JP2014533325A - 低ナフテン系液晶ポリマー組成物 - Google Patents

低ナフテン系液晶ポリマー組成物 Download PDF

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Abstract

流動性改良剤とブレンドした低ナフテン系、サーモトロピック液晶ポリマーを含む熱可塑性組成物を提供する。流動性改良剤は、一つ以上のカルボキシル官能基を含む芳香族カルボン酸である。理論に束縛されるつもりはないが、官能基はポリマー鎖と反応して、その長さを短くして、溶融粘度を下げるものと考えられる。そのような酸は、処理の間に切断された後、ポリマーのより小さな鎖と一緒に混和することができるとも考えられる。これにより、その溶融粘度が下げられた後でも、組成物の機械的特性を保持するのに役立つ。本発明の結果として、微小寸法の金型のキャビティに容易に流れるように、熱可塑性組成物の溶融粘度は一般的に十分に低い。【選択図】なし

Description

[0001]本出願は、2011年11月15日出願の米国特許仮出願シリアル番号第61/559,822号、2012年8月1日出願の同第61/678,267号、及び2012年8月1日出願の同第61/678,292号の権利を主張する。これらは全て、本明細書中、その全体が参照として含まれる。
[0002]電子部品は、液晶性の熱可塑性樹脂から形成される成形部品を含むことが多い。エレクトロニクス産業における最近の要求水準は、所望の性能と空間の節約とを達成するために、そのような部品のサイズを小さくすることであった。そのような一つの部品は電気コネクタであり、これは外部(たとえば電源若しくは通信に使用される)または内部(たとえば、コンピューターディスクドライブ若しくはサーバー、リンクプリント配線基板、ワイヤ、ケーブル及び他のEEE部品で使用される)でありえる。あいにく、液晶ポリマー部品を寸法の小さい電気部品用にうまく成形するには、様々な課題が存在する。
[0003]多くの慣用の液晶ポリマーに関連する一つの問題は、たとえば、これらが非常に高い固体〜液体遷移温度(融解温度)を示す傾向があるので、分解温度より下の温度で良く流動する能力を妨げるということである。融点を抑制し、且つ流動し得る材料を生成するために、ポリマー主鎖内に繰り返し単位として追加のモノマーが配合されることが多い。一般によく使用される融点抑制剤は、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸(NDA)であり、これは通常、ポリマー主鎖の線状性質を中断することによって融解温度を下げると考えられている。ポリマーの融点は、テレフタル酸、ハイドロキノン及びp-ヒドロキシ安息香酸のポリエステルのテレフタル酸の一部の代わりにNDAを使うことによって下げることができる。NDAに加えて、他のナフテン酸も融点抑制剤として使用することができた。たとえば、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(HNA)は、芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸から形成したポリエステルの融点抑制剤として使用されてきた。達成された恩恵にもかかわらず、上記ポリマーはいまだに様々な欠点をもっている。たとえば、ナフテン酸と他のモノマー成分との反応性は、ポリマー組成物の最終的な機械的及び熱的特性に予期せぬ結果をもたらしかねない。これは特に、小さな寸法許容差(dimension tolerance)をもつ成形部品では問題である。機能についての懸念に加え、ナフテン酸が高コストであるため、上記問題に対して他の解決法が必要である。
[0004]もちろん、ポリマー自体の性質に加えて、液晶ポリマーから電気部品を形成する際には、他の問題も存在する。たとえば、これらが使用される方法により、ほとんどの電気部品は特定の燃焼性規格を満たすことが必要である。通常、これらの要求条件は、難燃剤を材料配合物に添加することによって達成される。しかしながら、慣用の難燃剤のタイプ(たとえば、ハロゲン化遅延剤)によっては、電気用途では不都合である。さらに、そのような難燃剤は、得られる成形部品の機械的特性に悪影響も及ぼしかねない。
[0005]従って、微小寸法部品(small dimension part)に容易に成形することができ、それでもまだ良好な機械的及び/または燃焼特性を獲得しえる、低ナフテン系、液晶熱可塑性組成物に対する必要性が存在する。
[0006]本発明の一つの態様に従って、少なくとも一つのサーモトロピック液晶ポリマーを含む熱可塑性組成物を開示する。ナフテン系ヒドロキシカルボン酸及び/またはナフテン系ジカルボン酸から誘導したポリマー中の繰り返し単位の総量は、15モル%以下である。熱可塑性組成物はさらに、少なくとも一つの芳香族カルボン酸を含み、ここで前記熱可塑性組成物は、1000s-1の剪断速度及び、前記組成物の融解温度よりも15℃高い温度で、ISO試験No.11443に従って測定して、約0.1〜約80Pa-sの溶融粘度をもつ。
[0007]本発明の別の態様に従って、少なくとも一つの寸法が約500マイクロメートル以下である成形部品を開示する。この部品は、少なくとも一つのサーモトロピック液晶ポリマーを含む熱可塑性組成物を含む。ナフテン系ヒドロキシカルボン酸及び/またはナフテン系ジカルボン酸から誘導したポリマー中の繰り返し単位の総量は、15モル%以下である。熱可塑性組成物はさらに、少なくとも一つの芳香族芳香族カルボン酸を含む。
[0008]本発明の他の特徴及び側面を、以下詳細に記載する。
[0009]当業者に対する最良の態様を含む、本発明の完全且つ実施可能な開示は、付記図面を参照して、本明細書の残りの部分に特に明記される。
[0010]図1は、本発明に従って成形し得るファインピッチ電気コネクタの一態様の分解斜視図である。 [0011]図2は、図1のファインピッチ電気コネクタの対向する壁の正面図である。 [0012]図3は、本発明の熱可塑性組成物を成形するために使用し得る押出しスクリューの一態様の略図である。 [0013]図4〜5は、本発明の一態様に従って成形したアンテナ構造体を使用しえる電子部品の個々の正面斜視図及び背面斜視図である。 [0013]図4〜5は、本発明の一態様に従って成形したアンテナ構造体を使用しえる電子部品の個々の正面斜視図及び背面斜視図である。 [0014]図6〜7は、本発明の一態様に従って成形し得るコンパクトカメラモジュール(CCM)の斜視図及び正面図である。 [0014]図6〜7は、本発明の一態様に従って成形し得るコンパクトカメラモジュール(CCM)の斜視図及び正面図である。
[0015]本発明で使用される用語は特定の態様の説明の目的のためだけであり、本発明の範囲を限定するものではないことは理解すべきである。
[0016]「アルキル」は、1〜10個の炭素原子、態様によっては1〜6個の炭素原子をもつ一価、飽和脂肪族ヒドロカルビル基をさす。「Cx-yアルキル」は、x〜y個の炭素原子をもつアルキル基をさす。この用語としては、たとえば線状及び分岐ヒドロカルビル基、たとえばメチル(CH3)、エチル(CH3CH2)、n-プロピル(CH3CH2CH2)、イソプロピル((CH3)2CH)、n-ブチル(CH3CH2CH2CH2)、イソブチル((CH3)2CHCH2)、sec-ブチル((CH3)(CH3CH2)CH)、t-ブチル((CH3)3C)、n-ペンチル(CH3CH2CH2CH2CH2)、及びネオペンチル((CH3)3CCH2)が挙げられる。
[0017]「アルコキシ」は、基-O-アルキルをさす。アルコキシとしては、たとえばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシ及びn-ペントキシが挙げられる。
[0018]「アルケニル」は、2〜10個の炭素原子、態様によっては2〜6個の炭素原子または2〜4個の炭素原子をもち、且つ少なくとも一つのビニル不飽和(>C=C<)部位をもつ線状または分岐ヒドロカルビル基を指す。たとえば、(Cx-Cy)アルケニルは、x〜y個の炭素原子をもつアルケニル基をさし、たとえばエテニル、プロペニル、1,3-ブタジエニルなどを包含するものとされる。
[0019]「アリール」は、3〜14個の炭素原子をもち、全く環ヘテロ原子をもたず、且つ単環(たとえばフェニル)または多重縮合(融合)環(たとえば、ナフチルまたはアントリル)をもつ芳香族基をさす。全く環ヘテロ原子をもたない芳香族及び非芳香族環をもつ融合、橋架及びスピロ環系などの多重環系に関しては、「アリール」なる用語は、結合点が芳香族炭素原子にあるときに適用する(たとえば5,6,7,8テトラヒドロナフタレン-2-イルは、その結合点が芳香族フェニル環の2-位置であるため、アリール基である)。
[0020]「アリールオキシ」は、基-O-アリールをさし、これはたとえばフェノキシ及びナフチルオキシが挙げられる。
[0021]「カルボキシル」または「カルボキシ」は、-COOHまたはその塩をさす。
[0022]「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」は、基-C(O)O-アルキル、C(O)O-アルケニル、C(O)O-アリール、C(O)Oシクロアルキル、-C(O)O-ヘテロアリール及び-C(O)O-複素環をさす。
[0023]「シクロアルキル」は、3〜14個の炭素原子をもち、全く環ヘテロ原子をもたず、単環または融合、橋架及びスピロ環形などの多重環をもつ、飽和または部分飽和環式基をさす。全く環ヘテロ原子をもたない芳香族及び非芳香族環をもつ多重環系に関しては、「シクロアルキル」なる用語は、結合点が非芳香族炭素原子であるときに適用する(たとえば、5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-5-イル)。「シクロアルキル」なる用語は、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル及びシクロヘキセニルなどのシクロアルケニル基が挙げられる。「シクロアルケニル」なる用語としては、少なくとも一つの>C=C<環不飽和部位をもつ部分的に不飽和シクロアルキル環を指すことがある。
[0024]「シクロアルキルオキシ」は-Oシクロアルキルをさす。
[0025]「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードをさす。
[0026]「ハロアルキル」は、1〜5個、または態様によっては1〜3個のハロ基によるアルキル基の置換をさす。
