JPH1114694A - パワーモジュールにおけるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法 - Google Patents

パワーモジュールにおけるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法

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JPH1114694A
JPH1114694A JP9164292A JP16429297A JPH1114694A JP H1114694 A JPH1114694 A JP H1114694A JP 9164292 A JP9164292 A JP 9164292A JP 16429297 A JP16429297 A JP 16429297A JP H1114694 A JPH1114694 A JP H1114694A
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JP
Japan
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module
igbt
power module
power supply
power
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JP9164292A
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English (en)
Inventor
Toshio Hashimoto
利夫 橋本
Takashi Ouchi
孝志 大内
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Toyota Motor Corp
Sanmei Electric Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Sanmei Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1114694A publication Critical patent/JPH1114694A/ja
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  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワーモジュールにおけるワイヤボンディン
グ部の耐久性能を明確に試験することができる試験方法
を提供すること。 【解決手段】 IGBTモジュール21 、22 、…、2
n を断続的にオンさせ、この状態下でIGBTモジュー
ル21 、22 、…、2n のコレクタ電流ICを検出し、
コレクタ電流IC に基づいてIGBTモジュール21
2 、…、2 n のワイヤボンディング部の耐久性能を試
験する。IGBTモジュール21 、2 2 、…、2n のコ
レクタ・エミッタ間電圧VCEを検出し、コレクタ・エミ
ッタ間電圧VCEに基づいてIGBTモジュール21 、2
2 、…、2n のゲートオン時間TONを補正し、IGBT
モジュール21 、22 、…、2n の動作パワーをほぼ一
定に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IGBT(Insula
ted Gate Bipolar Transistor )モジュール、トランジ
スタモジュール、MOS FETモジュールなどパワー
モジュールにおけるワイヤボンディング部の耐久性能試
験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーモジュールにおいてワイヤボンデ
ィング部の耐久性能を試験することは、パワーモジュー
ルの耐久性能を確認する上で極めて重要な課題とされて
いる。
【0003】なぜならば、複数のワイヤボンディング部
の中で一部のワイヤボンディング部においてAlワイヤ
