JP6102532B2 - ナノ薄膜転写シート - Google Patents

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本発明は、ナノ薄膜転写シートに関する。
近年、ナノ薄膜層を皮膚等に貼付するためのナノ薄膜転写シートが注目されている。例えば、皮膚のつや、潤い、白さの改善、シワ防止等を目的とした化粧料成分をナノ薄膜層に保持させた化粧用のナノ薄膜転写シートが提案されている(例えば非特許文献1参照)。
T.Fujie et al.,Adv.Funct.Mater.,2009年,19巻,2560−2568頁
従来のナノ薄膜転写シートでは、皮膚等の被着体への貼付の際、ナノ薄膜層が収縮することでシワ、破損又は脱落が発生し、均一に貼付できないおそれがあった。そこで、ナノ薄膜層を基材とカバーフィルムとにより挟んでおき、貼付時にカバーフィルムのみを剥離して基材とナノ薄膜層との積層体を貼付するナノ薄膜転写シートが検討されている。しかしながら、このナノ薄膜転写シートでは、カバーフィルムを剥離する際カバーフィルムにナノ薄膜層が付着しやすく、カバーフィルムをナノ薄膜層から剥離しにくいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、カバーフィルムをナノ薄膜層から容易に剥離できるナノ薄膜転写シートを提供することを目的とする。
本発明に係るナノ薄膜転写シートは、支持基材と、支持基材の一面側に設けられたナノ薄膜層と、ナノ薄膜層上に設けられたカバーフィルムと、を有するナノ薄膜転写シートであって、カバーフィルムには、該カバーフィルムを分割してナノ薄膜層から剥離する際の分割の起点となる切込部が形成されていることを特徴とする。
このナノ薄膜転写シートでは、カバーフィルムをナノ薄膜層から剥離する際にカバーフィルムを分割して剥離できる起点となる切込部が形成されている。これにより、ナノ薄膜転写シートを湾曲させることで、切込部を起点としてカバーフィルムを分割することができる。したがって、切込部を起点にカバーフィルムを剥離することで、カバーフィルム全体をナノ薄膜層から容易に剥離できる。
切込部は、平面視においてカバーフィルムの外縁上の少なくとも異なる二点を結ぶように、カバーフィルムを貫通する深さで形成されていることが好ましい。切込部がカバーフィルムの外縁上の少なくとも異なる二点を結ぶようにカバーフィルムを貫通する深さで形成されていることにより、剥離の際カバーフィルムを確実に分割することができる。そのため、切込部付近でカバーフィルムをナノ薄膜層から確実に剥離でき、カバーフィルム全体をナノ薄膜層からより容易に剥離できる。
カバーフィルムの平面形状は、多角形状であり、切込部は、平面視において、カバーフィルムの異なる二辺を結ぶように形成されていることが好ましい。カバーフィルムの平面形状が多角形状である場合に、切込部がカバーフィルムの異なる二辺を結ぶように形成されていることにより、カバーフィルムを確実に分割することができ、カバーフィルムをナノ薄膜層から剥離しやすくなる。
カバーフィルムの平面形状は、多角形状であり、切込部は、平面視において、カバーフィルムの同一の辺上の異なる二点を結ぶように形成されていることが好ましい。カバーフィルムの平面形状が多角形状である場合に、切込部がカバーフィルムの同一の辺上の異なる二点を結ぶように形成されていることにより、カバーフィルムを確実に分割することができ、カバーフィルムをナノ薄膜層から剥離しやすくなる。
カバーフィルムの平面形状は、円形状であり、切込部は、平面視において、カバーフィルムの円周上の異なる二点を結ぶように形成されていることが好ましい。カバーフィルムの平面形状が多角形状である場合に、切込部がカバーフィルムの同一の辺上の異なる二点を結ぶように形成されていることにより、カバーフィルムを確実に分割することができ、カバーフィルムをナノ薄膜層から剥離しやすくなる。
支持基材は、溶解性支持層と浸透性基材とを、ナノ薄膜層側からこの順に含むことが好ましい。
浸透性基材は、溶解性支持層を溶解する溶媒を浸透又は透過させる基材であることが好ましい。また、浸透性基材は、メッシュ状又は多孔質構造のシートであることが好ましい。また、溶解性支持層は、水又はアルコールに可溶な高分子から形成された層であることが好ましい。
ナノ薄膜層は、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層と、を有することが好ましい。また、ナノ薄膜層は、A層と、B層とが交互に積層された層であることが好ましい。
ポリカチオンは、1分子中に2個以上のアミノ基を有するカチオン性ポリマーであることが好ましい。また、ポリアニオンは、1分子中に2個以上のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有するアニオン性ポリマーであることが好ましい。
ナノ薄膜層の厚さは、1nm〜300nmである好ましい。また、ナノ薄膜層は、皮膚貼付用又は化粧用であることが好ましい。
本発明によれば、ナノ薄膜転写シートにおいてカバーフィルムをナノ薄膜層から容易に剥離できる。
