JP5023923B2 - プラスチックボトル - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックボトルに関し、充分に強度を満たす軽量化したプラスチックボトルに関する。
一般に、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等からなるプラスチックボトルが知られている。この種のプラスチックボトルの成形用プリフォームとして、2000mlボトル成形用プリフォーム(パリソン)が知られている。(特許文献1参照)。
しかし、プラスチックボトルの軽量化を行う場合、プリフォームの最大肉厚は薄くならざるを得ない。プリフォームの最大肉厚が薄くなった場合、ブロー成形時に、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、ボトル胴部が肉薄になる。
また、重量26gの有底筒状のプリフォームを所定温度で、延伸ブロー成形することにより、口部、肩部、胴部及び底部を有するプラスチックボトルを形成する延伸ブロー成形方法において、プリフォームの、少なくともプラスチックボトルの胴部中央に相当する所定個所を他の部分の加熱温度より高温で加熱し、プリフォームを一段ブロー成形することにより、前記他の部分の加熱温度より高温で加熱した個所の樹脂を延伸させて、プラスチックボトルの胴部中央部分に少なくとも一個の肉薄部を形成することにより、ベンダー適性を確保しつつ軽量化した500mlのプラスチックボトルを製造することが行われている(特許文献2参照)。
しかし、部分的に肉薄部を形成することにより軽量化することには限界がある。また、胴部の中央部の壁を薄膜化することにより、垂直方向の座屈強度が低下する。
包装容器は、複数本のプラスチックボトルをパレット詰めしたものを段積みした状態で販売店や自動販売機等に向けて輸送される。そのとき、包装容器が十分な座屈強度を有していないと、包装容器は、垂直方向の荷重を受けて座屈変形が生ずる恐れがある。
さらに、首部、肩部、胴部(上)、ウエスト部(周溝)、胴部(下)、ボトルヒール部及び底部を備える容器が知られている。また、この容器において、ウエスト部の肉厚を他の部分よりも厚くすることが提案されている(特許文献3参照)。
しかし、この特許文献3に記載の容器は、全体を均一に薄膜化した場合、垂直方向の荷重を受けてウエスト部において、座屈変形が生ずる恐れを完全に解消することは困難である。
特開2003−53823号公報(段落0042) 特開2004−66624号公報(請求項1及び段落0031) 特開2005−67683号公報(段落0035及び0042)
本発明の課題は、胴部に部分的に肉薄部を形成することによらずに製造した、必要な垂直方向の座屈強度を有し、且つベンダー適性を確保しつつ軽量化した500mlのプラスチックボトルを提供することである。
請求項1の発明は、上記の課題を解決するもので、口栓部、サポートリング、肩部、胴部及び底部を備え、胴部は4つの平坦壁部と平坦壁部をつなぐコーナー部からなり、且つ平坦壁部及びコーナー部を横切る環状の周溝を備え、周溝によって平坦壁部が上平坦壁部と下平坦壁部に分割されているプラスチックボトルにおいて、周溝に近いコーナー部の領域に縦方向溝が刻設されていることを特徴とするプラスチックボトルを要旨とする。
請求項1に記載のプラスチックボトルにおいては、周溝に近いコーナー部の領域に垂直方向溝が刻設されているので、プラスチックボトルは、複数本のプラスチックボトルをパレット詰めしたものを段積みした状態で販売店や自動販売機等に向けて輸送される過程において、縦方向溝が刻設されたコーナー部の領域が緩衝ばねの働きをし、プラスチックボトルは、垂直方向の荷重を受けてもそれに耐える耐荷重性を十分に有し、変形を生ずることがない。また、特にベンダーに直積式に商品を収納する場合、横臥されたプラスチックボトルが垂直方向に積重ねられた配置状態になるが、この配置状態になっても、横方向の荷重に耐え、変形が生ずる恐れがない。さらにベンダーバーからプラスチックボトルが払い出しされ、シュータ上に落下されるときに受ける衝撃にも本発明のプラスチックボトルは耐え変形を生ずることはない。
本発明において、上平坦壁部を二等辺台形に形成し、下平坦部は逆二等辺台形に形成し、上平坦壁部及び下平坦壁部の短辺側に対応するコーナー部の領域を円弧状湾曲部に形成することが望ましい(請求項2)。
上平坦壁部及び下平坦壁部の短辺側に対応するコーナー部の領域に形成された円弧状湾曲部が緩衝ばねの働きをし、同時に縦方向溝が刻設されたコーナー部の領域が緩衝ばねの働きをし、プラスチックボトルの横方向の耐荷重性はさらに向上する。
本発明において、縦方向溝の溝の深さ/周溝の溝の深さの比が1〜1.5であることが望ましい。縦方向溝の溝の深さ/周溝の溝の深さの比が1よりも小さいときは、プラスチックボトルが、垂直方向の荷重を受け多とき、変形を生じ、望ましくない。一方縦方向溝の溝の深さ/周溝の溝の深さの比が1.5よりも大きいときは、ブロー成形する際の賦形性(ボトルの膨らみ易さ)が悪くなり、望ましくない。
