JP2016179622A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズル開口近傍に紙粉が付着してもドット抜けとならない液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。【解決手段】 シリコン基板に複数のノズル開口を設けたノズルプレートと、該ノズルプレートに接合され且つ前記ノズル開口に連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板と、該流路形成基板の前記ノズルプレートとは反対側に設けられ前記圧力発生室内の圧力変化を生じさせるアクチュエーターとを具備し、前記ノズルプレートの吐出面には、吐出面側に突出するテーパー面及び頂面を有する突出部が複数設けられ、前記ノズル開口は前記突出部の前記頂面に開口している。【選択図】 図3
Description
本発明は、液滴を吐出するためのノズル開口を有するシリコンノズルプレートを具備する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
インクジェット記録方式を用いた記録(印刷)は、インクの小滴を吐出・飛翔させて紙などの記録媒体上に付着させることにより行う。近年のインクジェット記録技術の革新的な進歩により、これまで写真やオフセット印刷が用いられていた高精細な画像記録(画像印刷)の分野においても、インクジェット記録方式を用いたインクジェット記録装置が利用されている。
このようなインクジェット記録装置において、増粘したインクや、紙、布帛などの記録媒体から発生する繊維、紙粉や周囲の埃などもノズルの形成面(ノズルプレート表面)に付着することがあり、インクの正常な吐出が妨げられる。すなわち、ノズルプレート表面に付着した紙粉等がノズル開口に侵入すると、インク吐出が妨げられ、ドット抜けが発生する。
上記のようなインクの増粘やノズルプレート表面への異物付着による吐出不良を防止または軽減するために、ワイパー機構(ノズル回復機構)を備えたインクジェット記録装置が提案されている。例えば、特許文献1には、ワイピングブレードを用いたクリーニング機構を備えたインクジェット記録装置が記載されている。特許文献1には、ワイピングブレードとヘッド(ノズルプレート表面)との摩擦係数を小さくし、ノズルプレート表面を保護するように、ワイピングブレードの表面に微粒子を配する技術が開示されている。
しかしながら、ワイパー機構を備えていても、紙粉が付着すると、ワイパー機構により除去される前に、ノズル開口に入り込んでしまう場合があり、ノズル抜けを有効に開放することができないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑み、ノズル開口近傍に紙粉が付着してもドット抜けとならない液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成する本発明の一の態様は、シリコン基板に複数のノズル開口を設けたノズルプレートと、該ノズルプレートに接合され且つ前記ノズル開口に連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板と、該流路形成基板の前記ノズルプレートとは反対側に設けられ前記圧力発生室内の圧力変化を生じさせるアクチュエーターとを具備し、前記ノズルプレートの吐出面には、吐出面側に突出するテーパー面及び頂面を有する突出部が複数設けられ、前記ノズル開口は前記突出部の前記頂面に開口していることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、突出部の頂面にノズル開口が開口しているので、紙粉等のゴミがノズル開口近傍に付着しても、ノズル開口内に入り込むことがない。また、突出部はテーパー面を有しているので、クリーニングブレードによるクリーニングによっても突出部の周囲に液体が残存せず、完全なワイピングが可能となる。
かかる態様では、突出部の頂面にノズル開口が開口しているので、紙粉等のゴミがノズル開口近傍に付着しても、ノズル開口内に入り込むことがない。また、突出部はテーパー面を有しているので、クリーニングブレードによるクリーニングによっても突出部の周囲に液体が残存せず、完全なワイピングが可能となる。
ここで、前記突出部の周囲には凹部が設けられ、前記突出部の前記頂面と前記凹部の周囲のノズル面とが面一であることが好ましい。これによれば、突出部の周囲の凹部に紙粉等のゴミがトラップされ、ノズル開口内に入り込むことがない。
また、前記突出部は、前記ノズル開口毎に設けられていることが好ましい。これによれば、各ノズル開口がそれぞれの突出部に設けられているので、ノズル開口近傍に紙粉等のゴミが付着してもノズル開口内への入り込むことがない。
本発明の他の態様は、前記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、突出部の頂面にノズル開口が開口しているので、紙粉等のゴミがノズル開口近傍に付着しても、ノズル開口内に入り込むことがない。また、突出部はテーパー面を有しているので、クリーニングブレードによるクリーニングによっても突出部の周囲に液体が残存せず、完全なワイピングが可能となる。
かかる態様では、突出部の頂面にノズル開口が開口しているので、紙粉等のゴミがノズル開口近傍に付着しても、ノズル開口内に入り込むことがない。また、突出部はテーパー面を有しているので、クリーニングブレードによるクリーニングによっても突出部の周囲に液体が残存せず、完全なワイピングが可能となる。
(実施形態1)
図1は、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A′線断面図である。
図示するように、本実施形態の液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドIが備える流路形成基板10は、本実施形態では、例えば、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が同じ色のインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、この第1の方向Xと直交する方向を、以降、第2の方向Yと称する。
図1は、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A′線断面図である。
図示するように、本実施形態の液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドIが備える流路形成基板10は、本実施形態では、例えば、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が同じ色のインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、この第1の方向Xと直交する方向を、以降、第2の方向Yと称する。
また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向の一端部側、すなわち第1の方向Xに直交する第2の方向Yの一端部側には、インク供給路13と連通路14とが複数の隔壁11によって区画されている。連通路14の外側(第2の方向Yにおいて圧力発生室12とは反対側)には、各圧力発生室12の共通のインク室(液体室)となるマニホールド100の一部を構成する連通部15が形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15からなる液体流路が設けられている。