[0027]「ヘテロアリール」は、1〜14個の炭素原子と、酸素、窒素及び硫黄から選択される1〜6個のヘテロ原子の芳香族基をさし、単環(たとえば、イミダゾイル)及び多重環系(たとえば、ベンゾイミダゾール-2-イル及びベンゾイミダゾール-6-イル)が挙げられる。芳香族及び非芳香族環をもつ融合、橋架及びスピロ環系などの多重環系に関しては、「ヘテロアリール」なる用語は、少なくとも一つの環ヘテロ原子があり、結合点が芳香族環の一つの原子である場合に適用する(たとえば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イル及び5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル)。態様によっては、ヘテロアリール基の(単数または複数の)窒素及び/または硫黄環原子は、場合により酸化されて、Nオキシド(N−>O)、スルフィニルまたはスルホニル部分を提供する。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イソキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、プリニル、フタラジル、ナフチルピリジル、ベンゾフラニル、テトラヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ジヒドロインドリル、インダゾリル、インドリニル、ベンゾオキサゾリル、キノリル、イソキノリル、キノリジル、キナゾリル、キノキサリル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリル、
キナゾリノニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾピリダジニル、プテリジニル(pteridinyl)、カルバゾリル、カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、及びフタルイミジルが挙げられるが、これらに限定されない。
[0028]「ヘテロアリールオキシ」は-O-ヘテロアリールをさす。
[0029]「複素環式」または「複素環」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロサイクリル」は、1〜14個の炭素原子と、窒素、硫黄または酸素から選択された1〜6個のヘテロ原子ともつ、飽和または部分飽和の環式基をさし、融合、橋架またはスピロ環系を含む単環及び多重環系を包含する。芳香族及び/または非芳香族環をもつ多重環系に関しては、「複素環式」、「複素環」、「ヘテロシクロアルキル」、または「ヘテロサイクリル」は、少なくとも一つの環ヘテロ原子があり、結合点が非芳香族環の一原子にあるときに適用する(たとえば、デカヒドロキノリン-6-イル)。態様によっては、複素環式基の(単数または複数の)窒素及び/または硫黄原子は、場合により酸化されて、Nオキシド、スルフィニル、スルホニル部分を提供する。ヘテロサイクリル基の例としては、アゼチジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、N-メチルピペリジン-3-イル、ピペラジニル、N-メチルピロリジン-3-イル、3-ピロリジニル、2-ピロリドン-1-イル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、及びピロリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
[0030]「ヘテロサイクリルオキシ」は、-O-ヘテロサイクル(heterocycyl)をさす。
[0031]「アシル」は、基H-C(O)-、アルキル-C(O)-、アルケニル-C(O)-、シクロアルキル-C(O)-、アリール-C(O)-、ヘテロアリール-C(O)-、及び複素環式-C(O)-をさす。アシルとしては、「アセチル」基CH3C(O)-が挙げられる。
[0032]「アシルオキシ」は、基アルキル-C(O)O-、アルケニル-C(O)O-、アリール-C(O)O-、シクロアルキル-C(O)O-、ヘテロアリール-C(O)O-、及び複素環式-C(O)O-をさす。アシルオキシとしては、「アセチルオキシ」基CH3C(O)O-が挙げられる。
[0033]「アシルアミノ」は、基-NHC(O)アルキル、-NHC(O)アルケニル、-NHC(O)シクロアルキル、-NHC(O)アリール、-NHC(O)ヘテロアリール、及び-NHC(O)複素環式が挙げられる。アシルアミノとしては、「アセチルアミノ」基-NHC(O)CH3が挙げられる。
[0034]当業界で公知のように、上記定義は、非置換基並びに、一つ以上の他の官能基で置換された基を包含するものと理解すべきである。たとえば、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロサイクリル基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、四級アミノ、アミド、イミノ、アミジノ、アミノカルボニルアミノ、アミジノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アジド、カルボキシル、カルボキシエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ヒドラジノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルチオ、ニトロ、オキソ、チオン、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、ホスホンアミデート、ホスホロジアミデート、ホスホルアミデートモノエステル、環式ホスホルアミデート、環式ホスホロジアミデート、ホスホルアミデートジエステル、サルフェート、スルホネート、スルホニル、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオシアネート、チオール、アルキルチオなど、並びにかかる置換基の組み合わせから選択される1〜8個、態様によっては1〜5個、態様によっては1〜3個、及び態様によっては1〜2個の置換基で置換されえる。
[0035]当業者は、本議論が例示的な態様のみの説明であって、本発明のより広い側面を限定するものではないことを理解すべきである。
[0036]一般に、本発明は、組成物の他の特性を犠牲にすることなく、低溶融粘度を達成し易くする流動性改良剤(flow modifier)とブレンドした、低ナフテン系、サーモトロピック液晶ポリマーを含む熱可塑性組成物に関する。特に、流動性改良剤は、一つ以上のカルボキシル官能基を含む芳香族カルボン酸である。理論に限定されるつもりはないが、官能基はポリマー鎖と反応して、その長さを短くし、溶融粘度を下げることができると考えられる。そのような酸は、ポリマーが処理の間に切断された後、ポリマーの短くなった鎖と一緒に混和できるとも考えられる。これにより、その溶融粘度が下がった後でも、組成物の機械的特性を保持し易くする。本発明の結果として、熱可塑性組成物の溶融粘度は、通常、微小寸法をもつ金型の空洞に容易に流れることができるまで、十分に低い。たとえば特別な一態様において、熱可塑性組成物は、1000秒-1の剪断速度で測定して、約0.1〜約80Pa-s、態様によっては約0.5〜約50Pa-s、態様によっては約1〜約30Pa-sの溶融粘度をもつことができる。溶融粘度は、組成物の融解温度より15℃高い温度(たとえば、350℃)で、ISO試験No.11443に従って測定することができる。
[0037]しかしながらそのような低い溶融粘度値であっても、ポリマー組成物から成形した成形部品は、比較的高い耐熱性をもつことができる。たとえば成形部品は、約240℃以上、態様によっては約250℃以上、態様によっては約260℃〜約320℃、及び態様によっては約270℃〜約300℃の「ブリスターフリー温度(blister free temperature)を有することができる。以下詳細に記載するように、「ブリスターフリー温度」は、たとえば、加熱したシリコーン油浴中に置いたときに、成形部品がブリスター形成を示さない最大温度である。そのようなブリスターは通常、トラップされた水分の蒸気圧が部品の強度を超えると形成し、これによって層間剥離及び表面欠陥につながる。
[0038]慣例的に、上記のような低粘度をもつ熱可塑性組成物は、特定の用途でその使用を可能にするために十分に良好な熱的及び機械的特性をもたないと考えられていた。しかしながら従来の考えとは逆に、本発明の熱可塑性組成物は優れた機械的特性を持つことが知見された。たとえば、本組成物は、小さな部品を成形する際に有用である、高い衝撃強さをもつことができる。たとえば、本組成物は、ISO試験NO.179-1(ASTM D256、方法Bと技術的に同等)に従って、23℃で測定して、約4kJ/m2を超える、態様によっては約5〜約40kJ/m2、態様によっては約6〜約30kJ/m2のシャルピーノッチ付き衝撃強さをもつことができる。本組成物の引張強さ及び曲げ機械的特性も良好である。たとえば、熱可塑性組成物は、約20〜約500MPa、態様によっては約1〜約400MPa、及び態様によっては約100〜約350MPaの引張強さ;約0.5%以上、態様によっては約0.6%〜約20%、及び態様によっては約0.8%〜約3.5%の引張破断歪み(tensile break strain);及び/または約5,000MPa〜約30,000MPa、態様によっては約8,000MPa〜約20,000MPa、及び態様によっては約10,000MPa〜約15,000MPaの引張弾性率を示すことができる。引張特性は、23℃で、ISO試験No.527(技術的にASTM D638と同等)に従って測定することができる。熱可塑性組成物は、約20〜約500MPa、態様によっては約50〜約400MPa、及び態様によっては約100〜約350MPaの曲げ強さ;約0.5%以上、態様によっては約0.6%〜約20%、及び態様によっては約0.8%〜約3.5%の曲げ破断歪み(flexural break strain);及び/または約5,000MPa〜約30,000MPa、態様によっては約8,000MPa〜約20,000MPa、及び態様によっては約10,000MPa〜約15,000MPaの曲げ弾性率も示すことができる。曲げ特性は、23℃でISO試験No.178(技術的にASTM D790と同等)に従って測定することができる。
[0039]良好な熱的及び機械的特性を持つことに加えて、本発明者らは、意外にも慣用の難燃剤の非存在下でさえも、本組成物が改善された耐燃性(flame resistance)をもつことも知見した。本組成物の耐燃性は、たとえば「Tests for Flammability of Plastic Materials、UL94」なる表題のUnderwriter's Laboratory Bulletin 94の手順に従って測定することができる。消えるのに要した時間(全フレーム時間:total flame time)及び以下詳細に記載される滴下物に耐える能力(ability to resist dripping)をベースとして幾つかの評価を適用することができる。この手順に従って、たとえば本発明の組成物から形成した成形部品は、V0評価を達成することができ、これはこの部品が所定の部品厚さ(たとえば、0.25mmまたは0.8mm)で測定して、約50秒以下の全フレーム時間及び綿を発火させる燃焼粒子の滴の総数が0個であることを意味する。たとえば、裸火に暴露されると、本発明の組成物から形成した成形部品は、約50秒以下、態様によっては約45秒以下、及び態様によっては約1〜約40秒の全フレーム時間を示すことができる。さらに、UL94の試験の間にできた燃焼粒子(burning particle)の滴の総数は、3個以下、態様によっては2個以下、態様によっては1個以下(たとえば0個)でありえる。そのような試験は、23℃及び50%相対湿度で48時間調整した後に実施することができる。
