JP2014202606A - 塗色評価パネル及び塗色評価パネルキット - Google Patents

塗色評価パネル及び塗色評価パネルキット Download PDF

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Abstract

【課題】観察角度によって色の見え方が異なる塗色について、上述の事情に鑑みて、ハイライト及び/又はシェードを含む塗色評価をより的確に行うことを可能にする塗色評価パネルの提供を目的とする。
【解決手段】少なくとも片面に塗料の被塗面7を備えた塗色評価パネル10であって、直線、又は曲線の辺1a、1b、1c、1d、1eに囲まれた凸曲面である主面1と、前記主面1の1辺を境界線6、8として当該境界線6、8に沿って曲げられたコーナーR部4、5と、前記コーナーR部4、5を介し前記主面1に隣接した凸曲面である副面2、3と、前記主面1及び前記副面2、3が、前記境界線6、8に垂直な断面において前記コーナーR部4、5を挟んで異なる曲率を有する凸曲面であり、かつ当該曲率が前記境界線6、8の長手方向に沿って変化していることを特徴とする塗色評価パネル10を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗料を塗装してその塗色(塗料を物品に塗装し、乾燥及び/又は硬化して得られる塗膜の色。複層塗膜形成方法によって複数層の塗膜を形成して得られる色を含む)の評価に用いる塗色評価パネル及び塗色評価パネルキットに関する。
物品に塗装した塗料の塗色の中で、特に、観察角度によって色の見え方が変化するもの(メタリック塗色など)を目視で評価する場合は、従来、二次元形状の試験板に塗料を塗装して塗色を目視評価することが行われている。
この場合、観察角度による色の変化を観察、評価するには、照明、試験板、観察者の目の相対位置を変えて評価を行う。
なお、塗色評価に関する技術を開示する公知文献としては後述の特許文献1、2を挙げることができる。
特開2004−53260号公報 特開2004−271467号公報
また、物品に塗装した塗料の塗色について、塗膜に対して特定の角度(例えば塗膜表面に対して45度傾斜した方向)から照明光を照射して塗膜を観察した場合において正反射光の影響を大きく受ける部分(ハイライト)及び影響を受けない部分(シェード)の色を同時に観察、評価(色、光沢、平滑性や、メタリック感、深み感といった質感の評価)する方法のひとつとして、例えば直線状の稜線を有する山形に接曲加工した三次元形状の試験板(以下、山形接曲板とも言う)に塗料を塗装して、塗色を評価する塗色評価方法もある。山形接曲板は互いに向きが異なる2つの平面を有する構造となっている。この山形接曲板を用いる評価方法では、照明、試験板、観察者の目の相対位置を変えても色の変化が単純なため、ハイライト及びシェードの色の評価に不充分な場合があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて、ハイライト及び/又はシェードを含む塗色評価をより的確に行うことを可能にする塗色評価パネルの提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、少なくとも片面に塗料の被塗面を備えた塗色評価パネルであって、直線、又は曲線の辺に囲まれた凸曲面である主面と、前記主面の1辺を境界線として当該境界線に沿って曲げられたコーナーR部と、前記コーナーR部を介し前記主面に隣接した凸曲面である副面と、前記主面及び前記副面が、前記境界線に垂直な断面において前記コーナーR部を挟んで異なる曲率を有する凸曲面であり、かつ当該曲率が前記境界線の長手方向に沿って変化していることを特徴とする塗色評価パネルを提供する。
第2の発明は、前記主面が、当該主面を構成する辺のうち前記境界線である1辺と他1辺によって、先細り形状を形成し、前記副面が、前記境界線に沿って帯状に形成されていることを特徴とする第1の発明の塗色評価パネルを提供する。
第3の発明は、前記境界線が、前記主面の外形を内側に凹とするように円弧状に湾曲し、前記副面の前記境界線とは反対側の端辺が、前記境界線に沿って湾曲し、前記端辺が、パネル外形の一部であることを特徴とする第1又は第2の発明の塗色評価パネルを提供する。
第4の発明は、前記主面に対して異なる位置に、2つの前記コーナーR部と当該2つの前記コーナーR部を介しそれぞれ前記主面に隣接して形成された2つの前記副面を有し、一方を第1副面及び第1コーナーR部とし、他方を第2副面及び第2コーナーR部とし、前記第1コーナーR部と前記第2コーナーR部とが逆方向に曲げられていることを特徴とする第1〜3の何れか1つの発明の塗色評価パネルを提供する。
第5の発明は、アルミニウム板からなる一体成形品であることを特徴とする第1〜4の何れか1つの発明の塗色評価パネルを提供する。
第6の発明は、前記被塗面に塗料を塗装して形成した塗膜を有する第1〜5の何れか1つの発明の塗色評価パネルを提供する。
第7の発明は、第6の発明の塗色評価パネルを、任意の分断線に沿って複数の分割体に分断した形状を有する1組の塗色評価パネルキットであって、前記複数の分割体が2色以上の塗料によって、塗り分けられていることを特徴とする塗色評価パネルキットを提供する。
第8の発明は、第6の発明の塗色評価パネルと、当該塗色評価パネルと異なる塗料によって塗装された板片とを有することを特徴とする塗色評価パネルキットを提供する。
