JP2014182288A - 静電潜像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性及び高温での保存安定性に優れる静電潜像現像用トナーを製造できる、静電潜像現像用トナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】静電潜像現像用トナーを製造する際に、結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させ、微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させてトナー粒子を形成させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
トナーに関して、近年、画像の高画質化の要求から、トナーの粒子径を小さくして解像度を向上させることが要請されている。高画質な画像を出力するためには、トナーの平均粒子径を5μm程度に小さくし、且つ、トナーの粒度分布をシャープにすることが有効である。
粒度分布がシャープであり小粒径であるトナーは、結着樹脂、着色剤、離型剤のようなトナーに含まれる成分の微粒子を凝集させた後に、形成される凝集体を加熱して凝集体を合一化させてトナーを得る微粒子凝集法を用いて製造されることが多い。微粒子凝集法を用いると、トナーの形状や、トナー内部での着色剤、離型剤のような成分の分散性を制御しやすい。
微粒子凝集法の具体例としては、結晶性樹脂、着色剤、及び離型剤のようなトナーの構成成分を、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースのような分散剤の存在下に水系媒体中で分散させた分散液に凝集剤を加えて分散液に含まれる成分を凝集させて凝集体を形成させた後に、凝集体を加熱して合一化させてトナーを得る、トナーの製造方法が挙げられる(特許文献1参照)。
特開2010−049195号公報
特許文献1に記載の方法によれば、確かに小粒子径のトナーが得られる。しかし、特許文献1に記載の方法で得られるトナーは、粒子径が小さいため、比表面積が大きい。このため、特許文献1に記載の方法では、凝集体を加熱して合一化させてトナーを得る際に、凝集体からの離型剤の脱落や、トナー表面への離型剤の染み出しが生じやすい。この場合、得られるトナーの表面に離型剤が露出することになり、トナーの高温での保存安定性が損なわれやすい。また、離型剤の脱落が著しい場合、トナーの低温定着性が損なわれる場合もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、低温定着性と、高温での保存安定性とに優れる静電潜像現像用トナーを製造できる、静電潜像現像用トナーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の工程(I)及び(II):
(I)結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に、水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させる凝集工程、及び
(II)前記微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させてトナー粒子を形成させる合一化工程、
を含む、静電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
本発明によれば、低温定着性と、高温での保存安定性とに優れる静電潜像現像用トナーを製造できる、静電潜像現像用トナーの製造方法を提供することができる。
高化式フローテスターを用いる軟化点の測定方法を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
本発明では、静電潜像現像用トナー(以下、トナーともいう)は、以下の工程(I)及び(II):
(I)結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に、水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させる凝集工程、及び
(II)微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させてトナー粒子を形成させる合一化工程、
を含む製造方法を用いて製造される。
以下、静電潜像現像用トナーの製造に用いるトナー材料、及び静電潜像現像用トナーの製造方法について順に説明する。
≪トナー材料≫
トナーは、結着樹脂及び離型剤を必須に含み、必要に応じ、着色剤、及び電荷制御剤のような成分を含んでいてもよい。トナーは、必要に応じ、その表面に外添剤を付着させたものであってもよい。トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。以下、トナーの製造に用いる、必須、又は任意の材料である、結着樹脂、離型剤、着色剤、及び電荷制御剤と、外添剤と、トナーを2成分現像剤として用いる場合に使用するキャリアとについて順に説明する。
[結着樹脂]
結着樹脂は、従来からトナー用の結着樹脂として用いられている樹脂であれば特に制限されない。結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、工程(I)での微粒子の凝集性から、分子鎖の一部(末端や、側鎖)に、カルボキシル基及びスルホン酸基のような酸性基を有する樹脂が好ましい。上記の樹脂の中で、このような酸性基を有するものとしては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が挙げられる。これらの酸性基を有する樹脂の中では、融点やガラス転移点の調整が容易であり、低温定着性に優れるトナーを調製しやすいことや、トナー中で着色剤が良好に分散しやすいことから、ポリエステル樹脂がより好ましい。
結着樹脂が酸性基を有する樹脂である場合、結着樹脂の酸価は、5mgKOH/g以上40mgKOH/g以下が好ましい。酸価が低すぎる結着樹脂を用いてトナーを製造すると、後述の工程(I)の処方次第では、微粒子の凝集が良好に進行しにくい場合がある。酸価が高すぎる結着樹脂を用いてトナーを製造すると、得られるトナーの高湿条件下での種々の性能が損なわれる場合がある。
以下、結着樹脂について、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
<(メタ)アクリル系樹脂>
(メタ)アクリル系樹脂は、少なくとも(メタ)アクリル系モノマーを含むモノマーを共重合して得られる樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の調製に使用される(メタ)アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及びプロピル(メタ)アクリレートのようなアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N−アリール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ジアリール(メタ)アクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド化合物が挙げられる。(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸に由来する単位に含まれるカルボキシル基を酸性基として含むのが好ましい。この場合、(メタ)アクリル系樹脂を調製する際に(メタ)アクリル酸の使用量を増減させることで、(メタ)アクリル系樹脂の酸価を調整できる。
(メタ)アクリル系樹脂が、(メタ)アクリル系モノマーと(メタ)アクリル系モノマー以外の他のモノマーを共重合した樹脂である場合、他のモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、及びオクテン−1のようなオレフィン類;酢酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、及び乳酸アリルのようなアリルエステル類;ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、及びビニルナフチルエーテルのようなビニルエーテル;ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルジエチルアセテート、ビニルクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフエニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、及びナフトエ酸ビニルのようなビニルエステルが挙げられる。
