JP2015002715A - 桑葉加工品及びその製造方法 - Google Patents

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宏亮 大川
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Abstract

【課題】飲用や食用として利用することができ、湯水に簡単に溶けて利用しやすく、その色と、それを湯水に溶かした桑葉茶の色、すなわち桑葉由来の緑色が自然な明るい緑色であり、桑葉特有の臭いやえぐみが低減され、茶として飲んだときの喉越しも良い桑葉加工品を提供する。【解決手段】桑葉加工品は、生の桑葉を、まず98℃〜100℃の蒸気で蒸し、その後200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をし、該殺青をした桑葉を、揉むことなく熱風で解しながら乾燥させ、該乾燥させた桑葉を粉砕し、該粉砕した桑葉の粉を造粒し顆粒状にして得られるものであり、4〜85μmの粒径を有する顆粒が90重量%以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、桑葉加工品及びその製造方法に関するものである。更に詳しくは、飲用や食用として利用することができ、湯水に簡単に溶けて利用しやすく、その色と、それを湯水に溶かした桑葉茶の色、つまり桑葉由来の緑色が自然な明るい緑色であり、更には桑葉特有の臭いやえぐみも低減された桑葉加工品及びその製造方法に関する。
桑は、その葉が古来より蚕の餌として重要であり、品種によっては、その根皮等が生薬となり、漢方薬にも用いられてきた。また、桑葉は、飲用としても利用されてきた経緯があり、このような、いわゆる桑葉茶は、旧来は単に葉を適当な大きさに切って天日で乾燥させたものであった。しかし、これには、桑葉の茶葉自体の色も、お茶として湯で出した際の湯色も赤褐色を帯びた色になり、加えて桑葉特有の臭いとえぐみがあるという問題があった。
これに対し、天日乾燥をせず、桑葉摘み採り後に製茶機械を使用し、一般的な茶の製造工程の流れに沿って蒸気蒸機にて生葉を蒸して殺青を行い、蒸した葉を粗揉機等を用いて揉み込み、乾燥工程を経て茶にするという方法もあった。このように、桑葉茶の製造に当たり、製茶機械をそのまま用いる例としては、特許文献1に開示された「乾燥桑葉および桑葉粉末の製造方法」がある。
特許文献1の製造方法は、採取した生桑葉を枝と葉とに分離し、葉を適当な大きさに裁断し、裁断した生葉を蒸して、蒸し終った桑葉を一旦送風機で冷却した後、熱風を当てて乾燥させながら揉み、桑葉の含水量を一定にして再度熱風を当てて含水率を5〜6%とし、更にこの乾燥葉に火力を調整しながら強火、弱火を繰返して火入れを行い、含水率を3%以下にして貯蔵に適した乾燥桑葉及び桑葉粉末を製造するというものである。
特開平9−206019号公報
上記従来の製造方法によってつくられる乾燥桑葉や桑葉粉末は、生葉の天日乾燥をしないので、天日による変色はないが、桑葉特有の臭いやえぐみが依然として残る難点があった。また、そもそも桑葉粉末は、ダマになって湯水に溶けにくく、スプーンで何度もかき回す必要がある等、溶かすまでに手間がかかりすぎていた。更に、乾燥工程では桑葉を揉む作業があり、これによる成分の浸出は期待できるが、反面、揉み汁が乾燥しながら葉に付着して製品が黒くなってしまうので、湯水に溶かした桑葉茶に黄色味を帯びた強い濁りが生じ、喉越しがわるく飲みにくいという課題もあった。