本発明の塗色評価パネルによれば、境界線に垂直な断面において前記コーナーR部を挟んで主面と副面が異なる曲率を有するため、境界線を挟んで当該塗色評価パネルの主面側から観察した場合と副面側から観察した場合で、ハイライトからシェード、又はシェードからハイライトへ移り変わる様子がかわる。したがって、この塗色評価パネルを観察することで、様々なパターンの移り変わりの様子を確認することができる。
また、境界線の長手方向に沿って境界線に垂直な断面における前記主面と前記副面の曲率が変化するため、当該塗色評価パネルの向きを固定した状態で、特定の方向から塗色評価用の光を照射して、特定場所から境界線の長手方向に沿って観察者の視点を変えることで、照明、パネル、観察者の相対位置を動かさずに、ハイライトからシェードへ移り変わる様々なパターンを十分に効率よく観察することができる。
本発明の塗色評価パネルの一実施形態を示す斜視図である。 図1の塗色評価パネルを示す正面図である。 図1の塗色評価パネルを示す上面図である。 図1の塗色評価パネルを示す右側面図である。 図1の塗色評価パネルを示す左側面図である。 図1の塗色評価パネルの断面図であり、図6(a)は、図2のA−A線に沿う断面矢視図であり、図6(b)は、図2のB−B線に沿う断面矢視図であり、図6(c)は、図2のC−C線に沿う断面矢視図である。 図1の塗色評価パネルの断面図であり、図7(a)は、図2のD−D線に沿う断面矢視図であり、図7(b)は、図2のE−E線に沿う断面矢視図であり、図7(c)は、図2のF−F線に沿う断面矢視図である。 図1の塗色評価パネルの被塗面に形成する塗膜構造の例を示す断面図であり図8(a)は、メタリック塗色を得る塗膜構造の例を示し、図8(b)は、パール塗色を得る塗膜構造の例を示す。 本発明の塗色評価パネルキットの一実施形態を示す正面図である。
以下、本発明の一実施形態の塗色評価パネル並びに塗色評価パネルキットについて図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<塗色評価パネル>
図1に、本実施形態の塗色評価パネル10の斜視図を示し、図2に正面図を示す。また、図3に、塗色評価パネル10の上面図を示し、さらに図4、図5に側面図を示す。
塗色評価パネル10は、片面に被塗面7を備え、当該被塗面7に塗料を塗装しその塗色の評価に用いることができる。被塗面7は、主面1、第1副面2、第2副面3、第1コーナーR部4、第2コーナーR部5とから構成され、各面は、それぞれ曲面を有する。
(材料、成形方法)
塗色評価パネル10は、一体成形品であることが好ましい。本発明の塗色評価パネル10が、一体成形品であることで構成要素である主面1、第1及び第2副面2、3、並びに第1及び第2コーナーR部4、5の境に接合部を形成することがなく、被塗面7に塗料を塗装した場合、当該塗料によるハイライトからシェードへ移り変わる様子を自然に表出させることができる。
また、この塗色評価パネル10の材料として1枚の金属薄板を使用し、曲げ加工、絞り加工、しごき等の加工を行うことによってして所望形状に成形することができる。金属薄板としては、軽量化及び耐食性の点でアルミニウム板を好適に用いることができる。軽量の塗色評価パネル10は、可搬性の確保に有利である他、傾動させることで照明、試験板、観察者の目の相対位置を変えることも楽に行えるといった利点がある。
本実施形態においては、特に指定がない場合は、塗色評価パネル10はアルミニウム板を板金加工したものであるとする。
なお、塗色評価パネル10は可搬性を確保できる重量であれば良く、金属薄板の材質はアルミニウムに限定されるものではない。加えて、塗色評価パネル10は金属薄板を成形した一体成形品に限定されず、例えば、樹脂を射出成形することにより形成される樹脂製の一体成形品であっても良い。
(被塗面)
本実施形態の塗色評価パネル10は、当該塗色評価パネル10を構成する金属薄板の片面(前面側の面。主面1、第1副面2、第2副面3、第1コーナーR部4、第2コーナーR部5が形成されている側の面)全体が、塗料を塗装可能な被塗面7となっている。
なお、被塗面7のみならず、当該被塗面7の裏側に塗料を塗装することによって、被塗面7に形成される曲面が反転した状態での、塗料の評価を行っても良い。
この塗色評価パネル10の好適な使用方法の一つは、当該塗色評価パネル10を構成する両面のうち少なくとも片面全体に塗料を塗装して、塗色評価に用いることである。この点、本実施形態の塗色評価パネル10は、少なくとも片面の被塗面7全体が、塗料を塗装可能である構成を採用する。
以下に、本実施形態の塗色評価パネル10の被塗面7の詳細な構成について説明する。なお、本明細書中において塗色評価パネル10の被塗面7側を前面とする。また、被塗面7を構成する外形のうち、最も長い辺である端辺2bに沿う平面をX−Y平面と平行となるようにZ軸方向を設定する(図4、図5参照)。また、この端辺2bの両端部を結ぶ直線をX軸と平行となるようにX軸方向を設定する(図2参照)。さらに、+Z方向を前記前面側とし、+X方向を前記前面側から見た正面図(図2)において、右方向であるとする。
このとき、被塗面7を構成する面のうち、最も面積の広い面であり緩やかな凸曲面である主面1がX−Y平面に沿って配置される。また、しかも当該主面1を構成する辺1a、1b、1c、1d、1eのうち、最も長く緩やかな曲線である第1辺1aは、X軸に沿って配置される。
