JP2014188717A - 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電素子の駆動時の応力集中を低減して構成部材の損傷を抑制することが可能な液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供する。
【解決手段】圧電体層28は、流路形成部材15における複数の圧力室22の開口部を覆う状態で一体的に形成され、当該圧電体層における隣り合う圧力室の間に対応する領域に、当該圧電体層を貫通した、又は、当該圧電体層において厚みが相対的に薄くなった窪み31が、圧力室の開口の辺に沿って形成され、この窪みは、この領域における圧力室の角30に沿う領域を避けて形成された。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧電素子の駆動により液体を噴射する液体噴射ヘッド、及び、これを備えた液体噴射装置に関するものであり、特に、圧電素子の駆動時の応力による構成部材の損傷を抑制可能な液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射ヘッドは、圧力室に液体を導入し、当該圧力室の液体に圧力変動を生じさせて、この圧力室に通じるノズルから液体を噴射するように構成されている。上記圧力室は、シリコン等の結晶性基板(以下、圧力室形成基板)に対して異方性エッチングによって寸法精度良く形成されている。また、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段としては、圧電素子が好適に用いられる。この圧電素子としては種々の構成があるが、例えば、圧力室に近い側の下部電極と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料からなる圧電体層と、上部電極とが、成膜技術によりそれぞれ積層およびパターニングされて構成される。そして、上下の電極のうちの一方が圧力室毎に設けられる個別電極として機能し、他方が複数の圧力室に共通な共通電極として機能する。圧電体膜において上下の電極によって挟まれた部分が、電極への電圧の印加によって変形する能動部であり、上下の何れか一方或いは両方から外れた部分が、電極への電圧の印加によっても変形しない非能動部である。
液体噴射ヘッドには、圧力室形成基板上に複数の圧力室の開口を塞ぐ状態で一連に圧電体層を形成した構成のものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、複数の圧力室に対して共通な1枚の圧電体層が設けられ、この圧電体層のうち上下の電極に挟まれた部分が圧力室毎に対応する能動部(活性層)として機能する。この構成では、所定の能動部が変形したときに、不必要な部分、すなわち、隣接する圧力室に対応する能動部まで変形してしまい、所謂隣接クロストークが生じるおそれがある。そこで、特許文献1では、圧力室の開口の周囲を囲むように、圧電体層を部分的に除去して形成された溝部を設け、所定の能動部を変形させたときの応力が溝部によって隣接能動部側に伝わりにくくなり、所謂クロストークを低減することができる。
特開2003−311954号公報
しかしながら、上記の従来の構成では、多角形状を呈する圧力室の開口部の角、特に鋭角な角において、能動部の変形に伴う応力が集中し、シリコン基板からなる圧力室形成基板、或いは圧電体層などのヘッド構成部材にクラック等の損傷が生じる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧電素子の駆動時の応力集中を低減して構成部材の損傷を抑制することが可能な液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルに連通する圧力室が形成された圧力室形成部材と、
該圧力室形成部材における前記圧力室の開口部に対応する位置に、当該開口部に近い側から順に第1の電極、圧電体層、および第2の電極が積層されてなる圧電素子と、
を備える液体噴射ヘッドであって、
前記圧力室の開口部は、複数の角と、互いの角を結ぶ辺から成る多角形状を呈し、
前記圧電体層は、前記圧力室形成部材における複数の圧力室に亘って一体的に形成されるとともに、隣り合う圧力室に挟まれた領域のうち、前記辺に沿う所定の領域は、当該圧電体層を貫通する窪み、又は、当該圧電体層において厚みが相対的に薄くされた窪みを有し、前記角に沿う所定の領域は、前記窪みにおける圧電体層の厚みよりも相対的に厚くされていることを特徴とする。
なお、特許請求の範囲における圧力室(圧力室形成部材)と圧電体層の位置関係に関し、両者の間に振動板などの他の部材が介在している状態で積層関係にある構成も含む。また、「対応する」とは、各部材の積層方向で見て互いに重なる位置関係にあることを意味する。
