JP2014218286A - プラスチックボトル及び飲料製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、丸型ボトルに関し、座屈変形及び減圧変形の両方を抑制可能なプラスチックボトル及びそれに充填された飲料製品を提供することである。
【解決手段】本発明に係るプラスチックボトル1は、熱可塑性合成樹脂を丸型ボトル状に成形して得られ、口部10と、口部10から拡径した肩部20と、胴部30と、底部40とを備え、環状リブ50を胴部30の全体に配置したプラスチックボトルにおいて、環状リブ50は、1本あたりの波頂部の数が奇数個である波線形状を有し、かつ、上下方向に複数本並べて配置され、上下方向に隣接する環状リブ50a,50bは、下方の環状リブ50bの波頂部51b同士を結ぶ線L1が、上方の環状リブ50aに交差する位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、座屈変形及び減圧変形の両方を抑制可能なプラスチックボトル及びそれに充填された飲料製品に関する。
プラスチックボトルは、軽量化しながら強度を保持することが求められる。プラスチックボトルの胴壁部の一部を水平断面多角形の筒状とし、この部分に波形リブを複数本形成し、波形リブの山部又は谷部の少なくともいずれか一方が側壁部の稜線と交差するように配設することで、外部からの変形応力に対する反発復元力を改善することが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。非くびれ部の表面に、波形形状を有する環状補強溝を形成したプラスチックボトルが提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。また、ボトルに関するものではないが、容器の側壁にうね状パターンの成形リブを形成することで、構造的に剛直な機構とすることが提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。
プラスチックボトルには、輸送・保管時に段積みされたときに生じる縦圧縮荷重に対する耐座屈性が求められる。特許文献2のプラスチックボトルでは、くびれ部が複数の多角形面からなり、その高さ方向全域にわたって多角形断面形状をもつことによって、縦荷重に対してクッション性を付与して座屈強度を高めることができることが記載されている。また、胴部を平断面形状が角数nの正奇数角形であると共に、中心角で捩り変位させた正奇数角螺旋筒形状とすることで、押下げ荷重を弾力的に支えて大きな座屈強度を得ることができる合成樹脂製ブロー成形ボトルが提案されている(例えば、特許文献4を参照。)。
また、プラスチックボトルは、保管中に水蒸気が透過して減圧変形が生じる問題がある。特許文献4には、胴部の角数nを3から9までの奇数とすることで、減圧吸収変形時に不正歪み変形しにくくなることが記載されている。
特開平9−240647号公報 特開2012−66833号公報 特表2006−503758号公報 特開2008−133031号公報 特開2009−154959号公報
特許文献1のボトルは、上下に並列された波形リブが、上方の波形リブの谷部を結ぶ線と下方の波形リブの山部を結ぶ線との間に間隔が形成されるように配置されており、横方向からの押圧力による歪は分散することができるが、縦圧縮力による歪を分散できるとはいえない。特許文献2のプラスチックボトルは、くびれ部で荷重を分散するものであって、非くびれ部に形成された波形形状の環状補強溝は、特許文献1と同様に縦圧縮力による歪を分散できるとはいえない。特許文献3の容器は、特許文献3の図2Aを参照すると、環状リブ1本あたりの波頂部の数が2個であるため、減圧によって対角線方向に沿って潰れ変形し易い。また、減圧変形すると、縦圧縮強度が低下する。特許文献4のボトルは、座屈変形及び減圧変形の両方を抑制することができるが、胴部の水平断面形状が多角形である。これまで、丸型ボトルであって、座屈変形及び減圧変形の両方を抑制できるボトルは開示されていない。
本発明の目的は、丸型ボトルに関し、座屈変形及び減圧変形の両方を抑制可能なプラスチックボトル及びそれに充填された飲料製品を提供することである。
本発明に係るプラスチックボトルは、熱可塑性合成樹脂を丸型ボトル状に成形して得られ、口部と、該口部から拡径した肩部と、胴部と、底部とを備え、環状リブを少なくとも前記胴部の全体又は一部分に配置したプラスチックボトルにおいて、前記環状リブは、1本あたりの波頂部の数が奇数個である波線形状を有し、かつ、上下方向に複数本並べて配置され、上下方向に隣接する環状リブは、下方の環状リブの波頂部同士を結ぶ線が、上方の環状リブに交差する位置に配置されることを特徴とする。
