JP6254416B2 - プラスチック容器 - Google Patents

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Description

本発明は、縦圧縮荷重に対する耐座屈性に優れたプラスチック容器に関する。
プラスチック容器は、軽量化しながら強度を保持することが求められる。プラスチック容器の強度を保持する手段として、胴部にリブを設けることが行われている。
横断面形状が波状の円周形状となる波状凹部を、胴部の上下方向に複数備えることによって、軽量化のために薄肉にしても、容器の側面に加えられる衝撃や荷重に対して十分な強度を確保できる樹脂製容器が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。胴部に環状溝部を設け、環状溝部に所定間隔をおいて外方に突出する突起部を形成することで、プラスチック製容器の内部が減圧されたり、外力が加えられたりした際における形状の変化量を小さくしたプラスチック製容器が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。胴部に周溝状の補強リブを設け、補強リブの底壁の平断面形状を略正多角形とし、略正多角形を、胴部曲率半径よりも小さい曲率半径の頂部と、胴部曲率半径よりも大きい曲率半径の辺部とから構成することで、胴部が、十分な強度を発揮し、かつ、減圧吸収能力を有する合成樹脂製ブロー成形ボトルが開示されている(例えば、特許文献3を参照。)。リブの底からボトルの外側に向かって突起する折曲げ開始部を有することで、軽量化しても、ボトルが満杯の状態ではパレット荷として山積みにして取り扱い及び保存ができ、ボトルが空の状態では軸方向に力を加えると押しつぶすことができるプラスチック製ボトルが開示されている(例えば、特許文献4の図14を参照。)。
特開2012−126448号公報 特開2007−326614号公報 特開2006−16076号公報 特開平7−172424号公報
特許文献1〜3のプラスチック容器では、リブは、主として横方向からの押圧力に対する補強の目的で設けられており、縦圧縮荷重の分散が十分であるとはいえない。また、特許文献4には、縦圧縮荷重に対する変形が従来ボトルと同じ程度であることが記載されている(例えば、特許文献4の段落0046)が、縦圧縮強度の更なる向上が望まれる。
本発明の目的は、縦圧縮荷重に対する耐座屈性に優れたプラスチック容器を提供することである。
本発明に係るプラスチック容器は、上から順に、口部と、肩部と、胴部と、底部とを有するプラスチック容器において、前記胴部が、その外壁面から容器の内側に向けて突出するリブを有し、該リブが、最深溝部と、該最深溝部よりも溝深さが浅い少なくとも一つの浅溝部と、前記最深溝部と前記浅溝部とをつなぐ連結部とを有し、前記最深溝部は最深溝底を有し、該最深溝底の容器内側面は、円柱形状又は正n角柱形状(ただし、nは4以上の整数である。)の仮想柱の側面に沿うか又は接し、前記浅溝部の少なくとも一つは、前記仮想柱の側面との距離が一定の並行浅溝底を有することを特徴とする。
本発明に係るプラスチック容器では、前記胴部が、前記仮想柱の中心軸と同じ中心軸を有し、前記胴部の外壁面と前記仮想柱の側面との距離が一定であることが好ましい。縦圧縮荷重をより均等に分散し、容器を把持する力などの容器の内方に向かう押圧力に対して適度な反発力を有し、より安定したグリップ感を得ることができる。
本発明に係るプラスチック容器では、前記胴部が円筒形状である形態を包含する。
本発明に係るプラスチック容器では、前記胴部の外壁面から前記最深溝底の容器外側面までの深さをdxとし、前記胴部の外壁面から前記並行浅溝底の容器外側面までの深さをdyとしたとき、数1の関係を満たすことが好ましい。
(数1)1/3dx≦dy≦2/3dx
縦圧縮強度を向上させ、かつ容器を把持する力などの容器の内方に向かう押圧力に対して適度な反発力を有し、より安定したグリップ感を得ることができる。
