JP6707884B2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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Description

本発明は、ホットパックにより内容物を充填、密封する際の容器内の圧力変化を吸収可能な合成樹脂製容器に関する。
従来、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて有底筒状のプリフォームを形成し、次いで、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などによってボトル状に成形してなる合成樹脂製の容器が、各種飲料品、各種調味料等を内容物とする容器として広い分野で一般的に利用されている。
また、この種の合成樹脂製容器に内容物を充填するに際しては、加熱滅菌された内容物を高温のまま充填、密封する、いわゆるホットパックも知られている。
ホットパックにより内容物を充填、密封した後、常温に冷却された容器内は減圧状態となるため、通常、ホットパックに供される容器には、容器内の圧力減少に伴って容積が減じるように変形し、これによって、容器内の圧力減少を吸収する減圧吸収機能が付与されている。
例えば、特許文献1には、容器胴部が上部胴部、中部胴部、及び下部胴部からなる扁平ボトルが記載されている。かかる扁平ボトルでは、内方に変形可能な前後壁と外方に変形可能な左右側壁とからなる楕円形状の扁平な横断面を有する中部胴部が、容器内の圧力減少に伴って短径方向に収縮するとともに、長径方向に膨張するように変形することで(特許文献1の図6参照)、前後壁を減圧吸収面として容器内の圧力減少を吸収できるようにしている。
特開2001−48147号公報
しかしながら、この種の合成樹脂製容器にあっては、従前より、その軽量化や、使用樹脂量の削減による低コスト化のために、可能な限り容器を薄肉に成形する試みがなされているが、近年にあっては、このような薄肉化の要求が益々厳しくなってきている。そして、容器の薄肉化が進むほど、減圧吸収時に減圧吸収面が不規則に歪んで変形するなどして、減圧吸収後の容器が不定形状に変形して外観不良となってしまうという傾向が見受けられる。
特に、ブロー成形によってプリフォームを延伸させて特許文献1のような扁平な容器を成形しようとすると、プリフォームは長径方向に大きく延伸し、長径方向両端側の部分がより薄肉に成形されるが、このような肉厚の偏りが生じてしまうと、減圧吸収面の歪みによって、短径方向に対向する一対の減圧吸収面の均等な変形を妨げてしまうという傾向がより強くなる。
なお、特許文献1では、プリフォームの厚みを左右壁に対応する部分を肉厚にして、ブロー成形された容器の肉厚が均一になるようにしている(特許文献1の[0017]参照)。しかしながら、このようにしたのでは、プリフォームをブロー成形型にセットする際の位置合わせが必要になるだけでなく、プリフォームが均一な厚さで延伸するように、プリフォームの周方向の肉厚変化に応じた加熱処理が必要になるなど煩雑な手間が強いられてしまう。
本発明は、上記したような事情に鑑みてなされたものであり、容器の薄肉化を図りながらも、ホットパックにより内容物を充填、密封する際に容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収面の不規則な歪んだ変形を抑止し、外観不良を生じることなく、十分な減圧吸収性能を発揮することができる合成樹脂製容器の提供を目的とする。
本発明に係る合成樹脂製容器は、口部、肩部、胴部、及び底部を備え、前記胴部が、コーナーを円弧状に丸めた矩形状の横断面形状を有する胴部上端部及び胴部下端部と、前記胴部上端部と前記胴部下端部との間に位置し、前記胴部上端部と前記胴部下端部に対して、容器内方に絞り込まれた胴部主部とを含み、前記胴部主部が、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲し、かつ、横幅方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲するベース面を有し、前記ベース面の横幅方向中央部に、高さ方向及び横幅方向に沿って容器内方に凸となる曲面によって形成された帯状の減圧吸収誘導部が、高さ方向に延在して設けられた主面と、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲する側面とを備え構成としてある。