本発明者は、飲用や食用として利用することができる桑葉加工品の製造において、桑葉加工品が湯水に溶けやすいように、桑葉加工品の色と、桑葉加工品を湯水に溶かした桑葉茶の桑葉由来の緑色が自然な明るい緑色となるように、且つ桑葉特有の臭いやえぐみを低減し、茶として飲んだときの喉越しをよくするために、試行と研究を重ねた。そして、桑葉の蒸し方や製品の形態、造粒の方法、或いは製品の粒径(粒径分布)等の好適な組合せを見出し、本発明を完成したものである。
本発明は、飲用や食用として利用することができ、湯水に簡単に溶けて利用しやすく、その色と、それを湯水に溶かした桑葉茶の色、すなわち桑葉由来の緑色が自然な明るい緑色であり、桑葉特有の臭いやえぐみが低減され、茶として飲んだときの喉越しも良い桑葉加工品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、生の桑葉を、まず98℃〜100℃の蒸気で蒸し、その後200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をし、該殺青をした桑葉を揉むことなく熱風で解しながら乾燥させ、該乾燥させた桑葉を粉砕し、該粉砕した桑葉の粉を造粒し顆粒状にして得られた桑葉加工品である。
本発明の桑葉加工品は、前記造粒の際、結合剤を使用せず水で造粒し顆粒状にすることもできる。
この場合、一般に粘性を有している結合剤を使用しないので、湯水に入れると毛細管現象によって湯水と瞬時に馴染んで崩れる現象がより顕著となり、更に溶けやすく利用しやすくなる。
本発明の桑葉加工品は、4〜85μmの粒径を有する顆粒が90重量%以上含まれるのが好ましい。
この場合、4μmから85μmまでの粒径を有し湯水に溶け込みやすい顆粒が桑葉加工品の大半を占めているので、顆粒を湯水に溶かしたときに平均的に溶けて、湯呑み等の底に溶け滓や澱等も沈澱しにくい。これにより、桑葉茶を飲んだときの喉越しが更に良くなる。
本発明は、生の桑葉を98℃〜100℃の蒸気で蒸して殺青をする第1の蒸し工程と、該第1の蒸し工程で蒸した桑葉を200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をする第2の蒸し工程と、該第2の蒸し工程で蒸した桑葉を、揉むことなく熱風で解しながら乾燥させる乾燥工程と、該乾燥工程で乾燥させた桑葉を粉砕する粉砕工程と、該粉砕工程で粉砕した桑葉の粉を造粒し顆粒状にする造粒工程とを備える桑葉加工品の製造方法である。
本発明の桑葉加工品の製造方法は、前記造粒工程において、結合剤を使用せず水で造粒し顆粒状にすることもできる。
この場合、一般に粘性を有している結合剤を使用しないので、得られた顆粒状の桑葉加工品は、湯水に入れると毛細管現象によって湯水と瞬時に馴染んで崩れる現象がより顕著となり、更に溶けやすく利用しやすくなる。
本発明は、生の桑葉を98℃〜100℃の蒸気で蒸して殺青をする第1の蒸し工程と、該第1の蒸し工程で蒸した桑葉を200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をする第2の蒸し工程と、該第2の蒸し工程で蒸した桑葉を、乾燥炉(碾茶炉)を使用して揉むことなく熱風で解しながら乾燥させる第1の乾燥工程と、該第1の乾燥工程で乾燥した桑葉を葉と茎に分類する分類工程と、該分類工程で分類した葉分を、乾燥機を使用し熱風で乾燥させる第2の乾燥工程と、該第2の乾燥工程で乾燥させた葉分を適宜大きさに切断する切断工程と、該切断工程で切断した葉分を葉、葉脈及び細粉に篩い分ける篩い工程と、該篩い工程で篩い分けた葉を所要量ずつ複数に分けて加工品原料としてストックする第1の合組工程と、該第1の合組工程でストックした加工品原料を焙煎する焙煎工程と、該焙煎工程で焙煎した葉を前記複数に分けたそれぞれのストック分から所要量を取り出して合組する第2の合組工程と、該第2の合組工程で合組した葉を殺菌する殺菌工程と、該殺菌工程で殺菌した葉を粉砕する粉砕工程と、該粉砕工程で粉砕した桑葉の粉を結合剤を使用せず水で造粒し顆粒にする造粒工程とを備える桑葉加工品の製造方法である。
