JP2002302113A - 薄肉樹脂製容器 - Google Patents

薄肉樹脂製容器

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JP2002302113A
JP2002302113A JP2001108325A JP2001108325A JP2002302113A JP 2002302113 A JP2002302113 A JP 2002302113A JP 2001108325 A JP2001108325 A JP 2001108325A JP 2001108325 A JP2001108325 A JP 2001108325A JP 2002302113 A JP2002302113 A JP 2002302113A
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resin container
thin
wall portion
ribs
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JP2001108325A
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Atsuhito Nakagawa
敦仁 中川
Takashi Sakaguchi
孝士 阪口
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型軽量化されても、胴壁部に繰り返しかか
る外部からの応力に対して座屈しにくく、しかも外部か
らの変形応力に対する反発復元力が改善され、内容物を
続けて排出し易い薄肉樹脂製容器の提供。 【解決手段】 筒状の胴壁部13を押圧して内容物を排
出する薄型樹脂製容器であって、上記胴壁部13を環状
あるいは円弧状に巻回するリブ15が上記胴壁部の上下
方向に複数形成され、上記胴壁部13の上下方向で隣接
するリブ15、15の縦断面の形状は、凸状曲面15a
と凹状曲面15bとが交互に設けられた形状で、かつ曲
面を切れ目なく連続させた形状である薄肉樹脂製容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を注出するス
クイズ容器などとしても好適に使用できる薄肉樹脂製容
器に係わり、特に、薄肉軽量で、かつ胴壁部に繰り返し
かかる外部からの応力に対して座屈しにくく、しかも外
部からの変形応力に対する反発復元力が改善された薄肉
樹脂製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ペットボトルと称される延伸
ポリエチレンテレフタレート製ボトルや、ポリエチレン
製またはポリプロピレン製の容器が、液体洗剤や飲料水
などの液体を充填する容器として盛んに用いられてい
る。近年、環境問題意識の高揚にともない、使用済み空
容器についても廃棄物処理などの問題が起こるため、薄
手で廃棄容易な樹脂製容器が強く要望されるようになっ
てきている。一方、樹脂製容器は、成形後の空容器の保
管や輸送、また、液体の充填時や充填後の製品の輸送、
保管、店頭陳列等の過程などでさまざまな応力を受けて
復元不能に変形したり、白化や亀裂を生じることがある
ため、容器の衝撃強度についても検討されている。衝撃
強度を向上させるために容器を厚手にすると、容器代が
高くつくようになるために、薄肉化しても衝撃強度を向
上できる樹脂製容器が望まれている。
【0003】これらの要望に対し各種の薄肉樹脂製容器
である図11に示すような薄肉プラスチックボトル(例
えば実開昭63−76611号公報)や、図12に示す
ような樹脂製容器(例えば特開平11−348960号
公報)などが開発されている。図11(a)の薄肉プラ
スチックボトル80は、凹部からなる環状又は弧状リブ
86が胴壁部83の上下方向に平行に複数本形成されて
なるものである。この薄肉プラスチックボトル80の胴
壁部83の縦断面は、図11(b)に示すように凹部か
らなる環状又は弧状リブ86、86間に凸部からなるリ
ブ89が形成された形状となっている。この凸部からな
るリブ89は環状又は弧状リブ86、86間の胴壁部8
3の表面であり、縦断面形状に平坦面を有している。
【0004】図12(a)の樹脂製容器90は、胴壁部
96の上下方向に、断面台形状に形成された凹部からな
る埋め込みリブ100が複数本形成され、この埋め込み
リブ100、100間にそれぞれ凸部102が形成さ
れ、該凸部102・・・表面同士を繋いでラベル104を
固着し、隣合う凸部102・・・同士とラベル104との
間に空間124を形成したものである。この樹脂製容器
90の胴壁部96の縦断面は、図12(b)に示すよう
な形状となっており、凸部102は埋め込みリブ10
0、100間の胴壁部96の表面であり、縦断面形状に
平坦面を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
従来の薄肉樹脂製容器は、製造時や流通時の容器同士の
干渉などにより一時的にかかる応力により変形した場合
に容易に元の形状に復元する性能を付与することを目的
とするものであったり、容器にポンプディスペンサーを
取り付けて継続的に内容物を排出する動作を行った時の
容器内部の減圧による容器の座屈を薄肉容器においても
従来の樹脂製容器(肉厚を薄くしていないタイプの容
器)と同程度の耐圧性能を保持させることを目的とする
ものであった。
【0006】従って従来の何れの薄肉樹脂製容器におい
ても、製造時や流通時に容器に一時的にかかる応力によ
