JP5958832B2 - コンバイン - Google Patents

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本発明は、刈取装置によって刈取られた穀桿を脱穀装置に供給するフィードチェンを備えたコンバインに関するものである。
コンバインの収穫作業には、コンバインを走行させながら前部に装備された刈取装置で圃場内の立毛穀稈を刈取り、刈取られた刈取穀桿を搬送装置により脱穀装置に刈取穀桿を供給するフィードチェンと補助挟扼杆に引継きながら脱穀を行なう通常の刈取脱穀作業と、補助作業者が畦際の立毛穀稈を刈取り、刈取られた刈取穀桿をフィードチェンに載置して脱穀を行う手扱ぎ作業がある。
従来、補助作業者による作業の安全を高めるために、フィードチェンから脱穀穀桿を引継ぐ排藁搬送装置の前部に設けられた排藁センサによる脱穀穀桿の検出に連動して直ぐにフィードチェンを停止する構成(特許文献1)が提案されている。
また、補助作業者による手扱ぎ作業を効率的に行なうために、手扱ぎ作業時にフィードチェンの上方に延出する手扱ぎプレートを刈取装置のフレームの後端部に上下方向に揺動可能に設け、通常の刈取脱穀作業時にフィードチェンの上方に延出し、手扱ぎ作業時には、フィードチェンの上方を開放する補助挟扼杆を脱穀装置の前端部に上下方向に揺動可能に設ける構成(特許文献2)が提案されている。
さらに、コンバインの伝動機構を簡素化して組立てを容易にするために、エンジンの回転を走行装置に伝動する伝動経路と、刈取装置及び脱穀装置に伝動する伝動経路に分岐して設ける伝動機構(特許文献3)、エンジンの回転を走行装置及び刈取装置に伝動する伝動経路と、脱穀装置に伝動する伝動経路に分岐して設ける伝動機構(特許文献4)が提案されている。
特開2000−139177号公報 特開2001−258372号公報 特開平5−199812号公報 特開平11−253039号公報
しかし、特許文献1の構成では、刈取装置によって刈取られた刈取穀桿量の変動や、フィードチェンから排藁搬送装置への脱穀穀桿量の変動によって、頻繁にフィードチェンが停止するために、刈取・脱穀作業の能率が低くなるという問題がある。
また、特許文献2の構成では、通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業への変更時に、補助挟扼杆を上方に揺動してフィードチェンの上方を開放する作業と、手扱ぎプレートを下方に揺動してフィードチェンの上方に延出する煩雑な作業を行なう必要があり、補助作業者の作業負担が増加するという問題がある。また、補助挟扼杆がフィードチェンの上方に位置するために、フィードチェンの上方に大きな作業空間を確保できないことから補助作業者の手扱ぎ作業が制約されるために、手扱ぎ作業が能率良く行えないという問題がある。
さらに、特許文献3の伝動機構は、刈取装置と脱穀装置に穀桿を供給するフィードチェンに伝動される回転が共通の油圧式無段変速装置から出力されているために、フィードチェンの駆動速度を刈取装置の駆動速度に対して独立して設定することができず、脱穀装置への穀稈の供給速度を適正化することができないという問題があった。また、油圧式無段変速装置の回転を増減速してフィードチェンに伝動するギヤボックスの出力軸が機体内側へ向けて突設されているために、ギヤボックスからフィードチェンに至る伝動機構の部品点数が多くなり設置空間の省スペース化を図ることができないという問題があった。
また、特許文献4の伝動機構は、脱穀装置の選別部から無段変速装置を介してフィードチェンを伝動しているために、フィードチェンの伝動効率が低いという問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
請求項1に係る発明は、エンジン(62)を搭載する機体フレーム(1)の前方に配置された刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方に配置された脱穀装置(3)と、該脱穀装置(3)の扱室(50)の一側に形成される扱ぎ口(26B)に沿って配置されたフィードチェン(12B)と、該フィードチェン(12B)の上側に対向して配置された挟持杆(12A)と、前記フィードチェン(12B)の後方に配置された排藁搬送装置(58)を備えたコンバインであって、
前記排藁搬送装置(58)の前部に、フィードチェン(12B)から引継がれる脱穀穀桿の滞留を検出する排藁センサ(58A)を設け、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が所定の第1時間に亘って検出された場合に、前記フィードチェン(12B)の搬送速度を減速し、さらに、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第1時間より長い所定の第2時間に亘って検出された場合には、前記エンジン(62)と、フィードチェン(12B)の駆動を停止する構成としたことを特徴とするコンバインである。
請求項2に係る発明は、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第1時間に亘って検出された場合に、前記フィードチェン(12B)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)の搬送速度を減速する構成とした請求項1記載のコンバインである。
請求項3に係る発明は、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第1時間に亘って検出された場合に、前記刈取装置(4)の搬送装置(34)と、フィードチェン(12B)の搬送速度を減速し、さらに、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第2時間に亘って検出された場合には、前記エンジン(62)と、フィードチェン(12B)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)の駆動を停止する構成とした請求項2記載のコンバインである。
請求項4に係る発明は、前記刈取装置(4)側の搬送装置(34)の終端部付近に支持部を配置し、該支持部に、フィードチェン(12B)へ向けて延設される手扱ぎ規制プレート(40)の基部を上下回動可能に支持し、前記手扱ぎ規制プレート(40)が下方向に回動し該手扱ぎ規制プレート(40)の後部と挟持杆(12A)の前部との間隔が縮小して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、前記手扱ぎ規制プレート(40)が上方向に回動し前記手扱ぎ規制プレート(40)の後部と挟持杆(12A)の前部との間隔が拡大して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換え可能な構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項5に係る発明は、前記支持部に、前記刈取装置(4)から搬送される穀稈をフィードチェン(12B)と対向して挟持する補助挟扼杆(43)の前部を上下回動可能に装着した請求項4記載のコンバインである。
請求項6に係る発明は、前記補助挟扼杆(43)とフィードチェン(12B)の間を搬送される穀稈から受ける力によって補助挟扼杆(43)が上方へ回動した場合に、前記手扱ぎ規制プレート(40)が、この補助挟扼杆(43)との上下方向の間隔を一定に維持した状態で上方へ退避回動する構成とした請求項5記載のコンバインである。
請求項7に係る発明は、前記手扱ぎ規制プレート(40)に、前記支持部に回動可能に支持された前側プレート(41)と、該前側プレート(41)の後部に上下方向に回動可能に装着された後側手扱ぎプレート(42)とを備えた請求項4〜6のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項8に係る発明は、前記機体フレーム(1)の下方に配置された走行装置(2)と、前記エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速してフィードチェン(12B)側へ出力する油圧式無段変速装置(10)と、前記脱穀装置(3)の扱室(50)の下方に選別部(51)を備え、前記刈取装置(4)を走行装置(2)の走行速度に同調した速度で駆動し、前記エンジン(62)の回転を脱穀装置(3)及びフィードチェン(12B)に伝達する第1経路(A)と、エンジン(62)の回転を前記刈取装置(4)に伝達する第2経路(B)とを備え、前記第1経路(A)における選別部(51)よりも上流側の部位に配置したカウンタ軸(71)の回転を前記油圧式無段変速装置(10)に入力する構成とした請求項4〜7のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項9に係る発明は、前記カウンタ軸(71)に、該カウンタ軸(71)の回転を前記扱室(50)の扱胴(55)側へ出力する第1プーリ(71C)と、カウンタ軸(71)の回転を前記選別部(51)側へ出力する第2プーリ(71E)と、カウンタ軸(71)の回転を前記油圧式無段変速装置(10)側へ出力する第3プーリ(71D)を備えた請求項8記載のコンバインである。
請求項10に係る発明は、前記脱穀装置(3)の前壁(50A)にカウンタ軸(71)を支持する支持部材(80)を備え、該カウンタ軸(71)の軸心方向において、前記第1プーリ(71C)を支持部材(80)に対して一側に偏倚した部位に配置し、第2プーリ(71E)及び第3プーリ(71D)を、前記支持部材(80)に対して第1プーリ(71C)を配置した側とは反対側に偏倚した部位に配置した請求項9記載のコンバインである。
請求項11に係る発明は、前記カウンタ軸(71)を脱穀装置(3)の前壁(50A)の前方において左右方向に向けて配置し、該カウンタ軸(71)の前方に、フィードチェン(12B)を機体外側方へ回動自在に支持する縦方向のフィードチェン回動軸(35B)を設け、側面視において、前記油圧式無段変速装置(10)をカウンタ軸(71)とフィードチェン回動軸(35B)の間の部位に配置した請求項8〜10のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項12に係る発明は、前記フィードチェン(12B)駆動用の駆動スプロケット(17A)を備えた駆動軸(68D)を、機体前後方向において前記フィードチェン回動軸(35B)とカウンタ軸(71)の間の部位であって、上下方向において前記油圧式無段変速装置(10)の入力軸(10A)とカウンタ軸(71)の間となる部位に配置した請求項11記載のコンバインである。
請求項13に係る発明は、前記油圧式無段変速装置(10)から駆動力が入力されるギヤボックス(68)の出力軸(68B)の先端部に、前記駆動スプロケット(17A)と接続されるか、または該駆動スプロケット(17A)を支持する駆動軸(68D)と接続されるカップリング(68C)を設け、前記フィードチェン(12B)を機体外側方に向けて回動させた場合に、前記出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)との接続が解除されるか、または前記出力軸(68B)と駆動軸(68D)との接続が解除され、前記フィードチェン(12B)を機体内側方に向けて回動させた場合には、前記出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)とが接続されるか、または前記出力軸(68B)と駆動軸(68D)とが接続される構成とした請求項8〜12のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、排藁搬送装置(58)の前部に、フィードチェン(12B)から引継がれる脱穀穀桿の滞留を検出する排藁センサ(58A)を設け、排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が所定の第1時間に亘って検出された場合に、フィードチェン(12B)の搬送速度を減速し、さらに、排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が第1時間より長い所定の第2時間に亘って検出された場合には、エンジン(62)と、フィードチェン(12B)の駆動を停止する構成としたので、フィードチェン(12B)から排藁搬送装置(58)に引継がれる脱穀穀桿(排稈)の引継ぎ量の変動による影響を抑制し、一定以上の脱穀穀桿の滞留(詰まり)が生じた場合に、フィードチェン(12B)を減速して脱穀穀桿の滞留を解消して刈取・脱穀作業の能率を高めることができる。