本明細書及び特許請求の範囲にいう「殺青(さっせい:fixation)」とは、摘み取った桑葉や茶葉等の生葉を高熱の釜で炒ったり蒸気で蒸す等、高温で加熱処理して、酸化及び発酵を抑える処理を表す意味を含むものである。
(作用)
本発明に係る桑葉加工品の作用を説明する。
顆粒状の桑葉加工品は、例えば上記のように抹茶と同様に湯水に溶かして飲用として、或いは小麦粉と混ぜてうどん等の麺やパン或いは菓子等の焼き物に使用する等、食用として利用することができる。
また、顆粒状の桑葉加工品は、顆粒内部の粒子間に隙間を有し、湯水に入れると毛細管現象によって湯水と瞬時に馴染んで崩れ、粉末のように凝固しダマとなって溶けにくくなるようなことはなく、簡単に溶けるので利用しやすい。
桑葉加工品は、熱を加えて酸化と発酵を抑える殺青を、桑葉を蒸気で蒸すことで行い、且つ、まず98℃〜100℃の蒸気で蒸し、その後200℃〜300℃の蒸気で再度蒸すようにする。これにより、殺青を天日乾燥で行う場合とは相違し、顆粒状の桑葉加工品の色と、桑葉加工品を湯水に溶かした桑葉茶の桑葉由来の緑色は、自然な明るい緑色となる。また、桑葉茶の桑葉特有の臭いとえぐみも低減され、味も濃くなる。
また、桑葉加工品は、熱風で桑葉を解すようにして乾燥され、乾燥させる際に桑葉を揉むことがないので、従来のように揉み汁が乾燥しながら葉に付着して製品が黒くなってしまうようなこともない。したがって、桑葉加工品を湯水に溶かした桑葉茶に強い濁りを生じることもないので、飲んだときの喉越しが良い。
本発明の桑葉加工品は、飲用や食用として利用することができ、湯水に簡単に溶けて利用しやすく、その色と、それを湯水に溶かした桑葉茶の色、つまり桑葉由来の緑色が自然な明るい緑色であり、更には桑葉茶の特有の臭いやえぐみが低減され、乾燥時に桑葉を揉むことによる強い濁りが生じることもなく、桑葉茶として飲んだときの喉越しが良い。
本発明の桑葉加工品の製造方法によれば、飲用や食用として利用することができ、湯水に簡単に溶けて利用しやすく、その色と、それを湯水に溶かした桑葉茶の色、つまり桑葉由来の緑色が自然な明るい緑色であり、更には桑葉茶の特有の臭いやえぐみが低減され、乾燥時に桑葉を揉むことによる強い濁りが生じることもなく、桑葉茶として飲んだときの喉越しも良い桑葉加工品が得られる。
本発明の桑葉加工品の製造方法における加工品原料の製造工程を表した説明図である。 本発明の桑葉加工品の製造方法における加工品原料を使用した桑葉加工品の製造工程を表す説明図である。 顆粒状の桑葉加工品の粒径分布を示すグラフ及び表である。
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1及び図2を参照して、桑葉加工品(桑葉顆粒)の製造の流れを説明する。
I.加工品原料の製造工程(図1参照)
(1)桑葉の収穫
(2)桑葉の生葉をコンテナに保管
(3)蒸気殺青・・・・98℃〜100℃の蒸気(第1の蒸し工程)と、200℃〜300℃の蒸気 (第2の蒸し工程)で二度蒸しをする。
(4)1次乾燥・・・・乾燥機を使用し乾燥させる(第1の乾燥工程)。
(5)分類・・・・・・葉と茎に分類し、茎分を除去する。
(6)2次乾燥・・・・乾燥機を使用し、葉分を更に乾燥させる(第2の乾燥工程)。
(7)切断・・・・・・葉分を適当な大きさに切断する。
(8)篩い・・・・・・切断した葉分を廻篩(まわしぶるい)により、葉・葉脈・細粉に 篩い分け、葉脈・細粉を除去して、加工品原料とする。
(9)原料合組・・・・加工品原料を定量ずつ複数に分け、それぞれに番号を付けてスト ックする(第1の合組工程)。
(10)袋詰・・・・・分けた加工品原料を袋詰めにする。