[0040]本発明の様々な態様を以下詳細に記載する。
I.液晶ポリマー
[0041]サーモトロピック液晶ポリマーは通常、金型(mold)の小さな空間を効果的に充填できる高度な結晶化度(crystallinity)をもつ。好適なサーモトロピック液晶ポリマーとしては、芳香族ポリエステル、芳香族ポリ(エステルアミド)、芳香族ポリ(エステルカーボネート)、芳香族ポリアミドなどを挙げることができ、同様に、一つ以上の芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族アミノカルボン酸、芳香族アミン、芳香族ジアミンなど並びにこれらの組み合わせから形成される繰り返し単位を含むことができる。
[0042]たとえば芳香族ポリエステルは、(1)二つ以上の芳香族ヒドロキシカルボン酸;(2)少なくとも一つの芳香族ヒドロキシカルボン酸、少なくとも一つの芳香族ジカルボン酸、及び少なくとも一つの芳香族ジオール;及び/または(3)少なくとも一つの芳香族ジカルボン酸及び少なくとも一つの芳香族ジオールを重合することにより得ることができる。好適な芳香族ヒドロキシカルボン酸の例としては、4-ヒドロキシ安息香酸;4-ヒドロキシ-4'-ビフェニルカルボン酸;2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸;2-ヒドロキシ-5-ナフトエ酸;3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸;2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸;4'-ヒドロキシフェニル-4-安息香酸;3'-ヒドロキシフェニル-4-安息香酸;4'-ヒドロキシフェニル-3-安息香酸など、並びにそのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換体が挙げられる。好適な芳香族ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸;イソフタル酸;2,6-ナフタレンジカルボン酸;ジフェニルエーテル-4,4'-ジカルボン酸;1,6-ナフタレンジカルボン酸;2,7-ナフタレンジカルボン酸;4,4'-ジカルボキシビフェニル;ビス(4-カルボキシフェニル)エーテル;ビス(4-カルボキシフェニル)ブタン;ビス(4-カルボキシフェニル)エタン;ビス(3-カルボキシフェニル)エーテル;ビス(3-カルボキシフェニル)エタンなど、並びにそのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換体が挙げられる。好適な芳香族ジオールの例としては、ハイドロキノン;レゾルシノール;2,6-ジヒドロキシナフタレン;2,7-ジヒドロキシナフタレン;1,6-ジヒドロキシナフタレン;4,4'-ジヒドロキシビフェニル;3,3'-ジヒドロキシビフェニル;3,4'-ジヒドロキシビフェニル;4,4'-ジヒドロキシビフェニルエーテル;ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタンなど、ならびにそのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換体が挙げられる。これら及び他の芳香族ポリエステルの合成及び構造については、以下の米国特許第4,161,470号;同第4,473,682号;同第4,522,974号;同第4,375,530号;同第4,318,841号;同第4,256,624号;同第4,219,461号;同第4,083,829号;同第4,184,996号;同第4,279,803号;同第4,337,190号;同第4,355,134号;同第4,429,105号;同第4,393,191号;同第4,421,908号;同第4,434,262号;及び同第5,541,240号により詳細が記載されているだろう。
[0043]同様に液晶ポリエステルアミドは、(1)少なくとも一つの芳香族ヒドロキシカルボン酸と少なくとも一つの芳香族アミノカルボン酸;(2)少なくとも一つの芳香族ヒドロキシカルボン酸、少なくとも一つの芳香族ジカルボン酸、及び場合によりフェノール性ヒドロキシ基をもつ少なくとも一つの芳香族アミン及び/またはジアミン;及び(3)少なくとも一つの芳香族ジカルボン酸及び、場合によりフェノール性ヒドロキシ基をもつ少なくとも一つの芳香族アミン及び/またはジアミンを重合することにより得ることができる。好適な芳香族アミン及びジアミンとしては、たとえば3-アミノフェノール;4-アミノフェノール;1,4-フェニレンジアミン;1,3-フェニレンジアミンなど、並びにそのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換体が挙げられる。特別な一態様において、芳香族ポリエステルアミドは、2,6-ヒドロキシナフトエ酸、テレフタル酸及び4-アミノフェノールから誘導されるモノマー単位を含む。別の態様では、芳香族ポリエステルアミドは、2,6-ヒドロキシナフトエ酸、及び4-ヒドロキシ安息香酸、及び4-アミノフェノール、並びに他の任意選択のモノマー(たとえば、4,4'-ジヒドロキシビフェニル及び/またはテレフタル酸)から誘導されるモノマー単位を含む。これら及び他の芳香族ポリ(エステルアミド)の合成及び構造は、米国特許第4,339,375号;同第4,355,132号;同第4,351,917号;同第4,330,457号;同第4,351,918号;及び同第5,204,443号により詳細が記載されているだろう。
[0044]上記のように、液晶ポリマーは、ナフテン系ヒドロキシカルボン酸及びナフテン系ジカルボン酸、たとえばナフタレン-2,6-ジカルボン酸(NDA)、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(HNA)、またはその組み合わせから誘導される繰り返し単位を最小含有量で含む限りでは、「低ナフテン系(low naphthenic)」ポリマーである。すなわち、ナフテン系ヒドロキシカルボン酸及び/またはジカルボン酸(たとえば、NDA、HNA、またはHNAとNDAの組み合わせ)から誘導された繰り返し単位の合計量は、ポリマーの約15モル%以下、態様によっては約13モル%以下、態様によっては約10モル%以下、態様によっては約8モル%以下、及び態様によっては0モル%〜約5モル%である(たとえば0モル%)。慣用のナフテン酸が高レベルで存在しないにもかかわらず、得られる「低ナフテン系」ポリマーは、上記のように、良好な熱的及び機械的特性をいまだ示すことができると考えられる。
[0045]特別な一態様において、たとえば4-ヒドロキシ安息香酸(HBA)、テレフタル酸(TA)及び/またはイソフタル酸(IA);並びに様々な他の任意選択の成分から誘導されるモノマー繰り返し単位を含む「低ナフテン系」芳香族ポリエステルを製造することができる。4-ヒドロキシ安息香酸(HBA)から誘導されるモノマー単位は、ポリマーの約40モル%〜約95モル%、態様によっては約45モル%〜約90モル%、態様によっては約50モル%〜約80モル%を構成することができ、テレフタル酸(TA)及び/またはイソフタル酸(IA)から誘導されるモノマー単位は、それぞれ、ポリマーの約1モル%〜約30モル%、態様によっては約2モル%〜約25モル%、態様によっては約3モル%〜約20モル%を構成することができる。他の考えられるモノマー繰り返し単位としては、芳香族ジオール、たとえば4,4’-ビフェノール(BP)、ハイドロキノン(HQ)など、及び芳香族アミド、たとえばアセトアミノフェン(APAP)が挙げられる。特定の態様では、たとえばBP、HQ、及び/またはAPAPは、使用する場合には、それぞれ約1モル%〜約30モル%、態様によっては約2モル%〜約25モル%、態様によっては約3モル%〜約20モル%を構成することができる。所望により、ポリマーは、上記範囲内で、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(HNA)を少量含むことができる。
[0046]液晶ポリマーは、重縮合反応を開始するために、(単数または複数種類の)好適なモノマー(たとえば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族アミン、芳香族ジアミンなど)を反応容器に導入することによって製造することができる。そのような反応で使用される特定の条件及び段階は公知であり、米国特許第4,161,470号(Calundann);米国特許第5,616,680号(Linstid,IIIら);米国特許第6,114,492号(Linstid,IIIら);米国特許第6,514,611号(Shepherdら);及びPCT国際特許出願国際公開第WO2004/058851号(Waggoner)に詳細が記載されており、これらは、関連する目的に関して、本明細書中、その全体が参照として含まれる。反応に使用される容器は、特に限定されないが、高粘度流体の反応で通常使用される容器を使用するのが望ましい。そのような反応容器の例としては、様々な形状の攪拌ブレード、たとえばアンカー型、多段型、螺旋-リボン型、スクリューシャフト型など、またはそれらの修正形をもつ攪拌装置をもつ攪拌タンク型装置を挙げることができる。そのような反応容器のさらなる例としては、樹脂混練で通常、使用される混合装置、たとえば混練機、ロールミル、バンバリーミキサーなどが挙げられる。
[0047]所望により、反応は、上記参照及び当業界で公知のモノマーのアセチル化により進行することもできる。これは、モノマーにアセチル化剤(たとえば無水酢酸)を添加することにより達成できる。一般にアセチル化は、約90℃の温度で開始される。アセチル化の初期段階の間、酢酸副生成物と無水物とが蒸留し始める点より下の気相(vapor phase)温度を維持するために還流を使用することができる。アセチル化の間の温度は典型的には、90℃〜150℃、態様によっては約110℃〜約150℃を変動する。還流を使用する場合には、気相温度は典型的には酢酸の沸点を超えるが、残存する無水酢酸を保持するのに十分に低いままである。たとえば、無水酢酸は約140℃の温度で蒸発する。従って、約110℃〜約130℃の温度で反応器に気相還流を提供するのが特に望ましい。反応を実質的に完了させるためには、過剰量の無水酢酸を使用することができる。過剰量の無水酢酸は、還流の存在または非存在などの、使用する特定のアセチル化条件に依存して変動しえる。存在する反応体ヒドロキシル基の総モルをベースとして、約1〜約10モルパーセント過剰量の無水酢酸を使用するのはよくあることである。