本発明に係るプラスチック容器では、前記リブが、複数本平行に設けられ、前記底部の接地面に対して傾斜していることが好ましい。リブを設けた部分にラベルを巻いたとき、ラベルの陥没度合いを軽減して、ラベルのデザインの視認性を向上することができる。
本発明に係るプラスチック容器では、前記浅溝部が断面U文字型溝であり、前記最深溝部が断面V文字型溝であることが好ましい。浅溝部の断面U文字型溝によって、縦圧縮荷重に対する座屈強度をより強くし、最深溝部の断面V文字型溝によって、容器を把持する力などの容器の内方に向かう押圧力に対して適度な反発力を有し、より安定したグリップ感を得ることができる。
本発明は、縦圧縮荷重に対する耐座屈性に優れたプラスチック容器を提供することができる。
本実施形態に係るプラスチック容器の第一例を示す正面図である。 胴部の部分拡大図であり、リブの構造を説明するための図である。 図1のA−A断面図である。 図3のH−H部分拡大図である。 図1のB−B破断面図である。 図1のC−C破断面図である。 本実施形態に係るプラスチック容器の第二例を示す正面図である。 本実施形態に係るプラスチック容器の第三例を示す正面図である。 図8のD−D断面図である。 本実施形態に係るプラスチック容器の第四例を示す正面図である。 図10のE−E断面図である。 本実施形態に係るプラスチック容器の第五例を示す正面図である。 図12のF−F断面図である。 従来のプラスチック容器の一例を示す正面図である。 図14のG−G断面図である。 比較例3のプラスチック容器の断面図である。 実施例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 実施例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例3の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。 比較例4のプラスチック容器のリブの横断面の外周形状である。 比較例5のプラスチック容器のリブの横断面の外周形状である。 3mm変位時の縦圧縮強度を比較したグラフである。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
図1は、本実施形態に係るプラスチック容器の第一例を示す正面図である。図2は、胴部の部分拡大図であり、リブの構造を説明するための図である。図3は、図1のA−A断面図である。図4は、図3のH−H部分拡大図である。本実施形態に係るプラスチック容器1aは、図1に示すように、上から順に、口部10と、肩部20と、胴部30と、底部40とを有するプラスチック容器において、胴部30が、その外壁面31から容器の内側に向けて突出するリブ50を有し、リブ50が、図2に示すように、最深溝部51と、最深溝部51よりも溝深さが浅い少なくとも一つの浅溝部52と、最深溝部51と浅溝部52とをつなぐ連結部53とを有し、図3、図4に示すように、最深溝部51は最深溝底51aを有し、最深溝底51aの容器内側面は、円柱形状の仮想柱(以降、最細仮想柱ということもある。)L1の側面に沿い、浅溝部52の少なくとも一つは、最細仮想柱L1の側面との距離が一定の並行浅溝底52aを有する。
プラスチック容器1aの材料となる熱可塑性合成樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ‐4‐メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。プラスチック容器1aの容量は、特に制限はなく、例えば280ml〜2000mlである。
プラスチック容器1aの成形方法は、特に限定されないが、例えば、ブロー成形法である。具体的には、まず、熱可塑性樹脂を射出成形してプリフォームを製造し、次に、プリフォームをブロー成形して、図1に示すように、口部10、肩部20、胴部30及び底部40が順に連接された形状を有するプラスチック容器1aを製造する。
口部10は、内容物の充填口及び注ぎ口である。口部10には、キャップ(不図示)が装着されることによってボトルの密閉がなされる。
