JP6638250B2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収パネルを備えた合成樹脂製容器に関する。
従来、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて有底筒状のプリフォームを形成し、次いで、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などによってボトル状に成形してなる合成樹脂製の容器が、各種飲料品等を内容物とする容器として広い分野で一般的に利用されている。
また、この種の合成樹脂製容器に内容物を充填するに際しては、加熱滅菌された内容物を高温のまま充填、密封する、いわゆるホットパックも知られている。
ホットパックにより内容物を充填、密封した後、常温に冷却された容器内は減圧状態となるため、ホットパックに供される容器にあっては、一般に、冷却に伴って容器内方に変形して当該容器の容積を減じて内圧の減少分を吸収する減圧吸収パネルが、容器胴部に周方向に沿って複数配設されている。
一方、内容物をホットパックする際には、内容物の自重と熱、さらには充填に伴う圧力(充填微圧)によって容器内が陽圧となり、容器を外側に膨らむように変形させようとする負荷が減圧吸収パネルに作用する。そして、内容物をホットパックした際に、減圧吸収パネルが容器外方に膨らんだままの形状に固定されてしまうと、冷却による容器内の圧力減少分を十分に吸収できなくなってしまうばかりか、外観不良となってしまうという問題がある。
このように、減圧吸収パネルには、冷却に伴う内圧の減少分を吸収するために容器内方に変形する一方で、内容物充填時には、容器外方に膨らむようにも変形することを考慮して、これらの可逆的な変形を許容するパネル形状が求められており、本出願人は、そのようなパネル形状を特許文献1で提案している。
特許第4217890号公報
しかしながら、この種の合成樹脂製容器にあっては、従前より、その軽量化や、使用樹脂量の削減による低コスト化のために、可能な限り容器を薄肉に成形する試みがなされているが、近年にあっては、このような薄肉化の要求が益々厳しくなってきている。そして、容器の薄肉化が進むほど、容器胴部に配設された複数の減圧吸収パネルのそれぞれを均等に変形させるのが困難となり、例えば、ホットパック後に、減圧吸収パネルの一部が容器内方に変形するものの、他の一部の減圧吸収パネルは、容器外方に膨らんだまま容器内方に反転することができず、外観不良となってしまうという傾向が、より強く見受けられるようになってきている。
本発明は、上記したような事情に鑑みてなされたものであり、近年、益々厳しくなってきている容器の軽量化、薄肉化の要求の下、容器胴部に配設された複数の減圧吸収パネルのそれぞれが均等に変形して、外観不良を生じることなく、十分な減圧吸収性能を発揮することができる減圧吸収パネルを備えた合成樹脂製容器の提供を目的とする。
本発明に係る合成樹脂製容器は、口部、肩部、胴部、及び底部を備え、前記胴部に、周方向に沿って配設された複数の減圧吸収パネルを有する合成樹脂製容器であって、前記減圧吸収パネルが、周方向中央部に高さ方向に沿って延在する谷線部によって二つのパネル分割部に仕切られたパネル本体を有し、前記パネル分割部のそれぞれが、高さ方向に沿って頂部が形成されるように容器外方に隆起するとともに、前記頂部を横切る複数の横溝部が、高さ方向に沿って列設されている構成としてある。
本発明によれば、容器胴部に周方向に沿って配設された複数の減圧吸収パネルのそれぞれを均等に変形させて、外観不良を生じることなく、十分な減圧吸収性能を発揮させることができる。
本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す正面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 ホットパック前後の減圧吸収パネルの変化を模式的に示す説明図であり、(a)は、ホットパック前の状態を示し、(b)は、ホットパックした際に容器外方に膨らんだ状態を示している。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態において、容器1は、例えば、熱可塑性樹脂を使用して射出成形や圧縮成形などにより有底筒状のプリフォームを成形し、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形により、図1に示すような、口部2、肩部3、胴部4、及び底部5を備えた所定の容器形状に成形することによって製造される。
