JP2014209889A - 収穫機 - Google Patents

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Abstract

【課題】収穫機におけるエンジンの出力箇所で、フライホイールと出力用プーリとの構造を工夫して、耐久性の良い伝動構造を得られるようにする。
【解決手段】走行装置と作業装置とにエンジン70の動力が伝達される収穫機で、エンジン70の出力軸71に設けられたフライホイール72と、エンジン70から動力を取り出す伝動ベルト74Bが卷回される出力用プーリ73とが備えられ、出力用プーリ73が、伝動ベルト74Bが卷回される外周面よりも半径方向での中心位置側寄りの箇所でフライホイール72に連結されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、走行車体の前部に位置して収穫物を収穫する収穫部と、左右一対の走行装置と、作業装置とが備えられ、その収穫部と走行装置と作業装置とにエンジンの動力が伝達される収穫機に関する。
本発明では収穫機の一例としてトウモロコシ収穫機を例として説明する。
トウモロコシは、植立する茎稈の穂部に、多数の種子(実)を内包する房状部が実る。この房状部は、包葉の内部に存在する棒状の穂軸周りに多数の種子が外面に整列する形態で形成されたものである。本発明では、この房状部を収穫対象のトウモロコシ作物と称し、本発明にかかる収穫機は、そのトウモロコシ作物を収穫物として収穫するものである。
従来のトウモロコシ収穫機では、特許文献1に示されているように、走行車体を走行させながら植立しているトウモロコシの茎稈部分を地面近くで切断し、切断後の茎稈を後方搬送しながら搬送途中で茎稈の穂部から収穫対象の作物部分をしごき落として収穫し、残りの茎稈部分はさらに車体後方に搬送して、車体の後端部に備えたチョッパに落とし込み、細断して圃場へ散布するように構成されている(特許文献1参照)。この特許文献1では明示されていないが、上記のトウモロコシ収穫機の走行車体上にはエンジンが搭載され、そのエンジン動力が収穫部や搬送部などに伝達されるように構成されているものと思われる。
特開2011−92135号公報(段落番号「0033」、図1、図3参照)
一般に収穫機においてエンジンから出力される動力は、図18の参考図に示されるような構造のものが知られている。この構造では、出力軸に設けたフライホイール072に出力用プーリ073を取り付け、この出力用プーリ073に卷回した伝動ベルトを介して所要箇所へ伝達されるように動力伝達系が構成されている。
この構造のような従来のフライホイール072と出力用プーリ073との連結は、図示のように出力用プーリ073の外周部に備えたベルト卷回箇所よりも外側に鍔状のフランジ部073Cが設けられていて、そのフランジ部073Cをフライホイール072に当てつけた状態で連結ボルト072bを締め付けることにより行われている。
上記のようにしてフライホイールに出力用プーリを取り付けた構造のものでは、必然的にフライホイールよりも出力用プーリの径が小さくなる。このため、出力用プーリから伝動ベルトに大きな動力を伝える必要がある場合には、伝動ベルトに対して強いテンションを与えるテンションプーリを設けて、出力用プーリと伝動ベルトとの摩擦力を高めるなどの手段が講じられていた。
しかしながら、このようにテンションプーリによる伝動ベルトへの圧接力を高めると、伝動ベルトの耐久性の低下や、出力軸に大きな曲げモーメントが作用する不具合を招く傾向がある。
本発明は、収穫機におけるエンジンの出力箇所で、フライホイールと出力用プーリとの構造を工夫して、耐久性の良い伝動構造を得られるようにしようとするものである。
本発明における収穫機の技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、走行車体の前部に位置して収穫物を収穫する収穫部と、左右一対の走行装置と、作業装置とが備えられ、前記収穫部と前記走行装置と前記作業装置とにエンジンの動力が伝達される収穫機であって、
エンジンの出力軸に設けられたフライホイールと、前記エンジンから前記動力を取り出す伝動ベルトが卷回される出力用プーリとが備えられ、前記出力用プーリが、前記伝動ベルトが卷回される外周面よりも半径方向での中心位置側寄りの箇所で前記フライホイールに連結されていることである。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる発明によると、伝動ベルトが卷回される出力用プーリの外周面よりも半径方向での内側で、出力用プーリをフライホイールに連結することができる。そのため、出力用プーリの外周面の外径は、フライホイールに対する出力用プーリの連結箇所の位置による制限を受けなくて済み、伝動ベルトが卷回される外周面の位置を任意の大きさに設定することができる。
その結果、出力用プーリの外周面で伝動ベルトが卷回される箇所の外径を十分に大きな径に設定することができる。ここで、回転に伴う出力用プーリと伝動ベルトとの摩擦を考えると、次のような相関関係がみられる。
つまり、第1に、出力用プーリの大径化によって伝動ベルトとの接触面積が大きくなり、この点での摩擦力の増加が図れる。
第2に、回転中の出力用プーリと伝動ベルトとの摩擦力は、接触面での摩擦係数と、伝動ベルトに作用する遠心力の反作用で生じる向心力との積であると考えられる。向心力は、ベルトの材質や断面積が一定である場合に、回転半径と角速度との積によって大きさが変動するものであり、したがって摩擦力も出力用プーリの回転半径もしくは角速度の変化によって変動する。このように、回転半径、もしくは角速度を大きくすれば摩擦力も増大することなり、角速度が変わらなければ回転半径の大径化によって摩擦力も大きくなる。
上記の第1及び第2の理由によって、出力用プーリの大径化にともなって回転中の出力用プーリと伝動ベルトとの摩擦力が増大されることになる。したがって、テンションプーリによるベルトテンションの大きさを増大せずに伝達可能な動力の大きさを増大することができる。その結果、伝動ベルトの耐久性低下や出力軸に対して大きな曲げモーメントが作用することによる悪影響を回避し得る利点がある。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記フライホイールと前記出力用プーリとはほぼ同径に形成されていることである。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明によると、出力用プーリをフライホイールと同程度に大きくしてベルト伝動を行い易くし得る。また、メンテナンス作業時には、出力用プーリの横外側の方からベルトの着脱作業等を行うものであるが、この場合に、外し難い最奥側の伝動ベルトをフライホイールの外周に一時的に卷回させた仮置き状態とするなど、メンテナンス作業を行いやすくできる利点がある。
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記フライホイールと前記出力用プーリとは、それぞれの対向面に、半径方向での相対移動を制限するインロー構造による嵌合部が備えられていることである。
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明によると、インロー構造を利用して、フライホイールに出力用プーリを仮止め状態に嵌合させてからボルトの着脱操作を行うことができるので、着脱操作を簡便に行い易い。また、出力用プーリがフライホイールに嵌合することで、出力用プーリをできるだけエンジン本体側に近づけて位置させることでき、出力軸に対する曲げモーメントを軽減し易い点でも有利である。
