JP2014240911A - 光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置 - Google Patents

光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短くすることができる光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置を提供すること。【解決手段】光スキャナー1は、Y軸周りに揺動可能な基部111と、Y軸に交差するX軸周りに揺動可能な枠体部13と、基部111と枠体部13とを接続する軸部12a、12bと、基部111に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板113と、を備え、光反射板113の厚さ方向から見た平面視において、光反射板113の重心GがY軸に対してずれている。【選択図】図1

Description

本発明は、光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置に関するものである。
例えば、プロジェクター等に用いられる光学デバイスとして、2次元的に光を走査する光スキャナーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に係る光スキャナーは、フレームと、そのフレームに第1トーションバネを通じて懸架されて第1軸に対して回動可能な外側駆動部と、第2トーションバネを通じて外側駆動部に懸架されて第1軸に直交する第2軸に対して回動可能な内側駆動部と、その内側駆動部の上部に配置されて内側駆動部と共に回動するステージと、を備える。
また、特許文献1に係る光スキャナーでは、内側駆動部および外側駆動部のそれぞれに設けられたコイルに流れる電流と、フレームの両側に配置された1対の磁石間の磁場とにより発生したローレンツ力により、外側駆動部を第1軸に対して回動させるとともに内側駆動部を第2軸に対して回動させる。
ここで、ステージは、ステージの下部の中心から突出したリンク部を通じて内側駆動部と連結され、平面視でステージの重心が第2軸上に位置している。そのため、ステージの第2軸に対して一方側の部分と他方側の部分の第2軸周りの慣性モーメントが等しい。
このような特許文献1に係る光スキャナーでは、内側駆動部を第2軸周りに加振し難いため、立ち上がり時間が長くなるという問題があった。ここで、立ち上がり時間とは、光反射板が停止状態から所望の揺動状態となるまでの時間を意味する。
特開2009−75587号公報
本発明の目的は、立ち上がり時間を短くすることができる光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の光学デバイスは、第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
前記可動部と前記枠体部とを接続する第1軸部と、
前記可動部に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、を備え、
前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心が前記第1の軸に対してずれていることを特徴とする。
このような光学デバイスによれば、光反射板の平面視における第1の軸に対して一方側の部分と他方側の部分との第1の軸周りの慣性モーメントを異ならせることができる。そのため、光反射板を第1の軸周りに加振しやすくすることができ、その結果、立ち上がり時間(光反射板が停止状態から所望の揺動状態となるまでの時間)を短くすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記光反射板は、前記平面視において、前記第1の軸に対して非対称な形状をなしていることが好ましい。
これにより、光反射板の厚さを一定にしたり光反射板の構成材料を単一にしたりしても、平面視において光反射板の重心を第1の軸に対してずらすことができる。
本発明の光学デバイスでは、前記光反射板は、前記平面視において、前記第2の軸に対して対称な形状をなしていることが好ましい。
これにより、光反射板の不本意な振動モードの発生を抑制または防止することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記枠体部は、前記平面視において、前記第1の軸および前記第2の軸のそれぞれに対して対称な形状をなしていることが好ましい。
これにより、光反射板の不本意な振動モードの発生を抑制または防止することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第1軸部に配置され、前記第1軸部の変形を検出する第1歪検出素子を備え、
前記光反射板は、前記平面視において、前記第1歪検出素子を覆っていることが好ましい。
これにより、光反射部に入射できなかった光が第1歪検出素子に入射することによる第1歪検出素子の検出精度の低下を防止することができる。
本発明の光学デバイスでは、固定部と、
前記枠体部と前記固定部とを接続する第2軸部と、
前記第2軸部に配置され、前記第2軸部の変形を検出する第2歪検出素子を備え、
前記光反射板は、前記平面視において、前記第2歪検出素子を覆っていることが好ましい。
これにより、光反射部に入射できなかった光が第2歪検出素子に入射することによる第2歪検出素子の検出精度の低下を防止することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記枠体部に配置された永久磁石と、
前記枠体部に対向して配置されたコイルと、
前記コイルに電圧を印加する電圧印加部と、を備え、
前記電圧印加部が前記コイルに電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の軸周りおよび前記第2の軸周りに揺動させることが好ましい。
これにより、小型化を図りつつ、電磁駆動方式(ムービングマグネット方式)により、光反射板を第1の軸周りおよび第2の軸周りに揺動させることができる。また、コイルが光学デバイスの振動系と離間しているので、コイルの発熱による悪影響を防止することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記枠体部に配置されたコイルと、
前記コイルに作用する磁界を発生する永久磁石と、
前記コイルに電圧を印加する電圧印加部と、を備え、
前記電圧印加部が前記コイルに電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1
の軸周りおよび前記第2の軸周りに揺動させることが好ましい。
これにより、小型化を図りつつ、電磁駆動方式(ムービングコイル方式)により、光反射板を第1の軸周りおよび第2の軸周りに揺動させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第2軸部に設けられた圧電素子と、
前記圧電素子に電圧を印加する電圧印加部と、を備え、
前記電圧印加部が前記圧電素子に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の軸周りおよび前記第2の軸周りに揺動させることが好ましい。
これにより、小型化を図りつつ、圧電駆動方式により、光反射板を第1の軸周りおよび第2の軸周りに揺動させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記電圧印加部は、第1周波数の第1の電圧を発生させる第1電圧発生部と、前記第1周波数と周波数の異なる第2周波数の第2の電圧を発生させる第2電圧発生部と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを重畳する電圧重畳部とを有し、
前記可動部を、前記第1周波数で前記第1の軸周りに揺動させるとともに、前記第2周波数で前記第2の軸周りに揺動させることが好ましい。
これにより、可動部や光反射板に対して直接駆動力を印加せず、枠体部の第1の軸周りの振動成分を有する振動を励振させ、その振動に伴って、光反射板を第1の軸周りに揺動させることができる。そのため、駆動源を構成する部品数を少なくすることができる。その結果、光学デバイスの小型化および低コスト化を図ることができる。また、このように光反射板に直接駆動力を印加せずに光反射板を第1の軸周りに揺動させる場合、光反射板の平面視における第1の軸に対して一方側の部分と他方側の部分との第1の軸周りの慣性モーメントを異ならせることにより、光反射板を第1の軸周りに加振しやすくするという効果が顕著となる。
本発明の光学デバイスでは、前記可動部と前記光反射板とを連結するスペーサーを備え、
前記光反射板は、前記可動部に対して前記光反射板の厚さ方向に離間していることが好ましい。
これにより、比較的簡単かつ高精度な寸法精度で、光反射板を可動部に対して光反射板の厚さ方向に離間させることができるので、光反射板が揺動しても光反射板が枠体部や支持部と干渉することを抑制することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心と前記スペーサーが重ならないことが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、光反射板の平面視における第1の軸に対して一方側の部分と他方側の部分との第1の軸周りの慣性モーメントを異ならせることができる。
本発明の光スキャナーは、第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
前記可動部と前記枠体部とを接続する第1軸部と、
前記可動部に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、を備え、
前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心が前記第1の軸に対してずれていることを特徴とする。
このような光スキャナーによれば、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短くすることができる。
本発明の画像表示装置は、第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
前記可動部と前記枠体部とを接続する第1軸部と、
前記可動部に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、を備え、
前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心が前記第1の軸に対してずれていることを特徴とする。
