JP2014523391A - 分散方法 - Google Patents

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Abstract


本発明は、a−b面に沿った寸法が10μm以下のグラファイトを、金属と極性非プロトン性溶媒とを含有してなる電子液体に接触させることを含んでなる分散グラフェン溶液の製造法、および、その製造法によって得られる分散グラフェン溶液に関するものである。

Description

本発明は、グラファイトを分散することで、グラフェン、特に、単独のグラフェン・シートを高濃度で含んでなる溶液を製造する方法に関する。
グラファイトは、原子が六角形に結合して層を形成している炭素の同素体である。このグラファイトの個々の層は、原子1個分の厚さであり、グラフェンとして知られている。単独のグラフェンは、独立した原子レベルの厚さの2次元(2D)結晶であり、新たな種類の2次元材料として、ナノエレクトロニクス、センサー、極薄コーティング、複合材料、バッテリー、スーパー・キャパシタあるいは水素貯蔵など、多くの分野での利用に高い潜在能力を秘めている。グラフェンは長年にわたって理論研究がなされてきたが、2004年になって初めて最初の実験試料が製造された。
しかしながら、バルクの状態でグラフェンを作成することは困難であることが明らかになってきた。この点における主要な問題は、グラフェンは液体中では凝集し、丸まったり折れ曲がったりする傾向があることである。すなわち、平らな単独のグラフェン・シートの溶液を製造するのは極めて困難であることが分かってきた。現在まで用いられてきた技術には、例えば、バルクのグラファイトを、接着テープを用いて引っ張ったり剥がしたりしてミクロ力学的に壊裂させる方法(Novoselovら、Science 2004,306,666−669)、炭化水素の化学蒸着からエピタキシャル成長させる方法(Caiら、Nano Lett.,2010,10,1645−1651およびLiら、Science 2009,324,1312)、あるいはSiCの熱分解による方法(Bergeerら、J.Phys.Chem.B,2004,108,19912−19916)などがあるが、これらの方法に共通する問題として、得られるグラフェンの収率が低く、グラフェンを検出することが難しいため、かなりの労力と費用のかかるプロセスが必要なことが挙げられる。さらに、これらの方法は、その性質上、多くの一般的な用途に利用するとき、例えば、グラフェンをプラスチックに入れて複合材料や電気化学デバイスの細孔電極を作ろうとするときに必要な工業レベルへのスケール・アップには不向きであるという問題がある。
バルクのグラファイトを形成する層の間に化学種を挿入して化学的に別個の3次元構造を作ることが可能なのは長い間知られてきた。そのような技術を用いてグラフェンを製造することは、例えば、化学剥離によって可能である。しかし、酸や他の酸化処理を含む化学剥離では官能基を有する酸化グラファイトが生成されてしまう。この酸化グラファイトを剥離して酸化グラフェンを得ることは可能であるが(Stankovichら、Nature,2006,442,282−286)、グラフェンの物理的および電子的構造が悪影響を受けるために電気伝導性がグラフェンよりも大きく劣ったものになる(Jungら、Nano Lett.,2007,7,3569−3575)。酸化グラファイトをグラフェンに変換して、ほとんどの考え得る応用を可能にするには、さらなる工程が必要であるが、このグラファイト/酸化グラフェンの還元では、空孔や他の欠陥が生じるために本来のグラファイト/グラフェンの性質を回復することはできない(Stankovichら、Carbon,2007,45,1558−1565)。グラフェンを分散させる他の方法としては、グラファイト粉末を適当な有機溶媒、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)中で30分間、低パワー浴音波処理して遠心分離する方法がある(Hernandezら、Nature Nano,2008,3,563−568)。この方法では、単層および複層グラフェン片の不均一混合物分散液が総計約0.01mg/mlの濃度で得られる。上記の著者らは、単層グラフェンの収率は約1重量%であると記載している。また、グラファイトをナトリウム−ナフタレン溶液と混合し、THFで洗浄、乾燥することで、不純物としてナフタレンを含むものの、NMP中に低濃度で分散できるグラファイト層間化合物が得られることも開示されている(Vallesら、J.Am.Chem.Soc.,2008,130,15802−15804)。
従って、丸まったり折れ曲ったりしていないグラフェンを高濃度で含む溶液を製造する、簡便だが効果的で、かつ容易に工業レベルまでスケール・アップできるような方法が必要とされている。
この点に関して、本発明者らは、平らな、丸まったり折れ曲ったりしていないグラフェンの溶液を、電子液体を用いることで有機電荷移動剤を加える必要なく、製造できることを見出した。
より詳しくは、本発明は、a−b面に沿った寸法(dimension in the a−b plane)が10μm以下のグラファイトを、金属と極性非プロトン性溶媒とを含有してなる電子液体に接触させることを含んでなる分散グラフェン溶液の製造法を提供するものである。