る変形に対する復元性を向上させたものであり、容器内
に充填した内容物排出を目的として胴壁部を手で繰り返
し押圧する動作(スクイズ動作)のような胴壁部に繰り
返しかかる外部からの応力に対しては簡単に座屈してし
まったり、外部からの変形応力に対する反発復元力(ス
クイズ抵抗力)が小さすぎるといった不満があった。上
記のような座屈が生じたり、スクイズ抵抗力が小さくな
ると、以降のスクイズ動作が妨げとなることがあり、内
容物を続けて排出し難くなり、使い勝手が悪くなってし
まう。また、上記のような座屈が生じると、薄肉化され
た容器においては折跡ができてしまい、一旦生じた折跡
は以降のスクイズ動作においても容易に変形してしま
い、繰り返し局所的に変形にさらされて、劣化したり破
損する恐れがあった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、薄型軽量化されても、胴壁部に繰り返しかかる外部
からの応力に対して座屈しにくく、しかも外部からの変
形応力に対する反発復元力が改善され、内容物を続けて
排出し易い薄肉樹脂製容器を提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、筒状の胴壁
部を押圧して内容物を排出する薄型樹脂製容器であっ
て、上記胴壁部を環状あるいは円弧状に巻回するリブが
上記胴壁部の上下方向に複数形成され、上記胴壁部の上
下方向で隣接するリブの縦断面の形状は、凸状曲面と凹
状曲面とが交互に設けられた形状で、かつ曲面を切れ目
なく連続させた形状であることを特徴とする本発明の薄
肉樹脂製容器によって解決される。本発明の薄肉樹脂製
容器にあっては、上記の構成としたことにより、薄型軽
量化されても、胴壁部に繰り返しかかる外部からの応力
に対して座屈しにくく、しかも外部からの変形応力に対
する反発復元力が改善され、内容物を続けて排出し易い
という利点がある。
【0009】上記構成の本発明の薄肉樹脂製容器におい
て、上記筒状の胴壁部の水平断面形状は楕円状または複
合する2つ以上の円弧(曲面)を折れ目なく(切れ目な
く)連続させた形状であってもよい。
【0010】上記筒状の胴壁部は、長径と短径の比が
0.5〜0.9の範囲内であることが好ましい。上記筒
状の胴壁部で、内容物を排出するために繰り返し押圧さ
れる面(スクイズされる面)の水平断面の曲率半径が4
0〜70mmの範囲内とすることが外部からの変形応力
が増大しても反発復元力も増大させることができ、変形
応力を受けたときの回復性能を向上できる点で好まし
く、より好ましくは40〜60mmとされている。ここ
で上記筒状の胴壁部で、上記の押圧される面(スクイズ
される面)の水平断面の曲率半径の下限値を40mmと
したのは、本発明の薄肉樹脂製容器の筒状の胴壁部の好
適な寸法の一例が、長径が80mm程度、短径が55m
m程度の場合、押圧される面(スクイズされる面)の水
平断面の曲率半径が40mmより小さくなると、このよ
うな曲率半径を有する部分が特に突出したような形とな
り、外観において不満が生じ、また、このような曲率半
径を有する部分を押圧した際に座屈が生じやすい。
【0011】また、本発明の薄肉樹脂製容器において、
上記胴壁部のうち少なくとも上記リブが上下方向に複数
形成された部分は、樹脂製又は紙製の巻きラベル、シュ
リンクラベル、タックラベルのうちから選択されるいず
れか一種のラベルでその一部又は全部が覆われているも
のであってもよい。上記胴壁部の一部または全部を上記
のようなラベルで覆ったものにあっては、該ラベルが凹
状曲面からなるリブを介して隣接する凸状曲面からなる
リブ同士を繋ぐ役目を果たすので、容器に変形応力がか
かってもこれら凸状曲面からなるリブで変形を阻止する
と共にラベルの張力により凸状曲面からなるリブ同士が
離れることを阻止でき、従って、薄肉の樹脂製容器であ
っても外部からの応力に対する強度をさらに向上でき
る。
【0012】また、上記のいずれかの構成の本発明の薄
肉樹脂製容器において、上記リブの縦断面を構成する凸
状曲面の曲率半径をR1、上記凹状曲面の曲率半径をR2
としたとき、 上記胴壁部のうち少なくとも上記リブ
が上下方向に複数形成された部分が上記ラベルでその一
部又は全部が覆われている場合(の場合)のR1とR2
の条件は R1≧R2 なる関係を満たすことが、外部からの変形応力に対する
反発復元力を向上でき、また、図4に示すように上記ラ
ベルと凹状曲面からなるリブとの間にできる隙間を小さ
くでき、外観を良好にできるとともに上記胴壁部を押圧
したときにラベルが上記隙間に入りにくく、スクイズ動
作を良好に行うことができる点で好ましい。の場合
に、R1<R2であると、図5に示すように上記ラベルと
凹状曲面からなるリブとの間にできる隙間が大きくな
り、外観において不満が生じ、また、胴壁部を押圧した
ときにラベルがこのこの隙間に入り込み易く、スクイズ
動作の妨げになる場合がある。
【0013】また、の場合、上記リブの縦断面を構成
する凸状曲面の曲率半径R1、上記凹状曲面の曲率半径
2は以下の条件を満たすことが外部からの変形応力に
対する反発復元力をより向上でき、スクイズ動作をより
行い易くできる点で好ましい。 25mm>R1≧R2≧0.1mm また、の場合、上記リブの縦断面を構成する凸状曲面
の曲率半径R1、上記凹状曲面の曲率半径R2は以下の条
件を満たすことが外部からの変形応力に対する反発復元
力をさらに向上でき、スクイズ動作をさらに行い易くで
きる点で好ましい。 10mm>R1≧R2≧0.1mm
【0014】また、上記のいずれかの構成の本発明の薄
