JP2010188694A - 液体搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動板の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板の破損を抑制することが可能であり、かつ、振動板の変位量の低下を抑制することが可能な液体搬送装置を提供する。
【解決手段】このインクジェットヘッド(液体搬送装置)は、圧力室溝14を有する本体部11と、圧力室溝14を塞ぐように本体部11上に形成され、圧力室溝14とともに圧力室14aを形成する振動板12と、振動板12上に形成され、圧電膜31を含む圧電素子30とを備えている。この圧電膜31は、厚部31bと、厚部31bよりも厚みの小さい薄部31aとを有している。そして、圧電膜31の厚部31bは、その一部が圧力室14aの外側に位置するように配されており、圧電膜31の薄部31aは、圧力室14aの内側の領域と対応する領域に位置するように配されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体搬送装置に関し、特に、圧電素子を備えた液体搬送装置に関する。
近年、インク滴を吐出し、これを被印刷媒体に付着させて画像形成を行うインクジェットプリンタが、高速印刷、低騒音、高精細印刷、低コストなどの理由により、急速に普及している。このようなインクジェットプリンタには、インク滴を吐出するインクジェットヘッド(液体搬送装置)が搭載されている。
インクジェットヘッドにおけるインク吐出機構の一つとして、振動板の振動によってインクを吐出する機構がある。この振動板の駆動には撓み振動モードの圧電素子が広く用いられている。
また、上記したインクジェットヘッドにおいては、小型化、高密度化を達成するために、薄膜技術により圧電膜を形成し、接着剤を用いずに直接成膜することによって、バルク接着よりも薄い圧電膜を形成する技術が提案されている。
図24および図25は、従来の一例によるインクジェットヘッドを説明するための断面図である。図24および図25を参照して、従来の一例によるインクジェットヘッドは、圧力室(液室)511を有するヘッド本体部510と、ヘッド本体部510上に形成された振動板520と、振動板520上に形成された圧電素子530とを備えている。圧電素子530は、薄膜技術を用いて直接成膜された圧電膜531と、この圧電膜531を上下に挟む電極(図示せず)とから構成されている。また、ヘッド本体部510の圧力室511は、圧力室隔壁512と上記振動板520とを含んで構成されている。なお、圧電膜531を有する圧電素子530によって振動板520を振動させるために、振動板520は薄く形成されている。
しかしながら、上記薄膜技術により圧電膜を成膜した場合、成膜時に圧電膜531に内部応力が発生し、図24に示すように、圧電膜531が内包する応力によって振動板520が撓んでしまう。そして、この撓みにより、振動板520に初期変位が生じてしまうという不都合があった。また、振動板520の振動時に、振動板520と圧力室隔壁512との接合部(振動板接合部)540(図25参照)に応力が集中して加わるので、薄く形成された振動板520では、振動板特性の劣化や振動板520の破損が生じ易いという不都合もあった。
このため、上記した不都合を解消するために、圧電素子や振動板の構造には様々な工夫が試みられている(たとえば、特許文献1および2参照)。
たとえば、上記特許文献1には、圧電膜が溝部によって複数に分離され、この溝部内に圧電膜よりも弾性率の小さい樹脂が充填されたインクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッドでは、圧電膜に溝部が形成されることによって、圧電膜の成膜時に発生する内部応力が開放され、これによって、振動板の初期変位の発生が抑制される。
また、上記特許文献2には、振動板の圧力室側に凹部が形成されたインクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッドでは、振動板の圧力室側に凹部が形成されることによって、振動板接合部への局所的な応力集中が避けられている。このため、振動板を薄く形成した場合でも、振動板特性の劣化や振動板の破損が抑制される。
特開2007−281286号公報 特開2004−209874号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来のインクジェットヘッドでは、振動板の初期変位の発生は抑えられても、振動板接合部への局所的な応力集中を抑制することは困難であるため、振動板特性の劣化や振動板の破損を抑制することが困難であるという問題点がある。
また、上記特許文献2に開示された従来のインクジェットヘッドでは、振動板接合部への局所的な応力集中を避けることは可能であるものの、振動板の初期変位の発生を抑制することは困難であるという問題点がある。
