JP2014191009A - アクチュエーター、光スキャナーおよび画像表示装置 - Google Patents

アクチュエーター、光スキャナーおよび画像表示装置 Download PDF

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恵弥 水野
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Abstract

【課題】光反射板とスペーサーとの必要な接合強度を確保しつつ、小型化を図ることができるアクチュエーターおよび光スキャナーを提供すること、また、かかる光スキャナーを備える画像表示装置を提供すること。
【解決手段】光スキャナー1は、Y軸周りに揺動可能な基部111と、Y軸に交差するX軸周りに揺動可能な枠体部13と、基部111と枠体部13とを接続し、基部111を枠体部13に対してY軸周りに揺動可能に支持する第1軸部と、枠体部13をX軸周りに揺動可能に支持する第2軸部と、光反射性を有する光反射部114が設けられた光反射板113と、基部111から基部111の厚さ方向に第1軸部または第2軸部よりも突出し、かつ、光反射板113に接合されたスペーサー112とを備え、スペーサー112の光反射板113側の端面の幅は、スペーサー112の基部111側の端面の幅よりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエーター、光スキャナーおよび画像表示装置に関するものである。
アクチュエーターとして、例えば、プロジェクター等に用いられ、2次元的に光を走査する光スキャナーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に係るアクチュエーターは、枠状の固定部と、固定部の内側に1対の外側トーションバーを介して回動可能に支持された枠状の外側可動板と、外側可動板の内側に外側トーションバーと軸方向が直交する内側トーションバーを介して回動可能に支持された内側可動板(光反射板)とを有する。
ここで、内側可動板の面積を大きくするため、内側可動板は、内側トーションバーと別体で形成され、内側トーションバーの中央部に形成された凸状部(スペーサー)の先端に接合されている。
しかし、特許文献1に係るアクチュエーターでは、内側トーションバーの凸状部の幅が一定であるため、凸状部と内側可動板との必要な接合強度を確保しようと、凸状部の幅を大きくすると、その分内側トーションバーのトーションバーとして機能する部分が外側に位置することとなり、その結果、アクチュエーターの大型化を招くという問題があった。
特開2008−310043号公報
本発明の目的は、光反射板とスペーサーとの必要な接合強度を確保しつつ、小型化を図ることができるアクチュエーターおよび光スキャナーを提供すること、また、かかる光スキャナーを備える画像表示装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエーターは、第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
前記可動部と前記枠体部とを接続し、前記可動部を前記枠体部に対して前記第1の軸周りに揺動可能に支持する第1軸部と、
前記枠体部を前記第2の軸周りに揺動可能に支持する第2軸部と、
光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、
前記可動部から前記可動部の厚さ方向に前記第1軸部または前記第2軸部よりも突出し、かつ、前記光反射板に接合されたスペーサーと、を備え、
前記スペーサーの前記光反射板側の端面の幅は、前記スペーサーの前記可動部側の端面の幅よりも大きいことを特徴とする。
このようなアクチュエーターによれば、スペーサーと光反射板との必要な接合強度を確保しつつ、可動部の小型化、ひいては、アクチュエーターの小型化を図ることができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記スペーサーの前記光反射板側の端面には、凹部が形成されていることが好ましい。
これにより、スペーサーと光反射板とを接着剤により接合した場合、その接着剤の一部がスペーサーに形成された凹部に進入し、スペーサーと光反射板との接合強度を高めることができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記凹部の幅は、前記可動部側から前記光反射板側に向けて漸次増加していることが好ましい。
これにより、凹部を設けることによるスペーサーの機械的強度の低下を小さくすることができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記可動部は、前記第1軸部および前記第2軸部と一体的にシリコンで構成され、
前記スペーサーは、シリコンで構成され、前記可動部にシリコン酸化膜を介して接合されていることが好ましい。
これにより、SOI基板を加工することにより、簡単かつ高精度に、スペーサーを形成することができる。また、スペーサーと可動部との接合強度を強固なものとすることができる。そのため、スペーサーの可動部側の端部および可動部の幅を小さくすることができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記スペーサーの幅は、前記可動部側の端面から前記光反射板側の端面に向けて漸次増加していることが好ましい。
このようなスペーサーは、エッチングにより簡単かつ高精度に形成することができる。
本発明の光スキャナーは、第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
前記可動部と前記枠体部とを接続し、前記可動部を前記枠体部に対して前記第1の軸周りに揺動可能に支持する第1軸部と、
前記枠体部を前記第2の軸周りに揺動可能に支持する第2軸部と、
光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、
前記可動部から前記可動部の厚さ方向に前記第1軸部または前記第2軸部よりも突出し、かつ、前記光反射板に接合されたスペーサーと、を備え、
前記スペーサーの前記光反射板側の端面の幅は、前記スペーサーの前記可動部側の端面の幅よりも大きいことを特徴とする。
このような光スキャナーによれば、スペーサーと光反射板との必要な接合強度を確保しつつ、可動部の小型化、ひいては、アクチュエーターの小型化を図ることができる。
本発明の画像表示装置は、本発明の光スキャナーと、
前記光スキャナーに走査される光を出射する光源と、を備えることを特徴とする。