このような容器1を製造するにあたり、使用する熱可塑性樹脂としては、上記のようにして容器1を成形することが可能な任意の樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリカーボネート,ポリアリレート,ポリ乳酸又はこれらの共重合体などの熱可塑性ポリエステル,これらの樹脂あるいは他の樹脂とブレンドされたものなどが好適である。特に、ポリエチレンテレフタレートなどのエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが、好適に使用される。また、アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレンなども使用することができる。
口部2は、図示しない蓋体を取り付けるためのねじ部21が形成された円筒状の部位である。かかる口部2は、この種の容器に一般に形成されるサポートリング22の直下でほぼ同一径となっている部分を含み、胴部4に向かって拡径する円錐台状に形成された肩部3に連接している。
なお、図2は、図1のA−A断面における切断面を示すが、口部2のサポートリング22よりも下方の部位の肉厚を省略している。また、図1のB−B断面図である図3においても同様に肉厚を省略している。
胴部4は、容器1の高さ方向の大半を占める部位であり、肩部3に連接する上端側が上側円筒部41とされ、底部5に連接する下端側が下側円筒部42とされている。さらに、上側円筒部41と下側円筒部42との間に位置する部位は、六面の減圧吸収パネル6が周方向に沿って所定の間隔で配設されたパネル形成部40とされ、このパネル形成部40の高さ方向に直交する横断面形状が六角形状とされている(図3参照)。
このような胴部4を備える容器1は、その横断面形状が全体的に丸みを帯びた、いわゆる丸形ボトル状の容器形状とされている。
なお、本実施形態にあっては、胴部4の上側円筒部41と下型円筒部42のそれぞれに、周方向に沿って円環状に延在する横ビード43を設けることによって、横方向(高さ方向に直交する方向)の耐荷重強度を高めているが、これらの横ビード43は適宜省略することができる。
ここで、高さ方向とは、口部2を上にして容器1を水平面に正立させたときに、水平面に直交する方向をいうものとし、この状態で容器1の上下左右及び縦横の方向を規定するものとする。
本実施形態において、減圧吸収パネル6は、縦長の矩形状とされ、その周縁から容器内方に陥没して段を形成する枠部60と、かかる枠部60に連接するパネル本体61とを有している。そして、パネル本体61は、その周方向中央部に高さ方向に沿って延在する谷線部62によって二つのパネル分割部63に仕切られている。
また、パネル分割部63のそれぞれは、高さ方向に沿って頂部64が形成されるように容器外方に隆起しているとともに、それぞれのパネル分割部63には、その頂部64を横切る複数の横溝部65が、高さ方向に沿って列設されている。
本実施形態によれば、減圧吸収パネル6が、このようなパネル形状とされたパネル本体61を有することで、内容物をホットパックする際に、減圧吸収パネル6の容器外方への膨らみを抑制しつつ、その後、常温に冷却されて容器内が減圧状態になったときに、減圧吸収パネル6が、容器外方に膨らんだ状態からスムーズに反転するようにして、容器内方への変形が妨げられないようにすることができる。
これは、次のような理由によるものと考えられる。
減圧吸収パネル6は、通常、上下の端縁側を起点に大きく湾曲するように変形し、これに伴って、周方向にも湾曲するように変形するように設計する。このため、本実施形態では、パネル本体61を、周方向中央部に高さ方向に沿って延在する谷線部62によって二つのパネル分割部63に仕切り、パネル分割部63のそれぞれが、高さ方向に沿って頂部64が形成されるように容器外方に隆起するようにしている。ただし、減圧吸収パネル6を、このように設計しただけでは、内容物をホットパックした際に容器外方に膨らんだ減圧吸収パネル6が、例えば、図4(b)に一点鎖線で示すように、周方向に伸びきってしまい、そのまま形状が固定されてしまうことがある。また、このような状態になるまで大きく膨らまなくても、パネル分割部63の頂部64が膨出して、減圧時の反転を妨げるように挙動してしまうこともある。
