JP2014230530A - コンバイン - Google Patents
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Description
請求項1に係る発明は、エンジン(62)を搭載する機体フレーム(1)の前方に配置された刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方に配置された脱穀装置(3)と、該脱穀装置(3)の扱室(50)の一側に形成される扱ぎ口(26B)に沿って配置されたフィードチェン(12B)と、該フィードチェン(12B)の上側に対向して配置され、フィードチェン(12B)側に付勢された挟扼杆(12C)とを備えたコンバインであって、
前記刈取装置(4)側の搬送装置(34)から搬送された穀桿を該フィードチェン(12B)に引継ぐシンクロチェン(13A)を、前記フィードチェン(12B)の前部の機体内側に配置し、前記刈取装置(4)の後部からシンクロチェン(13A)へ向けて延出される手扱ぎ規制部材(42)を刈取装置(4)の後部に設けられた支持部(38A)に上下回動可能に支持し、前記刈取装置(4)の後部に、所定の手扱ぎモードを設定するモードスイッチ(46)を設け、前記手扱ぎ規制部材(42)が下方向に回動し、側面視において手扱ぎ規制部材(42)の後部と挟扼杆(12C)の前部との間隔が縮小して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、前記手扱ぎ規制部材(42)が上方向に回動し、側面視において手扱ぎ規制部材(42)の後部と挟扼杆(12C)の前部との間隔が拡大して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換え可能な構成とし、前記手扱ぎ規制部材(42)が前記規制状態となった場合に、該手扱ぎ規制部材(42)の後部に設けられた接触部(44)が前記モードスイッチ(46)と接触する構成としたことを特徴とするコンバインである。
刈取装置4は、刈取後フレーム28と、刈取後フレーム28の先端部に左右方向に横設された刈取伝動ケース29によって形成された主枠となる刈取フレーム30に取付けられている。刈取後フレーム28の基部は、機体フレーム1の立設された左右一対の懸架台35,35の上部に回動可能に軸支された横伝動筒36の右側に偏倚した部位に取付けられている。
図25,26に示すように、分草杆31の土壌面への突っ込みを防止するために、分草杆31の下部には、土壌面に対する分草杆31の高さを検出する接地高さ検出装置75が取付けられている。接地高さ検出装置75は、連結フレーム31Cを介して分草杆31に後下がり傾斜して装着された支軸31Aに左右方向に回転自在に取付けられている。また、支軸31Aには、左右方向に回動した接地高さ検出装置75を、図25(a)に示す通常位置に付勢するためにトルクスプリング31が設けられている。
なお、ケース76を小型にするために、センサとしては、磁気センサ76Aを使用し、磁気センサ76Aに対面する回転軸67Cの右側端部に取付けられた磁石76Bの回転に伴って発生する磁界の変化を検出するのが好適である。また、ケース76内における回転軸67Cには、図25(b)に示す通常位置に付勢するためにトルクスプリング76Dが設けられている。
なお、連結片77Aは、分草杆31の左右側部からの張出しを防止するために、前側部は後方に向かって延存し、後側部は右側後方に方向に延在した後に、後方に向かって延在している。また、回転軸77Bには、前後方向に回動した接地体77Dを、図25(b)に示す通常位置に付勢するためにトルクスプリング76Dが設けられている。
図17,18に示すように、刈取装置4のフレーム4Aの後部の下側には、搬送装置34から搬送されてくる穀桿を検出する弾性部材からなる穀稈感知体41が設けられている。また、刈取装置4のフレーム4Aの後端部の下側には、穀稈と接触した穀稈感知体41の変位量を検出する穀桿センサ34Cが装着され、上側には、扱胴カバー50Dに配置されたモードスチッチ6Bに替えて通常の刈取脱穀作業と手扱ぎ作業の切換えを行なうモードスイッチ46を操作する手扱ぎ規制部材42と、シンクロチェン13Aからフィードチェン12Bに引継がれる穀桿をフィードチェン12Bと挟持する補助挟扼杆40を取付ける支持部38Aが装着されている。
なお、フレーム4Aの前端部は、刈取りフレーム30の刈取伝動ケース29の左側に立設された連結フレームに固着され、前部から後部に向かって後上がり傾斜し、後端部は、フィードチェン12Bの前側上方に臨んでいる。
