JP2008054481A - 電力変換器の点検装置及び方法 - Google Patents

電力変換器の点検装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】環流ダイオードが並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子(IGBT)が直並列接続されて構成された電力変換器において故障しているIGBTを判別のすることである。
【解決手段】環流ダイオードが並列接続されたIGBTモジュール12が直並列接続されて構成された電力変換器11の点検対象のIGBTモジュール12のコレクタ−エミッタ間に試験電圧が印加された状態で、点検用電源15から点検対象のIGBTモジュール12のゲートにオンオフ信号を供給する。点検回路16は、点検用電源15から点検対象のIGBTモジュール12のゲートにオンオフ信号が入力されたときの点検対象のIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧、コレクタ電流またはゲート電流に基づいて点検対象のIGBTモジュール12の短絡故障または断線故障を判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絶縁ゲート形パワー半導体素子が直並列接続されて構成された電力変換器の絶縁ゲート形パワー半導体素子の短絡故障や断線故障を点検する電力変換器の点検装置及び方法に関する。
一般に、電力変換器では、1個の半導体素子だけでは容量が不足する場合、複数個の半導体素子を並列接続したり直列接続したりして所定容量を得るようにしている。また、並列接続と直列接続とを組み合わせた電力変換器も採用されている。
このような複数個の半導体素子で構成された電力変換器においては、1個の半導体素子の故障により健全な半導体素子が負担する電流または電圧の責務が増えるので、半導体素子の故障は速やかに検出できることが要請されている。そして、複数個の半導体素子のいずれかが故障した場合には、電力変換器全体の故障に至らないように電力変換器の運転を停止するようにしている。
電力変換器を構成する半導体素子には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの絶縁ゲート形パワー半導体素子が用いられる。この絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障には短絡故障と断線故障とがある。まず、絶縁ゲート形パワー半導体素子の短絡故障については、オフ時のコレクタ−エミッタ間電圧により故障検出を行う方法が広く知られている。絶縁ゲート形パワー半導体素子に短絡故障が発生するとオフ時のコレクタ−エミッタ間電圧がほぼ0Vになるため、短絡していることが検出できる。また、絶縁ゲート形パワー半導体素子の短絡故障を検出するものとして、ゲート電流のピーク値の大きさで短絡故障を判定し、絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障を速やかに検出可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
一方、絶縁ゲート形パワー半導体素子を並列接続していない場合は、絶縁ゲート形パワー半導体素子単体の断線故障が電力変換器全体の故障となり、電力変換器は運転停止になるので、各々の半導体素子の断線故障を特に検出する必要はなかった。また、半導体素子を並列接続している場合には、制御異常等で検出するまで運転を継続したり、微少抵抗を直列に接続してコレクタ−エミッタ間の電流を検出することなどで電力変換器を停止させていた。
また、絶縁ゲート形パワー半導体素子が並列接続された電力変換器の断線故障を検出するには、シャント抵抗、ホールCT、温度センサ等の故障検出回路を絶縁ゲート形パワー半導体素子ごとに取り付けて検出するようにしたものもある。
特開2002−281736号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、ゲート電流のピーク値の大きさで短絡故障を判定しているので、大きなピーク値が出ない故障電流を検出することができない。例えば、短絡故障が発生した素子のオンゲート電流が健全な半導体素子と比べて、継続時間が長く電流増加量が少ない場合には、故障を検出することはできない。
また、絶縁ゲート形パワー半導体素子ごとに故障検出回路を設けたものでは、故障検出回路が絶縁ゲート形パワー半導体素子の個数分だけ必要になり、電力変換器の回路構成が複雑化する。また、1つもしくは複数の絶縁ゲート形パワー半導体素子が断線故障した場合、並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子に一つでも健全な絶縁ゲート形パワー半導体素子があると断線故障を検出できない。これは、健全な絶縁ゲート形パワー半導体素子が通常のスイッチングを繰り返していると、短絡故障のようにコレクタ−エミッタ間の電圧やゲート電圧等に変化が現れないからである。従って、結果的に並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子のいずれかの断線故障が短絡故障へ進展するまで故障が検出できないことになる。
例えば、絶縁ゲート形パワー半導体素子が3並列接続の電力変換器において、1つの絶縁ゲート形パワー半導体素子が断線した場合、2つの絶縁ゲート形パワー半導体素子で運転を継続することになるが、電力変換器が定格出力で運転すると残りの2つの健全な絶縁ゲート形パワー半導体素子に負担がかかるので、さらなる絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障に発展する可能性がある。
