JP2014225574A - キャパシタおよびその充放電方法 - Google Patents

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正利 真嶋
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Abstract

【課題】充電の上限電圧が高い場合でも、電解液の分解を抑制できるとともに、充放電を安定に行うことができるキャパシタを提供する。【解決手段】キャパシタは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、正極および負極の間に介在するセパレータと、電解液と、を具備し、正極活物質は多孔質炭素材料を含み、多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、キャパシタおよびその充放電方法に関し、より具体的には、キャパシタの正極活物質の改良に関する。
環境問題がクローズアップされる中、太陽光や風力などのクリーンエネルギーを電力に変換し、電気エネルギーとして蓄電するシステムの開発が盛んに行われている。このような蓄電デバイスとしては、リチウムイオン二次電池(LIB:lithium ion battery)、電気二重層キャパシタ(EDLC:electric double layer capacitor)、リチウムイオンキャパシタ(LIC:lithium ion capacitor)などが知られている。最近では、瞬時の充放電特性に優れるとともに、高い出力特性が得られ、取り扱い性に優れるといった観点から、EDLCやLICなどのキャパシタが注目されている。
キャパシタは、それぞれ電極活物質を含む第1電極および第2電極と、電解液とを含む。電極活物質としては、炭素材料などが使用されている。例えば、EDLCでは、電極活物質として活性炭が使用されている。また、LICでは、正極活物質として活性炭が、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な炭素材料が、それぞれ使用されている(特許文献1)。また、エネルギー密度(または容量)を高めるために、平均面積が1.5nm2以上の複数の非晶質部が(002)面に分散したグラファイトを、キャパシタの正極活物質として使用することが検討されている(特許文献2)。EDLCの電極活物質として、ナノ細孔を有する炭素粒子を使用することも検討されている(特許文献3)。
キャパシタの電解液としては、一般に、支持塩を含む有機溶媒溶液(有機電解液)が使用され、電解液の有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC:ethylene carbonate)、エチルメチルカーボネート(EMC:ethyl methyl carbonate)、ジエチルカーボネート(DEC:diethyl carbonate)などが使用されている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開公報第2003/003395号パンフレット 特開2010−254537号公報 特表2004−513529号公報
キャパシタは、LIBなどに比べて容量が小さい点が課題である。キャパシタの充電の上限電圧を高くすると、容量を大きくすることができる。しかし、有機電解液を用いるキャパシタでは、充電電圧を高くすると、充電時の正極の電位が高くなるため、有機電解液が正極で酸化分解される。その結果、多量のガスが発生して、安定した充放電を行うことが困難になる。
特許文献1〜3などで使用されている従来の炭素材料は、有機不純物の含有量が多かったり、表面に多くの活性点(官能基など)を含んだりする。このような炭素材料を活物質として用いて、高い電圧まで充電すると、電解液の分解はさらに顕著になる。そのため、上記の炭素材料を、正極活物質として用いても、高い上限電圧まで充電させることは困難である。
そこで、本発明の目的は、充電の上限電圧が高い場合でも、電解液の分解を抑制できるとともに、安定して充放電を行うことができるキャパシタを提供することにある。
以上に鑑み、本発明の一局面は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液と、を具備し、前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下である、キャパシタに関する。
本発明の他の一局面は、LICの充放電方法であって、前記LICは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、リチウムイオン伝導性の電解液とを具備し、前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であり、前記リチウムイオンキャパシタを、3.9〜5.2Vの上限電圧で、充放電する工程を有する充放電方法に関する。
本発明のさらに他の一局面は、EDLCの充放電方法であって、前記EDLCは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液とを具備し、前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であり、前記電気二重層キャパシタを、2.8〜4.2Vの上限電圧で、充放電する工程を有する充放電方法に関する。
本発明の上記局面によれば、充電の上限電圧が高い場合でも、電解液の分解を抑制できるとともに、安定してキャパシタの充放電を行うことができる。
本発明の一実施形態に係るキャパシタの構成を示す断面図である。 実施例1で使用した多孔質炭素材料、比較例1の活性炭の細孔径分布を示すグラフである。 実施例1で使用した多孔質炭素材料、および比較例1の活性炭のサイクリックボルタモグラムである。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明の一実施形態によれば、(1)正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液と、を具備し、前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下である、キャパシタに関する。
このようなキャパシタによれば、充電の上限電圧を高くしても、充放電を安定に行うことができる。充電の上限電圧を高めると、電解液の分解が起こりやすくなるが、上記実施形態では、電解液の分解およびこれに伴うガス発生を抑制できる。よって、高容量のキャパシタを得ることができる。例えば、LICでは、4.2V以上、EDLCでは、3V以上の上限電圧まで充電しても、安定した充放電が可能である。よって、高容量のキャパシタを得ることができる。
なお、結晶子とは、ダイヤモンドに類似する結晶を構成する結晶子のことである。
(2)前記多孔質炭素材料は、前記体積基準の細孔径分布において、単分散の細孔径のピークを有し、前記細孔径のピークは、0.5〜0.7nmの範囲内にあることが好ましい。このような多孔質炭素材料は、高い上限電圧まで安定して充電することができるとともに、高容量化し易い。
(3)前記負極活物質は、活性炭、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン、リチウムチタン酸化物、ケイ素含有材料、およびスズ含有材料からなる群より選択される少なくとも一種を含むことができる。本発明の一実施形態において、キャパシタは、高い電圧まで充電することができるので、このような負極活物質と組み合わせることにより、キャパシタをさらに高容量化することができる。
本発明の他の一実施形態では、(4)LICの充放電方法であって、前記LICは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、リチウムイオン伝導性の電解液とを具備し、前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であり、前記LICを、3.9〜5.2Vの上限電圧で、充放電する工程を有する充放電方法に関する。
本発明のさらに他の一実施形態は、(5)EDLCの充放電方法であって、前記EDLCは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液とを具備し、前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であり、前記EDLCを、2.8〜4.2Vの上限電圧で、充放電する工程を有する充放電方法に関する。
