JP2009165410A - 葡萄葉茶及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンニン、アントシアニンやリスベラトロール等の有効成分を高濃度に含み、かつノンカフェインである健康飲料として優れた葡萄葉茶及びその製造方法を提供する。
【解決手段】垣根栽培等による黒葡萄の葉を、1摘採(適時収穫)保管、2冷却洗浄、3乾燥、4真空包装、の第一次工程、5粉砕(細断)、6初回焙煎、7半発酵、8最終焙煎、9飲料加工及びパウダー加工の第二次工程で、粘着性の低減された葉粉末として葡萄葉茶や葡萄葉パウダー食材の製法を提供する。タンニン等の葡萄成分を高濃度に含む葡萄葉茶や微粉末パウダー食材を得ることができた。
【選択図】図1

Description

この発明は、葡萄葉茶及びその製造方法に関し、特に黒葡萄葉茶及びその製造方法に関するものである。
古来より一般的に嗜好飲料として茶類、また近年に至って各種の茶葉による健康茶としての茶類(野草茶 ハーブ茶 混合茶)が生産され日常的に普及している。
その一方で、葡萄の葉が、茶葉として利用されているか否かの詳細は不明である。
葡萄や葡萄を原料とするジュースや赤ワインは国際的に人体に効用があると評価され、また葡萄の葉は人体に有効作用のある機能性成分が多く含有していることが立証されているにもかかわらず、文献はない。
ヨーロッパや中東のごく限られた地域でのみ自家用飲料として飲用された例があると伝聞されているが、この自家用飲料は、一般の野草茶と同様に、乾燥葡萄葉を煎じて飲料したという程度であろう。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、前記経緯には葡萄の葉とりわけ黒葡萄の葉が茶葉として過去に研究されずに至った要因が下記の3点にあることを突き止めた。
(1)美味で機能性に優れた欧米種の高級な黒葡萄種であるフランス種のカベルネ・ソーヴニオン、メルロー、ピノ・ノアール、イタリア種のサンジョベーゼ、ネッビロー、アメリカ種のスチューベン等を原料とする伝統的なワインメーカーが葡萄の実の収穫後、良質なワイン製造のみに傾注し、その葉の有効性や活用を軽視或いは無視してきた。
(2)葡萄樹の実の生育上、樹や実の病原菌や寄生虫の予防に農薬を使用するためその葉の活用は人体に影響するものとして避けてきた。
(3)茶葉の加工とは違い葡萄の葉とりわけ黒葡萄の葉は、茶葉としての加工技術が困難である。
つまり良質な赤ワイン醸造用の黒葡萄の葉はいずれも大型であり、アルコール度が高いため高度な糖分を含有し、この糖分の粘着性が他の茶葉にみられない製造上の障害となってきた。
出願人は、葡萄の葉を用いた茶および製法の先行技術は検索し得なかったが、葡萄の実を混ぜた発酵茶や、桑葉茶や、杜仲葉茶に関するものには、次の文献がある。
特開2007−202481「発酵茶」 特開2006−101732「桑葉茶とその製造方法」 特開平10−150961「杜仲葉茶葉及びその製造方法」
本発明は、前記葡萄の葉の特有な問題点に鑑みて企図されたものであって、黒葡萄の葉に含まれる有効成分に着目して、これを原料とする茶を作成するに当たって前記の課題を解決し、健康向上に寄与できる葡萄葉茶、特に黒葡萄葉茶とその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明では黒葡萄の葉に適応して次の作業工程を案出し採用した。
すなわち、大まかに葡萄葉茶・黒葡萄葉茶とその製造方法を分類すると、製造方法は第一次工程〔原料葉の蓄積工程〕と第二次工程〔保管原料の食品化工程〕からなり、