また、従来のものでは、電力変換器の運転中において絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障を検出するものであるので、運転中に絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障を検出したとしても、その対策としては電力変換器の運転を停止するしかない。
本発明の目的は、環流ダイオードが並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が直並列接続されて構成された電力変換器の絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障を運転休止中または運転前後に検出できる電力変換器の点検装置及び方法を提供することである。
請求項1の発明に係わる電力変換器の点検装置は、環流ダイオードが並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が直並列接続されて構成された電力変換器の点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間に試験電圧が印加された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号を供給する点検用電源と、前記点検用電源から点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号が入力されたときの点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧、コレクタ電流またはゲート電流に基づいて点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障または短絡故障もしくは環流ダイオードの短絡故障を判定する点検回路とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明に係わる電力変換器の点検装置は、請求項1の発明において、前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオン信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧が所定値より大きいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障であると判定し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオフ信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧の絶対値が所定値より小さいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子または環流ダイオードの短絡故障であると判定することを特徴とする。
請求項3の発明に係わる電力変換器の点検装置は、請求項1の発明において、前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオン信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流が所定値より小さいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障であると判定し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオフ信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流の絶対値が所定値より大きいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子または環流ダイオードの短絡故障であると判定することを特徴とする。
請求項4の発明に係わる電力変換器の点検装置は、請求項1の発明において、前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオン信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲート電流が所定値より小さいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障であると判定し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオフ信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流の絶対値が所定値より大きいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子または環流ダイオードの短絡故障であると判定することを特徴とする。
請求項5の発明に係わる電力変換器の点検装置は、請求項1の発明において、前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧を増加させたときに点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流が飽和するときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の部分断線故障であると判定することを特徴とする。
