JP2014170949A - インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜塗布時にも基材上の成分の揮発が少なく、良好なパターンが形成できるインプリント用硬化性組成物、これを用いたパターン形成方法およびこれにより得られるパターンを提供する。
【解決手段】少なくとも一種の(A)重合性単量体と、(B)光重合開始剤と、を含み、前記(A)重合性単量体中において、25℃における粘度が7mPa・s以上である重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とするインプリント用硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、インプリント用硬化性組成物に関する。より詳しくは、半導体集積回路、フラットスクリーン、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、光ディスク、高密度メモリーディスク等の磁気記録媒体、回折格子ヤレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、フラットパネルディスプレイ製作のための光学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶、等の作製に用いられる光照射を利用した微細パターン形成のためのインプリント用硬化性組成物に関するものである。
インプリント法は、光ディスク製作ではよく知られているエンボス技術を発展させ、凹凸のパターンを形成した金型原器(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼ばれる)を、レジストにプレスして力学的に変形させて微細パターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノ構造等の微細構造が簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄・排出物が少ない加工技術であるため、近年、さまざまな分野への応用が期待されている。
インプリント法には、被加工材料として熱可塑性樹脂を用いる熱インプリント法(例えば、非特許文献1参照)と、光硬化性組成物を用いる光インプリント法(例えば、非特許文献2参照)の2通りの技術が提案されている。熱インプリント法の場合、ガラス転移温度以上に加熱した高分子樹脂にモールドをプレスし、冷却後にモールドを離型することで微細構造を基板上の樹脂に転写するものである。この方法は多様な樹脂材料やガラス材料にも応用可能であるため、様々な方面への応用が期待されている。例えば、特許文献1および2には、熱可塑性樹脂を用いて、ナノパターンを安価に形成するナノインプリントの方法が開示されている。
一方、透明モールドや透明基材を通して光を照射し、光インプリント用硬化性組成物を光硬化させる光インプリント法では、モールドのプレス時に転写される材料を加熱する必要がなく室温でのインプリントが可能になる。最近では、この両者の長所を組み合わせたキャスティング法や3次元積層構造を作製するリバーサルインプリント法などの新しい展開も報告されている。
このようなインプリント法においては、以下のようなナノスケールへの応用技術が提案されている。
第一の技術としては、成型した形状(パターン)そのものが機能を持ち、様々なナノテクノロジーの要素部品、あるいは構造部材として応用できる場合である。例としては、各種のマイクロ・ナノ光学要素や高密度の記録媒体、光学フィルム、フラットパネルディスプレイにおける構造部材などが挙げられる。第二の技術は、マイクロ構造とナノ構造との同時一体成型や、簡単な層間位置合わせにより積層構造を構築し、これをμ−TAS(Micro - Total Analysis System)やバイオチップの作製に応用しようとするものである。第3の技術としては、形成されたパターンをマスクとし、エッチング等の方法により基板を加工する用途に利用されるものである。かかる技術では高精度な位置合わせと高集積化とにより、従来のリソグラフィ技術に代わって高密度半導体集積回路の作製や、液晶ディスプレイのトランジスタへの作製、パターンドメディアと呼ばれる次世代ハードディスクの磁性体加工等に応用できる。前記の技術を始め、これらの応用に関するインプリント法の実用化への取り組みが近年活発化している。
インプリント法の適用例として、まず、高密度半導体集積回路作製への応用例を説明する。近年、半導体集積回路は微細化、集積化が進んでおり、その微細加工を実現するためのパターン転写技術としてフォトリソグラフィ装置の高精度化が進められてきた。しかし、さらなる微細化要求に対して、微細パターン解像性、装置コスト、スループットの3つを満たすのが困難となってきている。これに対し、微細なパターン形成を低コストで行うための技術として、インプリントリソグラフィ技術、特にナノインプリントリソグラフィ(光ナノインプリント法)が提案された。例えば、下記特許文献1および3にはシリコンウエハをスタンパとして用い、25nm以下の微細構造を転写により形成するナノインプリント技術が開示されている。本用途においては数十nmレベルのパターン形成性と基板加工時にマスクとして機能するための高いエッチング耐性とが要求される。
インプリント法の次世代ハードディスクドライブ(HDD)作製への応用例を説明する。HDDは、ヘッドの高性能化とメディアの高性能化とを両輪とし、大容量化と小型化との歴史を歩んできた。HDDは、メディア高性能化という観点においては、面記録密度を高めることで大容量化を達成してきている。しかしながら記録密度を高める際には、磁気ヘッド側面からの、いわゆる磁界広がりが問題となる。磁界広がりはヘッドを小さくしてもある値以下には小さくならないため、結果としてサイドライトと呼ばれる現象が発生してしまう。サイドライトが発生すると、記録時に隣接トラックへの書き込み生じ、既に記録したデータを消してしまう。また、磁界広がりによって、再生時には隣接トラックからの余分な信号を読みこんでしまうなどの現象が発生する。このような問題に対し、トラック間を非磁性材料で充填し、物理的、磁気的に分離することで解決するディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディアといった技術が提案されている。これらメディア作製において磁性体あるいは非磁性体パターンを形成する方法としてインプリントの応用が提案されている。本用途においても数十nmレベルのパターン形成性と基板加工時にマスクとして機能するための高いエッチング耐性とが要求される。
次に、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)などのフラットディスプレイへのインプリント法の応用例について説明する。
LCD基板やPDP基板の大型化や高精細化の動向に伴い、薄膜トランジスタ(TFT)や電極板の製造時に使用する従来のフォトリソグラフィ法に代わる安価なリソグラフィとして光インプリント法が、近年注目されている。そのため、従来のフォトリソグラフィ法で用いられるエッチングフォトレジストに代わる光硬化性レジストの開発が必要になってきている。
さらにLCDなどの構造部材としては、下記特許文献4および5に記載される透明保護膜材料や、あるいは下記特許文献5に記載されるスペーサなどに対する光インプリント法の応用も検討され始めている。このような構造部材用のレジストは、前記エッチングレジストとは異なり、最終的にディスプレイ内に残るため、“永久レジスト”、あるいは“永久膜”と称されることがある。
また、液晶ディスプレイにおけるセルギャップを規定するスペーサも永久膜の一種であり、従来のフォトリソグラフィにおいては、樹脂、光重合性モノマーおよび開始剤からなる光硬化性組成物が一般的に広く用いられてきた(例えば、特許文献6参照)。スペーサは、一般には、カラーフィルタ基板上に、カラーフィルタ形成後、もしくは、前記カラーフィルタ用保護膜形成後、光硬化性組成物を塗布し、フォオトリソグラフィにより10μm〜20μm程度の大きさのパターンを形成し、さらにポストベイクにより加熱硬化して形成される。
さらに、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、回折格子やレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、フラットパネルディスプレイ製作のための光学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶などの永久膜形成用途においてもインプリントリソグラフィは有用である。
これら永久膜用途においては、形成されたパターンが最終的に製品に残るため、耐熱性、耐光性、耐溶剤性、耐擦傷性、外部圧力に対する高い機械的特性、硬度など主に膜の耐久性や強度に関する性能が要求される。
このように従来フォトリソグラフィ法で形成されていたパターンのほとんどがインプリントで形成可能であり、安価に微細パターンが形成できる技術として注目されている。
これらの用途においては良好なパターンが形成されることが前提であるが、パターン形成において光インプリント法に関しては、モールドに液状の硬化性組成物が十分に充填される必要があり、低粘度であることが要求される。このため、硬化性組成物には低粘度な反応性希釈剤(低粘度化合物)と呼ばれる重合性単量体が配合されることが多い。例えば特許文献7および8にはベンジルアクリレートやN−ビニルピロリドンなどの化合物が配合されている。
米国特許第5,772,905号公報 米国特許第5,956,216号公報 米国特許第5,259,926号公報 特開2005−197699号公報 特開2005−301289号公報 特開2004−240241号公報 特開2007−186570号公報 特開2007−84625号公報
S.Chou et al.:Appl.Phys.Lett.Vol.67,3114(1995) M.Colbun et al.:Proc.SPIE,Vol. 3676,379 (1999)
しかしながら、本発明者がインプリント用硬化性組成物の低粘度化を検討したところ、組成物中の低粘度化合物がパターン形成中に揮発してしまうことが見出された。低粘度化合物を用いた際に硬化性組成物を薄膜塗布するときには一定体積当たりの表面積(比表面積)が大きくなるため、当然気液界面も広くなる。このような低粘度化合物は低温でも蒸気圧が高く、揮発性が高いので、化合物の沸点よりも低い温度で製膜した場合であっても製膜時の比表面積増加と低粘度化合物特有の低温での高い蒸気圧が相乗して多量に揮発してしまう。その結果、製膜中に基材上の硬化性組成物粘度が次第に上昇してしまうこととなる。さらに製膜時の低粘度化合物の揮発量は、薄膜になればなるほど比表面積が増加するため顕著であり、またさらに溶剤に希釈して塗布する場合、溶剤を乾燥させるために加熱を行うと蒸気圧がさらに向上してしまうためにこのような低粘度化合物は基材上にはほとんど残らない。このため、基材上に残る高粘度成分にモールドを圧着させることとなり、モールドに硬化性組成物が十分に充填されず、結果としてパターン形成性が悪化したり、モールド圧着時に高い圧力が必要となったりするという課題を本発明者は見出した。
