JP2014183757A - 卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具 - Google Patents

卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具 Download PDF

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Abstract

【課題】卵子又は胚のガラス化凍結作業を容易にかつ確実に行うことが可能な、ガラス化凍結保存用治具を提供する
【解決手段】ヘーズ値が40%以上であり、かつガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上であるガラス化液吸収体を有することを特徴とする卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。前記ガラス化液吸収体が、紙、又は不織布を有し、紙の密度が0.1〜0.5g/cm3、かつ坪量が10〜100g/m2であるガラス化凍結保存用治具。
【選択図】図2

Description

本発明は哺乳動物の卵子、胚などを凍結保存する際に使用する卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具に関する。
牛の胚移植技術に用いられる胚は、受胚牛の発情周期に合わせて移植が行われており、発情周期に胚の移植を合わせるために、生産した胚を液体窒素等の冷却物質の中で凍結した状態で保存し、発情周期に合わせて胚を融解して移植を行っている。このような胚を凍結した状態で保存するための凍結方法として、いわゆるガラス化保存法があり、該ガラス化保存法はヒトの不妊治療においても有用である。
ガラス化保存法とは、グリセロールやエチレングリコール、DMSO(ジメチルスルホキシド)などの耐凍剤を多量に含む水溶液の凝固点降下により、氷点下でも氷晶ができにくくなる原理を用いたものである。この水溶液を急速に液体窒素中で冷却させると氷晶を生じさせないまま固体化させることができる。この様に固体化することをガラス化凍結と云う。また、耐凍剤を多量に含む水溶液をガラス化液と云う。
ガラス化保存法を用いると、細胞内外の何れにも氷晶が生じないために凍結時及び融解時の細胞への物理的障害(凍害)を回避することができるが、ガラス化液に含まれる耐凍剤には化学的毒性があり、細胞の凍結保存時にはガラス化液が少ない方が好ましく、さらには解凍後ただちにガラス化液を希釈する必要がある。
これらガラス化保存法を用いた卵子、胚の凍結保存法としては様々なものが提案されている。特許文献1、特許文献2などではストローにガラス化液を充満させた中で卵子又は胚をガラス化凍結保存させ、解凍時に素早く希釈液と接触させて再生率を向上させる試みがなされている。
特許文献3では卵子又は胚の周囲に付着した余分なガラス化液を濾紙などの吸収体により吸収させることにより、優れた生存性で凍結保存させる方法を提案している。
さらに、特許文献4、特許文献5では、人の不妊治療分野で使用されているいわゆるクライオトップ法と云う方法で、卵付着保持用ストリップとして短冊状の可撓性かつ無色透明なフィルムを使用し、該フィルム上にごく少量のガラス化液と共に卵子又は胚を顕微鏡下で付着させ、凍結保存する方法が提案されている。当該方法は人の卵子又は胚などの凍結保存の場合、顕微鏡下での確認作業が必要なため卵付着保持用ストリップに光透過性などの性能が付与されている。
特開平5−176946号公報 特開平10−248860号公報 特開2005−40073号公報 特開2002−315573号公報 特開2006−271395号公報
特許文献3では、卵子又は胚の周囲に付着した余分なガラス化液を濾紙などの吸収体に吸収させることにより、優れた生存性でこれらの生殖細胞を凍結保存させる方法を提案している。しかしながら、クライオトップ法により、例えばガラス化保存法を人の卵子又は胚に適用する場合には、特に卵子又は胚の吸収体への付着確認作業の正確性が高い精度で求められるが、濾紙は全光線透過率が低く、この様な吸収体では付着した卵子又は胚を観察することは難しいため、顕微鏡下で確実に卵子又は胚の付着を確認をすることは極めて困難であった。
特許文献4に提案されている方法では、特許文献3に提案されている方法の不具合をある程度解決している。特許文献4に提案されている方法によって、操作性が良く、凍結保存スペースを占有しないコンパクトな卵凍結保存用具が提供される。この卵凍結保存用具は、顕微鏡下で人の卵子又は胚を観察できる可撓性かつ無色透明な平坦フィルム(卵付着保持用ストリップ)を備えており、該フィルム上に極少量(0.1μL)のガラス化液と共に卵子又は胚を滴下付着させることにより、卵子又は胚を凍結保存できる。しかしこれらフィルムの幅は0.5〜2.0mmであり、操作に熟練していないと極少量の卵子又は胚の入ったガラス化液を正確に滴下付着させるのは非常に難しい。実際には新人培養士の多くが卵子又は胚の凍結操作でまずつまずくのが、極少量の液で卵子又は胚をシートへ乗せる操作である。更にガラス化液を多く滴下した場合、余分なガラス化液が卵子又は胚の周囲に残り生存性を低下させる虞がある。
更に、無色透明な平坦フィルム上に卵子又は胚を滴下付着する場合、この様なフィルムはヘーズ値が10以下と低く、また全光線透過率が高いので、顕微鏡下の作業においてはどこにフィルムがあるのか判りづらい。このため、この様な透明なフィルムを卵子付着保持用ストリップとして用いた場合、例えばフィルム端部を黒くマジックでマーキングをして無色透明フィルムの存在を確認しながら作業する必要があり、作業効率が悪いため改善が求められている。