請求項6の発明に係わる電力変換器の点検方法は、環流ダイオードが並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が直並列接続されて構成された電力変換器の点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間に試験電圧を印加し、試験電圧が印加された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号を供給し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号が入力されたときの点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧、コレクタ電流またはゲート電流に基づいて点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障または短絡故障もしくは環流ダイオードの短絡故障を判定することを特徴とする。
請求項7の発明に係わる電力変換器の点検方法は、請求項6の発明において、並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が多直列されている場合には、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子および多直列されたすべての絶縁ゲート形パワー半導体素子をオンとし、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子に並列接続された他の絶縁ゲート形パワー半導体素子をオフして、並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子を1個ずつ点検することを特徴とする。
請求項8の発明に係わる電力変換器の点検方法は、請求項6の発明において、並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が多直列されている場合には、多直列された各々の並列接続の絶縁ゲート形パワー半導体素子の同一系列の1個の絶縁ゲート形パワー半導体素子を点検対象とし、残りの絶縁ゲート形パワー半導体素子をオフとして、同一系列で直列接続された複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子を一括して点検し、その同一系列に故障の絶縁ゲート形パワー半導体素子が含まれると判定されたときは、その同一系列の直列接続された複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子に対して1個ずつ点検することを特徴とする。
本発明によれば、電力変換器の運転休止中に絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障や短絡故障の点検を行えるので、電力変換器の運転前に点検が可能となる。また、故障の絶縁ゲート形パワー半導体素子が検出されたとしても、出力を制限して運転を優先させることも可能となり、電力変換器11の稼働率が向上する。また、断線故障や短絡故障を事前に把握できるため事故の未然防止が行える。
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力変換器の点検装置の構成図である。電力変換器11は複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子(以下、IGBTという)が並列接続されて構成されている。図1では、IGBTおよび環流ダイオードで構成された2個のIGBTモジュール12a、12bが並列接続された場合を示している。通常運転時においては、スイッチS1、S2は閉じられており、制御保護盤13からの制御指令によりゲート電源駆動回路14が制御され、ゲート抵抗Rg1、Rg2を介して各々のIGBTモジュール12a、12bにゲート信号が入力されてオンオフ制御される。
ゲート電源駆動回路14に並列に点検用電源15が設けられ、2個のIGBTモジュール12a、12bの点検時にゲート抵抗Rg1、Rg2を介して各々のIGBTモジュール12a、12bに点検用のオンオフ信号が入力される。また、点検回路16は電力変換器11が運転休止中に、電力変換器11の点検対象のIGBTモジュール12a、12bのコレクタ−エミッタ間に試験電圧が印加された状態で、点検信号を入力して点検対象のIGBTモジュール12a、12bの点検を行うものである。
例えば、IGBTモジュール12aを点検するときには、スイッチS1、S2がオフの状態で、点検対象のIGBTモジュール12aのコレクタ−エミッタ間に試験電圧を印加し、この状態で、点検回路16の制御手段17はスイッチS1をオンし、点検対象であるIGBTモジュール12aのゲート抵抗Rg1に点検用のオンオフ信号を入力する。同様に、IGBTモジュール12bを点検するときは、スイッチS1、S2がオフの状態で、点検対象のIGBTモジュール12bのコレクタ−エミッタ間に試験電圧を印加し、この状態で、点検回路16の制御手段17はスイッチS2をオンし、点検対象であるIGBTモジュール12bのゲート抵抗Rg2に点検用のオンオフ信号を入力する。以下、IGBTモジュール12aが点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子である場合について説明する。