なお、補助挟扼杆40は、フィードチェン12B等の保守・点検作業時には、扱胴カバー50Dを開放して挟扼杆12Cを上方に移動した後に、広い保守・点検作業空間を確保するために、左側面視において反時計方向に回動可能な構成にするのが好適である。
穀稈感知体41の後側部が穀桿センサ34Cを押圧する。一方、搬送装置34からシンクロチェン13Aに搬送される穀桿が無い場合には、穀稈感知体41は上方に向かって変位することはなく、所定の間隔を隔てて穀桿センサ34Cと離隔している。
なお、手扱ぎ規制部材42の左右方向の幅は、シンクロチェン13Aの左右方向の幅よりも幅狭に形成されており、手扱ぎ規制部材42の後側部は、シンクロチェン13Aの左右の外プレートの間に上載されている。
なお、枝葉、雑草等の立設部44Aへの絡まりを防止するために、立設部44Aの前側部は、後上がり傾斜に形成し、仮想垂直線に対する傾斜角βを15〜25度を有する第1傾斜部44aを形成するのが好適である。また、枝葉、雑草等を搬送装置34の下方に設けられた漏斗63に落下させるために、接触プレート44Bの右前側部には、仮想水平線に対する傾斜角γを25〜35度を有する第2傾斜部44bを形成するのが好適である。
なお、枝葉、雑草等の把持部47への絡まりを防止するために、把持部47は、後上がり傾斜に立設し、仮想垂直線に対する傾斜角αを15〜25度に立設するのが好適である。
すなわち、手扱ぎ規制部材42の後側部が、左側面視において支持孔43Aの挿着された支持部42Aを中心として時計方向に回動して、手扱ぎ規制部材42の後端部と挟持杆12Aの前部との間隔が縮小して、フィードチェン12Bへの手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、手扱ぎ規制部材42の後側部が、左側面視において支持孔43Aの挿着された支持部42Aを中心として反時計方向に回動し、手扱ぎ規制部材42の後端部と挟持杆12Aの前部との間隔が拡大して、フィードチェン12Bへの手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換わる構成である。
モードスイッチ46としては、モードスイッチ46の端子部46Aと、手扱ぎ規制部材42の後端部に固着された接触部44の接触プレート44Bとの接触によって、通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業モード等への切換えを検出する感圧センサ、変位センサ等を使用することができる。また、降雨、粉塵によるモードスイッチ46の作動不良を防止するために、モードスイッチ46は、前側防塵カバー49Aの内側に配置するのが好適である。
次に他の手扱ぎ規制部材42について説明する。なお、同一部材には、同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図19,20に示すように、丸鋼等からなる手扱ぎ規制部材42の前端部は、支持部38Aの後部に装着されたブラケット43に形成された支持孔43Aに回動自在に取付けられ、後側部は、作用側のシンクロチェン13Aに沿って後方に向かって延出し、後端部は、側面視において挟扼杆12Cの前部の下側に臨んでいる。
なお、枝葉、雑草等の立設把持部60Aへの絡まりを防止するために、図21に示すように、立設把持部60Aは、後上がり傾斜に立設し、仮想垂直線に対する傾斜角α1を15〜25度に立設するのが好適である。
なお、枝葉、雑草等の挟扼杆12Cとシンクロチェン13Aの間への詰まりを防止するために、図22に示すように、延出把持部60Bを後方に延出するに従い、フィードチェン12B側に傾斜させて形成するのが好適である。
搬送装置34から脱穀部搬送装置12に引継がれる穀桿の姿勢を良好に維持するために、穂先搬送装置34Bに対向する支持体37の上面または下面の右側に偏倚した部位に、補助搬送装置を配置することもできる。
図4に示すように、脱穀装置3は、前側の上部に穀稈の脱穀を行う扱室50を備え、扱室50の下側に脱穀された穀粒の選別を行なう選別室(選別部)51を備えている。
扱室50には、複数の扱歯を有する扱胴55が前後壁50A,50Cに軸支された扱胴軸に支持されている。そして、扱室50の前壁50Aの左側下部には穀稈供給口26Aが開口され、左壁50Bの下部には扱胴55に沿って扱ぎ口26Bが開口され、後壁50Cの左側下部には排藁口26Cが開口されている。また、扱室50の左側には扱ぎ口26Bに沿って穀桿の株元を挟持して後方に搬送する脱穀部搬送装置12が並設され、脱穀部搬送装置12によって搬送された脱穀が完了した排藁穀桿は、脱穀部搬送装置12の後方に設けられた排藁搬送装置58に引き継がれてさらに後方に搬送された後、一対の排藁カッタ59によって裁断され外部に排出される。
