JP2014177326A - シート材給送装置並びにこれを備えた画像形成装置及び画像読取装置 - Google Patents

シート材給送装置並びにこれを備えた画像形成装置及び画像読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シート送出回転体とシート材との不必要な接離動作を少なくして、重送を抑制しつつも、接離動作による不具合を軽減することを課題とする。
【解決手段】FRR方式の記録紙給紙装置40において、ピックアップローラ61により複数の記録紙がフィードローラ63とリバースローラ69との間の分離ニップへ送り込まれる重複送出が発生したか否かをエンコーダ76及びエンコーダセンサ77で検知し、連続給送中、一の記録紙給送中に重複送出が発生していないことを検知しているときには、ピックアップローラが次の記録紙の送り出しを開始するまでピックアップローラと記録紙上面との接触状態を維持し、一の記録紙給送中に重複送出が発生したことを検知したときには、ピックアップローラと記録紙上面とを離間させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数のシート材を積載するシート材積載部からシート材を一枚ずつ分離して給送するシート材給送装置、並びに、これを備えた画像形成装置及び画像読取装置に関するものである。
特許文献1には、用紙を積載して上下に昇降可能なボトムプレートを備えた給紙カセット(シート材積載部)から用紙を給紙する給紙装置が開示されている。この給紙装置は、ピックアップローラ(シート送出回転体)と、フィードローラ(送り回転体)及びリタードローラ(戻し回転体)を備えた用紙分離手段とを備えた、いわゆるFRR方式の構成を採用している。この給紙装置では、ピックアップローラにより給紙カセットから送り出された用紙がフィードローラに進入した後にボトムプレートを下降させ、これに積載された用紙をピックアップローラから離間させる。その後、給送中の用紙の後端がピックアップローラから抜けるタイミングでボトムプレートを再上昇させ、これに積載された用紙をピックアップローラに再当接させて、次給送可能な状態とする。
上記特許文献1に記載された画像形成装置では、このような一連の給紙動作を、用紙の種別に応じて選択的に行うようにしている。具体的には、用紙間の摩擦係数が低い用紙については、積載された用紙にピックアップローラを当接させたままにするが、用紙間の摩擦係数が高いグロスコート紙等の特殊紙については、上記一連の給紙動作を行う。これにより、このような特殊紙については、ピックアップローラによる用紙送り出し後、その用紙の後端側部分をピックアップローラが上から押さえ付けることによる負荷がなくなる。その結果、用紙間の摩擦力が小さくなり、用紙間の摩擦係数が高い特殊紙における重送の発生を抑制している。
また、特許文献2にも、上記特許文献1に記載された給紙装置と同様の給紙装置が開示されている。この特許文献2に記載の給紙装置では、用紙間の摩擦係数が高い用紙を給紙する高摩擦用紙給紙時に、ピックアップローラ(シート送出回転体)により送り出された用紙がフィードローラ(送り回転体)とセパレーションローラ(戻し回転体)とのローラ対に挾持されるまでの間はピックアップローラを用紙束上に圧接させ、このローラ対による分離搬送時にはピックアップローラを除圧又は用紙束より離隔させる。一方、低摩擦用紙給紙時には、ピックアップローラを、常時、用紙束上面に圧接させる。
ところが、ピックアップローラと用紙との接離動作は、用紙とピックアップローラとの衝突による振動や騒音、あるいは、その接離機構の動作音による振動や騒音などの不具合や、消費電力の増大などの不具合を伴う。そのため、このような接離動作は必要最小限に留めることが好ましい。
ここで、上記特許文献1や上記特許文献2に記載の給紙装置では、用紙間の摩擦係数が高い用紙を給紙する場合には、用紙1枚ごとに、ピックアップローラと用紙との間の離間及び当接が行われる。しかしながら、用紙間の摩擦係数が高い用紙を給紙する際、ピックアップローラと用紙とを当接させたままでも、重送が発生しない場合もあり得る。一方、上記特許文献1や上記特許文献2に記載の給紙装置では、実際には重送が発生しない場合も含めて、一律に、ピックアップローラと用紙との間の離間及び当接を繰り返すものである。そのため、不必要な接離動作を行って、接離動作による振動や騒音あるいは消費電力の増大という不具合を無駄に生じさせているという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、シート送出回転体とシート材との不必要な接離動作を少なくして、重送を抑制しつつも、接離動作による不具合を軽減できるシート材給送装置、並びに、これを備えた画像形成装置及び画像読取装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のシート材を重ねて積載するシート材積載部と、駆動源からの駆動入力により回転駆動し、上記シート材積載部に積載された最上位シート材に接触してシート材を送り出すシート送出回転体と、上記最上位シート材と上記シート送出回転体とを接離させる接離手段と、上記シート送出回転体によって送り出されたシート材から上記最上位シート材を分離して給送する分離給送手段とを有するシート材給送装置において、上記シート送出回転体により複数のシート材が上記分離給送手段へ送り込まれる重複送出が発生したか否かを検知する重複送出検知手段と、複数のシート材を連続して給送する連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生していないことを上記重複送出検知手段が検知しているときには、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持し、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときには、該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材とを離間させ、その後、該シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始する前に該シート送出回転体と該最上位シート材とを接触させるように、上記接離手段を制御する接離制御を実行する接離制御手段とを有することを特徴とする。
複数のシート材が重ねて給送される重送が発生するのは、少なくとも、シート送出回転体により複数のシート材が分離給送手段へ送り込まれる重複送出が発生したときである。したがって、重複送出が発生していないときは、重送が発生することはない。本発明においては、重送発生の必要条件である重複送出の発生の有無を重複送出検知手段により検知できる。これにより、重複送出検知手段による重複送出が発生していないという検知結果から、重送が発生しないということを事前に把握することができる。
そこで、本発明では、一のシート材の給送中に重複送出が発生していないことを重複送出検知手段が検知している場合には、シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで、シート送出回転体とシート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持することとしている。この場合、接触状態を維持していても重送が発生しないので、シート送出回転体と最上位シート材との間の不要な接離動作を回避できる。
一方、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを重複送出検知手段が検知した場合には、当該一のシート材の給送時に重送が発生する可能性がある。この場合、本発明では、上記接離制御を実行して、シート送出回転体と最上位シート材とを離間させ、シート送出回転体が当該重複送出に係る複数のシート材を上から押さえ付けることによる負荷を解除する。これにより、当該複数のシート材間の摩擦力が低減され、分離給送手段による適切な最上位シート材の分離給送を図ることができ、重送の発生を抑制できる。
このように、本発明では、重送が発生しないことを事前に適切に把握して、重送が発生しないときにはシート送出回転体と最上位シート材との間の接離動作を回避できるので、不必要な接離動作を少なくし、接離動作による不具合を軽減できる。しかも、重送が発生する可能性があるときには、接離動作を行って重送の発生を抑制できる。