そこで、本実施形態では、上記のように減圧吸収パネル6を設計することに加え、パネル分割部63のそれぞれに、その頂部64を横切るように横溝部65を設けている。
このようにすることで、図4(a)に示すように、横溝部65の溝底65aを含む横断面で減圧吸収パネル6を周方向になぞった長さLが、横溝部65を設けない場合の対応する横断面で減圧吸収パネル6を周方向になぞった長さLよりも短くなり、さらに、頂部64を横切るように横溝部65を設けることが、頂部64の角度が広がってしまうのを抑えるようにも作用し、図4(b)に示すように、減圧吸収パネル6の容器外方への膨らみを抑制することができる。さらに、それぞれのパネル分割部63は、頂部64が連続せずに横溝部65によって分断されており、変形の自由度が高いため、容器外方に膨らんだ状態からスムーズに反転させることが可能になり、容器内方への変形が妨げられないようにすることができる。
なお、図4は、図3の鎖線で囲む部分を拡大して、減圧吸収パネル6がどのように変形するかを模式的に示す説明図であり、図4(a)は、ホットパック前の状態を示し、図4(b)は、ホットパックした際に容器外方に膨らんだ状態を示している。
このように、本実施形態によれば、内容物をホットパックする際の減圧吸収パネル6の容器外方への膨らみを抑制しつつ、その後、減圧吸収パネル6は、容器内の圧力の減少分を吸収する際の容器内方への変形が妨げられることなく、容器外方に膨らんだ状態からスムーズに反転する。このため、容器1の薄肉化の要求に応えつつも、胴部4に周方向に沿って配設された複数の減圧吸収パネル6のそれぞれを均等に変形させて、外観不良を生じることなく、十分な減圧吸収性能を発揮させることができる。
そして、このような効果が良好に奏されるように、横溝部65は、パネル本体61の高さ方向中央部を中心とするパネル本体61の高さ方向の長さLPVの30〜90%の範囲Rに列設するのが好ましい。さらに、それぞれのパネル分割部63に列設する横溝部65の配列数は、2〜26であるのが好ましい。
また、図1に示す例において、横溝部65は、パネル分割部63の頂部64を直線状に横切るとともに、長手方向に直交する断面がV字状となるように設けられており、横溝部65の上下には、溝底65aを底辺とする三角形状の二つの傾斜側面65bが形成されている。このような傾斜側面65bが形成されることで、横溝部65の周辺の剛性が高まり、これによって、周方向における減圧吸収パネル6の容器外方への膨らみを、より有効に抑制することができる。
また、高さ方向においては、二つの傾斜側面65bが溝底65aを中心に開いたり閉じたりする可逆的な変形が可能となり、変形の自由度をより高めることができる。そして、減圧吸収パネル6が容器外方に膨らむ際には、二つの傾斜側面65bが溝底65aを中心に開く方向に変形するが、減圧時には、その弾性復元力によって、二つの傾斜側面65bが溝底65aを中心に閉じる方向への変形が促され、容器外方に膨らんだ状態の減圧吸収パネル6をよりスムーズに反転させることが可能になる。
このような態様とする場合、V字状に交わる横溝部65の傾斜側面65bのなす角度は、120〜160°であるのが好ましい。
上記範囲に満たないと、横溝部65の周辺の剛性が高くなり過ぎてしまい、容器外方に膨らんだ状態から減圧吸収パネル6が反転するのを妨げるように作用してしまう傾向がみられる。一方、上記範囲を超えてしまうと、横溝部65の周辺の剛性が不十分になり、減圧吸収パネル6が容器外方に膨らむのを十分に抑制できなくなってしまう傾向がみられる。
なお、横溝部65は、長手方向に直交する断面をV字状にするのが好ましいが、上記したのと同様の効果を奏することができれば、横溝部65の溝底65aには、ある程度の幅があってもよく、横溝部65に形成される傾斜側面65bは平面であっても曲面であってもよい。また、横溝部65は、高さ方向に直交して頂部64を横切るように設けるのが好ましいが、多少の傾きがあってもよい。
