JP6245491B2 - 合成樹脂製丸形壜体 - Google Patents

合成樹脂製丸形壜体 Download PDF

Info

Publication number
JP6245491B2
JP6245491B2 JP2010243168A JP2010243168A JP6245491B2 JP 6245491 B2 JP6245491 B2 JP 6245491B2 JP 2010243168 A JP2010243168 A JP 2010243168A JP 2010243168 A JP2010243168 A JP 2010243168A JP 6245491 B2 JP6245491 B2 JP 6245491B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
peripheral
peripheral edge
synthetic resin
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010243168A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012096798A (ja
Inventor
忠吉 押野
忠吉 押野
小林 隆之
隆之 小林
鈴木 正人
正人 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2010243168A priority Critical patent/JP6245491B2/ja
Publication of JP2012096798A publication Critical patent/JP2012096798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6245491B2 publication Critical patent/JP6245491B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Description

本発明は、内部が減圧状態になった際に、この減圧を胴部に減圧吸収パネルを配設することなく吸収するようにした高温充填用の合成樹脂製丸形壜体に関する。
従来から、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと記す。)樹脂製の二軸延伸ブロー成形壜体、所謂PETボトルは、優れた透明性、機械強度、耐熱性、ガスバリア性等を有し、各種飲料用の容器として広く利用されている。また従来から、殺菌を必要とするたとえば果汁飲料、お茶等の内容液のPETボトルへの充填方法として、所謂、高温充填と呼ばれる方法があり、90℃前後の温度で内容液を壜体に充填し、キャップをして密封後、冷却するものであり、壜体内がかなりの減圧状態となる。
このため、上記のような高温充填を伴う用途については、たとえば特許文献1に記載があるように胴部に意図的に減圧により陥没状の変形が容易な領域である、所謂、減圧吸収パネルを配設して、減圧時にこの減圧吸収パネルを陥没状に変形させることにより、良好な外観を保持すると共に、減圧吸収パネル以外の部分で壜体としての剛性を確保できるようにし、壜体の搬送ライン、積重保管、自動販売機内等におけるトラブルがないようにすると云う、所謂、減圧吸収機能を発揮するようにしている。
一方、特許文献2に記載があるように胴部に減圧吸収パネルを形成することなく、底部の底面壁の陥没状の変形により減圧吸収機能を発揮するようにした合成樹脂製壜体があり、このような壜体では胴部の外観を平滑にできるデザイン的な利点があり、シュリンクラベルを外装する場合も、ラベルでの皺の発生や不均一な伸縮を抑制することができ、スッキリした外観を呈するようにすることができる。
ここで、図9に示す壜体101は、底部105の底面壁の陥没状の変形により、減圧吸収機能を発揮するようにした合成樹脂製壜体の一例であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。
この壜体101では、胴部104の周壁に複数の周溝リブ107を配設し、これにより胴部104の周壁の面剛性を大きくし、内部が減圧になった際には、胴部104の形状は保持しながら、底部105の陥没凹部115のさらなる陥没状の変形(図9(a)中の矢印方向への変形)により、減圧吸収機能を発揮するようにしている。
特開平08−048322号公報 特開2007−269392号公報
しかしながら、図9に示したようなタイプの壜体101においても、省資源やコスト削減のために、壜体の薄肉化が求められており、薄肉化が進展すると、減圧時における陥没凹部115のさらなる陥没状の変形の進行に伴い、
この陥没部115における陥没変形が全周に亘って均一に進行することなく、図9(b)の底面図に示されるように、径方向や周方向にいくつもの折れ目Vを形成しながら、凹凸状に不均一に進行し、底部105の周縁部に配設され接地部としての機能を発揮する周縁部112にまで折れ目Vが進行して、外観を損ない、さらには壜体101の自立性を損なう結果となってしまうと云う問題がある。
また、図9に示したようなタイプの壜体101は前述したように胴部104の周壁に複数の周溝リブ107を配設し、これにより胴部104の周壁の面剛性を大きくしており、胴部104の周壁の陥没状の変形による減圧吸収機能が期待できないため、高温充填を要する用途等で減圧度が大きくなった場合、底面壁の陥没状の変形による減圧吸収機能だけでは不十分となり、たとえばテーパー筒状の肩部103から胴部104の上端部にかけての部分が局部的に陥没変形すると云う問題もある。