第一次工程は、1摘採(適時収穫)保管、2冷却洗浄、3乾燥、4真空包装、の工程、
第二次工程は、5粉砕(細断)、6初回焙煎、7半発酵、8最終焙煎、9飲料加工及びパウダー加工の工程である。
又、本発明の、葡萄葉茶は、特に赤ワイン醸造用の黒葡萄葉を適時に摘採、保管後、洗浄処理し、次いで乾燥し、包装保存した葡萄葉を、粉砕し、焙煎し、次いで半発酵させ、さらに焙煎して得られたことを特徴とする〔請求項1〕。
黒葡萄葉を原料とする半発酵の葡萄葉茶の成分は、茶葉100g当たりタンニンを3,000mg程度、リスベラトロールを5mg程度、アントシアニンを500mg程度含有し、カフェインを含まないことを特徴とする〔請求項2〕。
前記した製造方法は、分説すると、次の工程である〔請求項3〕。

1−1摘採(適時収穫)
黒葡萄葉は、フランス種のカベルネ・ソーヴニオン、メルロー、ピノ・ノアール、イタリア種のサンジョベーゼ、ネッビロー、アメリカ種のスチューベン等の黒葡萄樹から採取する。
赤ワイン醸造用の黒葡萄による製茶の茶葉収穫の適正時期は、本発明者の研究により大変短時日に絞られることが判明した。
すなわち、本発明の黒葡萄茶の主目的たる葉の収穫は、果実の収穫後の10日から15日の間が適正時期である。
その理由は前期適正時期に収穫された葉は黒葡萄の特徴である有効成分、タンニン、リスベラトロールなど各種のポリフェノール類及びカルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン等のミネラル類が多く、人体に有益なSOD(抗酸化酵素)等の抗酸化物質が多量に含有されているからである。
一方で前記適正時期よりも以前にその葉を収穫すると、主たる生産目的である翌年のワイン原料である果実の生育に障害を与えることが判明している。
また前期適正時期より以後の葉を収穫した場合、有効成分は著しく劣化しさらに短時期のうちに枯葉となって地上に落下し茶葉としての利用は不向きである。
本発明は、特に黒葡萄の葉に最適に適用できるものであるが、多数多種の葡萄の葉にも適用できるものである。
葡萄は膨大な数の品種があり、すべての品種で試行実施しているものではないが、葡萄粒の表面色が、濃赤色、紫黒色の品種の黒葡萄葉で試作した結果で茶への適性が得られている。
ここで黒葡萄という語句は、赤ワイン用の葡萄樹の種類を指している。
特に葡萄粒の表面色が、濃赤色、紫黒色のものを指しており、さらに狭くは醸造用の種で、例えば紫黒色のカベルネ・ソーヴニオンのような前記記載した種である。
次に黒葡萄の栽培方法及び収穫方法について述べる。
黒葡萄樹は赤ワイン醸造用のフランス又はイタリアから移入された苗木を元とする。
栽培は日本では稀にしか採用されない垣根栽培方法での葡萄葉が好ましい。
日本では、多雨多湿に順応して甲州(山梨県)から発展拡布した棚作り栽培が多い。生食用の葡萄樹の多くは、天井式の棚作り栽培である。
垣根栽培方法は、垣根仕立てとも言われる柵やロープで、列状に多数の垣根を作り、比較的低い位置で栽培する方法である。
品種によって、混みすぎを防ぐため冬季に剪定(せんてい)を行うことや、夏季には陽光を受け,果実の品質向上のために芽かきや摘房・摘粒・袋かけなどを行う。
垣根栽培方法によれば、緑茶の栽培方法のように、葡萄葉が1,5m以下で目の高さ以下になり、地面からの距離が適当で水分や養分が含まれた良い葉を見て選び摘取でき、黒葡萄の葉は容易に一枚一枚手摘みによって収穫できる。
また、葡萄葉の生育においても好ましく、よく日光に当たり風通しの良い位置の葉を採取できる。
1−2保管蒸散;
収穫した葉は、これを段ボール箱に収穫保管する。