このような画像表示装置によれば、光スキャナーの小型化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る光スキャナー(アクチュエーター)を示す平面図である。 図1に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 図1に示す光スキャナーが備える駆動手段の電圧印加部を説明するためのブロック図である。 図3に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る光スキャナー(アクチュエーター)を示す平面図である。 図5に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 本発明の第3実施形態に係る光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 本発明の画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。 本発明の画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。 本発明の画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。 本発明の画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
以下、本発明のアクチュエーター、光スキャナーおよび画像表示装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態では、本発明のアクチュエーターを光スキャナーに適用した場合について代表的に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る光スキャナー(アクチュエーター)を示す平面図、図2は、図1に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。また、図3は、図1に示す光スキャナーが備える駆動手段の電圧印加部を説明するためのブロック図、図4は、図3に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1および図2に示すように、光スキャナー1は、可動ミラー部11と、1対の軸部12a、12b(第1軸部)と、枠体部13と、2対の軸部14a、14b、14c、14d(第2軸部)と、支持部15と、永久磁石21a、21bと、コイル31と、磁心32と、電圧印加部4とを備える。
ここで、可動ミラー部11および1対の軸部12a、12bは、Y軸(第1の軸)周りに揺動(往復回動)する第1の振動系を構成する。また、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12b、枠体部13、2対の軸部14a、14b、14c、14dおよび永久磁石21a、21bは、X軸(第2の軸)周りに揺動(往復回動)する第2の振動系を構成する。
また、永久磁石21a、21b、コイル31および電圧印加部4は、前述した第1の振動系および第2の振動系を駆動(すなわち、可動ミラー部11をX軸およびY軸周りに揺動)させる駆動手段を構成する。
以下、光スキャナー1の各部を順次詳細に説明する。
可動ミラー部11は、基部111(可動部)と、スペーサー112を介して基部111に固定された光反射板113とを有する。
光反射板113の上面(一方の面)には、光反射性を有する光反射部114が設けられている。なお、光反射板113は可視光に対して透明性を有しているガラスで形成されていてもよい。また、光反射部114は、少しでも光を反射させることができればよい。例えば、上述のガラス部材の表面についても表面反射があるため、これを光反射部とみなすことができる。
この光反射板113は、軸部12a、12bに対して厚さ方向に離間するとともに、厚さ方向からみたときに(以下、「平面視」ともいう)軸部12a、12bと重なって設けられている。
そのため、軸部12aと軸部12bとの間の距離を短くしつつ、光反射板113の板面の面積を大きくすることができる。また、軸部12aと軸部12bとの間の距離を短くすることができることから、枠体部13の小型化を図ることができる。さらに、枠体部13の小型化を図ることができることから、軸部14a、14bと軸部14c、14dとの間の距離を短くすることができる。
このようなことから、光反射板113の板面の面積を大きくしても、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
また、光反射板113が軸部12a、12bに対して厚さ方向に離間して設けられているので、すなわち、軸部12a、12bが光反射板113の側面に直接接続されていないので、光反射板113の回動時に、軸部12a、12bの捩れ変形による応力が光反射板113に及ぶのを防止または抑制することができ、その結果、光反射板113の撓みを低減することができる。
本実施形態では、光反射板113は、平面視にて、円形をなしている。なお、光反射板113の平面視形状は、これに限定されず、例えば、楕円形、四角形等の多角形であってもよい。また、光反射板113の大きさも、図示のものに限定されず、必要に応じて適宜設定することができる。
このような光反射板113の下面(他方の面)には、硬質層115が設けられている。
硬質層115は、光反射板113本体の構成材料よりも硬質な材料で構成されている。これにより、光反射板113の剛性を高めることができる。そのため、光反射板113の揺動時における撓みを防止または抑制することができる。また、光反射板113の厚さを薄くし、光反射板113のX軸およびY軸周りの揺動時における慣性モーメントを小さくすることができる。
このような硬質層115の構成材料としては、光反射板113本体の構成材料よりも硬質な材料であれば、特に限定されず、例えば、ダイヤモンド、カーボンナイトライド膜、水晶、サファイヤ、タンタル酸リチウム、ニオブ酸カリウム等を用いることができるが、特に、ダイヤモンドを用いるのが好ましい。
硬質層115の厚さ(平均)は、特に限定されないが、1〜10μm程度であるのが好ましく、1〜5μm程度であるのがさらに好ましい。
また、硬質層115は、単層で構成されていてもよいし、複数の層の積層体で構成されていてもよい。なお、硬質層115は、必要に応じて設けられるものであり、省略することもできる。
このような硬質層115の形成には、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射、シート状部材の接合等を用いることができる。
また、光反射板113の下面は、スペーサー112を介して基部111に固定されている。これにより、軸部12a、12b、枠体部13および軸部14a、14b、14c、14dとの接触を防止しつつ、光反射板113をY軸周りに揺動させることができる。
また、基部111は、それぞれ、平面視にて、光反射板113の外周に対して内側に位置している。また、基部111の平面視での面積は、基部111がスペーサー112を介して光反射板113を支持することができれば、できるだけ小さいのが好ましい。これにより、光反射板113の板面の面積を大きくしつつ、軸部12aと軸部12bとの間の距離を小さくすることができる。
枠体部13は、枠状をなし、前述した可動ミラー部11の基部111を囲んで設けられている。言い換えると、可動ミラー部11の基部111は、枠状をなす枠体部13の内側に設けられている。