がAlパッドから剥離すると、他のワイヤボンディング
部への電流集中が生じ、この電流集中によりワイヤボン
ディング部が発熱し、この発熱が上記他のワイヤボンデ
ィング部におけるAlパッドからのAlワイヤの剥離を
促進させることになり、最終的には、最後まで剥離しな
いで残ったワイヤボンディング部への大きな電流集中に
よる発熱によってシリコンチップが溶融してしまうと考
えられるからである。
【0004】従来、パワーモジュールの耐久性能試験方
法として、安定化電源によりパワーモジュールに対し定
電圧及び定電流を印加可能な状態の下で、パワーモジュ
ールのゲート端子又はベース端子(両者を含ませる意味
で、本明細書においては制御入力端子という。)に一定
のデューティ比に設定されたゲート信号又はベース信号
(両者を含ませる意味で、本明細書においては入力信号
という。)を印加することにより、パワーモジュールに
対して電気的負荷による熱ストレスを与え、その間、パ
ワーモジュールに流れる電流を検出しこの検出した電流
に基づいてパワーモジュールの耐久性能を試験する方法
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来方法では、パワーモジュール全体としての耐久性能を
試験することはできるが、下記の理由により、パワーモ
ジュールにおけるワイヤボンディング部の耐久性能を明
確に試験することはできなかった。
【0006】すなわち、ワイヤボンディング部の耐久性
能は、本来、パワーモジュールの主要な構成要素である
並列接続された複数の半導体セルの故障とは無関係に評
価すべきであり、ワイヤボンディング部の剥離による半
導体セルのショート(短絡)発生によって評価されるべ
きであるが、実際には、ワイヤボンディング部自体は正
常であっても、一つの半導体セルのオン抵抗が増大する
ことによって最初に半導体セルが熱破壊されショートす
る現象が生じうる。
【0007】上記従来方法は、いわばオープンループ制
御的にパワーモジュールに対し一定の電力を断続的に印
加し、パワーモジュールに流れる電流を検出してこの電
流に基づいて耐久性能を試験する方法である。
【0008】したがって、上記従来方法によると、ワイ
ヤボンディング部が正常な状態にあるにもかかわらず半
導体セルが先に熱破壊され短絡したことを検出したと
き、これをワイヤボンディング部の耐久性能による短絡
であると誤って判断してしまうことに繋がる。
【0009】本発明は、上記の点にかんがみなされたも
のであり、その目的とするところは、パワーモジュール
におけるワイヤボンディング部の耐久性能を明確に試験
することができる試験方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるパワーモジ
ュールにおけるワイヤボンディング部の耐久性能試験方
法は、請求項1に記載されるように、パワーモジュール
を断続的にオンさせ、この状態下で前記パワーモジュー
ルの出力電流を検出し、該出力電流に基づいて前記パワ
ーモジュールのワイヤボンディング部の耐久性能を試験
するパワーモジュールにおけるワイヤボンディング部の
耐久性能試験方法であって、前記パワーモジュールの出
力電圧を検出し、該出力電圧に基づいて前記パワーモジ
ュールのオン時間を補正し、前記パワーモジュールの動
作パワーをほぼ一定に保つことを特徴とする。
【0011】本発明によるパワーモジュールにおけるワ
イヤボンディング部の耐久性能試験方法は、請求項2に
記載されるように、請求項1において、前記出力電圧が
大きいときは前記オン時間を減少補正し、前記出力電圧
が小さいときは前記オン時間を増大補正することを特徴
とする。
【0012】本発明によるパワーモジュールにおけるワ
イヤボンディング部の耐久性能試験方法は、請求項3に
記載されるように、請求項2において、前記出力電圧が
基準電圧から所定の割合以上変化したときに限り、前記
オン時間を補正することを特徴とする。
【0013】本発明によるパワーモジュールにおけるワ
イヤボンディング部の耐久性能試験方法は、請求項4に
記載されるように、請求項3において、前記基準電圧