<スチレン−(メタ)アクリル系樹脂>
スチレン−(メタ)アクリル系樹脂は、少なくともスチレン系モノマーと、(メタ)アクリル系モノマーとを含むモノマーを共重合して得られる樹脂である。スチレン−(メタ)アクリル系樹脂の調製に使用される、スチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、及びp−クロロスチレンが挙げられる。
スチレン−(メタ)アクリル系樹脂の調製に使用される(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリル系樹脂の調製に使用される(メタ)アクリル系モノマーと同様である。
スチレン−(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸に由来する単位に含まれるカルボキシル基を酸性基として含むのが好ましい。この場合、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂を調製する際に(メタ)アクリル酸の使用量を増減させることで、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂の酸価を調整できる。
スチレン−(メタ)アクリル系樹脂が、スチレン系モノマーと、(メタ)アクリル系モノマーと、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル系モノマー以外の他のモノマーを共重合した樹脂である場合、他のモノマーの例は、(メタ)アクリル系樹脂での、(メタ)アクリル系モノマー以外の他のモノマーと同様である。
<ポリエステル樹脂>
ポリエステル樹脂は、2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上のカルボン酸成分とを縮重合や共縮重合することで得られるものを使用できる。ポリエステル樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下の2価又は3価以上のアルコール成分や、2価又は3価以上のカルボン酸成分が挙げられる。
2価又は3価以上のアルコール成分の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールのようなジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAのようなビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンのような3価以上のアルコール類が挙げられる。
2価又は3価以上のカルボン酸成分の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、1,10−デカンジカルボン酸、マロン酸、或いはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸のようなアルキル又はアルケニルコハク酸のような2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸のような3価以上のカルボン酸が挙げられる。これらの2価又は3価以上のカルボン酸成分は、酸ハライド、酸無水物、低級アルキルエステルのようなエステル形成性の誘導体として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1から6のアルキル基を意味する。
ポリエステル樹脂の酸価は、ポリエステル樹脂の合成に使用されるアルコール成分が有する水酸基と、カルボン酸成分が有するカルボキシル基との、官能基のバランスを調整することで調整できる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、40℃以上70℃以下が好ましい。結着樹脂のTgが低すぎる場合、トナー粒子全体の強度が低下しやすく、高温多湿環境下でトナー粒子の凝集が生じる場合がある。結着樹脂のTgが高すぎる場合、トナーを低温で良好に定着しにくくなる場合がある。
結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、結着樹脂の比熱の変化点から求めることができる。より具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ株式会社製示差走査熱量計DSC−6200を用い、結着樹脂の吸熱曲線を測定することで求めることができる。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25℃以上200℃以下の条件で、昇温速度10℃/min、常温常湿下で測定して得られた結着樹脂の吸熱曲線から結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。
結着樹脂の軟化点は、150℃以下が好ましく、80℃以上140℃以下がより好ましく、90℃以上120℃以下が特に好ましい。軟化点がこのような範囲の結着樹脂をトナーに用いることで、低温定着性に優れ、高温での定着時にオフセットが発生しにくいトナーを得やすい。結着樹脂の軟化点は、以下の方法に従って測定することができる。
<軟化点測定方法>
高化式フローテスター(例えば、CFT−500D(株式会社島津製作所製))を用いて結着樹脂の軟化点の測定を行う。具体的には、以下のようにして結着樹脂の軟化点を測定する。結着樹脂1.5gを試料として用い、高さが1.0mmで直径1.0mmのダイを使用する。昇温速度4℃/min、予熱時間300秒、荷重5kg、測定温度範囲60℃以上200℃以下の条件で測定を行う。結着樹脂のフローテスターの測定から得られた、温度(℃)とストローク(mm)とに関するS字カーブを用いて、軟化点を読み取る。
軟化点の読み取り方を、図1を用いて説明する。ストロークの最大値をSとし、低温側のベースラインのストローク値をSとする。S字カーブ上で、ストロークの値が(S+S)/2となる温度を、結着樹脂の軟化点とする。
結着樹脂の数平均分子量(Mn)は、3,000以上20,000以下が好ましく、5,000以上15,000以下がより好ましい。結着樹脂の分子量分布は、2以上10以下が好ましい。分子量分布は、数平均分子量(Mn)と質量平均分子量(Mw)との比(Mw/Mn)で表される。このような分子量分布である結着樹脂を含むトナーは、オフセットを生じることなく定着可能な温度幅が広く、オフセットの発生を抑制しやすい。結着樹脂の数平均分子量(Mn)と質量平均分子量(Mw)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定することができる。
[離型剤]
トナーの定着性や耐オフセット性を向上させる目的で、トナーに離型剤を含有させる。離型剤の種類は、従来からトナー用の離型剤として使用されているものであれば特に限定されない。
好適な離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、及びフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス、及び酸化ポリエチレンワックスのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、及びライスワックスのような植物系ワックス;みつろう、ラノリン、及び鯨ろうのような動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、及びベトロラクタムのような鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、及びカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部、又は全部を脱酸化したワックスが挙げられる。