図1は、本発明の方法においてグラファイト原材料として用いるナノ小板積層体を模式的に示したものである。 図2Aおよび2Bは、好適なグラファイト原材料の例であるナノ小板積層体のTMF像である。像には、グラフェン層が垂直に連続的に重なっている様子が、その端面とともに明瞭に示されている。 図3は、帯電していないグラファイトのナノ小板積層体のSEM像である。像からは、軸に対して垂直に成長した層間隔3.35Åごとのグラファイト層(すなわち「小板状体」)を含んでなる繊維が見て取れる。 図4は、ケイ素によって乾燥させたTHF中の0.01重量%カリウム帯電ナノグラファイト(KC24)のSEM像(倍率4.85倍)である。図には、元のナノグラファイト原材料とは対照的に、単独の平らな化学種が示されている。 図5は、0.1重量%(上)と0.01重量%(下)の濃度におけるd−THF中の帯電した小板状体KC48のSANSデータ(点で示した)のプロットと、そのフィット(曲線で示した)である。図中、破線は傾き−2および−3の参照プロットである。また、溶液試料の写真と溶液中の小板状体の模式ダイヤグラムも示した。 図6は、単独のグラフェン・ナノ小板状体のAFM像をしめした。グラフェン・ナノ小板状体が存在することは、高さプロファイル(左下)および参照用に示した非分散ナノ小板積層体のSEM(左上)から確認できる。
特に、本発明者らは、グラファイト原材料のサイズを注意深く制御すれば、グラファイトをグラフェンへと分散させるのに電子液体を用いることが可能であることを見出した。いくつかの理由で、このような技術がグラファイトの分野において有用なのは驚くべきことである。まず、グラフェンは2次元構造であり、1次元構造に作用する技術と2次元構造に作用する技術との間には直接的な関係がないからである。さらに、グラファイトが自発的には電子液体に溶解しないことは当業者にはよく知られているからである(例えば、Enokiら、OUT USA(2003,4月)、およびSolinら、Advance in Physics,37(2):87−254,1988を参照)。この点において、本発明者らは、初めて、グラファイト原材料のa−b寸法を特定の範囲より小さくなるよう制御すれば、グラファイトをグラフェン・シートへと分散させて高濃度の分散グラフェン溶液を製造するのに電子液体が有用であることを突き止めたのである。好都合なことに、得られるグラフェンは凝集しておらず、丸まっても折れ曲ってもいない。これは、おそらく静電効果によるものと思われる。
一実施態様として、グラファイト原材料のa−b面の端部が、粒子の外縁や他の固体との界面ではなく、自由表面であるような態様がある。この表面端部の化学状態は変化しても、あるいは、意図的に変化させても良いが、水素末端が一般的である。
さらにまた発明者らは、本発明の方法を用いれば、グラファイト原材料を選択することで、得られるグラフェンの形状や寸法を制御できることを見出した。すなわち、本発明の方法は非破壊的で、特に、広範囲な音波処理や強引な酸化化学処理を行わないので、原材料の形状が保存される。例えば、グラファイトが引き延ばされた寸法だったなら、その寸法は得られる分散グラフェンでも保存される。このように、グラフェンが、例えば、等軸シート、リボンあるいは他の幾何学形状などを取れるように制御することが出来る。これらの形状は、アクティブ・デバイスの集積や設計、あるいは複合材料の強度性能を最適化するのに、潜在的に有利である。
また、本発明は、少なくとも1mg/mlの濃度のグラフェンと溶媒とを含んでなる分散グラフェン溶液を提供するものでもある。従来、分散グラフェンを高濃度で含有する溶液を得ることはできなかった。高濃度であることは、さらなる操作のために望ましく、上記の方法がスケール・アップに好適であるか否かを考える際に重要である。さらに、分散グラフェンの高濃度溶液が広範囲な音波処理を必要とせずに得られることも利点の一つである。かなりの高濃度な場合、十分に配列した液体は、例えば、デスコティック液晶を形成する。
さらに別の態様として、本発明は、少なくとも0.01mg/mlの濃度の単分散した単独のグラフェンと溶媒とを含んでなる単分散グラフェン溶液を提供するものでもある。さらにまた別の態様として、本発明は、少なくとも0.01mg/mlの濃度の単独の単層グラフェンと溶媒とを含んでなる単独単層グラフェン溶液を提供するものでもある。
ここで用いる「単分散」という言葉は、溶液中に含まれる分散した単独グラフェンのすべてが実質的に同じ寸法、すなわち、同じサイズと形状、を有していることを意味する。特に、ここで用いる「単分散」という言葉は、溶液中に含まれる分散した単独グラフェンの寸法分布の標準偏差が約20%未満、ある態様では約15%未満、別の態様では約10%未満、さらに別の態様では約5%未満であることを意味する。
ここで用いる「グラフェン」という言葉は、4層以下のグラフェン類を含むグラフェン生成物を意味する。本発明の方法の結果、グラフェン類は分散するが、それは各々のグラフェンが単層、2層、3層あるいは4層のいずれであったとしても、個別に分離することを意味する。単層グラフェンは精力的な研究の焦点になっているが、少数層のグラフェンも相互に、また、バルクのグラファイトとも全く異なる性質を持っており、実用面から興味深いものである。本発明では、金属/炭素比を調整したり、還元グラフェン上の電荷を選択的に解消したりすることによる新たな分離方法も提供する。さらには、超遠心分離などの確立した方法によってグラフェン混合物を分離する手段をも提供する。
本発明の方法では、a−b面に沿った寸法が約10μm以下のグラファイトを電子液体に接触させる。