本発明によれば、容器の薄肉化を図りながらも、ホットパックにより内容物を充填、密封する際に容器内の圧力変化を吸収する減圧吸収面の不規則な歪んだ変形を抑止し、外観不良を生じることなく、十分な減圧吸収性能を発揮させることができる。
本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 図1(a)のA−A断面〜G−G断面におけるそれぞれの切断面を示す端面図であり、(a)はA−A端面図、(b)はB−B端面図、(c)はC−C端面図、(d)はD−D端面図、(e)はE−E端面図、(d)はD−D端面図、(e)はE−E端面図、(f)はF−F端面図、(g)はG−G端面図である。 図1(a)のH−H断面における切断面を示す端面図である。 図1(b)のI−I断面における切断面を示す端面図である。 双曲放物面の一例を示す説明図である。 楕円放物面の一例を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 図7(a)のL−L断面における切断面を示す端面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について説明する。
図1に本実施形態の一例を示すが、図1に示す容器1は、口部2、肩部3、胴部4、及び底部5を備えており、平面視した形状が、概ね横長の矩形とされた容器形状を有している(図1(c)参照)。
なお、図2は、図1(a)のA−A断面〜G−G断面におけるそれぞれの切断面を示す端面図であり、図3は、図1(b)のH−H断面における切断面を示す端面図であるが、これらの端面図では容器1の肉厚を適宜省略している。
このような容器1は、例えば、熱可塑性樹脂を使用して射出成形や圧縮成形などにより有底筒状のプリフォームを成形し、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形などにより所定の容器形状に成形することによって製造される。
容器1を製造するにあたり、使用する熱可塑性樹脂としては、ブロー成形が可能な任意の樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリカーボネート,ポリアリレート,ポリ乳酸又はこれらの共重合体などの熱可塑性ポリエステル,これらの樹脂あるいは他の樹脂とブレンドされたものなどが好適である。特に、ポリエチレンテレフタレートなどのエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが、好適に使用される。また、アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレンなども使用することができる。
口部2は、内容物の取り出し口となる円筒状の部位であり、かかる口部2には、容器内を密封する図示しない蓋体が取り付けられる。口部2の下端は、横断面形状が異なる口部2と胴部4との間をつなぐ肩部3に連接しており、肩部3は、口部2の下端側から胴部4に向かって、その横断面形状が、コーナーが円弧状に丸められた横長の矩形状となるように、横幅方向に大きく、かつ、厚み方向(図1(a)に示す平面図における奥行方向)に小さく拡径して、胴部4の上端に連接している。
胴部4は、容器1の高さ方向の大半を占める部位であり、肩部3に連接する上端側が胴部上端部41とされ、底部5に連接する下端側が胴部下端部42とされている。そして、胴部上端部41と胴部下端部42との間に位置する部位が、胴部主部40とされており、この胴部主部40が変形することで減圧吸収機能が奏されるが、これについては後述する。
ここで、高さ方向とは、口部2を上にして容器1を水平面に正立させたときに、水平面に直交する方向をいうものとし、この状態で容器1の上下左右及び縦横の方向を規定するものとする。
胴部上端部41は、コーナーを円弧状に丸めた矩形状の横断面形状を有しており(図2(a)参照)、その上端が、同様の横断面形状に拡径した肩部3の下端に連接している。胴部下端部42も胴部上端部41と同様の横断面形状とされており(図2(g)参照)、胴部上端部41と胴部下端部42は、横幅方向の長さwと、厚み方向の長さdを同じにして、両者の長辺側の面と短辺側の面のそれぞれが、概ね同一平面上に位置するようにしている(図1(c)参照)。