本発明に係るプラスチックボトルでは、前記環状リブが、前記肩部にも配置されていることが好ましい。縦圧縮荷重による首部での座屈変形をより抑制することができる。
本発明に係るプラスチックボトルでは、前記胴部が減圧吸収パネルを有さないことが好ましい。減圧吸収パネルを設けなくても減圧変形を抑制することができる。
本発明に係るプラスチックボトルでは、上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の距離が一定であることが好ましい。減圧変形をより抑制することができる。
本発明に係るプラスチックボトルでは、前記環状リブ同士が、前記波頂部を上下揃えて配置されていることが好ましい。減圧変形をより抑制することができる。
本発明に係る飲料製品は、本発明に係るプラスチックボトルに炭酸ガスを含有しない飲料が充填されていることを特徴とする。
本発明は、丸型ボトルに関し、座屈変形及び減圧変形の両方を抑制可能なプラスチックボトル及びそれに充填された飲料製品を提供することができる。
本実施形態に係るプラスチックボトルの一例を示す正面図である。 図1のX−X端面図である。 上下方向に隣接する環状リブを抽出して示す展開図である。 図3のY−Y端面図である。 比較例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 実施例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 実施例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例3の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 実施例3の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例4の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 変位3mm時の縦圧縮強度を比較したグラフである。 保管前、6ヶ月保管後及び12ヶ月保管後の縦圧縮強度を示す。 実施例4の保管前、6ヶ月保管後及び12ヶ月保管後の状態を示す写真である。 比較例5の保管前、6ヶ月保管後及び12ヶ月保管後の状態を示す写真である。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
図1は、本実施形態に係るプラスチックボトルの一例を示す正面図である。図2は、図1のX−X端面図である。図3は、上下方向に隣接する環状リブを抽出して示す展開図である。本実施形態に係るプラスチックボトル1は、図1及び図2に示すように熱可塑性合成樹脂を丸型ボトル状に成形して得られ、口部10と、口部10から拡径した肩部20と、胴部30と、底部40とを備え、環状リブ50を胴部30の全体に配置したプラスチックボトルにおいて、環状リブ50は、1本あたりの波頂部の数が奇数個である波線形状を有し、かつ、上下方向に複数本並べて配置され、上下方向に隣接する環状リブ50a,50bは、図3に示すように下方の環状リブ50bの波頂部51b同士を結ぶ線L1が、上方の環状リブ50aに交差する位置に配置される。本明細書では、特に断りがない限り、「上下方向」とは、プラスチックボトル1の主軸O方向をいい、口部10側が上方向、底部40側が下方向である。「横方向」とは、主軸Oに直交する方向をいう。
プラスチックボトル1の材料となる熱可塑性合成樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ‐4‐メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。プラスチックボトル1の容量は、特に制限はなく、例えば280ml〜2000mlである。
プラスチックボトル1の成形方法は、特に限定されないが、例えば、ブロー成形法である。具体的には、まず、熱可塑性樹脂を射出成形してプリフォームを製造し、次に、プリフォームをブロー成形して、図1に示すように、口部10、肩部20、胴部30及び底部40が順に連接された形状を有するプラスチックボトル1を製造する。
口部10は、内容物の充填口及び注ぎ口である。口部10は、上端が開口した円筒状の周壁11を有する。周壁11は、外周面に、キャップ(不図示)と螺合するネジ部12を有し、キャップ(不図示)が装着されることによってボトルの密閉がなされる。
