれたエアバッグ装置が搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて点火器30が作動する。点火器30が作動すると、点火薬の燃焼によって点火部31内の圧力が上昇し、これによって点火部31が破裂し、火炎が点火部31の外部へと流出する。点火室14に収容された伝火薬45は、点火器30が作動することによって生じた火炎によって点火されて燃焼し、多量の熱粒子を発生させる。この伝火薬45の燃焼により、伝火室44内の圧力が上昇し、これによってカップ状部材40が破裂し、クッション材61へと至る。クッション材61へと達した熱粒子は、クッション材61を燃焼させてこれを開口または分断し、これによって熱粒子が燃焼室15に流入してガス発生剤62へと至る。
流れ込んだ熱粒子により、ガス発生剤62が着火されて燃焼し、多量のガスを発生させる。このガス発生剤62の燃焼により、燃焼室15内の圧力が上昇し、これによってシール部材18の封止が破られ、発生したガスがフィルタ室16へと流れ込む。そして、流れ込んだガスは、フィルタ部材63を通過して所定の温度にまで冷却され、ガス噴出口11からハウジングの外部へと噴出される。ガス噴出口11から噴出されたガスは、エアバッグの内部に導かれてエアバッグを膨張・展開させる。
図3は、本実施の形態におけるガス発生器の点火器近傍の構造をより詳細に説明するための部分拡大断面図である。本実施の形態におけるガス発生器1は、ホルダであるベース部材20による点火器30の支持構造において特徴を有しており、これにより点火器30が作動することによって生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤62に伝達するように構成している。以下において、この点について図3を参照して詳細に説明する。
図3を参照して、上述のように本実施の形態におけるガス発生器1においては、ベース部材20が円筒状部材10の軸方向の他方の開口端を閉塞するようにその一部が内挿された状態で円筒状部材10にかしめ固定されている。ベース部材20は、その軸方向に中空開口部を有しており、この中空開口部を規定するベース部材20の内周面21は、軸方向においてその内径が滑らかに変化する形状となっている。この中空開口部の内部には、点火器30が配置されており、点火器30とベース部材20との間には、樹脂成形部50が設けられている。
点火器30は、その点火部31が端子ピン32よりも燃焼室15側に位置した状態で配設されている。したがって、端子ピン32は、円筒状部材10の他方の端部において装置外部に露出した状態で配置されている。樹脂成形部50は、後述するインサート成形によって形成されるものであり、ベース部材20の中空開口部内に配置された点火器30とベース部材20との間に位置する空間を充填するように設けられている。
樹脂成形部50は、変形抑制部51と、端子ピン被覆部52と、雌型コネクタ取付け凹部形成部53とを含んでいる。変形抑制部51は、樹脂成形部50のうちの点火器30の点火部31の外周面31aを覆う部分に相当し、端子ピン被覆部52は、樹脂成形部50のうちの点火器30の端子ピン32の点火部31寄りの部分を覆う部分に相当する。また、雌型コネクタ取付け凹部形成部53は、樹脂成形部50のうちの点火器30の端子ピン32の先端部分を囲う部分に相当する。
樹脂成形部50は、上述のとおりインサート成形によって形成されたものであるため、点火器30およびベース部材20に接触する部分においてこれら点火器30およびベース部材20に固着している。より具体的には、変形抑制部51は、点火器30の点火部31の外周面31aに固着するとともに、ベース部材20に接触する部分においてベース部材20の内周面21に固着している。端子ピン被覆部52は、点火器30の端子ピン32の点火部31寄りの部分に固着するとともに、ベース部材20の内周面21に固着している。また、雌型コネクタ取付け凹部形成部53は、ベース部材20の内周面21にのみ固着している。
変形抑制部51は、点火器30の作動時においてハウジングの径方向外側に向かって点火部31が変形することを抑止するとともに、点火部31とベース部材20との間の電気的な絶縁を確保し、またガス発生器1の外部と点火室14との間の気密性を確保する部位である。端子ピン被覆部52は、端子ピン32とベース部材20との間の電気的な絶縁を確保するとともに、ガス発生器1の外部と点火室14との間の気密性を確保する部位である。雌型コネクタ取付け凹部形成部53は、上述の雌型コネクタ71を受け入れて支持する部位である雌型コネクタ取付け凹部54を形作る部位である。なお、これら変形抑制部51、端子ピン被覆部52および雌型コネクタ取付け凹部形成部53は、インサート成形によって一体的に連続して設けられるものであって個々別々に不連続に設けられるものではない。