本発明に係るナノ薄膜転写シートの一実施形態を示す平面図である。 図1のナノ薄膜転写シートの断面図である。 カバーフィルムを分割して剥離する様子を示す斜視図である。 切込部の作用を示す模式断面図である。 変形例に係るナノ薄膜転写シートを示す平面図である。 変形例に係るナノ薄膜転写シートを示す平面図である。 変形例に係るナノ薄膜転写シートを示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るナノ薄膜転写シートの好適な実施形態について詳細に説明する。
[ナノ薄膜転写シートの構成]
図1は、本実施形態に係るナノ薄膜転写シートを示す平面図である。また、図2は、図1のナノ薄膜転写シートの断面図である。図1に示すように、ナノ薄膜転写シート10aは、平面視において矩形状をなしている。また、図2に示すように、ナノ薄膜転写シート10aは、支持基材1と、支持基材1の一面側に設けられたナノ薄膜層6と、ナノ薄膜層6上に設けられたカバーフィルム8aとを有する。支持基材1は、溶解性支持層4と浸透性基材2とを、ナノ薄膜層6側からこの順に含む。
[浸透性基材の構成]
浸透性基材2は、溶解性支持層4を溶かす溶媒には溶けないものから選ばれれば、材質は限定されない。ただし、浸透性基材2は、上記溶媒を浸透又は透過する機能を有する基材である。浸透性基材2は、溶媒を浸透又は透過させる孔を有することが好ましく、繊維状、メッシュ状又は多孔質構造であることがより好ましい。浸透性基材2は、直径100μm以下の糸状の材料が、格子状に編みこまれたメッシュクロスであることが更に好ましい。浸透性基材2は、シート(フィルム)状であることが取扱性及び入手の容易性から好ましい。
メッシュクロスとしては、例えば、ポリエステルメッシュクロス、ナイロンメッシュクロス、カーボンメッシュクロス、フッ素樹脂メッシュクロス、ポリプロピレンメッシュクロス、シルクメッシュクロス等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステルメッシュクロス、ナイロンメッシュクロス、ポリプロピレンメッシュクロスが好ましく、ポリエステルメッシュクロスがより好ましい。ポリエステルメッシュクロスとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートメッシュクロスが挙げられる。
メッシュクロスの目開きは、転写性の観点から、1〜300μmであることが好ましく、2〜200μmであることがより好ましく、5〜150μmであることが更に好ましい。
また、メッシュクロスの目開き率は、溶媒を浸透又は透過させる観点から、5〜45%であることが好ましく、5〜40%であることがより好ましい。
浸透性基材2の膜厚は、追従性及び取り扱い性の観点から、1〜500μmであることが好ましく、3〜300μmであることがより好ましく、5〜200μmであることが更に好ましい。
[溶解性支持層の構成]
溶解性支持層4は、溶媒に溶解するものであれば、限定されないが、肌への刺激性を考慮すると、水又はアルコールに可溶な高分子から形成された膜からなる層であることが好ましい。溶解性支持層4は、弱アルカリ性又は弱酸性水溶液に可溶な層であってもよい。すなわち、溶解性支持層4は、可溶性支持膜である。
水又はアルコールに可溶な高分子としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の高分子電解質;ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの誘導体、又は、デンプン、セルロースアセテート等の多糖類などの非イオン性の水溶性高分子;ノボラック又はポリ(N−アルキルシアノアクリレート)等の樹脂を例示することができる。
溶解性支持層4を形成する高分子の分子量は、通常100〜1,000,000であることが好ましく、5000〜500,000であることがより好ましい。分子量は、後述する平均重合度から算出することができる。
水又はアルコールに可溶な高分子として、ポリビニルアルコール又はその誘導体を用いることがより好ましい。ポリビニルアルコールを用いる場合、膜形成性及び溶媒への溶解性の観点から、平均重合度は、100〜2000が好ましく、200〜1000がより好ましい。ここで、平均重合度は、JIS K 6726で規定の方法に基づいて測定することができる。
また、溶解性支持層4の膜厚は、ナノ薄膜層6との剥離性及び貼り合わせ性の観点から、1〜100μmの範囲内であることが好ましく、2〜50μmの範囲内であることがより好ましく、5〜20μmの範囲内であることが更に好ましい。
[ナノ薄膜層の構成]
本実施形態に係るナノ薄膜層6は、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層とを有するとよい。
ナノ薄膜層6は、A層とB層が交互に積層された層(交互積層薄膜)であることが好ましい。A層とB層とが交互に積層されることによって、機械的強度及び自己密着性により優れたナノ薄膜層となる。なお、A層とB層とが交互に積層されるとは、1層のA層と1層のB層とが交互に積層されている場合に限られず、複数のA層からなる層と、複数のB層からなる層とが交互に積層されている場合も含む。