上記(4)および(5)では、正極活物質に、上記のような多孔質炭素材料を用いることにより、充電の上限電圧が、4.2〜5.2V(LIC)や3〜4.2V(EDLC)と高くても、電解液の分解およびこれに伴うガス発生が抑制され、LICやEDLCの充放電を安定に行うことができる。よって、高容量のキャパシタを得ることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る溶融塩電池の具体例を、適宜図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の一実施形態に係るキャパシタは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、正極および負極の間に介在するセパレータと、電解液と、を具備し、正極活物質は、多孔質炭素材料を含む。多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下である。
一般的なEDLCやLICにおいては、正極活物質として、一般的に活性炭が使用されている。活性炭を正極活物質として含む正極は、電解液中のアニオンを正極活物質に吸蔵(または挿入)するのではなく、正極の表面に吸着することにより、正極として機能する。活性炭を正極に使用し、Liを対電極および参照電極として用いて、サイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行うと、可逆的なファラデー容量は観察されない。つまり、活性炭を正極に使用しても、電解液中のアニオンの吸蔵(または挿入)が起こらない。
このように、活性炭は、電解液中のアニオンの吸蔵(または挿入)が起こらないことに加え、細孔径分布にばらつきがある。活性炭は高容量化のためには吸着の面積を増やす必要があり、そのため、正極において、電子が電解液の分解反応に消費され易く、分解によりガスが発生する。また、アニオンを吸蔵または放出するような活物質と比較すると、高容量化することが難しい。さらに、活性炭は、有機不純物の含有量が多いため、表面に酸素含有官能基などの様々な官能基が存在する。このような官能基は、電解液中に含まれる有機溶媒と反応し易く、分解してガスを発生する。
このように、活性炭を正極活物質として用いてもアニオンを吸蔵しないため、充電電圧を高めるには限界があることに加え、アニオンの吸蔵による容量の増加は期待できない。また、キャパシタの容量を高めるために、充電の上限電圧を高めると、充電時の正極の電位が高くなるため、活性炭表面の官能基が活性点となって、電解液の酸化分解が顕著になる。このような観点からも、活性炭を正極活物質として用いたキャパシタでは、充電の上限電圧を高めることができない。例えば、市販のキャパシタの充電の上限電圧は、EDLCで2.7V程度であり、LICで3.8V程度である。これらの上限電圧を超える高い電圧を充電終止電圧として充電しても、充電末期に電圧が上昇しなくなったり、ガス発生が顕著になったりする。
ところが、本発明の実施形態で使用される多孔質炭素材料は、この材料を正極に使用し、上記と同様にCV測定を行うと、可逆的な容量が観察される。つまり、多孔質炭素材料は、電解液中のアニオンを可逆的に吸蔵および放出することが可能であると推察される。そのため、上記の多孔質炭素材料は、活性炭とは、アニオンとの相互作用の機構が異なり、正極において、表面積が小さくても容量を発現できる。また、電解液との接点が小さくて済むため、電解液の分解反応が抑制され、ガスの発生を低減できると考えられる。
本発明の一実施形態では、上記のような細孔径分布と結晶子サイズとを有する多孔質炭素材料を含む正極活物質を用いる。このような多孔質炭素材料は、活性炭などのキャパシタの正極活物質として使用される従来の炭素材料とは異なり、細孔径の分布が比較的均一であり、電解液中のアニオンを効率よく吸蔵および放出することができると考えられる。このような点から、市販のキャパシタの一般的な充電の上限電圧を超える電圧まで充電しても、電解液の分解およびこれに伴うガスの発生を抑制できる。また、多孔質炭素材料は、活性炭などの従来の活物質と比べて有機不純物の含有量が低いため、この点からも、電解液の分解およびこれに伴うガスの発生が抑制される。
従って、本発明の一実施形態では、充電の上限電圧が高くても、充放電を安定に行うことができるため、高容量のキャパシタを得ることができる。また、ガスの発生が抑制されることにより、キャパシタのサイクル特性の低下を抑制できるとともに、キャパシタの内圧の上昇を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るキャパシタを用いた充放電方法では、一般的なキャパシタの充電の上限電圧を超えるような電圧まで充電しても、充放電を安定して行うことができる。例えば、EDLCでは、2.7Vを超える上限電圧で、また、LICでは、3.8Vを超える上限電圧で、キャパシタを繰り返し充放電することができる。これにより、正極活物質の容量を有効に利用でき、キャパシタを大幅に高容量化できる。
EDLCの上限電圧は、好ましくは2.8V以上、さらに好ましくは3V以上または3.2V以上、特に3.4V以上である。上限電圧は、例えば、4.2V以下、好ましくは4V以下である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができる。EDLCの充電の上限電圧は、例えば、2.8〜4.2V、3〜4.2V、または3.2〜4Vであってもよい。
LICの上限電圧は、3.9V以上であることが好ましく、4.2V以上、または4.2Vより大きいことがより好ましく、4.4V以上または4.6V以上であることがさらに好ましい。また、上限電圧は、好ましくは5.2V以下、さらに好ましくは5V以下である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができる。LICの充電の上限電圧は、例えば、3.9〜5.2V、4.2〜5.2V、または4.2Vを超えて、5V以下であってもよい。
一般的なEDLCでは、活性炭は負極活物質としても使用される。上記の多孔質炭素材料は、負極活物質として使用すると、従来の負極活物質の場合に比べてカチオンが吸着または挿入しにくいため、容量が不十分となり易い。一方、多孔質炭素材料を、正極活物質として使用することにより、その高い容量を十分に利用することができる。なお、正極活物質として多孔質炭素材料を用いていれば、負極活物質として上記多孔質炭素材料を用いても、高い電圧まで充電でき、ある程度高い容量を確保できる。
以下、キャパシタの正極およびその構成要素について、より具体的に説明する。上記の多孔質炭素材料は、例えば、EDLC、またはLICの正極活物質として好適である。よって、以下では、EDLCおよびLICを例に挙げて説明するが、上記の多孔質炭素材料を適用し得るキャパシタの種類は、特に限定されない。
(正極)
正極は、正極活物質を含み、正極活物質は、上記の多孔質炭素材料を含む。
(多孔質炭素材料)
多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、87%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
活性炭と異なり、細孔径分布が比較的均一であり、高い電圧まで安定して充電することができる。また、有機不純物の含有量や表面官能基の含有量も少ないため、高い電圧まで充電しても、電解液の分解を抑制でき、充放電を安定に行うことができる。さらに、多孔質炭素材料の細孔のほとんどが1nm以下のマイクロ孔であり、メソ孔(細孔径2〜50nm)やマクロ孔(細孔径50nm超)の割合が小さいことにより、多孔質炭素材料の比表面積が活性炭に比べて比較的小さい。しかしながら、電解質イオンを吸蔵および脱離できるため、大きな静電容量を有する正極が得られる。
1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積が、全細孔容積の85%未満である場合、その理由は定かではないが、充電の上限電圧が高くなると、安定して充放電を行い難くなる。また、電解質イオンを吸蔵および脱離できるサイトが減るため静電容量が小さくなり易い。よって、キャパシタを高容量化することが難しい。
また、一般的な活性炭は、体積基準の細孔径分布において、多分散の細孔径ピークを有していたり、細孔径ピークが1つであっても、細孔径分布がブロードであったりする。また、キャパシタ電極用に市販されているほとんどの活性炭では、体積基準の細孔径分布におけるピークは、0.9nm(好ましくは0.7nm)よりも大きい。
本発明の一実施形態で使用する多孔質炭素材料は、上記のように、細孔径分布が比較的均一である。そのため、多孔質炭素材料は、体積基準の細孔径分布において、単分散の細孔径のピークを有することができる。