このようにすることで、隣接する容器同士が当該面で接するようにして、容器1を整列させ易くしているが、胴部上端部41と胴部下端部42の一方又は両方は、必要に応じて適宜省略することができる。
また、胴部主部40は、胴部上端部41と胴部下端部42に対して、容器内方に絞り込まれた形状を有しており、長辺側に配置される胴部主部40の主面40aは、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲し、かつ、横幅方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲するベース面を有している。一方、短辺側に配置される胴部主部40の側面40bは、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲している。そして、このように形成された胴部主部40の横断面形状は、図2に示すように、胴部上端部41側と胴部下端部42側のそれぞれから、胴部主部40の高さ方向中央部に向かって、胴部上端部41と胴部下端部42のそれぞれに対して、円弧状に丸められたコーナーの曲率半径を徐々に大きくしながら、横幅方向と厚み方向に縮径している。
また、胴部主部40の主面40aには、そのベース面の横幅方向中央部に、高さ方向及び横幅方向に沿って容器内方に凸となる曲面によって形成された減圧吸収誘導部6が、高さ方向に延在して設けられている。換言すれば、減圧吸収誘導部6は、胴部主部40の主面40aのベース面の横幅方向中央部の上端側から下端側に至る範囲を、高さ方向及び横幅方向に沿って容器内方に凸となる曲面に置き換えることによって形成されている。
ここで、胴部主部40の主面40aのベース面は、例えば、双曲放物面状に形成することができる。すなわち、双曲放物面は、三次元直交座標系において関数F(X,Y)=aX−bY(a,bは正の定数)で表される曲面であり、その一例を図4に示すが、胴部主部40の主面40aのベース面は、概ね双曲放物面とみなせる曲面によって形成することができる。
また、減圧吸収誘導部6は、例えば、楕円放物面状に形成することができる。すなわち、楕円放物面は、三次元直交座標系において関数F(X,Y)=aX+bY(a,bは正の定数)で表される曲面であり、その一例を図5に示すが、減圧吸収誘導部6は、概ね楕円放物面とみなせる曲面によって形成することができる。
このようにして、減圧吸収誘導部6が設けられた胴部主部40の主面40aは、内容物をホットパックした後に、常温に冷却されて容器内が減圧状態になったときに、減圧吸収誘導部6が容器内方に引き寄せられるようにして、主面40aの全体が容器内方に変形する。これによって、容器1の容積が減じられ、内圧の減少分が吸収される。
この際、減圧吸収誘導部6の両側に位置する面は、減圧吸収誘導部6に誘導されて左右均等に変形し、双曲放物面状のベース面を有していることと相俟って、主面40aの不規則な歪んだ変形を抑止することができる。その結果、減圧吸収後の容器1が、不定形状に変形して外観不良を生じたりすることなく、十分な減圧吸収性能を発揮させることができる。
このような効果が良好に奏されるように、減圧吸収誘導部6は、横幅方向中央の高さ方向に沿った曲率半径が100〜500mm(好適には、150〜300mm)、高さ方向中央の横幅方向に沿った曲率半径が20〜200mm(好適には、50〜100mm)の楕円放物面状に形成するのが好ましい。さらに、減圧吸収誘導部6の高さ方向に沿った曲率半径は、横幅方向に沿ってほぼ一定であるのが好ましく、横幅方向に沿った曲率半径は、高さ方向に沿ってほぼ一定であるのが好ましい。
また、胴部主部40の主面40aが容器内方に変形すると、それに伴って、胴部主部40は横幅方向に膨らむようにも変形する。そうすると、例えば、内容物の充填工程において、容器1を安定に把持して搬送するには、胴部4の短辺側を把持することが考えられるが、胴部主部40が許容範囲を超えて横幅方向に大きく変形してしまうと、搬送ターレットの把持部に把持できずに搬送詰まりを起こしてしまうことが懸念される。