肩部20は、胴部30につながるように胴部30に向かって胴径を拡径させた錐体形状をしている。肩部20は、図1では、複数のカット面から形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、曲面で形成してもよい。
胴部30は、図1、図2に示すように円筒形状であるか、正n角筒形状(ただし、nは4以上の整数である。)(不図示)であってもよい。このうち、胴部30が円筒形状であることが好ましい。また、胴部30が正n角筒形状であるとき、nは5以上の整数であることがより好ましい。ここで、円筒形状、正n角筒形状とは、リブ50などの変形部分を勘案した胴部30の概形である。胴部30は、その外壁面31から容器の内側に向けて突出するリブ50を有する。リブ50は、胴部30の一部分に設けるか、又は全体に設けてもよい。図1では、リブ50を、胴部30の上方領域30aだけに設けた形態を示したが、これに限定されず、例えば、リブ50を胴部30の下方領域30bだけに設ける形態、リブ50を胴部30の上方領域30a及び下方領域30bの両方に設ける形態としてもよい。図1では胴部30のうち、リブ50を設けていない領域(下方領域30b)は、略円筒形状としているが、本発明はこれに限定されず、例えば、複数の曲面から形成されている形態(不図示)又は複数の平面から形成する形態(不図示)としてもよい。また、肩部20と胴部30との境界部、及び/又は胴部30と底部40との境界部には、補強用の環状溝32,33を設けてもよい。
胴部30の平均肉厚は、特に限定されないが、例えば0.25mm以下であることが好ましく、0.23mm以下であることがより好ましい。本実施形態に係るプラスチック容器1aは、リブ50の作用によって縦圧縮強度が高い構造を有するため、一般的なプラスチック容器の胴部の平均肉厚(例えば0.25〜0.28mm)よりも薄くして、軽量化を図ることができる。本実施形態に係るプラスチック容器1aの質量は、例えばPET製の500ml容量ボトルであるとき20.5g以下であり、PET製の2000ml容量ボトルであるとき40g以下である。
底部40は、胴部30とほぼ同じ胴径にて連接されており、接地面41を有する。接地面41は、プラスチック容器1aを机などの台上に縦置きする場合、当該台と接する部分である。
リブ50は、例えば、図1に示すように、底部40の接地面41に対して平行に配置されており、胴部30の全周にわたって設けられた環状の凹溝である。リブ50の本数は、特に限定されず、図1では一例として4本である形態を示した。リブ50は、図1〜図4に示すように、最深溝部51と、最深溝部51よりも溝深さが浅い少なくとも一つの浅溝部52と、最深溝部51と浅溝部52とをつなぐ連結部53とを有する。
最深溝部51は、リブ50において溝深さが最も深い部分である。図6は、図1のC−C破断面図である。最深溝部51は、図6に示すように断面V文字型溝であるか、又は断面U文字型溝(不図示)であってもよい。本明細書において、断面V文字型溝とは、リブに直行する方向の断面において、最深溝底51aが、図6に示すように鋭角な頂点を形成している形状の他、最深溝底51aが直角若しくは鈍角な頂点を形成している形状、最深溝底51aの頂点が僅かに丸められた若しくは僅かに面取りされた、機械設計上の変形を勘案したV文字に近似する形状も包含する。また、断面U文字型溝とは、リブに直行する方向の断面において、溝底が、直線状又は曲線状の底面を有する形状である。
最深溝底51aの容器内側面は、円柱形状の最細仮想柱L1の側面に沿っていることが好ましい。ここで、「最細仮想柱L1の側面に沿っている」とは、図3に示すように、最深溝底51aを通り、リブに沿って切断した切断面において、最深溝底51aの容器内側面と最細仮想柱L1の側面とが重なっていることをいう。胴部は、最細仮想柱L1の中心軸O1と同じ中心軸Oを有し、胴部の外壁面31と最細仮想柱L1の側面との距離が一定であることが好ましい。このような形態とすることで、縦圧縮荷重をより均等に分散し、容器を把持する力などの容器の内方に向かう押圧力に対して適度な反発力を有し、より安定したグリップ感を得ることができる。