また、酸素による硬化阻害を避けるために減圧状態でのパターン形成、あるいは減圧後、窒素置換してパターン形成する硬化性組成物の方法が知られている。このような減圧工程を含む製造方法で低粘度化合物を含む硬化性組成物をパターン形成に用いると、温度関数である蒸気圧が減圧後の全圧に対して相対的に増加することとなり、蒸気圧の温度応答が鋭敏な低粘度モノマーは、高い粘度のモノマーよりもさらに揮発しやすくなる。したがって、低粘度化合物が基材上にはほとんど残らず、パターン形成時に減圧工程を経る場合も上記と同様の課題が生じることを本発明者は見出した。
上記の課題を解決することを鑑みて、本発明の目的は、薄膜パターン形成時にも基材上の成分の揮発が少なく、良好なパターンが形成できるインプリント用硬化性組成物、これを用いたパターン形成方法およびこれにより得られるパターンを提供することにある。
本発明は、以下の通りである。
[1] 少なくとも一種の(A)重合性単量体と、(B)光重合開始剤と、を含み、前記(A)重合性単量体中において、25℃における粘度が7mPa・s以上である重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とするインプリント用硬化性組成物。
[2] 前記(A)重合性単量体において、25℃における粘度が7〜200mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とする[1]に記載のインプリント用硬化性組成物。
[2−1] 前記(A)重合性単量体において、25℃における粘度が7〜150mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とする[1]または[2]に記載のインプリント用硬化性組成物。
[2−2] 前記(A)重合性単量体において、25℃における粘度が7〜100mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とする[1]〜[2−1]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[2−3] 前記(A)重合性単量体において、25℃における粘度が8〜50mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とする[1]〜[2−2]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[3] 前記(A)重合性単量体が、(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリレート基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物とを含有することを特徴とする[1]〜[2−3]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[4] 前記(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物が、芳香族構造および/または脂環式炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物であることを特徴とする[3]に記載のインプリント用硬化性組成物。
[5] 重合性単量体が、芳香族構造を有し、且つ(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物および芳香族構造を有し、且つ(メタ)アクリレート基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物の少なくとも一方を含有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[6] 全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[6−1] 全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度が6〜40mPa・sであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[6−2] 全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度が7〜30mPa・sであることを特徴とする[1]〜[6−1]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[6−3] 全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度が8〜25mPa・sであることを特徴とする[1]〜[6−2]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[7] さらに溶剤を含有することを特徴とする[1]〜[6−3]のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[8] 前記溶剤が、エステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤を少なくとも1種含有することを特徴とする[7]に記載のインプリント用硬化性組成物。
[9] さらに、ノニオン系界面活性剤または酸化防止剤の少なくとも一方を含有することを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層の表面にモールドを圧接する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、を含むことを特徴とするパターン形成方法。
[11] インプリント用硬化性組成物を基材上に設置する方法がスピンコート法またはインクジェット法であることを特徴とする[10]に記載のパターン形成方法。
[12] 前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程において、基材上に設置されたインプリント用硬化性組成物の塗布時の厚みが1μm以下であることを特徴とする[10]または[11]に記載のパターン形成方法。
[13] [10]〜[12]のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程から、前記パターン形成層に光を照射する工程の間に、加熱工程または減圧工程の少なくとも一方を含むことを特徴とするパターン形成方法。
[14] [10]〜[13]のいずれか一項に記載のパターン形成方法によって得られたことを特徴とするパターン。[15] 基材面からパターン部の最も高い部分までの、基材の高さを除いたパターンの高さが1μm以下であることを特徴とする[14]に記載のパターン。
本発明のインプリント用硬化性組成物を用いれば、薄膜塗布時にも基材上の成分の揮発が少なく、良好なパターンが形成できるインプリント用硬化性組成物を提供することができる。さらに、薄膜塗布時のほか、減圧工程および/または加熱工程を有するパターン形成方法を用いる場合においても、本発明のインプリント用硬化性組成物を用いれば基材上の成分の揮発が少なく、良好なパターンが形成できるインプリント用硬化性組成物を提供することができる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
なお、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、重量平均分子量が1,000以下の化合物をいう。本明細書中において、“官能基”は重合反応に関与する基をいう。なお、本発明でいう“インプリント”は、好ましくは、1nm〜10mmのサイズのパターン転写をいい、より好ましくは、およそ10nm〜100μmのサイズ(ナノインプリント)のパターン転写をいう。
なお、本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のインプリント用硬化性組成物(以下、単に「本発明の組成物」と称する場合もある)は、重合性単量体(A)と、光重合開始剤(B)とを含む。本発明のインプリント用硬化性組成物は、さらに重合性官能基を有する重合性単量体(以下、本発明の組成物に含有される重合性単量体を総称して「光重合性単量体(A)」と称する場合がある)として25℃における粘度が7mPa・s以上である化合物の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上である。
なお、通常、光インプリント法に用いられる硬化性組成物は、重合性官能基を有する重合性単量体と、光照射によって前記重合性単量体の重合反応を開始させる光重合開始剤とを含む。また、必要に応じて、溶剤、界面活性剤または酸化防止剤等を含んで構成されることも好ましい態様であり、本発明の組成物でも同様である。
以下、本発明の組成物の好ましい態様を順に説明する。
((A)重合性単量体)
本発明の組成物に用いられる重合性単量体としては、例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体;オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物);ビニルエーテル化合物;スチレン誘導体;フッ素原子を有する化合物;プロペニルエーテルまたはブテニルエーテル等を挙げることができる。
前記エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)について説明する。
まず、エチレン性不飽和結合含有基を1つ有する重合性不飽和単量体としては具体的に、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシ2−ヒドロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−アクリロイロキシプロピルフタレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性(以下「EO」という。)クレゾール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロヘンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン(以下「ECH」という)変性フェノキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリドデシル(メタ)アクリレート、p−イソプロペニルフェノール、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドンが例示される。
前記エチレン性不飽和結合を含有する単官能の重合性単量体の中でも、本発明では単官能(メタ)アクリレート化合物を用いることが、光硬化性の観点から好ましい。単官能(メタ)アクリレート化合物としては、前記エチレン性不飽和結合を含有する単官能の重合性単量体で例示した中における、単官能(メタ)アクリレート化合物類を例示することができる。
