JP2014214133A - ナノ薄膜転写シート製品の製造方法及びその転写方法 - Google Patents

ナノ薄膜転写シート製品の製造方法及びその転写方法 Download PDF

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和幸 加茂
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Abstract

【課題】 長期間保管可能で、皮膚への貼合が非常に容易であり、かつ、貼付時に目立ちにくく、違和感がないナノ薄膜転写シート製品の提供と、長期間保管後でもそれを誰でも簡単に被着体へ転写することができる転写方法を提供する。【解決手段】 浸透性基材、溶解性支持層、及びナノ薄膜層を備えるナノ薄膜転写シートであって、ナノ薄膜転写シートを、水蒸気透過率が1.0g/m2day(温度40℃、湿度90%RH)以下である水蒸気バリア性のある梱包材で梱包するナノ薄膜転写シート製品の製造方法。複数枚の梱包材で複数層に梱包し、最内層以外の少なくとも1枚に水蒸気バリア性のある梱包材を使用すると好ましい。【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノ薄膜転写シート製品の製造方法及びその転写方法に関する。
一般に、人は、外観を美しく整えることで、心が元気になり、豊かな気持ちになることができる。顔や身体の外観に悩みがある人にとっては勿論のこと、そのような悩みのない人にとっても、化粧によって外観を美しく整えることにより、心が元気になり、豊かな気持ちになることができる。したがって、化粧は、人が社会生活を送る上で重要な事項の一つである。化粧は、人が自分の中の元気を引き出す作業ともいえる。そのため、太古の昔から、様々な化粧が行われてきた。
近年では、生活の質の向上に伴って、皮膚のつや、潤い、白さの改善や、シワ防止などを目的とした化粧用シートが注目されている。そのような化粧用シートとして、従来、木材繊維由来の紙に保湿剤などを貼付してなるシワ改善シートが提供されていたが(例えば、特許文献1参照)、基材が紙であるために破れ易く、また皮膚に対する密着性が悪いうえ、装着時に違和感があるなど装着感に劣るものであった。
そのような背景のもと、シート状パックなどの化粧品材料として、カゼイン及びシルク由来の天然系原料の利用が検討されてきた。また、非特許文献1には、キトサン及びアルギン酸を交互に積層した皮膚貼合ナノ薄膜転写シートが記載されている。
特許第3215852号公報
T.Fujie et al.,Adv.Funct.Mater.,2009年,19巻,2560−2568頁
例えば化粧品分野では、使用者が一般人ということもあり、誰でも簡単に使用可能な化粧品の開発が望まれている。
非特許文献1に記載の皮膚貼合ナノ薄膜転写シートは、粘着剤などを一切必要とせずに皮膚に貼合可能であり、化粧料又は化粧料成分を保持させてなる化粧用シート、保湿シート、化粧補助貼合シート、及び化粧保護シートとしての使用を目的とするナノ薄膜転写シートに関するものである。しかしながら、水分存在下のもと長期間保管した際、溶解性支持層が溶解し、ナノ薄膜層の貼り合わせが出来ないなど取扱いが非常に困難であった。
このように、化粧用の皮膚貼合用シートには、肌に貼付した状態にある貼付剤自体が目立たないことや、被適用者が貼付状態に違和感を持たないことが求められている。一方で、長期間保管可能で、誰でも簡単に使用可能な新たなナノ薄膜転写シートが求められている。
そこで、本発明は、長期間保管可能で、皮膚への貼合が非常に容易であり、かつ、貼付時に目立ちにくく、違和感がないナノ薄膜転写シート製品を提供することを目的とする。本発明は、また、長期間保管可能で、皮膚への貼合が非常に容易であり、かつ、貼付時に目立ちにくく、違和感がないナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層を被着体へ転写する転写方法を提供することを目的とする。
本発明は、[1]浸透性基材、溶解性支持層、及びナノ薄膜層を備えるナノ薄膜転写シートであって、ナノ薄膜層を被着体へ面するように接触させ、浸透性基材シート側から、溶解性支持層を溶解する溶液を浸透、通過させ浸透性基材シートを剥がし、ナノ薄膜層を被着体に転写するのに用いるナノ薄膜転写シートを、水蒸気透過率が1.5g/m day(温度40℃、湿度90%RH)以下である水蒸気バリア性のある梱包材で梱包することを特徴とするナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[2] ナノ薄膜転写シートを、複数枚の梱包材で複数層に梱包し、最内層以外の少なくとも1枚に水蒸気バリア性のある梱包材を使用する上記[1]に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[3] 水蒸気バリア性のある梱包材より内側に乾燥剤を入れる上記[1]又は[2]に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[4] 梱包材内を湿度が70%RH以下の雰囲気に保持する上記[1]〜[3]の何れか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[5] ナノ薄膜転写シートがナノ薄膜層の溶解性支持層と面しない側の面に、カバーフィルムを備えるものである、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[6] ナノ薄膜転写シートの浸透性基材が、メッシュまたは、多孔質構造のシートである上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[7] ナノ薄膜転写シートの溶解性支持層が、水溶性またはアルコール可溶な高分子である上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[8] ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、厚さ40nm以上、300nm未満である上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[9] ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、ポリカチオンを含むA層と、ポリアニオンを含むB層とが交互に積層されたものである、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[10] ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層と、を有する、上記[9]に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[11] 前記ポリカチオンが、1分子中に2個以上のアミノ基を有するカチオン性ポリマーである、上記[9]または[10]に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[12] 前記ポリアニオンが、1分子中に2個以上のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有するアニオン性ポリマーである、上記[9]〜[11]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
