JP7020945B2 - パワー半導体デバイス、及びそのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム - Google Patents

パワー半導体デバイス、及びそのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム Download PDF

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Description

本発明は、自動車などの車両に搭載され、電源線の短絡又は開放を切り替えるパワー半導体素子を有するパワー半導体デバイス、及びこのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システムに関する。
自動車などの車両に搭載される車両用電源供給システムとしては、電源と負荷との間に回路保護機構(ヒューズ)として短絡又は開放を切り替える開閉スイッチを設け、この開閉スイッチを、例えば従来リレー回路に代えてパワーMOSFETなどの半導体素子で構成するパワー半導体デバイスで設けるものが知られる(例えば、特許文献1参照)。このパワー半導体デバイスは、並列して接続された複数の半導体素子から構成される。このように、車両の電装においてパワー半導体デバイスの導入が検討されており、また、この採用により、電源箱など装置や機器の高機能化や軽量化が期待されている。
特開2017-114303号公報
その一方で、この種のパワー半導体デバイスの車両への採用については、ISO26262(機能安全)を考慮しなければならない。すなわち、採用するシステムによっては、このISO26262の機能安全の要件を満たすためにシステムの冗長性に配慮した設計を行う必要がある。
ここで、図6を参照して、従来の、パワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム(以下、従来例とも言う。)50について説明する。図6は、従来の車両用電源供給システム50を説明する回路概略図である。
なお、図6では、模式的にパワーMOSFET53,55を表現して示しているが、マイコン(制御部)56からそれぞれオンオフ制御可能なように、これらパワーMOSFET53,55それぞれには所定の電圧を印加するための電気回路(不図示)も設けられている。
図6に示すように、従来例の車両用電源供給システム50は、蓄電池51を電源として含み、また負荷としてアンチロック・ブレーキ・システムなどの第1の負荷52と、エンジンなどの付設されるファンなどの第2の負荷54と、を有する。
また、従来例の車両用電源供給システム50は、電源線として、蓄電池51と第1の負荷52とを接続する第1の電源線W51と、蓄電池51と第2の負荷54とを接続する第2の電源線W52と、をさらに有する。
すなわち、蓄電池51の下流回路に第1及び第2の負荷52,54が並列に接続されており、第1及び第2の電源線W51,W52を介して蓄電池51から第1及び第2の負荷52,54に電気が供給される。また、車両用電源供給システム50は、後述するパワーMOSFET53,55をオンオフ制御するマイコン56をさらに有する。
そして、第1の電源線W51には第1のパワーMOSFET53が、第2の電源線W52には第2のパワーMOSFET55がそれぞれ配設される。また、これらパワーMOSFET53,55は、第1及び第2の信号線S51,S52を介してマイコン56に接続されており、マイコン56によりそれぞれオンオフ制御される。すなわち、これらパワーMOSFET53,55は、スイッチング素子として機能し、マイコン56によりオンオフ制御されて短絡又は開放し、蓄電池51からの電気を各電源線W51,W52に通過させたり遮断したりする。
ところで、このように半導体素子、パワー半導体デバイスを含んで構成される車両用電源供給システム50に対し、機能安全性を向上させるため冗長設計をしようとすると、別経路(例えば、副電源線)を設け、さらにこの経路にもパワー半導体素子を配設することになる。例えば、第1の負荷52に関し、その電源線W51での一部故障に備えて別経路でも電気供給可能としようとする場合には、さらに別の電源線を設け、この別の電源線にパワーMOSFETなどのパワー半導体素子をさらに設けることが検討される。
しかしながら、このような検討はシステムの冗長性を実現できるものの、パワー半導体素子などの部品点数が増え、製造コストの増加に繋がる可能性がある。また、近年、自動運転システムなどの実装が進展しており、機能安全性を要求する装置や機器(負荷)が増大傾向にあり、これら負荷の機能安全性の確保を踏まえると、かかる半導体素子の部品点数の増加傾向は顕著である。