さらに前記単官能(メタ)アクリレート化合物の中でも、芳香族構造および/または脂環式炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレートがドライエッチング耐性の観点で好ましく、このような芳香族構造および/または脂環式炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレートの中でも、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートが好ましく、ナフタレン構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物がより好ましく、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルメチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
他の重合性単量体として、エチレン性不飽和結合含有基を2つ以上有する多官能重合性不飽和単量体を用いることも好ましい。
本発明で好ましく用いることのできるエチレン性不飽和結合含有基を2つ有する2官能重合性不飽和単量体の例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ヘキサヒドロフタル酸ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレンオキシド(以後「PO」という。)変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH変性プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン尿素が例示される。
これらの中で特に、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、o−,m−,p−ベンゼンジ(メタ)アクリレート、o−,m−,p−キシリレンジ(メタ)アクリレート、等の2官能(メタ)アクリレートが本発明に好適に用いられる。
エチレン性不飽和結合含有基を3つ以上有する多官能重合性不飽和単量体の例としては、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中で特に、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の3官能以上の官能(メタ)アクリレートが本発明に好適に用いられる。
前記エチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能の重合性不飽和単量体の中でも、本発明では多官能(メタ)アクリレートを用いることが、光硬化性の観点から好ましい。なお、ここでいう多官能(メタ)アクリレートとは、前記2官能(メタ)アクリレートおよび前記3官能以上の官能(メタ)アクリレートを総称するもののことである。多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、前記エチレン性不飽和結合を2つ有する多官能重合性不飽和単量体で例示した中、および、前記エチレン性不飽和結合を3つ以上有する多官能重合性不飽和単量体で例示した中における、各種多官能(メタ)アクリレートを例示することができる。
前記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えば、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物およびエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらの化合物は、その一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を混合して使用することもできる。
本発明に好ましく使用することのできる前記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類などを例示することができる。
これらの中で特に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
グリシジル基含有化合物として好適に使用できる市販品としては、UVR−6216(ユニオンカーバイド社製)、グリシドール、AOEX24、サイクロマーA200、(以上、ダイセル化学工業(株)製)、エピコート828、エピコート812、エピコート1031、エピコート872、エピコートCT508(以上、油化シェル(株)製)、KRM−2400、KRM−2410、KRM−2408、KRM−2490、KRM−2720、KRM−2750(以上、旭電化工業(株)製)などを挙げることができる。これらは、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
また、これらのオキシラン環を有する化合物はその製法は問わないが、例えば、丸善KK出版、第四版実験化学講座20有機合成II、213〜、平成4年、Ed.by Alfred Hasfner,The chemistry of heterocyclic compounds−Small Ring Heterocycles part3 Oxiranes,John & Wiley and Sons,An Interscience Publication,New York,1985、吉村、接着、29巻12号、32、1985、吉村、接着、30巻5号、42、1986、吉村、接着、30巻7号、42、1986、特開平11−100378号公報、特許第2906245号公報、特許第2926262号公報などの文献を参考にして合成できる。
本発明で用いる他の重合性単量体として、ビニルエーテル化合物を併用してもよい。
ビニルエーテル化合物は公知のものを適宜選択することができ、例えば、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、1,1,1−トリス〔4−(2−ビニロキシエトキシ)フェニル〕エタン、ビスフェノールAジビニロキシエチルエーテル等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物は、例えば、Stephen.C.Lapin,Polymers Paint Colour Journal.179(4237)、321(1988)に記載されている方法、即ち多価アルコールもしくは多価フェノールとアセチレンとの反応、または多価アルコールもしくは多価フェノールとハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応により合成することができ、これらは1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明で用いる他の重合性単量体としては、スチレン誘導体も採用できる。スチレン誘導体としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、等を挙げることができる。
また、モールドとの剥離性や塗布性を向上させる目的で、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する化合物も併用することができる。
本発明で用いる他の重合性単量体としては、プロペニルエーテルおよびブテニルエーテルを用いることもできる。前記プロペニルエーテルまたはブテニルエーテルとしては、例えば1−ドデシル−1−プロペニルエーテル、1−ドデシル−1−ブテニルエーテル、1−ブテノキシメチル−2−ノルボルネン、1−4−ジ(1−ブテノキシ)ブタン、1,10−ジ(1−ブテノキシ)デカン、1,4−ジ(1−ブテノキシメチル)シクロヘキサン、ジエチレングリコールジ(1−ブテニル)エーテル、1,2,3−トリ(1−ブテノキシ)プロパン、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート等が好適に適用できる。
これらの重合性単量体の中でも本発明の組成物に用いられる重合性単量体は、硬化性を改善する観点から、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体であることが好ましい。
本発明の組成物に用いられる重合性単量体は、前記エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体の中でも、前記単官能(メタ)アクリレート化合物と前記多官能(メタ)アクリレート化合物の混合物であることが、組成物粘度、光硬化性の観点から好ましい。
前記単官能(メタ)アクリレート化合物と前記多官能(メタ)アクリレート化合物の混合比は重量比で95/5〜20/80が好ましく、90/10〜40/60がより好ましく、80/20〜60/40が特に好ましい。前記単官能(メタ)アクリレート化合物と前記多官能(メタ)アクリレート化合物の混合比が重量比で95/5〜40/60であると、十分な硬化性を有し、且つ組成物が低粘度であるために好ましい。
前記多官能(メタ)アクリレート化合物において、前記2官能(メタ)アクリレートと前記3官能以上の(メタ)アクリレートの比率は、質量比で100/0〜20/80が好ましく、より好ましくは100/0〜50/50、さらに好ましくは100/0〜70/30である。前記3官能以上の(メタ)アクリレートは前記2官能(メタ)アクリレートよりも粘度が高いため、前記2官能(メタ)アクリレートが多い方が本発明の組成物の粘度を下げられるため好ましい。
本発明のインプリント用硬化性組成物中における重合性単量体の総含有量は、硬化性改善、本発明の組成物の粘度改善の観点から、溶剤を除く全成分中、50〜99.5質量%が好ましく、70〜99質量%がさらに好ましく、90〜99質量%が特に好ましい。
−重合性単量体の粘度−
本発明の硬化性組成物に含有する重合性単量体は、25℃における粘度が7mPa・s以上である重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることを特徴とする。
本発明の硬化性組成物に含有する重合性単量体は、25℃における粘度が7〜200mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であることが好ましく、7〜150mPa・sの重合性単量体が80質量%以上であることがより好ましく、7〜100mPa・sの重合性単量体が80質量%以上であることが特に好ましく、8〜50mPa・sの重合性単量体が80質量%以上であることが最も好ましい。本発明の硬化性組成物に含有する重合性単量体は、25℃において液体である重合性単量体が全重合性単量体中80質量%以上であることが好ましい。
本発明に用いることができる重合性単量体の具体的な25℃における粘度を下記表1に示す。なお、本発明に用いることができる重合性単量体はこれらの具体例に限定されるものではない。
25℃における粘度が7〜200mPa・sである重合性単量体の含有量としては、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、最も好ましくは95質量%以上である。