は、試験初期に設定されることを特徴とする。
【0014】本発明によるパワーモジュールにおけるワ
イヤボンディング部の耐久性能試験方法は、請求項5に
記載されるように、請求項1、請求項2、請求項3、請
求項4のいずれかにおいて、パワーモジュールはIGB
Tモジュールであることを特徴とする。
【0015】本発明によるパワーモジュールにおけるワ
イヤボンディング部の耐久性能試験方法は、請求項6に
記載されるように、請求項5において、前記IGBTモ
ジュールは、並列接続される複数のIGBTモジュール
からなり、各IGBTモジュールの給電路にそれぞれ開
閉手段が配設され、各開閉手段は、対応するIGBTモ
ジュールの故障発生時に、対応する給電路を開放するこ
とを特徴とする。
【0016】本発明によるパワーモジュールにおけるワ
イヤボンディング部の耐久性能試験方法は、請求項7に
記載されるように、請求項6において、複数のIGBT
モジュールに共通して電源を印加する安定化電源を備え
ており、前記開閉手段が対応する給電路を開放するにあ
たって、前記安定化電源の出力を低下させた上で当該給
電路を開放し、当該給電路開放後、前記安定化電源の出
力を回復させることを特徴とする。
【0017】
【発明の作用効果】一般に、パワーモジュールの出力電
圧例えばコレクタ・エミッタ間電圧によって半導体セル
の特性を間接的に把握することが可能であり、半導体セ
ルのオン抵抗が大きいときは、半導体セルが破壊されや
すく、一方、オン抵抗が小さいときは、半導体セルの特
性は良好で破壊されにくい。
【0018】したがって、請求項1に記載のように、出
力電圧を検出し、この検出した出力電圧に基づいてパワ
ーモジュールのオン時間を補正し、パワーモジュールの
動作パワーをほぼ一定に保つようにすることにより、半
導体セルの破壊を防止しながらワイヤボンディング部の
耐久性能を明確に試験することが可能である。
【0019】請求項2に記載の本発明において、半導体
セルのオン抵抗が大きいときは、半導体セルが破壊され
やすく、このような場合出力電圧は大きくなる。このた
め、出力電圧が大きいときは、オン時間を減少させるこ
とにより、半導体セルに加わる熱ストレスが減少し、半
導体セルの破壊を遅延させることができる。また、半導
体セルのオン抵抗が小さいときは、半導体セルは良好な
特性を有しており、このような場合出力電圧は小さくな
る。このため、出力電圧が小さいときは、オン時間を増
大させても半導体セルの破壊を招くおそれが少ない。し
たがって、ワイヤボンディング部の耐久性能を明確に試
験することができる。
【0020】請求項3に記載の本発明によると、出力電
圧が基準電圧から所定の割合以上変化したときに限り、
オン時間を補正するようにしたことにより、オン時間の
補正を頻繁に行なうことにより発生するハンチングを防
止することができる。
【0021】請求項4に記載の本発明によると、基準電
圧を試験初期に設定するようにしたことにより、被試験
物である個々のパワーモジュールの特性に適した基準電
圧の下で試験を行なうことが可能になる。
【0022】請求項5に記載されるように、パワーモジ
ュールは例えばIGBTモジュールである。
【0023】請求項6に記載の本発明によると、故障が
生じたIGBTモジュールに対する試験終了後も、残り
のIGBTモジュールに対して試験を続行することがで
きる。
【0024】請求項7に記載の本発明によると、いずれ
かのIGBTモジュールに故障が発生した時、当該IG
BTモジュールに対応する開閉手段が対応する給電路を
開放するにあたって、安定化電源の出力を低下させた上
で当該給電路を開放し、当該給電路開放後、安定化電源
の出力を回復させるようにしたため、開閉手段が例えば
リレー接点であるような場合、リレー接点をオフさせる
ときに発生しやすいアーク放電などを抑制しながら残り
のIGBTモジュールに対する試験を続行させることが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】図1は、一実施例によるパワーモジュール
におけるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法を実