好適に使用できる離型剤としては、さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、及びさらに長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類のような飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、及びバリナリン酸のような不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、及びさらに長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールのような飽和アルコール;ソルビトールのような多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、及びラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、及びヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、及びN,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、及びステアリン酸マグネシウムのような脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーをグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールとの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加して得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましく、5質量部以上15質量以下がより好ましい。離型剤の使用量が過少であるトナーを用いて画像を形成する場合、形成画像でのオフセットや像スミアリングが発生しやすい。離型剤の使用量が過多であるトナーは、トナー同士の融着に起因して、保存安定性に劣る場合がある。後述する静電潜像現像用トナーの製造方法によれば、多量の離型剤を用いる場合であっても、トナー表面からの離型剤の脱落や、トナー内部からの離型剤の染み出しが抑制されるため、低温定着性と、耐熱保存性とが両立されたトナーを得やすい。
[着色剤]
トナーに含まれる着色剤は、トナー粒子の色に合わせて、公知の顔料や染料から適宜選択することができる。好適な着色剤の具体例としては以下の着色剤が挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラックが挙げられる。黒色着色剤としては後述するイエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤のような着色剤を用いて黒色に調色された着色剤も利用することができる。カラートナー用着色剤としては、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、シアン着色剤のような着色剤が挙げられる。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリルアミド化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、194が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、及び254が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物、銅フタロシアニン誘導体、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
これら着色剤は、単独又は混合して用いることができる。着色剤の使用量は、具体的には、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下が好ましい。
[電荷制御剤]
トナーは、必要に応じ、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルの安定性や、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。トナーを正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、トナーを負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
電荷制御剤の種類は、従来よりトナーに使用されている電荷制御剤から適宜選択できる。正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンのようなアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ−ンBH/C、アジンディ−プブラックEW、及びアジンディープブラック3RLのようなアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体のようなニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZのようなニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライドのような4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの正帯電性の電荷制御剤の中では、より迅速な帯電の立ち上がり性が得られる点で、ニグロシン化合物が特に好ましい。これらの正帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
官能基として4級アンモニウム塩、カルボン酸塩、又はカルボキシル基を有する樹脂も正帯電性の電荷制御剤として使用できる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレンアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレンアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル樹脂、カルボキシル基を有するスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレンアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、オリゴマーであってもポリマーであってもよい。
負帯電性の電荷制御剤の具体例としては、有機金属錯体、キレート化合物が挙げられる。有機金属錯体及びキレート化合物としては、アルミニウムアセチルアセトナートや鉄(II)アセチルアセトナートのようなアセチルアセトン金属錯体、及び、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロムのようなサリチル酸系金属錯体又はサリチル酸系金属塩が好ましく、サリチル酸系金属錯体又はサリチル酸系金属塩がより好ましい。これらの負帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
正帯電性又は負帯電性の電荷制御剤の使用量は、典型的には、トナー全量を100質量部とした場合に、0.5質量部以上15質量部以下が好ましく、1.0質量部以上8.0質量部以下がより好ましく、3.0質量部以上7.0質量部以下が特に好ましい。
[外添剤]
トナーは、必要に応じてその表面が外添剤を用いて処理されていてもよい。なお、本出願の明細書及び特許請求の範囲では、外添剤を用いて処理される前の粒子を、トナー母粒子と記載する場合がある。
好適な外添剤の具体例としては、シリカや、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムのような金属酸化物が挙げられる。これらの外添剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
外添剤の粒子径は、0.01μm以上1.0μm以下が好ましい。外添剤の使用量は、外添処理前のトナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上5質量部以下がより好ましい。
[キャリア]
トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。2成分現像剤を調製する場合、磁性キャリアを用いるのが好ましい。