したがって、本発明によれば、シート送出回転体とシート材との不必要な接離動作を少なくして、重送を抑制しつつも、接離動作による不具合を軽減できるという優れた効果が得られる。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。 同複写機における画像形成部の一部を拡大して示す部分構成図である。 同画像形成部における4つのプロセスユニットからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。 同複写機の画像読取ユニットの斜視説明図である。 同複写機の記録紙給紙装置のピックアップローラが記録紙上面に接触した状態におけるピックアップ部の拡大図である。 同ピックアップローラが記録紙上面から離間した状態におけるピックアップ部の拡大図である。 同ピックアップ部を記録紙搬送方向から見たときの模式図である。 同記録紙給紙装置のリバースローラの回転動作を検知する検知手段の構成を示す模式図である。 同リバースローラの回転動作を検知するエンコーダセンサの出力信号の一例を示すグラフである。 実施形態における給紙動作の制御を示すフローチャートである。 変形例1におけるリバースローラの回転動作を検知する検知手段の構成を示す模式図である。 同リバースローラの回転動作を検知する2つのエンコーダセンサの各出力信号の一例を示すグラフである。 変形例2における給紙動作の制御を示すフローチャートである。 変形例3における給紙動作の制御を示すフローチャートである。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式の複写機500に適用した実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る複写機500の基本的な構成について説明する。
図1は、複写機500を示す概略構成図である。
複写機500は、画像形成手段としての画像形成部1と、シート材給送装置としての記録紙給紙装置40と、画像読取ユニット50とを備えている。画像読取装置としての画像読取ユニット50は、画像形成部1の上に固定されたスキャナ150と、これに支持されるシート材給送装置としての原稿自動搬送装置(以下「ADF」という。)51とを有している。
記録紙給紙装置40は、ペーパーバンク41内に多段に配設されたシート材積載部としての2つの給紙カセット42、給紙カセット42からシート材としての記録紙Pを送り出すシート送出回転体であるピックアップローラ43、送り出された記録紙Pを分離して記録紙給紙路44へ給送する分離給送手段45等を有している。記録紙給紙装置40の詳しい構成及び動作については後述する。また、画像形成部1の搬送路としての本体側記録紙給紙路37に記録紙Pを搬送する複数の搬送ローラ対46等も有している。そして、給紙カセット42内の記録紙Pを画像形成部1内の本体側記録紙給紙路37内に給紙する。
画像形成部1は、潜像形成手段としての光書込装置2や、黒、イエロー、マゼンタ、シアン(K、Y、M、C)のトナー像を形成する4つのプロセスユニット3K,Y,M,C、転写ユニット24、紙搬送ユニット28、レジストローラ対33、定着装置34、スイッチバック装置36、本体側記録紙給紙路37等を備えている。そして、光書込装置2内に配設された図示しないレーザーダイオードやLED等の光源を駆動して、ドラム状の4つの感光体4K,Y,M,Cに向けてレーザー光Lを照射する。この照射により、感光体4K,Y,M,Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
図2は、画像形成部1の内部構成の一部を拡大して示す部分構成図である。また、図3は、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、図3においては各符号に付すK、Y、M、Cという添字を省略している。
プロセスユニット3K,Y,M,Cは、それぞれ、感光体4とその周囲に配設される各種装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、複写機500本体の画像形成部1に対して着脱可能になっている。一つのプロセスユニット3は、感光体4の周りに、帯電装置5、現像装置6、ドラムクリーニング装置15、除電ランプ22等を有している。複写機500では、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cを、後述する中間転写ベルト25に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設した、いわゆるタンデム型の構成になっている。
感光体4としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置6は、図示しない磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ12に供給する攪拌部7と、現像スリーブ12に担持された二成分現像剤中のトナーを感光体4に転移させるための現像部11とを有している。
攪拌部7は、現像部11よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本の搬送スクリュ8、これら2本の搬送スクリュ8間に設けられた仕切り板、現像ケース9の底面に設けられたトナー濃度センサ10などを有している。
現像部11は、現像ケース9の開口を通して感光体4に対向する現像スリーブ12、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ13、現像スリーブ12に先端を接近させるドクタブレード14などを有している。現像スリーブ12は、非磁性の回転可能な筒状になっている。マグネットローラ13は、ドクタブレード14との対向位置から現像スリーブ12の回転方向に向けて順次並ぶ複数の磁極を有している。これら磁極は、それぞれ現像スリーブ12上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部7から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ12表面に引き寄せて担持させるとともに、現像スリーブ12表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ12の回転に伴ってドクタブレード14との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体4に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ12に印加される現像バイアスと、感光体4の静電潜像との電位差によってトナーを静電潜像上に転移させて現像に寄与する。更に、磁気ブラシを形成し、現像スリーブ12に担持され現像領域を通過した二成分現像剤は、現像スリーブ12の回転に伴って再び現像部11内に戻り、マグネットローラ13の磁極間に形成される反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部7内に戻される。攪拌部7内には、トナー濃度センサ10による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。現像装置6としては、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
ドラムクリーニング装置15としては、弾性体からなるクリーニングブレード16を感光体4に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体4に接触させる接触導電性のファーブラシ17を、図中矢印方向に回転自在に有する方式のものを採用している。このファーブラシ17は、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体4表面に塗布する役割も兼ねている。ファーブラシ17にバイアスを印加する金属製の電界ローラ18を図中矢示方向に回転自在に設け、これにスクレーパ19の先端を押し当てている。ファーブラシ17に付着したトナーは、ファーブラシ17に対してカウンタ方向に接触して回転しながらバイアスが印加される電界ローラ18に転位する。そして、スクレーパ19によって電界ローラ18から掻き取られた後、回収スクリュ20上に落下する。回収スクリュ20は、回収トナーをドラムクリーニング装置15における図紙面と直交する方向の端部に向けて搬送して、外部のリサイクル搬送装置21に受け渡す。リサイクル搬送装置21は、受け渡された回収トナーを現像装置6に送ってリサイクルする。
除電ランプ22は、光照射によって感光体4の表面を除電する。除電された感光体4の表面は、帯電装置5によって一様に帯電せしめられた後、光書込装置2による光書込処理がなされる。複写機500では、帯電装置5として帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体4に当接させながら回転させるものを用いているが、感光体4に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