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記出力用プーリには、走行系に駆動力を伝達する伝動ベルトが卷回されていることである。
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明によると、大きな出力が必要な走行系への伝動を良好に行い易いという利点がある。
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記出力用プーリには、作業装置駆動系に駆動力を伝達する伝動ベルトが卷回されていることである。
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5にかかる発明によると、大きな出力が必要な作業装置駆動系への伝動を良好に行い易いという利点がある。
〔解決手段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記出力用プーリは、前記外周面に複数のベルト卷回箇所を備えた多連プーリによって構成されていることである。
〔解決手段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段6にかかる発明によると、出力用プーリの大径化にともなって、一本の伝動ベルト当たりの伝達動力の大きさを増大することができるので、同じ伝動対象のプーリに複数本の伝動ベルトを用いて動力伝達を行うような構造である場合に、伝動ベルトの使用本数を減らしてコスト低減を図ったり、メンテナンスを行い易くし得る点で有利である。
〔解決手段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記出力用プーリには、走行系に駆動力を伝達する伝動ベルトと、作業装置駆動系に駆動力を伝達する伝動ベルトとが卷回されていることである。
〔解決手段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段7にかかる発明によると、大きな出力が必要な作業装置駆動系や走行系への伝動を良好に行い易いという利点がある。
〔解決手段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記出力用プーリには、前記走行系の伝動ベルトが前記エンジンに近い側のベルト卷回箇所に卷回され、前記作業装置駆動系の伝動ベルトが前記エンジンから遠い側のベルト卷回箇所で卷回されていることである。
〔解決手段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段8にかかる発明によると、大きな出力を要する作業装置駆動系の伝動ベルトをエンジンから遠い側で卷回させても、大きな径の出力用プーリを用いて出力軸に対する曲げモーメントを軽減させて支障なく支持することができ、伝動ベルトの配置構成の自由度を増すことができる利点がある。
〔解決手段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記伝動ベルトに対して張り方向への付勢力を与えるテンションプーリと、このテンションプーリの支軸を両持ち状態で支持するテンションプーリ支持装置とが備えられたことである。
〔解決手段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段7にかかる発明によると、テンションプーリを両持ち状態で安定良く支持でき、伝動ベルトに無用なねじれや振動を与える虞少なく安定した動力伝達を行い易いという利点がある。
〔解決手段10〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記テンションプーリ支持装置は、前記支軸の一端側を支持する揺動アームと、前記支軸の他端側を支持して前記揺動アームをベルト張り方向へ揺動付勢する付勢機構とによって構成されていることである。
〔解決手段10にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段10にかかる発明によると、揺動アームをベルト張り方向へ揺動付勢する付勢機構を、テンションプーリ支持装置の一部として有効利用し、構造の簡素化を図り得る利点がある。
〔解決手段11〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記揺動アームもしくは前記付勢機構のうちの何れか一方の、前記支軸に連結された側とは反対側の端部が走行系のトランスミッションケースに連結されていることである。
〔解決手段11にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段11にかかる発明によると、トランスミッションケースを前記テンションプーリ支持装置の一部を支持する手段として利用し、構造の簡素化を図り得る利点がある。
〔解決手段12〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記揺動アームもしくは前記付勢機構のうちの何れか一方の、前記支軸に連結された側とは反対側の端部が走行車体の主フレームに連結されていることである。
〔解決手段12にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段12にかかる発明によると、走行車体の主フレームをテンションプーリ支持装置の一部を支持する手段として利用し、構造の簡素化を図り得る利点がある。
〔解決手段13〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記出力軸は水平方向に突出され、前記伝動ベルトが前記出力用プーリとエンジンの下方に位置する入力用プーリとに卷回され、前記エンジンの下部を支持する防振支持具が備えられ、この防振支持具は、前記エンジンの前記出力軸が突出する側の一端部と、その一端部とは反対側の端部とに設けられているとともに、前記出力軸が突出する側の一端部に圧縮力に対して緩衝作用を有した防振材を備え、反対側の端部に圧縮及び引っ張りの両方向に緩衝作用を有した防振材が備えられていることである。
〔解決手段13にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段13にかかる発明によると、ほとんど圧縮方向での負荷による振動が作用するところの出力軸が突出する側の端部は、圧縮力に対して緩衝作用を有した防振材によって良好な防振作用を行える。そして、出力軸が突出する側の端部が圧縮側へ傾いたときに、反作用で引っ張り力が作用するところの前記反対側の端部は、圧縮及び引っ張りの両方向に緩衝作用を有した防振材によって良好に緩衝されるので、エンジンの防振支持を良好に行い易いという利点がある。
〔解決手段14〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記防振支持具は、前記出力軸の軸心に沿う方向視で、前記軸心の一方側と他方側とで、互いに同じ緩衝作用を有した一対の防振材が存在するように振り分けて配設されていることである。
〔解決手段14にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段13にかかる発明によると、出力軸が突出する側の端部と、その端部とは反対側の端部との間でのエンジンの傾きに対する防振支持具の作用が安定良く行われることに加えて、出力軸の軸心の一方側と他方側との間でも、振り分けられた防振材が有効に作用して、安定良く防振支持を行える利点がある。