浅底部52は、最深溝部51よりも溝深さが浅い部分である。浅底部52の個数は、特に限定されず、図1〜図4では、一例として5個である形態と示した。浅底部52が複数個である場合、各浅底部52は、図3に示すようにすべて同じ溝深さを有するか、又は異なる溝深さを有するもの(不図示)があってもよい。リブ50が複数本である場合、各リブ50における浅溝部52の個数は、図1に示すように同じであるか、又は異なっていてもよい(不図示)。また、上下方向に並ぶリブ50同士は、図1に示すように浅底部52の位置を上下にそろえるか、又は浅底部52の位置を上下でずらす形態(不図示)であってもよい。
図5は、図1のB−B破断面図である。浅溝部52は、図5に示すように断面U文字型溝であるか、又は断面V文字型溝(不図示)であってもよい。また、図5では、リブに直行する方向の断面において、浅溝底52が直線状である形態と示したが、曲線状(不図示)であってもよい。浅溝部52の少なくとも一つは、最細仮想柱L1の側面との距離が一定の並行浅溝底52aとを有する。並行浅溝底52aの容器内側面は、図3、図4に示すように、胴部30の外壁面31と最細仮想柱L1との間に円柱形状の仮想柱(以降、中間仮想柱という。)L2を仮想したとき、中間仮想柱L2の側面に沿っている。ここで、「中間仮想柱L2の側面に沿っている」とは、並行浅溝底52aを通り、リブに沿って切断した切断面において、並行浅溝底52aの容器内側面と中間仮想柱L2の側面とが重なっていることをいう。並行浅溝底52aを有することで、容器の縦圧縮強度を向上することができる。中間仮想柱L2は、胴部の中心軸Oと同じ中心軸O2を有し、胴部30の外壁面31と中間仮想柱L2の側面との距離が一定であることが好ましい。特に好ましい形態例としては、図3に示すように、胴部30の中心軸O、最細仮想柱L1の中心軸O1及び中間仮想柱L2の中心軸O2が一致し、胴部30の外壁面31と最細仮想柱L1の側面との距離及び胴部30の外壁面31と中間仮想柱L2の側面との距離がそれぞれ一定である形態である。
浅溝部52及び最深溝部51の好ましい組合せ例は、浅溝部52が断面U文字型溝であり、かつ、最深溝部51が断面V文字型溝である組合せである。浅溝部52の断面U文字型溝によって、縦圧縮荷重に対する座屈強度をより強くし、最深溝部51の断面V文字型溝によって、容器を把持する力などの容器の内方に向かう押圧力に対して適度な反発力を有し、より安定したグリップ感を得ることができる。
連結部53は、最深溝部51と浅溝部52とをつなぐ傾斜した部分である。連結部53は、図4に示すように断面がS字状などの変曲点を有する曲線に形成されることが好ましい。
最深溝部51の深さdxは、1〜5mmであることが好ましく、2〜4mmであることがより好ましい。最深溝部51の深さdxは、胴部30の外壁面31から最深溝底51aの容器外側面までの深さをいう。また、浅溝部52の深さdyは、最深溝部51の深さdxよりも浅く、1/3dx〜2/3dxであることが好ましい。より好ましくは、浅溝部52の深さdyは、2/5dx〜3/5dxである。浅溝部52の深さdxは、胴部30の外壁面31から並行浅溝底52aの容器外側面までの深さをいう。
最深溝部51の幅wxは、2〜5mmであることが好ましく、3〜4mmであることがより好ましい。最深溝部51の幅wxは、最深溝部51におけるリブ50の上方縁とリブ50の下方縁との距離をいう。浅溝部52の幅wyは、2〜5mmであることが好ましく、3〜4mmであることがより好ましい。浅溝部52の幅wyは、浅溝部52におけるリブ50の上方縁とリブ50の下方縁との距離をいう。浅溝部52の幅は、図1に示すように深溝部の幅と同じである形態、深溝部の幅よりも狭い形態(不図示)、又は深溝部の幅よりも広い形態(不図示)であってもよい。
