JP2014511336A - アファチニブの新規塩及び多形形態 - Google Patents

アファチニブの新規塩及び多形形態 Download PDF

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Abstract

アファチニブ塩及びその結晶型が、本願及びそれらを調製するためのプロセスに記載される。アファチニブの結晶型もまた、本願及びそれらを調製するためのプロセスに記載される。本発明は、そのようなアファチニブ塩及びその結晶型又はアファチニブの結晶型の医薬組成物、それらを調製する方法及びそれを必要とする患者の処置におけるそれらの使用も含む。

Description

本発明は、アファチニブ(Afatinib)の新規塩、その結晶型、アファチニブ及びアファチニブ二マレイン酸塩の結晶型、並びに、それ又はその前記結晶型を含む医薬組成物;並びに前記アファチニブ塩又はその前記結晶型及び前記医薬組成物を調製する方法に関する。
以下の構造:
を有するアファチニブとして知られる(E)−4−ジメチルアミノ−ブト−2−エン酸{4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−7−[(S)−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン−6−イル}−アミドという化合物は、上皮成長因子受容体(EGFR)とヒト上皮受容体2(HER2)チロシンキナーゼの両方の経口投与型不可逆的阻害剤の治験薬である。アファチニブは、非小細胞肺癌(NSCLC)、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含むいくつかの固形腫瘍の治療のために開発中である。
アファチニブなどのキナゾリン誘導体は、国際公開第2002/050043号に記載されている。この文書には、この化合物のある特定の好都合な薬理学的特性も記載されている。二マレイン酸塩及び結晶型は、国際公開第2005/037824号に記載されている。
異なる結晶形が存在することである多形性は、一部の分子及び分子錯体の特性である。単一の分子が、異なる結晶構造及び物理的特性(融点、熱挙動(例えば、熱重量分析「TGA」又は示差走査熱量測定「DSC」によって測定されるもの)、粉末X線回折(XRPD又は粉末XRD)パターン、赤外吸収フィンガープリント及び固体状態核磁気共鳴(NMR)スペクトルのような)を有する種々の多形を生じることがある。これらの手法の1つ以上を用いることにより、異なる多形形態(polymorphic forms)の化合物が区別され得る。
ある医薬品の新しい多形形態及び溶媒和化合物の発見は、望ましい処理特性(例えば、取り扱いやすさ、処理しやすさ、貯蔵安定性及び精製しやすさ)を有する材料を提供することもあるし、他の多形形態への変換を容易にする望ましい中間体結晶形としての材料を提供することもある。医薬的に有用な化合物又はその塩の新しい多形形態及び溶媒和化合物は、医薬品の性能特性を改善する機会を提供することもできる。それは、例えば、異なる特性、例えば、より良好な処理特性もしくは取扱特性、向上した溶解プロファイル又は向上した貯蔵寿命を生成物に提供することによって、製剤設計の研究者が製剤の最適化に利用可能な材料のレパートリーを広げる。少なくともこれらの理由から、アファチニブ遊離塩基及びその塩のさらなる固体状態の形態が必要とされている。
本発明は、アファチニブ遊離塩基、アファチニブ二マレイン酸塩の結晶型、それらを調製するためのプロセス、及び、それらを含む医薬組成物を提供する。本発明は、アファチニブ二ベンゼンスルホン酸塩、アファチニブ一フマル酸塩、アファチニブ二フマル酸塩、アファチニブ二硫酸塩、アファチニブ二塩酸塩、アファチニブ二シュウ酸塩、アファチニブ二メシル酸塩、アファチニブ二リン酸塩、アファチニブl−二リンゴ酸塩、アファチニブ二コハク酸塩、アファチニブクエン酸塩及びアファチニブl−アスパラギン酸塩も提供する。本発明はさらに、アファチニブ二ベンゼンスルホン酸塩、アファチニブ一フマル酸塩、アファチニブ二フマル酸塩、アファチニブ二硫酸塩、アファチニブ二塩酸塩、アファチニブ二シュウ酸塩、アファチニブ二メシル酸塩、アファチニブ二リン酸塩、アファチニブ二コハク酸塩及びアファチニブl−アスパラギン酸塩の結晶型、それらを調製するためのプロセス並びにそれらを含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、アファチニブ遊離塩基、アファチニブ二マレイン酸塩、アファチニブの他の塩及びそれらの固体状態の形態を調製するための、上に記載された塩及び結晶型の使用を提供する。
本発明はさらに、上に記載された塩及び結晶型のいずれか1つ又はそれらの組み合わせ及び少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、癌を治療するため、特に、非小細胞肺癌(NSCLC)、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含む固形腫瘍を治療するための、本明細書中に開示される上に記載された塩及び結晶型のいずれか1つの使用を提供する。
本発明は、治療有効量の本発明のアファチニブもしくはアファチニブ二マレイン酸塩の結晶型の少なくとも1つ又は上記医薬組成物の少なくとも1つを、癌に罹患している人、特に、NSCLC、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含むがこれらに限定されない固形腫瘍に罹患している人に投与する工程を包含する、癌を治療する方法も提供する。
図1は、A型と命名され得る結晶性アファチニブ遊離塩基の形態のX線粉末ディフラクトグラム(「PXRD」)パターンを示している。 図2は、B型と命名され得る結晶性アファチニブ遊離塩基の形態のPXRDパターンを示している。 図3は、C型と命名され得る結晶性アファチニブ遊離塩基の形態のPXRDパターンを示している。 図4は、D型と命名され得る結晶性アファチニブ遊離塩基の形態のPXRDパターンを示している。 図5は、アファチニブ二マレイン酸塩B型と命名され得る結晶性アファチニブ二マレイン酸塩の形態のPXRDパターンを示している。 図6は、アファチニブ二ベンゼンスルホン酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二ベンゼンスルホン酸塩の形態のPXRDパターンを示している。 図7は、アファチニブフマル酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブフマル酸塩のPXRDパターンを示している。 図8は、アファチニブ二硫酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二硫酸塩のPXRDパターンを示している。 図9は、アファチニブ二硫酸塩B型と命名され得る結晶性アファチニブ二硫酸塩のPXRDパターンを示している。 図10は、アファチニブ二塩酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二塩酸塩のPXRDパターンを示している。 図11は、アファチニブ二シュウ酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二シュウ酸塩のPXRDパターンを示している。 図12は、アファチニブ二メシル酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二メシル酸塩のPXRDパターンを示している。 図13は、アファチニブ二メシル酸塩B型と命名され得る結晶性アファチニブ二メシル酸塩のPXRDパターンを示している。 図14は、非晶質アファチニブ二リン酸塩のPXRDパターンを示している。 図15は、アファチニブ二リン酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二リン酸塩のPXRDパターンを示している。 図16は、非晶質アファチニブL−二リンゴ酸塩のPXRDパターンを示している。 図17は、非晶質アファチニブクエン酸塩のPXRDパターンを示している。 図18は、アファチニブ二コハク酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二コハク酸塩のPXRDパターンを示している。 図19は、アファチニブL−アスパラギン酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブL−アスパラギン酸塩のPXRDパターンを示している。 図20は、アファチニブ二フマル酸塩A型と命名され得る結晶性アファチニブ二フマル酸塩のPXRDパターンを示している。
本発明は、アファチニブの新規塩、その結晶型、アファチニブ及びアファチニブ二マレイン酸塩の結晶型並びにそれ又はその前記結晶型を含む医薬組成物;並びに前記アファチニブ塩又はその前記結晶型及び前記医薬組成物を調製する方法に関する。
固体状態は、本明細書中で、実質的に図「に表されるような」グラフデータによって特徴付けられると言及されることがある。そのようなデータには、例えば、粉末X線ディフラクトグラム、FTIRスペクトル及び固体状態NMRスペクトルが含まれる。当業者は、そのようなデータのグラフ表示が、当業者に周知である、機器の応答のばらつき並びにサンプルの濃度及び純度のばらつきなどの因子に起因して、例えば、ピークの相対強度及びピークの位置の小さなばらつきに左右され得ることを理解するであろう。それにもかかわらず、当業者は、本明細書中の図中のグラフデータを、未知の結晶形に対して生成されたグラフデータと比較することが難なくできるであろうし、グラフデータの2セットが、同じ結晶形を特徴付けているのか異なる2つの結晶形を特徴付けているのかを容易に確認するであろう。したがって、図「に表されるような」グラフデータによって特徴付けられると本明細書中で言及されるアファチニブ又はアファチニブ塩の結晶形は、その図と比較して、当業者に周知であるそのような小さなばらつきを有するグラフデータによって特徴付けられるアファチニブ又はアファチニブ塩の任意の結晶形を含むと理解されるであろう。
固体状態は、多形的に純粋、又は本発明のアファチニブもしくはアファチニブ塩の他の任意の結晶性(又は多形性)の形態を実質的に含まないと本明細書中で言及され得る。この文脈において本明細書中で使用されるとき、語句「実質的に含まない」は、例えば、PXRDによって測定されたとき、その結晶型が、20%以下、10%以下、5%以下、2%以下又は1%以下の他の任意の形態の主題化合物を含むことを意味していると理解されるであろう。したがって、他の任意の多形形態を実質的に含まないと本明細書中に記載されるアファチニブ又はアファチニブ塩の多形は、80%(w/w)超、90%(w/w)超、95%(w/w)超、98%(w/w)超又は99%(w/w)超の主題の多形形態のアファチニブ又はアファチニブ塩を含むと理解されるであろう。それゆえ、本発明のいくつかの実施形態において、アファチニブ又はアファチニブ塩の記載される多形は、1%〜20%(w/w)、5%〜20%(w/w)、5%〜10%、5%〜1%(w/w)又は2%〜1%(w/w)、好ましくは、1%(w/w)以下の1つ以上の他の結晶形のアファチニブ又はアファチニブ塩を含み得る。