本発明においては、プラスチックボトルの単位体積当りの重量を0.036g/ml〜0.048g/mlとすることができる。このように樹脂重量を減らすことができるので、製造コストを従来よりも安くし、より安価なプラスチックボトルを提供することができる。
本発明のプラスチックボトルは、口栓部、サポートリング、肩部、胴部及び底部を備え、胴部は4つの平坦壁部と平坦壁部をつなぐコーナー部からなり、且つ平坦壁部及びコーナー部を横切る環状の周溝を備え、周溝によって平坦壁部が上平坦壁部と下平坦壁部に分割されているプラスチックボトルにおいて、周溝に近いコーナー部の領域に縦方向溝が刻設されていることを特色とするので、プラスチックボトルは、複数本のプラスチックボトルをパレット詰めしたものを段積みした状態で販売店や自動販売機等に向けて輸送される過程において、縦方向溝が刻設されたコーナー部の領域が緩衝ばねの働きをし、垂直方向の荷重を受けてもそれに耐える耐荷重性を十分に有し、変形を生ずることがない。また、特にベンダーに直積式に商品を収納する場合、横臥されたプラスチックボトルが垂直方向に積重ねられた配置状態になるが、この配置状態になっても、横方向の荷重に耐え、変形が生ずる恐れがない。さらにベンダーバーからプラスチックボトルが払い出しされ、シュータ上に落下されるときに受ける衝撃にも本発明のプラスチックボトルは耐え変形を生ずることはない。それ故、垂直方向の座屈強度及びベンダー適性を確保してボトルの軽量化を図ることが可能になる。さらに、上平坦壁部を二等辺台形に形成し、下平坦部は逆二等辺台形に形成し、上平坦壁部及び下平坦壁部の短辺側に対応するコーナー部の領域を円弧状湾曲部に形成することにより、上平坦壁部及び下平坦壁部の短辺側に対応するコーナー部の領域に形成された円弧状湾曲部が緩衝ばねの働きをし、同時に縦方向溝が刻設されたコーナー部の領域が緩衝ばねの働きをし、プラスチックボトルの耐荷重性はさらに向上する。
結果として、本発明によれば、胴部に部分的に肉薄部を形成することによらずに製造した、必要な垂直方向の座屈強度を有し、且つベンダー適性を確保しつつ軽量化した包装容器を提供することができる。
図1は、本発明のプラスチックボトルの側面図である。図2は、図1に示すA−A線で切断して示す端面図である。図3は図1に示すB−B線で切断して示す端面図である。図4は図1に示すC−C線で切断して示す断面図である。図5は、図1に示すD−D線で切断して示す端面図である。図6は、本発明のプラスチックボトルのコーナー部を示す斜視図である。
本発明のプラスチックボトルは、口栓部8、サポートリング8a、肩部9、胴部10及び底部11を備え、胴部10は4つの平坦壁部12と平坦壁部12をつなぐコーナー部13からなり、且つ平坦壁部12及びコーナー部13を横切る環状の周溝14を備え、周溝14によって平坦壁部12が上平坦壁部12aと下平坦壁部12bに分割されているプラスチックボトルにおいて、周溝14に近いコーナー部13の領域に0.5〜2mmの深さに、好ましくは1mmの深さに縦方向溝15が刻設されている。さらに、上平坦壁部12aは二等辺台形に形成され、下平坦部12bは逆二等辺台形に形成されている。上平坦壁部12a及び下平坦壁部12bの短辺側に対応するコーナー部13の領域は円弧状湾曲部17に形成されている。
本発明のプラスチックボトルは、周溝14に近いコーナー部13の領域に縦方向溝15が刻設されているので、プラスチックボトルは、複数本のプラスチックボトルをパレット詰めしたものを段積みした状態で販売店や自動販売機等に向けて輸送される過程において、縦方向溝15が刻設されたコーナー部13の領域が緩衝ばねの働きをし、プラスチックボトルが隣のプラスチックボトルからの荷重を受けてもそれに耐える耐荷重性を十分に有し、変形を生ずることがない。縦方向溝15が刻設されたコーナー部13の領域が緩衝ばね作用を奏し、自動販売機内のベンダーバー上に積載された状態において、プラスチックボトルは、隣のプラスチックボトルからの荷重に耐える耐荷重性を十分に有し、変形を生ずることがない。また、特にベンダーへの直積式商品収納の場合、横臥されたプラスチックボトルが垂直に積重ねられた配置状態になるが、この配置状態になっても、変形を生ずる恐れはない。さらに、二等辺台形の上平坦壁部12a及び逆二等辺台形の下平坦部12bの短辺側に対応するコーナー部の領域を円弧状湾曲部17に形成することにより、円弧状湾曲部17が緩衝ばねの働きをし、同時に縦方向溝15が刻設されたコーナー部13の領域が緩衝ばねの働きをし、プラスチックボトルの耐荷重性はさらに向上する。
また、縦方向溝15は、プラスチックボトルに垂直方向に荷重が加えられたときに、座屈荷重を吸収する。また、包装容器内部の圧力が減圧したことにより、包装容器が変形したときに包装容器内の内圧を吸収して元の円筒形の形状に包装容器の形状を復元する。