好適なキャリアとしては、キャリア芯材が樹脂を用いて被覆されたものが挙げられる。キャリア芯材としては、鉄、酸化処理鉄、還元鉄、マグネタイト、銅、ケイ素鋼、フェライト、ニッケル、及びコバルトのような金属の粒子や、これらの材料と、マンガン、亜鉛、及びアルミニウムのような金属との合金の粒子、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金のような鉄合金の粒子、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸リチウム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、及びニオブ酸リチウムのようなセラミックスの粒子、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、及びロッシェル塩のような高誘電率物質の粒子、並びに樹脂中に上記磁性粒子を分散させた樹脂キャリアが挙げられる。
キャリア芯材を被覆する樹脂の具体例としては、(メタ)アクリル系重合体、スチレン系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体、オレフィン系重合体(ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、アミノ樹脂が挙げられる。これらの樹脂は2種以上を組み合わせて使用できる。
キャリアの粒子径は、電子顕微鏡を用いて測定される粒子径で、20μm以上120μm以下が好ましく、25μm以上80μm以下がより好ましい。
トナーを2成分現像剤として用いる場合、トナーの含有量は、2成分現像剤の質量に対して、3質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下が好ましい。
以上説明した材料を用いて、以下説明する方法に従って、静電潜像現像用トナーが調製される。
≪静電潜像現像用トナーの製造方法≫
静電潜像現像用トナーは、以下の工程(I)及び(II):
(I)結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に、水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させる凝集工程、及び
(II)微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させてトナー粒子を形成させる合一化工程、
を含む方法で製造される。
このような工程(I)、及び(II)を含む方法でトナーを製造すると、離型剤をトナーに多量に含有させる場合であっても、離型剤のトナーからの滲み出しや、離型剤のトナー表面からの脱落を抑制することができる。このため、本発明の静電潜像現像用トナーの製造方法によれば、低温定着性、及び高温での保存安定性、共に優れる静電潜像現像用トナーを製造できる。
トナーの製造方法は、上記工程(I)及び(II)に加え、必要に応じ、以下の工程(III)〜(V)を含んでいてもよい。
工程(III):工程(II)で得られる合一化された粒子を洗浄する、洗浄工程。
工程(IV):工程(III)で得られる合一化された粒子を乾燥する、乾燥工程。
工程(V):合一化された粒子(トナー母粒子)の表面に外添剤を付着させる、外添工程。
以下、工程(I)〜(V)について順に説明する。
[工程(I):凝集工程]
工程(I)では、結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に、水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させる。微粒子凝集体を形成させる方法は、特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。結着樹脂を含む微粒子、及び離型剤を含む微粒子は、これらの成分又はこれらの成分を含む組成物が、所望のサイズに微粒子化された、微粒子の水性媒体分散液として調製されるのが好ましい。微粒子を凝集させる際には、必要に応じて、前述の、結着樹脂を含む微粒子、及び離型剤を含む微粒子と共に、着色剤を含む微粒子を用いることも好ましい。
以下、結着樹脂を含む微粒子の調製方法、離型剤を含む微粒子の調製方法、着色剤を含む微粒子の調製方法、及び微粒子の凝集方法について順に説明する。
〔結着樹脂を含む微粒子の調製方法〕
結着樹脂を含む微粒子の調製方法は特に限定されない。結着樹脂を含む微粒子は、結着樹脂の微粒子、又は、結着樹脂と、着色剤、及び電荷制御剤のような任意成分とを含む結着樹脂組成物の微粒子の何れであってもよい。通常、結着樹脂を含む微粒子は、水性媒体中で、結着樹脂、又は結着樹脂と着色剤、及び電荷制御剤のような任意成分とを含む組成物を所望のサイズに微粒子化することで、微粒子の水性媒体分散液として調製される。以下、結着樹脂を含む微粒子の水性媒体分散液の調製方法について説明する。
まず、結着樹脂を、カッターミル、フェザーミル、及びジェットミルのような粉砕装置を用いて、好ましくは30μm以下の粒子径に粗粉砕する。粗粉砕品を、イオン交換水のような水性媒体に分散させた状態で、フローテスターで測定される結着樹脂の軟化点より10℃以上高い温度(最高でも200℃程度までの温度)に加熱し、加熱された結着樹脂を含む水性媒体分散液に、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて、強い剪断力を与えることで、結着樹脂を含む微粒子の水性媒体分散液が得られる。
結着樹脂として(メタ)アクリル系樹脂、やスチレン−(メタ)アクリル系樹脂を用いる場合、所定の組成のモノマーを、水性媒体中で公知の方法を用いて重合させ樹脂微粒子を形成する乳化重合法を用いても、結着樹脂を含む微粒子を調製できる。
結着樹脂を含む微粒子が、結着樹脂と、着色剤、及び電荷制御剤のような任意成分とを含む結着樹脂組成物の微粒子である場合、まず、結着樹脂と、着色剤、及び電荷制御剤のような任意成分とを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)のような混合装置を用いて混合する。次いで、得られる混合物を、二軸押出機、三本ロール混練機、及び二本ロール混練機のような混練装置を用いて溶融混練して、結着樹脂組成物を得る。得られる結着樹脂組成物を冷却し、次いで、カッターミル、フェザーミル、及びジェットミルのような粉砕装置を用いて、結着樹脂組成物を好ましくは30μm以下の粒子径に粗粉砕する。得られる結着樹脂組成物の粗粉砕品を、水性媒体に分散させた状態で、フローテスターで測定される結着樹脂の軟化点より10℃以上高い温度に加熱し、加熱された結着樹脂組成物を含む水性媒体分散液に、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて、強い剪断力を与えることで、結着樹脂組成物微粒子の水性媒体分散液が得られる。
水性媒体分散液に強い剪断力を与える装置としては、NANO3000(株式会社美粒製)、ナノマイザー(吉田機械興業株式会製)、マイクロフルダイザー(MFI社製)、ゴーリンホモジナイザー(マントンゴーリン社製)、及びクレアミックス(エム・テクニック株式会社製)が挙げられる。
(水性媒体)
水性媒体は、水を主成分とする液状の媒体であれば特に限定されず、上水、工業用水、蒸留水、及びイオン交換水から適宜選択できる。
(有機溶媒)
水性媒体は、有機溶媒を含んでいてもよい。水性媒体が有機溶媒を含む場合の有機溶媒の量は、水性媒体の質量に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下が好ましく、5質量%以下が好ましい。水性媒体が含んでいてもよい有機溶媒としては、メタノール及びエタノールのようなアルコール類;テトラヒドフランのようなエーテル類;アセトンのようなケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリドンのような含窒素極性有機溶媒が挙げられる。
(界面活性剤)
水性媒体には、界面活性剤を加えるのが好ましい。水性媒体に界面活性剤を加えることで、結着樹脂を含む結着樹脂組成物の微粒子化を良好に進行させ、分散安定性に優れる、微粒子を含む水性媒体分散液を得やすくなる。
結着樹脂又は結着樹脂組成物に対する、水性媒体の使用量は、微粒子の調製に用いる装置次第で異なるが、典型的には、結着樹脂又は結着樹脂組成物の質量の、1質量倍以上5質量倍以下が好ましく、2質量倍以上4質量倍以下がより好ましい。