肩部20は、胴部30につながるように胴部30に向かって胴径を拡径させた錐体形状をしている。
胴部30は、図2に示すように、横断面形状が円形状である。胴部30には、図1では全体に、環状リブ50が配置されている。環状リブ50は、胴部30の一部分に配置してもよい。胴部30の一部分に環状リブ50を配置する形態は、例えば、主軸O方向に沿って環状リブ50を配置した部分と平坦な部分(不図示)とを交互に設ける形態である。本実施形態に係るプラスチックボトル1では、胴部30が減圧吸収パネルを有さないことが好ましい。一般的なプラスチックボトルでは、胴部30に、減圧吸収パネルと呼ばれる凹部が形成され、ボトル内が負圧になっても減圧吸収パネルを変形させることでボトル全体の外観を損ねる変形を抑制しているが、本実施形態に係るプラスチックボトル1は減圧吸収パネルを設けなくても環状リブ50の作用によって減圧変形を抑制することができる。
胴部30の平均肉厚は、特に限定されないが、例えば0.25mm以下であることが好ましい。本実施形態に係るプラスチックボトル1は、一般的なプラスチックボトルの胴部の平均肉厚(例えば0.25〜0.28mm)よりも薄くして、軽量化を図ることができる。本実施形態に係るプラスチックボトル1の質量は、例えばPET製の500ml容量ボトルであるとき20.5g以下であり、PET製の1000ml容量ボトルであるとき30g以下である。
底部40は、図1に示すように、胴部30とほぼ同じ胴径にて連接されており、底面41を有する。底部40は、図1では、曲面で形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、複数の面(不図示)で形成してもよい。底部40には、周縁部42から底面41の中央部(不図示)に向かって放射状に伸びる底リブ43を複数本配置することが好ましい。底リブ43は、底面41を補強する。底リブ43の本数は、特に限定はないが、例えば8本である。
環状リブ50は、図3に示すように、上下方向を振幅方向とする横波形状である。環状リブ50の波形は、図3では正弦波状としたが、これに限定されず、例えば、矩形波状、三角波状、台形波状、ノコギリ波状又はその他の形状であってもよい。上下方向に複数本並べる環状リブ50同士は、相互に同一の波形とするか、又は異なる波形としてもよい。応力をより均等に分散できる点で、上下方向に複数並べる環状リブ50同士は、相互に同一の波形であることがより好ましい。環状リブ50の波の高さfは、例えば、3〜13mmであることが好ましく、8〜10mmであることがより好ましい。環状リブ50の波の高さfとは、波頂部51におけるリブ中心54と波底部52におけるリブ中心54との距離をいう。リブ中心とは、リブ上方縁53とリブ下方縁55とを最短距離で結んだ線分の中点をいう。
環状リブ50は、1本あたりの波頂部51の数が奇数個である。図3では、一例として1本あたりの波頂部51の数が5個である形態を示した。1本あたりの波頂部51の数は、3以上の奇数個であることが好ましく、5以上の奇数個であることがより好ましく、7以上の奇数個であることが特に好ましい。特に、1本あたりの波頂部51の数を7以上の奇数個とすることで、縦圧縮強度を飛躍的に向上させることができる。ただし、1本あたりの波頂部51の数の上限値は、デザイン上の観点から、21個とすることが好ましく、17個とすることがより好ましい。
上下方向に隣接する環状リブ50a,50bは、図3に示すように下方の環状リブ50bの波頂部51b同士を結ぶ線L1が、上方の環状リブ50aに交差する位置に配置される。ここで、下方の環状リブ50bの波頂部51b同士を結ぶ線L1とは、下方の環状リブ50bの波頂部51bにおけるリブ中心54同士を結ぶ線をいう。下方の環状リブ50bの波頂部51b同士を結ぶ線L1と上方の環状リブ50aの波底部52a同士を結ぶ線L2との距離(以降、食込み量という。)eは、0.5〜3mmであることが好ましく、1〜2mmであることがより好ましい。食込み量eが0.5mm未満では、縦圧縮強度が不足する場合がある。食込み量eが3mmを超えると、座屈変形及び減圧変形を抑制する効果が得られない場合がある。ここで、上方の環状リブ50aの波底部52a同士を結ぶ線L2とは、上方の環状リブ50aの波底部52aにおけるリブ中心54同士を結ぶ線をいう。