本明細書中においては、以上のように設定したX−Y−Z空間を基に、塗色評価パネル10の説明を行う。
(主面)
図1、図2に示すように、主面1は、5つの直線又は曲線の辺1a、1b、1c、1d、1eに囲まれた凸曲面である。5つの辺は、主面1を前面側から見た場合(図2参照)、第1辺1aから右回りに、第2辺1b、第3辺1c、第4辺1d、第5辺1eの順に構成され、第5辺1eの一端が第1辺1aの一端と一致する。
主面1を構成する凸曲面は、第1辺1aと第2辺1bの一致点、第2辺1bと第3辺1cの一致点、並びに第5辺1eと第1辺1aの一致点をそれぞれ通過する仮想平面を考慮した場合に、当該仮想平面に対する最上点である頂点30を有する。主面1は、頂点30を中心として等高線状に形成される凸曲面であって、特定の線に沿って一定の曲率を有する凸曲面ではない。
以下、本実施形態の塗色評価パネル10に関して、図2に基づき、Y軸方向を上下方向、X軸方向を左右方向、Z軸方向を奥行き方向(手前方向、奥方向)として説明する。
主面1を囲む5つの辺のうち第1辺1aは、各辺の中で最も長く、主面1の上方向に配置され、緩やかに湾曲する曲線である。第1辺1aの湾曲は、一定の曲率ではなく第1辺1aにおいて左方から右方にかけて徐々に曲率が増大し(即ち半径が減少し)それに伴い湾曲が大きくなっている。図2に示す向きに配置された塗色評価パネル10に対して第1辺1aを左方から右方に沿って観察する場合、第1辺1aには、2つの変曲点31、32があり、左端から変曲点31にかけてと、変曲点31から変曲点32にかけてと、変曲点32から右端にかけての3つの曲率を有する部分によって第1辺1aを構成する。第1辺1aは、左方から右方に沿ってこれら変曲点31、32を経るごとに曲率を増大し、主面1の外形を外側に凸とするように徐々に大きく湾曲していく。
また、第1辺1aは、左方から右方にかけて手前側から奥側(−Z方向)にも湾曲している。図3として、塗色評価パネル10の上面図を示す。図3に示す向きに配置された塗色評価パネル10に対して第1辺1aを左方(−X方向)から右方(+X方向)に沿って観察する場合、第1辺1aには、2つの変曲点33、34があり、左端から変曲点33にかけてと、変曲点33から変曲点34にかけてと、変曲点34から右端にかけての3つの曲率を有する部分によって第1辺1aを構成する。第1辺1aは、左方から右方に沿ってこれら変曲点33、34を経るごとに曲率を増大し、主面1に対して奥側(−Z方向)に向かって徐々に大きく湾曲していく。
また、第1辺1aには、当該第1辺1aを第1境界線6として、当該第1境界線6に沿って奥方向に曲げられた第1コーナーR部4が形成されている。
第2辺1bは、第1辺1aの右端部から左下方向に延び、第1辺1aと鋭角をなす先細り形状の第1先細り部11を構成している。また、第2辺1bは、後述する第4辺1dとも先細り形状を形成し第2先細り部12を構成している。
図2中においては、第2辺1bは、直線的に表現されているが、主面1が奥行き方向に湾曲する凸曲面であるため、第2辺1bも奥行き方向に湾曲して形成されている(図4に示す塗色評価パネル10の右側面図参照)。
第3辺1cは、各辺の中で最も短い辺であり、第2辺1bの下端から左方に略直線として形成されている。
ところで、第2辺1bと第4辺1dは第3辺1cを挟んで構成され、第2辺1bと第4辺1dによって先細り形状である第2先細り部12を形成している。このように、本発明における先細り形状は、必ずしも隣接する2辺により構成される必要はなく、全体形状としてみた場合に先端に向かうに従って次第に狭くなっていく形状であれば良い。
第4辺1dは、主面1の外形を内側に凹とするように円弧状に湾曲する曲線である。即ち、第4辺1dは、第3辺1cの左端部から、左上方向に延び主面1の外側方向即ち、下方に円弧状に湾曲して形成されている。
また、第4辺1dには、当該第4辺1dを第2境界線8として、当該第2境界線8に沿って手前方向に曲げられた第2コーナーR部5が形成されている。
第5辺1eは、第4辺1dの左端部から上方に延びその上端において、第1辺1aの左端と一致している。図2中においては、第5辺1eは、直線的に表現されているが、主面1が奥行き方向に湾曲しているため、これに伴い第5辺1eも奥行き方向に湾曲して形成されている(図5に示す塗色評価パネル10の左側面図参照)。
なお、主面1を構成する各辺のうち、第2辺1b、第3辺1c、及び第5辺1eは、それぞれ塗色評価パネル10のパネル外形を構成する辺である。また、第2辺1bと第3辺1cの一致点は、塗色評価パネル10のパネル外形を構成し、小径のスミRが形成されている。
(第1コーナーR部)
主面1の第1辺1aを第1境界線6として、当該第1境界線6に沿って図2において奥側へ曲げられた第1コーナーR部4が形成されている。この第1コーナーR部4は、前記第1境界線6に沿って左右方向に延在している。また、第1コーナーR部4を介して、主面1の反対側には、第1副面2が形成されており、第1コーナーR部4は、主面1と第1副面2の境界領域に形成され、一定の曲率でこれらの面を滑らかに接続して形成されている凸曲面である。
(第1副面)
第1副面2は、前記第1コーナーR部4を介し、主面1と隣接し、前記第1境界線6に沿って帯状に形成された凸曲面である。第1コーナーR部4と第1副面2との境界には第1副面2の第1辺2aが、第1境界線6と並行して左右方向に延びている。また、前記第1辺2aの反対側の辺である第2辺(端辺)2bは、塗色評価パネル10のパネル外形をなす辺であり、前記第1辺2aと同様に第1境界線6に並行して左右方向に延びている。