本発明に用いるナノ薄膜転写シートは、浸透性基材と、該基材上に溶解性支持層とナノ薄膜層とを備え、前記ナノ薄膜層が、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層と、を有する。
上記ナノ薄膜転写シートは、上記構成を有しているため、容易な取扱性、強靭性(機械的強度)、透明性及び保湿性に優れ、かつ皮膚に対する自己密着性を有する。このために、一般人が使用する際、皮膚への貼合が非常に容易であり、さらには貼付時に目立ちにくく、かつ貼付時の違和感が低減される。また、材料には生分解性又は生体適合性の高い材料を使用するため、上記ナノ薄膜層は安全性が高く、皮膚アレルギーを起こしにくいという利点がある。
上記ナノ薄膜層は、A層とB層とが交互に積層されたものであることが好ましく、A層とB層とが交互に積層されたものであることによって、機械的強度、及び自己密着性により優れたナノ薄膜層となる。なお、A層とB層とが交互に積層されるとは、1層のA層と1層のB層とが交互に積層されている場合に限られず、複数の層からなるA層と、複数の層からなるB層とが交互に積層されている場合も含む。
さらに、本発明は、[13] ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、皮膚貼合用である、上記[1]〜[12]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[14] ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、化粧用である、上記[1]〜[12]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[15] ナノ薄膜転写シートが、ポリカチオンを含む溶液、又はポリアニオンを含む溶液に基材を接触させて、カバーフィルムの表面にポリカチオン又はポリアニオンに由来する層を形成する工程と、(i)ポリカチオンに由来する層の場合には、ポリアニオン溶液を接触させて、前記ポリカチオンに由来する層上にポリアニオンに由来する層を形成するステップと、(ii)ポリアニオンに由来する層の場合には、ポリカチオンを含む溶液を接触させて、前記ポリアニオンに由来する層上にポリカチオンに由来する層を形成するステップと、さらに(i)(ii)の工程を交互に繰り返して積層するナノ薄膜層を形成する工程と、前記ナノ薄膜層の上に、溶解性支持層を形成する工程と、前記溶解性支持層上に浸透性基材シートを形成する工程と、を含む、ナノ薄膜転写シートの製造方法により製造されたものである上記[1]〜[14]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[16] 前記ナノ薄膜層を形成する工程において、(i)(ii)の工程を交互に繰り返す回数が1〜300回である、上記[15]に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法に関する。
また、本発明は、[17] 上記[1]〜[16]のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法により得られたナノ薄膜転写シート製品の梱包材からナノ薄膜転写シートを取り出し、ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層を被着体へ面するように接触させる工程、浸透性基材シート側から、溶解性支持層を溶解する溶液を浸透、通過させる工程、浸透性基材シートを剥がす工程とを含む、ナノ薄膜層の被着体への転写方法に関する。
本発明のナノ薄膜転写シート製品は、長期間保管可能で、長期間保管後でも上記ナノ薄膜層は、上述のような効果を奏するため、皮膚貼合用ナノ薄膜層として好適に使用することができる。また、化粧用ナノ薄膜層として好適に使用することができる。さらに、化粧用皮膚貼合用ナノ薄膜層としても好適に使用することができる。
本発明のナノ薄膜転写シート製品は、ナノ薄膜転写シートを水蒸気バリア性のある梱包材で梱包しているため、長期間保管可能で、長期間保管後でも、溶解性支持層が溶解し、ナノ薄膜層の貼り合わせが出来なくなるなどの取扱性が悪くなることはなく、取扱性が良好である。加えてナノメートルサイズの薄膜層であるため、皺や肌の細かな凹凸(微細な溝)にも適合し、さらに、透明であるために貼付箇所が目立つことがない。また、非常に薄い薄膜であるため、貼り付けた際の違和感がない。さらに、皮膚に対する自己密着性を有するため、接着剤(粘着剤)を用いる必要がなく、接着剤によるかぶれや肌荒れの心配がない。さらに、生分解性又は生体適合性ポリマーを使用しているため、皮膚に貼り付けた際に皮膚アレルギーが生じにくく、かつ廃棄後、環境に悪影響を及ぼさないという利点を有する。
また、本発明のナノ薄膜転写シート製品のナノ薄膜転写シートは、化粧料又は化粧料成分を保持させてなる化粧用シート、保湿シート、化粧補助貼合シート、及び化粧保護シートとして好適に使用できる。
ナノ薄膜層(キトサン、アルギン酸の交互積層膜)、溶解性支持層(ポリビニルアルコール)、浸透性基材(ポリエチレンテレフタレートメッシュシート)が順次積層された、ナノ薄膜転写シートを示す図である。
本発明のナノ薄膜転写シート製品の製造方法によって得られるナノ薄膜転写シート製品は、水蒸気バリア性のある梱包材でナノ薄膜転写シートを梱包したものであり、梱包材には、内容説明や製品情報、使用法等を説明したものが印刷されたり、これ等の情報が紙・フィルムに記載され、それが貼られていてもよい。
〔ナノ薄膜層〕
本実施形態に係るナノ薄膜層は、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層とを有する。また、ナノ薄膜層は、A層とB層が交互に積層された交互積層薄膜であることが好ましい。
〔ポリカチオン〕
本明細書において、ポリカチオンとは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有する化合物をいい、カチオン性基とは、カチオン基又はカチオン基に誘導され得る基をいう。カチオン性基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;イミノ基;グアニジノ基等が挙げられる。なお、アミノ基はプロトンが配位結合した−NH であってもよい。