このような画像表示装置によれば、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短くすることができる。
本発明の第1実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。 図1に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 図1に示す光スキャナーが備える駆動部の電圧印加部を説明するためのブロック図である。 図3に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。 図1に示す光スキャナーが備える光反射板を説明するための平面図である。 本発明の第2実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。 図8に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 本発明の第5実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。 図10に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 図10に示す光スキャナーが備える駆動部の電圧印加部を説明するためのブロック図である。 図12に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。 本発明の画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。 本発明の画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。 本発明の画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。 本発明の画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
以下、本発明の光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の光学デバイスを光スキャナーに適用した場合について代表的に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図、図2は、図1に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。また、図3は、図1に示す光スキャナーが備える駆動部の電圧印加部を説明するためのブロック図、図4は、図3に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。また、図5は、図1に示す光スキャナーが備える光反射板を説明するための平面図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1および図2に示すように、光スキャナー1は、可動ミラー部11と、1対の軸部12a、12b(第1軸部)と、枠体部13と、2対の軸部14a、14b、14c、14d(第2軸部)と、支持部15と、永久磁石21と、コイル31と、磁心32と、電圧印加部4と、歪検出素子51(第1歪検出素子)および歪検出素子52(第2歪検出素子)とを備える。
ここで、可動ミラー部11および1対の軸部12a、12bは、Y軸(第1の軸)周りに揺動(往復回動)する第1の振動系を構成する。また、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12b、枠体部13、2対の軸部14a、14b、14c、14dおよび永久磁石21は、X軸(第2の軸)周りに揺動(往復回動)する第2の振動系を構成する。
また、永久磁石21、コイル31および電圧印加部4は、前述した第1の振動系および第2の振動系を駆動(すなわち、可動ミラー部11をX軸およびY軸周りに揺動)させる駆動部を構成する。
以下、光スキャナー1の各部を順次詳細に説明する。
可動ミラー部11は、基部(可動部)111と、スペーサー112を介して基部111に固定された光反射板113とを有する。
光反射板113の上面(一方の面)には、光反射性を有する光反射部114が設けられている。
この光反射板113は、軸部12a、12bに対して光反射板113の板厚方向に離間するとともに、光反射板113の板厚方向からみたときに(以下、「平面視」ともいう)軸部12a、12bと重なって設けられている。
そのため、軸部12aと軸部12bとの間の距離を短くしつつ、光反射板113の板面の面積を大きくすることができる。また、軸部12aと軸部12bとの間の距離を短くすることができることから、枠体部13の小型化を図ることができる。さらに、枠体部13の小型化を図ることができることから、軸部14a、14bと軸部14c、14dとの間の距離を短くすることができる。
このようなことから、光反射板113の板面の面積を大きくしても、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
また、光反射板113は、平面視にて、軸部12a、12bの全体を覆うように形成されている。言い換えると、軸部12a、12bは、それぞれ、平面視にて、光反射板113の外周に対して内側に位置している。これにより、光反射板113の板面の面積が大きくなり、その結果、光反射部114の面積を大きくすることができる。また、不要な光(例えば、光反射部114に入射できなかった光)が軸部12a、12bで反射して迷光となるのを防止することができる。
本実施形態では、光反射板113は、平面視にて、円形をなしている。これにより、光反射部114を光の反射に効率的に利用することができる。なお、光反射板113の平面視形状は、これに限定されず、例えば、楕円形、四角形等の多角形であってもよい。
このような光反射板113の下面(他方の面、光反射板113の基部111側の面)には、硬質層115が設けられている。
硬質層115は、光反射板113本体の構成材料よりも硬質な材料で構成されている。これにより、光反射板113の剛性を高めることができる。そのため、光反射板113の揺動時における撓みを防止または抑制することができる。また、光反射板113の厚さを薄くし、光反射板113のX軸およびY軸周りの揺動時における慣性モーメントを抑えることができる。
このような硬質層115の構成材料としては、光反射板113本体の構成材料よりも硬質な材料であれば、特に限定されず、例えば、ダイヤモンド、水晶、サファイヤ、タンタル酸リチウム、ニオブ酸カリウム、カーボンナイトライド膜などを用いることができるが、特に、ダイヤモンドを用いるのが好ましい。
硬質層115の厚さ(平均)は、特に限定されないが、1〜10μm程度であるのが好ましく、1〜5μm程度であるのがさらに好ましい。
また、硬質層115は、単層で構成されていてもよいし、複数の層の積層体で構成されていてもよい。また、硬質層115は、光反射板113の下面全体に設けられていてもよいし、下面の一部に設けられていてもよい。なお、硬質層115は、必要に応じて設けられるものであり、省略することもできる。
このような硬質層115の形成には、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射、シート状部材の接合等を用いることができる。
また、光反射板113の下面は、スペーサー112を介して基部111に固定されている。
スペーサー112は、基部111と光反射板113とを連結し、光反射板113を基部111に対して光反射板113の厚さ方向に離間させている。これにより、比較的簡単かつ高精度な寸法精度で、光反射板113を基部111に対して光反射板113の厚さ方向に離間させることができる。そして、軸部12a、12b、枠体部13および軸部14a、14b、14c、14dとの接触を防止しつつ、光反射板113をY軸周りに揺動させることができる。
ここで、光反射板113は、平面視において、光反射板113の重心GがY軸に対してずれて配置されている。これにより、光反射板113をY軸周りに加振しやすくすることができる。なお、光反射板113の配置およびそれによる作用については、後に詳述する。
また、基部111は、平面視にて、光反射板113の外周に対して内側に位置している。また、基部111の平面視での面積は、基部111がスペーサー112を介して光反射板113を支持することができれば、できるだけ小さいのが好ましい。これにより、光反射板113の板面の面積を大きくしつつ、軸部12aと軸部12bとの間の距離を小さくすることができる。
枠体部13は、枠状をなし、前述した可動ミラー部11の基部111を囲んで設けられている。言い換えると、可動ミラー部11の基部111は、枠状をなす枠体部13の内側に設けられている。
そして、枠体部13は、軸部14a、14b、14c、14dを介して支持部15に支持されている。また、可動ミラー部11の基部111は、軸部12a、12bを介して枠体部13に支持されている。
また、枠体部13は、Y軸に沿った方向での長さがX軸に沿った方向での長さよりも長くなっている。すなわち、Y軸に沿った方向における枠体部13の長さをaとし、X軸に沿った方向における枠体部13の長さをbとしたとき、a>bなる関係を満たす。これにより、軸部12a、12bに必要な長さを確保しつつ、X軸に沿った方向における光スキャナー1の長さを抑えることができる。
また、枠体部13は、平面視にて、可動ミラー部11の基部111および1対の軸部12a、12bからなる構造体の外形に沿った形状をなしている。これにより、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12bで構成された第1の振動系の振動、すなわち、可動ミラー部11のY軸周りの揺動を許容しつつ、枠体部13の小型化を図ることができる。
なお、枠体部13の形状は、枠状であれば、図示のものに限定されない。
軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、弾性変形可能である。
そして、軸部12a、12bは、可動ミラー部11をY軸(第1の軸)周りに揺動(回動)可能とするように、可動ミラー部11と枠体部13を連結している。また、軸部14a、14b、14c、14dは、枠体部13をY軸に直交するX軸(第2の軸)周りに揺動(回動)可能とするように、枠体部13と支持部15を連結している。