すなわち、上記特許文献1および2に開示された従来のインクジェットヘッドの構造では、振動板に初期変位が生じるという不都合、および、振動板特性の劣化や振動板の破損が生じ易いという不都合のいずれか一方は解消できるものの、これらの不都合を同時に解消することは困難であるという問題点がある。
また、上記特許文献2では、実際に振動板として機能する部分が小さくなってしまう場合があり、この場合には、振動板の変位量が低下するという問題点もある。なお、振動板の変位量が低下すると、インク滴を吐出させるための吐出エネルギが小さくなってしまうので、インク滴を吐出させるのが困難になる。特に、吐出させるインクの粘度が大きい場合には、この問題が顕著となる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、振動板の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板の破損を抑制することが可能であり、かつ、振動板の変位量の低下を抑制することが可能な液体搬送装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による液体搬送装置は、凹部を有する本体部と、凹部を塞ぐように本体部上に形成され、凹部とともに液室を形成する振動板と、振動板上に形成され、圧電膜を含む圧電素子とを備えている。そして、圧電膜は、第1部分と、第1部分よりも厚みの小さい第2部分とを有し、平面的に見て、圧電膜の第1部分は、その一部が液室の外側に位置するように配されているとともに、圧電膜の第2部分は、液室の内側の領域と対応する領域に位置するように配されている。
この一の局面による液体搬送装置では、上記のように、圧電膜を、第1部分と、この第1部分よりも厚みの小さい第2部分とを有する構成にするとともに、厚みの小さい第2部分を、平面的に見て、液室の内側の領域と対応する領域に位置するように配することによって、厚みの小さい第2部分では、圧電膜の成膜時に発生する内部応力(残留応力)が低減されるので、圧電膜の応力に起因する振動板の撓みを低減することができる。これにより、振動板の初期変位の発生を抑制することができる。また、圧電膜の第1部分を、平面的に見て、その一部が液室の外側に位置するように配することによって、厚みの大きい第1部分で振動板接合部の強度を補強することができる。さらに、圧電膜の第1部分は、厚みの小さい第2部分に比べて、電圧印加時の変位量が小さいので、振動板における振動板接合部近傍の変位量を低減することができる。これにより、振動板接合部への局所的な応力集中を抑制することができる。したがって、上記のように構成することによって、振動板特性の劣化および振動板の破損を抑制することができる。
また、一の局面による液体搬送装置では、圧電膜の第2部分の厚みを第1部分の厚みよりも小さく形成するとともに、厚みの小さい第2部分を、液室の内側の領域と対応する領域に配することによって、十分な振動板の変位を得ることができる。また、上記した構成では、実際に振動板として機能する部分が小さくなるということもないので、振動板の変位量の低下を抑制することができる。
上記一の局面による液体搬送装置において、好ましくは、圧電膜の第1部分は、平面的に見て、凹部の略中央部の領域と対応する位置に配されている。このように構成すれば、容易に、振動板の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板の破損を抑制することができる。また、このように構成すれば、容易に、振動板の変位量の低下を抑制することができる。
上記一の局面による液体搬送装置において、好ましくは、圧電膜の第1部分は、第2部分を囲むように形成されており、平面的に見て、圧電膜の外周端が、凹部の外側に位置しているとともに、第1部分と第2部分との境界部が、凹部の内側に位置している。このように構成すれば、より容易に、振動板の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板の破損を抑制することができる。
上記一の局面による液体搬送装置において、好ましくは、圧電素子は、圧電膜を上下に挟む第1電極および第2電極をさらに含み、第1電極は、圧電膜の第2部分の上面上に形成されており、第2電極は、振動板と圧電膜との間に形成されている。このように構成すれば、電圧印加時における圧電膜の第1部分の変位量を、十分に小さくすることができるので、振動板における振動板接合部近傍の変位量をより低減することができる。これにより、振動板特性の低下および振動板の破損を効果的に抑制することができる。
この場合において、第1電極を、圧電膜の第2部分の上面上にのみ形成してもよい。このように構成すれば、電圧印加時の圧電膜における第1部分の変位量を、より小さくすることができる。
上記一の局面による液体搬送装置において、圧電膜における、第2部分と第1部分との厚みの比が、1/5以上1/4以下であることが好ましい。
上記一の局面による液体搬送装置において、本体部は、シリコンから構成されているのが好ましい。
以上のように、本発明によれば、振動板の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板の破損を抑制することが可能であり、かつ、振動板の変位量の低下を抑制することが可能な液体搬送装置を容易に得ることができる。