トウモロコシ収穫機の左側面図である。 トウモロコシ収穫機の平面図である。 トウモロコシ収穫機の右側面図である。 伝動系を示す模式図である。 車体フレームに対するエンジン等の取付状態を示す平面図 エンジン搭載台周辺を示す分解斜視図である。 第2防振支持具を用いたエンジン取付箇所を示す断面図である。 第1防振支持具を用いたエンジン取付箇所を示す断面図である。 出力用プーリからカウンタ軸への伝動構造を示す部分断面図である。 出力用プーリの取付構造を示す分解斜視図である。 エンジンからラジエータへの伝動構造を示す右側面図である。 エンジンから残稈処理装置及びトランスミッションへの伝動構造を示す右側面図である。 出力用プーリからカウンタ軸及びトランスミッションへの伝動構造を示す右側面図である。 テンションプーリ支持装置を示す部分断面図である。 回転検出器の取付部材を示す正面図である。 図15におけるXVI-XVI線断面図である。 別実施形態におけるエンジンマウントを示す平面図である。 従来の出力用プーリの取付構造の断面を示す参考図である。
以下、本発明に係る収穫機の一例として、トウモロコシ収穫機の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1乃至図3に示すように、本発明に係るトウモロコシ収穫機は、車体フレーム10を左右一対の走行装置11で支持して自走式に構成された走行車体1を備えている。左右一対の走行装置11は、車体フレーム10の前部を支持する左右一対の前輪11F(前走行装置に相当する)と、車体フレーム10の後部を支持する左右一対の後輪11R(後走行装置に相当する)とによって構成されている。
車体フレーム10の前端部には、キャビン支持台12を介して運転キャビン20を備えた運転部2が設けられ、その運転部2の後方の車体フレーム10上に原動部7が設けられている。そして、走行車体1は、非操向輪である左右一対の前輪11Fが、原動部7に設けたエンジン70によって駆動されて自走する。また、後輪11Rは油圧操作式の操向シリンダ(図示せず)によって操向操作自在に設けられている。
走行車体1には、前部に位置する収穫部としての収穫処理装置3と、収穫処理装置3の後部から走行車体1の上方にわたって後方上がりの状態で前後方向に延びる搬送装置としてのフィーダ4と、車体フレーム10の後部に位置する回収部としての貯留回収装置6と、車体フレーム10の下部であって前輪11Fと後輪11Rとの間の前後中間部に位置する残稈処理装置5とが備えられている。
このトウモロコシ収穫機では、収穫作業時には、前輪11Fの駆動により走行車体1を走行させ、収穫処理装置3で収穫した収穫物がフィーダ4によって貯留回収装置6に向けて搬送されて、貯留回収装置6に貯留される。そして、収穫時に圃場に残された茎稈は残稈処理装置5により細断処理される。残稈処理装置5は、走行車体1の左右方向に沿う横軸芯周りで駆動回転される周知のハンマーナイフ式の細断装置であり、収穫時に圃場に残された茎稈を細かく細断する。
図1及び図2に示すように、運転キャビン20の左側出入り口に開閉ドア21を設けてあり、この開閉ドア21の横外側に、運転部ステップ22及び乗降用ステップ13が設けられている。乗降用ステップ13は、上下方向に沿う揺動軸芯まわりで揺動可能に装着されていて、図2で二点鎖線で示すように前輪11Fの横外側に位置した使用位置と、図2で破線で示すように前輪11Fの後側に位置した格納位置とに切り換えできるように構成されている。
この乗降用ステップ13及び運転部ステップ22が設けられた走行車体1の左側が、既にトウモロコシの収穫作業を終えた既処理地側であり、走行車体1の右側が、未だトウモロコシの収穫作業が行われていない未処理地側である。したがって、トウモロコシ収穫機に対して操縦者や補助作業者が乗降するときには、乗降用ステップ13を前輪11Fの横外側に張り出させた使用位置にして、既処理地側から機体に乗降することができる。
走行車体1のうち、車体横幅方向での中央部で前後方向に沿って長く配設されたフィーダ4の左横側部に相当する箇所に作業用デッキ14が備えられている。この作業用デッキは、車体操縦を行う操縦者とは別の作業者(補助作業者)が搭乗して、フィーダ4の搬出状況を監視するなどの補助作業を行ったり、機体停止時に運転キャビン20から出てきた操縦者がフィーダ4や貯留回収装置6の状況を確認するため等に搭乗することができるように構成されている。
つまり、乗降用ステップ13と運転部ステップ22と作業用デッキ14とのそれぞれが、走行車体1の同じ左横側部(既処理地側)に設けられていて、かつ作業用デッキ14は、前端が運転部ステップ22の後端の近くに位置するよう配備されている。そして、乗降用ステップ13の上端部に位置する運転部ステップ22と作業用デッキ14とは、多少の高さの差はあるが、互いに乗り移りに支障のない程度の高さ位置に設けられている。
乗降用ステップ13及び作業用デッキ14には、作業者が身体を支えるための保護部材13A,14Aが設けられている。作業用デッキ14は、エンジン70に供給される燃料を貯留するための燃料タンク(図示せず)の上方に位置しており、燃料タンクの上方を覆うカバー機能を備えている。
原動部7には、エンジン70、エンジン冷却用のラジエータ26、燃焼用空気を吸気するエアクリーナ27及びプレクリーナ28等が備えられている。図3に示すように、ラジエータ26及びエアクリーナ27は、エンジン70の上方に位置する状態で配備されている。
エンジン70は、フィーダ4に対して車体横幅方向での右側に備えられている。これによって、図2に示すように、作業用デッキ14とエンジン70とがフィーダ4を挟んで機体横幅方向の両側に振り分けられた状態で、平面視で互いに相対向する位置に配備されている。
〔収穫処理装置〕
収穫部を構成する収穫処理装置3は、車体フレーム10におけるキャビン支持台12の上部近くに、走行車体1の左右方向に沿う横軸心x1(図3参照)周りで揺動自在に支持されている。そして、車体フレーム10の下部に支持された左右一対の油圧操作式の昇降用の油圧シリンダ15により駆動昇降自在に設けられている。
図1及び図2に示すように、収穫処理装置3は、横方向に並列する3列の導入経路r1が形成され、各々の導入経路r1を挟む位置に左右一対の収穫ロール30、その上部の位置する左右一対の無端搬送チェーン31等を備えている。詳述はしないが、収穫ロール30は、導入経路r1と平行する姿勢の回転軸芯を中心に回転自在に支持され、導入されるトウモロコシの収穫対称であるところのトウモロコシ作物(房状部)を植立茎稈から引き千切って分離させ、これを収穫物とするものである。
又、複数の収穫ロール30と複数の無端搬送チェーン31との後方位置には収穫物を横方向の中央位置に移送するオーガ32が備えられている。このオーガ32が、3列の導入経路にて夫々、植立茎稈から分離された収穫物を横方向の中央位置に移送させる。そして、このオーガ32は、収穫物をその送出口からフィーダ4の搬送始端部に設けられた投入口(図示せず)に供給する。
収穫処理装置3の前端部には植立する茎稈部分同士の左右の絡みをほぐして導入経路r1に導くように分草体33が設けられている。また、収穫処理装置3の下部には、収穫処理装置3での収穫作業によってトウモロコシ作物を取り除かれた後の残稈である植立茎稈に作用して、収穫対象範囲に植立する残稈を、その収穫対象範囲よりも幅狭の左右の前輪1の間隔幅内に向けて導入するように残稈ガイド34が備えられている。
〔フィーダ〕
フィーダ4は、図1及び図4に示すように、後方側ほど上方に向かう斜め姿勢のフィーダケース40内に、左右一対の無端回動チェーン41に亘って設定間隔をあけて複数の搬送プレート41aが架設支持される状態で備えられている。
このフィーダ4は、搬送コンベアとして機能するものであり、投入口から供給された収穫物をフィーダ駆動軸42の駆動に伴って搬送プレート(図示せず)で押し移動しながら搬送する。フィーダケース40の後端部(搬送終端部)には機体後方向きに開口する収穫物排出口43が形成され、搬送してきた収穫物を収穫物排出口43から貯留回収装置6の上方に機体後方向きに排出する。
