JP2014184827A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体カバーの剛性を確保しながら、ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を高めることができ、収納ポケットの容量を増やすことができる鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】鞍乗型車両1は、フラットフートボード31から上方に延びる左右一対の側方フロントカバー28を含む。側方フロントカバー28は、フロントフラッシャー40から後方かつ外方に延びるフロントカバー部58と、フロントカバー部58と一体に形成され、フロントカバー部58の外縁から収納ポケット70に向かって後方かつ内方に延びるレッグシールド部59とを含む。フロントカバー部58とレッグシールド部59との一体部分は、フラットフートボード31からフロントフラッシャー40よりも上方の位置まで延びている。
【選択図】図4

Description

本発明は、鞍乗型車両に関する。
特許文献1の鞍乗型車両は、ヘッドライトと2つのフロントフラッシャーとが配置されたフロントカバーと、フロントカバーの後方に配置されたレッグシールドと、レッグシールドに設けられた収納ポケットと、運転者の足が置かれるフラットフートボードとを含んでいる。フロントカバーおよびレッグシールドは、フラットフートボードが配置されている位置から上方に延びている。運転手の乗車スペースは、前後方向におけるシートとレッグシールドとの間に形成されている。
特許文献1の図20を見ると分かるように、フロントカバーは、3つに分割されており、中央のフロントカバー(特許文献1では、フロントカバー31)と、左右の2つのフロントカバー(特許文献1では、サイドカバー10L、10R)とによって構成されている。ヘッドライトは、中央のフロントカバーに取り付けられており、2つのフロントフラッシャーは、それぞれ、左右の2つのフロントカバーに取り付けられている。
また、特許文献1の図11〜図13および図15を併せて見ると分かるように、車幅方向における各フロントカバーの外縁は、車幅方向におけるレッグシールド(特許文献1では、インナーカバー40)の外縁に重ねられている。各フロントカバーの外縁部(外縁およびその近傍の部分)は、複数の締結具によって複数の位置でレッグシールドの外縁部に締結されている。収納ポケットの一部は、フロントフラッシャーと等しい高さに配置されている。
特開2012−1202号公報
特許文献1の鞍乗型車両では、フロントカバーに配置されたヘッドライトの下部とフロントフラッシャーの内端部が非常に近接している。ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を向上させる観点から、ヘッドライトとフロントフラッシャーとの間隔は広い方が好ましい。ヘッドライトとフロントフラッシャーとの間隔を広げる方法の一つは、フロントカバーを大型化することである。
しかしながら、小型化の要請が強い鞍乗型車両においては、フロントカバー自体を大型化するのは非常に難しい。そのため、ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を向上させるため、フロントフラッシャーを車幅方向における外方に移動させる必要がある。しかしながら、この方法では、フロントフラッシャーの外端からフロントカバーの外縁までの車幅方向長さが短くなり、左右のフロントカバーの外縁部(フロントフラッシャーの外端からフロントカバーの外縁までの部分)の幅が狭まってしまう。
一方、運転者の利便性の観点からすると、収納ポケットは大容量であることが好ましい。収納ポケットの容量を増やす方法の一つは、収納ポケットの幅(車幅方向長さ)を広げることである。しかしながら、収納ポケットの幅を広げると、車幅方向における収納ポケットの外端が外方に移動するので、収納ポケットの外端からレッグシールドの外縁までの車幅方向長さが短くなり、レッグシールドの外縁部(収納ポケットの外端からレッグシールドの外縁までの部分)の幅が狭まってしまう。
また、鞍乗型車両の走行中には、路面の凹凸に起因する路面振動やエンジンの振動等の振動が発生する。このような振動に対する剛性が車体カバーには求められる。
加えて、フロントカバーとレッグシールドは、フラットフートボードが配置されている低い位置から上方に延びている。そのため、上下方向の寸法が比較的大きくなってしまう。また、車両を前後方向にコンパクトにしつつ、運転者の足が配置される乗車スペースを確保するためには、フロントカバーとレッグシールドとは、比較的に急勾配で上方に延びる形状となってしまう。このような形状も振動に対して考慮する必要がある。
前述のように、ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を高めるために、左右のフロントカバーの外縁部の幅を狭めると、フロントカバーの外縁部の剛性が低下してしまい、フロントカバーの外縁部が振動し易くなる。
また、収納ポケットの容量を増やすために、レッグシールドの外縁部の幅を狭めると、レッグシールドの外縁部の剛性が低下してしまい、レッグシールドの外縁部が振動し易くなる。
特許文献1のフロントカバーの外縁部は、複数の位置でレッグシールドに締結されているものの、それ以外の部分では、フロントカバーおよびレッグシールドの外縁部が振動し易い。
フロントカバーとレッグシールドとを締結するために、特許文献1のような締結具を用いる箇所を増やすことで振動を抑制することも考えられる。しかし、この方法では、フロントカバーとレッグシールドとを接続する接続構造を設置するスペースが必要である。さらに、フロントフラッシャーと収納ポケットとの間に接続構造を設けた場合、フロントフラッシャーおよび収納ポケットの外端部を接続構造よりも外方に配置できない。すなわち、フロントフラッシャーと収納ポケットとをより外方に配置できない。
そこで、本発明の目的の一つは、車体カバーの剛性を確保しながら、ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を高めることができ、収納ポケットの容量を増やすことができる鞍乗型車両を提供することである。
本発明の一実施形態は、車幅方向における車両中央に配置されたヘッドパイプを有する車体フレームと、前記ヘッドパイプよりも後方に配置されたシートと、前記シートよりも前方でかつ前記ヘッドパイプよりも後方の位置に少なくとも一部が配置され、前記シートよりも下方に配置されたフラットフートボードと、前記ヘッドパイプの前方に配置された中央フロントカバーと、前記中央フロントカバーに少なくとも一部が配置されたヘッドライトと、前記ヘッドパイプの後方に配置され、前記フラットフートボードから上方に延びるインナーパネルと、前記インナーパネルによって形成された収納ポケットと、前記中央フロントカバーおよびインナーパネルよりも車幅方向の外方に配置され、前記フラットフートボードから上方に延びる、左右一対の側方フロントカバーと、前記側方フロントカバーに少なくとも一部が配置されたフロントフラッシャーと、を備え、車両正面視において、前記フロントフラッシャーと前記収納ポケットの少なくとも一部は重なっており、前記側方フロントカバーは、前記中央フロントカバーおよびインナーパネルとは別体に形成され、前記側方フロントカバーは、前記フロントフラッシャーから後方かつ外方に延びるフロントカバー部と、前記フロントカバー部と一体に形成され、前記フロントカバー部の外縁から前記収納ポケットに向かって後方かつ内方に延びるレッグシールド部とを有し、前記フロントカバー部と前記レッグシールド部との一体部分は、前記フラットフートボードから前記フロントフラッシャーよりも上方の位置まで延びている、鞍乗型車両を提供する。
この構成によれば、側方フロントカバーが、フロントカバー部およびレッグシールド部を備えている。フロントカバー部およびレッグシールド部は一体である。
ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を高めるために、フロントフラッシャーを車幅方向における外方に移動させると、フロントカバー部の外縁部(フロントフラッシャーの外端からフロントカバー部の外縁までの部分)の幅が狭まる。
また、収納ポケットの容量を増やすために、収納ポケットの車幅方向長さを増加させると、レッグシールド部の外縁部(収納ポケットの外端からレッグシールド部の外縁までの部分)の幅が狭まる。
しかしながら、フロントカバー部およびレッグシールド部が一体なので、フロントフラッシャーが配置される位置をより外方に移動させたとしても、フロントカバー部の外縁部の剛性の低下を抑制できる。同様に、フロントカバー部およびレッグシールド部が一体なので、収納ポケットの車幅方向長さを増加させたとしても、レッグシールド部の外縁部の剛性の低下を抑制できる。これにより、車体カバーの剛性を確保しながら、ヘッドライトとフロントフラッシャーとの識別性を高めることができ、収納ポケットの容量を増やすことができる。
また、フロントカバー部およびレッグシールド部は、フラットフートボードからフロントフラッシャーよりも上方の位置まで延びている。したがって、フロントカバー部およびレッグシールド部のそれぞれは、車幅方向の振動に対して比較的弱い上下方向に長い形状を有している。
しかしながら、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両では、フロントカバー部が、フロントフラッシャーから後方かつ外方に延びており、フロントカバー部と一体のレッグシールド部が、フロントカバー部の外縁から収納ポケットに向かって後方かつ内方に延びている。さらに、フロントカバー部とレッグシールド部との一体部分は、フラットフートボードからフロントフラッシャーよりも上方の位置まで延びている。
すなわち、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両では、フロントカバー部とレッグシールド部とを単に一体にしただけでなく、フロントカバー部およびレッグシールド部の断面が、車幅方向の振動に強い形状に形成されている。さらに、フロントカバー部とレッグシールド部との一体部分が、フラットフートボードからフロントフラッシャーよりも上方の位置まで延びているので、上下方向に広い範囲で車幅方向の振動に対する剛性が高められている。
また、フロントカバー部およびレッグシールド部を含む側方フロントカバーは、中央フロントカバーおよびインナーパネルとは異なる部材である。したがって、側方フロントカバーが中央フロントカバーおよびインナーパネルと一体である場合よりも、側方フロントカバーの形状の自由度が高い。そのため、側方フロントカバーを前述の形状に形成できる。さらに、側方フロントカバーが中央フロントカバーおよびインナーパネルと一体である場合よりも、中央フロントカバーおよびインナーパネルの振動が、側方フロントカバーに伝達され難い。したがって、側方フロントカバーの振動を低減できる。
本発明の一実施形態において、前記フロントフラッシャーは、前記側方フロントカバーの外面で開口するフラッシャー開口内に配置されていてもよい。車幅方向において、前記収納ポケットの外端は、前記フラッシャー開口の外端よりも内方で、かつ前記フラッシャー開口の内端よりも外方の位置に配置されていてもよい。
