JP5991006B2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents
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Description
また、特許文献1の図1に示されているような、いわゆる角形ボトルと称される容器形状を備えたものにあっては、通常、ブロー成形における賦形性等を考慮して角部が面取りされており、この面取り部を含む全周にわたってウェスト部の底部が一定の幅で形成されているものが多い。
なお、図14は、面取り部に位置するウェスト部の底部を起点に座屈した状態を示す解析図であり、図14(b)に、座屈した部位の要部を拡大して示している。
図1は、本実施形態に係る合成樹脂製容器を示す斜視図であり、図2は、同正面図、図3は、同側面図、図4は、同平面図、図5は、同底面図である。
一方、胴部4の上側に位置する上胴部4aは、内容物の自重による影響を比較的受けにくいことから、上胴部4aに設ける減圧吸収パネル45aには、減圧吸収性能の高いパネル形状を採用して、容器全体として必要な減圧吸収性が発揮されるようにする。
これに対して、本実施形態では、面取りウェスト底部401bに凹陥部403を形成してその強度を高めることで、面取りウェスト底部401bが縦方向からの荷重に対する座屈の起点となるのを防止し、これによって、容器1の縦方向の耐荷重強度を高めることが出来るようにしている。
このようにすることで、凹陥部403の横方向両端縁側に形成される柱状の部位が、その上下に位置するウェスト傾斜面402の間に架設されるように形成され、これによっても、面取りウェスト底部401bの縦方向の耐荷重強度を高めることができる。
図12は、凹陥部403の高さ方向上方側及び下方側に位置する凹陥傾斜面403bが、ウェスト傾斜面402に面一に連接するように、凹陥部403を形成した例を示す説明図であり、図12(a)は、面取りウェスト底部401bの要部を示す要部斜視図であり、図12(b)は、図12(a)のE−E断面図である。
ここで、図13は、図2のF−F断面図であり、横ビード406及び指掛け凹部40aの一例について、その縦断面形状を示している。
上記したようにして側面部41に凹陥部46a,46b,46cを設け、これによって立体的な形状を付与してその強度を高めることで、このようなヒケの発生を抑止することができる。
ここで、図6は、容器1の肉厚を省略した図2のA−A断面図であり、段部33が延在する部位を水平面で切り取った断面を示している。
また、図1等に示す容器1の肩部3には、その短辺側にも同様の段部33と屈曲案内部34とが形成されている。これによって、上胴部4aの短辺側の側面部41に設けられた減圧吸収パネル45aについても、その減圧吸収性能が高められるようにしてある。
この稜線溝部43は、上胴部4aでは、胴部4と肩部3との境界BL2近傍から、上胴部4aとウェスト部40との境界BL3近傍にかけて延在するように形成されている。下胴部4bでは、下胴部4bとウェスト部40との境界BL4近傍から、胴部4と底部5との境界BL5近傍にかけて延在するように形成されている(図2参照)。
尚、前述した境界BL1乃至BL6は、高さ方向に直交する境界であって、上記側面部41と面取り部42との高さ方向に沿う境界(稜線溝部43が形成される部位)とは区別される。
尚、図2に示す正面図において、上胴部4aの面取り部42に形成された縦溝部44とその近傍を拡大して図7(a)に示す。
但し、容器1に、熱収縮性のシュリンクフィルムからなる帯状のラベルを装着する際には、ラベルの端縁が重ね合わされるラップ代が、面取り部42の幅方向中央に位置するようにして、ラベルの位置決めがなされる。このとき、ラップ代の裏面側が中空となると、ラベルを熱収縮させる際に不整収縮となり、外観不良となってしまうことがある。
また、図7(b)に示すように、面取り部42の幅方向中央を避けて、複数(図示する例では二本)の縦溝部44を形成するようにしてもよい。
なお、図7(b)は、面取り部42の幅方向中央を避けて二本の縦溝部44を形成した例を、図7(a)の要部拡大図に対応させて示している。また、図8(a)は、容器1の肉厚を省略した図2のB−B断面図であるが、図8(b)は、図7(b)に示した例について、図8(a)と同じ部位の断面を示している。
前述したように、比較的容量の大きい容器1にあっては、胴部4の下側に位置する下胴部4bが、内容物の自重によって膨らみやすい傾向にある。このとき、下胴部4bに形成された稜線溝部43が、内容物の自重によって容器内方から押し広げられるように変形してしまうと、下胴部4bの膨らみを助長してしまう。
尚、図5中一点鎖線で囲む部分を拡大して図10に示すとともに、容器1を水平面に正立させたときに、当該水平面に接触する部分を網掛けで示す。この網掛けで示した部分が接地部54であり、図1等に示す容器1において、接地部54は、溝部55によって一部が切り欠かれ、溝底部55aの基端側では、容器1を正立させた水平面に線接触するように形成されている。
底部5の四隅に設けられた脚部52のそれぞれに、上記したような溝部55を形成すると、垂直方向からの荷重が容器1に加わった際に、脚部52が溝部55方向に撓むように変形し、その結果、脚部52が高さ方向に沿って撓むように変形して荷重が分散される。これによって、底部5の底面側を周方向に圧縮しようとする力が緩和されるため、底部5の底面側に皺が生じる等の不具合を抑止することが出来る。
2 口部
3 肩部
4 胴部
40 ウェスト部
401 ウェスト底部
401a 側面ウェスト底部
401b 面取りウェスト底部
402 ウェスト傾斜面
403 凹陥部
403a 凹陥底部
403b 凹陥傾斜面
405 稜線溝部
406 横ビード
40a 指掛け凹部
41 側面部
42 面取り部
Claims (7)
- 口部、肩部、胴部、及び底部を備えた角形ボトル状の合成樹脂製容器であって、
前記胴部が、側面部と、角部を面取りしてなる面取り部とを有し、
前記胴部には、前記胴部の一部を径方向に絞り込むようにしてウェスト部が形成されているとともに、
前記ウェスト部が、ウェスト底部と、前記ウェスト底部の上端縁側と下端縁側のそれぞれに連接するウェスト傾斜面とからなり、かつ、前記ウェスト底部が、前記側面部に位置する側面ウェスト底部と、前記面取り部に位置する面取りウェスト底部とからなり、
前記面取りウェスト底部に、凹陥部を形成したことを特徴とする合成樹脂製容器。 - 前記面取りウェスト底部の横方向中央に対して左右対称、及び/又は前記面取りウェスト底部の縦方向中央に対して上下対称となるように、前記凹陥部を形成した請求項1に記載の合成樹脂製容器。
- 前記凹陥部を方形状に形成した請求項1又は2に記載の合成樹脂製容器。
- 前記凹陥部の横方向の長さが、前記面取りウェスト底部の横方向の長さよりも短い請求項1乃至3のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
- 前記凹陥部が、凹陥底部と、前記凹陥底部の周縁に連接する凹陥傾斜面とからなり、
前記凹陥部の高さ方向上方側及び下方側に位置する前記凹陥傾斜面が、前記ウェスト傾斜面に面一に連接する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。 - 前記側面ウェスト底部と、前記面取りウェスト底部との高さ方向に沿う境界に形成される稜線部分に沿って縦溝状の稜線溝部を形成した請求項1乃至5のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
- 少なくとも対向する一組の前記側面ウェスト部に、前記側面ウェスト部の上端縁と下端縁のそれぞれに沿って横ビードを形成し、前記横ビードが形成された前記ウェスト底部の高さ方向下方に位置する前記ウェスト傾斜面に重ねて指掛け凹部を形成した請求項1乃至6のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
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2012
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