[0048]アセチル化は別の反応容器で起きることができるか、または重合反応容器でin-situで起きることができる。別の反応容器を使用する場合には、モノマーの一つ以上をアセチル化反応器に導入し、続いて重合反応器に移すことができる。同様に、モノマーの一つ以上を、前アセチル化(pre-acetylation)を実施することなく反応容器に直接導入することもできる。
[0049]モノマー及び任意選択のアセチル化剤に加えて、他の成分も反応混合物に配合して、重合を促進し易くすることができる。触媒、たとえば金属塩触媒(たとえば、酢酸マグネシウム、酢酸スズ(I)、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなど)及び有機化合物触媒(たとえば、N-メチルイミダゾール)を場合により使用することができる。そのような触媒は、典型的には、繰り返し単位前駆体の総重量をベースとして約50〜約500ppm(parts per million)の量で使用する。別の反応器を使用する場合、典型的には、重合反応器ではなくアセチル化反応器に触媒を適用するのが望ましいが、これは決して必要要件ではない。
[0050]一般に、重合反応容器内で反応混合物を高温に加熱して、反応体の溶融重縮合を開始する。たとえば重縮合は、約210℃〜約400℃、態様によっては約250℃〜約350℃の温度範囲内で生じることができる。たとえば芳香族ポリエステルを形成するための好適な一方法としては、前駆体モノマー(たとえば、4-ヒドロキシ安息香酸と2,6-ヒドロキシナフトエ酸)及び無水酢酸を反応器に充填し、この混合物を約90℃〜約150℃の温度に加熱してモノマーのヒドロキシル基をアセチル化(たとえば、アセトキシを形成)し、次いで温度を約210℃〜約400℃に上昇させて、溶融重縮合を実施する。最終重合温度に到達するにつれて所望の分子量が容易に達成できるように、反応の揮発性副生成物(たとえば酢酸)を除去することもできる。反応混合物は一般に、良好な加熱及び物質移動、続いて良好な材料均質性を確保するために、重合の間に攪拌にかける。攪拌機の回転速度は、反応の経過の間に変動しえるが、典型的には、約10〜約100回/分(rpm)を変動し、態様によっては約20〜約80rpmを変動する。溶融物中の分子量を高めるために、重合反応を真空下で実施することもでき、真空を適用することにより、重縮合の最終段階の間に形成した揮発成分を除去し易くなる。真空は、約5〜約30ポンド/平方インチ(psi)、態様によっては約10〜約20psiの範囲内で、吸気圧力を適用することにより作り出すことができる。
[0051]溶融重合後、溶融ポリマーは、典型的には所望の形状のダイを備えた押出しオリフィスを通して反応器から排出し、冷却し、集めることができる。通常、溶融物は穿孔ダイを通して排出されてストランドを形成し、これを水浴中で取り出し、ペレット化し、乾燥する。樹脂はストランド、小粒、または粉末の形状であってもよい。なくてもよいが、続く固相重合は、さらに分子量を増加させるために実施することができると理解すべきである。溶融重合で得られたポリマーで固相重合を実施するときには、典型的には、溶融重合により得られたポリマーを固化し、次いで粉砕して、粉末またはフレーク様ポリマーを形成し、続いて不活性雰囲気(例えば窒素)下、200℃〜350℃の温度範囲で熱処理など、固相重合を実施する方法を選択するのが望ましい。
[0052]使用される特定の方法にかかわらず、得られる液晶ポリマーは、典型的には約2,000グラム/モル以上、態様によっては約4,000グラム/モル以上、態様によっては約5,000〜約30,000グラム/モルの高い数平均分子量(Mn)を有することができる。もちろん、本発明の方法を使用して、約2,000グラム/モル未満などの、より低い分子量をもつポリマーを形成することも可能である。一般に分子量に比例する、ポリマーの固有粘度も比較的高くてもよい。たとえば固有粘度は、約4デシリットル/グラム(dL/g)以上、態様によっては約5dL/g以上、態様によっては約6〜約20dL/g、態様によっては約7〜約15dL/gでありえる。固有粘度は、以下より詳細に記載されるように、ペンタフルオロフェノールとヘキサフルオロイソプロパノールの50/50(v/v)混合物を使用してISO-1628-5に従って測定することができる。
II.芳香族カルボン酸
[0053]上記のように、本発明の熱可塑性組成物は、流動性改良剤として少なくとも一つの芳香族カルボン酸も含む。そのような酸は、ポリマー鎖の長さを短くして、溶融粘度を下げるために、ポリマー鎖と反応しえる一つ以上のカルボキシル官能基を含む。理論に限定されるつもりはないが、溶融粘度が下がった後でさえも、この酸は、組成物の機械的特性を保持し易くするために、切断された後にポリマーのより短い鎖と混和することができるとも考えられる。通常、芳香族カルボン酸は、式(I):
Figure 2014533325
の一般的な構造またはその金属塩を有し、式中、環Bは6-員の芳香族環であり、ここで1〜3個の環炭素原子は場合により窒素または酸素により置き換えられ、ここでそれぞれの窒素は場合により酸化され、ここで環Bは場合により5-または6-員のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロサイクリルに融合または結合することができる;
R5はアシル、アシルオキシ(たとえば、アセチルオキシ)、アシルアミノ(たとえば、アセチルアミノ)、アルコキシ、アルケニル、アルキル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、またはヘテロシクロオキシ(heterocycloxy)であり;
mは0〜4であり、態様によっては0〜2であり、態様によっては0〜1であり;及び
nは1〜3であり、態様によっては1〜2である。化合物が金属塩の形状であるとき、好適な金属の対イオンは、遷移金属対イオン(たとえば、銅、鉄など)、アルカリ金属対イオン(たとえば、カリウム、ナトリウムなど)、アルカリ土類金属対イオン(たとえば、カルシウム、マグネシウムなど)及び/または主群(main group)金属対イオン(たとえばアルミニウム)を含むことができる。
[0054]一態様において、芳香族カルボン酸が以下の式(II):
Figure 2014533325
またはその金属塩をもつように、式(I)中でBはフェニルであり、式中、
R6はアシル、アシルオキシ、アシルアミノ、アルコキシ、アルケニル、アルキル、アミノ、カルボキシル、カルボキシエステル、ヒドロキシル、ハロまたはハロアルキルであり;及び
qは0〜4であり、態様によっては0〜2であり、態様によっては0〜1である。そのようなフェノール酸の特別な例としては、たとえば安息香酸(qは0である);4-ヒドロキシ安息香酸(R6はOHであり、且つqは1である);フタル酸(R6はCOOHであり、且つqは1である);イソフタル酸(R6はCOOHであり、且つqは1である);テレフタル酸(R6はCOOHであり、且つqは1である);2-メチルテレフタル酸(R6はCOOH及びCH3であり、且つqは2である)など、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
[0055]別の態様では、芳香族カルボン酸が以下の式(III):
Figure 2014533325
またはその金属塩をもつように、式(I)中でBはフェニルであり、且つR5はフェニルであり、式中、
R6はアシル、アシルオキシ、アシルアミノ、アルコキシ、アルケニル、アルキル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、カルボキシエステル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリルまたはヘテロシクロオキシであり;及び
qは0〜4であり、態様によっては0〜2であり、態様によっては0〜1である。そのようなジフェノール酸(diphenolic acid)の特別な例としては、たとえば4-ヒドロキシ-4'-ビフェニルカルボン酸(R6はOHであり、且つqは1である);4'-ヒドロキシフェニル-4-安息香酸(R6はOHであり、且つqは1である);3'-ヒドロキシフェニル-4-安息香酸(R6はOHであり、且つqは1である);4'-ヒドロキシフェニル-3-安息香酸(R6はOHであり、且つqは1である);4,4'-ビ安息香酸(bibenzoic acid)(R6はCOOHであり、且つqは1である);など並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
[0056]さらに別の態様では、芳香族カルボン酸が以下の式(IV):
Figure 2014533325
またはその金属塩をもつように、上記式(I)中ではBはナフテニルである。式中、
R6は、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、アルコキシ、アルケニル、アルキル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、カルボキシエステル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリルまたはヘテロシクロオキシであり;及び
qは0から4であり、態様によっては0〜2であり、態様によっては0〜1である。そのようなナフテン酸の特別な例としては、たとえば1-ナフトエ(qは0である);2-ナフトエ酸(qは0である);2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸(R6はOHであり、且つqは1である);2-ヒドロキシ-5-ナフトエ酸(R6はOHであり、qは1である);3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(R6はOHであり、且つqは1である);2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸(R6はOHであり、且つqは1である);2,6-ナフタレンジカルボン酸(R6はCOOHであり、且つqは1である);2,3-ナフタレンジカルボン酸(R6はCOOHであり、且つqは1である)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
[0057]芳香族カルボン酸の相対濃度は、所望の溶融粘度を達成するために選択することができる。意外にも、本発明者らは、機械的強度に有意な影響を与えることなく溶融粘度と燃焼性能(flammability perfomance)の両方を改善することができることを発見した。この点において、芳香族カルボン酸は通常、熱可塑性組成物の約1重量%〜約10重量%、態様によっては約1.5重量%〜約8重量%、及び態様によっては約1.8重量%〜約3重量%を構成する。以下に記載するように、他の添加剤も存在するか否かに応じて、液晶ポリマーは同様に、約10重量%〜約99重量%の程度まで構成することができる。しかしながら殆どの態様では、液晶ポリマーは、熱可塑性組成物の約20重量%〜約90重量%、態様によっては約30重量%〜約80重量%、及び態様によっては約40重量%〜約75重量%を構成する。液晶ポリマー対芳香族カルボン酸の重量比は同様に、約10〜約60、態様によっては約20〜約50、及び態様によっては約25〜約45を変動することができる。