このため、胴部主部40の短辺側には、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲する側面40bが配置されており、これによって、胴部主部40の横幅方向への膨らみを抑制している。すなわち、胴部主部40の横断面形状を楕円形状とすると、その短径方向内方に変形したときに、長径方向の両端の円弧が先細り状に押し潰されて突出するように変形することとなり、横幅方向の膨らみが大きくなってしまうが、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲させた側面40bを短辺側に配置することで、横断面形状を楕円形状とした場合に比べて、横幅方向への膨らみを抑制することができる。
さらに、胴部主部40の横幅方向への膨らみを抑制する上で、当該側面40bには、横断面形状が容器内方に湾曲する凹形状となる縦溝7を高さ方向に沿って形成するのが好ましい(図2(c)〜(e)参照)。
なお、容器1をブロー成形するにあたっては、通常、ブロー成形型のパーティングラインが当該側面40bの横幅方向中央に位置するように金型を設計するが、このとき、成形後の型開きに支障をきたさないように、当該側面40bに設ける縦溝7の具体的な形状、深さ、幅などは、無理抜きが可能な範囲で適宜設計する。
また、胴部主部40の主面40aに減圧吸収誘導部6を設けるにあたり、胴部主部40の高さ方向中央部が、減圧吸収時に最も大きく変形する傾向にあることを考慮すると、減圧吸収誘導部6は、その両側縁部間の間隔が、胴部主部40の高さ方向中央部で最少となるように、高さ方向に沿って徐々に狭まるように形成するのが好ましい。
このようにすることで、減圧吸収性能をより向上させることができる。
また、減圧吸収誘導部6の横幅方向に沿った曲率半径は、高さ方向に沿ってほぼ一定であるのが好ましいのは前述した通りであるが、このように形成された減圧吸収誘導部6の両側縁部間の間隔が、胴部主部40の高さ方向中央部で最少であれば、減圧吸収誘導部6の深さ(減圧吸収誘導部6の両側縁部と最深部との高低差)も、胴部主部40の高さ方向中央部で最少となり、容器内方への突出量を少なくすることができる。
ブロー成形型にプリフォームをセットして容器1をブロー成形するに際し、プリフォームは径方向に延伸されるとともに、軸方向にも延伸され、ブロー成形型のキャビティ面に形成される胴部主部40の高さ方向中央部を転写形成する部位が、キャビティ内に大きく突出していると、プリフォームの軸方向への延伸を阻害してしまう虞がある。胴部主部40の高さ方向中央部の容器内方への突出量を少なくすることで、このような虞を低減することができる。
また、減圧吸収誘導部6は、胴部主部40の主面40aの上端側から下端側に至る帯状に設けられるが、減圧吸収誘導部6の上端縁部を上方に凸の円弧状に形成するとともに、減圧吸収誘導部6の下端縁部を下方に凸の円弧状に形成するのが好ましい。このとき、円弧状とされた上端縁部及び下端縁部の曲率半径は、10〜40mmであるのが好ましく、15〜25mmであるのがより好ましい。
このようにすることで、減圧吸収誘導部6の上端縁部及び下端縁部のそれぞれに接続する部位によって、減圧吸収誘導部6の容器内方への変形が妨げられないようにすることができ、当該部位との境目における減圧吸収誘導部6のスムーズな変形を促して、減圧吸収性能をより向上させることができる。
そして、このようにした場合には、減圧吸収誘導部6がよりスムーズに変形するように、減圧吸収誘導部6の上端縁部と下端縁部の両方又一方には、その円弧状とされた形状に沿って横リブ6a,6fを設けるのが好ましい。
なお、図示する例にあっては、胴部下端部42の長辺側の面に、減圧吸収誘導部6の下端縁部に設けた横リブ6fと同様の形状とされた凹溝42aが設けられている。かかる凹溝42aは、ブロー成形後の離型時に、当該面がキャビティ面に貼り付いてしまうのを防いで、当該面にヒケと称される歪みが発生しないようにするために設けられており、意匠面から横リブ6fと同様の形状としているが、その形状は特に限定されない。
また、減圧吸収誘導部6に横リブを設けるのは、対向する一対の主面40aが容器内方に変形する際に、横幅方向に互いに逆向きにズレて捩れるように変形してしまうのを抑止する上でも好ましい。このため、減圧吸収誘導部6の上端縁部と下端縁部の両方又一方に形成した横リブ6a,6fに代えて、又は、かかる横リブ6a,6fとともに、減圧吸収誘導部6には、横幅方向に延在する一又は複数の横リブ6b,6c,6d,6eを設けるのが好ましい。これらの横リブ6a,6b,6c,6d,6e,6fは、凹溝として設けてもよく、凸条として設けてもよい。