先に示した図2において、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cの感光体4K,Y,M,Cには、これまで説明してきたプロセスによってK、Y、M、Cトナー像が形成される。
4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cの下方には、転写ユニット24が配設されている。転写ユニット24は、複数のローラによって張架した中間転写ベルト25を、感光体4K,Y,M,Cに当接させながら図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体4K,Y,M,Cと、中間転写ベルト25とが当接するK、Y、M、C用の一次転写ニップが形成されている。K、Y、M、C用の一次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された一次転写ローラ26K,Y,M,Cによって中間転写ベルト25を感光体4K,Y,M,Cに向けて押圧している。これら一次転写ローラ26K,Y,M,Cには、それぞれ図示しない電源によって一次転写バイアスが印加されている。これにより、K、Y、M、C用の一次転写ニップには、感光体4K,Y,M,C上のトナー像を中間転写ベルト25に向けて静電移動させる一次転写電界が形成されている。図中時計回り方向の無端移動に伴ってK、Y、M、C用の一次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト25のおもて面には、各一次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト25のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
転写ユニット24の図中下方には、駆動ローラ30と二次転写ローラ31との間に、無端状の紙搬送ベルト29を掛け渡して無端移動させる紙搬送ユニット28が設けられている。そして、二次転写ローラ31と、転写ユニット24の下部張架ローラ27との間に、中間転写ベルト25及び紙搬送ベルト29を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト25のおもて面と、紙搬送ベルト29のおもて面とが当接する二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ31には図示しない電源によって二次転写バイアスが印加されている。一方、転写ユニット24の下部張架ローラ27は接地されている。これにより、二次転写ニップに二次転写電界が形成されている。
この二次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対33が配設されている。また、レジストローラ対33のレジストニップの入口付近には、図示しないレジストローラセンサが配設されている。記録紙給紙装置40からレジストローラ対33に向けて搬送されてくる記録紙Pは、その先端が不図示のレジストローラセンサに検知された所定時間後に記録紙Pの搬送が一時停止し、レジストローラ対33のレジストニップに先端を突き当てる。この結果、記録紙Pの姿勢が修正され、画像形成との同期をとる準備が整う。
記録紙Pの先端がレジストニップに突き当たると、レジストローラ対33は、記録紙Pを中間転写ベルト25上の4色トナー像に同期させ得るタイミングでローラ回転駆動を再開して、記録紙Pを二次転写ニップに送り出す。二次転写ニップ内では、中間転写ベルト25上の4色トナー像が二次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙Pに一括二次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。二次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト25から離間して、紙搬送ベルト29のおもて面に保持されながら、その無端移動に伴って定着装置34へと搬送される。
二次転写ニップを通過した中間転写ベルト25のおもて面には、二次転写ニップで記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、クリーニング部材が中間転写ベルト25に当接するベルトクリーニング装置32によって掻き取り除去される。
定着装置34に搬送された記録紙Pは、定着装置34内における加圧や加熱によってフルカラー画像が定着させしめられた後、定着装置34から排紙ローラ対35に送られた後、機外の排紙トレイ501へと排出される。
先に示した図1において、紙搬送ユニット28および定着装置34の下には、記録紙反転装置であるスイッチバック装置36が配設されている。これにより、両面プリントを行う場合には、片面に対する画像定着処理を終えた記録紙Pの搬送経路が、切換爪によってスイッチバック装置36側に切り換えられ、そこで記録紙Pは反転されて再び二次転写ニップに進入する。そして、記録紙Pのもう片面にも画像の二次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ501上に排紙される。
画像形成部1の上に固定されたスキャナ150やこれの上に固定されたADF51からなる画像読取ユニット50は、後述する2つの固定読取部や移動読取部152を有している。移動読取部152は、原稿MSに接触するようにスキャナ150のケーシング上壁に固定された第二コンタクトガラス155の直下に配設されており、光源や、反射ミラーなどからなる光学系を図中左右方向に移動させることができる。そして、光学系を図中左側から右側に移動させていく過程で、光源から発した光を第二コンタクトガラス155上に載置された原稿MSの下面で反射させた後、複数の反射ミラーを経由させて、スキャナ150に固定された画像読取センサ153で受光する。
一方、画像読取ユニット50は固定読取部として、スキャナ150の内部に配設された第一固定読取部151と、ADF51内に配設された後述する第二固定読取部95とを有している。光源、反射ミラー、CCD等の画像読取センサなどを有する第一固定読取部151は、原稿MSに接触するようにスキャナ150のケーシング上壁に固定された第一コンタクトガラス154の直下に配設されている。そして、ADF51によって搬送される原稿MSが第一コンタクトガラス154上を通過する際に、光源から発した光を原稿MSの第一面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて画像読取センサ153で受光する。これにより、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿MSの第一面を走査する。また、第二固定読取部95は、第一固定読取部151を通過した後の原稿MSの第二面を走査する。
スキャナ150の上に配設されたADF51は、本体カバー52に、読取前の原稿MSを載置するための原稿載置台53、シート材としての原稿MSを搬送するための原稿搬送部54、読取後の原稿MSをスタックするための原稿スタック台55などを保持している。
図4は、画像読取ユニット50の斜視説明図である。
図4に示すように、スキャナ150に固定された蝶番159によって上下方向に揺動可能に支持されている。そして、その揺動によって開閉扉のような動きをとり、開かれた状態でスキャナ150の上面の第一コンタクトガラス154や第二コンタクトガラス155を露出させる。原稿束の片隅を綴じた本などの片綴じ原稿の場合には、原稿を1枚ずつ分離することができないため、ADF51による搬送を行うことができない。そこで、片綴じ原稿の場合には、ADF51を図4に示すように開いた後、読み取らせたいページが見開かれた片綴じ原稿を下向きにして第二コンタクトガラス155上に載せた後、ADF51を閉じる。そして、スキャナ150の図1に示した移動読取部152によってそのページの画像を読み取らせる。
一方、互いに独立したシート材である複数の原稿MSを単に積み重ねた原稿束の場合には、その原稿MSをADF51によって1枚ずつ自動搬送しながら、スキャナ150内の第一固定読取部151やADF51内の第二固定読取部95に順次読み取らせていくことができる。この場合、原稿束を原稿載置台53上にセットした後、操作部108のコピースタートボタン158を押す。すると、ADF51が、原稿載置台53上に載置された原稿束の原稿MSを上から順に原稿搬送部54内に送り、それを反転させながら原稿スタック台55に向けて搬送する。この搬送の過程で、原稿MSを反転させた直後にスキャナ150の第一固定読取部151の真上に通す。このとき、原稿MSの第一面の画像がスキャナ150の第一固定読取部151によって読み取られる。