図7は、本実施形態に係るプラスチック容器の第二例を示す正面図である。第二例のプラスチック容器1bは、リブ50が、複数本平行に設けられ、底部40の接地面41に対して傾斜している以外は、第一例のプラスチック容器1aと基本的な構造を同じくする。このため、共通する構造については説明を省略する。リブ50を底部40の接地面41に対して傾斜させることで、リブを設けた部分にラベルを巻いたとき、ラベルの陥没度合いを軽減して、ラベルのデザインの視認性を向上することができる。リブ50の接地面41に対する傾斜角度は、特に限定されないが、例えば、10°〜60°であることが好ましく、20°〜45°であることがより好ましい。また、底部40の接地面41に対して傾斜しているリブ50に加えて、底部40の接地面41に対して並行に配置されたリブ34を更に配置してもよい。第二例のプラスチック容器1bの変形例としては、リブ50が螺旋状に形成されている形態である。
図8は、本実施形態に係るプラスチック容器の第三例を示す正面図である。図9は、図8のD−D断面図である。第三例のプラスチック容器1cは、浅溝部52が15個である以外は、基本的な構造を第一例のプラスチック容器1aと同じくする。このため、共通する構造については説明を省略する。第三例のプラスチック容器1cでは、図9に示すように、最深溝底51aを通り、リブに沿って切断した切断面において、最深溝底51aの容器内側面が最細仮想柱L1の側面に接している。上下方向に並ぶリブ50同士は、図8では一例として浅溝部52の位置を上下でずらす形態を示したが、浅底部52の位置を上下にそろえる形態(不図示)としてもよい。図8では、浅溝部52の幅が深溝部51の幅よりも狭い形態を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば浅溝部52の幅が深溝部51の幅と同じ形態(不図示)、浅溝部52の幅が深溝部51の幅よりも広い形態(不図示)としてもよい。
図10は、本実施形態に係るプラスチック容器の第四例を示す正面図である。図11は、図10のE−E断面図である。本実施形態に係るプラスチック容器1dは、並行浅溝底52aを有する浅溝部52の他に、非並行浅溝底54aを有する浅溝部54を有していてもよい。非並行浅溝底54aは、図11に示すように、浅溝底54を通り、リブに沿って切断した切断面において、非並行浅溝底の容器内側面が中間仮想柱L2の側面に重ならず、接しているところが、並行浅溝底52aと相違する。非並行浅溝底54aの横断面形状は、例えば、三角形状(図11に図示)、円弧状(不図示)である。
図12は、本実施形態に係るプラスチック容器の第五例を示す正面図である。図13は、図12のF−F断面図である。ここまで、図1〜図11を参照して、最深溝底51aの容器内側面が円柱形状の最細仮想柱L1の側面に沿うか又は接する形態について説明してきたが、最深溝底51aの容器内側面が図12、図13に示すように正n角柱形状(ただし、nは4以上の整数である。)の最細仮想柱L3の側面に沿う形態であってもよい。図12、図13では、一例として最細仮想柱L3が正10角柱形状である形態を示した。正n角柱形状(ただし、nは4以上の整数である。)は、正10角柱形状の他、例えば、正4角柱形状、正5角柱形状、正6角柱形状、正7角柱形状、正8角柱形状、正9角柱形状、正12角柱形状であってもよい。nは5以上の整数であることがより好ましい。以降、代表して正10角柱形状である場合について説明する。
最深溝底51aの容器内側面が正10角柱形状の最細仮想柱L3の側面に沿うとき、並行浅溝底52aの容器内側面は、図13に示すように、正10角柱形状の中間仮想柱L4の側面に沿っている。また、胴部30は図12、図13では一例として正10角筒形状である形態を示したが、胴部30が円筒形状である形態(不図示)、又は胴部30が正10角筒以外の正n角筒形状(ただし、nは4以上の整数である。)である形態(不図示)としてもよい。nは5以上の整数であることがより好ましい。より好ましい形態例としては、図13に示すように、胴部30が、最細仮想柱L3の中心軸O3と同じ中心軸Oを有し、胴部30の外壁面31と最細仮想柱L3の側面との距離が一定である形態である。特に好ましい形態例としては、図13に示すように、胴部30の中心軸O、最細仮想柱L3の中心軸O3及び中間仮想柱L4の中心軸O4が一致し、胴部30の外壁面31と最細仮想柱L3の側面との距離及び胴部30の外壁面31と中間仮想柱L4の側面との距離がそれぞれ一定である形態である。胴部30を形成する複数の面において、最深溝部51が形成された面と浅溝部52が形成された面とを交互に配置することで、縦圧縮荷重を分散させることができる。