ダンボールに入った葡萄葉は、15〜20時間位保管され、自然萎凋で、収穫時から重量比で80%位まで蒸散乾燥させる。
段ボール内では「蒸れ」を防ぎ、劣化しない前に開蓋される。
この段ボール保管中に、洗浄・乾燥の工場へ移送する。
いわば輸送中に「蒸れていない新鮮でしかし20%の水分を蒸発させ少し養分凝縮した葉」に加工して、早期に洗浄、乾燥の工程に移行する。
20%の水分の蒸発で、葉は柔軟になる。
2冷却洗浄;
次に収穫した黒葡萄の葉を冷却し、洗浄する工程に移る。
工場に移送された黒葡萄の葉は摂氏約13度〜15度内の冷蔵庫に2日〜3日間保管し「蒸れ」を消去する。
この温度環境は、その時点の自然の環境を模した人工環境である。
但し、前記温度はその時点の自然環境の温度を目安とするもので必ずしもこれに限定されるものではない。
冷却した葉は、まず摂氏85度から90度の熱水槽に浸け、撹拌しながら洗浄する。
この場合、黒葡萄の葉は直径13cm〜18cmの大型の葉径のため撹拌洗浄に通常30分以上の時間を要する。
続いて、洗浄した葉を農薬の残留を除去するためステンレスの網式のリフトで高温の圧力蒸留機に送り、吹き付けにより瞬間的に再度洗浄する。
3乾燥;
完全に洗浄された葉を乾燥する工程に移る。葉は洗浄後、可及的速やかに冷却機に移送し冷却し、完全に冷却した後密閉した乾燥機に移し、保有水分3〜4パーセント内まで乾燥する。
4真空保管
次に乾燥した葉は一旦アルミ缶に入れて真空包装し冷蔵庫で保管する。これにより後に使用する分だけをアルミ缶から出して以下の工程で使用することができ、余った分は鮮度をある程度保ったまま長期保管できる。
以上が第一次工程であり、葡萄茶の原料である葡萄葉を、工業的に大量に保管するまでの保管原料葉の蓄積工程である。
第二次工程は、保管原料の食品化工程であり、概略次の順の工程である。
5粉砕(細断);
乾燥し、真空包装した葉(保管原料葉)は、必要分を取り出して細断する。
第一次粉砕及び第二粉砕をする。細断抹は、葉脈部分でも5mm以下、葉肉部は、2mm以下が好ましい。
6初回焙煎;
細断した葡萄葉(細断葡萄葉抹)を初回焙煎する。初回焙煎は、摂氏100度〜150度の間接加温によりおこなう。
7半発酵;
次いで前記初回焙煎された葉は摂氏30度〜35度の保温庫に移し、自然発酵する。
自然発酵は2時間〜3時間行う。これは半発酵の状態を保つためである。
8最終焙煎;
さらに最終焙煎をする。初回焙煎から、半発酵を経て、再度摂氏150度〜250度好ましくは200度〜250度で間接加温により最終焙煎する。
この工程は他の茶葉加工にはない加工過程である。
黒葡萄の葉肉には通常の葡萄(甲州葡萄、デラウエア)の葉の2〜3倍も糖分が含有しこの糖分の粘着性を低減させるため2度の焙煎を必要とする。
9飲料加工及びパウダー加工の工程;
粘着性を低減することにより、完成品としてのティーバッグ(ナイロンテトラパック)化、さらには粉体機によるパウダー化をする。
最終焙煎した黒葡萄葉茶を更に超微粒にパウダー化すれば一般食品としての活用もできる。
このパウダーは調味料だけでなく直接食品にふりかけて用いることもできるので、これにより抗酸化物質を含有する健康的な食品を手軽に食すことができる。
本発明の技術的効果は次の通りである。
葡萄の葉を、技術開発により、茶の材料、食品材料とすることが達成できた。特に黒葡萄葉をおいしい茶葉とすることができた。
特に、葡萄葉茶としては、大量に工業的に生産が可能である。
特に、葡萄の香りを残す芳醇な葡萄葉茶ができた。
本発明の黒葡萄葉茶に含まれる有効成分により期待できる効能は下記のとおりである。