ここで、図示する例では、減圧吸収誘導部6の上端縁部側に、減圧吸収誘導部6の上端縁部に設けた横リブ6aとともに、四つの横リブ6b,6c,6d,6eを設けているが、これら五つの横リブ6a,6b,6c,6d,6eは、その縦断面形状がV字状の凹溝として設けている。
ブロー成形型にプリフォームをセットして容器1をブロー成形するに際し、プリフォームは径方向に延伸されるとともに、軸方向にも延伸されるのは前述した通りである。このとき、長辺側の主面40aに凹溝とされた横リブを転写形成するための凸部がキャビティ面に形成されていると、プリフォームが軸方向に延伸される際に当該凸部に引っ掛り、成形された容器1の横リブの上方に樹脂だまりができてしまう虞がある。凹溝とされた横リブが容器1の上方に位置するほど、このような樹脂だまりができ易く、樹脂だまりができた部分は、樹脂量の多い厚肉の部分となり、他の部分と比較して成形後の冷却速度が遅いため、熱結晶化して脆化してしまう虞がある。
本実施形態では、胴部主部40の横断面形状が横長の矩形状とされており、ブロー成形する際に、径方向に延伸したプリフォームは、先に、その長辺側の主面40aを成形するキャビティ面に到達するため、このような不具合が生じ易い。
このため、減圧吸収誘導部6の上方側に設けられる横リブ6a,6b,6c,6d,6eを凹溝として設ける場合には、その縦断面形状をV字状とするのが好ましく、かかる横リブ6a,6b,6c,6d,6eを転写形成する凸部の縦断面形状をV字状とすることで、軸方向に延伸されるプリフォームが当該凸部に引っ掛り難くして、横リブ6a,6b,6c,6d,6eの上方に樹脂だまりができてしまうのを抑止することができる。
凹溝として設けられた横リブ6a,6b,6c,6d,6eの縦断面形状をV字状とするにあたり、当該横リブ6a,6b,6c,6d,6eを形成する上側傾斜面と下側傾斜面は、水平面に対する傾斜角度が同一であっても、異なっていてもよい。横リブ6a,6b,6c,6d,6eの上方に樹脂だまりができてしまうのをより効果的に抑止するには、上側傾斜面の方が水平面に対してより大きく傾斜しているのが好ましい。
なお、横リブ6a,6b,6c,6d,6e,6fの全て、又は少なくとも一つを凸条として設けると、容器1を手で持つときの滑り止めにもなり、使用者の使い勝手を良くする上で有効である。このような態様とする場合には、減圧吸収誘導部6の上下端部をむすぶ垂直面から突出しないように、凸条の高さなどを設計するのが好ましいが、減圧吸収誘導部6は、容器内方に凸となる曲面によって形成されるので、そのような設計も容易である。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
なお、図7(a)は、本実施形態に係る合成樹脂製容器の概略を示す正面図、図7(b)は、同側面図、図7(c)は、同平面図であり、図7(a)のJ−J断面における切断面を示す端面図は、図3と同一にあらわれる。また、図7(b)のK−K断面における切断面を示す端面図は、図4と同一にあらわれる。
本実施形態では、図7(a),(b)及び図8に示すように、胴部主部40の短辺側に配置した側面40bに、その横幅方向中央に前述した縦溝7を設けるとともに、かかる縦溝7の左右両側に設けた延長部8を介して、当該側面40bを主面40aに接続させている。このようにすることで、胴部主部40の短辺側に配置した側面40bの横幅方向の長さを確保して、対向する一対の主面40aが容器内方に変形する際に、横幅方向に互いに逆向きにズレて捩れるように変形してしまうのをより有効に抑止することができる。
このような延長部8を設けるにあたり、その横断面形状は、図示するような円弧状とした場合、その曲率半径は、20〜50mmであるのが好ましく、25〜35mmであるのがより好ましい。
なお、延長部8の横断面形状は直線状であってもよい。
本実施形態に係る容器1は、上記の点で第一実施形態と異なっているが、他の構成は第一実施形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