次に、記録紙給紙装置40の構成及び動作について説明する。
図5及び図6は、本実施形態における記録紙給紙装置40のピックアップ部を拡大した模式図である。
図7は、このピックアップ部を記録紙搬送方向から見たときの模式図である。
本実施形態において、シート送出回転体としてのピックアップローラ61は、ピックアップアーム62に対して回転自在に支持されている。このピックアップアーム62には、分離給送手段45を構成するフィードローラ63の回転軸(フィードローラ軸64)に対して回転自在に取り付けられている。ピックアップアーム62は、このフィードローラ軸64を回動中心にして揺動可能な構成であり、この揺動によってピックアップローラ61を最上位記録紙P1の上面に接離させることができる。
ピックアップアーム62の回動中心を挟んでピックアップローラ61の支持箇所とは反対側のピックアップアーム62の部分には、ピックアップローラ61を記録紙Pの上面に接触させる向きにピックアップアーム62を回動させる方向へ付勢する付勢手段としての給紙圧スプリング65が取り付けられている。この給紙圧スプリング65の付勢力によりピックアップアーム62を回動させる力が働くことによって、ピックアップローラ61は、記録紙Pの上面に対して所望の当接圧(給紙圧)で接触する。
また、記録紙給紙装置40は、回転軸66bを中心に回動可能に構成されたリフトアーム66が設けられている。リフトアーム66が回転軸66bを中心に回動することで、リフトアーム66の当接端部66aが、ピックアップアーム62の回動中心を挟んでピックアップローラ61の支持箇所とは反対側のピックアップアーム62の部分に対して接離する。リフトアーム66の当接端部66aがピックアップアーム62に当接すると、給紙圧スプリング65の付勢力に抗する向きにピックアップアーム62が回動する。これにより、図6に示すように、ピックアップローラ61を記録紙Pの上面から離間させることができる。一方、リフトアーム66の当接端部66aがピックアップアーム62から離れると、給紙圧スプリング65の付勢力によってピックアップアーム62が回動し、図5に示すように、ピックアップローラ61を記録紙Pの上面に対して所望の給紙圧で接触させることができる。
リフトアーム66は、その当接端部66aをピックアップアーム62へ当接させる向きにリフトアーム66を回動させる方向へ付勢する付勢手段としてのリフトアーム戻しスプリング67によって付勢されている。また、リフトアーム66には、ピックアップソレノイド68が接続されており、ピックアップソレノイド68が吸引状態になると、リフトアーム66がリフトアーム戻しスプリング67の付勢力に抗する向きに回動し、リフトアーム66の当接端部66aがピックアップアーム62から離れる。逆に、ピックアップソレノイド68の吸引状態が解除されると、リフトアーム66がリフトアーム戻しスプリング67の付勢力によって回動し、リフトアーム66の当接端部66aがピックアップアーム62に当接する。このような構成により、ピックアップソレノイド68を制御することで、記録紙Pの上面に対するピックアップローラ61の接離動作を制御することができる。
また、本実施形態における記録紙給紙装置40は、フィードローラ63に当接し、シート戻し方向(記録紙戻し方向)への回転トルクが付与された戻し回転体としてのリバースローラ69が設けられている。リバースローラ69は、フィードローラ63とともに分離給送手段45を構成する。フィードローラ63は、そのフィードローラ軸64が図示しない駆動源からの駆動力によって図7中符号Fの向きへ回転駆動することによってシート送り方向(記録紙送り方向)へ回転駆動し、ピックアップローラ61によって送り出された最上位記録紙P1に接触して最上位記録紙P1を給送する。
一方、リバースローラ69の回転軸(リバースローラ軸)70も、図示しない駆動源からの駆動力により、図7中符号Rの向きへ回転駆動する。ただし、リバースローラ69は、トルクリミッタ71を介してリバースローラ軸70に取り付けられている。トルクリミッタ71は、その内輪71aがリバースローラ軸70と一体的に回転するように取り付けられ、その外輪71bがリバースローラ69と一体的に回転するように取り付けられている。そして、内輪71aと外輪71bとの間に生じるトルクが規定値未満であるときは、内輪71aと外輪71bとが一体で回転するが、規定値以上のトルクが発生すると、内輪71aと外輪71bとが相対回転する。
このような構成により、リバースローラ69がフィードローラ63に直接当接しているとき、及び、リバースローラ69が1枚の記録紙Pだけを介してフィードローラ63と当接しているときには、内輪71aと外輪71bとの間に規定値以上のトルクが発生し、リバースローラ69はフィードローラ63に連れ回り回転する。一方、リバースローラ69が2枚以上の記録紙Pを介してフィードローラ63と当接しているときには、記録紙同士の摩擦力が小さいことから、内輪71aと外輪71bとの間に生じるトルクは規定値未満となり、リバースローラ69はリバースローラ軸70と一緒に回転し、記録紙戻し方向へ回転する。
このようなリバースローラ69の動作によって、フィードローラ63とリバースローラ69との間の分離ニップに複数枚の記録紙が進入する重複送出が発生しても、フィードローラ63に接触している最上位記録紙P1以外の記録紙については、リバースローラ69の記録紙戻し方向への回転動作によって給紙カセット42へ戻される。その結果、フィードローラ63とリバースローラ69との間の分離ニップを通過する記録紙Pを1枚に制限でき、重送の発生が抑制される。なお、リバースローラ69によって戻される記録紙は、最大で、給紙カセット42のエンドフェンス42bに突き当たるまで戻される。
また、フィードローラ63は、記録紙送り方向へ回転自在となるようにするワンウェイクラッチを介してフィードローラ軸64に取り付けられている。これにより、分離ニップを通過して給紙された記録紙Pが、記録紙搬送方向下流側の搬送ローラ対46やレジストローラ対33等によって搬送力を付与されても、フィードローラ63がその搬送を妨げることがなく、搬送負荷が軽減される。
次に、記録紙給紙装置40による記録紙Pの給紙動作について説明する。
給紙カセット42の底部を構成する給紙台42a上に、画像形成に供する記録紙Pを積載した後、複写機500における操作部108のコピースタートボタン158が押されると、ピックアップソレノイド68が吸引状態になる。これにより、ピックアップアーム62がフィードローラ軸64を中心として、ピックアップローラ61を記録紙Pの上面に接触させる向きに揺動する。ただし、ピックアップアーム62は、図示しないストッパによって所定の下限位置までしか揺動しない。具体的には、ピックアップアーム62は、ピックアップアーム62の一部に設けられた遮蔽板62aが上限センサ72の検知部を遮蔽する位置まで揺動し、その位置(下限位置)に位置決めされる。なお、この時点では、まだピックアップローラ61は記録紙Pの上面に接触していない。
その後、図示しない給紙台昇降機構によって記録紙Pが積載された給紙台42aが上昇を開始する。この上昇の途中で、記録紙Pの上面がピックアップローラ61に接触する。上昇途中の記録紙Pの上面との接触によりピックアップローラ61が押し上げられると、ピックアップアーム62の遮蔽板62aが上限センサ72の検知部から外れる。これを上限センサ72が検知すると、給紙台昇降機構による上昇駆動が停止する。
このような動作により、給紙台42aに積載された記録紙Pの上面(最上位記録紙P1の上面)は、送り出しに最適な所定の高さ位置に位置決めされるとともに、ピックアップローラ61が給紙圧スプリング65による付勢力により所望の給紙圧で当接する。
その後、フィードローラ軸64が図7中符号Fの向きに回転駆動すると、フィードローラ63が回転駆動し、これに当接しているリバースローラ69もフィードローラ63に連れ回り回転する。また、フィードローラ63にはフィードローラギヤ73が固定されており、このフィードローラギヤ73にはアイドラギヤ75が噛み合っている。アイドラギヤ75は、ピックアップローラ61に固定されたピックアップローラギヤ74に噛み合っている。したがって、フィードローラ軸64が図7中符号Fの向きに回転駆動すると、ピックアップローラ61も回転駆動する。
このようにしてピックアップローラ61が回転駆動すると、ピックアップローラ61に接触している給紙台42a上の最上位記録紙P1が、フィードローラ63及びリバースローラ69側へ送り出される。そして、次の記録紙P2の給紙命令が無い場合には、図6に示すように、分離ニップに最上位記録紙P1が完全に挟持されるタイミングで、接離制御手段としての図示しない給紙制御部の指令により、ピックアップソレノイド68への通電が停止される。これにより、リフトアーム66がリフトアーム戻しスプリング67の付勢力により回動し、これに連動してピックアップアーム62が給紙圧スプリング65の付勢力に抗して揺動する結果、ピックアップローラ61が給紙中の最上位記録紙P1の上面から離間する。