そこで本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、減圧吸収パネルを配設しないで、胴部の周壁の面剛性を大きくした高温充填用の合成樹脂製丸形壜体において、減圧度の上昇に伴う底部の底壁面の陥没変形を壜体の自立性を損なうことなく可能な構成とし、この底壁面の陥没変形を含めて壜体全体として十分に減圧吸収機能を発揮することが可能な壜体構造を創出することを課題とする。
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の主たる構成は、
2軸延伸ブロー成形され円筒状の胴部を有する高温充填用の合成樹脂製丸形壜体において、
胴部の周壁には周溝複数配設され
この周溝は、壜体内部の減圧度の上昇に伴う縦方向の押圧力の作用により縦方向に弾性的に圧縮状の変形が可能に、周壁縦断面でみて台形状に屈曲して形成され、溝深さ2mm以上であると共に、溝側壁の水平方向からの傾斜角度45°以下であり
底部の底面の、周縁部の内側には底面壁を周縁部より下方に突出て形成された接地部としての機能を発揮する突条配設され、中央部には突条の内側を基端として底面壁を上方、内部方向に陥没て形成された陥没凹部配設され
壜体内部の減圧度の上昇に伴い、周溝の溝幅の圧縮状の変形に伴う胴部の高さ寸法の短縮化と、突条から陥没凹部にかけての底面壁の陥没状の上方変位により減圧吸収機能が発揮されると共に、突条の替わりに周縁部が接地部としての機能を発揮する構成である、と云うものである。
なお、傾斜角度は0°以上である。
上記構成の壜体の従来にない特徴は、
底部の底面において周縁部と中央部に配設される陥没凹部の間に突条を下方に突出させて配設すると共に、胴部の周壁に配設する周溝を壜体内部の減圧度の上昇に伴い、縦方向に圧縮状の変形が可能な構成とし、
高温充填工程後の壜体内部の減圧度が上昇した際に、底面壁の陥没変形と周溝の圧縮状の変形による胴部の高さ寸法の短縮化が相俟って十分な減圧吸収機能が十分に発揮されると共に、周縁部が突条に替わって接地部としての機能を発揮して壜体の自立性が確実に維持されるようにした点にある。
ここで、突条から陥没凹部にかけての底面壁部分(以下、陥没変形部と記す場合がある。)が減圧により上方変位する前は、突条が接地部としての機能を発揮する構成としているが、減圧状態となり陥没変形部が減圧により上方変位し、突条の突出した先端部が周縁部よりも上方に変位した状態では、周縁部が接地部としての機能を発揮する。
このように、接地部の機能を突条と周縁部で分担させることにより、減圧時に、壜体の自立性を損なうことなく突条を十分に上方変位可能な構成とすることができる。
また、底部による減圧吸収機能は底面壁を薄肉化することにより大きくすることが可能であるものの、他方、薄肉化すると高温充填工程での、所謂、底落ちの問題や、底部の接地機能の低下の問題があるため、底部だけで必要とされる減圧吸収機能を発揮させることが困難な場合もあるが、上記構成によれば、不足分を胴部の高さ寸法の短縮化による減圧吸収機能で補完することが可能となる。
見方を変えると、この胴部の高さ寸法の短縮化による補完機能により、底部の肉厚を含めた形状設計の自由度を大きくすることができると云える。
なお、周溝の溝幅、溝深さ等を含む縦断面形状、そして配設位置や配設数等は、上記条件の範囲内で外観デザイン、必要とされる減圧吸収機能の他に、周溝による胴部の面剛性に係る補強効果、周溝の配設による縦方向の座屈強度の低下の程度を考慮して適宜に設定することができる。
もちろん、配設数を多くすればそれだけ減圧吸収機能を発揮させることができる。
縦方向の押圧力の作用による周溝の縦方向の、弾性的な圧縮状の変形のし易さは、周壁の肉厚や周溝の縦断面形状(溝幅、溝深さ、溝側壁の水平方向からの傾斜角度等)により適宜設定することができるが、
上記構成により溝深さを2mm以上とすることにより、また溝側壁の水平方向からの傾斜角度を45°以下とすることにより、高温充填工程後の内容液の冷却に伴う壜体内での減圧度の進行により周溝を縦方向にスムーズに圧縮状に変形させることができ、減圧吸収機能をスムーズに発揮させることができる。
本発明の他の構成は、上記主たる構成において、周縁部、壜体の中心軸方向に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面状である、と云うものである。
上記構成の壜体は、高温充填工程において、高温の内容液を充填しキャップにより密閉した直後、壜体を形成する合成樹脂が軟化することと、壜体内が加圧状態になることが相俟って、壜体の底壁が下方に向けて膨出状に変形すると云う問題、所謂、底落ち現象を効果的に抑制することを考慮したものである。
そして、上記構成により周縁部を、壜体の中心軸方向に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面状とすることにより、上記底落ち現象を効果的に抑制することができ、その後、壜体内が内容液の冷却により減圧状態になった際には陥没変形部を陥没状に均一に上方変位させて、減圧吸収機能をスムーズに発揮させると共に、周縁部による自立性を十分確保することができる。
本発明のさらに他の構成は、陥没凹部、その平断面形状が中央部近傍の円形から基端部の正三角形状まで変化する形状である、と云うものである。
上記構成により、減圧時における陥没変形部での折れ目の形成を平断面形状で、正三角形の頂点が位置する方向に分散すると共に特定することができ、環状平坦部における折れ目の形成をより効果的に抑制することができる。