本発明の硬化性組成物は25℃における粘度が7mPa・s未満である重合性単量体の含有量が少ないため、25℃における粘度が200mPa・s以上の高粘度重合性単量体の含有量を下げることで組成物の粘度を下げることができる。
本発明の硬化性組成物に含有される全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度は5〜50mPa・sが好ましく、より好ましくは6〜40mPa・s、さらに好ましくは7〜30mPa・s、最も好ましくは8〜25mPa・sである。重合性単量体の粘度を5〜50mPa・sにすることでモールド充填性がより向上し、インプリント時のモールドの圧着圧力が低くても矩形なパターンプロファイルが得られやすくなる。
25℃における粘度が7〜200mPa・sである重合性単量体の含有量と、全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度の組み合わせは、以下の場合が好ましい。好ましい様態としては、25℃における粘度が7〜200mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し80質量%以上であり、かつ、全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度は5〜50mPa・sである。より好ましくは、25℃における粘度が7〜150mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し85質量%以上であり、かつ、全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度は6〜40mPa・sである。特に好ましくは、25℃における粘度が7〜100mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し90質量%以上であり、かつ、全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度は7〜30mPa・sである。最も好ましくは、25℃における粘度が8〜50mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し95質量%以上であり、かつ、全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度は8〜25mPa・sである。
(光重合開始剤(B))
本発明のインプリント用硬化性組成物には、光重合開始剤が含まれる。本発明に用いられる光重合開始剤は、光照射により上述の重合性単量体を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましい。また、本発明において、光重合開始剤は複数種を併用してもよい。
本発明に用いられる光重合開始剤の含有量は、溶剤を除く全組成物中、例えば、0.01〜15質量%であり、好ましくは0.1〜12質量%であり、さらに好ましくは0.2〜7質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
光重合開始剤の含有量が0.01質量%以上であると、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。一方、光重合開始剤の含有量を15質量%以下とすると、光透過性、着色性、取り扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい。これまで、染料および/または顔料を含むインクジェット用組成物や液晶ディスプレイカラーフィルタ用組成物においては、好ましい光重合開始剤および/または光酸発生剤の添加量が種々検討されてきたが、インプリント用等の光インプリント用硬化性組成物についての好ましい光重合開始剤および/または光酸発生剤の添加量については報告されていない。すなわち、染料および/または顔料を含む系では、これらがラジカルトラップ剤として働くことがあり、光重合性、感度に影響を及ぼす。その点を考慮して、これらの用途では、光重合開始剤の添加量が最適化される。一方で、本発明のインプリント用硬化性組成物では、染料および/または顔料は必須成分でなく、光重合開始剤の最適範囲がインクジェット用組成物や液晶ディスプレイカラーフィルタ用組成物等の分野のものとは異なる場合がある。
本発明で使用されるラジカル光重合開始剤としては、アシルホスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。光重合開始剤は例えば市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としてはCiba社から入手可能なIrgacure(登録商標)2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、Irgacure(登録商標)184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、Irgacure(登録商標)500(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン)、Irgacure(登録商標)651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、Irgacure(登録商標)369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1)、Irgacure(登録商標)907(2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、Irgacure(登録商標)819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン)、Irgacure(登録商標)OXE01(1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、Darocur(登録商標)1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン)、Darocur(登録商標)1116、1398、1174および1020、CGI242(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、BASF社から入手可能なLucirin TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)、Lucirin TPO−L(2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド)、ESACUR日本シイベルヘグナー社から入手可能なESACURE 1001M(1−[4−ベンゾイルフェニルスルファニル]フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン、N−1414旭電化社から入手可能なアデカオプトマー(登録商標)N−1414(カルバゾール・フェノン系)、アデカオプトマー(登録商標)N−1717(アクリジン系)、アデカオプトマー(登録商標)N−1606(トリアジン系)、三和ケミカル製のTFE−トリアジン(2−[2−(フラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、三和ケミカル製のTME−トリアジン(2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、三和ケミカル製のMP−トリアジン(2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ミドリ化学製TAZ−113(2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ミドリ化学製TAZ−108(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、4−フェニルベンゾフェノン、エチルミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−メチルチオキサントン、チオキサントンアンモニウム塩、ベンゾイン、4,4’−ジメトキシベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1,1,1−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンおよびジベンゾスベロン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルジフェニルエーテル、1,4−ベンゾイルベンゼン、ベンジル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン)、2−エチルアントラキノン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4‘,5’−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2‘−ビイミダゾール、2,2−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、等が挙げられる。
なお、本発明において「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。前記放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルターを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。露光は、多重露光も可能であり、膜強度、エッチング耐性を高めるなどの目的でパターン形成した後、全面露光することも可能である。
本発明で使用される光重合開始剤は、使用する光源の波長に対して適宜選択する必要があるが、モールド加圧・露光中にガスを発生させないものが好ましい。ガスが発生すると、モールドが汚染されるため、頻繁にモールドを洗浄しなければならなくなったり、光硬化性組成物がモールド内で変形し、転写パターン精度を劣化させてしまったりするなどの問題を生じる。
本発明のインプリント用硬化性組成物は、重合性単量体(A)がラジカル重合性単量体であり、光重合開始剤(B)が光照射によりラジカルを発生するラジカル重合開始剤であるラジカル重合性組成物であることが好ましい。
(その他成分)
本発明のインプリント用硬化性組成物は、上述の重合性単量体(A)および光重合開始剤(B)の他に種々の目的に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、溶剤、ポリマー成分等その他の成分を含んでいてもよい。
−界面活性剤−