第1副面2は、前記第1コーナーR部4が手前方向から奥方向に曲げて形成されているため、主面1に対して奥方向に突出して形成されている。
ところで上述したように、主面1の第1辺1a(即ち第1境界線6)と第2辺1bは、第1辺1aに沿って先端に向かうに従って次第に狭くなっていく主面1の第1先細り部11を構成している。第1副面2は、第1境界線6に沿って帯状に形成されており、当該第1副面2の第2辺2bは、第1境界線6に並行して延びているため、第1副面2の第2辺2bは、主面1の第2辺1bと合わせて先細り形状を形成する。
本実施形態の塗色評価パネル10は、前記第1境界線6に沿って先細り形状となる第1先細り部11が主面1に形成されている。したがって、ハイライトからシェードへ移り変わる様子が、当該第1先細り部11近傍において観察される。これにより、背景色を適宜設定し、当該背景色に対してハイライト及びシェードがどのような意匠性をもつか効果的に確認することができる。加えて、先細り形状は、視覚的に集中されやすい部位であるため、観察者が何気なく対象物を観察しても、観察者の視線は、自然と第1先細り部11に集まり、ハイライトからシェードへ移り変わる部分の色合いに注意をひくことができる。
(主面と第1副面の曲率)
主面1及び第1副面2は、前記第1境界線6に垂直な断面において、第1コーナーR部4を挟んで異なる曲率を有する。加えて、これらの曲率は、前記第1境界線6の長手方向に沿って変化している。
図6(a)〜(c)に、主面1の第1辺1aである第1境界線6に垂直なA−A線、B−B線、C−C線(図2参照)に沿った断面を示す。なお、塗色評価パネル10の断面図である図6(a)〜(c)及び後述する図7(a)〜(c)は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる構成要素を拡大、強調して模式的に示した図である。したがって、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図6(a)〜(c)に示すように、塗色評価パネル10は一定の板厚を有し、その表面に凸曲面である主面1、第1コーナーR部4、第1副面2を形成している。
図6(a)に示すように、A−A線に沿う断面には、半径RA1(即ち曲率1/RA1)を有する主面1と半径RA2(即ち曲率1/RA2)を有する第1副面2との間に、半径r(即ち曲率1/r)を有する第1コーナーR部4が形成されており、当該第1コーナーR部4によって主面1と第1副面2が、滑らかに接続されている。ここで、主面1の半径RA1と第1副面2の半径RA2は異なる。即ちRA1≠RA2となっている。
また、B−B線、C−C線に沿った断面である図6(b)、(c)においても同様である。B−B線に沿った断面においては、主面1の半径RB1と第1副面2の半径RB2は異なり、即ちRB1≠RB2となっている。C−C線に沿った断面においては、主面1の半径RC1と第1副面2の半径RC2は異なり、即ちRC1≠RC2となっている。
即ち、主面1及び第1副面2は、前記第1境界線6に垂直な断面において、第1コーナーR部4を挟んで異なる曲率を有する。
本実施形態の塗色評価パネル10は、第1境界線6を挟んで主面1と第1副面2が異なる曲率を有するため、第1境界線6を挟んで当該塗色評価パネル10の主面1側から観察した場合と第1副面2側から観察した場合で、ハイライトからシェード、又はシェードからハイライトへ移り変わる様子が変化する。したがって、この塗色評価パネル10を観察することで、様々なパターンの様子を確認することができる。
また、凸曲面である主面1と第1副面2の曲率は第1境界線6の長手方向に沿って変化している。つまり、主面1の曲率に着目した場合、A−A線、B−B線、C−C線での断面において、各半径RA1、RB1、RC1はそれぞれ異なっており、対応する各曲率1/RA1、1/RB1、1/RC1もそれぞれ異なっている。同様に、第1副面2の曲率に着目した場合、各半径RA2、RB2、RC2はそれぞれ異なっており、対応する各曲率1/RA2、1/RB2、1/RC2もそれぞれ異なっている。
本実施形態の塗色評価パネル10は、第1境界線6の長手方向に沿って主面1と第1副面2の曲率が変化するため、塗色評価パネル10の向きを固定した状態で、特定の方向から塗色評価用の光を照射して、特定場所から第1境界線6の長手方向に沿って観察者の視点を変えることで、照明、パネル、観察者の相対位置を動かさずに、ハイライトからシェードへ移り変わる様々なパターンを確認できる。
(第2コーナーR部)
本実施形態の塗色評価パネル10には、主面1に隣接するコーナーR部及び当該コーナーR部を介し主面1に隣接する副面が2つ構成されている。即ち、塗色評価パネル10には、上述した第1コーナーR部4及び第1副面2に加えて第2コーナーR部5及び第2副面3が形成されている。
即ち、塗色評価パネル10には、主面1の第4辺1dを第2境界線8として、当該第2境界線8に沿って図2において奥方向から手前方向へ曲げられた第2コーナーR部5が形成されている。この第2コーナーR部5は、前記第2境界線8に沿って円弧状に湾曲した帯状に形成されている。また、第2コーナーR部5を介して、主面1の反対側には、第2副面3が形成されている。換言すると、第2コーナーR部5は、主面1と第2副面3の境界領域に形成され、一定の曲率で、これらを滑らかに接続して形成されている凹曲面であると説明できる。
