JP2010203568A - 走行車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速操作具13の初期の手動操作方向を感知して、補助力付与手段220を正逆回転駆動させ、変速操作具13の手動操作に対して、補助力付与手段220の回転駆動力を補助力として付与する構造を備えた走行車両において、変速操作具13がぐらつき、操作感覚を損ねるという問題を解消する。
【解決手段】変速操作具13の初期の手動回動操作方向を検出する方向検出手段241に設けられた感知体242,243が、非操作状態の変速操作具13を方向検出手段241に対する相対原点位置に自動的に復帰させるように構成する。
【選択図】図14

Description

本願発明は、コンバイン等の農作業機やクレーン車等の特殊作業機のような走行車両に関するものである。
従来から、例えばコンバインやトラクタのように、走行機体の前進、停止、後進及びその車速を無段階に変更操作する変速操作具(主変速レバー)を操縦部に備えたものにおいては、一対のリミットスイッチにて変速操作具の初期の手動操作方向を感知して、各リミットスイッチの感知結果に基づいて電動モータを正逆回転駆動させ、変速操作具の手動操作に対して、電動モータの回転駆動力を補助力として付与するという操作力軽減構造が採用されている(例えば特許文献1等参照)。かかる構造を採用すると、変速操作具の手動操作に要する操作力を軽減でき、変速操作具の操作性を向上できるという利点がある。
特開平2−278078号公報
ところで、特許文献1の操作力軽減構造では、一対のリミットスイッチが変速操作具のレバー部を挟んで両側に適宜間隔を空けて配置されている。そして、各リミットスイッチに変速操作具のレバー部が接触することによって、変速操作具の初期の手動操作方向を感知するように構成されている。従って、変速操作具を操作していない非操作時は、レバー部が両方のリミットスイッチから離れた相対原点位置になければならない。すなわち、変速操作具から手を離しているときは、レバー部が両リミットスイッチに対する相対原点位置(両リミットスイッチに非接触の位置)になければならない。このため、特許文献1の操作力軽減構造では、組付けに際して両リミットスイッチに対する変速操作具の芯出し(位置決め)を確実に行わなければならず、手間がかかって面倒であるという問題があった。
また、特許文献1の操作力軽減構造では、非操作時に変速操作具のレバー部を相対原点位置に保持するために、二股状の板ばねにてレバー部を挟持するという構成を採用しているが、例えば経年使用の結果、レバー部を挟んで両側のばね部分の劣化にて互いの付勢力に差が生じて、非操作時に十分な付勢力を発揮できずに変速操作具がぐらつき、操作感覚を損ねるという懸念もあった。
そこで、本願発明は、上記の問題を解消した走行車両を提供することを技術的課題とするものである。
請求項1の発明は、走行機体に搭載されたエンジンの動力を変速して左右の走行部に伝達する油圧無段変速機と、前記油圧無段変速機の出力制御部に機械的に連動連結されていて前記走行機体に設けられた変速回動軸回りに回動可能な変速操作具と、前記変速操作具の初期の手動回動操作に伴って前記手動回動操作に補助力を付与する補助力付与手段と、前記変速操作具の初期の手動回動操作方向を検出する方向検出手段とを備えている走行車両であって、前記方向検出手段に設けられた感知体が、非操作状態の前記変速操作具を前記方向検出手段に対する相対原点位置に自動的に復帰させるように構成されているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載した走行車両において、前記方向検出手段は単一のものであり、且つ前記感知体を広狭動作可能に一対有している一方、前記初期の手動回動操作にて前記変速操作具と連動する被検出軸部材と、前記補助力付与手段の駆動にて前記変速操作具と共に前記変速回動軸回りに回動する相対原点軸部材とを備えており、前記一対の感知体にて前記被検出軸部材と前記相対原点軸部材とを挟持することによって、非操作状態の前記変速操作具を前記方向検出手段に対する相対原点位置に復帰させるように構成されているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載した走行車両において、前記一対の感知体の先端側には、前記被検出軸部材及び前記相対原点軸部材を挟持する方向に前記両感知体を付勢する引張りばねが設けられているというものである。
請求項1の発明によると、走行機体に搭載されたエンジンの動力を変速して左右の走行部に伝達する油圧無段変速機と、前記油圧無段変速機の出力制御部に機械的に連動連結されていて前記走行機体に設けられた変速回動軸回りに回動可能な変速操作具と、前記変速操作具の初期の手動回動操作に伴って前記手動回動操作に補助力を付与する補助力付与手段と、前記変速操作具の初期の手動回動操作方向を検出する方向検出手段とを備えている走行車両であって、前記方向検出手段に設けられた感知体が、非操作状態の前記変速操作具を前記方向検出手段に対する相対原点位置に自動的に復帰させるように構成されているから、前記変速操作具を操作していない状態では常に、前記感知体にて、前記方向検出手段に対する相対的原点位置に前記変速操作具を簡単に戻して維持できる。従って、特許文献1のように二股状の板ばねを用いる必要がなく、非操作状態における前記変速操作具のぐらつきを長期に亘って抑制でき、操作感覚を損ねるおそれが少ないという効果を奏する。
請求項2の発明によると、前記方向検出手段は単一のものであり、且つ前記感知体を広狭動作可能に一対有している一方、前記初期の手動回動操作にて前記変速操作具と連動する被検出軸部材と、前記補助力付与手段の駆動にて前記変速操作具と共に前記変速回動軸回りに回動する相対原点軸部材とを備えており、前記一対の感知体にて前記被検出軸部材と前記相対原点軸部材とを挟持することによって、非操作状態の前記変速操作具を前記方向検出手段に対する相対原点位置に復帰させるように構成されているから、前記一対の感知体にて前記被検出軸部材及び前記相対原点軸部材とを挟持するという簡単な構成で、前記変速操作具の前記方向検出手段に対する相対原点位置を特定できる。このため、組付けに際して前記方向検出手段に対する前記変速操作具の芯出し(位置決め)を確実且つ容易に行えると共に、組付け作業性が向上するという効果を奏する。
請求項3の発明によると、前記一対の感知体の先端側には、前記被検出軸部材及び前記相対原点軸部材を挟持する方向に前記両感知体を付勢する引張りばねが設けられているから、前記変速操作具の相対原点位置への復帰を簡単な構成で行えることになる。前記補助力付与手段を調整しなくても、弾性係数の異なる引張りばねに取り換えるだけで、前記変速操作具の操作感覚を重くしたり軽くしたりできる。
コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 動力伝達系統のスケルトン図である。 ミッションケース内部のスケルトン図である。 エンジン及びミッションケース周辺の動力伝達構造を示す左側面図である。 エンジン及びミッションケース周辺の動力伝達構造を示す斜視図である。 エンジン及びミッションケース周辺の動力伝達構造を示す平面図である。 (a)は両クラッチ共に切りの状態を示すクラッチ作動機構の説明図、(b)はそのときのクラッチレバーの状態を示す拡大側面図である。 (a)は脱穀クラッチのみ入りの状態を示すクラッチ作動機構の説明図、(b)はそのときのクラッチレバーの状態を示す拡大側面図である。 (a)は両クラッチ共に入りの状態を示すクラッチ作動機構の説明図、(b)はそのときのクラッチレバーの状態を示す拡大側面図である。 クラッチ電動モータ及びセクタギヤの関係を示す作用説明図である。 変速操向制御のための構造を示す正面図である。 操縦部の右側面図である。 主変速レバーに対する補助力付与手段の斜視図である。 主変速レバーに対する補助力付与手段の正面図である。 主変速レバーが中立位置にあるときの補助力付与手段の側面図である。 主変速レバーを手動にて前向き回動操作したときの補助力付与手段の側面図である。 主変速レバーが主変速電動モータの駆動にて前向き回動操作したときの補助力付与手段の側面図である。 主変速レバーから手を離したときの補助力付与手段の側面図である。 安全回路の回路図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の進行方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく進行方向に向かって右側を単に右側と称する。
(1).コンバインの概略構造
まず、図1及び図2を参照しながら、コンバインの概略構造について説明する。実施形態のコンバインは、走行部としての左右一対の走行クローラ2,2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、圃場の植立穀稈(未刈穀稈)を刈り取りながら取り込む刈取装置3が単動式の油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。
