JP5448066B2 - シート材搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
シートスルー方式の画像読取装置は、複数枚の原稿を重ねて載置するシート材収容部としての原稿台から画像読取手段によって原稿画像を読み取る読取位置まで原稿を一枚ずつ搬送するシート材搬送装置としての原稿自動搬送装置を備えている。このような画像読取装置が備える原稿自動搬送装置は、連続して原稿を読み取るときに、連続して搬送される二枚の原稿(以下、前原稿及び次原稿と呼ぶ)の少なくとも一部が重なって搬送される重送を防止する必要がある。
ピックアップローラによる搬送力の付与を停止した後はピックアップローラ以外の他の搬送部材によって前原稿を搬送するため、ピックアップローラによる搬送力の付与の停止は、ピックアップローラ以外の他の搬送部材によって搬送力を付与され得る位置に前原稿が到達した後に行う。
また、前原稿を搬送して搬送力の付与を停止したピックアップローラが次原稿の搬送のために搬送力の付与を再開するときに、前原稿と次原稿との一部が重なったままの状態で搬送力の付与が再開されると重送の原因となる。よって、ピックアップローラによって次原稿を搬送し始めるタイミングは、前原稿がピックアップローラ以外の他の搬送部材によって搬送され、前原稿の後端が次原稿の先端の在る位置を通過した後とする必要がある。
前原稿の後端が分離搬送部を通過したことをトリガとしてピックアップローラによる次原稿の搬送を開始させると、前原稿の後端が分離搬送部を通過した後、ピックアップローラの駆動モータが立ち上がるまでは、次原稿の搬送は開始されない。さらに、搬送力の付与を停止するときに原稿の上面からピックアップローラを離間させる構成では、離間したピックアップローラを原稿と接触する位置まで移動させるまでは、次原稿の搬送を開始することができない。このような、駆動モータの立ち上がり時間やピックアップローラを移動させる時間などの呼出動作の立上時間が上述した短縮することが困難なタイムラグとなる。そして、このタイムラグの間に前原稿が搬送された距離がそのまま紙間を広めてしまっている。
また、分離搬送部よりも上流側は、次原稿が前原稿と重なった状態で前原稿と共に移動する状態となることがあり、この状態では前原稿と次原稿との区別が困難であるため、前原稿の後端の通過を検出することは困難である。よって、前原稿の後端の通過を検出できる位置としては、前原稿と次原稿との分離が完了している分離搬送部よりも下流側の位置となり、後端検知センサの位置の配置により前原稿の後端の検知するタイミングを早めるのは限界がある。
また、上述の呼出動作の立上時間のタイムラグによって紙間が広がる問題は、原稿自動搬送装置に限るものではなく、複数枚のシート材を収容するシート材収容部から一枚ずつ搬送目的位置まで搬送するシート材搬送装置であれば生じ得る。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のシート材搬送装置において、上記シート搬送部内の複数の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知できるように上記先端検知手段を複数備え、上記シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて複数の該先端検知手段の一つを選択し、選択した該先端検知手段からの上記先端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載のシート材搬送装置において、上記シート材呼出制御手段は、上記所定のタイミングの情報が複数記憶された記憶部を備え、該シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて複数の所定のタイミングの一つを選択し、上記先端検知信号を受信した後の選択した上記所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、複数枚のシート材を重ねて収容するシート材収容部と、シート材を所定の搬送目的位置まで搬送するシート材搬送部と、該シート材収容部の複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に対して該シート材搬送部側に向かう搬送力を付与して複数枚のシート材から一枚のシート材を呼び出すシート材呼出手段と、該シート材呼出手段に搬送力が付与された一枚のシート材と重なって該シート材搬送部に向かおうとする他のシート材を該一枚のシート材から分離し、該一枚のシート材のみを該シート材搬送部に向かわせる分離手段と、該シート材呼出手段を制御するシート材呼出制御手段とを有し、該シート材呼出手段は、該シート材呼出制御手段から送信される呼出開始信号を受信すると上記一枚のシート材に対して搬送力を付与するための呼出動作を開始し、該呼出動作を開始してから該一枚のシート材を搬送し始めるまでに所定の立ち上がり時間を要する構成であり、該一枚のシート材に対して搬送力を付与し始めた後、次の一枚のシート材に対して搬送力を付与する状態となる前に該シート材呼出手段による搬送力の付与を停止するシート材搬送装置において、上記シート材搬送部内の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知し、この先端を検知したときに先端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する先端検知手段を有し、該シート材呼出制御手段は、該先端検知信号に基づいて、所定のタイミングで上記シート材呼出手段に上記呼出開始信号を送信し、上記シート材収容部に収容されるシート材の搬送方向の長さの情報であるシート材長さ情報を上記シート材呼出制御手段に入力するシート材長さ情報入力手段を有し、該シート材呼出制御手段は、上記先端検知信号と該シート材長さ情報とに基づいて上記シート材呼出手段に上記呼出開始信号を送信し、上記シート搬送部内の複数の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知できるように上記先端検知手段を複数備え、上記シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて複数の該先端検知手段の一つを選択し、選択した該先端検知手段からの上記先端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記シート材長さ情報入力手段は、上記シート材収容部に収容するシート材の搬送方向の長さを検知するシート材長さ検知手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記シート材呼出手段は、上記シート材収容部に重なって収容される複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に接触した状態で駆動することによってその一枚のシート材に対して搬送力を付与するシート材呼出部材と、該シート材呼出部材を該シート材収容部内のシート材に対して接触または離間させるシート材呼出部材接離機構とを備え、該シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、該シート材呼出部材接離機構が該シート材呼出部材を該シート材収容部内のシート材に対して接触させる動作と、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作とを実行することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記先端検知手段がシート材の先端を検知する先端検知位置よりもシート材の搬送方向上流側の上記シート材搬送部内の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知し、この先端を検知したときに上流側先端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する上流側先端検知手段を有し、上記シート材呼出手段は、上記シート材収容部に重なって収容される複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に接触した状態で駆動することによって搬送力を付与するシート材呼出部材と、該シート材呼出部材を該シート材収容部内のシート材に対して接触または離間させるシート材呼出部材接離機構とを備え、上記シート材呼出制御手段は、上記上流側先端検知信号に基づいて、所定のタイミングで上記シート材呼出手段に呼出動作の前の準備動作を行うための呼出準備信号を送信し、該シート材呼出手段が上記呼出準備信号を受信すると、上記準備動作として、上記シート材呼出部材接離機構が上記シート材呼出部材を上記シート材収容部内のシート材に対して接触させる動作を実行し、該シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作を実行することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記シート材呼出手段は、上記シート材収容部に重なって収容される複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に接触した状態で駆動することによって搬送力を付与するシート材呼出部材を備え、該シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作を実行することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8のシート材搬送装置において、上記シート材呼出手段は、上記シート材呼出部材を上記シート材収容部内のシート材に対して接触または離間させるシート材呼出部材接離機構を備えることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9のシート材搬送装置において、上記シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、上記シート材呼出部材接離機構が上記シート材呼出部材を上記シート材収容部内のシート材に対して接触させる動作と、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作とを実行することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記分離手段の分離作用が働く領域よりもシート材の搬送方向下流側の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の後端を検知し、この後端を検知したときに後端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する後端検知手段と、該分離手段の分離作用が働く領域の近傍でシート材の重送が発生しているか否かを検知する重送検知手段とを有し、上記シート材呼出制御手段は、該重送検知手段が重送の発生を検知した場合は、上記後端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11のシート材搬送装置において、上記重送検知手段は、超音波式の検知センサであることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項11のシート材搬送装置において、上記重送検知手段は、光透過式の検知センサであることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、シート材としての原稿用紙を搬送する原稿搬送手段と、該原稿搬送手段によって搬送される原稿用紙の原稿画像を読み取る読取手段とを備えた画像読取装置において、上記原稿搬送手段として、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のシート材搬送装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、画像読取手段と、該画像読取手段で読み取った原稿画像に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備える画像形成装置において、該画像読取手段として、請求項14の画像読取装置を備えることを特徴とするものである。