ピックアップローラ61が給紙中の最上位記録紙P1の上面から離間することで、ピックアップローラ61が最上位記録紙P1をその下の記録紙P2に押し付ける力が解除される。よって、最上位記録紙P1と記録紙P2との摩擦力が小さくなり、最上位記録紙P1の給紙に伴って記録紙P2が送り出される可能性が少なくなる。その結果、重送の発生が抑制される。フィードローラ63による記録紙Pの給紙は、その後も、少なくとも記録紙搬送方向下流側の最初の搬送ローラ対46による記録紙Pの搬送が行われるまで継続される。
図8は、リバースローラ69の回転動作を検知する検知手段の構成を示す模式図である。
本実施形態において、トルクリミッタ71の外輪71bには、リバースローラ69と同軸の位置関係になるようにエンコーダ76が取り付けられる。エンコーダ76の盤面には、例えば、図8に示すように、4個のスリット76aが、その周方向に等間隔で形成されている。エンコーダセンサ77は、エンコーダ76が回転したときにスリット76aが通る周回軌道の一部に、その検知部が位置するように配置されている。なお、ここでは、エンコーダ76のスリット76aをエンコーダセンサ77で検知することで、リバースローラ69の回転動作を検知する例であるが、リバースローラ69の回転動作を検知できる検知手段であれば、これに限られない。
次に、本発明の特徴部分である、記録紙Pの上面に対するピックアップローラ61の接離動作の制御について説明する。
本実施形態においては、複数枚の記録紙Pを連続して給送する連続給送中、一の記録紙P1の給送中に、フィードローラ63とリバースローラ69との間の分離ニップに複数枚の記録紙Pが進入する重複送出が発生しない限り、次の記録紙P2の送り出しを開始するまで、図5に示すように、ピックアップローラ61を給紙台42a上に積載された記録紙Pの上面に接触させたままにしておく。一方、一の記録紙P1の給送中に重複送出が発生した場合には、図6に示すように、ピックアップローラ61を給紙台42a上に積載された記録紙Pの上面から離間させる。そして、次の記録紙P2の送り出しを開始する前の所定のタイミングで、ピックアップローラ61を記録紙Pの上面(記録紙P2の上面)に接触させ、記録紙P2についての給紙動作を実行する。
本実施形態では、一の記録紙P1の給送中に重複送出が発生したか否かを、上述したエンコーダセンサ77の出力結果から検知する。詳しくは、一の記録紙P1の給送中にリバースローラ69が記録紙戻り方向に回転(逆回転)することを検知することで、重複送出が発生したことを検知する。リバースローラ69が逆回転するのは、分離ニップに複数枚の記録紙Pが進入し、トルクリミッタ71が作動したときである。したがって、リバースローラ69の逆回転を検知するか否かで、重複送出が発生したか否かを検知することができる。
ここで、本実施形態のエンコーダセンサ77の出力結果からは、リバースローラ69の回転方向を直接検知することはできない。そのため、本実施形態におけるリバースローラ69の回転方向を次のようにして検知している。すなわち、本実施形態において、リバースローラ軸70の回転速度は、フィードローラ軸64の回転速度の略1/2に設定されている。したがって、フィードローラ63とリバースローラ69との間の分離ニップに記録紙Pが1枚だけ挟持されている場合であれば、リバースローラ69は、フィードローラ63によって給紙される記録紙Pに連れ回って回転するので、フィードローラ63の回転速度と同じ回転速度で回転する。一方、分離ニップに複数枚の記録紙Pが挟持されていた場合、リバースローラ69は、リバースローラ軸70と一体回転するため、フィードローラ63の回転速度の略1/2の回転速度で回転する。本実施形態では、このようなリバースローラ69の回転速度の違いから、リバースローラ69の回転方向が正回転(記録紙送り方向へ回転)しているか、逆回転(記録紙戻し方向へ回転)しているかを検知する。
図9は、エンコーダセンサ77の出力信号Sの一例を示すグラフである。
図9に示すように、給紙開始直後のリバースローラ69は、記録紙Pが分離ニップに未到達なので、フィードローラ63に連れ回って正回転する。このときのリバースローラ69の回転速度は、フィードローラ63と同じ回転速度であり、エンコーダセンサ77の出力信号Sは、信号間隔ΔT1をもつ。例えば、ピックアップローラ61によって2枚の記録紙Pが送り出され、その後、2枚の記録紙Pが分離ニップに進入すると、リバースローラ69はフィードローラ63の回転速度の略1/2の回転速度で、逆回転する。このときのエンコーダセンサ77の出力信号Sは、正回転時の信号間隔ΔT1の略2倍である信号間隔ΔT2をもつ。その後、最上記録紙P1のみが分離ニップに残った時点で、リバースローラ69は、その最上記録紙P1に連れ回って正回転する。このときも、リバースローラ69の回転速度はフィードローラ63と同じ回転速度であり、エンコーダセンサ77の出力信号Sは信号間隔ΔT1をもつ。
本実施形態の給紙制御部は、このようなエンコーダセンサ77の出力信号Sの信号間隔を観測し、その信号間隔がΔT1からΔT2に転じたことを検知したときに、リバースローラ69が逆回転した、すなわち、重複送出が発生したことを検知する。そして、給紙制御部は、このようにして重複送出の発生を検知したら、ピックアップソレノイド68への通電を停止してピックアップソレノイド68の吸引状態を解除し、ピックアップローラ61を給紙台42a上に積載された記録紙Pの上面(現在給紙している最上位記録紙P1の上面)から離間させる。これにより、ピックアップローラ61が最上位記録紙P1をその下の記録紙P2に押し付ける力が解除され、最上位記録紙P1と記録紙P2との摩擦力が小さくなり、最上位記録紙P1の給紙に伴って記録紙P2が送り出される可能性が少なくなる。よって、最上位記録紙P1の給紙に伴う重送の発生が抑制される。
一方、本実施形態の給紙制御部は、連続給送中、エンコーダセンサ77の出力信号Sの信号間隔がΔT1からΔT2に転じず、ΔT1に維持されている間は、ピックアップソレノイド68の吸引状態を維持する。したがって、信号間隔がΔT1に維持されている限り(リバースローラ69が正回転している限り)、ピックアップローラ61は給紙台42a上に積載された記録紙Pの上面に接触したままである。この場合、重複送出が発生しておらず、重送は発生することがないので、ピックアップローラ61の不要な接離動作を省略できる。よって、ピックアップローラ61の接離動作に起因した振動や騒音あるいは電力消費を抑制できる。
また、ピックアップローラ61の接離動作により、高速分離搬送動作の際に、ピックアップローラ61の記録紙Pへの衝突時におけるバウンドによって、ピックアップローラ61が空転しやすくなり、その分、不送り等の要因となる微小搬送ロスが発生しやすくなるという不具合もある。本実施形態によれば、ピックアップローラ61の不要な接離動作を省略できることで、この不具合も抑制できる。
図10は、本実施形態における給紙動作の制御を示すフローチャートである。
複写機500における操作部108のコピースタートボタン158が押されると、ピックアップソレノイド68を通電して吸引状態にし、ピックアップローラ61を下限位置まで下降させる(S1)。また、記録紙(用紙)が積載された給紙台42aを昇降させる図示しない給紙台昇降モータをONにする(S2)。そして、ピックアップローラ61が給紙台42aの上昇により上昇してきた記録紙Pの上面に押し上げられ、上限位置まで達したことを上限センサ72が検知したら(S3のY)、給紙台昇降モータをOFFにし(S4)、給紙台42aの上昇を停止する。
次に、フィードローラ軸64及びリバースローラ軸70の駆動を開始して、フィードローラ63及びピックアップローラ61の回転駆動を開始する(S5)。このとき、リバースローラ69はフィードローラ63に連れ回り回転する。その後、ピックアップローラ61の回転によって最上位記録紙P1が送り出され、その最上位記録紙P1がフィードローラ63とリバースローラ69との間の分離ニップに進入する。このとき、エンコーダセンサ77の出力信号を観察して、リバースローラ69が逆回転したか否かを検知する(S6)。