走行機体1には、フィードチェン6付きの脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留するグレンタンク7とが横並び状に搭載されている。この場合、脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に、グレンタンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。走行機体1の後部には排出オーガ8が旋回可能に設けられている。グレンタンク7内の穀粒は、排出オーガ8の先端籾投げ口から例えばトラックの荷台やコンテナ等に搬出される。
刈取装置3とグレンタンク7との間に設けられた操縦部9内には、走行機体1の旋回方向及び旋回速度を変更操作する旋回操作具としての操向ハンドル10や、オペレータが着座する操縦座席11等が配置されている。操縦座席11の一側方(左側方)に配置されたサイドコラム12には、走行機体1の変速操作を行う変速操作具としての主変速レバー13、後述する直進用HST機構53の出力及び回転数を所定範囲に設定保持する副変速レバー14、刈取装置3及び脱穀装置5への動力継断操作用のクラッチレバー15が設けられている。
主変速レバー13は、走行機体1の前進、停止、後退及びその車速を無段階に変更操作するためのものである。副変速レバー14は、作業状態に応じて後述するミッションケース18内の副変速機構51を変更操作し、後述する直進用HST機構53の出力及び回転数を、中立を挟んで低速と高速の2段階の変速段に設定保持するためのものである。
クラッチレバー15は、刈取装置3の動力継断操作手段と脱穀装置5の動力継断操作手段とを1本で兼ねたものであり、サイドコラム12のクランク溝170(図2及び図7参照)に沿って前後傾動(回動)可能に構成されている。クラッチレバー15をクランク溝170の後端部に傾動させると刈取クラッチ89及び脱穀クラッチ91(図3、図5及び図6参照)が共に切り状態になり、クランク溝170の中途部に傾動させると脱穀クラッチ91のみが入り状態になり、クランク溝170の前端部にまで傾動させると両クラッチ89,91とも入り状態になる。
操縦部9の下方には、動力源としてのエンジン17が配置されている。エンジン17の前方で且つ左右走行クローラ2の間には、エンジン17からの動力を適宜変速して左右両走行クローラ2に伝達するためのミッションケース18が配置されている。実施形態のエンジン17にはディーゼルエンジンが採用されている。
刈取装置3は、バリカン式の刈刃装置19、4条分の穀稈引起装置20、穀稈搬送装置21及び分草体22を備えている。刈刃装置19は、刈取装置3の骨組を構成する刈取フレーム41(図1参照)の下方に配置されている。穀稈引起装置20は刈取フレーム41の上方に配置されている。穀稈搬送装置21は穀稈引起装置20とフィードチェン6の送り始端部との間に配置されている。分草体22は穀稈引起装置20の下部前方に突設されている。走行機体1は、エンジン17にて左右両走行クローラ2を駆動させて圃場内を移動しながら、刈取装置3の駆動にて圃場の未刈穀稈を連続的に刈取る。
脱穀装置5は、刈取穀稈を脱穀処理するための扱胴23と、扱胴23の下方に配置された揺動選別機構24及び風選別機構25(唐箕ファン)とを備えている。扱胴23は脱穀装置5の扱室内に配置されている。揺動選別機構24は扱胴23にて脱穀された脱穀物を揺動選別するためのものであり、風選別機構25は前記脱穀物を風選別するためのものである。刈取装置3から送られてきた刈取穀稈の株元側はフィードチェン6に受け継がれる。そして、刈取穀稈の穂先側が脱穀装置5内に搬入され、扱胴23にて脱穀処理される。なお、扱胴23の回転軸95は、フィードチェン6による刈取穀稈の送り方向(走行機体1の進行方向)に沿って延びている(図3参照)。
脱穀装置5の下部には、両選別機構24,25にて選別された穀粒のうち精粒等の一番物が集まる一番受け樋27と、枝梗付き穀粒や穂切れ粒等の二番物が集まる二番受け樋28とが設けられている。実施形態の両受け樋27,28は、走行機体1の進行方向前側から一番受け樋27、二番受け樋28の順で、側面視において走行クローラ2の後部上方に横設されている。両選別機構24,25による選別を経て一番受け樋27内に集められた精粒等の一番物は、当該一番受け樋27内の一番コンベヤ29及び揚穀筒31内の揚穀コンベヤ32(図3参照)を介してグレンタンク7に送られる。
枝梗付き穀粒等の二番物は、一番受け樋27より後方の二番受け樋28に集められ、ここから、二番受け樋28内の二番コンベヤ30及び還元筒33内の還元コンベヤ34(図3参照)を介して二番処理胴35に送られる。そして、二番物は、二番処理胴35にて再脱穀されたのち、脱穀装置5内に戻されて再選別される。藁屑は、排塵ファン36に吸込まれて、脱穀装置5の後部に設けられた排出口(図示せず)から機外へ排出される。
フィードチェン6の後方側(送り終端側)には排稈チェン37が配置されている。フィードチェン6の後端から排稈チェン37に受継がれた排稈(脱粒した稈)は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方にある排稈カッタ38にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方に排出される。
(2).コンバインの動力伝達系統
次に、図3及び図4を参照しながら、コンバインの動力伝達系統について説明する。
エンジン17からの動力の一方は、走行クローラ2(刈取装置3)と脱穀装置5との2方向に分岐して伝達される。エンジン17からの他の動力は排出オーガ8に向けて伝達される。エンジン17から走行クローラ2に向かう分岐動力は一旦、プーリ・ベルト伝動系及びアイドルプーリ87を介して、ミッションケース18のHST機構53,54(詳細は後述する)に伝達される。この場合、エンジン17からの分岐動力は、ミッションケース18のHST機構53,54等にて適宜変速され、ミッションケース18から左右外向きに突出した駆動出力軸77を介して左右の駆動輪90に出力するように構成されている。
ミッションケース18は、第1油圧ポンプ55及び第1油圧モータ56からなる直進用HST機構53(直進用変速機)と、第2油圧ポンプ57及び第2油圧モータ58からなる旋回用HST機構54(旋回用変速機)と、複数の変速段を有する副変速機構51と、左右一対の遊星ギヤ機構68等を有する差動機構52とを備えている(図4参照)。直進用HST機構53及び旋回用HST機構54は、エンジン17の動力を変速して左右の走行クローラ2に伝達する油圧無段変速機を構成している。
エンジン17の出力軸49からミッションケース18に向かう動力は、第1油圧ポンプ55から突出した第1ポンプ軸59aに伝達される。直進用HST機構53では、第1ポンプ軸59aに伝達された動力にて、第1油圧ポンプ55から第1油圧モータ56に向けて作動油が適宜送り込まれる。第1ポンプ軸59aと、第2油圧ポンプ57から突出した第2ポンプ軸59bとは、各プーリ112,113、ベルト114及びアイドルプーリ88等の伝動系(図3及び図6参照)を介して動力伝達可能に連結されている。旋回用HST機構54では、第2ポンプ軸59bに伝達された動力にて、第2油圧ポンプ57から第2油圧モータ58に向けて作動油が適宜送り込まれる。
直進用HST機構53は、操縦部9に配置された主変速レバー13や操向ハンドル10の操作量に応じて、第1油圧ポンプ55における回転斜板の傾斜角度を変更調節して、第1油圧モータ56への作動油の吐出方向及び吐出量を変更することにより、第1油圧モータ56から突出した直進用モータ軸60の回転方向及び回転数を任意に調節するように構成されている。
直進用モータ軸60の回転動力は、直進伝達ギヤ機構62を経由して副変速機構51に伝達される。副変速機構51は、操縦部9に配置された副変速レバー14の操作にて、直進用モータ軸60からの回転動力(回転方向及び回転数)の調節範囲を低速、中速又は高速という3段階の変速段に切り換えるものである。なお、副変速の低速・中速間及び中速・高速間には、中立(副変速の出力が0(零)になる位置)が設けられている。
副変速機構51のうち上流側にある副変速軸51aは、ワンウェイクラッチ63等を介して、ミッションケース18に突設された刈取PTO軸64に動力伝達可能に連結されている。刈取PTO軸64に伝達された動力は、刈取クラッチ89の入り作動にて、刈取装置3の骨組を構成する横長の刈取入力パイプ42(図1参照)内にある刈取入力軸43を介して、刈取装置3の各装置19〜21に伝達される。このため、刈取装置3の各装置19〜21は、車速同調速度で駆動することになる。副変速機構51のうち下流側にある駐車ブレーキ軸65には、湿式多板ディスク等の駐車ブレーキ66が設けられている。
副変速機構51の副変速軸51aから駐車ブレーキ軸65に伝達された回転動力は、駐車ブレーキ軸65に固着された副変速出力ギヤ67から差動機構52に伝達される。差動機構52は、左右対称状に配置された一対の遊星ギヤ機構68を備えている。駐車ブレーキ軸65の副変速出力ギヤ67は、遊星ギヤ機構68と駐車ブレーキ軸65との間の中継軸69に取り付けられた中間ギヤ70に噛み合っており、中間ギヤ70は、サンギヤ軸75に固定されたセンタギヤ76(詳細は後述する)に噛み合っている。