また、シート材呼出手段が呼出信号を受信してから所定の立ち上がり時間が経過したタイミングが、前シート材の後端が上記重送の発生を防止できる位置に到達した後のタイミングとなるように、シート材呼出制御手段が呼出開始信号を送信する所定のタイミングを設定することで、重送の発生を防止することが出来る。
まず、本実施形態に係る複写機500の基本的な構成について説明する。
図2は、複写機500を示す概略構成図である。この複写機は、画像形成装置としての画像形成部1と、転写紙供給装置40と、画像読取ユニット50とを備えている。画像読取装置としての画像読取ユニット50は、画像形成部1の上に固定されたスキャナ150と、これに支持されるシート搬送装置としての原稿自動搬送装置(以下、ADFという)51とを有している。
図1は、ADF51の要部構成をスキャナ150の上部とともに示す拡大構成図である。ADF51は、原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、ターン部D、第一読取搬送部E、第二読取搬送部F、排紙部G、スタック部H等を備えている。本実施形態のADF51の原稿搬送部54は、分離搬送部Bの下流側の分離センサS3による検知位置から、読取入口ローラ対90までの原稿MSが搬送される経路を構成する部分である。
このようにして原稿載置台53にセットされる原稿MSは、可動原稿テーブル53bの上方で揺動可能に配設されたレバー部材であるセットフィラー62を押し上げる。すると、それに伴って原稿セットセンサ63が原稿MSのセットを検知して、検知信号をコントローラ100に送信する。そして、この検知信号は、コントローラ100からインターフェイス回路(以下、I/F107と呼ぶ)を介して画像読取ユニット50の本体制御部111に送信される。
可動原稿テーブル53bは、底板上昇モータ105の駆動により、駆動するカム機構によって図中矢印a、b方向に揺動する。原稿MSが原稿載置台53にセットされたことをセットフィラー62や原稿セットセンサ63で検知すると、コントローラ100は底板上昇モータ105を正転させて束状の原稿MSの最上面がピックアップローラ80と接触するように可動原稿テーブル53bを上昇させる。
ピックアップローラ80は、ピックアップ昇降モータ101によって駆動するカム機構により、図中矢印c、d方向に移動可能となっている。また、ピックアップローラ80は、可動原稿テーブル53bが上昇して可動原稿テーブル53b上の原稿MSの上面により押されて図中矢印c方向に上がる。これをテーブル上昇センサ59で検知することにより、可動原稿テーブル53bの上限までの上昇が検知される。これにより、ピックアップ昇降モータ101が停止するとともに底板上昇モータ105が停止する。
この給紙ベルト84の下部張架面には、給紙モータ102の正転によって図中時計回りに回転駆動されるリバースローラ85が当接している。この当接部においては、給紙ベルト84の表面が給紙方向に移動する。これに対し、リバースローラ85の表面は、給紙方向とは逆方向に移動しようとするが、リバースローラ85の駆動伝達部には不図示のトルクリミッタがあり、給紙方向に向かう力がトルクリミッタのトルクよりも大きいとリバースローラ85は給紙方向に表面移動するように回転する。リバースローラ85は、給紙ベルト84に所定の圧力で当接しており、給紙ベルト84に直接当接している際、あるいは当接部に原稿MSが1枚だけ挟み込まれている際には、給紙ベルト84又は原稿MSに連れ回る。但し、当接部に複数枚の原稿MSが挟み込まれた際には、連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されているため、連れ回り方向とは逆の図中時計回りに回転駆動する。これにより、最上位よりも下の原稿MSには、リバースローラ85によって給紙方向とは反対方向の移動力が付与されて、数枚の原稿から最上位の原稿MSだけが分離される。これにより、重送が防止される。
突き当てセンサ72によって原稿MSの先端が検知されたときに、ピックアップ昇降モータ101を回転させることでピックアップローラ80を原稿MSの上面から退避させ原稿MSを給紙ベルト84の搬送力のみで送る。これにより、原稿MSの先端は、プルアウトローラ対86の上下のローラによって形成されるニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラ対86によって送り出された原稿MSは、原稿幅センサ73の直下を通過する。原稿幅センサ73は、反射型フォトセンサ等からなる紙検知センサを原稿幅方向(図紙面に直交する方向)に複数個並べたセンサであり、どの紙検知センサが原稿MSを検知するかに基づいて、原稿MSの幅方向のサイズを検知する。また、原稿MSの搬送方向の長さは、原稿MSの先端が突き当てセンサ72によって検知されてから、原稿MSが突き当てセンサ72によって検知されなくなる(原稿MSの後端が通過する)までのタイミングに基づいてモータパルスから検知する。
中間ローラ対66はプルアウトローラ対86の駆動源であるプルアウトモータ113と、読取入口ローラ対90の駆動源である読取入口モータ114との両方のモータから駆動が伝達される構成となっている。そして、2つのモータのうち、回転速度が速くなる側のモータの駆動によって回転速度が決まる機構を備えている。
画像読取ユニット50では、プルアウトローラ対86及び中間ローラ対66の回転駆動によりレジスト部Cからターン部Dに原稿MSが搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を第一読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定しており、原稿MSを第一読取搬送部Eへ送り込む処理時間の短縮が図られている。このとき、中間ローラ対66はプルアウトモータ113を駆動源として回転する。
続いて、コントローラ100が本体制御部111より読取開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿MSの原稿先端が第一読取位置400に到達するまでに、原稿MSの搬送速度が所定の搬送速度に立ち上がるように、読取入口モータ114及び読取モータ103の駆動を制御する。これにより、原稿MSは搬送速度が増速されつつ、第一読取位置400に向かって搬送される。そして、読取入口モータ114のパルスカウントに基づいて算出された原稿MSの先端が第一読取位置400に到達するタイミングで、コントローラ100から本体制御部111に対して原稿MSの第一面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が送信される。この送信は、原稿MSの後端が第一読取位置400を抜け出るまで続けられ、原稿MSの第一面が第一固定読取部151によって読み取られる。
原稿MSの片面(第一面)のみを読み取る場合には、第二固定読取部95による原稿MSの第二面の読取が不要である。そこで、排紙センサ61によって原稿の先端が検知されると、排紙モータ104の正転駆動が開始されて、排紙ローラ対94における図中上側の排紙ローラが図中反時計回り方向に回転駆動される。また、排紙センサ61によって原稿MSの先端が検知されてからの排紙モータ104のパルスカウントに基づいて、原稿MSの後端が排紙ローラ対94のニップを抜け出るタイミングが演算される。そして、この演算結果に基づいて、原稿MSの後端が排紙ローラ対94のニップから抜け出る直前のタイミングで、排紙モータ104の駆動速度が減速せしめられて、原稿MSが原稿スタック台55から飛び出さないような速度で排紙されるように制御される。
図45〜図49は、比較例のADF51における原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までに対応する箇所の概略説明図である。図45〜図49では、連続して搬送される二枚の原稿である前原稿MS1及び次原稿MS2について、前原稿MS1が搬送され始めてから次原稿MS2が搬送され始めるまでの状態の変化を示している。
図45に示すように、原稿MSの束の最上部にある前原稿MS1の上面にピックアップローラ80が当接した状態で、ピックアップローラ80が図中の矢印で示すように回転することで前原稿MS1が給紙口48に向かって搬送され始める。ピックアップローラ80が回転しつづけることで、図46に示すように、前原稿MS1が給紙ベルト84及びリバースローラ85からなる分離搬送部Bに送られる。
前原稿MS1の先端が突き当てセンサ72によって検知されたときに、ピックアップローラ80を上昇させる制御を始める。これにより、図47の矢印cで示すように、ピックアップローラ80が上昇し、前原稿MS1の先端がプルアウトローラ対86を通過するタイミングでは、ピックアップローラ80は前原稿MS1に対して搬送力を付与しない状態となる。
ここで、ピックアップローラ80、給紙ベルト84、プルアウトローラ対86、及び中間ローラ対66による搬送速度を、第一読取搬送部Eにおける搬送速度よりも速い速度に設定することにより、次原稿MS2の先端を前原稿MS1の後端に近づけることができ紙間を詰めることができる。
