JP6224300B2 - ボトル - Google Patents
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また、可動壁部が、陥没周壁部を上下方向に移動させるように、立ち上がり周壁部との接続部分を中心に回動自在に配設されているので、ボトル内圧が変動したときに、可動壁部を回動させその内圧変動を吸収させることで、肩部および胴部それぞれのボトル径方向の変形が抑えられ、これらの肩部および胴部が復元不能な程度まで大きく変形してしまうのを確実に防ぐことができる。
本実施形態に係るボトル1は、図1に示すように、口部11、肩部12、胴部13および底部14を備え、これらがそれぞれの中心軸線を共通軸上に位置した状態でこの順に連設された概略構成とされている。
以下、前記共通軸をボトル軸Oといい、ボトル軸O方向に沿って口部11側を上側、底部14側を下側といい、ボトル軸O方向を上下方向という。また、ボトル軸Oに直交する方向をボトル径方向といい、ボトル軸O回りに周回する方向を周方向という。
口部11は筒状に形成され、口部11に図示されないキャップが装着される。さらに、口部11、肩部12、胴部13および底部14はそれぞれ、ボトル軸Oに直交する横断面視形状が円形状とされている。
胴部13は筒状に形成されるとともに、肩部12の下端に連なり下方に向けて延在している。胴部13のうち、ボトル軸O方向の両端部13a、13b同士の間の中間部13cは、これらの両端部13a、13bより小径になっている。胴部13の両端部13a、13bにはそれぞれ、全周にわたって連続して延びる第1端溝27および第2端溝28が各別に形成されている。図示の例では、胴部13の上端部13aに形成された第1端溝27は、胴部13の下端部13bに形成された第2端溝28より溝幅および深さの双方が大きくなっている。
第1周溝15は、口部11と肩部12との接続部分に突設されたネックリング29から下方に向けて、ネックリング29と肩部12の下端とのボトル軸O方向の距離Cの60%以上80%以下離れた位置に配置されている。図示の例では、第1周溝15は、ネックリング29から下方に向けて前記距離Cの約63%離れた位置に配置されている。
さらに本実施形態では、第2周溝16の溝底の外径Bが、胴部13の前記中間部13cの外径Dの85%以上92%以下となっている。図示の例では、前記外径Bは前記外径Dの約90.6%となっている。
可動壁部22は、ボトル軸Oと同軸に配設されるとともに、下方に向けて突の曲面状に形成されている。この可動壁部22と立ち上がり周壁部21とは上方に向けて突の曲面部25を介して連結されている。
また可動壁部22に、複数のリブ41がボトル軸Oを中心に放射状に配設されている。リブ41は、上方に向けて曲面状に窪んだ複数の凹部41aが、ボトル径方向に沿って断続的に配設された構成となっている。図示の例では、複数のリブ41は、可動壁部22のうち、後述する環状凹部30の突端部34よりもボトル径方向の外側に位置する部分に配設されている。
環状凹部30は、上方に向けて突の曲面状に形成された突端部34と、この突端部34にボトル径方向の外側から連なる外側湾曲壁32と、突端部34にボトル径方向の内側から連なる内側湾曲壁35と、により画成されている。
内側湾曲壁35は、ボトル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次上方に向けて延在しており、下方に向けて突の曲面状に形成されている。内側湾曲壁35の上端部は、突端部34におけるボトル径方向の内端部に連なっている。
環状凹部30は、下方から上方に向かうに従い漸次ボトル径方向の大きさが小さくなっている。
これにより、外側壁部51が内側壁部52よりも薄肉に形成され、ボトル1の内圧変動時に、外側壁部51を、当初の下方に膨出した曲面形状から平面形状になるように変形させ易くなり、この内圧変動が効果的に吸収される。
さらに、外側湾曲壁32が、ボトル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次下方に向けて延在しているので、前述のように二軸延伸ブロー成形する過程において、キャビティの内面のうち環状凹部30の突端部34を形成する部分を通過した合成樹脂材料が、ボトル径方向の外側に向けて抵抗少なくスムーズに流動する。
陥没周壁部23に、ボトル径方向の内側に張り出した張出部23dが、周方向に複数連ねられて形成されることにより、底面視形状が、周方向で隣り合う張出部23d同士の間の間部分23eを角部に有し、かつ張出部23dを辺部に有する多角形状をなす角形筒部23fが形成されている。