そして、枠体部13は、軸部14a、14b、14c、14dを介して支持部15に支持されている。また、可動ミラー部11の基部111は、軸部12a、12bを介して枠体部13に支持されている。
また、枠体部13は、Y軸に沿った方向での長さがX軸に沿った方向での長さよりも長くなっている。すなわち、Y軸に沿った方向における枠体部13の長さをaとし、X軸に沿った方向における枠体部13の長さをbとしたとき、a>bなる関係を満たす。これにより、軸部12a、12bに必要な長さを確保しつつ、X軸に沿った方向における光スキャナー1の長さを小さくすることができる。
また、枠体部13は、平面視にて、可動ミラー部11の基部111および1対の軸部12a、12bからなる構造体の外形に沿った形状をなしている。これにより、可動ミラー部11および1対の軸部12a、12bで構成された第1の振動系の振動、すなわち、可動ミラー部11のY軸周りの揺動を許容しつつ、枠体部13の小型化を図ることができる。
なお、枠体部13の形状は、枠状であれば、図示のものに限定されない。
軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、弾性変形可能である。
そして、軸部12a、12bは、可動ミラー部11をY軸(第1の軸)周りに回動(揺動)可能とするように、可動ミラー部11の基部111と枠体部13を連結している。また、軸部14a、14b、14c、14dは、枠体部13をY軸に直交するX軸(第2の軸)周りに回動(揺動)可能とするように、枠体部13と支持部15を連結している。
軸部12a、12bは、可動ミラー部11の基部111を介して互いに対向するように配置されている。また、軸部12a、12bは、それぞれ、Y軸に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、軸部12a、12bは、それぞれ、一端部が基部111に接続され、他端部が枠体部13に接続されている。また、軸部12a、12bは、それぞれ、中心軸がY軸に一致するように配置されている。
このような軸部12a、12bは、それぞれ、可動ミラー部11のY軸周りの揺動に伴って捩れ変形する。
軸部14a、14bおよび軸部14c、14dは、枠体部13を介して互いに対向するように配置されている。また、軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、X軸に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、一端部が枠体部13に接続され、他端部が支持部15に接続されている。また、軸部14a、14bは、X軸を介して互いに対向するように配置され、同様に、軸部14c、14dは、X軸を介して互いに対向するように配置されている。
このような軸部14a、14b、14c、14dは、枠体部13のX軸周りの揺動に伴って、軸部14a、14b全体および軸部14c、14d全体がそれぞれ捩れ変形する。
このように、可動ミラー部11をY軸周りに揺動可能とするとともに、枠体部13をX軸周りに揺動可能とすることにより、可動ミラー部11を互いに直交するX軸およびY軸の2軸周りに揺動(回動)させることができる。
なお、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの形状は、それぞれ、前述したものに限定されず、例えば、途中の少なくとも1箇所に屈曲または湾曲した部分や分岐した部分を有していてもよい。
前述したような基部111、スペーサー112、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15は、第1のSi層(デバイス層)と、SiO層(ボックス層)と、第2のSi層(ハンドル層)とがこの順に積層したSOI基板をエッチングすることにより形成されている。すなわち、基部111は、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dと一体的にシリコンで構成されている。これにより、第1の振動系および第2の振動系の振動特性を優れたものとすることができる。また、SOI基板は、エッチングにより微細な加工が可能であるため、SOI基板を用いて基部111、スペーサー112、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15を形成することにより、これらの寸法精度を優れたものとすることができ、また、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
そして、基部111、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、SOI基板の第1のSi層で構成されている。これにより、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの弾性を優れたものとすることができる。また、基部111がY軸周りに回動する際に枠体部13に接触するのを防止することができる。
また、スペーサー112は、SOI基板の第2のSi層(ハンドル層)で構成され、基部111にシリコン酸化膜118(SiO層)を介して接合されている。これにより、SOI基板を加工することにより、簡単かつ高精度に、スペーサー112を形成することができる。また、スペーサー112と基部111との接合強度を強固なものとすることができる。そのため、スペーサー112の基部111側の端部(端面)および基部111の幅を小さくすることができる。なお、スペーサー112は、SOI基板のSiO2層および第2のSi層からなる積層体で構成されているということもできる。
このようなスペーサー112は、基部111から基部111の厚さ方向に軸部12a、12bまたは軸部14a、14b、14c、14dよりも突出し、かつ、先端面116に光反射板113が接合されている。これにより、光反射板113を軸部12a、12bに対して厚さ方向に離間させることができる。
特に、スペーサー112の光反射板113側の端部(端面)の幅W3は、スペーサー112の基部111側の端部(端面)の幅W2よりも大きい。このような形状をなすスペーサー112は、スペーサー112の基部111側の端部の幅W2を小さくしつつ、スペーサー112の光反射板113側の端部の幅W3を大きくして、スペーサー112と光反射板113との接合面積(スペーサー112の先端面116(接合面))を大きくすることができる。
そのため、スペーサー112と光反射板113との必要な接合強度を確保しつつ、基部111の小型化、ひいては、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
ここで、スペーサー112の基部111側の端部の幅W2を小さくすることができるのは、前述したようにシリコン酸化膜118を介した基部111とスペーサー112との強固な接合により、基部111とスペーサー112との必要な接合強度が確保されていることによる。