比較例のように前原稿MS1の後端が分離搬送部Bを通過したことをトリガとして次原稿MS2の給紙を行う制御を開始する方式では、まず、前原稿MS1の後端を検知してから下降し始めたピックアップローラ80が次原稿MS2の上面に接触するまでの時間がタイムラグとなる。さらに、ピックアップローラ80が次原稿MS2の上面に接触してからピックアップ搬送モータ115を駆動し始めて、次原稿MS2を搬送し始めるまでの時間もタイムラグとなる。このようなタイムラグにより、図49中のLで示すような余分な紙間が生じてしまう。このような余分な紙間があると、紙間が短くならないため、速やかな次原稿搬送が行えず、生産性の向上が困難である。
これに対して、原稿呼出部材の離間、または加圧の解除をおこなうことで、原稿汚れを低減させることができるため、原稿呼出部材を原稿に対して接離する構成であることが望ましい。
また、原稿呼出部材の移動に要するタイムラグの問題は解消できても、原稿呼出部材の駆動源の立ち上がりに要するタイムラグの問題は解消されないままである。
次に、先端検知センサS1を備える本実施形態のADF51の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図8は、実施例1のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。
図8に示す実施例1のADF51は、上述した比較例のADF51に原稿MSの先端を検知する先端検知センサS1と、原稿載置台53にセットした原稿MSのサイズが生産性を高めるべき対象のサイズか否かを判別するための対象長さセンサS4とを追加した構成である。
実施例1のADF51は、上述した比較例のADF51と同様に原稿長さセンサとして中サイズ長さセンサ57と2つの大サイズ長さセンサ58(58a、58b)とを備える。これらの3つの原稿長さセンサ(57、58a、58b)によって原稿載置台53に積載された原稿MSの仮サイズを検知し、コントローラ100がその検知結果の信号を受信することで原稿載置台53に積載された原稿MSの仮サイズの情報を取得する。
例えば、生産性を高めるべき対象のサイズがA4横である場合、その搬送方向の長さは210[mm]である。ここで、対象長さセンサS4によって検知を行う位置と原稿先端セット位置(図中矢印Jで示す)との距離をL1[mm]としたときに、L1が210[mm]+α[mm]となるように設定することで、原稿サイズに応じた細かい原稿サイズ判定が可能になる。
上記αの設定は、画像読取ユニット50が定型サイズとして読み込むことが出来る誤差の範囲(例えば、±2[mm])や他の要因によるレイアウトずれ量等を考慮して決定する。さらに、A4横(210[mm])と近傍の他のサイズ(例えば、レターサイズ(LT)横:216[mm])と併用できるように設定しても良い。レターサイズ横と併用する場合は、αは8[mm]以上となる。
L1b<L0<L1a
の関係を満たすように上流側長さセンサS4aと下流側長さセンサS4bとを配置する。図9に示す構成であれば、下流側長さセンサS4bで原稿MSを感知し、上流側長さセンサS4aで原稿MSを感知しないときに原稿載置台53に載置された原稿MSが生産性を高めるべき対象のサイズであると判定することが出来る。
図16では、ピックアップローラ80の昇降状態、ピックアップ搬送モータ115の駆動状態、給紙モータ102の駆動状態及びプルアウトモータ113の駆動状態の変化のタイミングを示している。
プルアウトモータ113も同様に、立上時間及び立下げ時間を要するが、実施例1のプルアウトモータ113は、後述する「プルアウト線速」に対応した回転速度と、「読取線速」に対応した回転速度との二種類の回転速度に、タイミングによって所定の回転速度が変化する。このため、図16では、プルアウトモータ113の駆動状態について、プルアウト線速に対応した所定の回転速度で駆動している状態を「プルアウト線速」、読取線速に対応した所定の回転速度で駆動している状態を「読取線速」とし、停止した状態を「OFF」としている。
ジョブが開始されると、ピックアップ昇降モータ101が駆動することにより、「離間」した状態のピックアップローラ80が「当接」した状態となり、図16中のタイミング(ii)のようにピックアップローラ80が「当接」した状態となるとピックアップ昇降モータ101は停止する。また、タイミング(ii)のときに、ピックアップ搬送モータ115及び給紙モータ102の駆動を開始する。
また、タイミング(iv)でプルアウトモータ113が駆動を開始するが、給紙モータ102は「OFF」の状態である。給紙ベルト84に給紙モータ102からの駆動を伝達する駆動ローラ82の回転軸にはワンウェイクラッチが接続されており、給紙ベルト84及びリバースローラ85によって挾持される原稿MSがプルアウトローラ対86の回転によって搬送されると、給紙モータ102が「OFF」の状態であっても給紙ベルト84及びリバースローラ85が原稿MSの移動に合わせて連れ回りする構成となっている。
図14に示すように、実施例1では、ピックアップローラ80が下降し、原稿載置台53に載置された原稿MSの束の上面に当接するタイミングでは前原稿MS1の後端はピックアップローラ80が当接する位置を通過している。このように前原稿MS1の後端が通過した後にピックアップローラ80が原稿MSの束の上面(次原稿MS2)に当接する構成であれば、ピックアップローラ80の回転が固定された状態で当接しても問題はない。しかし、ピックアップローラ80が原稿MSに当接するタイミングでは前原稿MS1の後端がピックアップローラ80の当接位置を通過していない場合、移動中の前原稿MS1の後端側をピックアップローラ80が挟んで前原稿MS1の搬送を阻害するおそれがある。このような問題は、ピックアップ搬送モータ115からピックアップローラ80への駆動伝達部に不図示のトルクリミッタを設け、ピックアップローラ80が連れ回るように構成することで防止できる。
ここで、次原稿MS2の搬送を開始するためのトリガからピックアップローラ80を下降させ、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送が開始されるまでの時間を図16に示すようにタイムラグt1[s]とする。この場合、先端検知センサS1による検知位置は、先端検知センサS1で原稿MSの先端を通過した後、原稿MSの後端が分離ニップを通過するまでの時間がタイムラグt1[s]よりも短くなるように設定する。
詳しくは、分離ニップを通過した位置から先端検知センサS1による検知位置までの原稿MSが搬送される搬送路の距離をLa[mm]、原稿MSの長さをL0[mm]、プルアウトローラ対86による原稿MSの搬送速度をV[mm/s]としたときに、以下の式(a)が成り立つように設定する。
(L0−La)/V<t1・・・・(a)
LaをL0よりも長く設定すると、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過した後にピックアップローラ80の下降が開始されることになり、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後にピックアップローラ80の下降が開始される従来例との差異が生じ難いため、La<L0とすることが望ましい。
(L0−La)/V<t1の関係を満たすことで重送を防止しつつ、La<L0とすることで、従来例よりも紙間を狭めることができ、従来例に比べて生産性の向上を図ることができる。
このように設定することにより、原稿サイズの大小にかかわらず、ひとつのセンサ(S4)で、ピックアップローラ80による呼出動作の開始の制御を処理することができる。
ここでの呼出動作とは、ピックアップローラ80を下降させ、その後、ピックアップローラ80を回転させ、原稿載置台53上の原稿MSの搬送を開始する動作である。
さらに、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動タイミングは異ならせても良い。実施例1では、ピックアップローラ80を離間させた後、プルアウトモータ113を駆動させるタイミングでは給紙モータ102は「OFF」の状態であり、プルアウトローラ対86の回転によって搬送される原稿MSを挾持する給紙ベルト84及びリバースローラ85は原稿MSの移動に合わせて連れ回りする。これに対して、プルアウトモータ113を駆動させるタイミングで、給紙ベルト84がプルアウトローラ対86と同じ線速で回転するように給紙モータ102を駆動する制御を行っても良い。
次に、上記実施例1におけるADF51の一変形例(以下、「変形例」という。)について説明する。
図17は、変形例のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、と及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。変形例のADF51は、図8に示す実施例1のADF51に重送検知手段である重送検知センサS5を追加した構成である。
また、重送検知センサS5としては、本変形例のように、超音波式の検知センサに限るものではなくシート材の重送を検知することができる検知センサであればよい。例えば、発光部と受光部とからなる光透過式の検知センサを用いることが出来る。この光透過式の検知センサでは、検知位置を通過するシート材に光を照射し、シート材を透過する光量に基づいてシート材の重送の発生を検知することができる。
次に、変形例のADF51で、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過する前に次原稿MS2が分離ニップ部に引き込まれた場合、すなわち、重送検知センサS5の検知結果が重送状態となった場合について説明する。
図18に示す状態は、前原稿MS1の搬送のタイミングは実施例1の図13と同じタイミングであり、図16中のタイミング(4)の状態である。このとき、給紙モータは停止しており、給紙ベルト84及びリバースローラ85は原稿MSの移動に合わせて連れ回りする。このため、図18で示すタイミングで、次原稿MS2が分離ニップ部に引き込まれていても、次原稿MS2にはリバースローラ85による給紙方向とは反対方向の移動力は付与されない。図18に示す状態の次原稿MS2は、リバースローラ85との間の摩擦力やリバースローラ85の回転抵抗によって前原稿MS1と分離してその位置で停止するか、または、前原稿MS1と分離しきれず前原稿MS1とともに分離ニップ部を通過する。
次原稿MS2が前原稿MS1とともに分離ニップ部を通過すると、ターン部D及びその下流の二箇所の読取部まで重送され、結果として読取画像に悪影響を与えるおそれがある。また、次原稿MS2が前原稿MS1と分離して分離ニップ部の途中で停止しても、分離ニップ部の出口で前原稿MS1の後端と次原稿MS2の先端とが重なった状態で次原稿MS2に対する搬送力の付与が開始されると、重送に起因して読取画像に悪影響を与えるおそれがある。
重送状態が検知された場合、前原稿MS1の先端が図18で示すように先端検知センサS1によって検知されると、ピックアップ昇降モータ101が駆動し、「離間」した状態のピックアップローラ80が図18中の矢印dで示すように前原稿MS1の上面に「当接」する方向に移動し始め、その後、図19に示すように次原稿MS2の上面に「当接」した状態となる。