本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの裏面側から見た分解斜視図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの平面図である。 図3の一部を拡大して示した平面図である。 図3のA−A線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。 シミュレーションに用いた実施例のモデル構造を示す図である。 シミュレーションに用いた比較例のモデル構造を示す図である。 振動板の初期変位についてのシミュレーションの結果を示したグラフである。 振動板の駆動時の変位量についてのシミュレーション結果を示したグラフである。 本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの断面図である。 本発明の変形例によるインクジェットヘッドの一部を拡大して示した平面図である。 従来の一例によるインクジェットヘッドを説明するための断面図である。 従来の一例によるインクジェットヘッドを説明するための断面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、液体搬送装置の一例であるインクジェットヘッドに本発明を適用した場合について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの断面図である。図2は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの裏面側から見た分解斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの平面図である。図4および図5は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの構造を説明するための図である。まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの構造について説明する。
第1実施形態によるインクジェットヘッドは、図1〜図3に示すように、ボディプレート10と、ボディプレート10の下面上に接着されたノズルプレート20と、ボディプレート10の上面上に形成された圧電素子30とを備えている。
ボディプレート10は、約150μm〜約500μmの厚みを有するシリコン基板からなり、本体部11と、この本体部11上に形成された振動板12とを含んでいる。振動板12は、シリコン基板を熱酸化処理することによって形成されたSiO2層からなり、約1μm〜約2μmの厚みを有している。
ボディプレート10の本体部11には、ノズルプレート20を被せて接着することでインク路が形成される複数の溝が形成されている。具体的には、図2および図3に示すように、ボディプレート10の本体部11には、共通インク室13aとなる共通インク室溝13、圧力室14a(図1および図5参照)となる圧力室溝14、および共通インク室13aから各圧力室14aにインクを供給するためのインク供給路15aとなるインク供給路溝15が形成されている。また、共通インク室溝13の底部には、共通インク室13aにインクを供給するためのインク供給口16が形成されている。なお、圧力室14aは、本発明の「液室」の一例であり、圧力室溝14は、本発明の「凹部」の一例である。
上記圧力室溝14は、ボディプレート10の本体部11に複数形成されている。これら複数の圧力室溝14は、平面的に見て、それぞれ、Y方向に延びる略矩形状(略長方形形状)に形成されている。また、複数の圧力室溝14は、X方向に所定の間隔を隔てて一列に配列されている。なお、圧力室溝14は、図4に示すように、X方向の幅W1が約200μmに形成されているとともに、Y方向の長さL1が約200μm〜約3000μmに形成されている。また、この圧力室溝14は、本体部11の厚み方向に、振動板12に達する深さに形成されている。これにより、複数の圧力室溝14が振動板12によって塞がれた状態となっている。
ノズルプレート20は、所定の厚みを有するシリコン基板から構成されており、図2に示すように、インクを吐出するためのノズル21が複数形成されている。このノズル21の穴径は、約φ1μm〜約φ30μmであり、これら複数のノズル21は、上記圧力室溝14と対応するように配列されている。そして、図1および図5に示すように、ノズルプレート20のノズル21とボディプレート10の圧力室溝14とが一対一で対応するように、ノズルプレート20がボディプレート10の下面上に接着剤などで接着されている。
また、上述したように、ノズルプレート20がボディプレート10に取り付けられることによって、共通インク室13a、圧力室14aおよびインク供給路15aが構成されている。上記圧力室14aは、圧力室溝14、振動板12およびボディプレート10を含んで構成されており、圧力室隔壁14bによって、隣り合う圧力室14a同士が互いに隔てられている。また、ノズルプレート20がボディプレート10に取り付けられた状態で、ノズルプレート20のノズル21が各圧力室14aと連通するように構成されている。