また、スペーサー112の基部111側の端部の幅W2を小さくすることによって、基部111の幅W1を小さくすることができ、その分第1軸部12a、12bを内側に配置することができる。その結果、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、基部111の幅W1は、スペーサー112の基部111側の端部の幅W2よりも若干大きいが、スペーサー112の光反射板113側の端部の幅W3よりも小さい。また、端部(端面)の幅とは、端部(端面)の最外形の幅である。例えば、端部(端面)の内側に凹部が形成されていた場合にも、凹部によって端部(端面)の内側に形成された外形線を考慮せず、最外形の幅を端部(端面)の幅とする。
また、本実施形態では、スペーサー112の幅は、基部111側から光反射板113側に向けて漸次増加している。特に、図示では、スペーサー112の幅は、基部111側から光反射板113側に向けて連続的に増加している。このようなスペーサー112は、エッチングにより簡単かつ高精度に形成することができる。
かかるエッチングには、ウェットエッチング、ドライエッチングの双方を用いることができるが、シリコンの結晶面の方向に関係なく、所望の形状のスペーサー112を形成することができることから、ドライエッチングを用いることが好ましい。
ドライエッチングとしては、特に限定されないが、例えば、Si高速エッチング法(例えば、特開2002−93776号公報参照)、ボッシュプロセス法(例えば、米国特許5501893号参照)、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)、ICP(Inductively Coupled Plasma)等が挙げられるが、ボッシュプロセス法を用いることが好ましい。
このようなドライエッチングによりSOI基板の第2のSi層の不要部位を除去してスペーサー112を形成する。その際、第2のSi層をSiO層と反対側からエッチングを行い、SiO層をエッチング停止層として用いることができ、また、SiO層の不要部位は、ウェットエッチングにより除去することができる。また、スペーサー112の傾斜した側面は、ボッシュプロセスの各工程のエッチング条件を調整することによって形成してもよいし、オーバーエッチング(サイドエッチング)を利用して形成してもよい。
このようなスペーサー112の先端面(光反射板113側の端面)は、例えば、接着剤、ろう材等の接合材(図示せず)により光反射板113に接合されている。また、光反射板113がガラスの場合、光反射板113とスペーサー112とを陽極接合によって接合することも可能である。なお、光反射板113に対するスペーサー112の接合(設置)は、枠体部13に対する永久磁石21a、21bの接合(設置)後に行われる。
また、枠体部13および支持部15は、それぞれ、SOI基板の第1のSi層、SiO層および第2のSi層からなる積層体で構成されている。これにより、枠体部13および支持部15の剛性を優れたものとすることができる。また、枠体部13のSiO層および第2のSi層は、リブ131を構成する。
このようにSOI基板のデバイス層を用いて形成された基部111のハンドル層側(枠体部13および支持部15が突出する側)には、光反射板113が設けられている。これにより、基部111、枠体部13、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dを含む構造体の光反射板113とは反対側の面を平坦な面とすることができる。そのため、枠体部13に対する永久磁石21a、21bの設置の際、および、スペーサー112に対する光反射板113の設置の際に、簡単な構成の治具を用いて枠体部13および基部111を支持することができる。
また、枠体部13に光反射板113側(上側)に突出するリブ131が形成されているので、枠体部13の剛性を高めることができる。また、リブ131が光反射板113側に突出しているので、枠体部13の光反射板113とは反対側の面と、基部111の光反射板113とは反対側の面とを同一面に沿って形成することができる。そのため、枠体部13に対する永久磁石21a、21bの設置の際、および、スペーサー112に対する光反射板113の設置の際に、簡単な構成の治具を用いて枠体部13および基部111を支持することができる。
また、支持部15の上面には、反射防止処理が施されているのが好ましい。これにより、支持部15に照射された不要光が迷光となるのを防止することができる。
かかる反射防止処理としては、特に限定されないが、例えば、反射防止膜(誘電体多層膜)の形成、粗面化処理、黒色処理等が挙げられる。
前述した枠体部13の上面(光反射板113側の面)には、永久磁石21a、21bが接合・固定されている。これにより、枠体部13に対する永久磁石21a、21bの設置、および、基部111に対する光反射板113の設置を容易なものとすることができる。また、永久磁石21a、21bが枠体部13の光反射板113と反対側の面に固定されている場合と比較して、例えば、図2における光スキャナー1の上下方向長さを短くすることが可能なので、光スキャナーの小型化(低背化)を図ることができる。
永久磁石21a、21bと枠体部13との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、接着剤を用いた接合方法を用いることができる。
本実施形態では、永久磁石21a、21bは、枠体部13のリブ131の頂面(上面)に固定されている。これにより、リブ131がスペーサーとしても機能し、基部111が永久磁石21a、21bに接触するのを防止しつつ、可動ミラー部11をY軸周りに揺動させることができる。
また、永久磁石21a、21bは、平面視にて、可動ミラー部11のスペーサー112に重ならないように設けられている。これにより、光反射板113を揺動させることができる。
また、1対の永久磁石21a、21bは、スペーサー112を介して対向している。これにより、枠体部13を第2の軸周りに円滑に揺動させることができる。
永久磁石21a、21bは、それぞれ、平面視にて、一方の磁極と他方の磁極とがX軸を挟んで配置されるとともに、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に磁化されている。
本実施形態では、永久磁石21a、21bは、それぞれ、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に延在する長手形状(棒状)をなす。そして、永久磁石21a、21bは、それぞれ、長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石21a、21bは、それぞれ、一端部をS極とし、他端部をN極とするように磁化されている。
また、平面視にて、永久磁石21aの一方(図1にて上側)の端部(N極)がY軸上に配置されている。同様に、永久磁石21bの一方(図1にて下側)の端部(S極)がY軸上に配置されている。これにより、光反射板113をX軸周りに円滑に揺動させることができる。
また、永久磁石21a、21bは、平面視にて、X軸とY軸との交点を中心として対称(点対称)となるように設けられている。