上記したように、本発明者らは、グラファイト原材料のサイズを注意深く制御すれば、グラファイトをグラフェンへと分散させるのに電子液体を用いることが可能であることを見出した。電子液体に接触させるグラファイトはa−b面に沿った寸法が約10μm以下、約5000nm以下、約3000nm以下、約1000nm以下、約750nm以下、約500nm以下、約250nm以下である。本発明の方法の一実施態様では、グラファイトはa−b面に沿った一つの寸法を有しており、その寸法は約10μm以下、約5000nm以下、約3000nm以下、約1000nm以下、約750nm以下、約500nm以下、約250nm以下である。また別の実施態様では、グラファイトは二つの寸法を有しており、そのうちの少なくとも一つの寸法はa−b面に沿っており、約10μm以下、約5000nm以下、約3000nm以下、約1000nm以下、約750nm以下、約500nm以下、約250nm以下である。さらにまた別の実施態様では、グラファイトの3つの寸法すべてが、約10μm以下、約5000nm以下、約3000nm以下、約1000nm以下、約750nm以下、約500nm以下、約250nm以下、約100nm以下である。
本発明の方法で特に有用なグラファイト原材料の一例として、寸法がa−b面内に制限されていてc面内にはないグラファイト、すなわち、寸法がa−b面に沿っており約10μm以下、約5000nm以下、約3000nm以下、約1000nm以下、約750nm以下、約500nm以下、約250nm以下であるようなグラファイトが挙げられる。このようなグラファイト材料は、a−b面の粒子境界が最小になっているので、バルクのグラファイト材料からグラフェン・シートを分離する観点から有利である。このようなグラファイト原材料を形成する個々のシートがグラファイト表面におけるa−b面に沿って端末を持つような態様もある。そのような原材料の一例としては、ナノ小板積層体が挙げられる。このような材料の例を図1、2Aおよび2Bに示した。さらにナノ小板積層体の例としては、「スタックカップ型」あるいは「ヘリンボーン型」ナノ繊維が挙げられる。ナノ小板積層体が円錐台形状になる寸法を有するような態様もある。
好ましいグラファイト原材料の別の例としては、カーボン・ディスク、特に、半径が0.5から3μm、厚さが20から50nmのカーボン・ディスク、および、カーボンコーン、例えば、半径が0.3から0.8μm、厚さが20から50nmのカーボンコーンが挙げられる。このような材料は公知のCVDプロセスによって容易に成長させられるし、市販されてもいる。
ここで用いる「電子液体」という言葉は、ナトリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属のような金属を化学反応させることなく、極性非プロトン性溶媒−典型的な例としてはアンモニア−に溶解させて得られる液体を意味する。金属を溶解させることで、溶媒中に電子が放出されて、極めて還元力のある溶液が生成する。グラファイトは層構造を有しているので、本発明の方法では、この金属−極性溶媒が、グラファイトの層の間、すなわち、グラフェン層の間に入り込んでグラファイトを帯電させる。従って、電子液体中に存在する溶媒和された電子は容易にグラフェンを還元する。
上記したように、バルク量のグラフェンを合成する際の主要な問題は、グラフェンは液体中では凝集し、丸まったり折れ曲がったりする傾向があることである。この問題は本発明の方法によって克服される。静電的な反発によってグラフェン層が分離し、生じた帯電体は極性非プロトン性溶媒中に分散できることが明らかになったので、アンモニアやメチルアミンのような電子液体中での還元は有力な方法である。グラファイト原材料のa−b寸法のサイズを制限することで、通常、グラファイトの複数の層を一体に留める作用がある歪み効果や欠陥を防止して、効率的な溶解が可能になる(Dresselhaus、Adv.Phys.,2002,51(1),p,32;SolinとZabel、Adv.Phys.,(1988),32(2),87−284)。歪み効果は、また、a−b面の端部が、粒子の外縁や他の固体との界面ではなく、自由表面であるようなグラファイト原材料を選択することでも最小化することができる。
本発明の方法に用いる金属は、極性非プロトン性溶媒、特に、アミン溶媒に溶解して電子液体を形成する金属である。適当な金属は当業者とっては公知のものである。金属は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれることが好ましい。好ましくは、金属はアルカリ金属、特に、リチウム、ナトリウムまたはカリウムである。さらには、ナトリウムまたはカリウムであることが好ましい。金属がナトリウムであるような態様もあれば、カリウムであるような態様もある。また、金属の混合物を用いて電子液体を形成する態様もある。
金属がカルシウムのようなアルカリ土類金属であるような態様もある。そのような2価のカチオンも用いる場合、グラファイトを電子液体に接触させる工程で、グラファイトは膨張しアミン溶媒の2分子層が自発的に吸収される。こうしてグラファイト層間化合物が生成されるが、それは過渡的なものであっても単離してもよい。層間化合物のグラフェン層は約10Åだけ離れている。このようになると、ゲル相が形成され、それによってグラファイトは元の積層方向の配向を維持しつつも、個々のグラフェン・シートは互いに分離してシートと層間カチオンが生じるので好ましい。