ポリカチオンとしては、カチオン性ポリマーが好ましい。なお、本明細書において、カチオン性ポリマーとは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有するポリマーをいう。カチオン性ポリマーとしては、カチオン性基を有するモノマーを重合させたものであることが好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、水の存在下で後述するアニオン性ポリマーとゲル状のポリイオンコンプレックスを形成することができ、そのポリイオンコンプレックスが生体組織接着作用を発揮することができ、生体に対して有害反応の少ないものが好ましい。また、カチオン性ポリマーとしては、患部の組織が治癒した後に生分解して生体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質であることがより好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、水に溶解又は膨潤することが可能な程度の親水性を有し、水中でカチオン性基が解離することにより正電荷を帯びるという特性を有するものが好適に使用される。カチオン性ポリマーとしては、特に1分子中に2個以上のアミノ基を有するポリマーが好ましい。
カチオン性ポリマーの好ましい例としては、コラーゲン、ポリヒスチジン、アイオネン、キトサン、アミノ化セルロース等の塩基性多糖類;ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアルギニンとの共重合体等の塩基性アミノ酸の単独重合体及び共重合体;ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリジビニルピリジン等の塩基性ビニルポリマー;並びにそれらの塩類(塩酸塩、酢酸塩等)、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
さらに、上述のカチオン性ポリマーを架橋することによって得られる架橋ポリマーを用いることもできる。カチオン性ポリマーを架橋する方法としては、公知の方法のいずれも用いることができる。カチオン性ポリマーがアミノ基を有する場合には、カチオン性ポリマーのアミノ基をジカルボン酸と縮合反応させることにより架橋する方法が好適である。
カチオン性ポリマーとしては、塩基性多糖類若しくはその誘導体(例えば、アセチル化物等)又はそれらの塩が好適である。特に、塩基性多糖類としてはキトサンが好ましい。キトサンはキチンの脱アセチル化物であり、その脱アセチル化度としては、生体吸収性、水溶性がより優れることから、40〜100%の範囲内であることが好ましく、45〜90%の範囲内であることがより好ましく、50〜80%の範囲内であることがさらに好ましい。
カチオン性ポリマーの分子量は特に制限されないが、粘度平均分子量が大きくなるにしたがって、基材付きナノ薄膜層の製造時に溶液の粘度が高くなり流延や積層が困難となる傾向があること、及び生体吸収性が低下する傾向があることから、カチオン性ポリマーの粘度平均分子量は、1,000〜500,000の範囲内であることが好ましく、10,000〜400,000の範囲内であることがより好ましく、50,000〜200,000の範囲内であることがさらに好ましい。
本明細書において、「粘度平均分子量」とは、一般的な測定方法である粘度法により評価すればよく、例えば、JIS K 7367−3:1999に基づいて測定した極限粘度数[η]から算出することができる。
ポリカチオンとして、1分子中に2個以上のカチオン性基を有する低分子の化合物であっても好ましく用いることができる。1分子中に2個以上のカチオン性基を有する低分子の化合物としては、例えば、低分子のジアミン、ポリアミンが挙げられる。具体的には、例えば、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン等のジアミノアルカン類等のように1分子中に2個のアミノ基を有する化合物、N−(リジル)−ジアミノエタン、N,N´−(ジリジル)−ジアミノエタン、N−(リジル)−ジアミノヘキサン、N,N´−(ジリジル)−ジアミノヘキサン等のモノ又はジリジルアミノアルカン類等のように1分子中に3〜4個のアミノ基を有する化合物、1分子中に5個以上のアミノ基を有する化合物を挙げることができる。
〔ポリカチオンを含む溶液〕
ポリカチオンを含む溶液中のポリカチオンの濃度は、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.02〜2.0質量%がより好ましく、0.05〜1.0質量%が特に好ましい。
ポリカチオンを含む溶液の粘度は、0.1〜1000mPa・sの範囲内であることが好ましく、0.5〜500mPa・sの範囲内であることがより好ましく、1〜100mPa・sの範囲内であることがさらに好ましい。本明細書において、粘度とは、株式会社エー・アンド・デー製音叉型振動式粘度計SV−10を用い、サンプル量10mL、20℃で測定した値である。
ポリカチオンを含む溶液には、2種類以上のポリカチオンを併用してもよい。
ポリカチオンを含む溶液の溶媒としては、ポリカチオンを溶解できるものであれば、任意の溶媒を用いることができるが、ポリカチオンの電荷量をより多くすることができるため、水又は無機塩類の水溶液が適当である。
ポリカチオンを含む溶液は、pHを調整する必要はなく、ポリカチオンを溶媒に溶解させたものをそのまま用いることができる。例えば、pHは1.2〜6.6にすることができる。
〔ポリアニオン〕
本明細書において、ポリアニオンとは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有する化合物をいい、アニオン性基とは、アニオン基又はアニオン基に誘導され得る基をいう。アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、カルボキシレート基、硫酸基、スルホン酸基及びリン酸基等が挙げられる。
ポリアニオンとしては、アニオン性ポリマーが好ましい。なお、本明細書において、アニオン性ポリマーとは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有するポリマーをいう。アニオン性ポリマーとしては、アニオン性基を有するモノマーを重合させたものであることが好ましい。
アニオン性ポリマーとしては、水の存在下で上記カチオン性ポリマーとゲル状のポリイオンコンプレックスを形成することができ、そのポリイオンコンプレックスが生体組織接着作用を発揮することができ、生体に対して有害反応の少ないものが好ましい。また、アニオン性ポリマーとしては、患部の組織が治癒した後に生分解して生体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質であることがより好ましい。
アニオン性ポリマーとしては、水に溶解又は膨潤することが可能な程度の親水性を有し、水中でアニオン性基が解離することにより負電荷を帯びるという特性を有するものが好適に使用される。アニオン性ポリマーとしては、特に1分子中に2個以上のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有するポリマーが好ましい。