図18の状態から前原稿MS1が搬送されつつ、ピックアップローラ80が下降し、ピックアップローラ80が次原稿MS2の上面に当接している。図16のタイミングチャートではこの状態からピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始するが、変形例のADF51では重送検知センサS5において重送状態が検知された場合は、図19の状態となってもこれらのモータの駆動は開始しない。
また、図19の状態から前原稿MS1が搬送されて、その後端が重送検知センサS5の検知位置を通過すると、重送検知センサS5の検知信号が重送状態から非重送状態に変わるが、このときもまだ前原稿MS1後端と次原稿MS2先端とが重なっている可能性があるので、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動は開始しない。
変形例のADF51では、重送検知センサS5の検知信号が重送状態から非重送状態に変わった後、図20で示すように、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後に、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始する。その後、モータの立上時間が経過した後に、次原稿MS2の搬送が開始される。
このように、変形例では、重送検知センサS5で重送状態を検知した場合は、前原稿MS1の後端が分離センサS3によって検知されて、前原稿MS1の後端と次原稿MS2の先端との分離が確認されてから次原稿MS2の搬送を実行するように制御する。これにより、次原稿MS2が前原稿MS1と重なって分離ニップ部付近まで引き込まれた場合でも、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送動作以降は、次原稿MS2が前原稿MS1に対して重送しないよう制御することができる。
その後、重送検知センサS5の検知結果が非重送状態の間は、図10〜図16を用いて説明した上記実施例1と同様の制御を繰り返すことで、固定画像読取部300に向けて原稿MSを紙間を狭めた状態で連続して搬送する。
これらの不具合を防止するために、変形例のADF51において、重送検知センサS5の検知結果が重送状態となった場合に、先端検知センサS1が前原稿MS1の先端を検知した後、所定時間経過しても分離センサS3が前原稿MS1の後端を検知しない場合は、原稿MSの除去を要する、または、読取画像の確認を要する重送が発生したとして、ADF51の駆動を停止する制御を行ってもよい。
次に、先端検知センサS1を備える本実施形態のADF51の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図21〜図23は、実施例2のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。また、図24は、実施例2のADF51における各モータの駆動のタイミングを示すタイミングチャートである。
図21〜図23に示す実施例2のADF51は、原稿幅センサ73の下流側にピックアップ下降開始センサS2を備える点で実施例1のADF51とは相違するが、他の構成は共通するため、相違点についてのみ説明する。対象長さセンサS4としては図9を用いて説明した2つのセンサ(上流側長さセンサS4a及び下流側長さセンサS4b)を備える構成を適用可能であることは言うまでもない。
実施例2のADF51では、図21に示すようにピックアップローラ80が原稿載置台53上の最上部にある前原稿MS1に当接した状態でピックアップローラ80が回転することにより、前原稿MS1が分離ニップ部に向けて搬送される。このとき、分離ニップ部を形成する給紙ベルト84及びリバースローラ85も駆動しており、分離ニップ部に進入した前原稿MS1はリバースローラ85による分離作用を受けつつ、分離ニップ部を通過する。そして、前原稿MS1の先端が突き当てセンサ72によって検知されると、図24中のタイミング(i)で示すように、ピックアップ搬送モータ115及び給紙モータ102の駆動が停止し始める。また、図24中のタイミング(i)では、ピックアップ昇降モータ101が駆動し、「当接」した状態のピックアップローラ80が図22中の矢印cで示すように前原稿MS1の上面から「離間」する方向に移動する。
図24に示すように、ピックアップ搬送モータ115の駆動を停止させるタイミングと、ピックアップ昇降モータ101の駆動を開始するタイミングとが同時である。実施例2では、ピックアップ搬送モータ115の立下時間があるため、前原稿MS1が駆動の伝達が停止したピックアップローラ80に挟まれた状態とはならないが、構成によっては、前原稿MS1は一時的に駆動の伝達が停止したピックアップローラ80に挟まれた状態となる場合がある。実施例2のADF51では、ピックアップ搬送モータ115からピックアップローラ80への駆動伝達部に不図示のトルクリミッタを設けている。このトルクリミッタにより、ピックアップ搬送モータ115の駆動が停止しても、ピックアップローラ80が当接する原稿MSが給紙ベルト84によって搬送されると、原稿MSの上面の移動にピックアップローラ80が連れ回るように構成されている。
また、ピックアップローラ80を上昇させる制御を行うトリガは、前原稿MS1の先端が分離ニップ部を通過した後であればよく、分離ニップ部を前原稿MS1が通過したことを検知するセンサとしては突き当てセンサ72でも分離センサS3でも良い。
その後、所定のプルアウト開始タイミング(図24中のタイミング(2))でプルアウトモータ113の駆動を開始することで、図22で示すように前原稿MS1を中間ローラ対66、および、その下流側の第一固定読取部151に向けて搬送し始める。
その後、上述した制御を繰り返すことで、固定画像読取部300に向けて原稿MSを連続して搬送することができる。
図23に示すピックアップローラ80の下降動作が完了したタイミングでは、図24中のタイミング(3)で示すようにピックアップ搬送モータ115の駆動は開始していない。このため、ピックアップローラ80は駆動回転していない状態で、図23に示すように前原稿MS1の後端側に当接するが、上述したようにピックアップローラ80は連れ回り可能となっているため、移動中の前原稿MS1の後端側をピックアップローラ80が挟んで前原稿MS1の搬送を阻害することを防止できる。
実施例2では、原稿載置台53に載置された原稿のサイズが生産性を高めるべき対象のサイズではない場合(対象長さセンサS4で原稿MSを感知した場合)は、前原稿MS1の後端が分離センサS3の検知位置を通過したことをトリガとして、呼出動作としてのピックアップ搬送モータ115の駆動が開始されるように制御する。
図25に示す構成においても上記変形例と同様に、重送検知センサS5が重送状態を検知した場合は、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後に、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始する。これにより、次原稿MS2が前原稿MS1と重なって分離ニップ部付近まで引き込まれた場合でも、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送動作以降は、次原稿MS2が前原稿MS1に対して重送しないよう制御することができる。
図25に示す構成で、ピックアップローラ80を下降させるためにピックアップ昇降モータ101の駆動を開始するトリガとしては、ピックアップ下降開始センサS2による前原稿MS1の先端検知でも良いし、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知でも良い。
図26のフローチャートで示すように、実施例1及び実施例2のADF51が備えるコントローラ100は、まず、対象長さセンサS4で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いかどうかを判別する。
ここで、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いと判別した場合は(図26中の分岐で「Y」)、分離センサS3による原稿MSの後端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも短いと判別した場合は(図26中の分岐で「N」)、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
図20のフローチャートで示すように、変形例や図25で示す構成のADF51が備えるコントローラ100は、まず、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして、次の給紙タイミングの判定を行う。重送検知センサS5が重送を検知しているか、また対象長さセンサS4で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、前原稿MS1に重なって次原稿MS2の先端が分離ニップ部近傍まで重送して入り込んでいないか、また原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いかどうかを判別する。
ここで、次原稿MS2先端が重送していると判別した場合(図27中の二つの目の分岐で「Y」)や、あるいは原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いと判別した場合(図27中の三つ目の分岐で「Y」)は、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知をトリガとして次原稿MS2の搬送を開始するように制御する。
一方、次原稿MS2が重送せず、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも短いと判別した場合(図27中の二つ目の分岐、及び、三つ目の分岐でともに「N」)は、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
次に、先端検知センサS1を備える本実施形態のADF51の三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について説明する。
図28及び図29は、実施例3のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。
実施例3のADF51は、実施例1の先端検知センサS1の呼出動作のトリガとしての機能と、実施例2のピックアップ下降開始センサS2の機能とを一つの検知手段である先端検知センサS1によって兼用する構成である。