また、陥没状の変形態様を制御できるので、より安定して、一定の減圧吸収機能を発揮させることができる。
本発明のさらに他の構成は、周縁部の内周縁と突条の外周縁の境界部分に、底面壁を上方、内部方向に段差状に陥没させて形成した溝状凹部配設される、と云うものである。
上記構成により、溝状凹部を起点として減圧状態における陥没変形部の陥没状の上方変位をスムーズに進展させることができると共に、周縁部における歪な変形を抑制して周縁部の接地部としての機能を安定して発揮させることができる。
本発明の高温充填用の合成樹脂製壜体は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成を有するものにあっては、充填後の内容液の冷却により壜体内部の減圧度が上昇した際に、底面壁の陥没変形と、周溝の圧縮状の変形による胴部の高さ寸法の短縮化が相俟って十分な減圧吸収機能が十分に発揮されると共に、周縁部が突条に替わって接地部としての機能を発揮するため壜体の自立性が確実に維持される。
本発明の壜体の第1実施例を示す正面図である。 図1の壜体の底面図である。 図1の壜体の周溝近傍を縦断して示す周壁の外輪郭線図である。 図1の壜体の底部近傍を拡大し、図2中のA−A線に沿って示す縦断面図である。 本発明の壜体の第2実施例を示す正面図である。 図5の壜体の底面図である。 (a)は図5の壜体の図6中のB−B線に沿って示す底部の周縁部と突条の近傍の縦断面図であり、(b)は比較のための壜体について(a)と同様に示す縦断面図である。 底部の形状の他の例を示す底面図である。 従来例の壜体を示す(a)は正面図、(b)は底面図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って図面を参照しながら説明する。
図1〜4は、本発明による高温充填用の合成樹脂製壜体の第1実施例を示すもので、図1は正面図、図2は底面図、また図3は周溝6近傍を縦断して示す周壁4aの外輪郭線図、図4は底部5近傍を拡大し、図2中のA−A線に沿って示す縦断面図である。
この壜体1は口筒部2、肩部3、円筒状の胴部4、底部5を有し、胴部4の最大径が66mm、全高さが134mm、容量が280mlの丸形壜体で、PET樹脂製の2軸延伸ブロー成形品である。
胴部4の周壁4aには、図3に示されるように胴部4の周壁4aを屈曲させて、凹状の断面形状を有する4ケの周溝6を付設している。
この周溝6の断面形状は台形状で、周溝6の溝深さDは5mm、溝上端6aでの溝幅Wctは5mm、溝底6cでの溝幅Wcbは1.75mm、そして溝側壁6bの水平方向からの傾斜角度Aは20°である。
胴部4の下端には湾曲筒状に成形されたヒール壁部11を介して底部5が連設されているが、この底部5の底面の周縁部12は環状平坦部12aとしている。
また、周縁部12の内側には、底面壁を環状平坦部12aより下方に突出させて形成した接地部としての機能を発揮する突条13として、周方向に連続する周突条13aが周設されており、中央部には周突条13aの内側を基端とし、縮径状に形成された段部15sを介して底面壁を上方、内部方向に陥没させて形成した陥没凹部15を配設するようにしている。
また、周縁部12の内周縁と突条13の外周縁の境界部分には底面壁を上方、内部方向に段差状に陥没させて形成した溝状凹部17を配設している。
周突条13aは、一対の側壁13sと平坦状の先端平坦部13tから形成されており、その断面形状は台形状(U字状とすることもできる。)であり、本実施例では環状平坦部12aからの突出高さHを2mm、先端平坦部13tの幅Wを6mmとしている。
また、陥没凹部15の形状は、その平断面形状が中央部近傍の円形から基端部の正三角形状まで緩やかに変化する形状としている。
ここで、上記のように突条13を接地部とする場合には、周縁部12を接地部とする場合に比較して自立性の低下が懸念されるが、突条13の配設位置を考慮してその突出高さを所定の範囲内とすることにより、たとえ壜体が転倒しかけた際にも、周縁部12である環状平坦部12aが被接地面に当たって支えとすることができ、その転倒角度を低下させることなく、壜体の自立性を保持することができる。
上記のような構成により本実施例の壜体1では、高温充填工程後の冷却により壜体1内が減圧状態となった際には、周溝6の周リブ的な作用効果により胴部4の周壁4aが局部的に反転変形することなく、その円筒状の形状が保持される。
そして、周壁4aには図3中に白抜き矢印で示されるように縦方向に押圧力が作用し、図3中の2点鎖線で概略的に示したように、周溝6が弾性的に、縦方向に圧縮状に変形して胴部4の高さ寸法が短縮し、
図4中の2点鎖線で概略的に示したように、断面形状が台形状の形状をした周突条13aが伸展するように変形し、周突条13aから陥没凹部15にかけての陥没変形部16が陥没状に、上方変位(図4中の白抜き矢印の方向参照)し、
これら、胴部4の高さ寸法の短縮と、陥没変形部16の上方変位が相俟って、減圧吸収機能が十分に発揮される。
また、減圧により陥没変形部16が陥没状に上方変位した状態では、周突条13aの替わりに環状平坦部12aが接地部としての機能を発揮するので、減圧状態でも壜体1の自立性は保持される。
ここで、周縁部12の内周縁と突条13の外周縁の境界部分に溝状凹部17を配設することにより、この溝状凹部17を起点として減圧状態における陥没変形部16の陥没状の上方変位をスムーズに進展させることができると共に、周縁部12における歪な変形を抑制して周縁部12の接地部としての機能をより安定して発揮させることができる。