肉樹脂製容器において、上記リブの縦断面を構成する凸
状曲面の曲率半径をR1、上記凹状曲面の曲率半径をR2
としたとき、上記胴壁部のうち少なくとも上記リブが
上下方向に複数形成された部分が上記ラベルで覆われて
いない場合(の場合)のR1とR2の条件は R2 ≧ R1 なる関係であってもよい。また、の場合、上記リブの
縦断面を構成する凸状曲面の曲率半径R1、上記凹状曲
面の曲率半径R2は以下の条件を満たすものであっても
よい。 25mm>R2≧R1≧0.1mm また、の場合、上記リブの縦断面を構成する凸状曲面
の曲率半径R1、上記凹状曲面の曲率半径R2は以下の条
件を満たすものであってもよい。 10mm>R2≧R1≧0.1mm
【0015】また、上記リブを設ける部分の割合は、こ
の容器に充填する内容物の25℃における粘度が1mP
a・s〜300mPa・s、この容器を構成する樹脂の
ヤング率が300〜3000mPa、上記胴壁部の厚み
0.05mm〜1.0mm、注口部口径1〜3mmであ
るとき、適正なスクイズ抵抗力を生じさせるためには、
胴壁部表面積の50%以上とすることが好ましく、より
好ましくは70%以上である。また、上記の各リブの水
平方向の両端の終端部は、傾斜面あるいは曲面状等に形
成されていることが好ましい。このような構成にする
と、各リブの水平方向の終端部の高さ又は深さが緩やか
に変化して、各リブの水平方向の終端部が、上記胴壁部
の上記リブが形成されている部分の周辺部(上記リブが
形成されていない部分)の表面に滑らかに同化させるこ
とができる。また、上記の各リブの水平方向の終端部の
位置は、薄肉樹脂製容器の正面投影図上で胴壁部の端
(左右の端)から15mm以下が好ましく、より好まし
くは10mm以下である。また、胴壁部の上下方向に複
数形成されたリブの水平方向の終端部の位置は、上下方
向で不揃いであってもよいし、あるいは上下方向で揃っ
ていてもよい。
【0016】本発明の薄肉樹脂製容器は、肩部と、上記
筒状の胴壁部と、底部の3つの部分を備えてなり、内容
積が70ml〜800mlの範囲のものであってもよ
い。また、本発明の薄肉樹脂製容器は、内容積100m
l当たりの樹脂量が2〜7g/100mlと薄型軽量の
ものであってもよい。
【0017】また、上記のいずれかの構成の本発明の薄
肉樹脂製容器内に液体洗剤などの液体を充填して液剤製
品としてもよい。かかる構成の液剤製品によれば、上記
構成の薄肉樹脂製容器の胴壁部を繰り返し押圧して内容
物の液剤を続けて排出する際に、胴壁部が座屈しにく
く、しかも外部からの変形応力に対する反発復元力が良
好で、内容物を続けて排出し易く、使い勝手が向上した
液剤製品を提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の薄肉樹脂製容器の
実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の
実施形態の薄肉樹脂製容器を示す正面図である。図2
は、図1のII−II線に沿った断面図である。図3は、図
1のIII−III線に沿った断面の拡大図である。本実施形
態の薄肉樹脂製容器1は、平面視略楕円形の合成樹脂製
容器であり、正立した状態で上から順に、注口部11、
肩部12、筒状の胴壁部13、及び底部14が一体に成
形されてなるものであり、筒状の胴壁部13を繰り返し
押圧して内容物を続けて排出できるようにしたものであ
る。この薄肉樹脂製容器1は、内容積が70ml〜80
0mlの範囲のものである。また、この薄肉樹脂製容器
1は、内容積100ml当たりの樹脂量が2〜7g/1
00mlと薄型軽量のものである。
【0019】注口部11は、管体であり、その頂部の開
口部には内容物を排出するための孔を有する蓋(図示
略)が取り付けられている。また、このような孔を有す
る蓋が取り付けられた注口部11には、さらに、外蓋
(図示略)が着脱自在に取り付けられていてもよい。肩
部12は、注口部11の基部から下方に向けて容器の最
大径まで断面略楕円形に漸次拡径している。
【0020】胴壁部13の水平断面形状は、図2に示す
ように略楕円状となっており、長径Lと短径Sの比は
0.5〜0.9の範囲内とされていることが好ましい。
この胴壁部13の水平方向の断面の曲率半径は、40〜
70mmとされているのが好ましく、より好ましくは4
0〜60mmである。胴壁部13には、図1に示すよう
にこの胴壁部13を円弧状に巻回するリブ15が胴壁部
13の上下方向に複数形成されている。
【0021】胴壁部13の上下方向で隣接するリブ1
5、15の縦断面は、図3に示すように凸状曲面からな
る凸状リブ15aと凹状曲面からなる凹状リブ15bと
が交互に設けられた形状で、かつ隣接するリブ15、1
5(隣接する凸状リブ15aと凹状リブ15b)の曲面
を切れ目なく連続させた形状となっている。すなわち、
胴壁部13を上下方向に沿って切ったときの断面の輪郭
が凸状円弧と凹状円弧が交互に連続させた形状となって
いる。また、胴壁部13の上下方向で隣接するリブ1
5、15間(隣接する凸状リブ15aと凹状リブ15b
間)には、平坦面は設けられていない。
【0022】また、図2に示すように胴壁部13の楕円
状周縁(注口部11または底部14からの距離が同じ位
置の楕円状周縁)にはリブ15(凸状リブa又は凸状リ
ブ15b)が複数(図面では4つ)形成されている。注
口部11または底部14からの距離が同じ位置の胴壁部
13の周縁に形成される複数のリブ15・・・は、同じ種
類のものが形成されているのが好ましく、本実施形態で