施するために使用される試験装置の構成を示す。
【0027】[A]試験装置 図1において、安定化電源1に対し、互いに並列接続さ
れたn個(n≧1)からなる被試験物であるパワーモジ
ュールとしてのIGBTモジュール21 、22、…、2n
が直列接続されている。
【0028】各々のIGBTモジュール21 、22
…、2n のゲートGには、それぞれ駆動回路31 、3
2 、…、3n が接続され、駆動回路31 、32 、…、3
n には共通の制御装置4が接続されている。
【0029】各々のIGBTモジュール21 、22
…、2n のコレクタCは、対応するIGBTモジュール
1 、22 、…、2n の出力電圧即ちコレクタ・エミッ
タ間電圧VCEを検出すべくマルチプレクサ5に接続され
ている。各々のコレクタ・エミッタ間電圧VCEは、マル
チプレクサ5に入力されてくる制御装置4からのセレク
ト信号に従って順番にA/Dコンバータ6によってデジ
タル信号に変換され、制御装置4に入力される。
【0030】各々のIGBTモジュール21 、22
…、2n の給電路71 、72 、…、7 n には、対応する
IGBTモジュール21 、22 、…、2n の出力電流即
ちコレクタ電流IC を検出するための電流センサ81
2 、…、8n と、対応する給電路71 、72 、…、7
n を開閉するための開閉手段(スイッチ)91 、92
…、9n とが直列接続されている。
【0031】各々の電流センサ81 、82 、…、8n
は、マルチプレクサ10に接続されている。各々の電流
センサ81 、82 、…、8n により検出されたコレクタ
電流I C は、マルチプレクサ10に入力されてくる制御
装置4からのセレクト信号に従って順番にA/Dコンバ
ータ11によってデジタル信号に変換されて制御装置4
に入力される。
【0032】各々の開閉手段91 、92 、…、9n は、
例えばリレー12n 121 、122、…、12n によっ
てオン、オフするリレー接点によって構成され、各々の
リレー121 、122 、…、12n には、それぞれ駆動
回路131 、132 、…、13n が接続され、駆動回路
131 、132 、…、13n には共通の制御装置4が接
続されている。
【0033】制御装置4には、後述する電圧範囲Kを設
定する設定器としての操作パネル14が接続されてい
る。
【0034】制御装置4は、主として、下記〜の処
理を行なう。
【0035】各IGBTモジュール21 、22 、…、
n のゲートGを所定周期でオン、オフさせる処理 試験初期に各ゲートオン期間TONにおける出力電圧即
ちコレクタ・エミッタ間電圧VCEを計測し、これらのコ
レクタ・エミッタ間電圧VCEの平均値を基準電圧VS
して設定する処理 基準電圧VS 設定後、各ゲートオン期間TONにおける
コレクタ・エミッタ間電圧VCEと、基準電圧VS と、操
作パネル14で設定された電圧範囲Kとに基づいて、ゲ
ートオン時間TONの補正の要否を判断し、補正が必要と
判断した場合に、IGBTモジュール21 、22 、…、
n の動作パワーをほぼ一定に保つようゲートオン時間
ONを補正する処理 ゲートオン期間TONにおける電流センサ81 、82
…、8n からの出力電流即ちコレクタ電流IC に基づい
て、IGBTモジュール21 、22 、…、2 n が開放異
常か否かを判断し、開放異常であると判断した場合、開
放異常と判断されたIGBTモジュール21 、22
…、2n に対応する開閉手段91 、92、…、9n によ
って対応する給電路71 、72 、…、7n を開放し、開
放異常のIGBTモジュール21 、22 、…、2n に対
する試験を終了させる処理 ゲートオフ期間TOFF における電流センサ81 、8
2 、…、8n からのコレクタ電流IC に基づいて、IG
BTモジュール21 、22 、…、2n が短絡異常か否か
を判断し、短絡異常であると判断した場合、短絡異常と
判断されたIGBTモジュール21 、22 、…、2n
対応する開閉手段91 、92 、…、9nによって対応す
る給電路71 、72 、…、7n を開放し、短絡異常のI