また、フィードチェン(12B)に挟まった異物等の搬送を抑制し、周辺機器の故障の防止、異物の除去作業を容易に行なうことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が第1時間に亘って検出された場合に、フィードチェン(12B)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)の搬送速度を減速する構成としたので、脱穀穀桿の滞留をさらに防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が第2時間に亘って検出された場合には、エンジン(62)と、フィードチェン(12B)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)の駆動を停止する構成としたので、フィードチェン(12B)への異物等の引継ぎ、及びフィードチェン(12B)に挟まった異物等の搬送を抑制し、周辺機器の故障を防止でき、異物の除去作業を容易に行なうことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、手扱ぎ規制プレート(40)が下方向に回動し手扱ぎ規制プレート(40)の後部と挟持杆(12A)の前部との間隔が縮小して、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、手扱ぎ規制プレート(40)が上方向に回動し手扱ぎ規制プレート(40)の後部と挟持杆(12A)の前部との間隔が拡大して、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換え可能な構成としているので、手扱ぎ規制プレート(40)によってフィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給を規制することができ、走行しながら刈取収穫を行っている状態での補助作業者の安全性を高めることができる。また、作業者が通常の刈取脱穀作業と手扱ぎ作業の切換えを容易に行なうことでき、フィードチェン(12B)の上方に手扱ぎ作業用の大きな空間を確保することができ、手扱ぎ作業の能率を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、支持部に補助挟扼杆(43)の前部を上下回動可能に装着しているので、フィードチェン(12B)の保守・点検作業を容易に行なうことができ、部品点数の削減を図ることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明の効果に加えて、補助挟扼杆(43)が上方へ回動した場合に、手扱ぎ規制プレート(40)が、補助挟扼杆(43)との上下方向の間隔を一定に維持した状態で上方へ退避回動する構成としているので、刈取脱穀作業において、フィードチェン(12B)に供給される穀稈の量が増大しても、補助挟扼杆(43)の変位に伴って手扱ぎ規制プレート(40)が上方へ退避回動することで、手扱ぎ規制プレート(40)による穀稈の搬送抵抗が少なくなり、脱穀装置(3)への穀稈の搬送を円滑化することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項4〜6のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、手扱ぎ規制プレート(40)の前側プレート(41)の後部に上下方向に回動可能に装着された後側手扱ぎプレート(42)を備えているので、手扱ぎ規制プレート(40)を上方へ回動させるために必要なスペースを小さくし、コンバインを小型化することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項4〜7のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、第1経路(A)における選別部(51)よりも上流側の部位に配置したカウンタ軸(71)の回転を、フィードチェン(12B)を駆動する無段変速装置(10)に入力することで、フィードチェン(12B)の搬送速度を刈取装置(4)の搬送速度と独立して設定でき、フィードチェン(12B)の伝動効率を高めることができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の発明の効果に加えて、カウンタ軸(71)から、扱胴(55)と選別部(51)と油圧式無段変速装置(10)に伝動する構成としているので、脱穀装置(3)の伝動構造を簡素化でき、コンバインの機体をコンパクト化することができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項9記載の発明の効果に加えて、カウンタ軸(71)の軸心方向において、第1プーリ(71C)を支持部材(80)に対して一側に偏倚した部位に配置し、第2プーリ(71E)及び第3プーリ(71D)を、支持部材(80)に対して第1プーリ(71C)を配置した側とは反対側に偏倚した部位に配置しているので、カウンタ軸(71)に対して、選別部(51)及び油圧式無段変速装置(10)への伝動部材によって掛かる曲げ荷重と負荷が大きい扱胴(55)への伝動部材によって掛かる曲げ荷重を支持部材(80)の両側に分散させることで、カウンタ軸(71)の変形を防止して耐久性を向上させるとともに、伝動効率を向上させることができる。
請求項11記載の発明によれば、請求項8〜10のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、側面視において、油圧式無段変速装置(10)を、カウンタ軸(71)とフィードチェン回動軸(35B)の間に配置しているので、脱穀装置(3)の前方の空間を有効に活用して油圧式無段変速装置(10)をコンパクトに配置することができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項11記載の発明の効果に加えて、フィードチェン(12B)駆動用の駆動スプロケット(17A)を備えた駆動軸(68D)を、機体前後方向においてフィードチェン回動軸(35B)とカウンタ軸(71)の間の部位であって、上下方向において油圧式無段変速装置(10)の入力軸(10A)とカウンタ軸(71)の間となる部位に配置しているので、フィードチェン(12B)への伝動を容易に行なうことができる。
請求項13記載の発明によれば、請求項8〜12いずれか1項に記載の発明の効果に加えて、フィードチェン(12B)を機体外側方に向けて回動させた場合に、出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)の接続が解除され、フィードチェン(12B)を機体内側方に向けて回動させた場合には、出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)が接続される構成としているので、フィードチェンケース(20)の保守・点検作業中には、ギヤボックス(68)のからフィードチェン(12B)に伝動されず、保守・点検作業の安全性が高まる。
コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 脱穀装置の要部左側面図である。 脱穀装置の要部断面図である。 コンバインの要部正面図である。 コンバインの要部正面図である。 フィードチェン用油圧式無段変速装置の取付け説明図である。 フィードチェン用油圧式無段変速装置の(a)は拡大断面図、(b)は拡大側面図である。 コンバインの要部伝動機構図である。 制御装置の接続図である。 フィードチェンの第1駆動方法の説明図である。 フィードチェンの第2駆動方法の説明図である。 フィードチェンの第1停止方法の説明図である。 フィードチェンの第2停止方法の説明図である。 搬送装置の要部左側面図である。 搬送装置の要部平面図である。 通常の刈取脱穀作業時の手扱ぎレバーの左側面図である。 手扱ぎ作業時の手扱ぎレバーの左側面図である。 手扱ぎレバーの平面図である。 他のフィードチェン用油圧式無段変速装置の取付け説明図である。 シーブの要部左側面図である。 脱穀装置の他の要部左側面図である。 制御装置の接続図である。 脱穀穀桿の詰まり防止方法の説明図である。 制御装置の接続図である。 稲モードのシーブ、唐箕の駆動方法の説明図である。 稲湿材モードのシーブ、唐箕の駆動方法の説明図である。 麦モードのシーブ、唐箕の駆動方法の説明図である。 他の麦モードのシーブ、唐箕の駆動方法の説明図である。 シーブの清掃方法の説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするために便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
コンバインは、図1,2に示すように、機体フレーム1の下方には土壌面を走行するための左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の上方左側には脱穀・選別を行う脱穀装置3が設けられ、脱穀装置3の前方には圃場の穀桿を収穫する刈取装置4が設けられている。脱穀装置3で脱穀・選別された穀粒は脱穀装置3の右側に設けられたグレンタンク5に貯留され、貯留された穀粒は排出筒7により外部へ排出される。また、機体フレーム1の上方右側には操縦者が搭乗する操縦席6が設けられ、操縦席6の下側にはエンジン62を搭載するエンジンルーム8が設けられている。
なお、操縦席6の左側のサイドパネルには、植立穀稈の種類によって、脱穀装置3に備えられた揺動選別装置52のシーブ52Cの傾斜角度(開度)と、第1唐箕53Aの送風の切換えを行なうモードダイヤル6Eが設けられている。
<刈取装置>
刈取装置4は、刈取後フレーム28と、刈取後フレーム28の先端部に左右方向に横設された刈取伝動ケース29と、刈取伝動ケース29から上下方向に立設された連結フレーム29Aによって形成された主枠となる刈取フレーム30に取付けられている。刈取後フレーム28の基部は、機体フレーム1の立設された左右一対の懸架台35,35の上部に回動可能に軸支された横伝動筒36の右側に偏倚した部位に取付けられている。
刈取装置4は、前側下部に設けられた植立穀稈を分草する分草杆31と、分草杆31の後方に設けられた倒伏した植立穀稈を引き起こす引起装置32と、引起装置32の後方の下部に設けられた植立穀稈の株元を切断する刈刃装置33と、引起装置32と刈刃装置33の後方に設けられた刈取穀稈を脱穀装置3の一側に設けられた脱穀部搬送装置12へ向けて搬送する搬送装置34とを備えている。搬送装置34は、刈取穀稈の株元側を搬送する株元搬送装置34Aと、穂先側を搬送する穂先搬送装置34Bから構成されており、また、この搬送装置34から脱穀部搬送装置12へ引継ぐ際の穀桿の落下を防止するために、脱穀部搬送装置12の前端部の内側部(右側部)には、搬送装置34の後端部から扱室50の前端部に亘って、支持体37が設けられている。
刈取装置4のフレーム4Aの後端部(請求項における「支持部」)には、図15に示すように、前側補助挟扼杆を取付けるブラケット38Cと、前側補助挟扼杆の変形量を検出する穀桿センサ34Cを取付けるブラケット38Dが設けられている。なお、フレーム4Aの前端部は、刈取りフレーム30の刈取伝動ケース29の左側に立設された連結フレーム29Aに装着され、前部から後部に向かって後上がり傾斜し、後端部は、フィードチェン12Bの前側上方に臨んでいる。
前側補助挟扼杆は、バネ板等からなる上側補助挟扼杆と下側補助挟扼杆を有して構成されている。上側補助挟扼杆の前端部は、フレーム4Aの終部に装着されたブラケット38Cにボルト等の締結部材によって取付けられており、後端部は、フィードチェン12Bの始端部に延設している。また、下側補助挟扼杆の前端部は、下側から上側補助挟扼杆を覆うようにフレーム4Aの終部に装着されたブラケット38Cにボルト等の締結部材によって取付けられており、後端部は、挟持杆12Cの前側まで延設している。
なお、上側補助挟扼杆と下側補助挟扼杆の左右方向の幅は、フィードチェン12Bの左右方向の幅よりも幅狭に形成されており、下側補助挟扼杆は、フィードチェン12Bの左右の外プレートの間に上載されている。
穀桿センサ34Cは、フレーム4Aの終部に装着されたブラケット38Dにボルト等の締結部材によって取付けられている。なお、穀桿センサ34Cは、図15に示すように、ブラケット38Dに前後方向に2個の穀桿センサ34C,34Cを並設するのが好適である。
前側に配置された穀桿センサ34Cは、搬送装置34からフィードチェン12Bに引継がれる穀桿が有無を検知する。すなわち、搬送装置34からフィードチェン12Bに引継がれる穀桿が有る場合には、上側補助挟扼杆の後端部が上方に向かって移動し、上側補助挟扼杆の後端部が前側に配置された穀桿センサ34Cを押圧する。一方、穀桿が無い場合には、上側補助挟扼杆の後端部は、フィードチェン12Bの始端部に延設した状態を維持する。