用語「XRPD」及び「PXRD」は、粉末X線回折解析の当業者による科学文献では交換可能に使用されており、本願は、これらの2つの語句又はそれらの省略形を区別しない。
本明細書中で使用されるとき、別段述べられない限り、XRPDの測定値は、銅Kα線波長λ=1.5406Åを用いて取得される。
ある物体、例えば、ある反応混合物は、本明細書中で、「室温」(「RT」と省略されることが多い)の物体又は「室温」に達した物体として特徴付けられることがある。これは、その物体の温度が、その物体が位置する空間、例えば、部屋もしくは換気フードの温度に近いか、又はその温度と同じであることを意味する。通常、室温は、約20℃〜約30℃又は約22℃〜約27℃又は約25℃である。
プロセス又は工程は、本明細書中で、「一晩」行われると言及されることがある。これは、例えば、そのプロセス又は工程を積極的に観察しなくてよいとき、夜間をまたぐそのプロセス又は工程に対する時間間隔のことを指す。この時間間隔は、約8〜約20時間又は約10〜18時間、通常、約16時間である。
本明細書中で使用されるとき、用語「減圧」とは、約10mbar〜約50mbarの圧力のことを指す。
本明細書中で使用されるとき、用語「単離された」は、本発明のアファチニブもしくはアファチニブ塩又はそれらの多形のうちのいずれかに対する言及であり、それが形成された反応混合物から物理的に分離された前記アファチニブ又はアファチニブ塩の多形に対応する。
本発明は、化学的純度、流動性、溶解性、溶解速度、形態又は晶癖、安定性(例えば、多形変換に対する熱的及び力学的安定性、脱水に対する安定性、並びに/又は、貯蔵安定性)、残留溶媒の低い含有量、低い程度の吸湿性、流動性並びに有益な処理特性及び取扱特性(例えば、圧縮性及び嵩密度)のうちの少なくとも1つから選択される、他の固体状態の形態のアファチニブ又はアファチニブ塩に対して有益な特性を有する新しい結晶型のアファチニブ又はアファチニブ塩を提供する。
それゆえ、アファチニブ遊離塩基の新しい多形形態、並びに、アファチニブの新しい医薬的に許容可能な塩及びそれらの多形形態を提供することが本発明の目的である。さらに、上記の問題に遭遇しないこれらの新規形態を含む医薬組成物が提示される。特に、提供されるアファチニブの形態は、アファチニブ及びアファチニブ塩の従来技術の形態と比較して、以下の利点の少なくとも1つを示す:向上したバイオアベイラビリティ、減少した患者間のばらつき、向上した全体的な治療効果、良好な力学的、多形的及び/又は化学的安定性、優れた流動特性、良好な圧縮性並びに向上した溶解プロファイル。その新しい形態は、好ましくは、非吸湿性であり、かつ/又は帯電しない。本発明に係るアファチニブ及びアファチニブ塩の形態が、上で述べられた特性の少なくとも1つの態様において有益であることが見出されている。
したがって、本発明は、多形A型のアファチニブ遊離塩基、多形B型のアファチニブ遊離塩基、多形C型のアファチニブ遊離塩基、多形D型のアファチニブ遊離塩基、及び、式HX(式中、Hは、解離可能な水素原子であり、Xは、医薬的に許容可能な残基(すなわち、医薬的に許容可能な酸の陰イオン)であり、mは、自然数である)の1つ以上の酸化合物とのアファチニブ遊離塩基の塩から選択される医薬品有効成分(本明細書中以後、「API」とも称される)に関する。好ましくは、式HXにおいて、Xは、酒石酸でない。さらに、Xが、マレイン酸又はフマル酸であるとき、そのアファチニブ塩は、下記に明記されるようなアファチニブ二マレイン酸塩B型又はアファチニブフマル酸塩A型として存在する。
特に、本発明は、アファチニブ遊離塩基の多形A、B、C及びD型、並びに、アファチニブ二マレイン酸塩B型及びアファチニブフマル酸塩A型に関する。さらに、本発明は、アファチニブの新規ベンゼンスルホン酸塩、硫酸塩、塩酸塩、シュウ酸塩、メシル酸塩、リン酸塩及びリンゴ酸塩に関する。さらに、本発明は、本発明の医薬品有効成分を、必要に応じて少なくとも1つのさらなる活性成分とともに含む医薬組成物に関する。
API、特に本発明の塩は、アファチニブの個別の光学異性体、個別のエナンチオマーの混合物又はラセミ体を含む。さらに、本発明は、任意の多形形態(それらの水和物及び/又は溶媒和化合物を含む)及び任意の化学量論の新しい塩を包含する。
好ましくは、本発明のアファチニブ塩の上記の式HXにおいて、mは、1〜8の数、より好ましくは、1、2、3又は4である。より好ましくは、mは、1又は2である。
上記塩を形成するのに好ましい酸化合物及び対応するpK値の要約を表Aに示す。
本発明のさらなる態様において、本発明は、酸化合物が1〜13個の炭素原子を有する有機酸であるアファチニブ塩に関する。好ましくは、その有機酸は、2〜8個の炭素原子、好ましくは、3〜5個及びより好ましくは4個の炭素原子を有する。
本発明のAPI、好ましくは、本発明の塩は、通常、低い吸湿性を示す。これらの塩は、当該分野の比較の塩ほど強く水を吸い上げないので、それらは、ガレン製剤(galenic formulation)において利点を有する。
特に、上に記載された因子の組み合わせが、標準的な錠剤製造プロセスを改善する。含水量の安定性のおかげで、より均一な投薬単位及びそれらの製剤の向上した長期間の有効期間が可能になる。
好適な塩は、以下の酸を用いて得ることができる:
ギ酸、ジクロロ酢酸、グリオキシル酸、シュウ酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、プロパン酸、乳酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、L−酒石酸、L−アスパラギン酸、ブタン酸、グルタル酸、2−オキソグルタル酸、L−グルタミン酸、馬尿酸、2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸、ペンタン酸、ピコリン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボン酸、ベンゼンスルホン酸、L−アスコルビン酸、クエン酸、アジピン酸、3−メチルグルタル酸、安息香酸、4−アセト−アミド安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシリンゴ酸、没食子酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸、ヘプタン酸、D−又はL−マンデル酸、オクタン酸、桂皮酸、メチル桂皮酸、カンファースルホン酸、カンファー−10−スルホン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、L−グルタミン酸、α−オキソグルタル酸、臭化水素酸、ナフタレン(napthalene)−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ(napthoic)酸、硝酸、パモ酸、リン酸。
本発明の塩は、より好ましくは、以下のリストから選択される1つ以上である酸化合物を含む:
マレイン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、硫酸、シュウ酸、塩酸、メタンスルホン酸、リン酸、L−リンゴ酸、クエン酸、コハク酸及び/又はL−アスパラギン酸。
好ましくは、上記塩は、酒石酸(多形転移を起こすことがあり、望ましくない医薬製剤をもたらすとみられる)から形成されるべきでない。
本発明のさらなる態様において、通常、上記塩における酸化合物とアファチニブ遊離塩基化合物との比は、1:3〜3:1であり、好ましくは、その比は、1:2〜2:1、より好ましくは、1:1.5〜1.5:1、特に、1:1〜2:1である。
別の実施形態において、本発明は、本発明のAPI、特に、本発明の塩の水和物及び/又は溶媒和化合物の形態に関する。本発明に係る塩、それらの水和物及び/又は溶媒和化合物は、通常、向上した特性を示す。
好ましくは、本発明のAPI、特に、本発明の塩は、結晶型で存在するか、又は、少なくとも部分的に結晶型で存在する。結晶化度が高くなるほど、アファチニブの塩は安定する。さらに、これらの塩は、向上した流動性及び製剤処理可能性を示す。結晶性の高い塩は、粘着性が低く、高い薬物充填均一性で打錠され得る。高い結晶化度は、XRD測定値として、及び、DCSグラフから明らかになり得る。好ましくは、結晶化度は、40wt.%以上である。
本発明のAPI、特に、本発明の塩の含水量は、0.1〜8wt.%未満、より好ましくは、0.5〜5wt.%、なおもより好ましくは、0.8〜3.5%であることも好ましい。その含水量は、下記の実験の項に記載されるように測定される。本発明に係るAPI、特に、塩は、高い純度及び低い残留溶媒含有量を有する。溶媒が水でない場合、通常、溶媒含有量は、1ppm〜3500ppm、好ましくは、1500ppm未満、より好ましくは、500ppm未満、特に200ppm未満である。
本発明に係るAPI及び/又は塩の溶媒和化合物及び水和物は、それぞれ、例えば、半、一、二、三、四、五、六溶媒和化合物又は水和物として存在し得る。結晶化のために使用される溶媒(例えば、アセトニトリル、アルコール、特に、メタノール、エタノール、アルデヒド、ケトン、特に、アセトン、エステル、例えば、酢酸エチル、又は、アルカン、特に、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンもしくはシクロヘキサン)は、結晶格子内に埋め込まれることがある。
本発明に係るAPI及び/又は塩は、好ましくは、単離された本質的に純粋な形態で、例えば、>95wt.%、好ましくは、>98wt.%、より好ましくは、>99wt.%の純度で、存在する。本発明に係る塩のエナンチオマー純度は、>98wt.%、好ましくは、>99wt.%である。
通常、本発明の、特に、アファチニブの塩の医薬的に許容可能なAPIは、結晶型として得られる。しかしながら、アファチニブの医薬的に許容可能な塩は、酸化合物に応じて、種々の多形形態として得られる場合がある。同一の化学組成を有する結晶性固体において、得られる異なる結晶格子の形は、多形と呼ばれる。
上記API及び/又は塩が、示差走査熱量測定(DSC)に供されるとき、吸熱ピークは、分子転位又は分子転移を示唆する。さらに、下記に示される図中にピークが存在しないことは、残留溶媒又は他の不純物に関係する。
したがって、本発明は、上記API及び/又は塩の多形形態にも関する。それぞれの塩に応じて、多形形態は、異なる特性、例えば、流動性及び貯蔵安定性に関する異なる特性を示す。