また、上平坦壁部12a及び下平坦部12bには、座屈荷重吸収パネル16a及び座屈荷重吸収パネル16bが、0.5〜2mm、好ましくは1mmの深さに形成されている。座屈荷重吸収パネル16a、16bにはリブ18が設けられている。
座屈荷重吸収パネル16a、16bは、高まった包装容器内部の圧力を吸収し、圧力が高まったとき、プラスチックボトルの外方に押圧され、圧力が低下しとき、プラスチックボトルの内方に押圧される、それによって座屈荷重吸収パネル16a、16bはプラスチックボトルにかかる座屈荷重の一部を吸収すると共に、また、それによって、包装容器の開栓時に、容器壁が内方へ押圧されて液体内容物が壜口から押出され、零れるという問題も解消される。
さらにプラスチックボトルには、肩部9に横リブ19が設けられ,上平坦壁部12a、下平坦壁部12bに、横リブ20,21,22が設けられている。これらの横リブ19乃至22によって座屈荷重の一部が吸収され、座屈変形が防止される。
本発明において、図4に示すように、縦方向溝15の溝の深さd2は、周溝14の溝のd1よりも大きく、縦方向溝15の溝の深さd2/周溝14の溝の深さd1の比は1〜1.5であることが望ましい。縦方向溝15の溝の深さd2/周溝14の溝の深さd1の比が1よりも小さいときは、プラスチックボトルが、垂直方向の荷重を受けたとき、変形を生じ、望ましくない。一方縦方向溝15の溝の深さd2/周溝14の溝の深さd1の比が1.5よりも大きいときは、ブロー成形する際の賦形性(ボトルの膨らみ易さ)が悪くなり、望ましくない。
本発明においては、プラスチックボトルの単位体積当りの重量を0.036g/ml〜0.048g/mlとすることができる。この軽量のプラスチックボトルは、例えば、図8に示すプリフォームを用いて製造することができる。
図8に示す樹脂重量が20.5gのプラスチックボトル製造用のプリフォーム1は、口栓部2、サポートリング3、胴部5及び胴部5の端部を閉塞する底部6を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームであって、樹脂重量が20.5gであり、サポートリング3の下に最小肉薄部からなる長さ7〜8mmのサポートリング下肉薄部4を備え、底部6はゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄く形成されている。
サポートリング下肉薄部4は、長さ7〜8mmに形成することが望ましく、特に7.5mmが望ましい。サポートリング下肉薄部4の長さが7mmよりも小さいときは、サポートリング下肉薄部4の十分な延伸性が得られず、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。一方、サポートリング下肉薄部4の長さが8mmよりも大きいときは、ボトル肩部が薄くなり、特にサポートリング下肉薄部4の長さが10mmのとき、ボトル肩部が薄くなりすぎる。
底部6の下方のゲート部肉厚は通常用いられている500mlプラスチックボトル成形用プリフォームにおけるゲート部肉厚2.5mmよりも薄い2.35mmとする。
プリフォーム1の全長は85.0mmとし、胴径は22.2mmとすることが望ましい。これにより、成形するボトルの縦方向寸法が176mmであり、口栓部の縦方向長さが21.01mmであり、ボトルの横幅が61mmである場合、縦方向延伸率:(176−21.01)/(85−21.01)=154.99/63.99=2.42、横方向延伸率:61/22.2=2.75と、ブロー成形時の延伸倍率を大きく取ることができる。
プリフォーム1において、胴部5の肉厚を3.0mm以下とし、サポートリング下肉薄部4を肉厚2.1mm、長さ7.5mmに形成し、ゲート部肉厚を2.35mmとすることが望ましい。
図8に示すプリフォーム1は、全長85mmの、500mlプラスチックボトル成形用のプリフォームの例を示す。図8において、1aは、サポートリング下肉薄部4の長さ=7.5mmを示し、1bは、サポートリング下肉薄部4の厚さ=2.1mmを示し、1cは、サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ=14.4mmを示し、1dは、胴部の厚さ=3.2mmを示す。し、1eは、プリフォーム1の全長=85.0mm、1fは、プリフォーム100の胴径=22.2mm、1gは、ゲート部肉厚=2.5mmを示す。1hはプリフォームの先端からサポートリング3下までの長さ=21.01mmを示す。