本発明は、卵子又は胚の凍結保存作業を容易にかつ確実に行うことが可能な、ガラス化凍結保存用治具を提供することを主な課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、上記した各種技術的な課題は、以下の構成を有する卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具で解決できることが判明した。
(1)ヘーズ値が40%以上であり、かつガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上であるガラス化液吸収体を有することを特徴とする卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。
(2)上記ガラス化液吸収体が、紙、又は不織布を有することを特徴とする上記(1)に記載の卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。
(3)上記紙の密度が0.1〜0.5g/cm、かつ坪量が10〜100g/mであることを特徴とする上記(2)に記載の卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。
本発明により、卵子又は胚を含むガラス化液をガラス化液吸収体に滴下する際に、ガラス化液吸収体における卵子又は胚を付着させる部分を容易に確認することができる。更に、卵子又は胚を含むガラス化液をガラス化液吸収体に滴下する際に、ガラス化液をハンドリングの難しい0.1μLではなく、例えばその十倍以上の量である1〜2μL使用することができるので、容易にかつ確実に操作を行うことができる。よって本発明により、卵子又は胚のガラス化凍結作業を容易にかつ確実に行うことが可能な、卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具を提供することができる。また、本発明のガラス化凍結保存用治具を用いると、卵子又は胚のガラス化凍結作業を効率よく行うことができる。
図1は、卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具の一例を示す全体図である。 図2は、図1中のガラス化液吸収体の拡大図である。 図3は、複数個の卵子又は胚を1つの当該ガラス化凍結保存用治具で凍結保存させる場合に用いるガラス化液吸収体の一例を示す概略図である。 図4は、複数個の卵子又は胚を1つの当該ガラス化凍結保存用治具で凍結保存させる場合に用いるガラス化液吸収体の別の一例を示す概略図である。 図5は、ガラス化液吸収層を基材の両面に配したガラス化液吸収体の概略図である。
以下に本発明のガラス化凍結保存用治具を詳細に説明する。
本発明のガラス化凍結保存用治具は、ヘーズ値が40%以上であり、かつガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上であるガラス化液吸収体を有する。
本発明のガラス化凍結保存用治具は、動物の卵子又は胚等の細胞を凍結保存する際に用いられるものである。好ましくは、ガラス化液吸収体に卵子又は胚をガラス化液と共に付着させて、卵子又は胚が付着したガラス化液体収体を液体窒素等の冷却物質に浸漬し凍結させるためのものである。上記ガラス化液吸収体を有することにより、卵子又は胚をガラス化液と共に容易に保持することができ、さらに卵子又は胚の液体窒素への浸漬作業も容易に行うことができる。本発明のガラス化凍結保存用治具は、卵子又は胚凍結保存用具、卵子又は胚ガラス化保存用具と言い換えることができる。
本発明のガラス化凍結保存用治具は、該ガラス化液吸収体が余分なガラス化液を吸収するので、卵子又は胚と共にガラス化液を滴下付着させる量が多くても安定した卵子又は胚の生存性が達成できる。さらに、そのように操作された卵子又は胚はごく少量のガラス化液に覆われており、凍結操作する場合でも速やかに凍結状態にすることができる。更には凍結保存した卵又は胚を解凍後ただちにガラス化液を希釈することができる。
本発明においてガラス化液吸収体は、ヘーズ値が40以上%であり、かつガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上である。卵子又は胚をガラス化液と共に滴下付着させる前のガラス化液吸収体は、ヘーズ値が高い為、顕微鏡下の作業においても卵子又は胚を滴下付着させる部分が容易に識別できる。また該ガラス化液吸収体は、ガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上であり、この様なガラス化液吸収体を利用することにより、卵子又は胚の付着確認作業を高い精度で行うことが可能となる。ガラス化液を吸収したときのより好ましい全光線透過率は、75%以上である。
本発明のガラス化凍結保存用治具を用いると、更には、ガラス化液中にある卵子又は胚をガラス化液と共に取り出し、顕微鏡下で凍結保存治具などへ滴下付着させていた一連の作業が通常の目視下で行うことができるようになる。これによりガラス化液をガラス化液吸収体に滴下して付着させた後、卵子又は胚の確認のときだけ顕微鏡を使用すれば良く、作業が極めて容易となる。また、ガラス化凍結作業の効率も向上する。