(ポリカチオン)
本明細書において、ポリカチオンとは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有する化合物をいい、カチオン性基とは、カチオン基又はカチオン基に誘導され得る基をいう。カチオン性基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;イミノ基及びグアニジノ基が挙げられる。なお、アミノ基はプロトンが配位結合した−NH であってもよい。
ポリカチオンとしては、カチオン性ポリマーが好ましい。なお、本明細書において、カチオン性ポリマーとは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有するポリマーをいう。カチオン性ポリマーとしては、カチオン性基を有するモノマーを重合させたものであることが好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、水の存在下で後述するアニオン性ポリマーとゲル状のポリイオンコンプレックスを形成することができ、そのポリイオンコンプレックスが生体組織接着作用を発揮することができ、生体に対して有害反応の少ないものが好ましい。また、カチオン性ポリマーとしては、患部の組織が治癒した後に生分解して生体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質であることがより好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、水に溶解又は膨潤することが可能な程度の親水性を有し、水中でカチオン性基が解離することにより正電荷を帯びるという特性を有するものが好適に使用される。カチオン性ポリマーとしては、特に1分子中に2個以上のアミノ基を有するポリマーが好ましい。
カチオン性ポリマーの好ましい例としては、コラーゲン、ポリヒスチジン、アイオネン、キトサン、アミノ化セルロース等の塩基性多糖類;ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアルギニンとの共重合体等の塩基性アミノ酸の単独重合体及び共重合体;ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリジビニルピリジン等の塩基性ビニルポリマー;並びにそれらの塩類(塩酸塩、酢酸塩等)、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
さらに、上述のカチオン性ポリマーを架橋することによって得られる架橋ポリマーを用いることもできる。カチオン性ポリマーを架橋する方法としては、公知の方法のいずれも用いることができる。カチオン性ポリマーがアミノ基を有する場合には、カチオン性ポリマーのアミノ基をジカルボン酸と縮合反応させることにより架橋する方法が好適である。
カチオン性ポリマーとしては、塩基性多糖類若しくはその誘導体(例えば、アセチル化物等)又はそれらの塩が好適である。特に、塩基性多糖類としてはキトサンが好ましい。キトサンはキチンの脱アセチル化物であり、その脱アセチル化度としては、生体吸収性、水溶性がより優れることから、40〜100%の範囲内であることが好ましく、45〜90%の範囲内であることがより好ましく、50〜80%の範囲内であることが更に好ましい。
カチオン性ポリマーの分子量は特に制限されないが、粘度平均分子量が大きくなるにしたがって、ポリカチオンを含む溶液の粘度が高くなるため、ナノ薄膜層の形成時に流延し難く、積層し難くなる傾向がある。また、被着体が生体である場合、カチオン性ポリマーの粘度平均分子量が大きいと、生体吸収性が低下する傾向がある。カチオン性ポリマーの粘度平均分子量は、1,000〜500,000の範囲内であることが好ましく、10,000〜400,000の範囲内であることがより好ましく、50,000〜200,000の範囲内であることが更に好ましい。
本明細書において、「粘度平均分子量」とは、一般的な測定方法である粘度法により評価すればよく、例えば、JIS K 7367−3:1999に基づいて測定した極限粘度数[η]から算出することができる。
ポリカチオンとして、1分子中に2個以上のカチオン性基を有する低分子の化合物であっても好ましく用いることができる。1分子中に2個以上のカチオン性基を有する低分子の化合物としては、例えば、低分子のジアミン及びポリアミンが挙げられる。このようなポリカチオンとして、具体的には、例えば、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン等のジアミノアルカン類のように1分子中に2個のアミノ基を有する化合物、N−(リジル)−ジアミノエタン、N,N’−(ジリジル)−ジアミノエタン、N−(リジル)−ジアミノヘキサン、N,N’−(ジリジル)−ジアミノヘキサン等のモノ又はジリジルアミノアルカン類のように1分子中に3〜4個のアミノ基を有する化合物、及び、1分子中に5個以上のアミノ基を有する化合物を挙げることができる。