図4に示すように、フィーダ4の後部に、フィーダ4により収穫物と共に排出される非収穫物、例えば葉屑や茎稈屑等を収穫物の排出方向と異なる方向に掻き出す掻き出し装置44と、掻き出し装置44により掻き出された非収穫物を細断処理する細断装置45とが、フィーダケース40の後端側の内部に備えられている。
従って、この構成によれば、フィーダ4によって搬送された収穫物(房状部)は、収穫物排出口43から放出されるのに対し、収穫処理装置3の収穫の際の稈切れなどによって収穫物に混入して搬送された非収穫物は、搬送プレートによる押し出しを受けて収穫物排出口43の後方に送り出される。収穫物排出口43の後方に送り出された非収穫物は、掻き出し装置44に受け取られて後方に掻き出される。掻き出し装置44で掻き出された非収穫物は細断装置45に供給される。供給された非収穫物は細断装置45によって細断され、回転刃(図示せず)の回転による放出作用により後方上方向きに放出される。
図4に示すように、フィーダ4における収穫物排出口43の下方側箇所には風力選別用の風を供給する送風機としての送塵ファン46が設けてある。
この送塵ファン46は、収穫物排出口43から貯留回収装置6の収穫物受入口6Aへ落下供給される途中の収穫物に風を送って、収穫物中に混在する葉屑や茎稈屑等を吹き飛ばすことができるようにするためのものである。
〔貯留回収装置〕
貯留回収装置6は、トウモロコシ作物を貯留するための貯留タンク60と、その貯留タンク60を支持するタンク支持台61とを備えて構成されている。
図1乃至図3に示されているように、貯留タンク60は、フィーダ4の後端よりも後方側の位置で車体フレーム10に固定されたタンク支持台61に対して、走行車体1の前後方向に沿う揺動軸心p1回りで揺動可能に枢支されている。
このように支持された貯留タンク60は、タンク支持台61との間に設けられた伸縮シリンダ62によって作動され、前記揺動軸心p1回りでの起伏揺動により起立姿勢と倒伏姿勢とに姿勢変更可能に構成されている。底面が車体フレーム10上に位置する起立姿勢で収穫物を貯留可能であり、底面が車体フレーム10から離れてほぼ起立した倒伏姿勢で、貯留された収穫物が走行車体1の横側方へ排出可能であるように構成されている。
貯留タンク60は、車体フレーム10の上面から離れた貯留タンク60の上部側で、車体フレーム10の左横端部よりも横外側に離れた位置の揺動軸心p1の周りで起伏揺動して、前記起立姿勢と倒伏姿勢とに姿勢変更可能に構成されている。
この貯留タンク60の倒伏姿勢での収穫物排出方向は、走行車体1の左右方向で、後述する残稈処理装置5への駆動力伝達部52が配設された一端側である右側端部とは反対側の端部である左側端部の横外側に設定されている。
〔残稈処理装置〕
図2、及び図3に示すように、車体フレーム10の下部で、前輪11Fと後輪11Rとの間の前後中間部に設けられた残稈処理装置5は、収穫処理装置3での左右横幅方向での収穫対象範囲の横幅と同程度の左右方向幅、すなわち走行車体1の左右方向幅と同程度の左右方向幅を有している。
これは、走行車体1の前部に位置して走行車体1の左右方向幅と同程度の収穫対象範囲を有した収穫処理装置3での収穫跡を走行移動する際に、収穫処理装置3による収穫対象範囲の全体にわたり、圃場に残されている茎稈を細かく細断するためである。
この残稈処理装置5は、その左右方向でのほぼ中央位置が車体フレーム10上に設置された昇降シリンダ(図示せず)に吊り下げチェーン51を介して連結されていて、昇降シリンダの昇降作動に伴って高さ調節可能に吊り持ち支持されている。
また、残稈処理装置5には、車体フレーム10の上部に設置されたエンジン70から駆動力が伝達されるように、走行車体1の左右方向での一端側である右側端部(第1横端部に相当する)に駆動力伝達部52が設けられている。
残稈処理装置5への駆動力伝達部52は、図3に示されているように構成されている。
つまり、残稈処理装置5の切断刃53aを備えた駆動回転軸53が昇降シリンダの伸縮作動に伴って上下移動に吊り持ち支持されている。この駆動回転軸53に動力伝達部材としての伝動ベルト54を介して駆動力を伝える中継入力軸55が、車体フレーム10の下側の固定位置に枢支され、前記駆動回転軸53と中継入力軸55とを横外側から覆うカバー体56を備えて駆動力伝達部52が構成されている。中継入力軸55に対しては、車体フレーム10の上部に設置されたエンジン70から、カウンタ軸75を介して動力が伝達されるように構成してある。
〔動力伝達構造〕
図4に基づいて、上記の各装置に対する動力伝達系の構造について説明する。
エンジン70は、出力軸71の軸線方向が走行車体1の左右方向に沿う状態で設けてあり、車体フレーム10上で、後述するエンジン搭載台80の上側に設置されている。
出力軸71が延出されたエンジン70の一端側(走行車体1の内方側)には、フライホイール72とともに出力用プーリ73が取り付けられている。
出力用プーリ73は、その外周部に、走行系に対する伝動ベルト74Aを卷回するための複数のベルト溝からなる第1卷回箇所73aと、作業装置駆動系に対する伝動ベルト74Bを卷回するための複数のベルト溝からなる第2卷回箇所73bとが備えられた多連プーリによって構成されている。
出力用プーリ73の第1卷回箇所73aに卷回された複数本の伝動ベルト74Aは、車体フレーム10の下方側でエンジン70よりも前方側の下方に配設されているトランスミッション25の入力用プーリ25aと、前記出力用プーリ73の第1卷回箇所73aとにわたって掛張されている。
入力用プーリ25aから入力されたエンジン動力は、トランスミッション25のトランスミッションケース25bの内部で適宜に変速され、左右の前輪11F,11Fに対して駆動力を出力するように構成されている。ここでいうトランスミッション25とは、トランスミッションケース25b及びその内部の変速機構(図示せず)を含む総称である。
出力用プーリ73の第2卷回箇所73bに卷回された複数本の伝動ベルト74Bは、車体フレーム10の下方側でエンジン70の下方に配設されたカウンタ軸75に設けられた入力用プーリ75aと、前記出力用プーリ73の第2卷回箇所73bとにわたって掛張されている。
前記出力軸71のうち、エンジン70の一端側である走行車体1の内方側に向けて延出された軸部分71aとは反対側(走行車体1の外方側)に延出された軸部分71bには、ラジエータ26に対して、ラジエータファン26aを駆動するための動力を取り出すことができるように、冷却入力用プーリ78を設けてある。この冷却入力用プーリ78とラジエータファン26aの入力プーリ26bとにわたって動力伝達部材としての伝動ベルト79を卷回してあり、エンジン動力がラジエータファン26aの駆動力として伝達されるように構成されている。
走行車体1の左右方向に沿って延設されたカウンタ軸75は、前記入力用プーリ75aが軸線方向での中間位置に設けてあり、その左右方向での各端部から、エンジン動力を伝動下手側へ伝達できるように構成されている。
カウンタ軸75の各端部のうち、走行車体1の右端部に相当する箇所では、出力ギヤ75bが設けられていて、この出力ギヤ75bから残稈処理装置5に対する駆動力を出力するように構成してある。つまり、出力ギヤ75bに噛合する入力ギヤ55aを残稈処理装置5の駆動伝達部52に備えた中継入力軸55に設けてあり、その中継入力軸55の出力プーリ55bから伝動ベルト54を経て駆動回転軸53の入力プーリ53bにエンジン動力が伝達される。
カウンタ軸75の各端部のうち、走行車体1の左端部に相当する箇所では、収穫部である収穫処理装置3に対して駆動力を伝達するための出力部としての出力プーリ75cと、フィーダ4に対して駆動力を伝達するための出力部としての出力プーリ75dとを設けてある。