本発明のガラス化凍結保存用治具が有するガラス化液吸収体のヘーズ値は、JIS K7136(プラスチック−透明材料のヘーズの求め方)に従って求められる値であり、例えばTMダブルビーム方式ヘーズコンピューター、型式HZ−2(スガ試験機(株)製)を用いて測定することができる。またガラス化液を吸収したときのガラス化液吸収体の全光線透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部)に従って求められる値であり、例えば前記したTMダブルビーム方式ヘーズコンピューター、型式HZ−2(スガ試験機(株)製)用いて測定することができる。なおガラス化液吸収体のヘーズ値は、ガラス化液吸収体が乾燥状態にあるときのヘーズ値である。すなわち前記ヘーズ値は、通常、ガラス化液を吸収していないガラス化液吸収体のヘーズ値である。
本発明においてガラス化液を吸収したときの全光線透過率は、ガラス化液吸収体がガラス化液を保持できる最大量を吸収した状態で測定される全光線透過である。
すなわち、後述する実施例にも記載されているようにガラス化液吸収体を十分(約10秒間)にガラス化液に浸漬させた後、ゴムロールで絞り、余分なガラス化液を除去した状態とし、この状態で全光線透過率を測定する。つまりガラス化液吸収体がガラス化液を保持できる最大量を吸収した状態で全光線透過率を測定する。なおガラス化液としてはグリセロールやエチレングリコール、DMSO(ジメチルスルホキシド)などの各種耐凍剤を含有する水溶液が一般に知られているが、本発明では便宜上、水:エチレングリコール=70:30(対容積)の比率で混合して調整したガラス化液を用いて全光線透過率を測定する。
実際の卵子又は胚の付着作業は、通常、直径約0.1mm程度の卵子又は胚をガラス化液と共にマイクロピペットや不妊治療現場で用いられる特別なピペットにて吸い込んでからガラス化液吸収体に滴下付着させる。ガラス化液の滴下量とガラス化液吸収体の吸収容量との関係にもよるが、滴下したガラス化液を吸収しきれずに当該ガラス化液吸収体表面にガラス化液が残っている場合は、通常、滴下したガラス化液に対してガラス化液吸収体の吸収容量が不足している。この様な場合は卵子又は胚の再生率に影響を及ぼす懸念がある。反対にガラス化液を吸収しきって、表面を押さえてもガラス化液が付着しない場合は、通常、滴下したガラス化液に対してガラス化液吸収体の吸収容量が過剰であり、その様な場合は全光線透過率の悪化が懸念される。このため、ガラス化液の滴下量に対して、丁度良いガラス化液吸収体の吸収容量を設定することが好ましい。本発明において卵子又は胚と共に滴下されるガラス化液の好ましい量は、ガラス化液吸収体の種類及びその使用面積にもよるが、例えばマイクロピペットでの操作を考慮すると、0.3〜5μLが好ましく、更には0.5〜3μLがより好適であるから、例えばこの量に合わせて、後述する各種ガラス化液吸収体の種類やその坪量、又は該ガラス化液吸収体が有するガラス化液吸収層の種類やその固形分塗布量等を適宜調整することにより、ガラス化液吸収体が吸収(保持)するガラス化液の吸収容量を適宜設定することが可能である。
本発明のガラス化凍結保存用治具が有する、ヘーズ値が40%以上であり、かつガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上であるガラス化液吸収体としては、ガラス化液を吸収するガラス化液吸収層を有するものであればよく、その形状等は特に限定されない。ガラス化液吸収体は、単層であってもよく、複数の層が積層されたものであってもよい。このようなガラス化液吸収体として、例えば、基材上にガラス化液吸収層を有するガラス化液吸収体、又はガラス化液吸収層単独からなるガラス化液吸収体が挙げられる。ガラス化液吸収体が基材上にガラス化液吸収層を有する場合には、基材の片面又は両面にガラス化液吸収層を設けることができる。基材上に設けられるガラス化液吸収層としては、後述する各種ガラス化液吸収層等が挙げられるが、紙又は不織布をガラス化液吸収層として用いることが特に好ましい。またガラス化液吸収層単独から構成されるガラス化液吸収体においても、紙又は不織布を用いることが特に好ましい。ガラス化液吸収体が、紙、又は不織布を有することは、本発明における好ましい態様の1つである。これにより余分なガラス化液の吸収速度を早め、ガラス化液の保持量も多くすることができる。
ガラス化液吸収体が、基材上にガラス化液吸収層を有する構造を有するものである場合、基材上の全面にガラス化液吸収層を有してもよく、基材上の一部にガラス化液吸収層を有してもよい。ガラス化液吸収層の形状等は特に限定されない。ガラス化液吸収体が、基材上の一部にガラス化液吸収層を有する(基材上にガラス化液吸収層が設けられていない部分が存在する)場合、前記ヘーズ値及びガラス化液を吸収したときの全光線透過率は、ガラス化液吸収層を有する部分のヘーズ値及び全光線透過である。図3又は図4は、ガラス化液吸収層が基材上の一部に設けられているガラス化液吸収体の一例である。
ガラス化液吸収体が有する基材としては光透過性基材が好ましく、全光線透過率が80%以上である光透過性基材がより好ましい。またヘーズ値は10%以下であることが好ましい。この様な基材としては例えば、各種樹脂フィルム、ガラス、ゴム等が挙げられる。本発明の効果を奏することになる限り、2種以上の基材を組み合わせて用いてもよい。中でも樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で好適に用いられる。樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂フィルムが挙げられ、その厚さは10〜1000μmであることが好ましい。