そこで、本発明者らは、かかる状況においてパワー半導体素子の導入に伴う部品点数や導入コストの増加を抑制すべく鋭意検討を行った。その結果、本発明者らは、複数のパワー半導体素子においてハードフェア構成として共通する部分を共有化して1つの回路基板に構築する(パッケージ化)ことに着目し、部品点数や導入コストの増加を抑制できる可能性を見出した。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、システムの電源冗長性を向上させながらも、半導体素子の部品点数や導入コストの増加を抑制することができるパワー半導体デバイス、及びそのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システムを提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 電源と第1の負荷とを接続する主電源線に並列に接続された、前記電源と前記第1の負荷とを接続する第1の電源線と、
前記電源と、前記第1の負荷よりも電源供給先として重要度の低い第2の負荷とを接続する第2の電源線と、
前記第1の電源線の短絡又は開放を切り替える第1のパワー半導体素子と、
前記第2の電源線の短絡又は開放を切り替える第2のパワー半導体素子と、
前記主電源線の短絡又は開放を切り替える第3のパワー半導体素子及び第4のパワー半導体素子であって、互いに直列に接続された第3のパワー半導体素子及び第4のパワー半導体素子と、
前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のパワー半導体素子をそれぞれ、前記短絡に対応するオン状態、又は、前記開放に対応するオフ状態に制御する制御部と、
を備え、
前記第1のパワー半導体素子と前記第2のパワー半導体素子とが、一つの半導体パッケージとされ
前記制御部は、
前記第3及び前記第4のパワー半導体素子の双方に故障が検知されていないとき、前記第1のパワー半導体素子を前記オフ状態とし、且つ、前記第2、前記第3及び前記第4のパワー半導体素子を前記オン状態とし、
前記第3及び前記第4のパワー半導体素子の一方に前記オン状態の故障又は前記オフ状態の故障が検知されたとき、前記第1のパワー半導体素子を前記オン状態とし、前記第2のパワー半導体素子を前記オフ状態とし、且つ、前記第3及び前記第4のパワー半導体素子の他方を前記オフ状態とする、
ことを特徴とするパワー半導体デバイス。
) 上記(1)記載のパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム。
上記(1)のパワー半導体デバイスの構成によれば、システムの電源冗長性を向上させながらも、半導体素子の部品点数や導入コストの増加を抑制することができる。
更に、上記()のパワー半導体デバイスの構成によれば、主電源線で故障が発生してこの主電源線から電気供給が不能になっても、副電源線である第1の電源線から電気を迅速且つ適切に供給することができる。
更に、上記()のパワー半導体デバイスの構成によれば、半導体パッケージ全体の耐負荷容量を低く設定することができるので、パワー半導体素子の導入コストをより一層抑制することができる。
上記()の車両用電源供給システムの構成によれば、システムの電源冗長性を向上させながらも、半導体素子の部品点数を削減することができる車両用電源供給システムを提供することができる。
本発明のパワー半導体デバイス、及びそのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システムによれば、複数のパワー半導体素子を1つの回路基板に搭載して、これら複数のパワー半導体素子においてハードフェア構成として共通する部分を共有化する。これにより、システムの電源冗長性を向上させながらも、半導体素子の部品点数や導入コストの増加を抑制することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。さらに、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細はさらに明確化されるだろう。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用電源供給システムを説明する概略回路構成図である。 図2は、図1に示す第1の電源線の第1のパワーMOSFETにおいてオン状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。 図3は、図1に示す第1の電源線の第1のパワーMOSFETにおいてオフ状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。 図4は、図1に示す第1の電源線の第2のパワーMOSFETにおいてオン状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。 図5は、図1に示す第1の電源線の第2のパワーMOSFETにおいてオフ状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。 図6は、従来の車両用電源供給システムを説明する概略回路構成図である。
本発明の車両用電源供給システムに関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<車両用電源供給システムの回路構成について>