本発明のアファチニブAPI、特に、本発明のアファチニブ塩は、好ましくは、粒状の形態で存在する。通常、それらの粒子は、1〜250μm、好ましくは、2〜200μm、より好ましくは、5〜150μm、さらにより好ましくは、10〜120μm、最も好ましくは、15〜90μmという体積平均粒径(D50)を有する。その平均粒径は、下記の実験の項に記載されるように測定される。本発明のアファチニブ塩は、好ましくは、1.01〜1.5又は1.05〜1.4、好ましくは、1.06〜1.3、より好ましくは、1.08〜1.25の範囲内のハウスナー比を有する。そのハウスナー比は、タップ密度と嵩密度との比である。タップ密度及び嵩密度は、好ましくは、Ph.Eur.6.0,2.2.42に従って測定される。
別の好ましい実施形態において、本発明の塩は、非晶質の状態又は形態で形成される。
本願では、用語「非晶質」は、通常、その構成要素(原子、イオン又は分子)が、より大きなスケールに対しては周期的配列(長距離秩序)を示さない、固体状態の化合物の状態に関する。しかしながら、非晶質物質では、その構成要素は、通常、完全に静止しておらず、かつ純粋に統計的な配列でなく、その代わりに、そのすぐ隣との距離及び配向に関してその結晶の状態とある特定の規則性及び類似性(近距離秩序)を示すように分布する。したがって、非晶質物質は、一般に、近距離秩序を示すが、長距離秩序を示さない。
異方性結晶とは対照的に、固体の非晶質物質は、等方性である。それらは、通常、いかなる詳細に明らかにされる融点も有さず、その代わりに、徐々に軟化することによってゆっくり流体状態に変化する。非晶質物質は、X線回折を活用して結晶性物質と区別することができるが、非晶質物質の場合、低回折角にシャープでなくその代わりに通常特徴のない干渉がほんの少し得られるだけである。
これらの塩が医薬的に活性な物質の形態で生成されるとき、並びに、ガレン製剤を生成、貯蔵及び適用するとき、物理化学的特性の改善が重要である。物理的パラメータの安定性の向上のおかげで、その製剤のいっそう高い品質が保証され得る。
以下では、本発明の医薬品有効成分の好ましい実施形態が詳細に説明される。
1つの実施形態において、本発明は、5.1、24.3及び24.6±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する結晶性アファチニブ遊離塩基A型に関する。
アファチニブ遊離塩基A型は、3.9、7.8、18.7及び20.6±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ遊離塩基A型は、図1に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ遊離塩基A型は、下記の表1の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表1に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、3.9、7.8及び24.3±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する結晶性アファチニブ遊離塩基B型に関する。
アファチニブ遊離塩基B型は、20.6及び24.6±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ遊離塩基B型は、図2に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ遊離塩基B型は、下記の表2の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、B型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表2に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、5.1±0.2、12.1±0.2及び24.6±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する結晶性アファチニブ遊離塩基C型に関する。
アファチニブ遊離塩基C型は、10.9、17.0及び21.0±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ遊離塩基C型は、図3に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ遊離塩基C型は、下記の表3の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、C型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表3に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、5.2±0.2、6.0±0.2及び18.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する結晶性アファチニブ遊離塩基D型に関する。
アファチニブ遊離塩基D型は、21.1及び23.5±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ遊離塩基D型は、図4に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ遊離塩基D型は、下記の表4の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、D型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表4に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、19.3±0.2、22.1±0.2及び25.6±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有するアファチニブの二マレイン酸塩の結晶性B型に関する。
アファチニブ二マレイン酸塩B型は、18.8±0.2、21.5±0.2、25.1及び29.1±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブの二マレイン酸塩のアファチニブ二マレイン酸塩B型は、図5に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二マレイン酸塩B型は、下記の表5の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、B型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表5に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二ベンゼンスルホン酸塩に関する。好ましくは、その二ベンゼンスルホン酸塩は、特徴的なピークを示さないXRPDパターンを有する非晶質の特性を主に示す。
あるいは、アファチニブの二ベンゼンスルホン酸塩は、図6に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの一フマル酸塩に関する。好ましい実施形態において、その一フマル酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、結晶性アファチニブ一フマル酸塩は、11.9±0.2、19.4±0.2及び24.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この(Ths)形態は、アファチニブ一フマル酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ一フマル酸塩A型は、7.0及び21.3±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ一フマル酸塩A型は、図7に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ一フマル酸塩A型は、下記の表7の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表7に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの硫酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの硫酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、その結晶性アファチニブ硫酸塩は、20.4±0.2及び25.6±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二硫酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二硫酸塩A型は、21.3及び22.3±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二硫酸塩A型は、図8に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二硫酸塩A型は、下記の表8の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表8に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、二硫酸塩B型の形態のアファチニブの硫酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブ二硫酸塩B型は、6.1±0.2、18.6±0.2及び25.5±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。