基材上に設けられるガラス化液吸収層としては、無機微粒子を主体として含有する多孔質のガラス化液吸収層、水溶性樹脂を主体に含有し白色顔料を含有するガラス化液吸収層等が挙げられ、このようなガラス化液吸収層中の固形分塗布量は、0.1〜30g/mであることが好ましく、このような範囲で固形分塗布量を調整することより、ガラス化液吸収体の吸収容量を、滴下されるガラス化液の量に応じて容易に調整できる。なおここで主体とは、ガラス化液吸収層中の全固形分に対して、無機微粒子又は水溶性樹脂の占める割合が50質量%以上であることを意味し、より好ましくは、全固形分に対して無機微粒子又は水溶性樹脂を65質量%以上含有することである。また、無機微粒子又は水溶性樹脂は、ガラス化液吸収層の全固形分に対して、95%以下であることが好ましい。
多孔質のガラス化液吸収層が含有する無機微粒子としては、非晶質合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン等公知の各種無機微粒子が挙げられるが、より大きい細孔容積が得られる点で非晶質合成シリカ、アルミナ又はアルミナ水和物が好ましい。これらの無機微粒子は、1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。非晶質合成シリカとしては、気相法シリカ及び湿式法シリカが特に好ましく用いられる。無機微粒子の平均粒子径は5μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以下である。無機微粒子の平均粒子径の下限は、通常50μmである。
多孔質のガラス化液吸収層は上記した無機微粒子と併せてバインダー樹脂を含有することが好ましい。かかるバインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、キトサン誘導体、カゼイン、大豆蛋白、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらバインダーは2種類以上併用することも可能である。バインダー樹脂の使用にあたっては、バインダーがガラス化液吸収体を保存した際に湿度等の影響により膨潤して、空隙を塞いでしまわないことが重要であり、この観点から比較的膨潤性の低いバインダーが好ましく用いられる。好ましいバインダーは、例えば、完全又は部分ケン化のポリビニルアルコールである。
水溶性樹脂を主体に含有し白色顔料を含有するガラス化液吸収層が含有する水溶性樹脂としては、上記した多孔質のガラス化液吸収層に用いるバインダー樹脂が挙げられる。また白色顔料としては上記した各種無機微粒子に加え、例えばアクリル系ラテックス、ポリウレタン系ラテックス、スチレン系ラテックス、ポリエステル系ラテックス等の各種水分散性樹脂を挙げることができる。これらの顔料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ガラス化液吸収層には、上記成分以外にマット化剤、架橋剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、蛍光増白剤などの任意の成分を加えてもよいが、例えば低分子成分は、卵子又は胚に影響を与える恐れがあるので最小限の使用に留めた方が好ましい。具体的にはガラス化液吸収層全体に対して1質量%以下とすることが好ましい。
本発明のガラス化凍結保存用治具が有するガラス化液吸収層としては、前述したように、紙又は不織布であることが特に好ましい。ガラス化液吸収層が紙又は不織布である場合、前述した無機微粒子を主体として含有する多孔質のガラス化液吸収層や、水溶性樹脂を主体に含有し白色顔料を含有するガラス化液吸収層と比較し、余分なガラス化液を吸収する速度がより早く、ガラス化液の保持量もより多く好ましい。紙又は不織布の主要構成成分は繊維であり、毛細管現象によりガラス化液を素早く吸収することができる。また、繊維間の空隙にガラス化液を多く保持することができる。
ガラス化液吸収層が紙の場合、紙を構成するパルプ繊維としては、広葉樹、針葉樹の何れから製造されたパルプ繊維が挙げられる。パルプ繊維は、未漂白であってもよく、漂白されたものでもよいが、漂白されたバージンパルプ繊維が好ましく用いられる。またガラス化液吸収層として用いる紙の白色度は60%以上が好ましく、更には70%以上が好適である。白色度がこのような範囲であると、付着した卵子又は胚の確認が容易であるため好ましい。この様な白色度の紙は該バージンパルプ以外でも、漂白されたケナフなどの非木材系パルプ繊維でも使用することができる。また、雑分が多い再生紙用パルプ繊維は雑分が卵子又は胚に影響を及ぼす可能性があるが、再生紙用パルプ繊維であっても雑分をしっかりと除き、白色度70%以上にすれば好適に使用できる。本発明においては、以上に挙げた各種パルプ繊維を混合して白色度70%以上なら好適に使用することができる。なおパルプ繊維の白色度はJIS P8123を用いて測定することができる。
本発明においてガラス化液吸収層が紙の場合、該ガラス化液吸収層はバインダーなどの結着剤成分の紙全体に占める割合が10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、特に好ましくは3質量%以下である。通常の紙等には筆記性などを向上させるために5〜20質量%程の無機顔料が含まれており、更に様々な製紙用薬品が入っている。特に炭酸カルシウム等の無機顔料は全光線透過率を低下させてしまう場合があり、無機顔料の紙全体に占める割合は5質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは3質量%以下である。また製紙用薬品の中でも例えば蛍光増白剤や染料、カチオン系のサイズ剤などには卵子又は胚に影響を与えると思われるものがあるため、これら成分もまた紙全体に占める割合を1質量%以下とすることが好ましい。
