JP2014239132A - 電力供給制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、たとえ、半導体パワー素子がオフ状態に制御されていたとしても、通電してしまい、その抵抗値の高さ故に、異常発熱が生じうる。半導体パワー素子が異常発熱すると、発煙、発火等の不具合が生じることが懸念される。
・前記異常検出部が前記半導体パワー素子の異常を検出すると、前記制御部は、全ての前記半導体パワー素子がオン状態となるように制御する。
このようにすれば、複数の半導体パワー素子のうちのいずれの半導体パワー素子に異常が発生したかを検出しなくても、異常発熱による不具合を防止することができるため、より一層、半導体パワー素子の異常発熱による不具合を防止するための構成を簡素化することが可能になる。
少なくとも1個の半導体パワー素子が異常により高い抵抗を伴ってオン状態となると、回路の電圧に変動が生じるため、この電圧の変動を検出することで、少なくとも1個の半導体パワー素子に異常が生じていることを検出することができる。
異常が生じていない半導体パワー素子をオン状態とする場合、本来オフ状態であるため通電されていないはずの負荷への不要な通電が行われている可能性がある。本構成によれば、報知手段の報知により半導体パワー素子の異常を認識することが可能になるとともに、異常を認識したユーザが適切な処置をすることで負荷への不要な通電を抑制することが可能になるとともに、さらなる異常状態が発生する前に電力供給制御装置の交換や修理が可能になり、異常発熱の発生を防止することができる。
以下、実施形態1について、図1を参照して説明する。
電力供給制御装置10は、図1に示すように、自動車等の車両の電源B(バッテリ)から車両のランプ、モータ、ヒータなどの負荷Lに至る経路(導電路)に設けられて負荷Lに供給される電力の制御を行うものである。
電源Bの+側は、車両の図示しないインバータ、及び、電力供給制御装置10の入力部18に接続され、電力供給制御装置10の出力部19は、負荷Lに接続されている。
この電力供給制御装置10はIPD(Intelligent Power Device)として一体的に構成されている。なお、電力供給制御装置10の全体でIPDを構成するものに限らず、少なくともMOSFET12A〜12Cを含む回路でIPDを構成してもよい。
複数のMOSFET12A〜12Cは、電力供給制御装置10の入力部18と出力部19との間の経路(導電路)に並列に配され、互いのドレイン同士が接続されて同電位とされるとともに、互いのソース同士が接続されて同電位とされている。
これにより、電源B側からの電流が複数のMOSFET12A〜12Cに分流して共通の負荷Lに供給される。なお、本実施形態では、複数のMOSFET12A〜12Cは、同一平面上でわずかに間隔を空けて分離されており、複数のMOSFET12A〜12Cの各ソースは、チップ11の外部に配された導電路の接続部17で接続されている。この接続部17は、IPDの内部に配するものに限らず、IPDの外部に設けてもよい。
ここで、MOSFETは、通常、最大使用温度(限界温度)まで余裕を持たせた温度で使用するように設計されているため(ディレーティング)、通常並列にMOSFET12A〜12Cを有するチップ1について、MOSFET12B,12Cのみをオン状態としたとしても最大使用温度以下で使用することが可能である。したがって、通常のチップ11の構成を大きく変更しなくてもMOSFET12A〜12Cの異常発熱による不具合を防止できるようになっている。
なお、各MOSFET12A〜12Cの電流容量は、MOSFETが一個少ない場合に限らず、複数個少ないMOSFETで負荷Lへ供給したとしても故障等の異常が生じない電流容量に設定することも可能である。
具体的には、MOSFET12A〜12Cのソースと負荷Lとの間の電位とアース電位との電位差を検出しており、所定時間における電位差の変動が所定以上となったときに、MOSFET12A〜12Cに異常が発生しているとして、異常が発生したことを示す異常検出信号SAを制御部14に出力する。制御部14は、異常検出信号SAを受けると、外部に異常が発生していることを示すダイアグ信号SDを出力する。よって、制御部14は、外部に異常を報知する報知手段を備えている。