インサート成形によって形成される樹脂成形部50の原材料としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料が好適に選択されて利用される。その場合、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂に限られず、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂を利用することも可能である。これら熱可塑性樹脂を原材料として選択する場合には、成形後において樹脂成形部50の機械的強度を確保するためにこれら樹脂材料にガラス繊維等をフィラーとして含有させることが好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂のみで十分な機械的強度が確保できる場合には、上記フィラーを添加する必要はない。
図3に示すように、樹脂成形部50の変形抑制部51は、その一部がベース部材20よりも点火室14側に向かって突出した状態で成形されている。そして、この突出部分にカップ状部材40が外挿されている。カップ状部材40は、クッション材61に当接する底壁部41と、この底壁部41から立設された周壁部42と、周壁部42の開口端から連続して外側に向かって延びるフランジ部43とを有しており、その内部に伝火薬45が収容された伝火室44が設けられている。カップ状部材40は、伝火室44が点火器30の点火部31の頂面に対面するようにベース部材20に被せられ、そのフランジ部43がベース部材20の燃焼室15側の端部に設けられたかしめ部23によって挟持されることにより、ベース部材20に固定されている。ここで、カップ状部材40の内周面42aの開口端側の部分は、樹脂成形部50の変形抑制部51に当接している。なお、カップ状部材40は、鉄やアルミニウム合金等の金属製の部材からなる。
以上の構成を採用することにより、点火器30の点火部31のハウジングの径方向外側の部分に変形抑制部51が位置することになる。そのため、変形抑制部51が点火部31のスクイブカップの周壁を補強する役目を果たし、作動時において点火部31がハウジングの径方向外側に向かって変形することが効果的に抑制されることになる。特に、本実施の形態におけるガス発生器1においては、変形抑制部51のさらに外側にカップ状部材40の周壁部42の開口端部分およびフランジ部43、さらにその外側にはベース部材20のかしめ部23および円筒状部材10の周壁が位置することになるため、その補強効果は非常に高いものとなっている。したがって、点火器30の作動時において点火部31は、主としてハウジングの軸方向に向かって破裂し、点火器30において生じる火炎エネルギーが伝火室44側に向けて指向性をもって拡散するようになる。この火炎エネルギーの指向性は、伝火薬45の燃焼時においてもその伝火薬45の燃焼による熱粒子の拡散方向に大きく影響し、ガス発生剤62に向けて効率よく熱粒子が拡散することになる。したがって、点火器30において生じる火炎エネルギーを効率よくガス発生剤62に伝達することが可能となり、火炎エネルギーに損失が生じ難く、その伝達がより迅速に行なえることになる。したがって、高性能のガス発生器とすることができる。
また、上記構成においては、変形抑制部51のハウジングの径方向における最大厚みW(図3参照)を2.0mm以上とすることが好ましい。このように構成すれば、変形抑制部51による点火部31のスクイブカップの周壁に対する補強効果を確実に得ることができる。
また、点火部31の燃焼室15側の端部は、変形抑制部51よりも燃焼室15側に向けて突出していることが好ましい。このように構成すれば、点火部31の突出部分が変形抑制部51によって補強されないことになるため、変形抑制部51によって補強されている部分に比べて当該部分を脆弱にすることができ、火炎エネルギーの指向性を高めることができる。なお、その場合には、点火部31の突出部分の高さH(図3参照)を2.0mm以下とすることが好ましい。これは、2.0mmを超えて点火部31を燃焼室15側に突出させた場合には、変形抑制部51による補強効果が必要以上に減じてしまうためである。
また、上述の火炎エネルギーの指向性をさらに高めるためには、点火器30の点火部31の頂面に脆弱部としてのスコア(溝)を設けたり、カップ状部材40の底壁部41に脆弱部としてのスコアを設けたりすることが好ましい。このように構成すれば、スコアを設けた部分において機械的強度を減じることができ、火炎エネルギーの指向性がさらに高まることになる。
また、上記構成を採用することにより、点火器30とベース部材20との間における静電放電による誤動作を確実に防止することができる。これは、点火器30とベース部材20との間の空間が絶縁性の樹脂材料からなる樹脂成形部50によって充填されることになるためであり、これにより点火器30とベース部材20との間の絶縁耐性が向上し、静電放電による短絡を確実に防止することができる。
また、上記構成を採用することにより、伝火室44を確実に密閉できる効果を得ることも可能になる。これは、点火器30とベース部材20との間の空間が絶縁性の樹脂材料からなる樹脂成形部50によって充填されることになるためであり、これにより特にシール材を設けることなく伝火室44の装置外部に対する気密性を高めることができる。