次に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(縦圧縮強度シミュレーションの解析)
図1に示すプラスチック容器1aを実施例1、図7に示すプラスチック容器1bを実施例2、図14、図15に示すプラスチック容器800を比較例1、図1に示すプラスチック容器1aにおいて浅溝部52の形状を変更したプラスチック容器(リブの横断面形状を図16に示す。)を比較例2、図7に示すプラスチック容器1bにおいて浅溝部52を設けないプラスチック容器(不図示)を比較例3とした。比較例1のプラスチック容器800は、リブ850が浅溝部を有さない以外は、口部810、肩部820、胴部830及び底部840の基本的な構造を、図1に示すプラスチック容器1aと同じくする。比較例2のプラスチック容器は、浅溝部が並行浅溝底に代えて非並行浅溝底954aを有する以外は、基本的な構造を、図1に示すプラスチック容器1aと同じくする。非並行浅溝底954aは、図16に示すように、非並行浅溝底954aを通り、リブに沿って切断した切断面において、円弧状であり、中間仮想柱L2の側面に接している。実施例1、実施例2、比較例1〜比較例3の各プラスチック容器について縦圧縮強度シミュレーションを行った。
シミュレーションでは、プラスチック容器の形状設定は次のとおりとした。
容量:500mlを想定
樹脂量:18g
リブの本数(図1、図7、図14を参照):4本
浅溝部の縦断面形状(図5参照):U文字型
浅溝部の溝部の幅wy(図5参照):4.5mm
浅溝部の溝部の深さdy(図5参照):1.5mm
最深溝部の縦断面形状(図5参照):V文字型
最深溝部の幅wx(図6参照):4.5mm
最深溝部の深さdx(図6参照):3.0mm
図17は、実施例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図18は、実施例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図19は、比較例1の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図20は、比較例2の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図21は、比較例3の縦圧縮強度シミュレーションの解析結果である。図17〜図21では、各変位の画像は、それぞれ左側がボトルの外形を示し、右側が応力分布を示したものである。また、図17〜図21では、応力分布はグレー階調に処理した画像を示したが、グレー調に処理する前のカラー画像によって、より正確に表現される。
実施例1と比較例1とを比較すると、比較例1は、図19に示すように応力がリブの全体にかかっているのに対して、実施例1は、図17に示すように浅溝部が応力を分散しており、リブの全体にかかる応力を緩和していた(例えば、図17、図19において、3mm変位の画像を参照。)。また、実施例1と比較例2とを比較すると、比較例2は、実施例1よりも、浅溝部で囲まれた胴部の外壁面にかかる応力が大きかった。比較例2の浅溝部は、実施例1の浅溝部と比較して、応力分散が十分ではないことが確認できた。実施例2と比較例3とを比較した場合においても、実施例1と比較例1との比較と同様の傾向が見られた(例えば、図18、図21において、3mm変位時の画像を参照。)。
3mm変位時の縦圧縮強度は、実施例1が161.92Nであるのに対して、比較例1は81.0N、比較例2は152.62Nであった。また、実施例2が153.46Nであるのに対して、比較例3は139.6Nであった。
(浅溝部の形状についての検討)