後側に配置された穀桿センサ34Cは、搬送装置34からフィードチェン12Bに引継がれる穀桿の詰まりを検知する。すなわち、搬送装置34からフィードチェン12Bに引継がれる穀桿がフィードチェン12Bの前側に詰まった場合には、下側補助挟扼杆の後端部が上方に向かって移動し、下側補助挟扼杆の中間部が後側に配置された穀桿センサ34Cを押圧する。一方、穀桿の詰まりが無い場合には、下側補助挟扼杆の後端部は、フィードチェン12Bの上側に載置した状態を維持する。なお、特に、後側に配置された穀桿センサ34Cの出力値に応じてフィードチェン12Bの搬送速度を切り換えるのが好適である。
フレーム4Aの終端には、図15,16に示すように、搬送装置34からフィードチェン12Bに搬送された穀桿をフィードチェン12Bと挟持する後側補助挟扼杆(請求項における「補助挟扼杆」)43と、後述する扱胴カバー50Dに配置されたモードスチッチ6Bに替えて通常の刈取脱穀作業と手扱ぎ作業の切換えを行なうモードスイッチ46を操作する手扱ぎ規制プレート40が設けられている。
バネ板等からなる後側補助挟扼杆43の前端部は、フレーム4Aの終端に装着されたブラケット44に左右方向に延設して取付けられた軸44Aに揺動自在に支持され、後端部は、挟扼杆12Cの下側に沿って後方に向かって延設して挟扼杆12Cの前端部よりも後側まで延設している。後側補助挟扼杆43の左右方向の幅は、フィードチェン12Bの左右方向の幅よりも幅狭に形成されており、後側補助挟扼杆43は、フィードチェン12Bの左右の外プレートの間に上載されている。また、軸44Aは、フィードチェン12Bを駆動する駆動軸68Dや張設輪17Bの支軸と平行に配置されている。
なお、後側補助挟扼杆43は、フィードチェン12B等の保守・点検作業時には、扱胴カバー50Dを開放して挟扼杆12Cを上方に移動した後に、広い保守・点検作業空間を確保するために、軸44Aを中心として機体の左側から見て反時計方向に揺動させることができる。
手扱ぎ規制プレート40は、断面が略コの字状に形成されたチャンネル材からなる前側プレート41と、前側プレート41の後端部に装着された左右方向に延設する軸41Bに前端部が揺動自在に支持された断面が略Iの字状に形成されたからなる後側プレート42を有して構成されている。
前側プレート41の前端部は、後側補助挟扼杆43の前端部を支持する軸44に揺動自在に支持され、前端部の左側板の外面には、ブラケット44の軸44Aの前側の下方に取付けられたモードスイッチ46を押圧する略半円弧状の作動部41Aが装着されている。また、前側プレート41の後端部の両側板の間には、後側プレート42の前端部を揺動自在に支持する左右方向に延設する軸41Bが装着されている。なお、本実施形態にあっては、前側プレート41と後側補助挟扼杆43を同一の軸44Aに支持しているが別軸に支持することもできる。
作動部41Aは、図17〜19に示すように、前側に向かって半円弧状(図17に示す状態において6時の位置から12時の位置に向う円弧状)に形成され、該半円弧状の中心は、軸44Aの軸芯から偏倚して(図17に示す状態において軸44Aに対して前側上方に偏倚して)位置している。なお、作動部41Aは、図17に示すように、手扱ぎ規制プレート40が規制状態に位置する場合には、作動部41Aの下側部とモードスイッチ46の端子部46Aが接触しないように、作動部41Aの下側部とモードスイッチ46の端子部46Aの間に一定の間隔を持たせて配置し、図18に示すように、手扱ぎ規制プレート40が非規制状態に位置する場合には、作動部41Aの上側部とモードスイッチ46の端子部46Aが接触して、作動部41Aの上側部がモードスイッチ46の端子部46Aを押圧するように配置されている。
また、手扱ぎ規制プレート40が反時計方向に揺動するに伴って、作動部41Aの上側部とモードスイッチ46の端子部46Aの間隔が狭まり、作動部41Aの上側部がモードスイッチ46の端子部46Aをより強く押圧する。
なお、作動部41Aの形状は、上記の形状に限定されることなく、前側に向かって1/4円弧状(9時から12時に円弧状)に形成して該1/4円弧状の中心を軸44Aの軸芯よりも前側に偏倚させた形状、前側に向かって1/4円弧状(9時から12時に円弧状)と円弧下端部から後下がり傾斜した直線部に形成して該1/4円弧状の中心を軸44Aの軸芯よりも前側に偏倚させた形状等にすることもできる。
これにより、前側プレート41を軸44Aを中心として、機体の左側から見て反時計方向に揺動させて通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業への切換えを行なう場合に、走行装置2の走行による振動等が前側プレート41に伝播された場合にあっても、前側プレート41を軸44Aを中心として反時計方向に揺動させるに伴ってモードスイッチ46の端子部46Aと前側プレート41の作動部41Aの間隔が狭くなり、確実にモードスイッチ46の端子部46Aを押圧してON状態を維持することができる。
一方、前側プレート41を軸44Aを中心として機体の左側から見て時計方向に揺動させて、手扱ぎ作業から通常の刈取脱穀作業への切換えを行なう場合には、モードスイッチ46の検知状態をON状態からOFF状態に緩やかに変更ことができる。
なお、通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業への切換えた場合には、補助作業者の安全性を維持するために、操縦席6の前面に配置されたモニタ等によって操縦者に警告を行なう。
モードスイッチ46としては、モードスイッチ46の端子部46Aと前側プレート41の作動部41Aの接触によって、通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業モード等への切換えを検出する検出センサを使用することもできる。しかし、走行装置2の走行等によって発生する振動により検出状態(ON/OFF状態)が不安定になるのを防止するために、モードスイッチ46の端子部46Aが一定以上の変位した場合、一定以上の押圧が加わった場合に、通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業モード等への切換えを検出する変位センサ、感圧センサを使用することが好適である。
モードスイッチ46として変位センサを使用した場合には、作動部41Aによって押圧されて端子部46Aが変位した変位量に応じた出力値を出力することができる。
このように、モードスイッチ46として変位センサを使用した場合には、予め制御装置85に通常の刈取脱穀作業から手扱ぎ作業への切換えを行なう前側プレート41の揺動位置に対応するモードスイッチ46の端子部46Aの変位量(閾値A)と、手扱ぎ作業から通常の刈取脱穀作業への切換えを行なう前側プレート41の揺動位置に対応するモードスイッチ46の端子部46Aの変位量(閾値B)を設定することにより、土壌面により走行装置2の走行による振動等が著しく変化した場合にあっても、閾値A、Bを変更することによって作業の切換えを容易に変更でき、安定して作業の切換えを行なうことができる。
後側プレート42の前端部は、前側プレート41の後端部に装着された軸41Bに揺動自在に支持されており、前側プレート41の内側に挿入された前側部42Aは、断面が略Iの字状に形成され、前側プレート41の後端から後方に向かって延設する後側部42Bも断面が略Iの字状に形成されている。
通常の刈取脱穀作業時には、手扱ぎ規制プレート40は、軸44Aを中心として時計方向に揺動されてフレーム4Aの後端と挟扼杆12Cの前端部の間で形成される後側補助挟扼杆43の上方の空間を覆う規制状態とされ、手扱ぎ作業時には、手扱ぎ規制プレート40は、軸44Aを中心として反時計方向に揺動されてフレーム4Aの後端と挟扼杆12Cの前端部の間で形成される後側補助挟扼杆43の上方の空間を開放する非規制状態とされる。
すなわち、手扱ぎ規制プレート40が下方向に回動し、この手扱ぎ規制プレート40の後部と挟持杆12Aの前部との間隔が縮小して、フィードチェン12Bへの手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、手扱ぎ規制プレート40が上方向に回動し、手扱ぎ規制プレート40の後部と挟持杆12Aの前部との間隔が拡大して、フィードチェン12Bへの手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換わる構成である。
規制状態の場合、平面視において、前側プレート41は、軸44Aから後方に向かって延設してフィードチェン12Bの始端部上を覆い、後側プレート42は、前側プレート41から後方に向かって延設して挟扼杆12Cの前端部の後方に至り、フィードチェン12Bの左側に配置されている。また、側面視において、前側プレート41は、軸44Aから後方に向かって緩やかに後上がり傾斜して配置され、後側プレート42は、前側プレート41から後方に向かって緩やかに後上がり傾斜して配置され、挟扼杆12Cの前端部の後方に至っている。
前側プレート41は、その中間部に設けられた下側ストッパ41Cが補助挟扼杆43の基部に設けられた支持部材43Aの上縁に当接することによって規制状態の姿勢を維持し、後側プレート42は、後側プレート42の前端部を前側プレート41の後部に当接することによって規制状態の姿勢を維持している。なお、補助作業者の安全を高めるために、前側プレート41の前端は、フィードチェン12Bの前端よりも前側に配置するのが好適であり、粉塵等の飛散を防止する搬送装置34の上側に配置された前側防塵カバー49Aの後端よりも後側に配置するのが好適である。
また、機体からの張出しを防止するために、前側プレート41の右面を搬送装置34の上側に配置された後側防塵カバー49Bの左端側よりも内側に配置するのが好適である。なお、図17に示すように、後側プレート42は、前側プレート41の後端部の軸41Aを中心として揺動可能であるので、後側防塵カバー49Bを取外すことなく、手扱ぎプレート40を上下方向に揺動させることができる。
非規制状態の場合、側面視において、前側プレート41は、軸44Aから前方に向かって前上がり傾斜して延設され、後側プレート42は、前側プレート41の軸41Bから前方に向かって略水平に延設されている。前側プレート41は、前側プレート41の上面をブラケット44に立設された上側ストッパ44Cに当接することによって非規制状態の姿勢を維持し、後側プレート42は、後側プレート42の後側部42Bの上面を前側プレート41の後部に当接することによって非規制状態の姿勢を維持している。なお、振動等の伝播により前側プレート41の規制状態姿勢、非規制状態姿勢の変動を防止し、前側プレート41の揺動を容易に行なうために、搬送装置34の後部と前側プレート41の左面を軸44Aを跨ってスプリング状のバネで連結して前側プレート41を規制状態姿勢、非規制状態姿勢に付勢するのが好適である。
また、搬送装置34から脱穀部搬送装置12に引継がれる穀桿の姿勢を良好に維持するために、穂先搬送装置34Bに対向する支持体37の上面または下面の右側に偏倚した部位に、補助搬送装置を配置することもできる。
補助搬送装置には、穂先搬送装置34Bから引継がれた穀桿の穂先をフィードチェン12Bに搬送するために、前側から後側に移動するラグ付きベルト、突付きベルトが備えられている。また、補助搬送装置には、後述するカウンタ軸71の回転を、フィードチェン用油圧式無段変速装置(請求項における「油圧式無段変速装置」)10の出力軸Bを介して伝動することによって、ラグ付きベルト等の移動速度をフィードチェン12Bの移動速度と同一速度にすることが好適である。なお、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に代えて、静油圧式無段変速機と遊星歯車とを組み合わせて構成した油圧機械式無段変速機を用いてもよい。
図3〜5に示すように、左側の懸架台35は、機体フレーム1に立設したベース35Aの上側に取付けられている。懸架台35の左側の前部には、横伝動筒36の左側部を軸支する横伝動フレーム35Cの基部を回転可能に支持する上下方向に延設したフィードチェン回動軸35Bが設けられている。また、横伝動筒36をフィードチェン回動軸35Bを中心として回動して刈取装置4の分草杆31、引起装置32等の装置の保守・点検作業を容易に行なうために、横伝動フレーム35Cは、正面視において基部から先端部に下方向に凸部を有する円弧状に形成されている。なお、後述するように、穀桿を搬送する脱穀部搬送装置12もフィードチェン回動軸35Bを中心として回動する。