GBTモジュール21 、22 、…、2n に対する試験を
終了させる処理 いずれかのIGBTモジュール例えばIGBTモジュ
ール22 に故障(開放異常又は短絡異常)が発生した
時、当該IGBTモジュール22 に対応する開閉手段9
2 が対応する給電路72 を開放するにあたって、安定化
電源1の出力を低下させた上で当該給電路72 を開放
し、当該給電路72 開放後、安定化電源1の出力を回復
させる処理 [B]試験方法 次に、上記試験装置を用いたワイヤボンディング部の耐
久性能試験方法の一例を説明する。
【0036】まず、試験開始にあたり、操作パネル14
を介して電圧範囲Kを設定するとともに、安定化電源1
をオンしておく。
【0037】試験が開始されると、制御装置4は、n個
のIGBTモジュール21 、22 、…、2n に対し予め
定めた順番に従って所定の処理を繰り返し実行する。こ
こで、各々のIGBTモジュール21 、22 、…、2n
に対する処理は、それぞれ、図2にフローチャートとし
て示される。
【0038】図2のフローチャートを詳細に説明する前
に、IGBTモジュール21 、22、…、2n のうちの
一つ例えばIGBTモジュール22 に対する制御装置4
による各処理の概要を図3に基づいて以下(1) 〜(3) に
説明する。
【0039】(1) 制御装置4は所定周期TでゲートGを
オン、オフさせ、各ゲートオン期間TONにおいて、オン
開始時点から所定時間T0 (例えば0.5秒)が経過し
た時点で、コレクタ・エミッタ間電圧VCEを計測する。
【0040】そして、試験開始からコレクタ・エミッタ
間電圧VCEのサンプル数Nが所定値N0 に達した時点
で、今までに計測したN0 個のコレクタ・エミッタ間電
圧VCEの平均値を演算し、この平均値を基準電圧VS
して設定する。
【0041】そして、この基準電圧VS 設定後、コレク
タ・エミッタ間電圧VCEと基準電圧VS と電圧範囲Kと
に基づいて、ゲートオン時間TONの補正の要否を判断
し、補正が必要であると判断した場合、ゲートオン時間
ONを補正する。
【0042】具体例を挙げて説明すると、まず前提とし
て、電圧範囲Kが操作パネル14によって±10%に予
め設定されており、かつ、上記平均化処理により基準電
圧V S が2.5Vに設定されたものとする。
【0043】この場合、基準電圧VS 設定後、今回計
測されたコレクタ・エミッタ間電圧VCEが2.2Vであ
った場合、コレクタ・エミッタ間電圧VCEの基準電圧V
S からのズレΔV(=VCE−VS )の基準電圧VS に対
する割合R(=ΔV/VS ×100)は−12%とな
り、この場合、ズレΔVの割合R(=−12%)が電圧
範囲K(=±10%)よりも大きいため、次回のゲート
オン時間TON(=Tn+1)について補正が必要であると
判断し、また、基準電圧VS 設定後、今回計測された
コレクタ・エミッタ間電圧VCEが例えば2.8Vであっ
た場合、コレクタ・エミッタ間電圧VCEの基準電圧VS
からのズレΔVの基準電圧VS に対する割合Rは+12
%となり、この場合、ズレΔVの割合R(=+12%)
が電圧範囲K(=±10%)よりも大きいため、次回の
ゲートオン時間TON(=Tn+1 )の補正が必要であると
判断する。
【0044】そして、今回のゲートオン時間TON(=T
n )を基に、下記式(1) に基づいて次回のゲートオン時
間TON(=Tn+1 )を演算する。
【0045】 Tn+1 =Tn −(Tn ×K) (1) 上記式(1) において、電圧範囲Kとしては、ズレΔVが
−方向へのズレである場合には、−10%(=−0.
1)が選定され、一方、ズレΔVが+方向へのズレであ
る場合には、+10%(=+0.1)が選定される。
【0046】上述した、の具体例において、今回の
ゲートオン時間TON(=Tn )が2秒であったとする
と、次回のゲートオン時間TON(=Tn+1 )は、上記式
(1) から、の場合、2.2秒、の場合、1.8秒に
それぞれ補正される。
【0047】(2) 制御装置4は、各ゲートオン期間TON
において、オン開始時点から所定時間T0 (例えば0.