ここで、流路形成基板10の圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15からなる液体流路の内壁表面(内面)には、耐インク性(耐液性)を有する材料、例えば、五酸化タンタルなどの酸化タンタル(TaOx;アモルファス)からなる耐液膜210が設けられている。
流路形成基板10の一方面側、すなわち圧力発生室12等の液体流路が開口する面には、各圧力発生室12に連通するノズル開口21が形成された実施形態1のノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって接合されている。すなわち、ノズルプレート20には、第1の方向Xにノズル開口21が並設されている。
流路形成基板10の他方面側には、熱酸化により形成された酸化シリコン(SiO2)からなる弾性膜51と、弾性膜51上に形成された酸化ジルコニウム(ZrO2)を含む材料で形成された絶縁体層52と、が積層されている。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51で画成されている。
絶縁体層52上には、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とを有する圧電アクチュエーター300が形成されている。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部320という。本実施形態では、第1電極60を圧電アクチュエーター300の共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物からなることができ、Aは、鉛を含み、Bは、ジルコニウムおよびチタンのうちの少なくとも一方を含むことができる。前記Bは、例えば、さらに、ニオブを含むことができる。具体的には、圧電体層70としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3:PZT)、シリコンを含むニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti,Nb)O3:PZTNS)などを用いることができる。
また、圧電体層70は、鉛を含まない非鉛系圧電材料、例えば、鉄酸ビスマスや鉄酸マンガン酸ビスマスと、チタン酸バリウムやチタン酸ビスマスカリウムとを含むペロブスカイト構造を有する複合酸化物などとしてもよい。
さらに、このような圧電アクチュエーター300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路13側の端部近傍から引き出され、振動板50上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電アクチュエーター300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、振動板50及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成するマニホールド部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このマニホールド部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部15と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している。また、流路形成基板10の連通部15を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホールド部31のみをマニホールドとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する振動板50にマニホールドと各圧力発生室12とを連通するインク供給路13を設けるようにしてもよい。
保護基板30には、圧電アクチュエーター300に対向する領域に、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電アクチュエーター保持部32が設けられている。なお、圧電アクチュエーター保持部32は、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電アクチュエーター300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、信号処理部として機能する駆動回路120が固定されている。駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、貫通孔33を挿通させたボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルムからなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料、例えば、ステンレス鋼(SUS)等で形成される。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
また、保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルムからなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料、例えば、ステンレス鋼(SUS)等で形成される。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、振動板50、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
ここで、ノズルプレート20は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル開口21を列状に形成したシリコン単結晶基板からなる部材である。本実施形態では、180dpiのピッチで180個のノズル開口21を列設することでノズル列が構成されている。また、各ノズル開口21は、ドライエッチングによって形成され、内径が異なる連続する2つの円筒状の空部から構成されている。即ち、ノズルプレート20の板厚方向におけるインクが吐出される側に形成された内径の小さい第1円筒部21aと、インクが吐出される側とは反対側(インク流路側)に形成された内径の大きい第2円筒部21bと、からノズル開口21が構成されている。ノズル開口21の形状については、例示したものには限られず、例えば、内径が一定な円筒部(ストレート部)と、噴射側からインク流路側に向けて内径が次第に拡大するテーパー部とから構成されていてもよいし、ストレート部のみから構成されていてもよい。
ノズルプレート20の吐出面20a側からの斜視図及び拡大部分断面図を図3に示す。図3に示すように、ノズルプレート20の吐出面20a側には、突出部22が設けられている。突出部22は、ノズルプレート20の突出部22の周囲のノズル面23より突出する頂面24と頂面24とノズル面23とを連通する傾斜面であるテーパー面25とからなる。すなわち、本実施形態の突出部22の形状は円錐台形状であり、その頂面24にノズル開口21が開口している。テーパー面25のノズル面23に対する傾斜は、紙粉等のゴミのノズル開口21への入り込みを防止できる程度以上の傾斜であり、また、クリーニングブレードでのワイピングによりテーパー面25とノズル面23との境界部に液体が溜まらずに、良好にワイピングできる程度の傾斜が好ましい。すなわち、テーパー面25とノズル面23との成す角θは、20°〜70°、好ましくは30°〜60°であり、本実施例では、45°とした。
また、突出部22の高さは、例えば、10μm〜50μm程度、好ましくは、15〜30μm程度が好ましい。