この構成によれば、フロントフラッシャーが配置されるフラッシャー開口の外端が、収納ポケットの外端よりも外方に配置されているので、フロントフラッシャーの少なくとも一部が、収納ポケットの外端よりも外方に配置されている。これにより、フロントフラッシャーがより外方に位置することとなり、フロントフラッシャーの識別性が向上する。しかも、フラッシャー開口の内端が、収納ポケットの外端よりも内方に配置されているので、収納ポケットの幅(車幅方向長さ)が広がり、収納ポケットの容量が増加する。また、収納ポケットの幅が広がることにより、側方フロントカバーに設けられたレッグシールド部の外縁部の幅が狭まるものの、前述のように、フロントカバー部およびレッグシールド部が一体なので、車体カバーの剛性を確保しながら、収納ポケットの容量を増やすことができる。
本発明の一実施形態において、前記フロントフラッシャーおよび収納ポケットを通る水平面で前記鞍乗型車両を切断した断面において、前記フロントカバー部の外縁から前記レッグシールド部の後端まで前後方向長さは、前記フロントカバー部の外縁から前記フロントカバー部の前端までの前後方向長さよりも小さくてもよい。
インナーパネルは、収納ポケットを形成している。側方フロントカバーのレッグシールド部は、インナーパネルに連結されている。そのため、乗員が物品を収納ポケットに出し入れする際に、乗員の手がインナーパネルに掛かり、乗員による荷重が、インナーパネルに入力される場合がある。前述のように、レッグシールド部がインナーパネルに連結されているので、乗員による荷重は、インナーパネルからレッグシールド部に伝達される。
フロントカバー部の外縁からレッグシールド部の後端までの前後方向長さが増加すると、乗員による荷重が入力される力点に相当するインナーパネルのポケット形成部と、作用点に相当するフロントカバー部の外縁との間の前後方向の距離が増加する。したがって、乗員が物品を収納ポケットに出し入れする際に、大きな力が、フロントカバー部の外縁に加わる場合がある。そのため、フロントカバー部の外縁からレッグシールド部の後端までの前後方向長さを短くすることにより、乗員が物品を収納ポケットに出し入れする際に側方フロントカバーに加わる荷重を低減でき、収納ポケットの容量を増やすことができる。
本発明の一実施形態において、前記レッグシールド部は、前記フラッシャー開口よりも上方に配置された上部と、前記フラッシャー開口の上端と前記フラッシャー開口の下端との間の高さに配置された中間部と、前記フラッシャー開口よりも下方に配置された下部とを含んでいてもよい。車両側面視における前記レッグシールド部の前記中間部の前後方向長さの最小値は、車両側面視における前記レッグシールド部の前記上部の前後方向長さの最大値よりも小さく、かつ車両側面視における前記レッグシールド部の前記下部の前後方向長さの最大値よりも小さくてもよい。
この構成によれば、車両側面視におけるレッグシールド部の中間部の前後方向長さが、車両側面視におけるレッグシールド部の上部の前後方向長さよりも小さい。さらに、車両側面視におけるレッグシールド部の中間部の前後方向長さが、車両側面視におけるレッグシールド部の下部の前後方向長さよりも小さい。このように、レッグシールド部の中間部の前後方向長さが小さいので、収納ポケットの幅を広げて、収納ポケットの容量を増やせる。また、収納ポケットの幅を広げても、フロントカバー部とレッグシールド部とが一体なので、側方フロントカバーの剛性を確保できる。したがって、車体カバーの剛性を確保しつつ、収納ポケットの容量を確保できる。
本発明の一実施形態において、前記インナーパネルは、前記収納ポケットよりも上方に配置された上部と、前記収納ポケットよりも下方に配置された下部とを含んでいてもよい。前記レッグシールド部は、前記フラッシャー開口よりも上方に配置された上部と、前記フラッシャー開口の上端と前記フラッシャー開口の下端との間の高さに配置された中間部と、前記フラッシャー開口よりも下方に配置された下部とを含んでいてもよい。車両側面視における前記レッグシールド部の前記下部の前後方向長さの最大値は、車両側面視における前記レッグシールド部の前記上部の前後方向長さの最大値よりも大きくてもよい。車両側面視における前記インナーパネルの前記上部の前後方向長さの最大値は、車両側面視における前記インナーパネルの前記下部の前後方向長さの最大値よりも大きくてもよい。
乗員は、収納ポケットの上方から収納ポケット内に手を入れる。そのため、レッグシールド部の上部の前後方向長さが小さいほど、乗員は、収納ポケット内に手を入れ易い。この構成によれば、車両側面視におけるレッグシールド部の下部の前後方向長さの最大値が、車両側面視におけるレッグシールド部の上部の前後方向長さの最大値よりも大きい。したがって、レッグシールド部の上部の前後方向長さが小さく、乗員が収納ポケット内に手を入れ易い。
さらに、車両側面視におけるレッグシールド部の下部の前後方向長さの最大値が比較的大きいものの、車両側面視におけるインナーパネルの下部の前後方向長さの最大値が比較的小さいので、レッグシールド部とインナーパネルとを含む部分の前後方向長さを抑えることができる。これにより、鞍乗型車両の前部の大型化を抑制しつつ、乗員(運転者)の足が配置される乗車スペースを確保できる。
本発明の一実施形態において、前記インナーパネルは、前記収納ポケットよりも上方に配置された上部と、前記収納ポケットよりも下方に配置された下部とを含んでいてもよい。前記レッグシールド部は、前記フラッシャー開口よりも上方に配置された上部と、前記フラッシャー開口の上端と前記フラッシャー開口の下端との間の高さに配置された中間部と、前記フラッシャー開口よりも下方に配置された下部とを含んでいてもよい。前記インナーパネルの前記下部は、車幅方向において前記収納ポケットの外端よりも内方に配置されていてもよい。前記レッグシールド部の前記下部は、前記インナーパネルの前記下部に連結されていてもよい。
この構成によれば、インナーパネルの下部は、車幅方向において収納ポケットの外端よりも内方に配置されている。レッグシールド部の下部は、インナーパネルの下部に連結されている。このように、レッグシールド部の下部が連結されたインナーパネルの下部が、車幅方向において収納ポケットの外端よりも内方に配置されているので、レッグシールド部の下部の車幅方向長さを増加させることができる。これにより、側方フロントカバーの剛性を高めることができる。
本発明の一実施形態において、前記フロントフラッシャーの上下方向長さは、前記フロントフラッシャーの車幅方向長さよりも大きくてもよい。
この構成によれば、フロントフラッシャーが上下方向に長い。つまり、フロントフラッシャーの上下方向長さは、フロントフラッシャーの車幅方向長さよりも大きい。したがって、車両正面視での面積が同じであれば、フロントフラッシャーが車幅方向に長い場合よりも、フロントフラッシャーの内端をヘッドライトから車幅方向に遠ざけることができる。したがって、フロントフラッシャーの識別性を高めることができる。
さらに、フロントカバー部およびレッグシールド部が一体であり、側方フロントカバーの剛性が確保されているので、フロントフラッシャーが配置される位置をより外方に移動させることができる。これにより、フロントフラッシャーの識別性をさらに高めることができる。また、フロントフラッシャーが上下方向に長いと、フロントカバー部の外縁部において幅が狭まる範囲が上下方向に長くなり、剛性が低下する部分が上下方向に広がるものの、前述のように、フロントカバー部およびレッグシールド部が一体なので、フロントカバー部の外縁部の剛性の低下を抑制しつつ、フロントフラッシャーの識別性を高めることができる。
本発明の一実施形態において、前記中央フロントカバーは、前記ヘッドライトの少なくとも一部が配置されたヘッドライトカバーと、前記ヘッドライトカバーの下方に配置された、前記ヘッドライトカバーとは別体のロアカバーとを含んでいてもよい。
この構成によれば、中央フロントカバーが、複数のカバーに分割されている。すなわち、中央フロントカバーは、ヘッドライトの少なくとも一部が配置されたヘッドライトカバーと、ヘッドライトカバーの下方に配置されたロアカバーとを含む。このように、中央フロントカバーが複数のカバーに分割されているので、中央フロントカバーの形状の自由度が高い。さらに、ヘッドライトカバーおよびロアカバーが別々の部材なので、ロアカバーの振動がヘッドライトカバーに伝達され難い。ヘッドライトの少なくとも一部は、ヘッドライトカバーに配置されている。したがって、ヘッドライトの振動を低減できる。また、鞍乗型車両の走行中は、重量が比較的大きいヘッドライトが振動し、それに伴って、ヘッドライトカバーが振動する。中央フロントカバーと側方フロントカバーとが別々の部材であるので、ヘッドライトカバーと側方フロントカバーとは別々の部材である。したがって、ヘッドライトおよびヘッドライトカバーの振動が、側方フロントカバーに伝達され難い。そのため、側方フロントカバーおよびフロントフラッシャーの振動を低減できる。
本発明の一実施形態において、前記鞍乗型車両は、前記ヘッドパイプに取り付けられたフロントフォークと、前記フロントフォークに取り付けられた前輪と、前記前輪よりも後方でかつ前記インナーパネルよりも前方の位置に配置されており、車幅方向における前記2つの側方フロントカバーの間に配置されたインナーカバーと、前後方向における前記インナーカバーと前記インナーパネルとの間に配置されており、前記インナーカバーを前後方向に貫通する通気孔の後方に配置されたプロテクターとをさらに含んでいてもよい。
この構成によれば、プロテクターが、インナーカバーを前後方向に貫通する通気孔の後方に配置されている。鞍乗型車両が濡れた路面を走行している際には、鞍乗型車両に向かって水が飛散する場合がある。そのため、水が、通気孔を通ってインナーカバーとインナーパネルとの間に浸入する場合がある。しかしながら、通気孔の後方にプロテクターが配置されているので、インナーカバーとインナーパネルとの間に浸入した水は、プロテクターに衝突し、フラットフートボードに向けて下方に案内される。すなわち、プロテクターの前方からプロテクターの後方への水の移動が防止される。これにより、運転手の足に向かって飛散する水の量を減少させることができる。
本発明の一実施形態において、前記プロテクターの上縁は、前記フラットフートボードの前端部の上縁よりも上方に配置されていてもよい。前記プロテクターの下縁は、前記フラットフートボードの前端部の上縁よりも下方に配置されていてもよい。
この構成によれば、フラットフートボードの前端部の上縁が、プロテクターの上縁よりも下方で、かつプロテクターの下縁よりも上方の位置に配置されている。したがって、プロテクターは、インナーパネルの下端部とレッグシールド部の下端部との接続位置と、インナーパネルの下端部とフートボードの前端部との接続位置と、レッグシールド部の下端部とフートボードの前端部との接続位置との前方に配置されている。シートに着座している運転手の足は、これら接続位置の後方に配置される。したがって、プロテクターが設けられていない場合、インナーカバーとインナーパネルとの間に浸入した水が、インナーパネル、レッグシールド部、およびフラットフートボードの間の隙間を通って後方に移動し、運転手の足が濡れる場合がある。そのため、プロテクターを設けることにより、運転手の足に向かって飛散する水の量を減少させることができる。