(ポリカチオンを含む溶液)
ポリカチオンを含む溶液中のポリカチオンの濃度は、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.02〜2.0質量%がより好ましく、0.05〜1.0質量%が更に好ましい。
ポリカチオンを含む溶液の粘度は、0.1〜1000mPa・sの範囲内であることが好ましく、0.5〜500mPa・sの範囲内であることがより好ましく、1〜100mPa・sの範囲内であることが更に好ましい。本明細書において、粘度とは、株式会社エー・アンド・デー製音叉型振動式粘度計SV−10を用い、サンプル量10mL、20℃で測定した値である。
ポリカチオンを含む溶液には、2種類以上のポリカチオンを併用してもよい。
ポリカチオンを含む溶液の溶媒としては、ポリカチオンを溶解できるものであれば、任意の溶媒を用いることができるが、ポリカチオンの電荷量をより多くすることができるため、水又は無機塩類の水溶液が適当である。
ポリカチオンを含む溶液は、pHを調整する必要はなく、ポリカチオンを溶媒に溶解させたものをそのまま用いることができる。例えば、ポリカチオンを含む溶液のpHは、1.2〜6.6にすることができる。
(ポリアニオン)
本明細書において、ポリアニオンとは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有する化合物をいい、アニオン性基とは、アニオン基又はアニオン基に誘導され得る基をいう。アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、カルボキシレート基、硫酸基、スルホン酸基及びリン酸基が挙げられる。
ポリアニオンとしては、アニオン性ポリマーが好ましい。なお、本明細書において、アニオン性ポリマーとは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有するポリマーをいう。アニオン性ポリマーとしては、アニオン性基を有するモノマーを重合させたものであることが好ましい。
アニオン性ポリマーとしては、水の存在下で上記カチオン性ポリマーとゲル状のポリイオンコンプレックスを形成することができ、そのポリイオンコンプレックスが生体組織接着作用を発揮することができ、生体に対して有害反応の少ないものが好ましい。また、アニオン性ポリマーとしては、患部の組織が治癒した後に生分解して生体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質であることがより好ましい。
アニオン性ポリマーとしては、水に溶解又は膨潤することが可能な程度の親水性を有し、水中でアニオン性基が解離することにより負電荷を帯びるという特性を有するものが好適に使用される。アニオン性ポリマーとしては、特に1分子中に2個以上のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有するポリマーが好ましい。
アニオン性ポリマーの好ましい例としては、アルギン酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ペクチン、サクラン等のカルボキシル基、カルボキシレート基又は硫酸基等のアニオン性基を有する天然の酸性多糖類及びその誘導体;セルロース、デキストラン、デンプン等の天然ではカルボキシル基、カルボキシレート基又は硫酸基等のアニオン性基を有しない多糖類にアニオン性基を結合させて人工的に合成された酸性多糖類及びその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデキストラン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルキトサン、硫酸化セルロース及び硫酸化デキストラン並びにそれらの誘導体);ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、グルタミン酸とアスパラギン酸との共重合体等の酸性アミノ酸の単独重合体及び共重合体;ポリアクリル酸等の酸性ビニルポリマー;並びにそれらの塩(例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)が挙げられる。
酸性多糖類の誘導体としては、例えば、水酸基の一部又は全部を、酢酸、硝酸、硫酸、リン酸等と反応させたもの;カルボキシル基又はカルボキシレート基の一部をエチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子アルコールでエステル化した化合物が挙げられる。
酸性多糖類の誘導体としては、例えば、アルギン酸エチレングリコールエステル、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒアルロン酸エチレングリコールエステル及びヒアルロン酸プロピレングリコールエステルが挙げられる。これらの誘導体におけるエステル化度は特に制限されないが、エステル化度が高くなりすぎると、カルボキシル基又はカルボキシレート基の割合、すなわちアニオン性が低下し、上記カチオン性ポリマーとの間に形成されるポリイオンコンプレックスの機械的強度が低下する傾向にある。そこで、酸性多糖類の誘導体におけるエステル化度は40〜100%の範囲内であることが好ましく、45〜90%の範囲内であることがより好ましく、50〜80%の範囲内であることが更に好ましい。