圧電素子30は、インクをノズル21から吐出させるためのアクチュエータとして機能し、ボディプレート10の上面上(ノズルプレート20と反対側の面上)に複数形成されている。具体的には、図3〜図5に示すように、複数の圧電素子30は、インクジェットヘッドの複数の圧力室14aを覆う振動板12の表面上に、複数の圧力室14aにそれぞれ対応するように配置されている。この圧電素子30は、図1に示すように、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電膜31と、この圧電膜31を上下に挟む一対の電極(下部電極32および上部電極33)とを含んで構成されている。なお、下部電極32および上部電極33は、それぞれ、本発明の「第2電極」および「第1電極」の一例である。
圧電素子30を構成する下部電極32は、振動板12上に、Ti層(図示せず)とPt層(図示せず)とが順次積層させた多層構造からなり、複数の圧電素子30に共通の共通電極としての役割を有している。
また、図3に示すように、圧電膜31は、下部電極32上におけるインクジェットヘッドの圧力室14aと対応する領域に、複数形成されている。これら複数の圧電膜31は、それぞれ、平面的に見て、略矩形状(略長方形形状)に形成されている。この圧電膜31は、たとえば、スパッタ法などの薄膜技術を用いて形成されている。また、図1に示すように、圧電素子30を構成する上部電極33は、複数の圧電膜31の各々の上面上に形成されている。この上部電極33は、Cr層(図示せず)とAu層(図示せず)とが順次積層された多層構造からなるとともに、圧電膜31の上面上の全面に形成されている。また、上部電極33は、各圧電素子30に個別に電圧を印加するための信号印加電極としての役割を有している。
ここで、第1実施形態では、複数の圧電膜31(圧電素子30)のそれぞれが、外周部分の厚みに比べて中心部分の厚みが小さく形成されている。具体的には、圧電膜31は、厚みの小さい薄部31aと、薄部31aよりも厚みの大きい厚部31bとを有している。圧電膜31の薄部31aは、図1および図4に示すように、平面的に見て、圧力室14a(圧力室溝14)の略中央部と対応(対向)するように(圧力室14aの内側に位置するように)に配されている。また、圧電膜31の薄部31aは、平面的に見て、略矩形状(略長方形形状)に形成されている。一方、圧電膜31の厚部31bは、枠状に形成されており、薄部31aを囲むように圧電膜31の外周部分に配されている。なお、圧電膜31の厚部31bは、本発明の「第1部分」の一例であり、圧電膜31の薄部31aは、本発明の「第2部分」の一例である。
また、第1実施形態では、圧電膜31の薄部31aは、約1μmの厚みに形成されているとともに、圧電膜31の厚部31bは、約2μm〜約5μmの厚みに形成されている。なお、薄部31aと厚部31bとの厚みの比は、1/5以上1/2以下とするのが好ましく、1/5以上1/4以下とすればより好ましい。
また、第1実施形態では、圧電膜31は、圧力室14a(圧力室溝14)を覆うように形成されている。このため、平面的に見た場合に、圧電膜31の外周端(四辺)が、圧力室14a(圧力室溝14)の外側に位置している。すなわち、圧電膜31の一部が、圧力室14aの外側にかかっている。具体的には、圧電膜31のX方向の幅W2は、圧力室14a(圧力室溝14)の幅W1(約200μm)よりも大きい、約202μm〜約204μmに形成されているとともに、圧電膜31のY方向の長さL2は、圧力室14a(圧力室溝14)の長さL1よりも大きい、約204μm〜約3004μmに形成されている。そして、この圧力室14aの外側にかかる長さa(図1参照)が、約1μm〜約2μmとなるように圧電膜31が下部電極32上に配置されている。また、圧電膜31は、厚部31bの幅W21(図1参照)が、2μmより大きく、かつ、10μm以下に形成されている。このため、厚部31bと薄部31aとの境界部が、圧力室14a(圧力室溝14)の内側に位置している。なお、圧電膜31の厚部31bの幅W21は、圧電膜31の全体の幅W2の5%以下とするのが好ましい。また、圧力室14aの外側にかかる長さaは、圧力室14a(圧力室溝14)の幅W1(図1参照)の1%程度ずつとするのが好ましい。
上記のように構成された第1実施形態によるインクジェットヘッドでは、上部電極33に駆動電圧が印加されると、上部電極33と下部電極32とに挟まれた圧電膜31がその厚み方向に伸長し、圧電膜31の変形に起因して振動板12が振動する。この振動板12の振動により、圧力室14a内のインクに圧力が付与されてノズル21からインクが吐出される。
第1実施形態では、上記のように、圧電膜31を、厚部31bと、この厚部31bよりも厚みの小さい薄部31aとを有する構成にするとともに、厚みの小さい薄部31aを、平面的に見て、圧力室14aの内側の領域に位置するように配することによって、厚みの小さい薄部31aでは、圧電膜31の成膜時に発生する内部応力(残留応力)が低減されるので、圧電膜31の応力に起因する振動板12の撓みを低減することができる。これにより、振動板12の初期変位の発生を抑制することができる。