軸部12a、12bは、可動ミラー部11の基部111を介して互いに対向するように配置されている。また、軸部12a、12bは、それぞれ、Y軸に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、軸部12a、12bは、それぞれ、一端部が基部111に接続され、他端部が枠体部13に接続されている。また、軸部12a、12bは、それぞれ、中心軸がY軸に一致するように配置されている。
このような軸部12a、12bは、それぞれ、可動ミラー部11のY軸周りの揺動に伴って捩れ変形する。
軸部14a、14bおよび軸部14c、14dは、枠体部13を介して互いに対向するように配置されている。また、軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、X軸に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、一端部が枠体部13に接続され、他端部が支持部15に接続されている。また、軸部14a、14bは、X軸を介して互いに対向するように配置され、同様に、軸部14c、14dは、X軸を介して互いに対向するように配置されている。
このような軸部14a、14b、14c、14dは、枠体部13のX軸周りの揺動に伴って、軸部14a、14b全体および軸部14c、14d全体がそれぞれ捩れ変形する。
このように、可動ミラー部11をY軸周りに揺動可能とするとともに、枠体部13をX軸周りに揺動可能とすることにより、可動ミラー部11(換言すれば光反射板113)を互いに直交するX軸およびY軸の2軸周りに揺動(回動)させることができる。
なお、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの形状は、それぞれ、前述したものに限定されず、例えば、途中の少なくとも1箇所に屈曲または湾曲した部分や分岐した部分を有していてもよい。
前述したような基部111、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15は、一体的に形成されている。
本実施形態では、基部111、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15は、第1のSi層(デバイス層)と、SiO層(ボックス層)と、第2のSi層(ハンドル層)とがこの順に積層したSOI基板をエッチングすることにより形成されている。これにより、第1の振動系および第2の振動系の振動特性を優れたものとすることができる。また、SOI基板は、エッチングにより微細な加工が可能であるため、SOI基板を用いて基部111、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15を形成することにより、これらの寸法精度を優れたものとすることができ、また、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
そして、基部111、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、SOI基板の第1のSi層で構成されている。これにより、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの弾性を優れたものとすることができる。また、基部111がY軸周りに回動する際に枠体部13に接触するのを防止することができる。
また、枠体部13および支持部15は、それぞれ、SOI基板の第1のSi層、SiO層および第2のSi層からなる積層体で構成されている。これにより、枠体部13および支持部15の剛性を優れたものとすることができる。また、枠体部13のSiO層および第2のSi層は、枠体部13の剛性を高めるリブとしての機能だけでなく、可動ミラー部11が永久磁石21に接触するのを防止する機能も有する。
また、平面視にて、光反射板113の外側に位置する第1軸部、第2軸部、枠体部13、支持部15の上面には、反射防止処理が施されているのが好ましい。これにより、光反射板113以外に照射された不要光が迷光となるのを防止することができる。
かかる反射防止処理としては、特に限定されないが、例えば、反射防止膜(誘電体多層膜)の形成、粗面化処理、黒色処理等が挙げられる。
なお、前述した基部111、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの構成材料および形成方法は、一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
また、本実施形態では、スペーサー112および光反射板113も、SOI基板をエッチングすることにより形成されている。そして、スペーサー112は、SOI基板のSiO層および第2のSi層からなる積層体で構成されている。また、光反射板113は、SOI基板の第1のSi層で構成されている。
このように、SOI基板を用いてスペーサー112および光反射板113を形成することにより、互いに接合されたスペーサー112および光反射板113を簡単かつ高精度に製造することができる。
このようなスペーサー112は、例えば、接着剤、ろう材等の接合材(図示せず)により基部111に接合されている。
前述した枠体部13の下面(光反射板113とは反対側の面)には、永久磁石21が接合されている。
永久磁石21と枠体部13との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、接着剤を用いた接合方法を用いることができる。
永久磁石21は、平面視にて、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に磁化されている。
本実施形態では、永久磁石21は、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に延在する長手形状(棒状)をなす。そして、永久磁石21は、その長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石21は、一端部をS極とし、他端部をN極とするように磁化されている。
また、永久磁石21は、平面視にて、X軸とY軸との交点を中心として対称となるように設けられている。
なお、本実施形態では、枠体部13に1つの永久磁石の数を設置した場合を例に説明するが、これに限定されず、例えば、枠体部13に2つの永久磁石を設置してもよい。この場合、例えば、長尺状をなす2つの永久磁石を、平面視にて基部111を介して互いに対向するとともに、互いに平行となるように、枠体部13に設置すればよい。
X軸に対する永久磁石21の磁化の方向(延在方向)の傾斜角θは、特に限定されないが、30°以上60°以下であるのが好ましく、45°以上60°以下であることがより好ましく、45°であるのがさらに好ましい。このように永久磁石21を設けることで、円滑かつ確実に可動ミラー部11をX軸の周りに回動させることができる。
これに対し、傾斜角θが前記下限値未満であると、電圧印加部4によりコイル31に印加される電圧の強さなどの諸条件によっては、可動ミラー部11を十分にX軸周りに回動させることができない場合がある。一方、傾斜角θが前記上限値を超えると、諸条件によっては、可動ミラー部11を十分にY軸周りに回動させることができない場合がある。
このような永久磁石21としては、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石等を好適に用いることができる。このような永久磁石21は、高磁性体を着磁したものであり、例えば、着磁前の硬磁性体を枠体部13に設置した後に着磁することにより形成される。既に着磁がなされた永久磁石21を枠体部13に設置しようとすると、外部や他の部品の磁界の影響により、永久磁石21を所望の位置に設置できない場合があるからである。
永久磁石21の直下には、コイル31が設けられている。すなわち、枠体部13の下面に対向するように、コイル31が設けられている。これにより、コイル31から発生する磁界を効率的に永久磁石21に作用させることができる。これにより、光スキャナー1の省電力化および小型化を図ることができる。
本実施形態では、コイル31は、磁心32に巻回されて設けられている。これにより、コイル31で発生した磁界を効率的に永久磁石21に作用させることができる。なお、磁心32は、省略してもよい。
このようなコイル31は、電圧印加部4に電気的に接続されている。
そして、電圧印加部4によりコイル31に電圧が印加されることで、コイル31からX軸およびY軸に直交する磁束を有する磁界が発生する。
電圧印加部4は、図3に示すように、可動ミラー部11をY軸周りに回動させるための第1の電圧Vを発生させる第1の電圧発生部41と、可動ミラー部11をX軸周りに回動させるための第2の電圧Vを発生させる第2の電圧発生部42と、第1の電圧Vと第2の電圧Vとを重畳する電圧重畳部43とを備え、電圧重畳部43で重畳した電圧をコイル31に印加する。
第1の電圧発生部41は、図4(a)に示すように、周期Tで周期的に変化する第1の電圧V(水平走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第1の電圧発生部41は、第1周波数(1/T)の第1の電圧Vを発生させるものである。
第1の電圧Vは、正弦波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1は効果的に光を主走査することができる。なお、第1の電圧Vの波形は、これに限定されない。
また、第1周波数(1/T)は、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。
本実施形態では、第1周波数は、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12bで構成される第1の振動系(捩り振動系)の捩り共振周波数(f1)と等しくなるように設定されている。つまり、第1の振動系は、その捩り共振周波数f1が水平走査に適した周波数になるように設計(製造)されている。これにより、可動ミラー部11のY軸周りの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧発生部42は、図4(b)に示すように、周期Tと異なる周期Tで周期的に変化する第2の電圧V(垂直走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第2の電圧発生部42は、第2周波数(1/T)の第2の電圧Vを発生させるものである。
第2の電圧Vは、鋸波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1は効果的に光を垂直走査(副走査)することができる。なお、第2の電圧Vの波形は、これに限定されない。