図3,6等に示すように、脱穀部搬送装置12は、上側に位置する挟持杆12Aと、下側に位置するフィードチェン12Bを備えている。挟持杆12Aは、扱室50の扱胴カバー50Dに対してスプリング等の付勢手段14によってフィードチェン12B側に付勢された前記挟扼杆12Cを備えている。フィードチェン12Bは、上側チェンレール18Aの前後端部にそれぞれ回転自在に支持された張設輪17B,17Bと、張設輪17B,17Bの間に設けられた駆動スプロケット17Aに巻回されて駆動される無端のチェンである。上側チェンレール18Aに上載された作用側のフィードチェン12Bは、前側から後方に向かって移動する過程で挟持杆12Aと穀稈の株元を挟持する。なお、搬送される穀桿のフィードチェン12Bの終端部等への巻付きを防止するために、後側の張設輪17Bは両側部に巻付防止プレート17Dが設けられたアイドルスプロケットを使用するのが好適である。
なお、調速ダイヤル6Aと共に、あるいは調速ダイヤル6Aに替えて、脱穀装置3の前方の機体フレーム1に手扱ぎ作業中のフィードチェン12Bの速度VFの速度調整を行なう調速ペダル45を設けることもできる。
また、図24に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の後側に、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを回転させる第1変速モータ10Cと、第1変速モータ10Cよりも出力等が大きくトラニオン軸10Fを高速で回転させる第2変速モータ10Fが並設して取付けることもできる。
トラニオン軸10Fに基端部が支持されている扇形ギヤ10Gの先端部に、機体フレーム1に取付けられた第1変速モータ10Cのギヤ10cと、第2変速モータ10Fのギヤ10eが係合している。後述する制御装置85によって、通常の刈取りモード時には第1変速モータ10Cを駆動させトラニオン軸10Fを回転させ、手扱ぎモード時には第2変速モータ10Fを駆動させトラニオン軸10Fを回転させる。なお、刈取りモード時には
第2変速モータ10Fは自由回転し、手扱ぎモード時には第1変速モータ10Cが自由回転する。
また、第1変速モータ10Cは、刈取装置4の駆動速度に連動してフィードチェン用油圧式無段変速装置10を変速する。具体的には、走行用油圧式無段変速装置66から出力され、刈取装置4へ伝達される回転の速度を検出し、この回転速度に応じて第1変速モータ10Cを作動させるのが好適である。
図17,18に示すように、刈取装置4から脱穀装置3に搬送される穀桿の搬送姿勢の乱れを防止するために、脱穀部搬送装置12の前側部の右側には、脱穀部シンクロ搬送装置13が設けられている。
脱穀部シンクロ搬送装置13のシンクロチェン13Aは、上側チェンレールの前後端部にそれぞれ回転自在に支持された張設輪13B,13Bと、張設輪13B,13Bの間に設けられた駆動スプロケット13Cに巻回されて駆動される無端のチェンである。
図2に示すように、コンバインの左側(未刈取側)には側部に沿って、コンバインの外側に張り出す張出姿勢と、内側に収納される収納姿勢に切替え可能なナローガイド20が設けられている。
なお、モードスイッチ6Bが接続されて通常の刈取りモードから手扱ぎモード時には、手扱ぎ作業を行なう補助作業者とナローガイド20の接触を防止するために、ナローガイド20は収納姿勢に維持される。
次に、図9に示すように、本実施形態の伝動機構について説明する。エンジン62の回転は、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aと、走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
なお、ギヤボックス68には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bに備えるギヤ68Aの回転速度を測定するフィードチェン速度センサ10Sが設けられている。