(第2副面)
第2副面3は、前記第2コーナーR部5を介し主面1と隣接し、前記第2境界線8に沿って帯状に形成された凸曲面である。第2コーナーR部5と第2副面3との境界には第2副面3の第1辺3aが第2境界線8と並行して、円弧状に延びている。また、前記第1辺3aの反対側の辺である第2辺(端辺)3bは、塗色評価パネル10のパネル外形をなす辺であり、前記第2境界線8に沿って円弧状に延びている。
第2副面3は、前記第2コーナーR部5が手前方向から奥方向に曲げて形成されているため、主面1に対して手前方向に突出して形成されている。
本実施形態の塗色評価パネル10は、第1副面2と第2副面3を有し、第1副面2が主面1に対して奥方向に突出し、第2副面3が主面1に対して手前方向に突出している。このように、第1及び第2副面2、3は、主面1に対して逆方向に突出して形成されているため、塗色評価パネル10の被塗面7を観察することで、手前側と奥側の両側へ突出した凸形状におけるハイライトからシェードへ移り変わる様子を同時に確認することができる。
本実施形態の塗色評価パネル10は、第2境界線8が主面1と反対側に円弧状に湾曲している。また、当該円弧状に湾曲した第2境界線8から手前側に曲げられた第2コーナーR部5を介し、第2副面3における第2コーナーR部5と反対側の第2辺(端辺)3bも第2境界線8に沿って円弧状に湾曲している。したがって、第2副面3は円弧状に湾曲した帯形状を形成している。即ち、塗色評価パネル10は、そのパネル外形に円弧状の凹形状を有し、当該凹形状に庇状の第2副面3が手前に突出して形成された構成となる。
第2副面3は、円弧状に湾曲した帯形状を有するため、照明方向又は観察方向に対し様々な法線方向を備えた面となる。したがって、観察方向によって様々に変化するハイライトからシェードへ移り変わる様子を確認することができる。
加えて、第2副面3は、自動車のフェンダー部分に類似した形状となり、当該塗色評価パネル10の被塗面7に塗料を塗装して塗膜を形成した場合、これを観察することでこの塗料を自動車に適用した場合のフェンダー部分のハイライトからシェードへ移り変わる様子を確認できる。
また、主面1の第2辺1bと第4辺1d(即ち第2境界線8)は、第4辺1dに沿って先端に向かうに従って次第に狭くなっていく主面1の第2先細り部12を構成している。第2副面3は、第2境界線8に沿って帯状に形成されており、当該第2副面3の第2辺(端辺)3bは、第2境界線8に並行して延びているため、第2副面3の第2辺3bは、主面1の第2辺1bと合わせて先細り形状を形成する。
したがって、上述した第1境界線6近傍の第1先細り部11と同様の効果を奏することができる。即ち、背景色に対して前記第2境界線8近傍の意匠性を確認することができ、更に観察者にこの第2境界線8の近傍に表出するハイライトからシェードへの移り変わりを自然と意識させることができる。
(主面と第2副面の曲率)
第2副面3は、上述した主面1と第1副面2との関係同様、第2境界線8に垂直な断面において、主面1と異なる曲率を有する。また、これらの曲率は、第2境界線8の長手方向に沿って変化している。
図7(a)〜(c)に主面1の第4辺1dである第2境界線8に垂直なD−D線、E−E線、F−F線(図2参照)に沿った断面を示す。
図7(a)〜(c)に示すように、塗色評価パネル10は一定の板厚を有し、その表面に凸曲面である主面1、第2コーナーR部5、第2副面3を形成している。
図7(a)に示すように、D−D線に沿う断面には、半径RD1(即ち曲率1/RD1)を有する主面1と半径RD3(即ち曲率1/RD3)を有する第2副面3との間に、半径r(即ち曲率1/r)を有する第2コーナーR部5が形成されており、当該第2コーナーR部5によって主面1と第2副面3が、滑らかに接続されている。ここで、主面1の半径RD1と第2副面3の半径RD3とは異なる。即ちRD1≠RD3となっている。
また、E−E線、F−F線に沿った断面である図7(b)、(c)においても同様である。E−E線に沿った断面においては、主面1の半径RE1と第2副面3の半径RE3は異なり、即ちRE1≠RE3となっている。F−F線に沿った断面においては、主面1の半径RF1と第2副面3の半径RF3は異なり、即ちRF1≠RF3となっている。このように、主面1及び第2副面3は、前記第2境界線8に垂直な断面において、第2コーナーR部5を挟んで異なる曲率を有する。
加えて、凸曲面である主面1と第2副面3の曲率は第2境界線8の長手方向に沿って変化している。つまり、主面1の曲率に着目した場合、D−D線、E−E線、F−F線での断面において、各半径RD1、RE1、RF1は、それぞれ異なっており、対応する各曲率1/RD1、1/RE1、1/RF1もそれぞれ異なっている。同様に、第2副面3の曲率に着目した場合、各半径RD3、RE3、RF3は、それぞれ異なっており、対応する各曲率1/RD3、1/RE3、1/RF3もそれぞれ異なっている。
第2境界線8を挟んで主面1と第2副面3が異なる曲率を有することにより、第2境界線8を挟んで当該塗色評価パネル10の主面1側から観察した場合と第2副面3側から観察した場合で、ハイライトからシェード、又はシェードからハイライトへ移り変わる様子が変化する。したがって、この塗色評価パネル10を観察することで、様々なパターンのハイライトからシェードへ移り変わりを確認できる。