第2周波数(1/T)は、第1周波数(1/T)と異なり、かつ、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、30〜120Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。このように、第2の電圧Vの周波数を60Hz程度とし、前述したように第1の電圧Vの周波数を10〜40kHzとすることで、ディスプレイでの描画に適した周波数で、可動ミラー部11を互いに直交する2軸(X軸およびY軸)のそれぞれの軸周りに回動させることができる。ただし、可動ミラー部11をX軸およびY軸のそれぞれの軸周りに回動させることができれば、第1の電圧Vの周波数と第2の電圧Vの周波数との組み合わせは、特に限定されない。
本実施形態では、第2の電圧Vの周波数は、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12b、枠体部13、2対の軸部14a、14b、14c、14dおよび永久磁石21で構成された第2の振動系(捩り振動系)の捩り共振周波数(共振周波数)と異なる周波数となるように調整されている。
このような第2の電圧Vの周波数(第2周波数)は、第1の電圧Vの周波数(第1周波数)よりも小さいことが好ましい。すなわち、周期Tは、周期Tよりも長いことが好ましい。これにより、より確実かつより円滑に、可動ミラー部11をY軸周りに第1周波数で回動させつつ、X軸周りに第2周波数で回動させることができる。
また、第1の振動系の捩り共振周波数をf1[Hz]とし、第2の振動系の捩り共振周波数をf2[Hz]としたとき、f1とf2とが、f2<f1の関係を満たすことが好ましく、f1≧10f2の関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動ミラー部11を、Y軸周りに第1の電圧Vの周波数で回動させつつ、X軸周りに第2の電圧Vの周波数で回動させることができる。これに対し、f1≦f2とした場合は、第2周波数による第1の振動系の振動が起こる可能性がある。
このような第1の電圧発生部41および第2の電圧発生部42は、それぞれ、制御部7に接続され、この制御部7からの信号に基づき駆動する。このような第1の電圧発生部41および第2の電圧発生部42には、電圧重畳部43が接続されている。
電圧重畳部43は、コイル31に電圧を印加するための加算器43aを備えている。加算器43aは、第1の電圧発生部41から第1の電圧Vを受けるとともに、第2の電圧発生部42から第2の電圧Vを受け、これらの電圧を重畳しコイル31に印加するようになっている。
次に、光スキャナー1の駆動方法について説明する。なお、本実施形態では、前述したように、第1の電圧Vの周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数と等しく設定されており、第2の電圧Vの周波数は、第2の振動系の捩り共振周波数と異なる値に、かつ、第1の電圧Vの周波数よりも小さくなるように設定されている(例えば、第1の電圧Vの周波数が18kHz、第2の電圧Vの周波数が60Hzに設定されている)。
例えば、図4(a)に示すような第1の電圧Vと、図4(b)に示すような第2の電圧Vとを電圧重畳部43にて重畳し、重畳した電圧をコイル31に印加する。
すると、第1の電圧Vによって、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31に引き付けようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界A1」という)と、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31から離間させようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界A2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、上述したように、永久磁石21は、それぞれの端部(磁極)が、Y軸で分割される2つの領域に位置するように配置される。すなわち、図1の平面視において、Y軸を挟んで一方側に永久磁石21のN極が位置し、他方側に永久磁石21のS極が位置している。そのため、磁界A1と磁界A2とが交互に切り換わることで、枠体部13にY軸周りの振動成分を有する振動が励振され、その振動に伴って、軸部12a、12bを捩れ変形させつつ、可動ミラー部11が第1の電圧Vの周波数でY軸まわりに回動する。
また、第1の電圧Vの周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数と等しい。そのため、第1の電圧Vによって、効率的に、可動ミラー部11をY軸周りに回動させることができる。すなわち、前述した枠体部13のY軸周りの振動成分を有する振動が小さくても、その振動に伴う可動ミラー部11のY軸周りの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧Vによって、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31に引き付けようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界B1」という)と、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31から離間させようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界B2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、上述したように、永久磁石21は、それぞれの端部(磁極)が、X軸で分割される2つの領域に位置するように配置される。すなわち図1の平面視において、X軸を挟んで一方側に永久磁石21のN極が位置し、他方側に永久磁石21のS極が位置している。そのため、磁界B1と磁界B2とが交互に切り換わることで、軸部14a、14bおよび軸部14c、14dをそれぞれ捩れ変形させつつ、枠体部13が可動ミラー部11とともに、第2の電圧Vの周波数でX軸周りに回動する。
また、第2の電圧Vの周波数は、第1の電圧Vの周波数に比べて極めて低く設定されている。また、第2の振動系の捩り共振周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数よりも低く設計されている。そのため、可動ミラー部11が第2の電圧Vの周波数でY軸周りに回動してしまうことを防止することができる。
以上説明したように、第1の電圧Vと第2の電圧Vとを重畳させた電圧をコイル31に印加することで、可動ミラー部11を、Y軸周りに第1の電圧Vの周波数で回動させつつ、X軸周りに第2の電圧のVの周波数で回動させることができる。これにより、装置の低コスト化および小型化を図るとともに、電磁駆動方式(ムービングマグネット方式)により、可動ミラー部11をX軸およびY軸のそれぞれの軸周りに回動させることができる。特に、基部111や光反射板113に対して直接駆動力を印加せず、枠体部13のY軸周りの振動成分を有する振動を励振させ、その振動に伴って、光反射板113をY軸周りに揺動させることができる。そのため、基部111および枠体部13のそれぞれに駆動源を設ける場合に比し、駆動源を構成する部品(永久磁石およびコイル)の数を少なくすることができるため、簡単かつ小型な構成とすることができる。また、コイル31が光スキャナー1の振動系と離間しているので、かかる振動系に対するコイル31の発熱による悪影響を防止することができる。
このような可動ミラー部11の挙動は、歪検出素子51、52の検出信号に基づいて検出される。
歪検出素子51(第1歪検出素子)は、軸部12bの変形(主に捩れ変形)を検出する。この歪検出素子51の検出信号は、軸部12bの捩れ変形に基づく信号を含んでいる。したがって、歪検出素子51の検出信号に基づいて、可動ミラー部11のY軸周りの挙動を検出することができる。
本実施形態では、歪検出素子51は、軸部12bの枠体部13側の端部に配置されている。これにより、歪検出素子51に接続される配線の軸部12bに配置される部分を少なくし、かかる配線の断線を防止することができる。
一方、歪検出素子52(第2歪検出素子)は、軸部14dの変形(主に曲げ変形)を検出する。この歪検出素子52の検出信号は、軸部14c、14d全体の捩れ変形に基づく信号を含んでいる。したがって、歪検出素子52の検出信号に基づいて、可動ミラー部11および枠体部13のX軸周りの挙動を検出することができる。
本実施形態では、歪検出素子52は、支持部15の軸部14c、14dとの境界部付近に配置されている。これにより、歪検出素子52に接続される配線の軸部14c、14dに配置される部分を少なくまたは不要とし、かかる配線の断線を防止することができる。
このような歪検出素子51、52は、それぞれ、例えば、2端子型または4端子型のピエゾ抵抗素子である。このピエゾ抵抗素子が有するピエゾ抵抗領域は、例えば、軸部12bや支持部15表面にリンまたはボロンのような不純物をドーピングすることによって形成される。
なお、歪検出素子52が軸部14c、14d全体の捩れ変形および曲げ変形に基づく信号を含んでいる場合には、歪検出素子51を省略し、歪検出素子51の検出信号のみに基づいて、可動ミラー部11のX軸周りおよびY軸周りの挙動を検出してもよい。
このような歪検出素子51、52は、図示しない配線を介して、前述した制御部7に電気的に接続されている。そして、制御部7は、歪検出素子51、52の検出信号に基づいて、電圧印加部4の駆動を制御する。
ここで、図5に基づいて、光反射板113の配置およびそれによる作用について説明する。
前述したように、平面視において光反射板113の重心GがY軸に対してずれている。これにより、光反射板113の平面視におけるY軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのY軸周りの慣性モーメントを異ならせることができる。そのため、光反射板113をY軸周りに加振しやすくすることができる。すなわち、外部から加わった振動により光反射板113をY軸周りに揺動させやすくすることができる。具体的には、可動ミラー部11を停止状態からY軸周りに揺動させようとするとき、前述したような枠体部13のY軸周りの振動成分を有する振動を可動ミラー部11のY軸周りの揺動のための駆動力に効率的に変換することができる。その結果、光スキャナー1の立ち上がり時間(光反射板113が停止状態から所望の揺動状態となるまでの時間)を短くすることができる。また、枠体部13から可動ミラー部11に伝達される不本意な振動により光反射板113が厚さ方向に振動してしまうのを抑制することができる。