以下においては、上述の構成のガス発生器1において、インサート成形によって樹脂成形部50を成形する具体的な方法について説明する。図4ないし図8は、本実施の形態におけるガス発生器の樹脂成形部の成形工程を示す図である。
まず、図4に示すように、ベース部材20および点火器30を準備し、これらを金型100にセットする。ここで、金型100には、ベース部材20の一方端を受け入れる凹部101や点火器30の端子ピン32を受け入れる凹部102が設けられており、セット後においてこれら凹部101,102のそれぞれに、ベース部材20の一方端および点火器30の端子ピン32が嵌め込まれることになる。なお、金型100の所定位置には、後述する流動性樹脂の注入工程においてガスを抜くためのガス抜き用流路110が設けられている。
次に、図5に示すように、ベース部材20および点火器30がセットされた金型100に対して、上方から金型200が型合わせされる。ここで、金型200には、ベース部材20の他方端を受け入れる凹部201と、変形抑制部51の端部部分を形成するための凹部202と、変形抑制部51からの突出部分となる点火部31の端部を受け入れる凹部203とが設けられており、金型100に金型200を型合わせした状態において凹部201にベース部材20の他方端が嵌め込まれ、凹部203に点火部31の上記端部が嵌め込まれることになる。なお、金型200の所定位置には、後述する流動性樹脂の注入工程において流動性樹脂を供給するための流動性樹脂注入用流路210が設けられている。
図6は、金型100と金型200を型合わせした状態を示す図であり、当該状態においてベース部材20と点火器30との間にキャビティ80が形成されることになる。このキャビティ80に上述の流動性樹脂注入用流路210が通じている。
次に、図7に示すように、流動性樹脂注入用流路210を介して上述のキャビティ80に流動性樹脂90が注入される。流動性樹脂90の材料としては、上述の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が利用される。この流動性樹脂90の注入工程においては、キャビティ80内のガスがガス抜き用流路110を介して外部へと排気される。
その後、キャビティ80内に注入された流動性樹脂90が硬化して固化するのを待って図8に示すように金型100および金型200が取り外されることにより、ベース部材20および点火器30が樹脂成形部50によって一体化された中間加工品が取り出される。
このようなインサート成形を経ることにより、簡便に、点火器30がベース部材20に樹脂成形部50を介して固定された中間加工品を得ることができる。また、インサート成形によってこの中間加工品を製作することにより、変形抑制部51、端子ピン被覆部52および雌型コネクタ取付け凹部形成部53が樹脂成形部50として一体的に形成さることになるため、非常に簡便にかつ安価にガス発生器を製作することが可能になる。
以上において説明した本発明の一実施の形態においては、変形抑制部51がベース部材20の内周面21に固着した部分とカップ状部材40の内周面42aに当接した部分の両方を含むように構成した場合を例示して説明を行なったが、他の構成とすることも当然に可能である。たとえば、変形抑制部51の外周面がベース部材20の内周面21にのみ固着し、カップ状部材40の内周面42aに当接していない構成としてもよいし、変形抑制部51の外周面がカップ状部材40の内周面42aにのみ当接し、ベース部材20の内周面21に固着していない構成としてよい。さらには、変形抑制部51の外周面が他の部材と一切接触していない状態とすることも可能である。この場合にも、変形抑制部51自体が点火器30の点火部31の外周面に固着し、かつ変形抑制部51以外の部分の樹脂成形部50において点火器30がベース部材20に固定されるように構成していれば、変形抑制部51の補強機能によって火炎エネルギーに指向性を持たせることが可能になる。
また、上述の本発明の一実施の形態においては、点火室14に点火器30と伝火薬45とが別々に収容された場合の構成を例示して説明を行なったが、点火器30の点火部31内に点火薬に加えて伝火薬45を充填した構成を採用することも可能である。その場合にはカップ状部材40が不要となるが、このように構成されたガス発生器においても当然に本発明を適用することが可能である。
また、上述の本発明の一実施の形態においては、樹脂成形部50の一部として雌型コネクタ取付け凹部形成部53を形成し、この雌型コネクタ取付け凹部形成部53によって形作られた雌型コネクタ取付け凹部54に別途雌型コネクタ71を取付ける構成を採用した場合を例示して説明を行なったが、樹脂成形部50のインサート成形時に雌型コネクタ71をインサート部品として金型100にセットし、樹脂成形部50と一体化することも可能である。さらには、樹脂成形部50自体の形状を工夫することにより、雌型コネクタ71に相当する部位を樹脂成形部50のインサート成形時に樹脂成形部50の一部として一体化して成形することも可能である。このような構成を採用すれば、さらにガス発生器の製造を容易化することができる。