また、第1実施形態では、圧電膜31の厚部31bを、平面的に見て、その一部が圧力室14aの外側に位置するように配することによって、厚みの大きい厚部31bで振動板接合部(エッジ部)40(図1および図5参照)の強度を補強することができる。さらに、圧電膜31の厚部31bは、厚みの小さい薄部31aに比べて、電圧印加時の変位量が小さいので、振動板12における振動板接合部40の近傍の変位量を低減することができる。これにより、振動板接合部40への局所的な応力集中を抑制することができる。したがって、上記のように構成することによって、振動板特性の劣化および振動板12の破損を抑制することができる。
また、第1実施形態では、厚みの小さい薄部31aを、圧力室14aの内側に配することによって、十分な変位量で振動板12を振動させることができる。また、上記した第1実施形態の構成では、実際に振動板として機能する部分が小さくなるということもないので、振動板12の変位量の低下を抑制することもできる。
また、第1実施形態では、圧電膜31の薄部31aを、平面的に見て、圧力室14a(圧力室溝14)の略中央部と対応(対向)する領域に配することによって、容易に、振動板12の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板12の破損を抑制することができる。
また、第1実施形態では、圧電膜31の厚部31bを、薄部31aを囲むように形成するとともに、平面的に見て、圧電膜31の外周端が、圧力室14a(圧力室溝14)の外側に位置し、かつ、厚部31bと薄部31aとの境界部が、圧力室14a(圧力室溝14)の内側に位置するように圧電膜31を形成することによって、より容易に、振動板12の初期変位の発生を抑制しながら、振動板特性の低下および振動板12の破損を抑制することができる。
図6〜図17は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。次に、図1、図2および図6〜図17を参照して、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法について説明する。なお、第1実施形態によるインクジェットヘッドは、MEMS(Micro Electrical Mechanical System)技術を用いて形成される。
まず、図6に示すように、SiO2層(酸化膜)12が形成されたシリコン基板101を準備する。次に、図7に示すように、スパッタ法を用いて、シリコン基板101のSiO2層12上に、Ti層(図示せず)およびPt層(図示せず)が順次積層された多層構造からなる下部電極32を形成する。
続いて、図8に示すように、下部電極32上に、スパッタ法を用いて、約3μm〜約4μmの厚みを有する第1PZT膜311を成膜する。次に、図9に示すように、第1PZT膜311上に、スピンコート法を用いて、感光性レジスト層50を塗布し、ホットプレート(図示せず)上で、110℃、1.5分間の条件でプリベークを行うことによって、感光性レジスト層50を固化させる。そして、第1のパターンマスク(図示せず)を感光性レジスト層50上に設置した後、規定光量(45mJ/mm2)で露光を行うことによって、感光性レジスト層50のパターン露光を行う。その後、現像を行い感光性レジスト層50の所定部分を除去する。これにより、図10に示すように、感光性レジスト層50からなるマスク層50aが、第1PZT膜311上に形成される。このマスク層50aは、圧電膜31の厚部31b(図1参照)となる領域上に形成される。
次に、図11に示すように、マスク層50aをマスクとして第1PZT膜311をウェットエッチングすることにより、第1PZT膜311の所定部分を除去する。その後、マスク層50aを除去する。これにより、図12に示すように、圧電膜31の厚部31b(図1参照)の形状にパターニングされた第1PZT膜311が得られる。
次に、図13に示すように、パターニングされた第1PZT膜311が設けられた下部電極32上に、スパッタ法を用いて、さらに第2PZT膜312を約1μmの厚みで成膜する。そして、図14に示すように、第2PZT膜312上に、スピンコート法を用いて、感光性レジスト層60を塗布し、上述と同様にして、感光性レジスト層60を固化させる。その後、第2のパターンマスク(図示せず)を感光性レジスト層60上に設置した後、規定光量(45mJ/mm2)で露光を行うことによって、感光性レジスト層60のパターン露光を行う。そして、現像を行い感光性レジスト層60の所定部分を除去する。これにより、図14に示すようにパターニングされたマスク層60aが第2PZT膜312上に形成される。このマスク層60aは、圧電膜31(図1参照)となる領域上に形成される。