図1を参照して、本実施形態の車両用電源供給システム10の回路構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車両用電源供給システム10を説明する概略回路構成図である。
なお、図1では、模式的にパワーMOSFET13,14,15,17を表現して示しているが、マイコン(制御部)18からそれぞれオンオフ制御可能なように、これらパワーMOSFET13,14,15,17それぞれには所定の電圧を印加するための電気回路(不図示)も設けられている。図2~図5についても同様である。また、図1~図5中の白抜きの矢印は、蓄電池(電源)11からの電気の経路(流れ)を意味している。
図1に示すように、本実施形態の車両用電源供給システム10は、蓄電池11を電源として含み、また負荷としてアンチロック・ブレーキ・システムなどの第1の負荷12と、エンジンなどの付設されるファンなどの第2の負荷16と、を有する。
蓄電池11は、鉛バッテリであり、バッテリ容量が低下しないように、オルタネータなどの発電機により充電される。また、蓄電池11、第1及び第2の負荷12,16はその負極側でそれぞれ接地(グランド)される。
なお、本実施形態では、電源として鉛バッテリの蓄電池11を用いるが、電源の機能を有するものであれば限定されず、例えば、その他、発電機などの電源や、リチウムイオンバッテリなどの蓄電池などを適宜用いることが可能である。
また、第2の負荷16は、第1の負荷12よりも、車両の走行に関して(電源供給先として)重要度の低い負荷である。具体的には、第1の負荷12は、アンチロック・ブレーキ・システムの他に機能安全性の要求が高いシステム、例えばエンジン系負荷であるインジェクタシステムなどが該当する。また、第2の負荷16は、車内エアコンの他、蓄電池31関連の安全機能性の要求が低いシステム、AC/DCコンバータ、空調ファンなどが該当する。
そして、本実施形態の車両用電源供給システム10は、電源線として、蓄電池11と第1の負荷12とを接続し、主電源線として用いられる第1の電源線(主電源線)W11と、この第1の電源線W11に並列に配置され、蓄電池11と第1の負荷12とを接続し、バックアップ(異常発生時)の副電源線として用いられる第2の電源線(第1の電源線)W12と、蓄電池11と第2の負荷16とを接続する第3の電源線(第2の電源線)W13と、を有する。
車両用電源供給システム10では、蓄電池11、第1及び第2の負荷12,16が並列に配置されており、第1、第2又は第3の電源線W11,W12,W13を介して蓄電池11から第1及び第2の負荷12,16に電気が供給される。また、車両用電源供給システム10は、後述するパワーMOSFET13,14,15,17をオンオフ制御するマイコン(制御部)18をさらに有する。
なお、第1及び第2の電源線W11,W12の下流端は、第1の負荷12の正極側に接続される。また、第3の電源線W13の下流端は、第2の負荷16の正極側に接続される。
そして、第1の電源線W11には第1及び第2の2つのパワーMOSFET13,14が、第2の電源線W12には1つのパワーMOSFET(第1のパワー半導体素子)15が、さらに第3の電源線W13には1つのパワーMOSFET(第2のパワー半導体素子)17がそれぞれ配設される。
なお、第1の電源線W11において、第1のパワーMOSFET13が上流側に、第2のパワーMOSFET14が下流側に配置される。
また、第1の電源線W11の第1及び第2のパワーMOSFET13,14とマイコン18との間には信号線S11,S12がそれぞれ配設される。同様に、第2の電源線W12のパワーMOSFET15とマイコン18との間には信号線S13が、第3の電源線W13のパワーMOSFET17とマイコン18との間には信号線S14が配設される。
なお、これら信号線S11,S12,S13,S14は、マイコン18から出力される制御信号を伝達するために用いられる。
マイコン18は、ハードウェアとして演算回路、インタフェース回路及びメモリ回路などを含むコンピュータシステムで構成され、信号線S11,S12,S13,S14を介してパワーMOSFET13,14,15,17をそれぞれオンオフ制御する。
これにより、パワーMOSFET13,14,15,17は、マイコン18によりオンオフ制御されてスイッチング素子として機能する。すなわち、パワーMOSFET13,14,15,17それぞれは、マイコン18によりオン(短絡)制御されたときに電源線W11,W12,W13を短絡して、蓄電池11からの電気を通過させる。その一方で、パワーMOSFET13,14,15,17は、マイコン18によりオフ(開放)制御されたときに電源線W11,W12,W13を開放して、蓄電池11からの電気を遮断する。
そして、本実施形態では、第2の電源線W12に設けられるパワーMOSFET15と、第3の電源線W13に設けられるパワーMOSFET17と、が一つの半導体パッケージ19とされる。すなわち、1つの回路基板上にこれらパワーMOSFET15,17が搭載されており、ハードウェアとして共通している部分は共有化される。