実施例3のADF51では、実施例2のADF51においてピックアップ下降開始センサS2を設けた位置に先端検知センサS1を配置している。実施例3のADF51の各モータの駆動タイミングは実施例2のADF51と同様であるので、制御タイミングについては図24のタイミングチャートを用いて説明する。
実施例2では、ピックアップ下降開始センサS2が前原稿MS1の先端を検知すると、ピックアップローラ80の下降動作を行い、ピックアップ下降開始センサS2の下流側に配置した先端検知センサS1の検知結果に基づいて呼出動作を開始する。
一方、実施例3では、先端検知センサS1が前原稿MS1の先端を検知すると、ピックアップローラ80の下降動作を行うとともに、コントローラ100がパルスなどのカウントにより時間の測定を開始し、所定の時間が経過すると呼出動作を実行し、その後、タイムラグt1[s]経過後、図29で示すように次原稿MS2の搬送を開始する。ここでの所定の時間は、実施例3の先端検知センサS1の検知位置から実施例2の先端検知センサS1の検知位置に対応する位置まで原稿MSが搬送されるために要する時間であり、図24中のtb[s]である。この所定の時間tb[s]の情報はコントローラ100の不図示の記憶部に保存されている。
このように、先端検知センサS1の先端検知から所定の時間経過後に呼出動作を開始する制御を行う構成であれば、所定の時間の設定によって分離ニップ部から先端検知センサS1の検知位置までの距離をある程度自由に設定可能となり、先端検知センサS1の設置位置の自由度が広がるという利点がある。
図30のフローチャートで示すように、実施例3のADF51が備えるコントローラ100は、まず、対象長さセンサS4で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いかどうかを判別する。
ここで、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いと判別した場合は(図30中の分岐で「Y」)、分離センサS3による原稿MSの後端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも短いと判別した場合は(図30中の分岐で「N」)、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして、所定の時間経過後に呼出動作を開始するように制御する。
図31に示す構成においても上記変形例と同様に、重送検知センサS5が重送状態を検知した場合は、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後に、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始する。これにより、次原稿MS2が前原稿MS1と重なって分離ニップ部付近まで引き込まれた場合でも、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送動作以降は、次原稿MS2が前原稿MS1に対して重送しないよう制御することができる。
図31に示す構成で、ピックアップローラ80を下降させるためにピックアップ昇降モータ101の駆動を開始するトリガとしては、先端検知センサS1による前原稿MS1の先端検知でも良いし、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知でも良い。
図32のフローチャートで示すように、図31に示す構成のADF51が備えるコントローラ100は、まず、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして、次の給紙タイミングの判定を行う。重送検知センサS5が重送を検知しているか、また対象長さセンサS4で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、前原稿MS1に重なって次原稿MS2の先端が分離ニップ部近傍まで重送して入り込んでいないか、また原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いかどうかを判別する。
ここで、次原稿MS2先端が重送していると判別した場合(図32中の二つの目の分岐で「Y」)や、あるいは原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも長いと判別した場合(図32中の三つ目の分岐で「Y」)は、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知をトリガとして次原稿MS2の搬送を開始するように制御する。
一方、次原稿MS2が重送せず、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1よりも短いと判別した場合(図32中の二つ目の分岐、及び、三つ目の分岐でともに「N」)は、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして、所定の時間経過後に呼出動作を開始するように制御する。
次に、先端検知センサS1を備える本実施形態のADF51の四つ目の実施例(以下、実施例4と呼ぶ)について説明する。
図33は、実施例4のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。
実施例1〜実施例3では、呼出動作を開始するトリガとなる先端検知センサS1が一つであるが、この先端検知センサS1を複数設けても良い。実施例4のADF51は、図33に示すように、2つの先端検知センサS1(第一先端検知センサS1‐1、第二先端検知センサS1‐2)を備える点で図8に示す実施例1のADF51と異なる。さらに、原稿MSのサイズが、生産性を高めるべき対象のサイズか否かを判別するための対象長さセンサS4も二つ設けている(第一対象長さセンサS4‐1、第二対象長さセンサS4‐2)点も実施例1のADF51と異なる。
すなわち、実施例4のADF51では、複数ある対象長さセンサS4‐1,2,3・・・・Nのそれぞれに対応する同じ数の先端検知センサS1‐1,2,3・・・・Nを備える構成である。
複数個の対象長さセンサS4の配置としては、従来の原稿をサイズ分類する目的で(幅サイズセンサと組み合わせて)設置されてきた仮サイズ検知センサ等と同じである必要は無く、ここでは生産性向上の視点によって位置と数が決められる。可能であれば、従来の仮サイズ検知センサ等と兼用しても良い。
図34のフローチャートで示すように、実施例4のADF51が備えるコントローラ100は、まず、複数ある対象長さセンサS4の全部で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1-Nの最大長(L1max)よりも長いかどうかを判別する。
ここで、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1maxよりも長いと判別した場合は(図34中の分岐で「Y」)、分離センサS3による原稿MSの後端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1maxよりも短いと判別した場合は(図34中の分岐で「N」)、複数のL1-Nのうち、原稿MSの長さがどれに当てはまるかを判別する。この判別は、N−1番目の対象長さセンサS4-(N−1)で原稿MSを感知し、N番目の対象長さセンサS4-Nで原稿MSを感知しなかった場合、原稿MSの長さをL1-Nと判別する。
そして、その判別結果に基づいて、先端検知に使用する先端検知センサS1を決定する。
第一対象長さセンサS4-1で原稿MSを感知し、第二対象長さセンサS4-2で原稿MSを感知しなかった場合は、原稿MSの長さをL1‐2と判別し、第二先端検知センサS1‐2によって先端検知を行うことを決定する。また、第一対象長さセンサS4-1及び第二対象長さセンサS4-2ともに原稿MSを感知しなかった場合は、原稿MSの長さをL1‐1と判別し、第一先端検知センサS1‐1によって先端検知を行うことを決定する。
原稿載置台53上の前原稿MS1を搬送し始めてから次原稿MS2を搬送し始めることができるようになるタイミングは、原稿MSの長さによって異なるが、実施例4のように原稿MSの長さに応じて、呼出動作のトリガとなる先端検知センサS1を決定することにより、原稿の長さに応じたタイミングで次原稿MS2を搬送し始めることができるように設定することが出来るようになる。これにより、生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できる。
実施例4では、生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できるように複数の対象長さセンサS4及び先端検知センサS1を備えている。これらのセンサ(S4及びS1)を複数個配置する代わりに対象長さセンサS4及び先端検知センサS1の一方または両方にリニアセンサを配置して、検知位置を変位可能とすることで生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できるように構成してもよい。
しかし、上述したように原稿汚れの防止や重送防止の観点からは、ピックアップローラ80は原稿MSに対して接離する構成であることが望ましい。
図35に示す構成においても上記変形例と同様に、重送検知センサS5が重送状態を検知した場合は、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後に、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始する。これにより、次原稿MS2が前原稿MS1と重なって分離ニップ部付近まで引き込まれた場合でも、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送動作以降は、次原稿MS2が前原稿MS1に対して重送しないよう制御することができる。
図36のフローチャートで示すように、図35に示す構成のADF51では、複数ある対象長さセンサS4の全部で原稿MSを感知した場合、及び、重送検知センサS5で重送を検知した場合には、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知をトリガとして次原稿MS2の搬送を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1‐1〜L1‐Nの何れかに該当し、次原稿MS2が重送していないと判別した場合は、原稿MSの長さL1-Nに対応した先端検知センサS1‐Nによる原稿MSの先端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
次に、先端検知センサS1を備える本実施形態のADF51の五つ目の実施例(以下、実施例5と呼ぶ)について説明する。