また、図1に示す例では、パネル分割部63に列設した横溝部65のそれぞれが、パネル本体61の端縁と離間して設けられている。このようにすることで、減圧吸収パネル6が容器外方に膨らむ際には、その周方向において、上下に隣接する横溝部65の当該端縁側の一端を結ぶ線(図1中、正面に位置する減圧吸収パネル6に二点鎖線で示す)を起点に、減圧吸収パネル6が反り返るように変形するようになる(図4(b)参照)。
これにより、減圧吸収パネル6が容器外方へ膨らむ際の変形量を少なくして、減圧吸収パネル6の容器外方への膨らみを、より有効に抑制するとともに、反り返るように変形した減圧吸収パネル6の弾性復元力により、減圧時には、容器外方に膨らんだ状態の減圧吸収パネル6をよりスムーズに反転させることが可能になる。
なお、図4(b)中、減圧吸収パネル6が反り返るように変形する起点となる位置を矢印で指し示す。
また、本実施形態において、横溝部65の長さLTGは、5〜12mmであるのが好ましい。さらに、横溝部65の長さLTGは、パネル分割部63の周方向長さに対して、40〜90%の範囲であるのが好ましい。
上記範囲に満たないと、横溝部65の周辺の剛性が不十分になり、減圧吸収パネル6が容器外方に膨らむのを十分に抑制できなくなってしまう傾向がみられる。一方、上記範囲を超えてしまうと、例えば、横溝部65をパネル本体61の端縁と離間して設けた場合に、その離間距離を十分に確保できず、前述したようにして減圧吸収パネル6が反り返るように変形する際の起点が、上下に隣接する横溝部65の一端を結ぶ線上から、パネル本体61の端縁側に移動してしまい、減圧吸収パネル6が容器外方に膨らむのを十分に抑制できなくなってしまう傾向がみられる。
また、横溝部65の深さ(横溝部65の溝底を含む横断面における当該溝底と横溝部65を設けなかったとした場合の頂部64との高低差)DTGは、0.5〜1.0mmであるのが好ましい。
上記範囲に満たないと、横溝部65の周辺の剛性が不十分になり、減圧吸収パネル6が容器外方に膨らむのを十分に抑制できなくなってしまう傾向がみられる。一方、上記範囲を超えてしまうと、横溝部65の周辺の剛性が高くなり過ぎてしまい、容器外方に膨らんだ状態から減圧吸収パネル6が反転するのを妨げるように作用してしまう傾向がみられる。
特に図示しないが、減圧吸収パネル6の剛性を調整して、減圧吸収パネル6をバランスよく変形させるために、横溝部65を設ける位置に応じて、横溝部65の長さLTGと深さDTGの両方又は一方を適宜異ならせることもできる。
なお、本実施形態にあっては、容量500mlの容器1を例にして上記数値範囲を設定しており、容器1の容量に応じて、これらの数値は適宜調整することができる。
また、本実施形態において、パネル分割部63に列設する横溝部65の配列は限定されないが、複数の横溝部65のうち、その一つが、内容物をホットパックする際に容器外方に最も大きく膨らむ傾向にあるパネル本体61の高さ方向中央部に位置する配列とするのが好ましい。
また、パネル本体61が、高さ方向に沿ってバランスよく変形できるように、パネル本体61の高さ方向中央部を中心に上下で対称(略対称を含む)となるように、横溝部65を配列するのが好ましい。
特に、本実施形態では、これらの配列を組み合わせて、図1に示すように、パネル分割部63に列設する横溝部65の配列数を奇数(図1に示す例では11)とし、その真ん中の横溝部65をパネル本体61の高さ方向中央部に位置させるとともに、パネル本体61の高さ方向中央部を中心に上下で対称となるように、横溝部65を高さ方向に沿って均等に列設するのが好ましい。さらに、パネル本体61が周方向に沿ってもバランスよく変形できるように、谷線部62を対称軸として、一方のパネル分割部63と他方のパネル分割部63とで対称(左右対称)となるように横溝部65を配列するのが好ましく、より対称性の高い配列で横溝部65を列設することで、パネル本体61がよりバランスよく変形するようになる。
また、図1に示す例において、パネル分割部63は、二つの傾斜面が頂部64で交わり、かかる頂部64に稜線が形成されるように隆起しているが、当該傾斜面は、平面若しくは曲面、又はこれらの一方若しくは両方を組み合わせた面とすることができる。