また、マイコン18は、車両用電源供給システム10の異常を検知するための各種センサ(不図示)からの検知信号が入力される。この検知信号には、第1の電源線W11の第1又は第2のパワーMOSFET13,14の何れかが故障したかを報知する信号も含まれる。マイコン18は、当該検知信号に応じて、第2の電源線W12のパワーMOSFET15、及び第3の電源線W13のパワーMOSFET17をそれぞれオンオフ制御する。
なお、何れのパワーMOSFET13,14,15,17も故障してない通常状態では、マイコン18は、第2の電源線W12のパワーMOSFET15を常時オフ(開放)状態に設定して、その機能を停止する。これにより、副電源線である第2の電源線W12には蓄電池11からの電気は通過せず、第2の電源線W12を介して第1の負荷12に電気は供給されない。
その一方で、マイコン18は、それ以外のパワーMOSFET13,14,17をオン(短絡)状態に設定する。この設定により、通常の状態において、第1の負荷12に供給される電気は、第1の電源線W11、第1の電源線W11の第1及び第2のパワーMOSFET13,14を主経路として経由することになる。
<マイコンのオンオフ制御による電気の経路について>
次に図2~図4を参照して、第1の電源線W11の第1又は第2のパワーMOSFET13,14が故障した場合の電気の経路について説明する。図2は、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13においてオン状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。図3は、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13においてオフ状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。図4は、第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14においてオン状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。図5は、第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14においてオフ状態で故障が発生した場合の電気の経路を説明する概略回路構成図である。
図2に示す回路構成図では、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13においてオン状態で故障が発生している。この場合には、第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14を用いて、第1の電源線W11の短絡又は開放の切り替えが可能であるが、システムの冗長性に関して安全側に考え、副電源線である第2の電源線W12を経由させて電気を供給する。
すなわち、マイコン18は、センサ(不図示)により検知された第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13のかかる故障状況に応じて、第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14を常時オフ状態になるようにオフ制御する。これにより、第1の電源線W11を経由する電気の供給を停止する。それと同時に、マイコン18は、第2の電源線W12のパワーMOSFET15をオン状態に設定する。さらに、マイコン18は、第3の電源線W13のパワーMOSFET17を常時オフ状態になるようにオフ制御する。これにより、第1の負荷12には、第2の電源線W12及び第2の電源線W12のパワーMOSFET15を経由して電気が供給されることになる。その一方で、第1の負荷12よりも電源供給先として重要度の低い第2の負荷16には電気が供給されなくなる。
また、図3に示す回路構成図では、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13においてオフ状態で故障が発生している。この場合には、蓄電池11から第1の負荷12へ電気が供給されなくなってしまう。
そこで、マイコン18は、第2の電源線W12のパワーMOSFET15をオン状態に設定する。さらに、マイコン18は、第3の電源線W13のパワーMOSFET17を常時オフ状態になるようにオフ制御する。これにより、第1の負荷12には電気が第2の電源線W12を経由して供給されることなるが、第2の負荷16には電気が供給されなくなる。
なお、このときには、第1のパワーMOSFET13のオフ故障により、第1の電源線W11には電気が通過しなくなる。ここで、マイコン18は、システムの冗長性に関し安全側に考え、第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14を常時オフ状態となるようにオフ制御しても良い。