点検対象のIGBTモジュール12aのゲート抵抗Rg1に点検用のオンオフ信号を入力したときのコレクタ−エミッタ間電圧Vceをコレクタ−エミッタ間電圧検出器18で検出し、コレクタ電流検出器19でコレクタ電流を検出し、ゲート電流検出器20aでゲート抵抗電圧降下Vg1をそれぞれ検出する。コレクタ−エミッタ間電圧検出器18で検出されたコレクタ−エミッタ間電圧Vce、コレクタ電流検出器19で検出されたコレクタ電流Ic、ゲート電流検出器20aで検出されたゲート抵抗電圧降下Vg1は、点検回路16の検出手段21に入力され、ゲート抵抗電圧降下Vg1はゲート電流Ig1に変換されて判定手段22に入力される。
判定手段22は、点検対象のIGBTモジュール12aのコレクタ−エミッタ間電圧Vce、コレクタ電流Icまたはゲート電流Ig1に基づいて、点検対象のIGBTモジュール12aの短絡故障または断線故障を判定する。そして、その判定結果は表示装置23に表示出力される。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係わる電力変換器の点検装置の動作を示すフローチャートである。まず、点検回路16は電力変換器11が運転休止中に、電力変換器11のIGBTモジュール12a、12bを点検するものであるから、スイッチS1、S2の双方がオフとなっていることを確認する(P1)。そして、点検対象のIGBTモジュール12aのコレクタ−エミッタ間に試験電圧を印加する(P2)。この状態で、点検回路16の制御手段17はスイッチS1をオンし(P3)、点検対象であるIGBTモジュール12aのゲート抵抗Rg1に点検用のオンオフ信号を入力し、点検回路16の判定手段22はIGBTモジュール12aが正常動作しているか否かを判定する(P4)。
この判定で正常動作していないと判定したときは、判定手段22は故障表示出力を表示装置23に出力する(P5)。そして、スイッチS1をオフし(P6)、点検対象のIGBTモジュール12aのコレクタ−エミッタ間に試験電圧を0Vとし(P7)、処理を終了する。
一方、ステップS4の判定でIGBTモジュール12aが正常動作しているときは、スイッチS1をオフし(P8)、スイッチS2をオンして(P9)、次の点検対象であるIGBTモジュール12bが正常動作しているか否かの判定を行う(P10)。
この判定で、IGBTモジュール12aが正常動作しているときは処理を終了し、正常動作していないと判定したときは、判定手段22は故障表示出力を表示装置23に出力する(P11)。そして、スイッチS2をオフし(P12)、点検対象のIGBTモジュール12bのコレクタ−エミッタ間に試験電圧を0Vとして(P13)、処理を終了する。
次に、ステップS4、S10でのIGBTが正常動作しているか否かの判定方法について説明する。IGBTモジュール12a、12bが正常動作しているか否かは、以下の3通りの判定方法で判定する。
(1)コレクタ−エミッタ間電圧Vceを判定する
点検対象IGBTにオフ信号
Vce >Vcet1(判定基準値1)⇒IGBT断線
点検対象IGBTにオフ信号
|Vce|<Vcet2(判定基準値2)⇒IGBTあるいは環流ダイオード短絡
点検対象であるIGBTのゲートにオン信号を入力し、コレクタ−エミッタ間電圧VceがVcet1(判定基準値1)より大きいときはIGBTの断線故障であると判定する。すなわち、正常なIGBTのゲートにオン信号を入力したときは導通状態となり、コレクタ−エミッタ間電圧VceがVcet1(判定基準値1)より小さい状態となる。従って、ゲートにオン信号を入力したにもかかわらず、コレクタ−エミッタ間電圧VceがVcet1(判定基準値1)より大きい状態はIGBTが非導通状態であり、IGBTの断線故障であると判定できる。
点検対象であるIGBTのゲートにオフ信号を入力し、コレクタ−エミッタ間電圧の絶対値|Vce|がVcet2(判定基準値2)より小さいときはIGBTあるいは環流ダイオードの短絡故障であると判定する。すなわち、正常なIGBTのゲートにオフ信号を入力したときは非導通状態となり、コレクタ−エミッタ間電圧VceがVcet2(判定基準値2)より大きい状態となる。従って、ゲートにオフ信号を入力したにもかかわらず、コレクタ−エミッタ間電圧VceがVcet2(判定基準値2)より小さい状態はIGBTが導通状態であり、IGBTまたは環流ダイオードの短絡故障であると判定できる。
(2)コレクタ電流Icを判定する
点検対象IGBTにオン信号
0<Ic <Ict1(判定基準値1)⇒IGBT断線
点検対象IGBTにオフ信号
|Ic|>Ict2 (判定基準値2)⇒IGBTあるいは環流ダイオード短絡
点検対象であるIGBTのゲートにオン信号を入力し、コレクタ電流Icが0より大きくIct1(判定基準値1)より小さいときはIGBTの断線故障であると判定する。すなわち、正常なIGBTのゲートにオン信号を入力したときは導通状態となり、コレクタ電流IcがIct1(判定基準値1)より大きい状態となる。従って、ゲートにオン信号を入力したにもかかわらず、コレクタ電流IcがIct1(判定基準値1)より小さい状態はIGBTが非導通状態であり、IGBTの断線故障であると判定できる。
点検対象であるIGBTのゲートにオフ信号を入力し、コレクタ電流の絶対値|Ic|がIct2(判定基準値2)より大きいときはIGBTあるいは環流ダイオードの短絡故障であると判定する。すなわち、正常なIGBTのゲートにオフ信号を入力したときは非導通状態となり、コレクタ電流IcがIct2(判定基準値2)より大きい状態となる。従って、ゲートにオフ信号を入力したにもかかわらず、コレクタ電流IcがIct2(判定基準値2)より大きい状態はIGBTが導通状態であり、IGBTまたは環流ダイオードの短絡故障であると判定できる。