本発明におけるガラス化液吸収層が紙の場合、嵩高い紙が適しており、具体的には密度が0.1〜0.5g/cmの紙が好ましく用いられ、更に好ましくは0.12〜0.3g/cmである。また適した坪量は10〜100g/m、更に好適には10〜70g/mの紙が好ましく用いられ、このような範囲で紙の密度及び秤量を調整することによりガラス化液吸収体の吸収容量を、滴下されるガラス化液の量に応じて容易に調整できる。
本発明におけるガラス化液吸収層が不織布の場合、紙である場合と同様に、バインダーなどの結着剤成分の不織布全体に占める割合が20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下であり、特に好ましくは5質量%以下である。
本発明に用いる不織布を更に詳細に説明する。前記した紙と同様に、不織布も好適に使用される繊維がある。これら好適に使用される繊維として、セルロース繊維、セルロース繊維からの再生繊維であるレーヨン繊維やキュプラ繊維、更にはセルロース繊維からの半合成繊維であるアセテート繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ビニロン繊維、ガラス繊維、絹繊維などが挙げられる。その中でも光の屈折率が低く、ガラス化液を吸収したときに高い全光線透過率が得られる繊維としてセルロース繊維、セルロース繊維からの再生繊維であるレーヨン繊維やキュプラ繊維、更にはセルロース繊維からの半合成繊維であるアセテート繊維、ガラス繊維が更に好適に用いられる。
本発明においては、嵩高い不織布が適しており、不織布の密度は好ましくは0.05〜0.5g/cmであり、更に好ましくは0.10〜0.4g/cmである。坪量は好ましくは10〜130g/mであり、更に好適には10〜100g/mであり、このような範囲で不織布の密度及び秤量を調整することにより、ガラス化液吸収体の吸収容量を、滴下されるガラス化液の量に応じて容易に調整できる。
本発明におけるガラス化液吸収層が不織布の場合、前記した好適な繊維を各種混合した不織布も用いることができる。さらに、湿式抄紙法の漉き合せ技術を用いて、異なる繊維構成の不織布を2層構成としたものや、接着剤などで貼り合わせ加工した2層構成品を用いることができる。
次に本発明に用いる不織布の好適な製造方法について説明する。不織布は紙と異なり様々な製造方法があるが、例えば、以下の製造方法が好適に用いられる。不織布の製造には繊維を並べる工程と繊維同士を絡ませたり、結着させたりする工程の大きく分けて2工程ある。繊維を並べる方法としては、湿式法、乾式法があり、その他樹脂ペレットから直接繊維を製造し、同時に結着させるスパンボンド法、メルトブロー法がある。湿式法は繊維を水分散させた後、紙の抄紙工程と同様に漉き上げて並んだ繊維を絡ませたり、結着させたりする方法としてサーマルボンド方式、ケミカルボンド方式、水流交絡法などがある。また、乾式法は繊維をカードと呼ばれる機械で並べた後、サーマルボンド方式、ケミカルボンド方式、水流交絡法、ニードルパンチ法で繊維を絡ませ、結着させて不織布を製造する。これらのいずれの方法で製造された不織布も、本発明において用いることができる。
これら製造方法の中でも、スパンボンド法、メルトブロー法で製造された不織布、更には湿式法又は乾式法で繊維を並べて後、水流交絡法又はニードルパンチ法で製造された不織布が好適に使用できる。これら製造方法はバインダーなしで繊維同士を結着することができ、100%繊維だけの不織布が製造できる。特に本発明において最も好適に使用される繊維である、セルロース繊維、セルロース繊維由来の繊維でセルロース再生繊維であるレーヨン繊維やキュプラ繊維、更にはセルロース繊維からの半合成繊維であるアセテート繊維を用いて製造する場合は湿式法、乾式法関わらず水流交絡法又はニードルパンチ法での製造方法が最も好適である。
また本発明において、ガラス化液吸収体がガラス化液吸収層単独から構成される場合、好ましく用いられる紙又は不織布としては、ガラス繊維など強度のある繊維が混合された紙、又は不織布、あるいはガラス繊維で構成された不織布等を挙げることができる。ガラス繊維は全光線透過率が高く、ガラス化液吸収体の構成において全光線透過率に影響を与えることは少ない。
ガラス化液吸収層の面積は、卵子又は胚と共に滴下されるガラス化液の滴下量等に応じて適宜設定すればよく特に限定されないが、例えば、滴下するガラス化液1滴につき10mm以上とすることが好ましく、10〜400mmとすることがより好ましい。
以上、本発明におけるガラス化液吸収体を説明してきた。以下にこれらを用いたガラス化凍結保存用治具の構成について説明する。
本発明のガラス化凍結保存用治具は、ガラス化液吸収体を有するものであればよいが、例えば、ガラス化液吸収体に把持部が接続されていてもよい。把持部を有すると、凍結時の作業性が良好であるため、好ましい。
図1は本発明における卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具の一例を示す全体図である。図1においてガラス化凍結保存用治具5は、把持部1とガラス化液吸収体2から構成される。把持部1は耐液体窒素素材であることが好ましい。この様な素材としては、例えばアルミ、鉄、銅、ステンレス合金などの各種金属、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエレン樹脂、フッ素系樹脂や各種エンジニアプラスチック、更にはガラスなどを好適に用いことができる。また基本的にガラス化液吸収体2はハンドリング上、短冊状又はシート状であることが好ましい。
本発明におけるガラス化液吸収体の一例を、図2に示す。