次に、図5〜図7は、本発明の第2実施例の壜体を示し、図5は正面図、図6は底面図である。この壜体1の全体的な形状は、図1、2に示される壜体と略同様であり、突条13(周突条13a)の形状は、突出高さHが2mmで幅Wが8mmである。
図7(a)はこの第2実施例の壜体の、また(b)はこの実施例に係る比較例の壜体の周縁部12と突条13近傍の要部拡大縦断面である。
底部5の形状は、両壜体ともヒール壁部11から周縁部12を介して突条13が連設されており、また、周縁部12の内周縁と突条13の外周縁の境界部分には底面壁を上方、内部方向に段差状に陥没させて形成した溝状凹部17が配設されている。
両壜体とも周縁部12の幅Wpは3mmとしているが、比較例の壜体ではこの周縁部12が水平状で環状平坦部12aとしているのに対して、
第2実施例の壜体では図7(a)に見られるように、周縁部12を、壜体の中心軸方向に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面状としているのが特徴である。
そしてこの傾斜面の傾斜の程度を、周縁部12の下端12bと内周縁の高低差h(図7(a)参照)で表わすと、その高低差hを0.5mmとしている。
ここで、高温充填工程において、高温の内容液を充填しキャップにより密閉した直後、壜体を形成する合成樹脂が軟化することと、壜体内が加圧状態になることが相俟って、壜体の底壁が下方に向けて(図7(a)中の白抜き矢印の方向)膨出状に変形する、所謂、底落ち現象が発生する。
この底落ち現象は、内容液の充填温度が高くなるほど、また壜体の壁厚を薄肉化するほど大きくなり、ある程度まで大きくなると、壜体内が減圧状態となった際に、陥没変形部16の陥没状の上方変位が不均一に偏って発生するようになり、その結果減圧吸収機能が十分発揮されず、さらには周縁部で局部的な変形が発生し、壜体の自立性が損なわれるという恐れがある。
第2実施例の壜体は上記のような、内容液の充填温度のさらなる高温化、壜体の壁厚のさらなる薄肉化に対応するためのものであり、周縁部12を図7(a)に見られるように傾斜状にすることにより、上記の底落ち現象を効果的に抑制するようにしたものである。
なお、周縁部12の傾斜を大きくしすぎると、底落ちは十分抑制することができるが、一方、減圧時に陥没変形部16の陥没状の上方変位がし難くなり、減圧吸収機能が十分に発揮されなくなる。
従って、周縁部12の幅Wpは、減圧時における陥没変形部16の陥没状の上方変位後の接地部としての機能を考慮して2〜4mm(第2実施例の壜体では3mmとしている。)の範囲とし、高低差hを0.2〜0.8mm(第2実施例の壜体では0.5mmとしている。)の範囲とすることにより、底落ちを効果的に抑制しながら減圧吸収機能を十分に発揮させることができる。
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
まず、周溝の溝幅、溝深さ、溝側壁の傾斜等を含む縦断面形状、そして配設位置や配設数等は、外観デザイン、必要とされる減圧吸収機能の他に、周溝による胴部の面剛性に係る補強効果、周溝の配設による縦方向の座屈強度の低下の程度を考慮して適宜、設定することができるものである。
また、図8に底部の形状の3つの他の例(a)、(b)、(c)を示すように、底部の形状も上記実施例に限定されることなくさまざまなバリエーションのものを採用することができる。
上記実施例では陥没凹部15の平断面形状を正三角形状に異方性のある形状としたが、図8(a)に示したようにその平断面形状を円形状とすることもできるし、また図8(b)に示されるように段部15sの部分を多角形状とすることもできる。
また、突条13の幅、突出高さ等の形状は壜体の大きさや肉厚、壜体の自立性等を考慮すると共に、底面壁の変形のし易さ等の変形態様に係る計算や試験結果を踏まえながら適宜設定することができる。
また、突条13は上記実施例1、2のように周方向に連続した周突条13aとすることに限定されるものではなく、図8(c)に示されるように、多数(図8(c)の例では8ケ)の独立した突条13を、欠部13Kを挟んで周状に配設する構成とすることもできる。
また、溝状凹部17は必要に応じて配設することができ、その幅、溝深さ等の形状は適宜決めることができるものである。
また、周縁部12を水平平坦状にするか、傾斜面にするか、傾斜の程度をどの程度にするかは、内容液の充填温度、薄肉化の程度等を考慮して適宜決めることができるものである。
本発明の合成樹脂製壜体は、底部の底面壁の陥没変形と胴部の周溝の圧縮状の変形が相俟って十分な減圧吸収機能が十分に発揮されると共に、減圧時にも自立性が十分発揮され、また胴部に減圧吸収パネルがないため平滑な周壁を有し、シュリンクラベルを外装した場合にも皺等がなくスッキリした外観を呈することができるものであり、内容液の高温充填を必要とするボトル分野等での幅広い用途展開を期待することができる。
1 ;壜体
2 ;口筒部
3 ;肩部
4 ;胴部
5 ;底部
6 ;周溝
6a;溝上端
6b;溝側壁
6c;溝底
11;ヒール壁部
12;周縁部
12a;環状平坦部
13;突条
13K;欠部
13a;周突条
13t;先端平坦部
13s;側部
15;陥没凹部
15s;段部
16;陥没変形部
17;溝状凹部
101;壜体
103;肩部
104;胴部
107;周溝リブ
112;周縁部
115;陥没凹部
A ;傾斜角度
D ;溝深さ
Wc;(溝上端での)溝幅
Wc;(溝底での)溝幅
V ;折れ目
H :(突条の)突出高さ
W ;(突条の)幅
Wp;(周縁部の)幅