続いて、マスク層60aをマスクとして第2PZT膜312をウェットエッチングすることにより、第2PZT膜312の所定部分を除去する。その後、マスク層60aを除去する。これにより、図15に示すように、第2PZT膜312が圧電膜31の形状にパターニングされ、厚部31bと薄部31aとを有する圧電膜31が形成される。
次に、図16に示すように、スパッタ法を用いて、圧電膜31の上面上の全面に、Cr層(図示せず)およびAu層(図示せず)が順次積層された多層構造からなる上部電極33を形成する。これにより、PZT(第1PZT膜311および第2PZT膜312)からなる圧電膜31と、この圧電膜31を上下に挟む一対の電極とを含む圧電素子30が形成される。
次に、図17に示すように、シリコン基板101の裏面側からSiO2層12に達する深さまでシリコン基板101をエッチングすることにより、圧力室溝14を形成する。このとき、圧力室溝14は、圧電素子30(圧電膜31)と対応(対向)する領域に形成するとともに、圧力室溝14の大きさ(平面積)が圧電素子30(圧電膜31)よりも小さくなるように形成する。なお、圧力室溝14の形成は、たとえば、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)などのドライエッチングにより行うことができる。
また、図2に示したように、シリコン基板101に、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、共通インク室溝13、インク供給路溝15およびインク供給口16なども形成する。これにより、図17に示すように、SiO2層12からなる振動板12上に複数の圧電素子30が設けられたボディプレート10(シリコン基板101)が形成される。なお、シリコン基板101において、溝が形成された部分は、ボディプレート10の本体部11となる。
最後に、図1に示したように、ノズル21が形成されたノズルプレート20を、ノズル21と圧力室溝14とが一対一で対応するように位置合わせをした後、シリコン基板101の裏面側に接着剤などで接着する。このようにして、第1実施形態によるインクジェットヘッドが製造される。
次に、第1実施形態によるインクジェットヘッドの効果を確認するために行ったコンピュータシミュレーションについて説明する。
このコンピュータシミュレーションでは、第1実施形態によるインクジェットヘッドの構造を実施例とし、圧電膜の厚みが一様である従来のインクジェットヘッドの構造を比較例として、振動板の初期変位、振動板の駆動時の変位量および振動板に加わる駆動時の応力集中について、モデル比較を行った。
図18は、シミュレーションに用いた実施例のモデル構造を示す図である。図19は、シミュレーションに用いた比較例のモデル構造を示す図である。
実施例のモデル構造は、図18に示すように、上記第1実施形態のインクジェットヘッドの構造において、圧力室(圧力室溝)の幅W1を200μmとし、圧電膜の全体の幅W2を204μmとした。また、圧電膜の厚部の幅W21を10μmずつとし、圧力室(圧力室溝)の外側にかかる長さaを2μmずつとした。さらに、圧電膜の薄部の厚みを1μmとし、厚部の厚みを4μmとした。
一方、比較例のモデル構造は、図19に示すように、圧力室(圧力室溝)の幅W1は実施例と同じ200μmとし、圧電膜の厚みは、4μmの一様な厚みとした。また、圧電膜の幅W3は、圧力室(圧力室溝)の幅W1と同じ200μmとした。すなわち、比較例では、圧電膜の一部が圧力室(圧力室溝)の外側にかからないモデル構造とした。その他の構造は、実施例と同様とした。
そして、実施例および比較例のモデル構造において、圧電膜の中央(中心線C)で線対称となるモデルを立ててシミュレーションを行った。なお、コンピュータシミュレーションには、汎用市販ソフトウェアであるANSYSを用いた。
図20は、振動板の初期変位についてのシミュレーションの結果を示したグラフである。図20の横軸は、圧電膜の中心部から端部までの距離を示しており、図20の縦軸は、振動板の初期変位量(μm)を示している。図20に示した振動板の初期変位についてのシミュレーションの結果より、実施例では、比較例よりも、振動板の初期変位が顕著に小さくなることが認められた。具体的には、比較例では、中心部の初期変位量が−2.43μmであったのに対して、実施例では、中心部の初期変位量が−0.4μmと、一桁程度小さい値であった。これより、圧電膜を、厚部と薄部とを有する構成にするとともに、薄部を、平面的に見て、圧力室の内側の領域に位置するように配することによって、振動板の初期変位の発生が抑制されることが確認された。
図21は、振動板の駆動時の変位量についてのシミュレーション結果を示したグラフである。図21の横軸は、図20と同様、圧電膜の中心部から端部までの距離を示しており、図21の縦軸は、振動板の駆動時の変位量(μm)を示している。図21に示した振動板の駆動時の変位量についてのシミュレーションの結果より、実施例と比較例とで、振動板の駆動時の変位量にほとんど差がないことが認められた。これより、圧電膜を、厚部と薄部とを有する構成にした場合でも、十分な変位で振動板を振動させられることが確認された。