これに対し、仮に、平面視において光反射板113の重心GがY軸に一致している場合、光反射板113の平面視におけるY軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのY軸周りの慣性モーメントが等しくなる。そのため、かかる場合、光反射板113をY軸周りに加振し難くなる。具体的には、かかる場合、可動ミラー部11を停止状態からY軸周りに揺動させようとするとき、前述したような枠体部13のY軸周りの振動成分を有する振動を可動ミラー部11のY軸周りの揺動のための駆動力に効率的に変換することができず、光反射板113がY軸周りの所望の揺動状態(例えば所望の揺動角)となるまで長時間を要する。また、枠体部13から可動ミラー部11に伝達される不本意な振動により光反射板113が厚さ方向に振動してしまう。
平面視における光反射板113の重心GとY軸との間の距離Lは、前述したように光反射板113をY軸周りに加振しやすくすることができればよく、光反射板113の形状や大きさ等によっても異なり、特に限定されないが、光反射板113のX軸方向に沿った長さに対して、0.001倍以上0.1倍以下であることが好ましく、0.01倍以上0.05倍以下であることがより好ましい。これにより、光反射板113の揺動中心軸のずれを抑制しながら、光反射板113をY軸周りに加振しやすくすることができる。
また、本実施形態では、光反射板113は、平面視において、Y軸に対して非対称な形状をなしている。これにより、光反射板113の厚さを一定にしたり光反射板113の構成材料を単一にしたりしても、平面視において光反射板113の重心GをY軸に対してずらすことができる。ここで、前述したように、光反射板113が基部111に対して光反射板113の厚さ方向に離間しているので、光反射板113が平面視においてY軸に対して非対称な形状をなしていても、枠体部13の形状や軸部14a、14b、14c、14dの配置に影響がなく、枠体部13の平面視形状のY軸に対する対称性を確保しつつ、枠体部13の大型化を防止することができる。
また、光反射板113は、平面視で、光反射板113の重心GがX軸上に位置している。
したがって、光反射板113は、平面視において、X軸に対して対称な形状をなしている。これにより、光反射板113の平面視におけるX軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのX軸周りの慣性モーメントを等しくすることができる。そのため、比較的簡単に、第2の振動系の平面視におけるX軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのX軸周りの慣性モーメントを等しくすることができる。すなわち、比較的簡単に、第2の振動系のX軸に対する対称性を確保することができる。その結果、光反射板113の不本意な振動モードの発生を抑制または防止することができる。
なお、本実施形態では、光反射板113の厚さは一定であり、光反射板113の平面視形状が円形をなすため、平面視において、光反射板113の重心Gは、光反射板113の中心(円の中心)と一致する。
ここで、平面視において、枠体部13の重心は、X軸およびY軸の交点Pに一致している。本実施形態では、枠体部13は、平面視において、X軸およびY軸のそれぞれに対して対称な形状をなしている。これにより、光反射板113の不本意な振動モードの発生を抑制または防止することができる。
また、光反射板113は、平面視において、歪検出素子51、52を覆っている。これにより、光反射部114に入射できなかった光が歪検出素子51、52に入射することによる歪検出素子51、52の検出精度の低下を防止することができる。
以上説明したような光スキャナー1によれば、光反射板113の平面視におけるY軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのY軸周りの慣性モーメントを異ならせることができる。そのため、光反射板113をY軸周りに加振しやすくすることができ、その結果、光スキャナー1の立ち上がり時間(光反射板113が停止状態から所望の揺動状態となるまでの時間)を短くすることができる。
特に、本実施形態のように、光反射板113に直接駆動力を印加せずに光反射板113をY軸周りに揺動させる場合、光反射板113の平面視におけるY軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのY軸周りの慣性モーメントを異ならせることにより、光反射板113をY軸周りに加振しやすくするという効果が顕著となる。
また、光反射板113が基部111に対して光反射板113の厚さ方向に離間しているため、平面視において光反射板113の重心GをY軸に対してずらしても、光スキャナー1全体が大型化することがない。したがって、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図6において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の光スキャナーは、光反射板の平面視形状が異なる以外は、前述した第1実施形態の光スキャナーと同様である。
図6に示すように、第2実施形態の光スキャナー1Aは、前述した第1実施形態の光スキャナー1において、光反射板113に代えて、光反射板113Aを備える。
光反射板113Aは、平面視で、楕円形をなしている。
そして、光反射板113Aは、平面視で、光反射板113Aの重心GがY軸に対してずれている。本実施形態では、光反射板113Aは、平面視で、長軸がX軸、短軸がY軸に沿うように配置されている。これにより、比較的簡単に、平面視で光反射板113Aの重心GをY軸に対してずらしながら、平面視で歪検出素子51、52を光反射板113Aにより効率的に覆うことができる。
また、光反射板113Aは、スペーサー112Aを介して基部111に連結されており、光反射板113Aの厚さ方向から見た平面視において、光反射板113Aの重心Gとスペーサー112Aが重ならない。これにより、比較的簡単な構成で、光反射板113Aの平面視におけるY軸に対して一方側の部分と他方側の部分とのY軸周りの慣性モーメントを異ならせることができる。
以上説明したような第2実施形態の光スキャナー1Aによっても、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短縮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図である。
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図7において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の光スキャナーは、光反射板の平面視形状が異なる以外は、前述した第1実施形態の光スキャナーと同様である。
図7に示すように、第3実施形態の光スキャナー1Bは、前述した第1実施形態の光スキャナー1において、光反射板113に代えて、光反射板113Bを備える。
光反射板113Bは、平面視で、円形とその外周から突出する矩形とを組み合わせた形状をなしている。
そして、光反射板113Bは、平面視で、光反射板113Bの重心GがY軸に対してずれている。本実施形態では、光反射板113Bは、平面視で、円形の部分から突出した矩形の部分がX軸に沿って突出するように配置されている。これにより、比較的簡単に、平面視で光反射板113Bの重心GをY軸に対してずらしながら、平面視で歪検出素子51、52を光反射板113Bにより効率的に覆うことができる。
以上説明したような第3実施形態の光スキャナー1Bによっても、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短縮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8は、本発明の第4実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図、図9は、図8に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図9中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第4実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図8および図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の光スキャナーは、ムービングコイル方式を採用した以外は、前述した第1実施形態の光スキャナーと同様である。
図8に示すように、第4実施形態の光スキャナー1Cは、永久磁石21Cおよびコイル31Cを備える。
コイル31Cは、枠体部13の上面に設けられている。このコイル31Cは、枠体部13の周方向に沿って巻回された状態で、枠体部13の上面に接合されている。
このコイル31Cは、予め巻回されたコイルを枠体部13に接着剤により接合したものであってもよいし、枠体部13上に公知の成膜法または、めっき法によりパターニングされたものであってもよい。
このようなコイル31Cは、電圧印加部4に電気的に接続されている。
なお、コイル31Cは、枠体部13の下面(光反射板113とは反対側の面)に設けられていてもよいし、また、枠体部13の上面および下面の両方に設けられていてもよい。
永久磁石21Cは、平面視にて、コイル31Cを介して互いに対向する1対の磁極(S極およびN極)を有する。
この永久磁石21Cは、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に磁界を発生させる。すなわち、永久磁石21Cの一方の磁極と他方の磁極とを結ぶ線分がX軸に対して傾斜している。かかる線分のX軸に対する傾斜角は、前述した第1実施形態の傾斜角θと同様である。
このような永久磁石21C、コイル31Cおよび電圧印加部4は、可動ミラー部11をX軸およびY軸周りに揺動)させる駆動部を構成する。
すなわち、電圧印加部4がコイル31Cに電圧を印加することにより、コイル31Cおよび永久磁石21Cの磁界の相互作用により、可動ミラー部11をX軸周りおよびY軸周りに揺動させる。これにより、小型化を図りつつ、電磁駆動方式(ムービングコイル方式)により、可動ミラー部11をX軸周りおよびY軸周りに揺動させることができる。