また、本発明の液体噴射ヘッドは、ノズルに連通する圧力室が形成された圧力室形成部材と、
該圧力室形成部材における前記圧力室の開口部に対応する位置に、当該開口部に近い側から順に第1の電極、圧電体層、および第2の電極が積層されてなる圧電素子と、
を備える液体噴射ヘッドであって、
前記圧力室の開口部は、複数の角と、互いの角を結ぶ辺から成る多角形状を呈し、
前記圧電体層は、前記圧力室形成部材における複数の圧力室に亘って一体的に形成されるとともに、隣り合う圧力室に挟まれた領域のうち、互いの辺で挟まれた領域は、当該圧電体層を貫通する窪み、又は、当該圧電体層において厚みが相対的に薄くされた窪みを有し、少なくとも一方に前記角が位置して挟まれた領域は、前記窪みにおける圧電体層の厚みよりも相対的に厚くされていることを特徴とする。
これらの構成によれば、圧電体層における隣り合う圧力室の間における辺に沿う領域には、当該辺に沿って窪みが形成され、圧力室の応力が集中しやすい角に沿う領域、すなわち、少なくとも一方の開口部の角が位置して挟まれた領域は、窪みにおける圧電体層の厚みよりも相対的に厚い圧電体層によって覆われているので、圧電素子の能動部が駆動する際の応力が圧力室の角に集中しにくくなり、圧力室形成部材あるいは圧電素子等の構成部材の損傷を抑制することが可能となる。特に、角が鋭角である場合に、当該角に応力がより集中し易いが、このような構成において本発明は好適である。
上記構成において、隣り合う窪みに挟まれた領域であって前記圧力室の開口部に対応する位置には、前記窪みにおける圧電体層の厚みよりも厚い圧電体層が設けられ、
当該位置の圧電体層の圧力室並設方向における幅は、同方向における前記圧力室の開口部の幅よりも狭い構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、圧力室の開口部に対応する位置に設けられた圧電体層がより動き易くなり、圧力室内の液体に対してより効率良く圧力変動を付与することが可能となる。
また、圧力室並設方向に交差する方向における前記圧力室の開口部の両側に位置して少なくとも1つの角を覆う圧電体層上に、当該部分の総厚を他の部分よりも相対的に厚くする積層材が設けられた構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、圧力室並設方向に交差する方向における圧力室の開口部の両側に位置して少なくとも1つの角を覆う圧電体層上に、当該部分の総厚を他の部分よりも相対的に厚くする積層材を設けることにより、当該積層材は、圧電素子の両端部の変位を規制することで、駆動時における当該圧電素子の不規則な変位を抑制することが可能となる。
また、上記構成において、前記積層材は金属膜であり、前記第1の方向に沿って一連に形成されて複数の圧電素子の第2の電極と導通する構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、積層材は金属膜であり、前記第1の方向に沿って一連に形成されて複数の圧電素子の第2の電極と導通することで、各圧電素子に共通に設けられた第2の電極の電流容量を増加させることができる。
また、上記構成において、前記第1の電極、前記圧電体層、および前記第2の電極が相互に重畳する能動部を収容可能な空部が内部に形成された封止部材を設け、
前記空部内に前記能動部を収容した状態で、前記積層材に前記封止部材が接合される構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、積層材を設けることにより総厚が相対的に厚くなった部分に封止部材が接合されるので、圧電素子の能動部以外の変形をより一層抑えることが可能となり、圧力室形成部材あるいは圧電素子等の構成部材にクラック等の損傷が生じることがより確実に抑制される。また、封止部材が接合される部分に窪みが設けられておらず当該部分の圧電体層は平坦面となっているので、封止部材を安定した状態で接合することができる。
さらに、本発明の液体噴射装置は、上記何れかの構成の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 ヘッドユニットの断面図である。 ヘッドユニットの分解斜視図である。 圧電体層の平面図である。 図4におけるA−A線に対応するヘッドユニットの断面図である。 ヘッドユニットの製造工程を説明する要部断面図である。 ヘッドユニットの製造工程を説明する要部断面図である。 第2の実施形態の構成を説明する圧電体層の平面図である。 第3の実施形態の構成を説明する圧電体層の平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明では、本発明の液体噴射装置として、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載したインクジェット式プリンター(以下、プリンター)を例に挙げる。
プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。プリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対して液体状のインクを噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、本発明における液体の一種であり、液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジ7がプリンター1の本体側に配置され、当該インクカートリッジ7からインク供給チューブを通じて記録ヘッド3に供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。従ってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。
図2は本実施形態における記録ヘッド3が有するヘッドユニット11の内部構成を示す断面図、図3はヘッドユニット11の分解斜視図である。また、図4は、圧電素子19における圧電体層28の上面図、図5は、図4におけるA−A線に対応するヘッドユニット11の断面図である。なお、図3以降の各図では、ヘッドユニット11に設けられている合計2列のノズル列のうちの一方(図2における右側)に対応する構成を部分的に図示している。
本実施形態におけるヘッドユニット11は、流路形成基板15(本発明における圧力室形成部材の一種)、ノズルプレート16、アクチュエーターユニット14、及び、封止板20(本発明における封止部材の一種)等を積層して構成されている。
流路形成基板15は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる板材である。この流路形成基板15には、複数の圧力室22が異方性エッチングによってノズル列方向に並べて形成されている。本実施形態における圧力室22は、圧力室並設方向に対して交差する方向に長尺な空部である。本実施形態における圧力室22は、上記の異方性エッチングにより流路形成基板15の表面の(110)面に対して直交する2つの(111)面によって区画されている。これらの2つの(111)面は互いに所定の角度で交差する。このため、流路形成基板15に垂直な方向(ヘッドユニット構成部材の積層方向)から見たときの圧力室22の開口形状は、略多角形状、より具体的には、略平行四辺形状を呈している。
各圧力室22は、ノズルプレート16の各ノズル25に一対一に対応して設けられている。すなわち、各圧力室22の形成ピッチは、ノズル25の形成ピッチに対応している。また、図2に示すように、流路形成基板15において、圧力室22に対して当該圧力室長手方向の側方(ノズル連通側とは反対側)に外れた領域には、流路形成基板15を貫通する連通部23が、圧力室22の並設方向に沿って一連に形成されている。この連通部23は、各圧力室22に共通な空部である。この連通部23と各圧力室22とは、インク供給路24を介してそれぞれ連通されている。なお、連通部23は、後述する振動板21の連通開口部26および封止板20の液室空部33と連通して、各圧力室22に共通なインク室であるリザーバー(共通液室)を構成する。インク供給路24は、圧力室22よりも狭い幅で形成されており、連通部23から圧力室22に流入するインクに対して流路抵抗となる部分である。
流路形成基板15の下面(アクチュエーターユニット14との接合面側とは反対側の面)には、ノズルプレート16が、接着剤や熱溶着フィルム等を介して接合されている。ノズルプレート16は、所定のピッチで複数のノズル25が列状に開設された板材である。本実施形態では、360dpiに対応するピッチで360個のノズル25を列設することでノズル列(ノズル群の一種)が構成されている。各ノズル25は、圧力室22に対してインク供給路24とは反対側の端部で連通する。なお、ノズルプレート16は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、又はステンレス鋼などからなる。本実施形態におけるヘッドユニット11には、ノズル列が合計2列設けられており、各ノズル列に対応する液体流路がノズル25側を内側にして左右対称に設けられている。