図2は、図1のガラス化液吸収体2の拡大図である。図2のガラス化液吸収体2aは基材4上にガラス化液吸収層3を有する。図2に示すガラス化液吸収体2aは、ガラス吸収体の全面にガラス化液吸収層3を有する形態の一例である。例えばガラス化液吸収層3が、前述した無機微粒子を主体として含有する多孔質のガラス化液吸収層や、水溶性樹脂を主体に含有し白色顔料を含有するガラス化液吸収層である場合、これらのガラス化液吸収層は、無機微粒子や好ましくはバインダー樹脂を含有する組成物を、又は水溶性樹脂と白色顔料を含有する組成物を作製し、該組成物を基材上に塗布、乾燥することで、ガラス化液吸収層3を設けることができる。
あるいはガラス化液吸収層3が、前述した紙又は不織布である場合、基材4上に紙又は不織布を貼り合わせる(接着する)ことでガラス化液吸収体2aを得ることができる。基材4上に紙又は不織布を貼り合わせる場合、一般に知られている様々な接着剤を使用することができる。例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシセルロース、ポリビニルピロリドン、澱粉糊の様な水溶性接着剤、酢酸ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ホットメルト接着剤、エラストマー系接着剤、シアノアクリル系に代表される瞬間接着剤、シリコーン系接着剤、ニトロセルロース接着剤 、ニトリルゴム系接着剤、スチレン−ブタジエン系接着剤ユリア樹脂系接着剤、クロロプレン系接着剤、塩化ビニル系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ブチラール樹脂系接着剤、スチレン系樹脂接着剤、フェノール樹脂系接着剤などを好適に用いることができる。ただし接着剤を多量に用いると繊維間の空隙を埋めてしまい、ガラス化液の吸収性が低下する場合があるため、接着剤の使用量は0.3〜5g/m以の範囲で好ましく用いられ、更に0.5〜3g/mの範囲で好適に用いられる。
また本発明において上記接着剤をガラス化液吸収層の一部として積極的に使用することもできる。ポリビニルアルコール、ヒドロキシセルロース、ポリビニルピロリドン、澱粉糊の様な水溶性接着剤はガラス化液を一部吸収することが可能である。
図1の把持部1とガラス化液吸収体2の接続方法について説明する。把持部1が樹脂の場合、例えば、成形加工するときにインサート成形によりガラス化液吸収体2を把持部1に接続することができる。更に、把持部1に図示しないガラス化液吸収体挿入部を作製して接着剤にてガラス化液吸収体2を接続することができる。接着剤は様々なものが使用できるが、低温に強いシリコーン系やフッ素系の接着剤が好適に用いることができる。
本発明における卵子又は胚のガラス化液保存用治具で卵子又は胚を長期凍結保存する場合、図1に示す治具本体に安全の為、外界と遮断するためにキャップを被せることも可能である。更に、通常液体窒素は滅菌されておらず、直接液体窒素に接触させて凍結させる場合、ガラス化液保存用治具が滅菌されていても滅菌状態を保証できない場合がある。よって凍結前に卵子又は胚を付着させたガラス化液吸収体にキャップをして、直接液体窒素に接触させないで凍結させることがある。また、EUなど海外先進国では前記の様に液体窒素に直接接触させない凍結方法が主流となってきている。この様な理由からキャップは対液体窒素性のある素材である各種金属、各種樹脂、ガラス、セラミックなどで作製することが好ましい。形状としては、鉛筆用のキャップや円柱状のストローキャップなどガラス化液吸収体と接触せず、外界と遮断できる様な形状ならどのような形状でもよい。
図3〜5に、本発明におけるガラス化液吸収体の別の態様の例を示す。図1に示す卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具において、ガラス化液吸収体を図3〜5に示すものとすることもできる。
図3は、複数個の卵子又は胚を1つの当該ガラス化凍結保存用治具で凍結保存させる場合に用いるガラス化液吸収体の一例を示す概略図を示す。また図4は複数個の卵子又は胚を1つの当該ガラス化凍結保存用治具で凍結保存させる場合に用いるガラス化液吸収体の別の一例を示す概略図である。図3及び図4ではガラス化液吸収層3が基材4上に、不連続であって複数が配置されている。
前述した図2のようにガラス化液吸収層3が連続した形状である場合、複数の卵子又は胚をガラス化液吸収層3に付着させようとすると、ガラス化液はガラス化液吸収層で横方向と厚み方向に広がるため、例えば2個目以降の卵子又は胚をガラス化液吸収層3に付着させた場合、ガラス化液の吸収性は低下する場合がある。しかし、図3及び図4のようにガラス化液吸収層3が基材4上に、不連続で複数設けられているとその様な心配がなく、ガラス化液と共に卵子又は胚を各ガラス化液吸収層3に1個ずつ確実に付着させることができる。図3及び図4では、一例として、升目状のガラス化液吸収層3を複数配置した。
図3及び図4に示すガラス化液吸収体2b及びガラス化液吸収体2cは、基材上の一部にガラス化液吸収層を有するガラス化液吸収体の一例でもある。
図5は操作性、迅速性を向上させるために、ガラス化液吸収層を基材の両面に配したガラス化液吸収体2dの概略図である。ガラス化液吸収層3を基材4両面に配することにより、表裏を気にせず、直ぐに卵子又は胚を素早く滴下付着させることができる。ガラス化液吸収体が基材4のないガラス化液吸収層3だけの場合は両面ともガラス化液を吸収できるのでこの様な形態にする必要はない。
図3〜5に示すガラス化液吸収体におけるガラス化液吸収層は、上述した図2のガラス化液吸収体におけるガラス化液吸収層と同様の方法により形成することができる。
本発明のガラス化凍結保存用治具は、例えば、クライオトップ法において好適に用いられるものである。本発明のガラス化凍結保存用治具を用いると、卵子又は胚の凍結時及び融解時に細胞外のガラス化液による損傷を受けにくく、卵子又は胚を優れた生存性で凍結保存することができる。