は同じ種類のものが形成されている。図2に示すように
胴壁部13の水平方向で隣接する凸状リブ15a、15
a間は胴壁部13の表面である。また、胴壁部13の水
平方向で隣接する凹状リブ15b、15b間も胴壁部1
3の表面である。
【0023】凸状リブ15aを構成する凸状曲面の縦断
面の曲率半径をR1、凹状リブ15bを構成する凹状曲
面の縦断面の曲率半径をR2としたとき、以下の条件を
満たすことが好ましい。 上記胴壁部13のうち少なくとも上記リブ15・・・が
上下方向に複数形成された部分が後述するラベルでその
一部又は全部が覆われている場合(の場合)のR1
2の条件は R1≧R2 なる関係を満たすことが好ましい。また、の場合、上
記凸状リブ15aの縦断面の曲率半径R1、上記凹状リ
ブ15bの縦断面の曲率半径R2は以下の条件を満たす
ことがより好ましい。 25mm>R1≧R2≧0.1mm また、の場合、上記凸状リブ15aの縦断面の曲率半
径R1、上記凹状リブ15bの縦断面の曲率半径R2は以
下の条件を満たすことがさらに好ましい。 10mm>R1≧R2≧0.1mm
【0024】また、上記のような凸状リブ15aと凹状
リブ15bを設ける部分の割合は、この容器1に充填す
る内容物の25℃における粘度が1mPa・s〜300
mPa・s、この容器1を構成する樹脂のヤング率が3
00〜3000mPa、上記胴壁部13の厚み0.05
mm〜1.0mm、注口部11の口径1〜3mmである
とき、胴壁部13の表面積50%以上が好ましく、より
好ましくは70%以上である。
【0025】各リブ15の水平方向の両端の終端部は、
図2に示すように傾斜面あるいは曲面状等に形成されて
いることが好ましい。このような構成にすると、各リブ
15の水平方向の終端部の高さ又は深さが緩やかに変化
して、各リブ15の水平方向の終端部が、胴壁部13の
リブ15が形成されている部分の周辺部(上記リブが形
成されていない部分)の表面13aに滑らかに同化させ
ることができるからである。また、上記の各リブ15の
水平方向の終端部の位置は、図1に示す薄肉樹脂製容器
1の正面投影図上で胴壁部13の端(左右の端)13b
から15mm以下が好ましく、より好ましくは10mm
以下である。また、本実施形態では、胴壁部13の上下
方向に複数形成されたリブ15・・・の水平方向の終端部
の位置が上下方向は揃っているが、リブ15・・・の水平
方向の終端部の位置が上下方向で揃いであってもよい。
【0026】また、上記のようなリブ15・・・が形成さ
れた胴壁部13は、図3に示すように樹脂製又は紙製の
巻きラベル、シュリンクラベル、タックラベルのうちか
ら選択されるいずれか一種のラベル20でその一部又は
全部が覆われていてもよい。
【0027】上記のような構成の本実施形態の薄肉樹脂
製容器1は、内部に液体(内容物)を充填して用いられ
る。この薄肉樹脂製容器1内に充填される液体として
は、化粧液、各種液体洗剤、仕上液、防カビ・消毒液、
漂白剤、水などが挙げられる。また、液体としては、2
5℃における粘度が10〜1000mPa・sの範囲の
液体を用いるのが、本実施形態の薄肉樹脂製容器の効
果、特にスクイズ性を効果的に発揮できる点で好まし
い。
【0028】上記液体洗剤の具体例としては、以下の
〜の液体洗剤を挙げることができる。 トイレ用液体洗剤(の液体洗剤) α−オレフィンスルフォン酸ナトリウム、グリコール
酸、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、安息香
酸ナトリウム、ヘキシレングリコール、キサンダンガ
ム、エデト酸4ナトリウム4水塩、青色1号、香料、ジ
ブチルヒドロキシトルエン、メタキシレンスルホン酸、
精製水が含まれてなるもので、25℃における粘度は3
0〜200mPa・sの範囲のもの。
【0029】トイレ用液体洗剤(の液体洗剤) α−オレフィンスルフォン酸ナトリウム2.5質量%、
グリコール酸1.5質量%、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル1.5質量%、キサンダンガム0.2質
量%が含まれてなるもので、25℃における粘度は20
0mPa・s、pHが2.5のもの。
【0030】トイレ用液体洗剤(の液体洗剤) α−オレフィンスルフォン酸ナトリウム1.5質量%、
グリコール酸2.0質量%、エタノール2.0質量%、
キサンダンガム0.1質量%が含まれてなるもので、2
5℃における粘度は30mPa・s、pHが2.5のも
の。
【0031】家庭用クリーナー(の液体洗剤) ラウリン酸アミドプロピルベタイン0.3質量%、塩化
ステアリルトリメチルアンモニウム0.05質量%、ク
エン酸0.8質量%、水酸化カリウム0.6質量%、エ
タノール6.0質量%が含まれてなるもので、25℃に
おける粘度は10mPa・s、pHが7.0のもの。
【0032】レンジ用クリーナー(の液体洗剤) ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド1.2質量%、ジエタノ
ールアミン3.0質量%、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル12.0質量%が含まれてなるもので25
℃における粘度は10mPa・s、pHが10.0のも
の。
【0033】の液体洗剤 ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(5EO)
0.2質量%、モノエタノールアミン0.5質量%、エ
タノール7.0質量%、ポリアクリル酸ナトリウム0.