表1で示す通り、黒葡萄葉茶の原料となる赤ワイン醸造用の葡萄の葉は生食用ぶどうの葉や白ワイン醸造用の葡萄の葉と比較し、著しく機能成分を含有している特徴をもつ。特にポリフェノールを構成するタンニンの含有量は、茶葉100g中、3,020mgで紅茶・煎茶の約3倍にあたり抗酸化作用が期待できる。また、毛細血管の血流を促進するリスベラトロールは、茶葉100g中、5.4mgであり黒葡萄のみに含まれる。
さらに黒葡萄のみに含まれる成分としてはアントシアニンがあり100g中に、500mg含有している。
(5)黒葡萄葉茶は葉酸の含有量が豊富なことで知られる抗酸化フルーツのパパイヤやプルーンよりも多くの葉酸が含まれる。また、梅干などに含有するクエン酸やリンゴ酸も含有している。これらの成分は利尿効果があり新陳代謝が促進され疲労回復や整腸作用に優れ、抗ウィルス・肝臓障害の抑制に役立つ。
本発明者は長年の研究の結果、黒葡萄の葉を葉茶に加工する最適な製造方法を開発した。
すなわち、前記したように、第一次工程〔原料葉の蓄積工程〕として、1摘採(適時収穫)保管、2冷却洗浄、3乾燥、4真空包装、の工程、第二次工程〔保管原料の食品化工程〕として、5粉砕(細断)、6初回焙煎、7半発酵、8最終焙煎、9飲料加工及びパウダー加工の工程である。
本発明方法では、第二次工程〔保管原料の食品化工程〕で、細分化した葡萄葉とくに黒葡萄の葉は摂氏100度〜150度の間接加温により初回焙煎し、一時焙煎した茶葉を摂氏30度〜35度の保温庫内で2時間〜3時間保存して半発酵の状態に加工し、次いで再度摂氏150度〜250度好ましくは200度〜250度で間接加温により最終焙煎する、という特異な工程を採る。
通常の葡萄の葉の2〜3倍の糖分を含む黒葡萄の葉は、粘着性に富むため、加工が困難であったが、前記の工程を経ることで粘着性を著しく低減することができる。
これにより従来は不可能であった細粉末、超微粒に砕くパウダー加工等が可能になった。
以下、製造方法を工程説明図(チャート図)を参照しながら詳細を説明する。
実施例1は、黒葡萄葉茶の製造方法とこれによって得られた黒葡萄葉茶の実施例である。
製法は、以下の番号順に経時的に実施される。
第一次工程は、原料葡萄葉の蓄積工程である。
摘採(適時収穫)保管
はじめに、垣根栽培方法で適度に生育した黒葡萄の葉を摘採(収穫)する。
黒葡萄葉は、葡萄園の中のワイン醸造用のカベルネ・ソーヴニオンの黒葡萄樹から採取した。黒葡萄葉は、良い葉を見て選び、一枚一枚手摘みによって収穫した。
葡萄の実の収穫後12日目である。
垣根栽培方法で栽培され、低い位置に繁っていて収穫された生葉は黒葡萄の特徴である有効成分、タンニン、リスベラトロールなど各種のポリフェノール類及びカルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン等のミネラル類や抗酸化物質が多量に含有されている。
1−2保管蒸散;
収穫した葉は、これを段ボール箱に収穫保管し、収穫後工場に移送した。
移送は、収穫してから自動車による運送時間を入れて18時間位で行った。
いわば輸送中に「蒸れていない新鮮でしかし20%の水分を蒸散させ少し養分凝縮した葉」にしておく。ダンボール箱で保管され、自然萎凋で、収穫時から重量比で80%位まで蒸散乾燥させる。
段ボール内では「蒸れ」を防ぎ、劣化しない前に開蓋される。
2洗浄;
次に収穫した黒葡萄の葉を洗浄する工程に移る。
工場に移送された黒葡萄の葉は摂氏約15度内の冷蔵庫に2日間補完し蒸れを消去する。
この温度環境は、その時点の葡萄園の平均気温環境を模した人工環境である。