アファチニブ二硫酸塩B型は、11.6±0.2、14.3±0.2及び22.8±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二硫酸塩B型は、図9に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二硫酸塩B型は、下記の表9の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、B型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表9に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二塩酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの二塩酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、そのアファチニブの結晶性塩酸塩は、5.8±0.2、6.4±0.2及び25.8±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二塩酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二塩酸塩A型は、19.5±0.2、20.6±0.2、25.0±0.2及び27.1±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二塩酸塩A型は、図10に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二塩酸塩A型は、下記の表10の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表10に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二シュウ酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの二シュウ酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、そのアファチニブの結晶性二シュウ酸塩は、5.6±0.2、23.5±0.2及び25.3±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二シュウ酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二シュウ酸塩A型は、8.4±0.2、17.4±0.2、21.5±0.2、29.9±0.2及び/又は32.1±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二シュウ酸塩A型は、図11に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二シュウ酸塩A型は、下記の表10bの左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表10bに列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二メシル酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの二メシル酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、そのアファチニブの結晶性二メシル酸塩は、19.5±0.2、25.3±0.2及び25.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二メシル酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二メシル酸塩A型は、5.7±0.2、9.1±0.2及び26.1±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二メシル酸塩A型は、図12に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二メシル酸塩A型は、下記の表12の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表12に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、B型のアファチニブの結晶性二メシル酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのB型のアファチニブの二メシル酸塩は、15.0±0.2、21.0±0.2及び26.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。
アファチニブ二メシル酸塩B型は、4.1±0.2、16.7±0.2及び18.8±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二メシル酸塩B型は、図13に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二メシル酸塩B型は、下記の表13の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、B型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表13に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二リン酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの二リン酸塩は、非晶質である。非晶質型のアファチニブの二リン酸塩のXRPDパターンは、図14に示されている。
別の好ましい実施形態において、アファチニブの二リン酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、そのアファチニブの結晶性二リン酸塩は、10.7±0.2、19.2±0.2及び25.1±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二リン酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二リン酸塩A型は、12.4±0.2、13.4±0.2、22.1±0.2及び24.3±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二リン酸塩A型は、図15に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二リン酸塩A型は、下記の表15の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表15に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブのL−二リンゴ酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブのL−二リンゴ酸塩は、非晶質である。非晶質型のアファチニブのL−二リンゴ酸塩のXRPDパターンは、図16に示されている。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブのクエン酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブのクエン酸塩は、非晶質である。非晶質型のアファチニブのクエン酸塩のXRPDパターンは、図17に示されている。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二コハク酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの二コハク酸塩は、結晶である。好ましい実施形態において、そのアファチニブの結晶性二コハク酸塩は、6.2±0.2、20.3±0.2及び24.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二コハク酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二コハク酸塩A型は、21.4±0.2、23.8±0.2及び31.3±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二コハク酸塩A型は、図18に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二コハク酸塩A型は、下記の表18の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表18に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブのL−アスパラギン酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブのL−アスパラギン酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、そのアファチニブのL−アスパラギン酸塩は、21.6±0.2、31.0±0.2及び37.2±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブL−アスパラギン酸塩A型と命名され得る。
アファチニブL−アスパラギン酸塩A型は、24.6±0.2、28.1±0.2及び39.4±0.2°2−シータにピークを有するXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブL−アスパラギン酸塩A型は、図19に示されるA型のアファチニブのL−アスパラギン酸塩のXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブL−アスパラギン酸塩A型は、下記の表19の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表19に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
1つの実施形態において、本発明は、アファチニブの二フマル酸塩に関する。好ましい実施形態において、そのアファチニブの二フマル酸塩は、結晶である。さらに好ましい実施形態において、その結晶性アファチニブ二フマル酸塩は、4.6±0.2、24.8±0.2及び26.1±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンを有する。この形態は、アファチニブ二フマル酸塩A型と命名され得る。
アファチニブ二フマル酸塩A型は、10.8±0.2及び19.5±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターンによってさらに特徴付けられ得る。
あるいは、アファチニブ二フマル酸塩A型は、図20に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられ得る。
アファチニブ二フマル酸塩A型は、下記の表20の左の縦列に列挙されるXRPDピークによっても特徴付けられ得る。必要に応じて、A型は、対応する相対強度の値とともに、下記の表20に列挙されるXRPDピークによってさらに特徴付けられ得る。
さらに、貯蔵の前後で一定の溶解プロファイルを示す種々の医薬的に許容可能な塩の形態でアファチニブを生成するための改善されたプロセスを提供することが本発明の目的である。本発明は、驚くべきことに、上に記載されたような本発明の塩を少なくとも部分的に結晶性の形態で製造するためのプロセスを提供し、そのプロセスは、以下を特徴とする:
(i)遊離塩基化合物及び/又は対応する酸化合物が、有機溶媒に溶解される工程、
(ii)(i)の溶液が、互いに混合されるか、あるいは、工程(i)においてもともと溶解されていなかった遊離塩基化合物又は対応する酸化合物のいずれかの他方の化合物と混合される工程、
(iii)必要に応じて、(ii)の溶液が、好ましくは少なくとも5分間撹拌される工程、
(iv)その溶液が、撹拌せずに、塩の結晶化にとって許容可能な条件下で(例えば、RTPにおいて)、加熱、冷却、減圧及び/又は真空を行って又は行わずに、好ましくは少なくとも1時間であるがより好ましくは少なくとも1日間、維持される工程、