収穫処理装置3に対して駆動力を入力させるための出力プーリ75cには、その収穫用の出力プーリ75cと、収穫処理装置3の入力軸35の一端部に備えた入力部である入力用スプロケット35aとの間にわたって収穫用伝動部材76を設けてある。
この収穫用伝動部材76は、前記出力プーリ75cに卷回された伝動ベルト76aと、前記入力用スプロケット35aに卷回された伝動チェーン76bとを備えて、中間位置のアイドラ軸76cに備えた中継プーリ76d及び中継スプロケット76eとの間に掛張されている。
収穫処理装置3の入力軸35に伝達された動力は、入力用スプロケット35aとは反対側の伝動スプロケット35bから伝動チェーン36を介してオーガ32の駆動軸32a、及び収穫ロール30や無端搬送チェーン31の駆動軸37に伝えられるように構成してある。
フィーダ4に対して駆動力を伝達するための出力部としての出力プーリ75dには、そのフィーダ4への出力プーリ75dから、送風ファン46の入力部であるファン駆動軸47、及びフィーダ4の入力部であるフィーダ駆動軸42にわたって、フィーダ用伝動部材77が設けられている。
フィーダ用伝動部材77は、前記出力プーリ75dに卷回された伝動ベルト77aと、フィーダ4の入力部であるフィーダ駆動軸42の入力用スプロケット42aに卷回された伝動チェーン77bとを備えている。
伝動ベルト77aは前記出力プーリ75dとファン駆動軸47の入力プーリ47aとの間にわたって掛張され、伝動チェーン77bはファン駆動軸47の出力用スプロケット47bとフィーダ駆動軸42の入力用スプロケット42a、及び掻き出し装置44の入力用スプロケット44aにわたって掛張されている。フィーダ4の掻き出し装置44と細断装置45も伝動チェーン77cで連係されている。
〔エンジン搭載構造〕
図5及び図6に示すように、車体フレーム10は、前後方向に長い左右一対の主フレーム10A,10A、それらの主フレーム10A,10A同士の間を左右方向掛け渡された複数の横フレーム10Bを備えて構成されている。この車体フレーム10の上側で、前輪11Fと後輪11Rとの間に相当する前後方向位置で、かつ、車体フレーム10の左右一対の主フレーム10A,10Aのうち、走行車体1の右側位置の主フレーム10Aから右横側方へ向けて突出させてエンジン搭載台80を設けてある。
エンジン70は、このエンジン搭載台80の上側で出力軸71が走行車体1の左右方向に向く状態で設置されている。
エンジン搭載台80は、主フレーム10Aから右横側方へ向けて突出する前後一対のエンジン支持フレーム80A,80Bと、その前後一対のエンジン支持フレーム80A,80Bの突出端同士を連結する端部支持フレーム80Cとを備えている。これらの各支持フレーム80A,80B,80C同士が互いに溶接固定されるとともに、主フレーム10Aに対しても溶接固定されている。
エンジン搭載台80を構成する前後一対のエンジン支持フレーム80A,80Bの後方側位置にも、主フレーム10Aから右横側方へ向けて突出する後部側のラジエータ支持フレーム81Bが設けられている。このラジエータ支持フレーム81Bの突出端が前記端部支持フレーム80Cに対して溶接固定され、ラジエータ支持フレーム81Bの基部側は主フレーム10Aに溶接固定されている。また、エンジン支持フレーム80A,80Bのうちの前部側のエンジン支持フレーム80Aの前方側箇所に、前方側へ向けて前部側のラジエータ支持フレーム81Aが溶接固定されて一体的に突出形成されている。
この前部側のラジエータ支持フレーム81Aの上面側に一箇所の取り付座81aが設けられ、前記後部側のラジエータ支持フレーム81Bの左右二箇所の上面にも取り付け座81b,81bが設けられている。前後のラジエータ支持フレーム81A,81Bによってラジエータ搭載台82を支持するラジエータ支持台81が構成されている。
ラジエータ搭載台82は、その各支柱82a,82b,82bの下端が、ラジエータ支持台81の各取り付け座81a,81b,81bにそれぞれ搭載された状態でボルト連結されている。
エンジン搭載台80を構成する前後一対のエンジン支持フレーム80A,80Bのそれぞれの上部には、走行車体1の左右方向での二箇所にエンジンマウント83を走行車体上方向きに突設してある。各エンジンマウント83は、図6乃至図8に示すように、エンジン70の下部に防振材としてのクッションゴム84を介して連結され、エンジン70に対する防振支持具85を構成している。
各エンジン支持フレーム80A,80Bに設けられる防振支持具85は、主フレーム10Aから右横側方へ向けての突出方向(走行車体1の左右方向)で、主フレーム10Aに近い内側に位置する第1防振支持具85Aと、主フレーム10Aから遠い外側に位置する第2防振支持具85Bとで、それぞれ仕様の異なる構造に構成されている。
各エンジン支持フレーム80A,80Bに設けられる防振支持具85で、主フレーム10Aに近い側に位置する前後の第1防振支持具85A,85A同士、及び主フレーム10Aから遠い側に位置する前後の第2防振支持具85B,85B同士は、互いに同じ仕様で構成されている。つまり、各防振支持具85は、左右方向では仕様が異なり、前後方向では仕様の同じものが用いられている。
上記防振支持具85のうち、主フレーム10Aに近い側に位置する第1防振支持具85Aは、図8に示されているように構成されている。
つまり、各エンジン支持フレーム80A,80Bに設けられているエンジンマウント83,83の上面83aとエンジン70との間に所定厚さの第1クッションゴム84Aを挟み込んである。そして、エンジンマウント83,83の上面83aとエンジン70側の固定ブラケット70aとのそれぞれに形成されているボルト孔に連結ボルト86aを挿通してナット86bで連結固定してある。
このように構成された第1防振支持具85Aは、エンジン70側の固定ブラケット70aとエンジンマウント83の上面83aとの間で、上下方向での圧縮力に対して有効な緩衝作用を有する。
上記防振支持具85のうち、主フレーム10Aから遠い側に位置する第2防振支持具85Bは、図7に示されているように構成されている。
各エンジン支持フレーム80A,80Bに設けられているエンジンマウント83,83の上面83aに、所定厚さL1の金属製のスペーサ87を溶接固定してある。そして、そのスペーサ87の上面87aとエンジン70側の固定ブラケット70aとの間に、上部側の第2クッションゴム84Bを挟み込んである。つまり、第2クッションゴム84Bは、図6の分解図及び図7に示されるように、大径部分84Baと、小径部分84Bbとを備えた段付きの円盤状部材によって構成された上側の第2クッションゴム84Bと、扁平な円盤状部材によって構成された下側の第2クッションゴム84Bとに二分割された構造となっている。
金属製のスペーサ87の所定厚さL1は、この金属製のスペーサ87の所定厚さL1と第2クッションゴム84Bの大径部分84Baの同方向厚さとの和が、第1クッションゴム84Aの同方向厚さと等しくなる程度の寸法に設定してある。これにより、第1防振支持具85Aと第2防振支持具85Bとが存在する箇所で、それぞれのエンジンマウント83,83の上面83a,83aの高さ位置と、エンジン70側の固定ブラケット70a,70aの位置との間隔が、互いに同一であるように寸法設定されている。
下側の第2クッションゴム84Bは、エンジンマウント83,83の下面83bと下側に設けた当て板88との間に挟み込まれている。スペーサ87及びエンジンマウント83の上面には、上側の第2クッションゴム84Bの小径部分84Bbが挿通されることを許容する貫通孔87b,83cが形成されている。