5秒)が経過した時点で、コレクタ電流IC を計測す
る。
【0048】そして、この計測したコレクタ電流IC
予め定めた上限設定値IU よりも小さいときは開放異常
と判断し、リレー122 を駆動してリレー接点92 をオ
フさせる。
【0049】(3) 制御装置4は、各ゲートオフ期間T
OFF において、オフ開始時点から所定時間T1 (例えば
0.5秒)が経過した時点で、コレクタ電流IC を計測
する。
【0050】そして、この計測したコレクタ電流IC
予め定めた下限設定値IL よりも大きいときは短絡異常
と判断し、リレー122 を駆動してリレー接点92 をオ
フさせる。
【0051】次に、制御装置4による各IGBTモジュ
ール21 、22 、…、2n に対する処理を、IGBTモ
ジュール22 に対する処理を例にとって、図2に基づい
て説明する。
【0052】まず、試験開始時点では、IGBTモジュ
ール22 のゲートGをオンする(ステップ101)。こ
れにより、IGBTモジュール22 はオンする。
【0053】次に、所定時間T0 (図3参照)が経過し
たか否かを判断し(ステップ102)、所定時間T0
経過すると、IGBTモジュール22 のコレクタ・エミ
ッタ間電圧VCE及びコレクタ電流IC を取り込む(ステ
ップ103、104)。
【0054】次に、カウンタの内容Nを、図示しないイ
ニシャライズ処理により初期化された「0」から「1」
にインクリメントする(ステップ105)。
【0055】次に、N≧N0 +1か否かを判断する(ス
テップ106)。ここで、N0 は、基準電圧VS を設定
するのに必要なコレクタ・エミッタ間電圧VCEのサンプ
ル数に対応している。この試験開始時点では、ステップ
106の判定結果は「NO」であるため、ステップ10
7に移行する。
【0056】ステップ107では、上記取り込んだコレ
クタ電流IC が上限設定値IU より小さいか否かを判断
することでIGBTモジュール22 が開放異常か否かを
判断する。
【0057】次に、所定時間T2 (図3参照)が経過し
たか否かを判断し、所定時間T2 が経過すると、IGB
Tモジュール22 のゲートGをオフする(ステップ10
9)。これにより、IGBTモジュール22 はオフす
る。
【0058】次に、所定時間T1 (図3参照)が経過し
たか否かを判断し(ステップ110)、所定時間T1
経過すると、コレクタ電流IC を取り込む(ステップ1
11)。
【0059】次に、上記ステップ111で取り込んだコ
レクタ電流IC が下限設定値IL より大きいか否かを判
断することでIGBTモジュール22 が短絡異常か否か
を判断する(ステップ112)。
【0060】次に、所定時間T3 (図3参照)が経過し
たか否かを判断し、所定時間T3 が経過したと判断する
と、N=NE か否かを判断する(ステップ114)。こ
こで、NE は、試験を終了させるタイミングを決定する
ための、周期T(図3参照)の繰り返し数に対応してい
る。
【0061】次に、N=N0 であるか否かを判断する
(ステップ115)。
【0062】以上の一連の処理は、IGBTモジュール
2 が開放異常でも短絡異常でもなく正常である場合、
N=N0 となるまで、繰り返し行なわれる。
【0063】そして、ステップ115でN=N0 である
と判断されると、今までに計測したN0 個のコレクタ・
エミッタ間電圧VCEの平均値を演算し、この平均値を基
準電圧VS として設定する(ステップ116)。
【0064】基準電圧VS 設定後は、ステップ106の
判定結果が常に「YES」となるため、各周期において
ステップ117が実行され、ゲートオン時間TONの補正
の要否が判断される。この判断は、上述しているため詳
述は避けるが、コレクタ・エミッタ間電圧VCEと基準電
圧VS と電圧範囲Kとに基づいて行なわれる。
【0065】そして、ステップ117でゲートオン時間
ONの補正が必要であると判断された場合、ステップ1
18でゲートオン時間TONが補正される。この補正は、
上述しているため詳述は避けるが、上記式(1) に基づい
て行なわれる。
【0066】その後、ステップ114でN=NE である
と判断されると、試験終了のための処理を行ない(ステ
ップ119)、試験を終了する。
【0067】一方、試験終了前に、ステップ107又は
ステップ112で開放異常又は短絡異常と判断された場
合、故障対応が取られる(ステップ120)。ここで、
故障対応は、安定化電源1の電源電圧(出力)を低下さ
せた上でリレー接点92 をオフさせ、IGBTモジュー
ル22 の給電路72 を開放し、この開放後、安定化電源
1の出力を回復させ、他のIGBTモジュールに対する
試験を続行可能にすることである。このようにして、I
GBTモジュール22 に対する試験を終了する。
【0068】以上説明したように、本実施例は、パワー
モジュール(IGBTモジュール2 1 、22 、…、2
n )を断続的にオンさせ、この状態下でパワーモジュー
ル(IGBTモジュール21 、22 、…、2n )の出力
電流(コレクタ電流IC )を検出し、出力電流(コレク
タ電流IC )に基づいてパワーモジュール(IGBTモ