本発明のガラス化凍結保存用治具を用いて卵子又は胚等の細胞を凍結保存する方法は特に限定されず、例えば、まず、ガラス化液に浸漬した卵子又は胚等の細胞をガラス化液と共にガラス化液吸収体上のガラス化液吸収層に滴下し、該細胞の周囲に付着しているガラス化液をガラス化液吸収層に吸収させる。次いで、前記細胞をガラス化液吸収体上に保持させたまま液体窒素等の中に浸漬することにより、細胞を凍結することができる。
ガラス化液は、通常卵子、胚等の細胞の凍結のために使用されるものを使用でき、例えば、上述したグリセロールやエチレングリコール、DMSO(ジメチルスルホキシド)などの各種耐凍剤を含有する水溶液を使用できる。
本発明のガラス化凍結保存用治具を用いて凍結保存することができる細胞として、例えば、哺乳類(例えば、人(ヒト)、牛、豚、馬、マウス等)の卵子又は胚、iPS細胞、ES細胞等が挙げられる。中でも、哺乳類の卵子又は胚の凍結保存に好適に用いられる。
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が易接着処理された厚さ250μm、ヘーズ値5.5%、全光線透過率91%の透明PETフィルム上にクラレ(株)製 PVA117の10%水溶液を乾燥時質量2g/mで塗布した。当該塗布層が乾燥する前に、セルロース(キュプラ)繊維で構成された旭化成せんい(株)製の不織布であるBemliese(登録商標) SA14G(坪量14g/m、密度0.19g/cm)を当該塗布層に重ねて乾燥させ、実施例1のガラス化液吸収体を作製した。
実施例2
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が易接着処理された厚さ250μm、ヘーズ値5.5%、全光線透過率91%の透明PETフィルム上にクラレ(株)製 PVA117の10%水溶液を乾燥時質量2g/mで塗布した。当該塗布層が乾燥する前に、セルロース(キュプラ)繊維で構成された旭化成せんい(株)製の不織布であるBemliese(登録商標) SE103(坪量100g/m、密度0.18g/cm)を当該塗布層に重ねて乾燥させ、実施例2のガラス化液吸収体を作製した。
実施例3
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が易接着処理された厚さ250μm、ヘーズ値5.5%、全光線透過率91%の透明PETフィルム上にクラレ(株)製 PVA117の10%水溶液を乾燥時質量2g/mで塗布した。当該塗布層が乾燥する前に、紙である大王製紙(株)製 エリエール(登録商標) プロワイプ ソフトマイクロワイパーS220(坪量22g/m、密度0.21g/cm)を当該塗布層に重ねて乾燥させ、実施例3のガラス化液吸収体を作製した。
実施例4
<ガラス化液吸収体の作製>
三菱製紙(株)製ガラス繊維不織布 GP50(坪量50g/m、密度0.32g/cm)をそのまま用いて実施例4のガラス化液吸収体とした。
実施例5
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が易接着処理された厚さ250μm、ヘーズ5.5値%、全光線透過率91%の透明PETフィルムにクラレ(株)製 PVA117の10%水溶液を乾燥時質量2g/mで塗布した。当該塗布層が乾燥する前に、HAINAN XINLONG NONWOVENS CO.,LTD製レーヨン/PET混合の水流交絡法で製造された不織布YM74A(坪量35g/m、密度0.21g/cm)を当該塗布層に重ねて乾燥させ、実施例5のガラス化液吸収体を作製した。
比較例1
<ガラス化液吸収体の作製>
アドバンテック製濾紙No.5C(坪量120g/m、密度0.57g/cm)をそのまま用いて比較例1のガラス化液吸収体とした。
比較例2
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が易接着処理された厚さ250μm、ヘーズ値5.5%、全光線透過率91%の透明PETフィルムにクラレ(株)製 PVA117の10%水溶液を乾燥時質量2g/mで塗布した。当該塗布層が乾燥する前に、市販のPPC用紙(坪量68g/m、密度0.72g/cm)を当該塗布層に重ねて乾燥させ、比較例2のガラス化液吸収体を作製した。
比較例3
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が容接着処理された厚さ250μm、ヘーズ値5.5%、全光線透過率91%の透明PETフィルムにクラレ(株)製 PVA117の10%水溶液を乾燥時質量2g/mで塗布、乾燥し、比較例3のガラス化液吸収体を作製した。
比較例4
<ガラス化液吸収体の作製>
コロナ放電処理により、表面が容接着処理された厚さ250μm、ヘーズ値5.5%、全光線透過率91%の透明PETフィルムをそのまま用いて比較例4のガラス化液吸収体とした。
比較例5
<ガラス化液吸収体の作製>
三菱製紙(株)製の、PETフィルム上にアルミナゾルとPVAバインダーで構成された塗工層を設けたインクジェットフィルムTPS100(全体坪量180g/m、PETフィルム厚さ100μm、アルミナゾルとPVAバインダー層が40g/m)をそのまま用いて比較例5のガラス化液吸収体とした。
比較例6
<ガラス化液吸収体の作製>
三菱製紙(株)製コート紙(坪量130g/m、密度1.24g/cm)をそのまま用いて比較例6のガラス化液吸収体とした。
<測定サンプルの作製>