冷却した葉はまず摂氏90度の熱水槽に浸け、撹拌しながら洗浄する。この場合、黒葡萄の葉は直径平均16cmの大型の葉径のため撹拌洗浄に30分をかけて洗浄した。
続いて、ステンレスの網式のリフトで高温の圧力蒸留機に送り、吹き付けにより瞬間的に再度洗浄した。農薬や虫類、塵類を除去するためである。
3乾燥;
洗浄した黒葡萄葉は、可及的速やかに冷却機に移送し冷却し、完全に冷却した後密閉した乾燥機に移し、保有水分3パーセントまで乾燥した。
4真空保管
乾燥した葉は、真空包装し一旦アルミ缶に入れて冷蔵庫で保管する。
以上は第一次工程〔保管原料葉の蓄積工程〕であり、葡萄茶の原料である葡萄葉を、工業的に大量に保管することができる。
これにより後に使用する分だけをアルミ缶から出して以下の工程で使用することができ、余った分は鮮度をある程度保ったまま長期保管できる。
第二次工程は、保管原料の食品化工程である。
5粉砕(細断);
次に真空包装した葉を必要な量のみを茶葉にするため、真空包装した葉(保管原料葉)を、粉砕機で細断した。葉肉と葉茎 葉脈を含め第一粉砕し、さらに第二次粉砕し、より細分化した。
ここでは茶葉を揉捻機にかけて柔捻をせず、圧縮せずに、粉砕する。
細断抹すなわち細断した葡萄葉(細断葡萄葉抹)は、全体平均1mm程度である。
6初回焙煎;
次に合計二回細分化した葉を焙煎する工程に移る。第一回目のこの焙煎を初回焙煎と呼んでいる。焙煎は間接加温により行う。
細断した葡萄葉(細断葡萄葉抹)を、摂氏105度の間接加温により、初回焙煎した。
7半発酵;
次に初回焙煎した茶葉細粉を半発酵させる工程に移る。
前記初回焙煎された茶葉細粉は、摂氏80度までの保温機能のある保温庫に移し、堆積状態で、適宜設定された温度で自然発酵させる。
自然発酵は2時間〜3時間行うが、微妙な半発酵の状態を保つため温度と時間を経験則で設定する。
初回焙煎した茶葉細粉は摂氏33度の保温庫にうつし、自然発酵を促進させた。
保温庫内での保管は3時間に設定した。これにより茶葉細粉が半発酵の状態になる。
通常の紅茶製法の発酵と異なり、低い温度での堆積半発酵であり、この工程において葡萄葉茶の色と香りが方向付けられる。
実施例の葡萄葉茶の色と香りは、カップに注ぐと、薄い透明感のある茶色であり、ほのかな葡萄の香りと酸味が少しある味わい深い味覚である。
半発酵の具合で、好みの酸味や方向がつけられる。
8最終焙煎;
さらに最終焙煎として、摂氏180度で間接加温により最終焙煎した。
初回焙煎から、半発酵を経て、再度最終焙煎するという、半発酵を介在させて2回の焙煎をするという工程は、他の茶葉加工にはない加工過程である。
黒葡萄の葉肉には通常の葡萄(甲州葡萄、デラウエア)の葉の2〜3倍も糖分が含有しこの糖分の粘着性を低減させるため2度の焙煎を必要とするのである。
従来はこの高い粘着性が障害となって葉の細分化が難しかったが、この実施例のような初回焙煎 半発酵 最終焙煎という工程により粘着性を低減させることにより、所望の加工が可能となった。
9飲料加工及びパウダー加工の工程;
茶葉細粉の粘着性を低減することにより、非常に細かく親水性のある粉末が得られた。
茶葉をティーバッグに詰めて用いる場合は、茶葉細粉の大小をナイロンテトラパック(商標)の網の目にあわせて様々な粉末ができるが、実施例では全体平均1mm程度の葉茶とした。
1個のティーバッグ(ナイロンテトラパック)には、黒葡萄粉末葉茶2gを充填した。
完成品としてのティーバッグ(ナイロンテトラパック)に充填された茶葉は、熱湯を注がれて、湯に溶け出して、飲用できる。
又、50g単位で、真空密封袋に充填して、袋入りの商品化も図った。