本発明のインプリント用硬化性組成物には、界面活性剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる界面活性剤の含有量は、全組成物中、例えば、0.001〜5質量%であり、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。2種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。界面活性剤が組成物中0.001〜5質量%の範囲にあると、塗布の均一性の効果が良好であり、界面活性剤の過多によるモールド転写特性の悪化を招きにくい。
前記界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤との両方または、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことがより好ましく、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが最も好ましい。尚、前記フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤としては、ノニオン性の界面活性剤が好ましい。
ここで、“フッ素・シリコーン系界面活性剤”とは、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の両方の要件を併せ持つものをいう。
このような界面活性剤を用いることによって、半導体素子製造用のシリコンウエハや、液晶素子製造用のガラス角基板、クロム膜、モリブデン膜、モリブデン合金膜、タンタル膜、タンタル合金膜、窒化珪素膜、アモルファスシリコーン膜、酸化錫をドープした酸化インジウム(ITO)膜や酸化錫膜などの、各種の膜が形成される基板上に本発明のインプリント硬化性組成物を塗布したときに起こるストリエーションや、鱗状の模様(レジスト膜の乾燥むら)などの塗布不良の問題を解決するが可能となる。また、モールド凹部のキャビティ内への本発明の組成物の流動性の向上、モールドとレジストとの間の剥離性の向上、レジストと基板間との密着性の向上、組成物の粘度を下げる等が可能になる。特に、本発明のインプリント組成物は、前記界面活性剤を添加することにより、塗布均一性を大幅に改良でき、スピンコーターやスリットスキャンコーターを用いた塗布において、基板サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。
本発明で用いることのできる、ノニオン性のフッ素系界面活性剤の例としては、商品名フロラード FC−430、FC−431(住友スリーエム(株)製)、商品名サーフロン S−382(旭硝子(株)製)、EFTOP EF−122A、122B、122C、EF−121、EF−126、EF−127、MF−100((株)トーケムプロダクツ製)、商品名 PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520(いずれもOMNOVA Solutions, Inc.)、商品名フタージェントFT250、FT251、DFX18 (いずれも(株)ネオス製)、商品名ユニダインDS−401、DS−403、DS−451 (いずれもダイキン工業(株)製)、商品名メガファック171、172、173、178K、178A、(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
また、ノニオン性の前記シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名SI−10シリーズ(竹本油脂(株)製)、メガファックペインタッド31(大日本インキ化学工業(株)製)、KP−341(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
また、前記フッ素・シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名 X−70−090、X−70−091、X−70−092、X−70−093、(いずれも、信越化学工業(株)製)、商品名メガフアックR−08、XRB−4(いずれも、大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
−酸化防止剤−
さらに、本発明のインプリント用硬化性組成物には、公知の酸化防止剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる酸化防止剤の含有量は、重合性単量体に対し、例えば、0.01〜10質量%であり、好ましくは0.2〜5質量%である。2種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
前記酸化防止剤は、熱や光照射による退色およびオゾン、活性酸素、NOx、SOx(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。特に本発明では、酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色の防止や、分解による膜厚減少を低減できるという利点がある。このような酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。この中でも、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点で好ましい。
前記酸化防止剤の市販品としては、商品名 Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバガイギー(株)製)、商品名 Antigene P、3C、FR、スミライザーS、スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)、商品名アデカスタブAO70、AO80、AO503((株)ADEKA製)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
本発明のインプリント用硬化性組成物としては、ノニオン系界面活性剤または酸化防止剤の少なくとも一方を含有することが好ましい。
さらに、ノニオン性フッ素系界面活性剤、ノニオン性シリコーン系界面活性剤、ノニオン性フッ素・シリコーン系界面活性剤、並びに、酸化防止剤から選ばれる少なくとも1種を含有することがより好ましい。
本発明のインプリント用硬化性組成物としては、ノニオン系界面活性剤および酸化防止剤を含有することが特に好ましい。さらに、ノニオン性フッ素系界面活性剤、ノニオン性シリコーン系界面活性剤およびノニオン性フッ素・シリコーン系界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤と、酸化防止剤とを含有することがより特に好ましい。
−重合禁止剤−
さらに、本発明のインプリント用硬化性組成物には、重合禁止剤を含有することが好ましい。重合禁止剤の含有量としては、全重合性単量体に対し、0.001〜1質量%であり、より好ましくは0.005〜0.5質量%、さらに好ましくは0.008〜0.05質量%である、重合禁止剤を適切な量配合することで高い硬化感度を維持しつつ経時による粘度変化が抑制できる。
−溶剤−
本発明のインプリント用硬化性組成物には、種々の必要に応じて、溶剤を用いることができる。ここで、本明細書中において、「溶剤」には、前記重合性単量体は含まれない。すなわち、本明細書中において、「溶剤」は、前記重合性官能基を有しない。特に膜厚500nm以下のパターンを形成する際には、本発明の組成物が、溶剤を含有していることが好ましい。前記溶剤としては、塗布均一性の観点から、常圧における沸点が70〜200℃の溶剤であることが好ましく、80〜180℃であることがより好ましく、100〜160℃であることが特に好ましい。
本発明の組成物に用いることができる前記溶剤の種類としては、本発明の組成物を溶解可能な溶剤であれば他に制限なく用いることができるが、組成物の溶解性、塗布均一性の観点から、エステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤であることが好ましい。さらに、これらの構造の中でも、塗布均一性の観点からエーテル構造を有する溶剤であることがより好ましい。具体的な、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルから選ばれる単独あるいは混合溶剤であり、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する溶剤が塗布均一性の観点で最も好ましい。
なお、これらの溶剤は1種類のみ用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の組成物中における前記溶剤の含有量は、溶剤を除く成分の粘度の制御、塗布性の改善、目的とする膜厚にあわせて最適に調整される。塗布性の改善をする観点からは、全組成物中、0〜95質量%が好ましく、0〜90質量%がさらに好ましい。一方、膜厚500nm以下のパターンを形成する際には10〜99質量%が好ましく、50〜98質量%がさらに好ましく、80〜98質量%が特に好ましい。
−ポリマー成分−
本発明の組成物では、架橋密度をさらに高める目的で、前記多官能の他の重合性単量体よりもさらに分子量の大きい多官能オリゴマーを、本発明の目的を達成する範囲で配合することもできる。光ラジカル重合性を有する多官能オリゴマーとしてはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート等の各種アクリレートオリゴマーが挙げられる。オリゴマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%、さらに好ましくは0〜10質量%、最も好ましくは0〜5質量%である。
本発明のインプリント用硬化性組成物はドライエッチング耐性、インプリント適性、硬化性等の改良を観点からも、さらにポリマー成分を含有していてもよい。前記ポリマー成分としては側鎖に重合性官能基を有するポリマーが好ましい。前記ポリマー成分の重量平均分子量としては、重合性単量体との相溶性の観点から、2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。ポリマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%、さらに好ましくは0〜10質量%、最も好ましくは2質量%以下である。本発明の組成物において溶剤を除く成分中、分子量2000以上のポリマー成分の含有量が30質量%以下であると、パターン形成性が向上する。また、パターン形成性の観点から樹脂成分はできる限り少ない方が好ましく、界面活性剤や微量の添加剤を除き、ポリマー成分を含まないことが好ましい。
本発明のインプリント用硬化性組成物には前記成分の他に必要に応じて離型剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、熱重合開始剤、着色剤、エラストマー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
[インプリント用硬化性組成物の製造方法]