したがって、上側の第2クッションゴム84Bの大径部分84Baの下向きの段部をスペーサ87の上面87aに当てつけた状態で、小径部分84Bbは、スペーサ87の貫通孔87b、及びエンジンマウント83の貫通孔83cに挿通されている。そして、小径部分84Bbの下面が下側の第2クッションゴム84Bの上面に接した状態で、下側の当て板88とエンジン70側の固定ブラケット70aとにわたって挿通された連結ボルト86c、及びナット86dを用いて連結固定してある。
また、上側の第2クッションゴム84Bと下側の第2クッションゴム84Bとにわたって、連結ボルト86cの挿通を案内するとともに、第2クッションゴム84Bの径方向での変形を抑制するカラー89が嵌挿されている。
上側の第2クッションゴム84Bのうち、その外周面と、エンジン70側の固定ブラケット70aに対向する面と交差する角部は、図7に示すように半径方向外方側ほど固定ブラケット70aから離れるように傾斜する傾斜面で面取りされている。
同様に、下側の第2クッションゴム84Bのうち、その外周面と、当て板88に対向する面と交差する角部は、図7に示すように半径方向外方側ほど当て板88から離れるように傾斜する傾斜面で面取りされている。
このように構成された第2防振支持具85Bは、エンジン70側の固定ブラケット70aとスペーサ87の上面87aとの間、及びエンジンマウント83の下面83bと当て板88との間に、それぞれ第2クッションゴム84Bが存在しているので、上下方向での圧縮及び引っ張りの両方向に対して有効な緩衝作用を有する。
〔出力用プーリ取付構造〕
エンジン70の出力軸71のうち、エンジン70の一端側である走行車体1の内方側に向けて延出された軸部分71aに設けられる出力用プーリ73の取付構造について説明する。
図9及び図10に示すように、出力軸71の一端側である走行車体1の内方側に向けて延出された軸部分71aに、フライホイール72が一体回転するように装着されている。
このフライホイール72には、エンジン70が存在する側とは反対側の面に、出力用プーリ73の外周縁が嵌り込むように凹入した嵌合凹部72aを形成してあるとともに、出力用プーリ73の対向取付面73cとの間で取り付けられる連結用ボルト72bの取付用ネジ孔72cが、周方向の複数箇所に形成されている。
出力用プーリ73は、円筒状の外周部のフライホイール72との対向面側に、外周部よりも半径方向での内側に延出された内向きフランジ状の対向取付面73cを一体に形成してある。この対向取付面73cに、前記フライホイール72に形成されている連結用ボルト72bの取付用ネジ孔72cに対向する取付孔73dを形成してある。
この出力用プーリ73の対向取付面73cに形成された取付孔73dを、フライホイール72に形成されている取付用ネジ孔72cに対向させて、連結用ボルト72cにより締め付け連結することにより、出力用プーリ73を、フライホイール72を介して出力軸71に連結固定することができる。
この取付状態では、出力用プーリ73の外周端縁がフライホイール72に形成された嵌合凹部72aの内周面に嵌合した状態となり、この嵌合凹部72aと出力用プーリ73の外周端縁とでインロー構造による嵌合部が構成されている。この嵌合状態では、フライホイール72の嵌合凹部72aにおける嵌合代に相当する量だけ、出力用プーリ73の全体をエンジン70に近づけた状態で装着できる。したがって、この出力用プーリ73に作用するベルト張力による出力軸71への曲げモーメントをある程度軽減することになる。
出力用プーリ73の外周部に形成される複数のベルト溝のうち、走行系に対する伝動ベルト74Aを卷回する第1卷回箇所73aがフライホイール72に近い側に形成され、作業装置駆動系に対する伝動ベルト74Bを卷回する第2卷回箇所73bがフライホイール72から離れた側に形成されている。
〔回転検出器の取付構造〕
エンジン70の前記フライホイール72が設けられた側の端部では、図8及び図10に示すように、フライホイール72の周面に形成されているギヤ部を検知して回転数を検出するための回転検出器110が設けられている。
この回転検出器110をエンジン70に対して取り付けるための取付金具111は、図15及び図16に示すように、側面視でL字形に形成された鋳造品で構成されている。
図中、符号112が回転検出器110を装着するための装着用孔、符号113が回転検出器110を固定するためのボルト孔、符号114がエンジン70に予め設けられている定点突起部(図示せず)に対して位置合わせするための位置決め部としての位置決め孔であり、符号115がエンジン70に対するボルト止め用の取付孔である。定点突起部は、エンジン70の側壁部に形成した凹孔部にノックピンを固定するなどして構成しているが、エンジン70の側壁部に一体形成してもよい。
上記のように、取付金具111を鋳造品で構成することにより、取付金具111のエンジン70に対する取付面111Aと、これに直交する検出器装着箇所の下面111Bとの交差する角部をほぼ直角に構成することができる。したがって、位置決め部114を前記角部に極接近させた箇所に形成することができる。つまり、板材のコイニング加工などで取付金具111を構成する場合には、折り曲げ加工のために前記角部にある程度の湾曲部が必要となり、位置決め部114を角部に十分に近づけて形成することが困難であるが、鋳造品で構成することにより、このような不具合はない。
〔エンジンからのベルト伝動構造〕
図12及び図13に示すように、作業装置としての収穫処理装置3やフィーダ4、及び残稈処理装置5、並びにラジエータ26等へ動力を分配供給するために、走行車体1の左右方向幅と同程度の軸線方向長さを有するように形成されたカウンタ軸75は、エンジン70の下方で車体フレーム10よりも下側の位置に設けられている。
このカウンタ軸75は、図5及び図9に示すように、走行車体1の左右方向で、左側の端部が車体フレーム10の左側の主フレーム10Aの下方近くに位置する。この左側端部には、前述したように収穫処理装置3への動力を出力する出力プーリ75c、及びフィーダ4への出力プーリ75dを備えている。右側の端部は車体フレーム10の右側の主フレーム10Aよりも外方へ延出されて、エンジン70の右外側端部の近くに達するように設けられている。この右側端部には、前述したように、残稈処理装置5への動力を出力する出力ギヤ75bが備えられている。
上記カウンタ軸75に対するエンジン70からの伝動構造は次のように構成されている。
図9及び図13に示すように、エンジン70側の出力用プーリ73とカウンタ軸75の中間部に位置する入力用プーリ75aとにわたって、3本のVベルトからなる伝動ベルト74Bが卷回されている。
伝動ベルト74Bの緩み側に相当する前側部分に第2テンションプーリ90がベルトの張り側へ向けて付勢された状態で設けられている。つまり、第2テンションプーリ90は、カウンタ軸75の中間部に外嵌するボス部92を備えて、カウンタ軸75の軸心まわりで揺動自在に設けられた板状の揺動アーム91の遊端部に支持されている。揺動アーム91は、その長さ方向の中間位置に備えたピン91aと車体フレーム10の一部との間に張設されたコイルスプリング93によって第2テンションプーリ90を張り側へ揺動させる方向へ付勢されている。
図9に示すように、車体フレーム10の左右一対の主フレーム10A,10A同士の下側に架設された横フレーム10Bと、トランスミッション25やカウンタ軸75を車体フレーム10の下方で支持するための支持フレーム10Cとが、左右方向での左右両端部と中間位置とで、連結板94によって溶接固定されている。そして、前記連結板94のうちの中間位置の連結板94の横側面にカウンタ軸75の中間部を軸支するための軸支部95がボルト連結されている。前記第2テンションプーリ90の揺動アーム91のボス部92は、前記軸支部95の横側部に配設されている。