溶液中に含まれる金属の量は、注意深く制御することが好ましい。すなわち、金属の量は、電子液体中の金属原子と電子液体に接触させるグラファイト中の炭素原子との比が約1:6以下となるようにすることが好ましい。この比は、好ましくは約1:8以下、好ましくは約1:10以下、好ましくは約1:15以下、好ましくは約1:20以下、好ましくは約1:30以下、好ましくは約1:40以下、好ましくは約1:50以下である。態様によっては、金属の量は、電子液体中の金属原子と電子液体に接触させるグラファイト中の炭素原子との比が約1:6から約1:75、約1:8から約1:50、約1:10から約1:40、約1:15から約1:30、約1:20から約1:30の範囲となることもある。金属の炭素原子に対するモル比は、当業者には良く知られている単純な計算によって相対質量から求めることができる。
本発明の方法では、金属を極性非プロトン性溶媒に溶かして電子液体を生成する。極性非プロトン性溶媒は酸性水素を有しておらず、イオンを安定化することができる。本発明の方法に好適に用いられる極性非プロトン性溶媒は、当業者には公知のものである。極性非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミドやヘキサメチルホスホロトリアミドなどのアミド類、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、CS、およびアンモニアやメチルアミンなどのアミン溶媒からなる群から選択することができる。
極性非プロトン性溶媒としては、アミン溶媒が好ましい態様もある。態様によって、アミン溶媒はCからC12アミン、CからC10アミン、CからCアミン、CからCアミン、あるいはCからCアミンである。アミン溶媒は、アンモニア、メチルアミン、あるいはエチルアミンから選ばれることが好ましい。アミン溶媒としてアンモニアが好ましい態様もあれば、メチルアミンが好ましい態様もある。
態様によって、金属を極性非プロトン性溶媒、好ましくは、アミン溶媒に、約1:2、約1:3、約1:4、約1:5、約1:6、あるいは、約1:7の割合で接触させて電子液体を生成させる。金属を極性非プロトン性溶媒、好ましくは、アミン溶媒に、約1:2から約1:10、好ましくは約1:4から約1:8の範囲の割合で接触させて電子液体を生成させる態様もある。
金属としてアルカリ金属、溶媒としてアミン溶媒を用いる態様もある。
金属としてナトリウム、溶媒としてアンモニアを用いる態様もある。
金属としてカリウム、溶媒としてアンモニアを用いる態様もある。
金属としてナトリウム、溶媒としてメチルアミンを用いる態様もある。
ある実施態様では、本発明の方法によって生成されるグラフェンが電子液体を形成する極性非プロトン性溶媒に可溶となるような寸法をグラファイト原材料が有していると、グラファイトを電子液体に接触させて得られる生成物は分散グラフェン溶液になる。
あるいは別の実施態様で、本発明の方法によって生成される分散グラフェンが電子液体を形成する極性非プロトン性溶媒に不溶となるような寸法をグラファイト原材料が有していると、グラファイトを電子液体に接触させて得られる生成物はグラファイト層間化合物になる。
ここで「グラファイト層間化合物」という言葉は、XCという式を有する錯体物質を意味する。式中、Xはグラファイトを構成するグラフェン層の間に挿入された元素または分子を示す。グラファイト層間化合物中で、グラフェン層はそのまま保存され、ゲスト元素または分子はその間に配置されている。本発明の方法では、このゲスト種Xが電子液体なので、金属原子、アミン溶媒および溶媒和電子がグラフェン層の間に挿入される。グラフェン層間に一つのゲスト種Xが挿入されたものが、「バイナリ」グラファイト層間化合物である。また、グラフェン層間に二つのゲスト種X、Yが挿入されたものが、XYCという式を有する「ターナリ」グラファイト層間化合物である。さらにグラフェン層間に三つのゲスト種X、Y、Zが挿入されたものが、XYZCという式を有する「クオータナリ」グラファイト層間化合物である。本発明の方法で生成されるグラファイト層間化合物は、主としてターナリまたはクオータナリ・グラファイト層間化合物であるが、これは電子液体そのものが数種の化合物を含有しているからである。
本発明の方法の最初の段階でグラファイト層間化合物が生成される場合、そのグラファイト層間化合物を第二の極性非プロトン性溶媒に接触させると分散グラフェン溶液が得られる。
グラファイト層間化合物を過剰な電子液体から単離してから、第二の極性非プロトン性溶媒に接触させる態様もある。あるいは、電子液体との接触の後、過剰な液体を除去することなく、直接、グラファイト層間化合物を第二の極性非プロトン性溶媒に接触させて、この第二工程の間も最初の極性非プロトン性溶媒を存在させたままにしておく態様もある。
態様によって、第二の極性非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミドやヘキサメチルホスホロトリアミドなどのアミド類、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、CS、およびアンモニアやメチルアミンなどのアミン溶媒からなる群から選択する。この極性非プロトン性溶媒がテトラヒドロフランであるような態様もある。
あるいは、第二の極性非プロトン性溶媒が電子液体の極性非プロトン性溶媒と同じである態様もある。
すべての材料を乾燥、脱酸素するために、系を脱気、脱水することが好ましい。当業者であれば、完全に脱酸素した環境を作ることが不可能であることは十分に認識できる。従って、ここで用いる「脱酸素した」とは、環境中の酸素濃度が約5ppm以下であることを言う。