II.加工品原料を使用した桑葉加工品の製造工程(図2参照)
(11)焙煎・・・・・加工品原料を焙煎しロースト香を付ける。
(12)加工品合組・・焙煎した加工品原料を合組して、品質を平均化する(第2の合 組工程)。
(13)殺菌・・・・・合組した葉を殺菌する。
(14)粉砕・・・・・殺菌した葉を粉砕する。
(15)造粒・・・・・粉砕してできた粉を水だけで造粒して顆粒状にし、桑葉加工品で ある桑葉顆粒を得る。
(16)包装・・・・・桑葉顆粒をスティック詰め(規格1g,3g)をし、箱詰めとシュリ ンク包装をする。
以下、実施例にて、桑葉加工品の製造方法をさらに詳細に説明する。
(1)桑葉を所要量収穫した。
(2)収穫した桑葉の生葉を一時コンテナ保管した。
(3)桑葉の生葉1000kgを蒸機(SKD−S型 1300型)の投入口から順次投入した。投入する際に、98℃の高温蒸気を桑葉に吹き付け、この蒸気を利用し、蒸機内部で出口側へ搬送しながら撹拌し、30秒間蒸した。そして、蒸機内部で蒸した桑葉に、蒸機の出口のやや手前側で300℃の高温蒸気を吹き付け、桑葉が出口から出るまでの間、桑葉を蒸した。
(4)上記のように蒸した桑葉を、乾燥炉である碾茶炉を使用し、炉内で170℃〜210℃の熱風で葉の重なりを解しながら30〜40分間かけてゆっくり乾燥させた。これにより、桑葉の含水率が6%となり、桑葉の全体の重さが230kgとなった。
(5)そして、乾燥した桑葉230kgを使用して葉と茎に分類し、後の作業の障害となる茎を除去した。これにより、桑葉の全体の重さは190kgとなった。
(6)桑葉から茎を除いた残りの葉分を、乾燥機(D60k型)を使用し、82℃〜95℃の熱風で30〜40分乾燥させた。これにより、桑葉の含水率が4〜4.8%となり、桑葉の全体の重さが186kgとなった。
(7)次に、乾燥した葉分186kgを使用し、適当な大きさに切断した。
(8)切断した葉分を篩い機(14R-220型式、12号)にかけて廻し篩いし、葉と葉脈及び細粉に篩い分けた。葉と分かれた葉脈及び細粉は除去し、残りの葉170kgを加工品原料とした。
(9)加工品原料の一日の生産分にNo.1、No.2〜と順次番号を付け、例えば十日分を順次ストックした。
(10)ストックする加工品原料はそれぞれ真空包装にした。
(11)加工品原料を焙煎機(マイクロ波遠赤外線乾燥火入機 NJE6007型)を使用して、150℃で3分間焙煎し、これにより、加工品原料の葉に適度なロースト香を付けた。
(12)そして、加工原料の各ストック分から同量ずつ取り出し、それらを合組(ブレンド)した。例えば、加工品原料1000kgを加工して桑葉加工品を製造する場合は、上記No.1からNo.10までの各加工品原料から100kgずつを取り出し、これらを合組(ブレンド)し、合計1000kgとする。上記十日分を同様に合組することで、ストックした加工品原料から原料を取り出す際に、原料の品質を均等にすることができる。なお、加工品原料には、例えば緑茶又は芋の葉等をブレンドする場合がある。
(13)このように焙煎した葉を殺菌装置(型式KPU-20)を使用し殺菌した。本実施例における殺菌方法は、気流式殺菌方式といわれるものを採用した。気流式殺菌方式とは、殺菌をする対象物に、加熱した蒸気を吹き付けながら、加圧配管の中を移動させるというものである。なお、殺菌方法については、他の公知手段を採用しても良い。
(14)殺菌した葉を気流式粉砕機(型式400S型)を使用し、粉砕した。粉砕機としては、ボールミル機等、他の粉砕機を使用することもできる。粒径は、2〜80μmとした。
(15)粉砕した桑葉の粉を、造粒機(流動層造粒乾燥機:300型)を使用し、デキストリン等の結合剤を使用せず水だけで造粒し顆粒とした。顆粒の粒径分布については、後で詳しく説明する。