また、体積基準の細孔径分布における細孔径のピークも小さく、例えば、0.9nm以下、好ましくは0.7nm以下、さらに好ましくは0.65nm以下である。また、細孔径のピークは、例えば、0.4nm以上、好ましくは0.45nm以上、さらに好ましくは0.5nm以上である。これらの上限値と下限値とは適宜選択して組み合わせることができる。細孔径のピークは、例えば、0.4〜0.9nm、または0.5〜0.7nmであってもよい。細孔径のピークがこのような範囲である場合、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積を大きくし易い。
多孔質炭素材料のCukα線によるX線回折像は、2θ=40〜50度付近にピーク:Pkを有する。Pkは、ダイヤモンド結晶の(111)面に帰属されるピーク:Pd111の成分を含んでいる。このとき、Pkの全ての成分が、ダイヤモンド結晶の(111)面に帰属される成分であってもよい。すなわちPk=Pd111の関係を有してもよい。
d111を有する多孔質炭素材料は、ダイヤモンドに類似する結晶構造を少なくとも一部に有すると考えられるが、ダイヤモンド結晶の本来の特性は抑制されている。そのため、優れた電子伝導性を発現する一方で、例えばグラファイトよりも電子伝導の等方性に優れている。よって、面方位の相違による電気抵抗の差が小さく、より集電性に優れたキャパシタを得ることが可能である。また、X線回折像がPd111を有する多孔質炭素材料は、比表面積が非常に大きくても、長期間にわたって機械的強度を維持することができるため、高容量でサイクル特性に優れたキャパシタが得られ易い。
多孔質炭素材料がグラファイト成分を含む場合には、2θ=40〜50度付近、つまりPd111と重複する範囲に、グラファイトの(010)面に帰属されるピーク:PG010が表れる。この場合、2θ=20〜30度付近には、グラファイトの(002)面に帰属されるピーク:PG002が同時に観測される。
以上より、Cukα線によるX線回折像が、グラファイトの(002)面に帰属されるピーク:PG002を有する場合、2θ=40〜50度付近のPkは、PG010とPd111とが合成されたピークである可能性がある。このような場合、PG002の強度:IG002のPkの強度:Ikに対する比:IG002/Ikを、例えば、3.0以下になるようにすると、IG002に対してIkが非常に大きくなるため、Pkは少なくともPd111の成分を含むことができる。
G002/Ikは、3.0以下であることが好ましいが、2.5以下であることがより好ましい。このようなピーク強度比が満たされる場合には、多孔質炭素材料がグラファイト成分を含むとしても、通常のグラファイトの性質はほとんど発現せず、ダイヤモンドに類似する結晶構造に基づく性質が強く発現する。なお、各ピークの強度(I)は、X線回折像のベースラインからの高さである。
kの半価幅から求められる結晶子の大きさは、1〜10nmである。結晶子の大きさが、10nmを超えると、多孔質炭素材料のダイヤモンドに類似する性質が強くなるとともに、細孔の深さが深くなる傾向があるため、高容量化の点で不利である。高い静電容量が得られ易い観点から、結晶子の大きさは、1〜5nmであることが好ましく、1〜3nmであることがさらに好ましい。結晶子の構造は、多孔質炭素材料の断面を、電子顕微鏡で観察することにより確認することができる。
このように、多孔質炭素材料は、黒鉛のように高度に発達した結晶構造を有するわけではないが、完全なアモルファスでもなく、1〜10nmの大きさの結晶子(炭素微結晶)を含有している。
なお、ダイヤモンド結晶の(111)面に帰属されるピークPd111が確認されることと、多孔質炭素材料にダイヤモンド結晶が含まれていることとは、同義ではない。ただし、ピークPd111の存在は、少なくとも、ダイヤモンドに類似する結晶構造の存在を示している。
多孔質炭素材料が表面官能基を有する場合、表面官能基が活性点となって電解液の分解を引き起こす場合がある。表面官能基とは、多孔質炭素材料の表面に存在し得る官能基である。多孔質炭素材料中の表面官能基の含有量を0にすることは難しいが、本発明の一実施形態では、多孔質炭素材料における、電解液の分解を引き起こすような官能基の含有量が少ないことが好ましい。
表面官能基としては、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エーテル基などの酸素含有官能基の他、アルキル基などの炭化水素基が例示できる。これらの官能基は、有機不純物に含まれることが多い。
表面官能基のうち、特に、酸素含有官能基は、電解液との副反応を引き起こす基点となり易い。キャパシタ内でガスが発生すると、充電の上限電圧を高め難くなる上、キャパシタのサイクル特性を低下させる原因となる。
本発明の一実施形態において、多孔質炭素材料は、酸素含有官能基の含有量が3.3mol%以下である。酸素含有官能基の含有量は、3mol%以下であることが好ましく、2.5mol%以下または2mol%以下であることがさらに好ましい。酸素含有官能基の含有量は、例えば、0.1mol%以上であってもよい。酸素含有官能基の含有量が3.3mol%を超えると、電解液の分解が顕著になり易い。特に、充電の上限電圧が高くなるほど、電解液の分解およびこれに伴うガスの発生が顕著になる。
活性炭は、アルカリ金属元素(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなど)、遷移金属元素などの金属元素を不純物として含む場合がある。このような不純物は、キャパシタの内部短絡、サイクル特性の低下、ガス発生による内圧上昇などの原因となるため、不純物の含有量は少ないことが望ましい。アルカリ金属元素は、充電時に副反応を起こすことから、キャパシタのサイクル特性を低下させる原因となる。遷移金属元素は、キャパシタの内部短絡の原因となり得る。
一方、多孔質炭素材料の場合、アルカリ金属元素の含有量(質量)を、400ppm以下とすることができ、100ppm以下または10ppm以下とすることもできる。そのため、キャパシタのサイクル特性の低下および内部短絡の発生を効果的に抑制できる。
多孔質炭素材料中に含まれる遷移金属元素の含有量(質量)は、100ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがさらに好ましい。遷移金属元素は、多孔質炭素材料の原料(例えば金属炭化物)中に含まれ得るが、多孔質炭素材料を生成させる条件を制御することにより、十分に低濃度に低減することが可能である。
多孔質炭素材料のBET比表面積は、例えば800m2/g以上であり、高容量の正極が得られ易い観点からは、1000m2/g以上が好ましく、1100m2/g以上がより好ましく、1200m2/g以上または1300m2/g以上がさらに好ましい。BET比表面積は、例えば、2500m2/g以下であるが、2000m2/g以下が一般的であり、1800m2/g以下であれば、より製造が容易である。これらの下限値と上限値とは適宜選択して組み合わせることができる。BET比表面積は、好ましくは1000〜2000m2/gまたは1100〜1800m2/gであってもよい。
多孔質炭素材料は、例えば、塩素ガスを含む雰囲気中で、金属炭化物を、1000〜1500℃の温度で加熱することにより生成させることができる。金属炭化物を塩素ガスと反応させると、多孔質炭素材料と金属塩化物とが生成する。このとき、金属炭化物として、平均粒径0.1〜100μmのものを用いることが好ましく、平均粒径2〜40μmのものを用いることがより好ましい。
ここで、平均粒径とは、体積基準の粒度分布において累積体積が50%となる粒径(D50)である。以下、他の材料においても同様である。このような範囲の平均粒径を有する粉末状または多孔質体の金属炭化物を用いることで、金属炭化物から多孔質炭素材料を効率良く生成させることができる。また、多孔質炭素材料の製造に要する時間を短くすることができる。なお、多孔質体とは、粉末を構成する粒子が凝集や焼結により結合した状態をいう。
結晶子のサイズを調節して、静電容量を高め易くするためには、金属炭化物の種類を選択したり、加熱温度を調節したりすることが好ましい。
原料として使用する金属炭化物は、それ自体が不純物を含みにくい材料であることから、生成する多孔質炭素材料は高純度であり、不純物の含有量を極めて小さくすることができる。金属炭化物としては、Al43などを用いることもできるが、ダイヤモンドに類似する結晶構造に由来する性質が得られにくいため、炭化ケイ素(SiC)および炭化チタン(TiC)よりなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。SiCおよび/またはTiCを用いると、生成する多孔質炭素材料がダイヤモンドに類似する性質を発現し易い。中でも、SiCを用いることにより、グラファイトとしての性質がより小さく、電子伝導の等方性により優れた多孔質炭素材料が得られる。必要に応じて、SiCおよび/またはTiCと、他の金属炭化物(Al43、ThC2、B4C、CaC2、Cr32、Fe3C、UC2、WC、MoCなど)とを併用してもよい。