グラファイトを電子液体に接触させる第一工程の結果であるグラファイト層間化合物を第二の極性非プロトン性溶媒に接触させると分散グラフェン溶液が生成される。
得られるグラフェンの形状はグラファイト原材料の形状に依存している。この点について、発明者らは、本発明の方法によればグラファイト原材料の元々の形状やサイズを保存することが可能であることを見出した。従って、分散グラフェンがシート状である態様もありうるし、リボン状である態様も、ディスク状である態様も、円錐状である態様も、円錐台状である態様も、ヘリンボーン状である態様もありうる。
本発明の方法によって得られる分散グラフェン溶液が、単層、2層、3層および4層のグラフェンを含んでなる混合物である場合もある。また、態様によっては、単層、2層、および3層のグラフェンだけを含んでなる溶液が得られる場合もある。さらに、単層および2層のグラフェンだけを含んでなる溶液が得られる態様もある。
本発明の方法によって得られる溶液が、単独の単層グラフェンの分散溶液であるような態様が好ましい。
また、本発明の方法によって得られる溶液が、単独の2層グラフェンの分散溶液であるような態様もある。
さらに、本発明の方法によって得られる溶液が、単独の3層グラフェンの分散溶液であるような態様もある。
分散グラフェンの形状が、溶液中で厚さが0.3から1.5nmの範囲内、半径が100から300nmの範囲内のディスクであるような態様もある。
本発明の方法の生成物は、溶媒中、好ましくは上記で定義した極性非プロトン性溶媒中に分散したグラフェンの溶液である。本発明の方法の生成物が、溶媒中、好ましくは上記で定義した極性非プロトン性溶媒中に分散した単独の単層グラフェンの溶液であることが好ましい。この分散方法の結果、得られる分散グラフェンは帯電する。理論に縛られるものではないが、音波処理によって得られるグラフェンが凝集したり、丸まったり、折れ曲がったりするのに対して、この帯電によってグラフェンのシートが凝集することも、丸まることも、折れ曲がることもなくなると考えられるので、これは好ましいことであると考えられる。
分散したグラフェンの存在を確認するのに用いられる技術は、当業者には公知である。適切な技術としては、例えば、中性子小角散乱(SANS)が挙げられる。SANS法については FaganらのJ Phys Chem B.(2006),110,23801に詳細な記述がある。
SANSは溶液中のグラフェンの構造を調べるのに有力な技術である。すなわち、SANSは、グラフェンが単独の化学種として存在しているのか、あるいは、凝集体として存在しているのかを決定するのに用いることができる。SANSによって、溶液中の巨大粒子(典型的には、0.1から1000nmの粒子)の構造についての情報が得られる。すなわち、溶液中に溶けている粒子の形状や濃度に関する独自の情報を得ることができる。SANSの強度Iは、通常、運動量移行の関数として計測される。中間Q値では、I(Q)はQ−Dに比例する。ここでDは溶けている粒子/グラフェンのフラクタル次元である。従って、グラフェンのような板棒様の物体(すなわち、Dは約2)が完全に分散しているときに予想されるSANSパターンは、Q−2のものである。一方、そうでない分散物の場合、グラフェンの非単分散液、すなわち、凝集したり、丸まったり、折れ曲がったりしているグラフェンの分散液は、もっと大きなフラクタル次元、典型的には3から5のフラクタル次元を示す。
SANS法は巨大粒子の存在に対して鋭敏なので、もし溶液中に凝集体があると、SANSの信号はこの凝集体によるものが支配的になる。従って、本発明による溶液で得られるSANSの結果から、明らかに、凝集体がほとんどないことが分かる。
SANSの測定で、溶液中に存在する化学種のうち、単分散した、丸まっても折れ曲ってもいないグラフェンの占める割合が、約80体積%以上、約85体積%以上、約90体積%以上、約95体積%以上、約98体積%以上であるような本発明の態様もある。
SANSの測定で、溶液中に存在する化学種のうち、単層の、丸まっても折れ曲ってもいないグラフェンの占める割合が、約80体積%以上、約85体積%以上、約90体積%以上、約95体積%以上、約98体積%以上であるような本発明の態様もある。
単独のグラフェンが存在することを確認するのに用いることのできる別の方法としては、原子間力顕微鏡(AFM)が挙げられる。
本発明の方法を用いることで、グラフェンの分散液、特に、単独の単層グラフェンの分散液を高濃度で得られることが分かった。すなわち、本発明以前は、バルク量のグラフェンを得ることは極めて困難であった。例えば、VallesらはJ.Am Chem.Soc.2008,130,15802−15804において、負に帯電したグラフェン・シートおよびリボンの溶液を得る方法を記述しているが、溶解物の濃度がわずか0.15mg/mlにすぎないことを報告している。これに対して、本発明を用いて、発明者らは約1mg/ml以上、約5mg/ml以上、約10mg/ml以上の濃度のグラフェン分散液を得ることを達成した。さらに、発明者らは約0.01mg/ml以上、約0.05mg/ml以上、約0.1mg/ml以上、約0.5mg/ml以上、約1mg/ml以上、約5mg/ml以上、約10mg/ml以上の濃度の単独グラフェンの単分散液を得ることを達成した。本発明の方法を用いれば、それが単層であろうと、2層、3層あるいは4層であろうと、1種類のグラフェンの溶液を生成することが可能である。単独の単層グラフェンの溶液中における濃度は、約1mg/ml以上、約5mg/ml以上、約10mg/ml以上であることが好ましい。