ジュール21 、22 、…、2n )のワイヤボンディング
部の耐久性能を試験するパワーモジュール(IGBTモ
ジュール21 、22 、…、2n )におけるワイヤボンデ
ィング部の耐久性能試験方法であって、パワーモジュー
ル(IGBTモジュール21 、22 、…、2n )の出力
電圧(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)を検出し、出力
電圧(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)に基づいてパワ
ーモジュール(IGBTモジュール21 、22 、…、2
n )のオン時間(ゲートオン時間T ON)を補正し、パワ
ーモジュール(IGBTモジュール21 、22 、…、2
n )の動作パワーをほぼ一定に保つことを特徴とする。
【0069】一般に、パワーモジュール(IGBTモジ
ュール21 、22 、…、2n )の出力電圧(コレクタ・
エミッタ間電圧VCE)によって半導体セルの特性を間接
的に把握することが可能であり、半導体セルのオン抵抗
が大きいときは、半導体セルが破壊されやすく、一方、
オン抵抗が小さいときは、半導体セルの特性は良好で破
壊されにくい。
【0070】したがって、本実施例のように、出力電圧
(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)を検出し、この検出
した出力電圧(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)に基づ
いてパワーモジュール(IGBTモジュール21 、2
2 、…、2n )のオン時間(ゲートオン時間TON)を補
正し、パワーモジュール(IGBTモジュール21 、2
2 、…、2n )の動作パワーをほぼ一定に保つようにす
ることにより、半導体セルの破壊を防止しながらワイヤ
ボンディング部の耐久性能を明確に試験することが可能
である。
【0071】また、出力電圧(コレクタ・エミッタ間電
圧VCE)が大きいときはオン時間(ゲートオン時間
ON)を減少補正し、出力電圧(コレクタ・エミッタ間
電圧VCE)が小さいときはオン時間(ゲートオン時間T
ON)を増大補正する。
【0072】半導体セルのオン抵抗が大きいときは、半
導体セルが破壊されやすく、このような場合出力電圧
(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)は大きくなる。この
ため、出力電圧(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)が大
きいときは、オン時間(ゲートオン時間TON)を減少さ
せることにより、半導体セルに加わる熱ストレスが減少
し、半導体セルの破壊を遅延させることができる。ま
た、半導体セルのオン抵抗が小さいときは、半導体セル
は良好な特性を有しており、このような場合出力電圧
(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)は小さくなる。この
ため、出力電圧(コレクタ・エミッタ間電圧VCE)が小
さいときは、オン時間(ゲートオン時間TON)を増大さ
せても半導体セルの破壊を招くおそれが少ない。したが
って、ワイヤボンディング部の耐久性能を明確に試験す
ることができる。
【0073】また、出力電圧(コレクタ・エミッタ間電
圧VCE)が基準電圧VS から所定の割合(例えば±10
%)以上変化したときに限り、オン時間(ゲートオン時
間T ON)を補正するようにしたことにより、オン時間
(ゲートオン時間TON)の補正を頻繁に行なうことによ
り発生するハンチングを防止することができる。
【0074】また、基準電圧VS は、試験初期に設定さ
れるため、被試験物である個々のパワーモジュール(I
GBTモジュール21 、22 、…、2n )の特性に適し
た基準電圧VS の下で試験を行なうことが可能になる。
【0075】また、IGBTモジュールは、並列接続さ
れる複数のIGBTモジュール21、22 、…、2n
らなり、各IGBTモジュールの給電路71 、72
…、7 n にそれぞれ開閉手段91 、92 、…、9n が配
設され、各開閉手段91 、92、…、9n は、対応する
IGBTモジュール21 、22 、…、2n の故障発生時
に、対応する給電路71 、72 、…、7n を開放するよ
うにしたため、故障が生じたIGBTモジュールに対す
る試験終了後も、残りのIGBTモジュールに対して試
験を続行することができる。
【0076】また、いずれかのIGBTモジュール例え
ばIGBTモジュール22 に故障(開放異常又は短絡異
常)が発生した時、当該IGBTモジュール22 に対応
する開閉手段92 が対応する給電路72 を開放するにあ
たって、安定化電源1の出力を低下させた上で当該給電
路72 を開放し、当該給電路72 開放後、安定化電源1
の出力を回復させるようにしたため、開閉手段91 、9
2 、…、9n が例えばリレー接点であるような場合、リ
レー接点をオフさせるときに発生しやすいアーク放電な