また、トランスミッション65内の伝動経路において、副変速装置よりも下手側の部位に設けたセンターギヤ65Gの左右両側部には、左右のサイドクラッチギヤ65Hを係合および離脱自在に軸支している。このセンターギヤ65Gと左右のサイドクラッチギヤ65Hの間には、爪クラッチ式の左右のサイドクラッチ65Iをそれぞれ形成している。この左右のサイドクラッチ65Iには、左右の車軸65Aの基部に取り付けた左右の車軸ギヤを噛み合わせている。
また、左右のサイドクラッチ65Iは、操縦席6の前下方のステップ上に配置した掻込ペダル22の踏込み操作に連動しており、掻込ペダル22が踏み込まれた場合には、左右のサイドクラッチ65Iを介してセンターギヤ65Gとサイドクラッチギヤ65Hが離脱してエンジン62の回転は車軸65Aに伝動されない。一方、掻込ペダル22の踏み込みが解除された場合には、左右のサイドクラッチ65Iを介してセンターギヤ65Gとサイドクラッチギヤ65Hが係合してエンジン62の回転が車軸65Aに伝動される。
コンバインを停止させた状態で、主変速レバー16を再度前進側へ操作すると、走行用油圧式無段変速装置66の出力によって出力軸65Cが駆動し、刈取クラッチ65Fを介して刈取装置4が駆動される。この際、左右のサイドクラッチ65Iが遮断されているために、走行装置2は前進駆動されず、停車状態を維持する。この構成によって、畦際まで刈り進んで停車した状態で、刈取装置4に入ったままの植立穀稈を、掻込ペダル22と主変速レバー16の操作によって刈り取ることができる。
すなわち、掻込ペダル22が踏込み込まれた場合には、刈取クラッチ65Fを介してトランスミッション65の出力軸65Cと刈取装置4の横伝動軸36Aが接続されて刈取装置4が駆動する。一方、掻込ペダル22の踏込みが解除された場合には、刈取クラッチ65Fを介してトランスミッション65の出力軸65Cと刈取装置4の横伝動軸36Aの接続を解除して刈取装置4の駆動を停止する。
次に、図10に示すように、本実施形態の他の伝動機構について説明する。上述した伝動機構と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
エンジン62の回転は、刈取用油圧式無段変速装置100に伝動される第1経路Aと、走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
フィードチェン12Bへの手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態では、クラッチシフタ126は、走行速度センサ66Sの測定値に応じて変速カウンタ軸125の軸芯方向にスライドする。すなわち、走行装置3の走行速度が高速の場合には、クラッチシフタ126は、高速ギヤ127側にスライドし高速ギヤ127と係合して変速カウンタ軸125に伝動された回転を増速する。一方、走行装置3の走行速度が低速の場合には、クラッチシフタ126は、低速ギヤ128側にスライドし低速ギヤ128と係合して変速カウンタ軸125に伝動された回転を減速する。
また、フィードチェン12Bへの手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態では、補助作業者の手扱ぎ作業の安全性を高めるために、クラッチシフタ126は、走行速度センサ66Sの測定値に関係なく高速ギヤ127側にスライドが制限され、低速ギヤ128側にスライドし低速ギヤ128と係合して変速カウンタ軸125に伝動された回転を減速する。
次に、本実施形態のフィードチェン12Bの駆動・停止方法について説明する。図12に示すように、操縦席6に設けられた制御装置85の入力側には、走行装置2の速度Vを検出するする走行速度センサ66Sと、刈取装置4の搬送装置34の速度VHを検出するする搬送速度センサ34Sと、脱穀部搬送装置12のフィードチェン12Bの速度VFを検出するするフィードチェン速度センサ10Sと、副変速レバー15のレバー位置を検出する副変速レバー位置センサ15Sと、主変速レバー16に設けられたフィードチェン12Bの速度VFの増減速を行なう増減速スイッチ16A,16Bと、扱胴カバー50Dの側面に設けられているフィードチェン12Bの速度VFの増減を行なう調速ダイヤル6Aと、手扱モードへの切り換えを行なうモードスイッチ6Bと、フィードチェン12Bを後側から前側に向かって逆回転させる逆転スイッチ6Cと、フィードチェン12B上の搬送される穀桿の有無を検知する穀桿センサ34Cと、扱胴カバー50Dの側面に設けられているフィードチェン12Bの駆動を緊急停止する停止スイッチ6Dが所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。一方、出力側には、通常の刈取りモード時にフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを駆動する第1変速モータ10Cと、手扱ぎモード時にフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを駆動する第2変速モータ10Eが所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