(3)ゲート電流Igを判定する
点検対象IGBTにオン信号
|Ig |<Igt1(判定基準値1)⇒IGBT断線
点検対象IGBTにオフ信号
|Ig |>Igt2(判定基準値2)⇒IGBT短絡
点検対象であるIGBTのゲートにオン信号を入力し、ゲート電流IgがIgt1(判定基準値1)より小さいときはIGBTの断線故障であると判定する。すなわち、正常なIGBTのゲートにオン信号を入力したときは導通状態となり、ゲート電流IgがIgt1(判定基準値1)より大きい状態となる。従って、ゲートにオン信号を入力したにもかかわらず、ゲート電流IgがIgt1(判定基準値1)より小さい状態はIGBTが非導通状態であり、IGBTの断線故障であると判定できる。
点検対象であるIGBTのゲートにオフ信号を入力し、ゲート電流の絶対値|Ig|がIgt2(判定基準値2)より大きいときはIGBTの短絡故障であると判定する。すなわち、正常なIGBTのゲートにオフ信号を入力したときは非導通状態となり、ゲート電流IgがIgt2(判定基準値2)より小さい状態となる。従って、ゲートにオフ信号を入力したにもかかわらず、ゲート電流IgがIgt2(判定基準値2)より大きい状態はIGBTが導通状態であり、IGBTの短絡故障であると判定できる。なお、この場合、環流ダイオードの短絡は検出できない。また、いずれの判定方法でも環流ダイオードの断線は検出できない。
以上の説明では、コレクタ−エミッタ間電圧Vce、コレクタ電流Ic、ゲート電流Igのうち、いずれかの単独で故障判定をするようにしたが、コレクタ−エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icとの両方を用いて、IGBTの部分断線も検出できる。ここで、部分断線とは、複数本のエミッタワイヤのうち一部のワイヤのみが断線した状態を指す。
図3は、IGBTの複数のエミッタワイヤのうち切断本数をパラメータとしたコレクタ−エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icとの特性図である。600V−50A級のモジュール型IGBTではエミッタワイヤが複数本(例えば6本)で構成されている。そこで、複数本のエミッタワイヤを人為的に切断することにより、エミッタワイヤの切断本数をパラメータとして、コレクタ−エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を検証した。特性曲線W0はすべてのエミッタワイヤが正常である場合の特性曲線、特性曲線W1は1本のエミッタワイヤを切断した場合の特性曲線、特性曲線W2は2本のエミッタワイヤを切断した場合の特性曲線、特性曲線W3は3本のエミッタワイヤを切断した場合の特性曲線、特性曲線W4は4本のエミッタワイヤを切断した場合の特性曲線、特性曲線W5は5本のエミッタワイヤを切断した場合の特性曲線である。
図3から分かるように、3本以上のエミッタワイヤが断線していると、コレクタ−エミッタ間電圧Vceが高くなってもコレクタ電流は飽和する。この特性から点検対象のIGBTの部分断線故障を判定できる。
図4は電力変換器11のIGBTの故障検出の際に検出不能期間が発生しないことの説明図であり、図4(a)は直流を三相交流に変換する電力変換器の構成図、図4(b)は電力変換器の動作を示すタイムチャートである。
図4(a)の電力変換器11では、三相の各相につき環流ダイオードが並列接続されたIGBTで上下アーム対を構成している。図4(a)に示すように、電力変換器11は直流電源24からの直流を三相交流に変換し変圧器25で昇圧して遮断器26を介して三相交流系統に三相交流電力を供給する。電力変換器11は三相の各相につき、1対のIGBTが設けられている。すなわち、U相にはIGBTモジュール12U、12Xの上下アーム対が設けられ、V相にはIGBTモジュール12V、12Yの上下アーム対が設けられ、W相にはIGBTモジュール12W、12Zの上下アーム対が設けられている。
これらのIGBTモジュール12の点検時には、交流側の遮断器26を開放しておき、直流電源24のプリチャージ期間中に変圧器25の変換器11側の巻線により回路を構成し、点検用のオンオフ信号を点検対象のIGBTモジュール12に入力し通電することにより断線短絡故障を検出する。
図4(b)は、通常運転時のU相電圧指令値Vuref、キャリアC、IGBTモジュール12Uへのオンオフ信号、IGBTモジュール12Xへのオンオフ信号、U相電圧Vu(U相電圧Vuの基本波vu)、U相電流iuを示している。この場合、図4(b)に示すように、IGBTモジュール12Uに「Uオン」の期間で導通するのは、U相電流iuから分かるように、UアームのIGBTモジュール12Uまたは環流ダイオードDUであり、「Uオフ」の期間で導通するのは、XアームのIGBTモジュール12Xまたは環流ダイオードDXのみである。従って、IGBTモジュール12Uの「Uオフ」の期間に、Uアームの環流ダイオードDUが導通することはない。
従って、IGBTモジュール12Uを点検する際においても同様に、点検対象のIGBTモジュール12Uに「Uオン」の期間で導通するのは、点検対象のIGBTモジュール12Uまたは環流ダイオードDUであり、「Uオフ」の期間で導通するのは、XアームのIGBTモジュール12Xまたは環流ダイオードDXのみであり、点検対象のIGBTモジュール12Uの「Uオフ」の期間に、点検対象の環流ダイオードDUが導通することはない。このことから、点検対象のIGBTの環流ダイオードが導通状態にあるときに、対向アームのIGBT及び環流ダイオードが導通状態となることはなく、検出不能期間は発生しない。