酸性多糖類又は酸性多糖類の誘導体の塩としては、これらと1価のイオンとの塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;及びアンモニウム塩が挙げられる。
さらに上述のアニオン性ポリマーを架橋することによって得られる架橋ポリマーを用いることもできる。アニオン性ポリマーを架橋する方法としては、公知の方法のいずれも用いることができる。アニオン性ポリマーが、カルボキシル基又はカルボキシレート基を有する場合には、アニオン性ポリマーのカルボキシル基又はカルボキシレート基をジアミンと縮合反応させることにより架橋する方法が好適である。
アニオン性ポリマーとしては、酸性多糖類若しくはその誘導体又はそれらの塩が好適である。特に、天然の多糖類であり、生体適合性に優れ、かつ入手が容易であることから、アルギン酸若しくはその誘導体(具体的には、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)又はそれらの塩(例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)が好ましい。
アニオン性ポリマーの分子量は特に制限されないが、粘度平均分子量が大きくなるにしたがって、ポリアニオンを含む溶液の粘度が高くなるため、ナノ薄膜層の形成時に流延し難く、積層し難くなる傾向がある。また、被着体が生体である場合、アニオン性ポリマーの粘度平均分子量が大きいと、生体吸収性が低下する傾向がある。アニオン性ポリマーの粘度平均分子量は1,000〜500,000の範囲内であることが好ましく、10,000〜400,000の範囲内であることがより好ましく、50,000〜200,000の範囲内であることが更に好ましい。
ポリアニオンとして、1分子中に2個以上のアニオン性基を有する低分子の化合物であっても好ましく用いることができる。1分子中に2個以上のアニオン性基を有する低分子の化合物としては、例えば、コハク酸、マロン酸等の1分子中に2個のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有する化合物が挙げられる。
(ポリアニオンを含む溶液)
ポリアニオンを含む溶液中のポリアニオンの濃度は、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.02〜2.0質量%がより好ましく、0.05〜1.0質量%が更に好ましい。
ポリアニオンを含む溶液の粘度は、0.1〜1000mPa・sの範囲内であることが好ましく、1〜500mPa・sの範囲内であることがより好ましく、10〜100mPa・sの範囲内であることが更に好ましい。
ポリアニオンを含む溶液には、2種類以上のポリアニオンを併用してもよい。
ポリアニオンを含む溶液の溶媒としては、ポリアニオンを溶解できるものであれば、任意の溶媒を用いることができるが、ポリアニオンの電荷量をより多くすることができるため、水又は無機塩類の水溶液が適当である。
ポリアニオンを含む溶液のpHは、1.6〜5.4であることが好ましいが、ポリアニオンの溶解性により優れることから、1.8〜5.0の範囲内であることがより好ましく、2.0〜4.5の範囲内であることが更に好ましく、2.5〜4.0の範囲内であることが特に好ましい。
ポリアニオンを含む溶液のpHは、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マロン酸、シュウ酸、リンゴ酸等の有機酸、又は、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸を添加することで調整できる。
カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーとの組合せは、水の共存下で混合した場合に、ポリイオンコンプレックスを形成し、ゲル化するものであれば、いずれの組合せでもよい。特に、安全性により優れることから、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーのうちの少なくとも1種が生体吸収性ポリマーであることが好ましい。
生体吸収性ポリマーとは、生分解され得るポリマーを意味する。具体的には、カチオン性ポリマーとして、キトサン、コラーゲン、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、アイオネン等が挙げられる。アニオン性ポリマーとして、アルギン酸、ヒアルロン酸、ポリグルタミン酸、コンドロイチン硫酸及びその誘導体等が挙げられる。