加熱は、1000℃以上で行うことができるが、適度なサイズの結晶子を生成させ易く、また、Cukα線によるX線回折像がPd111を有する多孔質炭素材料が得られ易いため、1100℃以上、特に、1200℃以上で行うことが好ましい。
加熱温度が高くなり過ぎると、生成する多孔質炭素材料のPd111の強度Id111が大きくなる傾向があり、これにより、結晶子のサイズが大きくなり易い。また、加熱温度が高くなり過ぎると、比表面積が減少する傾向がある。比表面積が大きいほど、正極活物質に適した、大きな細孔容積が得られ易い。そのため、加熱温度は1500℃以下が好ましく、1400℃以下がより好ましい。
加熱は、塩素ガスのみを含むガスの流通下または雰囲気下で行うことができるが、塩素ガスと、不活性ガス(N2、He、Ar、Ne、Xeなど)との混合ガスの流通下または雰囲気下で行ってもよい。
このようにして得られる多孔質炭素材料は、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積が全細孔容積の85%以上となるシャープな細孔径分布を有する。これにより、大きな比表面積が得られるため、空間電荷層の形成に有利である。また、多孔質炭素材料に含まれる結晶子の大きさを1〜10nmの範囲にすることができる。
(その他)
正極は、正極活物質とともに、これを保持する集電体を含むことができる。
集電体は、金属箔でもよく、高容量なキャパシタを得る観点から、三次元網目状の構造を有する金属多孔体を用いてもよい。正極集電体の材質としては、アルミニウム、アルミニウム合金などが好ましい。
正極は、集電体に、正極活物質を含むスラリーを塗布または充填し、その後、スラリーに含まれる分散媒を除去し、さらに必要に応じて、正極活物質を保持した集電体を圧延することにより得られる。スラリーは、正極活物質の他に、バインダ、導電助剤などを含んでもよい。分散媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの有機溶媒の他、水などが用いられる。
バインダの種類は特に制限されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂;ポリビニルクロリドなどの塩素含有ビニル樹脂;ポリオレフィン樹脂;スチレンブタジエンゴムなどのゴム状重合体;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール;カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体(セルロースエーテルなど)などを用いることができる。バインダの量は、特に限定されず、電極活物質100質量部あたり、例えば、0.5〜10質量部であってもよい。
導電助剤の種類は、特に制限されず、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維などの導電性繊維などが挙げられる。導電助剤の量は、特に限定されず、電極活物質100質量部あたり、例えば0.1〜10質量部であってもよい。
(負極)
負極は、負極活物質とともに、これを保持する集電体を含むことができる。負極集電体は、正極集電体と同様に、金属箔、または三次元網目状の構造を有する金属多孔質体などが使用できる。負極集電体の材質としては、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、ステンレス鋼などが例示できる。
負極活物質としては、例えば、活性炭、黒鉛、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、リチウムチタン酸化物、ケイ素含有材料、およびスズ含有材料からなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
負極活物質は、キャパシタの種類に応じて、適宜選択できる。
EDLCでは、電解液中のカチオンを吸着するような材料、例えば、活性炭などが使用できる。
活性炭としては、キャパシタに使用される公知のものを使用できる。活性炭の原料としては、例えば、木材;ヤシ殻;パルプ廃液;石炭またはその熱分解により得られる石炭系ピッチ;重質油またはその熱分解により得られる石油系ピッチ;フェノール樹脂などが挙げられる。
上記原料を炭化して得られる材料は、その後、一般的に賦活することにより、活性炭を得ることができる。賦活法としては、ガス賦活法および薬品賦活法が例示できる。ガス賦活法は、高温下で水蒸気、炭酸ガス、酸素などと接触反応させることにより活性炭を得る方法である。薬品賦活法は、上記原料に公知の賦活薬品を含浸させ、不活性ガス雰囲気中で加熱することにより、賦活薬品の脱水および酸化反応を生じさせて活性炭を得る方法である。賦活薬品としては、例えば、塩化亜鉛、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。活性炭は、このようにして製造されるため、上記多孔質炭素材料とは異なり、多くの不純物を含んでいる。
活性炭の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、20μm以下であることが好ましい。比表面積も特に限定されないが、800〜3000m2/g程度が好ましい。この範囲とすることにより、キャパシタの静電容量を大きくすることができ、また、内部抵抗を小さくすることができる。
LICでは、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な材料、リチウムイオンと合金化可能な材料などが使用できる。LICで使用される負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な炭素材料[ソフトカーボン、ハードカーボン、黒鉛(人造黒鉛、天然黒鉛など)など]の他、リチウムチタン酸化物、ケイ素含有材料(ケイ素酸化物、ケイ素合金など)、スズ含有材料(スズ酸化物、スズ合金など)が挙げられる。負極活物質は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
LICの負極活物質としては、炭素材料が好ましく、特に、黒鉛および/またはハードカーボンが好ましい。
負極は、正極と同様にして得ることができる。バインダ、導電助剤、分散媒、およびこれらの量は、正極で例示したものまたは範囲から適宜選択できる。
LICにおいては、負極電位を低下させるために、負極活物質に予めリチウムをドープしておくことが好ましい。これにより、キャパシタの電圧が高くなり、LICの高容量化に更に有利となる。リチウムのドープは、キャパシタの組み立て時に行われる。例えば、リチウム金属を、正極、負極および非水電解質とともにキャパシタ容器内に収容し、組み立て後のキャパシタを60℃前後の恒温室中で保温することにより、リチウム金属箔からリチウムイオンが溶出し、負極活物質に吸蔵される。負極活物質にドープするリチウム量は、好ましくは負極容量(負極の可逆容量):Cnの5〜90%、より好ましくは10〜75%がリチウムで満たされる量であることが好ましい。これにより、負極電位が十分に低くなり、高電圧のキャパシタを得ることが容易となる。
(セパレータ)
セパレータは、イオン透過性を有し、正極と負極との間に介在して、これらを物理的に離間させて短絡を防止する。セパレータは、多孔質材構造を有し、細孔内に電解液を保持することで、イオンを透過させる。セパレータの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリエチレンレテフタレートなどのポリエステル;ポリアミド;ポリイミド;セルロース;ガラス繊維などを用いることができる。
セパレータの厚みは、例えば10〜100μm程度である。
(電解液)
電解液は、イオン伝導性を有する限り特に制限されず、キャパシタの種類に応じて、適宜選択できる。電解液は、カチオンとアニオンとを含む。
(カチオン)
カチオンとしては、無機カチオン;有機オニウムカチオンなどの有機カチオンなどが例示できる。無機カチオンとしては、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオンなど)、アルカリ土類金属カチオン(マグネシウムイオン、カルシウムイオンなど)、遷移金属カチオンなどの金属カチオン;アンモニウムカチオンなどが例示できる。有機オニウムカチオンとしては、脂肪族アミン、脂環族アミンや芳香族アミンに由来するカチオン(例えば、第4級アンモニウムカチオンなど)の他、窒素含有へテロ環を有するカチオン(つまり、環状アミンに由来するカチオン)などの窒素含有オニウムカチオン;イオウ含有オニウムカチオン;リン含有オニウムカチオンなどが例示できる。電解液は、これらのカチオンのうち一種を含んでもよく、二種以上を含んでもよい。