本実施形態におけるアクチュエーターユニット14は、振動板21、圧電素子19、および金属層41から構成される。振動板21は、流路形成基板15の上面に形成された二酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜17と、この弾性膜17上に形成された酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜18と、から成る。この振動板21における圧力室22に対応する部分、即ち、圧力室22の上部開口を塞ぐ部分は、圧電素子19の撓み変形に伴ってノズル25から遠ざかる方向あるいは近接する方向に変位する。この振動板21における流路形成基板15の連通部23に対応する部分には、当該連通部23と連通する連通開口部26が開設されている。なお、流路形成基板15の一部を薄く加工することで、振動板21の弾性膜として機能させる構成を採用することもできる。
振動板21の絶縁体膜18における圧力室22に対応する部分には、圧電素子19が形成されている。本実施形態における圧電素子19は、振動板21側から順に下部電極27(本発明における第1の電極に相当)、圧電体層28、および上部電極29(本発明における第2の電極に相当)が積層されて構成されている。本実施形態において下部電極27は、圧力室22毎に細長い帯状にパターニングされており、圧電素子19の能動部毎に個別な電極となっている。また、上部電極29は、同一列の各圧電素子19に共通な電極となっており、各圧電素子の並設方向に沿って一連に形成されている。この上部電極29の圧電素子並設方向に直交する方向(圧力室長手方向)の寸法は、圧力室22の開口部の同方向の寸法よりも少し大きく設定されている。そして、圧電素子19の構成部材の積層方向において、上部電極29、圧電体層28、および下部電極27が互いにオーバーラップする部分が、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる能動部である。すなわち、上部電極29は圧電素子19の共通電極となっており、下部電極27は圧電素子19の個別電極となっている。なお、駆動回路や配線の都合によってこれらを逆にする構成とすることもできる。
本実施形態における圧電体層28は、下部電極27の全面を覆うように振動板21の上に形成されている。この圧電体層28としては、鉛(Pb)、チタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)を含むもの、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電材料や、これに酸化ニオブ、酸化ニッケル又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等を用いることができる。図4に示すように、この圧電体層28において隣り合う圧力室22に挟まれた領域に対応する部分、すなわち、隣接する圧力室22同士を区画する隔壁22a(図4参照)に対応する部分には、窪み31が形成されている。この窪み31は、圧電体層28が部分的に除去されて形成された凹部或いは貫通穴から構成されており、圧力室22の開口の辺(開口縁)に沿って延在している。要するに、この窪み31は、圧電体層28における他の部分の厚さよりも相対的に薄くなった或いは圧電体層28を貫通した部分である。
そして、この窪み31の長手方向の寸法は、圧力室22の開口部の長手方向の寸法よりも短く設定されており、隣接する圧力室22の間の領域においてこれらの圧力室22の開口の辺に沿った領域に形成されている。換言すると、隣り合う圧力室22の間の領域であって両圧力室22の角30(隅部あるいは隅角部とも言える)に挟まれていない部分、すなわち、両圧力室22の開口部における辺に挟まれた位置に窪み31が形成されている。なお、圧力室22の開口部の「辺」とは、圧力室22の開口の角30同士を結ぶ略直線状の縁、或いは、角30同士を結び、これらの角30よりも十分に緩やかに彎曲する縁(辺縁部)を意味する。
したがって、ヘッドユニット11の構成部材の積層方向で見たときに、窪み31内には何れの角30も重ならないようになっており、圧力室22の開口部の全ての角30は、圧電体層28により覆われている。また、本実施形態における窪み31の幅方向(圧力室並設方向)の寸法は、隔壁22aの幅よりも少し大きく設定されている。すなわち、窪み31の幅方向の両縁部が圧力室22の開口部上に部分的に重畳している。一方、角30に沿う領域は、窪み31における圧電体層28の厚みよりも相対的に厚くされている。すなわち、隣り合う圧力室22の間における少なくとも一方に角30が位置して挟まれた領域は、窪み31における圧電体層28の厚みよりも相対的に厚くされている。そして、隣り合う窪み31の間の領域における圧力室22の開口部上の位置には、窪み31よりも厚い圧電体層28が梁状に設けられる。当該部分の圧電体層28の圧力室並設方向における幅は、同方向における圧力室22の開口部の幅よりも少し狭くなっている。この梁状の圧電体層28の両側に上記の窪み31が設けられることにより、当該圧電体層28を円滑に変位させることができる一方で、駆動対象の梁状の圧電体層28以外の部分の不要な変位を抑制することができる。本実施形態においては、梁状部の能動部を構成する圧電体層28の幅が圧力室22の幅よりも狭くなっているので、当該圧電体層28がより動き易くなり、圧力室22内のインクに対してより効率良く圧力変動を付与することが可能となる。