X軸に対する永久磁石21a、21bの磁化の方向(延在方向)の傾斜角θは、それぞれ、特に限定されないが、30°以上60°以下であるのが好ましく、45°以上60°以下であることがより好ましく、45°であるのがさらに好ましい。このように永久磁石21a、21bを設けることで、円滑かつ確実に可動ミラー部11をX軸の周りに回動させることができる。
これに対し、傾斜角θが前記下限値未満であると、電圧印加部4によりコイル31に印加される電圧の強さ等の諸条件によっては、可動ミラー部11を十分にX軸周りに回動させることができない場合がある。一方、傾斜角θが前記上限値を超えると、諸条件によっては、可動ミラー部11を十分にY軸周りに回動させることができない場合がある。
このような永久磁石21a、21bとしては、それぞれ、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石等を好適に用いることができる。このような永久磁石21a、21bは、それぞれ、硬磁性体を着磁したものであり、例えば、着磁前の硬磁性体を枠体部13に設置した後に着磁することにより形成される。既に着磁がなされた永久磁石21a、21bを枠体部13に設置しようとすると、永久磁石21a、21b同士の磁界や、外部の磁界の影響により、永久磁石21a、21bを所望の位置に設置できない場合があるからである。
永久磁石21a、21bの直下には、コイル31が設けられている。すなわち、枠体部13の下面に対向するように、コイル31が設けられている。これにより、コイル31から発生する磁界を効率的に永久磁石21a、21bに作用させることができる。これにより、光スキャナー1の省電力化および小型化を図ることができる。
本実施形態では、コイル31は、磁心32に巻回されて設けられている。これにより、コイル31で発生した磁界を効率的に永久磁石21a、21bに作用させることができる。なお、磁心32は、省略してもよい。
このようなコイル31は、電圧印加部4に電気的に接続されている。
そして、電圧印加部4によりコイル31に電圧が印加されることで、コイル31からX軸およびY軸に直交する磁束を有する磁界が発生する。
電圧印加部4は、図3に示すように、可動ミラー部11をY軸周りに回動させるための第1の電圧V1を発生させる第1の電圧発生部41と、可動ミラー部11をX軸周りに回動させるための第2の電圧V2を発生させる第2の電圧発生部42と、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳する電圧重畳部43とを備え、電圧重畳部43で重畳した電圧をコイル31に印加する。
第1の電圧発生部41は、図4(a)に示すように、周期T1で周期的に変化する第1の電圧V1(水平走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第1の電圧発生部41は、第1周波数(1/T1)の第1の電圧V1を発生させるものである。
第1の電圧V1は、正弦波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1は効果的に光を主走査することができる。なお、第1の電圧V1の波形は、これに限定されない。
また、第1周波数(1/T1)は、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。
本実施形態では、第1周波数は、可動ミラー部11および1対の軸部12a、12bで構成される第1の振動系(捩り振動系)の捩り共振周波数(f1)と等しくなるように設定されている。つまり、第1の振動系は、その捩り共振周波数f1が水平走査に適した周波数になるように設計(製造)されている。これにより、可動ミラー部11のY軸周りの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧発生部42は、図4(b)に示すように、周期T1と異なる周期T2で周期的に変化する第2の電圧V2(垂直走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第2の電圧発生部42は、第2周波数(1/T2)の第2の電圧V2を発生させるものである。
第2の電圧V2は、鋸波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1は効果的に光を垂直走査(副走査)することができる。なお、第2の電圧V2の波形は、これに限定されない。
第2周波数(1/T2)は、第1周波数(1/T1)と異なり、かつ、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、30〜120Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。このように、第2の電圧V2の周波数を60Hz程度とし、前述したように第1の電圧V1の周波数を10〜40kHzとすることで、ディスプレイでの描画に適した周波数で、可動ミラー部11を互いに直交する2軸(X軸およびY軸)のそれぞれの軸周りに回動させることができる。ただし、可動ミラー部11をX軸およびY軸のそれぞれの軸周りに回動させることができれば、第1の電圧V1の周波数と第2の電圧V2の周波数との組み合わせは、特に限定されない。
本実施形態では、第2の電圧V2の周波数は、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12b、枠体部13、2対の軸部14a、14b、14c、14dおよび永久磁石21a、21bで構成された第2の振動系(捩り振動系)の捩り共振周波数(共振周波数)と異なる周波数となるように調整されている。
このような第2の電圧V2の周波数(第2周波数)は、第1の電圧V1の周波数(第1周波数)よりも小さいことが好ましい。すなわち、周期T2は、周期T1よりも長いことが好ましい。これにより、より確実かつより円滑に、可動ミラー部11をY軸周りに第1周波数で回動させつつ、X軸周りに第2周波数で回動させることができる。
また、第1の振動系の捩り共振周波数をf1[Hz]とし、第2の振動系の捩り共振周波数をf2[Hz]としたとき、f1とf2とが、f2<f1の関係を満たすことが好ましく、f1≧10f2の関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動ミラー部11を、Y軸周りに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、X軸周りに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。これに対し、f1≦f2とした場合は、第2周波数による第1の振動系の振動が起こる可能性がある。
このような第1の電圧発生部41および第2の電圧発生部42は、それぞれ、制御部7に接続され、この制御部7からの信号に基づき駆動する。このような第1の電圧発生部41および第2の電圧発生部42には、電圧重畳部43が接続されている。