浅溝部の形状について検討した。図8に示すプラスチック容器1cを実施例3、図10に示すプラスチック容器1dを実施例4、図10に示すプラスチック容器1dにおいて浅溝部52を、横断面形状が三角形状の浅溝部54にすべて置換したプラスチック容器(リブの横断面の外周形状を図22に示す。)を比較例4、図10に示すプラスチック容器1dにおいて浅溝部52の横断面形状を円弧状としたプラスチック容器(リブの横断面の外周形状を図23に示す。)を比較例5とした。各プラスチック容器について、3mm変位時の縦圧縮強度を測定した。縦圧縮強度は、「縦圧縮強度シミュレーションの解析」における解析条件と同様にしてシミュレーションを行って求めた。
図24は、3mm変位時の縦圧縮強度を比較したグラフである。3mm変位時の縦圧縮強度は、実施例3は127N、実施例4は121N、比較例4は117N、比較例5は119Nであった。
以上より、浅溝部の少なくとも一つが並行浅溝底を有することで、浅溝部が非並行浅溝底だけを有する場合と比較して、縦圧縮強度をより向上できることが確認できた。
1a,1b,1c,1d,1e プラスチック容器
10 口部
20 肩部
30 胴部
30a 上方領域
30b 下方領域
31 外壁面
32,33 補強用の環状溝
34 リブ
40 底部
41 接地面
50 リブ
51 最深溝部
51a 最深溝底
52 浅溝部
52a 並行浅溝底
53 連結部
54 浅溝部
54a 非並行浅溝底
800 従来のプラスチック容器
810 口部
820 肩部
830 胴部
831 外壁面
840 底部
850 リブ
931 外壁面
951a 最深溝底
954a 非並行浅溝底
L1,L3 最細仮想柱
L2,L4 中間仮想柱
O 胴部の中心軸
O1,O3 最細仮想柱の中心軸
O2,O4 中間仮想柱の中心軸
dx 最深溝部の深さ
dy 浅溝部の深さ
wx 最深溝部の幅
wy 浅溝部の幅

Claims (5)

  1. 上から順に、口部と、肩部と、胴部と、底部とを有するプラスチック容器において、
    前記胴部が、その外壁面から容器の内側に向けて突出する幅が一定のリブを複数本有し、
    該リブが、最深溝部と、該最深溝部よりも溝深さが浅い少なくとも一つの浅溝部と、前記最深溝部と前記浅溝部とをつなぐ連結部とを有し、
    前記最深溝部は最深溝底を有し、該最深溝底の容器内側面は、円柱形状又は正n角柱形状(ただし、nは4以上の整数である。)の仮想柱の側面に沿うか又は接し、
    前記浅溝部の少なくとも一つは、前記仮想柱の側面との距離が一定の並行浅溝底を有し、
    前記複数本のリブが、前記底部の接地面に対して傾斜して螺旋状に互いに平行に設けられることによって前記胴部の上下方向に並んで配置され、上下方向に並ぶリブ同士は、前記浅溝部の位置を上下にそろえて配置され、かつ、前記最深溝部の位置を上下にそろえて配置され、前記リブの上側の末端が、上下揃えられた最深溝部のうちのいずれか一つの上側に配置されるとともに、前記リブの下側の末端が、当該上下揃えられた最深溝部の下側に配置されることを特徴とするプラスチック容器。
  2. 前記胴部が、前記仮想柱の中心軸と同じ中心軸を有し、
    前記胴部の外壁面と前記仮想柱の側面との距離が一定であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック容器。
  3. 前記胴部が円筒形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチック容器。
  4. 前記胴部の外壁面から前記最深溝底の容器外側面までの深さをdxとし、前記胴部の外壁面から前記並行浅溝底の容器外側面までの深さをdyとしたとき、数1の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のプラスチック容器。
    (数1)1/3dx≦dy≦2/3dx
  5. 前記浅溝部が断面U文字型溝であり、前記最深溝部が断面V文字型溝であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のプラスチック容器。
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