図37は、実施例5のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。
実施例5のADF51は、実施例4のADF51と同様に、2つの先端検知センサS1と2つの対象長さセンサS4とを備え、さらに、2つのピックアップ下降開始センサS2を備える構成である。すなわち、実施例2のADF51は、各センサ(S4,S1,S2)が一つずつであったのに対して、実施例5のADF51では、複数ある対象長さセンサS4‐1,2,3・・・・Nのそれぞれに対応する同じ数の先端検知センサS1‐1,2,3・・・・Nとピックアップ下降開始センサS2‐1,2,3・・・・Nとを備える構成である。
実施例5のADF51は、実施例4と同様に生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できる構成であり、図37に示す例では二種類のサイズを設定可能である。
図38のフローチャートで示すように、実施例5のADF51が備えるコントローラ100は、まず、複数ある対象長さセンサS4の全部で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1-Nの最大長(L1max)よりも長いかどうかを判別する。
ここで、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1maxよりも長いと判別した場合は(図38中の分岐で「Y」)、分離センサS3による原稿MSの後端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1maxよりも短いと判別した場合は(図38中の分岐で「N」)、複数のL1-Nのうち、原稿MSの長さがどれに当てはまるかを判別する。この判別は、N−1番目の対象長さセンサS4-(N−1)で原稿MSを感知し、N番目の対象長さセンサS4-Nで原稿MSを感知しなかった場合、原稿MSの長さをL1-Nと判別する。
そして、その判別結果に基づいて、先端検知に使用する先端検知センサS1及びピックアップ下降開始センサS2を決定する。
第一対象長さセンサS4-1で原稿MSを感知し、第二対象長さセンサS4-2で原稿MSを感知しなかった場合は、原稿MSの長さをL1‐2と判別し、第二ピックアップ下降開始センサS2‐2と、第二先端検知センサS1‐2とによって先端検知を行うことを決定する。また、第一対象長さセンサS4-1及び第二対象長さセンサS4-2ともに原稿MSを感知しなかった場合は、原稿MSの長さをL1‐1と判別し、第一ピックアップ下降開始センサS2‐1と、第一先端検知センサS1‐1とによって先端検知を行うことを決定する。
原稿載置台53上の前原稿MS1を搬送し始めてから次原稿MS2を搬送し始めることができるようになるタイミングは、原稿MSの長さによって異なるが、実施例5のように原稿MSの長さに応じて、呼出動作のトリガとなる先端検知センサS1を決定することにより、原稿の長さに応じたタイミングで次原稿MS2を搬送し始めることができるように設定することが出来るようになる。これにより、生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できる。
また、前原稿MS1を搬送し始めてから、一度、離間させたピックアップローラ80を再び、原稿載置台53上の原稿に当接させるのに適したタイミングも原稿MSの長さによって異なる。これは、前原稿MS1を搬送し始めた後、長い原稿MSを搬送する場合に短い原稿MSの場合と同じタイミングでピックアップローラ80を当接させると、ピックアップローラ80が前原稿MS1に当接する時間が長くなる。そして、ピックアップローラ80が前原稿MS1に当接する時間が長くなると、一枚の原稿MSを給紙する度にピックアップローラ80を離間させず、原稿MSの上面に当接させたままとする構成と同様に、重送や原稿汚れといった不具合に対して不利になる。このため、ピックアップ下降開始センサS2の適切な設置位置は原稿MSの長さによって異なる。実施例5のように原稿MSの長さに応じて、ピックアップローラ80の下降動作のトリガとなるピックアップ下降開始センサS2を決定することにより、原稿の長さに応じたタイミングでピックアップローラ80の下降を開始することができるように設定することが出来るようになる。これにより、重送や原稿汚れを防止しつつ、生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できる。
図39に示す構成においても上記変形例と同様に、重送検知センサS5が重送状態を検知した場合は、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後に、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始する。これにより、次原稿MS2が前原稿MS1と重なって分離ニップ部付近まで引き込まれた場合でも、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送動作以降は、次原稿MS2が前原稿MS1に対して重送しないよう制御することができる。
図40のフローチャートで示すように、図39に示す構成のADF51では、複数ある対象長さセンサS4の全部で原稿MSを感知した場合、及び、重送検知センサS5で重送を検知した場合には、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知をトリガとして次原稿MS2の搬送を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1‐1〜L1‐Nの何れかに該当し、次原稿MS2が重送していないと判別した場合は、原稿MSの長さL1-Nに対応した先端検知センサS1‐Nによる原稿MSの先端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
次に、先端検知センサS1を備える本実施形態のADF51の六つ目の実施例(以下、実施例6と呼ぶ)について説明する。
図41は、実施例6のADF51の原稿セット部A、分離搬送部B、レジスト部C、及び、ターン部Dの途中までの概略説明図である。
実施例6のADF51は、実施例4及び実施例5のADF51と同様に、2つの対象長さセンサS4とを備える構成であるが、これらの実施例と異なり先端検知センサS1は一つである。そして、先端検知センサS1によって前原稿MS1の先端が検知されてから、次原稿MS2の搬送を行うための呼出動作を開始するまでの所定の時間tb[s]の情報が2パターン、コントローラ100の不図示の記憶部に保存されている。すなわち、実施例3のADF51は、対象長さセンサS4及び所定の時間tb[s]の情報が一つずつであったのに対して、実施例6のADF51では、複数ある対象長さセンサS4‐1,2,3・・・・Nを備え、そのそれぞれに対応する同じ数の所定の時間tb[s]の情報、tb‐1‐1,2,3・・・・Nがコントローラ100の不図示の記憶部に保存されている構成である。
実施例6のADF51は、実施例4及び実施例5と同様に生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できる構成であり、図41に示す例では二種類のサイズを設定可能である。
図42のフローチャートで示すように、実施例6のADF51が備えるコントローラ100は、まず、複数ある対象長さセンサS4の全部で原稿MSを感知するかどうかを判別する。すなわち、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1-Nの最大長(L1max)よりも長いかどうかを判別する。
ここで、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1maxよりも長いと判別した場合は(図42中の分岐で「Y」)、分離センサS3による原稿MSの後端検知をトリガとして呼出動作を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1maxよりも短いと判別した場合は(図42中の分岐で「N」)、複数のL1-Nのうち、原稿MSの長さがどれに当てはまるかを判別する。この判別は、N−1番目の対象長さセンサS4-(N−1)で原稿MSを感知し、N番目の対象長さセンサS4-Nで原稿MSを感知しなかった場合、原稿MSの長さをL1-Nと判別する。
そして、その判別結果に基づいて、先端検知センサS1によって先端検知してから呼出動作を開始するまでの所定の時間tb[s]を決定する。
第一対象長さセンサS4-1で原稿MSを感知し、第二対象長さセンサS4-2で原稿MSを感知しなかった場合は、原稿MSの長さをL1‐2と判別し、所定の時間tb[s]としてはtb‐1よりも長時間のtb‐2を使用することを決定する。また、第一対象長さセンサS4-1及び第二対象長さセンサS4-2ともに原稿MSを感知しなかった場合は、原稿MSの長さをL1‐1と判別し、所定の時間tb[s]としてはより短時間のtb‐1を使用することを決定する。
原稿載置台53上の前原稿MS1を搬送し始めてから次原稿MS2を搬送し始めることができるようになるタイミングは、原稿MSの長さによって異なるが、実施例6のように原稿MSの長さに応じて、先端検知センサS1によって先端検知してから呼出動作を開始するまでの所定の時間tb[s]を決定することにより、原稿の長さに応じたタイミングで次原稿MS2を搬送し始めることができるように設定することが出来るようになる。これにより、生産性を高めるべき対象のサイズを複数サイズ設定できる。
図43に示す構成においても上記変形例と同様に、重送検知センサS5が重送状態を検知した場合は、前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過したことを分離センサS3で検知した後に、ピックアップ搬送モータ115と給紙モータ102との駆動を開始する。これにより、次原稿MS2が前原稿MS1と重なって分離ニップ部付近まで引き込まれた場合でも、ピックアップローラ80による次原稿MS2の搬送動作以降は、次原稿MS2が前原稿MS1に対して重送しないよう制御することができる。
図44のフローチャートで示すように、図43に示す構成のADF51では、複数ある対象長さセンサS4の全部で原稿MSを感知した場合、及び、重送検知センサS5で重送を検知した場合には、分離センサS3による前原稿MS1の後端検知をトリガとして次原稿MS2の搬送を開始するように制御する。
一方、原稿載置台53上の原稿MSの長さがL1‐1〜L1‐Nの何れかに該当し、次原稿MS2が重送していないと判別した場合は、先端検知センサS1による原稿MSの先端検知をトリガとして、所定の時間tb[s]経過後に呼出動作を開始するように制御する。