右側の懸架台35は、機体フレーム1に立設したベース35Aの上側に取付けられている。該懸架台35の上端部には、横伝動筒36の右側部を軸支する支持部材35Dが取付けられている。支持部材35Dは、略半円弧状に分割された前側支持部材と、後側支持部材とで構成されている。横伝動筒36の右側部を軸支する場合には、前後側支持部材を係合し、刈取装置4又はトランスミッション65のメンテナンスを行うために、横伝動筒36をフィードチェン回動軸35Bを中心として回動させて、刈取装置4を左側方へ移動させる場合には、前後側支持部材の係合を外して横伝動筒36を前方に引き出す。また、左右の懸架台35,35の変形等に対する剛性を高めるために、左右の懸架台35,35の上下方向の中間部には連結フレーム35Eが架設されている。
エンジン62の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介して走行用油圧式無段変速装置66に伝動され、走行用油圧式無段変速装置66に伝動された回転は、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸に支持されたプーリ(図示省略)を介して、横伝動筒36に内装された横伝動軸36Aの右端部に支持されたプーリ36Aに伝動され、横伝動筒36と、横伝動軸36Aを回転させる。なお、横伝動軸36Aに伝動された回転は、フレーム27,28に内装された伝動軸(図示省略)を介して、刈取装置4の引起装置32、刈刃装置33、搬送装置34等に伝動される。
また、エンジン62の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介して走行用油圧式無段変速装置66に伝動され、走行用油圧式無段変速装置66に伝動された回転は、トランスミッション65を介して、走行装置2の左右のクローラに伝動される。
なお、走行用油圧式無段変速装置66の後側には、走行用油圧式無段変速装置66のトラニオン軸66Aを回転させる第3変速モータ66Cが取付けられている。
<脱穀装置>
脱穀装置3は、図4に示すように、前側の上部に穀稈の脱穀を行う扱室50を備え、扱室50の下側に脱穀された穀粒の選別を行なう選別室51を備えている。
扱室50には、複数の扱歯を有する扱胴55が前後壁50A,50Cに軸支された扱胴軸に支持されている。そして、扱室50の前壁50Aの左側下部には穀稈供給口26Aが開口され、左壁50Bの下部には扱胴55に沿って扱ぎ口26Bが開口され、後壁50Cの左側下部には排藁口26Cが開口されている。また、扱室50の左側には扱ぎ口26Bに沿って穀桿の株元を挟持して後方に搬送する脱穀部搬送装置12が並設され、脱穀部搬送装置12によって搬送された脱穀が完了した脱穀穀桿は、脱穀部搬送装置12の後方に設けられた排藁搬送装置58に引き継がれてさらに後方に搬送された後、一対の排藁カッタ59によって裁断され外部に排出される。
なお、排藁搬送装置58の前部には、脱穀部搬送装置12のフィードチェン12Bから引継がれた脱穀穀桿の量に応じて変形する補助挟扼杆の変形量を検出する排藁センサ58Aが設けられている。
選別室51の上部には、揺動選別装置52が設けられている。揺動選別装置52の揺動選別棚52Aの前側部には、左右方向に延在するとともに前後方向に対して所定の傾斜角度を有して形成された移送棚52Bが設けられ、後側部には、穀粒と藁屑(チャフ)とを選別するシーブ52Cが設けられ、後端部には、シーブ52Cから漏下しなかった藁屑から枝梗付着粒等を選別し、二番受樋53D上に漏下させるストローラック52Dが設けられている。また、揺動選別棚52Aの下側には、バケット状のグレンパン52Eが設けられており、グレンパン52Eの後側部には、シーブ52Cからの漏下した穀粒と藁屑を中選別する選別網52Fが設けられている。
揺動選別棚52Aは、揺動選別棚52Aの前端部の下方に設けられた揺動軸に偏芯して装着された駆動輪61Aと、揺動選別棚52Aの後端部の下方に設けられた揺動軸に装着された従動輪61Bによって上下前後方向に揺動する。
移送棚52Bの配置方法、形状は任意であり、移送棚52Bの後部を後下がり傾斜させて配置したり、移送棚52Bの上面に突起や凹凸を形成して、移送棚52Bの後側に設けられたシーブ52Cに向けて扱室50からの漏下した穀粒と藁屑を移送できればよい。
シーブ52Cは、左右方向に延在するとともに前後方向に対する傾斜角度を調整可能な複数のシーブ部材60を備えて構成されている。図21に示すように、各シーブ部材60の上部には、左右方向に延在する上部支軸60Aが設けられ、下部には左右方向に延在する下部支軸60Bが設けられている。上部支軸60Aの左右方向の両端部は、左右一対の連結板60C,60Cに回転自在に装着され、下部支軸60Bの左右方向の両端部は、上部支軸60Aを中心として下部支軸60Bを上下方向に案内してシーブ部材60の前後方向に対する傾斜角度を調整する連結板60C,60Cに形成された略円弧状の長孔に挿進されている。
左側の連結板60Cの前端部は、操作アーム60Fの先端部に取付けられた揺動片60Eに連結されている。揺動選別棚52Aの下部に設けられた左右方向に延在する支軸60Gを中心として操作アーム60Fの上部を前後方向に揺動すると、下部支軸60Bが連結板60C,60Cの長孔内に沿って上下方向に移動し、シーブ52Cの前後方向に対する傾斜角度を変更させることができる。操作アーム60Fは、操作アーム60Fの下部に一端を接続した操作ワイヤ(図示省略)の他端側に接続された第1モータ60Hによって揺動駆動することができる。
なお、後述する移送棚52Bの上側に設けられ層厚センサ86の検出値に応じて第1モータ60Hを駆動して、シーブ部材60の前後方向に対する傾斜角度を調整するのが好適である。
選別室51の下部には、シーブ52Cの前部に空気を送風する第一唐箕53Aと、シーブ52Cから漏下した穀粒を回収する一番受樋53Bと、シーブ52Cの後部に空気を送風する第二唐箕53Cと、シーブ52Cから漏下した二番物(枝梗等が付着した穀粒)を回収する二番受樋53Dとが前側から順に設けられている。一番受樋53Bで回収された穀粒は、一番受樋53Bに内装された一番移送螺旋53bによってグレンタンク5に移送され、二番受樋53Dで回収された二番物は、二番受樋53Dに内装された二番移送螺旋53dによって二番処理室に移送される。
なお、後述する移送棚52Bの上側に設けられ層厚センサ86の検出値に応じて、割プーリ71Fの可動側シーブを駆動する第2モータ72を駆動し割プーリ71Fの有効径を変更して第一唐箕53Aの送風を調整するのが好適である。
扱室50の右側の後部は、排塵処理室に連通し、排塵処理室の内部には、外周面にスクリュー羽根体を備える排塵処理胴57が前後方向に軸支されている。排塵処理室の前側には、二番物を処理して還元するための二番処理室が設けられ、二番処理室の内部には外周面に間欠螺旋羽根を備える二番処理胴56が軸支され、図22に示すように、二番処理室の還元口に設けられた支持部材56Aには、二番処理室の還元口の近傍の移送棚52B上を移送する穀粒、二番物、藁屑等の移送量を検出する層厚センサ86の基部が支持されている。また、揺動選別棚の後方上側には、脱穀・選別時に発生する藁屑等を吸引し機外に排出する排塵ファン48が配置されている。
<脱穀部搬送装置>
脱穀部搬送装置12は、図3,6等に示すように、上側に位置する挟持杆12Aと、下側に位置するフィードチェン12Bを備えている。挟持杆12Aは、扱室50の扱胴カバー50Dに対してスプリング等の付勢手段14によってフィードチェン12B側に付勢されている。フィードチェン12Bは、上側チェンレール18Aの前後端部にそれぞれ回転自在に支持された張設輪17B,17Bと、張設輪17B,17Bの間に設けられた駆動スプロケット17Aに巻回されて駆動される無端のチェンである。上側チェンレール18Aに上載された作用側のフィードチェン12Bは、前側から後方に向かって移動する過程で挟持杆12Aと穀稈の株元を挟持する。なお、搬送される穀桿のフィードチェン12Bの終端部等への巻付きを防止するために、後側の張設輪17Bは両側部に巻付防止プレート17Dが設けられたアイドルスプロケットを使用するのが好適である。
扱胴カバー50Dの側面には、手扱ぎ作業を行なっている補助作業者が手扱ぎ作業中のフィードチェン12Bの速度VF1の速度調整を容易に行って作業性を高めるために、調速ダイヤル6Aが設けられている。また、手扱ぎ穀桿量に応じてフィードチェン12Bの速度VFの速度調整を効率的に行なうために、調速ダイヤル6Aを手扱ぎ穀桿を上載する後側補助挟扼杆43の周辺に配置したり、操縦席6に着座する操縦者が不慣れな補助作業者を効率的に補助するためには、調速ダイヤル6Aを操縦席6のサイドパネルに配置することもできる。
なお、調速ダイヤル6Aと共に、あるいは調速ダイヤル6Aに替えて、脱穀装置3の前方の機体フレーム1に手扱ぎ作業中のフィードチェン12Bの速度VFの速度調整を行なう調速ペダル45を設けることもできる。
側面視において、挟持杆12Aは、扱室50の穀稈供給口26Aから排藁口26Cまで扱ぎ口26Bに沿って後上がり傾斜に設けられている。作用側のフィードチェン12Bを上載する上側チェンレール18Aは、横軸伝動筒36の前方の前端から後上がり傾斜した後、緩やかに後上がり傾斜して扱室50の穀稈供給口26Aの前方に至った後、挟持杆12Aと対向して扱室50の穀稈供給口26Aから排藁口26Cまで扱ぎ口26Bに沿って後上がり傾斜する。その後、排藁口26Cから後方に水平に延在した後、後下がり傾斜して穂先搬送装置34Aの前端部の後方の後端に至る。なお、刈取装置4の刈取り条数の変更に伴う脱穀部搬送装置12の前後方向長さの変更を容易に行なうために、上側チェンレール18Aは前後方向に分割できる分割構造にするのが好適である。
非作用側のフィードチェン12Bを上載する下側チェンレール18Bは、駆動スプロケット17Aにエンジン62の回転を伝動するカウンタ軸71の上方の前端から後上がり傾斜して後端に至っている。なお、下側チェンレール18Bの後端は、後側の張設輪17Bの前方であって排藁口26Cの下方に設けられている。
下側チェンレール18Bの前端部には、非作用側のフィードチェン12Bを下側チェンレール18Bの前端部よりも下方に設けられた駆動スプロケット17Aに誘導するガイド18Dが着脱自在に取付けられている。ガイド18Dは、カウンタ軸71の上方に設けられ、略1/4円形状に形成されている。なお、ガイド18Dの上方に油等の落下によってカウンタ軸71等の汚れを防止するためにカバー(図示省略)を設けることが好適である。
下側チェンレール18Bの下側には、レール連結プレート18Cによって上側チェンレール18Aと、下側チェンレール18Bを支持する支持フレーム19が設けられている。すなわち、フィードチェン12Bは支持フレーム19によって支持されている。また、上側チェンレール18Aと、下側チェンレール18Bに連結される連結プレート18Eには、穀稈搬送中のフィードチェン12Bから落下する藁屑が前記選別室51の駆動部に落下することを防止するための藁屑ガイド板(図示省略)が取り付けられている。
支持フレーム19の前端部は、図3,5に示すように、ブラケット19Bにボルト等によって取付けられたプレート19Aに取付けられ、ブラケット19Bは、左側の懸架台35に設けられたフィードチェン回動軸35Bの上下端部に回転自在に取付けられている。なお、フィードチェン回動軸35Bを中心としてフィードチェン12Bの回動時に、フィードチェン12Bの先端部の機体内側への入り込みを低減するために、フィードチェン回動軸35Bをフィードチェン12Bを巻回する前側の張設輪17Bの後側近傍に立設されている。
支持フレーム19は、フィードチェン用油圧式無段変速装置10等との干渉を防止するために、側面視において、前端部からフィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aとギヤボックス68の出力軸68Bの間を後方に向かって延在した後、第1変速モータ10Cの前方で略90度湾曲して上方に向かって延在する。そして、カウンタ軸71の前方を上方に向かって延在した後、ガイド18Dの下側から下側チェンレール18Bの下側に沿って後上がり傾斜して、略下側チェンレール18Bの前後方向の中央部に至っている。
これによって、フィードチェン12B、フィードチェン用油圧式無段変速装置10等の保守・点検を行なう場合には、支持フレーム19をフィードチェン回動軸35Bを中心にして回動させて、フィードチェン12Bの後部を脱穀装置3の本体から離間させることにより容易に行なうことができる。なお、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の保守・点検を容易に行なうために、フィードチェン回動軸35Bをフィードチェン用油圧式無段変速装置10の前部よりも前側に立設されている。