III.任意選択の成分
A.他の流動助剤
[0058]本発明の組成物は低い溶融粘度をもつが、それにもかかわらず、そのように所望する場合には、他の任意選択の流動助剤も含めることが可能である。任意選択の流動助剤の一例は、ヒドロキシ官能性化合物(hydroxy-functional compound)である。使用するとき、ヒドロキシ官能性化合物は、熱可塑性組成物の約0.05重量%〜約4重量%、態様によっては約0.1重量%〜約2重量%、及び態様によっては約0.2重量%〜約1重量%を構成することができる。組成物中のヒドロキシ官能性化合物対芳香族カルボン酸の重量比は、約1〜約30、態様によっては約2〜約25、及び態様によっては約5〜約20でありうる。
[0059]好適な芳香族カルボン酸の一例は、芳香族ジオール、たとえばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4'-ビフェノールなど、並びにそれらの組み合わせである。使用するとき、そのような芳香族ジオールは、熱可塑性組成物の約0.01重量%〜約約1重量%、及び態様によっては約0.05重量%〜約0.4重量%を構成することができる。水も好適なヒドロキシ官能性化合物であり、単独または他のヒドロキシ官能性化合物と組み合わせて使用することができる。所望により、水はプロセス条件化で水を生成する状態で添加することができる。たとえば、プロセス条件(たとえば高温)下で効果的に水を「失う」水和物として添加することができる。かかる水和物としては、アルミナ三水和物、硫酸銅五水和物、塩化バリウム二水和物、硫酸カルシウム二水和物(dehydrate)など並びにこれらの組み合わせが挙げられる。使用するとき、水和物は、熱可塑性組成物の約0.02重量%〜約2重量%、及び態様によっては約0.05重量%〜約1重量%を構成することができる。特別な一態様では、芳香族ジオールと水和物の混合物は、組成物中でヒドロキシ官能性化合物として使用される。通常、混合物中の水和物対芳香族ジオールの重量比は約0.5〜約8、態様によっては約0.8〜約5、及び態様によっては約1〜約5である。
B.充填材
[0060]所望により、様々な充填材を熱可塑性組成物に配合することもできる。たとえば、繊維は、機械的特性を改善するために熱可塑性組成物で使用することができる。そのような繊維は通常、その質量に対して高度の引張強さをもつ。たとえば、(ASTM D2101に従って測定した)繊維の最大引張強さ(ultimate tensile strength)は、通常、約1,000〜約15,000メガパスカル(MPa)、態様によっては約2,000MPa〜約10,000MPa、及び態様によっては約3,000MPa〜約6,000MPaである。電子部品中に使用するのに望ましいことが多い絶縁特性(insulative property)を保持し易くするために、高強度繊維は、通常、本来絶縁性でもある材料、たとえばガラス、セラミック(たとえば、アルミナまたはシリカ)、アラミド(たとえば、Kevlar(登録商標)、E.I.duPont de Nemours製、ウィルミントン,Del)、ポリオレフィン、ポリエステルなど、並びにこれらの混合物から形成することができる。ガラス繊維、たとえばE-ガラス、A-ガラス、C-ガラス、D-ガラス、AR-ガラス、R-ガラス、S1-ガラス、S2-ガラス及びそれらの混合物は特に好適である。
[0061]繊維の体積平均長さ(volume average length)は、約1〜約400マイクロメートル、態様によっては約80〜約250マイクロメートル、態様によっては約100〜約200マイクロメートル、及び態様によっては約110〜約180マイクロメートルでありうる。繊維は狭い長さ分布ももつことができる。すなわち、繊維の少なくとも約70体積%、態様によっては繊維の少なくとも約80体積%、及び態様によっては繊維の少なくとも約90体積%は、約1〜約400マイクロメートル、態様によっては約80〜約250マイクロメートル、態様によっては約100〜約200マイクロメートル、及び態様によっては約110〜約180マイクロメートルの長さをもつ。そのような重量平均長さ(weight average length)及び狭い長さ分布は、強度と流動性の望ましい組合わせをさらに達成し易くすることができ、これにより寸法許容差の小さい成形部品に特有の形で(uniquely)合わせることができる。
[0062]上記の長さの特徴をもつことに加えて、繊維は、得られる熱可塑性組成物の機械的特性を改善し易くするために、比較的高いアスペクト比(公称直径で割った平均長さ)ももつことができる。たとえば、繊維は約2〜約50のアスペクト比をもつことができ、態様によっては約4〜約40、及び態様によっては約5〜約20が特に有益である。繊維は、たとえば約10〜約35マイクロメートル、及び態様によっては約15〜約30マイクロメートルの公称直径をもつことができる。
[0063]熱可塑性組成物中の繊維の相対量は、その流動性などの組成物の他の特性に悪影響を与えずに、所望の機械的を達成し易くするために選択的に制御することもできる。たとえば、繊維は、通常、熱可塑性組成物の約2重量%〜約40重量%、態様によっては5重量%〜約35重量%、及び態様によっては約6重量%〜約30重量%を構成する。繊維は上記範囲内で使用することができるが、本発明の特に有益且つ意外な側面は、所望の機械的特性を達成しつつ、少量の繊維含有量を使用し得るという点である。理論に限定されるつもりはないが、狭い長さ分布の繊維は、優れた機械的特性を達成し易くすることができ、これによってより少量の繊維を使用できる効果がある。たとえば繊維は、約2重量%〜約20重量%、態様によっては約5重量%〜約16重量%、及び態様によっては約6重量%〜約12重量%などの少量で使用することができる。
C.他の添加剤
[0064]組成物中に配合し得るさらに他の添加剤としては、抗菌剤、充填材、顔料、酸化防止剤、安定化剤、界面活性剤、蝋、固体溶剤(solid solvent)、難燃剤、ドリップ防止剤(anti-drip additive)、並びに特性及び加工性を改善するために添加される他の材料を挙げることができる。所望の機械的特性及び/または外観を達成し易くするために、熱可塑性組成物中で無機充填材(mineral filler)を使用することができる。使用するとき、そのような無機充填材は、通常、熱可塑性組成物の約1重量%〜約40重量%、態様によっては約2重量%〜約35重量%、及び態様によっては約5重量%〜約30重量%を構成する。粘土鉱物は、本発明で使用するのに特に好適でありうる。そのような粘土鉱物の例としては、タルク(Mg3Si4O10(OH)2)、ハロイサイト(Al2Si2O5(OH)4)、カオリナイト(Al2Si2O5(OH)4)、イライト((K,H3O)(Al,Mg,Fe)2(Si,Al)4O10[(OH)2、(H2O)])、モンモリロナイト(Na,Ca)0.33(Al,Mg)2Si4O10(OH)2・nH2O)、バーミキュライト((MgFe,Al)3(Al,Si)4O10(OH)2・4H2O)、パリゴルスカイト((Mg,Al)2Si4O10(OH)・4(H2O))、パイロフィライト(Al2Si4O10(OH)2)など並びにそれらの組み合わせが挙げられる。粘土鉱物の代わりに、またはこれに加えて、他の無機充填材も使用することができる。たとえばケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、マイカ、珪藻土、珪灰石などの他の好適なケイ酸塩充填剤(silicate filler)も使用することができる。たとえばマイカは、特に好適でありえる。地質学的発生において、かなりのばらつきのある幾つかの化学的に異なるマイカ種があるが、すべてが本質的に同じ結晶構造を有している。本明細書中、「マイカ」なる用語は、一般的にたとえば白雲母(KAl2(AlSi3)O10(OH)2)、黒雲母(K(Mg,Fe)3(AlSi3)O10(OH)2)、金雲母(KMg3(AlSi3)O10(OH)2)、鱗雲母(K(Li,Al)2-3(AlSi3)O10(OH)2)、海緑石(K,Na)(Al,Mg,Fe)2(Si,Al)4O10(OH)2)など、並びにこれらの組み合わせなどのこれらの種の任意のものを包含するものとする。
[0065]実質的に分解させることなく液晶ポリマーの加工条件に耐えうる滑剤を熱可塑性組成物中で使用することもできる。そのような滑剤の例としては、エンジニアリングプラスチック材料の加工で滑剤として一般的に使用されるタイプの脂肪酸エステル、その塩、エステル、脂肪酸アミド、有機リン酸エステル、及び炭化水素蝋、これらの混合物が挙げられる。好適な脂肪酸は通常、約12個〜約60個の炭素原子をもつ幹炭素鎖をもち、たとえばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、モンタン酸、オクタデカン酸(octadecinic acid)、パリナリン酸(parinric acid)などがある。好適なエステルとしては、脂肪酸エステル、脂肪アルコールエステル、ワックスエステル、グリセロールエステル、グリコールエステル及び複合エステルが挙げられる。脂肪酸アミドとしては、脂肪第一アミド(fatty primary amide)、脂肪第二アミド、メチレン及びエチレンビスアミド、並びにアルカノールアミド、たとえばパルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N,N'-エチレンビスステアラミドなどが挙げられる。好適な脂肪酸の金属塩、たとえばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど;炭化水素ワックス、たとえばパラフィンワックス、ポリオレフィン及び酸化ポリオレフィンワックス、並びに微結晶質ワックスが挙げられる。特に好適な滑剤は、酸、ステアリン酸の塩またはアミド、たとえばペンタエリスリトールテトラステアレート、またはN,N'-エチレンビスステアラミドである。使用するとき、(単数または複数種類の)滑剤は通常、熱可塑性組成物の(重量の)約0.05重量%〜約1.5重量%、及び態様によっては約0.1重量%〜約0.5重量%を構成する。
IV.組成物の形成
[0066]液晶ポリマー、芳香族カルボン酸、及び他の任意選択の添加剤は、熱可塑性組成物を形成するために、約200℃〜約450℃、態様によっては約220℃〜約400℃、及び態様によっては約250℃〜約350℃の温度範囲で一緒に溶融ブレンドすることができる。通常、様々な溶融ブレンド法のいずれかを本発明で使用することができる。たとえば、成分(たとえば、液晶ポリマー、芳香族カルボン酸など)は、バレル(たとえば円筒状のバレル)内に回転可能に据え付けられ、且つ収納された少なくとも一つのスクリューを含み、供給区分と、スクリューの長さに沿って供給区分から下流に配置された溶融区分とを画定することができる押出機に、個別にまたは組み合わせて供給することができる。