電圧重畳部43は、コイル31に電圧を印加するための加算器43aを備えている。加算器43aは、第1の電圧発生部41から第1の電圧V1を受けるとともに、第2の電圧発生部42から第2の電圧V2を受け、これらの電圧を重畳しコイル31に印加するようになっている。
次に、光スキャナー1の駆動方法について説明する。なお、本実施形態では、前述したように、第1の電圧V1の周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数と等しく設定されており、第2の電圧V2の周波数は、第2の振動系の捩り共振周波数と異なる値に、かつ、第1の電圧V1の周波数よりも小さくなるように設定されている(例えば、第1の電圧V1の周波数が18kHz、第2の電圧V2の周波数が60Hzに設定されている)。
例えば、図4(a)に示すような第1の電圧V1と、図4(b)に示すような第2の電圧V2とを電圧重畳部43にて重畳し、重畳した電圧をコイル31に印加する。
すると、第1の電圧V1によって、永久磁石21a、21bの一端部(N極)をコイル31に引き付けようとするとともに、永久磁石21a、21bの他端部(S極)をコイル31から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界A1」という)と、永久磁石21a、21bの一端部(N極)をコイル31から離間させようとするとともに、永久磁石21a、21bの他端部(S極)をコイル31に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界A2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、図1の平面視において、Y軸を挟んで一方側に永久磁石21aのS極が位置し、他方側に永久磁石21bのN極が位置している。そのため、磁界A1と磁界A2とが交互に切り換わることで、枠体部13にY軸周りの捩り振動成分を有する振動が励振され、その振動に伴って、軸部12a、12bを捩れ変形させつつ、可動ミラー部11が第1の電圧V1の周波数でY軸まわりに回動する。
また、第1の電圧V1の周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数と等しい。そのため、第1の電圧V1によって、効率的に、可動ミラー部11をY軸周りに回動させることができる。すなわち、前述した枠体部13のY軸周りの捩り振動成分を有する振動が小さくても、その振動に伴う可動ミラー部11のY軸周りの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧V2によって、永久磁石21a、21bの一端部(N極)をコイル31に引き付けようとするとともに、永久磁石21a、21bの他端部(S極)をコイル31から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界B1」という)と、永久磁石21a、21bの一端部(N極)をコイル31から離間させようとするとともに、永久磁石21a、21bの他端部(S極)をコイル31に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界B2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、図1の平面視において、X軸を挟んで一方側に永久磁石21a、21bのN極が位置し、他方側に永久磁石21a、21bのS極が位置している。そのため、磁界B1と磁界B2とが交互に切り換わることで、軸部14a、14bおよび軸部14c、14dをそれぞれ捩れ変形させつつ、枠体部13が可動ミラー部11とともに、第2の電圧V2の周波数でX軸周りに回動する。
また、第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数に比べて極めて低く設定されている。また、第2の振動系の捩り共振周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数よりも低く設計されている。そのため、可動ミラー部11が第2の電圧V2の周波数でY軸周りに回動してしまうことを防止することができる。
以上説明したように、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳させた電圧をコイル31に印加することで、可動ミラー部11を、Y軸周りに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、X軸周りに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。これにより、装置の低コスト化および小型化を図るとともに、電磁駆動方式(ムービングマグネット方式)により、可動ミラー部11をX軸およびY軸のそれぞれの軸周りに回動させることができる。また、駆動源を構成する部品(永久磁石およびコイル)の数を少なくすることができるため、簡単かつ小型な構成とすることができる。また、コイル31が光スキャナー1の振動系と離間しているので、かかる振動系に対するコイル31の発熱による悪影響を防止することができる。
以上説明したような第1実施形態に係る光スキャナー1によれば、スペーサー112の幅が基部111側から光反射板113側に向けて広がっているため、スペーサー112と光反射板113との必要な接合強度を確保しつつ、基部111の小型化、ひいては、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る光スキャナー(アクチュエーター)を示す平面図、図6は、図5に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図6中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図5および図6において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の光スキャナーは、光反射板と可動部との間のスペーサーの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態の光スキャナーと同様である。
図5に示すように、第2実施形態の光スキャナー1Aは、前述した第1実施形態の光スキャナー1において、スペーサー112に代えて、スペーサー112Aを備える。
このスペーサー112Aの上面、すなわちスペーサー112Aの光反射板113との先端面116A(接合面)には、凹部117が形成されている。これにより、スペーサー112Aと光反射板113とを接着剤により接合した場合、その接着剤の一部が凹部117に進入し、スペーサー112Aと接着剤との接触面積の増加(アンカー効果)によりスペーサー112Aと光反射板113との接合強度を高めることができる。