すなわち、本発明は、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲し、かつ、横幅方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲するベース面を有し、このベース面の横幅方向中央部に、高さ方向及び横幅方向に沿って容器内方に凸となる曲面によって形成された減圧吸収誘導部6が、高さ方向に延在して設けられた主面40aと、高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲する側面40bとを備える胴部主部40を胴部4が含んでいれば、これ以外の細部の構成は、前述した実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態で説明した細部の構成を適宜取捨選択して組み合わせることもできる。
また、前述した実施形態において、図示した容器1は、容量が200mL、高さhが約125mm、横幅方向の長さwが約60mm、厚み方向の長さdが約45mmであるが、容器1の容量、寸法などは、本発明の効果が奏される範囲で適宜変更することができる。
以上のような本発明は、ホットパックにより内容物を充填、密封する際の容器内の圧力変化を吸収可能な合成樹脂製容器として利用することができる。
1 容器
2 口部
3 肩部
4 胴部
40 胴部主部
40a 主面
40b 側面
5 底部
6 減圧吸収誘導部
6a〜f 横リブ
7 縦溝
8 延長部

Claims (9)

  1. 口部、肩部、胴部、及び底部を備え、
    前記胴部が、
    コーナーを円弧状に丸めた矩形状の横断面形状を有する胴部上端部及び胴部下端部と、
    前記胴部上端部と前記胴部下端部との間に位置し、前記胴部上端部と前記胴部下端部に対して、容器内方に絞り込まれた胴部主部と
    を含み、
    前記胴部主部が、
    高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲し、かつ、横幅方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲するベース面を有し、前記ベース面の横幅方向中央部に、高さ方向及び横幅方向に沿って容器内方に凸となる曲面によって形成された帯状の減圧吸収誘導部が、高さ方向に延在して設けられた主面と、
    高さ方向に沿って容器内方に凸となるように湾曲する側面と
    を備えことを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記ベース面が双曲放物面状に形成され、前記減圧吸収誘導部が楕円放物面状に形成された請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記減圧吸収誘導部の両側縁部間の間隔が、前記胴部主部の高さ方向中央部で最少となるように、高さ方向に沿って徐々に変化する請求項1又は2に記載の合成樹脂製容器。
  4. 前記減圧吸収誘導部の上端縁部が上方に凸の円弧状に形成されるとともに、前記減圧吸収誘導部の下端縁部が下方に凸の円弧状に形成され、それぞれの曲率半径が10〜40mmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  5. 前記減圧吸収誘導部の上端縁部又は下端縁部の少なくとも一方に、円弧状とされた形状に沿って横リブを設けた請求項4に記載の合成樹脂製容器。
  6. 前記減圧吸収誘導部に、横幅方向に延在する一又は複数の横リブを設けた請求項1〜5のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  7. 前記減圧吸収誘導部の上方側に設けられる前記横リブが、縦断面形状がV字状の凹溝である請求項5又は6に記載の合成樹脂製容器。
  8. 前記側面の横幅方向中央に、横断面形状が容器内方に湾曲する凹形状となる縦溝を高さ方向に沿って形成した請求項1〜7のいずれか一項に記載の合成樹脂製容器。
  9. 前記縦溝の左右両側に設けた延長部を介して、前記側面を前記主面に接続した請求項8に記載の合成樹脂製容器。
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