また、図4に示す回路構成図では、第1の電源線W12の第2のパワーMOSFET14においてオン状態で故障が発生している。この場合には、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13を用いて、第1の電源線W11の短絡又は開放の切り替えが可能であるが、システムの冗長性に関して安全側に考え、副電源線である第2の電源線W12を経由させて電気を供給する。
すなわち、マイコン18は、センサ(不図示)により検知された第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14のかかる故障状況に応じて、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13を常時オフ状態になるようにオフ制御する。これにより、第1の電源線W11を経由する電気の供給を停止する。それと同時に、マイコン18は、第2の電源線W12のパワーMOSFET15をオン状態に設定する。さらに、マイコン18は、第3の電源線W13のパワーMOSFET17を常時オフ状態になるようにオフ制御する。これにより、第1の負荷12には、第2の電源線W12及び第2の電源線W12のパワーMOSFET15を経由して電気が供給されることになる。その一方で、第1の負荷12よりも電源供給先として重要度の低い第2の負荷16には電気が供給されなくなる。
また、図5に示す回路構成図では、第1の電源線W11の第2のパワーMOSFET14においてオフ状態で故障が発生している。この場合には、蓄電池11から第1の負荷12へ電気が供給されなくなってしまう。
そこで、マイコン18は、第2の電源線W12のパワーMOSFET15をオン状態に設定する。さらに、マイコン18は、第3の電源線W13のパワーMOSFET17を常時オフ状態になるようにオフ制御する。
なお、このときにも、第2のパワーMOSFET14のオフ故障により、第1の電源線W11には電気が通過しなくなる。ここで、マイコン18は、システムの冗長性に関し安全側に考え、第1の電源線W11の第1のパワーMOSFET13を常時オフ状態となるようにオフ制御しても良い。
<本実施形態の車両用電源供給システムの利点について>
本実施形態の車両用電源供給システム10によれば、蓄電池(電源)11と第1の負荷12とを接続する第1の電源線(主電源線)W11に並列に接続された、蓄電池11と第1の負荷12とを接続する第2の電源線(第1の電源線)W12と、蓄電池11と、第1の負荷12よりも車両の走行に関して(電源供給先として)重要度の低い第2の負荷16とを接続する第3の電源線(第2の電源線)W13と、第2の電源線W12の短絡又は開放を切り替える第2の電源線W12のパワーMOSFET(第1のパワー半導体素子)15と、第3の電源線W13の短絡又は開放を切り替える第3の電源線W13のパワーMOSFET(第2のパワー半導体素子)17と、を備え、第2の電源線W12のパワーMOSFET15と第3の電源線W13のパワーMOSFET17とが、一つの半導体パッケージ19とされる。このため、複数のパワーMOSFET(パワー半導体素子)15,17を1つの回路基板に搭載して、これら複数のパワーMOSFET15,17においてハードフェア構成として共通する部分を共有化する。これにより、システムの電源冗長性を向上させながらも、半導体素子の部品点数や導入コストの増加を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用電源供給システム10によれば、検知された第1の電源線(主電源線)W11の故障状況に応じて、第1及び第2のパワーMOSFET(パワー半導体素子)15,17をそれぞれオンオフ制御するマイコン(制御部)18をさらに有するため、第1の電源線(主電源線)W11で故障が発生してこの第1の電源線W11から電気供給が不能になっても、副電源線である第2の電源線(第1の電源線)W12から電気を迅速且つ適切に供給することができる。
また、本実施形態の車両用電源供給システム10によれば、マイコン(制御部)18は、第1の電源線(主電源線)W11の故障状況が検知されたときに、第3の電源線W13のパワーMOSFET(第2のパワー半導体素子)17が第3の電源線(第2の電源線)W13を開放するように第3の電源線W13のパワーMOSFET17をオンオフ制御するため、半導体パッケージ19全体の耐負荷容量を低くなるよう調整(設定)することができるので、パワー半導体素子の導入コストをより一層抑制することができる。
また、本実施形態の車両用電源供給システム10における回路構成をパワー半導体デバイスとして車両用に限らず、様々な分野で使用される電源供給システムに広く適用することができる。上述した車両用電源供給システム10と同様な作用効果を得ることができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良などが可能である。