また、振動板に加わる駆動時の応力集中については、実施例では、端部(振動板接合部)への局所的な応力集中が認められず、圧電膜(振動板)全体に応力が分散されることが確認された。これに対し、比較例では、端部(振動板接合部)に局所的な応力集中が発生することが確認された。これより、厚部の一部が圧力室の外側に位置するように圧電膜を配することによって、圧電膜(振動板)全体に応力を分散させることが可能となり、振動板特性の劣化および振動板の破損を抑制できることが明らかとなった。
続いて、図18に示した実施例のモデル構造において、ダイアフラム長(圧力室の幅)W1を200μm、圧電膜の薄部の厚みを1μmに固定し、圧電膜の厚部の幅W21および圧力室(圧力室溝)の外側にかかる長さaを変化させて、上記と同様にコンピュータシミュレーションを行った。なお、上記幅W21および長さaを変化させているため、圧電膜の全体の幅W2も変化させてシミュレーションを行っている。
その結果、圧電膜の厚部の厚みが2μmから10μmの範囲では、振動板の初期変位、および、振動板の駆動時の変位量の各々において、大きな変化は認められなかった。なお、スパッタ法を用いた場合、成膜可能な圧電膜の厚みは5μm程度が上限と考えられる。これより、圧電膜の薄部と厚部との厚みの比は、1/5以上1/2以下であるのが好ましく、1/5以上1/4以下であればより好ましいことが確認された。
また、圧電膜の厚部の幅W21が10μmのときに比べて、15μm以上で、振動板の初期変位量が大きくなる結果となった。これより、厚部の幅W21は、10μm以下とするのが好ましいことが確認された。したがって、厚部の幅W21は、圧電膜の全体の幅W2の5%以下とするのが好ましいことが確認された。
さらに、圧力室(圧力室溝)の外側にかかる長さaが1μmの場合と2μmの場合とを比較すると、長さaが2μmの場合、1μmの場合に比べて振動板の初期変位が若干大きくなるものの、長さaが1μmの場合では、振動板に加わる駆動時の応力が大きくなる結果となった。一方、長さaが5μm以上になると、長さaが2μmの場合に比べて、振動板の初期変位が大きくなる結果となった。これより、圧力室(圧力室溝)の外側にかかる長さaは、2μm程度であることが好ましく、圧力室(圧力室溝)の幅W1の1%程度ずつとするのが好ましいことが明らかとなった。
(第2実施形態)
図22は、本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの断面図である。次に、図22を参照して、この第2実施形態によるインクジェットヘッドでは、上記第1実施形態の構造において、上部電極33が圧電膜31の薄部31aの上面上にのみ形成されている。なお、第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。また、第2実施形態によるインクジェットヘッドは、上記第1実施形態と同様にして製造することができる。
第2実施形態では、上記のように、上部電極33を、圧電膜31の薄部31aの上面上にのみ形成することによって、電圧印加時における圧電膜31の厚部31bの変位量を、十分に小さくすることができるので、振動板12における振動板接合部40近傍の変位量をより低減することができる。これにより、振動板接合部40への局所的な応力集中を抑制することができるので、振動板特性の低下および振動板12の破損を効果的に抑制することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、インクジェットヘッドに本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、インクジェットヘッド以外の液体搬送装置に本発明を適用してもよい。たとえば、液体搬送装置の一例であるマイクロポンプに本発明を適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、圧電膜をPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)から構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、PZT以外の圧電材料から圧電膜を構成してもよい。PZT以外の圧電材料としては、たとえば、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、亜鉛酸化物、アルミ窒化物などが挙げられる。
また、上記第1および第2実施形態では、スパッタ法を用いて、圧電膜を成膜した例を示したが、本発明はこれに限らず、スパッタ法以外の成膜方法を用いて、圧電膜を成膜してもよい。たとえば、AD(エアロゾルデポジション)法やゾルゲル法などの化学溶液法を用いて圧電膜を成膜してもよいし、スクリーン印刷法を用いて圧電膜を成膜してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1PZT膜を成膜した後、さらに第2PZT膜を成膜することによって、厚部と薄部とを有する圧電膜を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、上記以外の手法を用いて、厚部と薄部とを有する圧電膜を形成してもよい。たとえば、厚みの大きいPZT膜を成膜した後、エッチング技術を用いて所定部分を除去することにより、厚部と薄部とを有する圧電膜を形成してもよいし、ナノインプリント法を用いて、厚部と薄部とを有する圧電膜を形成してもよい。