本発明の方法によって得られる生成物は、ナノエレクトロニクス、センサー、極薄コーティング、複合材料、バッテリー、スーパー・キャパシタあるいは水素貯蔵など、多くの分野での利用に役に立つものである。単独のグラフェンをバルク量で生成することができるので、本発明の方法は工業レベルへのスケール・アップに好適である。
グラフェンの分散液を生成した後に、さらに工程を追加して行ってもよい。特に、グラフェン分散液の精製、機能化、および/または、サイズごとの分別などを行ってもよい。
また、グラフェンの分散液に異なるグラフェンの混合物、すなわち、単層、2層、3層および/または4層グラフェンの混合物が含まれている場合、遠心分離によってグラフェンを分別してもよい。
分散したグラフェンを別の溶媒中、特に、別の第3の極性非プロトン性溶媒中に移動させるような態様もある。第3の極性非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセタミドおよびヘキサメチルホスホロトリアミドなどのアミド類、アセトニトリル、CS、およびアンモニアやメチルアミンなどのアミン溶媒からなる群から選択できる。この第3の極性非プロトン性溶媒がテトラヒドロフランであるような態様もある。また、第3の極性非プロトン性溶媒がジメチルホルムアミド(DMF)であるような態様もある。第3の極性非プロトン性溶媒は乾燥し、脱酸素されていることが好ましい。
適当な解消剤を用いて、電荷を段階的に解消して分散したグラフェンを分別する場合も考えられる。解消剤の例としては、O、HO、Iおよびアルコール類(または他のプロトン性化学種)が挙げられるが、これに限定されるものではない。解消剤を加えると、まず最も高いエネルギーの電子を有する化学種が沈殿する。適切な化学量論量を加えることで、所望の分画を分離できる。例えば、予め定めておいた量の総電荷量を中和して、沈殿した分画を回収する。
化学的な解消に代えて、あるいは、それに加えて、電気化学的な方法を使用してもよい。この場合、個々のグラフェン由来アニオン上に担持されている電荷は、グラフェン分散液中に配置された(このこと以外は不活性な)電極に電圧を印加することで除去される。
電極の電位を制御することで、異なる電子親和力のグラフェンを酸化して電極上に析出させることができる。電極(あるいは一連の作用電極群)は定電圧状態で一定の電位に維持される。対電極は、好ましくは離れた位置に、イオン的に接続した仕切りを介して配置して、そこで金属イオンは還元されて回収される。作用電極の電位を正確に制御するために、参照電極を用いてもよい。
上記に代えて、あるいは、上記に加えて、溶媒を徐々に取り除いて、最も重い/最も電荷の小さい化学種を最初に析出させる工程を行うこともできる。この二つの機構で、例えば、グラフェンを一方では寸法によって、他方では電気的性質によって分別することができる。
また、解消剤を用いて、グラフェンを化学修飾することもできる。解消剤の例としてはRIが挙げられるが、これに限定されるものではない。ここでRは炭化水素基である。グラフェンが平らで凝集していないため、グラフェンの分散液を反応させることで、理想的に均一な機能化が達成される。
さらにまた、(もともと分離している)グラフェンの溶液を(帯電解消や溶媒除去によって)徐々に不安定化させて、グラフェンを結晶化することもできる。
それに代えて、あるいは、追加して、個々に分散したグラフェンを、さらにサイズに応じて、乾燥環境下でクロマトグラフィーを用いて分離してもよい。
場合によっては、帯電した分散グラフェンを、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセタミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)などの他の乾燥した有機溶媒中に移して、さらに処理をすることもできる。
下記の図および実施例を参照して、本発明をさらに説明するが、これらは発明の範囲を限定するものではない。
ナノグラファイト小板状体繊維を温度約400℃、圧力約1×10−6mbarで脱気して、吸収されていた化学種を除去した。次に、1モル濃度のHClに一晩浸漬して洗浄した後、脱イオン水を用いて真空ろ過によって完全に洗い流した。ホットプレート上で乾燥し、さらに、試験管にいれて350−350℃の炉内で真空下、圧が1×10−6mbar以下になるまで(最大2日)脱気して、ナノカーボンを得た。この処理によって大部分の触媒金属とアモルファス炭素を除去した。
次に、洗浄、脱気したナノグラファイト小板状体繊維とカリウムとの上に、230Kで液体アンモニアを凝結させた。カリウムの量は、カリウムのナノグラファイト中の炭素に対する化学量論比が1:48になるようにした。続いて、アンモニアを除去して、グラファイト層間化合物を得た。原材料であるナノグラファイト小板状体繊維は、直径が100から250nmの範囲、すなわち、a−b面に沿った寸法が10μm未満で、長さが0.5から3μmの範囲であった。原材料の繊維は、繊維の軸に対して垂直方向に配列したグラフェン層帯で構成され、自由端を有していた(図1参照)。KC48組成を有するグラファイト層間化合物をTHFと接触させて、分散した単独グラフェンの溶液を生成した。
溶液中に存在する単独グラフェンの濃度は、SANS分析によると約4mg/mlであった。従って、溶液中に存在する化学種の98体積%以上が分散グラフェンであった。このことから、凝集しても、丸まっても、折れ曲がってもいない単層グラフェンが高濃度で生成されたことが明らかである。