実施例1〜5、及び比較例1〜6のガラス化液吸収体を50mm角にカットしたものをヘーズ値測定用サンプルとした。更に、水:エチレングリコール=70:30(対容積)の比率で混合してガラス化液を調製して、50mm角にカットした実施例1〜5、比較例1〜6のサンプルを前記ガラス化液に10秒間浸漬し、ゴムロールで絞り余分なガラス化液を除去し、ガラス化液を吸収したときの全光線透過率測定用サンプルとした。
<ヘーズ値の測定>
TMダブルビーム方式ヘーズコンピューター、型式HZ−2(スガ試験機(株)製)にて、上記で用意したヘーズ測定用サンプルのヘーズ値をJIS K7136(プラスチック−透明材料のヘーズの求め方)に従って測定した。この結果を表1に示す。
<全光線透過率の測定>
TMダブルビーム方式ヘーズコンピューター、型式HZ−2(スガ試験機(株)製)にて、上記で用意した全光線透過率測定用サンプルの全光線透過率をJIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部)に従って測定した。この結果を表1に示す。
<ガラス化液の吸収性及びガラス化凍結作業の作業性>
実施例1〜5、及び比較例1〜6の各ガラス化液吸収体を幅1mm、長さ25mmの短冊状にカットした。評価においては、疑似卵子として直径0.1mmのガラスビーズを用いた。水:エチレングリコール=70:30(対容積)の比率で混合して調製したガラス化液に沈めた前記ガラスビーズ1個をマイクロピペットにて2μLのガラス化液と共に吸い込み、前記短冊状にカットしたガラス化液吸体に滴下付着させた。ガラスビーズ含有ガラス化液滴下付着作業時の前記ガラス化液を付着させる部分(ガラス化液吸収体)の確認性(確認のし易さ)及びマイクロピペットでの滴下付着作業性、そのときのガラス化液吸収体のガラス化液の吸収性を観察し以下の基準で評価した。ガラス化液を滴下付着させる部分の確認性の評価は、透過顕微鏡(オリンパス(株)製、SZH−121)を用いて確認した。更に、同じく透過顕微鏡(オリンパス(株)製、SZH−121)にて、ガラス化液吸収体に滴下した当該ガラスビーズを視認できるかどうかを以下の基準で評価した。これらの結果を表1に示す。
ガラス化液を滴下付着させる部分の確認性及びマイクロピペットでの滴下付着作業性は以下の基準で評価した。
○:透過顕微鏡を用いた環境下で短冊状のガラス化液吸収体を容易に確認でき、滴下付着部分をすぐに設定することができた。また、滴下付着部分にマイクロピペット先端を近づけ容易に滴下付着させることができた。
△:透過顕微鏡を用いた環境下で短冊状のガラス化液吸収体を容易に確認できず、滴下付着部分をすぐに設定することができなかった。ようやく滴下付着部分を設定した後、マイクロピペット先端を近づけ容易に滴下付着させることができた。
×:透過顕微鏡を用いた環境下で短冊状のガラス化液吸収体を容易に確認できず、所定の滴下付着部分を設定することが難しかった。ようやく滴下付着部分にマイクロピペット先端を近づけ容易に滴下付着したが、表面張力により、滴下したガラス化液からマイクロピペット先端を容易に離すことができなかった。
ガラス化液の吸収性の評価は以下の基準で評価した。
◎:滴下付着後、1秒未満でガラス化液を全て吸収した。
○:滴下付着後、ガラス化液を全て吸収するのに1秒以上10秒未満要した。
△:滴下付着後、ガラス化液を全て吸収できないか、又は吸収するのに10秒以上要した。
×:滴下付着後、ガラス化液を全く吸収できない。
卵子又は胚の確認作業の評価は以下の基準で評価した。
◎:疑似卵子の輪郭、大きさ、及び濃淡を確認可能な視認性がある。
○:疑似卵子の輪郭、及び濃淡を確認可能な視認性がある。
△:疑似卵子の存在が濃淡だけで確認可能な視認性がある。
×:疑似卵子の存在が確認できない。
※比較例4のガラス化液吸収体はガラス化液を全く吸収できないため、当該吸収体にガラス化液を広げる形で全光線透過率を測定した。
前記した、水:エチレングリコール=70:30(対容積)の比率で混合したガラス化液に代わって、エチレングリコールを30容積%、グリセロールを0.5容積%、トレハロースを0.2容積%、及びスクロースを0.2容積%含有する水溶液をガラス化液として用いた以外は同様にして、実施例1〜5及び比較例1〜6の各ガラス化液吸収体について、ガラス化液の滴下付着部分の確認性及びマイクロピペットでの滴下付着作業性、ガラス化液の吸収性、卵子又は胚の確認作業を評価した。この結果、前記表1と同様の結果が得られた。
以上の結果から、本発明のガラス化凍結保存用治具によって、卵子又は胚のガラス化凍結作業を容易にかつ確実に行うことが可能であることが判る。
本発明は、牛などの家畜や動物の胚移植や人工授精、人への人工授精などの他、例えば、細胞などの凍結保存にも応用され得る。また、本発明は、再生医療用細胞、細胞シートやiPS細胞の細胞バンクなどに用いる凍結保存方法に利用され得る。
1 把持部
2a ガラス化液吸収体
2b ガラス化液吸収体
2c ガラス化液吸収体
2d ガラス化液吸収体
3 ガラス化液吸収層
4 基材
5 ガラス化凍結保存用治具

Claims (3)

  1. ヘーズ値が40%以上であり、かつガラス化液を吸収したときの全光線透過率が60%以上であるガラス化液吸収体を有することを特徴とする卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。
  2. 前記ガラス化液吸収体が、紙、又は不織布を有することを特徴とする請求項1に記載の卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。
  3. 前記紙の密度が0.1〜0.5g/cm、かつ坪量が10〜100g/mであることを特徴とする請求項2に記載の卵子又は胚のガラス化凍結保存用治具。
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