なお、モードスイッチ6Bは、作業者が手動で操作するスイッチに限定されるものではない。すなわち、刈取装置4の搬送装置34の終端部からフィードチェン12Bの始端部に引継がれる穀桿の姿勢の乱れを防止するために、搬送装置34の終端部には、上下方向に揺動する手扱ぎ規制部材42と、手扱ぎ規制部材42の下側に後側補助挟扼杆43が設けられている。手扱モードへの切り換え時には、手扱ぎ穀桿を後側補助挟扼杆43及びフィードチェン12B上に上載するために、手扱ぎ規制部材42を軸44Aを中心として上側に揺動させることで、規制状態から非規制状態へ切替える。手扱ぎ規制部材42を揺動させる操作に連動して、ON/OFFするモードスイッチ46を設け、モードスイッチ46をモードスイッチ6Bとして利用することもできる。
図13には、フィードチェン12Bの速度VFの第1駆動方法が図示されている。横軸は走行速度センサ66Sで検出された走行装置2の走行速度Vを示し、V1,2は走行速度Vの第1,2設定値である。左側の縦軸はフィードチェン速度センサ10Sで検出されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、VF1,2はフィードチェン12Bの速度VFの第1,2設定値であり、右側の縦軸は搬送速度センサ34Sで検出された搬送装置34の速度VHを示し、VH1,2は搬送速度VHの第1,2設定値であり、VH1,2は走行装置2の走行速度Vが第1,2設定値V1,2時の速度に対応する。
また、実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示している。
搬送装置34の速度VHが第1設定値VH1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式1で演算される速度に制御する。なお、副変速レバー15により設定される変速段位により、走行装置2の走行速度Vに対する搬送装置34の搬送速度VHは変化する。
式1 VF=K×V
但し K=VH1/V1
式2 VF=VF1+1.5〜2.5×K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)
フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを式2で演算される速度に制御する。
一方、フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2と等速以上と判断された場合には、第3状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第2設定値VF2に維持する。
なお、走行速度センサ66Sで検出された走行装置2の走行速度Vが所定時間に亘って最大速度V2を超える場合には、操縦席6の前面に配置されたモニター等によって操縦者に警告を行なのが好適である。
図14には、フィードチェン12Bの速度VFの第2駆動方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1駆動方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
一方、モードスイッチ6Bの入力があったと判断された場合、フィードチェン12Bの速度VFを下式3で演算される速度に制御する。なお、フィードチェン12Bの速度VFは調速ダイヤル6Aによって10〜20%の範囲で増減速することができ、手扱ぎ作業によって穀桿をフィードチェン12Bに上載せた場合には、調速ダイヤル6Aを操作してフィードチェン12BVFを増速するのが好適である。
式3 VF=0.25〜0.5×VH1
図15には、第1駆動方法によって駆動されているフィードチェン12Bの第1停止方法が図示されている。