第4級アンモニウムカチオンとしては、例えば、テトラエチルアンモニウムカチオン(TEA+:tetraethylammonium cation)、トリエチルモノメチルアンモニウムカチオン(TEMA+:methyltriethylammonium cation)などのテトラアルキルアンモニウムカチオンなどが例示できる。
イオウ含有オニウムカチオンとしては、第3級スルホニウムカチオン、例えば、トリメチルスルホニウムカチオン、トリヘキシルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオンなどのトリアルキルスルホニウムカチオン(例えば、トリC1-10アルキルスルホニウムカチオンなど)などが例示できる。
リン含有オニウムカチオンとしては、第4級ホスホニウムカチオン、例えば、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラオクチルホスホニウムカチオンなどのテトラアルキルホスホニウムカチオン(例えば、テトラC1-10アルキルホスホニウムカチオン);トリエチル(メトキシメチル)ホスホニウムカチオン、ジエチルメチル(メトキシメチル)ホスホニウムカチオン、トリヘキシル(メトキシエチル)ホスホニウムカチオンなどのアルキル(アルコキシアルキル)ホスホニウムカチオン(例えば、トリC1-10アルキル(C1-5アルコキシC1-5アルキル)ホスホニウムカチオンなど)などが挙げられる。なお、アルキル(アルコキシアルキル)ホスホニウムカチオンにおいて、リン原子に結合したアルキル基およびアルコキシアルキル基の合計個数は、4個であり、アルコキシアルキル基の個数は、好ましくは1または2個である。
なお、第4級アンモニウムカチオンの窒素原子、第3級スルホニウムカチオンのイオウ原子、または第4級ホスホニウムカチオンのリン原子に結合したアルキル基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜4がさらに好ましく、1、2、または3であるのが特に好ましい。
有機オニウムカチオンの窒素含有ヘテロ環骨格としては、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾール、ピリジン、ピペリジンなどの、環の構成原子として1または2個の窒素原子を有する5〜8員ヘテロ環;モルホリンなどの、環の構成原子として、1または2個の窒素原子と他のヘテロ原子(酸素原子、イオウ原子など)とを有する5〜8員ヘテロ環が例示できる。
なお、環の構成原子である窒素原子は、アルキル基などの有機基を置換基として有していてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などの炭素数が1〜10個のアルキル基が例示できる。アルキル基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜4がさらに好ましく、1、2、または3であるのが特に好ましい。
窒素含有有機オニウムカチオンのうち、特に、窒素含有ヘテロ環骨格として、ピロリジンやイミダゾリンを有するものが好ましい。ピロリジン骨格を有する有機オニウムカチオンは、ピロリジン環を構成する1つの窒素原子に、2つの上記アルキル基を有することが好ましい。また、イミダゾリン骨格を有する有機オニウムカチオンは、イミダゾリン環を構成する2つの窒素原子に、それぞれ、1つの上記アルキル基を有することが好ましい。
ピロリジン骨格を有する有機オニウムカチオンの具体例としては、N,N−ジメチルピロリジニウムカチオン、N,N−ジエチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−エチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムカチオン(MPPY+:N-methyl-N-propylpyrrolidinium cation)、N−メチル−N−ブチルピロリジニウムカチオン(MBPY+:N-butyl-N-methylpyrrolidinium cation)、N−エチル−N−プロピルピロリジニウムカチオンなどが挙げられる。これらのうちでは、特に電気化学的安定性が高いことから、MPPY+、MBPY+などの、メチル基と炭素数2〜4のアルキル基とを有するピロリジニウムカチオンが好ましい。
イミダゾリン骨格を有する有機オニウムカチオンの具体例としては、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI+: 1-ethyl-3-methylimidazolium cation)、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(BMI+:1-buthyl-3-methylimidazolium cation)、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3− エチルイミダゾリウムカチオンなどが挙げられる。これらのうち、EMI+、BMI+などの、メチル基と炭素数2〜4のアルキル基とを有するイミダゾリウムカチオンが好ましい。
(アニオン)
電解液に含まれるアニオンとしては、水酸化物イオン、フッ素含有酸のアニオン[ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)などのフッ素含有リン酸のアニオン;テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 -)などのフッ素含有ホウ酸のアニオンなど]、塩素含有酸のアニオン[過塩素酸イオン(ClO4 -)など]、オキサレート基を有する酸素酸のアニオン[リチウムビス(オキサラト)ボレートイオン(B(C242 -)などのオキサラトボレートイオン;リチウムトリス(オキサラト)ホスフェートイオン(P(C243 -)などのオキサラトボレートイオンなど]、フルオロアルカンスルホン酸のアニオン[トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 -)など]、ビススルホニルイミドアニオン(フッ素原子を含むビススルホニルイミドアニオンなど)などが例示できる。電解液は、これらのアニオンのうち一種を含んでもよく、二種以上を含んでもよい。
カチオンおよびアニオンの種類は、キャパシタの種類などに応じて、適宜選択できる。
EDLCの電解液としては、アルカリ電解液、または非水電解液が使用できる。非水電解液に含まれる非水溶媒は、高い電圧まで充電したときに正極で分解され易いため、特に、非水電解液を用いるEDLCの場合に、多孔質炭素材料を用いることによる効果が得られ易い。
また、LICの電解液としては、リチウムイオン伝導性の非水電解液が使用される。
(EDLC用電解液)
EDLCに用いるアルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ(アルカリ金属水酸化物など)を含むアルカリ性水溶液が挙げられる。
非水電解液としては、例えば、非水溶媒(有機溶媒)に、上記のカチオンと上記のアニオンとの塩を溶解させた溶液が好ましく用いられる。
非水電解液における塩の濃度は、例えば、0.3〜3mol/Lであればよい。
カチオンとしては、有機オニウムカチオンが好ましく、中でも、テトラアルキルアンモニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンなどが好ましい。イオン伝導性を高める観点からは、テトラC1-4アルキルアンモニウムカチオン、テトラC1-4アルキルホスホニウムカチオンなどが好ましく、特に、TEMA+が好ましい。
アニオンとしては、フッ素含有ホウ酸のアニオンなどのフッ素含有酸のアニオンが好ましく、中でも、BF4 -が好ましい。
好ましい塩の具体例として、TEMA+とBF4 -との塩(TEMABF4)が挙げられる。