水性媒体中での微粒子の調製に使用する界面活性剤は特に限定されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、及びノニオン界面活性剤からなる群より適宜選択できる。アニオン系界面活性剤の例としては、硫酸エステル塩型界面活性剤、スルホン酸塩型界面活性剤、及び石鹸が挙げられる。カチオン系界面活性剤の例としては、アミン塩型界面活性剤、及び4級アンモニウム塩型界面活性剤が挙げられる。ノニオン界面活性剤の例としては、ポリエチレングリコール型界面活性剤、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物型界面活性剤、及びグリセリン、ソルビトール、ソルビタンのような多価アルコールの誘導体である多価アルコール型界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤の中では、アニオン系界面活性剤、及びノニオン界面活性剤の少なくとも一方を用いるのが好ましい。これらの界面活性剤は、1種を用いても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤を用いる場合、水性媒体中の界面活性剤の濃度は、0.5質量以上5.0質量%以下が好ましい。
(塩基性物質)
結着樹脂を含む微粒子を調製する際に、水性媒体中に塩基性物質を加えるのが好ましい。結着樹脂が酸性基を有する樹脂である場合、結着樹脂をそのまま水性媒体中で微粒子化させることで、結着樹脂の比表面積が増大するため、微粒子表面に露出した酸性基の影響から、水性媒体のpHが3以上4以下程度まで低下する場合がある。この場合、加水分解による結着樹脂の劣化が生じたり、所望の粒子径の微粒子を得にくかったりする場合がある。
このような問題を抑制するために、結着樹脂を含む微粒子を調製する際に、水性媒体中に塩基性物質を加えるのが好ましい。塩基性物質の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、イソプロピルアミン、モノメタノールアミン、モルホリン、メトキシプロピルアミン、ピリジン、及びビニルピリジンのような含窒素有機塩基が挙げられる。
別法として、界面活性剤を含む水性媒体中で、結着樹脂又は結着樹脂組成物を適切な溶剤に溶解させたて得られる溶液を、ホモジナイザーのような乳化装置を用いて分散乳化させた後に、脱溶媒処理を行うことで、結着樹脂を含む微粒子の水性媒体分散液を調製できる。
いわゆる転相乳化法と呼ばれる方法を用いて、結着樹脂を含む微粒子を調製することも出来る。具体的には、以下の方法を用いて、結着樹脂を含む微粒子が得られる。
まず、結着樹脂又は結着樹脂組成物を適切な溶剤に溶解させて得られる溶液に、塩基性物質を添加して中和処理を行う。中和された溶液に水を添加して転相させた後、加熱撹拌しながら脱溶剤を行うことで、結着樹脂又は結着樹脂組成物を含む微粒子の水性媒体分散液を調製できる。
上記方法を用いて調製される、結着樹脂又は結着樹脂組成物を含む微粒子の体積平均粒子径(D50)は、1μm以下が好ましく、0.1μm以上0.8μm以下がより好ましい。体積平均粒子径(D50)をこのような範囲とすることで、形状が均一で、粒度分布のシャープな静電潜像現像用トナーを調製しやすい。そうすることで、トナーの性能や生産性を安定化させることもできる。微粒子の体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(Partica LA−950V2(株式会社堀場製作所製))を用いて測定できる。
結着樹脂を含む微粒子の調製方法について上記の通り説明したが、結着樹脂と着色剤とを含む微粒子も、結着樹脂に配合する成分を変更することの他は、上記の方法と同様にして調製することができる。
〔離型剤を含む微粒子の調製方法〕
結着樹脂を含む微粒子の調製方法と同様に、通常、離型剤を含む微粒子は、水性媒体中で、離型剤を所望のサイズに微粒子化することで、離型剤を含む微粒子の水性媒体分散液として調製される。以下、離型剤を含む微粒子の水性媒体分散液の調製方法について説明する。
離型剤を予め100μm以下程度に粗粉砕する。次いで、離型剤の粗粉砕品を、界面活性剤を含む水性媒体中に添加してスラリーを得る。次いで、得られたスラリーを、離型剤の融点以上の温度に加熱する。界面活性剤は、結着樹脂を含む微粒子の調製に使用される界面活性剤と同様のものを使用できる。加熱されたスラリーに、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて強い剪断力を付与し、離型剤を含む微粒子の水性媒体分散液を調製する。離型剤を含む微粒子の水性媒体分散液を調製する際に強い剪断力を与える装置としては、結着樹脂組成物微粒子の水性媒体分散液を調整する際に強い剪断力を与える装置と同様の装置を用いることができる。
離型剤の融点は通常100℃以下の場合が多く、この場合は大気圧下で融点以上に加熱し、通常の水性媒体分散液に強い剪断力を与える装置を用いて微粒子化が可能である。離型剤の融点が100℃を超える場合、耐圧型の装置を用いて微粒子化を行うことで、離型剤の微粒子化が可能である。
離型剤を含む微粒子の体積平均粒子径(D50)は、1μm以下が好ましく、0.1μm以上0.6μm以下がより好ましい。微粒子の体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(Partica LA−950V2(株式会社堀場製作所製))を用いて測定できる。
〔着色剤を含む微粒子の調製方法〕
界面活性剤を含む水性媒体中で、着色剤と、必要に応じて界面活性剤のような着色剤用の添加剤とを、公知の分散機を用いて分散処理することで、着色剤を含む微粒子が得られる。界面活性剤の種類は特に限定されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、及びノニオン界面活性剤の何れも使用できる。界面活性剤の使用量は特に限定されないが、臨界ミセル濃度(CMC)以上が好ましい。
着色剤の分散処理に使用する分散機は特に限定されず、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリン、及び圧力式ホモジナイザーのような加圧式分散機や、ウルトラアペックスミル、サンドグラインダー、ゲッツマンミル、及びダイヤモンドファインミルのような媒体型分散機を使用できる。
微粒子が着色剤を含む微粒子である場合、その体積平均粒子径(D50)は0.05μm以上0.2μm以下が好ましい。
〔微粒子の凝集方法〕
上記方法を用いて調製された微粒子を、トナーに所定の成分が含まれるように、適宜組み合わせて微粒子凝集体を形成させ、微粒子凝集体を合一化させることでトナー粒子が得られる。本発明の製造方法では、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に微粒子を凝集させて微粒子凝集体を形成させる。
(アルカリ金属硫酸塩)
凝集工程では、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤を使用する。アルカリ金属硫酸塩の存在下に、微粒子を凝集させることで、凝集工程後の合一化工程で、後述する、水性媒体のゲル化温度を低くすることができる。後述するように、水性媒体がゲル化すると、微粒子凝集体同士のさらなる凝集や、離型剤の微粒子凝集体からの滲み出しや、離型剤の微粒子凝集体表面からの脱落を抑制することができる。このため、水性媒体のゲル化温度を低くすると、従来のトナーに用いられている離型剤より低融点の離型剤を用いてトナーを調製する場合であっても、微粒子凝集体同士のさらなる凝集や、離型剤の微粒子凝集体からの滲み出しや、離型剤の微粒子凝集体表面からの脱落を抑制することができ。このため、本発明の製造方法を用いてトナーを製造すると、低温定着性の良好なトナーを製造しやすい。
アルカリ金属硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムが好ましく、硫酸ナトリウムがより好ましい。凝集剤として、アルカリ金属硫酸塩と共に、アルカリ金属硫酸塩以外の他の凝集剤を用いることもできる。アルカリ金属硫酸塩以外の他の凝集剤としては、アルカリ金属硫酸塩以外の無機金属塩、無機アンモニウム塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。凝集剤中のアルカリ金属硫酸塩の含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
凝集剤の使用量は、微粒子凝集体を形成させる水性媒体中の凝集剤の濃度が、0.1質量%以上10.0質量%以下となる量が好ましく、0.5質量%以上5.0質量%以下となる量がより好ましい。凝集剤の使用量は、微粒子を含む水性媒体分散液中に含まれる界面活性剤の種類、及び量に応じて、適宜調整するのが好ましい。