5質量%が含まれてなるもので25℃における粘度は1
00mPa・s、pHが10.5のもの。
【0034】本実施形態の薄肉樹脂製容器内に充填され
る液体洗剤には、上記の成分の他に、安息香酸などの芳
香族カルボン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンス
ルホン酸などに代表される芳香族スルホン酸などのハイ
ドロトロープ剤も好適に配合可能である。また、エタノ
ール、種々の香料変性エタノール、イソプロパノールな
どの水溶性溶剤も好適に配合可能である。また、クエン
酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレー
ト剤やポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸などの
高分子化合物も好適に配合可能である。また、硫酸ナト
リウム、硫酸マグネシウムなどの無機ビルダーや、粘度
調整剤、着色剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、除菌
剤、消炎剤、薬効成分、香料、天然注出成分のような通
常用いられる成分も好適に配合可能である。
【0035】上記のような液体が充填された薄肉樹脂製
容器1を使用するときには、胴壁部13を繰り返し押圧
することにより、内容物としての液体を続けて排出する
ことができる。図3の矢印Aは胴壁部13を繰り返し押
圧する時(スクイズ動作時)の力のかかる方向を模式的
に示したものである。本実施形態の薄肉樹脂製容器1で
は、胴壁部13を円弧状に巻回するリブ15が胴壁部1
3の上下方向に複数形成され、胴壁部13の上下方向で
隣接するリブ15、15の縦断面は、凸状曲面15aと
凹状曲面15bとが交互に設けられた形状で、かつ曲面
を切れ目なく連続させた形状とされている、すなわち、
胴壁部13を上下方向に沿って切ったときの断面の輪郭
が凸状円弧と凹状円弧が交互に連続させた形状となって
いるので、胴壁部13が繰り返し押圧されても、この胴
壁部13が受けた変形は連続的であり(胴壁部13は緩
やかに変形しており)、座屈が生じない。また、胴壁部
13を押圧する位置(作用点)を変更しても胴壁部13
が受けた変形は連続的であり、座屈が生じない。
【0036】一方、図11に示した従来の薄肉プラスチ
ックボトル80の胴壁部83の平坦面を有するリブ89
を押圧したときは、胴壁部83の表面が受けた変形は大
きく(胴壁部83は急激に変形しており)、座屈が生じ
てしまう。また、胴壁部83を押圧する位置(作用点)
を凹部からなる弧状リブ86寄りに変更すると、胴壁部
83が受けた変形がさらに大きく、座屈し易い。図11
の矢印A’は従来の薄肉プラスチックボトル80の胴壁
部83を繰り返し押圧する時(スクイズ動作時)の力の
かかる方向を模式的に示したものである。また、図11
の矢印Bは胴壁部を押圧する位置(作用点)を凹部86
寄りの位置に変更したときの力のかかる方向を模式的に
示したものである。
【0037】本実施形態の薄肉樹脂製容器1において
は、胴壁部13の上下方向で隣接するリブ15、15の
縦断面は、凸状曲面15aと凹状曲面15bとが交互に
設けられた形状で、かつ曲面を切れ目なく連続させた形
状とされているので、胴壁部を手で繰り返し押圧する動
作(スクイズ動作)のような胴壁部に繰り返しかかる外
部からの応力がかかっても押圧された位置(作用点)を
中心に応力が分散されるので、座屈しにくく、また、外
部からの変形応力に対する反発復元力(スクイズ抵抗
力)を向上できる。それは、胴壁部13の上下方向で隣
接するリブ15、15の縦断面を上記のような構成とし
たことにより、胴壁部13に外部からの応力がかかって
も応力がかかった位置(作用点)の周囲に変形を緩和さ
せながら分散させる性能を有するからであると考えられ
る。本実施形態の薄肉樹脂製容器1によれば、薄型軽量
化されていても、上記のように座屈が生じにくく、スク
イズ抵抗力が向上したものであるので、スクイズ動作を
良好に行うことができ、内容物を続けて排出し易く、使
い勝手が向上した素肉樹脂製容器を提供できる。また、
本実施形態の薄肉樹脂製容器1は、上記のように座屈が
生じにくく、外部からの変形応力に対する反発復元力
(スクイズ抵抗力)を向上したものであるので、胴壁部
に外部からかかった応力により折跡ができることも改善
できるので、折跡に起因する容器の劣化や破損を防止で
きる。
【0038】また、上記の構成の本実施形態の薄肉樹脂
製容器1内に液体洗剤や飲料水などの液体を充填して液
剤製品としてもよい。かかる構成の液剤製品によれば、
本実施形態の薄肉樹脂製容器1の胴壁部13を繰り返し