側面視において、前側の張設輪17Bは、図3に示すように、刈取装置4にエンジン62の回転を伝動する横軸伝動筒36の前方近傍に設けられ、後側の張設輪17Bは穂先搬送装置34Aの前端部の後方近傍に設けられている。駆動スプロケット17Aは、前後方向にあっては前後側の張設輪17B,17Bの間であって前側の張設輪17B側に偏倚して配置されており、横軸伝動筒36とフィードチェン12Bにエンジン62の回転を伝動するカウンタ軸71の略中央に位置する。また、上下方向にあってはカウンタ軸71と下側チェンレール18B等を支持する後方に向かって延在する支持フレーム19の略中央に位置する。また、前側の張設輪17Bと駆動スプロケット17Aの間には、後述する駆動軸68Dに基部が支持されたテンションスプロケット17Cに設けられている。
これにより、フィードチェン12Bは、駆動スプロケット17Aから上方に向かって移動した後、テンションスプロケット17Cに沿って移動して前側の張設輪17Bに至り、前側の張設輪17Bから上側チェンレール18Aの上側を後側の張設輪17Bに向かって移動する。その後、フィードチェン12Bは、後側の張設輪17Bから前方の下側チェンレール18Bに向かって移動した後、下側チェンレール18Bの後端から下側チェンレール18Bの上側を前側のガイド18Dに移動した後、ガイド18Dに沿って移動して駆動スプロケット17Aに至っている。
エンジン62の回転は、図6に示すように、カウンタ軸71を介してフィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動され、キヤボックス68で増減速された後に、脱穀部搬送装置12の駆動スプロケット17Aと接続される出力軸68Bに伝動される。
カウンタ軸71の両側部は、脱穀装置3の前壁50Aの上下方向の中央部に前方に向かって立設した一対の支持部材80に軸支されている。エンジン62の回転は、カウンタ軸71の右端部に支持されたプーリ71Aを介してカウンタ軸71に伝動される。
カウンタ軸71に伝動された回転は、プーリ71Aの左側に支持されたプーリ(請求項における「第1プーリ」)71C、ベルト92を介して扱胴55に伝動されると共に、カウンタ軸71の左端部に支持されたプーリ(請求項における「第2プーリ」)71Eの右側に支持されたプーリ(請求項における「第3プーリ」)71D、ベルト93等を介してフィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに伝動される。フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに伝動された回転は、図8に示すように、出力軸10Bを介してギヤボックス68に伝動されて、ギヤボックス68のギヤによって増減速されて出力軸68Bに伝動される。出力軸68Bに伝動された回転は、カップリング68Cを介してフィードチェン12Aの駆動スプロケット17Aに伝動される。なお、駆動スプロケット17Aは駆動軸68Dに回転自在に支持されている。
駆動軸68Dは、支持フレーム19の右側に取付けられたプレート19Cに支持され、支持フレーム19をフィードチェン回動軸35Bに対して回動させた場合、カップリング68Cによる出力軸68Bと駆動スプロケット17Aの連結が解除され、エンジン62の回転は駆動スプロケット17Aに伝動されずフィードチェン12B、ガイド18D等の交換を安全に行なうことができる。なお、出力軸68Bと駆動軸68Dを連結するカップリング68Cに替えて、対向する出力軸68Bと駆動軸68Dの端部にかみ合いクラッチ、爪クラッチを設けることもできる。
キヤボックス68は、図7に示すように、脱穀装置3の前壁50Aの上下方向の下側に偏倚した部位に前方に向かって立設した後側プレート11Bの右側面に取付けられている。また、脱穀装置3の前側の空間を有効に活用するために、キヤボックス68の左側面には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10が取り付けれ、さらに、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の後側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを回転させる第1変速モータ10Cが取付けられている。
また、図20に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の後側に、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを回転させる第1変速モータ10Cと、第1変速モータ10Cよりも出力等が大きくトラニオン軸10Fを高速で回転させる第2変速モータ10Eが並設して取付けることもできる。
トラニオン軸10Fに基端部が支持されている扇形ギヤ10Gの先端部に、機体フレーム1に取付けられた第1変速モータ10Cのギヤ10cと、第2変速モータ10Eのギヤ10eが係合している。後述する制御装置85によって、通常の刈取りモード時には第1変速モータ10Cを駆動させトラニオン軸10Fを回転させ、手扱ぎモード時には第2変速モータ10Eを駆動させトラニオン軸10Fを回転させる。なお、通常の刈取りモード時には第2変速モータ10Eは自由回転し、手扱ぎモード時には第1変速モータ10Cが自由回転する。
フィードチェン用油圧式無段変速装置10、キヤボックス68を機体フレーム1に取付けることもでき、キヤボックス68に第1変速モータ10C、第2変速モータ10Eを取付けることもでき、入力軸10Aを備えるポンプ部と出力軸10Bを備えるモータ部が一体構造とされたフィードチェン用油圧式無段変速装置10に替えてポンプ部とモータ部が分割構造とされたフィードチェン用油圧式無段変速装置を使用することもできる。
また、第1変速モータ10Cは、刈取装置4の駆動速度に連動してフィードチェン用油圧式無段変速装置10を変速する。具体的には、走行用油圧式無段変速装置66から出力され、刈取装置4へ伝達される回転の速度を検出し、この回転速度に応じて第1変速モータ10Cを作動させるのが好適である。
後側プレート11Bの前端部と、左右の懸架台35,35の連結フレーム35Eに備えられた前側プレート11Aの後端部は、振動を低減するために、緩挿されたピンによって接続されている。なお、後側プレート11Bの後部は、カウンタ軸71側のブラケットとボルト等の締結手段により連結されている。また、横伝動軸36Aの下側には、刈取後フレーム28の上下方向の回転位置を検知する刈取位置センサ36Sが設けられている。
右側のベース35Aの左側には、図6に示すように、油圧系路を短くするために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、走行用油圧式無段変速装置66等の油圧系路の開閉を制御するコントロールバルブ9Aが設けられ、コントロールバルブ9Aの右側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、走行用油圧式無段変速装置66等に油を供給するオイルタンク9Bが設けられている。
脱穀装置3の前方下側の空間を有効活用し、フィードチェン12の回動時にフィードチェン12B、ベルト93等の干渉を防止するために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aと出力軸10B及びギヤボックス68の出力軸68Bが上下に垂直になるように設けられている。
油圧の圧力損失を防止するために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のポンプ部の入力軸10を出力軸10Bよりも下側に設け、フィードチェン用油圧式無段変速装置10とコントロールバルブ9Aと油圧経路を短くしている。
フィードチェン12Bの巻回を容易にするために、ギヤボックス68の出力軸68Bをフィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bよりも上側に設け、フィードチェン12Bの長さを短くしている。
<ナローガイド>
コンバインの左側(未刈取側)には側部に沿って、図2に示すように、コンバインの外側に張り出す張出姿勢と、内側に収納される収納姿勢に切替え可能なナローガイド20が設けられている。
ナローガイド20は、間接状態に連結された前側部20Aと後側部20Bからなり、前側部20Aの前端部は、最左側の分草体31の後側の分草フレームの前端部に回動自在に枢支され、後側部20Bの後端部は、機体フレーム1の左側の側部に設けた支持部材によって前後方向に移動自在に支持されている。また、ナローガイド20は、リンク構造を備える切替手段(図示省略)によって張出姿勢と収納姿勢に切替えられる。
なお、モードスイッチ6Bが接続されて通常の刈取りモードから手扱ぎモード時には、手扱ぎ作業を行なう補助作業者とナローガイド20の接触を防止するために、ナローガイド20は収納姿勢に維持される。
<伝動機構>
次に、本実施形態の伝動機構について説明する。エンジン62の回転は、図9に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aと、走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Aと、ベルト90と、カウンタ軸71に支持されたプーリ71Aを介してカウンタ軸71に伝動される。なお、第1経路Aには、ベルト90よりも伝動下流側への伝動を接続及び遮断する脱穀クラッチ90Aが設けられている。
カウンタ軸71の回転は、プーリ71Bと、ベルト91等を介して二番処理胴56と排塵処理胴57に伝動され、プーリ71Cと、ベルト92等を介して扱胴55と排藁搬送装置58に伝動される。また、カウンタ軸71の回転は、プーリ71Dと、ベルト93と、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに支持されたプーリ10Dを介して入力軸10Aに伝動される。
カウンタ軸71の回転は、カウンタ軸71の左端部に支持されたプーリ71E、ベルト94、割プーリ71Fを介して第一唐箕53Aに伝動される。また、カウンタ軸71の回転は、プーリ71Dとプーリ71Eの間に支持されたプーリ71G、ベルト95等を介して一番移送螺旋53b、第二唐箕53C、二番移送螺旋53d、排塵ファン48、揺動選別装置52、排藁カッタ59に伝動される。
なお、割プーリ71Fの可動シーブには、割プーリ71Fの有効径を変更するために、第2モータ72が連結されている。
入力軸10Aの回転は、出力軸10Bを介してギヤボックス68に伝動され、ギヤボックス68に内装された複数のギヤ68Aによって増減速された後に、ギヤボックス68に軸支された出力軸68Bに伝動される。
なお、ギヤボックス68には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bに備えるギヤ68Aの回転速度を測定するフィードチェン速度センサ10Sが設けられている。
出力軸68Bの回転は、カップリング68Cを介して駆動軸68Dに伝動され、駆動軸68Dの左端に軸支された駆動スプロケット17Aを介してフィードチェン12Bに伝動される。なお、フィードチェン12Bを左側の懸架台35に立設されたフィードチェン回動軸35Bを中心として容易に回動するために、図5に示すように、フィードチェン12Bの中心よりも機体内側にフィードチェン回動軸35Bの中心を設け、フィードチェン回動軸35Bを上下方向に垂直に延設し、図6に示すように、出力軸68Bの左端は、カウンタ軸71の左端よりも左側に延設し、駆動スプロケット17Aもプーリ71Eよりも左側に支持されている。
操縦席6の左側には、走行用油圧式無段変速装置66を遠隔操作する主変速レバー16が設けられ、主変速レバー16の後側には植立穀桿の倒伏状態に応じてトランスミッション65内の伝動機構に備えた有段式の副変速装置を切換操作する副変速レバー15が設けられている。主変速レバー16には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10を遠隔操作する増速スイッチ16Aと、減速スイッチ16Bが設けられている。増速スイッチ16Aを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最高回転速度に変更することができ、増速スイッチ16Aを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に高速にすることができる。同様に、減速スイッチ16Bを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最低回転速度に変更することができ、減速スイッチ16Bを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に低速にすることができる。上記増速スイッチ16Aおよび減速スイッチ16Bを、変速スイッチSと総称する。また、主変速レバー16の下部には、主変速レバー16の変移位置を測定する主変速レバー位置センサ16S設けられ、副変速レバー15の下部には、副変速レバー15の変移位置を測定する副変速レバー位置センサ15S設けられている。