以上の説明では、点検用電源15を独立して設け制御手段17から点検用のオンオフ信号を出力するようにしたが、ゲート電源駆動回路14のゲート電源を点検用電源として使用し、ゲート電源駆動回路14から点検用のオンオフ信号を出力するようにしてもよい。
第1の実施の形態によれば、電力変換器11の運転休止中に点検を行うことができるので、電力変換器11の運転前に点検が行える。従って、故障のIGBTがあったとしても、出力を制限して運転を優先させることも可能となり、電力変換器11の稼働率や信頼性が向上する。すなわち、絶縁ゲート形パワー半導体素子の故障を検出したときは、故障の絶縁ゲート形パワー半導体素子の取り替え作業までの間に運転出力の調整等により運転継続が可能かどうかを判断する。また、IGBTの直並列数に影響なく検出できる。
図5は本発明の第2の実施の形態に係わる電力変換器の点検装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、点検用のスイッチS1、S2をゲート抵抗Rg1、Rg2に直列に接続することに代えて、並列に接続したものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図5に示すように、点検用のスイッチS1、S2はゲート抵抗Rg1、Rg2に並列に接続されている。IGBTモジュール12aを点検する場合には、スイッチS1、S2がオフしている状態で、点検対象のIGBTモジュール12aのコレクタ−エミッタ間に試験電圧を印加し、その後に、点検回路16の制御手段17により、点検対象のIGBTモジュール12a、12bのスイッチS1、S2のみをオンする。そして、制御手段17は、点検用電源15から直接的に点検対象であるIGBTモジュール12a、12bのゲートに点検用のオンオフ信号を入力する。
この状態で、点検回路16の検出手段21は、コレクタ−エミッタ間電圧検出器18で検出されたコレクタ−エミッタ間電圧Vce、コレクタ電流検出器19で検出されたコレクタ電流Ic、ゲート電流検出器20a、20bで検出されたゲート抵抗電圧降下Vg1、Vg2を入力する。検出手段21は、入力したコレクタ−エミッタ間電圧Vce、コレクタ電流Icを判定手段22に出力するとともに、ゲート抵抗電圧降下Vg1、Vg2をゲート電流Ig1、Ig2に変換して判定手段22に出力する。判定手段22は、入力したコレクタ−エミッタ間電圧Vce、コレクタ電流Ic、ゲート電流Ig1、Ig2に基づいて故障判定を行う。
図6は、電力変換器11の点検時の等価回路の回路図である。図6に示すように、スイッチS2がオフの状態でスイッチS1をオンしてIGBTモジュール12aの点検中は、ゲート電源駆動回路14の電圧は0Vであるので、IGBTモジュール12bへの回り込み回路は形成されない。同様に、スイッチS1がオフの状態でスイッチS2をオンしてIGBTモジュール12bの点検中においても、ゲート電源駆動回路14の電圧は0Vであるので、IGBTモジュール12aへの回り込み回路は形成されない。従って、IGBTモジュール12の点検中に並列接続されたIGBTモジュール12に影響を与えないので精度良く点検できる。
第2の実施の形態によれば、点検用のスイッチS1、S2をゲート抵抗Rg1、Rg2に並列に接続しているので、電力変換器11の通常運転中において、スイッチS1、S2が故障しても、電力変換器11のIGBTモジュール12a、12bの動作に影響を与えることがないので、電力変換器11の信頼性が向上する。
次に、並列接続のIGBTが多直列接続された場合の点検方法について説明する。図7は、並列接続のIGBTが多直列接続された場合の点検方法の一例の説明図である。図7では、3個のIGBTモジュール12が並列接続されたものを3段に直列接続して構成された場合を示しており、IGBTモジュール12c1が点検対象であるとする。
このように、並列接続されたIGBTモジュール12が多直列されている場合には、点検対象のIGBTモジュール12c1をオンとし、点検対象のIGBTモジュール12c1に並列接続された12a1、12b1をオフとする。また、残りの各段の多直列された並列接続のすべてのIGBTモジュール12a2〜12c3をオンとする。この状態で、点検対象のIGBTモジュール12c1のゲートに点検用のオンオフ信号を入力し故障を点検する。
以下、同様に、点検対象のIGBTモジュール12が含まれない各段のすべてのIGBTモジュール12をオンとし、点検対象のIGBTモジュール12が含まれる段のIGBTモジュール12はオフとし、並列接続されたIGBTモジュール12を1個ずつ点検する。
図8は、直列接続された複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子を一括して点検する方法の一例の説明図である。図8では直流電源24からの直流電力を三相交流電源に変換する電力変換器11を示している。
U相は2個のIGBTモジュール12Ua、12Ubが並列接続されものがn段に直列接続され、V相は2個のIGBTモジュール12Va、12Vbが並列接続されものがn段に直列接続され、W相は2個のIGBTモジュール12Wa、12Wbが並列接続されものがn段に直列接続されている。同様に、X相は2個のIGBTモジュール12Xa、12Xbが並列接続されものがn段に直列接続され、Y相は2個のIGBTモジュール12Ya、12Ybが並列接続されものがn段に直列接続され、Z相は2個のIGBTモジュール12Za、12Zbが並列接続されものがn段に直列接続されている。