左右各遊星ギヤ機構68は、1つのサンギヤ71と、サンギヤ71の外周に噛み合う複数個の遊星ギヤ72と、これら遊星ギヤ72の外周に噛み合うリングギヤ73と、複数個の遊星ギヤ72を同一半径上に回転可能に軸支してなるキャリヤ74とをそれぞれ備えている。左右の遊星ギヤ機構68のキャリヤ74は、同一軸線上において適宜間隔を開けて相対向するように配置されている。左右の遊星ギヤ機構68の間に位置したサンギヤ軸75の中央部には、中間ギヤ70と噛合うセンタギヤ76が固着されている。サンギヤ軸75のうちセンタギヤ76を挟んだ両側にはサンギヤ71がそれぞれ固着されている。
内周面の内歯と外周面の外歯とを有する左右の各リングギヤ73は、その内歯を複数個の遊星ギヤ72に噛み合わせた状態で、サンギヤ軸75に同心状に配置されている。各リングギヤ73は、キャリヤ74の外側面から左右外向きに突出した駆動出力軸77に回転可能に軸支されている。駆動出力軸77の先端部には駆動輪90が取付けられている。従って、副変速機構51から左右の遊星ギヤ機構68に伝達された回転動力は、各キャリヤ74の駆動出力軸77から左右の駆動輪90に同方向の同一回転数にて伝達され、左右の走行クローラ2を駆動させることになる。
旋回用HST機構54においては、操向ハンドル10の回動操作量に応じて、第2油圧ポンプ57における回転斜板の傾斜角度を変更調節して、第2油圧モータ58への作動油の吐出方向及び吐出量を変更することにより、第2油圧モータ58から突出した旋回用モータ軸61の回転方向及び回転数を任意に調節するように構成されている。
実施形態では、ミッションケース18内に、操向ブレーキ79を有する操向ブレーキ軸78と、操向クラッチ81を有する操向クラッチ軸80と、左右リングギヤ73の外歯に常時噛み合う左右の入力ギヤ82,83とを備えている。第2油圧モータ58の旋回用モータ軸61に、操向ブレーキ軸78及び操向クラッチ81を介して操向クラッチ軸80が連結されている。操向クラッチ軸80には、正転ギヤ84を介して右入力ギヤ83が連結されていると共に、正転ギヤ84及び逆転ギヤ85を介して左入力ギヤ82が連結されている。
旋回用モータ軸68の回転動力は、操向ブレーキ軸78及び操向クラッチ81を介して操向クラッチ軸80に伝達され、操向クラッチ軸80に伝達された回転動力は、正転ギヤ84及び逆転ギヤ85から、これらに対応する左右の入力ギヤ82,83に伝達される。
副変速機構51を中立にして、操向ブレーキ79を入り状態とし且つ操向クラッチ81を切り状態とした場合は、第2油圧モータ58から左右の遊星ギヤ機構68への動力伝達が阻止される。中立以外の副変速出力時に、操向ブレーキ79を切り状態とし且つ操向クラッチ81を入り状態とした場合は、第2油圧モータ58の回転動力が、正転ギヤ84及び右入力ギヤ83を介して右リングギヤ73に伝達される一方、正転ギヤ84、逆転ギヤ85及び左入力ギヤ82を介して左リングギヤ73に伝達される。その結果、第2油圧モータ58の正回転(逆回転)時は、互いに逆方向の同一回転数で、左リングギヤ73が逆転(正転)し、右リングギヤ73が正転(逆転)することになる。
以上の構成から分かるように、各モータ軸60,61からの変速出力は、副変速機構51及び差動機構52を経由して左右の走行クローラ2の駆動輪90にそれぞれ伝達される。その結果、走行機体1の車速(走行速度)及び進行方向が決まる。
すなわち、第2油圧モータ58を停止させて左右リングギヤ73を静止固定させた状態で、第1油圧モータ56が駆動すると、直進用モータ軸60からの回転出力はセンタギヤ76から左右のサンギヤ71に同一回転数で伝達され、両遊星ギヤ機構68の遊星ギヤ72及びキャリヤ74を介して、左右の走行クローラ2が同方向の同一回転数にて駆動され、走行機体1が直進走行することになる。
逆に、第1油圧モータ56を停止させて左右サンギヤ71を静止固定させた状態で、第2油圧モータ58が駆動すると、旋回用モータ軸61からの回転動力にて、左遊星ギヤ機構68が正又は逆回転し、右遊星ギヤ機構68は逆又は正回転する。そうすると、左右の走行クローラ2の駆動輪90のうち一方が前進回転、他方が後退回転するため、走行機体1はその場でスピンターンすることになる。
また、第1油圧モータ56を駆動させつつ第2油圧モータ58を駆動させると、左右の走行クローラ2の速度に差が生じ、走行機体1は前進又は後退しながらスピンターン旋回半径より大きい旋回半径で左又は右に旋回することになる。このときの旋回半径は左右の走行クローラ2の速度差に応じて決定される。
さて、図3に示すように、エンジン17からの動力のうち脱穀装置5に向かう分岐動力は、脱穀クラッチ91を介して脱穀入力軸92に伝達される。脱穀入力軸92には風選別機構25(唐箕ファン)が設けられている。脱穀入力軸92に伝達された動力の一部は、扱胴駆動軸93及びべベルギヤ機構94を介して、扱胴23の回転軸95と排稈チェン37とに伝達される。また、脱穀入力軸92からは、プーリ及びベルト伝動系を介して、一番コンベヤ29と揚穀コンベヤ32、二番コンベヤ30と還元コンベヤ34と二番処理胴35、揺動選別機構24の揺動軸97、排塵ファン36の排塵軸98、及び排稈カッタ38にも動力伝達される。排塵軸98を経由した分岐動力は、フィードチェンクラッチ99及びフィードチェン軸100を介してフィードチェン6に伝達される。
なお、脱穀入力軸92からの動力は、刈取装置3に一定回転力を伝達する流し込みクラッチ101を介して刈取入力軸43にも伝達可能である。すなわち、ミッションケース18を経由せずに、エンジン17からの動力を刈取装置3に直接伝達することにより、車速の速い遅いに拘らず、一定の高速回転数にて刈取装置3を強制駆動させ得る構成になっている。
エンジン17から排出オーガ8に向かう動力は、グレン入力ギヤ機構102及び動力継断用のオーガクラッチ103を介して、グレンタンク7内の底コンベヤ104及び排出オーガ8における縦オーガ筒内の縦コンベヤ105に動力伝達され、次いで、受継スクリュー106を介して、排出オーガ8における横オーガ筒内の排出コンベヤ107に動力伝達される。
(3).エンジン周辺の動力伝達構造の詳細
次に、図3に加えて図5〜図7を参照しながら、エンジン17周辺の動力伝達構造の詳細について説明する。
図5〜図7に示すように、エンジン17の出力軸49のうち走行機体1の中央側に突出した突出端部には、エンジン二連プーリ111が固着されている。一方、ミッションケース18の第1ポンプ軸59aには第1ポンプ二連プーリ112が固着されている。第2ポンプ軸59bには第2ポンププーリ113が固着されている。エンジン二連プーリ111のうちエンジン17から遠いものと、第1ポンプ二連プーリ112のうちミッションケース18から遠いものとには、無端ベルト114が巻き掛けられている。エンジン二連プーリ111と第1ポンプ二連プーリ112との間に配置されたアイドルプーリ87によって、無端ベルト114には常時テンションが掛けられている。
第1ポンプ二連プーリ112のうちミッションケース18寄りのものと、第2ポンププーリ113とには、HST用ベルト115が巻き掛けられている。第1ポンプ二連プーリ112と第2ポンププーリ113との間に配置されたアイドルプーリ88によって、HST用ベルト115には常時テンションが掛けられている。
ミッションケース18の一側面(左側面)からは、第1ポンプ軸59aと第2ポンプ軸59bと刈取PTO軸64とがいずれも同じ方向(走行機体1の左右中央側)に突出している。刈取PTO軸64に固着された刈取PTOプーリ116と、刈取装置3における刈取入力軸43の一端部(右端部)に設けられた刈取入力プーリ44(図3、図5及び図6参照)とには、刈取伝動ベルト117が巻き掛けられている。刈取PTOプーリ116と刈取入力プーリ44との間には、刈取伝動ベルト117に対するベルトテンション式の刈取クラッチ89が配置されている。
エンジン二連プーリ111の後方には、脱穀入力軸92の一端部に固着された脱穀二連プーリ118が配置されている。エンジン二連プーリ111のうちエンジン17寄りのものと、脱穀二連プーリ118のうち風選別機構25(唐箕ファン)から遠いものとには、動力伝達用の脱穀伝動ベルト119が巻き掛けられている。エンジン二連プーリ111と脱穀二連プーリ118との間には、脱穀伝動ベルト119に対するベルトテンション式の脱穀クラッチ91が配置されている。
図7に示すように、動力伝達用のベルト114,115,117,119群は、刈取装置3の穀稈搬送装置21と操縦部9の間に、平面視で列状に並ぶようにまとめて配置されている。換言すると、動力伝達用のベルト114,115,117,119群は、走行機体1における前側の左右中央部にまとめられている。また、視点を変えると、図5から分かるように、動力伝達用のベルト114,115,117,119群はサイドコラム12の下方に位置している。
(4).両クラッチ及びこれらを作動させるための機構の詳細
次に、図3及び図5〜図7に加えて、図8〜図11を参照しながら、両クラッチ89,91及びこれらを作動させる構成の詳細について説明する。
図5及び図6に示すように、刈取クラッチ89はベルトテンション式のものであり、刈取伝動ベルト117に後方から接触可能な刈取テンションプーリ121と、刈取伝動ベルト117が緊張・弛緩する前後方向に刈取テンションプーリ121を移動させるための刈取テンションアーム122とを備えている。