袋入りでの長期の保管でも、塊化や変質はなく、風味のある葉茶を維持できた。
なお、粉体機によって、微粒化・パウダー化(抹茶風微粉末)することもできた。形態を固形化、パウダー化して利便性を高め利用の範囲を拡大することにも対応できる。
このようにして、得られた黒葡萄茶の有効成分は表1の通りである。
特にポリフェノールを構成するタンニンの含有量は、茶葉100g中、3,020mgで紅茶・煎茶の約3倍。また、毛細血管の血流を促進するリスベラトロールは、茶葉100g中、5.4mgであり黒葡萄のみに含まれる。
さらに黒葡萄のみに含まれる成分としてはアントシアニンがあり100g中に、500mg含有している。
Figure 2009165410
本発明にかかる葡萄葉茶は、次の特徴がある。
表1を説明すると、本発明製法で製造した葡萄葉茶は、
(1)嗜好性飲料及び健康葉として黒葡萄茶葉は、上質のワイン用葡萄の葉を原料としおり、味覚、匂いと大変上品な嗜好飲料に仕上がっている。
またウーロン茶、緑茶紅茶、コーヒー、ココア等一般的な茶類はカフェインを含有しているのに対して黒葡萄葉茶はノンカフェインであると共に、抗酸化物質のSODを多量に保有している。さらにタンニン、リスベラトロール及びアントシアニン等の有効成分が豊富に含まれていることは分析の通りである。すなわち健康茶としても老若男女を問わないお茶と言える。
(2)また、細分化した茶葉をさらに微粒化してパウダー状に加工して用いれば利用範囲は格段に広がる。たとえば調味料としてスープのだしに用いたり、各種生菓子・洋菓子等に直接振りかけてトッピングとして用いることもできる。
本発明にかかる葡萄葉茶及びその製造方法は、糖分の比較的多い草木の葉を、何らかに利用するときに、特に粘着性を排除して利用したいときに、葡萄の葉に限らず応用や利用できる可能性がある。
焙煎 半発酵 焙煎の工程は、風味を出す手法としても利用できる。
本発明の黒葡萄茶葉の製造方法の実施例1を示したフローチャート図である。(実施例1)

Claims (5)

  1. 葡萄葉を摘採、保管後、洗浄処理し、次いで乾燥し、包装保存した葡萄葉を、粉砕し、焙煎し、次いで半発酵させ、さらに焙煎して得られたことを特徴とする葡萄葉茶。
  2. 葡萄葉を原料とする半発酵の茶であって、100g当たりタンニンを3,000mg程度、リスベラトロールを5mg程度、アントシアニンを500mg程度含有し、カフェインを含まないことを特徴とする葡萄葉茶。
  3. 葡萄の果実を収穫後10日乃至15日の期間に摘採した葡萄葉を、摂氏約13度乃至15度内の冷蔵庫に2〜3日間保管し蒸れを消去し、次いで85度から90度の熱水槽に浸け、撹拌しながら洗浄処理を施し、前記洗浄処理後は保有水分を3〜4パーセント内まで乾燥させ、次いで乾燥させた葉を粉砕し、前記粉砕処理後は摂氏100度〜150度の間接加温により焙煎し、次いで摂氏30度〜35度の保温庫に移して自然発酵を2時間〜3時間行う半発酵をさせ、次いで摂氏150度〜250度好ましくは200度〜250度で間接加温により再度最終焙煎することを特徴とする葡萄葉茶の製造方法。
  4. 前記葡萄葉は、黒葡萄の葉であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の葡萄葉茶およびその製造方法。
  5. 前記葡萄葉は、葡萄樹を垣根栽培方法で栽培したことを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載の葡萄葉茶およびその製造方法。
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