(v)その塩が、例えば、上清のデカンテーション又は濾過に続く乾燥(必要に応じて真空下での乾燥)によって、分離及び乾燥される工程。
用語「RTP」は、周囲の室温及び圧力を表し、好ましくは、約23℃の温度及び約1013mbarの圧力のことを指す。
溶解プロセス(i)において、使用される有機溶媒は、アルコール(例えば、エタノール又はイソプロパノール)もしくはアルキルニトリル(特に、アセトニトリル)及び/又は水であることが有益である。その溶媒は、室温より高く、例えば、25〜60℃、より好ましくは30〜50℃、最も好ましくは、40〜45℃に温められてもよい。
したがって、望ましくない有毒作用を有する溶媒の使用は回避される。
上記のプロセス工程(ii)において、使用される水溶液は、10〜30wt.%、より好ましくは、15〜25wt.%、例えば、20wt.%の酸化合物溶液であることが有益である。撹拌工程は、好ましくは、5〜60分間であり得、より好ましくは、7〜15分間である。
上記のプロセス工程(iv)において、溶液は、溶媒がゆっくりと蒸発するように静置されることが有益である。これは、好ましくは、室温以下に冷却すること、より好ましくは、−10〜+25℃に、なおもより好ましくは、−5〜+10℃に、最も好ましくは、0〜5℃に冷却することによって行われる。溶液の濃縮は、室温より高く、例えば、25〜100℃、より好ましくは、30〜70℃より高く温めることによっても、行われ得る。
上記のプロセス工程(v)において、乾燥は、好ましくは、高温、より好ましくは、20〜50℃、最も好ましくは、30〜42℃において実施される。この工程は、好ましくは、真空下で行われる。用語「真空」は、通常、圧力が、好ましくは、1〜100mbar、好ましくは、10〜50mbar、より好ましくは、20〜40mbar、例えば、30mbarであるように選択されることを指し示す。この乾燥は、通常、一定の質量が得られるまで行われる。乾燥条件に応じて、乾燥は、1〜48時間、好ましくは、1.5〜24時間、例えば、2〜10時間を要し得る。
好ましい変法において、結晶化は、少なくとも1つの種結晶を加えることによって、最適化、例えば、加速され得る。
本発明は特に、本発明のAPIを含む、特に、上に記載されたような本発明のアファチニブ塩を、必要に応じて1つ以上の医薬的に許容可能な賦形剤及び/又は添加剤とともに含む、好ましくは経口投与用の、特に固体剤形の医薬組成物にも関する。
本発明はさらに、例えば、上に記載された塩及び結晶型をアファチニブ遊離塩基、アファチニブ二マレイン酸塩、他のアファチニブ塩及びそれらの固体状態の形態に変換すること、並びに必要に応じて、得られたアファチニブ遊離塩基、アファチニブ二マレイン酸塩、他のアファチニブ塩及びそれらの固体状態の形態の医薬製剤をさらに調製することによって、アファチニブ遊離塩基、アファチニブ二マレイン酸塩、他のアファチニブ塩及びそれらの固体状態の形態を調製するための、上に記載された塩及び結晶型の使用を提供する。
本発明はさらに、上に記載された塩及び結晶型のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせ並びに少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、癌を処置するため、特に、NSCLC、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含む固形腫瘍を処置するための、本明細書中に開示される上に記載された塩及び結晶型のうちのいずれか1つの使用を提供する。
本発明は、治療有効量の本発明のアファチニブもしくはアファチニブ二マレイン酸塩の結晶型の少なくとも1つ又は上記医薬組成物の少なくとも1つを、癌に罹患している人、特に、NSCLC、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含むがこれらに限定されない固形腫瘍に罹患している人に投与する工程を包含する、癌を処置する方法も提供する。
本発明のさらなる態様は、本発明のAPI、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分を含む医薬組成物に関する。好ましくは、その少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分は、例えば、パクリタキセル、シスプラチン、ペメトレキセド(pemetrexed)、ビノレルビン、シンバスタチン、レトロゾール、ニンテダニブ(intedanib)、ベバシズマブ、テモゾロマイド、ラパマイシン、ハーセプチン及びセツキシマブ、並びに、それらの医薬的に許容可能な塩から選択される。予想外にも、そのような組成物は、優れた特性を示す。
本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)を含む医薬組成物は、優れた薬理学的特性を示す。特に、構成要素(α)と(β)との組み合わせは、予想外の相加効果又は相乗効果さえも示す。特に、構成要素(α)と(β)との組み合わせは、癌、免疫障害、呼吸器疾患及び/又は胃腸疾患の処置において予想外の優れた効果を示す。
特定の癌及び免疫障害としては、進行性悪性疾患、アミロイドーシス、神経芽細胞腫、髄膜腫、血管周囲細胞腫、多発性脳転移、多形神経膠芽腫(glioblastoma multiforms)、神経膠芽腫、脳幹神経膠腫、予後不良悪性脳腫瘍、悪性神経膠腫、再発悪性神経膠腫、未分化星状細胞腫、退形成乏突起膠腫、神経内分泌腫瘍、直腸腺癌、Dukes C&D直腸結腸癌、切除不能直腸結腸癌、転移性肝細胞癌、カポジ肉腫、核型(karotype)急性骨髄芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大B細胞型リンパ腫、低悪性度濾胞性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性中皮腫、悪性胸水中皮腫症候群、腹膜癌、漿液性乳頭状癌、婦人科肉腫、軟部組織肉腫、強皮症(scelroderma)、皮膚血管炎、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、平滑筋肉腫、進行性骨化性線維異形成症(fibrodysplasia ossificans progressive)、ホルモン不応性前立腺癌、切除高リスク軟部組織肉腫、切除不能肝細胞癌、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、くすぶり型骨髄腫、無痛性骨髄腫、ファロピウス管癌、アンドロゲン非依存性前立腺癌、アンドロゲン依存性ステージIV非転移性前立腺癌、ホルモン非感受性前立腺癌、化学療法非感受性前立腺癌、甲状腺乳頭癌、濾胞性甲状腺癌腫、甲状腺髄様癌、平滑筋腫、抵抗性難治性多発性骨髄腫、骨髄線維症、鎌状赤血球貧血及び骨髄異形成症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)の患者への投与は、同時に、又は、同じもしくは異なる投与経路によって連続的に、行われ得る。本化合物は、経口的、静脈内、皮下及び/又は筋肉内に投与され得る。本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)にとって好ましい投与経路は、経口である。好ましくは、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)は、同時に、より好ましくは単一の剤形で、なおもより好ましくは単一の固体経口剤形で、例えば、錠剤又はカプセルで投与されるが、錠剤が好ましい。
1つの実施形態において、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩は、約10〜約150mg、好ましくは、約20〜約60mg、より好ましくは、約20〜約50mgの量で、最も好ましくは、40mgの量で毎日投与され得る一方で、さらなる医薬品有効成分(β)は、約0.01〜約350mg、好ましくは、約0.1〜約250mg、より好ましくは、約0.5〜約150mgの量で、最も好ましくは、1.0〜100mgの量で投与され得る。
別の好ましい実施形態において、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)は、単一の1日量で、又は、1日に2〜6回の分割量で投与され得る。本発明のある特定の実施形態において、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)は、1日1回よりも(then)低い頻度で、例えば、1日おき、2日おき、3日おき、4日おき、5日おき又は6日おきに、投与され得る。好ましくは、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)を含む医薬組成物は、1日に1回、1週間に1回、1週間に2回又は1週間に3回適用される。
ある特定の実施形態において、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)は、患者に周期的に投与される。周期的治療は、ある期間にわたる活性物質の投与の後の、ある期間にわたる休薬、及び、この一連の投与の繰り返しを含む。周期的治療は、それらの治療の1つ以上に対する抵抗性の発生を減少させることができ、それらの治療のうちの1つの副作用を回避することができるかもしくは減少させることができ、かつ/又は、その処置の有効性を改善する。
その結果として、本発明の1つの特定の実施形態において、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)は、約1週間又は2週間の休薬期間を含む3〜6週間のサイクルにおいて、好ましくは、1週間の休薬期間を含む3週間のサイクルにおいて、投与される。本発明はさらに、投薬サイクルの頻度、回数及び長さを増加させることを可能にする。
1つの実施形態において、本発明のAPI(α)、特に、本発明のアファチニブ塩、及び、少なくとも1つのさらなる医薬品有効成分(β)は、3又は4週間にわたって毎日続けて投与された後、1又は2週間中断される。
本発明は、限定とみなされるべきでない以下の実施例によって例証される。
本発明は、ある特定の好ましい実施形態に照らして説明されてきたが、本明細書を検討することにより、当業者には他の実施形態が明らかになるであろう。本発明は、本発明の組成物の調製及び使用方法を詳細に説明する以下の実施例について言及することによりさらに定義される。本発明の範囲から逸脱することなく、材料と方法の両方に対する多くの改変が実施され得ることは、当業者に明らかであろう。
機器のリスト:
XRD:Bruker AXS D8 Advance粉末X線回折計においてサンプルを解析した;測定条件は、以下のとおりだった:
残留含水量:Ph.Eur.6.edition,2008,section2.5.12に記載されているようにKarl Fischer法に従って測定した。その測定は、Mettler Toledo DL31 Karl Fischer滴定装置を用いて行われる。通常、50〜100mgの塩のサンプルが解析される。
IR:拡散反射モードのPerkin ElmerモデルSpectrum One FT IR。
DSC:Mettler Toledo Model DSC 822;上記サンプルの加熱範囲30〜300℃;加熱速度=10℃/分;パージガス=窒素50ml/分;40ミクロンのアルミニウムるつぼ。
融点:Lab India Visual融解範囲装置;粒径:体積平均粒径(D50)は、Malvern Instruments製のMastersizer 2000装置を用いて光散乱法によって測定される(湿式測定,2000rpm,60秒間の超音波,Fraunhofer法によるデータ解釈)。
残留溶媒の測定
a)GCクロマトグラフィー条件
b)ヘッドスペースパラメータ
c)標準液の調製
50mlのN,N−ジメチルホルムアミドが入った100mlのメスフラスコにそれぞれの標準物質を正確に量り取り、しるしまでN,N−ジメチルホルムアミドで希釈する。
d)システム適合性試験
6つの複製標準液に対する各溶媒ピーク面積及び保持時間のパーセント相対標準偏差(%RSD)を計算することによって、システム適合性試験を行う。
e)規格:面積の%RSD(各溶媒に対して):多くとも10.0%。
f)試験液の調製
10ml容量ヘッドスペースバイアルに約100mgのサンプルを正確に量り取る。
1mlのN,N−ジメチルホルムアミドを加える。
g)手順
希釈剤、すなわちN,N−ジメチルホルムアミドを1回注入する。
標準液を6回注入し、システム適合性試験で述べられたシステム適合性パラメータを調べる。
そのシステム適合性パラメータが満たされたら、試験液を注入する。
実施例1:アファチニブ遊離塩基A型
磁針及び窒素バルーンが備え付けられた50mlの1首丸底フラスコに、5.0ml(46.9mmol)の濃HCl、5.0mlの水を投入し、その混合物を30℃で撹拌した。15分後、5.3ml(27.1mmol)の(ジメチルアミノ)−アセトアルデヒド−ジエチルアセタールを30℃において5分間にわたって加えた。その混合物を不活性雰囲気において一晩、室温で撹拌した。そのようにして得られた溶液を試薬「A」と命名した。
磁針、温度計及び窒素バルーンが備え付けられた250mlの2首丸底フラスコに、6.0g(10.85mmol)のジエチル(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(S)−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)キナゾリン−6−イル−カルバモイル)−メチル)−ホスホネート、0.47g(10.85mmol)の無水塩化リチウム及び25mlのTHFを投入した。その混合物を、氷塩浴において−8℃に冷却し、水酸化カリウムの冷溶液(4.7g,82.7mmolを、−18℃で維持された24mlの水に溶解したもの)を15分間にわたって加えた。−7℃で維持され、同じ温度で1時間撹拌された反応混合物に、試薬「A」を30分間にわたって滴下した。その反応物をゆっくり20℃にして、この温度で45分間撹拌した。20mlの水を加え、その混合物を3×50mlの酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させ、得られた残渣を真空下、45℃で乾燥することにより、黄色固体を得た。その固体に200mlの水を加え、その混合物を1時間撹拌し、濾過し、200mlの水で洗浄し、ロータリーエバポレーターにおいて45℃で2時間乾燥することにより、5.1g(97.7%,10.6mmol)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、95.9℃及び138.6℃に2つの吸熱ピークを示す。
IR(cm−1):3547.4、2980.2、2947.8、2865.7、2774、1673.1、1626.9、1575.8、1536.1、1500.1、1455.7、1430.5、1397.0、1233.4、1147.1、981.9、852.1、778.5及び660.9。
実施例2:アファチニブ遊離塩基B型
1.0gのアファチニブ遊離塩基を3mlの酢酸ブチルに溶解し、15mlのメチルシクロヘキサンをゆっくり加えた。固体を濾取し、真空下、45℃で2時間乾燥することにより、0.92gの遊離塩基を得た。
DSCは、98.2℃に広範な吸熱を示す。
IR(cm−1):3551.1、3117.7、2978.0、2947.6、2863.7、2821.3、2777.1、1735.3、1672.0、1630.2、1575.5、1534.4、1456.4、1432.1、1397.4、1234.4、1211.4、1146.2、884.1、779.8、692.8及び661.2。
実施例3:アファチニブ遊離塩基C型
磁針及び窒素バルーンが備え付けられた25mlの1首丸底フラスコに、5.3ml(51.0mmol)の濃塩酸及び5.7mlの水を投入し、その混合物を30℃で撹拌した。7分後、5.75ml(29.4mmol)の(ジメチルアミノ)−アセトアルデヒドジエチルアセタールを30℃において5分間にわたって加えた。添加中、気体の発生が観察され、その混合物は、無色透明の溶液になった。その溶液を室温で一晩撹拌した。そのようにして得られた溶液を試薬「A」と命名した。
磁針、温度計及び窒素バルーンが備え付けられた250mlの2首丸底フラスコに、6.5g(11.75mmol)のジエチル(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−(S)−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−キナゾリン−6−イル−カルバモイル)メチル)−ホスホネート、0.51g(11.75mmol)の無水塩化リチウム及び30mlのTHFを投入することにより、透明の溶液を得た。その混合物を、氷塩浴において−6℃に冷却し、冷水酸化カリウム溶液(5.1g,90mmolのKOHペレットを26mlの水に溶解し、−18℃で1時間保存したもの)を15分間にわたって加えた。試薬「A」を、温度を−7℃で維持しつつ1時間にわたって滴下し、次いでその混合物を同じ温度で1時間撹拌した。氷塩浴を冷水浴に置き換え、その混合物を30分間にわたって徐々に20℃まで温めた。その反応混合物に水(25ml)を加えた。その混合物を3×60mlの酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下、40℃で蒸発させることにより、固体を得た。この固体に、200mlの水を加え、その混合物を1.5時間撹拌した。固体を濾取し、200mlの水で洗浄し、ロータリーエバポレーターにおいて真空下、40℃で乾燥することにより、6.9gの固体を得た。6.35gのこの粗生成物を、クロロホルムからクロロホルム中の4%MeOHまでのグラジエントを用いるシリカカラムクロマトグラフィーで精製した。このようにして得られた388mgの遊離塩基に、5mlのメチルシクロヘキサンを加え、その混合物を油浴において130℃で20分間撹拌した。さらに5mlのメチルシクロヘキサン及び4mlのn−酢酸ブチルを加えた。熱濾過の後、濾液を室温に冷却し、2.5時間撹拌した。沈殿した固体を濾取し、ロータリーエバポレーターにおいて40℃で3時間乾燥することにより、258mgのオフホワイトの生成物を得た。
DSCは、95.1℃及び100.7℃において2つの広範な重複した吸熱ピークを示す。
IR(cm−1):3545.2、3340.5、2980.1、2946.7、2775.2、1736.1、1672.0、1632.2、1575.1、1536.6、1500.1、1458.1、1400.4、1340.7、1243.1、1212.0、1149.4、1084.2、970.1、883.1、852.3、780.6、692.6、661.3及び540.2。
実施例4:アファチニブ遊離塩基D型
磁針及び窒素バルーンが備え付けられた5mlの1首フラスコに、0.7ml(7.6mmol)の濃塩酸及び0.7mlの水を投入し、その混合物を30℃で撹拌した。10分後、0.7ml(3.4mmol)の(ジメチルアミノ)アセトアルデヒドジエチルアセタールを30℃において20分間にわたって加えた。添加中、気体の発生が観察され、無色の溶液を得た。その反応混合物を35℃で3.5時間撹拌した。そのようにして得られた溶液を試薬「A」と命名した。
磁針及び窒素バルーンが備え付けられた50mlの2首丸底フラスコに、0.8g(1.4mmol)のジエチル(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7(S)−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−キナゾリン−6−イル−カルバモイル)メチル)ホスホネート、0.06g(1.4mmol)の無水塩化リチウム及び4mlのTHFを投入した。その反応混合物を室温で5分間撹拌し、続いて、氷塩浴において15分間−5℃に冷却した。冷水酸化カリウム溶液(0.63gのKOHペレットを3.2mlの水に溶解し、−18℃で1時間保存したもの)を加えた。その反応混合物に試薬「A」を−7℃において3分間にわたって加え、得られた混合物を−5℃で1時間撹拌した。氷塩浴を17℃の冷水浴に置き換えた。反応混合物を2℃に冷却し、29mlの水を30分間にわたって加えた。この固体を濾取し、20mlの水で洗浄し、ブフナー漏斗上で乾燥した。続いて、その固体を真空下、室温で16時間乾燥することにより、0.62g(90%,1.3mmol)のオフホワイトの固体を得た。このようにして得られた0.45gの遊離塩基に、3mlのn−酢酸ブチルを加え、その混合物を140℃で20分間撹拌することにより、透明の溶液を得て、次いで、30分間室温に冷却した。n−酢酸ブチルとメチルシクロヘキサンとの1:3混合物(4ml)を加え、その混合物を15分間撹拌した。固体が形成され、それを濾取し、8mlのメチルシクロヘキサンで洗浄し、ロータリーエバポレーターにおいて真空下、50℃で3.3時間乾燥することにより、415mgのオフホワイトの固体を得た。
DSCは、98.2℃に吸熱を示す。
IR(cm−1):3551.1、3117.7、2978.0、2947.6、2863.7、2821.3、2777.1、1735.3、1672.0、1630.2、1575.5、1534.4、1456.4、1432.1、1397.4、1234.4、1211.4、1146.2、884.1、779.8、692.8及び661.2。
実施例5:アファチニブ二マレイン酸塩B型
THF(0.5ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その混合物を室温で撹拌することにより、淡黄色の有色の溶液を得た。100mg(0.8mmol)のマレイン酸の0.5mlのTHF溶液を2分間にわたって加えた。さらに4mlのTHFを加え、その混合物を1時間撹拌した。固体を濾取し、2mlのTHFですすぎ、ロータリーエバポレーターにおいて48℃/3mbarで6時間乾燥することにより、0.245g(83%収率)の白色固体を得た。