凝集剤の添加条件は、微粒子の凝集が良好に進行する限り特に限定されない。凝集剤の添加は、必要に応じて、微粒子を含む水性媒体分散液のpHを調整した後で、結着樹脂のガラス転移点以下の温度で行うのが好ましい。結着樹脂がポリエステル樹脂である場合、微粒子を含む水性媒体分散液のpHをアルカリ側、好ましくはpH10以上に調整した後に、凝集剤を添加すると、均一な凝集を行うことができ、得られるトナーの粒度分布をシャープにすることが出来る。凝集剤は一時に添加してもよく、逐次的に添加することもできる。
所望の粒子径の微粒子凝集体が形成されるまで凝集が進行した後には、凝集停止剤を添加するのが好ましい。凝集停止剤の例としては、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウムが挙げられる。このようにして水性媒体中に所望の粒子径の微粒子凝集体を得ることが出来る。
[工程(II):合一化工程]
工程(II)では、上記のようにして得られる微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させる。合一化工程では、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液を加熱し、微粒子凝集体に含まれる成分を合一化して、所望の粒子径のトナー粒子を含む水性媒体分散液を得る。微粒子凝集体を含む水性媒体分散液を加熱する際の温度は、結着樹脂のガラス転移点(Tg)+10℃以上、結着樹脂の軟化点以下の温度であるのが好ましい。微粒子凝集体を含む水性媒体分散液をこのような範囲内の温度に加熱することで、微粒子凝集体に含まれる成分の合一化を良好に進行させることができる。
微粒子凝集体を加熱することで、微粒子凝集体の形状が次第に球形に近づいていく。加熱時の温度と時間を制御することで、粒子の球形化度を所望の値に制御することが可能である。温度上昇に従って結着樹脂の溶融粘度が低下し、微粒子凝集体の表面張力に起因して球形化の方向に微粒子凝集体の形状変化が起こるためである。
合一化後のトナー粒子の平均円形度は、0.965以上0.985以下が好ましい。トナー粒子の平均円形度は、下記方法に従って測定することができる。
<平均円形度測定方法>
フロー式粒子像分析装置(例えば、FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いる。23℃、60%RHの測定環境下で、円相当径0.60μm以上400μm以下の範囲のトナー粒子について、トナー粒子の粒子像と同じ投影面積を持つ円の円周の長さ(L)と、トナー粒子の粒子投影像の外周の長さ(L)とを測定し、下式に従って円形度を求める。測定したトナー粒子の円形度の総和を、測定したトナー粒子の粒子数で除した値を平均円形度する。
(円形度算出式)
円形度a=L/L
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)
微粒子凝集体の合一化工程で用いるヒドロキシプロピルメチルセルロースは、セルロースの誘導体であり、セルロースの水酸基(−OH)の一部がメトキシ基、及びヒドロキシプロポキシ基で置換されている。このため、セルロースが水に難溶であるのに対して、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、常温常圧下で、水に易溶である。水性媒体に含まれるヒドロキシプロピルメチルセルロースを加熱すると、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの分子中の置換基が高密度で存在する箇所で、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの分子間での架橋点を形成する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの分子間で、架橋点が形成されると、水性媒体はゲル化する。水性媒体がゲル化すると、微粒子凝集体同士のさらなる凝集や、離型剤の微粒子凝集体からの滲み出しや、離型剤の微粒子凝集体表面からの脱落を抑制できる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの分子間で架橋を形成する力は、加熱された水性媒体を室温まで冷却することで弱まる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの分子間での架橋を形成する力が弱まると、水性媒体の粘度を加熱前の粘度へ戻すことができ、水性媒体からトナー粒子のみを容易に分離することができる。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースについて、メトキシ基の置換度(DS)は1.4以上1.9以下が好ましく、ヒドロキシプロポキシ基のモル置換度(MShp)は0.15以上が好ましい。メトキシ基の置換度(DS)とは、セルロースに含まれるグルコース環単位当たりの置換された水酸基の平均数であり、ヒドロキシプロポキシ基のモル置換度(MShp)とは、セルロースに含まれるグルコース環単位当たりに付加したヒドロキシプロポキシ基の平均モル数である。DS及びMShpの値がこのような範囲内のヒドロキシプロピルメチルセルロースは、水性媒体に溶解しやすい。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、市販品、及び合成品の何れも使用できる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの市販品としては、信越化学工業株式会社製のメトローズ65SH−50(DS=1.8、MShp=0.15)、メトローズ60SH−50(DS=1.9、MShp=0.25)、及びメトローズ90SH−100(DS=1.4、MShp=0.20)が挙げられる。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの合成方法としては、以下の方法が挙げられる。まず、リンター又はウッドパルプを水酸化ナトリウムで処理してアルカリセルロースを得る。アルカリセルロースに塩化メチル、よう化メチルのようなメチル化剤を反応させてメチルセルロースを得る。得られるメチルセルロースに、プロピレンオキシドを作用させることでヒドロキシプロピルメチルセルロースが得られる。プロピレンオキシドは、メチル化反応前又はメチル化反応と同時に、アルカリセルロースに対して作用させることもできる。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの使用量は、微粒子凝集体を合一化させる水性媒体中のヒドロキシプロピルメチルセルロースの濃度が、微粒子凝集体を形成させる水性媒体分散液に含まれる、液体成分の質量(界面活性剤+水性媒体+ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を基準として、0.5質量%以上5.0質量%以下となる量が好ましい。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、微粒子凝集体を形成させる水性媒体中や、離型剤を含む微粒子の水性媒体分散液中に、予め含有させることもできる。この場合、離型剤を含む微粒子の水性媒体分散液中にヒドロキシロピルメチルセルロースを予め含有させるのが好ましい。微粒子凝集体を形成する際に水性媒体中にはアルカリ金属硫酸塩が含まれるが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースはアルカリ金属硫酸塩を含む水性媒体に溶解しにくい場合があるためである。
[工程(III)]
トナー粒子又はトナー母粒子である工程(II)で得られる合一化された粒子は、必要に応じて水を用いて洗浄される。洗浄方法は特に限定されず、合一化された粒子の分散液から、合一化された粒子を固液分離することでウエットケーキとして回収し、得られるウエットケーキを、水を用いて洗浄する方法や、合一化された粒子の分散液中の合一化された粒子を沈降させ、上澄み液を水と置換し、置換後に合一化された粒子を水に再分散させる方法が挙げられる。
[工程(IV)]