押圧して内容物の液剤を続けて排出する際に、胴壁部が
座屈しにくく、しかも外部からの変形応力に対する反発
復元力が良好で、内容物を続けて排出し易く、使い勝手
が向上した液剤製品を提供できる。このような胴壁部1
3を繰り返し押圧して内容物の液剤を続けて排出する際
に、胴壁部が座屈しにくく、しかも外部からの変形応力
に対する反発復元力が良好で内容物を続けて排出し易い
という効果は、特に、容器1内に満たされた内容物の2
5℃における粘度が10〜1000mPa・sの範囲の
液体である場合に特に効果的に発揮できる。また、内容
物が上記からの液体洗剤である場合にも効か的に発
揮できることを確認した。
【0039】上記実施形態の薄肉樹脂製容器において
は、胴壁部13を円弧状に巻回するリブ15を胴壁部1
3の上下方向に複数形成した場合について説明したが、
胴壁部13を環状に巻回するリブを胴壁部13の上下方
向に複数形成してもよく、その場合おいても胴壁部13
の上下方向で隣接するリブの縦断面は、凸状曲面と凹状
曲面とが交互に設けられた形状で、かつ曲面を切れ目な
く連続させた形状とされる。また、上記実施形態の薄肉
樹脂製容器においては、胴壁部13の水平断面形状が楕
円状である場合について説明したが、複合する2つ以上
の円弧(曲面)を折れ目なく(切れ目なく)連続させた
形状であってもよい。
【0040】(実験例1)図1と同様の薄肉樹脂製容器
1を作製し、実施例とした。ここで作製した実施例の薄
肉樹脂製容器1の材質としては、高密度ポリエチレンを
用い、容器の肉厚は0.4mmとした。また、胴壁部1
3の水平方向断面の曲率半径は60mmとした。また、
胴壁部13に設けた凸状曲面からなる凸状リブ15aの
縦断面の曲率半径R1を2mm、凹状曲面からなる凹状
リブ15bの縦断面の曲率半径R2を0.5mmとし
た。
【0041】比較のために図11と同様の従来の薄肉プ
ラスチックボトル80を作製し、比較例とした。ここで
作製した比較例の薄肉プラスチックボトル80の材質と
しては、高密度ポリエチレンを用い、容器の肉厚は0.
4mmとした。また、胴壁部83の水平断面の曲率半径
は60mmとした。また、胴壁部83に設けた凹部から
なる弧状リブ86、86間に設けた平坦部を有する凸部
89の縦断面の曲面部の曲率半径R3を2mm、平坦部
の長さを8mm、弧状リブ86の縦断面の曲率半径R4
を0.5mmとした。
【0042】作製した実施例の薄肉樹脂製容器1と比較
例の薄肉プラスチックボトル80のそれぞれ胴壁部の中
央部に半径10mmの球体を胴壁部の法線方向より押圧
した際の胴壁部に生じる変形を調べた。その結果を図6
乃至図7に示す。図6は、実施例の薄肉樹脂製容器の胴
壁部を押圧したときの状態の説明図であり、(a)胴壁
部の押圧した部分の側面図、(b)胴壁部の押圧した部
分の斜視図である。図7は、比較例(従来例)の薄肉プ
ラスチックボトルの胴壁部を押圧したときの状態の説明
図であり、(a)胴壁部の押圧した部分の側面図、
(b)胴壁部の押圧した部分の斜視図である。図7から
比較例の薄肉プラスチックボトル80の胴壁部83を押
圧したときは、凸部89の上下の凹部からなる弧状リブ
86、86付近に応力が二分され、局所的に大きく変形
しており(胴壁部83は急激に変形しており)いること
から、胴壁部に平坦部を有するリブ89、89間に凹部
からなるリブ86を形成した(上下方向で隣接するリブ
の縦断面形状が曲面の間に平坦部を形成した)樹脂製容
器においては、平坦部を有するリブ89の端部(凹部か
らなる弧状リブ(溝部)86の近傍部分)で座屈を引き
起こし易い傾向があることがわかる。
【0043】これに対して実施例の薄肉樹脂製容器1で
は、図6から明らかなように、胴壁部13が押圧されて
も、押圧された位置(作用点)を中心に応力が分散され
ており、緩やかに変形していることから、胴壁部13の
上下方向で隣接するリブ15、15の縦断面形状を凸状
曲面15aと凹状曲面15bとが交互に設けられた形状
とした(胴壁部13を上下方向に沿って切ったときの断
面の輪郭が凸状円弧と凹状円弧が交互に連続させた形状
とした)薄肉樹脂製容器においては、胴壁部13に外部
からの応力がかかっても応力がかかった位置(作用点)
の周囲に変形を緩和させながら分散させる性能を有する
ことを示しており、座屈が生じにくいことがわかる。
【0044】(実験例2)厚みを0.5mm又は0.7
5mmとした胴壁部13に設けた凸状曲面からなる凸状
リブ15aの縦断面の曲率半径R1を0.5mm又は
2.0mm、凹状曲面からなる凹状リブ15bの縦断面
の曲率半径R2を2.0mm又は0.5mmとした以外
は上記実験例1で作製した実施例と同様の薄肉樹脂製容
器を作製した。胴壁部の厚みが0.5mmと、0.75