また、凹部117の幅は、基部111側から光反射板113側に向けて漸次増加している。言い換えると、凹部117の幅は、スペーサー112Aの先端側から基端側に向けて漸次減少している。これにより、凹部117の深さを深くしても、スペーサー112Aの肉厚を確保し、凹部117を設けることによるスペーサー112Aの機械的強度の低下を小さくすることができる。また、このような形状の凹部117は、エッチング、レーザー加工等により簡単かつ高精度に形成することができる。
また、凹部117は、平面視で、円形をなし、その中心がX軸およびY軸の交点と一致している。なお、凹部117の平面視形状は、これに限定されず、例えば、三角形、四角形等の多角形、楕円形、スリット状等であってもよい。また、凹部117の一部がスペーサー112Aの側面に開放していてもよい。また、先端面116Aには、複数の凹部が形成されていてもよい。
以上説明したような第2実施形態の光スキャナー1Aによっても、スペーサー112Aと光反射板113との必要な接合強度を確保しつつ、基部111の小型化、ひいては、光スキャナー1Aの小型化を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図7中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図7において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の光スキャナーは、光反射板と可動部との間のスペーサーの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態の光スキャナーと同様である。
図7に示すように、第3実施形態の光スキャナー1Bは、前述した第1実施形態の光スキャナー1において、スペーサー112に代えて、スペーサー112Bを備える。
このスペーサー112Bの幅は、スペーサー112Bの基部111側から光反射板113側に向けて段階的に(本実施形態では1段階)増加している。なお、スペーサー112Bの幅は、スペーサー112Bの基部111側から光反射板113側に向けて2段階以上で段階的に増加していてもよい。
以上説明したような第3実施形態の光スキャナー1Bによっても、スペーサー112Bと光反射板113との必要な接合強度を確保しつつ、基部111の小型化、ひいては、光スキャナー1Aの小型化を図ることができる。
以上説明したような光スキャナーは、例えば、プロジェクター、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のようなイメージング用ディスプレイ等の画像表示装置が備える光スキャナーに好適に適用することができる。このような画像表示装置によれば、光スキャナーの小型化を図ることができるため、設計の自由度を高めることができる。
<画像表示装置の実施形態>
図8は、本発明の画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。
本実施形態では、画像表示装置の一例として、光スキャナー1をイメージング用ディスプレイの光スキャナーとして用いた場合を説明する。なお、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また、X軸がスクリーンSの横方向と平行であり、Y軸がスクリーンSの縦方向と平行である。
画像表示装置(プロジェクター)9は、レーザー等の光を照出する光源装置(光源)91と、複数のダイクロイックミラー92A、92B、92Cと、光スキャナー1とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
各ダイクロイックミラー92A、92B、92Cは、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このような画像表示装置9は、図示しないホストコンピューターからの画像情報に基づいて、光源装置91(赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92A、92B、92Cでそれぞれ合成し、この合成された光が光スキャナー1によって2次元走査され、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
2次元走査の際、光スキャナー1の可動ミラー部11のY軸周りの回動により光反射部114で反射した光がスクリーンSの横方向に走査(主走査)される。一方、光スキャナー1の可動ミラー部11のX軸周りの回動により光反射部114で反射した光がスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。
なお、図8中では、ダイクロイックミラー92A、92B、92Cで合成された光を光スキャナー1によって2次元的に走査した後、その光を固定ミラー93で反射させてからスクリーンSに画像を形成するように構成されているが、固定ミラー93を省略し、光スキャナー1によって2次元的に走査された光を直接スクリーンSに照射してもよい。
以下に、画像表示装置の応用例について説明する。
<画像表示装置の応用例1>
図9は、本発明の画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。
図9に示すように、画像表示装置9は、携帯用画像表示装置100に適用することができる。
この携帯用画像表示装置100は、手で把持することができる寸法で形成されたケーシング110と、ケーシング110内に内蔵された画像表示装置9とを有している。この携帯用画像表示装置100により、例えば、スクリーンや、デスク上等の所定の面に、所定の画像を表示することができる。
また、携帯用画像表示装置100は、所定の情報を表示するディスプレイ120と、キーパット130と、オーディオポート140と、コントロールボタン150と、カードスロット160と、AVポート170とを有している。
なお、携帯用画像表示装置100は、通話機能、GSP受信機能等の他の機能を備えていてもよい。
<画像表示装置の応用例2>
図10は、本発明の画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。
図10に示すように、画像表示装置9は、ヘッドアップディスプレイシステム200に適用することができる。
このヘッドアップディスプレイシステム200では、画像表示装置9は、自動車のダッシュボードに、ヘッドアップディスプレイ210を構成するよう搭載されている。このヘッドアップディスプレイ210により、フロントガラス220に、例えば、目的地までの案内表示等の所定の画像を表示することができる。
なお、ヘッドアップディスプレイシステム200は、自動車に限らず、例えば、航空機、船舶等にも適用することができる。
<画像表示装置の応用例3>
図11は、本発明の画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
図11に示すように、画像表示装置9は、ヘッドマウントディスプレイ300に適用することができる。