ナノ薄膜層6が、A層とB層とが交互に積層されるものである場合、各層の積層の数は特に限定されるものではない。ナノ薄膜層6の透明性を確保しやすい傾向にあることから、A層及びB層のそれぞれが1〜300層であることが好ましい。また、ナノ薄膜層6が、自己密着性を有する程度の膜厚となりやすい傾向にあることから、A層及びB層のそれぞれが10〜100層であることがより好ましく、20〜80層であることが更に好ましい。
本実施形態のナノ薄膜層6におけるA層とB層との積層構造は、例えば、ナノ薄膜層6をIR、NMR、TOF−SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析、Time−of−Flight SIMS)等で観察することにより、確認することができる。
本実施形態のナノ薄膜層6の厚みは特に制限されない。自己密着性、吸水性、乾燥状態での柔軟性等の特性がより優れたものとなることから、ナノ薄膜層の厚みは、1〜300nmの範囲内であることが好ましく、40〜300nmであることがより好ましく、40〜250nmの範囲内であることが更に好ましく、40〜200nmの範囲内であることが特に好ましい。
ナノ薄膜層6は、皮膚貼付用ナノ薄膜層、化粧用ナノ薄膜層、又は、化粧用皮膚貼付用ナノ薄膜層として好適に使用することができる。
[カバーフィルムの構成]
カバーフィルム8aとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PC)等のプラスチックフィルムが用いられる。
カバーフィルム8aの膜厚は、1〜500μmの範囲内であることが好ましく、3〜300μmの範囲内であることがより好ましく、5〜200μmの範囲内であることが更に好ましい。
図1に示すように、カバーフィルム8aは、ナノ薄膜層6の全面を覆っている。カバーフィルム8aの平面形状は、一辺の長さが例えば10〜60mmの正方形状である。カバーフィルム8aには、カバーフィルム8aの辺11aと辺11aに隣り合う辺12aとを結ぶように直線状の切込部9aが形成されている。切込部9と辺11aと辺12aとは、三角形状をなしている。辺11aと辺12aとに挟まれる角部13aから辺11aと切込部9aとの交点までの距離は、例えば3〜10mmであることが好ましい。また、角部13aから辺12aと切込部9aとの交点までの距離は、角部13aから辺11aと切込部9との交点までの距離と同様に、例えば3〜10mmであることが好ましい。また、切込部9aは、図2に示すように、カバーフィルム8aを貫通する深さで形成されている。また、切込部9aは、ナノ薄膜層6を貫通しない深さで形成されていてもよい。
[切込部の作用]
図3は、カバーフィルム8aを分割して剥離する様子を示す斜視図である。また、図4は、カバーフィルム8aを分割して剥離する際の、切込部9aの作用を示す模式断面図である。図3に示すように、カバーフィルム8aを剥離する際には、例えばカバーフィルム8aの切込部9aを挟んだ両側を手でつまみ、カバーフィルム8aの切込部9a付近が山となるようにナノ薄膜転写シート10aを湾曲させる。これにより、カバーフィルム8aは、図4(a)に示すように、切込部9を起点に分割される。そして、図4(b)に示すように、ナノ薄膜転写シート10aをさらに湾曲させることで、分割されたカバーフィルム8aはそれぞれナノ薄膜層6から剥離する。
このように、切込部9aが平面視においてカバーフィルム8aの異なる二辺を結ぶように、カバーフィルム8aを貫通する深さで形成されていることで、ナノ薄膜転写シート10aを湾曲させたときにカバーフィルム8aのみが切込部9aを起点に分割される。したがって、カバーフィルム8aにナノ薄膜層6が付着することなく、切込部9aを起点にカバーフィルム8aのみを剥離することができ、カバーフィルム8a全体をナノ薄膜層6から容易に剥離できる。
上述した実施形態では、カバーフィルム8aを剥離する際に切込部9a付近が山となるようにナノ薄膜転写シート10aを湾曲させたが、切込部9a付近が谷となるようにナノ薄膜転写シート10aを湾曲させた後に、切込部9a付近が山となるようにナノ薄膜転写シート10aを湾曲させてもよい。この場合でも、上述した実施形態と同様に、カバーフィルム8aをナノ薄膜層6から容易に剥離できる。
上述した実施形態では、切込部9aはカバーフィルム8aを貫通し、カバーフィルム8aとナノ薄膜層6との界面に到達する深さで形成されていたが、切込部9aはカバーフィルム8aを貫通し、ナノ薄膜層6の内部に到達する深さで形成されていてもよい。この場合でも、上述した実施形態と同様に、ナノ薄膜転写シート10aを湾曲させることでカバーフィルム8aのみを分割でき、カバーフィルム8aをナノ薄膜層6から容易に剥離できる。
上述した実施形態では、切込部9aはカバーフィルム8aの辺上の異なる二点を結ぶように形成されていたが、切込部は、カバーフィルムの辺上の異なる三点以上を結ぶように形成されていてもよい。この場合でも、上述した実施形態と同様に、カバーフィルムをナノ薄膜層から容易に剥離できる。