mmのそれぞれにおいてR1とR2の大小関係を入れかえ
た各種の薄肉樹脂製容器の胴壁部に強制的に押圧力をか
けたときの強制変異量とスクイズ反力(反発復元力)と
の関係を調べた。その結果を図8に示す。
【0045】図8から胴壁部13の厚みが0.5mm
と、0.75mmのいずれの場合においても凸状リブ1
5aの曲率半径R1と凹状リブ15bの曲率半径R2
大小関係が逆転しても(R1=0.5mmのときR2
2.0mm、R1=2.0mmのときR2=0.5m
m)、スクイズ反力に与える影響は小さく、概略同じ程
度のスクイズ反力が得られることがわかる。また、胴壁
部13の厚みが0.5mmの場合、0.75mmの場合
では、胴壁部13の厚みが厚い方がスクイズ反力が大き
いことがわかる。しかし、本発明の薄肉樹脂製容器にお
いて、上記リブ・・・を設けた胴壁部13を図3に示すよ
うに樹脂あるいは紙製のラベル20で覆う場合は、R1
<R2であると、図5に示すように上記ラベル20と凹
状曲面からなるリブ15bとの間にできる隙間20aが
大きくなってしまうが、R1>R2であると、R1<R2
の場合と同じ程度のスクイズ反力が得られており、しか
も図4に示すように上記ラベル20と凹状曲面からなる
リブ15bとの間にできる隙間20aを小さくでき、外
観を良好にできる。従って、本発明の薄肉樹脂製容器に
おいて、上記凸状リブ15a(15)、凹状リブ15b
(15)を設けた胴壁部13の一部又は全部を図3に示
すようにラベル20で覆う場合のR1とR2の条件はR1
>R2なる関係を満たすことが好ましいことがわかる。
【0046】(実験例3)胴壁部13をラベルで覆う場
合に、この胴壁部13に設けた凸状曲面からなる凸状リ
ブ15aの縦断面の曲率半径R1を2〜5mm、凹状曲
面からなる凹状リブ15bの縦断面の曲率半径R2
0.5〜5mmの範囲で変更した以外は上記実験例1で
作製した実施例と同様の薄肉樹脂製容器を作製した。た
だし、この実験例での薄肉樹脂製容器は胴壁部13がラ
ベル20で覆われたものである。R1とR2を変更した各
種の薄肉樹脂製容器の胴壁部に強制的に押圧力をかけた
ときの強制変異量とスクイズ反力(反発復元力)との関
係を調べた。その結果を図9に示す。
【0047】図9から凸状リブ15aの曲率半径R1
凹状リブ15bの曲率半径R2を共に5mmと同じ値と
した薄肉樹脂製容器(ラベル付薄肉樹脂製容器)に比べ
て凹状リブ15bの曲率半径R2の値よりも凸状リブ1
5aの曲率半径R1の値を大きくした薄肉樹脂製容器
(ラベル付薄肉樹脂製容器)の方がスクイズ反力を大き
くできることがわかる。また、凹状リブ15bの曲率半
径R2を0.5mmと同じ値とした薄肉樹脂製容器(ラ
ベル付薄肉樹脂製容器)間では、凸状リブ15aの曲率
半径R1 を2mmとしたものより5mmとしたものの方
がスクイズ反力を大きくできることがわかる。また、容
器を不用意に把持した際の把持力での内容物の吐出を防
止するには、強制変異量が2mmの時のスクイズ反力が
7N以上必要であり、R1=2mm、R2=0.5mmと
した薄肉樹脂製容器(ラベル付薄肉樹脂製容器)と、R
1=5mm、R2=0.5mmとした薄肉樹脂製容器(ラ
ベル付薄肉樹脂製容器)であればこの条件を満たすこと
がわかる。
【0048】(実験例4)胴壁部13の水平方向の断面
の曲率半径は40mm〜∞の範囲で変更した以外は上記
実験例1で作製した実施例と同様の薄肉樹脂製容器を作
製した。ここで作製した各種の薄肉樹脂製容器は、いず
れも胴壁部13に設けた凸状リブ15aの曲率半径R1
は2mm、凹状曲面か凹状リブ15bの曲率半径R2
0.5mmとした。胴壁部13の水平方向の断面の曲率
半径を変更した各種の薄肉樹脂製容器の胴壁部に強制的
に押圧力をかけたときの強制変異量とスクイズ反力(反
発復元力)との関係を調べた。その結果を図10に示
す。図10から胴壁部13の水平方向の断面の曲率半径
を40mmとした場合、強制変異量が5mm付近を越え
るとスクイズ反力が減少していることがわかる。これに
対して胴壁部13の水平方向の断面の曲率半径を70m
m以上とした場合、強制変異量の増大に伴ってスクイズ
反力も増大していることがわかる。
【0049】また、本願発明者らは鋭意検討および研究
した結果、強制変異量が増大しているにも関わらずスク
イズ反力が減少してしまうと、使用者のスクイズ動作に
フィードバックがかかり難く、必要以上にスクイズされ
てしまい、また、強制変異量の増大により大きく座屈し
スクイズ反力が低下する場合、スクイズ変形からの回復
性能に劣ることを知見しており、このことと上記の実験
結果からスクイズ反力は強制変異量が8.0mmまで水
平傾向または漸次増える傾向を示すものであることが望