EDLCに使用される非水溶媒(有機溶媒)としては、特に限定されないが、イオン伝導性の観点から、例えば、EC、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、DEC、EMCなどの鎖状カーボネート;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステル;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、エチルモノグライムなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソランなどの環状エーテル;ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホランなどのスルホキシド;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル;ニトロメタンなどのニトロアルカン;1,3−プロパンサルトンなどのサルトンなどを用いることができる。これらの非水溶媒は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用できる。
(LIC用電解液)
LICに用いる非水電解液としては、非水溶媒にリチウム塩を溶解させた溶液が好ましく用いられる。非水電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.3〜3mol/Lであればよい。
リチウム塩は、上記カチオンとしてのLi+と、上記アニオンとの塩である。リチウム塩を構成するアニオンとしては、フッ素含有酸のアニオン、塩素含有酸のアニオン、ビススルホニルイミドアニオンなどが好ましい。リチウム塩は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用できる。
ビススルホニルイミドアニオンとしては、例えば、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン[ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(N(SO2F)2 -)など]、(フルオロスルホニル)(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドアニオン[(フルオロスルホニル)(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン((FSO2)(CF3SO2)N-)など]、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドアニオン[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン(N(SO2CF32 -)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドアニオン(N(SO2252 -)など]などが挙げられる。パーフルオロアルキル基の炭素数は、例えば、1〜10、好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜4、特に1、2、または3である。
ビススルホニルイミドアニオンのうち、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(FSI-);ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン(TFSI-)、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミドアニオン、(フルオロスルホニル)(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン((FSO2)(CF3SO2)N-)などのビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドアニオン(PFSI-)などが好ましい。
リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、LIClO4、LiBF4、LiPF6、LiFSI、LiTFSI、LiPFSIなどが好ましい。
LICに用いる非水溶媒は、特に限定されないが、イオン伝導性の観点から、例えば、前記EDLCに使用する有機溶媒として例示したものなどが使用できる。
また、LICに用いる非水溶媒として、イオン性液体を用いることもでき、イオン性液体と上記有機溶媒とを併用してもよい。イオン性液体とは、カチオンとアニオンとで構成される、溶融状態において流動性を有する塩であり、少なくとも溶融状態において、イオン伝導性を有する。イオン性液体は、常温で流動性を有することが好ましい。
イオン性液体を構成するカチオンは、上記カチオンの中から選択でき、有機オニウムカチオンが好ましく、中でも、窒素含有有機オニウムカチオン(特に、窒素含有ヘテロ環を有する有機オニウムカチオンなど)などが好ましい。電解液が、このような有機オニウムカチオンを含む場合、塩の粘度を低くできるため、イオン伝導性を高め易い。イオン性液体は、上記カチオンを一種含んでもよく、または二種以上組み合わせて含んでもよい。
窒素含有有機オニウムカチオンのうち、環の構成原子として1または2個の窒素原子を有する5または6員ヘテロ環(特に、ピロリジン、イミダゾリンなど)を有するものが好ましい。中でも、MPPY+、MBPY+などの、メチル基と炭素数2〜4のアルキル基とを有するピロリジニウムカチオン;EMI+、BMI+などの、メチル基と炭素数2〜4のアルキル基とを有するイミダゾリウムカチオンなどが好ましい。イオン伝導性の点からは、EMI+が好ましい。
イオン性液体を構成するアニオンは、上記アニオンから選択でき、中でも、フルオロアルカンスルホン酸のアニオン(CF3SO3 -など)、ビススルホニルイミドアニオンなどが好ましい。ビススルホニルイミドアニオンの具体例としては、リチウム塩を構成するアニオンとして例示したものが挙げられ、FSI-、TFSI-、PFSI-などが好ましい。イオン性液体は、上記アニオンを一種含んでもよく、二種以上組み合わせて含んでもよい。
イオン性液体の具体例としては、EMIFSI、EMITFSI、EMIPFSI、MPPYFSI、MPPYTFSI、MPPYPFSIなどが挙げられる。
図1に、キャパシタの一例の構成を概略的に示す。セルケース45内には、キャパシタ40の主構成要素である極板群と電解液が収容されている。極板群は、複数の第1電極(正極)41と第2電極(負極)42とをセパレータ43を介して積層することにより構成されている。正極41は、三次元網目状の構造を有する正極集電体41aと、正極集電体41aの連通孔に充填された粒子状の正極活物質41bとで構成されている。負極42は、三次元網目状の構造を有する負極集電体42aと、負極集電体42aの連通孔に充填された粒子状の負極活物質42bとで構成されている。ただし、極板群は、積層タイプに限らず、正極41と負極42とをセパレータ43を介して捲回することにより構成することもできる。
なお、キャパシタがLICである場合は、負極42にリチウムが析出するのを防止する観点から、図1に示すように、正極41よりも負極42の寸法を大きくすることが望ましい。
[付記]
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液と、を具備し、
前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、
前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、
前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、
前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であるキャパシタ。
このようなキャパシタによれば、充電の上限電圧を高くしても、電解液の分解を抑制できるとともに、充放電を安定に行うことができる。
(付記2)
前記付記1において、前記多孔質炭素材料のBET比表面積は、1000m2/g以上であることが好ましい。このような多孔質炭素材料を用いたキャパシタでは、正極をさらに高容量化できるため、キャパシタの高容量化に有利である。
(付記3)
前記付記1または付記2において、前記多孔質炭素材料のCukα線によるX線回折像は、2θ=40〜50度の範囲にピーク:Pkを有し、Pkは、ダイヤモンド結晶の(111)面に帰属されるピーク:Pd111の成分を含んでもよい。このような多孔質炭素材料は、優れた電子伝導性を発現する一方で、電子伝導の等方性に優れているため、より集電性に優れたキャパシタを得る上で有利である。
(付記4)