リバースローラ69が逆回転したことが検知されない間(S6のN)、レジストローラ対33の入口付近に配設されている図示しないレジストローラセンサの検知結果から、記録紙(用紙)の先端がレジストローラ対33に達したか否かが判断される(S11)。そして、リバースローラ69が逆回転したことが検知されないまま、記録紙先端がレジストローラ対33に達したと判断されると(S11のY)、フィードローラ軸64及びリバースローラ軸70の駆動を停止する(S12)。そして、まだ設定印刷枚数に達していなければ(S12のN)、必要に応じて給紙台42aを上限位置に調整した上で(S2〜S4)、再び、フィードローラ63及びピックアップローラ61の回転駆動を開始して(S5)、次の記録紙の給紙を開始する。したがって、ピックアップローラ61は、給紙台42a上に積載された記録紙の上面に接したまま、次の記録紙の給紙動作が開始される。なお、設定印刷枚数に達していれば(S12のY)、給紙動作を終了する。
一方、リバースローラ69が逆回転したことが検知した場合(S6のY)、ピックアップソレノイド68への通電をOFFにして吸引状態を解除する(S7)。これにより、ピックアップローラ61が給紙台42a上に積載された記録紙の上面から離間し、重送の発生を抑制する。その後、レジストローラ対33の入口付近に配設されている図示しないレジストローラセンサの検知結果から、記録紙(用紙)の先端がレジストローラ対33に達したか否かが判断される(S8)。そして、記録紙先端がレジストローラ対33に達したと判断されたら(S8のY)、フィードローラ軸64及びリバースローラ軸70の駆動を停止する(S9)。そして、まだ設定印刷枚数に達していなければ(S10のN)、ピックアップソレノイド68をONにして再び吸引状態にし、ピックアップローラ61を下降させる(S1)。そして、必要に応じて給紙台42aを上限位置に調整した上で(S2〜S4)、再び、フィードローラ63及びピックアップローラ61の回転駆動を開始し(S5)、次の記録紙の給紙を開始する。なお、設定印刷枚数に達していれば(S10のY)、給紙動作を終了する。
〔変形例1〕
次に、リバースローラ69の回転動作を検知する検知手段の他の例(以下「変形例1」という。)について説明する。
図11は、本変形例1におけるリバースローラ69の回転動作を検知する検知手段の構成を示す模式図である。
本変形例1の検知手段は、エンコーダ76のスリット76aを検知するエンコーダセンサを2個使用している点で、エンコーダセンサが1個である上記実施形態とは異なっている。なお、エンコーダ76は、上記実施形態のものと同様、4個のスリット76aが、その周方向に等間隔で形成されているものを用いる。本変形例1における2つのエンコーダセンサ77A,77Bは、エンコーダ76上のスリット76aの回転位置間隔(90°)よりも狭い回転位置間隔で配置されている。
図12は、2つのエンコーダセンサ77A,77Bの各出力信号S1,S2の一例を示すグラフである。
本変形例1では、リバースローラ69が正回転しているときの各エンコーダセンサ77A,77Bの出力信号S1,S2の信号間隔をT1とし、リバースローラ69が逆回転しているときの各エンコーダセンサ77A,77Bの出力信号S1,S2の信号間隔をT2とする。信号間隔T2は信号間隔T1の略2倍の信号間隔をもつ。
給紙開始直後のリバースローラ69は、記録紙Pが分離ニップに未到達なので、フィードローラ63に連れ回って正回転する。このときのリバースローラ69の回転速度は、フィードローラ63と同じ回転速度である。このとき、第2エンコーダセンサ77Bの出力信号S2による信号は、図12に示すように、第1エンコーダセンサ77Aの出力信号S1による信号よりもΔT3だけ遅れて発生する。また、リバースローラ69が正回転している間、第2エンコーダセンサ77Bの出力信号S2による信号が発生してから、第1エンコーダセンサ77Aの出力信号S1による信号が発生するまでの時間は、図12に示すように、ΔT4である。本変形例1では、2つのエンコーダセンサ77A,77Bの回転位置間隔が、エンコーダ76上のスリット76aよりも狭いので、リバースローラ69が正回転している間はΔT3<ΔT4の関係が得られる。また、リバースローラ69が正回転しているとき、第2エンコーダセンサ77Bの出力信号S2の信号間隔T1は、上記実施形態の場合と同様、リバースローラ69が逆回転しているときの信号間隔T2よりも狭い。
一方で、分離ニップに複数枚の記録紙が進入する重複送出が発生した場合、リバースローラ69が逆回転するため、今度は、第1エンコーダセンサ77Aの出力信号S1による信号が、図12に示すように、第2エンコーダセンサ77Bの出力信号S2による信号よりもΔT5だけ遅れて発生する。また、リバースローラ69が逆回転している間、第1エンコーダセンサ77Aの出力信号S1による信号が発生してから、第2エンコーダセンサ77Bの出力信号S2による信号が発生するまでの時間は、図12に示すように、ΔT6である。したがって、リバースローラ69が逆回転している間は、ΔT5<ΔT6の関係が得られる。また、リバースローラ69が逆回転しているとき、第2エンコーダセンサ77Bの出力信号S2の信号間隔T2は、上記実施形態の場合と同様、リバースローラ69が正回転しているときの信号間隔T1よりも広い。
したがって、本変形例1においては、例えば、ΔT5<ΔT6の関係とT2≒2×T1の関係の両方が満たされる場合に、リバースローラ69が逆回転していると判断することができる。
〔変形例2〕
次に、給紙動作の制御に関する一変形例(以下「変形例2」という。)について説明する。
本変形例2においては、画像形成動作モードとして、画像形成速度(プロセス速度)が高速である高速モードと、低速である低速モードの2種類が存在する。記録紙の給紙速度、搬送速度は、画像形成速度に応じて変更する必要があるので、高速モードの場合には、搬送速度が高速に設定され、低速モードの場合には、搬送速度が低速に設定される。本変形例2においては、搬送速度が高速に設定されているか、低速に設定されているかによって、異なる給紙動作を実行する。以下、上記実施形態における給紙動作の制御とは異なる点を中心に説明する。
図13は、本変形例2における給紙動作の制御を示すフローチャートである。
給紙制御部は、給紙台42aが上限位置まで上昇して給紙台昇降モータをOFFにした後(ST1〜ST4)、搬送速度が高速に設定されているか、低速に設定されているかを確認する(ST5)。このとき、搬送速度が高速に設定されている場合には(ST5のY)、上記実施形態の場合と同様、リバースローラ69が逆回転したことが検知されなければ(ST12のN)、ピックアップローラ61は、給紙台42a上に積載された記録紙の上面に接したまま、次の記録紙の給紙動作が開始される。すなわち、リバースローラ69が逆回転したことが検知したときにだけ(ST12のY)、ピックアップソレノイド68を制御して、ピックアップローラ61を給紙台42a上に積載された記録紙の上面から離間させ、次の記録紙の給紙時に、再びピックアップローラ61を給紙台42a上に積載された記録紙の上面から接触させるという接離動作を行う。なお、フィードローラ63及びピックアップローラ61の回転速度は、高速な搬送速度に対応して高速で駆動する(ST11)。
一方、搬送速度が低速に設定されている場合(ST5のN)、本変形例2では、リバースローラ69が逆回転したか否かに関わらず、フィードローラ63及びピックアップローラ61の回転駆動を開始してから(ST6)、所定時間経過後に、ピックアップソレノイド68への通電をOFFにして吸引状態を解除する(ST7)。これにより、ピックアップローラ61が給紙台42a上に積載された記録紙の上面から離間する。その後、記録紙(用紙)の先端がレジストローラ対33に達したと判断されたら(ST8のY)、フィードローラ軸64及びリバースローラ軸70の駆動を停止する(ST9)。なお、フィードローラ63及びピックアップローラ61の回転速度は、低速な搬送速度に対応して低速で駆動する(ST6)。
本変形例2においては、高速搬送時には、リバースローラ69が逆回転したことを検知しない限り、ピックアップローラ61を給紙台42a上に積載された記録紙の上面に接したままにし、リバースローラ69が逆回転したことを検知したときにだけ、ピックアップローラ61の接離動作を実行する。一方、低速搬送時には、リバースローラ69が逆回転したか否かに関わらず、記録紙1枚ごとに、ピックアップローラ61の接離動作を実行する。
〔変形例3〕
次に、給紙動作の制御に関する他の変形例(以下「変形例3」という。)について説明する。
上記実施形態においては、リバースローラ69が逆回転したことを検知したら、ピックアップローラ61の接離動作を実行するため、一の記録紙の給紙中に1回でも重複送出が発生すればピックアップローラ61を記録紙上面から離間させる動作が実行される。しかしながら、ピックアップローラ61を記録紙上面から離間させて重送抑制を図ることが望まれるのは、大きく分けて、次の2つのケースである。
第1のケースは、多数枚の記録紙が同時に分離ニップへ進入し、残り1枚(最上位記録紙のみ)になるまで、2枚目以下の記録紙を給紙カセット42側へ戻し続けるようなケースである。この第1のケースでは、重送が発生しやすいので、ピックアップローラ61を記録紙上面から離間させ、重送抑制を図ることが望ましい。