このように、原稿載置面を上昇・下降させる構成もピックアップローラ80を上昇・下降させる構成と同様に、原稿呼出部材を原稿に当接させるために原稿載置面の上昇を開始してから原稿呼出部材が原稿に当接するまでに所定の時間が必要である。このため、従来の画像読取装置のように、前原稿の後端が分離ニップ部を通過したことを検知した後に原稿載置面の上昇を開始していると、前原稿の後端が分離ニップ部を通過して次原稿の搬送が可能な状態になってから、さらに、原稿載置面の上昇を開始してから原稿呼出部材が原稿に当接するまでの所定の時間が経過しないと次原稿の搬送を開始することができない。これにより、従来の画像読取装置では上記所定の時間の経過によって生じる紙間を狭めることは困難であった。一方、本実施形態のピックアップローラ80を下降させるタイミングで原稿載置台を上昇させる制御を行うことにより、次原稿の搬送が可能な状態になる前から原稿載置台を上昇させ始めることができ、その上昇動作に従来と同じ所定の時間を要したとしても次原稿の搬送が可能な状態になってから、実際に搬送を開始するまでの時間を短縮することができ、従来の画像読取装置に紙間を狭めることが出来る。
すなわち、本実施形態のように、原稿MSの先端検知という新規のトリガに基づいてピックアップローラ80と原稿MSとを当接させる動作を開始することで、紙間を狭めることができ、原稿MSの搬送の生産性を向上させることができる。
なお、このように、可動原稿テーブル53bの上昇・下降によって給紙ベルト84と原稿との接離を制御する構成では、前原稿MS1が分離ニップ部を通過している間に次原稿MS2に給紙ベルト84が当接すると、前原稿MS1の搬送に合わせて表面移動する給紙ベルト84によって次原稿MS2の搬送が開始される。このため、分離ニップ部に前原稿MS1が残っている状態で次原稿MS2の搬送を開始すると重送が発生するおそれがある場合は、原稿載置台53上の次原稿MS2の上面が給紙ベルト84に接触するときには前原稿MS1の後端が分離ニップ部を通過しているように、可動原稿テーブル53bの上昇を開始する。
なお、本実施形態のADF51では、ピックアップローラ80と、ピックアップローラ80に回転駆動を伝達するピックアップ搬送モータ115と、ピックアップローラ80を上昇・下降させるための不図示のピックアップ接離機構と、ピックアップ接離機構に駆動を伝達してピックアップローラ80を上昇・下降させるピックアップ昇降モータ101とからシート材呼出手段を構成する。
本実施形態のADF51では、分離搬送部Bの給紙ベルト84及びリバースローラ85によって分離作用によって、重送が発生することを防止しているが、それでも分離ニップ部近傍で重送が発生することが起こり得る。そして、分離ニップ部近傍で重送が発生し、次原稿MS2が前原稿MS1とともに分離ニップ部を通過すると、ターン部D及びその下流の二箇所の読取部まで重送され、結果として読取画像に悪影響を与えるおそれがある。
このような問題に対して、変形例のADF51は、分離ニップ部近傍で前原稿MS1及び次原稿MS2が重なっているか検知できる重送検知センサS5を有している。これにより、もし次原稿MS2が想定以上に前原稿MS1に引きづられた場合には、重送検知センサS5の検知信号で前原稿MS1と次原稿MS2とが分離できていないと判断される。この判断よる分離されていないとの信号によりピックアップローラ80による次原稿MS2に対する搬送力の付与のタイミングを分離センサS3による後端検知信号で制御する。すなわち、分離ニップ部で重送が発生してしまった場合には、分離ニップ部にある重送検知センサS5による重送検知信号を元に、前原稿MS1の先端検知ではなく後端検知を次原稿MS2の呼出動作のトリガとして選択することにより、次原稿MS2が前原稿MS1と分離する前に搬送力を付与され始めることを防止することができる。よって、次原稿MS2が前原稿MS1と分離しないままターン部D及びその下流の二箇所の読取部まで重送され、結果として読取画像に悪影響を与えるような不具合を防止出来る。
また、重送検知センサS5としては、発光部と受光部からなる光透過式検知センサも用いた場合であっても、重送検知センサS5の検知位置で前原稿MS1と次原稿MS2とが重なった状態か否かを判定できる。
なお、本実施形態のADF51のコントローラ100は、対象長さセンサS4の検知結果に基づいて原稿MSのサイズが生産性を高めるべき対象のサイズであるか否かの判断を行っているが、使用者が操作部108を操作して原稿載置台53に載置した原稿MSのサイズを入力する構成としてもよい。
なお、ADF51のように、原稿セット部Aの原稿載置台53に載置した原稿MSの搬送方向の長さを検知するシート材長さ検知手段である対象長さセンサS4を備え、対象長さセンサS4がシート材長さ情報入力手段として機能することにより、使用者の操作性が向上する。これは、使用者が原稿載置台53に原稿MSをセットするのみで原稿MSのサイズが生産性を高めるべき対象のサイズであるか否かの判断がなされ、使用者が操作部108で原稿MSのサイズを入力する作業が不要となるためである。
なお、原稿載置台53上の原稿MSの枚数によってピックアップローラ80が原稿MSに当接する高さは異なる。このため、ピックアップ昇降モータ101からピックアップ接離機構への駆動伝達部に不図示のトルクリミッタを設けることで、原稿MSの枚数が多く、ピックアップローラ80が原稿MSに当接する高さが高いときに、必要以上の当接圧がかかることを防止することができる。
このように、ピックアップ搬送モータ115の駆動を開始する呼出動作のトリガとなる先端検知センサS1による先端検知よりも前に、ピックアップローラ80を下降させる動作のトリガを設けることにより、先端検知センサS1による先端検知後の呼出動作の立上時間にピックアップローラ80の下降に要する時間を含まない制御を行うことが出来る。ADF51としては、先端検知センサS1で前原稿MS1の先端を検知してから次原稿MS2の搬送を開始できる状態となるまでの時間が非常に短く、ピックアップローラ80を下降させる時間とピックアップローラ80を回転させる時間とをあわせた時間を吸収しきれない場合があり得る。このような場合であっても、実施例2や実施例5のように、前原稿MS1の先端が先端検知センサS1で検知される前にピックアップローラ80の下降動作を開始することにより、ピックアップローラ80の下降にかかる時間が、紙間を延ばすことに影響せず、下降動作に起因して生産性が低下することを防止できる。
2 光書込装置
3 プロセスユニット
4 感光体
5 帯電装置
6 現像装置
7 攪拌部
8 搬送スクリュ
9 現像ケース
10 トナー濃度センサ
11 現像部
12 現像スリーブ
13 マグネットローラ
14 ドクタブレード
15 ドラムクリーニング装置
16 クリーニングブレード
17 ファーブラシ
18 電界ローラ
19 スクレーパ
20 回収スクリュ
21 リサイクル搬送装置
22 除電ランプ
24 転写ユニット
25 中間転写ベルト
26 一次転写ローラ
27 下部張架ローラ
28 紙搬送ユニット
29 紙搬送ベルト
30 駆動ローラ
31 二次転写ローラ
33 レジストローラ対
34 定着装置
35 排紙ローラ対
36 スイッチバック装置
37 本体側転写紙給紙路
40 転写紙供給装置
41 ペーパーバンク
42 転写紙給紙カセット
43 転写紙送出ローラ
44 転写紙給紙路
45 転写紙分離ローラ
47 搬送ローラ
48 給紙口
50 画像読取ユニット
51 ADF
52 本体カバー
53 原稿載置台
53a 固定原稿テーブル
53b 可動原稿テーブル
54 原稿搬送部
55 原稿スタック台
57 中サイズ長さセンサ
58 大サイズ長さセンサ
59 テーブル上昇センサ
61 排紙センサ
62 セットフィラー
63 原稿セットセンサ
65 レジストセンサ
66 中間ローラ対
67 読取入口センサ
72 突き当てセンサ
73 原稿幅センサ
80 ピックアップローラ
82 駆動ローラ
83 従動ローラ
84 給紙ベルト
85 リバースローラ
86 プルアウトローラ対
90 読取入口ローラ対
92 読取出口ローラ対
93 第二読取出口ローラ対
94 排紙ローラ対
95 第二固定読取部
96 第二読取ローラ
100 コントローラ
101 ピックアップ昇降モータ
102 給紙モータ
103 読取モータ
104 排紙モータ
105 底板上昇モータ
107 I/F
108 操作部
111 本体制御部
113 プルアウトモータ
114 読取入口モータ
115 ピックアップ搬送モータ
150 スキャナ
151 第一固定読取部
152 移動読取部
153 画像読取センサ
154 第一コンタクトガラス
155 第二コンタクトガラス
158 コピースタートボタン
159 蝶番
300 固定画像読取部
400 第一読取位置
500 複写機
501 排紙トレイ
A 原稿セット部
B 分離搬送部
C レジスト部
D ターン部
E 第一読取搬送部
F 第二読取搬送部
G 排紙部
H スタック部
J 原稿先端セット位置
L レーザー光
MS 原稿
MS1 前原稿
MS2 次原稿
P 転写紙
S1 先端検知センサ
S1‐1 第一先端検知センサ
S1‐2 第二先端検知センサ
S2 ピックアップ下降開始センサ
S2‐1 第一ピックアップ下降開始センサ
S2‐2 第二ピックアップ下降開始センサ
S3 分離センサ
S4 対象長さセンサ
S4a 上流側長さセンサ
S4b 下流側長さセンサ
S4‐1 第一対象長さセンサ
S4‐2 第二対象長さセンサ
S5 重送検知センサ
S5‐1 送信部
S5‐2 受信部
Claims (15)
- 複数枚のシート材を重ねて収容するシート材収容部と、
シート材を所定の搬送目的位置まで搬送するシート材搬送部と、
該シート材収容部の複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に対して該シート材搬送部側に向かう搬送力を付与して複数枚のシート材から一枚のシート材を呼び出すシート材呼出手段と、
該シート材呼出手段に搬送力が付与された一枚のシート材と重なって該シート材搬送部に向かおうとする他のシート材を該一枚のシート材から分離し、該一枚のシート材のみを該シート材搬送部に向かわせる分離手段と、
該シート材呼出手段を制御するシート材呼出制御手段とを有し、
該シート材呼出手段は、該シート材呼出制御手段から送信される呼出開始信号を受信すると上記一枚のシート材に対して搬送力を付与するための呼出動作を開始し、該呼出動作を開始してから該一枚のシート材を搬送し始めるまでに所定の立ち上がり時間を要する構成であり、
該一枚のシート材に対して搬送力を付与し始めた後、次の一枚のシート材に対して搬送力を付与する状態となる前に該シート材呼出手段による搬送力の付与を停止するシート材搬送装置において、
上記シート材搬送部内の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知し、この先端を検知したときに先端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する先端検知手段を有し、