本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の左側面図である。 本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の正面図である。 本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の背面図である。 鞍乗型車両の前部の左側面図である。 鞍乗型車両の前部の正面図である。 鞍乗型車両の前部の背面図である。 中央フロントカバー、側方フロントカバー、およびインナーパネルが分解された状態を示す模式的な分解斜視図である。 ヘッドライトカバー、ロアカバー、およびヘッドライトが分解された状態を示す模式的な分解斜視図である。 中央フロントカバーおよびヘッドライトを後方から見た図である。 図9に示す矢印Xの方向に調整機構を見た模式的な斜視図である。 鞍乗型車両の前部を示す鞍乗型車両の一部の左側面図である。 側方フロントカバーを示す図であり、図12(a)は、側方フロントカバーの正面を示し、図12(b)は、側方フロントカバーの左側面を示し、図12(c)は、側方フロントカバーの左側面を示す。 インナーパネルを示す図であり、図13(a)は、インナーパネルの左側面を示し、図13(b)は、インナーパネルの背面を示す。 図11に示す矢印XIVの方向に見た鞍乗型車両の断面を示す図である。 図11に示す矢印XVの方向に見た鞍乗型車両の断面を示す図である。 鞍乗型車両の前部に配置されたプロテクターを斜め後ろから見た模式的な斜視図である。 インナーパネル、フラットフートボード、およびプロテクターを後方から見た図である。 前輪およびフロントフェンダーの図示が省略された鞍乗型車両を前方から見た図である。 図18に示す矢印XIXの方向に見た鞍乗型車両の断面を示す図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
以下の説明における前後、上下および左右の各方向は、鞍乗型車両1が水平面を直進走行している状態に相当する基準姿勢にあり、かつ運転者が前方を向いているときの当該運転者の視点を基準とする。左右方向は、車幅方向に相当する。以下の説明において、「内方」は、鞍乗型車両1の幅方向中央WO(ヘッドパイプ7の中心線を通り、後輪Wrの回転軸線に直交する鉛直面)に向かう方向を意味し、「外方」は、鞍乗型車両1の幅方向中央WOから離れる方向を意味する。
最初に、鞍乗型車両1全体の構造を概説する。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、前輪Wfおよび後輪Wrと、前輪Wfおよび後輪Wrを支持する車体フレーム2と、車体フレーム2の上方に配置された鞍型のシート3とを含む。鞍乗型車両1は、さらに、上下方向に揺動可能に車体フレーム2に支持されたスイングユニット4を含む。スイングユニット4は、鞍乗型車両1を走行させる動力を発生するエンジン5(内燃機関)と、エンジン5の動力を後輪Wrに伝達する駆動機構6とを含む。
図1に示すように、車体フレーム2は、斜め上に後方に延びるヘッドパイプ7と、ヘッドパイプ7から斜め下に後方に延びるメインフレーム8と、メインフレーム8から斜め上に後方に延びる一対のシートフレーム9とを含む。車体フレーム2は、さらに、一対のシートフレーム9を連結するクロスメンバを含む。一対のシートフレーム9は、前後方向に延びており、車幅方向に間隔を空けて配置されている。ヘッドパイプ7は、車幅方向における鞍乗型車両1の中央に配置されている。一対のシートフレーム9は、鞍乗型車両1の幅方向中央WOの右方および左方にそれぞれ配置されている。クロスメンバは、一方のシートフレーム9から他方のシートフレーム9に延びている。
図1に示すように、シート3は、一対のシートフレーム9の上方に配置されている。シート3は、ヘッドパイプ7の後方に配置されている。シート3は、一対のシートフレーム9によって支持されている。シート3は、前後方向に延びている。シート3は、一人乗り用であってもよいし、二人乗り用であってもよい。図1は、運転者が座るドライバーシート3aと同乗者が座るタンデムシート3bとを含む二人乗り用のシートが、シート3として用いられている例を示している。鞍乗型車両1は、同乗者の足が載せられる折り畳み式のタンデムステップS1と、シート3の後方、右方、および左方に配置された車両平面視U字状のタンデムグリップG1とを含む。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、運転者によって操作されるハンドル10と、ステアリングシャフトの中心軸線まわりにハンドル10および前輪Wfと共に左右に回動するフロントフォーク11とを含む。
図1に示すように、フロントフォーク11は、前輪Wfを回転可能に支持している。フロントフォーク11は、ヘッドパイプ7に支持されている。したがって、前輪Wfは、フロントフォーク11を介して車体フレーム2に支持されている。前輪Wfは、エンジン5の前方に配置されている。フロントフォーク11の上部に相当するステアリングシャフトは、ヘッドパイプ7内に挿入されている。ステアリングシャフトは、ヘッドパイプ7に対して、ステアリング軸線(ステアリングシャフトの中心軸線)まわりに回転可能である。ハンドル10は、ヘッドパイプ7よりも上方でフロントフォーク11に取り付けられている。ハンドル10は、シート3よりも上方で、シート3よりも前方の位置に配置されている。ハンドル10が操作されると、前輪Wfおよびフロントフォーク11は、ハンドル10に共に左右に回動する。これにより、鞍乗型車両1が操舵される。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、スイングユニット4が車体フレーム2に対して上下に揺動できるように車体フレーム2とスイングユニット4とを連結するピボットシャフト12と、車体フレーム2の振動を吸収するリアサスペンション13とを含む。
図1に示すように、ピボットシャフト12は、車両側面視でシート3の下方に配置されている。ピボットシャフト12は、車幅方向に延びている。ピボットシャフト12は、車体フレーム2に取り付けられている。エンジン5は、ピストンの往復方向(シリンダの軸方向)が車両平面視で前後方向に延びる姿勢でピボットシャフト12に取り付けられている。エンジン5は、車体フレーム2に対してピボット軸線(ピボットシャフト12の中心線)まわりに上下方向に揺動可能である。駆動機構6は、エンジン5に連結されており、エンジン5と共にピボット軸線まわりに揺動する。したがって、スイングユニット4は、ピボットシャフト12を介して車体フレーム2に取り付けられており、車体フレーム2に対してピボット軸線まわりに上下方向に揺動可能である。
図1に示すように、スイングユニット4は、ピボットシャフト12から後方に延びている。後輪Wrは、スイングユニット4の後端部(駆動機構6の一部)よって回転可能に支持されている。したがって、後輪Wrは、ピボットシャフト12およびスイングユニット4を介して車体フレーム2に取り付けられている。後輪Wrは、車体フレーム2に対して、スイングユニット4と共にピボット軸線まわりに上下方向に揺動可能である。後輪Wrは、車両側面視で一対のシートフレーム9の下方に配置されている。したがって、後輪Wrは、シート3の下方に配置されている。エンジン5は、後輪Wrの前方に配置されている。
図1に示すように、リアサスペンション13は、ピボットシャフト12よりも後方に配置されている。リアサスペンション13は、シート3の下方に配置されている。リアサスペンション13は、リアサスペンション13の上端部がリアサスペンション13の下端部よりも前方に位置するように前後に傾いている。リアサスペンション13の上端部は、車体フレーム2に取り付けられており、リアサスペンション13の下端部は、スイングユニット4の後端部に取り付けられている。リアサスペンション13は、リアサスペンション13の軸方向に伸縮可能である。ピボット軸線まわりの後輪Wrの移動量は、リアサスペンション13によって規制される。さらに、後輪Wrから車体フレーム2に伝達される振動は、リアサスペンション13に吸収される。これにより、車体フレーム2の振動が低減される。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、上向きに開口した収納ボックス14と、エンジン5に供給される燃料を収容する燃料タンク15とを含む。
図1に示すように、収納ボックス14および燃料タンク15は、シート3の下方に配置されている。したがって、収納ボックス14の上端部に設けられた開口は、シート3によって閉じられている。収納ボックス14の開口は、シート3によって開閉される。収納ボックス14および燃料タンク15は、車体フレーム2に連結されており、車体フレーム2に支持されている。一対のシートフレーム9は、それぞれ、収納ボックス14の右方および左方に配置されている。収納ボックス14は、燃料タンク15の前方に配置されている。燃料タンク15は、収納ボックス14の後方に限らず、収納ボックス14よりも前方に配置されていてもよい。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、前輪Wfを覆うフロントフェンダー16と、後輪Wrを覆うリアフェンダー19と、車体フレーム2を覆う車体カバー23とを含む。図3に示すように、鞍乗型車両1は、さらに、リアフェンダー19に取り付けられたリフレックスリフレクター18(reflex reflector)を含む。
図1に示すように、フロントフェンダー16は、前輪Wfの上方に配置されている。ハンドル10は、フロントフェンダー16よりも上方に配置されている。フロントフェンダー16は、フロントフォーク11に取り付けられている。フロントフェンダー16は、フロントフォーク11と共にステアリング軸線まわりに左右に回動する。フロントフェンダー16は、前輪Wfの上方に配置された上方フェンダー部17と、前輪Wfの後方に配置された後方フェンダー部とを含む。
図1に示すように、リアフェンダー19は、後輪Wrの上方および後方に配置されている。リアフェンダー19は、後輪Wrの上方に配置された上方フェンダー部20と、後輪Wrの斜め上後方に配置された後方フェンダー部21とを含む。リアフェンダー19は、さらに、後述するテールライト43の下方に配置されたライト支持部22を含む。上方フェンダー部20は、上下方向におけるシート3と後輪Wrとの間に配置されており、車体フレーム2に取り付けられている。上方フェンダー部20は、前後方向に延びており、後方フェンダー部21は、上方フェンダー部20の後端部から斜め下に後方に延びている。ライト支持部22は、後方フェンダー部21の上方で上方フェンダー部20の後端部から後方に延びている。
図1に示すように、フロントフェンダー16の一部とリアフェンダー19の一部とは、車体カバー23の内部に配置されている。同様に、収納ボックス14および燃料タンク15は、車体カバー23の内部に配置されている。フロントフェンダー16は、車両側面視で車体カバー23から前方に延びており、リアフェンダー19は、車両側面視で車体カバー23から斜め下に後方に延びている。車体カバー23は、車体フレーム2に支持されている。