このように、多直列された各々の並列接続のIGBTモジュール12に対し、いま、交直変換時に形成される回路、すなわち、Uアーム・(YアームorZアーム)、Vアーム・(XアームorZアーム)、Wアーム・(ZアームorYアーム)の3パターンの直列回路を考える。例えば、UアームとYアームとの直列回路においては、並列接続されるIGBTモジュール12は2個であるので並列回路数は2個となる。すなわち、a系列のIGBTモジュール12Ua1〜12Uan及び12Ya1〜12Yanの直列回路と、b系列のIGBTモジュール12Ub1〜12Ubn及び12Yb1〜12Ybnの直列回路との並列回路が形成される。
そこで、点検にあたっては、UアームとYアームとの直列回路については、a系列のIGBTモジュール12Ua1〜12Uan及び12Ya1〜12Yanの直列回路を一括して点検し、また、b系列のIGBTモジュール12Ub1〜12Ubn及び12Yb1〜12Ybnの直列回路を一括して点検する。すなわち、各々の並列接続されたIGBTモジュール12の同一系列(a系列またはb系列)のいずれか1個のIGBTモジュール12を点検対象とし、残りのIGBTモジュール12をオフとし、同一系列で直列接続された複数個のIGBTモジュール12を一括して点検する。
例えば、a系列のIGBTモジュール12Ua1〜12Uan及び12Ya1〜12Yanの直列回路を点検対象とする場合には、b系列のIGBTモジュール12Ub1〜12Ubn及び12Yb1〜12Ybnの直列回路はもちろん、UアームとZアーム、Vアーム・(XアームorZアーム)、Wアーム・(ZアームorYアーム)で形成される直列回路のすべてのIGBTモジュール12をオフとする。これにより、一括しての点検回数は、Uアーム・(YアームorZアーム)、Vアーム・(XアームorZアーム)、Wアーム・(ZアームorYアーム)の3パターン×並列数となる。
このようにして一括して点検を行い、故障のIGBTモジュール12が含まれることを検出したら、その系列のIGBTモジュール12を個別に点検する。これにより、さらに点検時間を短縮できる。
ここで、この点検方法の場合には、各々のIGBTモジュール12のコレクタ−エミッタ間に、ある程度の電圧を印加する必要がある。その際、実際に断線したIGBTがあった場合には、その断線故障したIGBTで点検用の直流電圧を負担することになるので、点検用の直流電圧としては、定格直流電圧より十分低いIGBTモジュール12のコレクタ−エミッタ間の電圧負担が少ない電圧で実施する。
この点検方法は、連続的に行うことが可能であり数秒程度で終了する。また、故障がない場合にはIGBTモジュール12の個別素子毎にを点検する必要がないので、大幅に点検時間を短縮できる。
本発明の第1の実施の形態に係わる電力変換器の点検装置の構成図。 本発明の第1の実施の形態に係わる電力変換器の点検装置の動作を示すフローチャート。 本発明の第1の実施の形態におけるIGBTの複数のエミッタワイヤのうち切断本数をパラメータとしたコレクタ−エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icとの特性図。 本発明の実施の形態における電力変換器のIGBTの故障検出の際に検出不能期間が発生しないことの説明図。 本発明の第2の実施の形態に係わる電力変換器の点検装置の構成図。 本発明の第2の実施の形態における電力変換器の点検時の等価回路の回路図。 並列接続のIGBTが多直列接続された場合の点検方法の一例の説明図。 直列接続された複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子を一括して点検する方法の一例の説明図。
符号の説明
11…電力変換器、12…IGBT、13…制御保護盤、14…ゲート電源駆動回路、15…点検用電源、16…点検回路、17…制御手段、18…コレクタ−エミッタ間電圧検出器、19…コレクタ電流検出器、20…ゲート電流検出器、21…検出手段、22…判定手段、23…表示装置、24…直流電源、25…変圧器、26…遮断器

Claims (8)

  1. 環流ダイオードが並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が直並列接続されて構成された電力変換器の点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間に試験電圧が印加された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号を供給する点検用電源と、前記点検用電源から点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号が入力されたときの点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧、コレクタ電流またはゲート電流に基づいて点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障または短絡故障もしくは環流ダイオードの短絡故障を判定する点検回路とを備えたことを特徴とする電力変換器の点検装置。