実施形態では、操縦部9の骨組を構成する中間縦フレーム123と刈取装置3を支持する刈取架台(図示省略)との間に配置された横長のアーム軸124に、円筒部材125が回動可能に被嵌されている。円筒部材125の外周に、刈取テンションアーム122の基端部が溶接等にて固定されている。刈取テンションアーム122の先端部には刈取テンションプーリ121が回動可能に枢支されている。
刈取テンションアーム122のアーム軸124回りの回動にて、刈取テンションプーリ121が刈取伝動ベルト117の中途部に後方から接離するように構成されている。刈取テンションプーリ121の接離にて刈取伝動ベルト117が緊張・弛緩する結果、刈取PTO軸64から刈取入力軸43への動力伝達が継断されることになる。
刈取テンションアーム122の中途部に後ろ向き突設された固定板126には、刈取テンションプーリ121を刈取伝動ベルト117から離す方向に刈取テンションアーム122を付勢する戻しばね127の一端側が連結されている。戻しばね127の他端側は、刈取架台(図示省略)に突設されたピン軸128(図8〜図10参照)に引っ掛けられている。図8〜図10に示すように、円筒部材125に突設されたレバーアーム129は、刈取リンク機構151を介して、回動部材であるセクタギヤ142の突出アーム部144(詳細は後述する)に連動連結されている。
図5〜図7に示すように、脱穀クラッチ91もベルトテンション式のものであり、脱穀伝動ベルト119に下方から接触可能な脱穀テンションプーリ131と、脱穀伝動ベルト119が緊張・弛緩する上下方向に脱穀テンションプーリ131を移動させるための脱穀テンションアーム132とを備えている。
実施形態では、図7に示すように、脱穀入力軸92のうち脱穀二連プーリ118より更に外側に突出した部位に、脱穀テンションアーム132の基端部が回動可能に取り付けられている。脱穀テンションアーム132の先端部に脱穀テンションプーリ131が枢支軸133回りに回動可能に枢支されている。脱穀テンションアーム132の脱穀入力軸92回りの回動にて、脱穀テンションプーリ131が脱穀伝動ベルト119の中途部に下方から接離するように構成されている。脱穀テンションプーリ131の接離にて脱穀伝動ベルト119が緊張・弛緩する結果、エンジン17の出力軸49から脱穀入力軸92への動力伝達が継断されることになる。
図8〜図10に示すように、脱穀テンションプーリ131の枢支軸133は、脱穀リンク機構161を介して、回動部材であるセクタギヤ142の突出アーム部144に連動連結されている。つまり、脱穀クラッチ91(脱穀テンションプーリ131及び脱穀テンションアーム132)は、脱穀リンク機構161を介して、セクタギヤ142の突出アーム部144に吊り下げ支持されている。
図5及び図8〜図11に示すように、刈取クラッチ89及び脱穀クラッチ91には、単一のクラッチ電動モータ140の駆動にて回動軸回りに回動可能な回動部材であるセクタギヤ142が、それぞれに対応するリンク機構151,161を介して関連付けられている。
すなわち、サイドコラム12内にあるコラムパイプ138に取り付けられたブラケット板139に、正逆回転可能なクラッチ電動モータ140が取り付けられている。ブラケット板139のうちクラッチ電動モータ140の前方箇所には、回動部材としてのセクタギヤ142が横向きの回動軸143にて回動可能に枢着されている。セクタギヤ142は、クラッチ電動モータ140のモータ出力軸に設けられた出力ギヤ141に噛み合わせている。これら両ギヤ141,142の噛み合いによって、クラッチ電動モータ140からの回転駆動力が各リンク機構151,161を介して、それぞれ対応するクラッチ89,91に伝達され、各クラッチ89,91をそれぞれ対応する伝動ベルト117,119に接離させるように構成されている。
セクタギヤ142は、クラッチ電動モータ140による出力ギヤ141の正逆回転駆動にて、図8(a)及び図11の二点鎖線にて示す初期位相から、図9(a)及び図11の一点鎖線にて示す中途位相を経由して、図10(a)及び図11の実線にて示す最終位相までの範囲において、回動軸143回りに回動可能に構成されている。初期位相は両クラッチ89,91共に切りのときのセクタギヤ142の回動位置である。中途位相は脱穀クラッチ91のみ入りのときのセクタギヤ142の回動位置である。最終位相は両クラッチ89,91共に入りのときのセクタギヤ142の回動位置である。
刈取リンク機構151は、セクタギヤ142の回動軸143と平行な枢軸153回りに回動可能な中継部材としての三角プレート152、セクタギヤ142及び三角プレート152を連動して回動させる連係杆154、並びに、三角プレート152と刈取クラッチ89とを連動させるための刈取クラッチバー155を備えている。
実施形態では、ブラケット板139のうちセクタギヤ142より更に前方の箇所に、三角プレート152における第1のコーナ部が横向きの枢軸153にて回動可能に枢着されている。三角プレート152における第2のコーナ部に、連係杆154の一端部(前端部)が横向きの枢着ピンにて回動可能に枢着されている。
連係杆154の他端部(後端部)には、その長手方向に延びるガイド溝穴156が形成されている。一方、セクタギヤ142から半径外向きに突出した突出アーム部144には枢支ピン157が固着されている。枢支ピン157は、連係杆154の他端部に形成されたガイド溝穴156に挿入されている。従って、連係杆154の他端部とセクタギヤ142の突出アーム部144とは、ガイド溝穴156に挿入された枢支ピン157にて連結されている。
実施形態では、セクタギヤ142が初期位相にあるときに(図8及び図11の二点鎖線参照)、突出アーム部144の枢支ピン157が連係杆154におけるガイド溝穴156の長手中央部に位置するように、ガイド溝穴156と枢支ピン157との関係が設定されている。また、セクタギヤ142が中途位相にあるときに(図9及び図11の一点鎖線参照)、枢支ピン157がガイド溝穴156の後縁部にできるだけ近づくように、ガイド溝穴156の長径寸法が設定されている。
三角プレート152における第3のコーナ部には、刈取クラッチバー155の一端部(上端部)が横向きの枢着ピンにて回動可能に枢着されている。刈取クラッチバー155の他端部には、テンション調節ボルト158を介して、刈取クラッチばね159の一端部(上端部)が連結されている。刈取クラッチばね159の他端部(下端部)は、円筒部材125に突設されたレバーアーム129に連結されている。刈取クラッチばね159は、刈取テンションプーリ121を刈取伝動ベルト117に接触させる方向に付勢するものである。すなわち、刈取クラッチばね159は、刈取クラッチ89を常時入り方向に付勢するものである。
他方、脱穀リンク機構161は、セクタギヤ142と脱穀クラッチ91とを連動させるためのリンク片162及び脱穀クラッチバー163を備えている。実施形態では、リンク片162の一端部(上端部)が、連係杆154のガイド溝穴156に挿入された枢支ピン157に回動可能に枢支されている。従って、枢支ピン157を介して連係杆154とセクタギヤ142と脱穀リンク機構161(リンク片162)とが連結されている。
リンク片162の他端部(下端部)には、テンション調節ボルト164を介して、ばね手段としての脱穀クラッチばね165の一端部(上端部)が連結されている。脱穀クラッチばね165の他端部(下端部)は、脱穀クラッチバー163の一端部(上端部)に連結されている。脱穀クラッチバー163の他端部(下端部)には、脱穀テンションプーリ131の枢支軸133が固着されている。脱穀クラッチばね165は、脱穀テンションプーリ131を脱穀伝動ベルト119に接触させる方向に付勢するものである。すなわち、脱穀クラッチばね165は、脱穀クラッチ91を常時入り方向に付勢するものである。
図5から分かるように、ブラケット板139に取り付けられたクラッチ電動モータ140、セクタギヤ142及び三角プレート152は、サイドコラム12内に位置している。そして、図7から分かるように、クラッチ電動モータ140、セクタギヤ142及び三角プレート152の下方に、動力伝達用のベルト114,115,117,119群が位置している。つまり、実施形態では、各クラッチ89,91やこれらを作動させるための構成140,142,151,161、並びに、動力伝達用のベルト114,115,117,119群は、刈取装置3の穀稈搬送装置21と操縦部9の間にまとめられているのである。
なお、図11に詳細に示すように、サイドコラム12内のブラケット板139には、図8及び図11の二点鎖線にて示す初期位相に回動したセクタギヤ142の突出アーム部144に当接するリミットスイッチ型の切り位置検出センサ167が設けられている。
図7に示すように、サイドコラム12のうちブラケット板139より前方側には、クランク溝170が形成されている。刈取装置3の動力継断操作手段と脱穀装置5の動力継断操作手段とを1本で兼ねるクラッチレバー15は、クランク溝170を貫通してサイドコラム12上に突出している。サイドコラム12内のうちクランク溝170の下方箇所には横向きのレバー軸171(図8(b)〜図10(b)参照)が配置されている。レバー軸171に回動可能に被嵌された第1ボス部材172の下面側に、前後に貫通する第2ボス部材173が固着されている。クラッチレバー15の基端部に設けられた前向き突状のピン軸174が第2ボス部材173に回動可能に差し込まれている。従って、クラッチレバー15は、レバー軸171回りに前後傾動可能で且つピン軸174回りに左右傾動可能である。このため、クラッチレバー15のクランク溝170に沿った傾動操作が可能になっている。