ここで、圧電素子19の能動部は、上部電極29、圧電体層28、および下部電極27が互いにオーバーラップする部分で規定されるが、このように窪み31が設けられた構成では、両側の窪み31に挟まれた範囲の梁状の圧電体層28およびその上下の電極27,29が、実質的に能動部として機能する。そして、応力が集中しやすい圧力室22の角30の近傍には窪み31が設けられておらず、当該角30は圧電体層28によって覆われているので、圧電素子19の能動部が駆動する際の応力が圧力室22の角30に集中しにくくなり、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板15あるいは振動板21や圧電素子19の損傷を抑制することが可能となる。特に、本実施形態における圧力室22のように、開口部の長手方向の端部に角30を有し、さらに当該角30が鋭角である場合に、当該鋭角な角30に応力がより集中し易いが、このような構成において本発明は好適である。なお、窪み31の形成範囲に関し、少なくとも鋭角の角30を避けていればよく、鈍角の角30であれば窪み31が重なっていてもよい。
上部電極29は、能動部を規定する本体部29aと、この本体部29aから離隔した導電部29bとから構成されている。導電部29bは、圧力室22の開口縁よりも圧力室長手方向における他方のノズル列側に外れた領域における圧電体層28上であって、本体部29aに対して所定の間隔を隔てた位置に、下部電極27に対応して各々独立した状態に形成されている。そして、図5に示すように、導電部29bおよび圧電体層28を貫通する状態で、導電部29bの上面から下部電極27に至るスルーホール42が形成されている。
上部電極29の上には、図示しない密着層(例えば、NiCr)を介して金(Au)からなる金属層41が形成されている。この金属層41は、錘部41aとリード電極部41b(素子端子部の一種)とから構成される。錘部41aは、本発明における積層材の一種であり、複数の圧電素子19に渡って当該圧電素子列設方向に沿って延在する帯状の部材である。この錘部41aは、上部電極29の本体部29a上であって、圧力室22の上部開口部における長手方向の両端部にそれぞれ形成されている。より具体的には、平面視において圧力室22の開口部の少なくとも1つの角30と重なる位置に錘部41aが形成されている。本実施形態においては、当該開口部の長手方向一端部(他方のノズル列側)における2つの角30と重なる位置と、当該開口部の長手方向他端部の1つの角30と重なる位置にそれぞれ錘部41aが設けられている。これらの錘部41aの分、圧電素子19における当該部分の総厚(圧電素子19を構成する振動板21、下部電極27、圧電体層28、上部電極29、および錘部41aを含む全体の厚さ)は、圧力室22の開口部に対応する部分の総厚よりも相対的に厚みが厚くなっている。そして、これらの錘部41aは、圧電素子19の能動部の長手方両端部の変位を規制することで、駆動時における当該圧電素子19の不規則な変位を抑制する。特に、本実施形態における圧力室22のように長手方向端部に角30を有し、当該角30をなす辺の少なくも何れか一方が圧力室並設方向或いは圧力室長手方向に対して傾斜している場合において、この傾斜した辺の影響により圧電素子19の長手方向両端部が意図しない方向に変形することが抑制される。
リード電極部41bは、個別電極である下部電極27に対応してパターニングされており、少なくとも一部が導電部29bの上部に重なるように形成されている。このリード電極部41bは、上記のスルーホール42を通じて下部電極27に導通されている。そして、このリード電極部41bを介して各圧電素子19に選択的に駆動電圧(駆動パルス)が印加される。錘部41aおよびリード電極部41bは、同一の工程で形成され、それぞれの上面(表面)は同一面上に揃っている。また、リード電極部41bのうち少なくとも1つは、共通電極である上部電極29と導通して共通電極端子として機能する。