工程(II)で得られる合一化された粒子は、必要に応じて乾燥される。合一化された粒子を乾燥する方法は特に限定されない。好適な乾燥方法としては、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥器、減圧乾燥機のような乾燥機を用いる方法が挙げられる。これらの方法の中では、乾燥中の合一化された粒子の凝集を抑制しやすいことからスプレードライヤーを用いる方法がより好ましい。スプレードライヤーを用いる場合、合一化された粒子の分散液と共に、シリカのような外添剤の分散液を噴霧することで、表面に外添剤を備えるトナー粒子を得ることができる。乾燥された合一化された粒子は、トナー粒子としてもよいし、工程(V)で外添処理されるトナー母粒子としてもよい。
[工程(V)]
工程(V)では、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる。外添剤をトナー母粒子の表面に付着させる方法は特に限定されない。好適な方法としては、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーのような混合機を用いて、外添剤がトナー母粒子の表面に埋没しないように条件を調整して混合する方法が挙げられる。
以上説明したように本発明によれば、低温定着性、及び高温での保存安定性に優れるトナーを製造できる、トナーの製造方法を提供することができる。本発明の方法を用いて製造される静電潜像現像用トナーは、種々の画像形成装置で好適に使用される。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
[調製例1]
〔ポリエステル樹脂a〜cの調製〕
以下の方法に従って、ポリエステル樹脂a〜bを調製した。ポリエステル樹脂a〜cの調製には、下記の単量体a〜dを用いた。
単量体a:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(エチレンオキシド2モル付加物)
単量体b:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(プロピレンオキシド2モル付加物)
単量体c:テレフタル酸
単量体d:トリメリット酸
冷却管、温度計、撹拌機及び窒素導入管が導入された反応容器に、表1に記載の量の単量体a〜cを仕込んだ。反応容器をマントルヒーター上に置き、窒素導入管から窒素ガスを反応容器内に導入して、反応容器内を不活性雰囲気とした。次いで、単量体の混合物を撹拌しながら反応容器の内温を230℃に昇温し、同温度で撹拌を継続し、生成する水を留去しながら5時間重合反応を行った。次いで、反応容器内を5〜20mmHgに減圧して、反応容器内の内容物を撹拌しながら、内容物中の固形分の酸価が2以下になるまで反応を行った後、反応容器の内温を180℃まで冷却した。冷却後、同温度で反応容器の内容物を撹拌しながら、表1に記載の量の単量体dを反応容器内に加えた後、常圧、密閉環境下で、2時間反応を行った。その後、反応容器の内容物をステンレス製のバットに取り出し、室温まで冷却し、表1に記載の物性値を有するポリエステル樹脂を得た。なお、得られたポリエステル樹脂は、後述する着色樹脂微粒子分散液の調製の前に、予め、粉砕して粒子化した。
Figure 2014182288
[実施例1〜13、及び比較例1〜4]
(着色樹脂微粒子分散液A〜Cの調製)
以下の方法に従って、結着樹脂と着色剤とを含む着色樹脂微粒子の水性媒体分散液を調製した。
結着樹脂として、調製例1で調製した、表2に記載の種類のポリエステル樹脂1000質量部、及び着色剤(シアン顔料(銅フタロシアニン)、C.I.Pig.Blue 15−3、(大日精化工業株式会社製))50質量部を流動混合装置FMミキサ(FM20C/I型(日本コークス工業株式会社製))に仕込み、45℃以下の温度で5分間混合した。次に、得られた混合物をオープンロール型2本ロール連続混練機(ニーデックスMOS−160型(日本コークス工業株式会社製))に投入して混練を行った。
得られた着色樹脂組成物を冷却後、ターボミルT250(ターボ工業株式会社製)を用いて、平均粒子径10μm程度に粗粉砕した。得られた粗粉砕物100質量部と、アニオン系界面活性剤(エマールE−27C(花王株式会社製)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、有効成分濃度27質量%)3.7質量部と、表2に記載の量の1N−水酸化ナトリウム水溶液(塩基性物質)と、イオン交換水とを混合して全量500質量部のスラリーを調製した。得られたスラリーを、耐圧丸底ステンレス容器に投入し、高速剪断乳化装置クレアミックス(CLM−2.2S(エム・テクニック社製))を用いて、スラリーを145℃、圧力0.5MPa(G)に加温加圧した状態で、ローター回転数20000r/minで、30分間、剪断分散を行った。次いで、ローター回転数15000r/minで撹拌しながら、ステンレス容器内温が50℃になるまで5℃/分の速度で冷却した。次いで、同速度で撹拌しながら、ステンレス容器内温が25℃になるまで0.5℃/分の速度で冷却した後、着色樹脂微粒子分散液を得た。
Figure 2014182288
(離型剤微粒子分散液の調製)
以下の方法に従って、離型剤微粒子の水性媒体分散液を調製した。
離型剤(HNP−9(日本精蝋株式会社製)、パラフィンワックス、融点75℃、)100質量部と、アニオン系界面活性剤(エマール0(花王株式会社製)、ラウリル硫酸ナトリウム)1質量部と、イオン交換水とを混合して、全量800質量部のスラリーを調製した。得られたスラリーを90℃に加熱し、離型剤を融解させた。その後、スラリーを耐圧丸底ステンレス容器に投入し、高速剪断乳化装置クレアミックス(CLM−2.2S(エム・テクニック社製))を用いて、スラリーを90℃、圧力は大気圧にて、ローター回転数20000r/minで、30分間、剪断分散を行った。その後、5℃/分の速度で、25℃までスラリーを冷却した。冷却されたスラリーに、表3〜6に記載の種類のセルロースエーテルを、表3〜6に記載の濃度及び量のセルロースエーテル水溶液として混合した。このようにして、平均粒子径が250nm程度、固形分濃度が20質量%の離型剤微粒子の分散液を得た。
セルロースエーテルとしては、下記セルロースエーテルa〜fを用いた。以下、DSはメトキシ基の置換度であり、MShpはヒドロキシプロポキシ基のモル置換度であり、MSheはヒドロキシエトキシ基のモル置換度である。
セルロースエーテルa:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ65SH−50(信越化学工業株式会社製))、DS=1.8、MShp=0.15
セルロースエーテルb:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ60SH−50(信越化学工業株式会社製))、DS=1.9、MShp=0.25
セルロースエーテルc:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ90SH−100(信越化学工業株式会社製))、DS=1.4、MShp=0.20
セルロースエーテルd:メチルセルロース(メトローズSM(信越化学工業株式会社製))、DS=1.8
セルロースエーテルe:ヒドロキシエチルメチルセルロース(メトローズSEB−04T(信越化学工業株式会社製))、DS=1.5、MShe=0.20
セルロースエーテルf:ヒドロキシエチルメチルセルロース(メトローズSNB−30T(信越化学工業株式会社製))、DS=1.5、MShe=0.30
〔凝集工程〕
ステンレス製の容量2Lの丸底フラスコに、上記の方法を用いて調製された、表3〜6に記載の種類の着色樹脂微粒子の分散液500gと、離型剤微粒子の分散液120gとを投入した。フラスコ内の混合物を、撹拌羽根を用いて、回転数200rpm、25℃で撹拌しながら、フラスコ内の混合物のpHを、水酸化ナトリウム水溶液で10に調整した。その後、混合物の撹拌を10分間継続した。その後、表3〜6に記載の種類の凝集剤の水溶液を、フラスコ内の混合物中の凝集剤の濃度が表3〜6に記載の濃度となるように、5分かけてフラスコ内に滴下した。次いで、フラスコ内の混合物を0.2℃/分の速度で昇温させて、微粒子の凝集を開始させた。40℃で昇温を停止した後、フラスコ内の混合物を、撹拌下に、30分間、40℃に保持し、微粒子の凝集を進行させた。その後、フラスコ内に濃度20質量%の塩化ナトリウム水溶液50gを添加して、微粒子の凝集の進行を停止させ、微粒子凝集体の水性媒体分散液を得た。
〔合一化工程〕
得られた微粒子凝集体の水性媒体分散液を、0.2℃/分の昇温速度で72℃まで昇温させた。72℃まで昇温した後、同温度で2時間撹拌することで、微粒子凝集体に含まれるトナー成分を合一化させると共に、微粒子凝集体の形状を球状に制御した。その後、合一化された微粒子凝集体の水性媒体分散液を、10℃/分の速度で、25℃まで冷却し、合一化された微粒子凝集体をトナー母粒子として含む、トナー母粒子分散液を得た。