図1に示すように、車体カバー23は、上向き、右向き、および左向きに開いた凹部24を前後方向における前輪Wfとエンジン5との間に形成している。凹部24は、車幅方向に延びている。凹部24の底は、シート3よりも下方に配置されている。凹部24の底は、前後方向における前輪Wfとエンジン5との間に配置されている。シート3に着座している運転者の足(footおよびleg)は、凹部24内に配置される。したがって、凹部24は、シート3に着座している運転者の足が配置される乗車スペースを形成している。
図1に示すように、車体カバー23は、ヘッドパイプ7の前方に配置されたフロントカバー25と、ヘッドパイプ7の後方に配置されたインナーパネル26とを含む。
図1に示すように、フロントカバー25は、インナーパネル26の前方に配置されている。シート3は、フロントカバー25およびインナーパネル26の後方に配置されている。フロントカバー25およびインナーパネル26は、別々の部材である。フロントカバー25は、鞍乗型車両1の正面(前面)からインナーパネル26の右方および左方に後方に回り込んでいる。フロントカバー25およびインナーパネル26は、乗車スペースの一部を形成している。
図2に示すように、フロントカバー25は、ヘッドパイプ7の前方に配置された中央フロントカバー27と、中央フロントカバー27の右方および左方にそれぞれ配置された一対の側方フロントカバー28とを含む。
図2に示すように、中央フロントカバー27は、車幅方向における一対の側方フロントカバー28の間に配置されている。同様に、インナーパネル26は、車幅方向における一対の側方フロントカバー28の間に配置されている。中央フロントカバー27および側方フロントカバー28は、別々の部材である。図1に示すように、側方フロントカバー28は、鞍乗型車両1の正面からインナーパネル26の側方まで後方に回り込んでいる。シート3に着座している運転者の足(leg)は、側方フロントカバー28の後方に配置される。フロントフェンダー16の一部は、車幅方向における一対の側方フロントカバー28の間に配置されており、車両側面視において一対の側方フロントカバー28から前方に延びている。フロントフェンダー16の前端部は、側方フロントカバー28および中央フロントカバー27よりも前方に配置されている。
図2に示すように、車体カバー23は、車幅方向における一対の側方フロントカバー28の間に配置されたインナーカバー29を含む。
図2に示すように、インナーカバー29は、フロントカバー25およびインナーパネル26の内部に配置されている。インナーカバー29は、前輪Wfの後方に配置されている。さらに、インナーカバー29は、インナーパネル26の前方に配置されている。したがって、インナーカバー29は、前後方向における前輪Wfとインナーパネル26との間に配置されている。インナーカバー29は、鞍乗型車両1の走行に伴って発生する風をエンジン5に導く複数の通気孔30を有している。
図1に示すように、車体カバー23は、シートフレーム9の上方に配置されたフラットフートボード31と、フラットフートボード31の下方に配置されたアンダーカバー34と、収納ボックス14の前方に配置されたボックスカバー32とを含む。
図1に示すように、フラットフートボード31は、前後方向における前輪Wfとエンジン5との間に配置されている。フラットフートボード31の一部は、シート3よりも前方でかつヘッドパイプ7よりも後方の位置に配置されている。タンデムステップS1は、車両側面視でフラットフートボード31の後方に配置されている。ボックスカバー32は、車両側面視でフラットフートボード31の上方に配置されている。ボックスカバー32は、フロントカバー25およびインナーパネル26の後方に配置されている。フラットフートボード31およびボックスカバー32は、シート3よりも下方に配置されている。
図1に示すように、フラットフートボード31は、シートフレーム9の上方に配置されている。インナーパネル26および側方フロントカバー28は、フラットフートボード31からシート3よりも上方の位置まで上方に延びている。ボックスカバー32は、フラットフートボード31からシート3まで上方に延びている。アンダーカバー34は、フラットフートボード31の下方に配置されている。アンダーカバー34は、シートフレーム9の下方、右方、および左方に配置されている。フラットフートボード31およびアンダーカバー34は、別々の部材である。フラットフートボード31およびアンダーカバー34は、シートフレーム9に取り付けられている。
図1に示すように、フラットフートボード31は、シート3よりも下方に配置された足置部31aと、足置部31aの前端から斜め上に前方に延びる前端部31bとを含む。図2に示すように、足置部31aは、鞍乗型車両1の右端から鞍乗型車両1の左端まで延びている。したがって、フラットフートボード31は、鞍乗型車両1の右端から鞍乗型車両1の左端まで延びている。シート3に着座している運転者の足は、フラットフートボード31の上に載せられる。フラットフートボード31の上面は、完全な平面であってもよいし、足を載せるのに支障のない程度の凹凸(例えば、1〜2cm程度の凹凸)が設けられた実質的な平面であってもよい。
図1に示すように、車体カバー23は、一対のシートフレーム9の上方、右方、および左方に配置されたリアカバー36を含む。
図1に示すように、リアカバー36は、フロントカバー25およびインナーパネル26よりも後方に配置されている。リアカバー36の一部は、車両側面視で上下方向におけるシート3と後輪Wrとの間に配置されている。リアカバー36は、車両側面視でフラットフートボード31およびボックスカバー32から後方に延びている。フラットフートボード31、ボックスカバー32、およびアンダーカバー34は、斜め上に後向きに開いた車両側面視V字状のV溝35を形成している。リアカバー36の一部は、このV溝35内に配置されている。
図3に示すように、リアカバー36は、車両背面視で後輪Wrの上方に配置された中央リアカバー37と、中央リアカバー37の右方および左方にそれぞれ配置された一対の側方リアカバー38とを含む。
図1に示すように、中央リアカバー37は、リアフェンダー19の上方に配置されている。中央リアカバー37は、シート3の後方に配置されている。一対の側方リアカバー38は、それぞれ、一対のシートフレーム9の右方および左方に配置されている。収納ボックス14および燃料タンク15は、車幅方向における一対の側方リアカバー38の間に配置されている。リアフェンダー19の上方フェンダー部20は、車幅方向における一対の側方リアカバー38の間に配置されており、リアフェンダー19の後方フェンダー部21は、車両側面視で一対の側方リアカバー38の下方に配置されている。中央リアカバー37および側方リアカバー38は、別々の部材である。中央リアカバー37および側方リアカバー38は、車体フレーム2に取り付けられている。
図2に示すように、鞍乗型車両1は、鞍乗型車両1の前方に光を発するヘッドライト39と、鞍乗型車両1の右折または左折時に点滅する一対のフロントフラッシャー40とを含む。
図2に示すように、ヘッドライト39の一部とフロントフラッシャー40の一部とは、フロントカバー25の内部に配置されている。光を透過するヘッドライト39のレンズは、フロントカバー25の外面で開口するヘッドライト開口41fから露出しており、光を透過するフロントフラッシャー40のレンズは、フロントカバー25の外面で開口するフラッシャー開口42fから露出している。フラッシャー開口42fは、ヘッドライト開口41fよりも外方に配置されている。ヘッドライト開口41fの上端は、一対のフラッシャー開口42fよりも上方に配置されている。ヘッドライト開口41fは、車両正面視で前輪Wfおよびフロントフェンダー16の上方に配置されている。フラッシャー開口42fは、車両正面視で前輪Wfおよびフロントフェンダー16よりも外方に配置されている。
図2に示すように、ヘッドライト開口41fの車幅方向長さ(幅)は、前輪Wfの車幅方向長さよりも大きい。さらに、ヘッドライト開口41fの車幅方向長さは、フラッシャー開口42fの車幅方向長さよりも大きい。フラッシャー開口42fの上下方向長さ(高さ)は、フラッシャー開口42fの車幅方向長さよりも大きい。したがって、フラッシャー開口42fは、上下方向に長い。フラッシャー開口42fの下端42Elは、フラッシャー開口42fの上端42Euよりも内方に配置されている。内端に相当するフラッシャー開口42fの下端42Elは、フロントフェンダー16よりも外方に配置されている。
図1に示すように、ヘッドライト開口41fおよびフラッシャー開口42fは、ハンドル10およびインナーパネル26よりも前方に配置されている。フラッシャー開口42fは、ハンドル10よりも下方に配置されている。フラッシャー開口42fは、ハンドル10よりも前方に配置されている。ヘッドライト開口41fおよびフラッシャー開口42fは、車両側面視で前輪Wfおよびフロントフェンダー16の上方に配置されている。フラッシャー開口42fの上端42Euは、車両側面視においてヘッドライト開口41fよりも後方に配置されており、フラッシャー開口42fの下端42Elは、車両側面視においてヘッドライト開口41fの下方に配置されている。フラッシャー開口42fの一部は、シート3と等しい高さに配置されている。
図3に示すように、鞍乗型車両1は、鞍乗型車両1の後方に光を発するテールライト43と、鞍乗型車両1の右折または左折時に点滅する一対のリアフラッシャー44とを含む。
図3に示すように、テールライト43の一部とリアフラッシャー44の一部とは、リアカバー36内に配置されている。光を透過するテールライト43のレンズは、リアカバー36の外面で開口するライト開口45rから露出しており、光を透過するリアフラッシャー44のレンズは、リアカバー36の外面で開口するフラッシャー開口46rから露出している。ライト開口45rは、車幅方向における2つのフラッシャー開口46rの間に配置されている。ライト開口45rの上端は、2つのフラッシャー開口46rよりも上方に配置されており、ライト開口45rの下端は、2つのフラッシャー開口46rよりも下方に配置されている。ライト開口45rは、車両背面視で後輪Wrおよびリアフェンダー19の上方に配置されている。2つのフラッシャー開口46rは、車両背面視で後輪Wrよりも外方に配置されている。
図3に示すように、ライト開口45rの車幅方向長さは、後輪Wrの車幅方向長さよりも大きい。さらに、ライト開口45rの車幅方向長さは、フラッシャー開口46rの車幅方向長さよりも大きい。図1に示すように、フラッシャー開口46rの上下方向長さは、フラッシャー開口46rの前後方向長さよりも小さい。したがって、フラッシャー開口46rは、前後方向に長い。フラッシャー開口46rの前端46Efは、フラッシャー開口46rの後端46Ebよりも上方に配置されている。さらに、フラッシャー開口46rの前端46Efは、ライト開口45rよりも前方に配置されている。フラッシャー開口46rの後端46Ebは、ライト開口45rの前端よりも後方に配置されている。フラッシャー開口46rは、車両側面視でライト開口45rの前方に配置されている。