以上説明したような第4実施形態の光スキャナー1Cによっても、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短縮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図10は、本発明の第5実施形態に係る光スキャナー(光学デバイス)を示す平面図、図11は、図10に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)、図12は、図10に示す光スキャナーが備える駆動部の電圧印加部を説明するためのブロック図、図13は、図12に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図11中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第5実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図10〜図12において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の光スキャナーは、圧電駆動方式を採用した以外は、前述した第1実施形態の光スキャナーと同様である。
図10に示すように、第5実施形態の光スキャナー1Dは、枠体部13D、4つ(2対)の軸部14e、14f、14g、14h(第2軸部)、支持部15Dおよび4つ(2対)の圧電素子33a、33b、33c、33dを備える。
枠体部13Dは、枠状をなし、可動ミラー部11の基部(可動部)111を囲んで設けられている。
そして、枠体部13Dは、軸部14e、14f、14g、14hを介して支持部15Dに支持されている。また、可動ミラー部11の基部111は、軸部12a、12bを介して枠体部13Dに支持されている。
2対の軸部(梁)14e、14f、14g、14hは、枠体部13Dを介して、一方の側に1対の軸部14e、14fが設けられ、他方の側に1対の軸部14g、14hが設けられている。
そして、これらの軸部14e、14f、14g、14hは、平面視にて、枠体部13Dの中心に対し点対称となるように設けられている。
支持部15Dは、前述した枠体部13Dの外周を囲むように形成されている。
そして、1対の軸部14e、14fは、それぞれ、枠体部13Dと支持部15Dとを連結している。これと同様に、1対の軸部14g、14hは、それぞれ、枠体部13Dと支持部15Dとを連結している。
各軸部14e、14f、14g、14hは、弾性変形可能であり、長手形状をなすとともに、Y軸に平行に延在している。このような2対の軸部14e、14f、14g、14hにあっては、軸部14e、14gと軸部14f、14hとを互いに反対方向に曲げ変形させることにより、枠体部13DをX軸周りに揺動(回動)させることができ、また、軸部14e、14fと軸部14g、14hとを互いに反対方向に曲げ変形させることにより、枠体部13DをY軸周りに揺動(回動)させることができる。
そして、このようなにX軸周りおよびY軸周りに枠体部13Dを回動させるために、軸部14e上には圧電素子33a、軸部14f上には圧電素子33b、軸部14g上には圧電素子33c、軸部14h上には圧電素子33dが設けられている。
以下、圧電素子33a、33bについて代表的に詳述する。なお、圧電素子33c、33dについては、圧電素子33a、33bと同様である。
圧電素子33aは、軸部14eの上面に接合され、軸部14eの長手方向に伸縮するように構成されている。これにより、圧電素子33aは、その伸縮により、軸部14eを上下方向に曲げ変形させることができる。また、圧電素子33bは、軸部14fの上面に接合され、軸部14fの長手方向に伸縮するように構成されている。これにより、圧電素子33bは、その伸縮により、軸部14fを上下方向に曲げ変形させる。
言い換えすれば、圧電素子33aは、軸部14eの長手方向に沿って延在し、その延在方向に伸縮することにより、軸部14eを曲げ変形させる。これにより、比較的簡単な構成で、より確実に、圧電素子33aにより軸部14eを曲げ変形させることができる。これと同様に、圧電素子33bは、軸部14fの長手方向に沿って延在し、その延在方向に伸縮することにより、軸部14fを曲げ変形させる。これにより、比較的簡単な構成で、より確実に、圧電素子33bにより軸部14fを曲げ変形させることができる。
このような圧電素子33a、33bは、それぞれ、例えば、いずれも図示しないが、圧電材料を主材料として構成された圧電体層と、この圧電体層を挟持する1対の電極とを有している。
この圧電材料としては、例えば、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、その他、各種のものが挙げられる。これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウムおよびチタン酸ジルコン酸鉛のうちの少なくとも1種を主とするものが好ましい。このような材料で圧電素子33a、33bの圧電体層を構成することにより、より高い周波数で光スキャナー1Dを駆動することができる。
また、圧電素子33aは、軸部14eの上面のほぼ全体を覆うように設けられている。したがって、圧電素子33aは、軸部14eの長手方向でのほぼ全域に亘って設けられている。これにより、圧電素子33aの作動により、軸部14eをより大きく曲げ変形させることができる。これと同様に、圧電素子33bは、軸部14fの上面のほぼ全体を覆うように設けられている。したがって、圧電素子33bは、軸部14fの長手方向でのほぼ全域に亘って設けられている。これにより、圧電素子33bの作動により、軸部14fをより大きく曲げ変形させることができる。
このような圧電素子33a、33bは、ともに上面側に設けられているので、一方を伸張させ他方を収縮させるように動作させると、1対の軸部14e、14fを互いに逆方向に曲げ変形させることができる。
前述した圧電素子33a、33bと同様に、圧電素子33c、33dは構成されている。このような圧電素子33c、33dは、前述した圧電素子33a、33bと同様に、ともに上面側に設けられているので、一方を伸張させ他方を収縮させるように動作させると、1対の軸部14g、14hを互いに逆方向に曲げ変形させることができる。
このような圧電素子33a、33b、33c、33dは、図示しない配線を介して、後述する電圧印加部4Dに接続されている。
電圧印加部4Dは、図12に示すように、可動ミラー部11をY軸周りに回動させるための第1の電圧を発生させる第1の電圧発生部41Dと、可動ミラー部11をX軸周りに回動させるための第2の電圧を発生させる第2の電圧発生部42Dと、第1の電圧と第2の電圧を重畳して圧電素子33a、33b、33c、33dに印加する電圧重畳部43Dとを備えている。
第1の電圧発生部41Dは、図13(a)〜(d)の右側に示すように、周期Tで周期的に変化する電圧(水平走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第1の電圧発生部41Dは、第1周波数(1/T)で周期的に変化する2種の第1の電圧V11、V12を発生するものである。
より具体的に説明すると、第1の電圧発生部41Dは、圧電素子33a、33bにそれぞれ印加する水平走査用電圧(水平走査駆動信号)として、図13(a)、(b)の右側に示すように、周期Tで周期的に変化する第1の電圧V11を発生する。
第1の電圧V11は、正弦波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1Dは効果的に光を主走査することができる。なお、第1の電圧V11の波形は、これに限定されない。
ここで、第1周波数(1/T)は、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。また、第1周波数は可動ミラー部11および軸部12a、12bで構成される振動系の捩り共振周波数と略一致させるように設定することが好ましい。つまり、かかる振動系の捩り共振周波数が、水平走査に適した周波数になるように設計されていることが好ましい。
また、第1の電圧発生部41Dは、圧電素子33c、33dにそれぞれ印加する水平走査用電圧(水平走査駆動信号)として、図13(c)、(d)の右側に示すように、周期Tで周期的に変化する第1の電圧V12を発生する。この第1の電圧V12は、第1の電圧V11と同一波形であるが、第1の電圧V11に対し180°位相がずれている。
一方、第2の電圧発生部42Dは、図13(a)〜(d)の左側に示すように、周期Tと異なる周期Tで周期的に変化する電圧(垂直走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第2の電圧発生部42Dは、第1周波数(1/T)と異なる2種の第2周波数(1/T)で周期的に変化する第2の電圧V21、V22を発生するものである。
より具体的に説明すると、第2の電圧発生部42Dは、圧電素子33a、33cにそれぞれ印加する垂直走査用電圧(垂直走査駆動信号)として、図13(a)、(c)の左側に示すように、周期Tと異なる周期Tで周期的に変化する第2の電圧V21を発生する。
第2の電圧V21は、鋸波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1Dは効果的に光を副走査することができる。なお、第2の電圧V21の波形は、これに限定されない。
ここで、第2周波数(1/T)は、第1周波数(1/T)と異なり、かつ、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、第1周波数(1/T)よりも小さいのが好ましい。すなわち、周期Tは、周期Tよりも長いのが好ましい。
また、第2周波数(1/T)は、40〜80Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。これにより、ディスプレイでの描画に適した周波数で、可動ミラー部11を互いに直交する2軸(X軸およびY軸)のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。
また、第2の電圧発生部42Dは、圧電素子33b、33dにそれぞれ印加する垂直走査用電圧(垂直走査駆動信号)として、図13(b)、(d)の左側に示すように、周期Tで周期的に変化する第2の電圧V22を発生する。この第2の電圧V22は、第2の電圧V21をある基準電圧に対して反転した同一波形である。
このような第1の電圧発生部41Dおよび第2の電圧発生部42Dは、それぞれ、制御部7に接続され、この制御部7からの信号に基づき駆動する。