また、それぞれのパネル分割部63は、パネル分割部63の周方向中央部よりも谷線部62側に寄った位置に高さ方向に沿って頂部64が形成されるように隆起させるのが好ましい。さらに、パネル分割部63は、これらの頂部64によってパネル本体61が周方向に概ね三等分される位置に、それぞれの頂部64が高さ方向に沿って形成されるように容器外方に隆起しているのがより好ましい。
このようにすることで、減圧吸収パネル6が容器内方に変形したときの変形量を多くして、その減圧吸収性能を高めることができる。
また、減圧吸収パネル6が容器内方に変形したときの変形量を多くして、その減圧吸収性能を高めることを考慮すると、パネル分割部63に形成される頂部64は、その高さ方向中央部に向かうにつれて容器外方に緩やかに張り出すようになっているのが好ましい。
このとき、頂部64をつなぐ線(横溝部65を設けなかった場合の頂部64に沿った線)が、緩やかに湾曲する曲線状になっていてもよく、高さ方向中央部で屈曲する直線状になっていてもよい。
また、図1に示す例において、パネル本体61の周方向中央部に高さ方向に沿って延在する谷線部62は、一方のパネル分割部63の傾斜面と、他方のパネル分割部63の傾斜面とが交わる谷線を溝底とするV字状の縦溝として形成されている。
このとき、一方のパネル分割部63の傾斜面と、他方のパネル分割部63の傾斜面とが交わる角度は、ブロー成形型の型開きを考慮して適宜設計するが、例えば、当該両傾斜面が平面である場合には、両傾斜面のなす角度が、120〜160°となるように谷線部62を形成するのが好ましい。
谷線部62をV字状の縦溝として形成することによっても、減圧吸収パネル6の容器外方への膨らみを抑制することができる。また、谷線部62をV字状の縦溝として形成することで、谷線部62が、減圧時に減圧吸収パネル6が容器内方に変形する際の誘導部となるようにすることができる。
減圧吸収パネル6が容器内方に変形したときの変形量を多くして、その減圧吸収性能を高めることを考慮すると、谷線部62は、容器外方又は容器内方に凸となるように、高さ方向に沿って緩やかに湾曲しているのが好ましい。さらに、谷線部62は、容器内方側に窪んだ位置で高さ方向に延在するように形成し(図3参照)、これによって、パネル分割部63が、枠部60側から谷線部62に向かって容器内方に入り込むように、全体的に傾斜させて形成するのが好ましい。
また、内容物をホットパックする際の移送工程などにおいて、パネル本体61が、他の容器や移送装置などと擦れ合ったりしたりしないように、減圧吸収パネル6の枠部60の上端又は下端における横断面において、当該上端又は下端と容器中心とを結ぶ半径によって形成される仮想円弧線内に、パネル本体61が収まっているのが好ましい。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、前述した実施形態では、容器胴部4に六面の減圧吸収パネル6を配設した例を挙げて説明したが、これに限らない。本発明を丸形ボトル状の合成樹脂製容器に適用する場合には、減圧吸収パネル6のパネル数は、四面乃至八面の範囲で適宜選択することができる。
また、前述した実施形態では、減圧吸収パネル6の形状を縦長の矩形状とした例を挙げて説明したが、これに限らず、縦長のオーバル形状としてもよい。
また、前述した実施形態では、丸形ボトル状の合成樹脂製容器に本発明を適用した例を挙げて説明したが、本発明は、横断面形状が方形状又は矩形状とされた、いわゆる角形ボトル状の合成樹脂製容器にも適用することができる。この場合には、一方のパネル分割部63の傾斜面と、他方のパネル分割部63の傾斜面とが交わる角度は、当該両傾斜面が平面である場合には、両傾斜面のなす角度が、120〜170°となるように谷線部62を形成するのが好ましい。
角形ボトル状の合成樹脂製容器に適用する場合、減圧吸収パネル6は、その四つの胴部側面に周方向に沿って四面の減圧吸収パネル6が配設することが考えられるが、横断面形状が矩形状の角形ボトル状の合成樹脂製容器にあっては、その長辺側の対向する二面だけに本発明における減圧吸収パネル6を配設し、短辺側の二面には別のパネル形状とされた減圧吸収パネルを配設することもできる。いずれにしても、本発明における減圧吸収パネル6を容器胴部4に周方向に沿って配設することで、当該減圧吸収パネル6が均等に変形して、外観不良を生じることなく十分な減圧吸収性能を発揮することができる。