図1に示すように、テールライト43は、車両側面視でリアフラッシャー44の後方に配置されている。ライト開口45rおよびフラッシャー開口46rは、エンジン5よりも後方に配置されている。ライト開口45rおよびフラッシャー開口46rは、ハンドル10よりも下方に配置されている。ライト開口45rおよびフラッシャー開口46rは、ヘッドライト39よりも下方に配置されている。フラッシャー開口42fの上端42Euは、車両側面視でライト開口45rおよびフラッシャー開口46rよりも上方に配置されている。
次に、鞍乗型車両1の前部の構造を詳説する。
図4〜図6に示すように、鞍乗型車両1は、ヘッドパイプ7の前方に配置されたフロントカバー25と、ヘッドパイプ7の後方に配置されたインナーパネル26とを含む。
図5に示すように、フロントカバー25は、ヘッドライト39が取り付けられた中央フロントカバー27と、フロントフラッシャー40が取り付けられた左右一対の側方フロントカバー28とを含む。図7に示すように、中央フロントカバー27、側方フロントカバー28、およびインナーパネル26は、それぞれ別々の部材である。
図8に示すように、中央フロントカバー27は、ヘッドライト39が取り付けられたヘッドライトカバー47と、ヘッドライトカバー47の下方に配置されたロアカバー48とを含む。
図8に示すように、ヘッドライトカバー47およびロアカバー48は、別々の部材である。ヘッドライト開口41fは、ヘッドライトカバー47に設けられている。ヘッドライトカバー47は、ステーを介してヘッドパイプ7に取り付けられる左右一対のリブ47aを含む。一対のリブ47aは、ヘッドライト開口41fの下方に配置されており、上下方向に延びている。各リブ47aには、リブ47aを前後方向に貫通する取付孔47bが形成されている。同様に、ロアカバー48には、ロアカバー48を前後方向に貫通する取付孔48bが形成されている。ヘッドライトカバー47およびロアカバー48は、取付孔47bと取付孔48bとが前後方向に重なるように組み合わされ、取付孔47bと取付孔48bとに対して前方から挿入される一対のネジによって、ヘッドパイプ7に固定されたステーに連結される(図5参照)。これにより、ヘッドライト39、ヘッドライトカバー47、およびロアカバー48が、車体フレーム2に支持される。
図8に示すように、鞍乗型車両1は、ヘッドライト39が中央フロントカバー27に対して回転できるように中央フロントカバー27とヘッドライト39とを連結する支持機構49を含む。
図8に示すように、支持機構49は、エイミング軸線Aaに沿って車幅方向に延びる一対の回転軸50と、回転軸50の中心線まわりに回転軸50が回転できるように回転軸50を支持する一対の支持部51とを含む。回転軸50は、ヘッドライトカバー47およびヘッドライト39の一方に設けられており、支持部51は、ヘッドライトカバー47およびヘッドライト39の他方に設けられている。図8は、回転軸50が、ヘッドライト39に設けられており、支持部51が、ヘッドライトカバー47に設けられている例を示している。
図9に示すように、鞍乗型車両1は、さらに、中央フロントカバー27に対するエイミング軸線Aaまわりのヘッドライト39の位置を調整する調整機構52を含む。
図10に示すように、調整機構52は、ヘッドライト39およびロアカバー48に挿入された調整ネジ53と、調整ネジ53の軸部に取り付けられた調整ナット54と、調整ネジ53の頭部と調整ナット54との間に配置された調整バネ55とを含む。調整ネジ53の軸部は、ヘッドライト39に設けられたフランジ部56と、ロアカバー48に設けられたベース部57とを貫通している。図9に示すように、フランジ部56は、ベース部57の後方に配置されており、調整ネジ53の頭部は、フランジ部56の後方に配置されている。調整バネ55は、フランジ部56とベース部57との間に配置されており、調整ナット54は、ベース部57の前方に配置されている。
図10に示すように、フランジ部56とベース部57とが調整ネジ53の軸方向に離れる方向への移動は、調整ネジ53の頭部と調整ナット54とによって規制される。また、フランジ部56とベース部57とが調整ネジ53の軸方向に近づく方向への移動は、調整バネ55によって規制される。これにより、ヘッドライト39が、ヘッドライトカバー47およびロアカバー48に対して一定の位置に保持される。ユーザーが工具を用いて調整ネジ53を回転させると、調整ネジ53の頭部と調整ナット54との間隔が増加または減少する。これにより、ヘッドライト39が、ヘッドライトカバー47およびロアカバー48に対してエイミング軸線Aaまわりに回転し、ヘッドライト39から前方に照射される光の角度が調整される。
図11に示すように、側方フロントカバー28は、中央フロントカバー27の外方に配置されたフロントカバー部58と、インナーパネル26の外方に配置されたレッグシールド部59とを含む。
図11に示すように、フロントカバー部58は、レッグシールド部59の前方に配置されている。レッグシールド部59は、シート3よりも前方に配置されている。シート3に着座している運転者の足(leg)は、レッグシールド部59の後方に配置される。フロントカバー部58およびレッグシールド部59は、フラットフートボード31から上方に延びている。図12に示すように、フロントカバー部58およびレッグシールド部59は、一体である。図11および図12を併せて見ると分かるように、フロントカバー部58とレッグシールド部59との一体部分(図12で太線で示された部分)は、フラットフートボード31からフロントフラッシャー40よりも上方の位置まで延びている。
図12に示すように、フロントカバー部58およびレッグシールド部59は、互いの外縁で結合されている。つまり、フロントカバー部58の外縁とレッグシールド部59の外縁とは、一致している。さらに、フロントカバー部58の外縁とレッグシールド部59の外縁とは、側方フロントカバー28の外縁28Loに一致している。図12では、側方フロントカバー28の外縁28Loを太線で示している。側方フロントカバー28の外縁28Loは、側方フロントカバー28を後方から見たときに最も外側に位置する部分を繋ぐ線である。
図14に示すように、フロントカバー部58とレッグシールド部59との一体部分は、内向きに開いたV字状の横断面(水平面で切断した断面)を有している。フロントカバー部58は、側方フロントカバー28の外縁28Loから斜め前に内方に延びている。レッグシールド部59は、側方フロントカバー28の外縁28Loから斜め後ろに内方に延びている。図15に示すように、フラッシャー開口42fは、フロントカバー部58に設けられている。したがって、フロントフラッシャー40は、フロントカバー部58に取り付けられている。フロントカバー部58は、フロントフラッシャー40から後方かつ外方に延びている。レッグシールド部59は、フロントカバー部58の外縁から後述する左収納ポケット70Lに向かって後方かつ内方に延びている。
図12に示すように、フロントカバー部58は、フラッシャー開口42fよりも上方に配置された上部60fと、フラッシャー開口42fの上端42Euとフラッシャー開口42fの下端42Elとの間の高さに配置された中間部61fと、フラッシャー開口42fよりも下方に配置された下部62fとを含む。フロントカバー部58の上部60fは、フラッシャー開口42fの上端42Euを通る水平面P1よりも上方の部分であり、下部62fは、フラッシャー開口42fの下端42Elを通る水平面P2よりも下方の部分である。
図12に示すように、車両側面視におけるフロントカバー部58の上部60fの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるフロントカバー部58の上部60fの下端の前後方向長さよりも小さい。車両側面視におけるフロントカバー部58の中間部61fの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるフロントカバー部58の中間部61fの下端の前後方向長さよりも小さい。車両側面視におけるフロントカバー部58の下部62fの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるフロントカバー部58の下部62fの下端の前後方向長さより大きい。
図12に示すように、車両側面視におけるフロントカバー部58の中間部61fの前後方向長さの最大値は、車両側面視におけるフロントカバー部58の上部60fの前後方向長さの最小値よりも大きく、車両側面視におけるフロントカバー部58の下部62fの前後方向長さの最小値よりも大きい。また、車両側面視におけるフロントカバー部58の上部60fの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるフロントカバー部58の中間部61fの上下方向長さの最大値よりも小さく、車両側面視におけるフロントカバー部58の下部62fの上下方向長さの最大値よりも小さい。車両側面視におけるフロントカバー部58の中間部61fの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるフロントカバー部58の下部62fの上下方向長さの最大値よりも小さい。
図12に示すように、レッグシールド部59は、フラッシャー開口42fよりも上方に配置された上部63lと、フラッシャー開口42fの上端42Euとフラッシャー開口42fの下端42Elとの間の高さに配置された中間部64lと、フラッシャー開口42fよりも下方に配置された下部65lとを含む。レッグシールド部59の上部60lは、水平面P1よりも上方の部分であり、レッグシールド部59の下部62lは、水平面P2よりも下方の部分である。
図12に示すように、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの下端の前後方向長さよりも小さい。車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの下端の前後方向長さよりも小さい。車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの下端の前後方向長さよりも大きい。
図12に示すように、車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの後縁は、後向きに開いたV字状であり、車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの前後方向長さは、中間部64lの上端よりも下方で、かつ中間部64lの下端よりも上方の位置で最も小さい。車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの前後方向長さの最小値は、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの前後方向長さの最大値よりも小さく、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの前後方向長さの最大値よりも小さい。車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの前後方向長さの最大値は、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの前後方向長さの最大値よりも大きい。車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの前後方向長さの最大値は、車両側面視におけるフロントカバー部58の中間部61fの前後方向長さの最大値よりも小さい。