走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Bと、ベルト96と、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介してこの走行用油圧式無段変速装置66に入力される。
走行用油圧式無段変速装置66の入力軸の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸を介してトランスミッション65に伝動され、トランスミッション65に内装された複数のギヤによって増減速された後に、トランスミッション65に軸支された左右の車軸65Aおよびこの車軸65Aの先端部に固定した駆動輪65Bを介して走行装置2に伝動される。また、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸の回転は、トランスミッション65内の伝動経路における上記副変速装置よりも上手側の部位から出力する出力軸65Cから、この出力軸65Cの先端部に取り付けた出力プーリ65Dと伝動ベルト65Eを介して横伝動軸36Aの右端に支持されたプーリ36Bに伝動される。上記伝動ベルト65Eにはテンションローラを付勢する構成として、刈取クラッチ65Fを構成する。
すなわち、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に伝動されたエンジン62の回転を走行用油圧式無段変速装置66で増減速した後に分岐して、一方をトランスミッション65に軸支された左右の車軸65Aを介して走行装置2のクローラに伝動し、他方を横伝動軸36Aを介して刈取装置4の引起装置32、搬送装置34等に伝動しているので、走行装置2の走行速度Vと、刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34の搬送速度VHは一定の関係を持って決定される。例えば、走行装置2の走行速度Vを高速にした場合には刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34の搬送速度VHも高速となり、走行装置2の走行速度Vを低速にした場合には刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34の搬送速度VHも低速となる。なお、車軸65A、横伝動軸36Aには、回転速度を測定する走行速度センサ66S、搬送速度センサ34Sがそれぞれ設けられている。
また、トランスミッション65内の伝動経路において、副変速装置よりも下手側の部位に設けたセンターギヤ65Gの左右両側部には、左右のサイドクラッチギヤ65Hを係合および離脱自在に軸支している。このセンターギヤ65Gと左右のサイドクラッチギヤ65Hの間には、爪クラッチ式の左右のサイドクラッチ65Iをそれぞれ形成している。この左右のサイドクラッチ65Iには、左右の車軸65Aの基部に取り付けた左右の車軸ギヤを噛み合わせている。
上記の左右のサイドクラッチ65Iは、操縦席6の前方に配置した操向レバーの左右傾動操作によって作動するシフタ(図示省略)によってサイドクラッチギヤ65Hを左右方向に摺動して、センターギヤ65Gから離脱させることで伝動遮断状態となる。
また、左右のサイドクラッチ65Iは、操縦席6の前下方のステップ上に配置した掻込ペダル22の踏込み操作に連動しており、掻込ペダル22が踏み込まれた場合には、左右のサイドクラッチ65Iを介してセンターギヤ65Gとサイドクラッチギヤ65Hが離脱してエンジン62の回転は車軸65Aに伝動されない。一方、掻込ペダル22の踏み込みが解除された場合には、左右のサイドクラッチ65Iを介してセンターギヤ65Gとサイドクラッチギヤ65Hが係合してエンジン62の回転が車軸65Aに伝動される。
圃場の一辺を畦際まで刈り進んだ場合には、主変速レバー16を中立位置へ操作して停車し、掻込ペダル22を踏み込んでサイドクラッチ65Iを介してセンターギヤ65Gとサイドクラッチギヤ65Hの係合を解除して車軸65Aの回転を停止する。
コンバインを停止させた状態で、主変速レバー16を再度前進側へ操作すると、走行用油圧式無段変速装置66の出力によって出力軸65Cが駆動し、刈取クラッチ65Fを介して刈取装置4が駆動される。この際、左右のサイドクラッチ65Iが遮断されているために、走行装置2は前進駆動されず、停車状態を維持する。この構成によって、畦際まで刈り進んで停車した状態で、刈取装置4に入ったままの植立穀稈を、掻込ペダル22と主変速レバー16の操作によって刈り取ることができる。
なお、掻込ペダル22の踏込み操作に刈取クラッチ65Fを連動させることもできる。
すなわち、掻込ペダル22が踏込み込まれた場合には、刈取クラッチ65Fを介してトランスミッション65の出力軸65Cと刈取装置4の横伝動軸36Aが接続されて刈取装置4が駆動する。一方、掻込ペダル22の踏込みが解除された場合には、刈取クラッチ65Fを介してトランスミッション65の出力軸65Cと刈取装置4の横伝動軸36Aの接続を解除して刈取装置4の駆動を停止する。
圃場の一辺を畦際まで刈り進んだ場合には、主変速レバー16を中立位置へ操作して車体を停車させる。コンバインを停止させた状態で、掻込ペダル22が踏込み込むと刈取装置4が駆動する。この際、主変速レバー16が中立位置に移動しているために、走行装置2は前進駆動されず、停車状態を維持する。
グレンタンク5の排出螺旋39Aに伝動される第3経路Cでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Cと、ベルト97、ギヤボックス39等を介して、グレンタンク5の下部に設けられた排出螺旋39Aに伝動される。また、排出螺旋39Aの回転は、グレンタンク5の後方に設けられた排出筒7に内装されたオーガー螺旋39Bに伝動される。なお、第3経路Cには、ベルト97よりも伝動下流側への伝動を接続及び遮断する排出クラッチ97Aが設けられている。
<フィードチェンの駆動・停止方法>
次に、本実施形態のフィードチェン12Bの駆動・停止方法について説明する。操縦席6に設けられた制御装置85の入力側には、図10に示すように、走行装置2の速度Vを検出するする走行速度センサ66Sと、刈取装置4の搬送装置34の速度VHを検出するする搬送速度センサ34Sと、脱穀部搬送装置12のフィードチェン12Bの速度VFを検出するするフィードチェン速度センサ10Sと、副変速レバー15のレバー位置を検出する副変速レバー位置センサ15Sと、主変速レバー16に設けられたフィードチェン12Bの速度VFの増減速を行なう増減速スイッチ16A,16Bと、扱胴カバー50Dの側面に設けられているフィードチェン12Bの速度VFの増減を行なう調速ダイヤル6Aと、手扱モードへの切り換えを行なうモードスイッチ6Bと、フィードチェン12Bを後側から前側に向かって逆回転させる逆転スイッチ6Cと、フィードチェン12B上の搬送される穀桿の有無を検知する穀桿センサ34Cと、扱胴カバー50Dの側面に設けられているフィードチェン12Bの駆動を緊急停止する停止スイッチ6Dが所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。一方、出力側には、通常の刈取りモード時にフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを駆動する第1変速モータ10Cと、手扱ぎモード時にフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを駆動する第2変速モータ10Eが所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
なお、モードスイッチ6Bは、作業者が手動で操作するスイッチに限定されるものではない。すなわち、刈取装置4の搬送装置34の終端部からフィードチェン12Bの始端部に引継がれる穀桿の姿勢の乱れを防止するために、搬送装置34の終端部には、上下方向に揺動する手扱ぎ規制プレート40と、手扱ぎ規制プレート40の下側に後側補助挟扼杆43が設けられている。手扱モードへの切り換え時には、手扱ぎ穀桿を後側補助挟扼杆43及びフィードチェン12B上に上載するために、手扱ぎ規制プレート40を軸44Aを中心として上側に揺動させることで、規制状態から非規制状態へ切替える。手扱ぎ規制プレート40を揺動させる操作に連動して、ON/OFFするモードスイッチ46を設け、モードスイッチ46をモードスイッチ6Bとして利用することもできる。
(フィードチェンの第1駆動方法)
図11には、フィードチェン12Bの速度VFの第1駆動方法が図示されている。横軸は走行速度センサ66Sで検出された走行装置2の走行速度Vを示し、V1,2は走行速度Vの第1,2設定値である。左側の縦軸はフィードチェン速度センサ10Sで検出されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、VF1,2はフィードチェン12Bの速度VFの第1,2設定値であり、右側の縦軸は搬送速度センサ34Sで検出された搬送装置34の速度VHを示し、VH1,2は搬送速度VHの第1,2設定値であり、VH1,2は走行装置2の走行速度Vが第1,2設定値V1,2時の速度に対応する。
また、実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示している。
先ず、制御装置85は、モードスイッチ6Bの入力があったか否か判断し、モードスイッチ6Bの入力が無いと判断された場合には、制御装置85は、搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)が第1設定値VH1よりも低速か否か判断する。
搬送装置34の速度VHが第1設定値VH1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式1で演算される速度に制御する。なお、副変速レバー15により設定される変速段位により、走行装置2の走行速度Vに対する搬送装置34の搬送速度VHは変化する。
式1 VF=K×V
但し K=VH1/V1
一方、搬送装置34の速度VHが第1設定値VF1よりも等速以上と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式2で演算される速度に制御する。
式2 VF=VF1+1.5〜2.5×K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)
次に、制御装置85は、フィードチェン12Bの速度VF(フィードチェン速度センサ10Sの入力値)が搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速か否か判断する。
フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを式2で演算される速度に制御する。
一方、フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2と等速以上と判断された場合には、第3状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第2設定値VF2に維持する。
なお、走行速度センサ66Sで検出された走行装置2の走行速度Vが所定時間に亘って最大速度V2を超える場合には、操縦席6の前面に配置されたモニタ等によって操縦者に警告を行なのが好適である。
(フィードチェンの第2駆動方法)
図12には、フィードチェン12Bの速度VFの第2駆動方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1駆動方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、モードスイッチ6Bの入力があったか否か判断し、モードスイッチ6Bの入力が無いと判断された場合には、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。
一方、モードスイッチ6Bの入力があったと判断された場合、フィードチェン12Bの速度VFを下式3で演算される速度に制御する。なお、フィードチェン12Bの速度VFは調速ダイヤル6Aによって10〜20%の範囲で増減速することができ、手扱ぎ作業によって穀桿をフィードチェン12Bに上載せた場合には、調速ダイヤル6Aを操作してフィードチェン12BVFを増速するのが好適である。
式3 VF=0.25〜0.5×VH1
(フィードチェンの第1停止方法)
図13には、第1駆動方法によって駆動されているフィードチェン12Bの第1停止方法が図示されている。