このような構成のヘッドユニット11では、上部電極29の本体部29aおよび導電部29bの間の領域、或いは、錘部41aおよびリード電極部41bの間(錘部41aが無い構成では、上部電極29の本体部29aおよびリード電極部41bの間)の領域に、上部電極29が除かれて圧電体層28の一部が露出している。以下、上部電極29および金属層41が形成されていない圧電体層28の露出部分を露出部28aと称する。
アクチュエーターユニット14における流路形成基板15との接合面である下面とは反対側の上面には、圧電素子19を収容可能な収容空部32を有する封止板20が接合される。この封止板20は、アクチュエーターユニット14との接合面である下面側に収容空部32が開口した中空箱体状の部材である。上記の収容空部32は、封止板20の下面側から上面側に向けて封止板20の高さ方向途中まで形成された窪みである。この収容空部32のノズル列方向(圧力室並設方向)の内法は、同一列の全ての圧電素子19を収容可能な大きさに設定されている。また、収納空部32のノズル列に直交する方向の寸法は、圧力室22の同方向(長手方向)の寸法よりも僅かに大きく、且つ、圧電体層28の同方向の寸法よりも小さく設定されている。また、図2に示すように、封止板20には、収容空部32よりも圧力室長手方向の外側に外れた位置であって、振動板21の連通開口部26および流路形成基板15の連通部23に対応する領域には、液室空部33が設けられている。この液室空部33は、封止板20を厚さ方向に貫通して圧力室並設方向に沿って一連に設けられており、上述したように連通開口部26および連通部23と一連に連通して各圧力室22の共通のインク室となるリザーバーを画成する。
上記収容空部32と液室空部33とは、仕切壁34によって隔てられている。この仕切壁34の下端面を含む封止板20の下面は、図5に示すように、接着剤Bによってアクチュエーターユニット14の上面に接合される。接着剤Bは、例えば、エポキシ系の接着剤から成り、封止板20の下面に転写により予め塗布される。封止板20とアクチュエーターユニット14の接合の際、仕切壁34の下端面は、図5に示すように、露出部28aを跨ぐ状態で錘部41aおよびリード電極部41bに接合される。同様に、圧力室22の長手方向の他側に設けられた錘部41aにも封止板20の下端面が接着剤により接合される。このように、上部電極29の本体部29a或いは錘部41aと、リード電極部41bとの間に露出した圧電体層28の露出部28aが、接着剤Bによって被覆される。このように、圧力室22の角30に対応する位置であって、錘部41aを設けることで総厚が相対的に厚くなった部分に封止板20が接合されるので、圧電素子19における能動部以外の不要な変位をより一層抑えることが可能となり、圧電素子19にクラック等の損傷が生じることがより確実に抑制される。また、封止板20が接合される部分に窪み31が設けられておらず当該部分の圧電体層28は平坦面となっているので、封止板20を安定した状態で接合することができる。
ここで、上記のヘッドユニット11の製造方法について説明する。
まず、図6(a)に示すように、流路形成基板15となるシリコン単結晶基板が約1100℃の拡散炉で熱酸化され、その表面に弾性膜17を構成する二酸化シリコン(SiO)膜が形成される。次いで、図6(b)に示すように、弾性膜17上に、酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜18が形成される。具体的には、まず、弾性膜17上に、例えば、DCスパッタ法によりジルコニウム層が形成され、このジルコニウム層が熱酸化されることにより酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜18が形成される。次いで、図6(c)に示すように、例えば、白金(Pt)とイリジウム(Ir)とを絶縁体膜18上に積層することにより下部電極27が形成され、圧力室22の幅よりも小さい幅となるようにパターニングされる。
次に、図6(d)に示すように、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電体層28が下部電極27の表面に積層される。圧電体層28の形成方法は、本実施形態では、金属有機物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成する、いわゆるゾル−ゲル法を用いて圧電体層28が形成される。なお、圧電体層28の形成方法は、特に限定されず、例えば、MOD法やスパッタ法等を用いることも可能である。続いて、図6(e)に示すように、当該圧電体層28の上面に、例えばイリジウムからなる上部電極29が圧電体層28の上面にスパッタリング等により形成される。この上部電極29は、本体部29aと導電部29bにパターニングされる。