図5に示すように、コラムパイプ138の下方に位置する後部桟フレーム175には、前後回動可能な二股状感知アーム177を有するレバー位置センサ176が取り付けられている。レバー位置センサ176は、第1ボス部材172に固着された回動プレート178の作動ピン179との当接による二股状感知アーム177の回動角度から、クラッチレバー15の操作位置を検出するというポテンショメータ式のものである。
クラッチレバー15をクランク溝170の後端部に傾動させた場合は(図8(b)の状態参照)、二股状感知アーム177の回動角度に応じたレバー位置センサ176の検出情報に基づいて、クラッチ電動モータ140が出力ギヤ141を回転駆動させ、セクタギヤ142が図8(a)及び図11の二点鎖線にて示す初期位相にまで回動する。クラッチレバー15をクランク溝170の中途部に傾動させた場合は(図9(b)の状態参照)、レバー位置センサ176の検出情報に基づくクラッチ電動モータ140の回転駆動にて、セクタギヤ142が図9(a)及び図11の一点鎖線にて示す中途位相にまで回動する。クラッチレバー15をクランク溝170の前端部に傾動させた場合は(図10(b)の状態参照)、レバー位置センサ176の検出情報に基づくクラッチ電動モータ140の回転駆動にて、セクタギヤ142が図10(a)及び図11の実線にて示す最終位相にまで回動する。
(5).各クラッチの作動態様
次に、図8〜図11を参照しながら、クラッチレバー15を操作したときの各クラッチ89,91の作動態様の一例について説明する。
クラッチレバー15をクランク溝170の後端部に傾動させると(図8(b)の状態参照)、セクタギヤ142が図8(a)及び図11の二点鎖線にて示す初期位相にまで回動する。この場合、セクタギヤ142側の枢支ピン157が連係杆154を介して三角プレート152を枢支ピン157回りに下向き回動させ、刈取クラッチバー155を下向きに押しやる。そうすると、戻しばね127の弾性復元力にて、刈取テンションアーム122が図8(a)の反時計方向に回動して、刈取テンションプーリ121が刈取伝動ベルト117から離れ、刈取クラッチ89が切り状態になる(刈取伝動ベルト117が弛緩する)。
また、セクタギヤ142側の枢支ピン157は、リンク片162及び脱穀クラッチバー163を下向きに押しやる。そうすると、脱穀テンションアーム132が図8(a)の反時計方向に自重にて回動して、脱穀テンションプーリ131が脱穀伝動ベルト119から離れ、脱穀クラッチ91も切り状態になる(脱穀伝動ベルト119が弛緩する)。
クラッチレバー15をクランク溝170の中途部に傾動させると(図9(b)の状態参照)、セクタギヤ142が図9(a)及び図11の一点鎖線にて示す中途位相にまで回動する。この場合、セクタギヤ142側の枢支ピン157は、連係杆154のガイド溝穴156内をスライド移動して、連係杆154を第2コーナ部の枢着ピン回りに上向き回動させるものの、ガイド溝穴156の後縁部に引っ掛からず遊んだ状態となる。このため、三角プレート152は、刈取クラッチバー155を下向きに押しやった下向き回動姿勢のままで保持される。その結果、刈取クラッチ89は切り状態を維持することになる。
一方、セクタギヤ142側の枢支ピン157は、リンク片162及び脱穀クラッチバー163を上向きに引き上げる。そうすると、脱穀テンションプーリ131が上向きに引き上げられて脱穀伝動ベルト119に下方から押圧当接すると共に、脱穀テンションアーム132が図9(a)の時計方向に回動することによって、脱穀伝動ベルト119が緊張して、脱穀クラッチ91だけが入り状態になる。
クラッチレバー15をクランク溝170の前端部に傾動させると(図10(b)の状態参照)、セクタギヤ142が図10(a)及び図11の実線にて示す最終位相にまで回動する。この場合、セクタギヤ142側の枢支ピン157は、ガイド溝穴156の後縁部に当接して連係杆154を後方に引き寄せることによって、三角プレート152を枢支ピン157回りに上向き回動させ、刈取クラッチバー155を上向きに引き上げる。そうすると、刈取テンションアーム122が図10(a)の時計方向に回動して、刈取テンションプーリ121が刈取伝動ベルト117に後方から押圧当接する。その結果、刈取伝動ベルト117が緊張して、刈取クラッチ89が入り状態になる。
一方、枢支ピン157は、セクタギヤ142と共に中途位相から最終位相にまで回動するが、図11から明らかなように、中途位相での枢支ピン157の高さ位置と最終位相での枢支ピン157の高さ位置とはほとんど変わらない。このため、リンク片162及び脱穀クラッチバー163は、脱穀テンションプーリ131を上向きに引き上げた状態のままになる。その結果、脱穀クラッチ91は入り状態を維持することになる。
但し、実施形態では、セクタギヤ142が中途位相から最終位相に回動する間に、リンク片162と脱穀クラッチバー163とをつなぐ脱穀クラッチばね165が支点越えするように設定されている。すなわち、セクタギヤ142が中途位相から最終位相に回動する途次において、脱穀クラッチばね165が支点越えして、脱穀テンションプーリ131を脱穀伝動ベルト119に接触させる方向に引張り付勢し、脱穀クラッチ91を入り状態に保持する。このため、逆にセクタギヤ142を最終位相から中途位相に回動させる場合も、脱穀クラッチばね165が支点越えしなければならないから、脱穀クラッチばね165の支点越え作用にて、脱穀クラッチ91のみならず、刈取クラッチ89も併せて確実に入り状態に維持できることになる。なお、クラッチレバー15をクランク溝170の前端部から中途部に傾動操作した場合や、中途部から後端部に傾動操作した場合は、上記と逆順の動作が行われる。
(6).第1のまとめ
上記の記載並びに図8〜図11に示すように、実施形態のコンバインでは、単一のクラッチ電動モータ140の駆動にて回動軸143回りに回動可能な回動部材142と、脱穀クラッチ91と回動部材142をつなぐ脱穀リンク機構161と、刈取クラッチ89と回動部材142とをつなぐ刈取リンク機構151とを備えており、回動部材142の初期位相から中途位相への回動にて、刈取クラッチ89が切り状態のままで脱穀クラッチ91を入り作動させ、回動部材142の中途位相から最終位相への回動にて、脱穀クラッチ91が入り状態のままで刈取クラッチ89を入り作動させるように、両リンク機構151,161と回動部材142とが連動連結されているから、単一のクラッチ電動モータ140の駆動にて、刈取クラッチ89と脱穀クラッチ91とを所定の順序で入り切りできることになる。
従って、複雑な形状のカムプロファイルを有するカムを、脱穀クラッチ用と刈取クラッチ用との2種類備える必要がなく、刈取クラッチ89と脱穀クラッチ91とを所定の順序で入り切りするための機構を、部品点数の少ない簡単な構造にでき、部品コストを抑制する一助になるという効果を奏する。また、刈取クラッチ89と脱穀クラッチ91とを所定の順序で入り切りするための機構のコンパクト化も図れる。なお、各クラッチ89,91の入り切りを自動制御したい場合は、単一のクラッチ電動モータ140の駆動を制御するだけで済むから、簡単で且つ安価に構成することが可能になる。
上記の記載並びに図8〜図11に示すように、刈取リンク機構151が、回動部材142の回動軸143と平行な枢軸153回りに回動可能な中継部材152と、回動部材142及び中継部材152を連動して回動させる連係杆154とを有しており、連係杆154にその長手方向に延びるガイド溝穴156が形成されており、ガイド溝穴156に挿入された枢支ピン157を介して、連係杆154と回動部材142と脱穀リンク機構161とが連結されている。そして、回動部材142が初期位相から中途位相に回動するときは、枢支ピン157がガイド溝穴156内をスライドして中継部材152を連動させず、回動部材142が中途位相から最終位相に回動するときは、枢支ピン157がガイド溝穴156の縁部に当接して、連係杆154を介して中継部材152を入り方向に回動させるように構成されている。
このため、連係杆154のガイド溝穴156内に挿入された枢支ピン157のスライド移動を利用するという簡単な構成によって、脱穀クラッチ91だけを入り状態にしたり、脱穀クラッチ91及び刈取クラッチ89の双方を入り状態にしたりすることを確実に実行できる。つまり、単一のクラッチ電動モータ140であっても、複雑な制御をすることなく簡単かつ確実に、刈取クラッチ89が切り状態のままで脱穀クラッチ91だけを入り状態にできる。また、脱穀クラッチ91と刈取クラッチ89との入り切りのタイミングをずらすための機構が連係杆154のガイド溝穴156と枢支ピン157との組合せに過ぎないので、部品点数も少なくて済み、この点でも部品コストの抑制に寄与している。