図4は、図3のY−Y端面図である。環状リブ50は、図4に示すように、胴部の周壁31をボトルの内方向に向けて窪ませた凹溝である。環状リブ50の断面形状は、例えば、図4に示すようなU字状であることが好ましい。ここで、断面形状がU字状とは、リブの底面(最も深い部分)が面状である形状をいい、底面が平面である形状及び湾曲面である形状を包含する。図4では、一例として底面が湾曲面である形状を示した。また、環状リブ50の断面形状は、V字状(不図示)であってもよい。ここで、断面形状がV字状とは、リブの底面(最も深い部分)が線状である形状をいう。図4では、リブの底面の位置が、リブ中心54と同じ高さである形態を示したが、リブ中心54よりも上方又は下方にずらした形態としてもよい。
環状リブ50の幅sは、例えば、2〜5mmであることが好ましく、3〜4mmであることがより好ましい。ここで、環状リブ50の幅sは、リブ上方縁53とリブ下方縁55との距離をいう。環状リブ50の幅sは、全周にわたって一定であることが好ましい。また、上下方向に複数本並べる環状リブ50同士は、相互に同一の幅sを有することが好ましい。環状リブ50の深さtは、例えば、1〜4mmであることが好ましく、2〜3mmであることがより好ましい。環状リブ50の深さtは、全周にわたって一定であることが好ましい。また、上下方向に複数本並べる環状リブ50同士は、相互に同一の深さtを有することが好ましい。
環状リブ50は、図1に示すように、上下方向に複数本並べて配置される。本実施形態に係るプラスチックボトル1では、上下方向に隣接する環状リブ50a,50bの波頂部51a,51b同士の距離dが一定であることが好ましい。ここで、波頂部51a,51b同士の距離dとは、図3に示すように、上下方向に隣接する環状リブ50a,50bの各波頂部51a,51bにおけるリブ中心54同士の距離をいう。環状リブ50を等間隔に配置することで応力を均等に分散して、座屈変形及び減圧変形を更に抑制することができる。波頂部51a,51b同士の距離dは、3〜13mmであることが好ましく、8〜10mmであることがより好ましい。波頂部51a,51b同士の距離dが3mm未満では、減圧変形を抑制する効果が得られない場合がある。波頂部51a,51b同士の距離dが13mmを超えると、縦圧縮強度が不足する場合がある。
本実施形態に係るプラスチックボトル1では、環状リブ50同士が、波頂部51を上下揃えて配置することが好ましい。上下の波頂部51同士を結ぶ擬似的な柱が形成され、この擬似的な柱同士の間が擬似的に減圧吸収パネルとして作用する。さらに、環状リブ50の1本あたりの波頂部51が奇数個であるため、擬似的な減圧吸収パネルは、相互に対面せず、擬似的な柱と対面する。擬似的な減圧吸収パネルが変形しても、対面する擬似的な柱は変形しないため、ボトルの横方向に歪みが生じにくく、減圧変形をより抑制することができる。
本実施形態に係るプラスチックボトル1では、環状リブ60が、肩部20にも配置されていることが好ましい。環状リブ60を肩部20にも配置することで、縦圧縮荷重による首部での座屈変形をより抑制することができる。肩部20は胴部30よりも円周が短いため、肩部20の環状リブ60は、胴部30の環状リブ50よりも波長(横方向に隣り合う波頂部51間の距離)を短くして、肩部20に配置する環状リブ60の波頂部61を、胴部30に配置する環状リブ50の波頂部51と上下揃えて配置することが好ましい。また、肩部20の環状リブ60の食込み量は、胴部20の環状リブ50の食込み量e(図3参照)と同じくすることが好ましい。
環状リブ50,60の本数は、図1では、肩部20に4本、胴部30に16本の合計20本設けた形態を示したが、本実施形態は環状リブ50,60の本数に限定されない。
本実施形態に係る飲料製品は、本実施形態に係るプラスチックボトル1に炭酸ガスを含有しない飲料が充填されている。炭酸ガスを含有しない飲料は、例えば、水、お茶、果汁飲料、スポーツドリンクである。
次に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(縦圧縮強度評価)
縦圧縮強度は、シミュレーションで評価した。解析条件は、肉厚を肩部・胴部・底部それぞれ0.28mm・0.28mm・0.27mmとし、ヤング率を肩部・胴部・底部それぞれ4000・4000・1500とし、ポアソン比を肩部・胴部・底部それぞれ0.31・0.38・0.35とし、ストレス比を肩部・胴部・底部それぞれ70.5・73・90とした。
シミュレーションでは、プラスチックボトルの形状設定は次のとおりとした。
縦寸法:207mm(容量500mlを想定)
縦寸法の内訳:口部21mm、肩部37mm、胴部139mm、底部10mm
胴部の外径:68mm
樹脂量:20.5g
底リブの数(図1参照):8本
環状リブの数(図1参照):肩部に4本、胴部に16本の合計20本