次に、図7(a)に示すように、例えば、反応性イオンエッチング、イオンミリング等のドライエッチングによって、圧電体層28および上部電極29がパターニングされる。具体的には、上部電極29は、本体部29aと導電部29bにパターニングされ、さらに、この上部電極29と圧電体層28には、上記の窪み31とスルーホール42が形成される。続いて、図7(b)に示すように、上部電極29の上に、図示しない密着層を介してスパッタ法、真空蒸着法、或いはCVD法等により金属層41が形成される。金属層41は、エッチング等によって錘部41aとリード電極部41bとにパターニングされる。続いて、封止板20がアクチュエーターユニット14に接合される。上述したように、封止板20とアクチュエーターユニット14の接合の際、仕切壁34の下端面が、圧電体層28の露出部28aを跨ぐ状態で錘部41aおよびリード電極部41bに接合されるので、圧電体層28の露出部28aが、封止板20および接着剤Bによって被覆される。その後、アクチュエーターユニット14および封止板20が図示しない保護シートで覆われた状態で、圧力室22が形成される前の状態のヘッドユニット11がエッチング用液に浸漬されて、流路形成基板15に圧力室22やインク供給路24等の流路がエッチングにより形成される。圧力室22等の流路が形成されたならば、ノズルプレート16を流路形成基板15に接合する工程が行われる(図5参照)。
ここで、上記第1の実施形態では、圧力室22の開口形状が略平行四辺形を呈した構成を例示したが、これには限られない。要は、角を複数有する多角形状を呈した開口形状を有する圧力室を備える構成に本発明を適用することができる。
図8は、本発明の第2の実施形態の構成を説明する圧電体層28′の平面図である。なお、便宜上、説明に必要な構成以外のものは省略してある。本実施形態においては、圧力室22′の開口形状(図8中点線で示す)が菱形に近い形を呈しており、隣り合う圧力室22′同士は、互いの角30′を向き合わせた状態で並設されている。これらの角30′は、上記第1の実施形態における角30のように直線と直線が交わるような角とは異なり、所定の曲率を有する曲線で構成されている。そして、隣り合う圧力室22同士の間の領域に対応する圧電体層28′の部分において、これらの圧力室22′の辺同士に挟まれた領域に、各辺に沿って窪み31′が形成されている。より具体的には、両圧力室22′の開口部における略直線状の辺に対してそれぞれ1対1に対応して、それぞれの辺に沿って窪み31′が形成されている。つまり、1つの圧力室22′に対して、合計4つの窪み31′が、当該圧力室22′の開口部を囲むように配置されている。各窪み31′の全長は、対応する辺の長さよりも短くなっている。したがって、上記第1の実施形態と同様に、角30′に沿う領域は、窪み31′における圧電体層28′の厚みよりも相対的に厚くされている。すなわち、隣り合う圧力室22′の間における少なくとも一方に角30′が位置して挟まれた領域は、窪み31′における圧電体層28′の厚みよりも相対的に厚くされている。本実施形態の構成においても、当該圧電体層28′を円滑に変位させることができる一方で、駆動対象の圧電体層28以外の部分の不要な変位を抑制することができる。また、圧力室22′の開口部の長手方向両端部に位置する角30と重なる位置に、それぞれ錘部41a′が設けられている。これらの錘部41a′を設けることにより当該部分の総厚が他の部分の総厚よりも相対的に厚くなるので、駆動時における当該圧電素子19の不規則な変位を抑制することができる。なお、窪み31′に関し、図8において破線で示すように、当該窪み31′の一部が圧力室22′の開口部上に重畳する構成を採用することも可能である。
図9は、本発明の第3の実施形態の構成を説明する圧電体層28″の平面図である。なお、第2の実施形態と同様に、説明に必要な構成以外のものは省略してある。本実施形態においては、圧力室22″の開口形状(図9中点線で示す)が主に緩やかな曲線で構成された略平行四辺形状を呈している。このような曲線で構成された開口形状では、他の部分と比較して曲率が最大となる部分と2番目に大きい部分を角30″と定義し、これら以外の比較的緩やかな曲線の部分を辺と定義する。そして、隣り合う圧力室22同士の間の領域に対応する圧電体層28″の部分において、これらの圧力室22″の辺同士に挟まれた領域に、各辺に沿って窪み31″が形成されている。本実施形態においては、窪み31″の幅は、圧力室22″を区画する隔壁よりも少し大きく設定されており、窪み31″の一部は圧力室22″の開口部内に重なっている。また、各窪み31″の全長は、対応する辺の長さよりも短くなっている。したがって、上記第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、角30″に沿う領域は、窪み31″における圧電体層28″の厚みよりも相対的に厚くされている。