アニオン性ポリマーの好ましい例としては、アルギン酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ペクチン、サクラン等のカルボキシル基、カルボキシレート基又は硫酸基等のアニオン性基を有する天然の酸性多糖類及びその誘導体;セルロース、デキストラン、デンプン等の天然ではカルボキシル基、カルボキシレート基又は硫酸基等のアニオン性基を有しない多糖類にアニオン性基を結合させて人工的に合成された酸性多糖類及びその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデキストラン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルキトサン、硫酸化セルロース及び硫酸化デキストラン並びにそれらの誘導体);ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、グルタミン酸とアスパラギン酸との共重合体等の酸性アミノ酸の単独重合体及び共重合体;ポリアクリル酸等の酸性ビニルポリマー;並びにそれらの塩(例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)が挙げられる。
酸性多糖類の誘導体としては、例えば、水酸基の一部又は全部を、酢酸、硝酸、硫酸、リン酸等と反応させたもの;カルボキシル基又はカルボキシレート基の一部をエチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子アルコールでエステル化した化合物が挙げられる。
酸性多糖類の誘導体としては、具体的には、アルギン酸エチレングリコールエステル、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒアルロン酸エチレングリコールエステル、ヒアルロン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。これらの誘導体におけるエステル化度は特に制限されないが、エステル化度が高くなりすぎると、カルボキシル基又はカルボキシレート基の割合、すなわちアニオン性が低下し、上記カチオン性ポリマーとの間に形成されるポリイオンコンプレックスの機械的強度が低下する傾向にある。そこで、上記誘導体におけるエステル化度は40〜100%の範囲内であることが好ましく、45〜90%の範囲内であることがより好ましく、50〜80%の範囲内であることがさらに好ましい。
酸性多糖類又は酸性多糖類の誘導体の塩としては、これらと1価のイオンとの塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩が挙げられる。
さらに上述のアニオン性ポリマーを架橋することによって得られる架橋ポリマーを用いることもできる。アニオン性ポリマーを架橋する方法としては、公知の方法のいずれも用いることができる。アニオン性ポリマーが、カルボキシル基又はカルボキシレート基を有する場合には、アニオン性ポリマーのカルボキシル基又はカルボキシレート基をジアミンと縮合反応させることにより架橋する方法が好適である。
アニオン性ポリマーとしては、酸性多糖類若しくはその誘導体又はそれらの塩が好適である。特に、天然の多糖類であり、生体適合性に優れ、かつ入手が容易であることから、アルギン酸若しくはその誘導体(具体的には、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)又はそれらの塩(例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)が好ましい。
アニオン性ポリマーの分子量は特に制限されないが、粘度平均分子量が大きくなるにしたがって、ナノ薄膜層の製造時に溶液の粘度が高くなり流延や積層が困難となる傾向があること、及び生体吸収性が低下する傾向があることから、アニオン性ポリマーの粘度平均分子量は1,000〜500,000の範囲内であることが好ましく、10,000〜400,000の範囲内であることがより好ましく、50,000〜200,000の範囲内であることがさらに好ましい。
ポリアニオンとして、1分子中に2個以上のアニオン性基を有する低分子の化合物であっても好ましく用いることができる。1分子中に2個以上のアニオン性基を有する低分子の化合物としては、例えば、コハク酸、マロン酸等の1分子中に2個のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有する化合物を挙げられる。
ポリアニオンを含む溶液には、2種類以上のポリアニオンを併用してもよい。
ポリアニオンを含む溶液の溶媒としては、ポリアニオンを溶解できるものであれば、任意の溶媒を用いることができるが、ポリアニオンの電荷量をより多くすることができるため、水又は無機塩類の水溶液が適当である。
カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーの組合せは、水の共存下で混合した場合に、ポリイオンコンプレックスを形成し、ゲル化するものであれば、いずれの組合せでもよい。特に、安全性により優れることから、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーのうちの少なくとも1種が生体吸収性ポリマーであるのが好ましい。
生体吸収性ポリマーとは、生分解され得るポリマーを意味する。具体的には、カチオン性ポリマーとして、キトサン、コラーゲン、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、アイオネン等が挙げられ、アニオン性ポリマーとして、アルギン酸、ヒアルロン酸、ポリグルタミン酸、コンドロイチン硫酸及びその誘導体等が挙げられる。
A層とB層とが交互に積層されるものである場合、積層の数は特に限定されるものではないが、ナノ薄膜層の透明性を確保しやすい傾向にあることから、A層及びB層のそれぞれが1〜300層であることが好ましい。また、ナノ薄膜層が、自己密着性を有する程度の膜厚となりやすい傾向にあることから、A層及びB層のそれぞれが10〜100層とすることがより好ましく、20〜80層とすることが特に好ましい。
本実施形態のナノ薄膜層におけるA層とB層の積層構造は、例えば、ナノ薄膜層をIR、NMR、TOF−SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析、Time-of-Flight SIMS)等で観察することにより、確認することができる。
本実施形態のナノ薄膜層の厚みは特に制限されないが、自己密着性、吸水性、乾燥状態での柔軟性等の特性がより優れたものとなることから、1〜300nmの範囲内であることが好ましく、40〜300nmであることがより好ましく、40〜250nmの範囲内であることが特に好ましく、40〜200nmの範囲内であることが最も好ましい。
〔溶解性支持層〕