また、図12に示すように、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの上下方向長さの最大値よりも小さく、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの上下方向長さの最大値よりも小さい。車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの上下方向長さの最大値よりも小さい。車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるフロントカバー部58の下部62fの上下方向長さの最大値よりも小さい。
図13に示すように、インナーパネル26は、ヘッドパイプ7の後方に配置されたフロントパネル66と、フロントパネル66の後方に配置されたリアパネル67とを含む。
図13に示すように、フロントパネル66の上縁は、リアパネル67よりも上方に配置されている。リアパネル67の下縁は、フロントパネル66よりも下方に配置されている。図11に示すように、リアパネル67は、フロントパネル66に向かってフラットフートボード31から上方に延びている。リアパネル67の上部は、フロントパネル66の下部の後方に配置されている。図15に示すように、フロントパネル66およびリアパネル67は、別々の部材である。リアパネル67は、フロントパネル66に取り付けられており、フロントパネル66は、車体フレーム2に取り付けられている。
図15に示すように、インナーパネル26は、フロントパネル66に設けられたポケット形成部68fと、リアパネル67に設けられたポケット形成部69rとを含む。
図15に示すように、ポケット形成部68fは、後向きに開いた凹形状の横断面を有しており、ポケット形成部69rは、後方に凸の円弧状の横断面を有している。ポケット形成部69rは、ポケット形成部68fの開口部の後方に配置されている。ポケット形成部68fは、幅方向中央WOの外方に配置されている。ポケット形成部68fの外端部は、ポケット形成部69rの外端部よりも内方に配置されている。ポケット形成部68fの前端部は、間隔を空けてポケット形成部69rに前後方向に対向している。ポケット形成部68fおよびポケット形成部69rは、後述する左収納ポケット70Lを形成している。左収納ポケット70Lの外端70Eoは、車幅方向において、フラッシャー開口42fの外端よりも内方で、かつフラッシャー開口42fの内端よりも外方の位置に配置されている。
図13に示すように、インナーパネル26は、上向きに開いた1つ以上の収納ポケット70を形成している。図13は、インナーパネル26が、左右一対の収納ポケット70(右収納ポケット70Rおよび左収納ポケット70L)を形成している例を示している。
図13に示すように、各収納ポケット70は、フロントパネル66の後面とリアパネル67の前面とによって形成されている。前後方向にけるフロントパネル66とリアパネル67との間の空間が、各収納ポケット70の収納空間に相当する。各収納ポケット70の内面は、フロントパネル66の後面と、リアパネル67の前面とを含む。各収納ポケット70は、収納ポケット70の開口部から下方に延びている。右収納ポケット70Rの開口部と左収納ポケット70Lの開口部とは、それぞれ、幅方向中央WOの右方および左方に配置されている。右収納ポケット70Rの底部は、左収納ポケット70Lの底部よりも上方に配置されている。図11に示すように、各収納ポケット70の開口部は、車両側面視でフロントフラッシャー40の後方に配置されている。各収納ポケット70の開口部は、車両側面視でハンドル10の下方に配置されている。図5に示すように、収納ポケット70の一部は、車両正面視において、フロントフラッシャー40に重なっている。
図13に示すように、インナーパネル26は、左収納ポケット70Lよりも上方に配置された上部71pと、左収納ポケット70Lの上端70Euと左収納ポケット70Lの下端70Elとの間の高さに配置された中間部72pと、左収納ポケット70Lよりも下方に配置された下部73pとを含む。インナーパネル26の上部71pは、左収納ポケット70Lの上端70Euを通る水平面P3よりも上方の部分であり、インナーパネル26の下部73pは、左収納ポケット70Lの下端70Elを通る水平面P4よりも下方の部分である。
図13に示すように、車両側面視におけるインナーパネル26の上部71pの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるインナーパネル26の上部71pの下端の前後方向長さよりも小さい。インナーパネル26の中間部72pの上端の前後方向長さは、インナーパネル26の中間部72pの下端の前後方向長さよりも大きい。車両側面視におけるインナーパネル26の下部73pの上端の前後方向長さは、車両側面視におけるインナーパネル26の下部73pの下端の前後方向長さよりも大きい。
図13に示すように、車両側面視におけるインナーパネル26の上部71pの前後方向長さの最大値は、車両側面視におけるインナーパネル26の下部73pの前後方向長さの最大値よりも大きい。車両側面視におけるインナーパネル26の上部71pの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるインナーパネル26の中間部72pの上下方向長さの最大値よりも小さく、車両側面視におけるインナーパネル26の下部73pの上下方向長さの最大値よりも小さい。車両側面視におけるインナーパネル26の中間部72pの上下方向長さの最大値は、車両側面視におけるインナーパネル26の下部73pの上下方向長さの最大値よりも小さい。
図13に示すように、インナーパネル26の下部73pの上端の車幅方向長さは、インナーパネル26の下部73pの下端の車幅方向長さよりも大きい。インナーパネル26の下部73pの車幅方向長さは、下部73pの下端で最も小さい。インナーパネル26の下部73pの車幅方向長さの最小値は、インナーパネル26の上部71pの車幅方向長さの最大値よりも小さく、インナーパネル26の中間部72pの車幅方向長さの最大値よりも小さい。インナーパネル26の下部73pは、車幅方向において左収納ポケット70Lの外端70Eoよりも内方に配置されている。図6に示すように、レッグシールド部59の下部65lは、インナーパネル26の下部73pに連結されている。
図16に示すように、鞍乗型車両1は、フラットフートボード31から上方に延びるプロテクター74を含む。
図17に示すように、プロテクター74の上縁は、フラットフートボード31の前端部31bの上縁よりも上方に配置されており、プロテクター74の下縁は、フラットフートボード31の前端部31bの上縁よりも下方に配置されている。図19に示すように、プロテクター74の下端部は、フラットフートボード31の前方に配置されている。プロテクター74の下端部は、リベット75によってフラットフートボード31に取り付けられている。プロテクター74は、フラットフートボード31によって片持ち支持されている。すなわち、自由端に相当するプロテクター74の上端部は、他の部材によって直接保持されておらず、プロテクター74自体の剛性によって保持されている。
図16に示すように、プロテクター74は、メインフレーム8の後方に配置された中央プロテクター76と、中央プロテクター76の右方および左方にそれぞれ配置された一対の側方プロテクター77とを含む。中央プロテクター76および側方プロテクター77は、一体の部材である。プロテクター74は、樹脂やゴムなどの弾性材料で形成されている。各側方プロテクター77の上縁は、中央プロテクター76の上縁よりも上方に配置されている。したがって、下向きに凹んだ凹みが、車幅方向におけるプロテクター74の中央部に形成されている。
図18および図19に示すように、プロテクター74は、インナーカバー29を前後方向に貫通する通気孔30の後方に配置されている。プロテクター74は、前後方向におけるインナーカバー29とインナーパネル26との間に配置されている。プロテクター74と通気孔30とは、前後に重なっている。プロテクター74は、フラットフートボード31の前端部31bとインナーパネル26の下端部との接続位置の前方に配置されている(図6も併せて参照)。さらに、プロテクター74は、フラットフートボード31の前端部31bとレッグシールド部59の下端部との接続位置の前方に配置されている。プロテクター74は、インナーパネル26の下端部とレッグシールド部59の下端部との接続位置の前方に配置されている。プロテクター74と各接続位置とは前後に重なっている。
図19に示すように、鞍乗型車両1の走行によって発生する風は、インナーカバー29に設けられた通気孔30を通ってインナーカバー29とインナーパネル26との間に流れ込む。通気孔30の後方にプロテクター74が配置されているので、インナーカバー29とインナーパネル26との間に進入した風は、プロテクター74に衝突し、フラットフートボード31に向けて下方に案内される。そして、フラットフートボード31の近傍に達した風は、上下方向におけるフラットフートボード31とアンダーカバー34との間に形成された気体通路78を通って、エンジン5に導かれる。これにより、エンジン5が空気によって冷却される。
一方、鞍乗型車両1が濡れた路面を走行している際には、鞍乗型車両1に向かって水が飛散する場合がある。そのため、水が、通気孔30を通ってインナーカバー29とインナーパネル26との間に浸入する場合がある。しかしながら、通気孔30の後方にプロテクター74が配置されているので、インナーカバー29とインナーパネル26との間に浸入した水は、プロテクター74に衝突し、フラットフートボード31に向けて下方に案内される。すなわち、プロテクター74の前方からプロテクター74の後方への水の移動が防止される。
前述のように、プロテクター74は、インナーパネル26の下端部とレッグシールド部59の下端部との接続位置と、インナーパネル26の下端部とフラットフートボード31の前端部31bとの接続位置と、レッグシールド部59の下端部とフラットフートボード31の前端部31bとの接続位置との前方に配置されている。シート3に着座している運転手の足は、これら接続位置の後方に配置される。したがって、プロテクター74が設けられていない場合、インナーカバー29とインナーパネル26との間に浸入した水が、インナーパネル26、レッグシールド部59、およびフラットフートボード31の間の隙間を通って後方に移動し、運転手の足が濡れる場合がある。そのため、プロテクター74を設けることにより、運転手の足に向かって飛散する水の量を減少させることができる。
以上のように本実施形態では、側方フロントカバー28が、フロントカバー部58およびレッグシールド部59を備えている。フロントカバー部58およびレッグシールド部59は一体である。
ヘッドライト39とフロントフラッシャー40との識別性を高めるために、フロントフラッシャー40を車幅方向における外方に移動させると、フロントカバー部58の外縁部(フロントフラッシャー40の外端からフロントカバー部58の外縁までの部分)の幅が狭まる。