どを抑制しながら残りのIGBTモジュールに対する試
験を続行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例によるパワーモジュールにおけるワイ
ヤボンディング部の耐久性能試験方法を実施するために
使用される試験装置の構成図である。
【図2】本実施例による試験方法を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図3】同じく本実施例による試験方法を説明するため
のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 安定化電源 21 、22 、…、2n IGBTモジュール(パワー
モジュール) 71 、72 、…、7n 給電路 91 、92 、…、9n 開閉手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーモジュールを断続的にオンさせ、
    この状態下で前記パワーモジュールの出力電流を検出
    し、該出力電流に基づいて前記パワーモジュールのワイ
    ヤボンディング部の耐久性能を試験するパワーモジュー
    ルにおけるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法で
    あって、 前記パワーモジュールの出力電圧を検出し、該出力電圧
    に基づいて前記パワーモジュールのオン時間を補正し、
    前記パワーモジュールの動作パワーをほぼ一定に保つこ
    とを特徴とするパワーモジュールにおけるワイヤボンデ
    ィング部の耐久性能試験方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記出力電圧が大き
    いときは前記オン時間を減少補正し、前記出力電圧が小
    さいときは前記オン時間を増大補正することを特徴とす
    るパワーモジュールにおけるワイヤボンディング部の耐
    久性能試験方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記出力電圧が基準
    電圧から所定の割合以上変化したときに限り、前記オン
    時間を補正することを特徴とするパワーモジュールにお
    けるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記基準電圧は、試
    験初期に設定されることを特徴とするパワーモジュール
    におけるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4のいずれかにおいて、パワーモジュールはIGBTモ
    ジュールであることを特徴とするパワーモジュールにお
    けるワイヤボンディング部の耐久性能試験方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記IGBTモジュ
    ールは、並列接続される複数のIGBTモジュールから
    なり、各IGBTモジュールの給電路にそれぞれ開閉手
    段が配設され、各開閉手段は、対応するIGBTモジュ
    ールの故障発生時に、対応する給電路を開放することを
    特徴とするパワーモジュールにおけるワイヤボンディン
    グ部の耐久性能試験方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、複数のIGBTモジ
    ュールに共通して電源を印加する安定化電源を備えてお
    り、前記開閉手段が対応する給電路を開放するにあたっ
    て、前記安定化電源の出力を低下させた上で当該給電路
    を開放し、当該給電路開放後、前記安定化電源の出力を
    回復させることを特徴とするパワーモジュールにおける
    ワイヤボンディング部の耐久性能試験方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113983A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 電力用半導体素子の異常検出装置
JP2008054481A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Tokyo Electric Power Co Inc:The 電力変換器の点検装置及び方法
KR100986928B1 (ko) * 2001-08-02 2010-10-08 알스톰 파워 모듈을 테스트하기 위한 방법 및 장치
CN103969568A (zh) * 2014-05-27 2014-08-06 北京天源科创风电技术有限责任公司 一种igbt集成模块测试方法
JP2020173197A (ja) * 2019-04-12 2020-10-22 株式会社クオルテック 半導体試験装置および半導体素子の試験方法。

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