図15の上側から第1段には停止スイッチ6Dの操作状況が図示され、第2段にはフィードチェン12Bに伝動される回転速度の増減速を行なうフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fの位置状況が図示され、第3段にはフィードチェン12Bの速度VFが図示されている。また、図15の第4段にはエンジン62の駆動状況が図示され、最下段には走行装置2と連動して駆動する刈取装置3に設けられた搬送装置34の速度VHが図示されている。
また、停止スイッチ6Dの入力があったと判断された場合、エンジン62を停止させて走行用油圧式無段変速装置66に伝動される回転を遮断して、走行装置2、刈取装置4に設けられた搬送装置34の回転を停止する。
図16には、第2駆動方法によって駆動されているフィードチェン12Bの第2停止方法が図示されている。なお、第1停止方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
また、停止スイッチ6Dの入力があったと判断された場合、エンジン62を停止させて走行用油圧式無段変速装置66に伝動される回転を遮断して、走行装置2、刈取装置4に設けられた搬送装置34の回転を停止する。
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取装置
10 フィードチェン用油圧式無段変速装置(油圧式無段変速装置)
10A 入力軸
12B フィードチェン
12C 挟扼杆
13A シンクロチェン
17A 駆動スプロケット
26B 扱ぎ口
34 搬送装置
35B フィードチェン回動軸
38A 支持部
42 手扱ぎ規制部材
44 接触部
44A 立設部
44a 第1傾斜部
44B 接触プレート
44b 第2傾斜部
47 把持部
50 扱室
50A 前壁
51 選別室
55 扱胴
62 エンジン
68 ギヤボックス
68B 出力軸
68C カップリング
68D 駆動軸
71 カウンタ軸
71C プーリ(第1プーリ)
71D プーリ(第3プーリ)
71E プーリ(第2プーリ)
80 支持部材
120 変速ギヤボックス
A 第1経路
B 第2経路
Claims (12)
- エンジン(62)を搭載する機体フレーム(1)の前方に配置された刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方に配置された脱穀装置(3)と、該脱穀装置(3)の扱室(50)の一側に形成される扱ぎ口(26B)に沿って配置されたフィードチェン(12B)と、該フィードチェン(12B)の上側に対向して配置され、フィードチェン(12B)側に付勢された挟扼杆(12C)とを備えたコンバインであって、
前記刈取装置(4)側の搬送装置(34)から搬送された穀桿を該フィードチェン(12B)に引継ぐシンクロチェン(13A)を、前記フィードチェン(12B)の前部の機体内側に配置し、
前記刈取装置(4)の後部からシンクロチェン(13A)へ向けて延出される手扱ぎ規制部材(42)を刈取装置(4)の後部に設けられた支持部(38A)に上下回動可能に支持し、
前記刈取装置(4)の後部に、所定の手扱ぎモードを設定するモードスイッチ(46)を設け、
前記手扱ぎ規制部材(42)が下方向に回動し、側面視において手扱ぎ規制部材(42)の後部と挟扼杆(12C)の前部との間隔が縮小して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、前記手扱ぎ規制部材(42)が上方向に回動し、側面視において手扱ぎ規制部材(42)の後部と挟扼杆(12C)の前部との間隔が拡大して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換え可能な構成とし、
前記手扱ぎ規制部材(42)が前記規制状態となった場合に、該手扱ぎ規制部材(42)の後部に設けられた接触部(44)が前記モードスイッチ(46)と接触する構成としたことを特徴とするコンバイン。 - 前記接触部(44)は、前記手扱ぎ規制部材(42)の後部から上方へ立設した立設部(44A)と、該立設部(44A)の上端部から左右方向に延在した接触プレート(44B)を備え、前記立設部(44A)の前面部に後上がりに傾斜する第1傾斜部(44a)を形成した請求項1記載のコンバイン。
- 前記接触プレート(44B)の前面部に、後方の部位ほど機体内側に位置するように傾斜する第2傾斜部(44b)を形成した請求項2記載のコンバイン。
- 前記手扱ぎ規制部材(42)の前後方向の中間部に、該手扱ぎ規制部材(42)を上下方向に回動操作する把持部(47)を立設した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