[0067]押出機は一軸または二軸押出機でありえる。たとえば図3を参照して、好適なドライブ124(通常、モーター及びギアボックスを含む)によりその一端で回転可能に駆動されるスクリュー120とハウジングまたはバレル114を含む、一軸押出機80の一態様が示されている。所望により、二つの個別スクリューを含む二軸押出機を使用することができる。スクリューの配列は、本発明にとって特に重要ではなく、当業界で公知のように任意の数及び/または向きの繊条(thread)及びチャネルを含むことができる。たとえば図3に示されているように、スクリュー120は、スクリュー120のコアの周りに放射状に伸長している通常、螺旋チャネル(helical channel)を形成する繊条を含む。ホッパー40は、バレル114の開口部を通って供給区分132へ液晶ポリマー及び/または他の材料(たとえば芳香族カルボン酸)を供給するために、ドライブ124に隣接して配置される。ドライブ124の反対は、押出機80の出口端部144であり、ここで押し出されたプラスチックはさらに加工するための押出物(output)である。
[0068]供給区分132及び溶融区分134は、スクリュー120の長さに沿って画定される。供給区分132はバレル114の投入部分であり、ここで液晶ポリマー及び/または芳香族カルボン酸を添加する。溶融区分134は相転移区分(phase change section)であり、ここで液晶ポリマーは固体から液体に変化する。押し出し機を製造するときに、これらの区分には正確に画定された表示(delineation)はないが、供給区分132と、固体から液体への相変化が起きている溶融区分134とを確実に識別することは、当業者には十分に可能である。必ずしも必要ではないが、押出機80は、バレル114の出口端部に隣接し、且つ溶融区分134の下流に配置される混合区分136ももつことができる。所望により、分配的及び/または分散的混合部材を、押出機の混合及び/または溶融区分内で使用することができる。一軸押出機の好適な分散ミキサーとしては、たとえばサキソン(Saxon)、ダルメージ(Dulmage)、キャビティトランスファーミキサー(Cavity Transfer mixer)などが挙げられる。同様に、好適な分散ミキサーとしては、ブリスターリング(Blister ring)、レオニー/マドック(Leroy/Maddock)、CRDミキサーなどが挙げられる。当業者には公知のように、バス混練押出機(Buss Kneader extruder)、キャビティトランスファーミキサー、及びボルテックスインターメッシング・ピンミキサー(Vortex Intermeshing Pin mixer)などで使用されているものなど、ポリマー溶融物の折り畳み及び再配向をつくりだすピンをバレル中で使用することにより、さらに混合を改善することができる。
[0069]使用するとき、繊維はホッパー40にまたはそれより下流の位置で添加することもできる。特別な一態様において、液晶ポリマーが供給されるが、溶融区分の前の地点から下流の位置で繊維を添加することができる。たとえば図3には、押出機80の供給区分132のゾーン内に配置されているホッパー42が示されている。ホッパー42に供給される繊維は、最初のうちは比較的長く、たとえば約1,000〜約5,000マイクロメートル、態様によっては約2,000〜約4,500マイクロメートル、及び態様によっては約3,000〜約4,000マイクロメートルの体積平均長さをもつようなものである。それにもかかわらず、液晶ポリマーがまだ固体状態である位置でこれらの長い繊維を供給することによって、ポリマーは繊維のサイズを小さくして上記のような体積平均長さ及び長さ分布にするための研磨剤として機能することができる。
[0070]所望により、スクリューの長さ(L)対直径(D)の比は、押出し量と繊維長さの縮小化(reduction)との間の最適バランスを達成するように選択することができる。たとえばL/D値は、約15〜約50、態様によっては約20〜約45、及び態様によっては約25〜約40を変動しえる。スクリューの長さはたとえば、約0.1〜約5メートル、態様によっては約0.4〜約4メートル、及び態様によっては約0.5〜約2メートルを変動し得る。スクリューの直径も、約5〜約150ミリメートル、態様によっては約10〜約120ミリメートル、及び態様によっては約20〜約80ミリメートルを変動し得る。繊維が供給された地点の後のスクリューのL/D比も、特定の範囲内で制御することができる。たとえば、スクリューは、繊維が押出機に供給される地点の後からスクリューの端部までを画定するブレンド長さ(blending length:LB)をもち、このブレンド長さは、スクリューの全長よりも短い。上記のように、液晶ポリマーが溶融する前に繊維を添加するのが好ましいかもしれない。これはLB/D比が比較的高いことを意味する。しかしながらLB/D比が高すぎると、ポリマーの劣化(degradation)をもたらすかもしれない。従って、繊維が供給される地点より後のスクリューのLB/D比は、通常、約4〜約20、態様によっては約5〜約15、及び態様によっては約6〜約10である。
[0071]長さ及び直径に加えて、押出機の他の側面は、所望の繊維長を達成し易くするように選択することもできる。たとえばスクリュー速度は、所望の滞留時間、剪断速度、溶融加工温度等を達成するために選択することができる。通常、摩擦エネルギーの上昇は、押出機内の材料にスクリューが回転することによって及ぼされる剪断変形(shear)に起因し、使用する場合には、繊維が破断するという結果になる。破断の程度は、少なくとも一部にはスクリュー速度に依存しえる。たとえば、スクリュー速度は、約50〜約800回転/分(rpm)、態様によっては約70〜約150rpm、及び態様によっては約80〜約120rpmを変動しえる。溶融ブレンドの間の見かけの剪断速度(apparent shear rate)は、約100秒-1〜約10,000秒-1、態様によっては約500秒-1〜約5000秒-1、及び態様によっては約800秒-1〜約1200秒-1を変動し得る。見かけの剪断速度は、4Q/πR3に等しく、式中、Qはポリマー溶融物の体積流量(volumetric flow rate)(m3/s)であり、Rは、溶融ポリマーが流れるキャピラリー(たとえば押出機ダイ)の半径(m)である。
[0072]上記態様において、繊維の長さは押出機の中で小さくされる。しかしながら、これは決して本発明の要求条件ではないことを理解すべきである。たとえば繊維は、単に所望の長さで押出機に供給することができる。そのような態様では、繊維はたとえば、押出機の混合及び/または溶融区分で、または液晶ポリマーと共に供給区分でも供給することができる。さらに他の態様では、繊維は全く使用しないことがある。
V.成形部品
[0073]一度成形したら、熱可塑性組成物を、当業界で公知の方法を使用して様々な異なる形状の部品のいずれかに成形することができる。たとえば、成形部品は、一成分射出成形プロセスを使用して成形することができ、ここで乾燥され、予熱されたプラスチック粒子は金型の中に射出される。使用する成形技術にかかわらず、高い流動性と良好な機械的特性の特徴的な組み合わせをもつ本発明の熱可塑性組成物は、小さな寸法許容差をもつ部品に特に良く適していることが発見された。そのような部品は、一般に、たとえば約500マイクロメートル以下、態様によっては約50〜約450マイクロメートル、及び態様によっては約100〜約400マイクロメートルなどの、少なくとも一つのミクロサイズの寸法(micro-sized dimension)(たとえば、厚さ、幅、高さなど)を含む。
[0074]そのような一部品は、ファインピッチ電気コネクタ(fine pitch electrical connector)である。特にそのような電気コネクタは、プリント配線基板に中央処理装置(CPU)を取り外し可能に据え付けるために使用されることが多い。コネクタは、接続ピンを受けるように構成される挿入通路を含むことができる。これらの通路は、対向する壁(opposing wall)によって画定され、これは熱可塑性樹脂から成形することができる。所望の電気性能を達成し易くするために、これらのピンのピッチは、所定の空間の中で必要とされる大量の接続ピンを収容するのには通常小さい。このため、同様に、ピンの挿入通路のピッチと、これらの通路を分割する対向する壁の幅も小さくなければならない。たとえば壁は、約500マイクロメートル以下、態様によっては約50〜約450マイクロメートル、及び態様によっては約100〜約400マイクロメートルの幅をもつことができる。従来は、そのような薄い幅の金型に熱可塑性樹脂を好適に充填するのは困難なことが多かった。しかしながら、その特徴的な性質により、本発明の熱可塑性組成物は、ファインピッチコネクタの壁を形成するのに特に良く適している。
[0075]特に好適なファインピッチ電気コネクタを図1に示す。回路基板P表面上に据え付けることができるボード側部分(board-side portion)C2を含む、電気コネクタ200が示されている。コネクタ200は、個別のワイヤ3をボード側コネクタC2に結合することによって回路基板Pに接続するように構造化された配線材料側部分(wiring material-side portion)C1も含むことができる。ボード側部分C2は、配線材料側コネクタC1が嵌合する、嵌合凹部(fitting recess)10aと、前記ハウジング10の幅方向に細長い構造とをもつ第一のハウジング10を含むことができる。配線材料側部分C1は同様に、ハウジング20の幅方向に細長い第二のハウジング20を含むことができる。第二のハウジング20には、上下の端子を受けるキャビティ22を含む二重アレー(two-tier array)をつくりだすために、複数の端子を受けるキャビティ22を幅方向に平行に配置することができる。個別のワイヤ3の遠位端部に据え付けられている端子5は、端子を受けるキャビティ22のそれぞれの内部に受けることができる。所望により、係止部(locking portion)28(噛合部:engaging portion)を、ボード側コネクタ22の結合部材(示されていない)に対応するハウジング20上に提供することもできる。
[0076]上記のように、第一のハウジング10及び/または第二のハウジング20の内部壁は、比較的小さな幅の寸法を持つことができ、本発明の熱可塑性組成物から形成することができる。この壁は、たとえば図2により詳細が示されている。図示したように、挿入通路または空間225は、接触ピンを収容できる対向する壁224の間に画定される。壁224は、上記範囲内である幅“w”をもつ。壁224が繊維(たとえば、部材400)を含む熱可塑性組成物から形成されるとき、そのような繊維は、壁の幅にぴったり合うように特定の範囲内の体積平均長さ及び狭い長さ分布をもつことができる。たとえば、壁の少なくとも一つの幅対繊維の体積平均長さの比は、約0.8〜約3.2であり、態様によっては約1.0〜約3.0であり、及び態様によっては約1.2〜約2.9である。