比較例1〜3では、合一化工程で、凝集粒子同士が凝集して粗大粒子が生成し、所望の粒子径のトナー母粒子が得られなかった。これは、合一化工程で離型剤が離脱し、離脱した離型剤を介してトナー同士が凝集したためと推察される。このため、比較例1〜3について、以下の洗浄工程、乾燥工程、及びトナーの評価を行わなかった。
比較例4では、凝集工程で凝集が十分に進行しなかったため、合一化工程後に所望の粒子径のトナー母粒子が得られなかった。これは、凝集剤として、アルカリ金属硫酸塩に比べて、微粒子を凝集させる能力に劣る塩化ナトリウムを使用したことに起因すると推察される。このため、比較例4について、以下の洗浄工程、乾燥工程、及びトナーの評価を行わなかった。
〔洗浄工程・乾燥工程〕
ブフナーロートを用いて、トナー母粒子分散液からトナー母粒子のウエットケーキをろ取した。トナー母粒子のウエットケーキを再度イオン交換水に分散させてトナー母粒子を洗浄した。イオン交換水を用いるトナー母粒子の洗浄を5回繰り返した。洗浄後のトナー母粒子のウエットケーキを40℃で真空乾燥させて、トナー母粒子を得た。
〔外添工程〕
トナー母粒子100質量部と、外添剤(H30TA(ワッカーケミー社製))2.0質量部とを、5Lヘンシェルミキサー(三井三池工業株式会社製)を用いて、5分間混合して外添剤を付着させた。その後、300メッシュ(目開き48μm)の篩を用いてトナーを篩別した。
実施例1〜13で得られたトナーについて、粒度分布測定装置(マイクロトラック UPA150(日機装株式会社製))を用い、体積平均粒子径(D50)を測定した。実施例1〜13で得られたトナーについて、FPIA−3000(シスメックス株式会社製)を用い、平均円形度を測定した。体積平均粒子径(D50)及び平均円形度の測定結果を、表2〜4に記す。
≪評価1≫
実施例1〜13で得られたトナーを用いて、以下の方法に従って、耐熱保存性を評価した。実施例1〜13で得られたトナーの耐熱保存性の評価結果を、表2〜4に記す。
<耐熱保存性評価>
トナー10gを、60℃に設定された恒温器内に8時間静置した。その後、目開き45μmの篩に恒温器内に保存されたトナー10gを載せて、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、振幅1mmの条件で篩に振動を60秒間与えてトナーの篩別を行った。篩別後、目開き45μmの篩に残ったトナーの質量(T(g))を秤量し、下記式を用いてトナーの凝集度を測定した。
トナーの凝集度(%)=(T/10)×100
耐熱保存性の評価は、下記の基準に従って評価した。
○:トナーの凝集度が10%未満。
×:トナーの凝集度が10%以上。
≪評価2≫
実施例1〜13で得られたトナーを用いて、以下の方法に従って、定着性の評価を行った。定着性の評価には、カラープリンター(FS−C5400DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)の改造機(定着器の定着温度を定着試験用の温度範囲で調節可能に改造))を用いた。被記録媒体には、普通紙を用いた。定着性の評価は、以下の方法に従って調製した2成分現像剤を用いて行った。実施例1〜13で得られたトナーの評価結果を、表2〜4に記す。
[調製例2]
(キャリアの調製)
MnO換算で39.7mol%、MgO換算で9.9mol%、Fe換算で49.6mol%、SrO換算で0.8mol%になるように各原材料を配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間かけて粉砕・混合した。得られた混合物を乾燥した後、950℃で4時間保持した。次いで、混合物を湿式ボールミルで24時間かけて粉砕してスラリーを調製した。スラリーを造粒乾燥した後、造粒物を、酸素濃度2%の雰囲気中、1270℃で6時間保持した後、解砕、粒度調整を行い、マンガン系フェライト粒子(キャリア芯材)を得た。得られたマンガン系フェライト粒子は、平均粒子径が35μmであり、印加磁場が3000(10/4π・A/m)の時の飽和磁化が70Am/kgであった。
ポリアミドイミド樹脂(無水トリメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルメタンとの共重合体)をメチルエチルケトンで希釈して樹脂溶液を調製した。4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)と、酸化ケイ素(樹脂全体量の2質量%)とを樹脂溶液に分散させて、固形分換算で150gとなる量のキャリアコート液を得た。ポリアミドイミド樹脂とFEPとの質量比はポリアミドイミド樹脂/FEPとして、2/8であり、樹脂溶液の固形分比率は10質量%であった。
得られたキャリアコート液を用い、流動層被覆装置(スピラコータSP−25(岡田精工株式会社製))を用いて、マンガン系フェライト粒子10kgを被覆した。その後、樹脂で被覆されマンガン系フェライト粒子を220℃で1時間焼成して、樹脂被覆量1.5質量%の樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
(2成分現像剤の調製)
得られた樹脂被覆フェライトキャリアと、実施例1〜13で得られたそれぞれのトナーとを、2成分現像剤中のトナー濃度が10質量%となるように混合して、2成分現像剤を調製した。
<定着性の評価方法>
カラープリンターの現像部に2成分現像剤をインストールし、トナーカートリッジにトナーを充填した後に、被記録媒体上のトナー載り量が0.5mg/cmである未定着画像を形成した。次いで、定着温度を80℃以上180℃以下の範囲で変化させて定着を行い、オフセットが発生しない最低定着温度と最高定着温度とを測定した。
(低温定着性の評価)
低温定着性を、下記の基準に従って評価した。
○:最低定着温度が120℃未満。
×:最低定着温度が120℃以上。
(定着温度幅の評価)
最低定着温度と最高定着温度との差である定着温度幅(最高定着温度−最低定着温度)を算出し、下記基準に従って定着温度幅を評価した。
○:定着温度幅が50℃以上。
×:定着温度幅が50℃未満。
Figure 2014182288
Figure 2014182288
Figure 2014182288
Figure 2014182288
実施例1〜13によれば、(I)結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に、水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させる凝集工程、及び、(II)微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させてトナー粒子を形成させる合一化工程、を含む製造方法を用いて得られたトナーは、着樹脂中に多量の離型剤を含有し、低温域を含む幅広い温度範囲で良好な定着性を備えることが分かる。

Claims (3)

  1. 以下の工程(I)及び(II):
    (I)結着樹脂を含む微粒子と、離型剤を含む微粒子とを、アルカリ金属硫酸塩を含む凝集剤の存在下に、水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させる凝集工程、及び
    (II)前記微粒子凝集体に含まれる成分を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの存在下に、水性媒体中で合一化させてトナー粒子を形成させる合一化工程、
    を含む、静電潜像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、メトキシ基の置換度(DS)が1.4以上1.9以下であり、且つ、ヒドロキシプロポキシ基のモル置換度(MShp)が0.15以上である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記微粒子凝集体を形成させる水性媒体中の凝集剤の濃度が、微粒子凝集体を形成させる水性媒体分散液に含まれる、液体成分の質量を基準として、0.5質量%以上5.0質量%以下である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
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