ましいことが分かった。なお、胴壁部13の水平方向の
断面の曲率半径を40mmとした場合、強制変異量が5
mm付近を越えるとスクイズ反力が減少しているが、こ
の場合は実用上の許容範囲である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明の薄肉樹脂製
容器は、上記胴壁部を環状あるいは円弧状に巻回するリ
ブが上記胴壁部の上下方向に複数形成され、上記胴壁部
の上下方向で隣接するリブの縦断面を、凸状曲面と凹状
曲面とが交互に設けられた形状で、かつ曲面を切れ目な
く連続させた形状としたことにより、薄型軽量化されて
も、胴壁部に繰り返しかかる外部からの応力に対して座
屈しにくく、しかも外部からの変形応力に対する反発復
元力が改善され、内容物を続けて排出し易いという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の薄肉樹脂製容器を示す正
面図。
【図2】 図1の薄肉樹脂製容器のII−II線に沿った断
面図。
【図3】 図1の薄肉樹脂製容器のIII−III線に沿った
断面の拡大図。
【図4】 胴壁部に形成した凸状リブの曲率半径R1
凹状リブ15bの曲率半径R2の関係がR1>R2の場合
の胴壁部の縦断面の部分拡大図。
【図5】 胴壁部に形成した凸状リブの曲率半径R1
凹状リブ15bの曲率半径R2の関係がR1<R2の場合
の胴壁部の縦断面の部分拡大図。
【図6】 実施例の薄肉樹脂製容器の胴壁部を押圧した
ときの状態の説明図であり、(a)胴壁部の押圧した部
分の側面図、(b)胴壁部の押圧した部分の斜視図。
【図7】 比較例の薄肉プラスチックボトルの胴壁部を
押圧したときの状態の説明図であり、(a)胴壁部の押
圧した部分の側面図、(b)胴壁部の押圧した部分の斜
視図
【図8】 R1とR2の大小関係を入れかえた各種の薄肉
樹脂製容器(ラベル付薄肉樹脂製容器)に押圧力をかけ
たときの強制変異量とスクイズ反力との関係を示す図。
【図9】 R1とR2を変更した各種の薄肉樹脂製容器
(ラベル付薄肉樹脂製容器)に押圧力をかけたときの強
制変異量とスクイズ反力との関係を示す図。
【図10】 胴壁部の水平方向断面の曲率半径を変更し
た各種の薄肉樹脂製容器に押圧力をかけたときの強制変
異量とスクイズ反力(反発復元力)との関係を示す図。
【図11】 従来の薄肉プラスチックボトルの例を示す
説明図であり、(a)正面図、(b)胴壁部のB−B線
断面図。
【図12】 従来の樹脂製容器の例を示す説明図であ
り、(a)正面図、(b)胴壁部のB−B線断面図。
【符号の説明】
1・・・薄肉樹脂製容器、11・・・注口部、12・・・肩部、
13・・・胴壁部、13a・・・表面、14・・・底部、15・・・
リブ、15a・・・凸状リブ(凸状曲面)、15b・・・凹状
リブ(凹状曲面)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA02 BA15 CA02 DB01 DD01 EA04 EA05 FA03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の胴壁部を押圧して内容物を排出す
    る薄型樹脂製容器であって、 前記胴壁部を環状あるいは円弧状に巻回するリブが少な
    くとも前記胴壁部の上下方向に複数形成され、前記胴壁
    部の上下方向で隣接するリブの縦断面の形状は、凸状曲
    面と凹状曲面とが交互に設けられた形状で、かつ曲面を
    切れ目なく連続させた形状であることを特徴とする薄肉
    樹脂製容器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008184160A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Mitsubishi Alum Co Ltd アルミニウム箔容器
JP2009078844A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Dainippon Printing Co Ltd プラスチックボトル
JP2013112361A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Lion Corp プラスチックボトル
JP2017019562A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 キユーピー株式会社 液状調味料容器及び容器詰液状調味料

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