本発明のインプリント用硬化性組成物は、上述の各成分を混合して調整することができる。また、前記各成分を混合した後、例えば、孔径0.003μm〜5.0μmのフィルターで濾過することによって溶液として調製することもできる。光インプリント用硬化性組成物の混合・溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用するフィルターの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されるものではない。
[インプリント用硬化性組成物]
また、本発明のインプリント用硬化性組成物が溶剤を含む場合における、本発明の組成物全体としての25℃における粘度は、薄膜を均一に形成する観点から、1〜10mPa・sであることが好ましい。より好ましくは1〜7mPa・s、さらに好ましくは1〜5mPa・sである。本発明のインプリント用硬化性組成物が溶剤を含まない場合における、本発明の組成物全体としての25℃における粘度は、薄膜を均一に形成する観点から、5〜60mPa・sであることが好ましい。より好ましくは6〜50mPa・s、さらに好ましくは7〜40mPa・sである。
本発明のインプリント用硬化性組成物は、光ナインプリント法により微細なパターンを低コスト且つ高い精度で形成することが可能である。このため、従来のフォトリソグラフィ技術を用いて形成されていたものをさらに高い精度且つ低コストで形成することができる。例えば、基板または支持体上に本発明の組成物を塗布し、該組成物からなる層を露光、硬化、必要に応じて乾燥(ベーク)させることによって、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる、オーバーコート層や絶縁膜などの永久膜や、半導体集積回路、記録材料、あるいはフラットパネルディスプレイなどのエッチングレジストとして適用することも可能である。特に本発明のインプリント用硬化性組成物を用いて形成されたパターンは、エッチング性にも優れ、フッ化炭素等を用いるドライエッチングのエッチングレジストとしても好ましく用いることができる。
本発明のインプリント用硬化性組成物は、特にドライエッチング耐性が良好である。
[パターン形成方法]
次に、本発明のインプリント用硬化性組成物を用いたパターン(特に、微細凹凸パターン)の形成方法について説明する。本発明のパターン形成方法では、本発明のインプリント用硬化性組成物を基材(基板または支持体)上に塗布してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層表面にモールドを圧接する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程とを含む。これらの工程を経て本発明の組成物を硬化することで、微細な凹凸パターンを形成することができる。
以下において、本発明のインプリント用硬化性組成物を用いたパターン形成方法(パターン転写方法)について具体的に述べる。
(本発明の組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程)
本発明のパターン形成方法においては、まず、本発明の組成物を基材上に設置して(好ましくは適用して、より好ましくは塗布して)、パターン形成層を形成する工程を行う。
本発明のインプリント用硬化性組成物を基材上に塗布により設置する際の塗布方法としては、一般によく知られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法などのコート法;スリットスキャン法;インクジェット法などを挙げることができる。また、本発明の組成物からなるパターン形成層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.05μm〜30μm程度である。また、本発明の組成物を、多重塗布により塗布してもよい。さらに、基材と本発明の組成物からなるパターン形成層との間には、例えば平坦化層等の他の有機層などを形成してもよい。これにより、パターン形成層と基板とが直接接しないことから、基板に対するごみの付着や基板の損傷等を防止することができる。尚、本発明の組成物によって形成されるパターンは、基材上に有機層を設けた場合であっても、有機層との密着性に優れる。
本発明のインプリント用硬化性組成物を用いる本発明のパターン形成方法では、これらの塗布方法の中でも、塗布時に組成物一定体積当たりの表面積(比表面積)が顕著に増加する塗布方法を用いた際に本発明の効果がより顕著に現れ、好ましい。そのような好ましい塗布方法としては、スピンコート法、スリットスキャン法、インクジェット法を挙げることができる。本発明のパターン形成方法では、インプリント用硬化性組成物を基材上に設置する方法がスピンコート法またはインクジェット法であることがより好ましい。
−基材−
本発明のインプリント用硬化性組成物を設置するための基材(基板または支持体)は、種々の用途によって選択可能であり、例えば、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni,Cu,Cr,Feなどの金属基板、紙、SOG(Spin On Glass)、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの半導体作製基板など特に制約されない。また、基材の形状も特に限定されるものではなく、板状でもよいし、ロール状でもよい。また、後述のように前記基材としては、モールドとの組み合わせ等に応じて、光透過性、または、非光透過性のものを選択することができる。
前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程において、残膜低減の観点から、基材上に設置されたインプリント用硬化性組成物の設置時の厚み(以下、塗布時の膜厚ともいう)が1μm以下であることが好ましい。塗布時の膜厚が1μm以下である際に本発明の効果がより顕著に現れ、好ましい。前記塗布時の膜厚は、1〜300nmであることがより好ましく、1〜100nmであることが特に好ましい。
(パターン形成層表面にモールドを圧接する工程)
本発明のパターン形成方法は、パターン形成層にパターンを転写するために、パターン形成層表面にモールドを圧接する工程を含む。これにより、モールドの押圧表面にあらかじめ形成された微細なパターンをパターン形成層に転写することができる。
本発明のパターン形成方法においては、前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程から、前記パターン形成層に光を照射する工程の間に、加熱工程または減圧工程の少なくとも一方を含むことが好ましく、加熱工程および減圧工程を含むことがより好ましい。
(加熱工程)
本発明のパターン形成方法においては、前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程から、前記パターン形成層に光を照射する工程の間に、加熱工程を含むことが好ましい。加熱工程を含んだ際に、本発明の効果がより顕著に現れる。更に好ましくはインプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程からパターン形成層表面にモールドを圧接する工程の前までに加熱工程を含むことが好ましく、より好ましくは溶剤を含むパターン形成層を加熱することにより溶剤を除去する工程を含むことが好ましい。加熱温度は30℃〜150℃が好ましく、より好ましくは40℃〜120℃、更に好ましくは50℃〜110℃である。加熱時間は10秒〜5分が好ましく、より好ましくは20秒〜3分、更に好ましくは30秒〜2分である。
(減圧工程)
本発明のパターン形成方法においては、前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程から、前記パターン形成層に光を照射する工程の間に、減圧工程を含むことが好ましい。減圧工程を含むことにより、酸素による重合阻害が抑制でき、気泡によるパターン欠陥が抑制できる。また、減圧工程を含む際に本発明の効果がより顕著に現れる。好ましくはモールド圧接前及び/又は圧接中に減圧工程を含むことが好ましく、圧接中及び/又は圧接後に窒素などの不活性ガスにより常圧または加圧状態とすることが、好ましい。
本発明のパターン形成方法では、通常、モールドを圧接する際の圧力を10気圧以下で行うのが好ましい。モールド圧力を10気圧以下とすることにより、モールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にある。また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にある点からも好ましい。モールド圧力は、モールド凸部の光インプリント用硬化性組成物の残膜が少なくなる範囲で、モールド転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
−モールド−
本発明で用いることのできるモールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。前記モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できるが、本発明では、モールドパターン形成方法は特に制限されない。
−モールド材−
本発明で用いることのできるモールド材について説明する。
本発明において用いられる光透過性モールド材は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。
本発明において光透過性の基材を用いた場合に使われる非光透過型モールド材としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの基板などが例示され、特に制約されない。また、モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
本発明のパターン形成方法で用いられるモールドは、光インプリント用硬化性組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコーン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
(パターン形成層に光を照射する工程)
本発明のパターン形成方法は、パターン形成層に光を照射する工程を含む。そのため、本発明の組成物を用いた光インプリントリソグラフィにおいては、モールド材および/または基材の少なくとも一方に、光透過性の材料を選択する。
本発明に適用される光インプリントリソグラフィでは、基材の上に本発明のインプリント用硬化性組成物を設置してパターン形成層を形成し、この表面に光透過性のモールドを押接し、モールドの裏面から光を照射し、前記パターン形成層を硬化させる。また、光透過性基材上に光インプリント用硬化性組成物を塗布し、モールドを押し当て、基材の裏面から光を照射し、光インプリント用硬化性組成物を硬化させることもできる。
前記光照射は、モールドを付着させた状態で行ってもよいし、モールド剥離後に行ってもよいが、本発明では、本発明のパターン形成方法では、モールドを密着させた状態で行うのが好ましい。