外部のスイッチ等から負荷Lをオンオフするための信号Sを制御部14が受けると、信号Sに応じてMOSFET12A〜12Cのオンオフを制御する(複数をまとめてオンオフする)。
制御部14は、異常検出信号SAを受けると、全てのMOSFET12A〜12Cをオンするように、全てのドライブ回路15A〜15Cに駆動信号を出力するとともに、電力供給制御装置10の外部に、MOSFET12A〜12Cの少なくとも1個に異常が発生していることを示すダイアグ信号SDを出力する。
MOSFET12A〜12C(半導体パワー素子)がオフ状態のときに異常検出部16がMOSFET12A(〜12C)の異常を検出すると、異常が生じていないMOSFET12A〜12Cがオン状態となるように制御される。これにより、異常が生じたMOSFET12Aが大きいオン抵抗を伴って通電可能となると、異常が生じていないため比較的オン抵抗が小さいMOSFET12B,12C側の通電電流が大きくなるように分流する。
このようにすれば、複数のMOSFET12A〜12CのうちのいずれのMOSFET12A〜12Cに異常が発生したかを検出しなくても、異常発熱による不具合を防止することができるため、より一層、MOSFET12A〜12Cの異常発熱による不具合を防止するための構成を簡素化することが可能になる。
少なくとも1個のMOSFET12Aが異常により高い抵抗を伴ってオン状態となると、回路の電圧に変動が生じるため、この電圧の変動を検出することで、少なくとも1個のMOSFET12Aに異常が生じていることを検出することができる。
異常が生じていないMOSFET12A〜12Cをオン状態とする場合、本来オフ状態であるため通電されていないはずの負荷Lへの不要な通電が行われている可能性がある。本実施形態によれば、MOSFET12A〜12Cの異常を認識することが可能になるとともに、制御部14の報知により異常を認識したユーザが適切な処置をすることで負荷Lへの不要な通電を抑制することが可能になるとともに、さらなる異常状態が発生する前に電力供給制御装置の交換や修理が可能になり、異常発熱の発生を防止することができる。
実施形態1では、チップ11の外部で3個のMOSFET12A〜12Cのソースが接続されていたが、実施形態2では、図2に示すように、チップ20の内部でMOSFET12A〜12Cのソースが接続されるものである。実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、電力供給制御装置10には、MOSFETが3個備えられていたが、これに限らず、MOSFETが2個又は4個以上備えられるものに本発明を適用してもよい。なお、この場合、オン状態とするMOSFETの個数に応じてMOSFETの電流容量を設定すればよい。
11...チップ
12A〜12C...MOSFET(半導体パワー素子)
13...制御回路
14...制御部(制御部,報知手段)
16...異常検出部
B...電源
L...負荷
Claims (4)
- 電源から負荷へ供給される電力を制御する電力供給制御装置であって、
前記電源から前記負荷に至る経路に並列に配される複数の半導体パワー素子と、
前記半導体パワー素子のオンオフを制御する制御部と、
前記半導体パワー素子の異常を検出する異常検出部と、を備え、
前記制御部は、前記半導体パワー素子がオフ状態のときに前記異常検出部が前記半導体パワー素子の異常を検出すると、前記異常が生じていない前記半導体パワー素子がオン状態となるように制御する電力供給制御装置。 - 前記異常検出部が前記半導体パワー素子の異常を検出すると、前記制御部は、全ての前記半導体パワー素子がオン状態となるように制御する請求項1に記載の電力供給制御装置。
- 前記異常検出部は、前記複数の半導体パワー素子の少なくとも1個の半導体パワー素子の異常によって生じる電圧の変化を検出する請求項2に記載の電力供給制御装置。
- 前記半導体パワー素子の異常が生じたことを外部に報知する報知手段を備える請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電力供給制御装置。
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