すなわち、ヘッドマウントディスプレイ300は、眼鏡310と、眼鏡310に搭載された画像表示装置9とを有している。そして、画像表示装置9により、眼鏡310の本来レンズである部位に設けられた表示部320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に画像表示装置9からの情報を上乗せして使用することができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つ画像表示装置9を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
以上、本発明のアクチュエーター、光スキャナーおよび画像表示装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の各部の構成は、前述した実施形態と同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、第1軸部が2つ(1対)設けられている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、第1軸部が4つ(2対)以上設けられていてもよい。
また、前述した実施形態では、第2軸部が4つ(2対)設けられている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、第2軸部が2つ(1対)または6つ(3対)以上であってもよい。
また、光反射板の前述した実施形態では、平面視にて光反射板が第1軸部全体、枠体部全体および第2軸部全体を覆う場合を例に説明したが、平面視にて光反射板が第1軸部の少なくとも一部(可動部の基部側の端部)が覆われていれば、前述したような光学デバイスの小型化、光反射板の大面積化、光反射板の動撓みの防止、第1軸部の基部側の端部による迷光の防止等の効果を奏することができる。
また、前述した実施形態では、本発明のアクチュエーターを光スキャナーに適用した場合を例に説明したが、これに限定されず、本発明のアクチュエーターは、例えば、光スイッチ、光アッテネータ等の他の光学デバイスにも適用可能である。
また、前述した実施形態では、枠体部の揺動および振動により可動部を互いに直交する2軸周りに回動させる場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されず、例えば、可動部を第1の軸周りに回動させる手段を、枠体部を第2の軸周りに回動させる手段とは別途設けてもよい。
また、前述した実施形態では、ムービングマグネット方式を採用した場合を例に説明したが、本発明におけるアクチュエーターの駆動方法は、これに限定されず、ムービングコイル方式であってもよいし、圧電駆動方式、静電駆動方式等であってもよい。
1‥‥光スキャナー 1A‥‥光スキャナー 1B‥‥光スキャナー 4‥‥電圧印加部 7‥‥制御部 9‥‥画像表示装置 11‥‥可動ミラー部 11A‥‥可動ミラー部 12a‥‥軸部(第1軸部) 12b‥‥軸部(第1軸部) 13‥‥枠体部 14a‥‥軸部(第2軸部) 14b‥‥軸部(第2軸部) 14c‥‥軸部(第2軸部) 14d‥‥軸部(第2軸部) 15‥‥支持部 21a‥‥永久磁石 21b‥‥永久磁石 31‥‥コイル 32‥‥磁心 41‥‥電圧発生部 42‥‥電圧発生部 43‥‥電圧重畳部 43a‥‥加算器 91‥‥光源装置 92A‥‥ダイクロイックミラー 92B‥‥ダイクロイックミラー 92C‥‥ダイクロイックミラー 93‥‥固定ミラー 100‥‥携帯用画像表示装置 110‥‥ケーシング 111‥‥基部(可動部) 112‥‥スペーサー 112A‥‥スペーサー 112B‥‥スペーサー 113‥‥光反射板 114‥‥光反射部 115‥‥硬質層 116‥‥先端面(接合面) 116A‥‥先端面(接合面) 116B‥‥先端面(接合面) 117‥‥凹部 118‥‥シリコン酸化膜 120‥‥ディスプレイ 130‥‥キーパット 131‥‥リブ 140‥‥オーディオポート 150‥‥コントロールボタン 160‥‥カードスロット 170‥‥ポート 200‥‥ヘッドアップディスプレイシステム 210‥‥ヘッドアップディスプレイ 220‥‥フロントガラス 300‥‥ヘッドマウントディスプレイ 310‥‥眼鏡 320‥‥表示部 911‥‥赤色光源装置 912‥‥青色光源装置 913‥‥緑色光源装置 S‥‥スクリーン W1‥‥幅(可動部の幅) W2‥‥幅(スペーサーの可動部側の幅) W3‥‥幅(スペーサーの光反射板側の幅)

Claims (7)

  1. 第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
    前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
    前記可動部と前記枠体部とを接続し、前記可動部を前記枠体部に対して前記第1の軸周りに揺動可能に支持する第1軸部と、
    前記枠体部を前記第2の軸周りに揺動可能に支持する第2軸部と、
    光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、
    前記可動部から前記可動部の厚さ方向に前記第1軸部または前記第2軸部よりも突出し、かつ、前記光反射板に接合されたスペーサーと、を備え、
    前記スペーサーの前記光反射板側の端面の幅は、前記スペーサーの前記可動部側の端面の幅よりも大きいことを特徴とするアクチュエーター。
  2. 前記スペーサーの前記光反射板側の端面には、凹部が形成されている請求項1に記載のアクチュエーター。
  3. 前記凹部の幅は、前記可動部側から前記光反射板側に向けて漸次増加している請求項2に記載のアクチュエーター。
  4. 前記可動部は、前記第1軸部および前記第2軸部と一体的にシリコンで構成され、
    前記スペーサーは、シリコンで構成され、前記可動部にシリコン酸化膜を介して接合されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアクチュエーター。
  5. 前記スペーサーの幅は、前記可動部側の端面から前記光反射板側の端面に向けて漸次増加している請求項1ないし4のいずれか1項に記載のアクチュエーター。
  6. 第1の軸周りに揺動可能な可動部と、
    前記第1の軸に交差する第2の軸周りに揺動可能な枠体部と、
    前記可動部と前記枠体部とを接続し、前記可動部を前記枠体部に対して前記第1の軸周りに揺動可能に支持する第1軸部と、
    前記枠体部を前記第2の軸周りに揺動可能に支持する第2軸部と、
    光反射性を有する光反射部が設けられた光反射板と、
    前記可動部から前記可動部の厚さ方向に前記第1軸部または前記第2軸部よりも突出し、かつ、前記光反射板に接合されたスペーサーと、を備え、
    前記スペーサーの前記光反射板側の端面の幅は、前記スペーサーの前記可動部側の端面の幅よりも大きいことを特徴とする光スキャナー。
  7. 請求項6に記載の光スキャナーと、
    前記光スキャナーに走査される光を出射する光源と、を備えることを特徴とする画像表示装置。
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