前記付記1〜付記3のいずれか1つにおいて、前記多孔質炭素材料のCukα線によるX線回折像が、グラファイトの(002)面に帰属されるピーク:PG002を有する場合、PG002の強度:IG002のPkの強度:Ikに対する比:IG002/Ikは3.0以下であることが好ましい。このような多孔質炭素材料では、IG002に対してIkが非常に大きくなるため、Pkは少なくともPd111の成分を含むことができる。よって、キャパシタの集電性をより効果的に高めることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
下記の手順でEDLCを作製した。
(1)正極の作製
多孔質炭素材料(平均粒径約10μm)、導電助剤としてアセチレンブラック、バインダとしてPVDF(濃度12質量%でPVDFを含むNMP溶液)、および分散媒としてNMPを、混合機にて混合、攪拌することにより、正極合剤スラリーを調製した。スラリー中の各成分の含有量は、多孔質炭素材料28.6質量%、アセチレンブラック1.0質量%、PVDF27.4質量%であった。
正極合剤スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔(厚み:20μm)の一方の表面(粗面化処理した表面)に、ドクターブレードを用いて塗布することにより厚み150μmの塗膜を形成し、100℃にて30分乾燥した。乾燥物を、一対のロールを用いて圧延し、厚み80μmの正極を作製した。
正極の作製に使用した上記の多孔質炭素材料は、下記の手順で作製した。
活性炭(平均粒径20μm、比表面積80m2/g)と、ケイ素粒子(平均粒径100μm)との混合物をカーボン製の載置棚に設置し、900℃に設定した反応炉内の窒素ガス雰囲気中に載置棚を挿入した。その後、昇温速度10℃/分で1450℃まで反応炉内を昇温して、ケイ素を溶融させ、その状態で、活性炭とケイ素を5時間にわたり反応させた。得られた生成物はベータ型SiCであった。得られたSiCを、その平均粒径が10μmとなるまで粉砕した。
平均粒径10μmのSiCを、石英ガラス製の炉心管を有する電気炉のカーボン製載置棚に設置した。そして、電気炉内に、塩素ガスを1000ml/分の流量で、Arガスを5000ml/分の流量で流通させ、SiCと塩素ガスとを1100℃で4時間にわたり反応させた。このとき、−20℃に設定された冷却トラップを炉心管の排気口に設け、冷却トラップによってSiCl4を液化し、回収した。また、炉心管内でSiCと反応しなかった塩素ガスを、冷却トラップの出口側に設置した三方弁によって炉心管へ還流させた。その後、炉心管内の塩素ガスをArガスによって除去し、カーボン製載置棚を400℃まで降温させた後、載置棚に残された多孔質炭素材料を大気中に取り出した。得られた多孔質炭素材料を、上記正極の作製に使用した。
なお、得られた多孔質炭素材料について、下記(a)〜(e)の評価を行った。
(a)XRD
多孔質炭素材料のCukα線によるX線回折像を測定した。
回折像においては、2θ=20〜30度付近にグラファイトの(002)面に帰属されるピークは全く観測されなかった(IG002/Ik=0)。一方、2θ=40〜50度付近には、ダイヤモンドの(111)面に帰属されるブロードなピーク:Pd111が観測された。Pd111の半価幅からScherrerの式を用いて求められる結晶子の大きさは、2.0nmであった。
(b)細孔径分布
BellJapan社製のBELLSORP−miniIIを用いて、−196℃におけるN2の等温吸着量測定を行い、細孔径dpに対して、細孔容積Vpをdpで微分した値dVp/ddpをプロットすることにより、多孔質炭素材料の細孔径分布を求めた。その結果、図2に示すように、0.6nmに単分散のシャープなピークを有する分布が得られた。1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の90%以上であった。
比較のため、市販のEDLC用の活性炭(比較例1、関西熱化学(株)、MSP-20S)についても、上記と同様にして細孔分布を求めた。図2に示すように、比較例1では、細孔径分布はブロードであり、細孔径のピークは、0.8nm付近であった。また、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の84%であった。
(c)BET比表面積
BellJapan社製のBELLSORP−miniIIを用いて、N2の等温吸着量測定により、多孔質炭素材料のBET比表面積を測定したところ、1599m2/gであった。
(d)酸素含有官能基の含有量
多孔質炭素材料中に含まれる酸素含有官能基の含有量を、全自動昇温脱離スペクトル装置(日本ベル社製、TPD−1−ATw)を使用して測定した。所定量の多孔質炭素材料を試料として用い、試料を150℃まで昇温した後、120分脱気処理した。連続して、ヘリウムガスの流通下(供給速度:50ml/分)で、昇温速度5℃/分で加熱し、試料から排出されるガス成分を、4重極質量分析装置を用いて分析した。ここで、分析は、試料から排出されるガス成分中のH2O(m=18)、CO(m=28)、CO2(m=44)の3つのフラグメントについて行った。その結果、多孔質炭素材料は、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基などの酸素含有官能基を含み、酸素含有官能基の含有量は、多孔質炭素材料1g当たり、1.5mol%であった。
なお、比較のため、比較例1の活性炭についても、同様に酸素含有官能基の含有量を測定したところ、3.3mol%であった。
(e)CV測定
リチウムを対極および参照極に用いて、作製した正極のCV測定を行った。電解液としては、ECとDECとを体積比1:1で含む混合溶媒に、1mol/Lの濃度でLiPF6を溶解させた溶液を用いた。CV測定は、挿引速度5mV/sで行った。
比較のために、多孔質炭素材料に代えて、比較例1の活性炭を用いる以外は、上記と同様にして作製した正極を用い、CV測定を行った。
図3に、これらのCV測定結果を示す。図3に示されるように、活性炭を正極活物質として使用した比較例1では、可逆的なファラデー容量が観察されなかった。これに対して、多孔質炭素材料を用いた実施例1では、3.5V付近で、可逆的なファラデー容量が観察された。このことから、多孔質炭素材料は、アニオンとの相互作用において、EDLC的な挙動ではなく、アニオンを可逆的に吸蔵および放出する挙動を示すと考えられる。
(2)負極の作製
活性炭(関西熱化学(株)、MSP-20S)、導電助剤としてアセチレンブラック、バインダとしてPVDF(濃度12質量%でPVDFを含むNMP溶液)、分散媒としてNMPを、混合機にて混合、攪拌することにより、負極合剤スラリーを調製した。スラリー中の各成分の含有量は、活性炭21.5質量%、アセチレンブラック0.76質量%、PVDF20.6質量%であった。
負極合剤スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔(厚み:20μm)の一方の表面(粗面化処理した表面)に、ドクターブレードを用いて塗布することにより厚み150μmの塗膜を形成し、100℃にて30分乾燥した。乾燥物を、一対のロールを用いて圧延し、厚み95μmの負極を作製した。
(3)EDLCの作製
上記(1)および(2)で得られた正極および負極を、それぞれ、1.5cm×1.5cmのサイズに切り出し、1辺に沿って幅0.5mmの部分の合剤を取り除いて集電体露出部を形成した。正極および負極の集電体露出部には、それぞれ、アルミニウム製のリードを溶接した。
正極と負極との間に、セパレータとしてのセルロース製の不織布(厚み:60μm)を介在させて正極と負極とを積層することにより単セルの極板群を形成した。得られた極板群を、アルミニウムラミネートシートで作製されたセルケース内に収容した。
次いで、電解液をセルケース内に注入して、正極、負極およびセパレータに含浸させた。電解液としては、支持塩としてのTEMABF4を1.5mol/Lの濃度で含むPC溶液を用いた。最後に真空シーラーにて減圧しながらセルケースを封止した。
このようにして、EDLCを作製した。
(4)EDLCの評価
上記(3)で得られたEDLCを、0.4mA/cm2の電流で、電圧が2.6Vになるまで充電し、電圧が0Vになるまで放電した。このときの充電末期の電圧の変化およびセルの膨れの有無を確認した。
次いで、充電の上限電圧を、0.1Vずつ4.0Vまで上げる以外は、上記と同様にして充放電を行い、充電末期の電圧上昇が鈍らず、セルの膨れが見られない充電電圧の上限(充電の上限電圧)を調べた。
また、0.4mA/cm2の電流で、上限電圧まで充電し、充電末期の電圧上昇を調べるとともに、電圧が0Vになるまで放電したときの容量(mAh)を求めた。
比較例2
正極として、実施例1で負極として作製したものと同じ電極を用いる以外は、実施例1と同様にして、EDLCを作製し、評価を行った。