ここで、上述した本発明に係るパワー半導体デバイス、及びそのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム10の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]電源(蓄電池、11)と第1の負荷(12)とを接続する主電源線(第1の電源線、W11)に並列に接続された、前記電源(蓄電池、11)と前記第1の負荷(12)とを接続する第1の電源線(第2の電源線、W12)と、
前記電源(蓄電池、11)と、前記第1の負荷(12)よりも電源供給先として重要度の低い第2の負荷(16)とを接続する第2の電源線(第3の電源線、W13)と、
前記第1の電源線(第2の電源線、W12)の短絡又は開放を切り替える第1のパワー半導体素子(第2の電源線W12のパワーMOSFET、15)と、
前記第2の電源線(第3の電源線、W13)の短絡又は開放を切り替える第2のパワー半導体素子(第3の電源線W13のパワーMOSFET、17)と、
を備え、
前記第1のパワー半導体素子(第2の電源線W12のパワーMOSFET、15)と前記第2のパワー半導体素子(第3の電源線W13のパワーMOSFET、17)とが、一つの半導体パッケージ(19)とされる
ことを特徴とするパワー半導体デバイス。
[2]検知された前記主電源線(第1の電源線、W11)の故障状況に応じて、前記第1及び前記第2のパワー半導体素子(第2の電源線W12のパワーMOSFET、15:第3の電源線W13のパワーMOSFET、17)をそれぞれオンオフ制御する制御部(マイコン、18)をさらに有する
ことを特徴とする[1]に記載のパワー半導体デバイス。
[3]前記制御部(マイコン、18)は、前記主電源線(第1の電源線、W11)の故障状況が検知されたときに、前記第2のパワー半導体素子(第3の電源線W13のパワーMOSFET、17)が前記第2の電源線(第3の電源線、W13)を開放するように前記第2のパワー半導体素子(第3の電源線W13のパワーMOSFET、17)をオンオフ制御する
ことを特徴とする[2]に記載のパワー半導体デバイス。
[4][1]~[3]の何れか1つに記載のパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム(10)。
10 車両用電源供給システム
11 蓄電池(電源)
12 第1の負荷
13 第1のパワーMOSFET
14 第2のパワーMOSFET
15 パワーMOSFET(第1のパワー半導体素子)
16 第2の負荷
17 パワーMOSFET(第2のパワー半導体素子)
18 マイコン(制御部)
19 半導体パッケージ
50 車両用電源供給システム
51 蓄電池
52 第1の負荷
53 第1のパワーMOSFET
54 第2の負荷
55 第2のパワーMOSFET
56 マイコン(制御部)
W11 第1の電源線(主電源線)
W12 第2の電源線(第1の電源線)
W13 第3の電源線(第2の電源線)
W51 第1の電源線
W52 第2の電源線
S51 第1の信号線
S52 第2の信号線
S11 第1の信号線
S12 第2の信号線
S13 第3の電源線
S14 第4の電源線

Claims (2)

  1. 電源と第1の負荷とを接続する主電源線に並列に接続された、前記電源と前記第1の負荷とを接続する第1の電源線と、
    前記電源と、前記第1の負荷よりも電源供給先として重要度の低い第2の負荷とを接続する第2の電源線と、
    前記第1の電源線の短絡又は開放を切り替える第1のパワー半導体素子と、
    前記第2の電源線の短絡又は開放を切り替える第2のパワー半導体素子と、
    前記主電源線の短絡又は開放を切り替える第3のパワー半導体素子及び第4のパワー半導体素子であって、互いに直列に接続された第3のパワー半導体素子及び第4のパワー半導体素子と、
    前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のパワー半導体素子をそれぞれ、前記短絡に対応するオン状態、又は、前記開放に対応するオフ状態に制御する制御部と、
    を備え、
    前記第1のパワー半導体素子と前記第2のパワー半導体素子とが、一つの半導体パッケージとされ
    前記制御部は、
    前記第3及び前記第4のパワー半導体素子の双方に故障が検知されていないとき、前記第1のパワー半導体素子を前記オフ状態とし、且つ、前記第2、前記第3及び前記第4のパワー半導体素子を前記オン状態とし、
    前記第3及び前記第4のパワー半導体素子の一方に前記オン状態の故障又は前記オフ状態の故障が検知されたとき、前記第1のパワー半導体素子を前記オン状態とし、前記第2のパワー半導体素子を前記オフ状態とし、且つ、前記第3及び前記第4のパワー半導体素子の他方を前記オフ状態とする、
    ことを特徴とするパワー半導体デバイス。
  2. 請求項1記載のパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム。
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