尚、参考までに、従来のプリフォーム100の形状を図9に示す。図9に示すプリフォーム100は、口栓部112、サポートリング113、胴部115及び胴部115の端部を閉塞する底部116を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームである。図8において、2aは、サポートリング下肉薄部の長さ=3.0mmを示し、図8に示す20.5gのプラスチックボトル製造用のプリフォーム1におけるサポートリング下肉薄部の長さ:7.5mmに比べて短くなっている。2bは、サポートリング下肉薄部の厚さ=2.1mmを示す。2cは、サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ=14.4mmを示し、2dは、胴部の厚さ=3.2mmを示す。2eは、プリフォームの全長=92.5mmを示す。これは、プリフォーム1の全長:85mmに比べて短くなっている。2fは、プリフォームの胴径=24.0mmを示す。これは、図7に示す20.5gのプラスチックボトル製造用のプリフォーム1の胴径:22.2mmに比べて大きい。2gは、ゲート部肉厚=2.5mmを示す。2hはプリフォームの先端からサポートリング下までの長さ=21.01mmを示す。
20.5gのプラスチックボトル製造用のプリフォーム1において、サポートリング下肉薄部4の長さを7〜8mmとし、底部4をゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くしたことにより、サポートリング下肉薄部4の延伸性が向上し、ボトル胴部の肉厚を厚く成形することができ、ボトルの物性を向上させることができるのみならず、サポートリング下肉薄部4の長さを7〜8mmとしたことにより、ボトルの肩部の肉厚もボトル物性に影響を及ぼさない範囲にとどめることができる。
プラスチックボトル成形用プリフォーム1を構成する熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、又はこれらの共重合体等の熱可塑性ポリエステル、これらの樹脂或いは他の樹脂とのブレンド物が好適であり、特にポリエチレンテレフタレート等のエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルを好適に使用することができる。又、アクリロにトリル樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等も使用することができる。前記した樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を配合することができる。
プリフォーム1を構成するエチレンテレフタレート系熱可塑性樹脂として、エステル反復部分の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃であり、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。又、エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが耐圧性等の点で特に優れているが、エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸とプロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
又、プリフォーム1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。さらにプリフォーム1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成する場合、層間にバリア層や酸素吸収層等の中間層を備えることができる。酸素吸収層としては、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ、或いは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層を使用することができる。
次に本発明のプリフォーム1を用いてプラスチックボトルを成形する工程について説明する。
先ず140〜150℃に加熱した金型に本発明のプリフォーム1をセットし、プリフォーム1を延伸ロッドで上方に延伸させながらプリフォーム内にブロー口からエアブローする。その後、金型にてヒートセットするために数秒間保持し、成形したものの中にエアを吹き込み冷却し、同時にブロー口から排気される。次いで金型を開き製品を取り出す。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明につき説明する。
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図8に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 85mm
胴径 22.2mm
サポートリング下肉薄部 7.5mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.2mm
ゲート部肉厚 2.5mm
プリフォーム重量 20.5g
上記のプリフォームを予備加熱し、公知の二軸延伸ブロー成形機により、ブロー成形し、図1に示す形状を有し、縦方向溝の溝の深さ/周溝の溝の深さの比が1.2のプラスチックボトルに成形した。
得られたプラスチックボトルについて垂直座屈強度の測定を行った。