図13の上側から第1段には停止スイッチ6Dの操作状況が図示され、第2段にはフィードチェン12Bに伝動される回転速度の増減速を行なうフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fの位置状況が図示され、第3段にはフィードチェン12Bの速度VFが図示されている。また、図13の第4段にはエンジン62の駆動状況が図示され、最下段には走行装置2と連動して駆動する刈取装置3に設けられた搬送装置34の速度VHが図示されている。
先ず、制御装置85は、停止スイッチ6Dの入力があったか否か判断し、停止スイッチ6Dの入力が無いと判断された場合は、第1駆動方法によってフィードチェン12Bを駆動する。
一方、停止スイッチ6Dの入力があったと判断された場合、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fに接続された第1変速モータ10Cを駆動して、トラニオン軸10Fの回転位置が中立位置となるように回転させて、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を停止させる。これによって、フィードチェン12Bへの駆動力が遮断され、フィードチェン12Bの回転は停止する。
また、停止スイッチ6Dの入力があったと判断された場合、エンジン62を停止させて走行用油圧式無段変速装置66に伝動される回転を遮断して、走行装置2、刈取装置4に設けられた搬送装置34の回転を停止する。
フィードチェン12Bをより速やかに停止させるために、トラニオン軸10Fを中立位置を超えて若干逆転側の位置まで回転させるのが好適である。
(フィードチェンの第2停止方法)
図14には、第2駆動方法によって駆動されているフィードチェン12Bの第2停止方法が図示されている。なお、第1停止方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、停止スイッチ6Dの入力があったか否か判断し、停止スイッチ6Dの入力が無いと判断された場合は、第2駆動方法によってフィードチェン12Bを駆動する。
一方、停止スイッチ6Dの入力があったと判断された場合、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fに接続された第2変速モータ10Eで駆動して、トラニオン軸10Fの回転位置が中立位置となるように回転させて、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を停止させる。これによって、フィードチェン12Bへの駆動力が遮断され、フィードチェン12Bの回転は停止する。
また、停止スイッチ6Dの入力があったと判断された場合、エンジン62を停止させて走行用油圧式無段変速装置66に伝動される回転を遮断して、走行装置2、刈取装置4に設けられた搬送装置34の回転を停止する。
フィードチェン12Bを緊急停止するために、第2変速モータ10Eは、第1停止方法で使用される第1変速モータ10Cよりも減速比等を大きく設定し、第1変速モータ10Cでトラニオン軸10Fを回動させる場合と比べて、トラニオン軸10Fを高速で回転させることができる。また、フィードチェン12Bをより速やかに停止させるために、トラニオン軸10Fを中立位置を超えて若干逆転側位置となるまで回転させ、回転センサ68Gによって出力軸10Bの回転が停止し、再度出力軸10Bの回転が検出された後に、または、再度出力軸10Bの回転が検出され1〜2秒経過後にトラニオン軸10Fを逆転側位置から中立位置に回転させるのが好適である。
フィードチェン12Bと挟扼杆12Cの間に詰まった穀桿等を除去するために、逆転スイッチ6Cを操作してフィードチェン12Bの回転方向を切換えることができる。この場合に、不用意なフィードチェン12Bの逆転を防止して補助作業者の安全を高めるために、逆転スイッチ6Cが操作されている場合にのみフィードチェン12Bを逆転駆動させたり、補助作業者がコンバインから離れる時間を確保するために、逆転スイッチ6Cが操作され1〜2秒経過した後にフィードチェン12Bを逆転駆動させたり、周囲の共同作業者にフィードチェン12Bの逆転状態を告知するために、フィードチェン12Bの逆転時にホーンを鳴らすのが好適である。
また、停止スイッチ6Dが操作され、フィードチェン12B、エンジン62等が停止した後に、再びエンジン62を起動するためには、モードスイッチ6Bが解除され通常の刈取りモードに切り換える必要がある。
<脱穀穀桿の詰まり防止方法>
次に、本実施形態のフィードチェン12Bから排藁搬送装置58に引継がれる脱穀穀桿の詰まり防止方法について説明する。
操縦席6に設けられた上述した制御装置85の入力側には、図23に示すように、フィードチェン12Bから排藁搬送装置58に引継がれた脱穀穀桿の量に応じて変形する補助挟扼杆の変形量を検出する排藁センサ58Aが所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。一方、出力側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを駆動する第1変速モータ10C(図10の変速モータ10Cと同じ)と、走行用油圧式無段変速装置66のトラニオン軸66Aを駆動する第3変速モータ66Cと、エンジン62に供給される燃料の噴射量を調整するECUを備えたエンジン62と、脱穀装置3等にエンジン62の回転の伝動を接続及び遮断する脱穀クラッチ90Aと、刈取装置4等にエンジン62の回転の伝動を接続及び遮断する刈取クラッチ65Fが所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
図24には、脱穀穀桿の詰まりによる補助挟扼杆の大きな変形量が排藁センサ58Aによって検出された場合におけるフィードチェン12Bと、刈取装置4と、エンジン62の駆動方法が図示されている。
図24の上側から第1段には、排藁センサ58Aの検出状態が図示され、第2段には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fに連結された第1変速モータ10Cによって増減速されるフィードチェン12Bの回転速度(請求項における「搬送速度」)が図示され、第3段には、走行用油圧式無段変速装置66のトラニオン軸66Aに連結された第3変速モータ66Cによって増減速される刈取装置4の搬送装置34の刈取速度(請求項における「搬送速度」)が図示され、第4段には、エンジン62の駆動状態が図示されている。
先ず、制御装置85は、排藁センサ58Aの入力(ON状態)があったか否か判断し、排藁センサ58Aの入力が無いと判断した場合は、フィードチェン12Bの回転速度と、刈取装置4と刈取速度と、エンジン62の駆動を維持する。なお、排藁センサ58Aによって、脱穀穀桿の詰まりによる補助挟扼杆の大きな変形量が検出された場合に、排藁センサ58Aは制御装置85に入力信号を出力する。
一方、排藁センサ58Aの入力があったと判断した場合には、第1変速モータ10Cを駆動しフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを中立方向に向けて回転させてフィードチェン12Bの回転速度を減速し、第3変速モータ66Cを駆動し走行用油圧式無段変速装置66のトラニオン軸66Aを中立方向に向けて回転させて刈取装置4の刈取速度を減速し、エンジン62の駆動を維持する。
なお、フィードチェン12Bから搬送されてくる脱穀穀桿の搬送量の変動による中断を防止し刈取脱穀作業を効率的に行なうために、排藁センサ58Aの出力信号が検出された時点から、その出力信号の出力が短時間(請求項における「第1時間」、2〜5秒程度)継続していると判断した場合に、フィードチェン12Bの回転速度を減速し、刈取装置4の刈取速度を減速し、エンジン62の駆動を維持するのが好適である。また、フィードチェン12Bの回転速度、刈取装置4の刈取速度のいずれか一方の速度のみを減速して、他方の速度を維持することもできる。
次に、排藁センサ58Aの出力信号が検出された時点から、その出力信号の出力が長時間(請求項における「第2時間」、5〜8秒程度)継続しているか否か判断し、排藁センサ58Aの入力が継続していないと判断した場合は、第1変速モータ10Cを駆動しフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを中立反対方向に向けて回転させてフィードチェン12Bの回転速度を増速し、第3変速モータ66Cを駆動し走行用油圧式無段変速装置66のトラニオン軸66Aを中立反対方向に向けて回転させて刈取装置4の刈取速度を増速し、エンジン62の駆動を維持する。
一方、排藁センサ58Aの入力が長時間継続していると判断した場合には、第1変速モータ10Cを駆動しフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸10Fを中立位置に移動してフィードチェン12Bの回転速度を停止し、第3変速モータ66Cを駆動し走行用油圧式無段変速装置66のトラニオン軸66Aを中立位置に移動して刈取装置4の刈取速度を停止し、エンジン62への燃料供給を停止しエンジン62の駆動を停止する。
<シーブ、唐箕の駆動方法>
次に、本実施形態の穀粒と藁屑を選別する揺動選別棚52Aのシーブ52Cと、シーブ52Cに空気を送風する第一唐箕53Aの駆動方法について説明する。
操縦席6に設けられた上述した制御装置85の入力側には、図25に示すように、植立穀稈の種類・状態によりシーブ52Cのシーブ部材60の傾斜角度(開度)と、第1唐箕53Aの送風の切換えを行なうモードダイヤル6Eと、揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を検出する層厚センサ86が所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。一方、出力側には、シーブ部材60の傾斜角度を変更する操作アーム60Fをワイヤを介して駆動する第1モータ60Hと、第1唐箕53の送風を変更する割プーリ71Fの可動シーブを駆動する第2モータ72が所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
なお、本実施形態においては、モードダイヤル6Eにより、植立穀稈の種類・状態によよって稲モードと、稲湿材(雨に濡れ湿った稲)モードと、麦モードに切換えられ、操縦席6の前面に配置されたモニタにモード状態が表示される。
(稲モードのシーブ、唐箕の駆動方法)
図26は、稲モードのシーブ52のシーブ部材60と、第1唐箕53Aの駆動方法が図示されている。
図26の上段の横軸は、層厚センサ86で検出された揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を示し、設定中心は想定される層厚の中心である。図26の上段の縦軸は、第1モータ60Hで駆動されたシーブ部材60の開度を示し、設定中心は駆動可能なシーブ部材60の開度の中心であり、最大値は、前後方向に並設されたシーブ部材60が側面視において略上下方向に起立した状態を示し、最小値は、前後方向に並設されたシーブ部材60が側面視において略水平方向に倒伏した状態を示している。
図26の下段の横軸は、層厚センサ86で検出された揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を示し、設定中心は想定される層厚の中心である。図26の下段の縦軸は、第2モータ72で駆動された第1唐箕53Aの送風を示し、設定中心は駆動可能な第1唐箕53Aの送風の中心であり、最大値は、割プーリ71Fの有効径が最小径となり第1唐箕53Aの回転が最高速となり送風される状態を示し、最小値は、割プーリ71Fの有効径が最大径となり第1唐箕53Aの回転が最低速となり送風される状態を示している。
先ず、制御装置85は、モードダイヤル6Eの切換えモードを判断し、切換えモードが稲モードと判断した場合には、稲の穀粒が相互に密着しシーブ52Cから漏下しにくいことから、層厚の設定中心におけるシーブ部材60の開度を、開度の設定中心よりも大きく、すなわち、上下方向に起立した状態に設定し、層厚センサ86の検出値に応じて、第1モータ60Hを駆動してシーブ部材60の開度の増減を行なう。また、稲の穀粒が小粒であり軽量であることから、層厚の設定中心における第1唐箕53Aの送風を、送風の設定中心よりも小さく、すなわち、第1唐箕53Aの回転を低速にして送風量を少なく設定し、層厚センサ86の検出値に応じて、第2モータ72を駆動して第1唐箕53Aの送風量の増減を行なう。
なお、選別を効率的に行なうために、シーブ部材60の開度の増減を第1唐箕53Aの送風の増減の前に行なうのが好適である。
(稲湿材モードのシーブ、唐箕の駆動方法)
図27は、稲湿材モードのシーブ52のシーブ部材60と、第1唐箕53Aの駆動方法が図示されている。