すなわち、隣り合う圧力室22″の間における少なくとも一方に角30″が位置して挟まれた領域は、窪み31″における圧電体層28″の厚みよりも相対的に厚くされている。本実施形態の構成においても、当該圧電体層28″を円滑に変位させることができる一方で、駆動対象の圧電体層28以外の部分の不要な変位を抑制することができる。また、圧力室22″の開口部の長手方向両端部に位置する最大の曲率を持つ角30と重なる位置に、それぞれ錘部41a″が設けられている。これらの錘部41a″を設けることにより当該部分の総厚が他の部分の総厚よりも相対的に厚くなるので、駆動時における当該圧電素子19の不規則な変位を抑制することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。また、上述した実施形態では、インクジェットプリンターに搭載されるインクジェット式記録ヘッドを例示したが、上記構成の圧電素子を用いるものであれば、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
3…記録ヘッド,14…アクチュエーターユニット,15…流路形成部材,16…ノズルプレート,17…弾性膜,18…絶縁体膜,19…圧電素子,20…封止板,21…振動板,22…圧力室,25…ノズル,27…下部電極,28…圧電体層,29…上部電極,30…角,31…窪み,32…収容空部,41…金属膜,41a…錘部,41b…リード電極部,42…スルーホール

Claims (7)

  1. ノズルに連通する圧力室が形成された圧力室形成部材と、
    該圧力室形成部材における前記圧力室の開口部に対応する位置に、当該開口部に近い側から順に第1の電極、圧電体層、および第2の電極が積層されてなる圧電素子と、
    を備える液体噴射ヘッドであって、
    前記圧力室の開口部は、複数の角と、互いの角を結ぶ辺から成る多角形状を呈し、
    前記圧電体層は、前記圧力室形成部材における複数の圧力室に亘って一体的に形成されるとともに、隣り合う圧力室に挟まれた領域のうち、前記辺に沿う所定の領域は、当該圧電体層を貫通する窪み、又は、当該圧電体層において厚みが相対的に薄くされた窪みを有し、前記角に沿う所定の領域は、前記窪みにおける圧電体層の厚みよりも相対的に厚くされていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. ノズルに連通する圧力室が形成された圧力室形成部材と、
    該圧力室形成部材における前記圧力室の開口部に対応する位置に、当該開口部に近い側から順に第1の電極、圧電体層、および第2の電極が積層されてなる圧電素子と、
    を備える液体噴射ヘッドであって、
    前記圧力室の開口部は、複数の角と、互いの角を結ぶ辺から成る多角形状を呈し、
    前記圧電体層は、前記圧力室形成部材における複数の圧力室に亘って一体的に形成されるとともに、隣り合う圧力室に挟まれた領域のうち、互いの辺で挟まれた領域は、当該圧電体層を貫通する窪み、又は、当該圧電体層において厚みが相対的に薄くされた窪みを有し、少なくとも一方に前記角が位置して挟まれた領域は、前記窪みにおける圧電体層の厚みよりも相対的に厚くされていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 隣り合う窪みに挟まれた領域であって前記圧力室の開口部に対応する位置には、前記窪みにおける圧電体層の厚みよりも厚い圧電体層が設けられ、
    当該位置の圧電体層の圧力室並設方向における幅は、同方向における前記圧力室の開口部の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 圧力室並設方向に交差する方向における前記圧力室の開口部の両側に位置して少なくとも1つの角を覆う圧電体層上に、当該部分の総厚を他の部分よりも相対的に厚くする積層材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記積層材は金属膜であり、前記第1の方向に沿って一連に形成されて複数の圧電素子の第2の電極と導通することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記第1の電極、前記圧電体層、および前記第2の電極が相互に重畳する能動部を収容可能な空部が内部に形成された封止部材を設け、
    前記空部内に前記能動部を収容した状態で、前記積層材に前記封止部材が接合されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置。
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