重水素化したTHFに、0.1重量%および0.01重量%の濃度で溶かした溶液試料を準備した。これらの試料をSANSおよびAFM技術で分析し、その結果を、それぞれ、図3および4に示した。
詳しく述べると、試料を、PTFEで密封した2mm光路長の平板矩形合成石英(Suprasil)セルに入れた。この試料について、ラウエ・ランジュバン研究所(グルノーブル)のD11、SANS装置を用いて、約5×10−4から0.44Å−1のQ範囲で中性子散乱実験を行った。この実験の間、波長6Åの中性子のQ範囲は約−0.0022から0.33Å−1であった。アライメント、補正、バックグラウンドを、テフロン−PTFE、カドミウム、空ビーム、1mmセルに入れた水、空セル(2mm)およびd−THFを用いて記録した。試料を可動式試料チェンジャーに保持し、それぞれ、検知器距離1.1m、2.5m、10.0mおよび20.0m、コリメーター距離8.0m、2.5m、10.5mおよび20.5mでSANS散乱を測定した(透過は検知器距離5.0m、コリメーター距離5.5mで測定した)。中性子の束/強度に依存して、照射時間は5分から3時間の間であった。得られた生データを補正、換算および放射状に平均し、さらに、溶媒とバックグラウンドによるものを減じて、溶媒補正済みデータを得た。異なる検知器距離から得られたデータ強度を適切に勘案して、各々の試料について、Q値に対するI(Q)の連続スペクトルを得た。図5に示したように、各々の試料のlog[I(Q)]対log[Q]プロットを分析してフィティングした。
プロットの傾き、あるいは、プロットの切片の傾きは、フラクタルが空間を占めている程度を示すフラクタル次元に一致するので、溶液の一般構造を示している。測定した試料のQ範囲中央部における傾きは、0.1重量%では−2.2±0.1、0.01重量%では−1.9±0.1であった。これらの傾きは、薄板状、小板状およびディスク状物、すなわち、分散グラフェンの存在が支配的であることと一致するフラクタル次元を示している。
FISHプログラムを用いることによって、溶液中の粒子の形状と濃度についてのさらに詳細に情報を得た。FISHプログラムは、モデルの各パラメータについて、各々の計算されたデータ点ごとに1階微分を計算する標準的な反復最小二乗法を用いたデータ・フィッテングプログラムである(http://www.small-angle.ac.uk/small-angle/software/ FISH.html、および、Heenanら、RAL Report89−129(2005),“The FISH”Reference Manual(Date Fitting Program for Small Diffraction etc.))。本発明の方法によって生成された溶液からのSANS散乱を最もよく表わすモデルは、2つの全く異なるタイプの粒子、すなわち、(1)厚さが約3から4Å、半径が約500から1000Åのディスクと、(2)高さが約500Å、半径が約500から1500Åの円筒、を含むものである。従って、フィッテングの結果は、得られたナノカーボン溶液が、溶液中に二つのタイプのグラファイト・ナノ小体積層体、すなわち、(1)個別に分散したグラフェン・シートと(2)それよりも大きい、最大約250枚のグラフェン・シートのモノグラファイト多層積層体、を含んでなるものであることを示している。しかしながら、これらの体積を考慮に入れたとしても、前者(1)タイプ(個別のグラフェン)の方が、はるかに支配的であることが分かった。
図5には、d−THF中に0.1重量%および0.01重量%の濃度で溶解した、組成KC48のカリウム帯電グラファイト・ナノ小体のフィティングしたSANSデータを示した。また、データの傾きとプロットのフィティングを比較するために、傾き−2と−3の直線も示した。
表1には、0,1および0.01重量%で調製したナノグラファイト溶液のSANSデータに最もフィットするパラメータを示した。これらのデータに最もよく適合するモデルは、2つの粒子、すなわち、(1)厚さ(長さ1)が約3から4Åの薄いディスク(すなわち、分散した単独グラフェン)と、(2)高さ(長さ2)が約500Åの凝集体、を含むものである。これらのタイプの粒子の半径は、500から1500Åで、原材料の既知のサイズ分布と一致しており、また、グラフェンが(折れ曲っていない)平らなディスクとして存在する事実とも一致している。各々のタイプ(成分1と成分2)の体積%は、分散した単独グラフェンが圧倒的に支配的な化学種であることを示している。
Figure 2014523391
THF中で帯電、溶媒和する前のナノグラファイトのSEM像から、小板体の半径を見積もった。THF中での小板体の平均半径は、図6に示したように約50から250nmである。小板体上の負電荷とその表面に会合する溶解カリウム・カチオンがバランスするので、溶液中でシートは平らになっている。散乱強度、傾斜の傾き、その傾斜のQ範囲は、すべて、濃度が減少すると減少する。これは、溶液中の散乱中心が少なくなると、インコヒーレントなバックグラウンドでは散乱が観測されなくなるからである。