Claims (4)

  1. 2軸延伸ブロー成形され円筒状の胴部(4)を有する高温充填用の合成樹脂製丸形壜体において、前記胴部(4)の周壁(4a)には周溝(6)複数配設され、該周溝(6)は、壜体内部の減圧度の上昇に伴う縦方向の押圧力の作用により縦方向に弾性的に圧縮状の変形が可能に、周壁(4a)縦断面でみて台形状に屈曲して形成され、溝深さ(D)2mm以上であると共に、溝側壁(6b)の水平方向からの傾斜角度(A)45°以下であり、底部(5)の底面の、周縁部(12)の内側には底面壁を前記周縁部(12)より下方に突出て形成された接地部としての機能を発揮する突条(13)配設され、中央部には前記突条(13)の内側を基端として底面壁を上方、内部方向に陥没て形成された陥没凹部(15)配設され
    壜体内部の減圧度の上昇に伴い、前記周溝(6)の圧縮状の変形に伴う胴部(4)の高さ寸法の短縮化と、前記突条(13)から陥没凹部(15)にかけての底面壁の陥没状の上方変位により減圧吸収機能が発揮されると共に、前記突条(13)の替わりに周縁部(12)が接地部としての機能を発揮する構成であることを特徴とする合成樹脂製丸形壜体。
  2. 周縁部(12)が、壜体の中心軸方向に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面状である請求項1記載の合成樹脂製壜体。
  3. 陥没凹部(15)、その平断面形状が中央部近傍の円形から基端部の正三角形状まで変化する形状である請求項1または2記載の合成樹脂製壜体。
  4. 周縁部(12)の内周縁と突条(13)の外周縁の境界部分に、底面壁上方、内部方向に段差状に陥没て形成された溝状凹部(17)配設されている請求項1、2または3記載の合成樹脂製壜体。
JP2010243168A 2010-10-29 2010-10-29 合成樹脂製丸形壜体 Active JP6245491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243168A JP6245491B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 合成樹脂製丸形壜体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243168A JP6245491B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 合成樹脂製丸形壜体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015076658A Division JP6341428B2 (ja) 2015-04-03 2015-04-03 合成樹脂製丸形壜体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012096798A JP2012096798A (ja) 2012-05-24
JP6245491B2 true JP6245491B2 (ja) 2017-12-13