各環状リブの幅s(図4参照):3mm
各環状リブの深さt(図4参照):2mm
各環状リブの波の高さf(図3参照):10mm
各環状リブの1本あたりの波頂部の数:2個(比較例1)、3個(実施例1)、4個(比較例2、比較例4)、5個(実施例2)、6個(比較例3)、7個(実施例3)
実施例1〜3及び比較例1〜3の上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の距離d(図3参照):8mm
実施例1〜3及び比較例1〜3の上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の食込み量e(図3参照):2mm
比較例4の上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の距離d(図3参照):16mm
比較例4の上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の食込み量e(図3参照):−6mm(ここで、食い込み量eが−(マイナス)値とは、下方の環状リブの波頂部同士を結ぶ線が上方の環状リブに交差しないことを意味する。)。
図5は、比較例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図6は、実施例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図7は、比較例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図8は、実施例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図9は、比較例3の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図10は、実施例3の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図11は、比較例4の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図5〜図11では、各変位の画像は、それぞれ左側がボトルの外形を示し、右側が応力分布を示したものである。また、図5〜図11では、応力分布はグレー階調に処理した画像を示したが、グレー調に処理する前のカラー画像によって、より正確に表現される。
実施例1〜3は、図6、図8及び図10に示すように、応力が均等に分散していた。一方、比較例1〜4は、図5、図7、図9及び図11に示すように、応力分布にむらがみられた。例えば、実施例3と比較例3とを比較すると、比較例3では変位1mmのとき、図9に示すように、応力が底部に集中しているのに対して、実施例3では変位1mmのとき、図10に示すように、応力が全体に均等に分散していた。また、比較例3では変位3mmで底面に変形が生じ始めたのに対して、実施例3では変位3mmで底面に変形は生じていない。
図12は、変位3mm時の縦圧縮強度を比較したグラフである。図12に示すように、1本あたりの波頂部の数が偶数個では、1本あたりの波頂部の数を2,4,6個と増やしても、縦圧縮強度はあまり変化がなかった。これに対して、1本あたりの波頂部の数が奇数個では、1本あたりの波頂部の数を3,5,7個と増やすにつれて、縦圧縮強度が大きくなる傾向が見られた。さらに、1本あたりの波頂部の数を7個とすることで縦圧縮強度が飛躍的に向上した。また、比較例2と比較例4とは、いずれも1本あたりの波頂部の数が4個であるが、比較例2は下方の環状リブの波頂部同士を結ぶ線が、上方の環状リブに交差する位置に配置されているのに対して、比較例4は下方の環状リブの波頂部同士を結ぶ線が、上方の環状リブに交差しない位置に配置されている。両者を比較すると、比較例2の方が変位3mm時の縦圧縮強度が大きく、下方の環状リブの波頂部同士を結ぶ線が、上方の環状リブに交差する位置に配置することで、座屈変形をより抑制できることが確認できた。
(減圧変形評価)
次の実施例4及び比較例5,6のプラスチックボトルを用いて減圧変形評価を行った。
(実施例4)
実施例4のプラスチックボトルとして、図1に示した形状で、容量500mlのPET製のプラスチックボトル(縦寸法207mm(縦寸法の内訳;口部21mm、肩部37mm、胴部139mm、底部10mm)、胴部の外径68mm、樹脂量20.5g以下)を用意した。底部には8本の底リブを設けた。各環状リブは、図3、図4に示した形状とし、1本あたりの波頂部の数が5個であり、各環状リブの幅sは3mm、深さtは2mm、波の高さfは10mmとした。また、上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の距離dは8mm、食込み量eは2mmであった。