本発明において、溶解性支持層とは、溶媒に溶解するものであれば、限定されないが、肌への刺激性を考慮すると、水やアルコールなどに可溶な高分子膜からなるものが好ましい。弱アルカリ性、弱酸性水溶液に可溶なものも含まれる。溶解性支持層は、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸など高分子電解質、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、あるいはデンプン、セルロースアセテートなどの多糖類などの非イオン性の水溶性高分子、ノボラックあるいはポリ(N−アルキルシアノアクリレート)などの樹脂から形成されるものを例示することができる。溶解性支持層(可溶性支持膜)において、高分子の分子量は、通常100〜100万、好ましくは5000〜50万であり、濃度は通常1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%の溶液であることが望ましい。溶解性支持層(可溶性支持膜)は、ナノ薄膜層を構築した基体上に塗布して、通常10分〜24時間、好ましくは1時間〜12時間乾燥させることで形成させる。
基体上への塗布の方法としては、キャスト法、スピンコート法などがあるが、これらに限定されるものではない。溶解性支持層(可溶性支持膜)はピンセットなどを用いて、基体よりナノ薄膜層とともに剥離される。このとき、溶解性支持層(可溶性支持膜)とナノ薄膜層との間には、静電的相互作用、水素結合、ファンデルワールス力などの2次結合力によって、剥離と同時に薄膜を支持層に移し取ることが可能となる。
本発明においては、ポリビニルアルコールを用いることがより好ましい。前記ポリビニルアルコールを用いる場合、水またはアルコールに対する溶解性が高い観点から、平均重合度は、100〜2000が好ましく、200〜1000がより好ましい。
また、溶解性支持層の膜厚は、ナノ薄膜層の剥離と貼り合せを両立させる観点から、1〜100μmの範囲内であることが好ましく、2〜50μmであることがより好ましく、5〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。
〔浸透性基材〕
浸透性基材は、溶解性支持層を溶かす溶液には溶けないものから選ばれれば、材質は限定しない。但し、溶液を浸透、透過する機能を有する。したがって、溶液を浸透、透過させる孔を有することが好ましく、繊維状、メッシュ状、多孔質であることが好ましい。より好ましくは、直径100μm以下の糸状の材料が、格子状に編みこまれたメッシュクロスが好ましい。そして、浸透性基材は、シート(フィルム)の形態であることが取り扱い性、入手の容易性から好ましい。
前記メッシュクロスとしては、例えば、ポリエステルメッシュクロス、ナイロンメッシュクロス、カーボンメッシュクロス、フッ素樹脂系メッシュクロス、ポリプロピレンメッシュクロス、シルクメッシュクロス等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステルメッシュクロス、ナイロンメッシュクロス、ポリプロピレンメッシュクロスが好ましく、ポリエステルメッシュクロスがより好ましい。前記ポリエステルメッシュクロスとしては、例えばポリエチレンテレフタレートメッシュクロスが挙げられる。
前記メッシュクロスの目開きは、転写性の観点から、1〜300μmであることが好ましく、2〜200μmであることがより好ましく、5〜150μmであることがさらに好ましい。
また、前記メッシュクロスの目開き率は、水またはアルコールの透過性が高い観点から、5〜45%であることが好ましく、5〜40%であることがより好ましい。
本発明の浸透性基材の膜厚は、形状のある基材への追従性の観点から、1〜500μmの範囲内であることが好ましく、3〜300μmであることがより好ましく、5〜200μmの範囲内であることがさらに好ましい。
〔カバーフィルム〕
本発明において、ナノ薄膜層を保護するために、溶解性支持層とナノ薄膜層が積層されている溶解性支持層側とは反対面に、カバーフィルムを積層することが好ましい。
前記カバーフィルムとしては、シート状、ロール状など、平滑な面を有するものであれば、限定されない。カバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)などのプラスチックフィルムが、好適に用いられる。
カバーフィルムは、ナノ薄膜層を形成するための基材として機能することもでき、その両面にナノ薄膜層を形成し、形成した両面のナノ薄膜層上に、それぞれ溶解性支持層、さらに浸透性基材を設けて多層ナノ薄膜転写シートとすることもできる。カバーフィルムの両面に形成したナノ薄膜層を、それぞれ用いることができるので便利である。
本発明で用いるカバーフィルムの膜厚は、1〜500μmの範囲内であることが好ましく、3〜300μmであることがより好ましく、5〜200μmの範囲内であることがさらに好ましい。
〔ナノ転写シートの製造方法〕
本実施形態のナノ薄膜層は、例えば、基材と、ポリカチオンを含む溶液(以下「溶液A」ともいう。)と、ポリアニオンを含む溶液(以下「溶液B」ともいう。)とから、Langmuir,Vol.13,pp.6195−6203,(1997年)に記載された交互積層法によって製造することができる。
本実施形態のナノ薄膜層の製造方法は、具体的には、溶液A又は溶液Bに後にカバーフィルムとなる基材を接触させて、基材の表面にポリカチオン又はポリアニオンに由来する層を形成する層形成工程と、(i)ポリカチオンに由来する層の場合には、溶液Bを接触させて、ポリカチオンに由来する層上にポリアニオンに由来する層を形成するステップと、(ii)ポリアニオンに由来する層の場合には、溶液Aを接触させて、ポリアニオンに由来する層上にポリカチオンに由来する層を形成するステップと、を繰り返す積層工程と、を備えることが好ましい。
この交互積層法によると、基材上に形成されるポリカチオンに由来する層(又はポリアニオンに由来する層)と、溶液B(又は溶液A)とが接触することで、ポリカチオン及びポリアニオンが交互に吸着して積層膜が形成される。また、上記接触によりポリカチオン又はポリアニオンの吸着が進行して表面電荷が反転すると、さらなる静電吸着は起こらなくなるため、溶液A又は溶液Bとの接触により形成される層の厚さは制御することができる。
層形成工程では、溶液Aに基材を接触させて、基材の表面にポリカチオンに由来する層を形成するか、又は溶液Bに基材を接触させて、基材の表面にポリアニオンに由来する層を形成する。基材の表面が負に帯電している場合は前者を、基材の表面が正に帯電している場合は後者を行うことが好ましい。また、基材の表面の少なくとも一部を、溶液A又は溶液Bに接触させればよい。溶液A又は溶液Bとの接触は、2回以上に分けて行ってもよい。
積層工程では、ステップ(i)又はステップ(ii)において、表面電荷が反転すればよい。また、接触の回数は特に限定されるものではない。例えば、ステップ(i)において、溶液Bとの接触を2回以上に分けて行ってもよく、ステップ(ii)において、溶液Aとの接触を2回以上に分けて行ってもよい。