カウンタ軸75は、入力用プーリ75aと左側(図9中では右側)の出力プーリ75c,75dとの間で二分割され、カップリング75eで連結されている。
トランスミッション25に対するエンジン70からの伝動構造は次のように構成されている。
図12乃至図14に示すように、エンジン70側の出力用プーリ73とトランスミッション25の入力用プーリ25aとにわたって、2本のVベルトからなる伝動ベルト74Aが卷回されている。この伝動ベルト74Aには、その緩み側に相当する前側部分に対して作用する第1テンションプーリ96が設けられている。
第1テンションプーリ96は、第1テンションプーリ96の支軸97を両持ち状態で揺動可能に支持するとともに、第1テンションプーリ96を伝動ベルト74Aに対して張り方向への付勢力を与えるテンションプーリ支持装置100によって支持されている。
テンションプーリ支持装置100は、第1テンションプーリ96の支軸97の一端側を支持する揺動アーム101と、前記支軸97の他端側を支持する付勢機構102とを備えて、支軸97を両持ち状態で支持するように構成されている。
前記揺動アーム101は、断面形状T字形の板材で形成され、トランスミッションケース25bの上部に設けた枢支軸25cに基端側を枢支されて揺動自在構成されている。その揺動アーム101の遊端側における扁平な板面部分に、第1テンションプーリ96の支軸97の一端側が溶接され一体に固定されている。
支軸97は、揺動アーム101の板面部分から離れる側ほど小径になる3段の段付き軸に形成されて、軸径が中間の大きさの中間径軸部分に第1テンションプーリ96のボス部がボールベアリングを用いて回転自在に軸支されている。支軸97の先端側の小径軸部分に、付勢機構102側のバネ受け部材103の筒部が外嵌して、このバネ受け部材103の筒部と支軸97の大径軸部分との間に第1テンションプーリ96のボス部が挟み込まれて、その軸線方向での移動が規制されている。
付勢機構102は、車体フレーム10側に基端側を支点ピン104に枢支されて揺動自在に構成されたロッド105と、そのロッド105の遊端側に形成されている螺軸部分105aに装着された調節ナット106と、ロッド105に対してロッド105の長さ方向にスライド移動自在に嵌挿されたバネ受け部材103と、そのバネ受け部材103と前記調節ナット106との間でロッド105に装着したコイルスプリング107とを備えて構成されている。
この構造により、調節ナット106を支点ピン104に近づけるように締め込むことによって、バネ受け部材103がコイルスプリング107に押されて支点ピン104に近づく側へ移行し、そのバネ受け部材103の筒部が外嵌する支軸97を伝動ベルト74Aの張り側へ移動させようと作用する。
これによって第1テンションプーリ96が伝動ベルト74Aの張り側へ付勢された状態となる。
付勢機構102の支点ピン104は、図6、及び図13,14に示されるように、車体フレーム10の下方側に設けられる横向き連結板98の前面側に溶接して固定してある。横向き連結板98は、車体フレーム10の右側の主フレーム10Aの内方側の横側面と、その主フレーム10Aと車体フレーム10の下方に位置する支持フレーム10Cとを連結する縦板99の内方側の面と、エンジン搭載台8の前部側のエンジン支持フレーム80Aの下面と、前記支持フレーム10Cの上部とにわたって、これらを一体化するように溶接固定されている。
支点ピン104にU字状の連結金具108をロッド105が相対回動自在に取り付けられて、支点ピン104の軸心回りにロッド105が枢支される。U字状の連結金具108を装着した支点ピン104の先端側は、横向き連結板98に固定された押さえ金109でU字状の連結金具108の抜け止めが行われる。
〔別実施形態の1〕
実施の形態では、エンジン70に対する防振支持具85として、主フレーム10Aに近い側に位置する第1防振支持具85Aでは、第1クッションゴム84Aを支持するエンジンマウント83の上面83aに、連結ボルト86aを挿通するためのボルト孔を形成した構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図17に示すように、第1クッションゴム84Aを支持するエンジンマウント83の上面83aに、連結ボルト86aを挿通するための切り欠き83dを形成するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
実施の形態では、エンジン70に対する防振支持具85として、主フレーム10Aに近い側に位置する第1防振支持具85Aと、主フレーム10Aから遠い側に位置する第2防振支持具85Bとの組み合わせで構成したものを例示したが、主フレーム10Aに近い側と主フレーム10Aから遠い側とのいずれもが第2防振支持具85Bで構成されたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
実施の形態では、カウンタ軸75が、動力を伝達する対象の作業装置として、収穫処理装置3やフィーダ4、及び残稈処理装置5、並びにラジエータ26等の複数種の作業装置に動力を分岐させる分岐伝動軸を示したが、必ずしも、これに限られるものではない。つまり、動力を複数の作業装置に分配するのではなく、単に伝動方向を変更したり、伝動位置を変えるなどの、中継軸として用いられるだけのものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4〕
実施の形態では、出力用プーリ73とカウンタ軸75との間にわたって、伝動ベルト74Bを直接に掛け渡した構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。例えば、出力軸71とカウンタ軸75との間に1本、又は2本以上の中間軸を設けて、伝動ベルト74Bを中間軸に備えたプーリに掛け渡し、その中間軸に設けた別のプーリとカウンタ軸75との間に別の伝動ベルトを掛け渡して動力伝達を行うように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の5〕
実施の形態では、フライホイール72に対して出力用プーリ73を取り付けるにあたり、出力用プーリ73に形成した嵌合凹部72aに出力用プーリ73の外周縁を嵌合させたインロー構造を用いて嵌合させているが、この構造に限定されるものではない。例えば、図示しないが出力用プーリ73側に嵌合凹部を設けてフライホイール72の外周縁等を嵌合させるように構成してもよい。また、フライホイール72と出力用プーリ73との対向面を、前述のような嵌合凹部72eが形成されていない平坦面に形成したものであってもよい。
さらにまた、前記実施形態では、フライホイール72の外径に対して出力用プーリ73の外径がやや小さい、ほぼ同径の構造としたものであるが、これに限らず、フライホイール72の外径と出力用プーリ73の外径とを同一径としたり、フライホイール72の外径よりも出力用プーリ73の外径が大きい径であるように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の6〕
実施の形態では、出力用プーリ73の外周部に形成される複数のベルト溝のうち、走行系に対する伝動ベルト74Aを卷回する第1卷回箇所73aがフライホイール72に近い側で、作業装置駆動系に対する伝動ベルト74Bを卷回する第2卷回箇所73bがフライホイール72から離れた側に形成された構造を示したが、これに限られるものではない。
例えば、作業装置駆動系に対する伝動ベルト74Bを卷回する第2卷回箇所73bをフライホイール72に近い側に形成し、走行系に対する伝動ベルト74Aを卷回する第1卷回箇所73aをフライホイール72から離れた側に形成した構造のものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の7〕