本発明のパターン形成方法中、前記パターン形成層に光を照射する工程における光照射の照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光インプリント用硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
本発明のインプリント用硬化性組成物を硬化させるために用いられる光は特に限定されず、例えば、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
露光に際しては、露光照度を1mW/cm2〜200mW/cm2の範囲にすることが望ましい。1mW/cm2以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、200mW/cm2以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm2〜1000mJ/cm2の範囲にすることが望ましい。5mJ/cm2未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ/cm2を超えると組成物の分解による永久膜の劣化の恐れが生じる。
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
本発明のパターン形成方法においては、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと光インプリント用硬化性組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、本発明のパターン形成方法中、光照射時における好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲である。
本発明のパターン形成方法においては、光照射によりパターン形成層を硬化させた後、必要におうじて硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程を含んでいてもよい。光照射後に本発明の組成物を加熱硬化させる熱としては、150〜280℃が好ましく、200〜250℃がより好ましい。また、熱を付与する時間としては、5〜60分間が好ましく、15〜45分間がさらに好ましい。
[パターン]
上述のように本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材用のレジスト)やエッチングレジストとして使用することができる。また、前記永久膜は、製造後にガロン瓶やコート瓶などの容器にボトリングし、輸送、保管されるが、この場合に、劣化を防ぐ目的で、容器内を不活性なチッソ、またはアルゴンなどで置換しておいてもよい。また、輸送、保管に際しては、常温でもよいが、より永久膜の変質を防ぐため、−20℃から0℃の範囲に温度制御してもよい。勿論、反応が進行しないレベルで遮光することが好ましい。
液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材用のレジスト)や電子材料の基板加工に用いられるレジストにおいては、製品の動作を阻害しないようにするため、レジスト中の金属あるいは有機物のイオン性不純物の混入を極力避けることが望ましい。このため、本発明のインプリント用硬化性組成物中における金属または有機物のイオン性不純物の濃度としては、1000ppm以下、望ましくは10ppm以下、さらに好ましくは100ppb以下にすることが好ましい。
本発明のパターン形成方法によって形成された本発明のパターンは、エッチングレジストとしても有用である。本発明のパターンをエッチングレジストとして利用する場合には、まず、基材として例えばSiO2等の薄膜が形成されたシリコンウエハ等を用い、基材上に本発明のパターン形成方法によってナノオーダーの微細なパターンを形成する。その後、ウェットエッチングの場合にはフッ化水素等、ドライエッチングの場合にはCF4等のエッチングガスを用いてエッチングすることにより、基材上に所望のパターンを形成することができる。
前記パターンは、基材面からパターン部の最も高い部分までの、基材の高さを除いたパターンの高さ(以下、パターン高さともいう)が1μm以下であることが、本発明の効果がより顕著に現れ、好ましい。前記基材面からパターン部の最も高い部分までの高さは、1〜200nmであることがより好ましく、10〜100nmであることが特に好ましい。
但し、ここでいう基材面とは、基材面の最も低い部分を表す。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。粘度の測定は、東機産業(株)社製のRE−80L型回転粘度計を用い、25±0.2℃で測定した。測定時の回転速度は、0.5mPa・s以上5mPa・s未満は100rpm、5mPa・s以上10mPa・s未満は50rpm、10mPa・s以上は30mPa・s未満は20rpm、30mPa・s以上60mPa・s未満は10rpm、60mPa・s以上120mPa・s未満は5rpm、120mPa・s以上は1rpmもしくは0.5rpmで、それぞれ、行った。
[合成例1]
重合性単量体M6の合成
アクリル酸39.6gを蒸留水80mlに溶解させ、これに水酸化ナトリウム22gを蒸留水80mlに溶解させたものを徐々に加えた。この溶液に、4−メトキシフェノール0.04g、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド7.8g、m−キシリレンジクロリド43.8gを加え、80℃で10時間反応させた。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機相を1%水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると粗生成物が得られた。これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、重合性単量体M6を48g得た。重合性単量体M6は25℃において液体であり、25℃における粘度は10mPa・sであった。
前記表1に記載した重合性単量体M1〜M5およびM7〜M12のうち、M5およびM7については、合成例1と同様の手順により合成した。なお、その他の重合性単量体は商業的に入手した。商業的に入手した各重合性単量体の入手先は以下のとおりであった。
M1:ベンジルアクリレート(ビスコート#160:大阪有機化学(株)製)
M2:N−ビニルピロリドン(Aldrich社製)
M3:ネオペンチルグリコールジアクリレート(カヤラッドNPGDA:日本化薬(株)製)
M4:ノナンジオールジアクリレート(ビスコート#260:大阪有機化学(株)製)
M8:イソボロニルアクリレート(IBXA:大阪有機化学(株)製)
M9:トリメチロールプロパントリアクリレート(アロニックスM−309:東亞合成(株)製)M10:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(NK エステルA-DCP:新中村化学(株)製)
M11:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(NKエステルA−TMMT:新中村化学(株)製)
M12:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(NK エステルA-BPE-4(新中村化学(株)製)
[実施例1]
(インプリント用硬化性組成物の調製)
前記表1に示す重合性単量体M7(95質量%)およびM9(5質量%)に、下記重合開始剤P−1(2質量%)、下記界面活性剤W−1(0.1質量%)、下記界面活性剤W−2(0.04質量%)、下記酸化防止剤A−1およびA−2(各1質量%)を加えて実施例1のインプリント用硬化性組成物を調製した。下記表2に25℃における実施例1の組成物(光重合開始剤や界面活性剤を含み、溶剤を含まない)の粘度と、25℃における実施例1で用いた全重合性単量体を混合した溶液の粘度(光重合開始剤、界面活性剤および溶剤を含まない)を示した。なお、用いた重合性単量体の種類と用いた重合性単量体の25℃における粘度は、前記表1に示したとおりである。
<光重合開始剤>
P−1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−エトキシフェニル−ホスフィンオキシド(Lucirin TPO−L:BASF社製)
<界面活性剤>
W−1:フッ素系界面活性剤(トーケムプロダクツ(株)製:フッ素系界面活性剤)
W−2:シリコーン系界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製:メガファックペインタッド31)
<酸化防止剤>
A−1:スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)
A−2:アデカスタブAO503((株)ADEKA製)
[実施例2〜10、比較例1〜6]
用いた重合性単量体を上記表2に記載の重合性単量体の組み合わせに変更した以外は実施例1と同様にして、各実施例および比較例の組成物を調整した。
(パターン形成)
得られた組成物について以下の条件1〜4においてパターンを形成した。結果を下記表3に示す。
(パターン形成条件1)
各実施例および比較例の組成物をシリコン基板上にスピンコートし、膜厚2ミクロンの塗布膜を得た。得られた塗布膜に線幅1ミクロン、溝深さが1ミクロンの矩形ライン/スペースパターン(1/1)を有し、パターン表面がフッ素系処理された石英モールドをのせ、これをナノインプリント装置にセットした。装置内を常圧で10分間窒素パージを行い、装置内を窒素置換した。25℃で0.5MPaの圧力でモールドを基板に圧着させ、これにモールドの裏面から240mJ/cm2の条件で露光し、露光後、モールドを離し、パターンを得た。得られたパターンプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察した。
(パターン形成条件2)
得られた塗布膜に、真空(5torr)状態でモールドを基板にのせ、その後窒素パージを行った以外は条件1と同様にして、パターンを得た。得られたパターンプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察した。
(パターン形成条件3)
各実施例および比較例の組成物1gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9gに溶解させた。これをシリコン基板上にスピンコートした後、ホットプレート上で65℃にて1分加熱し、膜厚150nmの塗布膜を得た。得られた塗布膜に真空(5torr)状態で線幅100nm、溝深さが100nmの矩形ライン/スペースパターン(1/1)を有し、パターン表面がフッ素系処理された石英モールドを基板にのせ、その後窒素パージを行った。これをナノインプリント装置にセットした。窒素気流下25℃で0.5MPaの圧力でモールドを基板に圧着させ、これにモールドの裏面から240mJ/cm2の条件で露光し、露光後、モールドを離し、パターンを得た。得られたパターンプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察した。