(16)得られた顆粒状の桑葉加工品を、規格である1g又は3gでスティック袋に詰めて桑葉加工品の製品とした。最後に、スティックを箱詰めにし、箱全体をシュリンク包装した。
図3を参照し、本実施例における桑葉加工品の顆粒の粒径分布について説明する。
図3において、棒グラフは粒径の区間毎の区間重量%を表し、線グラフは粒径毎の累積重量%を表している。
この顆粒状の桑葉加工品は、粒径4.24μmまでの累積重量%が3.69重量%であり、粒径76.82μmまでの累積重量%が99.69重量%である。したがって、粒径が4〜85μmの顆粒であれば、顆粒全量のうち、少なくとも96.00(=99.69−3.69)重量%以上が含まれていることになる。なお、この顆粒状の桑葉加工品の嵩比重は、0.30であった。
このように、桑葉加工品は、4μmから85μmまでの粒径で湯水に溶け込みやすい顆粒が桑葉加工品の大半又はほとんど(少なくとも90重量%以上)を占めているので、顆粒を湯水に溶かしたときに平均的に溶けて、湯呑み等の底に溶け滓や澱等が沈澱しにくく、濁りも生じにくい。この点から、桑葉加工品を湯水に溶かした、いわゆる桑葉茶は、喉越しがよく飲みやすい。
また、顆粒状の桑葉加工品は、顆粒内部の粒子間に隙間を有し、水だけで造粒しているので、湯水に入れると毛細管現象によって湯水と瞬時に馴染んで崩れ、簡単に溶けるので利用しやすい。
更に、桑葉加工品は、熱を加えて酸化と発酵を抑える殺青を、桑葉を蒸気で蒸すことで行い、且つ、一回目は98℃〜100℃の蒸気で蒸し、二回目は200℃〜300℃の蒸気で再度蒸すようにする。これにより、殺青を天日乾燥で行う場合とは相違して、顆粒状の桑葉加工品の色と、それを湯水に溶かした桑葉茶の色、つまり桑葉由来の緑色は、自然な明るい緑色となる。また、桑葉茶の桑葉特有の臭いとえぐみも低減され、味も濃くなる。
更に、桑葉加工品は、熱風で桑葉を解すようにして乾燥され、乾燥させる際に桑葉を揉むことはないので、従来のように揉み汁が乾燥しながら葉に付着して製品が黒くなってしまうようなこともない。これにより、桑葉加工品を湯水に溶かした桑葉茶に強い濁りを生じることもなく、飲んだときの喉越しが良い。
表1を参照し、蒸し工程において、一度蒸しを行った場合(従来の方法)と、二度蒸しを行った場合(本発明の方法)の顆粒状の桑葉加工品の色の違いについて説明する。
なお、この色の違い(色差)は、色差をL*a*b*表色系で数値化して判定した。L*a*b*表色系の測定は、色彩色差計(型式CR-410)を使用して行った。
Figure 2015002715
表1中、「a値」は、緑色の色の深さの値であり、マイナス値が小さい方(数字が大きい方)がより深い色の緑色となり、マイナス値が大きい方(数字が小さい方)がより明るい緑色となる。桑葉加工品の色としては、マイナス値が小さく、深い色の緑色になる方がより良い。
「b値」は、黄色の色の深さの値であり、プラス値が小さい方がより緑がかった黄色になり、プラス値が大きい方がより深い色の黄色になる。桑葉加工品の色としては、プラス値が小さく、緑がかった黄色になる方がより良い。
「L値」は、明度を表すもので、a値、b値を含めた全体の色のバランス度を示し、数値が大きいほど、より明るくなる。桑葉加工品の色としては、数値が大きく、明るい緑になるのがより良い。
(考察)
まず、a値については、表1に示すように、一度蒸しをした場合の「-10.88」に対し、二度蒸しをした場合の値は「-12.68」であった。つまり、二度蒸しをした場合の値の方が、一度蒸しをした場合の値よりマイナス値が小さいので、より深い色の緑色となった。
また、b値については、一度蒸しをした場合の「18.65」に対し、二度蒸しをした場合の値は、「22.08」であった。つまり、二度蒸しをした場合の値の方が、一度蒸しをした場合の値よりプラス値が大きく、より深い色の黄色となった。