第2のケースは、一の記録紙の給紙中に2枚目の記録紙の先端部が何度も繰り返し分離ニップへ進入するようなケースである。この第2のケースも、重送が発生しやすいので、ピックアップローラ61を記録紙上面から離間させ、重送抑制を図ることが望ましい。
上記第1及び第2のケース以外は、ピックアップローラ61を記録紙上面から離間させずとも重送が発生する可能性が低いので、むしろピックアップローラ61を離間させずに、ピックアップローラ61の接離動作による不具合を軽減する方が好ましい場合もある。そこで、本変形例3では、上記第1及び第2のケースが発生したか否かを検知し、その検知結果に応じて給送動作を制御する。以下、上記変形例2における給紙動作の制御とは異なる点を中心に説明する。
図14は、本変形例3における給紙動作の制御を示すフローチャートである。
本変形例3では、上記第1及び第2のケースが発生したか否かを、次のようにして検知する。すなわち、上記第1及び第2のケースにおいては、一の記録紙の給紙中におけるリバースローラ69の逆回転量は、これを合計すると、かなりの回転量になる。したがって、本変形例3では、リバースローラ69が逆回転しているときのエンコーダセンサ77の出力信号Sのパルス数(エンコーダ76のスリット76aがエンコーダセンサ77の検知領域を通過する回数)をカウントする。
そして、本変形例3では、リバースローラ69が逆回転していることを検知した段階では、ピックアップソレノイド68への通電をOFFにせず、そのカウント値が規定値以上になった段階で(STP12)、ピックアップソレノイド68への通電をOFFにする(STP13)。その結果、一の記録紙の給紙中にリバースローラ69が逆回転していることが検知されても、その逆回転量が規定量未満であれば、ピックアップローラ61を記録紙上面に接触させたまま、次の記録紙の給紙動作が行われる。一方、一の記録紙の給紙中にリバースローラ69の逆回転量の合計が規定量以上になれば、ピックアップローラ61を記録紙上面から離間させ、重送の発生を抑制する。
なお、多数枚の記録紙が同時に分離ニップへ進入する第1のケースだけ重送抑制を図りたい場合には、一の記録紙の給紙中におけるリバースローラ69の逆回転量の合計ではなく、一の記録紙の給紙中にリバースローラ69が連続して逆回転するときの連続逆回転量を観測してもよい。この場合、その連続逆回転量が規定量以上になったときに、ピックアップローラ61を記録紙上面から離間させ、重送の発生を抑制すればよい。
以上、本実施形態(上述した変形例を含む。以下同じ。)においては、本発明に係るシート材給送装置を、複写機500の記録紙を給送する記録紙給紙装置40に適用した場合について説明したが、例えば、複写機500のADF51における原稿束から原稿を1枚ずつ分離搬送する装置としても適用することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
記録材P等の複数のシート材を重ねて積載する給紙カセット42等のシート材積載部と、駆動源からの駆動入力により回転駆動し、上記シート材積載部に積載された最上位記録紙P1等の最上位シート材に接触してシート材を送り出すピックアップローラ61等のシート送出回転体と、上記最上位シート材と上記シート送出回転体とを接離させるピックアップソレノイド68、リフトアーム66、ピックアップアーム62等の接離手段と、上記シート送出回転体によって送り出されたシート材から上記最上位シート材を分離して給送する分離給送手段45とを有する記録紙給紙装置40等のシート材給送装置において、上記シート送出回転体により複数のシート材が上記分離給送手段へ送り込まれる重複送出が発生したか否かを検知するエンコーダ76、エンコーダセンサ77等の重複送出検知手段と、複数のシート材を連続して給送する連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生していないことを上記重複送出検知手段が検知しているときには、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持し、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときには、該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材とを離間させ、その後、該シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始する前に該シート送出回転体と該最上位シート材とを接触させるように、上記接離手段を制御する接離制御を実行する給送制御部等の接離制御手段とを有することを特徴とする。
これによれば、重送発生の必要条件である重複送出が発生していないときには、シート送出回転体とシート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持し、不要な接離動作を回避する。一方、重送発生の必要条件である重複送出が発生したときには、シート送出回転体をシート材積載部の最上位シート材から離間させ、重送抑制を図ることができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、上記分離給送手段は、シート送り方向へ回転駆動し、上記シート送出回転体によって送り出された最上位シート材に接触して該最上位シート材を給送するフィードローラ63等の送り回転体と、該送り回転体に当接し、シート戻し方向への回転トルクが付与されたリバースローラ69等の戻し回転体とを備え、上記重複送出が発生したとき、該戻し回転体が該回転トルクによりシート戻し方向へ回転駆動して、該戻し回転体に接触しているシート材を上記シート材積載部へ戻すことにより、該最上位シート材を分離して給送するものであり、上記重複送出検知手段は、上記戻し回転体の回転動作を検知することにより上記重複送出が発生したか否かを検知することを特徴とする。
これによれば、重複送出が発生したか否かを、簡易に検知することができる。
(態様C)
上記態様Bにおいて、上記戻し回転体のシート戻し方向回転量を検出する回転量検出手段を有し、上記接離制御手段は、連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときでも、上記戻し回転量検出手段が検出したシート戻し方向回転量が規定量以下である場合には、上記接離制御を実行せず、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持することを特徴とする。
これによれば、シート送出回転体をシート材積載部の最上位シート材から離間させて重送抑制を図ることが望まれるケースをより適切に把握して、不要な接離動作を更に少なくしつつも、適切に重送発生を抑制することができる。
(態様D)
上記態様Cにおいて、上記接離制御手段は、連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときでも、一のシート材の給送中に上記戻し回転量検出手段が検出したシート戻し方向回転量の合計量が規定量以下である場合に、上記接離制御を実行せず、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持することを特徴とする。
これによれば、多数枚の記録紙が同時に分離ニップへ進入する第1のケースだけでなく、一の記録紙の給紙中に2枚目の記録紙の先端部が何度も繰り返し分離ニップへ進入するような第2のケースについても、その発生を適切に把握して重送発生を抑制することができる。
(態様E)
上記態様A〜Dのいずれかの態様において、互いに異なる給送速度(搬送速度)でシート材を給送する高速モード等の第1給送制御モード及び低速モード等の第2給送制御モードを備えた給送速度制御手段を有し、上記接離制御手段は、連続給送中、上記給送速度制御手段が上記第1給送制御モードでシート材の給送速度を制御するときは、上記接離制御を実行し、該給送速度制御手段が上記第2給送制御モードでシート材の給送速度を制御するときは、一のシート材の給送中に重複送出が発生していないことを上記重複送出検知手段が検知しているときでも、所定のタイミングで上記シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材とを離間させ、その後、該シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始する前に該シート送出回転体と該最上位シート材とを接触させるように上記接離手段を制御する別の接離制御を実行することを特徴とする。