また、収納ポケット70の容量を増やすために、収納ポケット70の車幅方向長さを増加させると、レッグシールド部59の外縁部(収納ポケット70の外端からレッグシールド部59の外縁までの部分)の幅が狭まる。
しかしながら、本実施形態では、フロントカバー部58およびレッグシールド部59が一体なので、フロントフラッシャー40が配置される位置をより外方に移動させたとしても、フロントカバー部58の外縁部の剛性の低下を抑制できる。同様に、フロントカバー部58およびレッグシールド部59が一体なので、収納ポケット70の車幅方向長さを増加させたとしても、レッグシールド部59の外縁部の剛性の低下を抑制できる。これにより、車体カバー23の剛性を確保しながら、ヘッドライト39とフロントフラッシャー40との識別性を高めることができ、収納ポケット70の容量を増やすことができる。
また、フロントカバー部58およびレッグシールド部59は、フラットフートボード31からフロントフラッシャー40よりも上方の位置まで延びている。したがって、フロントカバー部58およびレッグシールド部59のそれぞれは、車幅方向の振動に対して比較的弱い上下方向に長い形状を有している。
しかしながら、本実施形態に係る鞍乗型車両1では、フロントカバー部58が、フロントフラッシャー40から後方かつ外方に延びており、フロントカバー部58と一体のレッグシールド部59が、フロントカバー部58の外縁から収納ポケット70に向かって後方かつ内方に延びている。さらに、フロントカバー部58とレッグシールド部59との一体部分は、フラットフートボード31からフロントフラッシャー40よりも上方の位置まで延びている。
すなわち、本実施形態に係る鞍乗型車両1では、フロントカバー部58とレッグシールド部59とを単に一体にしただけでなく、フロントカバー部58およびレッグシールド部59の断面が、車幅方向の振動に強い形状に形成されている。さらに、フロントカバー部58とレッグシールド部59との一体部分が、フラットフートボード31からフロントフラッシャー40よりも上方の位置まで延びているので、上下方向に広い範囲で車幅方向の振動に対する剛性が高められている。
また、フロントカバー部58およびレッグシールド部59を含む側方フロントカバー28は、中央フロントカバー27およびインナーパネル26とは異なる部材である。したがって、側方フロントカバー28が中央フロントカバー27およびインナーパネル26と一体である場合よりも、側方フロントカバー28の形状の自由度が高い。そのため、側方フロントカバー28を前述の形状に形成できる。さらに、側方フロントカバー28が中央フロントカバー27およびインナーパネル26と一体である場合よりも、中央フロントカバー27およびインナーパネル26の振動が、側方フロントカバー28に伝達され難い。したがって、側方フロントカバー28の振動を低減できる。
鞍乗型車両1の走行中には、路面の凹凸に起因する路面振動と、エンジン5の振動とが発生する。一般的にエンジン5の回転速度(回転数)は、0rpmから数千rpmの広い範囲で変化するので、エンジン振動の周波数の範囲は、路面振動の周波数の範囲よりも広い。従来の車体カバーの固有振動数は、エンジン振動の周波数の範囲に含まれている。これに対して、本実施形態では、側方フロントカバー28の剛性が従来の構成よりも高められている。したがって、路面振動だけでなく、エンジン振動にも耐えうる剛性を車体カバーに確保できる。
また本実施形態では、フロントフラッシャー40が配置されるフラッシャー開口42fの外端が、左収納ポケット70Lの外端70Eoよりも外方に配置されているので、フロントフラッシャー40の少なくとも一部が、左収納ポケット70Lの外端70Eoよりも外方に配置されている。これにより、フロントフラッシャー40がより外方に位置することとなり、フロントフラッシャー40の識別性が向上する。しかも、フラッシャー開口42fの内端が、左収納ポケット70Lの外端70Eoよりも内方に配置されているので、収納ポケット70の幅が広がり、収納ポケット70の容量が増加する。また、収納ポケット70の幅が広がることにより、側方フロントカバー28に設けられたレッグシールド部59の外縁部の幅が狭まるものの、前述のように、フロントカバー部58およびレッグシールド部59が一体なので、車体カバー23の剛性を確保しながら、収納ポケット70の容量を増やすことができる。
また本実施形態では、フロントフラッシャー40および左収納ポケット70Lを通る水平面で鞍乗型車両1を切断した断面において(図15参照)、側方フロントカバー28の外縁28Loからレッグシールド部59の後端59Ebまでの前後方向長さが、側方フロントカバー28の外縁28Loからフロントカバー部58の前端58Efまでの前後方向長さよりも小さい。したがって、フロントカバー部58およびレッグシールド部59の外縁に相当する側方フロントカバー28の外縁28Loからレッグシールド部59の後端59Ebまでの前後方向長さが短い。
インナーパネル26は、左収納ポケット70Lを形成している。側方フロントカバー28のレッグシールド部59は、インナーパネル26に連結されている。そのため、乗員が物品を左収納ポケット70Lに出し入れする際に、乗員の手がインナーパネル26に掛かり、乗員による荷重が、インナーパネル26に入力される場合がある。前述のように、レッグシールド部59がインナーパネル26に連結されているので、乗員による荷重は、インナーパネル26からレッグシールド部59に伝達される。
側方フロントカバー28の外縁28Loからレッグシールド部59の後端59Ebまでの前後方向長さが増加すると、乗員による荷重が入力される力点に相当するインナーパネル26のポケット形成部69rと、作用点に相当する側方フロントカバー28の外縁28Loとの間の前後方向の距離が増加する。したがって、乗員が物品を左収納ポケット70Lに出し入れする際に、大きな力が、側方フロントカバー28の外縁28Loに加わる場合がある。そのため、側方フロントカバー28の外縁28Loからレッグシールド部59の後端59Ebまでの前後方向長さを短くすることにより、乗員が物品を左収納ポケット70Lに出し入れする際に側方フロントカバー28に加わる荷重を低減でき、左収納ポケット70Lの容量を増やすことができる。
また本実施形態では、車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの前後方向長さが、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの前後方向長さよりも小さい。さらに、車両側面視におけるレッグシールド部59の中間部64lの前後方向長さが、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの前後方向長さよりも小さい。このように、レッグシールド部59の中間部64lの前後方向長さが小さいので、収納ポケット70の幅を広げて、収納ポケット70の容量を増やせる。また、収納ポケット70の幅を広げても、フロントカバー部58とレッグシールド部59とが一体なので、側方フロントカバー28の剛性を確保できる。したがって、車体カバー23の剛性を確保しつつ、収納ポケット70の容量を確保できる。
乗員は、収納ポケット70の上方から収納ポケット70内に手を入れる。そのため、レッグシールド部59の上部63lの前後方向長さが小さいほど、乗員は、収納ポケット70内に手を入れ易い。本実施形態では、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの前後方向長さの最大値が、車両側面視におけるレッグシールド部59の上部63lの前後方向長さの最大値よりも大きい。したがって、レッグシールド部59の上部63lの前後方向長さが小さく、乗員が収納ポケット70内に手を入れ易い。
さらに、車両側面視におけるレッグシールド部59の下部65lの前後方向長さの最大値が比較的大きいものの、車両側面視におけるインナーパネル26の下部73pの前後方向長さの最大値が比較的小さいので、レッグシールド部59とインナーパネル26とを含む部分の前後方向長さを抑えることができる。これにより、鞍乗型車両1の前部の大型化を抑制しつつ、乗員(運転者)の足が配置される乗車スペースを確保できる。
また本実施形態では、インナーパネル26の下部73pは、車幅方向において左収納ポケット70Lの外端70Eoよりも内方に配置されている。レッグシールド部59の下部65lは、インナーパネル26の下部73pに連結されている。このように、レッグシールド部59の下部65lが連結されたインナーパネル26の下部73pが、車幅方向において左収納ポケット70Lの外端70Eoよりも内方に配置されているので、レッグシールド部59の下部65lの車幅方向長さを増加させることができる。これにより、側方フロントカバー28の剛性を高めることができる。
また本実施形態では、フロントフラッシャー40が上下方向に長い。具体的には、図5に示すように、車両正面視におけるフロントフラッシャー40の上端40Euからフロントフラッシャー40の下端40Elまでの上下方向への距離が、車両正面視におけるフロントフラッシャー40の外端40Eoからフロントフラッシャー40の内端(下端40Elと一致)までの車幅方向への距離よりも大きい。つまり、フロントフラッシャー40の上下方向長さは、フロントフラッシャー40の車幅方向長さよりも大きい。したがって、車両正面視での面積が同じであれば、フロントフラッシャー40が車幅方向に長い場合よりも、フロントフラッシャー40の内端をヘッドライト39から車幅方向に遠ざけることができる。したがって、フロントフラッシャー40の識別性を高めることができる。
さらに、フロントカバー部58およびレッグシールド部59が一体であり、側方フロントカバー28の剛性が確保されているので、フロントフラッシャー40が配置される位置をより外方に移動させることができる。これにより、フロントフラッシャー40の識別性をさらに高めることができる。また、フロントフラッシャー40が上下方向に長いと、フロントカバー部58の外縁部において幅が狭まる範囲が上下方向に長くなり、剛性が低下する部分が上下方向に広がるものの、前述のように、フロントカバー部58およびレッグシールド部59が一体なので、フロントカバー部58の外縁部の剛性の低下を抑制しつつ、フロントフラッシャー40の識別性を高めることができる。
また本実施形態では、中央フロントカバー27が、複数のカバーに分割されている。すなわち、中央フロントカバー27は、ヘッドライト39の少なくとも一部が配置されたヘッドライトカバー47と、ヘッドライトカバー47の下方に配置されたロアカバー48とを含む。このように、中央フロントカバー27が複数のカバーに分割されているので、中央フロントカバー27の形状の自由度が高い。さらに、ヘッドライトカバー47およびロアカバー48が別々の部材なので、ロアカバー48の振動がヘッドライトカバー47に伝達され難い。ヘッドライト39の少なくとも一部は、ヘッドライトカバー47に配置されている。したがって、ヘッドライト39の振動を低減できる。