また、第2境界線8の長手方向に沿って主面1と第2副面3の曲率が変化するため、第2境界線8の長手方向に沿って観察者の視点を変えることで、様々なパターンのハイライトからシェードへ移り変わりを観察できる。
(塗色評価)
前記塗色評価パネル10は、その被塗面7に塗料を塗装して、塗色評価に用いられる。被塗面7には、塗料の塗装によって、塗色評価パネル10を形成する板状材の板厚に比べて格段に薄い塗膜を形成する。被塗面7に形成した塗膜は、その表面が、塗色評価パネル10の被塗面7の形状に沿った形状となる。
被塗面7への塗料の塗装によって形成される塗膜構造は特に限定は無く、周知のものを採用できる。被塗面7に形成される塗膜構造は、塗色が適用される製品の素材や使用環境に応じて決定される。この塗膜構造は、実際の製品に適用される塗膜構造と同じものを適用できる。
但し、アルミニウム板を用いて塗色評価パネル10を形成した場合においては、アルミニウムは耐食性に優れるため、例えば鋼板への塗膜形成にて必要となる防錆用の化成処理層(例えば防錆塗料や亜鉛めっきといった耐食性素材からなる層)の形成を省略できる。したがって、アルミニウム板を用いて形成した塗色評価パネル10は、塗料の塗装の手間及びコストの軽減、軽量化の点で有利である。
また、実際の製品に適用される塗膜構造が、金属薄板表面に直接接して形成される下塗り層(例えば防錆用化成処理層等)を覆う中塗り層に、顔料を含む塗膜層を有する上塗り層を積層した構造である場合は、その塗色評価のために塗色評価パネル10の被塗面7に形成する塗膜構造としては、例えば実際の製品に適用される塗膜構造と同じもの、あるいは実際の製品に適用される塗膜構造から下塗り層のみを省略したものを適用できる。下塗り層を省略した場合は、中塗り層が塗色評価パネル10の被塗面7に直接接する塗膜構造となる。
中塗り層は、下塗り層を隠蔽し、塗膜表面(上塗り層表面)の平滑性を確保する塗膜であり、ビヒクル形成成分と着色顔料とを含むものである。
なお、塗色評価パネル10の被塗面7に形成する塗膜構造は、適宜設計変更可能である。
図8(a)、(b)は、アルミニウム板を用いて形成した塗色評価パネル10の被塗面7に、塗料の塗装によって形成する塗膜構造の例を示す。
図8(a)は、いわゆるメタリック塗色を得る塗膜構造の例を示す。この塗膜構造は、塗料を被塗面7に直接塗布して形成した中塗り層50に、例えばアルミフレーク、マイカフレークといった微細な鱗片状の光輝材を顔料とともにバインダ中に分散してなる塗料を塗布し乾燥及び/又は硬化させて形成したメタリックベース層51を積層し、該メタリックベース層51を覆う透明なトップクリアー層52を積層した構成となっている。
図8(b)は、いわゆるパール塗色を得る塗膜構造の例を示す。
この塗膜構造は、塗料を被塗面7に直接塗布して形成した中塗り層60に、バインダ中に着色顔料を分散した塗料を塗布して乾燥及び/又は硬化させたカラーベース層61を積層し、例えば半透明な鱗片状基材を該鱗片状基材とは屈折率が異なる酸化チタン等の金属酸化物で被覆した干渉性の光輝性顔料、又は前記鱗片状基材を酸化鉄で被覆した着色性の光輝性顔料をバインダ中に分散してなる塗料をカラーベース層61に塗布し乾燥及び/又は硬化させて形成したパールベース層62を積層し、更に該パールベース層62を覆う透明なトップクリアー層63を積層した構成となっている。
図8(a)のメタリックベース層51、トップクリアー層52、及び図8(b)のカラーベース層61、パールベース層62、トップクリアー層63は、何れも塗料の塗布によって形成される膜状層である。
図8(a)、(b)に示す塗膜構造は、何れも、観察角度によって色の見え方が変化するものである。
この塗色評価パネル10は、その被塗面7に異なる曲率を有する様々な凸曲面又は凹曲面が形成されているため、照明、塗色評価パネル10、観察者の目の相対位置等を様々変えることで、この塗色評価パネル10の被塗面7に塗料を塗装して形成した塗膜の観察角度による色の見え方の違いと、ハイライトからシェードへ移り変わる様子を様々に確認できる。
<塗色評価パネルキット>
図9として本発明の一実施形態である塗色評価パネルキット22の正面図を示す。
本実施形態の塗色評価パネルキット22は、上述した塗色評価パネル10と第1板片10Aと第2板片10Bとから構成される。第1板片10Aと第2板片10Bとは、塗色評価パネル10を−Y方向に延長した形状を有する。換言すると、塗色評価パネルキット22は、上述した塗色評価パネル10を左方に延長したものを用意し、この延長した部分を第1分断線26と第2分断線27に沿って分断し、3つの分割体である第1板片10Aと第2板片10Bと塗色評価パネル10を構成したと説明できる。
本実施形態の塗色評価パネルキット22は、上述した塗色評価パネル10を−X方向に延長した形状に形成し、2つの分断線(第1分断線26、第2分断線27)に沿って、分断し3つの分割体(第1板片10A、第2板片10B、塗色評価パネル10を形成し製造することができる。
なお、本実施形態の塗色評価パネルキット22において、3つの分割体のうち、最も面積の大きな分割体である塗色評価パネル10は、上段において詳しく説明した塗色評価パネル10と同形態のものである。