積層工程において、ステップ(i)とステップ(ii)とを繰り返す回数に特に制限はないが、ナノ薄膜層の透明性を確保しやすい傾向にあることから、ポリカチオンに由来する層及びポリアニオンに由来する層のいずれもが1〜300層となるまで繰り返すことが好ましい。また、ナノ薄膜層が、自己密着性を有する程度の膜厚となりやすい傾向にあることから、ポリカチオンに由来する層及びポリアニオンに由来する層のいずれもが10〜100層となるまで繰り返すことがより好ましく、20〜80層となるまで繰り返すことが特に好ましい。なお、積層工程における繰り返し回数を制御することによって、ナノ薄膜層の膜厚を制御することができる。
上記交互積層法においては、積層工程がステップ(i)で終わるよりも、ステップ(ii)で終わることが好ましい。これにより、ポリカチオンとして用いた物質の特性が発現しやすくなる。例えば、ポリカチオンとしてキトサンを用いた場合、キトサンの特性である抗菌性を発現しやすくなる。
上記製造方法においては、層形成工程又は積層工程における溶液A又は溶液Bとの接触後、吸着面をリンスすることが好ましい。これにより、吸着面から余分な材料を除去することができる。
リンスに用いるリンス液としては、水、有機溶媒又は、水と水溶性の有機溶媒との混合溶媒が好ましい。水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が挙げられる。
上記製造方法においては、基材(カバーフィルム)、ポリカチオンに由来する層又はポリアニオンに由来する層を、溶液A又は溶液Bに浸漬することにより接触させることが好ましい(以下「交互浸漬法」ともいう。)。例えば、層形成工程においては、基材を溶液A又は溶液Bに浸漬することにより接触させることが好ましく、積層工程においては、ポリカチオンに由来する層(又はポリアニオンに由来する層)を溶液B(又は溶液A)に浸漬することにより接触させることが好ましい。これにより、より一層工業的に生産するのが容易となり、より一層汎用可能な製造方法とすることができる。
交互浸漬法による積層膜の形成装置として、J.Appl.Phys.,Vol.79,pp.7501−7509,(1996)、国際公開第2000/013806号(特許第4302321号公報)等に記載されたディッパーと呼ばれる装置を用いてもよい。ディッパーを用いる場合、基材を固定したアームが自動的に動き、プログラムに従って基材等を溶液A中、溶液B中又はリンス液中に順次浸漬させることができる。
交互浸漬法によれば、表面電荷が反転する限り、膜の形成を継続することができる。そのため、通常のディップコート法よりも、交互浸漬法で形成した薄膜の膜厚均一性は高く、かつ膜厚制御性も高い。
前記交互浸漬法を用いてナノ薄膜層を形成する場合において、ポリアニオンを含む溶液は、効率よく交互積層できる観点から、pHが1.6〜5.4であることが好ましい。
pHが1.6〜5.4である溶液ポリアニオンを含む溶液中のポリアニオンの濃度は、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.02〜2質量%がより好ましく、0.05〜1.0質量%が特に好ましい。
pHが1.6〜5.4である溶液ポリアニオンを含む溶液の粘度は、0.1〜1000mPa・sの範囲内であることが好ましく、1〜500mPa・sの範囲内であることがより好ましく、10〜100mPa・sの範囲内であることがさらに好ましい。
ポリアニオンを含む溶液のpHは、1.6〜5.4であることが好ましいが、ポリアニオンの溶解性により優れることから、1.8〜5.0の範囲内であることがより好ましく、2.0〜4.5の範囲内であることがさらに好ましく、2.5〜4.0の範囲内であることが特に好ましい。
ポリアニオンを含む溶液のpHは、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マロン酸、シュウ酸等の有機酸、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸を添加することで調整できる。
また、交互浸漬法によれば、基材の一部又は全部が筒状、糸状、繊維、発泡体等の形状を有していても、浸漬することにより溶液が入り込むことができるものであれば、積層膜がその表面に形成されるので使用することができる。また、基材の表面が凹凸形状を有していても、表面の構造に追従して積層膜を形成することができる。さらに、基材表面がナノメートルスケールやサブミクロンスケールの構造を有していても、その構造に追従して積層膜を形成することができる。
本実施形態のナノ薄膜層は、基材に溶液A又は溶液Bを滴下又はスプレーするスピンコート法で交互積層膜を形成することにより製造してもよい。その際、リンス液は滴下、スプレー若しくはシャワー又はそれらを組み合わせた方法で供給されてもよい。基材は、搬送や回転等の運動を行っていてもよい。
いずれの製造方法を用いる場合も、溶液A又は溶液Bの溶媒としては、それぞれ、ポリカチオン又はポリアニオンを溶解できるものであれば、任意の溶媒を用いることができるが、ポリカチオン又はポリアニオンの電荷量をより多くすることができるため、水又は無機塩類の水溶液が適当である。ポリカチオン又はポリアニオンの溶液中の濃度は特に制限されるものではなく、各製造方法に応じて適宜設定すればよい。
さらに、ポリカチオン及びポリアニオンの少なくとも一方が塩であり、その塩におけるカチオン基又はアニオン基の対イオンを除去することによりポリカチオン又はポリアニオンの水への溶解性が低下する場合、ナノ薄膜層を形成した後にナノ薄膜層に含まれる対イオンを除去することによって、ナノ薄膜層の力学的強度を向上させることができる。対イオンの除去は、例えば、洗浄工程の回数を増やす、pH調整液に浸す等の方法により行うことができる。
次に、前記ナノ薄膜層上に、水又はアルコールに溶解した高分子(ポリマー)を、バーコータ、ロールコータ等により塗工し、水又はアルコールを乾燥させて溶解性支持層を形成することができる。
前記水又はアルコールに溶解したポリマーの濃度は、特に制限はないが、塗工性の観点から1〜40質量%が好ましく、2〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。
前記溶解性支持層上に、浸透性基材をラミネート等により積層することで、ナノ薄膜転写シートを製造することができる。
〔梱包材〕
水蒸気バリア性のある梱包材といえども、全く水蒸気を透過しないわけではなく、若干の水分透過は避けられないため、乾燥剤を入れることで梱包材内部の湿度を一定に保つのが、より有効である。
水蒸気バリア性のある梱包材料の性能は水蒸気透過率で表される。この値が小さいほど水蒸気バリア性が良くなり、ナノ薄膜転写シートの梱包には適するが、その一方で水蒸気透過率の小さいものは高価である。
これらを勘案し、水蒸気バリア性のある梱包材料の水蒸気透過率は1.5g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)以下とされ、ナノ薄膜転写シートを、水蒸気透過率が1.5g/m day(温度40℃、湿度90%RH)以下である水蒸気バリア性のある梱包材で梱包する。