DSCは、125.9℃に吸熱を示した後、156.8に小さい吸熱及び173.9℃に大きい吸熱を示す。
XRPDは、結晶性の性質を立証する。
IR(cm−1):3321.2、3034.0、1687.6、1643.6、1498、1456.6、1353.4、1268.4、1067.5、869.0、780、654.7及び576.4。
残留溶媒:THF=3390ppm。
実施例6:アファチニブ二ベンゼンスルホン酸塩
エタノール(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その溶液を70℃で15分間撹拌した。130mg(0.8mmol)のベンゼンスルホン酸の1mlのエタノール溶液を70℃で2分間にわたって加え、その溶液をさらに10分間撹拌した。加熱を止め、その溶液を2.5時間にわたって室温に冷却した。ジエチルエーテル(2.5ml)を加え、その溶液を濃縮乾固した。3mlの酢酸エチルを加え、固体を濾取した。50℃、5mbarにおいて5時間乾燥することにより、0.21g(63.6%,0.3mmol)の淡黄色固体を得た。
IR(cm−1):3050.7、1691.1、1637.3、1577、1523.9、1498.3、1448.2、1219.4、1124.0、1068.8、1034.4、1016.7、997、728.2、694.8、612.3及び565.7。
残留溶媒:酢酸エチル=0.74%。
実施例7:アファチニブフマル酸塩A型
エタノール(2ml)を200mg(0.4mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その混合物を70℃で撹拌することにより、淡黄色の有色の溶液を得た。100mg(0.8mmol)のフマル酸の2.5mlのエタノール溶液を70℃で2分間にわたって加え、その溶液を10分間撹拌した。加熱を止め、その混合物を室温に冷却した。2.5mlのジエチルエーテルを加えることにより、混濁した溶液を得た。その反応混合物を1時間撹拌したところ、固体が生じた。その固体を濾取し、48℃、5mbarで5時間乾燥することにより、0.2g(67.7%,0.3mmol)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、67.3℃、126.8℃に2つの広範な吸熱ピークを示し、169.0℃に広範な発熱ピークを示す。
IR(cm−1):2982.5、1679.7、1530.5、1499.8、1428.4、1214.1、1144.5、980.0、672.8及び540.2
残留溶媒:エタノール=3.26%、ジエチルエーテル=547ppm。
H NMRは、一フマル酸塩の存在を示唆する。
実施例8:アファチニブ二硫酸塩A型
酢酸エチル(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その混合物を室温で撹拌することにより、淡黄色の有色の溶液を得た。0.09ml(1.6mmol)の硫酸の1mlの酢酸エチル溶液を室温で2分間にわたって加えた。上記酸を加えると直ちに沈殿が観察された。粘着性の固体が観察された。3mlの酢酸エチルを加え、2.5時間撹拌し続けた。固体を濾取し、ロータリーエバポレーターにおいて50℃/3mbarで3時間乾燥することにより、263mg(94%)の淡黄色固体を得た。
DSCは、127.2℃にシャープな吸熱ピークを示す。
IR(cm−1):3029.6、1636.3、1572.7、1497.8、1231.9、1055.3、882.4及び581。
残留溶媒:エタノール=1.13%、酢酸エチル=1.27%。
実施例9:アファチニブ二硫酸塩B型
200mg(0.4mmol)のアファチニブ遊離塩基に、1.5mlのエタノール−水(99:1)を加え、その淡黄色溶液を50℃で15分間撹拌した。85mg(0.8mmol)のHSOの0.5mlのエタノール−水(99:1)溶液を2分間にわたって加えた。上記酸を加えたところ、固体が沈殿し始めた。さらに0.5mlのエタノール−水(99:1)を加え、その混合物を85℃で撹拌することにより、5分後に透明の溶液を得た。15分後に加熱を止め、その混合物を室温に冷却した。1時間後、その反応混合物を1mlのエタノール−水(99:1)で希釈し、固体を濾取し、ロータリーエバポレーターにおいて5mbarで5.5時間乾燥することにより、200mg(72%)のオフホワイトの固体を得た。
IR(cm−1):3295.9、1695.5、1637.8、1573.2、1497.1、1449.6、1268.7、1216.9、1197.8、1050.8、874.1、776.4及び583.1。
残留溶媒:エタノールは検出されず。
実施例10−アファチニブ二塩酸塩A型
IPA(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を室温で5分間撹拌した。IPA中のHCl(1.5ml)を4分間にわたって加えた。沈殿が観察され、その混合物を1mlのIPAで希釈し、室温で1.25時間撹拌した。その反応混合物を3mlのIPAでさらに希釈し、固体を濾取し、ロータリーエバポレーターにおいて50℃/3mbarで7時間乾燥することにより、184mg(80%)の黄色固体を得た。
IR(cm−1):2961.6、1680.8、1633.5、1572.7、1523.4、1499、1477.8、1266.0、1067.2、887.4及び778.3。
残留溶媒:IPA=1.87%;酢酸エチル=729ppm
実施例11:アファチニブ二シュウ酸塩A型
エタノール(3ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その混合物を40℃に加熱することにより、淡黄色溶液を得た。70mg(0.8mmol)のシュウ酸の1mlのエタノール溶液を40℃において加え、その反応混合物を還流条件下で50分間加熱した。その反応温度を外界温度に冷却し、3mlのエタノールを加えた。固体を濾取し、60℃/3mbarで5.5時間乾燥することにより、215mg(78%)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、185.4℃にシャープな吸熱を示した後、190.7℃に発熱を示す。
IR(cm−1):3041.5、2867、1776.2、1702、1640.3、1522.9、1500.1、1454、1402.6、1329.1。
実施例12:アファチニブ二メシル酸塩A型
酢酸エチル(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を室温で撹拌した。80mg(0.8mmol)のメタンスルホン酸の1mlの酢酸エチル溶液を室温で2分間にわたって加えた。沈殿が観察され、さらに4mlの酢酸エチルを加えた。外界温度で40分間撹拌した後、固体を濾取し、3mlの酢酸エチルで洗浄し、48℃/3mbarで4.5時間乾燥することにより、257mg(92%)の淡黄色固体を得た。
融点=180〜188℃。
IR(cm−1):3018.1、1692.8、1638.5、1498.5、1455、1367.2、1271.4、1207.8、1194.4、1058.9、783.9及び554.7。
残留溶媒:酢酸エチル=46.3ppm。
実施例13:アファチニブ二メシル酸塩B型
1.5mlのエタノール−水(99:1)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を70℃で5分間撹拌した。80mg(0.8mmol)のメタンスルホン酸の0.5mlのエタノール−水(99:1)溶液を2分間にわたって加えた。その反応混合物にさらに0.5mlのエタノール−水(99:1)を加え、撹拌を15分間続けた。加熱を止め、その混合物を室温に冷却し、15時間撹拌することにより、濃密な固体を得た。その反応混合物を4mlのエタノール−水(99:1)で希釈し、固体を濾取し、ロータリーエバポレーターにおいて3mbarで4.5時間乾燥することにより、190mg(68%)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、106.1℃に広範な吸熱ピークを示した後、182.8及び191.5℃に吸熱ピークを示す。
IR(cm−1):3018.1、1692.8、1638.5、1498.5、1455、1367.2、1271.4、1207.8、1194.4、1058.9、783.9及び554.7。IRは、043/190と比べて異なる。
残留溶媒:エタノール=779ppm。
実施例14:非晶質アファチニブ二リン酸塩
酢酸エチル(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を室温で撹拌した。80mg(0.8mmol)のリン酸の1mlの酢酸エチル溶液を室温で2分間にわたって加えた。沈殿が観察され、さらなる酢酸エチル(5ml)を加え、撹拌を室温で50分間続けた。固体を濾取し、3mlの酢酸エチルで洗浄し、48℃/3mbarで5時間乾燥することにより、289mg(93%)の淡黄色固体を得た。
IR(cm−1):2879.6、1741.1、1684.6、1639.4、1574.8、1498.0、1455.3、1265.1、965.6及び778.2。
残留溶媒:酢酸エチル=4.91%。
実施例15:アファチニブ二リン酸塩A型
1.5mlのエタノール−水(99:1)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を80℃で10分間撹拌した。80mg(0.8mmol)のリン酸の0.5mlのエタノール−水(99:1)溶液を80℃において2分間にわたって加えた。さらに1.5mlのエタノール−水(99:1)を加え、撹拌を25分間続けた。その反応混合物を室温に冷却し、次いで、3mlのエタノール−水(99:1)で希釈した。1.5時間後、固体を濾取し、ロータリーエバポレーターにおいて3mbar/52℃で5時間乾燥することにより、250mg(85%)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、109.3℃に小さい吸熱ピーク、145.3℃に小さい発熱ピークを示した後、166.1℃に吸熱ピーク及び178.3℃に発熱ピークを示す。
IR(cm−1):3018.1、1692.8、1638.5、1498.5、1455、1367.2、1271.4、1207.8、1194.4、1058.9、783.9及び554.7。
残留溶媒:エタノール>5000ppm。
実施例16:非晶質アファチニブL−二リンゴ酸塩
酢酸エチル(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を室温で撹拌した。110mg(0.8mmol)のL−リンゴ酸の3mlの酢酸エチル溶液を室温において2分間にわたって加えた。沈殿が観察され、酢酸エチル(5ml)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。固体を濾取し、2mlの酢酸エチルで洗浄し、48℃/3mbarで6時間乾燥することにより、251mg(80.7%)の淡黄色固体を得た。