図27の上段の横軸は、層厚センサ86で検出された揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を示し、縦軸は、第1モータ60Hで駆動されたシーブ部材60の開度を示している。また、図27の下段の横軸は、層厚センサ86で検出された揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を示し縦軸は、第2モータ72で駆動された第1唐箕53Aの送風を示している。
先ず、制御装置85は、モードダイヤル6Eの切換えモードを判断し、切換えモードが稲湿材モードと判断された場合には、稲湿材の穀粒が相互に密着し、湿気のためにシーブ52Cから漏下しにくいことから、層厚の設定中心におけるシーブ部材60の開度を、上述した稲モードのシーブ、唐箕の駆動方法における層厚の設定中心におけるシーブ部材60の開度よりも大きく設定し、層厚センサ86の検出値に応じて、第1モータ60Hを駆動してシーブ部材60の開度の増減を行なう。また、稲湿材の穀粒が湿気のために重量が重いことから、層厚の設定中心における第1唐箕53Aの送風を、送風の設定中心に一致させ、層厚センサ86の検出値に応じて、第2モータ72を駆動して第1唐箕53Aの送風量の増減を行なう。
なお、選別を効率的に行なうために、シーブ部材60の開度の増減を第1唐箕53Aの送風の増減の前に行なうのが好適である。
(麦モードのシーブ、唐箕の駆動方法)
図28は、麦モードのシーブ52のシーブ部材60と、第1唐箕53Aの駆動方法が図示されている。
図28の上段の横軸は、層厚センサ86で検出された揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を示し、縦軸は、第1モータ60Hで駆動されたシーブ部材60の開度を示している。また、図28の下段の横軸は、層厚センサ86で検出された揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等の層厚を示し縦軸は、第2モータ72で駆動された第1唐箕53Aの送風を示している。
先ず、制御装置85は、モードダイヤル6Eの切換えモードを判断し、切換えモードが麦モードと判断された場合には、麦の穀粒が比較的大粒でありシーブ52Cから漏下し易いことから、層厚の設定中心におけるシーブ部材60の開度を、開度の設定中心よりも小さく、すなわち、水平方向に倒伏した状態に設定し、層厚センサ86の検出値に応じて、第1モータ60Hを駆動してシーブ部材60の開度の増減を行なう。また、図29に示すように、シーブ部材60の開度の最大値を、層厚の設定中心における開度の設定中心に一致させるのが好適である。
麦の穀粒が大粒であり重量が重いことから、層厚の設定中心における第1唐箕53Aの送風を、送風の設定中心よりも大きく、すなわち、第1唐箕53Aの回転を高速にして送風量を多く設定し、層厚センサ86の検出値に応じて、第2モータ72を駆動して第1唐箕53Aの送風量の増減を行なう。また、図29に示すように、第1唐箕53Aの送風の最小値を、層厚の設定中心における送風の設定中心よりも若干小さくするのが好適である。
なお、選別を効率的に行なうために、シーブ部材60の開度の増減を第1唐箕53Aの送風の増減の前に行なうのが好適である。
(シーブの清掃方法)
図30は、麦モードのシーブ52のシーブ部材60と、第1唐箕53Aの駆動方法が図示されている。
図30の上段の横軸は、経過時間を示し、縦軸は、第1モータ60Hで駆動されたシーブ部材60の開度を示している。また、図30の下段の横軸は、経過時間を示し、縦軸は、第2モータ72で駆動された第1唐箕53Aの送風を示している。
先ず、制御装置85は、モードダイヤル6Eの切換えモードを判断し、次に、層厚センサ86の検出値の有無を判断する。層厚センサ86の検出値があると判断された場合には、モードダイヤル6Eの切換えモードに応じて、上述した稲モードと、稲湿材モードと、麦モードの駆動方法を継続する。一方、層厚センサ86の検出値が無く、すなわち、揺動選別棚52Aの移送棚52Bを移動する穀粒等が無いと判断した場合には、第1モータ60Hを駆動してシーブ部材60の開度の最大値と最小値への増減を繰り返し行なう。また、第2モータ72を駆動して第1唐箕53Aの回転を高速にして送風量を最大値にする。
本発明は、農業用作業車輌に適用できるものである。
1 機体フレーム
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取装置
10 フィードチェン用油圧式無段変速装置(油圧式無段変速装置)
10A 入力軸
12A 挟持杆
12B フィードチェン
17A 駆動スプロケット
26B 扱ぎ口
34 搬送装置
35B フィードチェン回動軸
40 手扱ぎ規制プレート
41 前側プレート
42 後側プレート
43 後側補助挟扼杆(補助挟扼杆)
50 扱室
50A 前壁
51 選別室
55 扱胴
58 排藁搬送装置
58A 排藁センサ
62 エンジン
68 ギヤボックス
68B 出力軸
68C カップリング
68D 駆動軸
71 カウンタ軸
71C プーリ(第1プーリ)
71D プーリ(第3プーリ)
71E プーリ(第2プーリ)
80 支持部材
A 第1経路
B 第2経路

Claims (13)

  1. エンジン(62)を搭載する機体フレーム(1)の前方に配置された刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方に配置された脱穀装置(3)と、該脱穀装置(3)の扱室(50)の一側に形成される扱ぎ口(26B)に沿って配置されたフィードチェン(12B)と、該フィードチェン(12B)の上側に対向して配置された挟持杆(12A)と、前記フィードチェン(12B)の後方に配置された排藁搬送装置(58)を備えたコンバインであって、
    前記排藁搬送装置(58)の前部に、フィードチェン(12B)から引継がれる脱穀穀桿の滞留を検出する排藁センサ(58A)を設け、
    前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が所定の第1時間に亘って検出された場合に、前記フィードチェン(12B)の搬送速度を減速し、さらに、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第1時間より長い所定の第2時間に亘って検出された場合には、前記エンジン(62)と、フィードチェン(12B)の駆動を停止する構成としたことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第1時間に亘って検出された場合に、前記フィードチェン(12B)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)の搬送速度を減速する構成とした請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第1時間に亘って検出された場合に、前記刈取装置(4)の搬送装置(34)と、フィードチェン(12B)の搬送速度を減速し、さらに、前記排藁センサ(58A)によって、脱穀穀桿の滞留が前記第2時間に亘って検出された場合には、前記エンジン(62)と、フィードチェン(12B)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)の駆動を停止する構成とした請求項2記載のコンバイン。
  4. 前記刈取装置(4)側の搬送装置(34)の終端部付近に支持部を配置し、該支持部に、フィードチェン(12B)へ向けて延設される手扱ぎ規制プレート(40)の基部を上下回動可能に支持し、
    前記手扱ぎ規制プレート(40)が下方向に回動し該手扱ぎ規制プレート(40)の後部と挟持杆(12A)の前部との間隔が縮小して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態と、前記手扱ぎ規制プレート(40)が上方向に回動し前記手扱ぎ規制プレート(40)の後部と挟持杆(12A)の前部との間隔が拡大して、前記フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が許容される非規制状態とに切り換え可能な構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
  5. 前記支持部に、前記刈取装置(4)から搬送される穀稈をフィードチェン(12B)と対向して挟持する補助挟扼杆(43)の前部を上下回動可能に装着した請求項4記載のコンバイン。
  6. 前記補助挟扼杆(43)とフィードチェン(12B)の間を搬送される穀稈から受ける力によって補助挟扼杆(43)が上方へ回動した場合に、前記手扱ぎ規制プレート(40)が、この補助挟扼杆(43)との上下方向の間隔を一定に維持した状態で上方へ退避回動する構成とした請求項5記載のコンバイン。
  7. 前記手扱ぎ規制プレート(40)に、前記支持部に回動可能に支持された前側プレート(41)と、該前側プレート(41)の後部に上下方向に回動可能に装着された後側手扱ぎプレート(42)とを備えた請求項4〜6のいずれか1項に記載のコンバイン。
  8. 前記機体フレーム(1)の下方に配置された走行装置(2)と、前記エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速してフィードチェン(12B)側へ出力する油圧式無段変速装置(10)と、前記脱穀装置(3)の扱室(50)の下方に選別部(51)を備え、
    前記刈取装置(4)を走行装置(2)の走行速度に同調した速度で駆動し、
    前記エンジン(62)の回転を脱穀装置(3)及びフィードチェン(12B)に伝達する第1経路(A)と、エンジン(62)の回転を前記刈取装置(4)に伝達する第2経路(B)とを備え、
    前記第1経路(A)における選別部(51)よりも上流側の部位に配置したカウンタ軸(71)の回転を前記油圧式無段変速装置(10)に入力する構成とした請求項4〜7のいずれか1項に記載のコンバイン。
  9. 前記カウンタ軸(71)に、該カウンタ軸(71)の回転を前記扱室(50)の扱胴(55)側へ出力する第1プーリ(71C)と、カウンタ軸(71)の回転を前記選別部(51)側へ出力する第2プーリ(71E)と、カウンタ軸(71)の回転を前記油圧式無段変速装置(10)側へ出力する第3プーリ(71D)を備えた請求項8記載のコンバイン。
  10. 前記脱穀装置(3)の前壁(50A)にカウンタ軸(71)を支持する支持部材(80)を備え、該カウンタ軸(71)の軸心方向において、前記第1プーリ(71C)を支持部材(80)に対して一側に偏倚した部位に配置し、第2プーリ(71E)及び第3プーリ(71D)を、前記支持部材(80)に対して第1プーリ(71C)を配置した側とは反対側に偏倚した部位に配置した請求項9記載のコンバイン。
  11. 前記カウンタ軸(71)を脱穀装置(3)の前壁(50A)の前方において左右方向に向けて配置し、該カウンタ軸(71)の前方に、フィードチェン(12B)を機体外側方へ回動自在に支持する縦方向のフィードチェン回動軸(35B)を設け、
    側面視において、前記油圧式無段変速装置(10)をカウンタ軸(71)とフィードチェン回動軸(35B)の間の部位に配置した請求項8〜10のいずれか1項に記載のコンバイン。
  12. 前記フィードチェン(12B)駆動用の駆動スプロケット(17A)を備えた駆動軸(68D)を、機体前後方向において前記フィードチェン回動軸(35B)とカウンタ軸(71)の間の部位であって、上下方向において前記油圧式無段変速装置(10)の入力軸(10A)とカウンタ軸(71)の間となる部位に配置した請求項11記載のコンバイン。
  13. 前記油圧式無段変速装置(10)から駆動力が入力されるギヤボックス(68)の出力軸(68B)の先端部に、前記駆動スプロケット(17A)と接続されるか、または該駆動スプロケット(17A)を支持する駆動軸(68D)と接続されるカップリング(68C)を設け、
    前記フィードチェン(12B)を機体外側方に向けて回動させた場合に、前記出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)との接続が解除されるか、または前記出力軸(68B)と駆動軸(68D)との接続が解除され、
    前記フィードチェン(12B)を機体内側方に向けて回動させた場合には、前記出力軸(68B)と駆動スプロケット(17A)とが接続されるか、または前記出力軸(68B)と駆動軸(68D)とが接続される構成とした請求項8〜12のいずれか1項に記載のコンバイン。
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