上記の記載並びに図8〜図11に示すように、脱穀リンク機構161は脱穀クラッチ91を常時入り方向に付勢するばね手段165を有しており、回動部材142が中途位相から最終位相に回動する間に、ばね手段165が支点越えするように設定されているから、逆に回動部材142を最終位相から中途位相に回動させる場合も、ばね手段165は支点越えしなければならないことになる。このため、ばね手段165の支点越え作用にて、脱穀クラッチ91のみならず、刈取クラッチ89も併せて入り状態に保持し易いという効果を奏する。また、脱穀クラッチ91及び刈取クラッチ89を入り状態に保持するに当たって、単一のクラッチ電動モータ140に掛かる負荷(荷重)も低減できる。
(7).変速操向制御のための構造
次に、図5、図7、図12及び図13を参照しながら、走行機体1の車速及び進行方向を調節する変速操向制御のための構造について説明する。
操縦部9の底面を構成するステップ床部材191(図13参照)のうち操縦座席11の前方には、上下に延びる操向入力軸192が配置されている。操向入力軸192の上端側には、上自在継手194を介してハンドル軸193の下端部が連結されている。ハンドル軸193の上端部には、丸形の操向ハンドル10が取り付けられている。上自在継手194の屈曲動作にて操向ハンドル10の取り付け位置を前後方向に変更することにより、操向ハンドル10がオペレータの体格等に見合った位置に調節される。操向入力軸192の下端側は、ステップ床部材191の下面側にあるステアリングボックス200から上向きに突出した入力中継軸195に、下自在継手196を介して連結されている。
ステアリングボックス200は、ステップ床部材191を支持する箱枠状のステップフレーム197内に配置されている。実施形態では、ステップフレーム197における下矩形枠部の内周側に、平面視L字状の支持パイプ198が固定されている。ステアリングボックス200は、ステップフレーム197の下矩形枠部及び支持パイプ198上に載置された状態で取外し可能に取り付けられている。なお、ステアリングボックス200は、作動油を封入した密閉構造になっている。また、ステアリングボックス200の下面は、左右走行クローラ2の上面より高い高さ位置にある。
ステアリングボックス200には、主変速レバー13及び操向ハンドル10に対する出力制御機構としての機械式連動機構(図示省略)が内蔵されている。主変速レバー13や操向ハンドル10は、機械式連動機構を介して、各HST機構53,54の制御軸205,208に連動連結されている。実施形態では、ミッションケース18の上部に、直進用HST機構53と旋回用HST機構54とが、旋回用を前に直進用を後ろにして並べて配置されている。
詳細は省略するが、機械式連動機構は、
1.主変速レバー13を中立以外の位置に傾動操作(直進用HST機構53から直進出力)した状態で、操向ハンドル10を中立以外の位置に回動操作(旋回用HST機構54から旋回出力)すると、操向ハンドル10の回動操作量が大きいほど小さな旋回半径で走行機体1が左又は右に旋回し、且つ旋回半径が小さいほど走行機体1の車速(前進時又は後進時の旋回速度)が減速する、
2.主変速レバー13を前進又は後進のいずれの方向に傾動操作した場合であっても、操向ハンドル10の回動操作方向と走行機体1の旋回方向とが一致する(操向ハンドル10を左に回せば走行機体1が左旋回し、操向ハンドル10を右に回せば走行機体1は右旋回する)、
3.主変速レバー13が中立位置(直進用HST機構53からの直進出力が零)にあるときには操向ハンドル10を操作しても機能しない(旋回用HST機構54の旋回出力が零に維持される)、
という各種動作を実行するために、主変速レバー13や操向ハンドル10からの操作力を適宜変換して、ステアリングボックス200の側面から外向きに突出する主変速レバー入力軸201、変速出力軸及び旋回出力軸(共に図示省略)に伝達するように構成されている。
図12及び図13に示すように、主変速レバー入力軸201の突出端に主変速アーム202が固着されている。サイドコラム12上の主変速レバー13は、主変速ロッド203及び後述する補助力付与手段220を介して、主変速アーム202に連結されている。主変速レバー13の前後傾動動作によって、主変速レバー入力軸201が回動するように構成されている。実施形態では、主変速アーム202に主変速ロッド203の一端側(下端側)が回動可能に連結されている。主変速ロッド203の他端側(上端側)は、補助力付与手段220の主変速板227に回動可能に連結されている。
ステアリングボックス200から突出した変速出力軸は、直進用リンク機構204(図4参照)を介して、ミッションケース18の直進用HST機構53から突出した直進制御軸205(図4参照)に連動連結されている。直進制御軸205は、直進用HST機構53における第1油圧ポンプ55の回転斜板の傾斜角度(斜板角)を調節する出力制御部に相当するものである。ステアリングボックス200側の変速出力軸の回動にて直進用リンク機構204が変速作動することにより、直進制御軸205が正逆回転するように構成されている。そして、直進制御軸205の正逆回転にて第1油圧ポンプ55の斜板角が調節される結果、第1油圧モータ56の回転数制御又は正逆転切換が実行され、走行速度(車速)の無段階変更や前後進の切換が行われることになる。
ステアリングボックス200から突出した旋回出力軸は、走行機体1の進行方向を微調節制御するための油圧シリンダ機構206(図13参照)及び旋回用リンク機構207(図4参照)を介して、ミッションケース18の旋回用HST機構54から突出した旋回制御軸208(図4参照)に連動連結されている。旋回制御軸208は、旋回用HST機構54における第2油圧ポンプ57の回転斜板の傾斜角度(斜板角)を調節する出力制御部に相当するためのものである。ステアリングボックス200側の旋回出力軸の回動にて油圧シリンダ機構206及び旋回用リンク機構207が変速作動することにより、旋回制御軸208が正逆回転するように構成されている。そして、旋回制御軸189の正逆回転にて第2油圧ポンプ57の斜板角が調節される結果、第2油圧モータ58の回転数制御及び正逆転切換が実行され、走行機体1の操向角度(旋回半径)の無段階変更並びに左右旋回方向の切換が行われることになる。
さて、図13に示すように、サイドコラム12の右側下部(操縦座席11の下方側)には、横向きに延びるブレーキ軸210が回動可能に軸支されている。ブレーキ軸210のうち操縦部9側(サイドコラム12の外側)に突出した一端部には、前後に長い駐車ブレーキペダル211の基端側が固着されている。ブレーキ軸210のうちサイドコラム12内にある他端部にはブレーキ軸210と一体回動する切換板212が固着されている。切換板212は一対のリンク213,214を介して後述する補助力付与手段220に連動連結されている。駐車ブレーキペダル211を踏み込み操作していないときは、切換板212及び両リンク213,214が主変速レバー13の前後傾動動作に干渉せず、駐車ブレーキペダル211を踏み込み操作したときは、切換板212及び両リンク213,214の作用にて主変速レバー13を中立位置に復帰させるように構成されている。実施形態では、切換板212のうちブレーキ軸210を挟んだ一方に第1リンク213の基端側が連結され、他方に第2リンク214の基端側が連結されている。両リンク213,214の他端側は、共通の横向きピンにて補助力付与手段220の主変速板227に連結されている。
詳細は省略するが、切換板212は、ブレーキワイヤを介して、ミッションケース18内の駐車ブレーキ66(図4参照)に連動連結されている。駐車ブレーキペダル211を踏み込み操作したときは、主変速レバー13を中立位置に復帰させると共に、ブレーキワイヤの作用にてミッションケース18内の駐車ブレーキ66を制動作動させるように構成されている。
(8).主変速レバー及びその周辺の詳細
次に、主に図14〜図19を参照しながら、主変速レバー13及びその周辺の詳細について説明する。
サイドコラム12内には、主変速レバー13の手動回動操作(前後傾動操作)に補助力を付与するための補助力付与手段220(図5、図12及び図13参照)が、主変速レバー13に関連付けて配置されている。
実施形態では、操縦部9の骨組の構成するコラムパイプ138の前部縦パイプ部218と、コラムパイプ138の水平パイプ部に下向き突設された中間縦バー219との間に、モータ支持板221がボルト締結されている。モータ支持板221には、補助アクチュエータとしての正逆回転可能な主変速電動モータ222が取り付けられている。モータ支持板221のうち主変速電動モータ222の後方側には、アシストギヤ225が横向きの変速回動軸226にて回動可能に枢着されている。アシストギヤ225は、主変速電動モータ222のモータ出力軸223に設けられたピニオンギヤ224に噛み合わせている。これら両ギヤ224,225の噛み合いによって、主変速電動モータ222からの回転駆動力が主変速レバー13に伝達され、主変速レバー13を変速回動軸226回りに前後傾動させるように構成されている。
変速回動軸226には主変速板227が回動可能に軸支されている。主変速板227は、摩擦板228及び皿ばね229からなる摩擦機構230(図14及び図15参照)の作用にて、設定トルク以下で変速回動軸226に連動して回動するように構成されている。