IR(cm−1):2983.9、1719.3、1535.8、1498.4、1263.8、879.4及び778.2。
残留溶媒:酢酸エチル=5.37%。
実施例17:非晶質アファチニブクエン酸塩
エタノール(2ml)を100mg(0.205mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を室温で撹拌した。39.4mg(0.205mmol)のクエン酸の0.5mlのエタノール溶液を2分間にわたって加えた。さらに0.5mlのエタノールを加えた。沈殿が観察され、その混合物を15分間撹拌した。固体を濾過し、0.5mlのエタノールで洗浄し、ロータリーエバポレーターにおいて50℃で2時間乾燥することにより、80mg(57%)の淡黄色固体を得た。
DSCは、明瞭なピークを示さない。
IR(cm−1):2972.8、1717.1、1625.3、1576.2、1535.5、1498.6、1213.1、879.3及び778.9。
実施例18:アファチニブ二コハク酸塩A型
酢酸エチル(2ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その淡黄色溶液を室温で撹拌した。100mg(0.8mmol)のコハク酸の2mlのエタノール溶液を2分間にわたって加えた。その混合物を6.5時間撹拌し、約1mlまで濃縮した。この残渣に、3mlの酢酸エチルを加え、得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。固体を濾取し、2mlの酢酸エチルで洗浄し、50℃/4mbarで5時間乾燥することにより、225mg(75.7%)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、97.1℃及び103.7℃に2つの吸熱ピークを示し、157.3℃に広範な発熱ピークを示す。
IR(cm−1):3002.7、1934.7、1738.7、1709.0、1626、1581.3、1532.6、1494.6、1428.2、1210.3、979.1、797.8、654.0及び532。
残留溶媒:酢酸エチル=4.22%、エタノール=0.43%。
実施例19:アファチニブL−二アスパラギン酸塩A型
水(4ml)を110mg(0.8mmol)のL−アスパラギン酸に加え、その混合物を110℃で撹拌した。200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基の1mlのTHF溶液を加えた。その混合物を30分間撹拌した。加熱を止め、その混合物を室温に冷却した。さらに2mlのTHFを加え、室温において撹拌を続けた。1週間後、その混合物をロータリーエバポレーターにおいて濃縮することにより、0.3g(97%収率)の淡黄色固体を得た。
DSCは、134.8℃、158.8℃、167.5℃、222.1℃及び255.3℃に吸熱ピークを示す。
IR(cm−1):3411.4、2986.7、1688、1625.5、1534.4、1498.2、1425.9、1208.6、1054、899.9、659.3及び552.1。
残留溶媒:THF=検出されず。
実施例20:アファチニブ二フマル酸塩
エタノールと水との混合物(95:5)(1ml)を200mg(0.41mmol)のアファチニブ遊離塩基に加え、その混合物を室温で撹拌することにより、透明の淡黄色の有色の溶液を得た。2.5mlのエタノールと水との混合物(95:5)中の100mg(0.8mmol)のフマル酸の溶液を2分間にわたって加えた。3分後、固体が結晶化し、撹拌を室温において1時間続けた。その固体を濾取し、エタノールと水との混合物(95:5)で洗浄し、62℃、3mbarで4.5時間乾燥することにより、220mg(74%,0.3mmol)のオフホワイトの固体を得た。
DSCは、81.5℃、117.4℃及び182.1℃に3つの広範な吸熱を示す。
IR(cm−1):3560.1、3412.5、3287.9、1707.1、1654.9、1497.8、1463.9、1212.9、1171.7、981.1。
本発明のさらなる態様及び特徴は、以下の番号が付けられた項目に示される:
1.多形A型のアファチニブ遊離塩基、多形B型のアファチニブ遊離塩基、多形C型のアファチニブ遊離塩基、多形D型のアファチニブ遊離塩基、及び、式HX(式中、Hは、解離可能な水素原子であり、Xは、医薬的に許容可能な残基であり、mは、自然数である)の1つ以上の酸化合物とのそれらのアファチニブ遊離塩基の塩から選択される医薬品有効成分。Xが酒石酸でなく、かつXがマレイン酸又はフマル酸である場合、そのアファチニブ塩は、アファチニブ二マレイン酸塩B型又はアファチニブフマル酸塩A型として存在する。
2.上記酸化合物が、1〜13個の炭素原子を有する有機酸である、項目1に記載のアファチニブの塩。
3.上記酸化合物が、5℃〜275℃の融点を有する、前述の項目のいずれかに記載のアファチニブの塩。
4.上記酸化合物が、マレイン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、硫酸、シュウ酸、塩酸、メタンスルホン酸、リン酸、L−リンゴ酸、クエン酸、コハク酸及び/又はL−アスパラギン酸から選択される、前述の項目のいずれかに記載のアファチニブの塩。
5.好ましくは、医薬品有効成分の総重量に基づいて0.1〜8wt.%の含水量及び/又は0.01〜6wt.%の残留溶媒含有量を有する、水和物及び/又は溶媒和化合物の形態での、前述の項目のいずれかに記載の医薬品有効成分。
6.前述の項目のいずれかに記載の医薬品有効成分を製造するためのプロセスであって、(i)遊離塩基化合物及び/又は対応する酸化合物を有機溶媒に溶解し、
(ii)(i)の溶液を互いに混合し、
(iii)必要に応じて、(ii)の溶液を撹拌し、
(iv)その溶液を、塩の結晶化にとって許容可能な条件下で撹拌せずに維持し、
(v)塩の沈殿物を分離し、乾燥する、
プロセス。
7.項目1〜5のいずれかに記載の医薬品有効成分並びに少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤及び/又は添加剤を含む、医薬組成物。
8.上記医薬組成物が、5〜80mgの項目1〜5のいずれかに記載の医薬品有効成分を含む、項目10に記載の医薬組成物。
9.パクリタキセル、シスプラチン、ペメトレキセド、ビノレルビン、シンバスタチン、レトロゾール、ニンテダニブ、ベバシズマブ、テモゾロマイド、ラパマイシン、ハーセプチン及びセツキシマブ、並びにそれらの医薬的に許容可能な塩から選択される少なくとも1つのさらなる活性成分を含む、項目7又は8に記載の医薬組成物。
10.第2の医薬品有効成分が、1〜200mgの量で存在する、項目9に記載の医薬組成物。
11.腫瘍又は呼吸器疾患もしくは胃腸疾患を処置するための医薬組成物であって、その組成物は、1日に1回、1週間に1回、1週間に2回又は1週間に3回適用される、医薬組成物。

Claims (19)

  1. アファチニブの二フマル酸塩。
  2. 前記塩が、結晶である、請求項1に記載のアファチニブの二フマル酸塩。
  3. 結晶性アファチニブ二フマル酸塩A型。
  4. 4.6±0.2、24.8±0.2及び26.1±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターン、実質的に図20に表されるようなXRPDパターン;並びにそれらの組み合わせから選択されるデータを特徴とする、請求項3に記載の結晶性アファチニブ二フマル酸塩A型。
  5. アファチニブの二シュウ酸塩。
  6. 前記塩が、結晶である、請求項5に記載のアファチニブの二シュウ酸塩。
  7. 結晶性アファチニブ二シュウ酸塩A型。
  8. 5.6±0.2、23.5±0.2及び25.3±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターン、実質的に図11に表されるようなXRPDパターン;並びにそれらの組み合わせから選択されるデータを特徴とする、請求項7に記載の結晶性アファチニブ二シュウ酸塩A型。
  9. アファチニブの二メシル酸塩。
  10. 前記塩が、結晶である、請求項9に記載のアファチニブの二メシル酸塩。
  11. 結晶性アファチニブ二メシル酸塩A型。
  12. 19.5±0.2、25.3±0.2及び25.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターン、実質的に図12に表されるようなXRPDパターン;並びにそれらの組み合わせから選択されるデータを特徴とする、請求項11に記載の結晶性アファチニブ二メシル酸塩A型。
  13. 結晶性アファチニブ二メシル酸塩B型。
  14. 15.0±0.2、21.0±0.2及び26.7±0.2°2−シータに特徴的なピークを示すXRPDパターン、実質的に図13に表されるようなXRPDパターン;並びにそれらの組み合わせから選択されるデータを特徴とする、請求項13に記載の結晶性アファチニブ二メシル酸塩B型。
  15. アファチニブ二ベンゼンスルホン酸塩、アファチニブ一フマル酸塩、アファチニブ二硫酸塩、アファチニブ二塩酸塩、アファチニブ二リン酸塩、アファチニブl−二リンゴ酸塩、アファチニブ二コハク酸塩、アファチニブクエン酸塩及びアファチニブl−アスパラギン酸塩からなる群から選択される、アファチニブ塩。
  16. アファチニブ遊離塩基、アファチニブ二マレイン酸塩又は他のアファチニブ塩及びそれらの固体状態の形態の調製用の、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアファチニブ塩又は結晶型。
  17. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のアファチニブ塩又は結晶型のいずれか1つ又はそれらの組み合わせ及び少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  18. 癌の治療用の、特に、NSCLC、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含む固形腫瘍の治療用の、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアファチニブ塩又は結晶型。
  19. 治療有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアファチニブ塩もしくは結晶型又は少なくとも1つの上記医薬組成物を、癌に罹患している人、特に、NSCLC、乳癌、頭頸部癌及び他の種々の癌を含むがこれらに限定されない固形腫瘍に罹患している人に投与する工程を包含する、癌の治療方法。
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