  2. 前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオン信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧が所定値より大きいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障であると判定し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオフ信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧の絶対値が所定値より小さいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子または環流ダイオードの短絡故障であると判定することを特徴とする請求項1記載の電力変換器の点検装置。
  3. 前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオン信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流が所定値より小さいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障であると判定し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオフ信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流の絶対値が所定値より大きいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子または環流ダイオードの短絡故障であると判定することを特徴とする請求項1記載の電力変換器の点検装置。
  4. 前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオン信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲート電流が所定値より小さいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障であると判定し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオフ信号が入力された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流の絶対値が所定値より大きいときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子または環流ダイオードの短絡故障であると判定することを特徴とする請求項1記載の電力変換器の点検装置。
  5. 前記点検回路は、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧を増加させたときに点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ電流が飽和するときは点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の部分断線故障であると判定することを特徴とする請求項1記載の電力変換器の点検装置。
  6. 環流ダイオードが並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が直並列接続されて構成された電力変換器の点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間に試験電圧を印加し、試験電圧が印加された状態で点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号を供給し、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のゲートにオンオフ信号が入力されたときの点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子のコレクタ−エミッタ間電圧、コレクタ電流またはゲート電流に基づいて点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子の断線故障または短絡故障もしくは環流ダイオードの短絡故障を判定することを特徴とする電力変換器の点検方法。
  7. 並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が多直列されている場合には、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子および多直列されたすべての絶縁ゲート形パワー半導体素子をオンとし、点検対象の絶縁ゲート形パワー半導体素子に並列接続された他の絶縁ゲート形パワー半導体素子をオフして、並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子を1個ずつ点検することを特徴とする請求項6記載の電力変換器の点検方法。
  8. 並列接続された絶縁ゲート形パワー半導体素子が多直列されている場合には、多直列された各々の並列接続の絶縁ゲート形パワー半導体素子の同一系列の1個の絶縁ゲート形パワー半導体素子を点検対象とし、残りの他の系列の絶縁ゲート形パワー半導体素子をオフとして、同一系列で直列接続された複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子を一括して点検し、その同一系列に故障の絶縁ゲート形パワー半導体素子が含まれると判定されたときは、その同一系列の直列接続された複数個の絶縁ゲート形パワー半導体素子に対して1個ずつ点検することを特徴とする請求項6記載の電力変換器の点検方法。
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