[0077]壁に加えて、または壁の代わりに、ハウジングの他の任意の部分も、本発明の熱可塑性組成物から形成し得ることも理解すべきである。たとえば、コネクタは、ハウジングを包囲するシールドも含むことができる。シールドの幾らかまたは全ては、本発明の熱可塑性組成物から形成することができる。たとえば、ハウジング及びシールドはそれぞれ、熱可塑性組成物から一元的に成形される一体構造(one-piece structure)でありえる。同様に、シールドは第一のシェルと第二のシェルとを含む二部式構造(two-piece structure)でありえ、そのそれぞれは、本発明の熱可塑性組成物から形成することができる。
[0078]もちろん、熱可塑性組成物は、小さな寸法許容差をもつ他の広範な部品で使用することもできる。たとえば熱可塑性組成物は、電子部品で使用するための平面基板に成形することができる。基板は、たとえば約500マイクロメートル以下、態様によっては約50〜約450マイクロメートル、及び態様によっては約100〜約400マイクロメートルの厚さをもつなど、薄くてもよい。そのような基板を使用し得る電子部品の例としては、たとえば携帯電話、ラップトップコンピューター、小さなポータブルコンピューター(たとえば超軽量コンピューター、ネットブックコンピューター、及びタブレットコンピューター)、腕時計型デバイス、ペンダント型デバイス、ヘッドフォン及びイヤホン型デバイス、無線通信機能の付いたメディアプレイヤー、ハンドヘルドコンピューター(携帯情報端末とも呼ばれることがある)、リモートコントローラー、全地球測位(GPS)装置、携帯用ゲーム機、バッテリーカバー、スピーカー、集積回路(たとえばSIM回路)などが挙げられる。
[0079]一態様において、たとえば平面基板には、様々な公知方法(たとえばレーザーダイレクトストラクチャリング、電気メッキなど)を使用して、一つ以上の導電素子を適用することができる。導電素子は、様々な目的を果たすことができる。一態様において、たとえば導電素子は、SIMカードで使用されるような集積回路を形成する。別の態様では、導電素子は、パッチアンテナ構造体、逆-Fアンテナ構造体、クローズドアンドオープン・スロットアンテナ構造体、ループアンテナ構造体、モノポール、ダイポール、平面逆-Fアンテナ構造体から形成される共振素子をもつアンテナ、これらのデザインのハイブリッドなどの様々なタイプのアンテナを形成する。得られるアンテナ構造体は、上記のような比較的コンパクトな携帯用電子部品のハウジングに組み込むことができ、利用可能な内部空間は比較的小さい。
[0080]アンテナ構造体を含む特に好適な一電子部品を図4〜5に示し、これは携帯電話機能を備えた携帯端末410である。図4に示されているように、デバイス410は、プラスチック、金属、他の好適な誘電材料、他の好適な導電材料、またはこれらの組み合わせから形成されるハウジング412を有することができる。ディスプレイ414は、タッチスクリーンディスプレイなど、デバイス410の前面に提供することができる。デバイス410は、スピーカーポート440及び他の入力-出力ポートももつことができる。一つ以上のボタン438及び他のユーザー入力装置を使用して、ユーザー入力を集めることができる。図5に示されているように、アンテナ構造体426がデバイス410の背面442上にも備えられているが、アンテナ構造体は一般に、デバイスの任意の所望の位置に配置できることは理解すべきである。上記のように、アンテナ構造体426は、本発明の熱可塑性組成物から形成される平面基板を含むことができる。アンテナ構造体は、様々な公知技術のいずれかを使用して電子デバイス内で他の部品と電気的に接続することができる。たとえば、ハウジング412またはハウジング412の一部は、アンテナ構造体426用の導電性接地版として機能することができる。
[0081]本発明の熱可塑性組成物から形成される平面基板は、他の用途でも使用することができる。たとえば一態様において、平面基板は、ワイヤレスコミュニケーションデバイス(たとえば携帯電話)で一般的に使用される、コンパクトカメラモジュール(CCM)のベースを形成するために使用することができる。図6〜7を参照して、たとえばコンパクトカメラモジュール500の特別な一態様がより詳細に示されている。示されているように、コンパクトカメラモジュール500は、ベース506の上を覆うレンズアセンブリ504を含む。順に、ベース506は、任意選択のメインボード508の上を覆う。これらは比較的薄いため、ベース506及び/またはメインボード508は、上記のように本発明の熱可塑性組成物から形成するのに特に適している。レンズアセンブリ504は当業界で公知の様々な構造のいずれかを有することができ、固定焦点型レンズ及び/または自動焦点型レンズを含むことができる。一態様において、たとえばレンズアセンブリ504は、レンズ604を収納する中空バレルの形状であり、これはメインボード508上に配置され、且つ回路601により制御される画像センサ602と連通している。バレルは、長方形、円筒などの様々な形状のいずれかを有することができる。特定の態様では、バレルは本発明の熱可塑性組成物から形成することもでき、上記の範囲内の壁厚を有する。カメラモジュールの他の部品も、本発明の熱可塑性組成物から形成することもできると理解すべきである。たとえば示されているように、ポリマーフィルム510(たとえば、ポリエステルフィルム)及び/または絶縁キャップ502は、レンズアセンブリ504を覆うことができる。態様によっては、フィルム510及び/またはキャップ502も、本発明の熱可塑性組成物から形成することができる。
[0082]Pプリンター部品も、本発明の熱可塑性組成物を含むことができる。そのような部品の例としては、たとえばプリンターカートリッジ、分離ツメ(separation claw)、ヒーターホルダーなどを挙げることができる。たとえば、本組成物は、インクジェットプリンターまたはインクジェットプリンターの部品を形成するために使用することができる。特別な一態様において、たとえばインクカートリッジは、周壁区分(peripheral wall section)に装着した間隔を置いて配置した一対のカバープレートをもつ硬質外部ハウジングを含むことができる。一態様において、カバープレート及び/または壁区分は、本発明の組成物から形成することができる。
[0083]本発明は、以下の実施例を参照してより良く理解されるだろう。
試験法
[0084]UL94:試験片は垂直位置に支持し、炎は試験片底部に適用する。炎は十(10)秒間適用し、次いで火炎燃焼(flaming)が止むまで外し、その時点で炎をさらに十(10)秒間再び適用してから、外す。五つ(5)一組の試験片の二つ(2)のセットを試験する。サンプルサイズは、長さ125mm、幅13mm、及び厚さ0.8mmである。エージングの前と後で二つのセットを調整する。エージングなしの試験に関しては、それぞれの厚さで、23℃及び50%相対湿度で48時間調整した後に試験する。エージングした試験に関しては、それぞれの厚さの五つ(5)のサンプルを、70℃で7日間調整した後に試験する。
Figure 2014533325
[0085]溶融粘度:溶融粘度(Pa-s)は、Dynisco LCR7001キャピラリーレオメーターを使用して、融解温度(たとえば350℃)を15℃超える温度及び剪断速度1000s-1で、ISO試験No.11443に従って測定することができる。レオメーターオリフィス(ダイ)は、直径1mm、長さ20mm、L/D比20.1、及び入口角180°を有していた。バレルの直径は9.55mm±0.005mmで、ロッド長さは233.4mmであった。
[0086]融解温度:融解温度(Tm)は、当業界で公知のように示差走査熱量計(DSC)により測定した。融解温度は、ISO試験No.11357により測定するように、示差走査熱量計(DSC)のピーク融解温度である。DSC手順のもとでは、サンプルは、TA Q2000装置上で実施したDSC測定を利用して、ISO標準10350に述べられているように、20℃/分で加熱及び冷却した。
[0087]荷重撓み温度(Deflection Temperature Under Load:DTUL):荷重撓み温度は、ISO試験No.75-2(技術的にASTM D648-07と同等)に従って測定した。より具体的には、長さ80mm、厚さ10mm、及び幅4mmの試験ストリップサンプルを、指定荷重(最大外部繊維応力(maximum outer fibers stress))が1.8メガパスカルであるエッジワイズ三点曲げ試験(edgewise three-point bending test)にかけた。試験片をシリコーン湯浴中に下げ、試験片が0.25mm(ISO試験No.75-2に関しては0.32mm)撓むまで、温度を2℃/分で上昇させる。
[0088]引張弾性率、引張応力及び引張伸び:引張特性は、ISO試験No.527(技術的にASTM D638と同等)に従って試験する。弾性率及び強さの測定は、長さ80mm、厚さ10mm、及び幅4mmをもつ同一試験ストリップサンプルで行う。試験温度は23℃であり、試験速度は1または5mm/分である。
[0089]曲げ弾性率、曲げ応力及び曲げ歪み:曲げ特性は、ISO試験No.178(技術的にASTM D790と同等)に従って試験する。この試験は、64mmサポートスパン上で実施する。試験は、切断していないISO 3167マルチパーパスバー(multi-purpose bar)で実施する。試験温度は23℃であり、試験速度は2mm/分である。
[0090]ノッチ付きシャルピー衝撃強さ:ノッチ付きシャルピー特性は、ISO試験No.ISO179-1(技術的にASTM D256、方法Bと同等)に従って試験する。この試験は、タイプAノッチ(0.25mmベース半径)及びタイプ1試験片サイズ(長さ80mm、幅10mm、及び厚さ4mm)を使用して実施する。試験片は、一本歯フライス盤(single tooth milling machine)を使用してマルチパーパスバーの中心から切り出す。試験温度は23℃である。
[0091]ブリスターフリー温度:ブリスター耐性を試験するために、127×12.7×0.8mm試験バーを、DSCで測定するようにポリマー樹脂の融解温度より5℃〜10℃高い温度で成形する。十(10)個のバーを所定の温度で3分間シリコーン油に浸漬し、続いて取り出し、周囲条件に冷却し、次いで形成したかもしれないブリスター(即ち、表面変形)について検査する。シリコーン油の試験温度は250℃で開始し、一つ以上の試験バー上でブリスターが知見されるまで、10℃の増加量で上昇させる。試験した材料の「ブリスターフリー温度」は、十(10)個すべての試験したバーが全くブリスターを示さない最高温度として定義される。ブリスターフリー温度がより高いということは、より高度な耐熱性を示唆する。
実施例1