水蒸気透過率がこれより大きいと、梱包材内への水分浸透が増加し、溶解性支持層の溶融の抑制が困難になると共に、乾燥剤の負担が大きくなり、経済性が悪化する。
このような水蒸気透過率を満足するものとしては、アルミ蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕、SiO蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.1〜0.7g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕、アルミナ蒸着フィルムは、水蒸気透過率が1.5g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)等がある。
また、水蒸気バリア性のある梱包材として、基材フィルム、バリア層、ヒートシール層を積層して構成したラミネートフィルムからなるものが提案されており、そのバリア層として、アルミニウム、ニッケル、チタン、マグネシウム等が用いられている。
本発明では、ナノ薄膜転写シートを、複数枚の梱包材で複数層に梱包し、最内層以外の少なくとも1枚に水蒸気バリア性のある梱包材を使用することが好ましい。
ポリエチレンフィルムの水蒸気透過率は10〜20g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)である。
〔乾燥材〕
本発明のナノ薄膜転写シート製品は、水蒸気バリア性のある梱包材より内側に乾燥剤を入れることが好ましい。また、梱包材内の湿度を70%RH以下の雰囲気に保持することが好ましい。
梱包材内部に入れる乾燥剤としては、塩化カルシウム、生石灰、シリカゲル、アルミノシリケート等があるが、製品の品質を保証する点から、潮解(吸湿による液化)を生じないシリカゲルやアルミノシリケートが好ましい。
乾燥剤の使用量は、組み合わせる梱包材料の水素バリア性及び保管日数から予測される水分浸透量を吸収できるように、乾燥剤の能力に応じて決定される。
ナノ薄膜転写シートを梱包材内に袋詰めする作業は低温低湿の雰囲気中で行い、梱包材内の初期雰囲気を低温低湿にしておくのがよい。好ましい雰囲気は、具体的には温度18〜22℃、湿度30〜50%RHである。乾燥剤を使用しない場合は、この作業は特に重要である。
以下、本発明を実施例及び参考例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
カチオン性ポリマーとしてキトサン水溶液(株式会社キミカ製:粘度平均分子量90,000、粘度12.5mPa・s、濃度:0.1質量%)、アニオン性ポリマーとしてアルギン酸ナトリウム水溶液(株式会社キミカ製:粘度平均分子量100,000、粘度6.7mPa・s、濃度:0.1質量%)、酸成分としてリンゴ酸(和光純薬工業株式会社製)、酢酸(和光純薬工業株式会社製)、塩酸(和光純薬工業株式会社製)又は硝酸(和光純薬工業株式会社製)を用いた。
〔実施例1〕
キトサン水溶液は、上記0.1質量%のキトサン水溶液をそのまま使用した。アルギン酸ナトリウム水溶液は、0.1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液100質量部に対して、リンゴ酸(1質量%水溶液)1質量部をアルギン酸ナトリウム水溶液に滴下したものを使用した。
後にカバーフィルムとなる、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製、A4100、150mm×100mm×125μm厚)を基材として、これを(ア)キトサン水溶液に1分間浸漬した後、リンス用の超純水(比抵抗18MΩ・cm)に1分間浸漬し、(イ)アルギン酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後、リンス用の超純水に1分間浸漬した。
(ア)と(イ)を順番に行う手順を1サイクルとして、このサイクルを30回繰り返し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上にキトサンとアルギン酸ナトリウムのナノ薄膜層を得た。得られたナノ薄膜層の膜厚を、フィルメトリスク社製型番:F20によって測定した。その結果、膜厚は100nmであった。続いて、溶解性支持層として、ポリビニルアルコール500(関東化学株式会社製、重合度=500)を超純水に溶解した10質量%水溶液を用いて、乾燥後、10μmとなるように、バーコータによって、ナノ薄膜層上に塗布した。その後、浸透性基材として、ポリエチレンテレフタレートメッシュシート(PETメッシュ、株式会社セミテックス製、PES45)を被覆し、室温(25℃)にて、水分を蒸発させた。その結果、カバーフィルム(ポリエチレンテレフタレート基材)上に、ナノ薄膜層(キトサン、アルギン酸の交互積層膜)、溶解性支持層(ポリビニルアルコール)、浸透性基材シート(ポリエチレンテレフタレートメッシュシート)が順次積層された、ナノ薄膜転写シートが形成できた。
その後、ナノ薄膜転写シートを、アルミ蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕にヒートシール梱包しナノ薄膜転写シート製品を製造し、これを80℃、85%RHの高温高湿環境下にて、1週間放置した。
〔実施例2〕
実施例1の、アルミ蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕を、水蒸気透過率が異なるSiO蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.1〜0.7g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕に変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
〔実施例3〕
実施例1の、アルミ蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕を、水蒸気透過率が異なるアルミナ蒸着フィルム〔水蒸気透過率が1.5g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)〕に変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
〔比較例1〕
実施例1の、アルミ蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕を、水蒸気透過率が異なるポリエチレンフィルム〔水蒸気透過率は10〜20g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)〕に変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
〔比較例2〕