実施の形態では、第1卷回箇所73aに卷回される伝動ベルト74Aを2本のVベルトで構成し、第2卷回箇所73bに卷回される伝動ベルト74Bを2本のVベルトで構成した構造のものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば、第1卷回箇所73aに卷回される伝動ベルト74Aを1本、又は3本以上のVベルト、もしくは平ベルトで構成し、第2卷回箇所73bに卷回される伝動ベルト74Bを1本又は2本、あるいは4本以上で、Vベルトもしくは平ベルトで構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の8〕
実施の形態では、テンションプーリ支持装置100として、第1テンションプーリ96の支軸97の一端側を支持する揺動アーム101と、前記支軸97の他端側を支持する付勢機構102とを備えて、支軸97を両持ち状態で支持するように構成されたテンションプーリ支持装置100を示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、第1テンションプーリ96の支軸97の両端側を、同一の軸心まわりで揺動自在に構成された一対の揺動アーム101で支持する、あるいは、一軸心回りで揺動自在に構成された揺動アーム101の遊端側を二股に分岐させて、その分岐された部分で支軸97の両端側を支持するなど、任意の構造を採用してもよい。この場合、付勢機構102として、揺動アーム101を伝動ベルト74Aの張り側へ付勢するように車体フレーム10との間で、もしくは車体フレーム10に連設された部材との間で引っ張りバネ、あるいは押圧バネを設けるなど、適宜の構成を採用することができる。
また、この第1テンションプーリ96の支軸97の支軸を両持ちにする構造のテンションプーリ支持装置100は、第2テンションプーリ90の支持装置として用いてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の9〕
実施の形態では、カウンタ軸75の右側の端部から出力する動力の供給対象装置と、左側の端部から出力する動力の供給対象装置とを、それぞれ特定の作業装置を例として示したが、作業装置としては任意のものを採用することができる。また、右側と左側とは必要に応じて、左右逆に配置するなど、適宜の配置変更が可能である。
〔別実施形態の10〕
実施の形態では、前走行装置としての前輪11F、及び後走行装置としての後輪11Rを備えた走行装置11を例示したが、走行装置11は、この構造に限られるものではない。
例えば、前走行装置、又は後走行装置、もしくはその両方を、車輪ではなくセミクローラなどで構成してもよい。
また、走行装置11を、前走行装置と後走行装置とに分離せずに、一連のクローラ走行装置で構成してもよい。もしくは6輪以上の多輪型の走行装置11を用いてもよい。これらの場合には、残稈処理装置5を走行装置11よりも後方側に設ける必要がある。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明は、トウモロコシを収穫するためのトウモロコシ収穫機の外、大豆収穫機や、米麦などを収穫するコンバインなど、各種の収穫機に適用できるものであり、運転キャビンを備えていない構造のものにも適用可能である。
1 走行車体
3 収穫部(収穫処理装置;作業装置)
4 フィーダ(作業装置)
5 残稈処理装置(作業装置)
6 貯留回収装置
10 車体フレーム
10A 主フレーム
11 走行装置
25 トランスミッション
25a,75a 入力用プーリ
25b トランスミッションケース
70 エンジン
71 出力軸
72 フライホイール
73 出力用プーリ
73a ベルト卷回箇所
73b ベルト卷回箇所
74A,74B 伝動ベルト
84 防振材
84A 防振材
84B 防振材
85 防振支持具
96 テンションプーリ
97 支軸
100 テンションプーリ支持装置
101 揺動アーム
102 付勢機構

Claims (14)

  1. 走行車体の前部に位置して収穫物を収穫する収穫部と、
    左右一対の走行装置と、
    作業装置とが備えられ、
    前記収穫部と前記走行装置と前記作業装置とにエンジンの動力が伝達される収穫機であって、
    エンジンの出力軸に設けられたフライホイールと、
    前記エンジンから前記動力を取り出す伝動ベルトが卷回される出力用プーリとが備えられ、
    前記出力用プーリが、前記伝動ベルトが卷回される外周面よりも半径方向での中心位置側寄りの箇所で前記フライホイールに連結されている収穫機。
  2. 前記フライホイールと前記出力用プーリとは同径、又はほぼ同径に形成されている請求項1記載の収穫機。
  3. 前記フライホイールと前記出力用プーリとは、それぞれの対向面に、半径方向での相対移動を制限するインロー構造による嵌合部が備えられている請求項1又は2記載の収穫機。
  4. 前記出力用プーリには、走行系に駆動力を伝達する伝動ベルトが卷回されている請求項1〜3のいずれか一項記載の収穫機。
  5. 前記出力用プーリには、作業装置駆動系に駆動力を伝達する伝動ベルトが卷回されている請求項1〜4のいずれか一項記載の収穫機。
  6. 前記出力用プーリは、前記外周面に複数のベルト卷回箇所を備えた多連プーリによって構成されている請求項1〜5のいずれか一項記載の収穫機。
  7. 前記出力用プーリには、走行系に駆動力を伝達する伝動ベルトと、作業装置駆動系に駆動力を伝達する伝動ベルトとが卷回されている請求項6記載の収穫機。
  8. 前記出力用プーリには、前記走行系の伝動ベルトが前記エンジンに近い側のベルト卷回箇所に卷回され、前記作業装置駆動系の伝動ベルトが前記エンジンから遠い側のベルト卷回箇所で卷回されている請求項7記載の収穫機。
  9. 前記伝動ベルトに対して張り方向への付勢力を与えるテンションプーリと、このテンションプーリの支軸を両持ち状態で支持するテンションプーリ支持装置とが備えられた請求項1〜8のいずれか一項記載の収穫機。
  10. 前記テンションプーリ支持装置は、前記支軸の一端側を支持する揺動アームと、前記支軸の他端側を支持して前記揺動アームをベルト張り方向へ揺動付勢する付勢機構とによって構成されている請求項9記載の収穫機。
  11. 前記揺動アームもしくは前記付勢機構のうちの何れか一方の、前記支軸に連結された側とは反対側の端部が走行系のトランスミッションケースに連結されている請求項10記載の収穫機。
  12. 前記揺動アームもしくは前記付勢機構のうちの何れか一方の、前記支軸に連結された側とは反対側の端部が走行車体の主フレームに連結されている請求項10又は11記載の収穫機。
  13. 前記出力軸は水平方向に突出され、前記伝動ベルトが前記出力用プーリとエンジンの下方に位置する入力用プーリとに卷回され、
    前記エンジンの下部を支持する防振支持具が備えられ、
    この防振支持具は、前記エンジンの前記出力軸が突出する側の一端部と、その一端部とは反対側の端部とに設けられているとともに、前記出力軸が突出する側の一端部に圧縮力に対して緩衝作用を有した防振材を備え、反対側の端部に圧縮及び引っ張りの両方向に緩衝作用を有した防振材が備えられている請求項1〜12のいずれか一項記載の収穫機。
  14. 前記防振支持具は、前記出力軸の軸心に沿う方向視で、前記軸心の一方側と他方側とで、互いに同じ緩衝作用を有した一対の防振材が存在するように振り分けて配設されている請求項13記載の収穫機。
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