上述した実施形態では、切込部9aはカバーフィルム8aの辺11aと辺12aとを結ぶに直線状に形成されていたが、切込部9bは、平面視において、切込部9bとカバーフィルム8bの辺11bと辺12bと角部13bとを含む正方形状をなすように形成されていてもよい(図5(a))。また、切込部9cは、平面視において、カバーフィルム8cの辺11cと辺12cとを結び、角部13c側が凹となるような1/4円弧状に形成されていてもよい(図5(b))。また、切込部9dは、平面視において、カバーフィルム8dの対向する辺11d,14d上の中点同士を結ぶように直線状に形成されていてもよい(図5(c))。これらの場合でも、上述した実施形態と同様に、カバーフィルムをナノ薄膜層から容易に剥離できる。
また、切込部9eは、平面視において、カバーフィルム8eの同一の辺12e上の異なる二点を結び、切込部9eと辺12eとを含む正方形状をなすように形成されていてもよい(図6(a))。また、切込部9fは、平面視において、カバーフィルム8fの同一の辺12f上の異なる二点を結び、辺12f側が凹となるような半円弧状に形成されていてもよい(図6(b))。また、切込部9gは、平面視において、カバーフィルム8gの同一の辺12g上の異なる二点を結び、切込部9gと辺12gとを含む二等辺三角形状をなすように形成されていてもよい(図6(c))。これらの場合でも、上述した実施形態と同様に、カバーフィルムをナノ薄膜層から容易に剥離できる。
上述した実施形態では、カバーフィルム8aの平面形状は正方形状であったが、カバーフィルムの平面形状は、正方形状以外の四角形状でもあってもよく、四角形状以外の多角形状であってもよい。また、カバーフィルムの平面形状は、円形状又は楕円形状であってもよい。
カバーフィルムの平面形状が円形状である場合、切込部9hは、平面視において、カバーフィルム8hの円周15h上の異なる二点を結び、四角形状の一辺が円弧である形状をなすように形成されていてもよい(図7(a))。また、切込部9iは、平面視において、カバーフィルム8iの円周15i上の異なる二点を結ぶ円弧状に形成されていてもよい(図7(b))。また、切込部9jは、平面視において、カバーフィルム8jの円周15j上の異なる二点を結ぶ直線状に形成されていてもよい(図7(c))。これらの場合でも、上述した実施形態と同様に、カバーフィルムをナノ薄膜層から容易に剥離できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
カチオン性ポリマーとしてキトサン水溶液(株式会社キミカ社製:粘度平均分子量90,000、粘度12.5mPa・s、濃度:0.1質量%)、アニオン性ポリマーとしてアルギン酸ナトリウム水溶液(株式会社キミカ社製:粘度平均分子量100,000、粘度6.7mPa・s、濃度:0.1質量%)、酸成分としてリンゴ酸(和光純薬工業株式会社製)、酢酸(和光純薬工業株式会社製)、塩酸(和光純薬工業株式会社製)又は硝酸(和光純薬工業株式会社製)を用いた。
[実施例1]
キトサン水溶液としては、上記0.1質量%のキトサン水溶液をそのまま使用した。アルギン酸ナトリウム水溶液としては、0.1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液100質量部に対して、リンゴ酸(1質量%水溶液)1質量部をアルギン酸ナトリウム水溶液に滴下したものを使用した。
後にカバーフィルムとなるポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製、A4100、150mm×100mm×125μm厚)を基材とした。この基材を、
(i)キトサン水溶液に1分間浸漬した後、リンス用の超純水(比抵抗18MΩ・cm)に1分間浸漬し、
(ii)アルギン酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後、リンス用の超純水に1分間浸漬した。
上記(i)と(ii)とをこの順に行う手順を1サイクルとして、このサイクルを30回繰り返し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上にキトサンとアルギン酸ナトリウムのナノ薄膜層を得た。得られたナノ薄膜層の膜厚を、フィルメトリスク社製型番:F20によって測定した。その結果、膜厚は100nmであった。続いて、ポリビニルアルコール500(関東化学株式会社製、重合度=500)を超純水に溶解した10質量%水溶液を、乾燥後に10μmの溶解性支持層となるように、バーコータによってナノ薄膜層上に塗布した。その後、浸透性基材としてポリエチレンテレフタレートメッシュシート(PETメッシュ、株式会社セミテックス製、PES45)で溶解性支持層を被覆し、室温(25℃)にて水分を蒸発させた。このようにして、カバーフィルム(ポリエチレンテレフタレート基材)上に、ナノ薄膜層(キトサン、アルギン酸の交互積層膜)、溶解性支持層(ポリビニルアルコール)、浸透性基材(ポリエチレンテレフタレートメッシュシート)が順次積層されたナノ薄膜転写シートを得た。
その後、得られた薄膜転写シートを2×2cmの大きさにカットした後、カバーフィルムに図1に示すような切込部を形成した。このナノ薄膜転写シート10枚についてカバーフィルムをナノ薄膜層から剥離したところ、カバーフィルムにナノ薄膜層が付着してしまう凝集剥離が生じたナノ薄膜転写シートは0枚であった。