SANS分析を確認するために、本発明の方法によって得られた溶液を雲母基板(AFM用)あるいはシリコン基板(SEM用)に滴下塗布した。コンタクトモードAFMを用いた結果、得られた像と高さプロファイルから、溶液中の単独グラフェン・シートの存在が確認された(図6)。単独グラフェン・シートは、高さプロファイルによって明確に観察、確認され、AFMの結果、グラフェン層の厚さは約1nmであった。分散化学種のSEMインレンズ二次電子像は、一つ一つがバラバラになった均一な厚さの同じフレーク状物を示していた(図4)。一方、グラファイト原材料のSEMは、本発明の電子液体に接触する前のグラファイト原材料の幅が約50から250nm、長さが約600から2000nmであることを示していた。

Claims (33)

  1. a−b面に沿った寸法が10μm以下のグラファイトを、金属と極性非プロトン性溶媒とを含有してなる電子液体に接触させることを含んでなる分散グラフェン溶液の製造法。
  2. 極性非プロトン性溶媒がアミン溶媒である請求項1に記載の製造法。
  3. グラファイトを金属と極性非プロトン性溶媒とを含有してなる電子液体に接触させることによって分散グラフェンの溶液が得られる請求項1または2に記載の製造法。
  4. グラファイトを金属と極性非プロトン性溶媒とを含有してなる電子液体に接触させることによってグラファイト層間化合物を得て、そのグラファイト層間化合物を第二の極性非プロトン性溶媒に接触させることをさらに含んでなる請求項1に記載の製造法。
  5. グラファイトが、5000nm以下の寸法を有している上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  6. 金属が、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  7. 金属がアルカリ金属である上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  8. 電子液体が金属混合物を含有してなる上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  9. アミン溶媒がアンモニアである請求項2から8のいずれかに記載の製造法。
  10. アミン溶媒がメチルアミンである請求項2から8のいずれかに記載の製造法。
  11. 電子液体に含まれる金属の量が、電子液体中の金属原子と電子液体に接触させるグラファイト中の炭素原子との比が約1:6以下になるような量である上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  12. 第二の極性非プロトン性溶媒が、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、エーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アミド類、アセトニトリル、CS、およびアミン溶媒からなる群から選ばれる請求項4から11のいずれかに記載の製造法。
  13. 第二の極性非プロトン性溶媒がテトラヒドロフランである請求項12に記載の製造法。
  14. 第二の極性非プロトン性溶媒が、電子液体を形成する極性非プロトン性溶媒と同じである請求項12に記載の製造法。
  15. 分散グラフェンが、単独の単層グラフェンの形態である上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  16. 分散グラフェンが、グラフェン・リボンの形態である上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  17. 分散グラフェンが、グラフェン・ディスクの形態である上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  18. グラファイトのa−b面に沿った両方の寸法が、いずれも10μm以下である上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  19. グラファイトがナノ小体繊維状積層体である請求項18に記載の製造法。
  20. 分散グラフェンを精製、機能化、および/または、分離する工程をさらに含んでなる上記いずれかの請求項に記載の製造法。
  21. 電荷解消によって分散グラフェンを分離する請求項20に記載の製造法。
  22. 乾燥環境下、クロマトグラフィーによってサイズに応じて分散グラフェンを分離する請求項20に記載の製造法。
  23. 溶媒と少なくとも1mg/mlの濃度のグラフェンとを含んでなる分散グラフェン溶液。
  24. 溶媒と少なくとも0.01mg/mlの濃度の単分散した単独グラフェンとを含んでなる単分散グラフェン溶液。
  25. 溶媒が極性非プロトン性溶媒である請求項23または24に記載の溶液
  26. 溶媒がテトラヒドロフランである請求項25に記載の溶液
  27. 溶媒がアミン溶媒である請求項25に記載の溶液
  28. 溶媒がアンモニアである請求項27に記載の溶液
  29. グラフェンが、個別に分離したグラフェン単層の形態である請求項23から28のいずれかに記載の溶液。
  30. グラフェンが、グラフェン・リボンの形態である請求項23から28のいずれかに記載の溶液。
  31. グラフェンが、グラフェン・ディスクの形態である請求項23から28のいずれかに記載の溶液。
  32. グラフェンが、グラフェン円錐台の形態である請求項23から28のいずれかに記載の溶液。
  33. グラフェンが、グラフェン円錐の形態である請求項23から28のいずれかに記載の溶液。
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