本明細書中において塗色評価パネルキット22の前面は、図2を基に説明した塗色評価パネル10の前面とする。また、X−Y−Z軸を、塗色評価パネル10に設定した方向と同方向に設定する。加えて、塗色評価パネルキット22の正面図である図9において、上方向を+Y方向、右方向を+X方向、手前方向を+Z方向として、以下、本実施形態の塗色評価パネルキット22に関して、図9に基づき、Y軸方向を上下方向、X軸方向を左右方向、Z軸方向を奥行き方向(手前方向、奥方向)として説明する。
(第1板片、第2板片)
第1板片10Aは、塗色評価パネル10の左端部の外形と一致する、右端部の外形を有する。また、第1板片10Aは、塗色評価パネル10の上端部の外形と、下端部の外形を延長した形状を有する。
第2板片10Bは、第1板片10Aの左端部の外形と一致する右端部の外形を有する。また、第2板片10Bは、第1板片10Aの上端部の外形と、下端部の外形を延長した形状を有する。
換言すると、第1板片10Aは、塗色評価パネル10を左方に延長し、第1分断線26によって、延長した部分を分断した形状を有すると説明できる。同様に、第2板片10Bは、第1板片10Aを左方に延長し、第2分断線27によって、延長した部分を分断した形状を有すると説明できる。
したがって、図9に示すように第1板片10Aを塗色評価パネル10の左方に配置し、外形の上端部及び下端部並びに第1分断線26を一致させると、塗色評価パネル10が左方に延長したような形状を表出させることができる。また、前記第1板片10Aの更に左方に第2板片10Bを配置し、これらの外形の上端部及び下端部並びに第1分断線26、第2分断線27を一致させると、塗色評価パネル10が左方に更に延長したような形状を表出させることができる。
第1板片10A及び第2板片10Bは、片面に被塗面7A、7Bを備え、当該被塗面7A、7Bに塗料を塗装することでその塗色の評価に用いることができる。
第1板片10Aの被塗面7Aは、主面1A、第1副面2A、第2副面3A、第1コーナーR部4A、第2コーナーR部5Aとから構成され、各面は、それぞれ曲面を有する。同様に、第2板片10Bの被塗面7Bは、主面1B、第1副面2B、第2副面3B、第1コーナーR部4B、第2コーナーR部5Bとから構成され、各面は、それぞれ曲面を有する。
これらの曲面は全て、隣接する分割体の曲面と連続した曲率を形成している。即ち、第1板片10Aの主面1A、第1副面2A、第2副面3A、第1コーナーR部4A、第2コーナーR部5Aは、それぞれ、塗色評価パネル10の主面1、第1副面2、第2副面3、第1コーナーR部4、第2コーナーR部5の凸曲面と連続して形成されている。また、第2板片10Bの主面1B、第1副面2B、第2副面3B、第1コーナーR部4B、第2コーナーR部5Bは、それぞれ、第1板片10Aの主面1A、第1副面2A、第2副面3A、第1コーナーR部4A、第2コーナーR部5Aの凸曲面と連続して形成されている。
ところで、塗色評価パネル10の主面1と第1副面2とは、第1コーナーR部4を介して隣接している。また、第1コーナーR部4は、主面1の1辺である第1境界線6に沿って図9において奥側へ曲げられて形成されている。同様に、塗色評価パネル10は、主面1と第2副面3とが第2コーナーR部5を介して隣接し、第2コーナーR部5は、主面1の1辺である第2境界線8に沿って図9において手前側へ曲げられて形成されている。
第1板片10A及び第2板片10Bの被塗面7A、7Bは、塗色評価パネル10を図9において左方に延長した形状を有するため、被塗面7A、7Bを構成する主面1A、1B、第1コーナーR部4A、4B、並びに第1副面2A、2Bのそれぞれの関係は、塗色評価パネル10の主面1、第1コーナーR部4、並びに第1副面2の関係と同じである。同様に、被塗面7A、7Bの主面1A、1B、第2コーナーR部5A、5B、並びに第2副面3A、3Bのそれぞれの関係は、塗色評価パネル10の主面1、第2コーナーR部5、並びに第2副面3の関係と同じである。
即ち、第1板片10Aの主面1Aと第1副面2Aとは、第1コーナーR部4Aを介して隣接し、第1コーナーR部4Aは、主面1Aの1辺であり、塗色評価パネル10の第1境界線6から延長して伸ばされた第1境界線6Aに沿って図9において奥側へ曲げられて形成されている。また、第1板片10Aは、第1境界線6Aに垂直な断面において、第1コーナーR部4Aを挟んで異なる曲率を有し、加えて、当該曲率が前記第1境界線6Aの長手方向に沿って変化している。
同様に、第1板片10Aの主面1Aと第2副面3Aとは、第2コーナーR部5Aを介して隣接し、第2コーナーR部5Aは、主面1Aの1辺であり、塗色評価パネル10の第2境界線8から延長して伸ばされた第2境界線8Aに沿って図9において手前側へ曲げられて形成されている。また、第1板片10Aは、第2境界線8Aに垂直な断面において、第2コーナーR部5Aを挟んで異なる曲率を有し、加えて、当該曲率が前記第2境界線8Aの長手方向に沿って変化している。
第2板片10Bにおいても、第1板片10Aと同様であり、第2板片10Bは、第1境界線6B又は第2境界線8Bに垂直な断面において、第1コーナーR部4B又は第2コーナーR部5Bを挟んで異なる曲率を有し、加えて、当該曲率が前記第1境界線6B又は第2境界線8Bの長手方向に沿って変化している。
以上のように、第1板片10A及び第2板片10Bが、塗色評価パネル10と同様の曲面を有することにより、塗色評価パネル10により奏する効果と同様の効果を得ることができる。即ち各境界線を挟んで異なる曲率を有する2面(主面、副面)を有することにより、各境界線を挟んで第1及び第2板片10A、10Bのそれぞれの面から観察すると異なるハイライトからシェードへ移り変わる様子を確認できる。また、各境界線の長手方向に沿って隣接する面の曲率が変化するため、境界線の長手方向に沿って観察者の視点を変えることで、様々なパターンのハイライトからシェードへの移り変わりを観察できる。