このような第1の電圧発生部41Dおよび第2の電圧発生部42Dには、電圧重畳部43Dが接続されている。この電圧重畳部43Dは、圧電素子33aに電圧を印加するための加算器43aと、圧電素子33bに電圧を印加するための加算器43bと、圧電素子33cに電圧を印加するための加算器43cと、圧電素子33dに電圧を印加するための加算器43dとを備えている。
加算器43aは、第1の電圧発生部41Dから第1の電圧V11を受けるとともに、第2の電圧発生部42Dから第2の電圧V21を受け、これらを重畳し圧電素子33aに印加するようになっている。
また、加算器43bは、第1の電圧発生部41Dから第1の電圧V11を受けるとともに、第2の電圧発生部42Dから第2の電圧V22を受け、これらを重畳し圧電素子33bに印加するようになっている。
また、加算器43cは、第1の電圧発生部41Dから第1の電圧V12を受けるとともに、第2の電圧発生部42Dから第2の電圧V21を受け、これらを重畳し圧電素子33cに印加するようになっている。
また、加算器43dは、第1の電圧発生部41Dから第1の電圧V12を受けるとともに、第2の電圧発生部42Dから第2の電圧V22を受け、これらを重畳し圧電素子33dに印加するようになっている。
以上のような構成の光スキャナー1Dは、次のようにして駆動する。
例えば、図13(a)に示すような電圧V11とV21を重畳して圧電素子33aに印加するとともに、図13(b)に示すような電圧V11とV22を重畳して圧電素子33bに印加する。これと同期して、図13(c)に示すような電圧V12とV21を重畳して圧電素子33cに印加するとともに、図13(d)に示すような電圧V12とV22を重畳して圧電素子33dに印加する。
すると、第1周波数(1/T)で、圧電素子33a、33bを伸張させるとともに圧電素子33c、33dを収縮させる状態と、圧電素子33a、33bを収縮させるとともに圧電素子33c、33dを伸長させる状態とを交互に繰り返しながら、第2周波数(1/T)で、圧電素子33a、33cを伸張させるとともに圧電素子33b、33dを収縮させる状態と圧電素子33a、33cを収縮させるとともに、圧電素子33b、33dを伸長させる状態とを交互に繰り返す。
言い換えると、第2周波数(1/T)で、圧電素子33a、33cの伸縮可能な範囲(変位可能な長さ)に対する圧電素子33b、33dの伸張可能な範囲(変位可能な長さ)の比を変化させながら、第1周波数(1/T)で、圧電素子33a、33bと圧電素子33c、33dとを互いに反対方向に伸張させる。
このように圧電素子33a〜33dが作動することにより、各軸部14e、14f、14g、14hが主に曲げ変形しながら、枠体部13Dは、Y軸周りに第1周波数(1/T)で揺動(回動)しつつ、X軸周りに第2周波数((1/T)で揺動(回動)する。
このように電圧印加部4Dが各圧電素子33a、33b、33c、33dに電圧を印加することにより、可動ミラー部11を、Y軸周りに第1周波数(1/T)で回動させつつ、X軸周りに第2周波数(1/T)で回動させる。
これにより、小型化を図りつつ、圧電駆動方式により、可動ミラー部11をX軸周りおよびY軸周りに揺動させることができる。
なお、圧電駆動方式の光スキャナーの形態は、上記に限定されるものではない。例えば、各圧電素子33a、33b、33c、33dの形状は、各軸部14e、14f、14g、14hを曲げ変形させることができる程度に伸縮が得られる形状であればよく、平面視で台形であってもよい。また、各軸部14e、14f、14g、14hによる枠体部13Dと支持部15Dの接続の仕方についても、各軸部14e、14f、14g、14hの曲げ変形によって、枠体部13DをY軸周りに揺動しつつ、X軸周りに揺動できるように構成されていればよい。
以上説明したような第5実施形態の光スキャナー1Dによっても、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短縮することができる。
<画像表示装置の実施形態>
図14は、本発明の画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。
本実施形態では、画像表示装置の一例として、光スキャナー1をイメージング用ディスプレイの光スキャナーとして用いた場合を説明する。なお、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また、X軸がスクリーンSの横方向と平行であり、Y軸がスクリーンSの縦方向と平行である。
画像表示装置(プロジェクター)9は、レーザーなどの光を照出する光源装置(光源)91と、複数のダイクロイックミラー92A、92B、92Cと、光スキャナー1とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
各ダイクロイックミラー92A、92B、92Cは、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このような画像表示装置9は、図示しないホストコンピューターからの画像情報に基づいて、光源装置91(赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92A、92B、92Cでそれぞれ合成し、この合成された光が光スキャナー1によって2次元走査され、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
2次元走査の際、光スキャナー1の可動ミラー部11のY軸周りの回動により光反射部114で反射した光がスクリーンSの横方向に走査(主走査)される。一方、光スキャナー1の可動ミラー部11のX軸周りの回動により光反射部114で反射した光がスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。
なお、図14中では、ダイクロイックミラー92A、92B、92Cで合成された光を光スキャナー1によって2次元的に走査した後、その光を固定ミラー93で反射させてからスクリーンSに画像を形成するように構成されているが、固定ミラー93を省略し、光スキャナー1によって2次元的に走査された光を直接スクリーンSに照射してもよい。
このような画像表示装置9によれば、前述したような光スキャナー1を備えているので、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短くすることができる。
以下に、画像表示装置の応用例について説明する。
<画像表示装置の応用例1>
図15は、本発明の画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。
図15に示すように、画像表示装置9は、携帯用画像表示装置100に適用することができる。
この携帯用画像表示装置100は、手で把持することができる寸法で形成されたケーシング110と、ケーシング110内に内蔵された画像表示装置9とを有している。この携帯用画像表示装置100により、例えば、スクリーンや、デスク上等の所定の面に、所定の画像を表示することができる。
また、携帯用画像表示装置100は、所定の情報を表示するディスプレイ120と、キーパット130と、オーディオポート140と、コントロールボタン150と、カードスロット160と、AVポート170とを有している。
なお、携帯用画像表示装置100は、通話機能、GSP受信機能等の他の機能を備えていてもよい。
<画像表示装置の応用例2>
図16は、本発明の画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。
図16に示すように、画像表示装置9は、ヘッドアップディスプレイシステム200に適用することができる。
このヘッドアップディスプレイシステム200では、画像表示装置9は、自動車のダッシュボードに、ヘッドアップディスプレイ210を構成するよう搭載されている。このヘッドアップディスプレイ210により、フロントガラス220に、例えば、目的地までの案内表示等の所定の画像を表示することができる。
なお、ヘッドアップディスプレイシステム200は、自動車に限らず、例えば、航空機、船舶等にも適用することができる。
<画像表示装置の応用例3>
図17は、本発明の画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
図17に示すように、画像表示装置9は、ヘッドマウントディスプレイ300に適用することができる。
すなわち、ヘッドマウントディスプレイ300は、眼鏡310と、眼鏡310に搭載された画像表示装置9とを有している。そして、画像表示装置9により、眼鏡310の本来レンズである部位に設けられた表示部320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に画像表示装置9からの情報を上乗せして使用することができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つ画像表示装置9を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
以上、本発明の光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の光学デバイス、光スキャナーおよび画像表示装置では、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、第1軸部が2つ(1対)設けられている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、第1軸部が4つ(2対)以上設けられていてもよい。
また、前述した実施形態では、第2軸部が4つ(2対)設けられている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、第2軸部が2つ(1対)または6つ(3対)以上であってもよい。
また、前述した実施形態では、平面視にて光反射板が第1軸部全体を覆う場合を例に説明したが、平面視にて光反射板が第1軸部の少なくとも一部(可動ミラー部の基部側の端部)が覆われていれば、前述したような光学デバイスの小型化、光反射板の大面積化、光反射板の動撓みの防止、第1軸部の基部側の端部による迷光の防止等の効果を奏することができる。
また、前述した実施形態では、SOI基板を加工することにより光反射板およびスペーサーを形成した場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、光反射板およびスペーサーを別々の基板から形成してもよいし、シリコン基板、ガラス基板等の単一材料の基板を加工して光反射板およびスペーサーを一体で形成してもよい。