実施例1の、アルミ蒸着フィルム〔水蒸気透過率0.7〜1.0g/m2 day (温度40℃、湿度90%RH)程度〕を用いて梱包する操作を行っていないこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
[転写性の評価]
実施例及び比較例の、ナノ薄膜転写シート製品からナノ薄膜転写シートを開封して取り出し、カバーフィルムのPETフィルムを剥がし、ナノ薄膜層を露出させ、皮膚表面と面するように接触させ、貼合した。その後、PETメッシュに、水を垂らしかけながら、溶解性支持層である、ポリビニルアルコールを溶解させた。
3分後、PETメッシュを剥がすとき、ナノ薄膜層のみが、破損及び脱落なく皮膚表面に転写できたものを「○」、ナノ薄膜層が破損又は脱落したものを「×」として評価した。結果を表1に示した。
Figure 2014214133
表1に示したように、水蒸気透過率の低い梱包材を用いた実施例1〜3は、溶解性支持層の溶融がなく、ナノ薄膜層のみが、浸透性基材シートを剥がす際に破損や浸透性基材シートと共に脱落することなく皮膚表面に転写できるなど転写性が良好であり、取り扱いやすいことがわかる。それに対し、梱包材を使用しない比較例2および、水蒸気透過率の高い梱包材を用いた比較例1は溶解性支持層が溶融し、ナノ薄膜層の転写が出来なかった。

Claims (17)

  1. 浸透性基材、溶解性支持層、及びナノ薄膜層を備えるナノ薄膜転写シートであって、ナノ薄膜層を被着体へ面するように接触させ、浸透性基材シート側から、溶解性支持層を溶解する溶液を浸透、通過させ浸透性基材シートを剥がし、ナノ薄膜層を被着体に転写するのに用いるナノ薄膜転写シートを、水蒸気透過率が1.5g/m day(温度40℃、湿度90%RH)以下である水蒸気バリア性のある梱包材で梱包することを特徴とするナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  2. ナノ薄膜転写シートを、複数枚の梱包材で複数層に梱包し、最内層以外の少なくとも1枚に水蒸気バリア性のある梱包材を使用する請求項1に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  3. 水蒸気バリア性のある梱包材より内側に乾燥剤を入れる請求項1又は2に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  4. 梱包材内を湿度が70%RH以下の雰囲気に保持する請求項1〜3の何れか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  5. ナノ薄膜転写シートがナノ薄膜層の溶解性支持層と面しない側の面に、カバーフィルムを備えるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  6. ナノ薄膜転写シートの浸透性基材が、メッシュまたは、多孔質構造のシートである請求項1〜5のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  7. ナノ薄膜転写シートの溶解性支持層が、水溶性又はアルコール可溶な高分子である請求項1〜6のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  8. ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、厚さ40nm以上、300nm未満である請求項1〜7のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  9. ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、ポリカチオンを含むA層と、ポリアニオンを含むB層とが交互に積層されたものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  10. ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層と、を有する、請求項9に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  11. ポリカチオンが、1分子中に2個以上のアミノ基を有するカチオン性ポリマーである、請求項9又は10に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  12. ポリアニオンが、1分子中に2個以上のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有するアニオン性ポリマーである、請求項9〜11のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  13. ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、皮膚貼合用である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  14. ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層が、化粧用である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  15. ナノ薄膜転写シートが、ポリカチオンを含む溶液、又はポリアニオンを含む溶液に基材を接触させて、カバーフィルムの表面にポリカチオン又はポリアニオンに由来する層を形成する工程と、
    (i)ポリカチオンに由来する層の場合には、ポリアニオン溶液を接触させて、前記ポリカチオンに由来する層上にポリアニオンに由来する層を形成するステップと、
    (ii)ポリアニオンに由来する層の場合には、ポリカチオンを含む溶液を接触させて、前記ポリアニオンに由来する層上にポリカチオンに由来する層を形成するステップと、
    さらに(i)、(ii)の工程を交互に繰り返して積層するナノ薄膜層を形成する工程と、
    前記ナノ薄膜層の上に、溶解性支持層を形成する工程と、
    前記溶解性支持層上に浸透性基材シートを形成する工程と、を含む、ナノ薄膜転写シートの製造方法により製造されたものである請求項1〜14のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  16. ナノ薄膜層を形成する工程において、(i)、(ii)の工程を交互に繰り返す回数が1〜300回である、請求項15に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート製品の製造方法により得られたナノ薄膜転写シート製品の梱包材からナノ薄膜転写シートを取り出し、ナノ薄膜転写シートのナノ薄膜層を被着体へ面するように接触させる工程、浸透性基材シート側から、溶解性支持層を溶解する溶液を浸透、通過させる工程、浸透性基材シートを剥がす工程とを含む、ナノ薄膜層の被着体への転写方法。
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