(パターン形成条件4)
モールド圧着圧力を0.1MPaとした以外は条件3と同様にして、パターンを得た。得られたパターンプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察した。
(評価)
前記条件1〜条件4のパターン形成方法で得られたパターンを、以下のように評価した。
A:パターントップが矩形で、パターン高さがモールド溝深さの80%以上のパターンが得られた。
B:パターントップが丸みを帯び、パターン高さがモールド溝深さの50%以上80%未満のパターンが得られた。
C:パターントップが丸みを帯び、パターン高さがモールド溝深さの50%未満のパターンが得られた。
上記表3より、25℃における粘度が7mPa・s以上の重合性単量体が全重合性単量体に対して80%以上である実施例1〜10では、条件1〜4のいずれにおいても良好なパターンが形成されることがわかった。
一方、25℃における粘度が7mPa・s以上の重合性単量体が全重合性単量体に対して80%未満である比較例1〜6ではパターン形成時に加熱・減圧工程を経ない条件1においては良好なパターン形成性を示した。しかし、パターン形成時に真空工程を経た条件2の場合は、いずれの比較例でもパターントップが丸みを帯びていたことがわかった。また、パターン形成時に加熱工程および真空工程を経た条件3の場合、パターントップが丸みを帯び、かつ、パターン高さが低くなったことがわかった。
なお、25℃における粘度が7〜200mPa・sの重合性単量体を80%以上用いていない実施例5および実施例10に対し、25℃における粘度が7〜200mPa・sの重合性単量体を80%以上用いている実施例1、2、4および6〜9では、パターン形成時に加熱工程および真空工程を経た条件3においてさらに良好な結果となることがわかった。
また、粘度が7〜200mPa・sの重合性単量体を80%以上用いているが、単官能(メタ)アクリレート以外のエチレン性単官能不飽和重合性単量体であるM2(N−ビニル−2−ピロリドン)を用いた実施例3に対し、それぞれの粘度が7〜200mPa・sである単官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートを用いた実施例1、2、4および6〜9では、パターン形成時に加熱工程および真空工程を経た条件3においてさらに良好な結果となることがわかった。
組成物をシリコン基板上にスピンコートする代わりに、インクジェット法にて各実施例および比較例の組成物をシリコン基板上に設置した以外は、条件2と同様にして、評価を行った。
その結果、前記表3の条件2と同様の傾向の結果が得られた。
[実施例101]
(重合性単量体単独での塗布後加熱工程を経た後の残存率)
前記重合性単量体M4に、前記重合開始剤P−1(2質量%)、下記界面活性剤W−1(0.1質量%)、下記界面活性剤W−2(0.04質量%)、下記酸化防止剤A−1およびA−2(各1質量%)を加えて実施例101のインプリント用硬化性組成物を調製した。
[実施例102〜109、比較例101〜103]
用いた重合性単量体をM4から下記表4に記載の重合性単量体に変更した以外は実施例101と同様にして、各実施例及び比較例のインプリント用硬化性組成物を調製した。
(塗布後加熱工程を経た後の重合性単量体の残存率評価)
[試験例1]
各実施例および比較例の組成物1gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9gに溶解させた。これをシリコン基板上にスピンコートした後、ホットプレート上で65℃にて1分加熱した。
得られた塗布膜をアセトニトリルで溶解させ、この溶液をHPLCを用いて分析し、各モノマーの含有量を定量した。調整した組成物中の含有量と、塗布後加熱工程を経た後の含有量とを比較し、塗布後加熱工程を経た後のシリコン基板上に残存した各重合性単量体の残存率を求めた。値が大きい程、塗布後加熱工程を経たことによる揮発量が少なく、塗布・加熱前後での組成物の組成変化が小さいことを表す。
残存率の評価方法を下記に示す。
A:90%以上。
B:80%以上90%未満。
C:50%以上80%未満。
D:50%未満。
上記表4より25℃における粘度が7mPa・s未満のM1〜M3を用いた比較例101〜103では塗布・加熱により重合性単量体が揮発し、残存率が低下していることがわかった。一方、25℃における粘度が7mPa・s以上のM4〜M12を用いた本発明の実施例101〜109では塗布・加熱を行っても残存率が高く、大部分が基材上に残存していたことがわかった。
本発明の組成物を用いることで、塗布時さらには加熱時の基材上の組成物の組成変化を低減させることができ、特に減圧工程あるいは加熱工程を行っても良好なパターンプロファイルが得られることが判明した。

Claims (19)

  1. 少なくとも一種の(A)重合性単量体と、(B)光重合開始剤と、を含み、前記(A)重合性単量体中において、25℃における粘度が8〜50mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し95質量%以上であり、前記(A)重合性単量体が、(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリレート基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物とを含有するインプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層の表面にモールドを圧接する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物が、芳香族構造および/または脂環式炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物である、請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記重合性単量体が、芳香族構造を有し、且つ(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物および、芳香族構造を有し、且つ(メタ)アクリレート基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物の少なくとも一方を含有する、請求項1または2に記載のパターン形成方法。
  4. 前記インプリント用硬化性組成物に含まれる前記全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度が5〜50mPa・sである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  5. 前記インプリント用硬化性組成物が、さらに溶剤を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  6. 前記溶剤が、エステル構造、ケトン構造、水酸基、およびエーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項5に記載のパターン形成方法。
  7. 前記インプリント用硬化性組成物が、さらに、ノニオン系界面活性剤または酸化防止剤の少なくとも一方を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  8. インプリント用硬化性組成物を基材上に設置する方法がスピンコート法またはインクジェット法であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  9. 前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程において、基材上に設置されたインプリント用硬化性組成物の塗布時の厚みが1μm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、前記インプリント用硬化性組成物を基材上に設置してパターン形成層を形成する工程から、前記パターン形成層に光を照射する工程の間に、加熱工程または減圧工程の少なくとも一方を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  11. 少なくとも一種の(A)重合性単量体と、(B)光重合開始剤と、を含み、前記(A)重合性単量体中において、25℃における粘度が8〜50mPa・sである重合性単量体の含有量が全重合性単量体に対し95質量%以上であり、前記(A)重合性単量体が、(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリレート基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物とを含有するインプリント用硬化性組成物。
  12. 前記(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物が、芳香族構造および/または脂環式炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物である、請求項11に記載のインプリント用硬化性組成物。
  13. 前記重合性単量体が、芳香族構造を有し、且つ(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレート化合物および、芳香族構造を有し、且つ(メタ)アクリレート基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物の少なくとも一方を含有する、請求項11または12に記載のインプリント用硬化性組成物。
  14. 前記インプリント用硬化性組成物に含まれる前記全重合性単量体を混合した溶液の25℃における粘度が5〜50mPa・sである、請求項11〜13のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  15. 前記インプリント用硬化性組成物が、さらに溶剤を含有する、請求項11〜14のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  16. 前記溶剤が、エステル構造、ケトン構造、水酸基、およびエーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項15に記載のインプリント用硬化性組成物。
  17. さらに、ノニオン系界面活性剤または酸化防止剤の少なくとも一方を含有する、請求項11〜16のいずれか一項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  18. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のパターン形成方法によって得られたことを特徴とするパターン。
  19. 基材面からパターン部の最も高い部分までの、基材の高さを除いたパターンの高さが1μm以下であることを特徴とする請求項18に記載のパターン。
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