[0092]サンプル(サンプル1)は、液晶ポリマー98重量%と2,6-ナフタレンジカルボン酸(NDA)2重量%から形成する。第二のサンプル(サンプル2)は同様に、液晶ポリマー99.5重量%、及びNDA0.5重量%から形成する。サンプル1及びサンプル2に加えて、対照サンプル(対照サンプル1)も液晶ポリマー100重量%から形成する。それぞれのサンプル中の液晶ポリマーは、Leeらの米国特許第5,508,374号に記載のような、4-ヒドロキシ安息香酸(HBA)、2,6-ヒドロキシナフトエ酸(HNA)、テレフタル酸(TA)、4,4’-ビフェノール(BP)、及びアセトアミノフェン(APAP)から形成される。HNAは、5モル%の量でポリマー中に使用する。熱可塑性組成物を形成するために、液晶ポリマーのペレットを150℃で一晩乾燥する。その後、ポリマーとGlycolube(商標)Pを、スクリュー長さ750ミリメートル、スクリュー直径25ミリメートル及びL/D比30の、ZSK-25 WLE共回転完全噛み合い二軸押出機(co-rotating, fully intermeshing twin screw extruder)の供給口に供給する。押し出し機は温度ゾーン1〜9があり、これは以下の温度にそれぞれ設定することができる:330℃、330℃、310℃、310℃、310℃、310℃、320℃、320℃、及び320℃。ポリマーとDNAは、定量供給機(volumetric feeder)により供給口に供給する。一度溶融ブレンドしたら、サンプルを単孔ストランドダイを通して押出し、水浴を通して冷却し、ペレット化する。
[0093]部品は、サンプル1〜2と対照サンプル1から射出成形し、その熱的及び機械的特性に関して試験する。結果を表1に説明する。
Figure 2014533325
実施例2
[0094]サンプル(サンプル3)は、液晶ポリマー99.5重量%及びNDA0.5重量%から形成する。対照サンプル(対照サンプル2)も液晶ポリマー100重量%から形成する。それぞれのサンプル中の液晶ポリマーは、Leeらの米国特許第5,508,374号に記載のような、HBA、HNA、TA、BP、及びAPAPから形成する。HNAは0モル%の量でポリマー中で使用する。部品をサンプル3及び対照サンプル2から射出成形し、その熱的及び機械的特性に関して試験する。結果を表2に説明する。
Figure 2014533325
実施例3
[0095]サンプル(サンプル4)は、液晶ポリマー99.5重量%及びNDA0.5重量%から形成する。第二のサンプル(サンプル5)は、NDAが組成物の1重量%を構成する以外には、サンプル5と同様にして形成する。対照サンプル(対照サンプル3)も液晶ポリマー100重量%から形成する。それぞれのサンプル中の液晶ポリマーは、Leeらの米国特許第5,508,374号に記載のような、HBA、HNA、TA、BP、及びAPAPから形成する。HNAはポリマー中、12.5モル%の量で使用する。部品をサンプル4〜5と対照サンプル3から射出成形し、熱的及び機械的特性に関して試験する。結果を表3に説明する。
Figure 2014533325
実施例4
[0096]サンプル(サンプル6)は、液晶ポリマー61.7重量%、ガラス繊維18重量%、タルク18重量%、Glycolube(商標)P0.3重量%及びNDA2重量%から形成する。対照サンプル(対照サンプル4)も液晶ポリマー63.7重量%、ガラス繊維18重量%、タルク18重量%及びGlycolube(商標)P0.3重量%から形成する。それぞれのサンプル中の液晶ポリマーは、Leeらの米国特許第5,508,374号に記載のような、HBA、HNA、TA、BP、及びAPAPから形成する。HNAはポリマー中、5モル%の量で使用する。ガラス繊維は、Owens Corningより入手し、初期長さ4ミリメートルである。厚さ0.8mmの部品をサンプル6及び対照サンプル4から射出成形し、熱的及び機械的特性に関して試験する。結果を表4に説明する。
Figure 2014533325
[0097]さらに、サンプル6及び対照サンプル4を、エージング前後で、耐燃性に関するUL94試験にかける。結果を表5に説明する。
Figure 2014533325
[0098]本発明のこれら及び他の変更及び変形は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく当業者によって実施しえると理解すべきである。さらに、様々な態様の側面は、全体または一部を交換できると理解すべきである。さらに、当業者は、上記説明は単なる例示であって、請求の範囲に記載されている本発明を限定するものではないことを理解するだろう。

Claims (29)

  1. 少なくとも一つのサーモトロピック液晶ポリマーを含む熱可塑性組成物であって、ナフテン系ヒドロキシカルボン酸及び/またはナフテン系ジカルボン酸から誘導したポリマー中の繰り返し単位の総量が15モル%以下であり、前記熱可塑性組成物はさらに少なくとも一つの芳香族カルボン酸を含み、さらに前記熱可塑性組成物は、1000s-1の剪断速度及び、前記組成物の融解温度よりも15℃高い温度で、ISO試験No.11443に従って測定して、約0.1〜約80Pa-sの溶融粘度をもつ、前記熱可塑性組成物。
  2. 前記芳香族カルボン酸が、フェノール酸、ジフェノール酸、ナフテン酸またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の熱可塑性組成物。
  3. 前記芳香族カルボン酸が、4-ヒドロキシ安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2-メチレンテレフタル酸、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1または2に記載の熱可塑性組成物。
  4. 前記芳香族カルボン酸が、4-ヒドロキシ-4’-ビフェニルカルボン酸、4’-ヒドロキシフェニル-4-安息香酸、3’-ヒドロキシフェニル-4-安息香酸、4,4’-ビ安息香酸、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~3のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  5. 前記芳香族カルボン酸が、1-ナフトエ酸、2-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-5-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~4のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  6. 前記芳香族カルボン酸が2,6-ナフタレンジカルボン酸を含む、請求項5に記載の熱可塑性組成物。
  7. 芳香族カルボン酸が熱可塑性組成物の約1重量%〜約10重量%を構成する、請求項1~6のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  8. 前記組成物中の液晶ポリマー対芳香族カルボン酸の重量比が約10〜約60である、請求項1~7のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  9. 前記ポリマーが、4-ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸、ハイドロキノン、4,4’-ビフェノール、アセトアミノフェン、またはこれらの組み合わせから誘導されたモノマー単位を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  10. 前記ポリマーがさらに、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸を約15モル%以下の量で含む、請求項9に記載の熱可塑性組成物。
  11. 前記組成物が、1000s-1の剪断速度及び、前記組成物の融解温度よりも15℃高い温度で、ISO試験No.11443に従って測定して、約0.5〜約50Pa-sの溶融粘度をもつ、請求項1〜10のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  12. 前記組成物がさらにガラス繊維を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の熱可塑性組成物を含む成形部品。
  14. 約500マイクロメートル以下の少なくとも一つの寸法をもつ成形部品であって、前記部品は、少なくとも一つのサーモトロピック液晶ポリマーを含む熱可塑性組成物を含み、ナフテン系ヒドロキシカルボン酸及び/またはナフテン系ジカルボン酸から誘導されたポリマー中の繰り返し単位の総量は、15モル%以下であり、前記熱可塑性組成物はさらに少なくとも一つの芳香族カルボン酸を含む、前記成形部品。
  15. 前記組成物が、1000s-1の剪断速度及び、前記組成物の融解温度よりも15℃高い温度で、ISO試験No.11443に従って測定して、約0.5〜約50Pa-sの溶融粘度をもつ、請求項14に記載の成形部品。
  16. 前記部品が、23℃及び50%相対湿度で48時間調整した後に、UL94に従って測定してV0評価を示す、請求項14に記載の成形部品。
  17. 前記部品が、23℃及び50%相対湿度で48時間調整した後に、0.8mmの厚さでUL94に従って測定して滴の総数が1個以下を示す、請求項14に記載の成形部品。
  18. 前記部品が約240℃以上のブリスターフリー温度を示す、請求項14に記載の成形部品。
  19. 対向する壁を含む電気コネクタであって、前記壁の間には接続ピンを受けるために通路が画定され、ここで前記壁の少なくとも一つは請求項14の成形品を含む、前記電気コネクタ。
  20. 一つ以上の導電素子を部品に適用する、請求項14に記載の成形部品。
  21. 前記導電素子が共鳴アンテナ素子、逆Fアンテナ構造体、クローズドアンドオープン・スロットアンテナ構造体、ループアンテナ構造体、モノポール、ダイポール、平面逆Fアンテナ構造体、またはこれらの組み合わせである、請求項20に記載の成形部品。
  22. 前記アンテナ構造体が請求項21に記載の成形部品を含む、アンテナ構造体を含む携帯端末。
  23. 請求項20の成形品を含む集積回路。
  24. 請求項14に記載の成形部品を含む電子部品。
  25. 前記電子部品が携帯電話、ラップトップコンピューター、小さなポータブルコンピューター、腕時計型デバイス、ペンダント型デバイス、ヘッドフォン及びイヤホン型デバイス、無線通信機能の付いたメディアプレイヤー、ハンドヘルドコンピューター、リモートコントローラー、全地球測位(GPS)装置、携帯用ゲーム機、バッテリーカバー、スピーカー、集積回路、電気コネクタ、カメラモジュール、またはこれらの組み合わせである、請求項24に記載の電子部品。
  26. 前記電子部品が電気コネクタである、請求項25に記載の電子部品。
  27. 前記電子部品がカメラモジュールである、請求項25に記載の電子部品。
  28. 前記電子部品が携帯電話である、請求項25に記載の電子部品。
  29. 請求項14に記載の成形部品を含むプリンター部品。
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