また、光反射板と基部との間のスペーサーは、ハンダボールであってもよい。この場合、例えば、光反射板および基部のスペーサー側の面にそれぞれ金属膜を形成しておき、これらの金属膜同士をハンダボールを介して接合すればよい。
また、前述した実施形態では、本発明の光学デバイスを光スキャナーに適用した場合を例に説明したが、これに限定されず、本発明の光学デバイスは、例えば、光スイッチ、光アッテネータ等の他の光学デバイスにも適用可能である。
また、前述した実施形態では、駆動力を枠体部のみに直接印加する場合を例に説明したが、枠体部および可動部のそれぞれに駆動力を直接印加して、光反射板を第1の軸周りおよび第2の軸周りに揺動させてもよい。このような場合であっても、枠体部から第1軸部を介して可動部に伝達される不要振動による光反射板の不要振動を防止または抑制するという効果を奏し得る。
また、前述した実施形態では、光反射板が平面視において第1の軸に対して非対称な形状をなしている場合を例に説明したが、平面視において光反射板の重心が第1のY軸に対してずれていれば、光反射板が平面視において第1の軸に対して対称な形状をなしていてもよい。この場合、例えば、光反射板の平面視における一方側の部分と他方側の部分とで厚さや構成材料を異ならせたり、光反射板の平面視における一方側の部分の板面に錘を付加したり凹部を設けたりすればよい。
1‥‥光スキャナー 1A‥‥光スキャナー 1B‥‥光スキャナー 1C‥‥光スキャナー 1D‥‥光スキャナー 4‥‥電圧印加部 4D‥‥電圧印加部 7‥‥制御部 9‥‥画像表示装置 11‥‥可動ミラー部 12a‥‥軸部 12b‥‥軸部 13‥‥枠体部 13D‥‥枠体部 14a‥‥軸部 14b‥‥軸部 14c‥‥軸部 14d‥‥軸部 14e‥‥軸部 14f‥‥軸部 14g‥‥軸部 14h‥‥軸部 15‥‥支持部 15D‥‥支持部 21‥‥永久磁石 21C‥‥永久磁石 31‥‥コイル 31C‥‥コイル 32‥‥磁心 33a‥‥圧電素子 33b‥‥圧電素子 33c‥‥圧電素子 33d‥‥圧電素子 41‥‥第1の電圧発生部 41D‥‥第1の電圧発生部 42‥‥第2の電圧発生部 42D‥‥第2の電圧発生部 43‥‥電圧重畳部 43D‥‥電圧重畳部 43a‥‥加算器 43b‥‥加算器 43c‥‥加算器 43d‥‥加算器 51‥‥歪検出素子 52‥‥歪検出素子 91‥‥光源装置 92A‥‥ダイクロイックミラー 92B‥‥ダイクロイックミラー 92C‥‥ダイクロイックミラー 93‥‥固定ミラー 100‥‥携帯用画像表示装置 110‥‥ケーシング 111‥‥基部 112‥‥スペーサー 112A‥‥スペーサー 113‥‥光反射板 113A‥‥光反射板 113B‥‥光反射板 114‥‥光反射部 115‥‥硬質層 120‥‥ディスプレイ 130‥‥キーパット 140‥‥オーディオポート 150‥‥コントロールボタン 160‥‥カードスロット 170‥‥ポート 200‥‥ヘッドアップディスプレイシステム 210‥‥ヘッドアップディスプレイ 220‥‥フロントガラス 300‥‥ヘッドマウントディスプレイ 310‥‥眼鏡 320‥‥表示部 911‥‥赤色光源装置 912‥‥青色光源装置 913‥‥緑色光源装置 G‥‥重心 L‥‥距離 P‥‥交点 S‥‥スクリーン θ‥‥傾斜角
本実施形態では、永久磁石21は、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に延在する長手形状(棒状)をなす。そして、永久磁石21は、その長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石21は、一端部をS極とし、他端部をN極とするように磁化されている。
また、永久磁石21は、平面視にて、X軸とY軸との交点を中心として対称となるように設けられている。
なお、本実施形態では、枠体部13に1つの永久磁石を設置した場合を例に説明するが、これに限定されず、例えば、枠体部13に2つの永久磁石を設置してもよい。この場合、例えば、長尺状をなす2つの永久磁石を、平面視にて基部111を介して互いに対向するとともに、互いに平行となるように、枠体部13に設置すればよい。
このような永久磁石21としては、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石等を好適に用いることができる。このような永久磁石21は、磁性体を着磁したものであり、例えば、着磁前の硬磁性体を枠体部13に設置した後に着磁することにより形成される。既に着磁がなされた永久磁石21を枠体部13に設置しようとすると、外部や他の部品の磁界の影響により、永久磁石21を所望の位置に設置できない場合があるからである。

Claims (14)

  1. 第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
    前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
    前記可動部と前記枠体部とを接続する第1軸部と、
    前記可動部に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、を備え、
    前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心が前記第1の軸に対してずれていることを特徴とする光学デバイス。
  2. 前記光反射板は、前記平面視において、前記第1の軸に対して非対称な形状をなしている請求項1に記載の光学デバイス。
  3. 前記光反射板は、前記平面視において、前記第2の軸に対して対称な形状をなしている請求項2に記載の光学デバイス。
  4. 前記枠体部は、前記平面視において、前記第1の軸および前記第2の軸のそれぞれに対して対称な形状をなしている請求項2または3に記載の光学デバイス。
  5. 前記第1軸部に配置され、前記第1軸部の変形を検出する第1歪検出素子を備え、
    前記光反射板は、前記平面視において、前記第1歪検出素子を覆っている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  6. 固定部と、
    前記枠体部と前記固定部とを接続する第2軸部と、
    前記第2軸部に配置され、前記第2軸部の変形を検出する第2歪検出素子を備え、
    前記光反射板は、前記平面視において、前記第2歪検出素子を覆っている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  7. 前記枠体部に配置された永久磁石と、
    前記枠体部に対向して配置されたコイルと、
    前記コイルに電圧を印加する電圧印加部と、を備え、
    前記電圧印加部が前記コイルに電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の軸周りおよび前記第2の軸周りに揺動させる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  8. 前記枠体部に配置されたコイルと、
    前記コイルに作用する磁界を発生する永久磁石と、
    前記コイルに電圧を印加する電圧印加部と、を備え、
    前記電圧印加部が前記コイルに電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1
    の軸周りおよび前記第2の軸周りに揺動させる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  9. 前記第2軸部に設けられた圧電素子と、
    前記圧電素子に電圧を印加する電圧印加部と、を備え、
    前記電圧印加部が前記圧電素子に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の軸周りおよび前記第2の軸周りに揺動させる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  10. 前記電圧印加部は、第1周波数の第1の電圧を発生させる第1電圧発生部と、前記第1周波数と周波数の異なる第2周波数の第2の電圧を発生させる第2電圧発生部と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを重畳する電圧重畳部とを有し、
    前記可動部を、前記第1周波数で前記第1の軸周りに揺動させるとともに、前記第2周波数で前記第2の軸周りに揺動させる請求項7ないし9のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  11. 前記可動部と前記光反射板とを連結するスペーサーを備え、
    前記光反射板は、前記可動部に対して前記光反射板の厚さ方向に離間している請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  12. 前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心と前記スペーサーが重ならない請求項11に記載の光学デバイス。
  13. 第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
    前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
    前記可動部と前記枠体部とを接続する第1軸部と、
    前記可動部に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、を備え、
    前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心が前記第1の軸に対してずれていることを特徴とする光スキャナー。
  14. 第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
    前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
    前記可動部と前記枠体部とを接続する第1軸部と、
    前記可動部に固定され、かつ、光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、を備え、
    前記光反射板の厚さ方向から見た平面視において、前記光反射板の重心が前記第1の軸に対してずれていることを特徴とする画像表示装置。
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