塗色評価パネルキット22において、第1板片10A及び第2板片10Bは、その被塗面7A、7Bに塗料を塗装して塗色評価に用いられる。被塗面7A、7Bに塗装される塗料は、上述した塗色評価パネル10と同様の塗膜構造を有することができ、この塗膜構造は適宜設計変更が可能である。
本実施形態の塗色評価パネルキット22において、3つの分割体(塗色評価パネル10、第1板片10A、第2板片10B)のうち、少なくとも隣接する分割体は、それぞれ異なった色を有する塗料によって塗色されていることが好ましい。即ち、塗色評価パネル10と第1板片10A並びに第1板片10Aと第2板片10Bが異なる色の塗料で塗色されていることが好ましい。
また、塗色評価パネルキット22において、3つの分割体は、それぞれ異なった色を有する塗料によって塗色されていることがより好ましい。
これにより、各分割体の分断線同士を合わせることによって、2トーン以上で塗り分けられたパネルを再現することができる。したがって、実際に多色で塗り分けたパネルを作製することなく、容易に様々な色で2トーン以上の塗色がなされたパネルを再現することが可能となる。
本実施形態においては、第1分断線26及び第2分断線27を図9における上下方向に直線的に形成している。しかしながら第1及び第2分断線26、27は、直線である必要はなく、湾曲していても良く、横方向に沿って形成されていても良い。さらに、分断線の本数も本実施形態に限定されない。
1、1A、1B…主面、1a、2a、3a…第1辺、1b…第2辺、1c…第3辺、1d…第4辺、1e…第5辺、2、2A、2B…第1副面、2b、3b…第2辺(端辺)、3、3A、3B…第2副面、4、4A、4B…第1コーナーR部、5、5A、5B…第2コーナーR部、6、6A、6B…第1境界線、7、7A、7B…被塗面、8、8A、8B…第2境界線、10…塗色評価パネル(分割体)、10A…第1板片(分割体)、10B…第2板片(分割体)、11…第1先細り部、12…第2先細り部、22…塗色評価パネルキット、26…第1分断線、27…第2分断線、30…頂点、31、32、33、34…変曲点、50、60…中塗り層、51…メタリックベース層、52…トップクリアー層、61…カラーベース層、62…パールベース層、63…トップクリアー層、RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1、RD3、RE1、RE3、RF1、RF3、r、r…半径

Claims (8)

  1. 少なくとも片面に塗料の被塗面を備えた塗色評価パネルであって、
    直線、又は曲線の辺に囲まれた凸曲面である主面と、
    前記主面の1辺を境界線として当該境界線に沿って曲げられたコーナーR部と、
    前記コーナーR部を介し前記主面に隣接した凸曲面である副面と、
    前記主面及び前記副面が、前記境界線に垂直な断面において前記コーナーR部を挟んで異なる曲率を有する凸曲面であり、かつ当該曲率が前記境界線の長手方向に沿って変化していることを特徴とする塗色評価パネル。
  2. 前記主面が、当該主面を構成する辺のうち前記境界線である1辺と他1辺によって、先細り形状を形成し、
    前記副面が、前記境界線に沿って帯状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗色評価パネル。
  3. 前記境界線が、前記主面の外形を内側に凹とするように円弧状に湾曲し、
    前記副面の前記境界線とは反対側の端辺が、前記境界線に沿って湾曲し、
    前記端辺が、パネル外形の一部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗色評価パネル。
  4. 前記主面に対して異なる位置に、2つの前記コーナーR部と当該2つの前記コーナーR部を介しそれぞれ前記主面に隣接して形成された2つの前記副面を有し、
    一方を第1副面及び第1コーナーR部とし、他方を第2副面及び第2コーナーR部とし、
    前記第1コーナーR部と前記第2コーナーR部とが逆方向に曲げられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の塗色評価パネル。
  5. アルミニウム板からなる一体成形品であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の塗色評価パネル。
  6. 前記被塗面に塗料を塗装して形成した塗膜を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の塗色評価パネル。
  7. 請求項6に記載の塗色評価パネルを、任意の分断線に沿って複数の分割体に分断した形状を有する1組の塗色評価パネルキットであって、
    前記複数の分割体が2色以上の塗料によって、塗り分けられていることを特徴とする塗色評価パネルキット。
  8. 請求項6に記載の塗色評価パネルと、
    当該塗色評価パネルと異なる塗料によって塗装された板片とを有することを特徴とする塗色評価パネルキット。
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