なお、上記第1および第2実施形態において、ボディプレートに形成する溝の大きさは、用途やノズルの大きさ、数等により適宜決めることができる。また、圧電素子(圧電膜)の形状、寸法等も適宜変更することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、圧力室(圧力室溝)を、平面的に見て、略矩形状に形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、圧力室(圧力室溝)の平面形状は、略矩形状以外の形状であってもよい。たとえば、図23に示すように、圧力室14a(圧力室溝14)を、平面的に見て、円形状に形成してもよい。この場合、圧電素子30(圧電膜31)も、円形状に形成するのが好ましい。
また、上記第1および第2実施形態では、圧電膜の四辺が、いずれも、圧力室の外側にかかるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、圧電膜の四辺の一部が、圧力室の外側にかからないように構成してもよい。たとえば、圧電膜のX方向の二辺のみが、圧力室の外側にかかっており、圧電膜のY方向の二辺が、圧力室の外側にかからないように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、圧電膜の厚部を、枠状に形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、圧電膜の厚部を、枠状以外の形状に形成してもよい。たとえば、圧電膜の厚部を、枠の一部が途切れた形状に形成してもよいし、図23に示したように、圧電膜31の厚部31bを、環状に形成してもよい。また、圧電膜の厚部を、略長方形形状に形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、圧力室(圧電素子)を一列に配列した例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、圧力室(圧電素子)を二列に配列してもよい。
10 ボディプレート
11 本体部
12 振動板
13 共通インク室溝
13a 共通インク室
14 圧力室溝(凹部)
14a 圧力室(液室)
14b 圧力室隔壁
15 インク供給路溝
15a インク供給路
16 インク供給口
20 ノズルプレート
21 ノズル
30 圧電素子
31 圧電膜
31a 薄部(第2部分)
31b 厚部(第1部分)
32 下部電極(第2電極)
33 上部電極(第1電極)
40 振動板接合部

Claims (7)

  1. 凹部を有する本体部と、
    前記凹部を塞ぐように前記本体部上に形成され、前記凹部とともに液室を形成する振動板と、
    前記振動板上に形成され、圧電膜を含む圧電素子とを備え、
    前記圧電膜は、第1部分と、前記第1部分よりも厚みの小さい第2部分とを有し、
    平面的に見て、前記圧電膜の第1部分は、その一部が前記液室の外側に位置するように配されており、前記圧電膜の第2部分は、前記液室の内側の領域と対応する領域に位置するように配されていることを特徴とする、液体搬送装置。
  2. 前記圧電膜の第2部分は、平面的に見て、前記凹部の略中央部の領域と対応する位置に配されていることを特徴とする、請求項1に記載の液体搬送装置。
  3. 前記圧電膜の第1部分は、前記第2部分を囲むように形成されており、
    平面的に見て、前記圧電膜の外周端が、前記凹部の外側に位置しているとともに、前記第1部分と前記第2部分との境界部が、前記凹部の内側に位置していることを特徴とする、請求項1または2に記載の液体搬送装置。
  4. 前記圧電素子は、前記圧電膜を上下に挟む第1電極および第2電極をさらに含み、
    前記第1電極は、前記圧電膜の第2部分の上面上に形成されており、
    前記第2電極は、前記振動板と前記圧電膜との間に形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体搬送装置。
  5. 前記第1電極は、前記圧電膜の第2部分の上面上にのみ形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の液体搬送装置。
  6. 前記圧電膜における、前記第2部分と前記第1部分との厚みの比が、1/5以上1/4以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体搬送装置。
  7. 前記本体部は、シリコンから構成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体搬送装置。
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