Family

ID=46389185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010243168A Active JP6245491B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 合成樹脂製丸形壜体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6245491B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014151932A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Dainippon Printing Co Ltd プラスチックボトル
JP6153741B2 (ja) * 2013-02-28 2017-06-28 株式会社吉野工業所 合成樹脂製ボトル
JP6623521B2 (ja) * 2015-01-22 2019-12-25 大日本印刷株式会社 プラスチックボトル
JP6623520B2 (ja) * 2015-01-22 2019-12-25 大日本印刷株式会社 プラスチックボトル
JP2016132502A (ja) * 2015-01-22 2016-07-25 大日本印刷株式会社 プラスチックボトル
JP7413717B2 (ja) 2019-10-23 2024-01-16 東洋製罐株式会社 合成樹脂製容器

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NZ521694A (en) * 2002-09-30 2005-05-27 Co2 Pac Ltd Container structure for removal of vacuum pressure
JP4552498B2 (ja) * 2004-04-30 2010-09-29 株式会社吉野工業所 合成樹脂製壜体
JP5004118B2 (ja) * 2006-07-31 2012-08-22 株式会社吉野工業所 合成樹脂製壜体
JP4858698B2 (ja) * 2006-09-14 2012-01-18 東洋製罐株式会社 プラスチックボトル
CA2943758C (en) * 2008-11-27 2019-04-09 Yoshino Kogyosho Co., Ltd. Synthetic resin bottle
FR2941924B1 (fr) * 2009-02-12 2011-05-13 Sidel Participations Recipient dont le fond est muni d'une voute flexible a double assise

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012096798A (ja) 2012-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5408501B2 (ja) 合成樹脂製壜体
WO2010061758A1 (ja) 合成樹脂製壜体
JP6245491B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP2007055638A (ja) ボトル
JP5472792B2 (ja) 合成樹脂製壜体
JP5688630B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP6341428B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP5700329B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP5057305B2 (ja) 合成樹脂製壜体
JP5692631B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP7286917B2 (ja) 二重容器
JP5207178B2 (ja) 合成樹脂製角形壜体
JP5966358B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP5966360B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP2010149911A (ja) 合成樹脂製丸型壜体
JP5397805B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP5565683B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP5434634B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP2017001705A (ja) 合成樹脂製容器
JP6069940B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP6015142B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP2013230821A (ja) 合成樹脂製容器
JP6241719B2 (ja) 合成樹脂製丸形壜体
JP5966361B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP2023065250A (ja) 合成樹脂製ボトル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160204

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160215

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20160408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6245491

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150