以上のような本発明は、内容物を充填、密封した後の容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収パネルを備えた合成樹脂製容器に適用することができる。
1 容器
2 口部
3 肩部
4 胴部
5 底部
6 減圧吸収パネル
61 パネル本体
62 谷線部
63 パネル分割部
64 頂部
65 横溝部

Claims (14)

  1. 口部、肩部、胴部、及び底部を備え、前記胴部に、周方向に沿って配設された複数の減圧吸収パネルを有する合成樹脂製容器であって、
    前記減圧吸収パネルが、周方向中央部に高さ方向に沿って延在する谷線部によって二つのパネル分割部に仕切られたパネル本体を有し、
    前記パネル分割部のそれぞれが、高さ方向に沿って頂部が形成されるように容器外方に隆起するとともに、
    前記頂部を横切る複数の横溝部が、高さ方向に沿って列設されていることを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記横溝部が、前記パネル本体の高さ方向中央部を中心とする前記パネル本体の高さ方向の長さの30〜90%の範囲に列設された請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記横溝部の長手方向に直交する断面がV字状である請求項1又は2に記載の合成樹脂製容器。
  4. 前記横溝部が、前記パネル本体の端縁と離間して設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  5. 前記横溝部の長さが、5〜12mmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  6. 前記横溝部の深さが、0.5〜1.0mmである請求項1〜5のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  7. 前記横溝部を設ける位置に応じて、前記横溝部の長さと深さの両方又は一方を異ならせた請求項1〜6のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  8. 前記パネル本体の高さ方向中央部に前記横溝部の一つが位置する配列で、前記横溝部を列設した請求項1〜7のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  9. 前記パネル本体の高さ方向中央部を中心に上下で対称となるように、前記横溝部を配列した請求項1〜8のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  10. 前記パネル分割部に列設する前記横溝部の配列数を奇数とし、その真ん中の横溝部を前記パネル本体の高さ方向中央部に位置させるとともに、前記横溝部を高さ方向に沿って均等に列設した請求項1〜9のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  11. 前記谷線部を対称軸として左右対称となるように前記横溝部を配列した請求項1〜10のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  12. 前記パネル分割部が、二つの傾斜面が前記頂部で交わり、前記頂部に稜線が形成されるように隆起する請求項1〜11のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  13. 前記谷線部をV字状の縦溝として形成した請求項1〜12のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  14. 前記谷線部が、高さ方向に沿って容器外方又は容器内方に凸に湾曲している請求項1〜13のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
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