しかし、L値を見ると、一度蒸しをした場合の「45.64」に対し、二度蒸しをした場合の値は「48.44」であった。つまり、二度蒸しをした場合の値の方が、一度蒸しをした場合の数値が大きく、総合的に見て、より明るい緑色を呈した。
このように、蒸し工程で二度蒸しをすることによって、桑葉由来の緑色がより明るい緑色である顆粒状の桑葉加工品が得られることが分かった。
なお、上記測定の後、上記各桑葉加工品を同条件で湯に溶かした桑葉茶の色の違いについて、目視で比較した。蒸し工程において二度蒸しを行って製造した桑葉加工品を湯に溶かした桑葉茶は、旧来のように一度蒸しを行って製造した桑葉加工品を湯に溶かした桑葉茶と比較して、より明るい緑色を呈した。
本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形が可能であるということは言うまでもない。

Claims (6)

  1. 生の桑葉を、まず98℃〜100℃の蒸気で蒸し、その後200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をし、該殺青をした桑葉を、揉むことなく熱風で解しながら乾燥させ、該乾燥させた桑葉を粉砕し、該粉砕した桑葉の粉を造粒し顆粒状にして得られた
    桑葉加工品。
  2. 前記造粒の際、桑葉の粉を結合剤を使用せず水で造粒し顆粒状とした
    請求項1の桑葉加工品。
  3. 4〜85μmの粒径を有する顆粒が90重量%以上である
    請求項1又は2の桑葉加工品。
  4. 生の桑葉を98℃〜100℃の蒸気で蒸して殺青をする第1の蒸し工程と、
    該第1の蒸し工程で蒸した桑葉を200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をする第2の蒸し工程と、
    該第2の蒸し工程で蒸した桑葉を、揉むことなく熱風で解しながら乾燥させる乾燥工程と、
    該乾燥工程で乾燥させた桑葉を粉砕する粉砕工程と、
    該粉砕工程で粉砕した桑葉の粉を造粒し顆粒状にする造粒工程とを備える
    桑葉加工品の製造方法。
  5. 前記造粒工程において、桑葉の粉を結合剤を使用せず水で造粒し顆粒状とする
    請求項4の桑葉加工品の製造方法。
  6. 生の桑葉を98℃〜100℃の蒸気で蒸して殺青をする第1の蒸し工程と、
    該第1の蒸し工程で蒸した桑葉を200℃〜300℃の蒸気で蒸して殺青をする第2の蒸し工程と、
    該第2の蒸し工程で蒸した桑葉を、乾燥炉を使用して揉むことなく熱風で解しながら乾燥させる第1の乾燥工程と、
    該第1の乾燥工程で乾燥した桑葉を葉と茎に分類する分類工程と、
    該分類工程で分類した葉分を、乾燥機を使用し熱風で乾燥させる第2の乾燥工程と、
    該第2の乾燥工程で乾燥させた葉分を適宜大きさに切断する切断工程と、
    該切断工程で切断した葉分を葉、葉脈及び細粉に篩い分ける篩い工程と、
    該篩い工程で篩い分けた葉を所要量ずつ複数に分けて加工品原料としてストックする第1の合組工程と、
    該第1の合組工程でストックした加工品原料を焙煎する焙煎工程と、
    該焙煎工程で焙煎した葉を前記複数に分けたそれぞれのストック分から所要量を取り出して合組する第2の合組工程と、
    該第2の合組工程で合組した葉を殺菌する殺菌工程と、
    該殺菌工程で殺菌した葉を粉砕する粉砕工程と、
    該粉砕工程で粉砕した桑葉の粉を結合剤を使用せず水で造粒し顆粒にする造粒工程とを備える
    桑葉加工品の製造方法。
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