このように、今回開示した上記一実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施の形態におけるガス発生器の外観構造を示す図であり、(A)は正面図、(B)は右側面図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の内部構造を示す図であり、図1(A)および図1(B)に示すII−II線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の点火器近傍の構造を示す部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の樹脂成形部の成形工程を示す図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の樹脂成形部の成形工程を示す図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の樹脂成形部の成形工程を示す図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の樹脂成形部の成形工程を示す図である。 本発明の実施の形態におけるガス発生器の樹脂成形部の成形工程を示す図である。
符号の説明
1 ガス発生器、10 円筒状部材、11 ガス噴出口、12 閉塞部材、13 仕切り板、13a 連通孔、14 点火室、15 燃焼室、16 フィルタ室、17 多孔板、17a 連通孔、18 シール部材、20 ベース部材、21 内周面、22 凹部、23 かしめ部、28 シール部材、30 点火器、31 点火部、31a 外周面、32 端子ピン、40 カップ状部材、41 底壁部、42 周壁部、42a 内周面、43 フランジ部、44 伝火室、45 伝火薬、50 樹脂成形部、51 変形抑制部、52 端子ピン被覆部、53 雌型コネクタ取付け凹部形成部、54 雌型コネクタ取付け凹部、61 クッション材、62 ガス発生剤、63 フィルタ部材、63a 中空部、71 雌型コネクタ、80 キャビティ、90 流動性樹脂、100 金型、101,102 凹部、110 ガス抜き用流路、200 金型、201〜203 凹部、210 流動性樹脂注入用流路。

Claims (9)

  1. ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む有底長尺円筒状の金属製のハウジングと、
    前記ハウジングの開口端に内挿された状態で前記ハウジングに取付けられ、前記ハウジングの軸方向と平行な方向に向かって延びる中空開口部を含む金属製のホルダと、
    作動時において着火する点火薬が収容された点火部および前記点火薬を着火させるために前記点火部に接続された端子ピンを含み、前記点火部が前記端子ピンよりも前記燃焼室側に位置した状態で前記中空開口部内に配置された点火器と、
    前記ホルダと前記点火器との間の空間を充填するように絶縁性の流動性樹脂材料を当該空間に流し込んでこれを固化させることによって形成され、前記点火器を前記ホルダに固定する樹脂成形部とを備え、
    前記樹脂成形部は、前記点火器の作動時において前記ハウジングの径方向外側に向かって前記点火部が変形することを抑制するために、前記点火器の前記点火部の外周面を覆うとともに当該外周面に固着してなる変形抑制部を含んでいる、ガス発生器。
  2. 前記変形抑制部は、前記ホルダの前記中空開口部を規定する内周面を覆うとともに当該内周面に固着している、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 伝火薬が収容された伝火室を内部に含み、前記点火部に前記伝火室が面するように前記ホルダに取付けられた金属製のカップ状部材をさらに備え、
    前記変形抑制部は、前記カップ状部材の内周面に当接している、請求項1または2に記載のガス発生器。
  4. 前記変形抑制部の前記ハウジングの径方向における最大厚みは、2.0mm以上である、請求項1から3のいずれかに記載のガス発生器。
  5. 前記点火部の前記燃焼室側の端部は、前記変形抑制部よりも前記燃焼室側に向けて突出している、請求項1から4のいずれかに記載のガス発生器。
  6. 前記点火部の前記変形抑制部からの突出高さは、2.0mm以下である、請求項5に記載のガス発生器。
  7. 前記樹脂成形部は、前記点火器の前記端子ピンの前記点火部寄りの部分を覆うとともに当該部分に固着している、請求項1から6のいずれかに記載のガス発生器。
  8. 前記樹脂成形部は、熱硬化性樹脂を原料としてインサート成形によって形成されたものである、請求項1から7のいずれかに記載のガス発生器。
  9. 前記樹脂成形部は、熱可塑性樹脂にガラス繊維を含有させたものを原料としてインサート成形によって形成されたものである、請求項1から7のいずれかに記載のガス発生器。
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