また、突出部22の高さは、例えば、10μm〜50μm程度、好ましくは、15〜30μm程度が好ましい。
このような突出部22の頂面24にノズル開口21が開口した場合の作用効果を図6〜図7を参照して説明する。例えば、図6(a)に示すように、ノズル開口21の周囲に紙粉Pがインクiと共に付着した場合を考えると、インク吐出後、メニスカス形成のためにノズル開口21にインクiが引き込まれる際に、紙粉は突出部22のテーパー面25に移動が規制され、ノズル開口21内に入り込むことがない。また、図6(b)に示すように、インクiと共に紙粉Pがテーパー面25を仮に乗り上げて移動しても、ノズル開口21から浮き上がった状態となるので、ノズル開口21内に入り込むことがない。因みに、突出部22がない場合には、インクiと共にノズル開口21内に紙粉Pが入り込み、ノズル開口21を塞ぐ虞が高い。
ここで、図7(a)に示すように、ノズルプレート20をクリーニングブレードBでワイピングした場合、ノズル面23とテーパー面25との境界が鈍角で形成されているので、境界部にインクiが残存することはない。一方、図7(b)に示すように、ノズル面と突出部との境界が90°であると、境界部にインクiが残存し、インク増粘等の不具合が発生する虞がある。
以上説明したように、ノズル開口21が開口する頂面24とテーパー面25とからなる突出部22を設けることにより、紙粉等のゴミがノズル開口21に入り込むことがなく、また、ワイピング不良が発生することがないという効果を奏する。
本実施形態では、突出部22は、ノズル開口21毎に設けた、すなわち、1つの突出部22の1つのノズル開口21が開口しているが、2〜3個、またはそれ以上の複数のノズル開口21に対して1つの突出部が設けられていてもよい。例えば、図4には、1つの突出部22Aに2つのノズル開口21が開口している例を示す。
本実施形態では、突出部22の頂面24及びテーパー面25以外のノズル面23は全体として同じ高さを有し、突出部22のみが突出しているが、突出部22の周囲が相対的に突出部22より低くなっていればよい。図5には、突出部22Bの周囲にノズル面23より低くなった凹部26を設け、突出部22Bの頂面24B及びテーパー面25Bは凹部26より突出しているが、頂面24Bは凹部26の周囲のノズル面23Bと面一、すなわち、同じ高さとなっている。このような構成においても、紙粉等のゴミは、凹部26にトラップされ、ノズル開口21に入り込むことはない。また、突出部22Bのクリーニングブレードに対するワイピングの効果は上述した実施形態と同様である。なお、図5の例では、凹部26は複数の突出部22Bに対して1つ設けたが、各突出部22Bの周囲に凹部を設けてもよく、同様な効果を奏することはいうまでもない。
このようなノズルプレートの製造は、例えば、シリコン単結晶基板を用い、まずドライエッチングによって第1円筒部及び第2円筒部からなるノズル開口21が形成され、その後、表面の突出部22以外の部分をウェットエッチングにより除去し、突出部22を形成する。
また、ノズルプレート20の両面及びノズル開口21の内周面には、シリコンの熱酸化膜、及び原子層堆積により形成された酸化タンタル膜からなる保護膜が順次形成されている。また、ノズルプレート20のインクが吐出される側の面(以下、吐出側表面)には、プラズマCVDにより形成された酸化タンタルを含む下地膜と、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜を成膜し、その後、乾燥処理、アニール処理等を経て撥液膜(SCA(silane coupling agent)膜)とが順次積層されている。
(他の実施形態)
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
上述した実施形態では、ノズル開口21からインク滴を吐出する圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターを用いてもよい。
上述した実施形態では、ノズル開口21からインク滴を吐出する圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターを用いてもよい。
また、上述した実施形態1では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、上述した実施形態1では、流路形成基板10として、シリコン単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、SOI基板、ガラス等の材料を用いるようにしてもよい。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図8に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿って搬送ローラー8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
また、上述したインクジェット式記録装置IIでは、インクジェット式記録ヘッドI(記録ヘッドユニット1A、1B)がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッドIが固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置にも適用できる。
I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 II インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 連通部、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 40 コンプライアンス基板、 50 振動板、 51 弾性膜、 52 絶縁体層、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニホールド、 120 駆動回路、 210 耐液膜、 300 圧電アクチュエーター
Claims (4)
- シリコン基板に複数のノズル開口を設けたノズルプレートと、該ノズルプレートに接合され且つ前記ノズル開口に連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板と、該流路形成基板の前記ノズルプレートとは反対側に設けられ前記圧力発生室内の圧力変化を生じさせるアクチュエーターとを具備し、
前記ノズルプレートの吐出面には、吐出面側に突出するテーパー面及び頂面を有する突出部が複数設けられ、前記ノズル開口は前記突出部の前記頂面に開口していることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記突出部の周囲には凹部が設けられ、前記突出部の前記頂面と前記凹部の周囲のノズル面とが面一であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
- 前記突出部は、前記ノズル開口毎に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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US10406812B2 (en) | 2016-12-21 | 2019-09-10 | Seiko Epson Corporation | Liquid discharge apparatus |
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