また本実施形態では、プロテクター74が、インナーカバー29を前後方向に貫通する通気孔30の後方に配置されている。鞍乗型車両1が濡れた路面を走行している際には、鞍乗型車両1に向かって水が飛散する場合がある。そのため、水が、通気孔30を通ってインナーカバー29とインナーパネル26との間に浸入する場合がある。しかしながら、通気孔30の後方にプロテクター74が配置されているので、インナーカバー29とインナーパネル26との間に浸入した水は、プロテクター74に衝突し、フラットフートボード31に向けて下方に案内される。すなわち、プロテクター74の前方からプロテクター74の後方への水の移動が防止される。これにより、運転手の足に向かって飛散する水の量を減少させることができる。
また本実施形態では、フラットフートボード31の前端部31bの上縁が、プロテクター74の上縁よりも下方で、かつプロテクター74の下縁よりも上方の位置に配置されている。したがって、プロテクター74は、インナーパネル26の下端部とレッグシールド部59の下端部との接続位置と、インナーパネル26の下端部とフラットフートボード31の前端部31bとの接続位置と、レッグシールド部59の下端部とフラットフートボード31の前端部31bとの接続位置との前方に配置されている。シート3に着座している運転手の足は、これら接続位置の後方に配置される。したがって、プロテクター74が設けられていない場合、インナーカバー29とインナーパネル26との間に浸入した水が、インナーパネル26、レッグシールド部59、およびフラットフートボード31の間の隙間を通って後方に移動し、運転手の足が濡れる場合がある。そのため、プロテクター74を設けることにより、運転手の足に向かって飛散する水の量を減少させることができる。
本発明の実施形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述の実施形態では、鞍乗型車両1が、スクータタイプの自動二輪車である場合について説明した。しかし、鞍乗型車両1は、スポーツタイプの自動二輪車であってもよいし、オフロードタイプの自動二輪車であってもよいし、モペットであってもよい。また、鞍乗型車両1は、自動二輪車に限らず、不整地走行用車両(ALL−TERRAIN VEHICLE)であってもよいし、スノーモービルであってもよい。
また、前述の実施形態では、左収納ポケット70Lの外端70Eoが、フラッシャー開口42fの外端より内方に配置されている場合について説明した。しかし、左収納ポケット70Lの外端70Eoは、フラッシャー開口42fの外端より外方に配置されていてもよい。この場合、収納ポケット70の幅がさらに広がるので、収納ポケット70の容量を増加させることができる。
また、前述の実施形態では、中央フロントカバー27が、ヘッドライトカバー47およびロアカバー48に分割されている場合について説明した。しかし、ヘッドライトカバー47およびロアカバー48は、一体の部材であってもよい。
また、前述の実施形態では、防水用のプロテクター74が、フロントカバー25の内部に配置されている場合について説明した。しかし、鞍乗型車両1は、プロテクター74を備えていなくてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :鞍乗型車両
2 :車体フレーム
3 :シート
5 :エンジン
7 :ヘッドパイプ
8 :メインフレーム
9 :シートフレーム
10 :ハンドル
11 :フロントフォーク
16 :フロントフェンダー
23 :車体カバー
24 :凹部
25 :フロントカバー
26 :インナーパネル
27 :中央フロントカバー
28 :側方フロントカバー
28Lo :側方フロントカバーの外縁(フロントカバー部の外縁)
29 :インナーカバー
30 :通気孔
31 :フラットフートボード
34 :アンダーカバー
39 :ヘッドライト
40 :フロントフラッシャー
41f :ヘッドライト開口
42f :フラッシャー開口
47 :ヘッドライトカバー
48 :ロアカバー
58 :フロントカバー部
59 :レッグシールド部
60f :フロントカバー部の上部
61f :フロントカバー部の中間部
62f :フロントカバー部の下部
63l :レッグシールド部の上部
64l :レッグシールド部の中間部
65l :レッグシールド部の下部
66 :フロントパネル
67 :リアパネル
68f :ポケット形成部
69r :ポケット形成部
70L :左収納ポケット
70R :右収納ポケット
71p :インナーパネルの上部
72p :インナーパネルの中間部
73p :インナーパネルの下部
74 :プロテクター
76 :中央プロテクター
77 :側方プロテクター

Claims (10)

  1. 車幅方向における車両中央に配置されたヘッドパイプを有する車体フレームと、
    前記ヘッドパイプよりも後方に配置されたシートと、
    前記シートよりも前方でかつ前記ヘッドパイプよりも後方の位置に少なくとも一部が配置され、前記シートよりも下方に配置されたフラットフートボードと、
    前記ヘッドパイプの前方に配置された中央フロントカバーと、
    前記中央フロントカバーに少なくとも一部が配置されたヘッドライトと、
    前記ヘッドパイプの後方に配置され、前記フラットフートボードから上方に延びるインナーパネルと、
    前記インナーパネルによって形成された収納ポケットと、
    前記中央フロントカバーおよびインナーパネルよりも車幅方向の外方に配置され、前記フラットフートボードから上方に延びる、左右一対の側方フロントカバーと、
    前記側方フロントカバーに少なくとも一部が配置されたフロントフラッシャーと、を備え、
    車両正面視において、前記フロントフラッシャーと前記収納ポケットの少なくとも一部とは重なっており、
    前記側方フロントカバーは、前記中央フロントカバーおよびインナーパネルとは別体に形成され、
    前記側方フロントカバーは、前記フロントフラッシャーから後方かつ外方に延びるフロントカバー部と、前記フロントカバー部と一体に形成され、前記フロントカバー部の外縁から前記収納ポケットに向かって後方かつ内方に延びるレッグシールド部とを有し、
    前記フロントカバー部と前記レッグシールド部との一体部分は、前記フラットフートボードから前記フロントフラッシャーよりも上方の位置まで延びている、鞍乗型車両。
  2. 前記フロントフラッシャーは、前記側方フロントカバーの外面で開口するフラッシャー開口内に配置されており、
    車幅方向において、前記収納ポケットの外端は、前記フラッシャー開口の外端よりも内方で、かつ前記フラッシャー開口の内端よりも外方の位置に配置されている、請求項1に記載の鞍乗型車両。
  3. 前記フロントフラッシャーおよび収納ポケットを通る水平面で前記鞍乗型車両を切断した断面において、前記フロントカバー部の外縁から前記レッグシールド部の後端まで前後方向長さは、前記フロントカバー部の外縁から前記フロントカバー部の前端までの前後方向長さよりも小さい、請求項1または2に記載の鞍乗型車両。
  4. 前記フロントフラッシャーは、前記側方フロントカバーの外面で開口するフラッシャー開口内に配置されており、
    前記レッグシールド部は、前記フラッシャー開口よりも上方に配置された上部と、前記フラッシャー開口の上端と前記フラッシャー開口の下端との間の高さに配置された中間部と、前記フラッシャー開口よりも下方に配置された下部とを含み、
    車両側面視における前記レッグシールド部の前記中間部の前後方向長さの最小値は、車両側面視における前記レッグシールド部の前記上部の前後方向長さの最大値よりも小さく、かつ車両側面視における前記レッグシールド部の前記下部の前後方向長さの最大値よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  5. 前記フロントフラッシャーは、前記側方フロントカバーの外面で開口するフラッシャー開口内に配置されており、
    前記インナーパネルは、前記収納ポケットよりも上方に配置された上部と、前記収納ポケットよりも下方に配置された下部とを含み、
    前記レッグシールド部は、前記フラッシャー開口よりも上方に配置された上部と、前記フラッシャー開口の上端と前記フラッシャー開口の下端との間の高さに配置された中間部と、前記フラッシャー開口よりも下方に配置された下部とを含み、
    車両側面視における前記レッグシールド部の前記下部の前後方向長さの最大値は、車両側面視における前記レッグシールド部の前記上部の前後方向長さの最大値よりも大きく、
    車両側面視における前記インナーパネルの前記上部の前後方向長さの最大値は、車両側面視における前記インナーパネルの前記下部の前後方向長さの最大値よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  6. 前記フロントフラッシャーは、前記側方フロントカバーの外面で開口するフラッシャー開口内に配置されており、
    前記インナーパネルは、前記収納ポケットよりも上方に配置された上部と、前記収納ポケットよりも下方に配置された下部とを含み、
    前記レッグシールド部は、前記フラッシャー開口よりも上方に配置された上部と、前記フラッシャー開口の上端と前記フラッシャー開口の下端との間の高さに配置された中間部と、前記フラッシャー開口よりも下方に配置された下部とを含み、
    前記インナーパネルの前記下部は、車幅方向において前記収納ポケットの外端よりも内方に配置されており、前記レッグシールド部の前記下部は、前記インナーパネルの前記下部に連結されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  7. 前記フロントフラッシャーの上下方向長さは、前記フロントフラッシャーの車幅方向長さよりも大きい、請求項1〜6のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  8. 前記中央フロントカバーは、前記ヘッドライトの少なくとも一部が配置されたヘッドライトカバーと、前記ヘッドライトカバーの下方に配置された、前記ヘッドライトカバーとは別体のロアカバーとを含む、請求項1〜7のいずれか一項に鞍乗型車両。
  9. 前記ヘッドパイプに取り付けられたフロントフォークと、
    前記フロントフォークに取り付けられた前輪と、
    前記前輪よりも後方でかつ前記インナーパネルよりも前方の位置に配置されており、車幅方向における前記2つの側方フロントカバーの間に配置されたインナーカバーと、
    前後方向における前記インナーカバーと前記インナーパネルとの間に配置されており、前記インナーカバーを前後方向に貫通する通気孔の後方に配置されたプロテクターとをさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  10. 前記プロテクターの上縁は、前記フラットフートボードの前端部の上縁よりも上方に配置されており、
    前記プロテクターの下縁は、前記フラットフートボードの前端部の上縁よりも下方に配置されている、請求項9に記載の鞍乗型車両。
JP2013060610A 2013-03-22 2013-03-22 鞍乗型車両 Pending JP2014184827A (ja)

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