これによれば、給送速度に応じて適切に接離動作を実行し、不要な接離動作の回避と重送抑制との適切な両立を図ることができる。すなわち、本態様によれば、給送速度が速い第1給送制御モード時には、必ずしも離間動作を実行しないので、シート送出回転体がシート材に接触した時の接触圧が不安定な状態のまま当該シート材の搬送を開始する必要がなくなる。また、給送速度が遅い第2給送制御モード時には、最上位シート材と2枚目のシート材との摩擦負荷がなくなるので、搬送時の消費電力は確実に低減できる。
(態様F)
上記態様Eにおいて、上記第1給送制御モードは、上記第2給送制御モードよりも給送速度が高速な制御モードであることを特徴とする。
これによれば、高速モード時には、上記接離制御の実行により、不要な接離動作を回避することで、接離動作による給紙遅れの発生が抑制される。また、接離動作による給紙圧の不安定が軽減される結果、高速モード時の不送りや重送の発生を改善できる。
(態様G)
記録紙給紙装置40等のシート材給送装置によって給送されるシート材に画像を形成する複写機500等の画像形成装置において、上記シート材給送装置として、上記態様A〜Fのいずれかの態様に係るシート材給送装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、シート送出回転体とシート材積載部の最上位シート材との不要な接離動作を回避して接離動作による騒音、振動、消費電力の増大等の不具合を抑制しつつ、適切に重送を抑制して安定して画像形成を行うことができる。
(態様H)
ADF51等のシート材給送装置によって給送されるシート材上の画像を読み取る画像読取ユニット50等の画像読取装置において、上記シート材給送装置として、上記態様A〜Fのいずれかの態様に係るシート材給送装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、シート送出回転体とシート材積載部の最上位シート材との不要な接離動作を回避して接離動作による騒音、振動、消費電力の増大等の不具合を抑制しつつ、適切に重送を抑制して安定して画像読取を行うことができる。
1 画像形成部
2 光書込装置
3 プロセスユニット
4 感光体
5 帯電装置
6 現像装置
24 転写ユニット
25 中間転写ベルト
26 一次転写ローラ
28 紙搬送ユニット
29 紙搬送ベルト
31 二次転写ローラ
33 レジストローラ対
34 定着装置
40 記録紙給紙装置
41 ペーパーバンク
42 給紙カセット
42a 給紙台
43 ピックアップローラ
44 記録紙給紙路
45 分離給送手段
46 搬送ローラ対
50 画像読取ユニット
51 ADF
61 ピックアップローラ
62 ピックアップアーム
62a 遮蔽板
63 フィードローラ
64 フィードローラ軸
65 給紙圧スプリング
66 リフトアーム
66a 当接端部
66b 回転軸
67 リフトアーム戻しスプリング
68 ピックアップソレノイド
69 リバースローラ
70 リバースローラ軸
71 トルクリミッタ
72 上限センサ
76 エンコーダ
76a スリット
77 エンコーダセンサ
150 スキャナ
500 複写機
特開2009―40607号公報 特公平4−13264号公報

Claims (8)

  1. 複数のシート材を重ねて積載するシート材積載部と、
    駆動源からの駆動入力により回転駆動し、上記シート材積載部に積載された最上位シート材に接触してシート材を送り出すシート送出回転体と、
    上記最上位シート材と上記シート送出回転体とを接離させる接離手段と、
    上記シート送出回転体によって送り出されたシート材から上記最上位シート材を分離して給送する分離給送手段とを有するシート材給送装置において、
    上記シート送出回転体により複数のシート材が上記分離給送手段へ送り込まれる重複送出が発生したか否かを検知する重複送出検知手段と、
    複数のシート材を連続して給送する連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生していないことを上記重複送出検知手段が検知しているときには、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持し、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときには、該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材とを離間させ、その後、該シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始する前に該シート送出回転体と該最上位シート材とを接触させるように、上記接離手段を制御する接離制御を実行する接離制御手段とを有することを特徴とするシート材給送装置。
  2. 請求項1のシート材給送装置において、
    上記分離給送手段は、シート送り方向へ回転駆動し、上記シート送出回転体によって送り出された最上位シート材に接触して該最上位シート材を給送する送り回転体と、該送り回転体に当接し、シート戻し方向への回転トルクが付与された戻し回転体とを備え、上記重複送出が発生したとき、該戻し回転体が該回転トルクによりシート戻し方向へ回転駆動して、該戻し回転体に接触しているシート材を上記シート材積載部へ戻すことにより、該最上位シート材を分離して給送するものであり、
    上記重複送出検知手段は、上記戻し回転体の回転動作を検知することにより上記重複送出が発生したか否かを検知することを特徴とするシート材給送装置。
  3. 請求項2のシート材給送装置において、
    上記戻し回転体のシート戻し方向回転量を検出する回転量検出手段を有し、
    上記接離制御手段は、連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときでも、上記戻し回転量検出手段が検出したシート戻し方向回転量が規定量以下である場合には、上記接離制御を実行せず、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持することを特徴とするシート材給送装置。
  4. 請求項3のシート材給送装置において、
    上記接離制御手段は、連続給送中、一のシート材の給送中に重複送出が発生したことを上記重複送出検知手段が検知したときでも、一のシート材の給送中に上記戻し回転量検出手段が検出したシート戻し方向回転量の合計量が規定量以下である場合に、上記接離制御を実行せず、上記シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始するまで該シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材との接触状態を維持することを特徴とするシート材給送装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート材給送装置において、
    互いに異なる給送速度でシート材を給送する第1給送制御モード及び第2給送制御モードを備えた給送速度制御手段を有し、
    上記接離制御手段は、連続給送中、上記給送速度制御手段が上記第1給送制御モードでシート材の給送速度を制御するときは、上記接離制御を実行し、該給送速度制御手段が上記第2給送制御モードでシート材の給送速度を制御するときは、一のシート材の給送中に重複送出が発生していないことを上記重複送出検知手段が検知しているときでも、所定のタイミングで上記シート送出回転体と上記シート材積載部の最上位シート材とを離間させ、その後、該シート送出回転体が次のシート材の送り出しを開始する前に該シート送出回転体と該最上位シート材とを接触させるように上記接離手段を制御する別の接離制御を実行することを特徴とするシート材給送装置。
  6. 請求項5のシート材給送装置において、
    上記第1給送制御モードは、上記第2給送制御モードよりも給送速度が高速な制御モードであることを特徴とするシート材給送装置。
  7. シート材給送装置によって給送されるシート材に画像を形成する画像形成装置において、
    上記シート材給送装置として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート材給送装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  8. シート材給送装置によって給送されるシート材上の画像を読み取る画像読取装置において、
    上記シート材給送装置として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート材給送装置を用いたことを特徴とする画像読取装置。
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