(比較例5)
比較例5のプラスチックボトルとして、各環状リブの1本あたりの波頂部の数を4個に変更した以外は、外形を実施例1のプラスチックボトルと同じくするプラスチックボトルを用意した。
(比較例6)
比較例6のプラスチックボトルとして、特許文献5の図1と同じ形状を有するプラスチックボトルを用意した。
減圧変形評価において、減圧変形の程度は縦圧縮強度の低下量で評価した。すなわち、減圧変形の程度が大きいほど、胴部の構造(例えば環状リブ)のバランスがくずれて、縦圧縮強度の低下量が多くなる。縦圧縮強度は、次のように測定した。各プラスチックボトルに、水500mlを充填して、キャップを螺合して密閉し、倉庫保管を想定して雰囲気温度30℃、雰囲気湿度80%RHの恒温恒湿槽で6ヶ月又は12ヶ月保管した。保管後、圧縮試験機(型式AG−IS、SHIMADZU社製)を用いて、各プラスチックボトルに試験速度50mm/分で縦圧縮荷重を加えて、変位3mm時の反力を縦圧縮強度(単位:N)として記録した。評価基準は倉庫保管で2段積みを想定し、12ヶ月保管相当の縦圧縮強度が66N以上である場合を実用化レベルとした。
図13は、実施例保管前、6ヶ月保管後及び12ヶ月保管後の縦圧縮強度を示す。実施例4は、12ヵ月保管後の縦圧縮強度が93Nであり実用化レベルであった。一方、比較例5,6は、12ヵ月保管後の縦圧縮強度がそれぞれ43N、53Nであり実用化レベルを満たさない結果であった。比較例5は、環状リブの1本あたりの波頂部が4個(偶数個)であるため、擬似的な減圧吸収パネルが相互に対面しているため、ボトルの横方向に歪みが生じて、縦圧縮強度が大きく低下した。比較例6は、環状リブが直線状であり、擬似的が減圧吸収パネルが形成されず、ボトルの横方向に歪みが生じて、縦圧縮強度が大きく低下した。
図14は、実施例4の保管前、6ヶ月保管後及び12ヶ月保管後の状態を示す写真である。図15は、比較例5の保管前、6ヶ月保管後及び12ヶ月保管後の状態を示す写真である。実施例4は、12ヶ月保管後であっても、胴部の形状を保持していた。比較例5は、6ヶ月保管後に胴部の中央部分でボトルの内方向にへこんでいるのが確認され、そのへこみの程度は12ヶ月保管後で更に大きくなっていた。
1 プラスチックボトル
10 口部
11 周壁
12 ネジ部
20 肩部
30 胴部
31 周壁
40 底部
41 底面
42 周縁部
43 底リブ
50,50a,50b,60 環状リブ
51,51a,51b,61 波頂部
52,52a,52b 波底部
53 リブ上方縁
54 リブ中心
55 リブ下方縁

Claims (6)

  1. 熱可塑性合成樹脂を丸型ボトル状に成形して得られ、口部と、該口部から拡径した肩部と、胴部と、底部とを備え、環状リブを少なくとも前記胴部の全体又は一部分に配置したプラスチックボトルにおいて、
    前記環状リブは、1本あたりの波頂部の数が奇数個である波線形状を有し、かつ、上下方向に複数本並べて配置され、
    上下方向に隣接する環状リブは、下方の環状リブの波頂部同士を結ぶ線が、上方の環状リブに交差する位置に配置されることを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 前記環状リブが、前記肩部にも配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記胴部が減圧吸収パネルを有さないことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチックボトル。
  4. 上下方向に隣接する環状リブの波頂部同士の距離が一定であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のプラスチックボトル。
  5. 前記環状リブ同士が、前記波頂部を上下揃えて配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプラスチックボトル。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載のプラスチックボトルに炭酸ガスを含有しない飲料が充填されていることを特徴とする飲料製品。
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