主変速板227のうち変速回動軸226の上方箇所には、変速回動軸226と平行状に延びる主変速揺動軸231が回動可能に軸支されている。主変速揺動軸231の一端側にレバー固定板232が固着されている。レバー固定板232の下端側には、前後に貫通する主変速ボス部材233が固定されている。一方、主変速レバー13における縦長のレバー部234の基端部には、L字状のピン軸体235が固定されている。ピン軸体235の前向き突状部が主変速ボス部材233に後方から差し込まれている。ピン軸体235の縦長部は、連結補助板236を介してレバー固定板232の上部にボルト締結されている。
従って、実施形態の主変速レバー13は、主変速電動モータ222の正逆回転駆動にて変速回動軸226回りに前後傾動(回動)可能であると共に、オペレータの手動回動操作にて主変速揺動軸231回りに前後揺動(回動)可能になっている。ここで、主変速レバー13のレバー部234は、サイドコラム12のうちクランク溝170より前方に形成された案内溝217(図2参照)を貫通してサイドコラム12上に突出している。主変速レバー13の前後傾動範囲は案内溝217によって規制される。
一方、図16〜図19に詳細に示すように、主変速板227のうち主変速揺動軸231の上方箇所には、主変速揺動軸231を曲率半径の中心とする円弧状の遊嵌穴237が形成されている。主変速板227の遊嵌穴237には、レバー固定板232のうち主変速揺動軸231の上方箇所に突設された被検出軸部材238が遊嵌されている。被検出軸部材238の主変速揺動軸231回りの揺動範囲は遊嵌穴237によって規制される。すなわち、主変速レバー13の手動回動操作の範囲は、遊嵌穴237の円弧長さの範囲内に制限されることになる。
さて、図14〜図19に示すように、主変速板227のうち被検出軸部材238の上方箇所には、変速回動軸226及び主変速揺動軸231と平行状に延びる相対原点軸部材239が、被検出軸部材238と同じ向きに突出するように固着されている。このため、相対原点軸部材239は、主変速電動モータ222の正逆回転駆動にて主変速板227と一体的に変速回動軸226回りに回動する。相対原点軸部材239は、変速回動軸226と主変速揺動軸231とを結ぶ仮想直線S上に配置されている。なお、遊嵌穴237の円弧長さの中心も仮想直線S上に位置するように設定されている。
主変速板227においてレバー固定板232の反対側に位置する側面には、センサブラケット240が設けられている。センサブラケット240には、主変速レバー13の初期の手動回動操作方向(前進(増速)方向か後進(減速)方向か)を検出する方向検出手段としての単一の方向検出センサ241が取り付けられている。実施形態の方向検出センサ241は、主変速揺動軸231回りの回動にて広狭動作するように構成された一対の感知体242,243を備えている。
これら一対の感知体242,243は、被検出軸部材238及び相対原点軸部材239を挟んだ両側に振り分けて配置されている。両感知体242,243の先端部間には、被検出軸部材238及び相対原点軸部材239を挟持する方向(感知体242,243同士が互いに接近する方向)に両感知体242,243を付勢する引張りばね244が装架されている。主変速レバー13を操作していない非操作状態では、両感知体242,243は、引張りばね244の弾性復原力にて、被検出軸部材238及び相対原点軸部材239の両方を挟持する(図16及び図19参照)。かかる挟持状態が方向検出センサ241の非検出状態に設定されている。
両感知体242,243にて被検出軸部材238及び相対原点軸部材239を挟持した状態では、被検出軸部材238及び相対原点軸部材239が、変速回動軸226と主変速揺動軸231とを結ぶ仮想直線S上に位置することになる。両感知体242,243にて挟持された被検出軸部材238の位置(仮想直線S上の位置)は、方向検出センサ241に対する相対原点位置(非検出状態の位置)になっている。従って、主変速レバー13を操作していない非操作状態では、一対の感知体242,243が引張りばね244の弾性復原力にて被検出軸部材238と相対原点軸部材239とを挟持して、主変速レバー13を方向検出センサ241に対する相対原点位置(図16及び図19参照)に復帰させることになる。
図5及び図13に示すように、モータ支持板221の下方に位置する前部桟フレーム245には、前後回動可能な二股状感知アーム247を有する主変速位置センサ246が取り付けられている。主変速位置センサ246は、主変速板227の側面下部に固着された作動ピン248との当接による二股状感知アーム247の回動角度から、主変速レバー13の(変速回動軸226回りの)操作位置を検出するというポテンショメータ式のものである。主変速板227側の作動ピン248も、変速回動軸226と主変速揺動軸231とを結ぶ仮想直線S上に配置されている。
なお、主変速板227には、主変速ロッド203の他端側(上端側)が回動可能に連結されると共に、駐車ブレーキペダル211に関連する第1及び第2リンク213,214の他端側が共通の横向きピンにて連結されている。
上記の構成において、主変速レバー13を前後傾動(回動)操作すると、その初期の主変速揺動軸231回りの手動回動操作により、遊嵌穴237内を被検出軸部材238が移動して、前進(増速)側感知体242及び後進(減速)側感知体243のいずれか一方に当接し、引張りばね244の弾性復原力に抗して一方の感知体242(又は243)を他方243(又は242)から離れる方向に回動させる(図17参照)。そうすると、各感知体242,243の挙動に応じた方向検出センサ241の検出情報に基づいて、主変速電動モータ222がピニオンギヤ224、ひいてはアシストギヤ225を正逆回転駆動させ、主変速板227ひいては主変速レバー13を、前記初期の手動回動操作方向と同じ方向に変速回動軸226回りに回動させる(図18参照)。すなわち、主変速レバー13の初期の手動回動操作に伴って、主変速電動モータ222が手動回動操作に補助力を付与する。そして、主変速板227に連動連結された主変速ロッド203が押し引きされ、その押し引き力がステアリングボックス200内の機械式連動機構を経由して、ミッションケース18の直進用HST機構53の直進制御軸205に伝達される。その結果、車速の無段階変更や前後進の切換が行われる。
その後、主変速レバー13から手を離すと、引張りばね244の弾性復原力にて両感知体242,243が被検出軸部材238と相対原点軸部材239とを挟持して、主変速レバー13を主変速揺動軸231回りに復帰回動させて、方向検出センサ241に対する相対原点位置(図19参照)に復帰させる。その結果、方向検出センサ241が非検出状態となり、主変速電動モータ222の駆動が自動的に停止する。従って、主変速レバーを所定の操作位置まで操作したら、主変速レバー13から手を離すだけでよい。そうすれば、主変速電動モータ222の駆動が停止し、主変速レバー13が所定の操作位置に保持されることになる。なお、図16〜図19では、主変速レバー13を前進(増速)方向に傾動操作する場合の補助力付与手段220の作動態様を示していることを付言しておく。
(9).安全回路及びその関連の構造
次に、図12、図13及び図20を参照しながら、補助力付与手段220に関連させた安全回路252及びその関連の構造について説明する。
図12及び図13に示すように、主変速レバー13には、補助力付与手段220(主変速電動モータ222)の駆動の可否を選択操作する選択手段としてのアシストスイッチ250が設けられている。実施形態では、アシストスイッチ250を許可(押下)操作したときのみ、補助力付与手段220(主変速電動モータ222)が駆動して主変速レバー13の手動回動操作に補助力を付与するように構成されている。実施形態のアシストスイッチ250は、押下状態を維持する間だけ主変速電動モータ222に電力供給する自動復帰形のプッシュスイッチ(モーメンタリスイッチともいう)を採用しており、主変速レバー13の握り部251に設けられている。
主変速レバー13のアシストスイッチ250は、走行機体1に設けられた安全回路252(図20参照)に関連付けられている。安全回路252は、補助力付与手段220を構成する主変速電動モータ222とこれに電力を供給するバッテリ253とを接続してなるものである。安全回路252中には、選択手段としてのアシストスイッチ250が直列に接続されている。
すなわち、バッテリ253の出力端子+には、自動復帰形のアシストスイッチ250が接続されている。バッテリ253の入力端子−は接地されている。安全回路252のうちアシストスイッチ250と主変速電動モータ222との間には、3位置切換形の方向検出センサ241の可動接点241cが分岐して接続されている。方向検出センサ241の前進(増速)側固定接点241aは、前進(増速)側リレー254におけるコイル部255の入力側に直列に接続されている。コイル部255の出力側は接地されている。方向検出センサ241の後進(減速)側固定接点241bは、後進(減速)側リレー260におけるコイル部261の入力側に直列に接続されている。コイル部261の出力側は接地されている。