- 前記把持部(47)を後上がりに傾斜する姿勢で立設した請求項4記載のコンバイン。
- 前記機体フレーム(1)の下方に配置された走行装置(2)と、前記エンジン(62)から入力された回転を変速してフィードチェン(12B)側へ出力する変速ギヤボックス(120)を備え、
前記刈取装置(4)とシンクロチェン(13A)を走行装置(2)の走行速度に同調した速度で駆動し、
前記手扱ぎモードの非設定時において、前記フィードチェン(12B)を走行装置(2)の走行速度に応じて変速ギヤボックス(120)の出力回転を変速して駆動し、
前記手扱ぎモードの設定時においては、前記フィードチェン(12B)を走行装置(2)の走行速度に拘らずに一定の速度で駆動する構成とした請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンバイン。 - 前記機体フレーム(1)の下方に配置された走行装置(2)と、前記エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速してフィードチェン(12B)側へ出力する油圧式無段変速装置(10)と、前記脱穀装置(3)の扱室(50)の下方に選別部(51)を備え、
前記刈取装置(4)を走行装置(2)の走行速度に同調した速度で駆動し、
前記エンジン(62)の回転を脱穀装置(3)及びフィードチェン(12B)に伝達する第1経路(A)と、エンジン(62)の回転を前記刈取装置(4)に伝達する第2経路(B)とを備え、
前記第1経路(A)における選別部(51)よりも上流側の部位に配置したカウンタ軸(71)の回転を前記油圧式無段変速装置(10)に入力する構成とした請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンバイン。 - 前記カウンタ軸(71)に、該カウンタ軸(71)の回転を前記扱室(50)の扱胴(55)側へ出力する第1プーリ(71C)と、カウンタ軸(71)の回転を前記選別部(51)側へ出力する第2プーリ(71E)と、カウンタ軸(71)の回転を前記油圧式無段変速装置(10)側へ出力する第3プーリ(71D)を備えた請求項7記載のコンバイン。
- 前記脱穀装置(3)の前壁(50A)にカウンタ軸(71)を支持する支持部材(80)を備え、該カウンタ軸(71)の軸心方向において、前記第1プーリ(71C)を支持部材(80)に対して一側に偏倚した部位に配置し、第2プーリ(71E)及び第3プーリ(71D)を、前記支持部材(80)に対して第1プーリ(71C)を配置した側とは反対側に偏倚した部位に配置した請求項8記載のコンバイン。
- 前記カウンタ軸(71)を脱穀装置(3)の前壁(50A)の前方において左右方向に向けて配置し、該カウンタ軸(71)の前方に、フィードチェン(12B)を機体外側方へ回動自在に支持する縦方向のフィードチェン回動軸(35B)を設け、
側面視において、前記油圧式無段変速装置(10)をカウンタ軸(71)とフィードチェン回動軸(35B)の間の部位に配置した請求項7〜9のいずれか1項に記載のコンバイン。 - 前記フィードチェン(12B)駆動用の駆動スプロケット(17A)を備えた駆動軸(68D)を、機体前後方向において前記フィードチェン回動軸(35B)とカウンタ軸(71)の間の部位であって、上下方向において前記油圧式無段変速装置(10)の入力軸(10A)とカウンタ軸(71)の間となる部位に配置した請求項10記載のコンバイン。
- 前記油圧式無段変速装置(10)から駆動力が入力されるギヤボックス(68)の出力軸(68B)の先端部に、前記駆動スプロケット(17A)と接続されるか、または該駆動スプロケット(17A)を支持する駆動軸(68D)と接続されるカップリング(68C)を設け、
前記フィードチェン(12B)を機体外側方に向けて回動させた場合に、前記出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)との接続が解除されるか、または前記出力軸(68B)と駆動軸(68D)との接続が解除され、
前記フィードチェン(12B)を機体内側方に向けて回動させた場合には、前記出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)とが接続されるか、または前記出力軸(68B)と駆動軸(68D)とが接続される構成とした請求項7〜11のいずれか1項に記載のコンバイン。
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