カバーフィルムの剥離によって露出したナノ薄膜層と皮膚表面とが接触するように、ナノ薄膜層、溶解性支持層及び浸透性基材からなる積層体を皮膚表面に貼付した。その後、積層体に水を垂らしかけながら、溶解性支持層であるポリビニルアルコールを溶解させた。3分後に浸透性基材を剥離すると、ナノ薄膜層のみが破損及び脱落なく皮膚表面に転写された。
[比較例1]
カバーフィルムに切込部を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られたナノ薄膜転写シート10枚についてカバーフィルムをナノ薄膜層から剥離したところ、凝集剥離が生じたナノ薄膜転写シートは3枚であった。
このように、カバーフィルムに切込部を形成した実施例1では、ナノ薄膜層面での凝縮剥離はなく、ナノ薄膜層を皮膚表面へ良好に転写できた。一方、カバーフィルムに切込部を形成していない比較例1では、凝縮剥離が生じ、ナノ薄膜層の転写ができない場合があった。
1…支持基材、2…浸透性基材、4…溶解性支持層、6…ナノ薄膜層、8a…カバーフィルム、9a…切込部、10a…ナノ薄膜転写シート。

Claims (16)

  1. 支持基材と、前記支持基材の一面側に設けられたナノ薄膜層と、前記ナノ薄膜層上に設けられたカバーフィルムと、を有するナノ薄膜転写シートであって、
    前記カバーフィルムには、該カバーフィルムを分割して前記ナノ薄膜層から剥離する際の分割の起点となる切込部が形成されていることを特徴とするナノ薄膜転写シート。
  2. 前記切込部は、平面視において前記カバーフィルムの外縁上の少なくとも異なる二点を結ぶように、前記カバーフィルムを貫通する深さで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のナノ薄膜転写シート。
  3. 前記カバーフィルムの平面形状は、多角形状であり、
    前記切込部は、平面視において、前記カバーフィルムの異なる二辺を結ぶように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のナノ薄膜転写シート。
  4. 前記カバーフィルムの平面形状は、多角形状であり、
    前記切込部は、平面視において、前記カバーフィルムの同一の辺上の異なる二点を結ぶように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のナノ薄膜転写シート。
  5. 前記カバーフィルムの平面形状は、円形状であり、
    前記切込部は、平面視において、前記カバーフィルムの円周上の異なる二点を結ぶように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のナノ薄膜転写シート。
  6. 前記支持基材は、溶解性支持層と浸透性基材とを、前記ナノ薄膜層側からこの順に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  7. 前記浸透性基材は、前記溶解性支持層を溶解する溶媒を浸透又は透過させる基材であることを特徴とする請求項6に記載のナノ薄膜転写シート。
  8. 前記浸透性基材は、メッシュ状又は多孔質構造のシートであることを特徴とする請求項6又は7に記載のナノ薄膜転写シート。
  9. 前記溶解性支持層は、水又はアルコールに可溶な高分子から形成された層であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  10. 前記ナノ薄膜層は、ポリカチオンを含む溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含む溶液を用いて形成されるB層と、を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  11. 前記ナノ薄膜層は、前記A層と、前記B層とが交互に積層された層であることを特徴とする請求項10に記載のナノ薄膜転写シート。
  12. 前記ポリカチオンは、1分子中に2個以上のアミノ基を有するカチオン性ポリマーであることを特徴とする請求項10又は11に記載のナノ薄膜転写シート。
  13. 前記ポリアニオンは、1分子中に2個以上のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有するアニオン性ポリマーであることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  14. 前記ナノ薄膜層の厚さは、1nm〜300nmであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  15. 前記ナノ薄膜層は、皮膚貼付用であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  16. 前記ナノ薄膜層は、化粧用であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の薄膜転写シート。
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