角形筒部23fの、図3に示されるような縦断面視において、張出部23dは、ボトル径方向の内側に向けて突の曲面状に形成され、間部分23eは、ボトル軸Oに対して傾斜した平面状に形成されている。
角形筒部23fの底面視において、間部分23eおよび張出部23dがそれぞれ、図2に示されるように、ボトル径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されるとともに、間部分23eの周長は、張出部23dの周長より短くなっている。
また、第2周溝16の前記外径Bが、胴部13の前記外径Dの85%以上92%以下となっているので、胴部13のボトル径方向の剛性を確実に確保することができる。
なお、本実施形態のボトル1は、特に、83〜93℃の内容物が充填されるいわゆる耐熱用ボトルとして用いるのに好適である。
例えば、前述した実施形態では、立ち上がり周壁部21に凹凸部42を形成したが、凹凸部42は形成しなくてもよい。
また、可動壁部22にリブ41を配設しなくてもよく、陥没周壁部23に角形筒部23fを形成しなくてもよい。
さらに、ヒール部17の外周面、および胴部13の下端部13bの外周面に凹凸部17bを形成しなくてもよい。
環状凹部30は、ボトル径方向に間隔をあけて複数形成しても構わない。
環状凹部30の断面形状は、例えば円形状、矩形状等、適宜変更が可能である。さらに、環状凹部30の大きさは適宜変更しても構わない。
立ち上がり周壁部21は、例えばボトル軸O方向に沿って平行に延在させたり、ボトル軸Oに対して傾斜するように延在させたりする等、適宜変更してもよい。
可動壁部22は、例えばボトル径方向に沿って平行に突出させる等、適宜変更してもよい。
ボトル1は単層構造体に限らず中間層を有する積層構造体としてもよい。この中間層としては、例えばガスバリア性を有する樹脂材料からなる層、再生材からなる層、若しくは酸素吸収性を有する樹脂材料からなる層等が挙げられる。
前述した実施形態では、肩部12、胴部13および底部14それぞれのボトル軸Oに直交する横断面視形状を円形状としたが、これに限らず例えば、多角形状にする等適宜変更してもよい。
前述した実施形態では、外側湾曲壁32および内側湾曲壁35を仮想線Lよりも上方に位置させる場合について説明したが、これに限られない。
11 口部
12 肩部
13 胴部
14 底部
15 第1周溝
16 第2周溝
18 接地部
19 底壁部
21 立ち上がり周壁部
22 可動壁部
23 陥没周壁部
25 曲面部(立ち上がり周壁部との接続部分)
29 ネックリング
A 第1周溝の溝底における外径
B 第2周溝の溝底における外径
C ネックリングと肩部の下端との距離
D 胴部の外径
Claims (3)
- 筒状の口部と、
該口部の下端に連なり下方に向かうに従い漸次拡径された肩部と、
該肩部の下端に連なり下方に向けて延びる筒状の胴部と、
該胴部の下端に連なり当該胴部の下端開口部を閉塞するカップ状の底部と、
を備え、合成樹脂材料で有底筒状に形成されたボトルであって、
前記肩部に、全周にわたって連続して延びる第1周溝が形成され、
前記胴部に、全周にわたって連続して延びる第2周溝が上下方向に間隔をあけて複数形成され、
前記第1周溝の溝底における外径が、前記第2周溝の溝底における外径の85%以上100%未満とされ、
前記第1周溝は、口部と肩部との接続部分に突設されたネックリングから下方に向けて、ネックリングと肩部の下端との上下方向の距離の60%以上80%以下離れた位置に配置され、
前記第1周溝の溝底は、上方から下方に向かうに従い漸次ボトル径方向の外側に向けて延在し、
前記胴部のうち、ボトル軸方向の両端部同士の間の中間部は、これらの両端部より小径に形成され、前記中間部に、前記第2周溝が複数形成され、
前記第1周溝の全体は、前記胴部より上方に位置し、
前記底部の底壁部は、
外周縁部に位置する接地部と、
該接地部にボトル径方向の内側から連なり上方に向けて延びる立ち上がり周壁部と、
該立ち上がり周壁部の上端部からボトル径方向の内側に向けて突出する環状の可動壁部と、
該可動壁部のボトル径方向の内端部から上方に向けて延びる陥没周壁部と、を備え、
前記可動壁部は、前記陥没周壁部を上下方向に移動させるように、前記立ち上がり周壁部との接続部分を中心に回動自在に配設されていることを特徴とするボトル。 - 請求項1に記載のボトルにおいて、
前記第2周溝の溝底の外径が、胴部の外径の85%以上92%以下となっていることを特徴とするボトル。 - 請求項1または2に記載のボトルにおいて、
前記第2周溝は、前記第1周溝より溝幅が大きくなっていることを特徴とするボトル。
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