実施例1および比較例2の結果を表1に示す。なお、表1中、全細孔容積に対する1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積の割合(%)をVsiで表す。
Figure 2014225574
表1に示されるように、正極活物質として活性炭を用いた比較例2では、充電末期の電圧の上昇が鈍らず、セルの膨れが見られない充電電圧の上限は、2.7Vであった。そして、3.0V以上まで充電すると、充電末期の電圧の上昇が鈍り、セルの膨れが顕著になった。これは、高い電圧まで充電することにより、電解液が活性炭の表面で分解し、ガスが発生したことによるものと考えられる。
それに対して、上記の多孔質炭素材料を正極活物質に使用した実施例1では、4.0Vまで充電しても、充電末期の電圧の上昇が鈍らず、セルの膨れも見られなかった。このことから、実施例のEDLCでは、電解液の分解が大幅に抑制されていることが分かる。また、実施例1では、比較例2に比べてEDLCの容量を高めることができた。
実施例2
下記の手順でLICを作製した。
(1)負極の作製
ハードカーボン粉末、導電助剤としてアセチレンブラック、バインダとしてPVDF(濃度12質量%でPVDFを含むNMP溶液)、分散媒としてNMPを、混合機にて混合、攪拌することにより、負極合剤スラリーを調製した。スラリー中の各成分の含有量は、ハードカーボン28.0質量%、アセチレンブラック2.7質量%、PVDF13.3質量%であった。
得られた負極合剤スラリーを、集電体としてのパンチング銅箔(厚み:20μm、開口径:50μm、開口率50%)の一方の表面に、ドクターブレードを用いて塗布することにより厚み150μmの塗膜を形成し、100℃にて30分乾燥した。乾燥物を、一対のロールを用いて圧延し、厚み95μmの負極を作製した。
(2)リチウム極の作製
集電体としてのパンチング銅箔(厚み:20μm、開口径:50μm、開口率50%、2cm×2cm)の一方の表面に、リチウム箔(厚み:50μm)を圧着することにより、リチウム極を作製した。集電体の他方の表面には、ニッケル製のリードを溶接した。
(3)LICの作製
正極としては、実施例1の(1)と同様にして作製したものを用いた。正極と、上記(1)で得られた負極とを、それぞれ、1.5cm×1.5cmのサイズに切り出し、1辺に沿って幅0.5mmの部分の合剤を取り除いて集電体露出部を形成した。正極の集電体露出部には、アルミニウム製のリードを、負極集電体露出部には、ニッケル製のリードを、それぞれ溶接した。
正極と負極との間に、セルロース製のセパレータ(厚み:60μm)を介在させて正極と負極とを積層することにより単セルの極板群を形成した。さらに、極板群の負極側に、ポリオレフィン製のセパレータ(ポリエチレン微多孔膜とポリプロピレン微多孔膜との積層体)を介在させて、上記(2)で得られたリチウム極を配置し、得られた積層物を、アルミニウムラミネートシートで作製されたセルケース内に収容した。
次いで、電解液をセルケース内に注入して、正極、負極およびセパレータに含浸させた。電解液としては、ECとDECとを体積比1:1で含む混合溶媒に、リチウム塩としてLiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解させた溶液を用いた。最後に真空シーラーにて減圧しながらセルケースを封止した。
負極とリチウム極とを、セルケース外部で、リード線で接続し、0.2mA/cm2の電流で0Vまで充電することにより、負極活物質にリチウムをプレドープした。その後、0.2mA/cm2の電流で電圧が1Vになるまで放電した。
このようにして、LICを作製した。
(4)LICの評価
上記(3)で得られたLICを、0.4mA/cm2の電流で、電圧が3.8Vになるまで充電し、電圧が3.0Vになるまで放電した。このときの充電末期の電圧の変化およびセルの膨れの有無を確認した。
次いで、充電の上限電圧を、0.1Vずつ5.0Vまで上げる以外は、上記と同様にして充放電を行い、充電末期の電圧上昇が鈍らず、セルの膨れが見られない充電電圧の上限(充電の上限電圧)を調べた。
また、0.4mA/cm2の電流で、上記で調べた上限電圧まで充電し、充電末期の電圧上昇を調べるとともに、電圧が3.0Vになるまで放電したときの容量(mAh)を求めた。
比較例3
正極として、実施例1で負極として作製したものと同じ電極を用いる以外は、実施例2と同様にして、LICを作製し、評価を行った。
実施例2および比較例3の結果を表2に示す。
Figure 2014225574
表2に示されるように、正極活物質として活性炭を用いた比較例3では、充電末期の電圧の上昇が鈍らず、セルの膨れが見られない充電電圧の上限は、3.8Vであった。そして、4.2V以上まで充電すると、充電末期の電圧の上昇が鈍り、セルの膨れが顕著になった。これは、高い電圧まで充電することにより、電解液が活性炭の表面で分解し、ガスが発生したことによるものと考えられる。
それに対して、上記の多孔質炭素材料を正極活物質に使用した実施例2では、5.0Vまで充電しても、充電末期の電圧の上昇が鈍らず、セルの膨れも見られなかった。このことから、実施例のLICでは、電解液の分解が大幅に抑制されていることが分かる。また、実施例2では、比較例3に比べてLICの容量を高めることができた。
本発明の一実施形態に係るキャパシタは、充電の上限電圧を高めても、充放電を安定して行うことができるため、高容量化することができる。よって、高い容量が求められる様々な蓄電デバイスに適用することができる。
40…キャパシタ、41…正極、41a…正極集電体、41b…正極活物質、42…負極、42a…負極集電体、42b…負極活物質、43…セパレータ、45…セルケース

Claims (5)

  1. 正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液と、を具備し、
    前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、
    前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、
    前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、
    前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であるキャパシタ。
  2. 前記多孔質炭素材料は、前記体積基準の細孔径分布において、単分散の細孔径のピークを有し、
    前記細孔径のピークは、0.5〜0.7nmの範囲内にある請求項1に記載のキャパシタ。
  3. 前記負極活物質は、活性炭、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン、リチウムチタン酸化物、ケイ素含有材料、およびスズ含有材料からなる群より選択される少なくとも一種を含む請求項1または請求項2に記載のキャパシタ。
  4. リチウムイオンキャパシタの充放電方法であって、
    前記リチウムイオンキャパシタは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、リチウムイオン伝導性の電解液とを具備し、
    前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、
    前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、
    前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、
    前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であり、
    前記リチウムイオンキャパシタを、3.9〜5.2Vの上限電圧で、充放電する工程を有する充放電方法。
  5. 電気二重層キャパシタの充放電方法であって、
    前記電気二重層キャパシタは、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、電解液とを具備し、
    前記正極活物質は多孔質炭素材料を含み、
    前記多孔質炭素材料の体積基準の細孔径分布において、1nm以下の細孔径を有する細孔の積算容積は、全細孔容積の85%以上であり、
    前記多孔質炭素材料の結晶子の大きさは1〜10nmであり、
    前記多孔質炭素材料は、酸素含有官能基を含み、前記酸素含有官能基の含有量は3.3mol%以下であり、
    前記電気二重層キャパシタを、2.8〜4.2Vの上限電圧で、充放電する工程を有する充放電方法。
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