このプラスチックボトルについて、AGR社製トップロードテスター(座屈試験機)を用いてプラスチックボトルの座屈強度を測定した。図10に示すように、支持台24上にプラスチックボトル7を配置し、荷重スピード:0.8mm/sec、荷重変位:20mmで検出ヘッド23を下方に移動させ、プラスチックボトル7を圧縮することにより、座屈強度を調べた。その結果、図11に、曲線aで示すように、プラスチックボトルをパレット詰めし、段詰めして輸送するときに必要とされる25〜30g/f以上の高い座屈強度を有することがわかった。
また、上記プラスチックボトルを横積みして変形やつぶれ等の発生の有無について調べた。その結果、変形、つぶれ等は発生せず、十分にベンダー適性を有することがわかった。
「比較例1」
実施例1と同様にして、但し縦方向溝の溝の深さ/周溝の溝の深さの比が0.8のプラスチックボトルを成形し、実施例1と同様に垂直座屈強度の測定を行った。その結果、図11に、曲線bで示すように、実施例1に比べて座屈強度は低く、プラスチックボトルをパレット詰めし、段詰めして輸送するときに必要とされる25〜30g/f以下の低い座屈強度しか有していないことがわかった。
本発明の包装容器は、ベンダー適性を備え、しかも従来の500mlプラスチックボトルよりも軽量化することが可能なもので、自動販売機による販売に適した、軽量化した包装容器として活用することができる。
本発明のプラスチックボトルの側面図である。 図1に示すA−A線で切断して示す端面図である。 図1に示すB−B線で切断して示す端面図である。 図1に示すC−C線で切断して示す端面図である。 図1に示すD−D線で切断して示す断面図である。 本発明のプラスチックボトルのコーナー部を示す斜視図である。 座屈吸収パネル17aの端面図である。 樹脂重量が20.5gのプラスチックボトル製造用のプリフォーム1の一部断面図示側面図である。 従来のプリフォームの一部断面図示側面図である。 座屈試験機による座屈強度の測定状態を示す斜視図である。 実施例1及び比較例1についての垂直座屈強度の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
7 プラスチックボトル
8 口栓部
8a サポートリング
9 肩部
10 胴部
11 底部
12 平坦壁部
12a 上平坦壁部
12b 下平坦壁部
13 コーナー部
14 周溝
15 縦方向溝
16a 座屈荷重吸収パネル
16b 座屈荷重吸収パネル
17 円弧状湾曲部
18 リブ
19 横リブ
20 横リブ
21 横リブ
22 横リブ
d1 周溝14の深さ
d2 縦方向溝15の溝の深さ
23 検出ヘッド
24 支持台
a 実施例1の座屈強度の測定結果を示す曲線
b 比較例1の座屈強度の測定結果を示す曲線
1 樹脂重量が20.5gのプラスチックボトル製造用のプリフォーム
2 口栓部
3 サポートリング
4 サポートリング下肉薄部
5 胴部
6 底部
1a サポートリング下肉薄部
1b サポートリング下肉薄部の厚さ
1c サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ
1d 胴部の厚さ
1e プリフォーム1の全長
1f 胴径
1g ゲート部肉厚
1h プリフォームの先端からサポートリング下までの長さ
100 従来のプリフォーム
112 口栓部
113 サポートリング
114 サポートリング下肉薄部
115 胴部
116 底部
2a サポートリング下肉薄部
2b サポートリング下肉薄部の厚さ
2c サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ
2d 胴部の厚さ
2e 従来のプリフォームの全長
2f 従来のプリフォームの胴径
2g ゲート部肉厚
2h プリフォームの先端からサポートリング下までの長さ

Claims (3)

  1. 口栓部、サポートリング、肩部、胴部及び底部を備え、更に、上記の胴部は4つの平坦壁部と平坦壁部をつなぐコーナー部からなり、且つ平坦壁部及びコーナー部を横切る環状の周溝を備え、そして、上記の周溝によって平坦壁部が上平坦壁部と下平坦壁部に分割されているプラスチックボトルにおいて、
    上記の周溝に近いコーナー部の領域に2本の縦方向溝が刻設されていること
    更に、上記の上平坦壁部は二等辺台形に形成され、また、下平坦部は逆二等辺台形に形成され、かつ、上記の上平坦壁部及び下平坦壁部の短辺側に対応するコーナー部の領域が円弧状湾曲部に形成されていること
    を特徴とするプラスチックボトル。
  2. プラスチックボトルの樹脂重量は0.036g/ml〜0.048g/mlであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 縦方向溝の深さ/周溝の溝の深さの比が1〜1.5であることを特徴とする請求項1乃至2の何れか一項に記載のプラスチックボトル。
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