該シート材呼出制御手段は、該先端検知信号に基づいて、所定のタイミングで上記シート材呼出手段に上記呼出開始信号を送信し、
上記シート材収容部に収容されるシート材の搬送方向の長さの情報であるシート材長さ情報を上記シート材呼出制御手段に入力するシート材長さ情報入力手段を有し、
該シート材呼出制御手段は、上記先端検知信号と該シート材長さ情報とに基づいて上記シート材呼出手段に上記呼出開始信号を送信し、
上記分離手段の分離作用が働く領域よりもシート材の搬送方向下流側の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の後端を検知し、この後端を検知したときに後端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する後端検知手段を有し、
上記シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて、上記シート材収容部に収容されるシート材の搬送方向の長さが所定の範囲内であると判断した場合は、上記先端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信し、
該シート材収容部に収容されるシート材の搬送方向の長さが所定の範囲外であると判断した場合は、上記後端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1に記載のシート材搬送装置において、
上記シート搬送部内の複数の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知できるように上記先端検知手段を複数備え、
上記シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて複数の該先端検知手段の一つを選択し、
選択した該先端検知手段からの上記先端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1に記載のシート材搬送装置において、
上記シート材呼出制御手段は、上記所定のタイミングの情報が複数記憶された記憶部を備え、
該シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて複数の所定のタイミングの一つを選択し、
上記先端検知信号を受信した後の選択した上記所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするシート材搬送装置。 - 複数枚のシート材を重ねて収容するシート材収容部と、
シート材を所定の搬送目的位置まで搬送するシート材搬送部と、
該シート材収容部の複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に対して該シート材搬送部側に向かう搬送力を付与して複数枚のシート材から一枚のシート材を呼び出すシート材呼出手段と、
該シート材呼出手段に搬送力が付与された一枚のシート材と重なって該シート材搬送部に向かおうとする他のシート材を該一枚のシート材から分離し、該一枚のシート材のみを該シート材搬送部に向かわせる分離手段と、
該シート材呼出手段を制御するシート材呼出制御手段とを有し、
該シート材呼出手段は、該シート材呼出制御手段から送信される呼出開始信号を受信すると上記一枚のシート材に対して搬送力を付与するための呼出動作を開始し、該呼出動作を開始してから該一枚のシート材を搬送し始めるまでに所定の立ち上がり時間を要する構成であり、
該一枚のシート材に対して搬送力を付与し始めた後、次の一枚のシート材に対して搬送力を付与する状態となる前に該シート材呼出手段による搬送力の付与を停止するシート材搬送装置において、
上記シート材搬送部内の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知し、この先端を検知したときに先端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する先端検知手段を有し、
該シート材呼出制御手段は、該先端検知信号に基づいて、所定のタイミングで上記シート材呼出手段に上記呼出開始信号を送信し、
上記シート材収容部に収容されるシート材の搬送方向の長さの情報であるシート材長さ情報を上記シート材呼出制御手段に入力するシート材長さ情報入力手段を有し、
該シート材呼出制御手段は、上記先端検知信号と該シート材長さ情報とに基づいて上記シート材呼出手段に上記呼出開始信号を送信し、
上記シート搬送部内の複数の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知できるように上記先端検知手段を複数備え、
上記シート材呼出制御手段は、上記シート材長さ情報に基づいて複数の該先端検知手段の一つを選択し、
選択した該先端検知手段からの上記先端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
上記シート材長さ情報入力手段は、上記シート材収容部に収容するシート材の搬送方向の長さを検知するシート材長さ検知手段を備えることを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
上記シート材呼出手段は、上記シート材収容部に重なって収容される複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に接触した状態で駆動することによってその一枚のシート材に対して搬送力を付与するシート材呼出部材と、該シート材呼出部材を該シート材収容部内のシート材に対して接触または離間させるシート材呼出部材接離機構とを備え、
該シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、該シート材呼出部材接離機構が該シート材呼出部材を該シート材収容部内のシート材に対して接触させる動作と、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作とを実行することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
上記先端検知手段がシート材の先端を検知する先端検知位置よりもシート材の搬送方向上流側の上記シート材搬送部内の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の先端を検知し、この先端を検知したときに上流側先端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する上流側先端検知手段を有し、
上記シート材呼出手段は、上記シート材収容部に重なって収容される複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に接触した状態で駆動することによって搬送力を付与するシート材呼出部材と、該シート材呼出部材を該シート材収容部内のシート材に対して接触または離間させるシート材呼出部材接離機構とを備え、
上記シート材呼出制御手段は、上記上流側先端検知信号に基づいて、所定のタイミングで上記シート材呼出手段に呼出動作の前の準備動作を行うための呼出準備信号を送信し、
該シート材呼出手段が上記呼出準備信号を受信すると、上記準備動作として、上記シート材呼出部材接離機構が上記シート材呼出部材を上記シート材収容部内のシート材に対して接触させる動作を実行し、
該シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作を実行することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
上記シート材呼出手段は、上記シート材収容部に重なって収容される複数枚のシート材の最も外側の一枚のシート材に接触した状態で駆動することによって搬送力を付与するシート材呼出部材を備え、
該シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作を実行することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項8のシート材搬送装置において、
上記シート材呼出手段は、上記シート材呼出部材を上記シート材収容部内のシート材に対して接触または離間させるシート材呼出部材接離機構を備えることを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項9のシート材搬送装置において、
上記シート材呼出手段が上記呼出開始信号を受信すると、上記呼出動作として、上記シート材呼出部材接離機構が上記シート材呼出部材を上記シート材収容部内のシート材に対して接触させる動作と、シート材に接触した該シート材呼出部材を駆動する動作とを実行することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
上記分離手段の分離作用が働く領域よりもシート材の搬送方向下流側の所定の位置で搬送されてくるシート材の搬送方向の後端を検知し、この後端を検知したときに後端検知信号を上記シート材呼出制御手段に送信する後端検知手段と、
該分離手段の分離作用が働く領域の近傍でシート材の重送が発生しているか否かを検知する重送検知手段とを有し、
上記シート材呼出制御手段は、該重送検知手段が重送の発生を検知した場合は、上記後端検知信号を受信した後の所定のタイミングで上記呼出開始信号を上記シート材呼出手段に送信することを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項11のシート材搬送装置において、
上記重送検知手段は、超音波式の検知センサであることを特徴とするシート材搬送装置。 - 請求項11のシート材搬送装置において、
上記重送検知手段は、光透過式の検知センサであることを特徴とするシート材搬送装置。 - シート材としての原稿用紙を搬送する原稿搬送手段と、
該原稿搬送手段によって搬送される原稿用紙の原稿画像を読み取る読取手段とを備えた画像読取装置において、
上記原稿搬送手段として、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のシート材搬送装置を用いたことを特徴とする画像読取装置。 - 画像読取手段と、
該画像読取手段で読み取った原稿画像に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備える画像形成装置において、
該画像読取手段として、請求項14の画像読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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