前進側感知体242が後進側感知体243から離れる方向に回動した場合(図17参照)は、方向検出センサ241の可動接点241cが前進側固定接点241aに接触し、後進側感知体243が前進側感知体242から離れる方向に回動した場合は、可動接点241cが後進側固定接点241bに接触する。被検出軸部材238及び相対原点軸部材239の両方を挟持した状態(主変速レバー13が相対原点位置にある場合)は、可動接点241cが無接触に保持される。
安全回路252のうち主変速電動モータ222の上流側には、前進側リレー254における常開形のスイッチ部256のA接点257が接続されている。主変速電動モータ222の下流側には、後進側リレー260における常開形のスイッチ部262のA接点263が接続されている。前進側リレー254におけるスイッチ部256の可動接点259と、後進側リレー260におけるスイッチ部262の可動接点265との間に、主変速電動モータ222が設けられている。前進側リレー254におけるスイッチ部256のB接点258と、後進側リレー260におけるスイッチ部262のB接点264とは接地されている。
上記の構成において、主変速レバー13の握り部251を掴んでアシストスイッチ250を押下した状態で、主変速レバー13を前向きに傾動(回動)操作すると、その初期の主変速揺動軸231回りの手動回動操作により、前進側感知体242が後進側感知体243から離れる方向に回動して、方向検出センサ241の可動接点241cが前進側固定接点241aに接触する。そうすると、バッテリ253からアシストスイッチ250及び方向検出センサ241を介して、前進側リレー254のコイル部255に電力が供給されることにより、コイル部255が励磁され、前進側リレー254のスイッチ部256が入り状態になる(スイッチ部256の可動接点259がA接点257に接続される)。その結果、主変速電動モータ222が正転駆動(前進(増速)方向に駆動)する。
逆に、主変速レバー13の握り部251を掴んでアシストスイッチ250を押下した状態で、主変速レバー13を後ろ向きに傾動(回動)操作すると、その初期の主変速揺動軸231回りの手動回動操作により、後進側感知体243が前進側感知体242から離れる方向に回動して、方向検出センサ241の可動接点241cが後進側固定接点241bに接触する。そうすると、バッテリ253から方向検出センサ241を介して、後進側リレー260のコイル部261に電力が供給されることにより、コイル部261が励磁され、後進側リレー260のスイッチ部262が入り状態になる(スイッチ部262の可動接点265がA接点263に接続される)。その結果、主変速電動モータ222が逆転駆動(後進(減速)方向に駆動)する。
主変速レバー13の握り部251(アシストスイッチ250)から手を離すと、アシストスイッチ250が切り状態になり、バッテリ253から主変速電動モータ222への電力供給が遮断され、主変速電動モータ222が駆動停止する。その結果、主変速レバー13が所定の操作位置に保持されることになる。また、この場合は、引張りばね244の弾性復原力にて、主変速レバー13が主変速揺動軸231回りに復帰回動して、方向検出センサ241に対する相対原点位置(図19参照)に復帰し、方向検出センサ241の可動接点241cが無接触状態になる。
(10).第2のまとめ
上記の記載並びに図14〜図19に示すように、実施形態のコンバインは、走行機体1に搭載されたエンジン17の動力を変速して左右の走行部2に伝達する油圧無段変速機53と、油圧無段変速機53の出力制御部205に機械的に連動連結されていて走行機体1に設けられた変速回動軸226回りに回動可能な変速操作具13と、変速操作具13の初期の手動回動操作に伴って前記手動回動操作に補助力を付与する補助力付与手段220と、変速操作具13の初期の手動回動操作方向を検出する方向検出手段241とを備えている。そして、方向検出手段241に設けられた感知体242,243が、非操作状態の変速操作具13を方向検出手段241に対する相対原点位置に自動的に復帰させるように構成されている。
このため、変速操作具13を操作していない状態では常に、操作方向感知用の感知体242,243にて、方向検出手段241に対する相対的原点位置に変速操作具13を簡単に戻して維持できる。従って、特許文献1のように二股状の板ばねを用いる必要がなく、非操作状態における変速操作具13のぐらつきを長期に亘って抑制でき、操作感覚を損ねるおそれが少ない。
また、方向検出手段241は単一のものであり、且つ感知体242,243を広狭動作可能に一対有している一方、前記初期の手動回動操作にて変速操作具13と連動する被検出軸部材238と、補助力付与手段220の駆動にて変速操作具13と共に変速回動軸226回りに回動する相対原点軸部材239とを備えており、一対の感知体242,243にて被検出軸部材238と相対原点軸部材239とを挟持することによって、非操作状態の変速操作具13を方向検出手段241に対する相対原点位置に復帰させるように構成されているから、一対の感知体242,243にて被検出軸部材238及び相対原点軸部材239とを挟持するという簡単な構成で、変速操作具13の方向検出手段241に対する相対原点位置を特定できる。このため、組付けに際して方向検出手段241に対する変速操作具13の芯出し(位置決め)を確実且つ容易に行えると共に、組付け作業性が向上する。
更に、一対の感知体242,243の先端側には、被検出軸部材238及び相対原点軸部材239を挟持する方向に両感知体242,243を付勢する引張りばね244が設けられているから、変速操作具13の相対原点位置への復帰を簡単な構成で行えることになる。補助力付与手段220(主変速電動モータ222)を調整しなくても、弾性係数の異なる引張りばね244に取り換えるだけで、変速操作具13の操作感覚を重くしたり軽くしたりできる。
上記の記載並びに図20に示すように、実施形態のコンバインにおいては、変速操作具13に、補助力付与手段220の駆動の可否を選択操作するための選択手段250を備えており、選択手段250を許可操作したときのみ、補助力付与手段220が駆動して手動回動操作に補助力を付与し得るように構成されているから、選択手段250の許可操作によって、オペレータが意識的に変速操作具13を手動回動操作して車速又は前後進方向を変化させるようとしていることを確認できることになる。このため、補助力付与手段220の誤作動等により、変速操作具13が勝手に動いて、意図せず車速が増減速したり走行機体1の前後進方向が変わったりする危険を確実に防止できる。
また、補助力付与手段220を構成する電動モータ222とこれに電力を供給するバッテリ253とを接続した安全回路252を備えており、安全回路252中に選択手段250が直列に接続されているから、電動モータ222の駆動にコントローラを介する必要がない。このため、複雑な制御を行うコントローラのエラー・故障等の影響を受けることがなく、簡単な構成でありながら、電動モータ222の駆動の可否を確実に選択でき、安全性が非常に高まる。
更に、選択手段250は、押下状態を維持する間だけ電動モータ222の駆動を許可する自動復帰形のプッシュスイッチであり、且つ変速操作具13の握り部251に設けられているから、選択手段250から手を離すだけで電動モータ222を駆動不能にでき、選択手段250の操作性が向上するのである。
なお、本願発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
1 走行機体
9 操縦部
13 主変速レバー
220 補助力付与手段
222 主変速電動モータ
226 変速回動軸
238 被検出軸部材
239 相対原点軸部材
241 方向検出センサ
242 前進(増速)側感知体
243 後進(減速)側感知体
244 引張りばね
250 アシストスイッチ
251 握り部
252 安全回路
253 バッテリ

Claims (3)

  1. 走行機体に搭載されたエンジンの動力を変速して左右の走行部に伝達する油圧無段変速機と、前記油圧無段変速機の出力制御部に機械的に連動連結されていて前記走行機体に設けられた変速回動軸回りに回動可能な変速操作具と、前記変速操作具の初期の手動回動操作に伴って前記手動回動操作に補助力を付与する補助力付与手段と、前記変速操作具の初期の手動回動操作方向を検出する方向検出手段とを備えている走行車両であって、
    前記方向検出手段に設けられた感知体が、非操作状態の前記変速操作具を前記方向検出手段に対する相対原点位置に自動的に復帰させるように構成されている、
    走行車両。
  2. 前記方向検出手段は単一のものであり、且つ前記感知体を広狭動作可能に一対有している一方、前記初期の手動回動操作にて前記変速操作具と連動する被検出軸部材と、前記補助力付与手段の駆動にて前記変速操作具と共に前記変速回動軸回りに回動する相対原点軸部材とを備えており、
    前記一対の感知体にて前記被検出軸部材と前記相対原点軸部材とを挟持することによって、非操作状態の前記変速操作具を前記方向検出手段に対する相対原点位置に復帰させるように構成されている、
    請求項1に記載した走行車両。
  3. 前記一対の感知体の先端側には、前記被検出軸部材及び前記相対原点軸部材を挟持する方向に前記両感知体を付勢する引張りばねが設けられている、
    請求項2に記載した走行車両。
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